JP2005239577A - 重水素標識ジアジリン化合物 - Google Patents
重水素標識ジアジリン化合物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005239577A JP2005239577A JP2004048176A JP2004048176A JP2005239577A JP 2005239577 A JP2005239577 A JP 2005239577A JP 2004048176 A JP2004048176 A JP 2004048176A JP 2004048176 A JP2004048176 A JP 2004048176A JP 2005239577 A JP2005239577 A JP 2005239577A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- deuterium
- group
- compound
- labeled
- hydrogen atom
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 0 CC1(*)C=C(C2(*)N=N2)C=CC(C(*)C(*)*)=C1 Chemical compound CC1(*)C=C(C2(*)N=N2)C=CC(C(*)C(*)*)=C1 0.000 description 1
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
Description
この発明は、重水素で標識したジアジリン化合物に関し、より詳細には、Wilkinson触媒を用いて重水素添加されたジアジリン化合物であって、生体高分子の機能解析に用いることのできる光親和性標識試薬として有用な重水素標識ジアジリン化合物に関する。
ジアジリン基は生理活性低分子化合物と生体高分子(蛋白質、核酸等)との相互作用解析できる光親和性標識(光アフィニティーラベル)試薬としてが注目されている(非特許文献1)。
分子内に炭素−ヨウ素単結合を持つジアジリン化合物について短時間の水素気流下パラジウム炭素によるヨウ素の水素への変換(水素添加)が報告されている(非特許文献2)。
一方、炭素−炭素二重結合に対する水素添加反応試薬としてWilkinson触媒が知られているが(非特許文献3,4)、他の炭素−炭素二重結合に対する水素添加反応試薬が窒素−窒素二重結合に反応してしまうため選択的な水素付加が不可能と考えられていたため、この触媒はジアジリン化合物の水素添加反応には利用されてこなかった。
分子内に炭素−ヨウ素単結合を持つジアジリン化合物について短時間の水素気流下パラジウム炭素によるヨウ素の水素への変換(水素添加)が報告されている(非特許文献2)。
一方、炭素−炭素二重結合に対する水素添加反応試薬としてWilkinson触媒が知られているが(非特許文献3,4)、他の炭素−炭素二重結合に対する水素添加反応試薬が窒素−窒素二重結合に反応してしまうため選択的な水素付加が不可能と考えられていたため、この触媒はジアジリン化合物の水素添加反応には利用されてこなかった。
Yakugaku Zasshi 123(8) 673-679 (2003)
Eur. J. Org. Chem. 2001, 3961-3964
Chem. Commun., 1965, 131-132
J. Org. Chem. 2002, 67 3163-3164
ジアジリン基は構造内に窒素−窒素二重結合が存在することから、通常の水素添加反応では長時間の反応により窒素−窒素二重結合への水素添加(ジアジリン部の分解)がおこる。そのため化合物中に他の二重結合(例えば炭素−炭奉結合)が存在する場合、他の二重結合に選択的に水素添加する反応は未だ成されていない。
一方、ジアジリン化合物は光親和性があるため、生体高分子と反応させて機能解析に用いることができるが、ジアジリン化合物に重水素を導入することができれば質量分析により、その機能解析をより正確にできることが期待されている。
一方、ジアジリン化合物は光親和性があるため、生体高分子と反応させて機能解析に用いることができるが、ジアジリン化合物に重水素を導入することができれば質量分析により、その機能解析をより正確にできることが期待されている。
本発明者らは、上記課題を解決するために、ジアジリン化合物に利用されてこなかったWilkinson触媒を用いて、炭素−炭素二重結合を水素気流下で反応させたところ、ジアジリン中の窒素−窒素二重結合に影響なく、炭素−炭素二重結合のみに選択的に水素添加を行うことが可能であることがわかった。
その結果、水素の代わりに重水素を用いると、ジアジリンに安定的に重水素を導入することが可能になり、生体高分子を検出するための標識ジアジリン化合物を合成することが可能になった。
その結果、水素の代わりに重水素を用いると、ジアジリンに安定的に重水素を導入することが可能になり、生体高分子を検出するための標識ジアジリン化合物を合成することが可能になった。
即ち、本発明は、下記−般式(化1)
(式中、R1はアルキル基又はフッ素置換アルキル基を表し、R2は水素原子、アルキル基、カルボキシル基又はエステル基(−COOR4、R4はアルキル基又はアラルキル基を表す。)、R3は水素原子、アルコキシ基又は−O(CmH2mO)n−(CH2)o−R5、mは2又は3、nは1〜6、oは1〜4を表し、R5は水素原子、カルボキシル基、アミノ基又は水酸基を表し、X1及びX2は水素原子又は重水素原子を表し、X1及びX2の少なくとも一方は重水素を表す。)で表される重水素標識ジアジリン化合物である。
R1はアルキル基又はフッ素置換アルキル基、好ましくはフッ素置換アルキル、より好ましくは−CF3を表す。
R2は水素原子、アルキル基、カルボキシル基又はエステル基、好ましくはカルボキシル基又はエステル基を表す。エステル基は−COOR4で表され、R4はアルキル基又はアラルキル基、好ましくはアルキル基、より好ましくは炭素数が1〜3、最も好ましくは炭素数が2のアルキル基(即ち、エチル基)を表す。
R3は水素原子、アルコキシ基又はアルキレンオキシドを介した置換又は非置換のアルキル基、好ましくは水素原子又はアルコキシ基を表し、アルコキシ基の炭素数は1〜3が好ましい。アルキレンオキシドを介した置換又は非置換のアルキル基は−(CmH2mO)n−(CH2)o−R5で表され、式中、mは2又は3、nは1〜6、oは1〜4を表し、R5は水素原子、カルボキシル基、アミノ基又は水酸基、好ましくは水素原子を表す。
R3は−CN2R1に対してメタ位にあることが好ましい。
X1及びX2は水素原子又は重水素原子を表し、X1及びX2の少なくとも一方は重水素を表す。重水素はデューテリウム又はトリチウムである。
R2は水素原子、アルキル基、カルボキシル基又はエステル基、好ましくはカルボキシル基又はエステル基を表す。エステル基は−COOR4で表され、R4はアルキル基又はアラルキル基、好ましくはアルキル基、より好ましくは炭素数が1〜3、最も好ましくは炭素数が2のアルキル基(即ち、エチル基)を表す。
R3は水素原子、アルコキシ基又はアルキレンオキシドを介した置換又は非置換のアルキル基、好ましくは水素原子又はアルコキシ基を表し、アルコキシ基の炭素数は1〜3が好ましい。アルキレンオキシドを介した置換又は非置換のアルキル基は−(CmH2mO)n−(CH2)o−R5で表され、式中、mは2又は3、nは1〜6、oは1〜4を表し、R5は水素原子、カルボキシル基、アミノ基又は水酸基、好ましくは水素原子を表す。
R3は−CN2R1に対してメタ位にあることが好ましい。
X1及びX2は水素原子又は重水素原子を表し、X1及びX2の少なくとも一方は重水素を表す。重水素はデューテリウム又はトリチウムである。
このような重水素標識ジアジリン化合物は、液相で下記−般式(化2)
で表されるジアジリン化合物にWilkinson触媒を用いて重水素添加することにより製造することができる。式中、R1とR3は前記と同様に定義され、R6とR7の一方はR2と同一であり、他方は水素原子を表す。
この反応において、溶媒として、水や、アルコール、エーテル、ニトリル、エステル等の一般的有機溶媒を用いることができる。特にこの溶媒として、水とアルコールが好ましい。
本発明で用いるWilkinson触媒は、構造式[(C6H5)3P]3RhClで表され、市販品を使用することができる。
触媒の添加量は、0.1〜0.25 mol/l程度である。
重水素は、D2、T2、DH、THなどを用いることができる。重水素の添加量は0.02〜0.04 l/min程度で反応液に吹き込む。
溶媒中のジアジリン化合物の濃度は好ましくは0.03〜0.5 mol/l程度である。
この反応の温度は、好ましくは10〜25℃である。
この反応時間は、2〜12時間程度である。
生成物である重水素標識ジアジリン化合物は抽出、カラムクロマトグラフィー、蒸留、再結晶等の一般的精製法を利用して回収できる。
本発明で用いるWilkinson触媒は、構造式[(C6H5)3P]3RhClで表され、市販品を使用することができる。
触媒の添加量は、0.1〜0.25 mol/l程度である。
重水素は、D2、T2、DH、THなどを用いることができる。重水素の添加量は0.02〜0.04 l/min程度で反応液に吹き込む。
溶媒中のジアジリン化合物の濃度は好ましくは0.03〜0.5 mol/l程度である。
この反応の温度は、好ましくは10〜25℃である。
この反応時間は、2〜12時間程度である。
生成物である重水素標識ジアジリン化合物は抽出、カラムクロマトグラフィー、蒸留、再結晶等の一般的精製法を利用して回収できる。
以下、実施例にて本発明を例証するが本発明を限定することを意図するものではない。
製造例1
下記化合物VIを、既報(J.Org.Chem., 59,383-387, 1994;heterocycles,49, 465-468, 1998)に従い合成した。式中、RはH又はOCH3を表す。
製造例1
下記化合物VIを、既報(J.Org.Chem., 59,383-387, 1994;heterocycles,49, 465-468, 1998)に従い合成した。式中、RはH又はOCH3を表す。
化合物I(50.0 g, 0.267 mol,特級、和光純薬)と金属マグネシウム(6.52 g, 0.268 mol、特級、和光純薬)をテトロヒドロフラン(200 m、無水、和光純薬)中で還流した。金属マグネシウムが溶解した後、-15℃に冷却しトリフルオロアセチルピペリジン(無水トリフルオロ酢酸とピペリジンから調製、38.6 g, 0.213 mol)を加えて室温で8時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水を加えて生じた沈澱をろ過、酢酸エチル(特級、和光純薬)で洗浄後、ろ液を硫酸マグネシウム(特級、和光純薬)で、乾燥した。ろ過後溶媒留去し、残った残渣を蒸留により精製し、化合物IIを得た(収率80%)。
化合物IIと塩酸ヒドロキシルアミン(11.7 g, 0.168 mol、特級、和光純薬)をエタノール(30 ml、特級、和光純薬)とピリジン (100 ml、特級、和光純薬)の混合溶媒に溶解し2時間還流した。濃縮後、残渣を水−酢酸エチルで分配し酢酸エチル層を1N HClで洗浄し硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後溶媒留去後塩化メチレン−メタノール=20:1によるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し化合物(オキシム体)IIIを得た(収率96%)。
化合物III、4-ジメチルアミノピリジン(1.52 g, 0.012 mol、特級、和光純薬)を塩化メチレン(100 ml、特級、和光純薬)とトリエチルアミン(70 ml、特級、和光純薬)に溶解し、0℃で塩化p-トルエンスルホニル(75.0 g, 0.393 mol、特級、和光純薬)を加えた。室温で2時間撹拌後水を加えた。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥しろ過し、濃縮した残渣を塩化メチレン(80 ml)に溶解した。-78℃で液体アンモニア(16 ml、ホクサン製、99%)を加え密封し、室温で18時間撹拌した。濃縮後、残渣を水−塩化メチレンで分配し塩化メチレン層を硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後溶媒留去しエーテルによるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し化合物IVを得た(収率52%)。
化合物IV(37.2 g, 0.171 mol)をトリエチルアミン (50 ml、特級、和光純薬)とメタノール(300 ml) に溶かし0℃でヨウ素 (30.0 g、特級、和光純薬)を加え、1時間撹拌した。濃縮後残渣を水−エーテルで分配しエーテル層を1N HCl、1N硫酸水素ナトリウム(特級、和光純薬)、飽和食塩水で順次洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後溶媒留去後塩化メチレン−ヘキサン=1:2によるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し化合物Vを得た(収率51%)。
化合物V(2.032 g, 9.40mmol)をジクロロメチルメチルエーテル (5 ml, 55.28 mmol、特級、和光純薬)に溶解した。0℃で塩化チタニウム (2 mL, 18.24 mmol、特級、和光純薬) を滴下した。20分後、水−塩化メチレンで分配し塩化メチレン層を1N HCl、飽和食塩水で順次洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後溶媒留去後酢酸エチル−ヘキサン=1:10によるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し化合物VIを得た(収率73%)。
製造例1で得た化合物VIから既報(Heterocycles,1998,49,465-468)に従って化合物VIIを合成した。
化合物VI(60.3 mg, 0.282 mmol, heterocycles,49, 465, 1998)とtriphenylcarbethoxymethylenephosphorane(0.1553 g, 0.446 mmol、Aldrich社、特級)を塩化メチレン(1 ml、特級、和光純薬)中、室温で2時間撹拌した。溶媒留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン:ヘキサン=1:3)に供し黄色油状物質を(20.3 mg, 0.071 mmol, 76%)得た。1H-NMR(CDCl3) 7.640 (1H, d, J = 16.0 Hz), 7.527 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.180 (2H, d, J = 8.4 Hz), 6.447 (1H, d, J = 16.0 Hz), 4.263 (2H, q, J = 7.3 Hz), 1.330 (3H, t, J = 7.3 Hz), FAB-MS 285 (MH+).
化合物VII(30.8 mg, 0.108 mmol)及び Wilkinson触媒(Aldrich社、88.3 mg, 0.095 mmol)をテトラヒドロフラン:tert-ブタノール(1:1, 2 ml)に溶解し重水素気流下室温で5時間撹拌した。溶媒留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン:ヘキサン=1:1) に供し(20.2 mg, 0.070 mmol, 65%)の黄色油状物質を得た。この反応を下記に示す。
生成物の分析データを以下に示す。
1H-NMR 7.239 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.114 (2H, d, J = 8.6 Hz), 4.116 (2H, q, J = 7.3 Hz), 2.922 (1H, br), 2.594 (1H, br), 1.222 (3H, t, J = 7.3 Hz). FAB-MS 289 (MH+)
1H-NMR 7.239 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.114 (2H, d, J = 8.6 Hz), 4.116 (2H, q, J = 7.3 Hz), 2.922 (1H, br), 2.594 (1H, br), 1.222 (3H, t, J = 7.3 Hz). FAB-MS 289 (MH+)
実施例1で得た化合物VIIから既報(Heterocycles,1998,49,465-468)に従って化合物VIIIを合成した。
化合物VII(0.1383 g, 0.4865 mmol)をエタノール (2 ml、特級、和光純薬)に溶かし1N水酸化ナトリウム溶液(1.25 ml, 1.25 mmol、特級、和光純薬)を加え、室温で2時間撹拌した。溶媒留去後、残査を水に溶解し、1N塩酸により酸性とし不溶性化合物をろ過、乾燥することで無色不定形結晶(0.0954 g, 0.372 mmol, 77%)を得た。
1H-NMR (CDCl3)7.759 (1H, d, J = 16.2 Hz), 7.576 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.218 (2H, d, J = 8.6 Hz), 6.477 (1H, d, J = 16.2 Hz), FAB-MS 257 (MH+).
1H-NMR (CDCl3)7.759 (1H, d, J = 16.2 Hz), 7.576 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.218 (2H, d, J = 8.6 Hz), 6.477 (1H, d, J = 16.2 Hz), FAB-MS 257 (MH+).
化合物VIII(8.5 mg, 0.0332 mmol)及び Wilkinson触媒(16.6 mg, 0.0179 mmol)をテトラヒドロフラン-tert-ブタノール(1:1, 1 ml)に溶解し重水素気流下室温で5時間撹拌した。 溶媒留去後、残査を塩化メチレン-1N水酸化ナトリウム水溶液で分液した。水層を濃塩酸で酸性にし、新たな塩化メトレンで抽出した。この塩化メチレン層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後、溶媒留去することにより無色不定形結晶を得た(5.9 mg, 0.0227 mmol, 68%)。この反応を下記に示す。
生成物の分析データを以下に示す。
1H -NMR (CDCl3) δ: 7.23 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.21 (2H, d, J = 9.2 Hz), 2.97 (1H, br), 2.70 (1H, br)、FAB-MS 261 (MH+)
1H -NMR (CDCl3) δ: 7.23 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.21 (2H, d, J = 9.2 Hz), 2.97 (1H, br), 2.70 (1H, br)、FAB-MS 261 (MH+)
化合物IX(4.0 mg, 0.0127 mmol)及び Wilkinson触媒(9.0 mg, 0.010 mmol)をテトラヒドロフラン-tert-ブタノール(1:1, 0.4 ml)に溶解し重水素気流下室温で5時間撹拌した。 溶媒留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン:ヘキサン=1:1)に供し(0.0031 g, 0.0097 mmol, 77%)の黄色油状物質を得た。この反応を下記に示す。
生成物の分析データを以下に示す。
1H -NMR (CDCl3) δ: 7.12 (1H, d, J = 8.0 Hz), 6.80 (1H, d, J = 7.4 Hz), 6.74 (1H, s), 4.12 (2H, q, J = 7.2 Hz), 3.83 (3H, s), 2.92 (1H,br), 2.59 (1H, br), 1.23 (3H, t, J = 7.2 Hz)、FAB-MS 319 (MH+)
1H -NMR (CDCl3) δ: 7.12 (1H, d, J = 8.0 Hz), 6.80 (1H, d, J = 7.4 Hz), 6.74 (1H, s), 4.12 (2H, q, J = 7.2 Hz), 3.83 (3H, s), 2.92 (1H,br), 2.59 (1H, br), 1.23 (3H, t, J = 7.2 Hz)、FAB-MS 319 (MH+)
化合物X(2.4 mg, 0.010 mmol)及びWilkinson触媒(4.5 mg, 0.005 mmol)をテトラヒドロフラン-tert-ブタノール (1:1, 0.4 ml)に溶解し水素気流下室温で5時間撹拌した。 溶媒留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン:ヘキサン=1:3)に供し(0.0018 g, 0.0073 mmol, 73%)の黄色油状物質を得た。この反応を下記に示す。
生成物の分析データを以下に示す。
1H-NMR (CDCl3) 7.16 (1H, d, J=7.9 Hz), 6.74 (1H, d, J=7.9 Hz), 6.58 (1H, s), 3.82 (3H, s), 2.62 (1H, br,), 1.17 (2H, br)、FAB-MS 247(MH+)
1H-NMR (CDCl3) 7.16 (1H, d, J=7.9 Hz), 6.74 (1H, d, J=7.9 Hz), 6.58 (1H, s), 3.82 (3H, s), 2.62 (1H, br,), 1.17 (2H, br)、FAB-MS 247(MH+)
本発明の重水素標識ジアジリン化合物を用いた生体の機能解析の手順の一例を示す。
1)重水素化及び通常水素化した同一構造化合物を一定の割合で混合した試薬を調製する。
2)標的蛋白質を含む生体抽出物と反応させた後、光照射を行なう。
3)光照射したサンプルを質量分析計に供し、光照射により試薬と反応した蛋白質を検出する。その際、(蛋白質+試薬)の分子量が検出されるが、1)の割合に応じて、(蛋白質+試薬+重水素)の分子量も同時に検出される。他の質量の蛋白質に関しては、この「+重水素」の分子量が検出されない。光照射によって試薬と反応した蛋白質のみが「+重水素」の分子量を与えることから、一義的に反応した蛋白質を同定できる。
1)重水素化及び通常水素化した同一構造化合物を一定の割合で混合した試薬を調製する。
2)標的蛋白質を含む生体抽出物と反応させた後、光照射を行なう。
3)光照射したサンプルを質量分析計に供し、光照射により試薬と反応した蛋白質を検出する。その際、(蛋白質+試薬)の分子量が検出されるが、1)の割合に応じて、(蛋白質+試薬+重水素)の分子量も同時に検出される。他の質量の蛋白質に関しては、この「+重水素」の分子量が検出されない。光照射によって試薬と反応した蛋白質のみが「+重水素」の分子量を与えることから、一義的に反応した蛋白質を同定できる。
Claims (3)
- R1が−CF3を表し、R2がカルボキシル基又はエステル基(−COOR4、R4がエチル基を表す。)、R3が水素原子又はアルコキシ基を表し、R3が−CN2CF3に対してメタ位にある請求項1に記載の重水素標識ジアジリン化合物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004048176A JP2005239577A (ja) | 2004-02-24 | 2004-02-24 | 重水素標識ジアジリン化合物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004048176A JP2005239577A (ja) | 2004-02-24 | 2004-02-24 | 重水素標識ジアジリン化合物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005239577A true JP2005239577A (ja) | 2005-09-08 |
Family
ID=35021697
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004048176A Pending JP2005239577A (ja) | 2004-02-24 | 2004-02-24 | 重水素標識ジアジリン化合物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005239577A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014137307A (ja) * | 2013-01-17 | 2014-07-28 | Toyama Univ | 蛍光性質量標識プローブ |
-
2004
- 2004-02-24 JP JP2004048176A patent/JP2005239577A/ja active Pending
Non-Patent Citations (4)
Title |
---|
JPN6010023806, Analytical Biochemistry, 1985, vol.144, no.1, p.132−141 * |
JPN6010023808, Biochemistry, 1983, vol.22, no.16, p.3812−3820 * |
JPN6010023809, European Journal of Organic Chemistry, 2001, vol.20, no.20, p.3961−3964 * |
JPN6010023811, Biochemistry, 1988, vol.27, no.20, p.7951−7959 * |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014137307A (ja) * | 2013-01-17 | 2014-07-28 | Toyama Univ | 蛍光性質量標識プローブ |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
RU2713400C9 (ru) | Способ получения 5r-[(бензилокси)амино]пиперидин-2s-карбоксилата и его оксалатов | |
EP0566468A2 (fr) | Procédé de préparation d'un dérivé de biphényl | |
JP2005239577A (ja) | 重水素標識ジアジリン化合物 | |
JP2872800B2 (ja) | 光学活性ビフェニル誘導体及び光学分割方法 | |
JP6537068B2 (ja) | 光切断性蛍光標識プローブ | |
Knauer et al. | Palladium-catalysed C–C coupling reactions in the enantioselective synthesis of 2, 4-disubstituted 4, 5-dehydropiperidines using galactosylamine as a stereodifferentiating auxiliary | |
Fenain et al. | Indium-mediated reduction of β-aminovinyl chloro-difluoromethylated ketones in the presence of heteroaryl aldehydes: A mild entry to novel difluoromethylene enaminone derivatives | |
JP6145742B2 (ja) | 蛍光性質量標識プローブ | |
JPH0551345A (ja) | 光学活性3−置換−2−ノルボルナノンの製造法 | |
JP4265324B2 (ja) | 新規なニコチン酸誘導体及びその合成方法 | |
US4577025A (en) | Method of preparing α-aromatic propionic acids and intermediates thereof | |
JP2000178253A (ja) | 光学活性ピペコリン酸の製造法 | |
JP3432880B2 (ja) | 光学活性アザスピロ化合物の製法 | |
JP4639327B2 (ja) | 光学活性アミノピリジル基含有ピロリジン誘導体及びそれを用いた不斉合成方法 | |
JP2605538B2 (ja) | キラル誘導体化試薬およびそれを用いた分離分析法 | |
JPS5916844A (ja) | 新規な光学活性化合物 | |
JP3770678B2 (ja) | 光学活性アルコール及びそのカルボン酸エステル | |
TW426685B (en) | Diastereomeric esters of etodolac-an antiarthritic drug and method for the optical resolution of etodolac | |
WO2006054688A1 (ja) | テトラヒドロピラン-4-カルボン酸化合物の製法 | |
JP4067114B1 (ja) | フェニルジアジリン誘導体とその製造方法 | |
JP2547348B2 (ja) | 新規9ーアントリルアルキル化合物ならびにその製造および使用 | |
JPH09136883A (ja) | ベンゾフラン誘導体及び蛍光標識化剤 | |
JP2004099505A (ja) | ジアステレオマーヒドロキシカルボン酸アミド及びその製造方法並びに光学活性β置換ラクトンの製造方法 | |
JP2008510797A (ja) | 4−フルオロ−α−[2−メチル−1−オキソプロピル]γ−オキソ−N−β−ジフェニルベンゼンブタンアミドの製造方法 | |
JP2003012639A (ja) | 3,3−ビス(アルコキシカルボニル−メチルチオ)プロピオニトリル及びその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070122 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20100428 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100506 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20101025 |