JP2005239507A - 人工骨材の焼成方法及び焼成装置 - Google Patents

人工骨材の焼成方法及び焼成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ロータリーキルンで未燃カーボンの高い石炭灰を原料として人工骨材を焼成する場合に、仮焼領域で石炭灰中未燃カーボンを十分低減可能で、且つ装置的にも高温雰囲気で長期間連続操業可能な焼成方法及び該方法に用いる焼成装置を提供する。
【解決手段】石炭灰を主原料とし、造粒した原料をロータリーキルンで焼成する人工骨材の焼成において、ロータリーキルンの窯尻から1つ又は複数のガス吹出し孔を持つノズルを挿入し、酸素濃度が10%以上のガスを該ノズルから半径方向且つ被焼成物の存在方向に向けて吹き込むことを特徴とする人工骨材の焼成方法である。
【選択図】図1



Description

本発明は人工骨材の焼成方法及び焼成装置に関し、特に、ロータリーキルンで未燃カーボンの高い石炭灰を原料として人工骨材を焼成する場合の、石炭灰中の未燃カーボンを低減して焼成可能な焼成方法及び焼成装置に関する。
石炭を燃焼させると、その質量の約1割に相当する石炭灰が発生する。近年の石炭炊き火力発電所の増加により、石炭灰の発生量が増加しており、その有効な利用方法が求められている。
石炭灰に必要に応じて他の成分を添加し、造粒等の前処理を施した後焼成すると、適度の強度を持った焼結物となり、コンクリート用の骨材等として活用可能となる。そこで、石炭灰からそれら人工骨材を製造し、有効利用を図る試みが種々行われてきている。
しかし、石炭炊き火力発電所は安定した高品位の電力を提供することを第1の目的としているため、その副産物である石炭灰について一定の品質での供給を期待することは難しい。結局、発電所別により、あるいは同一発電所であっても、用いる石炭の銘柄や操業条件により、発生する石炭灰の品質は異なってくる。特にその中でも石炭中の炭素が完全燃焼せずに残留したいわゆる未燃カーボンの値は石炭灰により大きく異なり、1質量%未満のものから数質量%、場合によっては10質量%以上のものまで発生しているというのが現状である。
石炭灰を原料として用いて人工骨材を焼成する場合、石炭灰中の未燃カーボンは600〜1000℃程度の温度領域(仮焼領域)で燃焼して失われ、1200℃程度以上の温度領域(焼成領域)で石炭灰の粉体が融着していき、焼結物となり、人工骨材に必要な強度をもった粒子となる。
ところが、石炭灰中の未燃カーボン量が1.5質量%を超える場合には、前記仮焼領域で全量燃焼しきらずに、一部は焼成領域に持ち込まれる。焼成領域で石炭灰粉体が融着を開始してから未燃カーボンが燃焼すると、発生する二酸化炭素により焼結物に気泡が生じたり、甚だしい場合には爆裂したりして、強度の高い人工骨材が得られなくなるという現象があった。
そこで、特許文献1においては、人工骨材の焼成に用いるロータリーキルン中の前記の仮焼領域の内800〜1000℃の温度領域に相当する部分に、突起物を設け、被焼成物である石炭灰の造粒物を掻き上げて、燃焼ガス中の酸素との接触を良くして、仮焼領域の間に十分未燃カーボンを燃焼除去するという技術が提供されている。
一方、特許文献2においては、炉体の造粒物装入側半部のゾーンに空気供給管が設置されると共に焼成物排出側半部のゾーンに粉炭供給管が設置された回転式焼成炉によって、酸化性雰囲気における假焼と還元性雰囲気における焼成とを一つの炉体内で連続して行わせるようにしたことを特徴とする石炭灰を主原料とした人工骨材の製造方法が開示されている。そして、この空気供給管から供給された空気中の外部酸素により石炭灰中の未燃カーボンが燃焼するとしている。
特開平6−265271号公報 特開2001−163646号公報
しかし、特許文献1の技術では、突起物を800〜1000℃という高温領域に設け、被焼成物の掻き上げという機械的操作を行わせるために、その設備稼働上の条件は過酷であり、突起物を長期間残存させることは困難で、頻繁にロータリーキルンを停止して、突起物の修繕を行わなければその効果が持続しないという問題点があった。
また、特許文献2に開示された空気供給管等を伴った回転焼成炉の構造は複雑であり、高温での操業では長期間該焼成炉の健全度を保つのは困難である。さらに、特許文献2の図3に開示されているように、空気供給管を炉軸近傍まで突入しそこから窯尻方向に空気を導入すると、該空気はほとんど燃焼ガスと共に炉から飛び去ってしまい、回転焼成炉の下半を転動する被焼成物中の未燃カーボンは燃焼しがたいという問題点があった。
そこで、本発明は、上記従来の人工骨材の焼成における未燃カーボン対策における問題点に鑑みてなされたものであって、ロータリーキルンで未燃カーボンの高い石炭灰を原料として人工骨材を焼成する場合に、仮焼領域で石炭灰中未燃カーボンを十分低減可能で、且つ装置的にも高温雰囲気で長期間連続操業可能な焼成方法及び該方法に用いる焼成装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明者らは、鋭意検討を行った結果、ロータリーキルンの窯尻からノズルを挿入し、酸素濃度が10%以上のガスをノズルから被焼成物に向けて吹き込むことが未燃カーボンの燃焼に効果的であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、請求項1の発明は、石炭灰を主原料とし、造粒した原料をロータリーキルンで焼成する人工骨材の焼成において、ロータリーキルンの窯尻からノズルを挿入し、酸素濃度が10%以上のガスをノズルから被焼成物に向けて吹き込むことを特徴とする人工骨材の焼成方法である。
一般に、人工骨材の焼成時にロータリーキルンから排出されるバーナーの燃焼ガスには、窯尻において酸素濃度が2〜10%になる程度のいわゆる過剰空気が残存している。しかし高温のガスは粘性が高い(一般に、気体の粘性係数は、その絶対温度の平方根に比例して増加する。)ことと、窯尻から送入された被焼成物すなわち原料造粒物中の石炭灰に含有される未燃カーボンがわずかでも燃焼すると、それにより生じた不活性な燃焼生成ガスがロータリーキルンの下半を転動していく被焼成物層を覆ってしまうこととにより、前記過剰空気は残った多量の未燃カーボンと効果的に接することができず、結果として石炭灰中の未燃カーボンの大半は燃焼除去されない。
そこで、請求項1の発明によれば、酸素濃度10%以上のガスをノズルから被焼成物に向けて吹き込むので、該ガスに含有される酸素により未燃カーボンを燃焼させることができる。さらに、被焼成物に向けてガスを吹き付けるため、被焼成物層を覆っていた不活性な燃焼生成ガスを吹き飛し、バーナーの燃焼ガス中の過剰空気と被焼成物が直接接する機会が生じ、一層未燃カーボンの燃焼を促進することができる。
請求項2の発明は、前記ノズルの挿入位置が、ロータリーキルン内の600〜1000℃の温度領域にあることを特徴とする請求項1に記載の人工骨材の焼成方法である。
挿入されたノズルの吹出し孔の、ロータリーキルン軸方向の位置は、600〜1000℃のいわゆる仮焼領域といわれる温度領域にあることが好ましい。600℃以下では、石炭灰中の未燃カーボンは酸素の存在下でも燃焼せず好ましくない。1000℃を超えると石炭灰を主成分とする被焼成物粒子は軟化、融着を開始するが、このときに内部の未燃カーボンが燃焼すると、生成する二酸化炭素により焼結物の気泡が生じたり、甚だしい場合には爆裂したりして、強度の強い人工骨材が得られなくなり、好ましくない。
請求項3の発明は、前記ノズルから吹き込まれるガス流量が、ロータリーキルンに送入される石炭灰中の未燃カーボンを全量燃焼させるに要する酸素量に見合う量の1/100以上1/5以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の人工骨材の焼成方法である。
ここで、未燃カーボンを全量燃焼させるに要する酸素量に見合う量とは、
ガス流量(Nm3/分)=カーボン量(kg/分)×22.4(Nm3/kmol)÷12(kg/kmol)×100÷ガス中酸素濃度(%)
で求められる量である。
ノズルから吹き込まれるガス流量が、ロータリーキルンに送入される石炭灰中の未燃カーボンを全量燃焼させるに要する酸素量に見合う量の1/100未満であると、そのガス中の酸素が未燃カーボンを燃焼させる効果も、ガスが被焼成物層を覆っていた不活性な燃焼生成ガスを吹き飛す効果も共に小さく、良い結果が得られない。
ノズルから吹き込まれるガス流量が、ロータリーキルンに送入される石炭灰中の未燃カーボンを全量燃焼させるに要する酸素量に見合う量の1/5を超える量であると、本発明で狙う効果に対しガス量が過剰で、設備費、動力費が過大となるばかりでなく、通常ノズルから吹き込まれるガスはロータリーキルンの燃焼ガスに比べはるかに低温であるので、焼成系の温度を低下させる結果となり、好ましくない。この数値は、より好ましくは1/10以下である。
請求項4に記載の発明は、未燃カーボンが1.5質量%以上の石炭灰を原料として使用することを特徴とする請求項1〜3に記載の人工骨材の焼成方法である。
本発明は、石炭灰中の未燃カーボンによる、人工骨材焼成への弊害を防止するものであるので、未燃カーボンが1.5質量%以上の石炭灰を原料として使用する場合に、その効果を有効に活用可能である。
請求項5に記載の発明は、本焼成によって得られた人工骨材の性状は、絶乾密度の値が1.50g/cm3以上、2.10g/cm3以下、且つ24時間吸水率の値が0.1%以上、6%以下、且つ圧かい荷重の値が直径5mmから10mmの骨材0.5kN以上、または直径10mmから15mmの骨材1.0kN以上であることを特徴とする請求項1〜4に記載の人工骨材の焼成方法である。
本発明の焼成方法は、未燃カーボンの燃焼による焼結物の気泡発生や、爆裂を防止できることにより、絶乾密度の値が1.50g/cm3以上、2.10g/cm3以下、且つ24時間吸水率の値が0.1%以上、6%以下、且つ圧かい荷重の値が直径5mmから10mmの骨材0.5kN以上、または直径10mmから15mmの骨材1.0kN以上という緻密且つ強度の高い人工骨材が得られる焼成方法である。
請求項6の発明は、ロータリーキルンと、該ロータリーキルンの窯尻付近の炉中心軸近傍に挿入され、600〜1000℃の温度領域に相当する位置で炉中心軸近傍から半径方向且つ被焼成物の存在方向に向けて1つ又は複数のガス吹出し孔を持つノズルと、を備えたことを特徴とする人工骨材の焼成装置である。
本発明の焼成装置を用いると、600〜1000℃の仮焼領域の間に石炭灰中未燃カーボンを十分低減可能で、且つ装置的にも高温雰囲気が存在しながら長期間連続操業できるものである。
本発明によれば、ロータリーキルンで未燃カーボンの高い石炭灰を原料として人工骨材を焼成する場合にも、仮焼領域で石炭灰中未燃カーボンを十分低減可能で、緻密且つ高強度の人工骨材の焼成が可能である上に、装置的にも高温での焼成を長期間連続操業することができる。
本発明では、人工骨材の主原料には石炭灰を用いる。石炭灰は、石炭火力発電所から排出されるもので、微粉炭ボイラーから飛散し電気集塵機等で回収されるフライアッシュ、循環流動層ボイラーから回収されるPFBC灰等を用い、粒度調整のされていない原粉のままで用いることができる。この石炭灰に必要に応じて結合材としての各種セメント類、粘結材としてのベントナイト、カオリン鉱物、珪酸ナトリウム、パルプ製造時に廃液に含まれるリグニン等を添加する。さらに必要に応じて成分調整材を添加する。成分調整材は、石炭灰を主成分とした原料の、軟化、溶融温度を調整するために添加するもので、例えばSiO2源として珪石粉、カオリン等、Al23源としてアルミナ粉、アルミ灰等、CaO源として石灰粉、セメント、石膏等が用いられる。
上記の原料を混合後、造粒する。造粒は所定範囲の粒径となるように成形できれば方法は問わず、パンペレタイザーを使用した転動造粒、加圧成形機を使用したプレス造粒、ヘンシェルミキサー(三井造船株式会社製、登録商標)等を使用した攪拌造粒等を用いることができる。
次に、造粒された原料を焼成して、人工骨材を製造する。焼成装置としては、ロータリーキルンを用いると、大量生産が可能で、均質な焼成物を得ることができるので好ましい。
図1は、本発明に係る人工骨材の焼成装置の1例を示す。該人工骨材焼成装置は、ロータリーキルン2、バーナー4、窯尻ハウジング5、原料シュート6等からなる。
窯尻側に設置された原料シュート6から送入された造粒原料8は、ロータリーキルン2内を被焼成物3として転動しながら移動する。一方、窯前側にはバーナー4が設置されており、燃料の重油、微粉炭等を燃焼し、ロータリーキルン2内を加熱する。燃焼用空気としては、図示しない2次空気が窯前から、同じく図示しない1次空気がバーナー4を通して供給されている。
バーナー4の燃焼によって生じた燃焼ガス10は、最高点では人工骨材の焼結に必要な1200℃以上の温度を示し、窯尻へ流れていくに従って被焼成物3の加熱や放散熱で温度が低下し、窯尻から流出する時点では600℃以下となっている。また、窯尻において通常燃焼ガス10の酸素濃度は2〜10%程度の値となっている。
本発明では、ロータリーキルン2の窯尻付近の炉中心軸近傍にノズル7を炉中心軸に沿って挿入する。該ノズル7には、ロータリーキルン内温度が600〜1000℃である温度領域に相当する位置に、炉中心軸近傍から半径方向且つ被焼成物の存在方向に向けて1つ又は複数のガス吹出し孔を設ける。
ノズル7には、図示しないブロワーから酸素濃度が10%以上のガスを供給し、前記ガス吹出し孔から、半径方向且つ被焼成物の存在方向に向けて吹出す。該ガスとしては、酸素濃度21%の空気をそのまま用いるのが簡便である。しかし、常温の空気を吹き込むと焼成系の温度低下を来たすので、近隣の設備の燃焼排ガス等で、温度100〜600℃程度、酸素濃度10%以上のガスを利用できる場合には、それを活用することが好ましい。ノズル7は、SUS310等の耐熱金属で作製するか、鋼管の周囲を耐火物で保護して用いる。
本発明に係る人工骨材焼成装置のA−A‘位置での断面図を図2に示す。図2では耐火物12は省略している。この図に示すように、ノズル7からは、酸素濃度が10%以上のガス9を吹出すが、その方向は、ロータリーキルンの半径方向で、且つ被焼成物3の存在している方向すなわちBで示される方向である。ノズル7の複数の吹出し孔が、それぞれ角度を変え、Bの範囲内をカバーするようにすることが好ましい。
図1において、ノズル7から吹出すガス9の作用により、未燃カーボンを十分燃焼した被焼成物3は、未燃カーボンの燃焼による焼結物の気泡発生や、爆裂が防止され、さらに窯前方向に転動されながら温度を上げ、1200℃以上の焼成温度で原料の粉体粒子が融着し、強度の高い人工骨材11となってロータリーキルン2から排出される。
このようにして焼成された人工骨材は、絶乾密度の値が1.50g/cm3以上、2.10g/cm3以下、且つ24時間吸水率の値が0.1%以上、6%以下、且つ圧かい荷重の値が直径5mmから10mmの骨材0.5kN以上、または直径10mmから15mmの骨材1.0kN以上という緻密且つ強度の高い人工骨材である。
石炭火力発電所より排出された石炭灰(未燃カーボン:2.1質量%)を主原料に,結合材として普通ポルトランドセメントを内割で15質量%混合し,この混合粉末をパンペレタイザーで水分量15質量%にて粒径5〜15mmに造粒し,ロータリー式養生機により養生温度85℃,相対湿度90%以上の雰囲気中で2時間養生して造粒原料とした。
次にロータリーキルン(φ1.5m×20mL)にて,送入量1.4トン/時間,滞留時間1.2時間,焼成温度1270℃にて焼成した.この際,ロータリーキルンにおける620〜800℃の位置(窯尻より3〜5mの位置)に,吹出し孔10個を備えたSUS310製のパイプ(直径3cm)を挿入し,酸素濃度19%のガスを毎分450Lの量にて送り込んだ.この条件にて,実施例1の焼成物を得た.
実施例2では,石炭火力発電所より排出される石炭灰(未燃カーボン:3.0質量%)を主原料に,結合材として普通ポルトランドセメントを内割で12質量%,ベントナイトを3質量%混合し,この混合粉末をパンペレタイザーで水分量18質量%にて粒径5〜15mmに造粒し,ロータリー式養生機により養生温度85℃,相対湿度90%以上の雰囲気中で2時間養生して造粒原料とした。
次いでロータリーキルン(φ1.5m×20mL)にて,送入量1.2トン/時間,滞留時間1.3時間,焼成温度1250℃にて焼成した.この際,ロータリーキルンにおける710〜900℃の位置(窯尻より3〜6mの位置)に,吹出し孔10個を備えたSUS310製のパイプ(直径3cm)を挿入し,酸素濃度15%のガスを毎分300Lの量にて送り込んだ.この条件にて,実施例2の焼成物を得た.
実施例3では,石炭火力発電所より排出される石炭灰(未燃カーボン:2.8質量%)を主原料に,結合材として炭酸カルシウムを内割で18質量%,ベントナイトを7質量%混合し,この混合粉末をパンペレタイザーで水分量18質量%にて粒径5〜15mmに造粒し造粒原料とした。
次いでロータリーキルン(φ1.5m×20mL)にて,送入量1.0トン/時間,滞留時間1.5時間,焼成温度1230℃にて焼成した.この際,ロータリーキルンにおける620〜750℃の位置(窯尻より3〜6mの位置)に,吹出し孔10個を備えたSUS310製のパイプ(直径3cm)を挿入し,酸素濃度19%のガスを毎分150Lの量にて送り込んだ.この条件にて,実施例3の焼成物を得た.
比較例1では,石炭火力発電所より排出される石炭灰(未燃カーボン:2.1質量%)を主原料に,結合材として普通ポルトランドセメントを内割で15質量%混合し,この混合粉末をパンペレタイザーで水分量15質量%にて粒径5〜15mmに造粒し,ロータリー式養生機により養生温度85℃,相対湿度90%以上の雰囲気中で2時間養生し造粒原料とした。
次にロータリーキルン(φ1.5m×20mL)にて,送入量0.7トン/時間,滞留時間1.6時間,焼成温度1270℃にて焼成した.この条件にて,比較例1の焼成物を得た.実施例に比較して良質の人工骨材を得るためには,原料投入量を圧倒的に落とさなくてはならなかった.
比較例2では,石炭火力発電所より排出される石炭灰(未燃カーボン:2.1質量%)を主原料に,結合材として普通ポルトランドセメントを内割で15質量%混合し,この混合粉末をパンペレタイザーで水分量15質量%にて粒径5〜15mmに造粒し,ロータリー式養生機により養生温度85℃,相対湿度90%以上の雰囲気中で2時間養生し造粒原料とした。
次いでロータリーキルン(φ1.5m×20mL)にて,送入量1.4トン/時間,滞留時間1.2時間,焼成温度1270℃にて焼成した.この際,ロータリーキルンにおける620〜800℃の位置(窯尻より3〜5mの位置)に,吹出し孔10個を備えたSUS310製のパイプ(直径3cm)を挿入し,酸素濃度15%の空気を毎分900Lの量にて送り込んだ.この条件にて,比較例2の焼成物を得た.実施例に比較して良質の人工骨材を得るためには,吹き込み空気量を落とさなくてはならなかった.
実施例1〜3、比較例1〜2の結果を(表1)に示す。
(表1)
Figure 2005239507
表1に示された結果より明らかなように、本発明を実施した実施例1〜3においては、人工骨材として良好な物性を持つ焼成物が得られた。
本発明に係る人工骨材焼成装置の概略図である。 本発明に係る人工骨材焼成装置のA−A‘断面図である。
符号の説明
人工骨材焼成装置
2 ロータリーキルン
3 被焼成物
4 バーナー
5 窯尻ハウジング
6 原料シュート
7 ノズル
8 造粒原料
9 ガス
10 燃焼ガス
11 人工骨材
12 耐火物

Claims (6)

  1. 石炭灰を主原料とし、造粒した原料をロータリーキルンで焼成する人工骨材の焼成において、ロータリーキルンの窯尻からノズルを挿入し、酸素濃度が10%以上のガスをノズルから被焼成物に向けて吹き込むことを特徴とする人工骨材の焼成方法。
  2. 前記ノズルの挿入位置が、ロータリーキルン内の600〜1000℃の温度領域にあることを特徴とする請求項1に記載の人工骨材の焼成方法。
  3. 前記ノズルから吹き込まれるガス流量が、ロータリーキルンに送入される石炭灰中の未燃カーボンを全量燃焼させるに要する酸素量に見合う量の1/100以上1/5以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の人工骨材の焼成方法。
  4. 未燃カーボンが1.5質量%以上の石炭灰を原料として使用することを特徴とする請求項1〜3に記載の人工骨材の焼成方法。
  5. 本焼成によって得られた人工骨材の性状は、絶乾密度の値が1.50g/cm3以上、2.10g/cm3以下、且つ24時間吸水率の値が0.1%以上、6%以下、且つ圧かい荷重の値が直径5mmから10mmの骨材0.5kN以上、または直径10mmから15mmの骨材1.0kN以上であることを特徴とする請求項1〜4に記載の人工骨材の焼成方法。
  6. ロータリーキルンと、該ロータリーキルンの窯尻付近の炉中心軸近傍に挿入され、600〜1000℃の温度領域に相当する位置で炉中心軸近傍から半径方向且つ被焼成物の存在方向に向けて1つ又は複数のガス吹出し孔を持つノズルと、を備えたことを特徴とする人工骨材の焼成装置。




















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