JP2005239499A - 燃料ガス製造装置及びその始動方法 - Google Patents

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聡 花井
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英明 隅
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Abstract

【課題】運転が長期間にわたって停止していても、効率的且つ経済的な始動を確実に遂行することを可能にする。
【解決手段】家庭用燃料ガス製造システム10は、改質部12、精製部14及び貯蔵部16を備えるとともに、前記家庭用燃料ガス製造システム10の始動時に、前記貯蔵部16からPSA機構42に燃料ガスを供給して前記PSA機構42の各塔内の圧力を始動用設定圧に調整するための燃料ガス供給手段90と、前記PSA機構42の各塔内の圧力を検出する圧力検出手段と、前記各塔内の残留ガスを始動用燃料として燃焼器20に供給する残留ガス供給手段75とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、含水素燃料、例えば、炭化水素又はアルコールを含む改質用燃料を改質することにより、水素リッチな燃料ガスを精製する燃料ガス製造装置及びその始動方法に関する。
例えば、天然ガス等の炭化水素燃料やメタノール等のアルコールを含む改質用燃料を改質して水素含有ガス(改質ガス)を得た後、この水素含有ガスを燃料ガスとして燃料電池等に供給する水素製造装置(燃料ガス製造装置)が採用されている。
例えば、特許文献1に開示されている水素製造装置は、図9に示すように、基本的に都市ガス等の燃料が圧縮機1から供給される水添脱硫部2、脱硫後の燃料を水蒸気改質して水素含有ガス(水素リッチガス)を製造する水蒸気改質部3、前記水蒸気改質部3の周囲に外装され、水素と空気中の酸素とを触媒燃焼させる触媒燃焼部4、前記水素含有ガス中の一酸化炭素を二酸化炭素及び水素に転換させるガス変成部5、及びガス変成後の水素含有ガスから高純度水素を圧力吸着により分離するPSA(Pressure Swing Adsorption)部6を備えている。
PSA部6には、高純度水素を固体高分子型燃料電池(PEFC)7に供給する前に一時的に貯蔵する水素貯蔵タンク8と、このPSA部6で吸着除去されたオフガス(不要物)を一時的に貯蔵するオフガスホルダ9とが接続されている。オフガスホルダ9は、水蒸気改質部3を加熱するための燃料として、オフガスを触媒燃焼部4に供給している。
この場合、PSA部6は、水素以外の成分を高圧下で選択的に吸着し、減圧下で脱着する吸着剤を充填した複数の吸着塔を設けている。そして、各吸着塔に、それぞれ吸着−脱着−置換−昇圧からなるサイクリック運転を行わせることにより、高純度水素を取り出す一方、他の成分をオフガスとして排出するように構成されている。
特開2002−20102号公報(図1)
ところで、上記の水素製造装置の運転を停止する際に、PSA部6では、各塔の停止状態が予め設定されている。通常、3塔タイプの場合、2塔が高圧条件下に停止される一方、残りの1塔が略大気圧下に停止されており、次回の始動まで、この状態が維持されている。
しかしながら、水素製造装置の停止期間が長期になると、水素ガスの透過等によって、高圧条件下に保持されていた塔内の圧力が低下し易い。これにより、水素製造装置の始動時において、洗浄工程から開始すると、塔内に送られる洗浄ガス量が減少する。この洗浄ガス量の減少に伴って、PSA部6から触媒燃焼部4に供給されるオフガス量が減少し、前記触媒燃焼部4の容量に対してカロリーが不足する。従って、触媒燃焼部4の温度が低下するため、前記触媒燃焼部4に別途、燃料を供給する必要があり、経済的ではないという問題がある。
一方、水素製造装置の停止期間が相当に長期化すると、高圧条件下に保持されていた塔内では、化学平衡状態に移行して該塔内のガス組成分布が均一化する傾向にある。これにより、水素製造装置の始動時において、洗浄工程から開始すると、塔内に送られる洗浄ガス成分は、本来、水素ガスが主成分であるのに対して、二酸化炭素や窒素ガスが多く含まれてしまう。このため、同様に、触媒燃焼部4の容量に対してカロリーが不足する。従って、触媒燃焼部4の温度が低下するため、前記触媒燃焼部4に別途、燃料を供給する必要がある。しかも、脱着工程においては、触媒燃焼部4に前記水素ガスが多量に供給され、前記触媒燃焼部4が異常温度に加熱されるおそれがある。
本発明はこの種の問題を解決するものであり、PSA機構の始動状態に係わらず、効率的且つ経済的な始動を確実に遂行することが可能な燃料ガス製造装置及びその始動方法を提供することを目的とする。
本発明は、含水素燃料を改質して改質ガスを得する改質部と、PSA機構により前記改質ガスから不要物を除去して水素リッチな燃料ガスを精製する精製部と、前記燃料ガスを貯蔵する貯蔵部とを備える燃料ガス製造装置である。この含水素燃料とは、例えば、炭化水素又はアルコール等、水素を含む燃料をいう。
燃料ガス製造装置は、該燃料ガス製造装置の始動時に、貯蔵部からPSA機構に燃料ガスを供給して該PSA機構の各塔内の圧力を始動用設定圧に調整するための燃料ガス供給手段を備えている。
また、各塔内の圧力を検出する圧力検出手段を備えることが好ましく、さらに前記各塔内の残留ガスを始動用燃料として加熱部に供給する残留ガス供給手段を備えることが好ましい。
さらにまた、燃料ガス供給手段は、燃料ガスの供給量を制御する流量制御手段を設けることが好ましく、残留ガス供給手段は、残留ガスの供給量を制御する流量制御手段を設けることが好ましい。
また、燃料ガス供給手段は、各塔の上部に接続される一方、残留ガス供給手段は、前記各塔の下部に接続されることが好ましい。
さらに、本発明は、含水素燃料を改質して改質ガスを得する改質部と、PSA機構により前記改質ガスから不要物を除去して水素リッチな燃料ガスを精製する精製部と、前記燃料ガスを貯蔵する貯蔵部とを備える燃料ガス製造装置の始動方法である。
例えば、正常停止状態から始動する場合、又は比較的短期の停止状態から始動する場合、先ず、燃料ガス製造装置の始動時に、貯蔵部からPSA機構に燃料ガスが供給されてPSA機構の各塔内の圧力が始動用設定圧に調整された後、貯蔵部から前記PSA機構への燃料ガスの供給が停止される。
さらにまた、本発明では、燃料ガス製造装置の始動時に、各塔内の圧力が設定圧力パターンから逸脱している際、すなわち、異常停止状態から始動する場合、又は長期の停止状態から始動する場合、貯蔵部からPSA機構に前記燃料ガスが供給されるとともに、前記PSA機構の各塔内の残留ガスが燃料ガスに置換されて該残留ガスが始動用燃料として加熱部に供給される。そして、設定時間が経過した後、残留ガスの加熱部への供給が停止され、各塔内の圧力が始動用設定圧に至ると、PSA機構への燃料ガスの供給が停止される。
また、燃料ガスは、各塔の上部から該各塔内に供給されるとともに、残留ガスは、前記各塔の下部から排出されることが好ましい。
本発明では、貯蔵部からPSA機構に燃料ガスが供給されて、前記PSA機構の各塔内の圧力が、通常始動開始時の圧力(設定圧)に調整されるため、例えば、洗浄工程での洗浄ガス量の減少によるオフガスのカロリー不足等が阻止されて、効率的且つ経済的な始動が確実に開始される。なお、洗浄工程とは、PSA機構の各塔の減圧工程をいう。
しかも、塔内のガス組成分布が均一化されていても、該塔内に燃料ガスが供給されることによって、前記塔内のガス組成が所定の分布状態になる。これにより、塔内に種々の工程が効率的に遂行されるとともに、燃料ガスを経済的に使用することが可能になる。さらに、脱着工程において、オフガス中に水素ガスが多量に含まれることがなく、加熱部の損傷等を有効に阻止することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る家庭用燃料ガス製造システム(燃料ガス製造装置)10の概略構成図である。
家庭用燃料ガス製造システム10は、含水素燃料、例えば、メタンやプロパン等の炭化水素燃料(以下、改質用燃料という)の改質反応により水素リッチガス(以下、改質ガスという)を得する改質部12と、前記水素リッチガスから高純度の水素ガス(以下、燃料ガスという)を精製する精製部14と、前記燃料ガスを貯蔵する貯蔵部16とを備える。
改質部12は、燃焼触媒を有して改質用燃料を蒸発させる蒸発器18を備える。蒸発器18には、燃焼器(加熱部)20が付設されるとともに、前記蒸発器18の下流には、改質用燃料を改質して改質ガスを得する反応器22が配設される。反応器22の下流には、改質ガスを冷却する冷却器24が配設されるとともに、この冷却器24の下流には、冷却された前記改質ガスをガス成分と水分とに分離する気液分離器26が配設される。
改質部12には、空気供給機構28が設けられる。空気供給機構28は、空気コンプレッサ30を備えるとともに、この空気コンプレッサ30には、改質用空気供給路32及び必要に応じて燃焼用空気供給路34が接続される。改質用空気供給路32は、蒸発器18に接続され、燃焼用空気供給路34は、燃焼器20に接続される。改質用空気供給路32及び燃焼用空気供給路34は、弁38a及び38bを介して空気コンプレッサ30に接続可能である。
気液分離器26の下流には、改質ガス供給路40を介して精製部14を構成するPSA機構42が接続され、前記PSA機構42には、水分が分離された改質ガスが供給される。改質ガス供給路40には、三方弁44を介して分岐経路46が接続されるとともに、前記三方弁44の下流には、コンプレッサ48及び冷却器49が設けられる。改質ガス供給路40には、改質ガス分岐経路50が設けられ、この改質ガス分岐経路50に弁52が配設される。
図2に示すように、PSA機構42は、コンプレッサ48にそれぞれ接続可能な、例えば、3塔式圧力スイング吸着装置を構成しており、吸着塔60a、60b及び60cを備える。各吸着塔60a〜60cには、塔内の圧力を検出するための圧力計(圧力検出手段)62a〜62cが設けられる。各吸着塔60a〜60cの出入口の下部には、弁66a〜66cが配設されるとともに、前記弁66a〜66cを介して前記吸着塔60a〜60cがオフガス排出路68に接続される。
オフガス排出路68には、流量制御弁70、72が併設されるとともに、前記オフガス排出路68は、前記流量制御弁(流量制御手段)70により始動燃料供給路74を介して燃焼器20に接続される。流量制御弁70は、残留ガス供給手段75を構成する。
オフガス排出路68は、流量制御弁72によりオフガス排出用空気供給路76の途上に接続される。オフガス排出用空気供給路76の一端は、空気コンプレッサ78に接続されるとともに、前記オフガス排出用空気供給路76の他端は、燃焼器20に接続される。
各吸着塔60a〜60cの出入口の上部には、燃料ガス排出用弁80a〜80cと、均圧(洗浄)用弁82a〜82cとが設けられるとともに、前記吸着塔60a〜60cは、前記弁80a〜80cを介して燃料ガス経路84に連通可能である。
図1に示すように、燃料ガス経路84には、圧力調整弁86と流量制御弁(流量制御手段)88とが並列に設置されるとともに、前記燃料ガス経路84は、燃料ガス供給手段90を構成するコンプレッサ92及び弁94を介して貯蔵部16を構成する充填タンク96に接続される。コンプレッサ92には、弁97が並列されている。充填タンク96は、図示しない燃料電池車両に燃料ガスを供給したり、家庭内で定置型燃料電池(図示せず)に燃料ガスを供給したりする。
家庭用燃料ガス製造システム10は、各補機類と通信及び制御を行うとともに、特に本実施形態では、PSA機構42を構成する各吸着塔60a〜60cの圧力が圧力計62a〜62cを介して検出される際、該検出圧力が規定圧よりも高いか否かを判断し、燃料ガス供給手段90及び残留ガス供給手段75の制御を行う制御部として、例えば、制御ECU(Electronic Control Unit)98を備える。
このように構成される家庭用燃料ガス製造システム10の動作について、本発明の始動方法との関連で、以下に説明する。
家庭用燃料ガス製造システム10では、制御ECU98を介して、空気コンプレッサ30が運転されており、改質用空気及び燃焼用空気が、それぞれ改質用空気供給路32及び燃焼用空気供給路34に送られる。
改質用空気供給路32に供給される改質用空気は、蒸発器18に供給されるとともに、この蒸発器18には、例えば、天然ガス等の改質用燃料と水とが供給される。一方、燃焼器20では、燃焼用空気及びPSA機構42からのオフガス又は必要に応じて水素等が供給されて燃焼が行われ、改質用燃料が蒸発する。
蒸発した改質用燃料は、反応器22に送られる。この反応器22では、改質用燃料中の、例えば、メタン、空気中の酸素及び水蒸気によって、酸化反応であるCH4+2O→CO+2HO(発熱反応)と、燃料改質反応であるCH4+2HO→CO+4H(吸熱反応)とが同時に行われる(オートサーマル方式)。
上記のように、反応器22により改質された改質ガスは、冷却器24によって冷却された後、気液分離器26に供給される。この気液分離器26で水分が分離された改質ガスは、改質ガス供給路40に供給され、コンプレッサ48で圧縮されてPSA機構42を構成する吸着塔60a〜60cに選択的に供給される(図2参照)。
その際、図3に示すように、PSA機構42では、例えば、吸着塔60aで吸着工程、吸着塔60bで洗浄工程及び吸着塔60cで減圧工程が同時に行われる。このため、吸着塔60a内では、水素以外の成分が吸着されて高濃度の水素(水素リッチ)を含む燃料ガスが精製され、この燃料ガスは、弁80aの開放作用下に燃料ガス経路84に供給される(図2参照)。燃料ガスは、充填タンク96に選択的に貯蔵される。
さらに、図3に示すように、吸着塔60aで吸着工程、吸着塔60bで均圧工程及び吸着塔60cで均圧工程を経た後、前記吸着塔60aで吸着工程、前記吸着塔60bで昇圧工程及び吸着塔60cで脱着工程が実施される。従って、吸着塔60cでの脱着工程によるオフガス(不要物)は、弁66cの開放作用下にオフガス排出路68に排出される(洗浄工程)。
オフガス排出路68は、図1に示すように、オフガス排出用空気供給路76に接続されており、該オフガス排出路68に排出されたオフガスは、空気コンプレッサ78の作用下に、このオフガス排出用空気供給路76に沿って流動するオフガス排出用空気を介して、燃焼器20に送られる。このオフガスは、燃焼器20の燃焼用燃料として使用される。
上記のように、吸着塔60a〜60cでは、吸着工程、減圧工程、均圧工程、脱着工程及び洗浄工程が、順次、行われることにより、PSA機構42で燃料ガスが連続的に精製される。この燃料ガスは、弁80a〜80cの開閉作用下に燃料ガス経路84を介して貯蔵部16に供給される。
この場合、PSA機構42では、正常停止(始動)位置が設定されており、次回の始動を考慮して、例えば、2塔が高圧条件下で且つ残りの1塔が略大気圧条件下で停止する必要がある。本実施形態では、例えば、図3に示すように、位置T1〜T3で吸着塔60a〜60cを停止させることが好ましい。
ところで、家庭用燃料ガス製造システム10では、家庭内における需要に応じて運転を行うため、始動及び停止が繰り返し行われるとともに、運転時間及び停止時間が一定とはならない。このため、家庭用燃料ガス製造システム10では、例えば、数時間から数日間、さらに数週間にわたって運転が停止されることがある。
家庭用燃料ガス製造システム10において、例えば、PSA機構42を構成する吸着塔60a〜60cが、正常停止位置である位置T2で短時間だけ停止された後に始動が行われる際、前記吸着塔60a〜60cの中、高圧条件下で保持されていた吸着塔60b内で、水素ガスの透過等によって内部圧力が低下し易い。
従って、図4に示すように、吸着塔60bの内部圧力が規定圧に比べてΔPだけ低下しており、この状態で、家庭用燃料ガス製造システム10の始動が開始されると、前記吸着塔60bの第1の工程である洗浄工程(減圧工程)における洗浄ガス量(水素ガス量)が減少し、これに伴ってオフガスの排出量が減少する。このため、燃焼器20に供給されるオフガスカロリーが低下し、前記燃焼器20の温度が通常運転時に比べて低下してしまう(図4中、温度S1参照)。これにより、燃焼器20には、例えば、充填タンク96から燃料ガスを供給する必要があり、経済的ではない。
ここで、本実施形態では、家庭用燃料ガス製造システム10の始動前に、以下に示す工程が行われる。
先ず、家庭用燃料ガス製造システム10では、PSA機構42を構成する各吸着塔60a〜60cの内部圧力が、圧力計62a〜62を介して検出される。制御ECU98には、吸着塔60a〜60cの正常始動位置、例えば、図3中、位置T1〜T3におけるそれぞれの始動用規定圧が予め記憶されており、検出された前記吸着塔60a〜60cの圧力が、前記規定圧よりも低いか否かが判断される。
そこで、例えば、吸着塔60b内の圧力が規定圧よりも低いと判断されると、図5に示すように、弁94を開放して充填タンク96に貯蔵されている水素ガスをPSA機構42に送る。PSA機構42では、弁80bが開放されており、燃料ガス供給手段90を構成する弁97の作用下に、燃料ガスが吸着塔60b内に供給される。吸着塔60b内への燃料ガスの供給量は、流量制御弁88により所定の量に規制される。
吸着塔60a、60cにおいても同様に、検出されたそれぞれ内部圧力が規定圧よりも低い際には、弁80a、80cを開放し、燃料ガス供給手段90の作用下に各吸着塔60a、60cに所定量の燃料ガスが供給される。
上記のように、各吸着塔60a〜60c内の圧力が設定圧に至ると、燃料ガス供給手段90による貯蔵部16からの燃料ガスの供給が停止される。
これにより、本実施形態では、家庭用燃料ガス製造システム10の始動時において、PSA機構42が洗浄工程から開始しても、吸着塔60a〜60c内に送られる洗浄ガス量が減少することがない。しかも、PSA機構42から燃焼器20に供給されるオフガス量が減少することがなく、前記燃焼器20の容量に対して十分なカロリーが付与される。従って、燃焼器20の温度が良好に維持されるため、前記燃焼器20に別途、燃料を供給する必要がなく、経済的であるという利点がある。
一方、家庭用燃料ガス製造システム10において、例えば、PSA機構42が正常停止状態以外で停止した後、又は停止期間が長期にわたった後、始動が開始されることがある。その際、PSA機構42では、各吸着塔60a〜60cのいずれかの内部圧力が設定圧力パターンから大きく逸脱するとともに、前記各吸着塔60a〜60c内のガス組成分布が均一化する傾向にある。
各吸着塔60a〜60c内でガス組成分布が均一化すると、例えば、吸着塔60bが脱着工程に移行してオフガスが排出される際、このオフガス中に比較的多量の水素ガスが混在してしまう。従って、燃焼器20には、必要以上のオフガスカロリーが供給され、前記燃焼器20の温度が異常温度S℃を超えてしまう。
ここで、本実施形態では、家庭用燃料ガス製造システム10の始動前に、以下に示す工程が行われる。
先ず、家庭用燃料ガス製造システム10では、PSA機構42を構成する各吸着塔60a〜60cの内部圧力が、圧力計62a〜62を介して検出される。その際、各吸着塔60a〜60cの中、例えば、吸着塔60bの内部圧力が、設定圧力パターンよりも大きく変動すると、この吸着塔60bに対して残留ガスと燃料ガスとのガス置換処理が施される。
すなわち、図6に示すように、弁80bが開放(ON)されるとともに、オフガスバルブである弁66bが開放(ON)される。このため、燃料ガス供給手段90を構成する弁97の作用下に、燃料ガスが吸着塔60b内に供給される一方、残留ガス供給手段75を介してPSA機構42から排出される残留ガス(オフガス)が、始動用燃料として始動燃料供給路74から燃焼器20に供給される(図7参照)。その際、残留ガスは、流量制御弁70により流量が制御されている。
次いで、上記の燃料ガスの供給処理が設定時間だけ行われると、弁66が閉塞(OFF)されるため、吸着塔60b内の残留ガスは、燃焼器20への供給が停止される。そして、吸着塔60bの内部圧力が設定圧力パターンに至ると、燃料ガス供給手段90による貯蔵部16からの燃料ガスの供給が停止される。
このように、家庭用燃料ガス製造システム10を始動させると、各吸着塔60a〜60cの内部圧力が、通常始動状態と同等になる。しかも、燃料ガスが吸着塔60a〜60cの上部側から供給されるため、前記吸着塔60a〜60c内のガス成分分布が所定の分布状態となるとともに、該吸着塔60a〜60c内の残留ガスが始動用燃料として燃焼器20に供給される。
これにより、例えば、始動直後の洗浄工程において、燃焼器20の温度が通常運転と略同等となるため、同一条件下で家庭用燃料ガス製造システム10の始動が遂行可能になるという効果が得られる(図8参照)。
しかも、始動用燃料として燃焼器20に別途、水素ガスを供給する必要がなく、且つ各吸着塔60a〜60cから排出されるオフガス中に、水素ガスが多量に含まれることがない。このため、燃焼器20の損傷等を有効に阻止するとともに、経済的であるという利点がある。
なお、本実施形態では、オフガス排出路68と始動燃料供給路74とを個別に設けているが、このオフガス排出路68が兼用してもよい。その際、燃焼用空気供給路34及び弁38bを不要にすることができる。
また、PSA機構42の各吸着塔60a〜60c内の圧力を検出して前記吸着塔60a〜60c内が始動用設定圧に調整されたことを検知しているが、これに限定されるものではない。例えば、タイマ(図示せず)等によって、予め設定された時間を経時することにより、吸着塔60a〜60c内が始動用設定圧に調整されたことを検知してもよい。
本発明の実施形態に係る家庭用燃料ガス製造システムの概略構成図である。 前記家庭用燃料ガス製造システムを構成するPSA機構の要部構成説明図である。 前記PSA機構の動作を説明するタイムチャートである。 長期間停止した後に前記PSA機構が始動した際の説明図である。 始動前に、前記PSA機構に燃料ガスを供給する際の説明図である。 PSA機構が異常停止又は長期停止した後に始動する際の説明図である。 前記始動前に、前記PSA機構内の残留ガスを燃焼器に排出する際の説明図である。 本発明の始動方法による始動状態の説明図である。 特許文献1の概略系統図である。
符号の説明
10…家庭用燃料ガス製造システム 12…改質部
14…精製部 16…貯蔵部
18…蒸発器 20…燃焼器
22…反応器 24…冷却器
26…気液分離器 28…空気供給機構
30、78…空気コンプレッサ 76…オフガス排出用空気供給路
40…改質ガス供給路 42…PSA機構
60a〜60c…吸着塔 62a〜62c…圧力計
66a〜66c、80a〜80c、82a〜82c…弁
68…オフガス排出路 70、72、88…流量制御弁
74…始動燃料供給路 75…残留ガス供給手段
84…燃料ガス経路 86…圧力調整弁
90…燃料ガス供給手段 96…充填タンク
98…制御ECU

Claims (9)

  1. 含水素燃料を改質して改質ガスを得る改質部と、PSA機構により前記改質ガスから不要物を除去して水素リッチな燃料ガスを精製する精製部と、前記燃料ガスを貯蔵する貯蔵部とを備える燃料ガス製造装置であって、
    前記燃料ガス製造装置の始動時に、前記貯蔵部から前記PSA機構に前記燃料ガスを供給して該PSA機構の各塔内の圧力を始動用設定圧に調整するための燃料ガス供給手段を備えることを特徴とする燃料ガス製造装置。
  2. 請求項1記載の燃料ガス製造装置において、前記各塔内の圧力を検出する圧力検出手段を備えることを特徴とする燃料ガス製造装置。
  3. 請求項1又は2記載の燃料ガス製造装置において、前記各塔内の残留ガスを始動用燃料として加熱部に供給する残留ガス供給手段を備えることを特徴とする燃料ガス製造装置。
  4. 請求項1記載の燃料ガス製造装置において、前記燃料ガス供給手段は、前記燃料ガスの供給量を制御する流量制御手段を設けることを特徴とする燃料ガス製造装置。
  5. 請求項3記載の燃料ガス製造装置において、前記残留ガス供給手段は、前記残留ガスの供給量を制御する流量制御手段を設けることを特徴とする燃料ガス製造装置。
  6. 請求項1又は4記載の燃料ガス製造装置において、前記燃料ガス供給手段は、前記各塔の上部に接続される一方、
    前記残留ガス供給手段は、前記各塔の下部に接続されることを特徴とする燃料ガス製造装置。
  7. 含水素燃料を改質して改質ガスを得る改質部と、PSA機構により前記改質ガスから不要物を除去して水素リッチな燃料ガスを精製する精製部と、前記燃料ガスを貯蔵する貯蔵部とを備える燃料ガス製造装置の始動方法であって、
    前記燃料ガス製造装置の始動時に、前記貯蔵部から前記PSA機構に前記燃料ガスを供給し、前記PSA機構の各塔内の圧力を始動用設定圧に調整することを特徴とする燃料ガス製造装置の始動方法。
  8. 請求項7記載の始動方法において、前記始動時に前記各塔内の圧力が設定圧力パターン内であるか否かを判断し、
    前記設定圧力パターン内であると判断された際、前記貯蔵部から前記PSA機構に前記燃料ガスを供給し、前記PSA機構の各塔内の圧力を始動用設定圧に調整する一方、
    前記設定圧力パターン外であると判断された際、前記貯蔵部から前記PSA機構に前記燃料ガスを供給し、前記PSA機構の各塔内の残留ガスを前記燃料ガスに置換した後、前記各塔内の圧力を始動用設定圧に調整することを特徴とする燃料ガス製造装置の始動方法。
  9. 請求項8記載の始動方法において、前記燃料ガスは、前記各塔の上部から該各塔内に供給されるとともに、前記各塔内の残留ガスは、前記各塔の下部から排出されることを特徴とする燃料ガス製造装置の始動方法。
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