以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機を正面からみた正面図である。なお、以下の実施の形態では、パチンコ遊技機を例に説明を行うが、本発明による遊技機はパチンコ遊技機に限られず、スロット機などの他の遊技機に適用することもできる。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構造体である。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と遊技球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、それぞれが識別情報としての図柄を可変表示する複数の可変表示部を含む画像表示手段としての可変表示装置(特別図柄表示装置)9が設けられている。可変表示装置9には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの可変表示部(図柄表示エリア)がある。また、可変表示装置9には、始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち始動記憶数を表示する4つの特別図柄始動記憶表示エリア(始動記憶表示エリア)18が設けられている。有効始動入賞がある毎に、表示色が変化する(例えば青色表示から赤色表示に変化)始動記憶表示エリアを1増やす。そして、可変表示装置9の可変表示が開始される毎に、表示色が変化している始動記憶数表示エリアを1減らす(すなわち表示色をもとに戻す)。この例では、図柄表示エリアと始動記憶表示エリアとが区分けされて設けられているので、可変表示中も始動記憶数が表示された状態にすることができる。なお、始動記憶表示エリアを図柄表示エリアの一部に設けるようにしてもよい。また、可変表示中は始動記憶数の表示を中断するようにしてもよい。また、この例では、始動記憶表示エリアが可変表示装置9に設けられているが、始動記憶数を表示する表示器(特別図柄始動記憶表示器)を可変表示装置9とは別個に設けてもよい。
可変表示装置9の下方には、始動入賞口14としての可変入賞球装置15が設けられている。始動入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ14aによって検出される。また、始動入賞口14の下部には開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられている。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。
可変入賞球装置15の下部には、特定遊技状態(大当り状態)においてソレノイド21によって開状態とされる開閉板20が設けられている。開閉板20は大入賞口(可変入賞球装置)を開閉する手段である。開閉板20から遊技盤6の背面に導かれた入賞球のうち一方(V入賞領域:特別領域)に入った入賞球はVカウントスイッチ22で検出され、開閉板20からの入賞球はカウントスイッチ23で検出される。遊技盤6の背面には、大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21Aも設けられている。
ゲート32に遊技球が入賞しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に右側のランプが点灯すれば当たりとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32に入った入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄始動記憶表示器41が設けられている。ゲート32への入賞がある毎に、普通図柄始動記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
遊技盤6には、複数の入賞口29,30,33,39が設けられ、遊技球の入賞口29,30,33,39への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aによって検出される。各入賞口29,30,33,39は、遊技媒体を受け入れて入賞を許容する領域として遊技盤6に設けられる入賞領域を構成している。なお、始動入賞口14や大入賞口も、遊技媒体を受け入れて入賞を許容する入賞領域を構成する。遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった遊技球を吸収するアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、効果音を発する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けられている。さらに、遊技領域7における各構造物(大入賞口等)の周囲には装飾LEDが設置されている。天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cおよび装飾用LEDは、遊技機に設けられている装飾発光体の一例である。
そして、この例では、左枠ランプ28bの近傍に、賞球払出中に点灯する賞球LED51が設けられ、天枠ランプ28aの近傍に、補給球が切れたときに点灯する球切れLED52が設けられている。上記のように、この実施の形態のパチンコ遊技機1には、発光体としてのランプやLEDが各所に設けられている。さらに、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニットが、パチンコ遊技機1に隣接して設置されることもある(図示せず)。
打球発射装置から発射された遊技球は、打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ14aで検出されると、図柄の可変表示を開始できる状態であれば、可変表示装置9において特別図柄が可変表示(変動)を始める。図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、始動記憶数を1増やす。
可変表示装置9における特別図柄の可変表示は、一定時間が経過したときに停止する。停止時の特別図柄の組み合わせが大当り図柄(特定表示結果)であると、大当り遊技状態に移行する。すなわち、開閉板20が、一定時間経過するまで、または、所定個数(例えば10個)の遊技球が入賞するまで開放する。そして、開閉板20の開放中に遊技球がV入賞領域に入賞しVカウントスイッチ22で検出されると、継続権が発生し開閉板20の開放が再度行われる。継続権の発生は、所定回数(例えば15ラウンド)許容される。
停止時の可変表示装置9における特別図柄の組み合わせが確率変動を伴う大当り図柄(確変図柄)の組み合わせである場合には、次に大当りとなる確率が高くなる。すなわち、確変状態という遊技者にとってさらに有利な状態となる。
遊技球がゲート32に入賞すると、普通図柄表示器10において普通図柄が可変表示される状態になる。また、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定時間だけ開状態になる。さらに、確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
図2は、遊技機に設けられている(具体的には遊技機裏面に設置されている)基板であって、遊技制御用マイクロコンピュータ等が搭載された遊技制御基板(主基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2には、遊技機に搭載されている払出制御基板37、ランプドライバ基板35、音声出力基板70および演出制御基板80も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する基本回路(遊技制御用マイクロコンピュータに相当:遊技制御手段)53と、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aおよびクリアスイッチ921からの信号を基本回路53に与えるスイッチ回路58と、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、開閉板20を開閉するソレノイド21および大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21Aを基本回路53からの指令に従って駆動するソレノイド回路59とが搭載されている。クリアスイッチ921は、例えば遊技機に設置されている電源基板に搭載されている。
なお、図2には示されていないが、カウントスイッチ短絡信号もスイッチ回路58を介して基本回路53に伝達される。また、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等のスイッチは、センサと称されているものでもよい。すなわち、遊技球を検出できる遊技媒体検出手段(この例では遊技球検出手段)であれば、その名称を問わない。
また、基本回路53から与えられるデータに従って、大当りの発生を示す大当り情報、可変表示装置9における図柄の可変表示開始に利用された始動入賞球の個数を示す有効始動情報、確率変動が生じたことを示す確変情報等の情報出力信号を、遊技機裏面に設置されている情報端子盤を介してホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64が搭載されている。さらに、電力供給が開始されたときにCPU56にリセット信号を与えるシステムリセット回路65が搭載されている。
遊技制御用マイクロコンピュータで実現される基本回路53は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段(変動データを記憶する変動データ記憶手段)としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55はCPU56に内蔵されている。すなわち、CPU56は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータは、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、ROM54およびI/Oポート部57は外付けであっても内蔵されていてもよい。なお、CPU56はROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、CPU56が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているCPUについても同様である。また、遊技制御手段は、遊技制御用マイクロコンピュータで実現される基本回路53で実現されているが、主として、遊技制御用マイクロコンピュータにおけるプログラムに従って制御を実行するCPU56で実現される。
また、RAM55は、その一部または全部がバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグ等)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。なお、遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータで実現される演出制御手段が、遊技盤に設けられている普通図柄保留記憶表示器41および飾りランプ25等の表示制御を行うとともに、枠側に設けられている天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28c、賞球ランプ51および球切れランプ52の表示制御を行う。なお、各ランプはLEDその他の種類の発光体でもよい。すなわち、ランプやLEDは発光体の一例であり、以下、ランプ・LEDと総称することがある。また、可変表示装置9の上部および左右部には、可変表示装置飾りLED(センター飾りLED)が設置され、大入賞口の内部には大入賞口内飾りLEDが設置され、大入賞口の左右には、大入賞口左飾りLEDおよび大入賞口右飾りLEDが設置されている。演出制御手段は、それらの発光体の制御も行う。
なお、ランプ・LEDを駆動するための駆動信号は、ランプドライバ基板35において作成される。また、特別図柄を可変表示する可変表示装置9および普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10の表示制御は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段によって行われる。
図3は、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、ROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、主基板31からのストローブ信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、GCL(グラフィックコントローラLSI)106に、LCDを用いた可変表示装置9の表示制御を行わせる。GCL106は、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)と呼ばれることもある。さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート104およびランプ駆動回路107を介して普通図柄表示器10の表示制御を行う。なお、演出制御用マイクロコンピュータは、演出制御用CPU101、ROM、RAMおよびI/Oポートを含む。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート104および出力ドライバ110を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。また、演出制御用CPU101に入出力するバス(アドレスバス、データバス、および書込/読出信号等の制御信号ラインを含む)はバスドライバ105を介してランプドライバ基板35まで延長されている。
ランプドライバ基板35において、演出制御用CPU101に入出力するバスは、バスレシーバ351を介して出力ポート352および拡張ポート353に接続される。出力ポート352から出力される各ランプを駆動する信号は、ランプドライバ354で増幅され各ランプに供給される。また、出力ポート352から出力される各LEDを駆動する信号は、LED駆動回路355で増幅され各LEDに供給される。
この実施の形態では、遊技機に設けられているランプ・LEDは、演出制御基板80に搭載されている演出用CPU101を含む演出制御手段によって制御される。また、可変表示装置9、普通図柄表示器10およびランプ・LED等を制御するためのデータがROMに格納されている。演出用CPU101は、ROMに格納されているデータにもとづいて可変表示装置9、普通図柄表示器10およびランプ・LED等を制御する。そして、ランプドライバ基板35に搭載されている出力ポート352および各駆動回路を介して、ランプ・LEDが駆動される。従って、機種変更を行う場合に、演出制御基板80を新たな機種のものに交換すれば、ランプドライバ基板35を交換せずに機種変更を実現することができる。
なお、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70は独立した基板であるが、それらは、例えば、遊技機裏面において、1つのボックスに収容された状態で設置される。また、拡張ポート353は、機種変更を行う場合に、ランプ・LED等の数が増加した場合を考慮して設置されるが、設置されていなくてもよい。
音声出力基板70において、演出制御基板80からの音番号データは、入力ドライバ702を介して、例えばデジタルシグナルプロセッサによる音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じたデータを音声データROM704から読み出し、読み出したデータに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。
音声データROM704に格納されている音番号データに応じたデータは、所定期間(例えば特別図柄の変動時間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。音声合成用IC703は、音番号データを入力すると、音声データROM704内の対応するデータに従って音出力制御を行う。対応するデータに従った音出力制御は、次の音番号データを入力するまで継続される。そして、音声合成用IC703は、次の音番号データを入力すると、新た入力した音番号データに対応した音声データROM704内のデータに従って音出力制御を行う。
この実施の形態では、スピーカ27から出力される音声や効果音は演出制御手段によって制御されるのであるが、演出制御手段は、音声出力基板70に音番号データを出力する。音声出力基板70において、音声データROM704には、遊技の進行に伴って出現しうる音声や効果音を実現するための多数のデータが格納され、それらのデータは音番号データに対応付けられている。従って、演出制御手段は、音番号データを出力するだけで音出力制御を実現することができる。なお、音番号データは例えば1バイトデータであり、シリアル信号線またはパラレル信号線によって音声出力基板70に転送される。
なお、この実施の形態では、1つの演出制御手段が、可変表示の表示制御、ランプ・LED(発光体)の点灯制御およびスピーカ27からの音発生制御を実行しているが、すなわち、演出制御手段が、表示制御手段、発光体制御手段および音制御手段を実現している。よって、可変表示装置9による表示演出、ランプ・LEDを用いた演出、および音による演出を容易に同期させることができる。しかし、演出制御手段の負担を軽くするために、発光体制御用マイクロコンピュータや音制御用マイクロコンピュータを設け、それらが、遊技制御手段または演出制御手段(この場合には表示制御手段となる。)からの指令に応じて、発光体制御および音制御を行うように構成してもよい。
図4は、演出制御基板80における画像表示制御に関わる部分の回路構成例を示すブロック図である。演出制御基板80には、演出制御用CPU101とともに、演出制御用のプログラムや図柄表示・発光・音声出力等の各種の演出パターン等を記憶するROM122と、ワークメモリとして使用されるRAM123とが搭載されている。なお、ROM122およびRAM123は、演出制御用CPU101に内蔵されていてもよい。
可変表示装置9の表示制御を実行する際に、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドに応じた指示をGCL106に与える。GCL106は、CGROM83等から必要なデータを読み出す。なお、CGROM83には、図柄(特別図柄)や使用頻度の高いキャラクタの画像データが格納されている。よって、CGROM83は、キャラクタROMと呼ばれることもある。CGROM83に格納されている使用頻度の高いキャラクタとは、例えば、可変表示装置9に表示される人物、動物、または、文字、図形もしくは記号等からなる画像である。なお、キャラクタには、実写による動画像(映像)や静止画像も含まれる。
GCL106は、入力したデータに従って可変表示装置9に表示するための画像データを生成し、R(赤),G(緑),B(青)信号および同期信号を可変表示装置9に出力する。可変表示装置9は、例えば、多数の画素(ピクセル)を用いたドットマトリクス方式による画面表示を行う。この実施の形態では、R,G,B信号がそれぞれ8ビットで表される。したがって、可変表示装置9は、GCL106からの指示に従って、R,G,Bそれぞれが256階調であり、約1670万色の多色表示を行うことができる。なお、R,G,B信号のビット数は8ビット以外のビット数であってもよく、また、R,G,B信号の各ビット数が互いに異なる数であってもよい。
演出制御基板80には、CGROM83の他に、SDRAM(シンクロナスDRAM)84等の各種の記憶媒体が備えられている。また、SDRAM84にはフレームバッファの領域が確保される。また、キャラクタのソースデータ、表示色の特定や変更等のために用いられるパレットデータ等の表示画像に関するデータが格納される。ソースデータは画像データであり、元画像のデータという意味で、ソースデータと表現される。さらに、SDRAM84には、VRAM(ビデオRAM)として使用される領域も確保される。
GCL106は、所定のパレットデータを一時的に保存するためなどに用いられるパレットデータバッファ85や、所定のCGデータを一時的に保存するためなどに用いられるCGデータバッファ86等の各種の記憶媒体の他、描画制御部91と、可変表示装置9に信号を出力するための表示信号制御部87と、動画圧縮処理や伸張処理を行う動画圧縮伸張部89とを含む。表示信号制御部87は、画像データをDAC(D−A変換回路)104に出力する。DAC104は、画像合成用IC132からの画像データをアナログ信号として可変表示装置9としてのLCDに出力する。描画制御部91は、例えば、アトリビュート解析部、VRAMアドレス生成部、クリッピング部および半透明輝度変調部を含む。アトリビュート解析部は、キャラクタを描画する際に使用されるパラメータの解析を行う。パラメータには、画像の描画順序、色数、拡大縮小率、パレット番号、座標等を指定するための情報が設定されている。なお、動画圧縮伸張部89は、GCL106によって制御されるように構成しても、演出制御用CPU101によって制御されるように構成してもよい。
GCL106の内部には、CGバスとVRAMバスとが設けられている。CGROM83とCGバスとの間には、CGバスインタフェース(CGバスI/F)93が設置されている。CGバスにはCPUI/F92も接続され、演出制御用CPU101は、CPUI/F92を介して、CGバスに接続されている部分をアクセスすることができる。具体的には、演出制御用CPU101は、CGバスに接続されている描画制御レジスタ95をアクセスする。描画制御レジスタ95には、描画制御部91に対する演出制御用CPU101からの指示等のデータが格納される。従って、演出制御用CPU101は、GCL106に対する指示を描画制御レジスタ95に書き込み、GCL106は、演出制御用CPU101からの指示を描画制御レジスタ95を介して受け取る。また、SDRAM84とVRAMバスとの間にはVRAMI/F94が設置されている。なお、動画伸張部89は、VRAMバスを介してVRAM84をアクセスできるとともに、CGバスを介して描画制御レジスタ95をアクセスすることができる。
GCL106は、演出制御用CPU101の指示に応じて、CGROM83から図柄およびキャラクタのソースデータを読み出して、VRAMに格納する。さらに、VRAMに展開された画像データをSDRAM84に確保されている領域であるフレームバッファに格納する。表示信号制御部87は、フレームバッファに格納されている画像データをDAC124を介して可変表示装置9に出力する。「VRAMに展開」とは、VRAMに書き込むこと、すなわちVRAMに記憶させることを意味する。
なお、図3では、ROM122、RAM123、CGROM83、およびSDRAM84は、記載省略されている。そして、図4では、出力ポート104は記載省略されている。
次に遊技機の動作について説明する。図5は、主基板31における遊技制御手段(CPU56およびROM,RAM等の周辺回路)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになると、CPU56は、プログラムの内容が正当か否かを確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスレジスタの初期化を行う(ステップS4)。また、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化(ステップS5)を行った後、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS6)。なお、割込みモード2は、遊技制御用マイクロコンピュータ56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込みベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込み番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ921の出力信号の状態を1回だけ確認する(ステップS7)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理を実行する(ステップS11〜ステップS14)。
クリアスイッチ921がオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS8)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。この例では、バックアップフラグ領域に「55H」が設定されていればバックアップあり(オン状態)を意味し、「55H」以外の値が設定されていればバックアップなし(オフ状態)を意味する。
バックアップありを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行う(ステップS9)。ステップS9では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う(ステップS10)。そして、バックアップRAM領域に保存されていたPC(プログラムカウンタ)の退避値がPCに設定され、そのアドレスに復帰する。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否かを確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS11)。また、所定の作業領域(例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄左中右図柄バッファ、特別図柄プロセスフラグ、払出コマンド格納ポインタ、賞球中フラグ、球切れフラグ、払出停止フラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグ)に初期値を設定する作業領域設定処理を行う(ステップS12)。さらに、サブ基板(この実施の形態では払出制御基板35および演出制御基板80)を初期化するための初期化コマンドを各サブ基板に送信する処理を実行する(ステップS13)。初期化コマンドとして、可変表示装置9に表示される初期図柄を示すコマンド(演出制御基板80に対して)や賞球ランプ51および球切れランプ52の消灯を指示するコマンド等がある。
そして、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるようにCPU56に設けられているCTCのレジスタの設定が行われる(ステップS14)。すなわち、初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。
初期化処理の実行(ステップS11〜S14)が完了すると、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)が繰り返し実行される。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態とされ(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態とされる(ステップS19)。表示用乱数とは、可変表示装置9に表示される図柄を決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。初期値用乱数とは、大当りとするか否かを決定するための乱数を発生するためのカウンタ(大当り判定用乱数発生カウンタ)等の、カウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータが、遊技機に設けられている可変表示装置9、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、大当り決定用乱数発生カウンタのカウント値が1周すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、表示用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態とされるのは、表示用乱数更新処理が後述するタイマ割込処理でも実行されることから、タイマ割込処理における処理と競合してしまうのを避けるためである。すなわち、ステップS17の処理中にタイマ割込が発生してタイマ割込処理中で表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新してしまったのでは、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。しかし、ステップS17の処理中では割込禁止状態にしておけば、そのような不都合が生ずることはない。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図6に示すステップS20〜S33の遊技制御処理を実行する。遊技制御処理において、CPU56は、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電圧低下監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、スイッチ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ24a等のスイッチの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、遊技制御に用いられる大当り判定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(ステップS22)。CPU56は、さらに、初期値用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(ステップS23,S24)。
図7は、各乱数を示す説明図である。各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1:大当りを発生させるか否か決定する(大当り判定用)
(2)ランダム2−1〜2−3(ランダム2):特別図柄の左中右のはずれ図柄決定用(特別図柄左中右)
(3)ランダム3:大当りを発生させる特別図柄の組合せを決定する(大当り図柄決定用)
(4)ランダム4:特別図柄の変動パターンを決定する(変動パターン決定用)
(5)ランダム5:大当りを発生させない場合にリーチとするか否かを決定する(リーチ判定用)
(6)ランダム6:普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(7)ランダム7:ランダム1の初期値を決定する(ランダム1初期値決定用)
(8)ランダム8:ランダム6の初期値を決定する(ランダム6初期値決定用)
図5に示された遊技制御処理におけるステップS22では、CPU56は、(1)の大当り判定用乱数、(3)の大当り図柄決定用乱数、および(6)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数または初期値用乱数である。なお、遊技効果を高めるために、上記(1)〜(8)の乱数以外の普通図柄に関する乱数等も用いられている。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS25)。特別図柄プロセス制御では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
次いで、CPU56は、特別図柄に関する演出制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して演出制御コマンドを送出する処理を行う(特別図柄コマンド制御処理:ステップS27)。また、普通図柄に関する演出制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して演出制御コマンドを送出する処理を行う(普通図柄コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの何れかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に賞球個数を示す払出制御コマンドを出力する。払出制御基板37に搭載されている払出制御用CPUは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
そして、CPU56は、保留記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する(ステップS31)。また、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力する処理である試験端子処理を実行する(ステップS32)。さらに、所定の条件が成立したときにソレノイド回路59に駆動指令を出力する出力処理を行う(ステップS33)。ソレノイド回路59は、遊技制御手段からの駆動指令に応じて、可変入賞球装置15または開閉板20を開状態または閉状態としたり、大入賞口内の遊技球通路を切り替えたりするために、駆動指令に応じてソレノイド16,21,21Aを駆動する。その後、CPU56は、制御状態を割込許可状態に設定する(ステップS34)。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
図8は、CPU56が実行する特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。図8に示す特別図柄プロセス処理は、図5のフローチャートにおけるステップS25の具体的な処理である。CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う際に、変動短縮タイマ減算処理(ステップS310)を行い、遊技盤6に設けられている始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち遊技球が始動入賞口14に入賞する始動入賞が発生していたら(ステップS311)、始動口スイッチ通過処理(ステップS312)を行った後に、内部状態に応じて、ステップS300〜S308のうちのいずれかの処理を行う。変動短縮タイマは、特別図柄の変動時間が短縮される場合に、変動時間を設定するためのタイマである。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄の可変表示を開始できる状態になるのを待つ。特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数を確認する。保留記憶数が0でなければ、乱数を用いた抽選によって、大当りを発生させるか否か決定する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に移行するように更新する。
特別図柄停止図柄設定処理(ステップS301):特別図柄の可変表示後の左中右図柄の停止図柄を決定する。ステップS300で大当りを発生させることに決定されている場合には、複数種類の大当り図柄のうちから一の大当り図柄を乱数を用いた抽選によって決定する。ここで、特別図柄の停止図柄を大当り図柄とすることに決定し、大当り図柄が確変図柄であった場合には、大当り遊技の終了時に確変状態に制御することに決定する。また、大当りを発生させることに決定されていない場合には、大当り図柄図柄ではない左中右の停止図柄の組み合わせを決定する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に移行するように更新する。
変動パターン設定処理(ステップS302):特別図柄の可変表示の変動パターン(可変表示態様)を、変動パターン決定用乱数の値に応じて決定する。また、変動時間タイマをスタートさせる。このとき、演出制御基板80に対して、左中右最終停止図柄と変動態様(変動パターン)を指令する情報とが送信される。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に移行するように更新する。なお、変動パターンとは、変動パターンに応じて決まっている変動期間における特別図柄の変動の態様、具体的には、視認される特別図柄の切替速度に相当する変動速度、特別図柄の変動方向、特別図柄の表示サイズ等、およびそれらの切替タイミングなどの詳細態様からなる態様であるが、CPU56は、それらの詳細態様そのものを決定するのではなく、あらかじめ決められている複数種類の変動パターンを特定するためのデータを決定する。決定されたデータは、変動パターンコマンドとして演出制御手段に通知される。演出制御手段には、複数種類の変動パターンのそれぞれにおける詳細態様を示す詳細データをROMに保持し、変動パターンコマンドで通知された変動パターンに対応する詳細データをROMから読み出し、読み出したデータにもとづいて表示制御を実行する。
特別図柄変動処理(ステップS303):所定時間(ステップS302の変動時間タイマで示された時間すなわち特別図柄の変動時間)が経過すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に移行するように更新する。
特別図柄停止処理(ステップS304):可変表示装置9において表示される全図柄が停止されるように制御する。具体的には、全図柄停止を示す演出制御コマンド(確定コマンド)を演出制御用CPU101に送信する。そして、停止図柄が大当り図柄である場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に移行するように更新する。そうでない場合には、内部状態をステップS300に移行するように更新する。
大入賞口開放開始処理(ステップS305):大入賞口を開放する制御を開始する。具体的には、カウンタやフラグを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放する。また、プロセスタイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、大当り中フラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に移行するように更新する。
大入賞口開放中処理(ステップS306):大入賞口ラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御基板80に送出する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。最後の大入賞口の閉成条件が成立したら、内部状態をステップS307に移行するように更新する。
特定領域有効時間処理(ステップS307):V入賞スイッチ22の通過の有無を監視して、大当り遊技状態継続条件の成立を確認する処理を行う。大当り遊技状態継続の条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態をステップS305に移行するように更新する。また、所定の有効時間内に大当り遊技状態継続条件が成立しなかった場合、または、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態をステップS308に移行するように更新する。
大当り終了処理(ステップS308):大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御手段に行わせるための制御を行う。そして、内部状態をステップS300に移行するように更新する。
図9は始動口スイッチ通過処理(ステップS312)を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、始動入賞記憶数(保留記憶数)が最大値である4に達しているかどうか確認する(ステップS111)。保留記憶数が4に達していなければ、保留記憶数を1増やし(ステップS112)、大当り判定用乱数等の各乱数の値を抽出し、それらを保留記憶数の値に対応した保存領域(特別図柄判定用バッファ)に格納する(ステップS113)。なお、乱数を抽出するとは、乱数を生成させるためのカウンタからカウント値を読み出して、読み出したカウント値を乱数値とすることである。ステップS113では、図7に示された乱数のうち、ランダム1〜ランダム5が抽出される。また、保留記憶数を1増やすということは、具体的には、RAM55に形成されている始動入賞記憶カウンタの値を+1することである。「RAMに形成されている」とは、RAM内の領域であることを意味する。始動入賞記憶カウンタは、遊技制御手段において、始動入賞記憶数を保存するためのRAM領域である。また、始動入賞記憶カウンタは、保留記憶数の値に対応した保存領域(RAMに形成されている。この実施の形態では4つ)のポインタとしての役割も果たす。
さらに、CPU56は、始動入賞記憶カウンタのカウント値が前回始動入賞記憶カウンタのカウント値と同じであるか否か確認する(ステップS161)。同じでなければ、すなわち保留記憶数に変化が生じていれば、増えた保留記憶にもとづく特別図柄の可変表示の表示結果が大当り図柄であるか否か判定する(ステップS162)。大当り図柄であるか否かは、保留記憶に対応した保存領域に保存されているランダム1の値が大当り判定値と一致するか否かによって判定される。大当り図柄である場合には、増えた保留記憶が当りであることを示す保留記憶指定の演出制御コマンドを演出制御用CPU101に送信する(ステップS163)。
大当り図柄でない場合には、増えた保留記憶にもとづく特別図柄の可変表示がリーチ演出を伴うかどうか判定する(ステップS164)。リーチ演出を伴うかどうかは、保留記憶に対応した保存領域に保存されているランダム5の値がリーチ判定値と一致するか否かによって判定される。リーチ演出を伴う場合には、増えた保留記憶がリーチはずれ(リーチ演出が行われるが、特別図柄の停止図柄は大当り図柄とならない)であることを示す保留記憶指定の演出制御コマンドを演出制御用CPU101に送信する(ステップS165)。リーチ演出を伴わない場合には、増えた保留記憶がはずれ(リーチにもならないはずれ)であることを示す保留記憶指定の演出制御コマンドを演出制御用CPU101に送信する(ステップS166)。そして、始動入賞記憶カウンタのカウント値を、前回始動入賞記憶カウンタに設定しておく(ステップS167)。
以上の処理によって、保留記憶数が変化したときには、演出制御基板80に搭載されている演出制御CPU101に対して、保留記憶数指定の演出制御コマンドが送信される。
そして、変動時間を短縮するか否かの判定を行うための変動時間短縮判定時間をセットする(ステップS114)。なお、ステップS114の処理はなくてもよい。変動時間短縮判定時間は、保留記憶数が所定値以上である場合に、特別図柄の変動時間を短縮する(図11に示すように1.0秒という極めて短い変動時間を使用する。)制御を行うために必要である。従って、ステップS114の処理を行わないということは、保留記憶数が所定値以上である場合に極めて短い変動時間を使用するという制御を実行しないことを意味する。
この実施の形態では、左中右の特別図柄は、それぞれ、「0」〜「11」の12通りあって、可変表示装置9において「0」から順に特別図柄の表示が変化することによって特別図柄の変動が実現される。なお、特別図柄の変動中において、表示図柄の表示は非連続的に変化してもよい。また、特別図柄の最終停止図柄(確定図柄)が左中右揃った場合に大当りとなり、左右が揃った場合にリーチとなる。
そして、大当りとなる場合において、奇数図柄で揃ったときには、大当り遊技終了後に高確率状態(確変状態)に移行する。また、高確率状態において、大当りが発生すると、または、所定回(例えば、保留記憶の上限の数と同じ「4」)の特別図柄の変動が行われると高確率状態は終了する。確変状態では、特別図柄の変動の結果(最終停止図柄、単に停止図柄ともいう。)が大当り図柄となる確率が、確変状態でない状態(低確率状態)に比べて高められる。このことを、以下、「確変状態では高確率で当り/はずれが判定される」と表現することがある。この実施の形態では、確変状態では大当り図柄となる確率が10倍に高められているとする。また、確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率も、低確率状態に比べて高まる。なお、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる可能性は低確率状態での確率と同じであってもよい。また、この実施の形態では、奇数図柄で揃ったときに大当り遊技終了後に確変状態に移行させるが、すなわち確変図柄は奇数図柄であるが、大当り図柄の全てを確変図柄としてもよい。
確変状態が終了すると、特別図柄変動時間短縮(時短)状態に移行させるようにしてもよい。時短状態では、特別図柄の変動時間(可変表示期間)が、時短状態でない場合に比べて短縮される。時短状態は、所定回の特別図柄の変動が終了するまで、または、大当りが発生するまで継続する。例えば、所定回は、20回または100回とされる。そして、例えば、特別図柄が「1」、「5」または「9」で揃って大当りとなった場合には、確変状態の終了後に、20回の特別図柄の変動が終了するまで時短状態が継続する。特別図柄が「3」、「7」または「11」で揃って大当りとなった場合には、確変状態の終了後に、100回の特別図柄の変動が終了するまで時短状態が継続する。時短状態では、特別図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、結果として、大当り遊技が行われる可能性が高まる。なお、上記の各回数は例示であって、他の回数を用いてもよい。
図10は、保留記憶数の値に対応した保存領域の構成例を示す説明図である。図10に示すように、始動入賞記憶数(保留記憶数)の最大値に対応した数の保存領域がRAM55に確保されている。そして、CPU56は、ステップS113の処理において、保留記憶数が示す保存領域に各乱数を格納する。
図11は、変動パターンの一例を示す説明図である。図11に示すデータは、変動パターンテーブル(可変表示期間テーブル)として、ROM54に設定されている。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」であり、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」である。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。そして、CPU56は、特別図柄の可変表示において用いる変動パターンを決定すると、その変動パターンを示す演出制御コマンドを演出制御基板80(具体的には演出制御用CPU101)に送信する。
図11において、「EXT」とは、2バイト構成の演出制御コマンドにおける2バイト目のEXTデータを示す。なお、この実施の形態では、1バイト目の「MODE」データは、変動パターンを示す演出制御コマンドすなわち変動パターンコマンドについてはいずれの場合も「80(H)」である。また、図11において、「時間」は変動時間(可変表示期間)を秒数で示す。
「通常変動」とは、リーチ演出を伴わない変動パターンである。「ノーマル」とは、リーチ演出を伴うが変動結果(停止図柄)が大当りを生じさせるものとならない変動パターンである。「ロング」とは、「ノーマル」と類似した変動パターンであるが変動時間が長い変動パターンである。「リーチA」は、「ロング」および「ノーマル」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンである。また、リーチ態様が異なるとは、リーチ変動時間(変動時間におけるリーチ演出が実行されている時間)において異なった態様の変動態様(速度や回転方向等)やキャラクタ等が現れることをいう。
また、「リーチB」は、「ロング」、「ノーマル」および「リーチA」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンである。そして、「全回転ロング」は、左右中図柄が揃って変動するようなリーチ態様を含む変動パターンである。
「当り」は図柄の変動終了後に大当りが発生することを示す。「スーパーリーチ」は、遊技者にとって有利な状況になる可能性が極めて高い場合に使用される変動パターンであることを示す。例えば、必ず、または高い確率で大当り図柄を表示した状態で変動が終了するような変動パターンである。
なお、「当り」以外の部分の名称が一致している場合には、大当り図柄を可変表示装置に停止表示することが決定されないときに実行されるリーチ演出と、大当り図柄を可変表示装置に停止表示することが決定されたときに実行されるリーチ演出とは、停止図柄がはずれ図柄となるのか大当り図柄となるのかの違いだけで、可変表示中の演出方法は同じである。例えば、「スーパーリーチ1」と「スーパーリーチ1当り」とは、可変表示中の演出方法は同じであって、遊技者は、図柄が最終停止するまでそれらの区別が付かない。
次に、遊技制御手段から演出制御手段に対する制御コマンドの送出方式について説明する。図12は、主基板31から演出制御基板80(具体的には演出制御用CPU101)に送信される演出制御コマンドの信号線を示す説明図である。図12に示すように、この実施の形態では、演出制御コマンドは、演出制御信号D0〜D7の8本の信号線で主基板31から演出制御基板80に送信される。また、主基板31と演出制御基板80との間には、ストローブ信号(演出制御INT信号)を送信するための演出制御INT信号の信号線も配線されている。なお、図12には、演出制御コマンドの例が示されているが、他の電気部品制御基板(この実施の形態では払出制御手段)への制御コマンドも、8本の信号線と1本のINT信号の信号線によって送信される。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」とされる。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
図13に示すように、演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御手段は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。従って、演出制御手段から見ると、演出制御INT信号は、演出制御コマンドデータの取り込みの契機となる取込信号に相当する。
演出制御コマンドは、演出制御手段が認識可能に1回だけ送出される。認識可能とは、この例では、演出制御INT信号のレベルが変化することであり、認識可能に1回だけ送出されるとは、例えば演出制御コマンドデータの1バイト目および2バイト目のそれぞれに応じて演出制御INT信号が1回だけパルス状(矩形波状)に出力されることである。なお、演出制御INT信号は図13に示された極性と逆極性であってもよい。
図14は、演出制御基板80に送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図14に示す例において、コマンド8000(H)〜800A(H)は、特別図柄を可変表示する可変表示装置9における特別図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンドである。なお、変動パターンを指定するコマンド(変動パターンコマンド)は変動開始指示も兼ねている。また、演出制御コマンドは、表示制御を指示するための表示制御コマンドに相当するとともに、発光体制御および音制御を指示するための発光体制御コマンドおよび音制御コマンドの機能も兼ねている。
コマンド88XX(H)(X=4ビットの任意の値)は、普通図柄の変動パターンに関する演出制御コマンドである。コマンド89XX(H)は、普通図柄の停止図柄を指定する演出制御コマンドである。コマンド8A00(H)は、普通図柄の可変表示の停止を指示する演出制御コマンドである。
コマンド91XX(H)、92XX(H)および93XX(H)は、特別図柄の左中右の停止図柄を指定する演出制御コマンドである。「XX」には図柄番号が設定される。また、コマンドA000(H)は、特別図柄の可変表示の停止を指示する演出制御コマンドである。コマンドBXXX(H)は、大当り遊技開始から大当り遊技終了までの間に送出される演出制御コマンドである。そして、コマンドC000(H)〜EXXX(H)は、特別図柄の変動および大当り遊技に関わらない可変表示装置9の表示状態に関する演出制御コマンドである。
コマンドD000(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンドである。
コマンドE0XX(H)は、可変表示装置9における保留記憶数を表示する保留記憶表示エリア18において、表示数の増加を示す演出制御コマンド、すなわち保留記憶指定の演出制御コマンドである。なお、図14に示す保留記憶指定の演出制御コマンドの形態は一例であって、例えば、表示数の増加を示すものではなく、そのときの保留記憶数を示すようなものであってもよい。
また、コマンドE400(H)は、有利状態から通常状態になったときに送信されるコマンドであり、コマンドE401(H)は、通常状態から高確率状態(確変状態)になったときに送信されるコマンドである。
次に、図15の模式図を参照して、可変表示装置9に表示される背景画像について説明する。背景画像とは、特別図柄の背面に表示される地の画像であり、識別情報およびキャラクタとは異なる画像である。そして、この実施の形態では、一定期間(図15に示す例では、24秒)で再生される動画像が、繰り返し、背景画像として可変表示装置9に表示される。なお、動画像データはCGROM83に格納されているのであるが、CGROM83にデータ圧縮して格納されていることが好ましい。データ圧縮された動画像データがCGROM83に格納されている場合には、動画圧縮伸張部89がデータ伸張処理を行った後の動画像データがVRAMに展開(記憶)される。また、例えば33.3ms毎に表示画像が更新されることによって動画表示を実現する場合に、CGROM83には、720フレーム(24/33.3ms)分の画像データが格納される。
なお、横長の動画像データをデータ圧縮しない状態でCGROM83に格納し、横長の動画像データの一部を可変表示装置9に表示する場合に、33.3ms経過毎に抽出する動画像データの領域を横方向にずらすことによっても、動画像表示を実現することができる。
図15に示すように、この実施の形態では、一定期間(24秒)で繰り返し再生される動画像は、複数(この例では5つ)の動画像(以下、ムービー1〜5ともいう。)で構成される。図15に示す例では、ムービー1は1秒で再生され、ムービー2は10秒で再生され、ムービー3は0.5秒で再生され、ムービー4は10.5秒で再生され、ムービー5は2秒で再生される。再生順は、ムービー1→ムービー2→ムービー3→ムービー4→ムービー5であり、ムービー5の再生が終了したら、ムービー1の再生を開始する。そして、ムービー1〜5の繰り返し再生は、特別図柄の変動とは無関係に行われ、特別図柄の変動がなされていないときも、ムービー1〜5の繰り返し再生が行われる。なお、ここでは、5つのムービーによって一定期間における動画像表示が実現されるが、一定期間における動画像を構成するムービー数は5に限られない。
また、ムービー1〜5の再生順が決められているのではなく、ランダムな順で再生されるようにしてもよい。
各ムービーのつなぎ目では、ほぼ同じような画像を表示することによってつなぎ目を目立たないようにする。例えば、ムービー1の最終のフレームの画像と、ムービー2の最初のフレームの画像とを同一またはほぼ同じにして、可変表示装置9を見ている遊技者に対して違和感を与えないようにする。なお、図15には、再生の様子および各ムービーのつなぎ目が模式的に表されている(遊技者が視認する態様で表されている)ので、各ムービーのつなぎ目において、前ムービーの最後のフレームの画像と後ムービーの最初のフレームの画像とが同一またはほぼ同じであることは図示されていない。
さらに、図16に示すように、ムービー1には、予告演出を行わないときに用いられるもの(図16(C))と、予告Aの予告演出が行われるときに用いられるもの(図16(A))と、予告Bの予告演出が行われるときに用いられるもの(図16(B))とがある。予告Aと予告Bとでは、表示の態様が異なっている。なお、ここでは、2種類の予告演出を示すが、予告演出の種類数に制限はない。
また、図17に示すように、ムービー3には、予告演出を行わないときに用いられるもの(図17(C))と、予告Aの予告演出が行われるときに用いられるもの(図17(A))と、予告Bの予告演出が行われるときに用いられるもの(図17(B))とがある。また、図18に示すように、ムービー5には、予告演出を行わないときに用いられるもの(図18(C))と、予告Aの予告演出が行われるときに用いられるもの(図18(A))と、予告Bの予告演出が行われるときに用いられるもの(図18(B))とがある。
演出制御手段は、特別図柄の変動中にムービー5の使用からムービー1の使用に切り替わるときに、所定の条件が成立すると、図16(C)に例示する態様のムービー1に代えて、図16(A)または(B)に示す態様のムービー1を使用するように制御する。すなわち、予告演出用の動画に差し替える。
また、特別図柄の変動中にムービー2の使用からムービー3の使用に切り替わるときに、所定の条件が成立すると、図17(C)に例示する態様のムービー3に代えて、図17(A)または(B)に示す態様のムービー3を使用するように制御する。さらに、特別図柄の変動中にムービー4の使用からムービー5の使用に切り替わるときに、所定の条件が成立すると、図18(C)に例示する態様のムービー5に代えて、図18(A)または(B)に示す態様のムービー5を使用するように制御する。
ムービー1とムービー2の再生時間の和は、ムービー3とムービー4の再生時間の和と同じ(11秒)である。すなわち、演出制御手段は、一定期間(この例では24秒)において時間間隔が一定になるように複数設定されている差し替えタイミング(図15に示す(b),(c))のいずれかのタイミングで予告演出用の動画に差し替えることができ、予告演出用の動画の発生タイミングの偏りを減らすことができる。なお、ムービー5に続いて再生時間が8秒であるムービー6を再生するようにすれば、(a),(b),(c)のタイミングの間隔は、いずれも11秒になる。従って、そのようなムービー6も含めて一定期間(この場合には32秒になる。)の動画を背景画像として表示するようにすれば、予告演出用の動画の発生タイミングの偏りをなくすことができる。
また、この実施の形態では、予告演出用の動画の再生開始可能タイミング(差し替え可能タイミング)の間隔は11秒であるが、そのように設定したのは以下の理由による。すなわち、この実施の形態では、図11に示された変動パターンによる変動時間に対して各変動パターンの選択率(図示せず)を考慮した平均の変動時間(可変表示期間の期待値)が12秒であったとする。予告演出用の動画の再生開始可能タイミングの間隔は、可変表示期間の期待値よりも短く設定されている。従って、1回のの特別図柄の変動中に予告用のムービーに差し替えられるタイミングがくる可能性を高くすることができる。
図19は、ムービー5の差し替え可能タイミングを示す説明図である。ムービーの再生時間は2秒である。従って、特別図柄の変動が開始した時点から、最終停止図柄が確定(最終停止)するとき、すなわち、特別図柄の変動が終了するときより2秒前の時点までの期間(予告用ムービー再生開始可能期間という。)においてムービー4の再生が終了した場合に、ムービー5の再生開始時点において、図18(A)または(B)に示す態様の予告演出用の動画の再生を開始すれば、予告演出用の動画に差し替えられる時点(予告演出用の動画の再生開始時点)から、次に特別図柄の変動が開始されるまでの時点までに、すくなとも2秒間の時間が確保される。換言すれば、予告演出用の動画の再生終了時点が、次に特別図柄の変動にまで及ぶことはない。その結果、予告演出が、どの回の変動に関連しているのかを遊技者が間違えることはない。同様に、ムービー1についての予告用ムービー再生開始可能期間は、特別図柄の変動が開始した時点から、特別図柄の変動が終了するときより1秒前の時点までの期間であり、ムービー3についての予告用ムービー再生開始可能期間は、特別図柄の変動が開始した時点から、特別図柄の変動が終了するときより0.5秒前の時点までの期間である。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図20は、演出制御用CPU101が実行するメイン処理を示すフローチャートである。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)の確認を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
この実施の形態では、一例として、タイマ割込は2ms毎にかかる。すなわち、演出制御処理は、2ms毎に起動される。また、この実施の形態では、タイマ割込処理ではフラグセットのみがなされ、具体的な演出制御処理はメイン処理において実行されるが、タイマ割込処理で演出制御処理を実行してもよい。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析する(コマンド解析実行処理:ステップS704)。次いで演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態に対応したプロセスを選択して実行する。そして、背景動画表示制御処理で用いる乱数カウンタを更新する処理を実行する(ステップS706)。次いで、背景動画表示制御処理を実行する(ステップS707)。その後、ステップS702のタイマ割込フラグの確認を行う処理に戻る。
主基板31からの演出制御用のINT信号は演出制御用CPU101の割込端子に入力されている。例えば、主基板31からのINT信号がオン状態になると、演出制御用CPU101において割込がかかる。そして、演出制御用CPU101は、割込処理において演出制御コマンドの受信処理を実行する。演出制御コマンドの受信処理において、演出制御用CPU101は、例えば、受信した演出制御コマンドデータを所定のバッファ(RAM)に格納する。
図21は、ステップS707の背景動画表示制御処理を示すフローチャートである。上述したように、この実施の形態では、一定期間(例えば24秒)で再生される複数のムービー(例えば5つのムービー)で構成される動画像が、繰り返し、背景画像として可変表示装置9に表示されるのであるが、演出制御用CPU101は、背景動画表示制御処理において、その制御を行う。
背景動画表示制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、確変中フラグがセットされたか否か確認する(ステップS811)。セットされた場合には、背景のR,G,Bの値の減少をGCL106に指示したか否か(すなわち、ステップS812Bの処理を実行したか否か)確認し(ステップS812A)、すでに実行していれば、背景のR値を増加させることをGCL106に指示する(ステップS812C)。なお、ここでは、R値を増加させるが、G値またはB値を増加させるようにしてもよい。また、同時に増加値を指定してもよい。未だ背景のR値を増加させることをGCL106に指示していない場合には、背景のR,G,Bの値を減少させることをGCL106に指示する(ステップS812B)。ここで、減少値を指定してもよい。なお、確変中フラグは、大当り遊技が終了したときに確変状態に移行する条件が成立している場合にセットされる。確変中フラグは、E400(H)の演出制御コマンド(図14参照)を受信したときにリセットされるのであるが、演出制御用CPU101は、確変中フラグをリセットするときに、背景表示色を元に戻すための指示をGCL106に対して出力する。
次いで、演出制御用CPU101は、再生時間タイマを1減算する(ステップS813)。再生時間タイマは、ムービー1〜5のそれぞれの再生時間を計測するためのタイマである。電力供給が開始されたときに例えばムービー1から再生を開始する場合には、ステップS701の初期化処理において、演出制御用CPU101は、背景画像としてムービー1が再生されるべきことを指示するとともに、ムービー1の再生時間に対応した値を再生時間タイマにセットする。
再生時間タイマが0になっている場合には、すなわち、現在再生中のムービーの再生時間が経過したら、演出制御用CPU101は、次のムービー(例えば、ムービー1に対して次のムービーはムービー2)を選択する(ステップS814,S815)。そして、そのときに特別図柄の可変表示(変動)の実行中であれば、次のムービーとして選択したものが、ムービー1、3または5であるか否か確認する(ステップS817)。ムービー1、3または5のいずれかであれば、現在の時点が、予告用ムービー再生開始可能期間内(図19参照)であるか否か確認する(ステップS818)。予告用ムービー再生開始可能期間内であれば、予告用の動画を用いるか否かと、用いる場合の種類とを抽選によって決定する(ステップS819)。
そして、演出制御用CPU101は、ステップS815で選択されたムービー、またはステップS818の処理において差し替えられたムービーを背景画像として使用することをGCL106に指示する(ステップS820)。また、指示したムービーの再生時間に相当する値を再生時間タイマにセットする(ステップS821)。
図22は、ステップS818の抽選の処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、予告用の動画を用いるか否かと、用いる場合の種類とを抽選するために、乱数を抽出する(ステップS831)。すなわち、乱数カウンタの値を読み出し、読み出した値を乱数の値とする。ROM122には、図23に例示するような予告選択テーブルが格納されている。演出制御用CPU101は、乱数値と、そのときに実行されている特別図柄の変動結果(大当り、はずれとなるリーチ、またはリーチにもならないはずれ)とにもとづいて、予告選択テーブルに設定されている内容に応じて、予告用の動画を用いるか否か(予告演出を行うか否か)と、用いる場合の種類(予告演出の種類)とを決定する。予告することに決定した場合には、ステップS815で選択したムービーを予告用のムービーに切り替える(ステップS833)。例えば、ステップS815において、ムービー3が選択されている場合には、選択したムービーを、予告Aのムービー3または予告Bのムービー3とする。なお、図16〜図18には、通常時に用いられるムービーと予告Aおよび予告Bのムービーとが例示されていたが、ムービー1,3,5のそれぞれについて、図16〜図18の(A)〜(C)に例示されていたムービーとは一部が異なる予告Cのためのムービーも用意されているとする。
なお、図23に例示するような予告選択テーブルを使用する場合には、特別図柄の停止図柄が大当り図柄になるときに予告演出が行われないときがあり、特別図柄の停止図柄が大当り図柄にならないときに予告演出が行われるときがあるが、特別図柄の停止図柄が大当り図柄になるときには必ず予告演出が行われ、そうでないときには、予告演出が行われないようにしてもよい。また、この実施の形態では、動画による予告演出(動画予告)を実行する/しないと、実行する場合の予告演出の種類とを1つのテーブルを用いて決定しているが、まず、予告演出を実行する/しないを決定し、次に、実行することに決定された場合に、予告演出の種類を例えばテーブルを用いて決定するようにしてもよい。
図24は、図20に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S805のうちのいずれかの処理が行われる。各処理において、以下のような処理が実行される。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):コマンド受信割込処理によって、変動時間を特定可能な演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を受信したか否か確認する。例えば、変動パターンコマンドが受信されたことを示すフラグ(変動パターン受信フラグ)がセットされたか否か確認する。変動パターン受信フラグは、コマンド解析処理によって、変動パターン指定の演出制御コマンドが受信されたことが確認された場合にセットされる。変動パターン指定の演出制御コマンドが受信されたことを確認したら、演出制御プロセスフラグの値をステップS801に応じた値に更新する。
全図柄変動開始処理(ステップS801):可変表示部9における左中右図柄の変動を開始させる。その後、演出制御プロセスフラグの値をステップS802に応じた値に更新する。
図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度等)の切替タイミングを制御するとともに、変動時間の終了を監視する。また、左右図柄の停止制御を行う。その後、演出制御プロセスフラグの値をステップS803に応じた値に更新する。
全図柄停止設定処理(ステップS803):変動時間の終了時に、全図柄停止を指示する演出制御コマンド(特別図柄停止の演出制御コマンド:確定コマンド)を受信していたら、図柄の変動を停止し停止図柄(確定図柄)を表示する制御を行う。その後、演出制御プロセスフラグの値をステップS804に応じた値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、確変大当り表示または通常大当り表示の制御を行う。その後、演出制御プロセスフラグの値をステップS805に応じた値に更新する。
大当たり遊技中処理(ステップS805):大当たり遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放前表示や大入賞口開放時表示の演出制御コマンドを受信したら、ラウンド数の表示制御等を行う。その後、演出制御プロセスフラグの値をステップS800に応じた値に更新する。
図25は、図24に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターン受信フラグがセットされたか否か確認する(ステップS871)。セットされていたら、そのフラグをリセットする(ステップS872)。そして、演出制御プロセスフラグの値を全図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する(ステップS873)。変動パターン受信フラグは、コマンド解析処理において、変動パターン指定の演出制御コマンドを受信した場合にセットされる。
全図柄変動開始処理(ステップS801)では、可変表示装置9において左中右図柄の変動が開始されるようにGCL106に対して指示を与える。また、特別図柄の変動期間に応じた変動時間タイマをスタートさせる。
図26は、図24に示された演出制御プロセス処理における図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしていたら(ステップS841)、特別図柄停止の演出制御コマンドの受信を監視するための監視タイマをスタートさせ(ステップS842)、演出制御プロセスフラグの値を全図柄停止処理に対応した値にする(ステップS843)。なお、演出制御用CPU101は、特別図柄停止の演出制御コマンドを受信していたら、変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、演出制御プロセスフラグの値を全図柄停止処理に対応した値にする。全図柄停止設定処理では、図柄の変動を停止し停止図柄(確定図柄)を表示する制御を行う。
図27は、大当り遊技中処理(ステップS805)を示すフローチャートである。大当り遊技中処理において、演出制御用CPU101は、大当り遊技状態が終了したか否か確認する(ステップS861)。大当り遊技状態が終了したか否かは、遊技制御手段からの演出制御コマンド(図14に示す非特定大当り終了表示または特定大当り終了表示の演出制御コマンド)によって確認できる。大当り遊技状態が終了した場合には、確変状態になったとき(特定大当り終了表示の演出制御コマンドを受信したとき)には、確変中フラグをセットする(ステップS862,S863)。また、大当り終了を報知するための画面を表示する処理を行う(ステップS864)。その後、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理に対応した値にする(ステップS865)。
図28は、GCL106が実行する処理のうち背景画像制御に関わる部分を示すフローチャートである。GCL106は、演出制御用CPU101から背景のR,G,Bの値を減少させる指示を受けた場合には、VRAMにおける指定された領域(背景画像が格納されているエリアのうちの表示に使用する背景画像データが格納されている領域)の画像データのR,G,Bの値を減少させる(ステップS901,S902)。減少値は、例えば、演出制御用CPU101から指定される。また、背景のR,G,Bの値のうちの特定色(この実施の形態ではR)の値を増加させる指示を受けた場合には、VRAMにおける指定された領域の画像データの特定色の値を増加させる(ステップS903,S904)。増加値は、例えば、演出制御用CPU101から指定される。また、演出制御用CPU101から展開指示を受けた場合には(ステップS905)、VRAMにおける指定された領域からデータを読み出し、フレームバッファに書き込む(ステップS904)。
なお、フレームバッファから、定期的に(例えば33.3ms毎に)その内容(画像データ)が読み出され可変表示装置9に出力される。
また、演出制御用CPU101は、ステップS812A〜S812Dの処理で背景画像の変色の指示を出力するのであるが、その際に、背景画像のうちのどの部分を変色するのかを示す範囲指定(全範囲でもよい。)の指示も出力する。また、展開指示とは、GCL106が例えば33.3ms毎に発生するVブランク割込に応じて、演出制御用CPU101が出力する指示であり、VRAMにおけるどの領域の画像データをフレームバッファに書き込むのかを示す領域指定の指示が付随している。
GCL106は、さらに、演出制御用CPU101から、選択したムービーの指示を受けた場合には、そのムービーの画像データをCGROM83からVRAMに展開する処理を行う(ステップS907,S908)。
以上のようにして、演出制御手段(上記の実施の形態では、演出制御用CPU101を有する演出制御用マイクロコンピュータとGCL106とを含む)特別図柄の停止図柄を大当り図柄とするときに、次回の特別図柄の変動開始時までの時間が所定時間以上であることを条件に、特別図柄の停止図柄を大当り図柄となることを予告するための予告演出用の動画に差し替える制御を実現することができる。
図23に示されたように、予告Cは、特別図柄の可変表示の表示結果が大当り図柄になるときにのみ表示されうる。従って、予告Cは、もっとも期待度の高い大当り予告に相当している。また、予告Bは、特別図柄の可変表示の表示結果がはずれ図柄とならない場合にのみ表示されうるものであって大当りが発生することの期待度は、予告Aに比べて高い。また、予告Bは、リーチ(大当りとなる場合を含む)にならないときには表示されないリーチ予告に相当している。このように、上記の実施の形態では、予告の種類(具体的には動画の種類)に応じて、予告の対象(大当りまたはリーチ)が変わるようになっている。また、予告の種類に応じて予告の対象に対する期待度が変わるようになっている。
さらに、特定の種類の予告を、特別図柄の可変表示の表示結果が確変図柄になるときに高い頻度(100%でもよい)で選択するように構成することによって、特定の種類の予告を確変大当り予告とすることができる。
また、上記の実施の形態では、特定の場合(例えば確変状態)に背景を強調するために、背景画像として用いる動画像データ(データ圧縮されている場合もあり)のR,G,Bの値をそれぞれ減少させた後、特定色(1色でなくてもよい。)の値を増加させるので、表示品質が高い強調表示を行うことができる。また、背景画像領域のうちの一部のみについて強調表示を行う場合には、GCL106の処理負担の増大を抑えることができる。上述したように、R,G,B信号がそれぞれ8ビットで表される場合には、R,G,Bそれぞれが256階調であって約1670万色の多色表示を行うことができるのであるが、R,G,Bの値をそれぞれ減少させることによって表示色は暗めに(黒に近づく)なり、特定色の値を増加させることによって、特定色のみの明るさが高くなるので、特定色が強調された表示を行うことができる。
なお、上記の実施の形態では、特別遊技状態としての確変状態において背景画像の特定色を明るく表示させるようにしたが、特別遊技状態としての時短状態において背景画像の特定色を明るく表示させるようにしてもよい。さらに、確変状態と時短状態とで、明るく表示させる特定色を変えるようにしてもよい。この場合、R,G,Bの値の減少量は同じであってもよい。
また、演出制御手段は、遊技制御手段から保留記憶指定の演出制御コマンドを受信しているので、遊技制御手段と同様に、保留記憶数と保留記憶中に大当りとなるものがあるか否かとを認識している。よって、そのときに実行されている特別図柄の変動に結果のみに応じて予告演出を行うか否か決めるのではなく、保留記憶中に大当りとなるものがあるか否かに応じて予告演出を行う(いわゆる保留予告)か否か決めることもできる。
図29は、保留予告を行う場合に用いられる予告選択テーブルの一例を示す説明図である。演出制御用CPU101は、乱数値と、保留記憶の内容(大当りとなるものがある、はずれとなるリーチとなるものがある、またはリーチにもならないはずれしかない)とにもとづいて、予告選択テーブルに設定されている内容に応じて、予告用の動画を用いるか否か(予告演出を行うか否か)と、用いる場合の種類(予告演出の種類)とを決定する。
なお、この場合にも、保留記憶中に大当りなるものがあるときには必ず予告演出が行われ、そうでないときには、予告演出が行われないようにしてもよい。