JP2005237470A - 電気掃除機用フィルタ - Google Patents

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Abstract

【課題】面積を確保しつつ、捕集した塵埃を確実に除去できる電気掃除機用フィルタを提供する。
【解決手段】フィルタ体51の各フィルタ谷部51bの上流側を、45°以上の角度で折り曲げるとともに、各フィルタ谷部51bの上流側の角部を、半径5mm以上の円弧曲面状とする。フィルタ体51を平面状とする場合と比較してフィルタ体51の面積を確保しつつ、作業者が人差し指Fなどを各フィルタ谷部51bの上流側の角部に挿入できるので、フィルタ体51で捕集し各フィルタ谷部51bの上流側の角部に入り込んだ塵埃を、作業者が人差し指Fなどで掻き取って確実に除去できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気とともに吸い込まれた塵埃を捕集する電気掃除機用フィルタに関する。
従来、電気掃除機の電動送風機の吸込側に配置された集塵カップなどに設けられた電気掃除機用フィルタとしては、例えばポリエステルなどで平面状に形成されたフィルタ体を備えたものがある。
しかしながら、ポリエステルなどで形成されたフィルタ体は、平面状で使用した際には、集塵カップに収まる大きさでは面積を充分に確保することができず、集塵能力が低下するおそれがある。
そこで、フィルタ体を前後に鋭角状にひだ折りしたプリーツ形状に形成し、フィルタ体の面積を確保する構成が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2003−199693号公報(第6頁、図10)
しかしながら、上述の電気掃除機用フィルタでは、フィルタ体の各プリーツの各角部が鋭角状に形成されているため、このフィルタ体の上流側に捕集された塵埃がプリーツの角部に溜まると、この塵埃をフィルタ体から除去することが容易でないという問題点を有している。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、面積を確保しつつ、捕集した塵埃を確実に除去できる電気掃除機用フィルタを提供することを目的とする。
本発明は、塵埃を捕集する側に突出したフィルタ山部と塵埃を捕集する側から窪んだフィルタ谷部とを有するプリーツ状に形成され、フィルタ谷部の少なくとも塵埃を捕集する側が45°以上の角度で折り曲げられ、かつフィルタ谷部の塵埃を捕集する側の角部が半径5mm以上の円弧曲面状に形成されたフィルタ体を具備したものである。
また、本発明は、塵埃を捕集する側に突出したフィルタ山部と塵埃を捕集する側から窪んだフィルタ谷部とを有するプリーツ状に形成され、フィルタ谷部の幅が最も狭い部分で10mm以上、かつフィルタ谷部の少なくとも塵埃を捕集する側の角部が半径5mm以上の円弧曲面状に形成されたフィルタ体を具備したものである。
さらに、本発明は、塵埃を捕集する側に突出したフィルタ山部と塵埃を捕集する側から窪んだフィルタ谷部とを有するプリーツ状のフィルタ体に固定されこのフィルタ体を集塵部の下流側の風路中に取り付ける取付枠が、フィルタ体のプリーツ方向の両端部の少なくともいずれか一方に設けられフィルタ谷部の塵埃を捕集する側の面に連続する曲面状の連続面部を備えているものである。
本発明によれば、フィルタ体のフィルタ谷部の少なくとも塵埃を捕集する側を、45°以上の角度で折り曲げるとともに、フィルタ谷部の塵埃を捕集する側の角部を半径5mm以上の円弧曲面状とすることで、フィルタ体の面積を確保しつつ、フィルタ体に捕集されフィルタ谷部の塵埃を捕集する側の角部に入り込んだ塵埃を、作業者が例えば指などを各角部に挿入して確実に除去できる。
また、本発明によれば、フィルタ体のフィルタ谷部の幅の最も狭い部分を10mm以上とするとともに、フィルタ谷部の少なくとも塵埃を捕集する側の角部を半径5mm以上の円弧曲面状とすることで、フィルタ体の面積を確保しつつ、フィルタ体に捕集されフィルタ谷部の塵埃を捕集する側の角部に入り込んだ塵埃を、作業者が例えば指などを各角部に挿入して確実に除去できる。
さらに、本発明によれば、取付枠のフィルタ体のプリーツ方向の両端部の少なくともいずれか一方に、フィルタ谷部の塵埃を捕集する側の面に連続する連続面部を設けることで、フィルタ体に捕集されフィルタ谷部の塵埃を捕集する側の角部に入り込んだ塵埃を、連続面部からフィルタ体の外方へと確実に除去できる。
以下、本発明の第1の実施の形態の構成を図1ないし図5を参照して説明する。
図4において、1は掃除機本体で、この掃除機本体1は、吸い込んだ吸込風を遠心力によりサイクロン分離する、いわゆるサイクロン式の電気掃除機である。また、この掃除機本体1は、下ケース2、この下ケース2の上側に取り付けられた中ケース3、この中ケース3の後部を閉塞して下ケース2および中ケース3に取り付けられた上ケース4、および、中ケース3の前側上部を開閉可能に覆う蓋体5を備えた本体ケース6を有している。さらに、本体ケース6の中ケース3と上ケース4との間には、電動送風機7が収容されている。
そして、下ケース2の前側には、底部に旋回輪11が旋回可能かつ回転可能に取り付けられたカップ保持部12が設けられている。このカップ保持部12の上側は、蓋体5により覆われる。また、下ケース2の後側の両側には、本体ケース6の進行方向前側および後側に沿って回転可能な一対の走行輪13がそれぞれ取り付けられている。この結果、掃除機本体1が被掃除面としての床面上を走行可能となっている。
さらに、蓋体5の前側には、前方に向けて開口した本体吸込口14が設けられている。この本体吸込口14には、図5に示すように、可撓性を有するホース体15の基端が連通されて着脱可能に接続されている。このホース体15の先端には、電動送風機7の駆動モードなどが選択可能な手元操作部16が設けられている。
この手元操作部16は、掃除機本体1内の電動送風機7の弱、中および強などの各駆動モード、および、停止モードすなわち切モードにそれぞれ対応した複数の設定ボタン17を備えている。また、手元操作部16には、掃除する際に操作者が把持する把持部18が基端側に突設されている。さらに、この手元操作部16の先端には、伸縮可能な細長略円筒状の延長管21が着脱可能に連通接続されている。そして、この延長管21の先端には、被掃除面に接地させて、この被掃除面上の塵埃を吸い込む吸込口体としての床ブラシ22が着脱可能に連通接続されている。
また、下ケース2と上ケース4との間は、図4に示すように、中ケース3により電動送風機7を収容した送風機室23とコードリール24を収容したコードリール室25とに区画されている。
送風機室23の前部には、この送風機室23の前部を閉塞して平面視略円形状の隔壁26が設けられている。この隔壁26には、カップ保持部12と電動送風機7の吸込側とを気密な状態で互いに連通させる複数の連通孔27が設けられている。
コードリール24には、電動送風機7を駆動させる電源を外部から供給させる電源コード31が巻回され、この電源コード31の先端部には、図示しないコンセント部に着脱可能に接続される図示しないプラグ部が設けられている。
また、カップ保持部12には、塵埃分離部としての集塵カップ33が設けられている。この集塵カップ33は、集塵カップ本体34、この集塵カップ本体34内に設けられた分離部35および集塵部36、この集塵カップ本体34に着脱可能に設けられた電気掃除機用フィルタとしてのフィルタ部37、および、集塵カップ本体34を操作者が把持可能にするハンドル部38を備えている。
集塵カップ本体34は、集塵カップ33の前部、両側部および上部を囲むもので、内部にカップ内部空間部39が形成されている。また、この集塵カップ本体34は、後方に向けて拡開し、集塵カップ33をカップ保持部12に取り付けた状態で連通孔27に連通する開口部41が後端部に開口している。
分離部35は、空気とともに吸い込まれた塵埃の一部を空気から分離するもので、集塵カップ33をカップ保持部12に取り付けた状態で吸込側が本体吸込口14に連通している。また、この分離部35は、集塵部36に向けて略L字状に屈曲したパイプ状の筒部42を備えている。この筒部42の側壁には、この側壁を貫通してカップ内部空間部39に連通する複数の孔部43が設けられ、これら孔部43には、電動送風機7による吸込風とともに吸い込んだ微細な塵埃、すなわち細塵を捕捉するネット状のネットフィルタ44が取り付けられている。
集塵部36は、分離部35の下方に位置し、この分離部35の筒部42により導かれた吸込風を、電動送風機7へと吸い込ませたくない比較的粒子が大きく質量の大きな塵埃とともに内部で旋回させて、この塵埃を遠心分離により落下させて集塵するものである。そして、この集塵部36の下部は、集塵カップ本体34の下端部となっており、この下端部を閉塞する下蓋部45が開閉可能に取り付けられている。また、集塵部36の上端部の筒部42の下方には、カップ内部空間部39に連通するカップ部排気孔46が設けられている。このカップ部排気孔46には、集塵部36内で遠心分離できなかった細塵を捕捉するメッシュフィルタ47が取り付けられている。
フィルタ部37は、集塵カップ33で集塵できなかった細塵を捕集するもので、集塵カップ本体34の開口部41に着脱可能に取り付けられる。すなわち、このフィルタ部37は、集塵部36の下流側の風路中、かつ電動送風機7の吸込側に位置している。また、このフィルタ部37は、図1ないし図3に示すように、フィルタ体51と、このフィルタ体51を保持する取付枠52とを備えている。
フィルタ体51は、集塵カップ33の各フィルタ44,47を通過した空気に含まれる細塵を捕集するもので、例えば可撓性を有するポリエステルなどの合成樹脂により形成され、水洗可能となっている。
また、このフィルタ体51は、塵埃をフィルタ体51の表面に付着しにくくするとともにこのフィルタ体51の表面から落ちやすくする、例えばフッ素樹脂加工などの表面加工が施されている。なお、このフィルタ体51の表面加工は、フィルタ体51の少なくとも塵埃を捕集する側すなわち上流側に施されていればよい。
さらに、このフィルタ体51は、掃除機本体1の前後方向に交互にフィルタ山部51aとフィルタ谷部51bとが形成され、これらフィルタ山部51aとフィルタ谷部51bとが幅方向に複数隣接して縦折りひだ状に折り曲げられたプリーツ状に形成されている。このため、フィルタ体51は、幅方向に弾性的に若干変形可能となっている。
フィルタ山部51aは、塵埃を捕集する側すなわち上流側から見て突出した角部を構成しているもので、フィルタ体51の上流側から下流側へと拡開するように形成されている。
フィルタ谷部51bは、塵埃を捕集する側すなわち上流側から見て窪んだ角部を構成しているもので、下流側から上流側に向けて拡開するように形成されている。このため、フィルタ谷部51bは、下流側がもっとも幅狭に形成されている。
そして、フィルタ山部51aおよびフィルタ谷部51bは、上流側の角部の角度θが平面視で45°以上にそれぞれ折り曲げられている。また、フィルタ谷部51bは、上流側の角部の半径R1が5mm以上の円弧曲面状となっている。このため、各フィルタ谷部51bの上流側の角部は、最小幅が10mmとなり、一般的な成人の作業者の人差し指Fなどの先端部が各フィルタ谷部51bの面に接触するように挿入可能となっている。さらに、フィルタ山部51aの下流側の角部の半径R2は、フィルタ谷部51bの上流側の角部の半径R1よりも小さく形成されている。したがって、フィルタ山部51aは、フィルタ谷部51bよりも幅狭に形成されている。
なお、フィルタ体51の各角部の角度θは、フィルタ体51の面積を充分に確保できるように設定する。
取付枠52は、図2および図3に示すように、フィルタ体51よりも硬質の合成樹脂などで形成され、フィルタ体51の下流側の上部、両側部および下部を囲んで保持する外枠部53と、この外枠部53に取り付けられたシールパッキン54と、外枠部53から上流側に突設されフィルタ体51の両側部および上部を囲む保持部55とを備えている。
外枠部53は、上流側の端部が開口部41の内縁部に略沿った外形を有し、この上流側の端部にシールパッキン54が取り付けられている。また、この外枠部53の下端部には、下方に向けて上流側へと傾斜した傾斜面56が設けられている。この傾斜面56は、フィルタ体51の下端部の下方に位置している。さらに、この傾斜面56の下方には、フィルタ部37を集塵カップ33に取り付けた状態で、集塵カップ33に設けられた図示しない集塵室が位置している。
シールパッキン54は、可撓性および弾性を有するゴムなどの合成樹脂で環状に形成され、下流側に向けて略く字状に折り返し形成されている。そして、このシールパッキン54は、フィルタ部37を集塵カップ本体34に取り付けた状態で取付枠52と開口部41との間で潰れて隙間を閉塞する。
保持部55は、フィルタ体51の両側部および上部に亘って連続し、このフィルタ体51の上部を閉塞し、かつ下部を開放している。
また、取付枠52の保持部55の上部の下面、および、傾斜面56の上方には、図3に示すように、それぞれフィルタ体51の各フィルタ山部51aのそれぞれの下流側に隙間なく嵌合して接着された嵌合突部57が複数突設されている。これら嵌合突部57は、フィルタ山部51aの形状に合致した前後にジグザグ状に形成され、フィルタ体51を取付枠52に保持している。
この結果、フィルタ体51は、フィルタ谷部51bの下端部が下方に開放されている。
ハンドル部38には、下蓋部45を開閉させる図示しない開閉操作ボタンが設けられている。
そして、掃除機本体1内には、図4に示すように、電動送風機7の駆動により吸い込まれた空気が、本体吸込口14から、分離部35および集塵部36、あるいは孔部43およびカップ内部空間部39、カップ保持部12、連通孔27および送風機室23などを経由して電動送風機7に至る風路58が形成されている。したがって、フィルタ部37は、風路58中に位置している。
次に、上記第1の実施の形態の動作を説明する。
本体ケース6の蓋体5を回動させて集塵カップ33をカップ保持部12に嵌合させ、蓋体5を閉じるとともに、本体吸込口14にホース体15、延長管21および床ブラシ22を順次連通接続させる。
そして、下ケース2の後方から導出した電源コード31のプラグ部を、壁面などに設けられた図示しないコンセントに差し込み、ホース体15の手元操作部16を把持して所定の設定ボタン17をオンして電動送風機7を駆動させ、床ブラシ22を床面上で前後に走行させる。
床ブラシ22の先端から塵埃とともに吸い込まれた空気は吸込風となり、延長管21やホース体15それぞれの内部を順次通過して蓋体5の本体吸込口14へと吸気された後、集塵カップ33の分離部35の筒部42内へと吸い込まれる。
そして、吸込風に含まれる比較的軽い塵埃、すなわち細塵は、ネットフィルタ44に捕捉され、この細塵を捕捉された吸込風の一部が孔部43からカップ内部空間部39へと流入する。
また、比較的大きい塵埃を含む残りの吸込風は、筒部42内を直進し、集塵部36内に流入し、この集塵部36内で渦巻き状に回転して旋回風となり、吸込風とともに吸い込まれた塵埃が遠心分離にて集塵部36内に落下して集塵される。
次いで、この集塵部36内で旋回した吸込風は、メッシュフィルタ47を通過してカップ部排気孔46からカップ内部空間部39へと流入する。
さらに、各フィルタ44,47を通過してカップ内部空間部39内に流入した吸込風は、フィルタ部37のフィルタ体51にて細塵を捕集された後、連通孔27を介して電動送風機7の吸込側へと吸い込まれて、この電動送風機7を通過して排気風となり、図示しない排気孔から本体ケース6の外部へと排気される。
そして、フィルタ体51で捕集した塵埃が、このフィルタ体51の上流側に所定量以上付着した場合には、蓋体5を回動させて集塵カップ33をカップ保持部12から取り外し、この取り外した集塵カップ33からフィルタ部37を取り外して、フィルタ体51を掃除する。
このとき、作業者は、人差し指Fなどにティッシュ紙などを巻きつけてフィルタ谷部51bの上流側から挿入し、人差し指Fを上下方向に移動させることで、フィルタ体51に付着した塵埃をティッシュ紙などにて除去する。
さらに、フィルタ部37を水洗してフィルタ体51に付着した細塵を除去し、乾燥させた後、集塵カップ33の開口部41に再度取り付け、集塵カップ33を掃除機本体1に装着して再度使用する。
上述したように、上記第1の実施の形態によれば、フィルタ体51の各フィルタ谷部51bの上流側を、45°以上の角度で折り曲げるとともに、各フィルタ谷部51bの上流側の角部を半径5mm以上の円弧曲面状とすることで、フィルタ体を平面状とした場合と比較してフィルタ体51の面積を確保しつつ、作業者が人差し指Fなどを各フィルタ谷部51bの上流側の角部に挿入できるので、フィルタ体51に捕集されフィルタ谷部51bの上流側の角部に入り込んだ塵埃を、作業者が人差し指Fなどで掻き取って確実に除去できる。
また、フィルタ山部51aの下流側の角部の半径R2をフィルタ谷部51bの上流側の角部の半径R1よりも小さくすることで、フィルタ山部51aの幅を必要以上に大きくすることなくフィルタ体51の前後方向の深さを確保できるので、フィルタ体51の面積を充分に確保でき、集塵能力の低下を防止できる。
同時に、フィルタ谷部51bの上流側の角部がフィルタ山部51aの下流側の角部よりも幅が大きくなるので、吸込風に含まれる塵埃がフィルタ山部51aの角部に接触しにくいため、吸込風が比較的スムーズにフィルタ体51を通過し、電動送風機7による吸込仕事率の低下を防止できる。
また、取付枠52の下部を開放することにより、フィルタ体51から傾斜面56に落ちた塵埃を、この傾斜面56の下方に位置した集塵部へと落ち易くできる。
さらに、フィルタ体51の表面をフッ素樹脂加工することで、フィルタ体51への塵埃の付着を抑制できるとともに、フィルタ体51に付着した塵埃を、掃除の際に落としやすくできる。
そして、フィルタ体51に付着した塵埃を容易に除去できるため、電気掃除機のメンテナンス性が向上して使い勝手を向上できる。
次に、第2の実施の形態を図6を参照して説明する。なお、上記第1の実施の形態と同様の構成および作用については、同一符号を付してその説明を省略する。
フィルタ体51は、プリーツ間の幅である各フィルタ谷部51bの幅寸法W1が、上流側から下流側へと略等しく、10mm以上に形成され、かつ各フィルタ谷部51bの上流側の角部の半径R3が、5mm以上に形成されている。
また、フィルタ体51の各フィルタ山部51aの下流側の角部の半径R4は、フィルタ谷部51bの上流側の角部の半径R3よりも小さく形成されている。すなわち、フィルタ山部51aは、幅寸法W2がフィルタ谷部51bの幅寸法W1よりも小さく形成されている。
そして、上記第1の実施の形態と同様に、フィルタ体51で捕集した塵埃が所定量以上フィルタ体51に付着した際には、作業者が人差し指Fなどにティッシュ紙などを巻きつけてフィルタ谷部51bの上流側から挿入し、人差し指Fを上下方向に移動させることで、フィルタ体51に付着した塵埃をティッシュ紙などにて除去する。
上述したように、上記第2の実施の形態によれば、フィルタ体51のフィルタ谷部51bの幅寸法W1を10mm以上とし、このフィルタ谷部51bの上流側の角部の半径R3を5mm以上とすることで、上記第1の実施の形態と同様に、フィルタ体51を平面状とした場合と比較してフィルタ体51の面積を確保しつつ、作業者が人差し指Fなどを各フィルタ谷部51bの上流側の角部に挿入できるので、フィルタ体51のフィルタ谷部51bの上流側の角部に入り込んだ塵埃を、作業者が人差し指Fなどで掻き取って確実に除去できる。
また、フィルタ体51のフィルタ山部51aの下流側の角部の半径R4を、フィルタ谷部51bの上流側の角部の半径R3よりも小さくすることで、フィルタ山部51aの幅寸法W2をフィルタ谷部51bの幅寸法W1よりも小さくできるので、フィルタ体51の幅方向でのフィルタ谷部51bのピッチを狭くできてプリーツの量を増やすことができるため、フィルタ体51の面積を充分に確保できる。
さらに、フィルタ体51のフィルタ谷部51bの幅寸法W1を、上流側から下流側へと略等しくすることで、フィルタ谷部51bを下流側に向けて縮径する場合と比較して、塵埃を含んだ吸込風がフィルタ山部51aを通過しにくくでき、このフィルタ山部51aの上流側に塵埃が付着しにくくできる。
なお、上記第2の実施の形態において、図7に示すように、各フィルタ谷部51bの最も幅狭な部分の幅寸法W3を10mm以上とすれば、各フィルタ谷部51bは、他の部分を拡げて形成してもよい。この場合にも、上記第2の実施の形態と同様の作用効果を奏することが可能であるとともに、フィルタ谷部51bの幅を上流側から下流側へと略等しくする場合と比較してフィルタ体51の表面積を大きくすることができるので、フィルタ体51の集塵能力を向上できる。
次に、第3の実施の形態を図8および図9を参照して説明する。なお、上記各実施の形態と同様の構成および作用については、同一符号を付してその説明を省略する。
図8および図9に示すように、フィルタ部37には、フィルタ体51のフィルタ谷部51bの上流側の面に連続する曲面状の連続面部61が、フィルタ谷部51bに対応して複数設けられている。これら連続面部61は、嵌合突部57の間にこれら嵌合突部57と連続してそれぞれ設けられ、フィルタ谷部51bの上流側の円弧面に連続した円弧曲面状に形成されている。また、これら連続面部61は、上方向に向けて前方に円弧状に湾曲している。
そして、塵埃が所定量以上フィルタ体51に付着した際には、作業者がフィルタ谷部51bの上流側に沿って塵埃を上方向に掻き出すことで、例えばフィルタ体の上端部に取付枠が面状に接触している従来の場合と比較して、塵埃を連続面部61からフィルタ体51の外方へと容易かつ確実に除去できる。
なお、上記第3の実施の形態において、連続面部61の形状は、曲面状であれば、円弧曲面状に限定されず、他の様々な構成が可能である。
また、連続面部61は、取付枠52のフィルタ体51の下部に設ける構成、あるいは取付枠52のフィルタ体51の上下両方に設ける構成なども可能である。
さらに、上記第3の実施の形態を、上記第1の実施の形態、あるいは第2の実施の形態と組み合わせた構成とすることも可能である。この場合には、フィルタ体51に付着した塵埃を、より容易に除去できる。
そして、電気掃除機の細部は、上記構成に限定されず、電気掃除機としては、キャニスタ型に限らず、床ブラシ22が掃除機本体1の下面に直接形成されたアップライト型、その他、掃除機本体1と床ブラシ22とが一体化された自走式の電気掃除機あるいはハンディ型などであっても対応させて用いることができる。
また、フィルタ部37の配置は、集塵部36の下流側の風路中であれば、上記各実施の形態に限定されるものではない。なお、集塵部としては、例えば手元操作部16に設けられたもの、あるいは上部に排気口を有し遠心力と重力とで塵埃を分離するいわゆるサイクロン式のものなどでもよい。
本発明の第1の実施の形態の電気掃除機用フィルタのフィルタ体を示す横断面図である。 同上電気掃除機用フィルタを示す斜視図である。 同上電気掃除機用フィルタの一部を切り欠いて示す斜視図である。 同上電気掃除機用フィルタを備えた電気掃除機を示す縦断面図である。 同上電気掃除機を示す斜視図である。 本発明の第2の実施の形態の電気掃除機用フィルタのフィルタ体を示す横断面図である。 同上フィルタ体の他の実施の形態を示す横断面図である。 本発明の第3の実施の形態の電気掃除機用フィルタの一部を示す斜視図である。 同上電気掃除機用フィルタの図8のA−A断面図である。
符号の説明
36 集塵部
37 電気掃除機用フィルタとしてのフィルタ部
51 フィルタ体
51a フィルタ山部
51b フィルタ谷部
52 取付枠
61 連続面部

Claims (4)

  1. 空気とともに吸い込まれた塵埃を捕集する電気掃除機用フィルタであって、
    塵埃を捕集する側に突出したフィルタ山部と塵埃を捕集する側から窪んだフィルタ谷部とを有するプリーツ状に形成され、前記フィルタ谷部の少なくとも塵埃を捕集する側が45°以上の角度で折り曲げられ、かつ前記フィルタ谷部の塵埃を捕集する側の角部が半径5mm以上の円弧曲面状に形成されたフィルタ体を具備した
    ことを特徴とした電気掃除機用フィルタ。
  2. 空気とともに吸い込まれた塵埃を捕集する電気掃除機用フィルタであって、
    塵埃を捕集する側に突出したフィルタ山部と塵埃を捕集する側から窪んだフィルタ谷部とを有するプリーツ状に形成され、前記フィルタ谷部の幅が最も狭い部分で10mm以上、かつ前記フィルタ谷部の少なくとも塵埃を捕集する側の角部が半径5mm以上の円弧曲面状に形成されたフィルタ体を具備した
    ことを特徴とした電気掃除機用フィルタ。
  3. 空気とともに吸い込まれた塵埃を捕集する電気掃除機用フィルタであって、
    塵埃を捕集する側に突出したフィルタ山部と塵埃を捕集する側から窪んだフィルタ谷部とを有するプリーツ状のフィルタ体と、
    このフィルタ体に固定されこのフィルタ体を集塵部の下流側の風路中に取り付ける取付枠とを具備し、
    前記取付枠は、前記フィルタ体のプリーツ方向の両端部の少なくともいずれか一方に設けられ前記フィルタ谷部の塵埃を捕集する側の面に連続する曲面状の連続面部を備えている
    ことを特徴とした電気掃除機用フィルタ。
  4. フィルタ体は、塵埃の付着を抑制する表面加工が塵埃を捕集する側の面に施されている
    ことを特徴とした請求項1ないし3いずれか一記載の電気掃除機用フィルタ。
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