JP2005237261A - 日陰冷却装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】植物が繁茂していなくても日差しを効果的に遮るとともに、冷房装置を用いることなく棚部の下方の日陰空間を冷却することが可能な日陰冷却装置を提供する。
【解決手段】蔓性植物を繁殖させるための棚部3と、棚部3を人の背丈以上の高さに支持する支柱7と、蔓性植物を絡ませて這わせる網状の植栽網4と、植栽網4と棚部3との間に配設され吸水性の素材からなるシート状の吸水性部材と、棚部3上に載置され吸水性の素材で形成された人造の擬似植物6と、蔓性植物及び擬似植物6に対して水を噴霧する噴霧手段14とを備え、蔓性植物及び擬似植物6の表面から水分を蒸発させることにより、蔓性植物及び擬似植物6によって生成される日陰空間を冷却する。
【選択図】 図1
【解決手段】蔓性植物を繁殖させるための棚部3と、棚部3を人の背丈以上の高さに支持する支柱7と、蔓性植物を絡ませて這わせる網状の植栽網4と、植栽網4と棚部3との間に配設され吸水性の素材からなるシート状の吸水性部材と、棚部3上に載置され吸水性の素材で形成された人造の擬似植物6と、蔓性植物及び擬似植物6に対して水を噴霧する噴霧手段14とを備え、蔓性植物及び擬似植物6の表面から水分を蒸発させることにより、蔓性植物及び擬似植物6によって生成される日陰空間を冷却する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、日陰冷却装置に関し、特に、蔦等の蔓性植物を繁殖させて日陰を生成するとともに、その日陰空間を自然冷却させる日陰冷却装置に関するものである。
従来より、公園や各種施設等には夏の暑い日差しを避けるために、日陰用の構造物が設置されており、その1つとして、通行人が往来できる高さに格子状の棚部を設け、その棚部に蔓性植物を繁茂させることにより日陰を生成するものが知られている(例えば特許文献1)。この構造物によれば、蔓性植物によって日差しを遮り涼しさを与えるとともに、緑化によって景観を高め、憩いの空間を提供することができる。
特開平8−140502号公報
しかし、蔓性植物を棚部全体に這わせるまでには比較的長い期間を要していた。このため、蔓性植物が繁殖するまでの間は、日陰用の構造物として機能させることができず、棚部の下方に注がれる日差しによって気温の上昇を招いていた。つまり、蔓性植物が繁茂するまでは、憩いの空間を提供することができなかった。また、蔓性植物が繁茂した場合でも繁茂部分が疎らとなって景観を損ねたり、蔓性植物の間から日差しが漏れたりする場合もあった。
また、近年の都市空間では、コンクリート製の建物が多く、特に建物が密集している地域では、構造物から放射される熱によって気温が上昇するという、ヒートアイランド現象が起きている。このため、日陰用の構造物によって日差しを遮った場合でも、その内部を通過する暖かい空気によって蒸し暑さを感じさせ、不快感を与える恐れもあった。
なお、構造物内を冷却するために冷房装置を設置することも考えられるが、これによれば冷房装置が過度に用いられ外部に熱を放出することになるため、周辺の外気温度をさらに上昇させることが懸念される。
そこで、本発明は、上記の実状に鑑み、植物が繁殖途中であっても日差しを効果的に遮るとともに、冷房装置を用いることなく棚部の下方の日陰空間を冷却することが可能な日陰冷却装置の提供を課題とするものである。
本発明にかかる日陰冷却装置は、「植物を繁殖させるための棚部と、該棚部を人の背丈以上の高さに支持する支柱と、前記棚部上に配設され、吸水性の素材で形成された人造の擬似植物と、前記植物及び前記擬似植物に対して水を噴霧する噴霧手段とを備え、前記植物及び前記擬似植物の表面から水分を蒸発させることにより、前記植物及び前記擬似植物によって生成される日陰空間を冷却する」ものである。
ここで、「吸収性の素材」としては、フェルトまたは不織布等を例示することができる。
本発明の日陰冷却装置によれば、支柱等を伝って棚部まで立ち上がらせた植物、または棚部上に植えられた植物は、棚部に沿って繁殖する。また、棚部上に配設される擬似植物を、植物が繁殖されていない部分、または繁殖途中である部分に配置することにより、植物による日陰の生成作用を補足し、例えば棚部全体において日差しを遮ることを可能にする。したがって、植物が繁茂するまでの間でも、涼しさを与え憩いの空間を提供することが可能になる。
一方、植物及び擬似植物には水が噴霧されるため、これらの表面が湿潤状態となる。特に、擬似植物は吸水性の素材で形成されているため、噴霧された水を効率的に取込み、湿潤状態を維持する。そして、日射等によって植物及び擬似植物の表面から水分が蒸発すると、蒸発潜熱が奪われてその周囲の空気を冷却する。その結果、棚部の下方を通過する空気が冷やされ、日陰空間における気温を低下させる。
ところで、本発明の日陰冷却装置において、「蔓性植物を繁殖対象とし、該蔓性植物を絡ませて這わせる網状の植栽網を、前記棚部上に備える」構成とすることができる。
これによれば、網状の植栽網によって蔓性植物の繁殖方向が誘導される。このため、擬似植物と蔓性植物との混合を合理的に行うことが可能になる。また、蔓性植物の繁殖方向を定めることができるため、例えば、擬似植物を利用して蔓性植物への日射量や風の流れ等を調整することが可能になる。
また、本発明の日陰冷却装置において、「前記擬似植物と前記棚部との間に配設され、吸水性の素材からなるシート状の吸水性部材と、該吸水性部材に水を供給する第一の給水手段とをさらに備える」構成とすることもできる。
ここで、「第一の給水手段」における具体的構成としては、吸水性部材の下方もしくは上方からノズルを介して定期的に水を噴霧させる構成、または吸水性部材の一端を水槽に浸け、シート全体に拡散させる構成等を例示することができる。なお、前記噴霧手段から噴霧された水を吸水性部材に吹付けるようにしてもよく、この場合には、給水手段を別途備えなくてもよいことから、全体の構成を簡略化することが可能になる。また、吸水性部材として吸湿性のシートを用いることも可能である。
これによれば、シート状の吸水性部材も湿潤状態に維持される。このため、植物及び擬似植物の下方の空間から多くの水分が蒸発するようになる。つまり、蒸発潜熱による冷却効果が促進され、日陰空間における気温をさらに下げることが可能になる。
また、この構成を採用する場合、「前記棚部は保水性を有する剛性の板材で構成され、前記棚部に水を供給する第二の給水手段をさらに備える」ことが好ましい。
ここで、「第二の給水手段」における具体的構成としては、棚部の下方または上方からノズルを介して定期的に水を噴霧させる構成、または水拡散性のある導水シート(例えば織布や不織布)を棚部の下面または上面に敷設しこの導水シートを介して棚部に水を供給する構成等を例示することができる。なお、棚部と吸水性部材とが接している場合には、吸水性部材を導水シートとして用いるようにしてもよい。
これによれば、保水性の棚部にも水が供給されるため、棚部は保水状態となる。つまり、棚部の表面から水を蒸発させることにより、棚部自体が冷やされる。この結果、棚部の下方を通過する空気をさらに冷やし、気温の低下を助長する。
また、本発明の日陰冷却装置において、「前記棚部が上下方向に所定の間隔で積層されている」構成とすることができる。
これによれば、棚部が積層されていることから、各棚部に対して植物を繁殖させることにより、植物の層が上下方向に積層された状態となり、木漏れ日が一層少なくなる。つまり、日差しを確実に和らげることが可能になる。
このように、本発明の日陰冷却装置によれば、擬似植物及び植物の水分を蒸発させることにより空気を冷却し、しいては棚部の下方の日陰空間を冷却することができる。このため、冷房装置を用いることなく、日陰空間における快適性を向上させることができる。特に、擬似植物は、吸水性の素材で形成されているため、湿潤状態を維持することができ、継続的に冷却させることができる。また、植物が繁殖するまでの過程を擬似植物によって補足することから、日陰空間を確実に生成するとともに、景観の優れた植物の層を構築することができる。
以下、本発明の一実施形態である日陰冷却装置について、図1乃至図4に基づき説明する。図1は日陰冷却装置の構成を示す斜視図であり、図2はその分解斜視図であり、図3は日陰冷却装置における要部の構成を示す拡大断面図であり、図4は日陰冷却装置に植物が繁茂した状態を示す斜視図である。
図1乃至図3に示すように、本実施形態の日陰冷却装置1は、蔦等の蔓性植物(本発明の「植物」に相当)を繁殖させて日陰空間を生成するとともに、その日陰空間を自然冷却させるものであり、主に、棚部3と、棚部3上に敷設された植栽網4と、棚部3及び植栽網4の間に介装された帯状の吸水性部材5と、植栽網4上に載置された人造の擬似植物6と、棚部3を支持する支柱7と、蔓性植物2(図4参照)及び擬似植物6等に水を供給する給水手段8とを具備している。
棚部3は保水性を有する剛性の木材で形成されており、格子状に組まれている。なお、本例では、輪郭が長方形状で、横断面が平板状のものを示しているが、棚部3の形状は特に限定されるものではなく、輪郭を、正方形、丸形、三角形、または星形等の形状としてもよい。また、横断面を円弧状または屋根状としてもよい。
植栽網4は、棚部3の格子よりも細かな網目で編まれたネット状の部材であり、蔓性植物2を這わせて繁殖させるために設けられている。植栽網4の大きさは、棚部3の上面と略同じ大きさであり、棚部3の上面全体に敷設されている。なお、棚部3の上面を、蔓性植物2を繁殖させる領域と、蔓性植物2を繁殖させない領域(すなわち擬似植物6のみによって日陰を生成する領域)とに区画する場合には、蔓性植物2を繁殖させる領域に対してのみ植栽網4を敷設するようにしてもよい。
吸水性部材5は、フェルトや不織布等、吸水性の素材で形成された帯状(シート状)の部材であり、棚部3の長手方向に対して所定の間隔で敷設されている。一方、擬似植物6は、複数の葉部とそれらの葉部を互いに繋ぐ茎部とから構成されており、吸水性部材5と同様、フェルトや不織布等、吸水性の素材で形成されている。なお、擬似植物6については、内側を剛性の別部材で形成し、その表面に吸水性の素材を貼り付けるようにしてもよい。このようにすると、擬似植物6の強度が高められ、風雨による外観形状の変形や破損を防止することができる。また、擬似植物6の形状及び色彩は、蔓性植物2に類似するものであってもよく、類似しないものであってもよい。つまり、蔓性植物2に類似するように形成すれば、擬似植物6と蔓性植物2との一体感が増し、擬似植物6の違和感が少なくなる。逆に類似しないように形成すれば、二種類の植物の混合により、意匠性を高めることが可能になる。
支柱7は、棚部3の四隅に対して設けられており、棚部3を人の背丈以上の高さに支持している。すなわち、棚部3の下方に人が往来できる空間を形成している。なお、支柱7の材料として、鉄やアルミニウム等の金属製のパイプを用いることもできるが、本例では、蔓性植物2を支柱7に沿って立ち上がり易く(絡まり易く)するため、木材を使用している。
給水手段8は、水槽(図示しない)と、一端が水槽に接続されるとともに支柱7に沿って立設された給水管12と、水槽に貯えられた水を、給水管12を通して圧送するポンプ11と、給水管12の他端(上端)から分岐され棚部3の両側面に沿って長手方向に延設された噴霧手段14と、タイマを有し所定の間隔または設定された時刻にポンプ11を一定時間作動させる給水制御手段(図示しない)とから構成されている。なお、噴霧手段14には、長手方向に列設された多数のノズル13が穿設されており、ポンプ11によって圧送された水を棚部3の上方に向かって斜めに噴出させるとともに、図示しない送風装置によって空気を吹き付けることにより噴出された水を噴霧させるようにしている。
次に、本実施形態の日陰冷却装置1における作用、特に、蔓性植物2及び擬似植物6によって日陰を生成する作用と、蒸発潜熱によって周囲の空気を冷却する作用について説明する。
図4に示すように、夫々の支柱7を伝って棚部3まで立ち上がった蔓性植物2は、棚部3の上面に敷設された植栽網4を這うように、棚部3に沿って繁殖する。特に、蔓性植物2の茎根が吸水性部材によって誘導されながら繁殖する。ところで、植栽網4の上には、人造の擬似植物6が配設されているため、蔓性植物2が繁殖するまでの間でも擬似植物6によって日陰を生成することができる。すなわち、擬似植物6を、蔓性植物2がまだ繁殖していない部分に配置することにより、蔓性植物2による日陰の生成作用が補足される。
一方、蔓性植物2及び擬似植物6には噴霧手段14によって水が定期的に噴霧されるため、これらの表面は湿潤状態となる。特に、擬似植物6は吸水性の素材で形成されているため、噴霧された水を効率的に吸込み、湿潤状態を継続的に維持することができる。そして、日射等によって蔓性植物2及び擬似植物6の表面から水分が蒸発すると、蒸発潜熱が奪われてその周囲の空気を冷却する。
また、給水手段8の噴霧手段14から噴霧された水は、蔓性植物2及び擬似植物6の間から流れ落ち、吸水性部材5にも供給される。すなわち、給水手段8が本発明の第一の給水手段としても機能している。この結果、帯状の吸水性部材5も湿潤状態となり、蔓性植物2及び擬似植物6の下方の空間から多くの水分が蒸発するようになる。したがって、蒸発潜熱による冷却効果が促進され、日陰空間における気温をさらに下げることが可能になる。また、擬似植物6及び蔓性植物2の葉部や茎部が吸水性部材5に接する場合には、吸水性部材5から擬似植物6及び蔓性植物2に水が補給され、これらの湿潤状態が助長される。
さらに、吸水性部材5は所定の間隔で配置されているため、夫々の隙間から流出した水は、保水性の棚部3にも供給される。すなわち、給水手段8が本発明の第二の給水手段としても機能する。この結果、棚部3は保水状態となり、棚部3の表面からも水分が蒸発されるようになる。
このように、上記の日陰冷却装置1によれば、蔓性植物2が繁殖するまでの過程を擬似植物6によって補足するため、蔓性植物2及び擬似植物6が混合された層によって日差しを確実に遮ることができる。すなわち、蔓性植物2が繁茂するまでの間でも、涼しさを与え憩いの空間を提供することができる。また、蔓性植物2及び擬似植物6の混合層を満遍なく繁茂させ、景観を高めることもできる。さらに、蔓性植物2を擬似植物6に絡ませて這わせることができるため、蔓性植物2と擬似植物6との一体感を増すとともに、蔓性植物2の着生を高めることができる。
また、上記の日陰冷却装置1によれば、擬似植物6及び蔓性植物2の水分を蒸発させることにより空気を冷却し、しいては棚部3の下方の空間を冷却するため、冷房装置を用いることなく、日陰空間における快適性を向上させることができる。特に、擬似植物6は、吸水性の素材で形成されているため、湿潤状態を維持することができ、継続的に冷却させることが可能になる。
上記の日陰冷却装置1によれば、棚部3の上面に吸水性部材5が敷設されているため、蒸発潜熱による冷却効果を促進し、日陰空間における気温をさらに下げることができる。特に、吸水性部材5は帯状に形成され所定の間隔で配置されているため、蔓性植物2及び擬似植物6の下方の空間における通風性が維持され、冷却された空気を棚部3の下方へ送ることができる。また、隣接する吸水性部材5同士の間を通して、噴霧された水を流出させることもできるため、棚部3への給水が容易になる。
さらに、上記の日陰冷却装置1によれば、蒸発潜熱によって棚部3自体が冷やされるため、その下方を通過する空気をさらに冷やし、気温の低下を助長することができる。なお、棚部3は剛性の木材から構成されているため、水を含んだ状態でも強度を保持し、蔓性植物2及び擬似植物6等を安定して支持することができる。
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
すなわち、本実施形態の日陰冷却装置1では、棚部3、植栽網4、吸水性部材5、及び擬似植物6からなる植栽ユニットを、一組(一層)のみ構築するもの示したが、図5に示すように、二組またはそれ以上の複数の植栽ユニットを、上下方向に積層させるようにしてもよい。なお、この場合、棒状のスペーサ15を介して積層すれば、植栽空間を維持した一定の間隔で積重ねることが可能になる。このように、複数の植栽ユニットを積層すれば、蔓性植物2及び擬似植物6の層が上下方向に積層された状態となり、日差しを確実に和らげることができるとともに、冷却効果を高めることができる。
ところで、複数層の植栽ユニットを構築する場合には、一つの層に、擬似植物6と蔓性植物2とを混合させるようにしてもよく、擬似植物6のみからなる層と蔓性植物2が植栽される層とを区分けするようにしてもよい。特に、区分けする際には、蔓性植物2の層を擬似植物6の層よりも上方に配置させるようにすれば、蔓性植物2に対して十分な日差しを照射することができ、蔓性植物2の生育を促すことができる。なお、逆に、蔓性植物2への日差しが強すぎて生育に悪い影響を及ぼす恐れがある場合には、蔓性植物2の層の上方に擬似植物6の層を構築し、蔓性植物2への日差しを和らげることも効果的である。
また、本実施形態の日陰冷却装置1では、吸水性部材5を、棚部3と植栽網4との間に介装させるものを示したが、植栽網4の上に吸水性部材5を配置させるようにしてもよい。ただし、上記実施形態のように、植栽網4の下方に配置させるようにすれば、植栽網4に対する蔓性植物2の着生作用を阻害することがないため、植栽網4に沿って蔓性植物2を満遍なく繁殖させることができる。
本実施形態の日陰冷却装置1では、噴霧手段14から蔓性植物2及び擬似植物6に噴霧された水を、吸水性部材5及び棚部3に供給するもの、すなわち給水手段8を兼用するものを示したが、夫々専用の給水装置から水を供給するようにしてもよい。これによれば、吸水性部材5及び棚部3に対して適切な水量の水を供給するとともに、夫々の乾き具合に応じて、供給する水量を個別に制御することが可能になる。また、本実施形態の日陰冷却装置1では、蔓性植物2及び擬似植物6の上面に水を吹付けるものを示したが、蔓性植物2及び擬似植物6の下方から下面(葉の裏側)に対して水を吹付けるようにしてもよい。
本実施形態の日陰冷却装置1では、蔓性植物2を地面に植え、支柱7に沿って立ち上がれせるものを示したが、蔓性植物2が植えられたプランタや植木鉢を棚部3上に載置し、その蔓性植物2を植栽網4上で繁殖させるようにしてもよい。これによれば、植栽網4上で蔓性植物2が繁茂するまでの期間を短縮できるとともに、アスファルトやコンクリートが打設された場所でも日陰冷却装置1を構築して日陰空間を生成することができる。
また、本実施形態の日陰冷却装置1では、棚部3を支柱7のみによって支持するものを示したが、支柱7による支持に加え、上方から棚部3を吊る上吊式の構成を採用するようにしてもよい。これによれば、支柱7にかかる負担が軽減されるとともに棚部3をさらに安定して支持することが可能になる。
さらに、本実施形態の日陰冷却装置1では、蔓性植物2の一例として蔦を示したが、藤や葡萄等、蔦以外の蔓性植物、あるいは蔓性ではない植物を繁殖させて日陰空間を生成させるようにしてもよい。
1 日陰冷却装置
2 蔓性植物(植物)
3 棚部
4 植栽網
5 吸水性部材
6 擬似植物
7 支柱
8 給水手段(第一の給水手段,第二の給水手段)
14 噴霧手段
2 蔓性植物(植物)
3 棚部
4 植栽網
5 吸水性部材
6 擬似植物
7 支柱
8 給水手段(第一の給水手段,第二の給水手段)
14 噴霧手段
Claims (5)
- 植物を繁殖させるための棚部と、
該棚部を人の背丈以上の高さに支持する支柱と、
前記棚部上に配設され、吸水性の素材で形成された人造の擬似植物と、
前記植物及び前記擬似植物に対して水を噴霧する噴霧手段と
を備え、
前記植物及び前記擬似植物の表面から水分を蒸発させることにより、前記植物及び前記擬似植物によって生成される日陰空間を冷却することを特徴とする日陰冷却装置。 - 蔓性植物を繁殖対象とし、
該蔓性植物を絡ませて這わせる網状の植栽網を、前記棚部上に備えることを特徴とする請求項1に記載の日陰冷却装置。 - 前記擬似植物と前記棚部との間に配設され、吸水性の素材からなるシート状の吸水性部材と、
該吸水性部材に水を供給する第一の給水手段と
をさらに備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の日陰冷却装置。 - 前記棚部は保水性を有する剛性の板材で構成され、
前記棚部に水を供給する第二の給水手段をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の日陰冷却装置。 - 前記棚部が上下方向に所定の間隔で積層されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載の日陰冷却装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004050681A JP2005237261A (ja) | 2004-02-26 | 2004-02-26 | 日陰冷却装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005237261A true JP2005237261A (ja) | 2005-09-08 |
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Country Status (1)
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-
2004
- 2004-02-26 JP JP2004050681A patent/JP2005237261A/ja active Pending
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