JP2005237033A - ターボ受信方法及びその受信機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 M個の受信信号rm (m=1,…,M)と、既知信号により、各伝送路インパルス応答hmn(q)を推定し(ユーザ数N,n=1,…,N)、hmn(q)を要素とするM×N行列H(q)、そのH(q)を要素とするQ×Q行列Hを求め(Qは各送信波のマルチパスの数、q=0,…,Q−1)、復号λ2 [bn (k)]により軟判定値b’n (k)を求め、これを用いて干渉成分ベクトルB′(k)を作り、干渉レプリカH・B′(k)を求め、これを受信ベクトルy(k)から引き、y′(k)を求め、y(k)とHを用いて最小平均2乗誤差規範でy′(k)中の残余干渉成分を除する、n番目のユーザに対する適応フィルタwn (k)を求め、y′(k)をw(k)に通して干渉除去されたユーザnからの受信信号として対数尤度比を得る。
【選択図】 図1
Description
号に対するターボ受信機について説明する。
この場合の送信機、受信機の構成例を図31に示す。送信機10では情報系列c(i)の符号化が符号化器11で行われ、その符号化出力がインタリーバ12でインタリーブ(並べ替え)された後、変調器13で搬送波信号を変調し、その変調出力が送信される。この送信信号は伝送路(マルチパスの各チャネル)を通じて受信機20に受信される。受信機20では軟入力軟出力(SISO:Single-Input-Single-Output)等化器21により遅延波の等化が行われる。この等化器21の入力は一般に受信信号がベースバンドに変換され、そのベースバンドの受信信号が、送信信号の情報系列のシンボル信号の周波数の1倍以上の周波数でサンプリングされてディジタル信号に変換され、ディジタル信号の受信信号として等化器21へ入力される。
rm (k) =Σq=0 Q-1 hm (q) ・b(k−q)+vm (k) (1)
と表すことができる。mはアンテナインデックス、hはチャネル値(伝送路インパルス応答:伝送路特性)、b(k-q+1)はユーザ(送信機1)の送信シンボル、vm(k)は受信機20の内部の熱雑音である。そして全てのアンテナ#1〜#Mからの出力を式(2)のベクトルとして表わし、式(3)
r(k)=[r1 (k) r2 (k) …rM (k) ]T (2)
=Σq=0 Q-1 H(q) ・b(k−q+1)+v(k)(3)
を定義する。ここで、
v(k) =[v1 (k)v2 (k)…vM (k)]T (4)
H(q) =[h1 (q)…hM (q)]T (5)
である。また[ ]T は転置行列を表わす。次にマルチパス(チャネル)の数Qを考慮して以下のベクトル及び行列を定義する。
(6)
≡H・b(k)+n(k) (7)
ここで、
b(k−q)=[b(k+Q−1)b(k+Q−2)…b(k−Q+1)]T
(9)
n(k) =[vT (k+Q−1)vT (k+Q−2)…vT (k) ]T
(10)
であり、
上で定義したr(k)が等化器21に入力され、このSISO等化器21は線形等化器であって、その等化出力として各符号化ビット{b(i)}が+1である確率と−1である確率の対数尤度比Λ1 (LLR:Log-Likelihood Ratio)が導出される。
次に前段の等化器21の詳細として受信ベクトルy(k)に施す線形フィルタ特性の算定について述べる。等化器21の事前情報λ2 p [b(k)]を用いて軟判定シンボル推定値
b′(k)=tan h[λ2 p [b(k)]/2] (15)
を算出する。そして、この推定値とチャネル行列Hを用いて干渉成分、つまり干渉成分のレプリカH・b′(k)を再生し、受信信号から引き算する。つまり
y′(k)≡y(k)−H・b′(k) (16)
=H・(b(k)−b′(k))+n(k) (17)
ここで、
b′(k)=[b′(k+Q−1)…0…b′(k−Q+1)]T (18)
を計算する。干渉成分のレプリカH・b′(k)は正確なレプリカに必ずしもなっていないから、式(16)により干渉成分を完全に除去できない。そこで干渉成分の残りを消す線形フィルタ係数w(k)を以下のMMSE(最小平均2乗誤差)規範で求める。
Hは共役転置を表わし、‖ ‖はノルムを表わす。
式(19)を最小とするw(k)を求める。
以下のw(k)の導出は非特許文献1に記載されている。この手法の主な達成事項として計算量の大幅削減がある。従来のMLSE型ターボの計算量は2Q-1 のオーダに比例していたのに対し、この手法はQ3 のオーダで抑えられている。なおwH (k)・y
′(k)は等化器21の出力であって、これからλ1 [b(k)]が計算されてデインタリーバ23を介して復号器24へ供給され、復号演算が行われる。
1Daryl Reynolds and Xiaodong Wang,"Low Complexity Turbo-Equalization for Diversity Channels"(http:/ee.tamu.edu/reynolds/ )
図1にこの発明が適用されるMIMOシステムの構成例を示す。
送信側のN個の送信機S1…SNのそれぞれにおいて情報系列c1 (i)…cN (i)がそれぞれ符号器11−1,…,11−Nで符号化され、これら符号化出力はインタリーバ12−1,…,12−Nを通じて変調器13−1,…,13−Nに変調信号として供給され、これら変調信号により搬送波信号が変調されて信号b1 (k),…,bN (k)として送信される。つまり送信機S1,…,SNからの送信信号b1 (k),…,bN (k)がN系列の送信信号の場合である。
−Nでそれぞれ減算され、デインタリーバ23−1,…,23−Nを通じて軟入力軟出力(SISO)復号器(チャネル復号器)24−1,…,24−Nにそれぞれ入力されて復号され、復号器24-1,…,24−Nから復号情報系列c′1 (i),…,c′N (i)が出力されると共に対数尤度比Λ2 [b1 (i)],…,Λ2 [bN (i)]がそれぞれ出力される。Λ2 [b1 (i)],…,Λ2 [bN (i)]は減算器25−1,…,25−Nによりλ1 [b1 (i)],…,λ1 [bN (i)]がそれぞれ減算され、更に、インタリーバ26−1,…,26−Nをそれぞれ通じてλ2 [b1 (k)],…,λ2 [bN (k)]として多出力等化器31及び減算器22−1,…,22−Nにそれぞれ供給される。
rm (k)=Σq=0 Q-1 Σn=1 N hmn(q)・bn (k−q)+vm (k) (20)
と複数ユーザ分足し合わせたものとなる。q=0,…,Q−1,Qは各送信電波のマルチパスの数、そしてシングルユーザの場合と同じ手順でベクトルy(k)を定義すると、
y(k)≡[rT (k+Q−1)rT (k+Q−2)…rT (k)]T (21)
=H・B(k)+n(k) (22)
ここで、r(k)=[r1(k)…rM(k)]T
b(k+q)=[b1 (k+q)b2 (k+q)…bN (k+q)]T
q=Q−1,Q−2,…,−Q+1 (26)
となる。
次に干渉除去ステップにおいて、今第n番目のユーザ(送信機)からの信号が所望であると仮定する。この例では全ユーザ(送信機)よりの信号の軟判定シンボル推定値とチャネル行列(伝送路インパルス応答値行列)Hを用いて、第n番目以外のユーザの信号による干渉と第n番目のユーザの信号自身が作る干渉との合成したもの、つまり干渉レプリカH・B′(k)を再生して以下のように、y(k)からこの干渉レプリカを引算して差分ベクトルy′(k)を生成する。
=H・(B(k)−B′(k))+n(k) (28)
ここで、
B′(k)=[b′T(k+Q−1)…b′T(k)…b′T(k−Q+)]T (29)
そして、
b′(k+q)=[b′1 (k+q)b′2 (k+q)…b′N (k+q)]T :q=Q−1,…,−Q+1,q≠0 (30)
b′(k)=[b′1 (k)…0…b′N (k)]T :q=0 (31)
b′(k)の要素中の0はn番目である。
b′n (k)は式(15)と同様にb′n (k)=tan h[λ2 [bn (k)]/2]を計算して求めた軟判定送信シンボル推定値である。ベクトルB′(k)は干渉シンボルのレプリカベクトルである。
wn (k)=arg min ‖wn H (k)・y′(k)−bn (k)‖2 (32)
以下の操作はシングルユーザの場合と同一である。つまり求めたwn (k)を用いてwn H (k)・y′(k)を計算し、その計算結果をデインタリーバ23−nを介してλ1 [bn (i)]として、復号器24−nに入力して復号演算が行われる。
以上の説明から、多出力等化器31の機能構成例は図2に示すようになる。M個の受信信号rm(k)は受信ベクトル生成部311により受信ベクトルy(k)が生成され、各ユーザごとの等化部312−1〜312−Nへ供給される。
またチャネル推定器28において計算されたチャネル行列Hも等化部312−1〜312−Nへ供給される。各チャネル復号器24−nからの事前情報λ2[bn (k)]が軟判定シンボル推定部313に入力され、それぞれ軟判定送信シンボル推定値b′n (k)=tanh[λ2 [bn (k)]/2]が計算される。等化部312−1〜312−N内の機能構成と処理は同一であり、等化部312−1で代表して説明する。
rm (k)=Σq=0 Q-1 Σn=1 N hmn(q)・bn (k−q)+vm (k)(33)
チャネル推定部28は式(33)中のチャネル値(伝送路インパルス応答)のhmn(q)の値とノイズvm (k)の平均電力(≡σ2 )を求める。通常送信側は図4Aに示すように受信機で既知のユニークワード(トレーニング信号)を各送信フレームの始めに挿入し、受信機はそのユニークワード(既知信号)をトレーニング系列としてRLS(再帰的最小2乗法)などを用いてチャネル値hmn(q)を推定していく。各チャネル復号器24−1,…,24−Nから、その対数尤度比Λ2 [b1 (i)],…,Λ2 [bN (i)]のそれぞれについて、正であれば+1を負であれば−1をそれぞれ復号符号信号(送信符号化シンボル硬判定値)b1 ^(i),…,bN ^(i)として出力し、これらb1 ^(i),…,bN ^(i)はインタリーバ27−1,…,27−Nを通じて繰り返しチャネル推定器28に入力される。チャネル推定器28には受信信号r(k)が入力されると共にユニークワード記憶部29からユニークワードが参照信号として入力される。チャネル推定器28はこれら入力された信号に基づき、式(33)の各hmn(q)とσ2の各値を最小2乗法により推定する。この推定は伝送路のインパルス応答を推定して受信信号を適応フィルタにより適応的に等化する場合のインパルス応答の推定と同様の手法で行うことができる。
その概念を図4Bに示す。これは同一受信信号の繰り返し等化処理、つまりターボ受信処理の繰り返し処理の各段階でチャネル値も繰り返し推定していこうというものである。つまり1回目においてはユニークワードの後の情報シンボル系列に対しては、ユニークワードのみを参照信号として用いてチャネル値を推定し、その推定したチャネル値を用いて受信信号を等化し送信シンボルを推定するが、2回目以降の等化処理の前に、そのユニークワードを参照信号として用いてチャネル推定を行い、かつ前回の復号処理で得られたシンボル推定値(硬判定値)も参照信号として用いてフレーム内全体でチャネル推定を行う。この場合、全ての硬判定値を用いるのではなく、確からしいと判断された硬判定値のみを参照信号として用いるとよい。硬判定は復号器24−nからの対数尤度比Λ2 [bn (i)]を用いてこれが正なら+1、負なら−1とすることによって行われる。その際その対数尤度比Λ2 [bn (i)]の絶対値が大きいほどその硬判定値は確からしいと言える。例えば、対数尤度0.3を1と判定した時の1よりも、対数尤度5を1と判定したときの1の方が確からしい。そこで以下にしきい値を用いて確からしい硬判定値bn (i)を選定し、それを用いて繰り返しチャネル推定を行う方法を説明する。
b′n (i)=tan h[Λ2 [bn (i)]/2]
として求める。この操作は対数尤度値を1に規格化し絶対値が1を超えることはないようにするためである。次に予めしきい値(0と1の間)を用意しておき、その軟判定値b′n (i)の絶対値がそのしきい値よりも大きいものに対してその硬判定値b^n (i)を保存しておき、これを繰り返しチャネル推定に用いる。例えばしきい値を0.9に設定すると軟判定値b′n (i)のうち絶対値が0.9以上の硬判定値b^n (i)のみが選別される。しきい値が0.9と高いため選別された硬判定値b^n (i)の確からしさは高いと考えられるから、これらを利用して行う繰り返しチャネル推定の精度は上がると考えられるが、その分、選別されるシンボル数が減少するため繰り返しチャネル推定精度は下がるとも考えられる。つまり最適なしきい値を0と1の間で選定する必要がある。補足と
して仮にしきい値を1と設定した場合、選別される硬判定値b^n (i)はないため繰り返しチャネル推定は行われないということになる。そこで後で述べるが、しきい値は0.2〜0.8程度に設定して行う。
シンボル中のしきい値により確からしいと判定されたシンボル値で前回シンボル記憶部32の記憶内容を更新しておく。以下同様にして、等化、復号の繰り返しの際におけるチャネル推定はユニークワードを用いる推定と、前回の推定送信シンボル中の確からしいと判定されたものを用いる推定とによりフレーム内全体でチャネル推定を行う。その推定チャネルを用いて等化、復号(送信シンボル推定)を行い、また前回シンボル記憶部32の更新を行う。なおこの前回シンボル記憶部32には復号器からの送信シンボル硬判定値b^1 (i),…,b^N (i)中のしきい値により確からしいと判定されたシンボル値を前回シンボル記憶部32に直接格納更新し、この前回シンボル記憶部32の記憶シンボル値を利用する場合にインタリーバ27−1,…,27−Nを通してチャネル推定器28へ入力するようにしてもよい。
このように確からしいシンボル硬判定値を用いて情報シンボル系列においてチャネル推定を行う場合には、各復号器24−nに図5に示す機能構成が付加される。対数尤度比Λ2 [bn (i)]が軟判定値推定部241に入力され、b′n (i)=tanh(Λ2 [bn (i)])が計算され、送信シンボル軟判定値b′n (i)が推定され、この値b′n (i)が比較部242でしきい値設定部243からのしきい値Thと比較され、b′n (i)がTh以上で1、Thより小で0が出力される。一方対数尤度比Λ2 [bn (i)]が硬判定部244に入力され、Λ2 [bn (i)]が正なら+1、負なら−1とされたシンボル硬判定値b^n (i)が出力され、このシンボル硬判定値b^n (i)は、対応するシンボル軟判定値がしきい値以上であればゲート245が開とされて出力され、図1中のインタリーバ27−nを通じて前回シンボル記憶部32に供給され、記憶中
の前記シンボルが更新される。
ステップS4で対数尤度比Λ2 [bn (i)]に対し、送信シンボル硬判定処理を行い、硬判定値b^n (i)を求め、ステップS5で対数尤度比Λ2 [bn (i)]に対し、b′n (i)=tanh(Λ2 [bn (i)]/2)を計算して送信シンボル軟判定値b′n (i)を推定する。ステップS6でシンボル軟判定値b′n (i)がしきい値Th以上か否かにより、対応シンボル硬判定値b^n (i)の確からしいものを決定し、ステップS7でその確からしいシンボル硬判定値により、前回シンボル記憶部32内の記憶内容を更新する。次にステップS8で復号回数が所定値であるかを調べ、所定値になっていなければ、ステップS1へ戻る。正確には図3中のステップS12を経て図3中のステップS1に戻る。
以上においては、2回目以後の処理においても、ユニークワードも参照信号として初期状態からチャネル推定をしたが、2回目以後は参照信号として確らしい硬判定シンボルのみを用いてもよい。この場合は図6中に破線で示すように、ステップS1′で1回目の処理かを調べ、1回目の処理であれば、ステップS2′でユニークワードを参照信号としてこれと、受信信号とによりチャネル値の推定を行い、ステップS3′でその推定チャネル値と、その推定に用いた各パラメータの値を記憶部に記憶した後、ステップS3の等化、復号処理へ移る。
所で式(32)の解は次式となる。
wn (k)=(HG(k)HH +σ2 I)-1・h (34)
Iは単位行列、σ2 は受信機の内部雑音電力(雑音成分の共分散)であり、σ2 Iは雑音成分の共分散行列、G(k)はチャネル推定2乗誤差に対応する。
=diag[D(k+Q−1),…,D(k),…,D(k−Q+1)]
(35)
E[]は平均を、diagは対角行列(対角線の要素以外の要素はゼロ)を表わす。
また
D(k+q)=diag[1−b′2 1 (k+q),…,1−b′2 n (k+b),…,1−b′2 N (k+q)] (36)
q=Q−1,Q−2,…,−Q+1,q≠0
q=0の時は
D(k)=diag[1−b′2 1(k),…,1,…,1−b′ 2 N(k)](37)
ベクトルD(k)中の1はn番目の要素(n番目のユーザの送信信号を所望の信号としている)である。
式(34)は逆行列演算を行うことになるが、この演算は逆行列の補助定理(Matrix Inversion Lemma)を用いることにより演算量を削減することができる。つまり式(36)及び(37)の各b′2 の部分を全て1に近似すると、
D(k+q)=diag[0,…,0]=0 (q≠0) (39)
D(k)=diag[0,…,1,…,0] (40)
つまり、D(k)の要素中のn行n列の要素のみが1で、他の全ての要素は0となる。これら式(39),(40)で決まる式(35)の誤差行列G(k)を式(34)に代入すると、
wn (k)=(h・hH +σ2 I)-1・h (41)
となる。hは式(38)で定義されたもの。
この式(41)に対し、逆行列の補助定理を適用する。この逆行列の補助定理はA,Bを(M,M)の正方行列、Cを(M,N)行列、Dを(N,N)の正方行列とし、A=B-1+CD-1CH で表される場合、Aの逆行列は
A-1=B−BC(D+CH BBC)-1CH B (42)
で与えられる。式(41)中の逆行列演算の部分にこの定理を適用すると、
h(k)・h(k)H +σ2 I=B-1+CD-1CH
h(k)・h(k)H =CD-1CH ,σ2 I=B-1,h(k)=C
I=D-1, h(k)H =CH
となり、これを用いて式(42)を計算すれば式(41)中の逆行列演算が求まる。なお式(42)中にも逆行列演算(D+CH BBC)-1が含まれるが、この逆行列はスカラとなるから簡単に計算することができる。
wn (k)=1/(σ2 +hH ・h)h (41-1)
となる。この式の右辺の1/( )はスカラー、即ち一定数となるため1としてもよい。よってwn (k)=hと置けるから、hのみでw (k)が決定される。図2中のフィルタ係数推定部317−1には、破線で示すように、チャネル推定器28からチャネル行列H中の式(38)で示されるhのみを入力すればよい。
第2発明(誤り訂正反映)
式(27)に示した受信ベクトルy(k)からH・B′(k)を減算する等化処理では、検出する信号bn (k)以外の信号の送信シンボル軟判定値は誤り訂正復号結果が反映されているが、検出する信号bn (k)に関する誤り訂正復号結果が反映されていない。そこで、以下のように処理をすることが好ましい。
b′(k)=[b′1 (k) b′2 (k)…
b′n-1 (k) −f(b′n (k)) b′n+1 (k)…
b′N (k)] (43)
ただし、f(b′n (k))はb′n (k)を入力とする任意の関数
このようにすることにより、検出する信号bn (k)に関しても誤り訂正復号結果を反映させることが可能となる。つまりb′n (k)=0とすることなく(b′n (k)に応じた適当な値を加算することにより、例えば、雑音や干渉信号に埋ずもれた検出する信号を強調することになって、bn (k)を正しく検出することができる。
b′n (k)=0、つまり硬判定シンボルの信頼性が0の場合はこの関数fの値も0である。即ち
f(0)=0 (44)
である。またb′n (k)の値が大きければ関数fの値も大きな値となる。即ち
d{f(b′n (k))}/d{b′n (k)}≧0 (45)
である。このようなf(b′n (k))の例としては、
f(b′n (k))=α×b′n (k) (46)
f(b′n (k))=α×b′n (k)2 (47)
が挙げられる。例えば式(46)を用いてαを定数とすれば式(43)を簡単に実現できる。ここでαは0<α<0.6である。αを0.6より大きくすると逆にBER(誤り率)特性が劣化してしまい、正しい復号結果が得られなくなる。また、αを復号結果の信頼度に応じて可変することも考えられる。例えば復号処理の繰り返し毎にαを設定する。この場合、通常は復号処理の繰り返し回数が多くなるほど復号結果の信頼度が上がるため、復号処理の繰り返し回数に応じてαの値を大きくすれば良い。あるいは、復号処理の繰り返しごとに復号されたフレーム全体の信頼度を判定し、その判定に基づいてαの値を決定すればよい。復号されたフレームの信頼度を判定する方法として、例えば復号結果を1回前の繰り返し復号時の復号結果と比較し、前回の復号時から変化した硬判定シンボル数をカウントする方法が考えられる。すなわち、変化した硬判定シンボル数が多い場合には信頼度は低いと判定し、変化した硬判定シンボル数が少ない場合には信頼度が高いと判定すればよい。
G(k)=E[(B(k)−B′(k))・(B(k)−B′(k))H ]
=diag[D(k+Q−1),…,D(k),…,D(k−
Q+1)]
ここで式(29)、式(31)より
b′(k+q)=[b′1 (k+q)b′2 (k+q)…b′N (k+q)]T q=Q−1,…,−Q+1 , q≠0で
b′(k)=[b′1 (k)…−f(b′n (k))…b′N (k)]T
q=0で、−f(b′n (k))はb′(k)のn番目の要素
E[(bn (k)+f(b′n (k)))・(bn (k)+f(b′n (k)))]*
[ ]* は複素共役を表わす。この式はBPSK変調の場合は次式となる。
E[bn (k)2 +2bn (k)f(b′n (k))+f(b′n (k))2 ]
=E[bn 2 (k)]+2E[bn (k)f(b′n (k)]+E[f(b′n (k)2 ]
この第1項の平均値は1となる。またbn (k)をb′(k)で近似すると式(37)は以下のようになる。
1−b′2 n-1(k) 1+2E[f(b′n (k)b′n (k)
]+E[f(b′n (k)2 ] 1−b′2 n+1(k)…1−b′2 1(k)] (48)
例えば、f(b′n (k))を式(46)とした場合には、D(k)は下記のようになる。
D(k)=diag[1−b′2 1(k) 1−b′2 2(k)…
1−b′2 n-1(k) 1+(2α+α2 )b′2 n (k) 1−b′2 n+1(k)…1−b′2 1(k)] (49)
このように検出する信号に誤り訂正復号結果を反映させる場合に適応フィルタ係数wn (k)を推定する機能構成例を、検出する信号として第1番目の送信機からの送信信号b1 (k)とした場合を図7Aに示す。軟判定送信シンボルb′1 (k)が関数演算部331−1に入力され、関数演算f(b′1 (k))が演算される。またN個の復号器からの軟判定送信シンボルb′1 (k)〜b′N (k)とf(b′1 (k))が誤差行列生成部332−1に入力され、式(35)、式(36)及び式(48)により誤差行列G(k)が演算生成される。この誤差行列G(k)と、推定チャネル行列H及び雑音電力σ2 とがフィルタ係数生成部333−1に入力され、ここで式(34)が計算され、適応フィルタ係数wn (k)が推定される。この場合は干渉レプリカベクトル生成部314−1にもf(b′n (k))が入力され、式(30)と式(43)から式(29)の干渉レプリカベクトルB′(k)が生成される。フィルタ係数wn (k)により差分ベクトルy′(k)が適応フィルタ部318−1でフィルタ処理されて対数尤度比Λ1 [b1 (k)]が得られる。なお図2中のフィルタ係数推定部317−1の場合は図7A中の関数演算部331−1が省略され、軟判定送信シンボルb′1 (k)〜b′N (k)のみが誤差行列生成部332−1に入力され、式(34)が演算されることになる。
上述では適応フィルタ係数wn (k)を式(34)により求めた、つまりチャネル行列Hを用いて求めたが、チャネル行列Hを用いなくてもよい。即ち復号処理(ターボ受信処理)の1回目では、式(34)中の誤差ベクトルGは単位行列となる。従って、差分ベクトルy′(k)と、トレーニング信号又はこれと硬判定送信シンボルb^n (k)、好ましくは前述したように信頼度が高いb^n (k)とをフィルタ係数生成部333−1に入力して、RLS(再帰的最小2乗法)などを適用して逐次的に適応フィルタ係数wn (k)を算出してもよい。誤差ベクトルGは離散的時刻kに依存するため、復号の繰り返し処理の2回目以降は、適応フィルタ係数wn (k)をシンボル毎に更新する必要があり、先に述べたようにチャネル行列Hを用いて適応フィルタ係数wn (k)を決定することが好ましい。
前述したように繰り返しチャネル推定にユニークワードのような既知情報のみならず、情報シンボルの硬判定値、特にその確からしいものも参照信号として用いることは、前記多入力多出力ターボ受信方法に利用する場合に限らず、一般的に、受信信号のチャネル(伝送路)を、受信信号と既知信号とから推定し、その推定したチャネル値を用いて受信信号を処理して復号を行い、その復号信号を利用して、同一受信信号を繰り返し、推定したチャネル値による処理と復号処理とを行うターボ受信方法に適用できる。
w(k)=E[y′(k)y′H (k)]・E[b(k)・y′(k)]
=[HΛ(k)H+σ2 I]・h (50)
ここでHは式(8)で定義されたものであり、
h≡[H(Q−1),…,H(0)]T
H( )は式(5)で定義されたもの、σ2 =E[‖v‖2 ](雑音の分散)
Λ(k)=diag[1−b′2 (k+Q−1),…,1,…,1−b′2 (k−Q+1)]
このように図31中の受信機においても、チャネルH( )を推定し、このチャネルH( )を用いて等化フィルタ係数w(k)求め、受信信号をフィルタ係数w(k)でフィルタ処理し、その処理した出力に対し復号処理を行う。従ってこの繰り返し受信処理において、前記信頼性のある硬判定情報シンボルもチャネル推定に用いることにより、より正しいチャネル推定を得ることができる。
2回目以後のRAKE受信−ターボデコーディングの繰り返し受信処理においては、チャネル推定器42でユニークワードのみならず、前回の情報シンボルの硬判定値もチャネル推定に利用される。これにより、チャネルの推定がより正確に行えるため、品質の向上が図れる。
′(i)はシンボル選定器43に入力され、確からしい硬判定値が前回シンボル記憶部32に更新記憶される。2回目以後のアダプティブアレーアンテナ受信部47−ターボデコーダ46の繰り返し受信処理においてはチャネル推定器42でユニークワードのみならず、前回の情報シンボルの硬判定値もチャネル推定に利用される。これによりチャネル推定がより正しく行われ、その結果、アンテナ指向特性の制御がより正確に行われ、品質の向上が図れる。
するものである。
図10に示した例においてアダプティブアレーアンテナ受信部47とターボデコーダ46との間に破線で示すようにRAKE合成処理部45を挿入してもよい。この場合、RAKE合成処理部45における各シンボル位相回転補正、RAKE合成のためのチャネル推定は、チャネル推定器42で兼用してもよく、個別に設けてもよい。
前述したターボ受信方法(第1発明)の実施例や誤り訂正を考慮した第2発明の実施例、またチャネル推定方法に特徴を有するターボ受信方法(第4発明)の実施例では雑音が白色性ガウス雑音であると仮定して処理した。即ち各アンテナの受信信号rm (k)を示す式(20)の右辺中のvm (k)を白色性ガウス雑音であると仮定をしている。ここで白色性ガウス雑音とは、ガウス分布に従い、
E[vm (k)・vm (k−q)]=σ2 :q=0の場合,0:q≠0の場合
E[]は期待値、σ2 は分散値である。
なる統計的性質を有する信号である。白色性ガウス雑音はアンテナ素子内で発生する熱雑音などが例に挙げられる。この白色性ガウス雑音の仮定が反映されるのは、フィルタ係数wn (k)を求める式(34)又はフィルタ係数w(k)を求める式(50)中のσ2 Iの部分である。例えば式(34)のwn (k)は、
wn (k)=(HG(k)HH +E[n(k)・nH (k)])-1h
=(HG(k)HH +σ2 I)-1h
の過程を経て算出される。ここで、vm (k)が分散σ2 を有する白色性ガウス雑音という仮定により、E[n(k)・nH (k)]=σ2 Iと計算される。繰り返しチャネル推定器28(図1)又は42(図12)により推定される、チャネル行列Hと、σ2 と、事前対数尤度値から計算される誤差行列G(k)とを、式(34)に代入してフィルタ係数wn (k)が算出される。
=E[(y(k)−H・B(k))・(y(k)−H・B(k))H ]
今、受信信号によりベクトルy(k)、チャネル推定値によりチャネル行列Hの推定値H^、参照信号によりB(k)が利用可能であれば、行列Uは時間平均法により、
U^=Σk=0 Tr(y(k)−H^・B(k))・(y(k)−H^・B(k))H (51)
と推定することができる。ここで、Trは参照信号シンボル数である。
次にユニークワードと、そのチャネル行列推定値H^を用いて式(51)により、Uを推定する。これら推定値UとH^を用いてフィルタ係数wn (k)
wn (k)=(H^G(k)H^H +U^)-1h (52)
を算出し、このフィルタ係数wn (k)を用いて受信信号に対する1回目の等化を行い送信情報シンボルを推定する。
以上の処理により白色性ガウス雑音でない雑音が受信信号に含まれる場合のターボ受信を行うことができる。
ユニークワード記憶部29からのユニークワード又は前回シンボル記憶部32から確からしい前回のシンボル硬判定が参照ベクトル生成部319に入力され、ここで式(25)及び式(26)により参照ベクトルB(k)が生成される。この参照ベクトルB(k)と、チャネル推定器28からの推定チャネル行列H^と、受信ベクトル生成部311からの受信ベクトルy(k)が共分散行列推定部321に供給され、ここで式(51)が計算されて共分散行列Uの推定行列
U^が得られる。
図14Bに示した手法を図16に流れ図として示す。つまりステップS1で受信信号r(k)と既知信号(例えばユニークワード)を用いてチャネル行列Hを推定し、次はステップS2でこの処理が繰り返し処理における1回目であるか否かを調べ、1回目であれば、ステップS3で既知信号と推定チャネル行列H^と、受信信号r(k)とを用いて式(51)を演算して推定共分散行列U^を求める。
ステップS5で推定チャネル行列H^とフィルタ係数wn (k)を用いて受信信号を等化処理し、つまり式(27)を計算し、wn H (k)・y′(k)を計算して、対数尤度比Λ1 [bn (k)]を求め、これに対し復号処理を行って送信シンボルの硬判定値及び軟判定値を推定する。
ステップS2で繰り返し処理における処理が1回目でなければ、つまり2回目以後であれば、ステップS9で前回シンボル記憶部32からシンボル硬判定値を読み出し、これと、受信信号中の情報シンボルとによりチャネル行列Hを推定してステップS3に移る。
この白色性ガウス雑音でない雑音が含まれた受信信号中のその雑音の共分散行列Uを推定できることは以下に述べるように各種有益な応用に適用することができる。
rm (k)=Σq=0 Q-1 Σn=1 N hmn(q)・bn (k−q+1)+i
(k)+vm (k) (20)′
となる。このモデルにおいて、i(k)+vm (k)≡v′m (k)とすると、
rm (k)=Σq=0 Q-1 Σn=1 N hmn(q)・bn (k−q+1)+v
′m (k) (20)″
となる。v′m (k)は白色性ガウス雑音でない雑音信号として、先に述べたようにHの推定、更にUの推定を行い、wn (k)を推定し、受信信号の等化処理、送信シンボル推定を繰り返すことによりターボ受信を行うことができる。
E[vm (k)・vm (k−q)]=σ2 :q=0の場合,0:q≠0の場合
とはならない。よって
E[n(k)・nH (k)]=σ2 I
なる仮定ができない。そこで送受信分離フィルタにより分離された受信信号に対する処理を式(51)を利用して共分散行列Uを求めて行うことにより、受信信号を正しく処理することができる。
上述では受信信号r1 ,…,rM を多出力等化器31で等化して対数尤度比Λ1 [b(k)],…,ΛN [b(k)]を求めたが、第1発明の変形例(2)では複数の等化段を縦続的に設け、後段の等化器程、出力数を少なくする構成としてもよい。例えばこれを図17に示すように二つに分け前段等化器(マルチユーザ等化器)71で、後段のシングルユーザ等化器21′の等化範囲外の干渉成分をキャンセルし、そのため例えばソフト干渉キャンセルとMMSE(最小平均2乗誤差)規範線形フィルタリングの前処理を行い、その後、後段等化器21′により、先に示したパス数がQのシングルユーザの等化処理を行う。
このターボ受信法の第1発明(2)の基本的概念をもとにした実施例の多出力ターボ受信機の構成及びこの発明が適用されるMIMOシステムの構成例を図18に示し、図1と対応する部分に同一参照番号を付けて重複説明を省略する(以下の説明も同様)。
伝送路(チャネル)を通じてターボ受信機30に、各送信機よりの送信信号が受信される。この受信信号r(k)はマルチユーザ等化器71に入力され、この等化器71から、N個の各送信機よりの信号が、それぞれ他の送信機からの信号による干渉が除去された信号u1 (k),…,uN (k)と各チャネル値α1 (k),…,αN (k)が出力されてそれぞれシングルユーザ等化器21−1,…,21−Nに入力され、これらSISO等化器21−1,…,21−Nからそれぞれ対数尤度比Λ1 [b1 (k)],…,Λ1 [bN (k)]が出力される。これより以後の処理は図1の場合と同様であるが、シングルユーザ等化器21−1,…,21−Nで用いられるチャネル値α1 (k),…,αN (k)はマルチユーザ等化後のチャネル値であり、チャネル行列Hとは異なる。よってこのα1 (k),…,αN (k)を等化後のチャネル情報と記す。
マルチパス(チャネル)の数Qを考慮して図1の説明と同様に式(23)〜(26)を定義する。
図18中の後段の等化器21−1,…,21−Nは各ユーザの自身の信号シンボル[bn (k),bn (k−1),…,bn (K−Q+1)](n=1,…,N)による符号間干渉チャネルを等化するものである。そのため前段の等化器71ではy(k)内の上記[bn (k),bn (k−1),…,bn (K−Q+1)](n=1,…,N)以外の干渉を除去する処理を行う。以下にその定量的な説明を行う。
次にこれら軟判定送信シンボルb′n (k)とチャネル行列Hを用いて干渉信号のレプリカH・B′(k)を作成し、受信ベクトルy(k)から引算する。
y′n(k)≡y(k)−H・B′(k) (27)′
=H・(B(k)−B′(k))+n(k)(28)′
ここで、
B′(k)=[b′T (k+Q−1)…b′T (k)…b′T (k−Q+1)]T (29)′
そして、
b′(k+q)=[b′1 (k+q)b′2 (k+q)…b′n (k+q)…b′N (k+q)]T :q=Q−1,…,1 (53)
b′(k+q)=[b′1 (k+q)b′2 (k+q)…0…b′N (k+q)]T :q=0,…,−Q+1 (54)
(b′(k+q)の要素中のゼロはn番目)
以下この干渉を引算する操作をソフト干渉キャンセルと呼ぶことにする。理想的に干渉信号のレプリカが作られているとすると、引算後得られるy′n(k)は第n番目のユーザのシンボルbn (k)と、式(54)によりq=1,…,−Q+1でb′(k+q)のn番目の要素を0としたことに基ずくその第n番目のユーザ自身のシンボル[bn (k−1),…,bn (k−Q+1)]による符号間干渉成分としか持ち得ないことが分かる。
。
が、受信信号中の第n番目ユーザの信号中のシンボル[bn (k),bn (k−1),…,bn (K−Q+1)]にチャネル値α1n,α2n,…,αQnをそれぞれ乗算した和と等しくなるようにする。
wn H (k)・y′n (k)≒Σq=0 Q-1 αq (k)・bn (k−q)=αn H (k)・bn (k) (55)
従ってこのフィルタ特性wn (k)及び等化後のチャネル値(チャネル情報)αn (k)を求めて式(55)を演算すればよい。以下にwn (k),αn (k)の算出方法を示す。なおフィルタ特性wn (k)は式(32)、式(34)で与えられるフィルタ係数wn (k)とは異なっているが便宜上同一記号を用いる。
(wn (k),αn (k))=arg min ‖wn H (k)・y′n (k)−αn H (k)・bn (k)‖2 (56)
α1n(k)=1を条件とする。
つまり式(56)の右辺が最小となるwn (k)とαn (k)を求める。
付加された拘束条件α1n(k)=1は、αn (k)=0,wn (k)=0なる解を避ける為である。これは、
‖αn (k)‖2 =1
なる拘束条件で解く事も可能であるが以下では、α1n (k)=1の場合の解を示す。簡単の為、以下のように問題を置き換える。つまり式(56)の右辺をw,αについて最小とするmn (k)と定義する。
mn H (k)・eMQ+1=−1を条件とする。(α1n(k)=1と等価)
ここで、
mn (k)≡[wn T (k),−αn(k) T ]T (58)
zn (k)≡[yn T (k),b(k)n T ]T (59)
eMQ+1=[0…1…0]T (60)
(eMQ+1中の1の要素はMQ+1番目)
である。文献[2]S.Haykin,Adaptive Filter Theory,Prentice Hall P.220〜P
227に示されているラグランジェ未定係数法より、この最適化問題の解は以下で
与えられる。
ここで、
RZZ=Ε[zn (k)・zn H (k)] (62)
Ε[A]はAの期待値(平均値)を表わす。
Iは単位行列 σ2 は雑音電力(白色性ガウス雑音の分散値)
Dn (k+q)=diag[1−b′1 2 (k+q),…,1,…,1−b′N 2 (k+q)] :q=0,…,−Q+1 (67)
diagは対角行列(行列の対角線の要素以外の要素はゼロ)を表わす。
つまりチャネル行列H、σ2が既知であれば、mn (k)は式(61)で求めることができる。よって式(58)に従いwn (k),αn (k)も求められる。
un (k)=wn H (k)・y′n (k) (68)
Hは共役転置行列を表わす。
このフィルタ処理されたn個の処理結果が後続の対応する等化器21−nに送られる。 このようにして第n番目のユーザよりの式(1)の左辺と対応する受信信号un (k)が得られ、また式(1)の右辺のチャネル値hmn(q)と対応するαmn(k)が得られ、つまり式(1)と対応する式(55)が求まる。よってαn (k)も等化器パラメータ(チャネル値)として後続の等化器21−nに付与される。以上が等化器71による前段処理である。
前述したマルチユーザ等化器71の機能構成を図19を参照して簡単に説明する。各アンテナよりの受信信号は受信部70でベクトルr(k)=[r1 (k)…rM (k)]として処理され、このベクトルr(k)を用いて受信ベクトル生成部311において各マルチパス(チャネル)を考慮した式(21)の受信ベクトルy(k)が生成される。
また各復号器24−1,…,24−Nの出力対数尤度比Λ2 [b1 (i)],…,Λ2 [bN (i)]からそれぞれ事前情報λ1 p [b1 (i)],…,λ1 p [bN (i)]が差し引かれた外部情報λ2 [b1 (k)],…,λ2 [bN (k)]が軟判定シンボル推定部313−1,…,313−Nに入力され、それぞれ式(15)により軟判定送信シンボルb′1 (k),…,b′N (k)が計算され、これらが干渉ベクトル生成部72に入力され、干渉ベクトル生成部72では各nごとに他の送信機からの干渉信号となり得るシンボル推定値のベクトルB′(k)が式(29)′、(53)及び(54)により生成される。これらN個のベクトルB′(k)とチャネル行列Hとの積が他干渉信号推定部73−1,…,73−Nでそれぞれ演算されて干渉成分のレプリカH・B(k)が求められる。
軟判定送信シンボルb′1 (k),…,b′N (k)が誤差行列生成部75に入力されて、式(64)、(66)、(67)により誤差行列Λ1 (k),…,ΛN (k)が生成され、これらとチャネル行列H及び雑音電力σ2 がフィルタ特性推定部76に入力され、フィルタ特性推定部76では式(58)、(60)、(61)、(63)及び(65)により、フィルタ特性wn と等化後のチャネル情報αn とが推定される。これらフィルタ特性w1 , …,wN と差分ベクトルy′1 (k), …,y′N (k)とがフィルタ処理部77−1,…,77−Nでそれぞれ乗算され、つまりフィルタ処理されて、各ユーザごとの各パスからのシンボル[bn (k),bn (k−1),…,bn (K−Q+1)]の受信信号から他ユーザ信号よりの干渉が除去された成分であるu1 (k),…,uN (k)がそれぞれ得られ、これらとフィルタ特性推定部76で求められた等化後のチャネル情報α1 (k),…,αN (k)がそれぞれ図18中のシングルユーザ等化器21−1,…,21−Nへ供給される。
ただし、ステップS4における干渉レプリカベクトルB′n (k)の計算は式(29)′、(53)及び(54)により行う。ステップS13は軟判定送信シンボルb′n (k)を用い、式(64)、(66)、(67)により誤差行列Λn (k)を生成する。ステップS14はチャネルと行列H及び雑音電力σ2 と誤差行列Λn (k)を用い、式(58)、(60)、(61)、(63)、(65)により残余干渉除去フィルタwn (k)とチャネル情報αn を求める。
ステップS15で差分ベクトルy′n (k)を残余干渉除去フィルタ特性wn (k)によりフィルタ処理してun (k)を求める。ステップS16で各フィルタ処理結果un (k)に対し、シングルユーザ等化処理を行って対数尤度比Λn [bn (k)]をそれぞれ求め、これらをステップS10で復号処理する。その他は図3に示した処理と同様である。
例えば図21に示すように、第1段目の等化器81において、N系列の送信信号に対するM系列の受信信号rm を入力して第1〜第U番送信系列の第U+1番送信系列による干渉を除去した等化信号系列er1 (k)及びその等化後のチャネル情報eα(k)と、第U+1〜第N番送信系列の第1〜第U番送信系列による干渉を除去した等化信号系列er2 (k)及びその等化後のチャネル情報eα2 (k)とを得、第2段目の等化器82−1及び82−2中の82−1では、入力されたer1 (k)及びeα1 (k)を等化処理して、第1〜第U番送信系列中の第1〜第U1 番送信系列の第U1 +1〜第U番送信系列による干渉を除去した等化信号系列er3 (k)及びその等化後のチャネル情報eα3 (k)と、第1〜第U番送信系列中の第U1 +1〜第U2 番送信系列の第1〜第U1番送信系列及び第U2 〜第U番送信系列による干渉を除去した等化信号系列er4 (k)及びその等化後のチャネル情報eα4 (k)と、第1〜第U送信系列中の第U2 +1〜第U送信系列の第1〜第U2 送信系列による干渉を除去した等化信号系列er5 (k)及びその等化後のチャネル情報eα5 (k)をそれぞれ出力する。
このように多段縦続等化処理を行う場合は、前述したように後段程、干渉除去するパス数Qの値を小として、演算処理量を少なくすることが好ましい。この場合は、前述したように、後段において減少したパスによる干渉成分を、その直前の等化段で除去するようにする。
図18及び図19に示した実施例とほぼ同様に干渉ベクトル生成部72で干渉ベクトルB′(k)を生成するが、この構成式(53)、式(54)が式(53)、式(54)′及び式(73)に変更する。
b′(k+q)=[0…0 b′ U+1(k+q)…b′N (k+q)]T :q=0,…,−Q′+1 (54)′
b′(k+q)=[b′1 (k+q)b′2 (k+q)…b′n (k+q)…b′N (k+q)]T :q=Q′,…,−Q+1 (73)
式(54)′は第1〜第U送信系列自体のシンボルと、Q′のマルチパスに基づくこれら各系列の自身及び相互の符号間干渉成分を除いて等化するためのものであり、式(73)は後段の等化でマルチパスの数をQ′に減少するため、Q′+1番目乃至Q番目のパスに基づく、第1〜第U送信系列の自身及び相互の符号間干渉を除去するためのものである。
y′g (k)≡y(k)−H・B′(k) (27)″
=H・(B(k)−B′(k))+n(k)(28)″
以下この干渉を引算する操作をソフト干渉キャンセルと呼ぶことにする。理想的に干渉信号のレプリカH・B′(k)が作られているとすると、引算後得られるy′g (k)は第1〜第U送信系列のシンボル、[bn (k),bn (k−1),…,bn (k−Q′+1)],(n=1〜U)の信号成分しか持ち得ないことが分かる。
wg H (k)・y′g (k)≒Σn=1 U Σq=0 Q'-1αnq(k)・bn (k−q)=αg H (k)・bg (k) (55)′
ここで、
αg (k)=[α1,0 (k),…,α1,Q'-1(k),…,αU,0 (k),…,αU,Q'-1(k)]T (55−1)
bg (k)=[b1 (k),…,b1 (k−Q′+1),…,bU (k),…,bU (k−Q′+1)]T (55−2)
これらwg (k),αg (k)を求めることも前述と同様に式(56)を次式として右辺が最小となるwg (k),αg (k)を求める。
α1,0 (k)=1を条件とする。
付加された拘束条件は、αg (k)=0,wg (k)=0なる解を避ける為であり、‖αg (k)‖2 =1なる拘束条件で解く事も可能であるが以下では、α1,0 (k)=1の場合以下のように問題を置き換える。
mg (k)=arg min ‖mg H (k)・zg (k)‖2 (57)′
mg H (k)・eMQ'+1 =−1を条件とする。
ここで、
mg (k)≡[wg T (k),−αg T (k)]T (58)′
zg (k)≡[yg T (k),b(k)g T ]T (59)′
eMQ'+1 =[0 … 1 … 0]T (60)′
(eMQ'+1 中の1の要素はMQ′+1番目)
前記文献[2]に示されているラグランジェ未定係数法よりこの最適化問題の
解は以下で与えられる。
ここで、
Dn (k+q)=diag[1,…,1,1−b′U+1 2(k+q),…,1−b′N 2 (k+q)] :q=0,…,−Q′+1 (67)′
Dn (k+q)=diag[1−b′1 2 (k+q),…,1−b′n 2 (k+q),…,1−b′N 2 (k+q)] :q=Q′,…−Q+1 (74)
つまりチャネルパラメータが既知であれば、mg (k)は式(61)′で求めることができる。更に式(58)′に従いwg (k),αg (k)(=eα1 (k))も求められる。このような計算を例えば図19中のフィルタ特性推定部76で行い、フィルタ処理部77−1で次式を計算してフィルタ処理する。
この等化出力er1 (k)と等化後チャネル情報eα1 (k)=αg (k)が後段の等化器82−1に送られる。
以上のようにして例えば5の送信系列(ユーザ)時に3送信系列(ユーザ)グループと2送信系列(ユーザ)グループとに分ける場合は、U=3及び2で上記アルゴリズムを実行し、これら二つの等化出力er1 (k)、eα1 (k)とer2 (k),eα2 (k)を後続の3送信系列(ユーザ)用及び2送信系列(ユーザ)用の等化器に入力してそれぞれ各送信系列(ユーザ)の等化出力を得る。
更に図13、図14及び図15ではチャネル行列Hと共分散行列U^の、2回目以後の推定に確からしいと判断されたシンボル硬判定値も参照信号として利用したが、2回目以後もユニークワードのみを参照信号として式(51)を利用して共分散行列U^の推定を行い、シンボル硬判定値を用いるチャネル推定及び共分散行列U^の推定は省略してもよい。
第1発明(2)(並列送信)
次に1人の利用者による情報系列c(i)を複数の並列系列として送信することにより周波数利用効率よく高速伝送を行うことが提案されている。このような送信信号に対し、この発明を適用したターボ受信機の実施例を説明する。
これらN個の系列信号はチャネル(伝送路)を通じて、この発明のターボ受信機に受信される。この受信機の受信アンテナは1個以上であり、この受信信号は1以上の整数M個のベースバンドデジタル受信信号rm (k)(m=1,2,…,M)として多出力等化器31に入力される。受信信号rm (k)は例えば図1に示したように生成される。
M個の受信信号の生成
上述ではM個の受信信号r1 (k),…,rM (k)を、M個のアンテナ#1,…,#Mから求めたが、1個のアンテナから求めてもよく、あるいは、2以上の整数L個のアンテナの受信信号からLより多いM個の受信信号を求めてもよい。図1において特に示さなかったが各アンテナ#1,…,#Mからの受信信号はベースバンド変換部によりベースバンドの受信信号r1 ,…,rm とされ、サンプリングされて離散時刻kのディジタル信号r1 (k),…,rM (k)とされている。
プリング信号発生器62よりのサンプリング信号の周波数が選定される。
以上述べたようにこの第1発明(1)によれば、多出力(MIMO)受信方法を実現できる。定量的な効果として誤り率特性を図23、図24に示す。各図において横軸のEb /No はビットエネルギ対ノイズ比である。シュミレーション条件として以下を想定した。
ユーザ(送信機)数N 2
各ユーザのマルチパス数Q 5
受信アンテナ数 2本
1フレーム内の情報シンボル数 450ビット
1フレーム内のユニークワード数 25ビット
チャネル推定法 RLS(忘却係数0.99)
誤り訂正符号 レート1/2,拘束長3畳み込み符号
ドップラ周波数 1000Hz(レイリーフェージング)
変調方式 BPSK
伝送速度 20Mbps
復号器24 Max−Log−Mapデコーダ
繰り返し数 4回
フレーム内でフェージングなし なおフィルタ係数wの計算には前記逆行列の補助定理による近似は用いなかった。
これによりこの発明のMIMO用ターボ受信方法は適切に動作することが分かる。
次に共分散行列U^(ガウス性雑音以外の雑音)を推定するようにした実施例の効果を確認するため以下の条件でシミュレーションを行った。
全ユーザ(送信機)数N 3(うち1ユーザを未知干渉:i(k)とする)
各ユーザのマルチパス数Q 5
受信アンテナ数 3本
1フレーム内の情報シンボル数 450ビット
誤り訂正符号 レート1/2,拘束長3畳み込み符号
ドップラー周波数 1000Hz
変調方式 BPSK
伝送速度 20Mbps
復号器24 Log−MAPはデコーダ
繰り返し数 4回
3ユーザ(送信機)は等電力とした。図26は図14、図15、図16に示したH、U^を推定するターボ受信機のBER(ビット誤り率)特性のシミュレーション結果、図27は図1に示したターボ受信機(図13の方法を用いる受信機)をそのまま用いたBER特性を示す。図26では、雑音は白色性ガウス雑音のみとしており、チャネル推定、復号処理を2回以上繰り返してもその効果がほとんど得られていないが、図27では繰り返し数を多くすることによりBER特性の向上が達成され、しかも、同一Eb/Noに対し、BERが図26に示すものよりも可成り小さい値を示すことが理解される。
全ユーザ(送信機)数N 4
各ユーザのマルチパス数Q 5
受信アンテナ数M 2
1フレーム内の情報シンボル数 900
誤り訂正符号 畳み込み符号(符号化率:1/2 、拘束長3)
変調方式 BPSK
復号器 Log−Mapデコーダ
誤り符号化率 1/2
繰り返し数 5
またf(b′n (k))=α×b′n (k)
とした。
ユーザー数N 4
各ユーザのマルチパス数Q 5
受信アンテナ数M 2本
1フレーム内の情報シンボル数 900ビット
誤り訂正符号 レート1/2、拘束長3畳み込み符号
ドップラー周波数 1000Hz(レイリーフェージング)
変調方式 BPSK
伝送速度 20Mbps
復号器 Log−MAPデコーダ
繰り返し数 6回
チャネル推定は理想
図29にこのBER(ビット誤り率)特性のシミュレーション結果を示す。横軸は平均Eb (ビットエネルギー)/No (雑音電力)であり、fdはドップラー周波数、Tsは送信シンボル周期である。このグラフに示されているMRCはオーダ10(2アンテナ×5パス)ダイバーシチチャネルにおける最大比合成(Maximal Ratio Conbining :MRC)後の信号をビタビ復号した際に得られるBER特性であり、等化器が完全に干渉をキャンセルした際のBER特性に対応する。つまり繰り返し後のBERがMRCカーブにどれだけ近いかで受信器の品質を評価することができる。図27により、この第2発明のターボ受信方法によればEb /No が高くなる程BERが減少し、かつ繰り返し回数を多くすればBER特性はMRCのBER特性に近づき、特に繰り返し回数6ではMRCに非常に近づくことが分かる。つまり、この第3発明のターボ受信方法による多出力ターボ受信機は4ユーザ、各5パス、2受信アンテナという厳しい条件でも適切に動作することが確認された。
Claims (8)
- 受信信号の伝送路特性としてのチャネル値を、受信信号と参照信号としての既知信号とから推定し、その推定したチャネル値を用いて受信信号を処理し、その処理した信号に対し復号処理を行い、同一受信信号に対し上記推定したチャネル値を利用した処理と復号処理とを繰り返し行う受信方法において、
復号された硬判定情報シンボルの確からしさを、その軟判定情報シンボルの値から決定し、確からしさが所定値以上の硬判定情報シンボルをも次回のチャネル推定の参照信号に用いることを特徴とするターボ受信方法。 - 受信ベクトルy(k)内の雑音成分の共分散行列として、上記繰り返し毎に、σ2 I(σ2 はガウス分布の分散値、Iは単位行列)を計算する過程を含むことを特徴とする請求項1記載のターボ受信方法。
- 受信信号ベクトルy(k)内の雑音成分の共分散行列Uを、上記繰り返し毎に、推定されたチャネル行列H^と受信信号ベクトルy(k)を用いて、
U^=Σk=0 Tr(y(k)−H^・B(k))・(y(k)−H
^・B(k))H
B(k)=[bT (k+Q−1)…bT (k)…bT (k−Q+1)
]T
b(k+q)=[b1 (k+q)…bN (k+q)]T (q=−Q+1
…Q−1)
b1 (k+q)からbN (k+q)は、上記既知信号及び上記確からしさが所定値以上の硬判定情報シンボルよりなる参照信号、Trはその参照信号長であり、
を計算する過程を含むことを特徴とする請求項1記載のターボ受信方法。 - 上記推定したチャネル値を利用した処理と復号処理との繰り返しは、上記推定したチャネル値により線形等化フィルタを決定し、その線形等化フィルタにより受信信号を処理し、その処理した信号を復号することの繰り返しであることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のターボ受信方法。
- 上記推定したチャネル値を利用した処理と復号処理との繰り返しは、上記推定したチャネル値により、レーク合成処理部内で、各シンボルが伝送路で受けた位相回転を補償するレーク合成処理を行い、そのレーク合成処理された信号をターボデコーダにより復号することの繰り返しである、ことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のターボ受信方法。
- 上記推定したチャネル値を利用した処理と復号処理との繰り返しは、アダプティブアレーアンテナ受信部に対し、上記推定したチャネル値によりアンテナ指向特性を決定する重みを設定し、アダプティブアレーアンテナ受信部の出力をターボデコーダにより復号することの繰り返しであることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のターボ受信方法。
- 上記アダプティブアレーアンテナ受信部の出力をレーク合成処理部内で、各シンボルが伝送路で受けた位相回転を上記推定したチャネル値により補償するレーク合成処理を行い、そのレーク合成処理された信号を上記ターボデコーダへ供給することを特徴とする請求項6記載のターボ受信方法。
- 受信信号の伝送路特性であるチャネル値を、受信信号と参照信号としての既知信号とから推定し、その推定したチャネル値を用いて受信信号を処理し、その処理した信号に対し復号処理を行い、同一受信信号に対し上記推定したチャネル値を利用した処理と復号処理とを繰り返し行う受信機において、
復号された硬判定情報シンボルの確からしさが所定値以上か否かを、その軟判定情報シンボルの値がしきい値以上か否かにより決定する手段と、 その確からしいと決定された硬判定情報シンボルにより記憶内容が更新記憶される前回シンボル記憶部を備え、次回のチャネル推定の参照信号として前回シンボル記憶部の記憶内容が用いられることを特徴とするターボ受信機。
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