JP2018121215A - 通信資源の同時共用が可能な通信システム - Google Patents

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Abstract

【課題】複数デバイスで通信資源の同時共用が可能な通信システムを実現する。【解決手段】複数デバイスから基地局への通信は、コンテンションベースとする。伝送信号はプリアンブル区間とデータ区間を有するフレーム構成の信号で、基地局でデータ衝突の発生した受信信号を、ユーザ間干渉抑圧除去手段に通してデータを復元する。この手段は、マルチユーザ検出器に複数の復号器が並列に係属する構成を有し、この検出器は軟入力・軟出力型で、受信信号と復号器の各々からの軟判定信号とを入力して、復号器の各々へ軟判定信号を出力する。復号器は軟入力・軟出力アルゴリズムを用いたもので、マルチユーザ検出器からの軟判定信号を入力して復号信号と軟判定信号とを出力する。この軟判定信号をマルチユーザ検出器に帰還する。マルチユーザ検出器と復号器との間での尤度交換による繰返し処理でユーザ間干渉の除去や抑圧を行う。【選択図】図2

Description

この発明は、単一基地局と複数デバイスから構成されるシステムの少なくとも上り回線において、同一時間に同一周波数の通信資源を複数デバイスで共用可能とする、通信資源の同時共用が可能な通信システムに関する。
本格的なIoTの時代においては、物理空間に敷設された膨大な数のセンサから送信されるデータを効率よくネットワークに収容することを目的として、多数のセンサデバイスとの同時接続を可能とする通信方式が求められる(非特許文献1)。次世代の携帯電話網を提供する第5世代移動通信システム(5G)においては、同時接続数に関連する要求として、100万[デバイス/km]の接続密度(Connection density)が示されており(非特許文献2)、現行の携帯電話網(IMT-Advanced)における接続密度が10万[デバイス/km]とされていることから(非特許文献3)、今後、接続密度を10倍に増加させる技術が求められることになる。面積あたりのデバイス数で定義される接続密度を増加させるためには、マルチユーザMIMO等による空間分割多元接続技術の導入、ならびにキャリアアグリゲーション等の周波数領域における周波数利用効率向上技術の高度化を行うとともに、複数デバイスによる同一通信資源の共用を可能とする新たな高効率通信方式が求められる。特に、多数のセンサデバイスからのデータ収集に利用される上り回線においては、データ長の短いセンサデータをいかに高い効率をもって収集するかが課題となる。
本発明では、アクセス制御方式には、サブフレームを時間スロット単位としたコンテンションアクセス方式(Slotted ALOHA)を用いる。この方式では、ある確率をもって、同一時間スロットにおいて複数デバイスが同時に基地局との通信を試みることになり、デバイスから送信された信号間での衝突が発生する。この衝突が発生した場合にも送信データを復元できるようにするため、各デバイスは連続するプリアンブル区間とデータ区間にわたって信号を送信し、それを受信する基地局側ではプリアンブル区間においてユーザ識別及び通信路係数の推定を行う。その推定結果をもとにして、データ区間におけるユーザ間干渉の除去や抑圧を行って上記の衝突による混信を抑制する。
総務省,「新たな情報通信技術戦略の在り方」第二次中間答申,2016年7月. 5Gモバイルフォーラム,5G Mobile Communications Systems for 2020 and beyond(ver.1.01),2016年7月. Rec.ITU-R M.2083-0, IMT Vision { Framework and overall objectives of the future development of IMT for 2020 and beyond, Sept. 2015. 森山, 手塚, 滝沢,大堂,村上,石津,児島,\多数デバイスを収容する携帯電話網に関する高効率通信方式 −フレーム構成と伝搬路推定技術に関する基礎検討−," 信学技報, RSC-2016,2016年10月. X. Wang and H. V. Poor, "Iterative (Turbo) Soft Interference Cancellation and Decoding for Coded CDMA," IEEE Trans. Commun., vol.47, no. 7, pp.1046-1061, July 1999. S. ten Brink, J. Speidel, and R.-H. Yan, "Iterative demapping for QPSK modulation," Electronics Letters, vol.34, no.15, pp.1459-1460, July 1998. J. G. Andrews, "Interference Cancellation for Cellular Systems: A Contemporary Overview," IEEE Wireless Communications, vol.12, no.2, pp. 19-29, Apr. 2005.
膨大な数のセンサから送信されるデータを効率よくネットワークに収容するため、多数のセンサデバイスとの同時接続を可能とする通信方式を実現する。
本発明の通信資源の同時共用が可能な通信システムの特徴は、少なくとも上り回線において基地局に複数のデバイスが係属し、複数の上記デバイスから上記基地局への通信は、コンテンションベースのアクセス制御方式を採用する通信システムであって、
上記通信における伝送信号はプリアンブル区間とデータ区間を有するフレーム構成の信号であり、
上記基地局でデータ衝突の発生した複数の上記デバイスからの受信信号を、ユーザ間干渉抑圧除去手段に通して、上記複数の各デバイスから送信されたデータを復元するもので、
上記ユーザ間干渉抑圧除去手段は、マルチユーザ検出器に複数の復号器が並列に係属する構成を有し、
上記マルチユーザ検出器は軟入力・軟出力型のもので、上記受信信号と上記復号器の各々からの軟判定信号とを入力して、上記復号器の各々へ軟判定信号を出力するものであり、
上記復号器は軟入力・軟出力アルゴリズムを用いたもので、上記マルチユーザ検出器の出力である軟判定信号を入力して硬判定の復号信号と軟判定信号とを出力し、
上記復号器から出力される軟判定出力信号を上記マルチユーザ検出器が入力する上記軟判定信号として帰還するもので、
上記マルチユーザ検出器と上記復号器との間での尤度交換による繰り返し処理によってユーザ間干渉の除去や抑圧を行うものである、ことである。
また、本発明の通信資源の同時共用が可能な通信システムの他の特徴は、上記伝送信号はターボ符号器により符号化された信号であり、上記復号器は前記ターボ符号器によるターボ符号を復号可能なターボ復号器であることである。
また、他の特徴は、上記ユーザ間干渉抑圧除去手段は、上記プリアンブル区間で推定して得られた通信経路情報によって、上記データ区間の信号を復元するものであることである。
また、他の特徴は、マルチユーザ検出器と上記復号器とは、対数尤度比を入出力する軟入力・軟出力型のものであることである。
また、他の特徴は、上記フレーム構成は、プリアンブル区間とデータ区間の対が時間軸に沿って順に並んだサブフレーム構成を有するものである、ことである。
また、他の特徴は、上記フレーム構成は、時間的に前部のサイクリックプレフィックス区間と後部のガードタイム区間を有するものであることである。
本発明によって、同一時間に同一周波数の通信資源を用いた端末の同時接続数を増加させることができる。
プリアンブルとデータからなるフレーム構成例を示す図である。 システムモデル例を示す図である。この例では、複数のデバイスから送信される上り回線について、受信する基地局においてマルチユーザ検出型干渉抑圧・除去を適用している。 各デバイスからの送信信号例(データ部分)を示す図であり、(a)は、その前部にサイクリックプレフィックス区間を後部にガードタイム区間を有することを示し、(b)は、基地局におけるデータ部の衝突を示す図である。 各デバイスに対するビット誤り率(上段)及び対数尤度比振幅値の分布(下段)の変遷を示す図である。 干渉抑圧・除去技術の差異によるシンボル誤り率を示す図である。但し、1シンボルあたり情報ビット数M=128bitsで、同時接続デバイス数K=4である。(a)逐次型干渉抑圧・除去の例、(b)マルチユーザ検出型干渉抑圧・除去の例である。 同時接続デバイス数Kに対するシンボル誤り率の変化例(但し、1シンボルあたり情報ビット数M=128bits)を示す図である。(a)同時接続デバイス数K=5の例、(b)同時接続デバイス数K=6の例である。 マルチユーザ検出型干渉抑圧・除去を行うためのブロック図の例である。 逐次型干渉抑圧・除去を行うためのブロック図の例である。
以下に本発明について、ブロック図を用いて詳細に説明する。なお、ブロック図における符号については、同様の機能をもったブロックには、特別な事情のない限り、同じ符号を用いるものとする。
本発明では、単一基地局と複数デバイスから構成されるシステムの少なくとも上り回線において、同一時間の同一周波数上での通信資源を複数デバイスで共用可能とする高効率な通信方式を提案する。このため、コンテンションベースのアクセス制御方式(Slotted ALOHA)を採用して、データ衝突が生じた際には基地局側でユーザ間干渉の抑圧や除去を行うことで、各デバイスから送信されたデータを復元することを試みる。想定するシステムモデルとしては、変調方法及び誤り訂正符号等の通信方式は、現行の携帯電話網において上り回線で用いられている仕様のものを想定する。さらに、干渉抑圧や除去技術として、対数尤度比を入出力とする軟入力・軟出力(Soft-input Soft-output:SISO)マルチユーザ検出器を用いて、ターボ復号器間との尤度交換による繰り返し処理によってユーザ間干渉の除去や抑圧を行うものである。
本明細書では、携帯電話網における上り回線を想定したシステムモデルを念頭に置いて説明する。まず、無線フレーム構成例を図1に示す。この例では、無線フレームは1msのサブフレームから構成され、各サブフレームはそれぞれ250μsのプリアンブル区間とデータ区間が2回繰り返される。また、コンテンションアクセス制御方式は、サブフレームを時間スロット単位としたコンテンションアクセス方式(Slotted ALOHA)を用いる。
基地局に同時接続されるデバイス数をKとしたときのシステムモデルを図2に示す。ここで、各デバイスは、無線端末でも有線端末でもよい。例えば端末10については、デジタル信号がターボ符号器11に入力され、符号化された情報がQPSK(quaternary phase-shift keying:四位相偏移変調)変調器12で変調され、サイクリックプレフィックス、ガードタイム付加器13でその信号にサイクリックプレフィックスとガードタイムが付加され、上記デバイスから送信される。送信された信号は、伝送路による変調を受ける。基地局100では、複数の端末から送信されて信号を同時に受信するが、軟入力・軟出力マルチユーザ検出器21と軟入力・軟出力ターボ復号器22で尤度を改善するように帰還しながら復号が進められる。
また、本実施例において想定する通信方式の諸元を表1に示す。
各デバイスは表1に示す仕様にもとづき送信信号を生成する。サンプリングレートは1.08MHzとして、180kHzのリソースブロック(Resource Block:RB)を6つ使用する。以下、図1に示したサブフレームのうち、データ部分の信号形式について説明する。なお、プリアンブル部分については、公知(非特許文献4)の方式を用いる。各デバイスが送信する情報ビット数は、所定の情報ビット数Dにて固定し、不足する場合にはゼロパディングによって補完する。図2において、長さDビットの情報ビット列b={b(0),...,b(D−1)}は、まず、受信側で誤り検出を行うために、8ビットの巡回冗長検査(CRC)符号を付与する。その後、符号化率1/3のターボ符号器11において、長さNビットの誤り訂正符号語ビット列c={c(0),...,c(N−1)}に符号化される。ここで、符号語ビット長Nは、ターボ符号化における終端処理に要する12ビットを含めて、N=3×(D+8)+12ビットで与えられる。
得られた符号語ビット列cは、サンプル数LのQPSK変調器12でQPSK信号列s={s(0),...,s(L−1)}に写像される。このQPSK信号列sに対して、図3に示すように、TCP分のサイクリックプレフィックス(Cyclic Prefix:CP)(LCP=26サンプル)をQPSK信号列sの前に付与する。また、TGT分のガードタイム(Guard Time:GT)(LGT=27サンプル)をQPSK信号列s後に、ランプ時間T(L=1サンプル)をCPの前に設けることで、送信信号x={x(0),...,x(L+LCP+LGT+L−1)}を構成する。基地局における受信信号r(i)は以下の式で示される。
ここで、h(=a・ej・Φk)は、k番目のデバイスと基地局間の電波伝搬特性を記述する通信路係数であって、複素数で与えられる。本実施例においては、プリアンブル区間とデータ区間における通信路係数hは同一であるものと仮定する。δはデバイスと基地局間の伝搬遅延を示す。また、標準偏差σで与えられるw(i)は加法性白色ガウス雑音である。この受信信号r(i)をシンボル単位でベクトル化した受信信号ベクトルr={r(0),...,r(L+LCP+LGT+L−1)}に対して、プリアンブル区間で推定して得られた通信路係数h及び伝搬遅延δを用いてユーザ間干渉を抑圧・除去することで、各デバイスから送信された情報ビット列b(k=1,...,K)を復元する。
次に、干渉抑圧・除去技術について説明する。ここでは一例として、図2に示すシステムモデルの構成の基地局の干渉抑圧・除去技術ブロック20において、マルチユーザ検出器とターボ復号器間において対数尤度比の交換を行うユーザ間干渉抑圧・除去について、評価を行う。この処理の流れを、図7のブロック図に示す。
まず、軟入力・軟出力型(SISO)マルチユーザ検出器21として、各デバイスからの送信符号語ビットc(n)に対応する対数尤度比L(c(n))MUDを次式で与える(非特許文献5)。ここで、Pr[c(n)=1|r]は、受信信号ベクトルrの復号でc(n)が1となる確率である。
ここで、第一項は外部情報(extrinsic information)であり、L(c(n)) MUDとおく。これは軟入力・軟出力ターボ復号器22から見るとL(c(n)) DECである。また、第二項は、軟入力・軟出力ターボ復号器22からフィードバックされる事前情報(a priori information)であり、L(c(n)) DECとおく。初回のマルチユーザ検出処理ではL(c DECは全ゼロとする。対数尤度比L(cMUDは、以下のように書くことができる。
ここで、X k,nおよびX k,nは、各デバイスからの送信信号xの組み合わせ集合X={x1,...,x}として、c(n)が1または0となることを条件としたXの部分集合を意味する。この数3において、Pr[r|x]については、通信路係数hはシンボル内では固定するとの仮定から、加法性白色ガウス雑音の標準偏差σを用いて、通信路係数hと送信信号x(i−σ)の積を平均値とした二次元ガウス分布として求められる。また、Pr[x]は、ターボ復号器からフィードバックされた事前情報L(c MUDから求める。数3で求めたL(c)から数2に示したようにL(c MUDを差し引くことで外部情報を求めて、これをターボ復号器へ事前情報L(c DECとして渡す。
各デバイスに対するターボ復号器においては、マルチユーザ検出器からの出力L(cMUD を事前情報L(c DECとして、軟入力・軟出力復号アルゴリズム(非特許文献5)を用いて、各デバイスにおける送信情報ビット列に対する判定値^b(但し、^はベクトルを示す)を求める。また、対数尤度比の交換によるユーザ間干渉抑圧・除去を行うため、各ターボ復号器は符号語cに対応する対数尤度比L(cDECを求めて、外部情報となる対数尤度比L(c DEC=L(cDEC−L(c DECを、マルチユーザ検出器へ事前情報L(c MUDとして渡す。
ターボ復号器における判定ビット列^bに対して、誤り検出器28においてCRCによる誤り検出を行う。誤りなしと判定されたデバイスからの送信ビット列^bに対しては、スイッチ23で切換えて、プリアンブル区間にて推定した通信路係数h及び伝搬遅延時間δを用いて、ターボ符号器24でターボ再符号化し、QPSK変調、CP付与器25でQPSK再写像を行い、乗算器26で受信信号レプリカ^r=h・^x(i−δ)を作成する。この受信信号レプリカ^rを加算器27で受信信号ベクトルrから差し引くことで、ユーザ間干渉の抑圧・除去を行う。以降、マルチユーザ検出器とターボ復号器間での尤度交換処理を、全ユーザの送信ビット列に対して誤りなしと判定されるまで、もしくは所定の尤度交換上限回数まで繰り返す。
計算機シミュレーションによる干渉抑圧・除去の評価の結果について以下に説明する。この評価における尤度交換による干渉抑圧・除去の様子を示すため、図4に尤度交換回数に対するビット誤り率及び対数尤度比分布の変遷を示す。このシミュレーションにおいては、同時接続デバイス数K=5、デバイス間の受信信号電力比γ=1.2dB、受信信号電力(総和)対雑音電力比Γ=12dBとして、通信路係数h、伝搬遅延δ及び標準偏差σの推定に誤差はないものとした。また、この計算機シミュレーションにおいては、ターボ復号器における要素符号に対する復号器間での繰り返し復号回数は6回として、復号アルゴリズムとしては最大事後確率アルゴリズムを用いた。
図4に示した結果より、1回目の尤度交換において、マルチユーザ検出器出力(MUD Output)時点では、ビット誤り率は全デバイスにおいて20%以上であり、対数尤度比L(cMUD の振幅値もゼロに近い値で分布することがわかる。マルチユーザ検出器で得られた対数尤度比を事前情報L(c DECとしてターボ復号器へ入力し、復号を行うことで、ターボ復号器出力(DEC Output)においては、ユーザIDが1(k=1)に対応するデバイスのビット誤り率はゼロとなり、このデバイスの対数尤度比L(c DECの振幅分布も高い値に遷移していることがわかる。判定後の情報ビット^bから信号レプリカ^rを作成して、受信信号ベクトルrから^rを差し引いてユーザ間干渉の抑圧・除去を行う。これによって、2回目の尤度交換において、MUD出力におけるビット誤り率は1回目の検出時よりも改善されていることから、ユーザ間干渉の抑圧・除去が行えていることがわかる。2回目の尤度交換においては、ターボ復号器において復号処理を行うことで、ユーザIDが3および5(k=3;5)のビット誤り率以外はゼロとなり、対数尤度比L(c(n)) DECの振幅値についても、誤りが残るk=3、5以外は高い値を持って分布することがわかる。この結果をもとに信号レプリカ^r、^rを作成し、干渉除去・抑圧を行うことで、3回目の尤度交換においては全デバイスでエラーフリーとなることがわかる。
また、他の干渉抑圧・除去方式との比較例として、逐次型干渉抑圧・除去との比較を以下の様に行った。干渉抑圧・除去技術として、上記で用いたマルチユーザ検出器と復号器間での尤度交換を用いる方法の他、ユーザ選択器40による選択で受信信号電力が高いデバイスから逐次的に情報ビット列bの復元を行う、逐次型干渉抑圧・除去を行うことも可能である。この逐次型干渉抑圧・除去の処理の流れを、図8のブロック図に示す。
ここでは、上記実施例で用いた干渉抑圧・除去技術と、逐次干渉抑圧・除去技術との比較を行う。逐次型の干渉抑圧・除去技術としては、プリアンブル部分を用いて推定した通信路係数hをもとにして、受信信号電力が高い方から順に復調・復号を行うこととする。また、受信信号ベクトルrに対して、軟入力軟出力QPSK復調器31で通信路係数hによって最大比合成を行った後、QPSK復調を行う。この軟入力軟出力QPSK復調器31では、各符号語ビットc(n)に対する対数尤度比を出力(非特許文献6)して、その対数尤度比をもとにしてターボ復号器32でターボ復号を行う。
これ以降は上記と同様に、ターボ復号器における判定ビット列^bに対して、誤り検出器38においてCRCによる誤り検出を行う。誤りなしと判定されたデバイスからの送信ビット列^bに対しては、スイッチ33で切換えて、プリアンブル区間にて推定した通信路係数h及び伝搬遅延時間δを用いて、ターボ符号器34でターボ再符号化し、QPSK変調、CP付与器35でQPSK再写像を行い、乗算器36で受信信号レプリカ^r=h・^x(i−δ)を作成する。この受信信号レプリカ^rを加算器37で受信信号ベクトルrから差し引くことで、ユーザ間干渉の抑圧・除去を行う。以降、マルチユーザ検出器とターボ復号器間での尤度交換処理を、全ユーザの送信ビット列に対して誤りなしと判定されるまで、もしくは所定の尤度交換上限回数まで繰り返す。
逐次型を採用する利点としては、計算量が同時接続を行うデバイス数Kに対して、マルチユーザ検出型では計算量がO(2)とべき乗で増加するのに対して、逐次型ではO(K)と線形の増加に抑制することができる点にある(非特許文献7)。
この実施例のシミュレーション結果を図5に示す。同時接続デバイス数K=3、受信信号電力(総和)対雑音電力比Γ=12dBとして、デバイス間の受信信号電力比γをパラメータとして、各デバイスに対するシンボル誤り率を求めた。なお、通信路係数hおよび標準偏差σの推定において誤差は生じないことを仮定している。受信信号電力γは、最も受信信号電力が高いデバイスを基準として、以降、γdBステップで受信信号電力が下がるように設定した。よって、k番目のデバイスの受信信号電力は、最も信号電力が高いデバイスと比較して(k−1)・γdB低いことになる。また、通信路係数hの位相については、区間を[0、2π)として一様分布で与えた。ターボ復号器における繰り返し復号回数はともに6回として、マルチユーザ型検出における尤度交換の上限回数は8回とした。
シミュレーション結果から、逐次型においては、デバイス間の受信信号電力比γが十分に得られない場合には、送信された情報ビット列を正しく復元することができず、干渉抑圧・除去が行えないことがわかる。しかしながら、約3dBの受信信号電力比が得られれば、シンボル誤り率を5%以下とすることがわかる。一方、マルチユーザ検出型では、全デバイスから送信されたQPSK信号点の組み合わせを考慮して、各符号語ビットの対数尤度比L(c(n))MUDを計算することから、受信信号電力差が小さくても信号分離を行うことができ、シンボル誤り率を5%以下とするための受信信号電力比γは0.4dBとなる。また、ユーザ間の受信信号電力比γ=0dBであっても、シンボル誤り率は10%以下となることがわかった。なお、マルチユーザ検出型では、すべてのデバイスに対する通信路係数hが独立であれば、γ=0dBであっても信号分離は可能であるものの、今回の評価では一様分布に従ってランダムに通信路係数hの位相を与えていることから、ある確率をもって異なるユーザ間でhが高い相関を持つことで、ユーザ信号の分離が困難になることからシンボル誤りが生じることになる。
同時接続デバイス数Kに対する性能評価として、マルチユーザ検出型干渉抑圧・除去技術において、同時接続するデバイス数Kに対するシンボル誤り率の変化を評価するため、計算機シミュレーションを行った。結果を図6に示す。
この計算機シミュレーションにおいて、評価における条件は前節と同じとして、同時接続デバイス数Kを5または6としている。シミュレーション結果より、同時接続デバイス数Kを5としたとき、シンボル誤り率5%を得るために必要なデバイス間の信号電力比γは約1.7dB以上、シンボル誤り率1%を得るためにはγを約1.9dB以上が必要であることがわかった。同じく、同時接続デバイス数を6とした場合には、シンボル誤り率5%にはγは約2.3dB以上、シンボル誤り率1%を得るためにはγを約2.4dB以上が必要となる。異なるデバイスから送信された信号を分離するために、今回の検討で適用したマルチユーザ検出型では通信路係数hを用いていることから、同時接続デバイス数Kが増える場合においてもデバイス間での受信信号電力比によらず干渉除去を行えるようにするためには、受信信号間の相関を低減させる手法が必要になる。
本発明では、時間・周波数を同一とする通信資源を複数デバイスで共用することで、多数デバイスを収容する高効率な通信方式を提供する携帯電話網の実現をめざして、マルチユーザ検出型の干渉抑圧・除去技術について、計算機シミュレーションによる評価を行った。得られた結果から、マルチユーザ検出器とターボ復号器との間で対数尤度比を交換することによって、ユーザ間干渉を抑圧・除去できることを確認した。また、受信信号強度が高い信号から復調・復号を行う逐次型の干渉除去・抑圧技術と比較して、同時接続デバイス数K=4とした場合、異なるデバイスからの受信信号強度に差が0.4dBと低い場合であっても、マルチユーザ検出型はシンボル誤り率を5%以下にできることがわかった。また、マルチユーザ検出型において同時接続デバイス数をK=4以上に増やした場合、干渉抑圧・除去を行うためにはデバイス間の受信信号電力差が必要になり、K=6の場合にはシンボル誤り率5%を満たすには約2.3dBの電力差が必要となることがわかった。
10 端末
11 ターボ符号器
12 QPSK変調器
13 サイクリックプレフィックス、ガードタイム付加器
20 干渉抑圧・除去技術ブロック
21 軟入力・軟出力マルチユーザ検出器
22 軟入力・軟出力ターボ復号器
23 スイッチ
24 ターボ符号器
25 QPSK変調、CP付与器
26 乗算器
27 加算器
28 誤り検出器
30 逐次型干渉抑圧・除去ブロック
31 軟入力軟出力QPSK復調器
32 ターボ復号器
33 スイッチ
34 ターボ符号器
35 QPSK変調、CP付与器
36 乗算器
37 加算器
38 誤り検出器
39 バッファ
40 ユーザ選択器
100 基地局

Claims (6)

  1. 少なくとも上り回線において基地局に複数のデバイスが係属し、複数の上記デバイスから上記基地局への通信は、コンテンションベースのアクセス制御方式を採用する通信システムであって、
    上記通信における伝送信号はプリアンブル区間とデータ区間を有するフレーム構成の信号であり、
    上記基地局でデータ衝突の発生した複数の上記デバイスからの受信信号を、ユーザ間干渉抑圧除去手段に通して、上記複数の各デバイスから送信されたデータを復元するもので、
    上記ユーザ間干渉抑圧除去手段は、マルチユーザ検出器に複数の復号器が並列に係属する構成を有し、
    上記マルチユーザ検出器は軟入力・軟出力型のもので、上記受信信号と上記復号器の各々からの軟判定信号とを入力して、上記復号器の各々へ軟判定信号を出力するものであり、
    上記復号器は軟入力・軟出力アルゴリズムを用いたもので、上記マルチユーザ検出器の出力である軟判定信号を入力して硬判定の復号信号と軟判定信号とを出力し、
    上記復号器から出力される軟判定出力信号を上記マルチユーザ検出器が入力する上記軟判定信号として帰還するもので、
    上記マルチユーザ検出器と上記復号器との間での尤度交換による繰り返し処理によってユーザ間干渉の除去や抑圧を行うものであることを特徴とする、通信資源の同時共用が可能な通信システム。
  2. 上記伝送信号はターボ符号器により符号化された信号であり、上記復号器は前記ターボ符号器によるターボ符号を復号可能なターボ復号器であることを特徴とする請求項1に記載の、通信資源の同時共用が可能な通信システム。
  3. 上記ユーザ間干渉抑圧除去手段は、上記プリアンブル区間で推定して得られた通信経路情報によって、上記データ区間の信号を復元するものであることを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載の、通信資源の同時共用が可能な通信システム。
  4. 上記マルチユーザ検出器と上記復号器とは、対数尤度比を入出力する軟入力・軟出力型のものであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の、通信資源の同時共用が可能な通信システム。
  5. 上記フレーム構成は、プリアンブル区間とデータ区間の対が時間軸に沿って順に並んだサブフレーム構成を有するものであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の、通信資源の同時共用が可能な通信システム。
  6. 上記フレーム構成は、時間的に前部のサイクリックプレフィックス区間と後部のガードタイム区間を有するものであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の、通信資源の同時共用が可能な通信システム。
JP2017011502A 2017-01-25 2017-01-25 通信資源の同時共用が可能なセンサデバイス用通信システム Active JP6889468B2 (ja)

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