JP2005235669A - 有機el素子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 清浄な環境で有機EL素子を製造する。
【解決手段】 蒸着容器内を還元剤で処理する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、光源やディスプレイ、その他の発光光源に用いられる有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法に関する。
従来、各種の産業機器における表示装置のユニットや画素に用いられている電界発光素子として、有機エレクトロルミネセンス(Electro Luminescence)素子(以下、「有機EL素子」という。)が知られている。
図1は、たとえば特許文献1に記載されるような一般的な下方取り出し発光の有機EL素子の主要部一例を示す概略断面図である。図示するように、有機EL素子は、透明なガラス基板11の表面に透明な陽極12が形成され、さらに陽極12上に有機正孔輸送層や有機発光層等から成る有機層13が形成され、その上に金属からなる陰極14が真空蒸着等によって形成されており、陰極14と陽極12とに接続された駆動電源15から供給される電圧によって両極間に挟まれた有機層13に電流が流れ、陰極14及び陽極12のパターン形状に応じて発光し、透明な陽極12及びガラス基板11を介して表示されるように成っている。
陽極12は透明なガラス基板11上に均一に成膜されたITO膜をフォトリソグラフィー法によってパターン形成されることが多いが、以降の工程の有機層13は有機材料が高分子系であればインクジェット法や印刷法、低分子系であれば真空蒸着法を用いて成膜されるのが一般的であり、色変換方式ではないフルカラ−有機ELパネルであれば、RGB各色材料を発光部位に従ってパターン形成される。
陰極14はパターン形成が必要であるが、有機層13上でのフォトリソグラフィー法によるパターン形成は、有機層13に著しいダメージを与えてしまうため、パターンマスクを用いた真空蒸着法で行われるのが一般的である。
陰極14までが形成された有機EL素子は、一般雰囲気中の水分や酸素による素子劣化を防ぐために保護膜やガラス板、金属板等で大気より遮断する封止構造を付加される。
特開2003−272855号公報
上述したように、有機EL素子の製造工程には真空蒸着法を用いるため、真空蒸着装置が必要になるが、用いられる真空蒸着装置の清浄度が有機EL素子の発光効率や発光寿命なのどの素子性能を左右していることは明らかであり、真空蒸着装置から放出される水や酸素ガスが有機層13に著しいダメージを与えている。
これを回避するため、真空蒸着容器内壁面に研磨等の表面処理を施すと共に、真空排気をしながら容器全体をベーキング(ガス放出のための加熱処理)を行い、真空内壁より放出されるガスをあらかじめ低下させておく操作が必要となる。
ステンレス鋼においては表面を燐酸系の水溶液で、電気化学的にエッチングを行い、表面の平滑化や安定な酸化物被膜、酸化物層の形成により、実効的なガス成分の吸着面積を低減する電解研磨を施すことにより水や酸素ガスの吸着、放出を抑える方法がとられる。
これら電解研磨や酸洗浄等の表面処理工程により、表面の物理的な表面性状は向上するが、これに伴って化学的な汚染が進行する。
長い時間に渡って真空蒸着容器全体のベーキングを行った装置で製作した薄膜と、そうでない薄膜とを比較すると、長い時間ベーキングを行った薄膜の方が優れた性能を示すことが多々あり、真空蒸着装置業界内ではこの現象のことを「装置の枯れ」と呼んでいる。
この現象は有機EL素子においては特に顕著に表れ、他分野の高真空を必要とする真空蒸着装置では問題にならなかった微量の不純物が、有機EL素子においては発光効率や発光寿命なのどの素子性能に大きく影響を与えていることが判明した。
影響を与える不純物の量は、四重極質量分析計を用いても検出下限値付近の量であり、真空到達圧力の差異からはとうてい検知できないほどの量である。
上記の課題を解決すべく、本発明に係る有機EL素子の製造方法は、有機EL素子の有機材料を真空蒸着する前に、蒸着容器内面を還元剤で処理を行うことを特徴とする。
本発明に係る他の有機EL素子の製造方法は、有機EL素子の有機材料を真空蒸着する前に、蒸着容器内面をアルカリ金属で処理を行うことを特徴とする。
本発明によれば、有機EL素子を作製するに際して、有機材料を真空蒸着する前に、蒸着容器内面を還元剤で処理を行うことにより、蒸着時に不純物が素子に取り込まれることを防ぐことができるので、高発光効率、かつ高発光時の経時輝度劣化が極めて少ない有機EL素子を作製することができる。
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明するが、本発明は本実施形態に限るものではない。
本発明に係る有機EL素子の製造方法は、有機EL素子の有機材料を真空蒸着する前に、蒸着容器内面を還元剤で処理を行うことである。
有機EL素子は、陰極と陽極との間に1層以上の有機層を有する有機EL素子であり、例えば、以下の(1)から(7)の構造等を挙げることができる。
(1)陽極/発光層/陰極
(2)陽極/正孔輸送層/発光層/陰極
(3)陽極/正孔注入層/発光層/陰極
(4)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/陰極
(5)陽極/発光層/電子輸送層/陰極
(6)陽極/正孔注入層/発光層/電子輸送層/陰極
(7)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
また、上記の(1)〜(7)の構造において、それぞれの層は1層からなるものとしてもよいし、2層以上からなるものでもよい。
以下、本実施形態の有機EL素子の製造方法を図1に基づいて詳しく説明する。ここでは上記(2)の構造である陽極/正孔輸送層/発光層/陰極からなる有機EL素子の製造方法について述べるが、本発明はこれに限定されるものではない。
まず、図1に示すように基板11を用意し、続いて、この基板11上に透明導電材料、本実施形態ではITO(Indium tin oxide)を蒸着法やスパッタ法などによって成膜し、さらにこれを公知のリソグラフィー技術およびエッチング技術を用いてパターニングし、陽極12を形成する。
基板11は透光性を有するもので、ガラス基板や合成樹脂からなる平滑な基板であり、ガラス板としては、ソーダガラス、バリウム・ストロンチウム含有ガラス、ホウケイ酸ガラス、石英ガラス、無アルカリガラスあるいはソーダガラスに金属イオン拡散防止膜を成膜したものなどが用いられ、合成樹脂としては、ポリカーボネート、ポリサルホンなどが用いられる。
基板11上には陽極として透明電極12が形成される。透明電極12は仕事関数の大きい(4eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物またはこれらの混合物が好ましく、Au、Pt、Ag、Cu、CuI、SnO、ZnOなどが用いられる。この透明電極12は前記正孔輸送層および発光層からなる有機層13からの発光を取り出すために、可視光透過率が10%以上であることが望ましい。また透明電極12のシート抵抗は500Ω/□以下としてあるものが望ましく、さらに膜厚は材料にもよるが、通常5nm〜1μmの範囲で選択される。
そして、上述した透明電極付き基板11をアセトン、IPAの順に超音波洗浄を行った後にIPAベーパー乾燥し、通常はこの後基板1をUV処理して表面改質を行い、不図示の蒸着装置にセットし有機層13および陰極14を蒸着する。
本発明において、有機層13とは、正孔輸送、発光、電子輸送などの目的をもって積層された有機化合物からなる層の全体を指すものであり、材料の種類、構成、膜厚、色素のドーピング形態などについて特に限定されるものではなく、1種類または多種類の有機発光材料のみからなる薄膜や、1種類または多種類の有機発光材料と正孔輸送材料、電子注入材料との混合物からなる薄膜などの有機EL素子の発光層として機能する単層構造でもよく、発光層以外に正孔輸送材料、電子注入材料を個別に有する2層以上の積層構造であってもよい。
これら有機層の構成材料は、高分子系、低分子系に関わらず、従来から有機EL素子で用いられている正孔注入・輸送材料、有機発光材料、電子注入・輸送材料をそのまま使用することができる。正孔注入及び輸送材料としては、例えば、可溶性のフタロシアニン化合物、トリアリールアミン化合物、導電性高分子、ペリレン系化合物、Eu錯体等が挙げられる。有機発光材料としては、例えば、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、ポリアリーレン、芳香族縮合多環化合物、芳香族複素環化合物、芳香族複素縮合環化合物、金属錯体化合物等、及びこれらの単独オリゴ体あるいは複合オリゴ体等が挙げられる。電子注入及び輸送材料としては、例えば、8−キノリノール・アルミニウム錯体(Alq3)、アゾメチン亜鉛錯体、ジスチリルビフェニル誘導体系等が挙げられる。高分子系材料としては、例えば、ポリ[2−メトキシ−5−(2’−エチルヘキシルオキシ)]−パラ−フェニレンビニレン、ポリ(3−アルキルチオフェン)、ポリ(9,9−ジアルキルフルオレン)等が挙げられる。
上記有機層13は、真空蒸着法、スパッタ法、分子積層法、スピンコートなどにより形成することができるが、本発明では有機層13を真空蒸着法により形成し、工程の前に蒸着容器内面を還元剤で処理する工程を有する。
微量でも素子性能を低下させる不純物としては、水、酸素以外に酸やハロゲン、ハロゲン化物があることを分析、解析により解明し、これら物質を還元剤と反応させて、蒸着容器内面から遊離して有機EL素子内へ混入しないようにすることが可能になった。
特に、還元剤としてアルカリ金属で蒸着容器内面を処理することにより、上記不純物を蒸着容器内面に強固に保持することができ、有機EL素子の性能低下を防ぐことができる。
陰極14には、仕事関数の小さい(4eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物、及びこれらの混合物を電極物質として用いることができ、例えば、Al、In、Mg、Ca、Ti、Mg/Ag合金、Al−Li合金等が用いられ、真空蒸着法、スパッタ法などにより形成することができる。
以下、本発明の好適な実施例を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限るものではない。
本実施例は、陽極/正孔輸送層/発光層/陰極からなる有機EL素子、パッシブ型の表示素子デバイスを作製した例である。
素子作成は図1に示すように、まずガラス基板11上に陽極である透明電極12を形成した。透明電極はイオンプレーティング蒸着により0.32μmを成膜したITOを用い、ストライプ状にフォトリソプロセスによりパタンーンニングした。
真空蒸着装置内を真空にした後、金属バリウムを加熱し蒸着装置内面をバリウムと反応させ、酸やハロゲン、ハロゲン化物を封じ込めた。
次にUVオゾン表面改質装置を用いてITO表面を処理し、ただちに正孔輸送層としてフタロシアニン化合物を真空蒸着法により0.03μmの膜厚で形成した。ITOの陽極電極上にパターニングするために、電鋳法により作成したシャドウマスクを用いて蒸着を行った。
次に、打ち抜き法により作成した、シャドウマスクを用いた真空蒸着法によりAlq3とクマリン6を共蒸着させた。パターンは取り出し電極部をマスクし、発光部は全面蒸着とした。Alq3にクマリン6を0.5wt%ドープした発光層0.02μmを形成した。
さらに、クマリン6の蒸着を停止し、Alq3を続けて真空蒸着し、電子輸送層0.04μmを形成した。
最後に、陽極電極と垂直に交わるストライプパターンの電鋳法によるシャドウマスクを用いて、厚さ0.12μmのMgAg金属電極5を蒸着法により形成した。これにより、パッシブ型の有機EL素子部が完成した。
次に、酸化カルシウムの吸湿剤を内側に形成したSUS製封止缶をUV硬化型エポキシ接着剤(長瀬産業、XNR5516HP)にてガラス基板に接着した。
以上により、表示有機EL素子デバイスを作成し発光させ、得られた結果を表1に示す。
素子製作工程は実施例1と同様に行い、蒸着装置内面の還元剤処理は金属バリウムの代わりに金属カリウムを用いて行った。
その後の工程も実施例1と同様に行い発光素子を得た。素子を発光させ、得られた結果を表1に示す。
(比較例)
素子製作工程は実施例1と同様に行ったが、蒸着装置内面の還元剤処理は行わずに、その後の工程は実施例1と同様に行い発光素子を得た。素子を発光させ、得られた結果を表1に示す。
Figure 2005235669
表1に示すように、実施例によれば、蒸着装置内面の還元剤処理を行わない比較例に比べて、高発光効率を示し、高発光時の経時輝度劣化が極めて少ないことが判った。
一般的な下方取り出し発光の有機EL素子の主要部一例を示す概略断面図ある。
符号の説明
11 ガラス基板
12 陽極
13 有機層
14 陰極
15 駆動電源

Claims (2)

  1. 有機EL素子の有機材料を真空蒸着する前に、蒸着容器内面を還元剤で処理する有機EL素子の製造方法。
  2. 請求項1の還元剤がアルカリ金属であることを特徴とする、有機EL素子の製造方法。
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