JP2005235509A - 異方導電性シートおよび回路装置の検査装置並びに回路装置の検査方法 - Google Patents

異方導電性シートおよび回路装置の検査装置並びに回路装置の検査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 1GHz以上の高周波領域、特に10GHz以上の高周波領域での回路装置の検査に使用可能な異方導電性シート、それを用いた回路装置の検査装置、検査方法を提供すること。
【解決手段】 異邦導電性シートは、弾性高分子物質よりなるシート基体中に、高導電性金属が被覆された導電性粒子が厚み方向に配向された状態で含有されており、導電性粒子は高導電性金属が被覆された後に、粒径分離手段により粒径分離が行われ、粗大粒子および過小粒子が除去されており、数平均粒子径が3〜50μmで、その数変動係数が50%以下で、BET比表面積が0.01×103 〜0.7×1032 /kgのであり、導電性粒子の含有割合が重量分率で10〜40であることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体回路装置やプリント配線基板の特性インピーダンスの高周波領域での測定や、電気特性の測定に用いられる異方導電性シートおよび異方導電性シートを用いた検査装置、それを用いた検査方法に関する。
近年、コンピュータ等の処理速度の向上に伴って、CPU(中央処理装置)のクロック周波数およびCPUが外部装置とやりとりするための動作クロック周波数が著しく向上し、伝送される信号も大容量化が進んでいる。
このような状況において、半導体回路装置やそれに用いられるプリント配線基板においては、高周波領域における伝送損失特性、信号遅延特性、特性インピーダンス特性など、これまで以上に厳しい性能の要求がなされつつある。
例えば、プリント配線基板においては、信号線により形成されているプリント配線回路の特性インピーダンスと当該プリント配線回路に電気的に接続される他のプリント配線回路の特性インピーダンスとを整合させることや、プリント配線回路の特性インピーダンスと当該プリント配線回路に電気的に接続される回路負荷のインピーダンスとを整合させることが要求されている。
互いに電気的に接続されるプリント配線回路間に特性インピーダンスの不整合がある場合や、プリント配線回路の特性インピーダンスと当該プリント配線回路に電気的に接続される回路負荷のインピーダンスとに不整合がある場合には、データ信号の一部が信号発信源へと反射されてしまい、これにより、最終的に回路負荷へと向かう信号が弱められ、所望のデータ信号の伝送が行われなくなるおそれがあるという問題が生じる。このような問題は、動作クロック周波数が高くなるにつれて顕著なものとなって無視できないレベルになってしまう。
而して、プリント配線基板の品質を維持するためには、プリント配線基板におけるプリント配線回路の特性インピーダンスを測定することが不可欠であり、その測定結果に基づいてプリント配線基板の良否検査が行われている。
従来より、プリント配線基板におけるプリント配線回路のインピーダンス測定には、TDR(Time Domain Refrectrometry)法が用いられている。
この方法は、インピーダンス測定の対象となる信号回路(被測定回路)と、基準のグランド回路とからなる伝送回路にパルス信号あるいはステップ信号を伝送し、伝送回路内での反射信号を検知すると共に反射信号から求められる反射係数を用いて伝送回路(被測定回路)のインピーダンス値(特性インピーダンス)を得るものである。
このようなTDR法においては、伝送回路に信号を送信する際、信号発信源から導出されるケーブルと伝送回路とを電気的に接続するための仲介役としてプローブが用いられている。
このようなインピーダンス測定用プローブとしては、被測定回路に接触させるための被測定回路用コンタクトピンと、グランド回路に接触させるためのグランド回路用コンタクトピンとを別々に備え、被測定回路用コンタクトピンとグランド回路用コンタクトピンとの間に板状の誘電体層を挟むことによって形成されるマクロストリップ構造のものと、内部導体と外部導体とを同軸線路形状に配置し、内部導体から被測定回路用コンタクトピンを引き出すと共に外部導体からグランド回路用コンタクトピンを引き出すことによって形成される同軸線構造のものとの二つに大別される。
このようなインピーダンス測定用プローブは、いずれの構造のものであっても、被測定回路用コンタクトピンの先端と、グランド回路用コンタクトピンの先端とをそれぞれ被測定回路である信号回路とグランド回路とに同時に接触(コンタクト)させることによってインピーダンス測定が行われる。
しかしながら、従来のインピーダンス測定用プローブにおいては、先の尖ったコンタクトピンをプリント配線基板の信号回路やグランド回路に押し付けることによって導通状態が形成されるため、インピーダンス測定時にプリント配線基板を損傷してしまうことがあった。
更に、金属製のコンタクトピンをプリント配線基板の信号回路やグランド回路に接触させるため、インピーダンス測定用プローブとプリント配線基板との接触状態が不安定で測定に対する信頼性が低いという問題もあり、従来のインピーダンス測定用プローブでは正確にインピーダンスを測定することが困難であった。
また、コンピュータに接続するための機器の動作クロック周波数は今後も更に高くなっていくことが予想され、また、電子部品の微細化、高密度化は更に進むと考えられる。それに伴ってプリント配線基板の品質を確保するために、特性インピーダンスを正確に測定することの重要性が更に増すものと考えられるが、従来のインピーダンス測定用プローブによってはこのような要請に十分に対応することができないおそれがある。
一方、例えば特許文献1に開示されているように、従来、プリント配線基板の電気的検査においては、電気的な接続を達成するための部材として、接触安定性が得られると共に、接触時にプリント配線基板に損傷が生じることを抑制することができることから、異方導電性シートを用い、この異方導電性シートをプリント配線基板と検査電極との間に配置し、接触導通状態を達成することが行われていた。
そして、例えば特許文献2に開示されているように、異方導電性シートを用いた半導体回路装置の検査装置、検査方法が行われていた。
しかしながら、従来知られている異方導電性シートは、高周波領域において使用する場合には伝送損失が大きいなどの問題もあり、このため、高周波領域でのインピーダンス測定においては十分な特性が得られず、高周波領域における回路装置の検査においては実用上、使用が困難なものであった。
高周波信号が導体を流れる際に、逆起電力により導体中心部は電流の流れが阻害され、結果として電流密度が導体表面に集中する、いわゆる表皮効果が知られており、この効果は1GHz以上の高周波信号を導体に通電する際に顕著となってくる。
異方導電性シートは、例えば文献3に示すように、絶縁性のシート基体中に導電性の金属粒子を厚み方向に配列した形状を有し、異方導電性シートの電気抵抗値を低減する目的で導電性金属粒子の表面に高導電性金属層が被覆されている。
そして、文献4に示すように、異方導電性シートの電気抵抗値や繰り返し使用耐久性の改善のため、使用される導電性金属粒子の粒径やそのBET比表面積、高導電性金属層を表面に被覆した導電性複合金属粒子の導電性金属粒子の粒径やそのBET比表面積を規定し、製造に使用する導電性金属粒子に粒径分離手段を用い、粗大粒子や過小粒子を除去した後に高導電性金属層を表面に被覆する方法により、良好な電気抵抗値や繰り返し使用耐久性の異方導電性シートが得られることが示されている。
しかしながら、上記の異方導電性シートは例えば1GHz以下のいわゆる低周波領域における電圧測定等の電気的検査において最適化されたもので、この発明による異方導電性シートを1GHz以上の高周波領域における伝送損失特性、信号遅延特性、特性インピーダンス特性等に使用した場合、その特性は必ずしも十分でなく、そして異方導電性シートを複数製造した場合、製造された異方導電性シートの高周波領域での性能が一定範囲のものが得られにくかった。
上記の異方導電性シートの製造方法においては、高導電性金属層を被覆した後には、粒径分離手段を用いていないか、十分に行っていないため、一部に粗大粒子や過小粒子を含有することもあり、得られる異方導電性シートは、複数の導電部を有する異方導電性シートの場合、同一異方導電性シートの個々の導電部の高周波領域の信号伝達特性のバラツキが大きく、一定範囲となりにくく、そして複数の異方導電性シートを製造した場合、各々の異方導電性シートの高周波領域での性能が一定範囲のものが得られにくいとの欠点があった。
そのため、1GHz以上での高周波領域での半導体回路装置の検査等において、異方導電性シートが劣化して、新たな異方導電性シートに交換した場合、それまでの検査においてNG品として検査されていた半導体回路装置が良品として誤判断されたり、良品がNG品と判断されてしまうこと、あるいは複数の検査装置で平行して検査を行った場合に、個々の検査装置で、良品、NG品の判断が一定しない等の問題が生じて、検査への実質上での使用が困難という問題点があった。
特開平3−183974号公報 特願2003−30784号公報 特開平3−196416号公報 特開2002−173702号公報
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、その第1の目的は、1GHz以上の高周波領域、特に10GHz以上の高周波領域の回路装置についても所定の電気的検査を行うことができる異方導電性シートを提供することにある。
本発明の第2の目的は、例えば1GHz以上の高周波領域において回路装置の所期の電気的検査を行うことができる回路装置の検査装置を提供することにある。
本発明の第3の目的は、1GHz以上の高周波領域、特に10GHz以上の高周波領域の回路装置についても所定の電気的検査を行うことができる異方導電性シートを確実に提供することのできる製造方法を提供することにある。
本発明の第4の目的は、1GHz以上の高周波領域、特に10GHz以上の高周波領域において、回路装置やプリント基板についても所定の電気的検査を行うことができる検査装置および、それを用いた回路装置やプリント基板の高周波領域のでの検査方法を提供することにある。
第1の本発明の異方導電性シートは、弾性高分子物質よりなるシート基体中に、高導電性金属が被覆された導電性粒子が厚み方向に配向された状態で含有されてなる異方導電性シートであって、その厚みが10〜100μmであり、導電性粒子は高導電性金属が被覆された後に、粒径分離手段により粒径分離が行われ、粗大粒子および過小粒子が除去されてなるものであり、その導電性粒子の数平均粒子径が3〜50μmで、その数変動係数が50%以下で、BET比表面積が0.01×103 〜0.7×1032 /kgのであり、導電性粒子の含有割合が重量分率で10〜40であって、回路装置の高周波領域の検査に使用されることを特徴とする。
第2の本発明の異方導電性シートは、弾性高分子物質よりなるシート基体中に、高導電性金属が被覆された導電性粒子が密に含有されてなる厚み方向に伸びる複数の導電部と、この導電部を相互に絶縁する絶縁部とが形成されてなる異方導電性シートであって、その厚みが10〜100μmであり、導電性粒子は高導電性金属が被覆された後に、粒径分離手段により粒径分離が行われ、粗大粒子および過小粒子が除去されてなるものであり、その導電性粒子の数平均粒子径が3〜50μmで、その数変動係数が50%以下で、BET比表面積が0.01×103 〜0.7×1032 /kgのであり、その導電部における導電性粒子の含有割合が重量分率で10〜40であって、回路装置の高周波領域の検査に使用されることを特徴とする。
本発明の異方導電性シートにおいては、その製造方法において、粒径分離手段が、複数の粒径分離手段が各々1回以上行われていることを特徴とする
本発明の異方導電性シートにおいては、その製造方法において、粒径分離手段が、遠心分離機を用いた分離手段と、分子ふるいを用いた分離手段とを含むことを特徴とする。
本発明の回路装置の検査装置は、上記の異方導電性シートを備えてなり、検査において1GHz以上の高周波信号を用いることを特徴とする。
本発明の回路装置に検査方法は、上記の異方導電性シートを備えてなり、検査において1GHz以上の高周波信号を用いることを特徴とする。
本発明の異方導電性シートは、高導電性金属が表面に被覆された後に、粒径分離手段により粒径分離が行われた、特定の数平均粒子径、BET比表面積、変動係数をとを有する導電性粒子を特定量含有してなるため、高導電性金属を被覆した後に粒径分離を施していない導電性粒子を用いて製造された異方導電性粒子より、粗大粒子、過小粒子が含有されている割合が実質的に小さい。
そのため、本発明の異方導電性シートは一定範囲の表面積と数平均粒子径を有する導電性粒子が、異方導電性シートの厚み方向に連鎖して配置されており、該異方導電性シートを介して検査装置と被検査装置を接続し、1GHz以上の高周波信号を通電した場合、一定範囲の表面積を有する導電性粒子を一定範囲の個数を介して通電し、異方導電性シートの厚み方向に高周波信号を通電することができる。
高周波信号が異方導電性シートを通電する際、逆起電力により導電性粒子の中心部は流れが阻害され、電流密度が導電性粒子の表面に集中することが知られており、本発明の異方導電性シートに高周波信号を通電した場合においては、一定範囲の表面積の複数の導電性粒子の連鎖の表面に高周波信号の電流密度が集中して通電するので、その導電部個々における高周波信号特性が一定範囲のものとなり易い。
そのため、例えば高周波領域の回路装置のインピーダンス測定において、抵抗損失が低い状態でインピーダンス測定が行うことができるという優れた電気的特性を有すると共に、十分な弾性が維持されていることから、加圧導通時に被測定基板を損傷させることが少なく、繰り返し使用の耐久性が良好なものである。
従って、本発明の異方導電性シートは、1GHz以上の高周波領域、特に10GHz以上の高周波領域のインピーダンス測定に好適に使用することができ、微細なピッチのプリント配線基板や電子部品などを測定対象とすることができる。
本発明の回路装置の検査装置は、上記の異方導電性シートを備えてなるものであるため、当該異方導電性シートが有する低伝送損失性と、被測定基板に対する傷つけ防止効果と、良好な繰り返し使用の耐久性とに由来して、高周波領域、具体的には1G以上の高周波領域において優れた性能を示すものである。
従って、本発明のインピーダンス測定用プローブによれば、1GHz以上の高周波領域、特に10GHz以上の高周波領域において、インピーダンス測定時において被測定基板に損傷が生じることが抑制されると共に、高い測定信頼性を得ることができる。
そして、複数の導電部をもつ異方導電性シートにおいては、個々の導電部の高周波特性が一定範囲のものとなり、更に同一形状の異方導電性シートを複数製造しても、各々の異方導電性シートの導電部と、他の異方導電性シートとの導電部との1GHz以上の高周波領域、特に10GHz以上の高周波領域における特性が一定のものになり易い。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明の異方導電性シートは、高周波領域での回路装置の検査に用いられる異方導電性シートであって、導電性粒子と弾性高分子物質よりなる基体とにより構成されるものである。
具体的には、下記の(1)および(2)の構成を有する異方導電性シートである。
(1)弾性高分子物質よりなるシート基体中に、導電性粒子が面方向に分散し、かつ厚み方向に並ぶように配向した状態で含有されてなるもの(以下、「第1の異方導電性シート」ともいう。)
(2)弾性高分子物質よりなるシート基体中に、導電性粒子が密に含有されてなる厚み方向に伸びる複数の導電部と、この導電部を相互に絶縁する絶縁部とが形成されているもの(以下、「第2の異方導電性シート」ともいう。)
本発明の異方導電性シートを構成する導電性粒子は、その数平均粒子径が3〜50μmであることが必要とされる。
この導電性粒子の数平均粒子径は、5〜30μmであることが好ましく、8〜20μmであることが特に好ましい。
ここで、「導電性粒子の数平均粒子径」とは、レーザー回折散乱法によって測定されたものをいう。
導電性粒子の数平均粒子径が3μm以上であることにより、得られる異方導電性シートが導電性粒子が含有されている部分の加圧変形が容易なものとなり、また、磁性の導電性粒子を用い磁場配向により異方導電性シートを製造する場合は、その製造工程において、磁場配向処理によって磁性導電性粒子を配向させやすくなり、そのため、得られる異方導電性シートが異方性の高いものとなり、特に磁性導電性粒子がシート基体中において面方向に均一に分散した状態の異方導電性シートは分解能(加圧導通時における横方向に隣接するインピーダンス測定用の検査電極間の絶縁性)が良好なものとなる。
一方、磁性導電性粒子の数平均粒子径が50μm以下であることにより、得られる異方導電性シートが、その弾性が良好なものとなり、特に第2の異方導電性シートにおいては、微細な導電部を容易に形成することができる。
磁性の導電性粒子(以下において「磁性導電性粒子」と略する)を用いる場合には、後述する製造方法により異方導電性シートを形成するためのシート成形材料中において、当該磁性導電性粒子を磁場の作用によって容易に移動させることができる観点から、その飽和磁化が0.1Wb/m2 以上のものを好ましく用いることができ、より好ましくは0.3Wb/m2 以上、特に好ましくは0.5Wb/m2 以上のものである。
飽和磁化が0.1Wb/m2 以上であることにより、その製造工程において磁性導電性粒子を磁場の作用によって確実に移動させて所望の配向状態とすることができるため、異方導電性シートを使用する際に磁性導電性粒子の連鎖を形成することができる。
磁性導電性粒子の具体例としては、鉄、ニッケル、コバルトなどの磁性を示す金属の粒子若しくはこれらの合金の粒子またはこれらの金属を含有する粒子、またはこれらの粒子を芯粒子とし、当該芯粒子の表面に高導電性金属を被覆した複合粒子、あるいは非磁性金属粒子若しくはガラスビーズなどの無機物質粒子またはポリマー粒子を芯粒子とし、当該芯粒子の表面に、高導電性金属のメッキを施した複合粒子、あるいは芯粒子に、フェライト、金属間化合物などの導電性磁性体および高導電性金属の両方を被覆した複合粒子などが挙げられる。
ここで、「高導電性金属」とは、0℃における導電率が5×106 Ω-1-1以上の金属をいう。
このような高導電性金属としては、具体的に、金、銀、ロジウム、白金、クロムなどを用いることができ、これらの中では、化学的に安定でかつ高い導電率を有する点で金を用いることが好ましい。
これらの磁性導電性粒子の中では、ニッケル粒子を芯粒子とし、その表面に金や銀などの高導電性金属のメッキを施した複合粒子が好ましい。
芯粒子の表面に高導電性金属を被覆する手段としては、特に限定されるものではないが、例えば無電解メッキ法を用いることができる。
磁性導電性粒子は、その数平均粒子径の変動係数が50%以下のものであることが好ましく、より好ましくは40%以下、更に好ましくは30%以下、特に好ましくは20%以下のものである。
ここで、「数平均粒子径の変動係数」とは、式:(σ/Dn)×100(但し、σは、粒子径の標準偏差の値を示し、Dnは、粒子の数平均粒子径を示す。)によって求められるものである。
磁性導電性粒子の数平均粒子径の変動係数が50%以下であることにより、粒子径の不揃いの程度が小さくなるため、得られる異方導電性シートにおける磁性導電性粒子が含有されている部分の導電性のバラツキを小さくすることができる。
このような磁性導電性粒子は、金属材料を常法により粒子化し、あるいは市販の金属粒子を用意し、この粒子に対して分級処理を行うことにより得ることができる。
粒子の分級処理は、例えば空気分級装置、音波ふるい装置などの分級装置によって行うことができる。
また、分級処理の具体的な条件は、目的とする導電性金属粒子の数平均粒子径、分級装置の種類などに応じて適宜設定される。
磁性導電性粒子においては、その具体的な形状は、特に限定されるものではないが、複数の球形の一次粒子が一体的に連結されてなる二次粒子からなる形状のものを好ましい形状の粒子として挙げることができる。
磁性導電性粒子は、芯粒子の表面に高導電性金属が被覆されてなる。
良好な導電性が得られる観点から、当該導電性複合金属粒子の表面における高導電性金属の被覆率(芯粒子の表面積に対する高導電性金属の被覆面積の割合)が40%以上であることが好ましく、更に好ましくは45%以上、特に好ましくは47〜95%である。
また、高導電性金属の被覆量は、芯粒子の重量の2.5〜50質量%であることが好ましく、より好ましくは3〜45質量%、更に好ましくは3.5〜40質量%、特に好ましくは5〜30質量%である。
本発明の導電性粒子は、芯粒子の表面に高導電性金属を被覆した後に、粒径分離手段により粒径分離が行われ、粗大粒子および過小粒子が除去されてなる。
この粒径分離手段としては、例えば空気分級装置を用いる手段、音波ふるい装置などの分級装置を用いる手段、水流を用いる手段等があげられる。
これらの粒径分離手段は、複数の手段を用いて行うことが好ましい。
各々の粒径分離手段は1回以上用いられて、その合計回数が2回以上実施されることが好ましい。更に好ましくは各粒径分離手段は2回以上実施されるこいとが好ましい。
そして、各粒径分離手段が複数回行われる場合には、同一の粒径分離手段を連続して行わず、異なる粒径分離手段を行った後、同一の粒径分離手段を行うことが好ましい。
このように粒径分離手段を行うことにより、粗大粒子や過小粒子が効率よく除去され、粗大粒子や過小粒子が含まれる割合の小さい高導電性粒子が被覆された導電性粒子が得られる。
なお、分級処理の具体的な条件は、目的とする導電性金属粒子の数平均粒子径、分級装置の種類などに応じて適宜設定される。
第1の異方導電性シートにおいては、磁性導電性粒子の含有割合は、重量分率で10〜40%であり、特に15〜30%であることが好ましい。
磁性導電性粒子の含有割合が10%未満である場合には、異方導電性シートは高周波領域の検査において、特に1GHz以上の高周波領域の測定において伝送損失が低くなりにくい。
一方、磁性導電性粒子の含有割合が40%を超える場合には、異方導電性シートはその弾性が小さくなって脆弱なものとなりやすく、測定時に被検査回路装置を傷つけやすくなる。
第2の異方導電性シートにおいては、導電部における磁性導電性粒子の含有割合は、重量分率で10〜40%であり、特に15〜30%であることが好ましい。
磁性導電性粒子の含有割合が10%未満である場合には、異方導電性シートは高周波領域の検査測定において、特に1GHz以上の高周波領域の測定において伝送損失が低くなりにくい。
一方、磁性導電性粒子の含有割合が40%を超える場合には、異方導電性シートの導電部は弾性が小さくなって脆弱なものとなりやすく、測定時に被検査回路装置を傷つけやすくなる。
本発明の異方導電性シートのシート基体を構成する弾性高分子物質は、液状ゴムの硬化物であることが好ましく、かかる液状ゴムとしては、液状シリコーンゴム、液状ポリウレタンゴムなどを用いることができる。これらの中でも、液状シリコーンゴムが好ましい。 高分子物質形成材料としての液状シリコーンゴムは、その粘度が歪速度10-1secで105 ポアズ以下のものが好ましく、縮合型のもの、付加型のもの、ビニル基やヒドロキシル基を含有するものなどのいずれであってもよい。
具体的には、ジメチルシリコーン生ゴム、メチルビニルシリコーン生ゴム、メチルフェニルビニルシリコーン生ゴムなどを挙げることができる。
これらの中で、ビニル基を含有する液状シリコーンゴム(ビニル基含有ポリジメチルシロキサン)は、通常、ジメチルジクロロシランまたはジメチルジアルコキシシランを、ジメチルビニルクロロシランまたはジメチルビニルアルコキシシランの存在下において、加水分解および縮合反応させ、例えば引続き溶解−沈殿の繰り返しによる分別を行うことにより得られる。
また、ビニル基を両末端に含有する液状シリコーンゴムは、オクタメチルシクロテトラシロキサンのような環状シロキサンを触媒の存在下においてアニオン重合し、重合停止剤として例えばジメチルジビニルシロキサンを用い、その他の反応条件(例えば、環状シロキサンの量および重合停止剤の量)を適宜選択することにより得られる。ここで、アニオン重合の触媒としては、水酸化テトラメチルアンモニウムおよび水酸化n−ブチルホスホニウムなどのアルカリまたはこれらのシラノレート溶液などを用いることができ、反応温度は、例えば80〜130℃である。
一方、ヒドロキシル基を含有する液状シリコーンゴム(ヒドロキシル基含有ポリジメチルシロキサン)は、通常、ジメチルジクロロシランまたはジメチルジアルコキシシランを、ジメチルヒドロクロロシランまたはジメチルヒドロアルコキシシランの存在下において、加水分解および縮合反応させ、例えば引続き溶解−沈殿の繰り返しによる分別を行うことにより得られる。
また、ヒドロキシル基を含有する液状シリコーンゴムは、環状シロキサンを触媒の存在下においてアニオン重合し、重合停止剤として、例えばジメチルヒドロクロロシラン、メチルジヒドロクロロシランまたはジメチルヒドロアルコキシシランなどを用い、その他の反応条件(例えば、環状シロキサンの量および重合停止剤の量)を適宜選択することによっても得られる。ここで、アニオン重合の触媒としては、水酸化テトラメチルアンモニウムおよび水酸化n−ブチルホスホニウムなどのアルカリまたはこれらのシラノレート溶液などを用いることができ、反応温度は、例えば80〜130℃である。
このような弾性高分子物質は、その分子量Mw(標準ポリスチレン換算重量平均分子量をいう。)が10000〜40000のものであることが好ましい。
また、得られる第1の異方導電性シートの耐熱性の観点から、分子量分布指数(標準ポリスチレン換算重量平均分子量Mwと標準ポリスチレン換算数平均分子量Mnとの比Mw/Mnの値をいう。)が2以下のものが好ましい。
本発明の異方導電性シートを得るための、高分子物質形成材料と磁性導電性粒子とを含有する、後述する製造方法により異方導電性シートを形成するためのシート成形材料中には、高分子物質形成材料を硬化させるための硬化触媒を含有させることができる。
本発明の異方導電性シートは、磁性を示さない導電性物質(以下、「非磁性導電性物質」ともいう。)を含有してなるものであってもよい。
具体的には、第1の異方導電性シートにおいては、非磁性導電性物質は均一に分散された状態で含有され、また、第2の異方導電性シートにおいては、当該第2の異方導電性シートを構成する導電部と絶縁部とに均一に分散された状態で含有される。
非磁性導電性物質は、硬化処理前の高分子物質形成材料に添加することにより、成形されて得られる異方導電性シートにおいて、面方向および厚み方向ともに均一に分散する状態で含有させることができる。
このような非磁性導電性物質は、適量の添加により、得られる異方導電性シートにおいてその異方導電性を損なうことなく、当該異方導電性シートが帯電することを防止する効果を示す。
異方導電性シートが非磁性導電性物質の効果によって帯電することが防止されてなるものである場合には、当該異方導電性シートを用いたインピーダンス測定の繰り返し実施時において、当該異方導電性シートが帯電することに起因して測定結果に悪影響が生じることを防止することができる。
非磁性導電性物質としては、それ自体が導電性を示す物質(以下、「自己導電性物質」ともいう。)、吸湿することによって導電性が発現される物質(以下、「吸湿導電性物質」ともいう。)などを用いることができる。
自己導電性物質としては、一般的には、金属結合により導電性を示す物質、余剰電子の移動によって電荷の移動が起こる物質、空孔の移動によって電荷の移動が起こる物質、イオンを生成し、そのイオンが電荷を運ぶ物質、主鎖に沿ってπ結合を有し、その相互作用により導電性を示す物質、側鎖にある基の相互作用によって電荷の移動を起こす物質などから選択して用いることができる。
具体的には、第4級アンモニウム塩、アミン系化合物などの陽イオンを生成する物質;脂肪族スルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、高級アルコールエチレンオキサイド付加硫酸エステル塩、高級アルコール燐酸エステル塩、高級アルコールエチレンオキサイド付加燐酸エステル塩などの陰イオンを生成する物質;ベタインなどの陽イオンおよび陰イオンの両方を生成する物質;ポリアセチレン系ポリマー、アクリル系ポリマー、ポリフェニレン系ポリマー、複素環ポリマー、ラダーポリマー、ネットワークポリマー、イオン性ポリマーなどの導電性高分子物質などを用いることができる。
自己導電性物質の1種として例示したイオンを生成する物質は、界面活性剤として総称されることもある。
また、ポリアセチレン系ポリマー、アクリル系ポリマー、ポリフェニレン系ポリマー、ラダーポリマー、ネットワークポリマーなどのポリマーにおいては、金属イオンなどをドープすることによって導電性をコントロールすることも可能である。
吸湿導電性物質は、一般的には、吸湿性の大きい物質であることが好ましく、極性の大きい基である、水酸基やエステル基などを有する物質であることが好ましい。
具体的には、クロルポリシロキサン、アルコキシシラン、アルコキシポリシラン、アルコキシポリシロキサンなどの珪素化合物;導電性ウレタン、ポリビニルアルコールまたはその共重合体などの高分子物質、高級アルコールエチレンオキサイド、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、多価アルコール脂肪酸エステルなどのアルコール系界面活性剤、多糖類などを用いることができる。
以上の非磁性導電性物質のうち、好ましいものとしては脂肪族スルホン酸塩を挙げることができる。
また、脂肪族スルホン酸塩のうち、特にアルキルスルホン酸の金属塩を用いることが好ましく、この場合には、得られる異方導電性シートに適度の導電性が付与されて良好な帯電防止効果が得られると共に、アルキルスルホン酸の金属塩が優れた熱安定性を有するために、当該異方導電性シートを高周波領域でのインピーダンス測定に繰り返し用いた場合にも安定した帯電防止効果が得られる。
アルキルスルホン酸の金属塩としては、アルカリ金属の塩が好ましい。
アルカリ金属の塩の具体例としては、1−デカンスルホン酸ナトリウム、1−ウンデカンスルホン酸ナトリウム、1−ドデカンスルホン酸ナトリウム、1−トリデカンスルホン酸ナトリウム、1−テトラデカンスルホン酸ナトリウム、1−ペンタデカンスルホン酸ナトリウム、1−ヘキサデカンスルホン酸ナトリウム、1−ヘプタデカンスルホン酸ナトリウム、1−オクタデカンスルホン酸ナトリウム、1−ノナデカンスルホン酸ナトリウム、1−エイコサンデカンスルホン酸ナトリウム、1−デカンスルホン酸カリウム、1−ウンデカンスルホン酸カリウム、1−ドデカンスルホン酸カリウム、1−トリデカンスルホン酸カリウム、1−テトラデカンスルホン酸カリウム、1−ペンタデカンスルホン酸カリウム、1−ヘキサデカンスルホン酸カリウム、1−ヘプタデカンスルホン酸カリウム、1−オクタデカンスルホン酸カリウム、1−ノナデカンスルホン酸カリウム、1−エイコサンデカンスルホン酸カリウム、1−デカンスルホン酸リチウム、1−ウンデカンスルホン酸リチウム、1−ドデカンスルホン酸リチウム、1−トリデカンスルホン酸リチウム、1−テトラデカンスルホン酸リチウム、1−ペンタデカンスルホン酸リチウム、1−ヘキサデカンスルホン酸リチウム、1−ヘプタデカンスルホン酸リチウム、1−オクタデカンスルホン酸リチウム、1−ノナデカンスルホン酸リチウム、1−エイコサンデカンスルホン酸リチウムおよびこれらの異性体を挙げることができる。
これらの化合物のうちでは、耐熱性が優れている点でナトリウム塩が特に好ましい。
また、これらの化合物は、複数種を混合して使用しても差し支えない。
アルキルスルホン酸の金属塩の含有割合は、シート基材を構成する高分子物質における0.1〜30質量%の範囲内とすることが好ましい。
その理由は、アルキルスルホン酸の金属塩の含有割合が0.1質量%未満である場合には、得られる異方導電性シートにおける帯電防止効果が低くなる場合があり、一方、30質量%を超える場合には、得られる異方導電性シートの機械的強度が低下したり、また、特に第2の異方導電性シートにおいては、互いに隣り合う導電部間に位置する絶縁部の電気伝導度が高くなって両導電部間の絶縁性が不十分となる場合があるので好ましくない。
図1は、第1の本発明に係る異方導電性シートの一例における構成を示す説明用断面図である。
この第1の異方導電性シート10は、弾性高分子物質よりなるシート基材中に、磁性導電性粒子Pが、面方向には均一に分散し、厚み方向には配向した状態で含有されてなるものである。
このような第1の異方導電性シート10は、例えば以下の方法によって製造することができる。
先ず、硬化処理によりシート基体となる高分子物質形成材料中に、磁性導電性粒子Pおよび必要に応じて用いられる非磁性導電性物質が分散されてなる流動性のシート成形材料を調製し、図2に示すように、このシート成形材料を金型20内に注入してシート成形材料層10Aを形成する。
ここで、金型20は、それぞれ矩形の強磁性体板よりなる上型21および下型22が、矩形の枠状のスペーサー23を介して互いに対向するよう配置されて構成され、上型21の下面と下型22の上面との間にキャビティが形成されるものである。
次いで、上型21の上面および下型22の下面に、例えば電磁石または永久磁石を配置し、金型20内のシート成形材料層10Aにその厚み方向に平行磁場を作用させる。この磁場配向処理の結果、シート成形材料層10Aにおいては、当該シート成形材料層中に分散されている磁性導電性粒子Pが、図3に示すように、面方向に分散された状態を維持しながら厚み方向に並ぶよう配向する。
また、シート成形材料層10A中に、非磁性導電性物質が含有されている場合には、当該非磁性導電性物質は、平行磁場が作用しても当該シート成形材料層10A中に分散されたままの状態である。
そして、この状態において、シート成形材料層10Aを硬化処理することにより、絶縁性の弾性高分子物質よりなるシート基体中に、磁性導電性粒子Pが厚み方向に並ぶよう配向した状態で含有されてなる第1の異方導電性シート10が得られる。
以上の製造工程において、シート成形材料層10Aに作用される平行磁場の強度は、平均で0.02〜1.5Tとなる大きさが好ましい。
永久磁石によってシート成形材料層10Aの厚み方向に平行磁場を作用させる場合において、当該永久磁石としては、上記の範囲の平行磁場の強度が得られる点で、アルニコ(Fe−Al−Ni−Co系合金)、フェライトなどよりなるものを用いることが好ましい。
シート成形材料層10Aの硬化処理は、平行磁場を作用させたままの状態で行うこともできるが、平行磁場の作用を停止させた後に行うこともできる。
また、平行磁場は作用を途中で停止して、磁場の作用を停止した後、再度、平行磁場を作用させて磁性導電性粒子を配向させてもよい。
そして、一旦停止し再度平行磁場を作用させる際に、平行磁場の作用方向を逆転させてもよい。
このように、平行磁場の作用を一旦停止して、逆方向の平行磁場を作用させることにより、磁性導電性粒子がより密に配列され、低加圧圧力にて低抵抗値を示す異方導電性シートが得られやすい。
特に第2の本発明に係わる異方導電性シートの製造方法において、このような方法で平行磁場を作用させることにより、高密度に磁性導電性粒子が配列した導電部を備えた異方導電性シートが得られ、こうして得られた異方導電性シートは、高周波領域での検査の使用において、高周波特性に加え低加圧圧力にて低抵抗値を示すことにより、更に好ましい。
シート成形材料層10Aの硬化処理は、使用される材料によって適宜選定されるが、通常、加熱処理によって行われる。具体的な加熱温度および加熱時間は、シート成形材料層10Aを構成する高分子物質形成用材料などの種類、磁性導電性粒子Pの移動に要する時間などを考慮して適宜設定される。
第1の異方導電性シート10は、その厚みが10〜100μmであることが好ましい。
厚みが10μm未満である場合には、異方導電性シートはその弾性が低いものとなり、そのため、この異方導電性シートを被検査物と検査電極との間に配置して加圧を行い接触導通状態を達成する際に、被検査物が傷つきやすくなる。
一方、厚みが100μmを超える場合には、異方導電性シートを被検査物と検査電極との間に配置して加圧を行い接触導通状態を達成する際に、被検査物と検査電極との間の距離が大きくなり、高周波領域、具体的には1GHz以上の高周波領域の測定において伝送損失が低くなりにくい。
そして、第1の異方導電性シート10においては、その厚みW1 (μm)と、磁性導電性粒子の数平均粒子径D(μm)との比率W1 /Dが1.1〜10であることが好ましい。
比率W1 /Dが1.1未満である場合には、異方導電性シートの厚みに対して磁性導電性粒子の直径が同等あるいは大きいものとなるため、この異方導電性シートはその弾性が低いものとなり、そのため、この異方導電性シートを被検査物と検査電極との間に配置して加圧を行い接触導通状態を達成する際に、被検査物が傷つきやすくなる。
一方、比率W1 /Dが10を超える場合には、異方導電性シートを被検査物と検査電極との間に配置して加圧を行い接触導通状態を達成する際に、被検査物と検査電極との間に多数の導電性粒子が配列して連鎖を形成することとなり、そのため、多数の導電性粒子同士の接点が存在することから、高周波領域、具体的には1GHz以上の高周波領域の測定において伝送損失が低くなりにくい。
図4は、第2の本発明に係る異方導電性シートの一例における構成を示す説明用断面図である。
この第2の異方導電性シート40は、弾性高分子物質よりなるシート基材中に磁性導電性粒子が密に含有されてなる厚み方向に伸びる複数の導電部11と、この導電部11を相互に絶縁する、弾性高分子物質よりなるシート基材によって構成される絶縁部12とよりなるものである。
この図の例においては、導電部11は、絶縁部12の両表面から突出した状態に形成されている。
このような第2の異方導電性シート40は、例えば次のようにして製造することができる。
図5は、第2の異方導電性シート40を製造するために用いられる金型の一例における構成を示す説明用断面図である。
この金型は、上型50およびこれと対となる下型55が、枠状のスペーサー54を介して互いに対向するよう配置されて構成され、上型50の下面と下型55の上面との間にキャビティが形成されるものである。
上型50においては、基板51の下面に、目的とする異方導電性シート40の導電部11の配置パターンに対掌なパターンに従って強磁性体層52が形成され、この強磁性体層52以外の個所には、当該強磁性体層52の厚みより大きい厚みを有する非磁性体層53が形成されている。
一方、下型55においては、基板56の上面に、目的とする異方導電性シート40の導電部11の配置パターンと同一のパターンに従って強磁性体層57が形成され、この強磁性体層57以外の個所には、当該強磁性体層57の厚みより大きい厚みを有する非磁性体層58が形成されている。
このような金型を用い、第1の本発明の異方導電性シートと同様な成形方法により、図6に示すように、当該金型内に、硬化処理によりシート基体となる高分子物質形成材料中に磁性導電性粒子Pおよび必要に応じて用いられる非磁性導電性物質が分散されてなる流動性のシート成形材料を注入してシート成形材料層40Aを形成し、上型50の上面および下型55の下面に、例えば電磁石または永久磁石を配置し、金型内のシート成形材料層40Aにその厚み方向に平行磁場を作用させる。この磁場配向処理の結果、図7に示すように、シート成形材料層40Aには、上型50の強磁性体層52とこれに対応する下型55の強磁性体層57との間の部分において、それ以外の部分より大きい強度の磁場が作用されることから、シート成形材料層40A中に分散されている磁性導電性粒子Pが大きい強度の磁場が作用されている部分11Aに集合する。そして、この状態において、シート成形材料層40Aを硬化処理することにより、弾性高分子物質よりなるシート基材中に磁性導電性粒子Pが密に含有されてなる厚み方向に伸びる複数の導電部11と、この導電部11を相互に絶縁する絶縁部12とよりなる第2の異方導電性シート40が得られる。
第2の異方導電性シート40は、導電部11の厚みが10〜100μmであることが好ましい。
導電部11の厚みが10μm未満である場合には、異方導電性シートはその弾性が低いものとなり、そのため、この異方導電性シートを被検査物と検査電極との間に配置して加圧を行い接触導通状態を達成する際に、被検査物が傷つきやすくなる。
一方、導電部11の厚みが100μmを超える場合には、異方導電性シートを被検査物と検査電極との間に配置して加圧を行い接触導通状態を達成する際に、被検査物と検査電極との間の距離が大きくなり、高周波領域、具体的には1GHz以上の高周波領域の測定において伝送損失が低くなりにくい。
そして、第2の異方導電性シート40においては、その導電部11の厚みW2 (μm)と、磁性導電性粒子の数平均粒子径D(μm)との比率W2 /Dが1.1〜10であることが好ましい。
比率W2 /Dが1.1未満である場合には、異方導電性シートの導電部の厚みに対して磁性導電性粒子の直径が同等あるいは大きいものとなるため、この異方導電性シートの導電部はその弾性が低いものとなり、そのため、この異方導電性シートを被検査物と検査電極との間に配置して加圧を行い接触導通状態を達成する際に、被検査物が傷つきやすくなる。
一方、比率W2 /Dが10を超える場合には、異方導電性シートを被検査物と検査電極との間に配置して加圧を行い接触導通状態を達成する際に、被検査物と検査電極との間に多数の導電性粒子が配列して連鎖を形成することとなり、そのため、多数の導電性粒子同士の接点が存在することから、高周波領域、具体的には1GHz以上の高周波領域の測定において伝送損失が低くなりにくい。
本発明の異方導電性シートにおいては、上記の実施の形態に限定されず種々の変更を加えることが可能である。
例えば第2の異方導電性シートは、図8および図9に示すように、円柱状の導電部Kと、当該導電部Kよりも大きい内径を有すると共に、この導電部Kと同軸を有する円筒状の導電部Gとの2つの導電部を備えてなるものであってもよい。
この異方導電性シート80においては、インピーダンス測定用のプローブに用いられるもので、導電部Kはインピーダンス測定用プローブ本体の測定回路に接続される導電部であり、また、導電部Gはインピーダンス測定用プローブ本体のグランド回路接続用回路に接続される導電部である。
異方導電性シート80を構成するこれらの導電部Kおよび導電部Gには、磁性導電性粒子が密に含有されており、また、導電部Kと導電部Gとは絶縁部Nにより電気的に絶縁されている。
図10は、図8および図9に示した異方導電性シート80がインピーダンス測定用プローブ本体に備えられてなる、本発明のインピーダンス測定用プローブを示す説明用概念図である。
このインピーダンス測定用プローブ120は、円柱状の測定回路121と、当該測定回路121よりも大きい内径を有すると共に、この測定回路121と同軸を有する円筒状のグランド回路接続用回路122と有する、その全体形状が円柱状のインピーダンス測定用プローブ本体120Aと、異方導電性シート80とよりなるものである。
このインピーダンス測定用プローブ120において、異方導電性シート80の片面(図10において下面)側の導電部Kの端面は、インピーダンス測定用プローブ本体120Aの測定回路121に接続され、また、当該片面側の導電部Gの端面は、インピーダンス測定用プローブ本体120Aのグランド回路接続用回路122に接続されている。
この図の例において、異方導電性シート80は、導電部Kが測定回路121に適合した径を有し、導電部Gがグランド回路接続用回路122に適合した径を有している。
この異方導電性シート80が備えられてなるインピーダンス測定用プローブ120は、当該異方導電性シート80のインピーダンス測定用プローブ本体120Aと接続されている片面と反対側の面(図10において上面)を、被測定基板であるプリント配線基板に接触させ加圧することにより、異方導電性シート80の各導電部(導電部Kおよび導電部G)を介して、プリント配線基板の被測定回路とインピーダンス測定用プローブ本体120Aの測定回路121とが接続されると共に、プリント配線基板の基準のグランド回路とインピーダンス測定用プローブ本体120Aのグランド回路接続用回路122とが接続されることによって導通が達成され、インピーダンス測定が実施される。
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
〔磁性芯粒子の調製〕
市販のニッケル粒子(Westaim社製,「FC1000」)を用い、以下のようにして磁性芯粒子[A]を調製した。
コアンダ効果を利用した空気分級機(日鉄鉱業社製,「エルボージェット分級機 EJ−L−3型」)によって、ニッケル粒子2kgを、比重8.9、エジェクター圧0.2MPa、カットポイントF6μm、M12μm、ニッケル粒子の供給速度1.47kg/hrの設定条件で分級処理して捕集することにより、磁性芯粒子1.4kgを調製した。この磁性芯粒子を「磁性芯粒子[A]」とする。
得られた磁性芯粒子[A]は、数平均粒子径が8.5μm、粒子径の変動係数が31%、BET比表面積が0.45×103 m2 /kg、飽和磁化が0.6Wb/m2 であった。
〔導電性粒子の調製〕
(1)磁性芯粒子の表面酸化膜除去処理:
粉末処理槽内に、磁性芯粒子[A]100gを投入し、更に、1.5Nの塩酸水溶液2Lを加えて攪拌し、磁性芯粒子[A]を含有するスラリーを得た。このスラリーを常温で30分間攪拌することにより、磁性芯粒子[A]の表面酸化膜除去処理を行い、その後、1分間静置して磁性芯粒子[A]を沈殿させ、上澄み液を除去した。
次いで、表面酸化膜除去処理が施された磁性芯粒子[A]に純水2Lを加え、常温で2分間攪拌し、その後、1分間静置して磁性芯粒子[A]を沈殿させ、上澄み液を除去した。この操作を更に2回繰り返すことにより、磁性芯粒子[A]の表面洗浄処理を行った。
(2)磁性芯粒子の酸化防止処理:
表面酸化膜除去処理および表面洗浄処理が施された磁性芯粒子[A]に、水溶性フラーレン(三菱商事,「PEG−フラーレン」)の0.5質量%水溶液を加えて攪拌することにより、磁性芯粒子[A]を含有するスラリーを得た。このスラリーを常温で30分間攪拌することにより、磁性芯粒子の酸化防止処理を行い、その後、1分間静置して磁性芯粒子[A]を沈殿させ、上澄み液を除去した。
(3)高導電性金属被覆層の形成:
酸化防止処理が施された磁性芯粒子[A]を粉体メッキ装置の処理槽内に投入し、金の含有割合が20g/Lの金メッキ液(田中貴金属工業社製,「レクトロレス」)を加え、処理槽内の温度を90℃に昇温して攪拌することにより、スラリーを調製した。この状態で、スラリーを攪拌しながら、磁性芯粒子[A]に対して金の無電解メッキを行った。その後、スラリーを放冷しながら静置して粒子を沈殿させ、上澄み液を除去することにより、磁性芯粒子の表面に金よりなる中間被覆層が形成されてなる中間体粒子を調製した。次いで、処理槽内に純水2Lを加え、常温で2分間攪拌した後、1分間静置して粒子を沈殿させ、上澄み液を除去した。この操作を更に2回繰り返すことにより、中間体粒子の表面洗浄処理を行った。
そして、この導電性粒子を、90℃に設定された乾燥機によって乾燥処理を行い導電性粒子[A]を得た。
(4)導電性粒子の分級処理:
〈粒径分離処理1〉
導電性粒子[A]を、セラミック棒の複数個が投入されたボールミル装置内に投入し、2時間粉砕処理を行った。その後、導電性粒子を、ボールミル装置から取り出し、音波篩器(筒井理化学機器(株)製,「SW−20AT形」)によって分級処理した。具体的には、それぞれ開口径が32μm、20μm、16μm、の3つの篩を上からこの順で3段に重ね合わせ、篩の各々にセラミックボール7gを投入し、最上段の篩(開口径が32μm)に粉砕処理された導電性粒子を投入し、125Hzで15分間の条件で分級処理し、最下段の篩(開口径が16μm)に補集された導電性粒子を回収した。
この分級処理した導電性粒子を「導電性粒子[A1]」とする。
〈粒径分離処理2〉
導電性粒子[A1]をコアンダ効果を利用した空気分級機(日鉄鉱業社製,「エルボージェット分級機 EJ−L−3型」)によって、比重8.9、エジェクター圧0.2MPa、カットポイントF6μm、M12μm、ニッケル粒子の供給速度1.47kg/hrの設定条件で分級処理して捕集することにより、粒径分離処理を施し導電性粒子[A2]を得た。
〈粒径分離処理3〉
導電性粒子[A2]を音波篩器(筒井理化学機器(株)製,「SW−20AT形」)によって分級処理した。具体的には、それぞれ開口径が20μm、16μm、10μmの3つの篩を上からこの順で3段に重ね合わせ、篩の各々にセラミックボール7gを投入し、最上段の篩(開口径が20μm)に粉砕処理された導電性粒子を投入し、125Hzで15分間の条件で分級処理し、最下段の篩(開口径が10μm)に補集された導電性粒子を回収した。この分級処理した導電性粒子を「導電性粒子[A3]」とする。
〈粒径分離処理4〉
導電性粒子[A3]をコアンダ効果を利用した空気分級機(日鉄鉱業社製,「エルボージェット分級機 EJ−L−3型」)によって、比重8.9、エジェクター圧0.2MPa、カットポイントF6μm、M12μm、ニッケル粒子の供給速度1.47kg/hrの設定条件で分級処理して捕集することにより、粒径分離処理を施し導電性粒子[A4]を得た。
得られた導電性粒子[A4]は、数平均粒子径が8.2μm、粒子径の変動係数が24%、BET比表面積が0.47×103 m2 /kg、飽和磁化が0.6Wb/m2 であった。
〈異方導電性シートの作製〉
信越化学工業株式会社製の付加型液状シリコーンゴム「KE2000−60」100質量部中に、導電性粒子[A4]を22.5質量部と、ナトリウムアルキルスルホネート(Cn H2n+1SO3 Na(n=12〜20))2.5質量部とを添加して混合することにより、シート成形材料を調製した。
図2に示した構成を有する厚さ30μmのスペーサーを備えてなる金型内に、調製したシート成形材料を注入してシート成形材料層を形成した。
そして、強磁性体板よりなる上型および下型の間に形成されたシート成形材料層に対し、電磁石によってその厚み方向に2Tの磁場を作用させながら、100℃、1時間の条件で硬化処理を施すことにより、図1に示した構成を有する異方導電性シートを製造した。 以下、この異方導電性シートを「異方導電性シートA」という。
〈異方導電性シートの伝送損失特性の評価〉
製造した異方導電性シートA(メッキ後の粒子に、空気分級装置で2回、音波ふるい装置で2回の精製を行った粒子を使用)について、高周波領域における信号の伝送損失特性を評価した。
ネットワークアナライザーを使用して、プリント配線基板の被検査電極とネットワークアナライザーの測定端子とを異方導電性シートAを介して接続し、周波数1GHz〜60GHzで測定を行い、伝送損失(Sパラメータ)を測定した。
測定された伝送損失の値(Sパラメータ)が−2dB〜0dBの範囲内である場合を合格と評価した。
ここに、伝送損失の値(Sパラメータ)が−2dB〜0dBの範囲内である場合には、良好な状態で回路装置の良否判断を行うことができ、特に−1dB〜0dBの範囲内である場合には、更に良好な状態で良否判断を行うことができる。
一方、伝送損失の値(Sパラメータ)が絶対値で−2dBより大きくなるような場合には、回路装置の良否判断が困難となる。
伝送損失の測定結果を表1に示す。表1において、測定された伝送損失の値(Sパラメータ)が−1dB〜0dBの範囲内であった場合を「○」で示し、測定された伝送損失の値(Sパラメータ)が−2dB〜−1dBの範囲内であった場合を「△」で示し、測定された伝送損失の値(Sパラメータ)が−2dBよりも絶対値で大きくなった場合を「×」で示した。
〈異方導電性シートの信号遅延特性の評価〉
ネットワークアナライザーを使用して、ネットワークアナライザーの測定端子とプリント配線基板の被検査電極とを直接に接続し、周波数1GHz〜60GHzで信号を送信し、測定された信号の波形と伝達時間(a)の測定を行った。
次に、同一のプリント配線基板に対し、プリント配線基板の被検査電極とネットワークアナライザーの測定端子とを異方導電性シートAを介して接続し、周波数1GHz〜60GHzで信号を送信し、測定された信号の波形と伝達時間(b)の測定を行った。
そして、測定された各周波数における信号の伝達時間の比(b/a)を計算して信号の遅延を評価した。
ここに、信号の伝達時間の比(b/a)が2以下である場合には、信号の遅延が小さいため、良好な状態で回路装置等の良否判断を行うことができ、特に信号の伝達時間の比(b/a)が1.5以下である場合には、更に良好な状態で良否判断を行うことができる。
一方、信号の伝達時間の比(b/a)が2より大きくなるような場合には、信号の遅延が大きいため、回路装置の良否判断が困難となる。
信号遅延の測定結果を表2に示す。表2において、測定された信号の伝達時間の比(b/a)が1.5以下であった場合を「○」で示し、測定された信号の伝達時間の比(b/a)が1.5〜2の範囲であった場合を「△」で示し、測定された信号の伝達時間の比(b/a)が2より大きかった場合を「×」で示した。
〈比較例1〉
実施例1において使用した導電性粒子を、メッキ後に粒径分離手段を行わなかったものを使用した以外は、実施例1と同様の異方導電性シートを製造した。
この異方導電性シートを「異方導電性シートB」という。
実施例1と同様に、高周波領域における信号の伝送損失特性と信号遅延特性を評価した。結果を表1および表2に示す。
Figure 2005235509
Figure 2005235509
表1および表2より明らかなように、本発明に係わる異方導電性シートによれば、例えば10GHzの高周波領域における検査においても、伝送損失や信号遅延が小さいものとなり、優れた高周波領域での信号伝達の特性を示し、好適に高周波領域での回路装置の検査に用いられるこいとが明らかとなった。
第1の本発明に係る異方導電性シートの一例における構成を示す説明用断面図である。 第1の本発明に係る異方導電性シートの製造用の金型内にシート形成材料層が形成された状態を示す説明用断面図である。 第1の本発明に係る異方導電性シートの製造用の金型内に形成されたシート形成材料層に厚み方向に平行磁場が作用された状態を示す説明用断面図である。 第2の本発明に係る異方導電性シートの一例における構成を示す説明用断面図である。 第2の本発明に係る異方導電性シートの製造用の金型の一例における構成を示す説明用断面図である。 第2の本発明に係る異方導電性シートの製造用の金型内にシート形成材料層が形成された状態を示す説明用断面図である。 第2の本発明に係る異方導電性シートの製造用の金型内に形成されたシート形成材料層に厚み方向に平行磁場が作用された状態を示す説明用断面図である。 第2の本発明に係る異方導電性シートの変形例の一例を示す上面図である。 第2の本発明に係る異方導電性シートの変形例の一例を示す断面図である。 本発明に係るインピーダンス測定用プローブの一例における構成を示す説明用断面図である。
符号の説明
10 異方導電性シート
10A シート成形材料層
11 導電部
11A 大きい強度の磁場が作用されている部分
12 絶縁部
20 金型
21 上型
22 下型
23 スペーサー
P 磁性導電性粒子
40 異方導電性シート
40A シート成形材料層
50 上型
51 基板
52 強磁性体層
53 非磁性体層
54 スペーサー
55 下型
56 基板
57 強磁性体層
58 非磁性体層
80 異方導電性シート
120 インピーダンス測定用プローブ
120A インピーダンス測定用プローブ本体
121 測定回路
122 グランド回路接続用回路
K 導電部
G 導電部
N 絶縁部

Claims (6)

  1. 弾性高分子物質よりなるシート基体中に、高導電性金属が被覆された導電性粒子が厚み方向に配向された状態で含有されてなる異方導電性シートであって、その厚みが10〜100μmであり、導電性粒子は高導電性金属が被覆された後に、粒径分離手段により粒径分離が行われ、粗大粒子および過小粒子が除去されてなるものであり、その導電性粒子の数平均粒子径が3〜50μmで、その数変動係数が50%以下で、BET比表面積が0.01×103〜0.7×1032/kgのであり、導電性粒子の含有割合が重量分率で10〜40であって、回路装置の高周波領域の検査に使用される異方導電性シート。
  2. 弾性高分子物質よりなるシート基体中に、高導電性金属が被覆された導電性粒子が密に含有されてなる厚み方向に伸びる複数の導電部と、この導電部を相互に絶縁する絶縁部とが形成されてなる異方導電性シートであって、その厚みが10〜100μmであり、導電性粒子は高導電性金属が被覆された後に、粒径分離手段により粒径分離が行われ、粗大粒子および過小粒子が除去されてなるものであり、その導電性粒子の数平均粒子径が3〜50μmで、その数変動係数が50%以下で、BET比表面積が0.01×103〜0.7×1032/kgのであり、その導電部における導電性粒子の含有割合が重量分率で10〜40であって、回路装置の高周波領域の検査に使用される異方導電性シート。
  3. 粒径分離手段が、複数の粒径分離手段が各々1回以上行われていることを特徴とする請求項1または請求項2の異方導電性シート。
  4. 粒径分離手段が、空気分級装置を用いた分離手段と、音波ふるい装置を用いた分離手段とを含むことを特徴とする請求項3の異方導電性シート
  5. 請求項1乃至請求項4の異方導電性シートを備えてなり、高周波領域における検査において使用されることを特徴とする回路装置の検査装置。
  6. 請求項5の検査装置を用いて1GHz以上の高周波信号を用いて回路装置の検査を行うことを特徴とする回路装置の検査方法。


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