JP2005235310A - レーザ発振素子および光ピックアップ装置 - Google Patents

レーザ発振素子および光ピックアップ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 CDの高速記録およびDVDの高品質再生の両方を実現する。
【解決手段】 CD用の半導体レーザ光4と、DVD用の半導体レーザ光5とを出射する発光部2について、半導体のpn結合面と平行な面内で、レーザの放射強度がレーザの中心における強度の1/2になる点を結ぶことにより形成される直線がなす角度の幅を、レーザの放射角度幅とした場合、DVD用のレーザ光5の放射角度幅θ2が、CD用のレーザ光4の放射角度幅θ1の1.3倍以上に設定されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光ディスク等の情報記録媒体に光学的に情報を記録または再生する光ディスク記録再生装置に用いられるレーザ発振素子および光ピックアップ装置に関する。
従来、2種類の光ディスクに対応した光ピックアップ装置として、たとえば、DVD系ディスクを記録・再生するために波長655nmのレーザを発する光源と、CD系のディスクを記録・再生するために波長785nmのレーザを発する光源との2種類の光源を搭載したものが用いられていた(特許文献1参照)。
このような光ピックアップ装置では、対物レンズの開口数と集光レンズの開口数との比(光学倍率)を用いて光利用効率およびRim強度が設計され、その光利用効率とRim強度とを考慮して光学倍率が決定される。
なお、光利用効率は、光源から出た光の光量の合計を1とした場合において、光ディスクを記録・再生するのに利用される光の割合を示している。一方、Rim強度とは、入射瞳(光ピックアップ装置の場合では対物レンズのアパーチャに相当)での最大強度を100%とした場合における、瞳のエッジにおける相対強度を意味している。一般に、Rim強度が大きいほど、対物レンズ上で光強度分布が均一に近づく為、対物レンズで集光したレーザを光ディスク上においてより小さなスポット径で集光することができる。
光ピックアップ装置等に用いられる半導体レーザは、レーザの中心部分の光強度が最も強く、レーザの周縁に行くにつれて強度が小さくなるというように、いわゆるガウス分布に従った強度分布となっている。よって、Rim強度が大きい場合には、中心付近の光しか使用しない為、必然的に光利用効率は小さくなる。
したがって、通常、光利用効率とRim強度とを考慮して、波長655nmのレーザ光を用いるDVD側光学系の光学倍率と、波長785nmのレーザ光を用いるCD側光学系の光学倍率とを、それぞれ最適値に設定する必要がある。
そして、光学倍率は先に述べたように、対物レンズの開口数と集光レンズの開口数との比であるが、対物レンズの開口数は光ディスクの種類によって予め決められていることから、集光レンズの開口数を変えることで、光学倍率を可変としている。
ここで、レンズの開口数(sinθ)は、一般に、レンズの有効径をa、焦点距離fとした場合、sinθ=a/fとして規定される。そこで、特許文献1に記載の光ピックアップ装置では、CD側光学系の集光レンズの焦点距離を、DVD側光学系の集光レンズの焦点距離に対し異ならせて集光レンズの開口数を変えることで、DVD側光学系の光学倍率とCD側光学系の光学倍率とを任意に設定できるようにしている。
しかしながら、最近の光ピックアップ装置は、薄型化、小型化、及び、ローコスト化の要求が厳しく、これらの要求を満たすために光学系の構成を簡素化にすることが必要とされる。そこで、DVD・CDの両波長の光を発振可能な2波長レーザが提案されている。現に、再生専用モデルでは、2波長のレーザを発振できるものが主流になってきている。特に、特許文献2では、2波長レーザを用いた場合に、集光レンズ(コリメートレンズ)をCD側光学系とDVD側光学系とのそれぞれに配置することで、CD側光学系の集光レンズとDVD側光学系の集光レンズとの焦点距離を別々に変えることができるため、CD側光学系とDVD側光学系の光学倍率を任意に設定することができることが記載されている。
特開2001−184707号公報(2001年7月6日公開) 特開2003−263773号公報(2003年9月19日公開)
しかしながら、2波長レーザを搭載した光ピックアップ装置において、CD側光学系とDVD側光学系とに対し、集光レンズを専用に配置した場合には、部品点数が増えるのみでなく、光ピックアップ装置全体のサイズも大きくなる。
したがって、CD側光学系とDVD側光学系とにおいて、対物レンズと集光レンズとを共通化した構成が小型、薄型、低コスト化を実現する上で必要となる。その場合、2つの波長の発光点位置はほぼ同じであり、かつ対物レンズ及び集光レンズ等の光学系も共通化されているため、光学倍率もほぼ同じとなる。
ここで、2波長のレーザを発振可能なレーザ発振装置を搭載している再生専用の光ピックアップ装置は、情報記録が可能な光ピックアップ装置に比べ光ディスク上で必要とされる光パワーが小さいことから、レーザの光出力に余裕があり光利用効率は特に問題とならない。よって、再生専用の光ピックアップ装置は、集光レンズの焦点距離を長くすることでRim強度を大きくすることができるので、光ディスク上での集光スポット径を十分小さくできる。
これに対し、情報記録が可能な光ピックアップ装置の場合、限られたレーザ出力で、より高速の記録を実現する必要があるので、高い効率でレーザ光を利用することが必要とされる。そのため、集光レンズの焦点距離を、再生専用の光ピックアップ装置の場合とは逆に短く設定することで、高い光利用効率を得ることができる。しかしながらその反面、Rim強度は下がるため、ディスク上の集光スポット径が大きくなってしまう。
ところが、CDと比較してDVDは記録密度が高いため、再生信号品質を保つには集光スポットを十分に絞る必要がある。つまり、Rim強度に関してはより高いものが要求されることから、集光レンズの焦点距離を短く設定すると、この要求が満たされないこととなる。
本発明はこれらの問題点を解決するためのものであり、CDの高速記録およびDVDの高品質再生の両方を実現し得るレーザ発振素子および光ピックアップ装置を提供することを目的とする。
本発明のレーザ発振素子は、上記課題を解決するために、第1半導体レーザと、該第1半導体レーザよりも波長の短い第2半導体レーザとを出射するものであって、上記第1あるいは第2半導体レーザの光出射面に対して平行な面と、pn結合面と平行な面との交線上において、レーザの放射強度がレーザの中心における強度の1/2になる2点と、該レーザの発光点とを結ぶことにより形成される2直線がなす角度の幅を、レーザの放射角度幅とした場合、上記第2半導体レーザの放射角度幅が、上記第1半導体レーザの放射角度幅の1.3倍以上に設定されていることを特徴としている。
上記構成によれば、第2半導体レーザが第1半導体レーザの波長よりも短く設定されている。したがって、第1半導体レーザをCDの記録再生用のレーザとして用い、第2半導体レーザをDVDの再生用のレーザとして用いれば、本発明のレーザ発振素子は、CDおよびDVDの再生が可能な光ピックアップ装置に用いることが可能となる。
しかしながら、このように異なる波長を有する2つのレーザを発振可能なレーザ発振素子を、CDまたはDVDへの情報記録を実現する光ピックアップ装置に用いた場合、集光レンズの焦点距離との関係から、CDの高速記録またはDVDの高品質再生に十分な対物レンズのRim強度が得られないことがある。
そこで、本発明者らは、鋭意研究の結果、CD用対物レンズのRim強度と、DVD用対物レンズのRim強度とは、第2半導体レーザの放射角度幅に対する第1半導体レーザの放射角度幅の比率(以下、放射角度比とする)で定められることを見出した。そして該放射角度比が1.3以上である場合に、CDの高速記録が可能でなおかつDVDの高品質再生が可能なRim強度を得ることができることを、実験により確認した。
本発明では放射角度比が1.3以上に設定されているので、本発明のレーザ発振素子を光ピックアップ装置に用いれば、CDの高速記録およびDVDの高品質再生の両方を実現することが可能となる。
さらに、上記第2半導体レーザの放射角度幅は、上記第1半導体レーザの放射角度幅の1.35倍以上であることが好ましい。
すなわち、DVDに対する情報記録が可能な光ピックアップ装置では、DVDに対する情報記録ができない光ピックアップ装置に比べて、開口数の大きなDVD用の対物レンズが用いられる。たとえば、再生専用のDVD用対物レンズの開口数は0.6であり、情報記録対応型のDVD用対物レンズの開口数は0.63〜0.65である。
このように開口数の大きな対物レンズに対して、放射角度比を1.3以上に設定して第1半導体レーザおよび第2半導体レーザを発振すると、DVDの高品質再生を行うのに十分なRim強度を得ることができない場合がある。
そこで、本発明者らは、情報記録対応型のDVD用対物レンズを使用した状態で放射角度比を変化させつつDVD用対物レンズのRim強度を計測した。その実験の結果、放射角度比が1.35以上であれば、DVDの高品質再生を行うのに十分なRim強度を得ることができることを確認した。
そして、本発明では、放射角度比が1.35以上に設定されている。したがって、情報記録対応型の開口数の大きな対物レンズが光ピックアップ装置に用いられている場合であっても、本発明のレーザ発振素子を該光ピックアップ装置に用いれば、DVDの記録および高品質再生の両方を実現することが可能となる。
なお、第2半導体レーザの放射角度幅の第1半導体レーザの放射角度幅に対する比率の下限は、該第2半導体レーザを用いてDVDを再生する際に必要なRim強度が得られるように定められることが好ましい。
また、本発明の光ピックアップ装置は、上記課題を解決するために、上記構成のレーザ発振素子と、上記第1半導体レーザが光ディスクにて反射された光を検出する第1光検出器と、上記第2半導体レーザが上記光ディスクにて反射された光を検出する第2光検出器とを備えている構成であることを特徴としている。
上記構成によれば、第1半導体レーザおよび第2半導体レーザのそれぞれに対して、光ディスクからの反射光を検出する第1光検出器または第2光検出器が設けられている。したがって、第1半導体レーザの反射光の光路、および第2半導体レーザの反射光の光路のそれぞれに対して、個別に光検出器の位置を調整することができる。よって、光ピックアップ装置における設計の自由度をより高めることができる。
また、本発明の光ピックアップ装置は、上記課題を解決するために、上記構成のレーザ発振素子と、上記第1半導体レーザが光ディスクにて反射された光と、上記第2半導体レーザが上記光ディスクにて反射された光とを検出する第3光検出器とを備えている構成であってもよい。
上記構成によれば、第1半導体レーザの反射光および第2半導体レーザの反射光を、共通の第3光検出器にて検出するので、光ピックアップ装置の部品点数を低減できる。これにより、光ピックアップ装置の構成をコンパクトにすることができる。このようにコンパクト化された光ピックアップ装置を用いれば、CDおよびDVDのいずれにも対応している記録再生装置をさらにコンパクトなものとすることができる。
さらに、本発明の光ピックアップ装置は、上記課題を解決するために、上記第1半導体レーザが上記光ディスクにて反射された光を回折して上記第3光検出器へと導く第1ホログラム素子と、上記第2半導体レーザが上記光ディスクにて反射された光を回折して上記第3光検出器へと導く第2ホログラム素子と、上記レーザ発振素子と、上記第3光検出器と、上記第1ホログラム素子と、上記第2ホログラム素子とが一体化されたホログラムレーザユニットとを備えている構成であってもよい。
上記構成によれば、光ピックアップ装置を構成する各部材が一体化されているので、光ピックアップ装置の構成をよりコンパクトにすることができる。このようにコンパクト化された光ピックアップ装置を用いれば、CDおよびDVDのいずれにも対応している記録再生装置をさらにコンパクトなものとすることができる。
本発明では、以上のように、第2半導体レーザの放射角度幅が、第1半導体レーザの放射角度幅の1.3倍以上に設定されているので、CDの高速記録が可能でなおかつDVDの高品質再生が可能なRim強度を得ることができる。よって、CDの高速記録およびDVDの高品質再生の両方を実現することが可能となるという効果が奏される。
〔1.レーザ発振装置の構成〕
本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1に示すように、本実施形態のレーザ発振装置1は、ステム3の上に、2種類の波長の半導体レーザ光を発振可能な発光部(レーザ発振素子)2が搭載されている構成である。そして、各波長の発光点は、Δの間隔を有している。ここで、発光部2からは、波長の長いレーザ光である光線(第1半導体レーザ)4、および波長の短いレーザ光である光線(第2半導体レーザ)5が発振されているとする。
また、放射角度幅を、半導体レーザの光出射面に対して平行な面と、pn結合面と平行な面との交線上において、レーザの放射強度がレーザの中心における強度の1/2になる2点と、該レーザの発光点とを結ぶことにより形成される2直線がなす角度の幅(すなわち半値全幅)として定義し、光線4の放射角度幅をθ1、光線5の放射角度幅をθ2として表す。
ここで、発光部2における半導体のpn結合面とレーザとの関係について、図2を用いて説明する。図2に示すように、発光部2は、自身に用いられている半導体のpn接合面からレーザを放射している。したがって、該レーザは、pn接合面と垂直な方向および平行な方向に拡散していく。
図2に示すようにレーザが発光されている場合、pn結合面と平行な面をレーザの発光点2aを通る平面2bとして設定し、半導体レーザの光出射面に対して平行な面を平面2b’として設定する。そして、平面2bと平面2b’との交線上において、レーザの放射強度がレーザ中心軸2cの強度の1/2になる点2d・2eのそれぞれと、発光点2aとを結ぶことにより形成される形成される2直線2f・2gがなす角度の幅が放射角度幅である。
そして、一般的な半導体レーザ発振装置では、その性質上、上記pn結合面に垂直な方向の放射角度θ⊥が、pn結合面に平行な方向の放射角度θ‖に比べ大きい。具体的には、放射角度θ⊥は放射角度θ‖の1.5倍〜3倍程度である。なお、以下の説明において「垂直方向」とは、半導体レーザ発振装置におけるpn接合面に垂直な方向を意味している。一方、「平行方向」とは、同pn接合面に平行な方向を意味している。
したがって、pn結合面に対して垂直な方向のRim強度は、pn結合面に対して平行な方向のRim強度に比べ大きくなる。その結果、垂直方向のレーザは平行方向のレーザに比べ十分小さく絞ることができる。そこで、以下では平行方向の放射角度のみを考えるものとする。
その際には、以下の事項を考慮する必要がある。すなわち、CDと比較してDVDは記録密度が高いため、再生信号品質を保つには、光ディスク上での集光スポットを十分に絞る必要がある。したがって、半導体レーザ発振装置におけるpn結合面に平行な方向に対応した対物レンズのRim強度は、より高いことが好ましいといえる。しかしながら、CDとDVDとでは、光ピックアップ装置の対物レンズの開口数の違いから、同一の放射角度であってもRim強度が異なることを考慮して、放射角度を設定する必要がある。
具体的には、以下の(i)〜(iv)の事項から、放射角度を設定することができる。
(i)CD用対物レンズの開口数は一般に0.5であることから、該開口数をレーザの絞り込み角度にすると、sin−10.5=30°となる。
(ii)DVD用対物レンズの開口数は0.6あるいは0.63であることから、それぞれの開口数をレーザの絞り込み角度にすると、sin−10.60=36.87°、sin−10.63=39.05°となる。
(iii)対物レンズの開口数と集光レンズの開口数との比(光学倍率)は1以上であり、更に波長の異なるレーザを2つ発振する半導体レーザ発振装置では、2つのレーザが同一の発光点から発せられるので、DVDとCDの光学倍率は同じである。
(iv)Rim強度の比は、DVD用半導体レーザの放射角度とCD用半導体レーザの放射角度の放射角度との比で決まる。
以上の(i)〜(iv)の事項から、DVD用半導体レーザの放射角度をCD用半導体レーザの放射角度に対し、少なくとも39.05/30=1.3倍以上としておけば、必ずDVD用対物レンズの平行方向のRim強度を、CD用対物レンズの平行方向のRim強度より大きくすることができるといえる。このようにRim強度を大きくすれば、DVD上での集光スポットを十分小さく絞ることができる。
すなわち、DVD用半導体レーザの放射角度をCD用半導体レーザの放射角度に対し1.3倍以上とすることにより、CDの記録に必要な光利用効率を得るように集光レンズの焦点距離を設定した場合において、DVDの再生に十分な程度にまでレーザの集光スポットを絞ることができる。なお、CD用半導体レーザの放射角度に対するDVD用半導体レーザの放射角度の比率(以下、適宜「放射角度比」という)に関する下限は、DVDを記録または再生する際に必要なRim強度が得られるよう、適宜定められる。
また、異なる波長のレーザを2つ発振するタイプのレーザ発振装置において、DVDに記録を行うことを重視すると、DVD上での集光スポット径をより小さくする必要がある。DVDの記録に対応した対物レンズの中には、0.65に設定されたものも存在する。
その場合には、DVD用レーザの絞り込み角度は、sin−10.65=40.05°となる。したがって、DVD用半導体レーザの放射角度を、CD用半導体レーザの放射角度に対し、少なくとも1.35(=40.05/30)倍以上としておけば、必ずDVD用対物レンズの平行方向のRim強度を、CD用対物レンズの平行方向のRim強度より大きくすることができ、DVD上での集光スポットを十分小さく絞ることができる。なお、このように放射角度比を1.35倍以上に設定した場合においても、放射角度比の下限は、DVDを再生する際に必要なRim強度が得られるよう、適宜定められる。
〔1−1.DVD記録を考慮しない場合の実験〕
本願発明の発明者らは、放射角度比とCDの高速記録との関係について、より具体的な実験を行っているので、その結果について以下に説明する。
先ず、DVD用の対物レンズとしては、焦点距離が3mmであり、開口数(NA)が0.6であるものを用いた。すなわち、DVD用の対物レンズとしては、DVDの再生のみが可能であり、DVDの記録を行うことが意図されていないものを用いた。
なお、本対物レンズは、CDの記録再生にも使用可能な互換レンズであり、CD用の対物レンズとしては、焦点距離が3mmであり、開口数が0.5として作用する。また、集光レンズは、焦点距離が18mmのものを用いた。さらに、集光レンズ、対物レンズ、ビームスプリッタ、波長板等により構成される光学系の透過率は、光学系全体で0.6となるように設定した。
そして、DVD用の短波長レーザについては、平行方向の放射角度θ‖を10°に設定し、垂直方向の放射角度θ⊥を30°に設定した。また、CD用の長波長レーザについては、垂直方向の放射角度θ⊥を16°に設定し、放射強度を180mWに設定した。
このような条件の下、CD用の長波長レーザの放射角度θ‖を変更することにより、CD側光学系の結合効率とRim強度を求め、CDの48倍速記録が可能かを検討した結果を以下の表1に示す。なお、結合効率とは、光学レンズやレーザの放射角度等の光学的な条件で定められるレーザ光の利用効率を意味している。
なお、1倍速の記録に必要な光強度を6mWとすると、48倍速の記録に必要な光強度は、6×√48=41.5mW以上である。したがって、表1においては、CD用のレーザ光のOL出射強度が41.5mW以上となった場合に、48倍速の記録が可能であるものとして判定結果を○印で表示している。なお、OL出射強度とは、対物レンズから出射されるレーザの強度を意味している。
Figure 2005235310
以上の結果より、CDの高速記録を実現するためには、放射角度比が1.3以上に設定されることが好ましいことが確認された。
〔1−2.DVD記録を考慮した場合の実験〕
上記(1−1)欄に記載した実験において、CD用のレーザのθ‖を7.7°に設定した場合、DVDのRim強度は0.402となる。したがって、DVD用の対物レンズとして開口数が0.63〜0.65のもの、すなわちDVDの記録に対応したものを用いた場合にも、0.4程度のRim強度を得ることができれば、DVDの記録および再生に対応したレーザ発振装置を提供することが可能となる。
本発明者らは、DVD用の対物レンズとして、開口数が0.63のものを用いた場合および開口数が0.65のものを用いた場合のそれぞれについて、DVD用対物レンズのRim強度と放射角度比との関係について実験を行っているので、その結果について以下に記載する。
なお、DVD用の対物レンズとしては焦点距離が3mmとして作用する一方、CD用の対物レンズとしては焦点距離が3mmとして作用し開口数が0.5として作用する、互換対物レンズを用いた。また、集光レンズは、焦点距離が18mmのものを用いた。さらに、集光レンズ、対物レンズ、ビームスプリッタ、波長板等により構成される光学系の透過率は、光学系全体で0.6となるように設定した。
また、DVD用の短波長レーザについては、垂直方向の放射角度θ⊥を20°に設定し、放射強度を100mWに設定した。また、CD用の長波長レーザについては、垂直方向の放射角度θ⊥を16°、平行方向の放射角度θ‖を7.7°に設定し、放射強度を180mWに設定した。
以下の表2に、開口数が0.63のDVD用対物レンズを用いた場合の放射角度比とRim強度との関係を示す。
Figure 2005235310
また、表3に、開口数が0.65のDVD用対物レンズを用いた場合の放射角度比とRim強度との関係を示す。
Figure 2005235310
以上の実験結果より、放射角度比を1.35以上に設定することにより、0.4程度のRim強度を得ることができる。
もちろん、放射角度比の上限は、DVDを記録する際に必要なパワーが得られるように定められる。以下はDVDの4倍速の記録が可能かを検討した結果から得られた放射角度比の上限である。
開口数が0.63のDVD用対物レンズを用いた場合において、DVDの1倍速の記録に必要な光強度を8mWとすると、4倍速の記録に必要な光強度は8×√4=16.0mW以上であることから、DVD用のレーザ光のOL出射強度が16.0mW以上となった場合に4倍速の記録が可能であることがわかる。
そこで、DVD用の短波長レーザ放射強度を100mWに設定し、光学系の透過率を0.6とした場合に、OL出射強度を16.0mW以上をするためには結合効率が0.267以上必要であり、DVDの放射角度θ‖を16.5°以下に設定する必要がある。
よって、4倍速の記録を考えた場合、DVD用レーザの放射角度θ‖と、CD用レーザの放射角度θ‖との放射角度比は2.1(=16.5°/7.7°)となる。すなわち、放射角度比の上限は2.1であるといえる。
ここで、上記の内容を数式化すると、DVDの1倍速の記録に必要な光強度をa、光学系の透過率をt、DVD用の短波長レーザ放射強度をwとした場合に、DVDのn倍速記録を行うためには、結合効率がa×√n/w/t以上必要となる。
この結合効率を得るためのDVD用レーザの放射角度θ‖は、図7に示す結合効率と放射角度θ‖との関係に基づき一意的に決定されることから、DVD用レーザの放射角度θ‖と、CD用レーザの放射角度θ‖との放射角度比の上限は適宜定めることができる。
図8は、図7における縦軸の値をCDの放射角度θ‖(=7.7°)で除算した値、すなわち放射角度比を縦軸の値として用いるものである。上述のように、n倍速記録を行う際には結合効率はa×√n/w/t以上必要となる。このように求められる結合効率から、放射角度比の上限は適宜定めることができる。
同様に、開口数が0.65のDVD用対物レンズを用いた場合において、DVDの4倍速の記録を行う場合、DVDの放射角度θ‖は17.8以下が必要となる。したがって、DVDの放射角度θ‖とCDの放射角度θ‖との放射角度比の上限は、2.3(=17.8°/7.7°)となる。
このように、DVDへの情報記録が可能な対物レンズを用いた場合であっても、高品質のDVD再生が可能となる。つまり、DVDへの情報記録と高品質のDVD再生とを同時に実現することができる。
〔2.光ピックアップ装置の構成例1〕
本実施形態のレーザ発振装置1を光ピックアップ装置に搭載した場合の光学系の一部分を図3に示す。図3に示すように、光ピックアップ装置は、レーザ発振装置1と、対物レンズ7と、開口6とで構成されている。CDの記録・再生に用いられる波長の長いレーザ光を光線4、DVDの再生等に用いられる波長の短いレーザ光を光線5とすると、光線4は、大部分の光が開口6を透過する一方、光線5の大部分は開口6により遮られている。
図3のようにDVD用のレーザ光が開口6により遮られてしまう状態を、放射角度と放射強度との関係において示した図面が図4である。なお、図4においてはCD用のレーザ光に関する放射強度と放射角度との関係を実線にて示し。DVD用のレーザ光に関する放射強度と放射角度との関係を破線にて示している。
さらに、図4においては、開口6の径で決まる有効NA(放射角度幅)を図中にWで示した。図4に示されるように、CD用のレーザ光は放射強度の損失が少なく、DVD用のレーザ光は放射強度の損失が多い。したがって、CD用のレーザ光に関しては、光利用効率が高いといえる。
また、Rim強度に関しては、CD用のレーザ光のRim強度(Rim1)に比べてDVD用のレーザ光のRim強度(Rim2)が高いので、DVD用のレーザ光に関しては光ディスク上でのスポット径を十分に絞ることが可能となる。
以上のように、波長の長いレーザ光の放射角度を、波長の短いレーザ光の放射角度に比べて小さくすることで、CDの高速記録とDVD再生信号の高品質化との両方を満足することができる。
ところで、CDに関しては記録再生が可能である一方、DVDに関しては再生のみを行うコンボドライブには、上記構成の光ピックアップ装置を用いればCDの高速記録およびDVDの高品質再生を実現することができる。しかし、DVDも記録可能なコンボドライブの場合、光ディスク上のスポット径をより絞る必要があるため、対物レンズの開口数も0.63〜0.65と大きくなる。その際、上記構成の放射角度を有する光ピックアップ装置を用いると、開口数が大きくなった分だけRim強度が低下し、開口数を大きくした効果が表れないため、光ディスク上のスポット径をより絞ることができない。
そこで、図4に示すように、CD用のレーザ光に関して放射強度が最大値の半分となる際の放射角度の幅をW1とし、DVD用のレーザ光の半値全幅をW2とする。W1×1.35≦W2と設定することで、DVDディスク上でのレーザ光のスポット径を十分に絞り、高品質の再生を可能するのに十分なRim強度を確保できる。なお、W1は、図1における光線4の放射角度幅θ1と同義であり、W2は図1における光線5の放射角度幅θ2と同義である。
〔3.光ピックアップ装置の構成例2〕
図5に、レーザ発振装置1を搭載した光ピックアップ装置の別の構成例を示す。図5に示すように、本構成例の光ピックアップ装置は、レーザ発振装置1と、ビームスプリッタ9と、対物レンズ7と、開口6と、光検出器10とを備えている。なお、対物レンズ7は、異なる波長の2つのレーザ光に対応したレンズである。すなわち、対物レンズ7は、CDディスクとDVDディスクとの間における基板厚み差により発生する球面収差を補償可能なレンズである。なお、図5においては、参照符号8によりCDディスクまたはDVDディスクを示している。
また、レーザ発振装置1により発振されるCD用のレーザ光を光線(第1半導体レーザ)11、DVD用のレーザ光を光線(第2半導体レーザ)12とする。光線11および光線12は光検出器10のそれぞれ異なる位置に入射する。したがって、光検出器10は、光線11を受光する光検出素子(第1光検出器)10aと、光線12を受光する光検出素子(第2光検出器)10bとを備えている。
この場合、光線11もしくは光線12のどちらか一方で、光検出器10における光検出素子を位置調整すれば、もう一方の波長の光に対して、発光点や光検出素子を位置調整することが不要となる。
すなわち、光ピックアップ装置の光学系が設計通りに組み立てられていれば、光検出器の位置を調整することは不要である。しかしながら、光ピックアップ装置には必ず寸法の公差や組立て公差が存在するため、光検出器における光検出素子の位置を調整することが必要となる。
ところが、本実施形態のレーザ発振装置における2個の発光点位置の間隔、および、光検出器の2個の光検出素子間の間隔は、1μm以下のオーダーという高精度で設定される。すなわち、異なる波長を有する2つのレーザ光のうち、いずれか一方のレーザ光の光源または光検出素子がある距離だけ所定位置からズレて配置されていれば、そのズレ量と同じ程度だけ他方のレーザ光の光源または光検出素子も所定位置からズレていることになる。
したがって、上記2つのレーザ光のうち、いずれか一方のレーザ光の光源を調整して設計値からのズレを補正すれば、もう一方のレーザ光の光源と光検出素子は、他方のレーザ光の光源または光検出素子との間隔が高い精度で一定に保たれているので、ほぼ設計通りに配置されることとなる。
たとえば、DVD用のレーザ光の発光点に合わせてDVD用レーザ光の受光点の位置が設定されるようにDVD用光検出素子の位置を調整をした場合、CD用レーザ光の発光点と光検出素子も位置調整されたことになる。
〔4.光ピックアップ装置の構成例3〕
図6に、レーザ発振装置1の発光部2を用いる光ピックアップ装置のさらに別の構成例を示す。図6に示すように、本構成例の光ピックアップ装置は、2種類の波長の光を発振可能な発光部2と、ホログラム素子(第1ホログラム素子)18およびホログラム素子19(第2ホログラム素子)と、光検出器20とが一体化されたホログラムレーザユニット21と、開口6と、対物レンズ7とで構成されている。また図6において図5と同一の参照番号が付されている部材は、図5と同じものであるので、詳細な説明は省略する。
ホログラムレーザユニット21において、ホログラム素子18またはホログラム素子19により光線11および光線12がそれぞれ回折された光は、光検出器20の同一位置に入射する。したがって、光検出器20には、単一の光検出素子(第3光検出器)20aが設けられており、この光検出素子20aによって、光線11および光線12の両方を受光している。
ここで、2つの波長に対応した2個のホログラム素子18・19のそれぞれは、各波長に対応した専用設計が施されている。つまり、ホログラム素子は、一般的に、発光点の位置、集光点の位置、ホログラム素子の設置位置、および波長の位置に応じて設計される。本実施形態のホログラム素子18・19のそれぞれは、異なる位置から発せられるとともに異なる波長を有するレーザに対応して設けられるものであるので、上述のように各波長に対応した専用設計が施されている。
したがって、2つの光線の波長に応じて個別にホログラム素子18・19のそれぞれを調整して、光線11および光線12を光検出器20上の同じ位置に入射させることができる。具体的には、ホログラム素子の光軸に対して垂直な面内のx軸方向およびy軸方向と、光軸を中心とする回転方向との計3軸の方向に、ホログラム素子18・19のそれぞれを調整して、光線11および光線12を光検出素子20aに入射させるようにする。これにより、光検出器20を分割することにより構成される光検出素子の数を少なくし、ホログラムレーザユニット21の構成を簡略化することが可能となる。なお、本実施形態において、2種類の波長の光を放射可能な発光部2については、1つのレーザチップにより2種類の波長の光を放射するいわゆるモノリシック型であっても良いし、2つのレーザチップにより2種類の波長の光を放射するハイブリット型であってもいずれでもよい。
以上のように、本実施の形態のレーザ発振装置1に用いられる発光部2は、CD用の半導体レーザと、DVD用の半導体レーザとを出射するものであって、半導体レーザの光出射面に対して平行な面と、pn結合面と平行な面との交線上において、レーザの放射強度がレーザの中心における強度の1/2になる2点と、該レーザの発光点とを結ぶことにより形成される2直線がなす角度の幅を、レーザの放射角度幅とした場合、DVD用のレーザ光の放射角度幅θ2が、CD用のレーザ光の放射角度幅θ1の1.3倍以上に設定されているものである。
本発明者らは、鋭意研究の結果、CD用対物レンズのRim強度と、DVD用対物レンズのRim強度とは、DVD用レーザ光の放射角度幅に対するCD用レーザ光の放射角度幅の比率(以下、放射角度比とする)で定められることを見出した。そして該放射角度比が1.3以上である場合に、CDの高速記録が可能でなおかつDVDの高品質再生が可能なRim強度を得ることができることを、実験により確認した。
したがって、本実施形態の発光部2を搭載したレーザ発振装置1を光ピックアップ装置に用いれば、CDの高速記録およびDVDの高品質再生の両方を実現することが可能となる。
また、上記放射角度比は、1.35以上に設定されていることが好ましい。本発明者らは、情報記録対応型の開口数の大きなDVD用対物レンズを使用した状態で放射角度比を変化させつつDVD用対物レンズのRim強度を計測した。その実験の結果、放射角度比が1.35以上であれば、DVDの高品質再生を行うのに十分なRim強度を得ることができることを確認した。
したがって、放射角度比を1.35以上に設定することにより、情報記録対応型の開口数の大きな対物レンズが光ピックアップ装置に用いられている場合であっても、DVDの記録および高品質再生の両方を実現することが可能となる。
さらに、本実施形態の光ピックアップ装置は、上記構成の発光部2と、CD用のレーザ光がディスク8にて反射された光を検出する光検出素子10aと、DVD用のレーザ光がディスク8にて反射された光を検出する光検出素子10bとを備えているものである。
上記構成によれば、CD用のレーザ光およびDVD用のレーザ光のそれぞれに対して、ディスク8からの反射光を検出する光検出素子10aまたは光検出素子10bが設けられている。したがって、CD用レーザ光の反射光の光路、およびDVD用レーザ光の反射光の光路のそれぞれに対して、個別に光検出素子の位置を調整することができる。よって、光ピックアップ装置における設計の自由度をより高めることができる。
また、本実施形態の光ピックアップ装置は、上記構成の発光部2と、CD用レーザ光がディスク8にて反射された光と、DVD用レーザ光がディスク8にて反射された光とを検出する光検出素子20aとを備えているものであってもよい。
上記構成によれば、CD用レーザ光の反射光およびDVD用レーザ光の反射光を、共通の光検出素子20aにて検出するので、光ピックアップ装置の部品点数を低減できる。これにより、光ピックアップ装置の構成をコンパクトにすることができる。このようにコンパクト化された光ピックアップ装置を用いれば、CDおよびDVDのいずれにも対応している記録再生装置をさらにコンパクトなものとすることができる。
さらに、CD用のレーザ光がディスク8にて反射された光を回折して光検出素子20aへと導くホログラム素子18と、DVD用のレーザ光がディスク8にて反射された光を回折して光検出素子20aへと導くホログラム素子19とをさらに備え、発光部2と、光検出素子20aと、ホログラム素子18と、ホログラム素子19とが、ホログラムレーザユニット21として一体化されていてもよい。
上記構成によれば、光ピックアップ装置を構成する各部材が一体化されているので、光ピックアップ装置の構成をよりコンパクトにすることができる。このようにコンパクト化された光ピックアップ装置を用いれば、CDおよびDVDのいずれにも対応している記録再生装置をさらにコンパクトなものとすることができる。
なお、本発明のレーザ発振装置は、発振波長の異なる複数のレーザ光を出射可能な半導体レーザ発振装置であって、発振波長の短いレーザ光の放射角度幅が、発振波長の長いレーザ光の放射角度幅の1.3倍以上である構成であってもよい。
さらに、上記構成のレーザ発振装置において、発振波長の長いレーザ光および発振波長の短いレーザのいずれも光ディスクに記録するのに十分なパワーを出力可能である構成であってもよい。または、発振波長の長いレーザのみ、光ディスクに記録するのに十分なパワーを出力可能である構成であってもよい。
また、本発明の光ピックアップ装置は、複数の波長を有するレーザ光を出射可能な半導体レーザ発振装置と、レーザ放射光を光ディスク上に集光するための集光レンズと、ディスク反射光を検出する受光部とで構成され、該受光部が各波長に応じて専用に形成されている構成であってもよい。
また、本発明の光ピックアップ装置は、複数の波長を有するレーザ光を出射可能な半導体レーザ発振装置と、レーザ放射光を光ディスク上に集光するための集光レンズと、半導体レーザと集光レンズとの間に配置され、レーザ放射光を透過し、ディスク反射光を回折して、光検出器へ導くためのホログラム素子と、光ディスク反射光を受光する光検出器とで構成されものであって、半導体レーザ、ホログラム素子、および光検出器が一体化されている構成であってもよい。
さらに、上記光ピックアップ装置において、受光部が各波長に応じて別個に形成されておらず、両波長に共通の受光部である構成であってもよい。
本発明によれば、CDの高速記録およびDVDの高品質再生の両方を実現することが可能となるので、CDやDVDの記録再生を行うコンボドライブに適している。
本発明の一実施形態に係るレーザ発振装置の構成を示す図である。 図1のレーザ発振装置に用いられる発光部のpn接合面と、レーザの放射方向との関係を示す斜視図である。 図1のレーザ発振装置を搭載した光ピックアップ装置の一構成例を示す図である。 図1のレーザ発振装置における放射角度幅と放射強度との関係を示すグラフである。 図1のレーザ発振装置を搭載した光ピックアップ装置の他の構成例を示す図である。 図1のレーザ発振装置を搭載した光ピックアップ装置のさらに他の構成例を示す図である。 結合効率とDVDの放射角度θ‖との関係を示す図である。 結合効率とDVDの放射角度比との関係を示す図である。
符号の説明
2 発光部(レーザ発振素子)
4 光線(第1半導体レーザ)
5 光線(第2半導体レーザ)
7 対物レンズ
8 ディスク
10a 光検出素子(第1光検出器)
10b 光検出素子(第2光検出器)
11 光線(第1半導体レーザ)
12 光線(第2半導体レーザ)
18 ホログラム素子(第1ホログラム素子)
19 ホログラム素子(第2ホログラム素子)
20a 光検出素子(第3光検出器)
21 ホログラムレーザユニット

Claims (6)

  1. 第1半導体レーザと、該第1半導体レーザよりも波長の短い第2半導体レーザとを出射するレーザ発振素子において、
    上記第1あるいは第2半導体レーザの光出射面に対して平行な面と、pn結合面と平行な面との交線上において、レーザの放射強度がレーザの中心における強度の1/2になる2点と、該レーザの発光点とを結ぶことにより形成される2直線がなす角度の幅を、レーザの放射角度幅とした場合、
    上記第2半導体レーザの放射角度幅が、上記第1半導体レーザの放射角度幅の1.3倍以上に設定されていることを特徴とするレーザ発振素子。
  2. 上記第2半導体レーザの放射角度幅が、上記第1半導体レーザの放射角度幅の1.35倍以上であることを特徴とする請求項1に記載のレーザ発振素子。
  3. 上記第2半導体レーザの放射角度幅の上記第1半導体レーザの放射角度幅に対する比率の下限は、該第2半導体レーザを用いてDVDを再生する際に必要なRim強度が得られるように定められることを特徴とする請求項1または2に記載のレーザ発振素子。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載のレーザ発振素子と、
    上記第1半導体レーザが光ディスクにて反射された光を検出する第1光検出器と、
    上記第2半導体レーザが上記光ディスクにて反射された光を検出する第2光検出器とを備えていることを特徴とする光ピックアップ装置。
  5. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載のレーザ発振素子と、
    上記第1半導体レーザが光ディスクにて反射された光と、上記第2半導体レーザが上記光ディスクにて反射された光とを検出する第3光検出器とを備えていることを特徴とする光ピックアップ装置。
  6. 上記第1半導体レーザが上記光ディスクにて反射された光を回折して上記第3光検出器へと導く第1ホログラム素子と、
    上記第2半導体レーザが上記光ディスクにて反射された光を回折して上記第3光検出器へと導く第2ホログラム素子と、
    上記レーザ発振素子と、上記第3光検出器と、上記第1ホログラム素子と、上記第2ホログラム素子とが一体化されたホログラムレーザユニットとを備えていることを特徴とする請求項5に記載の光ピックアップ装置。
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