JP2005234526A - 全光学的機能動作素子 - Google Patents
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Abstract
【課題】 論理演算、計数演算等に適用可能な全光学的情報処理技術を提供する。
【解決手段】 入力部分の量子ドットに生成された励起子が出力部分の量子ドットへ移動する前に作る近接場光により結合したエネルギー状態(入力状態)を示す(a)に対し、(b)は励起子の出力部分の量子ドットへの移動が生じた後(出力状態)のエネルギー状態を示すが、入力状態と出力状態におけるエネルギー準位の数や、各エネルギー状態の対称性の違いで、出力部分の量子ドットへの遷移確率が異なり、近接場光により生成される励起子の入力状態におけるエネルギー準位の占有の仕方で発光強度に違いが生じることから、入力部分として3個以上の量子ドットがそのサイズ程度の距離により等間隔で直線上に配置され、出力部分として入力部分の量子ドットのサイズよりも大きくてエネルギー副準位を持つ量子ドットが配置された全光学的機能動作素子は計数演算素子として機能する。
【選択図】 図4
【解決手段】 入力部分の量子ドットに生成された励起子が出力部分の量子ドットへ移動する前に作る近接場光により結合したエネルギー状態(入力状態)を示す(a)に対し、(b)は励起子の出力部分の量子ドットへの移動が生じた後(出力状態)のエネルギー状態を示すが、入力状態と出力状態におけるエネルギー準位の数や、各エネルギー状態の対称性の違いで、出力部分の量子ドットへの遷移確率が異なり、近接場光により生成される励起子の入力状態におけるエネルギー準位の占有の仕方で発光強度に違いが生じることから、入力部分として3個以上の量子ドットがそのサイズ程度の距離により等間隔で直線上に配置され、出力部分として入力部分の量子ドットのサイズよりも大きくてエネルギー副準位を持つ量子ドットが配置された全光学的機能動作素子は計数演算素子として機能する。
【選択図】 図4
Description
本発明は、光情報処理や光通信ネットワークにおける全光学的論理演算素子、全光計数演算素子、超高集積デバイス、低電力消費デバイス等、或いは、ナノスケールの光計測における位置検出素子等に適用可能な全光学的機能動作素子に関する。
近年の半導体微細加工技術の発展により、量子効果が観測されるサイズまで微細な構造を持つ半導体素子が実現されている。特に、量子ドットは微細な構造による3次元的な量子閉じ込め効果により電子又は電子と正孔の対である励起子の状態密度がデルタ関数的に先鋭化され、離散的なエネルギー状態を持つようなる。このエネルギー状態を利用した最近の技術としては、演算回路に関するもので、例えば2量子ドットで構成される演算の完備性を満たす制御NOT素子が提案されている。
また、乱雑に分布させた量子ドットによる量子井戸レーザなどが実用化されている。量子ドットを使う技術としては他に単一電子トランジスタや単一電子メモリなどがある。これらは電子をエネルギー移動の担い手として扱うものである。
本発明に関連する従来技術としては、非特許文献1に示す近接場光により結合した量子ドットによるスイッチ素子がある。
また、量子ドットを用いた機能素子に類似する技術としては、特許文献1に示される量子演算素子などがある。
ここで、非特許文献1に示されるスイッチ素子は、図11に示すように、3個の量子ドットQCin,QCout,QCcontrolのサイズ比が1:√2:2になるように調整され、各々の量子ドットQCin,QCout,QCcontrolがそのサイズ程度の距離で配置されている。図11(a)の量子ドットQCinに近接場光又は量子ドットに共鳴する波長の光(伝搬光)により励起子を生成すると、量子ドットQCin,QCout,QCcontrol間で近接場光を介在した共鳴的な励起子の移動が生じ、さらに量子ドットQCout,QCcontrol内において格子振動による熱的な緩和を生じることにより、低エネルギーの準位に励起子が移動していく。この結果、一番大きな量子ドットQCcontrolまで励起子が移動し、量子ドットQCcontrolの(1,1,1)準位において自然放出により光子を放出して、励起子を消滅させる。これがスイッチのOFF状態に対応する。
図11(b)はON状態を示しており、量子ドットQCcontrolの(1,1,1)準位に予め励起子が生成されていることにより、量子ドットQCin から量子ドットQCcontrol への励起子の移動が妨げられ、最終的に量子ドットQCoutの(1,1,1)準位に励起子が移動し、この準位において自然放出により光子を放出する。又は、近接場光として光ファイバプローブなどで検出することにより出力信号を光強度として観測する。このスイッチ素子は全光学的に動作している。また、近接場光を利用することにより光の回折限界以下のサイズを持つ素子による機能動作を実現しており、超高集積光化デバイスへの応用が可能である。
また、特許文献1に示される量子演算素子では、図12に示すように、互いに電子がトンネリング可能な間隔で2段の量子ドットQD1及びQD2を配置し、これらの量子ドットQD1及びQD2内にビット情報として電子を入力し、これらの量子ドットQD1,QD2間における電子のトンネリングを利用してビット演算を行う。これにより消費電力が極めて低く、演算を高速で行うことができ、しかも簡単な製造プロセスにより製造することができる量子演算素子を実現している。
ここに、将来の光通信容量の増大や光記憶装置の大容量化に伴い、超高集積化デバイスの実現並びに全光学的情報処理技術(論理演算、計数演算、D/A・A/D変換、マッチング演算、遅延、バッファなど)の開発が必要とされる。この点、特許文献1の量子ドット演算素子はこれらの一部を実現する電子回路であり、光通信技術に利用する場合には、光電変換を必要とするものである。
そこで、本発明の基本的な目的は、全光学的情報処理技術を提供することである。
また、非特許文献1に示される近接場光を介在したスイッチ素子は単に1対1の入出力を与えるもので、演算動作は実現されていない。そこで、本発明の目的の一つは、論理演算における多ビットの入力に対する情報処理、多機能化を可能にすることである。さらには、高機能性をもつ演算素子を提供することである。
また、ナノメートル領域において、サイズや位置が制御された複雑な構造を大量に作ることは容易ではない。同一の構成からなる素子により多機能を実現することが要求されるが、これを全光学情報処理で実現する方法は知られていない。本発明の目的の一つは、同一の構造により複数の演算動作を実現できるようにすることである。
さらに、光通信ネットワークにおいては、伝達される信号は時系列情報として与えられる。これを全光学的情報処理に利用するためには時間情報の取得が必要である。この点、非特許文献1等では、時間情報をもつ入力に対する演算処理の方法について検討されていない。そこで、本発明の目的の一つは、時間情報を取得する時間−光強度変換素子なる機能動作素子を提供することである。
また、本発明の目的の一つは、複数の量子ドットから多様な出力信号が得られるようにすることである。
さらには、本発明の目的の一つは、4個以上である偶数個の量子ドットに対して、電気双極子禁制状態への励起子の遷移を利用した演算素子なる機能動作素子を提供することである。
加えて、ナノメートル領域の微小物体の検出には通常プローブ顕微鏡による操作が必要とされるのに対し、本発明の目的の一つは、規則的な量子ドット列の励起子の移動特性によりプローブの移動が不要な高分解能の位置検出素子なる機能動作素子を提供することである。
請求項1記載の発明の全光学的機能動作素子は、信号光の入力部分として3個以上の量子ドットがそのサイズ程度の距離により等間隔で量子ドット列を形成するように直線上に配置され、信号光の出力部分として前記入力部分の量子ドットのサイズよりも大きくてエネルギー副準位を持つ量子ドットが配置された複数量子ドットによる構造を有し、前記入力部分の量子ドット内に生成される励起子の有無をビット情報とし、近接場光を介在した量子ドット間の前記励起子の生成・消滅による当該入力部分の励起子の個数に応じて前記出力部分の量子ドットからの発光強度が変化する。
請求項2記載の発明の全光学的機能動作素子は、信号光の入力部分として3個以上の量子ドットがそのサイズ程度の距離により等間隔で量子ドット列を形成するように直線上に配置され、信号光の出力部分として前記入力部分の量子ドットのサイズよりも大きくてエネルギー副準位を持つ量子ドットが配置された複数量子ドットによる構造を有し、前記入力部分の量子ドット内に生成される励起子の有無をビット情報とし、当該入力部分の個別の量子ドットに近接場光を用いて励起子を生成することにより入力位置を選択し、近接場光を介在した量子ドット間の前記励起子の生成・消滅による当該入力部分の励起子の生成位置に応じて前記出力部分の量子ドットからの発光強度が変化する。
請求項3記載の発明の全光学的機能動作素子は、信号光の入力部分として3個の量子ドットがそのサイズ程度の距離により等間隔で量子ドット列を形成するように直線上に配置され、信号光の出力部分として前記入力部分の量子ドットのサイズよりも大きくてエネルギー副準位を持つ量子ドットが配置された複数量子ドットによる構造を有し、かつ、当該入力部分の量子ドット列中の隣り合う2個の量子ドットを信号光入力部分、残りの1個の量子ドットを制御光入力部分とし、前記出力部分の量子ドットのエネルギー準位を所定の大きさだけ高エネルギー側又は低エネルギー側へシフトさせる構造を有し、前記入力部分の量子ドット内に生成される励起子の有無をビット情報とし、前記入力部分の量子ドット列と前記出力部分の量子ドットとの共鳴的な励起子の移動により、当該入力部分の励起子の個数に応じて当該出力部分の量子ドットからの発光強度が変化する。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の全光学的機能動作素子において、前記制御光入力部分の量子ドットにおける励起子の有無に依存して前記出力部分の量子ドットからの発光強度が変化する。
請求項5記載の発明の全光学的機能動作素子は、信号光の入力部分として3個以上の量子ドットがそのサイズ程度の距離により等間隔で量子ドット列を形成するように直線上に配置され、信号光の出力部分として前記入力部分の量子ドットのサイズよりも大きくてエネルギー副準位を持つ量子ドットが配置された複数量子ドットによる構造を有し、前記入力部分の量子ドット列のうちの1個の量子ドットを信号光入力部分とし、時系列上の複数の光パルスが入力された場合、当該光パルスの時間遅れに応じて前記出力部分の量子ドットからの発光強度が変化する。
請求項6記載の発明は、請求項1ないし5の何れか一記載の全光学的機能動作素子において、前記出力部分の量子ドットは、前記入力部分の量子ドット列に対して対称に配置されている。
請求項7記載の発明は、請求項1ないし5の何れか一記載の全光学的機能動作素子において、前記出力部分の量子ドットは、前記入力部分の量子ドット列に対して非対称に配置されている。
請求項8記載の発明は、請求項7記載の全光学的機能動作素子において、前記出力部分の量子ドットの非対称度に応じて当該出力部分の量子ドットからの発光強度が変化する。
請求項9記載の発明の全光学的機能動作素子は、信号光の入力部分として4個以上なる偶数個の量子ドットがそのサイズ程度の距離により等間隔で量子ドット列を形成するように直線上に配置され、信号光の出力部分として前記入力部分の量子ドットのサイズよりも大きくてエネルギー副準位を持つ量子ドットが前記入力部分の量子ドット列に対して対称に配置された複数量子ドットによる構造を有し、近接場光により結合した前記入力部分の量子ドット列の形成する電気双極子許容状態又は電気双極子禁制状態なる量子状態に依存して前記出力部分からの発光強度が変化する。
請求項10記載の発明の全光学的機能動作素子は、信号光の入力部分として3個以上の量子ドットがそのサイズ程度の距離により等間隔で量子ドット列を形成するように直線上に配置され、信号光の出力部分として前記入力部分の量子ドットのサイズよりも大きくてエネルギー副準位を持つ量子ドットが前記入力部分の量子ドット列に対して対称に配置された複数量子ドットによる構造を有し、前記入力部分の近傍に発光物体又は散乱物体が存在する場合、これらの物体からの近接場光により当該入力部分の量子ドット列に生成される励起子の位置に依存して前記出力部分からの発光強度が変化する。
請求項1ないし9記載の発明によれば、入力部分の量子ドット列が近接場光により結合することにより励起子の個数に応じて対称性の異なる量子状態を形成し、これを出力部分の量子ドットからの発光強度情報に変換しているので、全光学的な演算ができ、高速かつ大容量情報処理が可能になり、各々、全光学的な計数演算素子、D/A変換素子、論理演算素子、時間−光強度変換素子等を提供することができる。
特に、制御型の論理演算素子として機能し得る請求項4記載の発明によれば、同一の素子構成で複数の演算処理を実現しているので、ナノスケールの複雑な素子構成を必要としない多様な情報処理が可能となり、加工プロセスを簡略化することが可能になる。
また、時間−光強度変換素子として機能し得る請求項5記載の発明によれば、時系列信号をナノメートル領域の光強度情報に変換しているので、既存の光通信デバイスとのインターフェースとして利用することができ、光通信ネットワーク技術に利用可能である。
さらに、請求項10記載の発明によれば、観測する物体と量子ドット列との間における位置の非対称性を光強度情報に変換しているので、ナノメートル領域の位置合わせを必要とせずに位置情報を得ることができ、ナノメートル領域の測定技術に利用可能となり、位置検出素子として適用可能となる。
[第一の実施の形態]
本発明の第一の実施の形態を図1ないし図4に基づいて説明する。本実施の形態の全光学的機能動作素子は、計数演算素子への適用例を示す。
本発明の第一の実施の形態を図1ないし図4に基づいて説明する。本実施の形態の全光学的機能動作素子は、計数演算素子への適用例を示す。
本実施の形態の全光学的機能動作素子1で用いる量子ドットの位置構成は、例えば4個の量子ドットによる素子を考えた場合、図1に示すように、NaCl,KCl,CaF2,SiO2などの誘電体の基板2表面上や基板2内部に、3個の量子ドットQD1,QD2,QD3が直線上に並んで量子ドット列が形成された入力部分3と、この入力部分3の結合状態を選別する出力部分4のサイズの大きな量子ドットQD4とからなる。これらの量子ドットQD1,QD2,QD3,QD4はCuCl,ZnO,GaAs,GaNなどのエネルギーバンドギャップの広い半導体材料が適している。量子ドットQD1,QD2,QD3,QD4を作製する方法としては、ブリッジマン法や分子エビタキシー(MBE)成長法、近接場光CVD法、ナノインプリント法などがある。量子ドットの形状はエネルギー状態が離散化されているものであれば、立方体、球形、円盤形、六角柱などどのような形状でも構わない。
このような複数量子ドットによる構造に信号光を入力するには、近接場光を発生する光の回折限界以下のサイズに加工された、先鋭化された光ファイバプローブ、金属プローブ、金属導波路、金属微粒子列、半導体量子ドット列による導波路などが用いられる。例えば、図1は金属導波路5を用いて近接場光による入力を与える概念図を示している。出力信号を検出するには、入力と同様に、先鋭化された光ファイバプローブ、金属プローブ、金属導波路、金属微粒子列、半導体量子ドット列による導波路6などに結合させてもよいし、またレンズにより集光し、光電子増倍管などの光検出器によって検出してもよい。
図1に示した複数個の量子ドットQD1〜QD4による構造を上方から見た配置図を図2に示す。入力部分3の量子ドットQD1,QD2,QD3はそのサイズ程度の距離をもって等間隔に直線上に配置されており、隣接するもの同士の近接場光による結合の強さは等しくされている。これらの入力部分3の量子ドットQD1,QD2,QD3に対し、出力部分4の量子ドットQD4は入力部分3の量子ドット列の中央に位置する量子ドットQD2に近い位置に配置され、量子ドットQD1,QD2,QD3による量子ドット列に対しては対称配置とされている。なお、最も近い量子ドットQD2でも隣接量子ドットQD1,QD2及び隣接量子ドットQD2,QD3の間隔より長い距離を有し、入力部分3の各量子ドットQD1〜QD3と量子ドットQD4との結合は、QD1,QD2及びQD2,QD3の量子ドット間の近接場光による結合よりも十分に弱いものとされている。
図3は、2つの大きさの異なる量子ドットにおけるサイズとエネルギー準位を示す模式図である。入力部分3の小さな量子ドット(QD1〜QD3)と出力部分4の大きな量子ドット(QD4)はサイズ比が1:√2となるように調整されている。立方体形状の量子ドットでは、x,y,z方向のエネルギー準位を(nx,ny,nz)(ただし、nx,y,z=1,2,…)として低エネルギー側からラベル付けすると、エネルギーの大きさE(nx,ny,nz)は、励起子の質量をmとし、また、量子ドットの1辺の長さをLとしたとき、以下の式(1)により定義される。
E(nx,ny,nz)
=h2/(8π2m)(π/L)2(nx 2+ny 2+nz 2) ………(1)
この式(1)に従うと、図3に示すように出力部分4の量子ドットQD4内における励起子の第2励起準位((2,1,1)準位)と入力部分3における個々の量子ドットQD1〜QD3の第1励起準位((1,1,1)準位)とが一致している。(2,1,1)準位は伝搬光に対しては電気双極子禁制状態のために励起できないが、近接場光による結合では励起子の遷移が生じてもよく、結合の強さは電気双極子許容の状態同士の結合より幾分弱くなる。従って、(1,1,1)準位と(2,1,1)準位の近接場光による結合は、入力部分3の量子ドットQD1〜QD3間の結合、即ち、(1,1,1)準位同士の結合よりも弱くなる。従って、入力部分の量子ドットに励起子が形成されると、出力部分4の量子ドットQD4に励起子を移動する前に、入力部分3の量子ドットQD1〜QD3間の近接場光による結合の強さにより決まる量子状態を形成し、この量子状態を反映して出力部分4の量子ドットQD4に励起子の移動が生じる。
=h2/(8π2m)(π/L)2(nx 2+ny 2+nz 2) ………(1)
この式(1)に従うと、図3に示すように出力部分4の量子ドットQD4内における励起子の第2励起準位((2,1,1)準位)と入力部分3における個々の量子ドットQD1〜QD3の第1励起準位((1,1,1)準位)とが一致している。(2,1,1)準位は伝搬光に対しては電気双極子禁制状態のために励起できないが、近接場光による結合では励起子の遷移が生じてもよく、結合の強さは電気双極子許容の状態同士の結合より幾分弱くなる。従って、(1,1,1)準位と(2,1,1)準位の近接場光による結合は、入力部分3の量子ドットQD1〜QD3間の結合、即ち、(1,1,1)準位同士の結合よりも弱くなる。従って、入力部分の量子ドットに励起子が形成されると、出力部分4の量子ドットQD4に励起子を移動する前に、入力部分3の量子ドットQD1〜QD3間の近接場光による結合の強さにより決まる量子状態を形成し、この量子状態を反映して出力部分4の量子ドットQD4に励起子の移動が生じる。
図2に示す量子ドットQD4の、第1励起準位と第2励起準位の間の遷移はエネルギー差が格子振動による振動準位と同程度であり、熱放射を伴う非放射緩和によって生じ、この緩和が入力部分3から出力部分4への励起子の移動よりも速いために、励起子は入力部分3へ逆戻りすることなく量子ドットQD4の(1,1,1)準位に緩和し、ここで電子−正孔間再結合により光子を放出して基底状態に遷移する。この光子が出力信号として検出される。
量子ドットQD1,QD2,QD3に存在する励起子が量子ドットQD4に移動する過程は、図4に示す近接場光により結合した4つの量子ドットQD1〜QD4内の励起子に対するエネルギー準位図により説明できる。図4(a)は入力状態(量子ドットQD4が空の状態)を示し、量子ドットQD1,QD2,QD3に生成された励起子が量子ドットQD4へ移動する前に作る3個の量子ドットQD1,QD2,QD3が近接場光により結合したエネルギー状態を示している。図4(a)の軸上のE1,2E1,3E1は入力部分3の量子ドット列に励起子が各々1,2,3個存在しているエネルギー状態である。E1,2E1の上、中央、下の3つに分離されたエネルギー準位は入力部分3の量子ドットQD1,QD2,QD3に誘起される電気双極子の向きを反映したものであり、矢印の上下により表わすと高エネルギー側から、(QD1,QD2,QD3)=(↑↑↑),(↑・↓),(↑↓↑)のように配向している(括弧内の「・」は、↑と↓とを同じ確率でもつために考慮する必要のないことを意味する)。これらのエネルギー準位の間隔は入力部分3の量子ドットQD1,QD2,QD3の結合状態のエネルギー状態を表す行列(ハミルトニアン)の固有値を求めることにより得られる。近接場光による結合の強さをUとし、隣り合う量子ドット間のみが互いに結合すると考えると、エネルギー状態を表す行列は以下の式(2)により定義される。
この行列の固有値、即ち、エネルギー準位の大きさは高エネルギー側からE=E1+(√2)U,E1,E1−(√2)Uとなる。
図4(b)は励起子の量子ドットQD4への移動が生じた後(出力状態)のエネルギー状態を示し、入力状態と出力状態におけるエネルギー準位の数の違いと、各エネルギー状態の対称性の違いにより、量子ドットQD4への遷移確率が異なり、近接場光により生成される励起子の入力状態におけるエネルギー準位の占有の仕方により発光強度に違いが生じる。この結果、本実施の形態の全光学的機能動作素子1は計数演算素子として機能することとなる。
[第二の実施の形態]
本発明の第二の実施の形態を図1ないし図5に基づいて説明する。本実施の形態の全光学的機能動作素子は、D/A変換素子への適用例を示す。
本発明の第二の実施の形態を図1ないし図5に基づいて説明する。本実施の形態の全光学的機能動作素子は、D/A変換素子への適用例を示す。
本実施の形態の全光学的機能動作素子1の基本構成は、第一の実施の形態で前述した通りである。
ここに、本実施の形態の場合、図4に示すエネルギー状態における励起子の占有の仕方が入力状態の励起子の位置に依存することにより、入力部分3における入力信号の位置(量子ドットQD1,QD2,QD3)の変化に伴い出力部分4の量子ドットQD4からの発光強度が変化するので、D/A変換素子として機能する。
図5は量子ドットQD4の第1励起準位における占有確率の時間発展を表わしたグラフであり、量子論に基づく密度行列を数値的に解くことにより導出した。ここで、発光を伴う基底状態への緩和は時間的に遅いとして近似的に無視している。この占有確率は、量子ドットQD4からの発光強度に比例する。例えば、(1,0,0)は左から量子ドットQD1,QD2,QD3に対応しており、入力状態における励起子の位置に依存して量子ドットQD4からの発光強度が変化することが分かる。
もっとも、図5から分かるように、入力状態(1,0,0)と(0,0,1)又は(1,1,0)と(0,1,1)は量子ドットQD4の位置に対して反対称な励起位置となっており(図2参照)、出力の区別がつかなくなるため、この場合は(図示しない入力(0,0,0)、出力0の場合を含めて)3ビット入力に対して6値の変換しか得られない。これらを分離するには入力部分3の例えば量子ドットQD1,QD2の距離と量子ドットQD2,QD3の距離とに差を与えたり、量子ドットQD1又はQD3のサイズを僅かに変えるなどの非対称性を入力部分3に導入してやればよい。
[第三の実施の形態]
本発明の第三の実施の形態を図1ないし図4及び図6に基づいて説明する。本実施の形態の全光学的機能動作素子は、論理演算素子への適用例を示す。
本発明の第三の実施の形態を図1ないし図4及び図6に基づいて説明する。本実施の形態の全光学的機能動作素子は、論理演算素子への適用例を示す。
本実施の形態の全光学的機能動作素子1の基本構成は、第一の実施の形態で前述した構成に準ずる。
まず、本実施の形態では、図2に示した複数量子ドットによる構造において、出力部分4の量子ドットQD4の第2励起準位を入力部分3の隣接量子ドットQD1,QD2又は隣接量子ドットQD2,QD3の近接場光による結合の強さUの2√2倍の大きさだけ高い(又は、低い)エネルギー準位の大きさとなるように調整する。これは、量子ドットQD4のサイズをエネルギー準位が2(√2)Uだけ大きく(又は、小さく)なるように調整することで実現できる。また、静電場を掛けたり、近傍に発光体を配置することにより生じるシュタルク効果を利用してエネルギー準位をシフトさせることもできる。ここで、シュタルク効果とは物質に電場がかかることにより物質中の電子又は励起子のエネルギー準位が電場の強さに応じて変化する現象である。
図4中に示すように、3つに分離する量子状態のエネルギーの間隔は量子ドット間の近接場光による結合の強さ(√2)Uと等しくなるので、量子ドットQD4のエネルギー準位を2(√2)Uだけシフトさせると、図6のエネルギーシフトを与えた場合のエネルギー準位図に示すように、入力部分3に2個の励起子を含む場合以外は共鳴的に結合できるエネルギー状態が存在しなくなり、励起子が量子ドットQD4へ移動する確率が低下する。
このことを利用すると、例えば、表1に示すように、入力部分3中、隣接する量子ドットQD1,QD2を入力端子(信号光入力部分)とし、量子ドットQD3を制御端子(制御光入力部分)とすると、量子ドットQD3に制御用の励起子が生成されていなければ、量子ドットQD1,QD2がともに励起子が入力された場合にのみ量子ドットQD4に励起子が移動し、出力が観測される。これにより、論理積(AND)演算素子を実現している。
これに対して、量子ドットQD3に制御用の励起子が生成される場合、量子ドットQD1,QD2の何れか一方に励起子が1個生成された場合に入力部分3の励起子の個数が2個となり、出力が観測される。これにより、排他的論理和(XOR)演算を実現している。
よって、これらの論理演算素子は全く同じ構成であるにもかかわらず、制御信号の有無によって異なる動作をする素子となっており、高集積化デバイスにおいて大量の演算素子を加工する際に、各々の機能を持つ演算素子を個別に作製する必要がなくなり、素子の高集積化に非常に有利となる。
[第四の実施の形態]
本発明の第四の実施の形態を図1ないし図3に基づいて説明する。本実施の形態の全光学的機能動作素子は、時間−光強度変換素子への適用例を示す。
本発明の第四の実施の形態を図1ないし図3に基づいて説明する。本実施の形態の全光学的機能動作素子は、時間−光強度変換素子への適用例を示す。
本実施の形態の全光学的機能動作素子1の基本構成は、第一の実施の形態で前述した通りである。
ここに、本実施の形態では、図2に示した複数量子ドットによる構造において、入力部分3の何れかの量子ドットQD1,QD2又はQD3に1個の励起子が生成された場合、出力部分4の量子ドットQD4に励起子が移動するまでにはある程度の時間を要する。この時間内に2個目の励起子が生成されれば、その励起子の生成されるタイミングを反映した量子状態が量子ドットQD4に結合することとなり、量子ドットQD4からの発光強度が変化する。この結果、本実施の形態の全光学的機能動作素子1は、時間−光強度変換素子として機能することとなる。
[第五の実施の形態]
本発明の第五の実施の形態を図1ないし図3及び図7に基づいて説明する。本実施の形態の全光学的機能動作素子1の基本構成は、第一ないし第四の実施の形態で前述した構成に準ずる。もっとも、これらの実施の形態で前述した機能動作素子は、何れも入力部分3の量子ドット列と出力部分4の量子ドットQD4とを対称に配置した構造であり、入力部分3のエネルギー状態を反映した励起子の移動を利用したものであるが、本実施の形態では、図7に示すように、量子ドットQD4を量子ドット列に対して非対称に配置させることで、近接場光による量子ドットQD1,QD2,QD3と量子ドットQD4との結合の強さを各々に変化させ、量子ドットQD4からの発光強度を変化させるようにしたものである。また、この場合の量子ドットQD4の非対称度を変えることにより、前述した各実施の形態の機能動作素子の動作特性を制御することが可能となる。
本発明の第五の実施の形態を図1ないし図3及び図7に基づいて説明する。本実施の形態の全光学的機能動作素子1の基本構成は、第一ないし第四の実施の形態で前述した構成に準ずる。もっとも、これらの実施の形態で前述した機能動作素子は、何れも入力部分3の量子ドット列と出力部分4の量子ドットQD4とを対称に配置した構造であり、入力部分3のエネルギー状態を反映した励起子の移動を利用したものであるが、本実施の形態では、図7に示すように、量子ドットQD4を量子ドット列に対して非対称に配置させることで、近接場光による量子ドットQD1,QD2,QD3と量子ドットQD4との結合の強さを各々に変化させ、量子ドットQD4からの発光強度を変化させるようにしたものである。また、この場合の量子ドットQD4の非対称度を変えることにより、前述した各実施の形態の機能動作素子の動作特性を制御することが可能となる。
[第六の実施の形態]
本発明の第六の実施の形態を図8及び図9に基づいて説明する。本実施の形態の全光学的機能動作素子は、論理演算素子への適用例を示す。
本発明の第六の実施の形態を図8及び図9に基づいて説明する。本実施の形態の全光学的機能動作素子は、論理演算素子への適用例を示す。
本実施の形態の全光学的機能動作素子1の基本構成は、前述の実施の形態に準ずるが、本実施の形態では、入力部分3の量子ドット列を構成する量子ドット数が4個以上の偶数、本実施の形態では量子ドットQD1〜QD4なる4個をそのサイズ程度の距離で等間隔に直線上に配置させ、このような入力部分3の結合状態を選別する出力部分4のサイズの大きな量子ドットQD5を備える複数量子ドットによる構造から構成されている。出力部分4の量子ドットQD5は入力部分3の量子ドット列を構成する量子ドットQD1〜QD4に対して対称に配置されている。
このように偶数個の量子ドットQD1〜QD4により構成される入力部分3は、その量子状態として図9に示すような電気双極子禁制状態と電気双極子許容状態とを持つ。図9は一例として入力部分3に励起子を1個生成した場合の状態を示すが、2個生成した場合には6通りの量子状態が考えられる。
量子ドットQD5が量子ドット列に対して対称に配置されている場合、電気双極子禁制状態は量子ドットQD5に励起子を移動させることができない。即ち、図9中、上向きの矢印で表わされる成分は量子ドットQD5に励起子を生成しようとし、逆に下向きの矢印で表わされる成分は量子ドットQD5の励起子を消滅させようと作用する。このような干渉効果により励起子の移動は生じない。
このことを利用すると、例えば、4個の量子ドットQD1〜QD4により入力部分3が構成されている場合、量子ドットQD5のエネルギー準位を(−1±√5)U/2と(1±√5)U/2だけずれたものに調整すると、各々電気双極子許容状態と電気双極子禁制状態を独立に選び出すことができ、本実施の形態の全光学的機能動作素子1は論理演算素子に利用できることとなる。このエネルギー準位のシフト量は、式(2)と同様にエネルギー状態を表す4行4列の行列の固有値から求められる。
[第七の実施の形態]
本発明の第七の実施の形態を図1ないし図3及び図10に基づいて説明する。本実施の形態の全光学的機能動作素子は、位置検出素子への適用例を示す。
本発明の第七の実施の形態を図1ないし図3及び図10に基づいて説明する。本実施の形態の全光学的機能動作素子は、位置検出素子への適用例を示す。
本実施の形態の全光学的機能動作素子1の基本構成は、第一の実施の形態に準ずる。即ち、図10に示すように3個の量子ドットQD1,QD2,QD3がそのサイズ程度の間隔で等間隔かつ直線上に配置された入力部分となる位置検出部分11と、量子ドットQD1,QD2,QD3による量子ドット列に対称に配置されたサイズの大きな量子ドットQD4を有する出力部分4とにより構成される。さらに、位置検出部分11の量子ドット列の近傍に量子ドットQD1,QD2又はQD3のエネルギー準位に共鳴する発光物体や量子ドットに共鳴する波長の光に対する散乱物体(図面中、分子と表記)が存在する場合、これにより量子ドット列に励起子を生成し、第二の実施の形態の場合と同様の原理により励起位置に依存して、量子ドットQD4の発光強度が変化することにより物体の位置検出が可能となる。これは、例えば、近接場光検出用の光ファイバプローブの先端に位置制御された量子ドット列を、近接場光CVD法などにより形成することにより実現することができる。
1 全光学的機能動作素子
3 入力部分
4 出力部分
QD1〜QD5 量子ドット
3 入力部分
4 出力部分
QD1〜QD5 量子ドット
Claims (10)
- 信号光の入力部分として3個以上の量子ドットがそのサイズ程度の距離により等間隔で量子ドット列を形成するように直線上に配置され、信号光の出力部分として前記入力部分の量子ドットのサイズよりも大きくてエネルギー副準位を持つ量子ドットが配置された複数量子ドットによる構造を有し、
前記入力部分の量子ドット内に生成される励起子の有無をビット情報とし、近接場光を介在した量子ドット間の前記励起子の生成・消滅による当該入力部分の励起子の個数に応じて前記出力部分の量子ドットからの発光強度が変化する、全光学的機能動作素子。 - 信号光の入力部分として3個以上の量子ドットがそのサイズ程度の距離により等間隔で量子ドット列を形成するように直線上に配置され、信号光の出力部分として前記入力部分の量子ドットのサイズよりも大きくてエネルギー副準位を持つ量子ドットが配置された複数量子ドットによる構造を有し、
前記入力部分の量子ドット内に生成される励起子の有無をビット情報とし、当該入力部分の個別の量子ドットに近接場光を用いて励起子を生成することにより入力位置を選択し、近接場光を介在した量子ドット間の前記励起子の生成・消滅による当該入力部分の励起子の生成位置に応じて前記出力部分の量子ドットからの発光強度が変化する、全光学的機能動作素子。 - 信号光の入力部分として3個の量子ドットがそのサイズ程度の距離により等間隔で量子ドット列を形成するように直線上に配置され、信号光の出力部分として前記入力部分の量子ドットのサイズよりも大きくてエネルギー副準位を持つ量子ドットが配置された複数量子ドットによる構造を有し、
かつ、当該入力部分の量子ドット列中の隣り合う2個の量子ドットを信号光入力部分、残りの1個の量子ドットを制御光入力部分とし、前記出力部分の量子ドットのエネルギー準位を所定の大きさだけ高エネルギー側又は低エネルギー側へシフトさせる構造を有し、
前記入力部分の量子ドット内に生成される励起子の有無をビット情報とし、前記入力部分の量子ドット列と前記出力部分の量子ドットとの共鳴的な励起子の移動により、当該入力部分の励起子の個数に応じて当該出力部分の量子ドットからの発光強度が変化する、全光学的機能動作素子。 - 前記制御光入力部分の量子ドットにおける励起子の有無に依存して前記出力部分の量子ドットからの発光強度が変化する、請求項3記載の全光学的機能動作素子。
- 信号光の入力部分として3個以上の量子ドットがそのサイズ程度の距離により等間隔で量子ドット列を形成するように直線上に配置され、信号光の出力部分として前記入力部分の量子ドットのサイズよりも大きくてエネルギー副準位を持つ量子ドットが配置された複数量子ドットによる構造を有し、
前記入力部分の量子ドット列のうちの1個の量子ドットを信号光入力部分とし、時系列上の複数の光パルスが入力された場合、当該光パルスの時間遅れに応じて前記出力部分の量子ドットからの発光強度が変化する、全光学的機能動作素子。 - 前記出力部分の量子ドットは、前記入力部分の量子ドット列に対して対称に配置されている、請求項1ないし5の何れか一記載の全光学的機能動作素子。
- 前記出力部分の量子ドットは、前記入力部分の量子ドット列に対して非対称に配置されている、請求項1ないし5の何れか一記載の全光学的機能動作素子。
- 前記出力部分の量子ドットの非対称度に応じて当該出力部分の量子ドットからの発光強度が変化する、請求項7記載の全光学的機能動作素子。
- 信号光の入力部分として4個以上なる偶数個の量子ドットがそのサイズ程度の距離により等間隔で量子ドット列を形成するように直線上に配置され、信号光の出力部分として前記入力部分の量子ドットのサイズよりも大きくてエネルギー副準位を持つ量子ドットが前記入力部分の量子ドット列に対して対称に配置された複数量子ドットによる構造を有し、
近接場光により結合した前記入力部分の量子ドット列の形成する電気双極子許容状態又は電気双極子禁制状態なる量子状態に依存して前記出力部分からの発光強度が変化する、全光学的機能動作素子。 - 信号光の入力部分として3個以上の量子ドットがそのサイズ程度の距離により等間隔で量子ドット列を形成するように直線上に配置され、信号光の出力部分として前記入力部分の量子ドットのサイズよりも大きくてエネルギー副準位を持つ量子ドットが前記入力部分の量子ドット列に対して対称に配置された複数量子ドットによる構造を有し、
前記入力部分の近傍に発光物体又は散乱物体が存在する場合、これらの物体からの近接場光により当該入力部分の量子ドット列に生成される励起子の位置に依存して前記出力部分からの発光強度が変化する、全光学的機能動作素子。
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Publication Number | Publication Date |
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Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009075462A (ja) * | 2007-09-21 | 2009-04-09 | Optoelectronic Industry & Technology Development Association | ナノフォトニックデバイス用の出力端子 |
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JP2010230946A (ja) * | 2009-03-27 | 2010-10-14 | Japan Science & Technology Agency | 量子ドットを用いた光遅延器 |
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JPWO2013047003A1 (ja) * | 2011-09-26 | 2015-03-26 | パイオニア株式会社 | 近接場光デバイス、記録装置及びサンプル基板 |
CN105404073A (zh) * | 2015-12-09 | 2016-03-16 | 北京邮电大学 | 基于量子点-双模腔耦合系统的全光逻辑器件 |
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- 2004-10-01 JP JP2004290082A patent/JP2005234526A/ja active Pending
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