JP2005234351A - スポット照明装置 - Google Patents

Abstract

【課題】被写体をスポット照明することができ、カメラに内蔵される電池寿命を短くすることがなく、しかもカメラに対して簡単に着脱することのできるスポット照明装置の提供。
【解決手段】 シャッターを配置したカメラ上面に対して着脱自在に固定するための固定部４を有した筐体３と、この筐体をカメラに固定した状態で、カメラの撮影用レンズの光軸と略平行となる光軸でスポット照明を行うようにカメラ正面側に配置されるレンズ８と、このレンズ８に対向配置され、通電により発光する高輝度白色発光ダイオードと、筐体に対して交換自在に設けられる電池と、通電の断続を行うように操作されるスイッチ７とを一体的に構成する。
【選択図】 図２

Description

本発明は、カメラを用いて写真撮影するときに使用されるスポット照明装置に関するものである。

写真撮影では、充分な明るの下で被写体を撮影することが重要となる。日中の屋外での撮影を行う場合には、例えば太陽光により充分な光量を得ることができ、特に問題なく撮影できる。また、逆光の条件下で例えば人物写真を撮影する場合には、カメラに内蔵されたストロボまたは別構成の専用ストロボ装置を使用することで人物と背景のバランスの良い写真撮影を行うようにしている。

一方、室内で撮影する場合には、通常は充分な光量を得ることができないことから、室内照明器具等を用いて被写体を照明して撮影することになる。また、室内照明器具などによる光量が依然として不足する場合には、カメラ側でこの露光状態を検出し、ファイダー内に露出アンダーの表示がされ、これに前後してカメラ内蔵のストロボが収納位置から自動的に発光可能な突出位置に駆動されることで、シャッターの押圧動作と同期して被写体の照明を行うように構成されたストロボ内蔵カメラについても多く普及している（特許文献１）。
特開平０７−０３６０９４号公報。

しかしながら、上記の特許文献１に提案されたストロボ発光の照明によれば、広い範囲の照明が行われる。このため、例えば複数の被写体を撮影する場合において、全体的に均一な照明が行われる結果、特定の物品ないし人物のみを照明するための所謂スポット照明は行うことができないものであった。

また、例えば上記の特許文献１に提案のカメラおよびストロボ内蔵カメラによれば、ストロボ発光のための電力はカメラに内蔵される電池から供給されることから、内蔵ストロボを多用すると電池寿命を短くすることとなる。

一方、専用ストロボ装置は、電池が内蔵されるのでカメラ側の電池寿命には影響を与えないものであるが、カメラ側に固定するためには例えば一眼レフカメラのペンタプリズム上のホットシューに固定するか、または三脚固定用の固定ねじ孔を使用してねじ留めされる金具を使用することから、その取り付け作業が面倒となる問題があった。

したがって、本発明は上記の問題点に鑑みて成されたものであり、例えば複数の被写体を撮影する場合において、所望の物品ないし人物のみをスポット照明することができ、カメラに内蔵される電池寿命を短くすることがなく、かつ簡単に着脱することのできるスポット照明装置の提供を目的としている。

上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のスポット照明装置によれば、シャッターを配置したカメラ上面に対して着脱自在に固定するための固定部を有した筐体と、前記筐体をカメラに固定した状態で、カメラの撮影用レンズの光軸と略平行となる光軸でスポット照明を行うようにカメラ正面側に配置されるレンズと、前記レンズに対向配置され、通電により発光する光源部と、前記筐体に対して交換自在に設けられるとともに、前記通電を行うための電池と、前記通電の断続を行うように操作されるスイッチとを一体的に構成したことを特徴としている。

また、前記光源部は、高輝度白色発光ダイオードであり、また、前記電池は、１つまたは直列に接続される複数のボタン電池を含む小型電池であることを特徴としている。

また、前記筐体は、カメラの横幅寸法の略５分の１以下の幅寸法を有する箱型形状に構成されることを特徴としている。

また、前記固定部は、カメラの上面に対向する裏面部を形成し、前記裏面部において水洗で粘着力が繰り返し復活する特殊粘着樹脂層を敷設したことを特徴としている。

そして、前記レンズの出光側に、拡散光照明、カラー照明のためのフィルタを交換自在に設けることを特徴としている。

本発明によれば、被写体をスポット照明することができ、カメラに内蔵される電池寿命を短くすることがなく、かつカメラに対して簡単に着脱することのできるスポット照明装置を提供できる。

以下に本発明の好適な一実施形態について、添付図面を参照して説明する。

ここで、以下の実施形態ではカメラとして撮影用レンズを有するカメラ前面と液晶を配置したカメラ後面と、シャッターを配置したカメラ上面とを備えており、望ましくは撮影レンズが３倍光学ズームの場合には沈胴するタイプ、または固定焦点レンズを備えた小型偏平の箱型のデジタルカメラに使用されるカメラケースについて主に述べるがこのように構成されるデジタルカメラに限定されず銀塩フィルムカメラにも適用可能であることは言うまでもない。

また、小型偏平かつ軽量の機種において、上記の特許文献１に提案されるような高級カメラにも使用できる。

図１(ａ)は、デジタルカメラ２をカメラ前面側から見た外観斜視図であり、(ｂ)はデジタルカメラ２をカメラ後面側から見た図である。本図において、このデジタルカメラ２は沈胴式または固定焦点の撮影用レンズ６０を有するカメラ前面２ａと、裏面側において図示のような液晶表示部４０を備えたカメラ後面２ｂと、シャッター５０を設けたカメラ上面２ｃと、カメラ側面２ｅ、２ｆとを設けた偏平箱状に形成されており携帯性を良好にしている。また、図１(ｂ)において、このデジタルカメラ２は、カメラ下面２ｄの固定用ねじ穴２ｋを設けており、例えば三脚に固定するために螺合される固定用ねじにより固定可能なようにしている。

一方、図１(ａ)において、撮影用レンズ６０の上方のカメラ前面２ａにはファイダー窓６２とストロボ６１とが配置されている。このように構成されるデジタルカメラ２を使用して室内で撮影する場合において、室内照明器具などによる光量が依然として不足するとファイダー内に露出アンダーの表示がされ、シャッター５０の押圧動作と同期してストロボ６１が自動発光して、被写体全体の照明を行うように構成されている。このストロボの発光が不要なときには、発光を解除する機能も備えている。

図２は、本発明の一実施形態であるスポット照明装置を着脱自在のフィルター１０とともに示した外観斜視図である。

本図において、スポット照明装置１は、図１(ａ)に示したシャッター５０を配置したカメラ上面２ｃに対して着脱自在に固定される。このために、図示されるスポット照明装置１は、図示のように箱型になるように射出成形される樹脂製の筐体３から延設される固定部４を筐体３とともに一体成形しており、この固定部４の端部からは図示のように下方に延設される係止部５がさらに一体形成されている。また、この係止部５と筐体３の裏面３ａとの間の寸法Ｄ１は、上記のデジタルカメラ２のカメラ上面２ｃの前後寸法より若干大きな寸法に設定されている。

この固定部４の上面にはオン・オフ操作されるスイッチ７が固定されるとももに、この上面は上記のシャッター５０に対して機械的に干渉しない凹部４ａが形成されている。また、この固定部４の裏面部４ｂは平坦に形成されるとともに裏面部４ｂ上に、水洗で粘着力が繰り返し復活する特殊粘着樹脂層６が敷設されている。尚、スイッチ７は、モーメンタリー式またはオルタネート式であって、モーメンタリー式の場合には押圧したときのみ通電できるので電池消耗に無駄がなくなるが、シャッター操作とともに押圧することが煩雑となる。また、オルタネート式のスイッチの場合には、押圧操作の度にオン・オフできるのでシャッター操作に専念できるが電池消耗が大きくなる。

一方、筐体３の内部には、スポット照明装置１をデジタルカメラ２のカメラ上面２ｃに固定した状態において、カメラの撮影用レンズ６０の光軸と略平行となる光軸でスポット照明を行うためのレンズ８が設けられている。また、この筐体３の右下角部分は撮影用レンズが突出位置に駆動されたときに機械的な干渉を防止する切り欠き部３ｂが形成されている。

図３は、筐体３に内蔵されるとともにレンズ８に対向配置される光源部となる電気回路部である。本図において、レンズ８に対向配置される光源部として高輝度白色発光ダイオード８０を使用して電力消費を最小にしている。また、電池として直列に接続される複数のボタン電池１１を設け、図示の配線１２を介して上記のスイッチ７を接続している。ここで光源部として通常のダングステン球でもよく、また電池の数量は高輝度白色発光ダイオード８０を発光するために必要となる電圧にできるのであれば、１個でも良いことになる。このボタン電池１１は、筐体３の裏面３ｃに設けられた不図示の蓋を開けることで交換可能となるが、蓋は無くともよい。また、電池はこのボタン電池に限らず繰り返し充電可能なニッケル水素電池や水素を燃料とし空気中の酸素と結合して電力を発生する燃料電池などが使用可能である。

図４は、以上説明のスポット照明装置１をデジタルカメラ２のカメラ上面２ｃに固定した状態を示した使用状態を示す外観斜視図である。

本図において、カメラの撮影用レンズ６０の光軸Ｌ１と略平行となる光軸Ｌ２でスポット照明を行うことで被写体のネコのみを照明できるので、ネコの大きな陰を演出した写真撮影を行うことができる。

また、筐体３の右下角部分の切り欠き部３ｂは、撮影用レンズ６０が図示のように突出したときに干渉しないようにしている。さらにまた、筐体３は、図示のようにデジタルカメラ２の横幅寸法の略５分の１以下の幅寸法を有する箱型形状に構成されているので、上記の固定部４の端部の係止部５と粘着層を使用して図示の位置に固定されることで、図示のように撮影に邪魔にならないように構成されている。

さらにまた、図２に示したようにレンズ８の出光側に、拡散光照明、カラー照明のためのフィルタ１０を交換自在に設けることで、所望の被写体の撮影効果を発揮できることになる。

最後に、図５は別実施形態のスポット照明装置１をデジタルカメラ２のカメラ上面２ｃに固定した状態を示した要部断面図である。本図において、既に説明済みの構成部品については同様の符号を附して説明を割愛すると、レンズ８には高輝度白色発光ダイオード８０が対向配置されている。また、電池１１はこれらの上の空間部に収納されており、さらに上においてスイッチ７を設けている。

また固定部４には、ブラケット６１がネジ６２により前後方向に移動自在に固定されている。このブラケット６１には支点６５周りに回動自在に保持されたレバー６３が設けられており、このレバー６３を圧縮バネ６４で矢印方向に常時付勢している。

以上の構成によれば、サイズの異なるデジタルカメラ上面２ｃに対して、ネジ６２を緩めてブラケット６１を前後に移動してからレバー６３を操作することで自在に固定できるようになるので汎用性が確保できる。また、スポット照明装置１が大きくなり、重くなった場合であっても、充分に自重を支えることができるようになる。

(ａ)は、デジタルカメラ２をカメラ前面側から見た外観斜視図であり、(ｂ)はデジタルカメラ２をカメラ後面側から見た図である。 本発明の一実施形態であるスポット照明装置１を、着脱自在のフィルター１０とともに示した外観斜視図である。 筐体３に内蔵されるとともに、レンズ８に対向配置される光源部となる電気回路図である。 スポット照明装置１を、デジタルカメラ２のカメラ上面２ｃに固定した状態を示した使用状態を示す外観斜視図である。 別実施形態のスポット照明装置１を、デジタルカメラ２のカメラ上面２ｃに固定した状態を示した要部断面図である。

符号の説明

１ スポット照明装置
２ デジタルカメラ
２ｃ カメラ上面
３ 筐体
４ 固定部
５ 係止部
７ スイッチ
８ レンズ
１０ フィルター
１１ 電池
８０ 高輝度白色発光ダイオード

Claims (5)

1. シャッターを配置したカメラ上面に対して着脱自在に固定するための固定部を有した筐体と、
   前記筐体をカメラに固定した状態で、カメラの撮影用レンズの光軸と略平行となる光軸でスポット照明を行うようにカメラ正面側に配置されるレンズと、
   前記レンズに対向配置され、通電により発光する光源部と、
   前記筐体に対して交換自在に設けられるとともに、前記通電を行うための電池と、
   前記通電の断続を行うように操作されるスイッチと、を一体的に構成したことを特徴とするスポット照明装置。
2. 前記光源部は、高輝度白色発光ダイオードであり、また、前記電池は、１つまたは直列に接続される複数のボタン電池を含む小型電池であることを特徴とする請求項１に記載のスポット照明装置。
3. 前記筐体は、カメラの横幅寸法の略５分の１以下の幅寸法を有する箱型形状に構成されることを特徴とする請求項１または２に記載のスポット照明装置。
4. 前記固定部は、カメラの上面に対向する裏面部を形成し、前記裏面部において水洗で粘着力が繰り返し復活する特殊粘着樹脂層を敷設したことを特徴とする請求項１乃至３のいずれか１項に記載のスポット照明装置。
5. 前記レンズの出光側に、拡散光照明、カラー照明のためのフィルタを交換自在に設けることを特徴とする請求項１乃至４のいずれか１項に記載のスポット照明装置。

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