JP2005234126A - 光学装置およびプロジェクタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光源から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成する光変調装置を照明するために、複数の光学部品と、これら複数の光学部品を収納し、それぞれの光学部品を所定の照明光軸上に配置する光学部品用筐体47とを備えた光学装置4であって、光学部品用筐体47には、光学部品412を照明光軸方向に位置決めするための基準面48Zが形成されるとともに、この基準面48Zに対して光学部品412を面外方向から押圧付勢する付勢部材611が設けられ、光学部品412と基準面48Zとの間には、少なくとも1枚以上の板状の間隔調整部材7が介装されている。これによれば、間隔調整部材7を介装することにより、光学部品412の位置調整を簡略化できる。
【選択図】 図8
Description
具体的なインテグレータ照明光学系としては、照明光軸に直交する面内にマトリクス状配置されるレンズ要素を備え、光源の後段に配置される光束分割素子としての第1レンズアレイと、この第1レンズアレイのレンズ要素に応じた複数のレンズ要素から構成され、第1レンズアレイにより分割された部分光束を、光変調装置の画像形成領域上に重畳させる第2レンズアレイとを備えたものが知られている。
インテグレータ照明光学系を構成する光学部品を含み、光源から射出された光束を光変調装置に導く各種光学部品は、通常、内部に所定の照明光軸が設定された光学部品用筐体内に収納されている。
この収納構造によれば、一方のレンズアレイの光学部品用筐体に対する取り付け位置を調整して2つのレンズアレイの照明光軸方向の間隔を調整することにより、光変調装置の画像形成領域上の照明領域を調整することができるので、照明マージンを変化させて光の利用率を向上させることができるという利点がある。
また、このような光学部品の位置調整は、付勢部材によって押圧付勢される光学部品と、基準面との間に間隔調整部材を介装することによって行われるので、部材点数の増加を最小限に抑えることができる。
本発明によれば、間隔調整部材を、第1のレンズアレイおよび/または第2のレンズアレイと基準面との間に介装して、第1のレンズアレイと第2のレンズアレイとの距離を調整することができる。ここで、第1のレンズアレイおよび第2のレンズアレイの距離が長くなると、光学像の光量が上がる一方で、照明マージンが狭くなる。また、逆に短くなると、光量が下がる一方で、照明マージンが広くなる。このため、間隔調整部材を介装して、第1のレンズアレイおよび/または第2のレンズアレイの位置を調整し、第1のレンズアレイと第2のレンズアレイとの距離を調整することにより、適切な光学像の光量や照明マージンに調整することができる。
本発明によれば、光学部品と、この光学部品を位置決めする基準面との間に介装される間隔調整部材は、金属製の薄板から構成されている。また、この薄板には光束の透過する開口が形成されている。これによれば、間隔調整部材の介装に際して、間隔調整部材を光学部品に当接させることができ、該光学部品で発生した熱を間隔調整部材に伝導させて放熱することにより、該光学部品の冷却効率を向上することができる。従って、光学部品の破損・変形を防ぐことができ、安定した光学像の形成を行うことができる。また、光学部品の冷却効率を向上できるので、従来用いられる光学部品の材料より耐熱性の低い材料を光学部品に採用することができ、光学部品の材料の選択範囲を広げることができる。
〔1.プロジェクタの主な構成〕
図1は、本発明に係るプロジェクタ1を上方前面側から見た斜視図である。図2は、プロジェクタ1を下方背面側から見た斜視図である。
図1または図2に示すように、プロジェクタ1は、射出成形によって成形された略直方体状の外装ケース2を備える。この外装ケース2は、プロジェクタ1の本体部分を収納する合成樹脂製の筐体であり、アッパーケース21と、ロアーケース22とを備え、これらのケース21,22は、互いに着脱自在に構成されている。
同様に、ロアーケース22も、図1,2に示すように、プロジェクタ1の下面、側面、前面、および背面をそれぞれ構成する下面部22A、側面部22B、前面部22C、および背面部22Dを含んで構成される。
2つの前脚2Fは、それぞれ上下方向に進退可能に構成されており、プロジェクタ1の前後方向および左右方向の傾き(姿勢)を調整して、投写画像の位置調整ができるようになっている。
電源31は、前記インレットコネクタに接続された図示しない電源ケーブルを通して外部から供給された電力を、前記ランプ駆動回路や制御基板5等に供給するものである。
前記ランプ駆動回路は、光学ユニット4を構成する図3,4では図示しない光源ランプに、電源31から供給された電力を供給するものであり、前記光源ランプと電気的に接続されている。このようなランプ駆動回路は、例えば、基板に配線することにより構成できる。
また、電源31および前記ランプ駆動回路は、左右側が開口されたアルミニウム等の金属製のシールド部材31Aによって周囲を覆われている。
シールド部材31Aは、冷却空気を誘導するダクトとしての機能に加えて、電源31や前記ランプ駆動回路で発生する電磁ノイズが、外部へ漏れないようにする機能も有している。
この制御基板5では、接続部51B,52Aを介して入力された画像情報に応じて、メイン基板51のCPU等が、後述する光合成装置を構成する液晶パネルの制御を行う。
図5は、光学ユニット4を示す分解斜視図である。図6は、光学ユニット4を模式的に示す図である。
光学ユニット4は、図6に示すように、光源装置411を構成する光源ランプ416から射出された光束を光学的に処理して画像情報に対応した光学像を形成し、この光学像を拡大して投射するユニットであり、インテグレータ照明光学系41と、色分離光学系42と、リレー光学系43と、プリズムユニット44と、投写レンズ46と、これらの光学部品41〜44,46を収納する合成樹脂製の光学部品用筐体47(図5)とを備える。光学部品用筐体47は、図5に示すように、後述する光学部品412〜415,418,421〜423,431〜434,442を上方からスライド式に嵌め込む溝部が形成された部品収納部材471と、部品収納部材471の上側開口を閉塞する蓋状部材472とを備えて構成されている。
なお、赤色光にリレー光学系43が用いられているのは、赤色光の光路の長さが他の色光の光路長さよりも長いため、光の発散等による光の利用効率の低下を防止するためである。すなわち、入射側レンズ431に入射した部分光束をそのまま、フィールドレンズ418に伝えるためである。なお、リレー光学系43には、3つの色光のうちの赤色光を通す構成としたが、これに限らず、例えば、青色光を通す構成としてもよい。
プリズムユニット44において、色分離光学系42で分離された各色光は、これら3枚の液晶パネル441R,441G,441B、入射側偏光板442、および射出側偏光板443によって画像情報に応じて変調されて光学像を形成する。
射出側偏光板443も、入射側偏光板442と略同様に構成され、液晶パネル441(441R,441G,441B)から射出された光束のうち、所定方向の偏光光のみ透過させ、その他の光束を吸収するものである。また、基板を用いずに、偏光膜をクロスダイクロイックプリズム444に貼り付けてもよい。
これらの入射側偏光板442および射出側偏光板443は、互いの偏光軸の方向が直交するように設定されている。
クロスダイクロイックプリズム444には、赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが、4つの直角プリズムの界面に沿って略X字状に設けられ、これらの誘電体多層膜により3つの色光が合成される。このようなクロスダイクロイックプリズム444は光学ガラスにより構成されている。
投写レンズ46は、プリズムユニット44のクロスダイクロイックプリズム444で合成されたカラー画像を拡大して投写するものである。
図7は、間隔調整部材としての板金7の位置を示す部品収納部材471の斜視図である。また、図8は、板金7による第1レンズアレイ412の位置調整を示す部品収納部材471の部分拡大図である。
図7および図8に示すように、部品収納部材471の内壁面には、光学部品を上方からスライドして収納する複数の溝部が形成されており、これらのうち、第1レンズアレイ412が配置される位置には、溝部48が形成されている。
また、溝部48の投写側は、Z軸方向に略平行に形成された第1凹部481と、この第1凹部481に対向して形成され、X軸およびZ軸に対して略45°の傾斜をもって形成された第2凹部482とを備えている。これら第1凹部481および第2凹部482には、第1レンズアレイ412をZ軸位置基準面48ZおよびX軸位置基準面48Xに押圧付勢して位置決め固定する位置固定機構61,62が収納されている。
なお、第1レンズアレイ412のY方向への位置決め固定は、第1レンズアレイ412の自重により行われる。
付勢部材611は、図示を略すが拡開した略コ字状に形成された板ばねであり、当接部612を介して、第1レンズアレイ412をZ軸方向の反対方向に押圧付勢して、Z軸位置基準面48Zに位置決め固定する。なお、本実施形態では、付勢部材611は、板ばねとして構成されるとしたが、コイルばねによって構成してもよく、また、ゴムおよびスポンジ等の弾性体で構成してもよい。
当接部材612は、図示を略すが、第1凹部481の高さ寸法(Y軸方向の寸法)に合わせて形成された板状体であり、付勢部材611と第1レンズアレイ412との間に介装されている。この当接部材612は、第1レンズアレイ412のX軸方向端部に当接して、付勢部材611のZ軸方向の反対方向への付勢力を、第1レンズアレイ412に均等に伝えるための部材である。これにより、第1レンズアレイ412をZ軸位置基準面48Zに安定して位置決め固定することができる。
なお、第2凹部482に収納された位置固定機構62は、位置固定機構61と同様に、付勢部材611および当接部612を備え、第1レンズアレイ412を、該第1レンズアレイ412の側面から、Z軸位置基準面48ZおよびX軸位置基準面48Xに押圧付勢する。
板金7は、略0.2mmの厚さ寸法を有し、第1レンズアレイ412と略同じ外形形状を有する薄板であり、アルミニウムによって形成されている。この板金7は、本実施形態では、第1レンズアレイ412の外形形状に合わせて、略矩形状を有している。
板金7の略中央には、光源装置411から射出された光束を第1レンズアレイ412のレンズ要素(図示省略)に入射させるための開口71が形成されている。この開口71は、第1レンズアレイ412のレンズ要素の形状に合わせて略矩形状に形成されている。この開口71は、板金7が第1レンズアレイ412とZ軸位置基準面48Zとの間に介装される際に、第1レンズアレイ412のレンズ要素の位置と略一致する位置に配置される。
なお、Z軸位置基準面48Zの精度が低い場合は、前述の範囲に限らず、より広い範囲の位置調整を行ってもよい。
本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
(4-1)前記実施形態では、第1レンズアレイ412およびZ軸位置基準面48Zとの間に板金7を介装して、第1レンズアレイ412の位置調整を行うとしたが、他の光学部品の位置調整を行ってもよい。例えば、前述のように、第2レンズアレイ413、重畳レンズ415、ダイクロイックミラー421,422、入射側レンズ431およびリレーレンズ433等を挙げることができる。このうち、第2レンズアレイ413を位置調整する場合では、第2レンズアレイ413と、この第2レンズアレイ413のZ軸方向の位置を規定するZ軸位置基準面との間に板金7を介装すればよい。この場合、板金7の介装により第1レンズアレイ412の位置調整を行った場合と略同じ効果を奏することができる。なお、第1レンズアレイ412の位置を調整した場合では、前述のように、光学像の光量および照明マージンの調整操作をより簡略化することができる。
また、第1レンズアレイ412および第2レンズアレイ413のそれぞれを、板金7を介装することにより位置調整するとしてもよい。
また、光変調装置として液晶パネル441を用いたが、マイクロミラーを用いたデバイスなど、液晶以外の光変調装置を用いてもよい。
さらに、前記各実施形態では、液晶パネルに、光入射面と光射出面とが異なる透過型の液晶パネルを用いていたが、光入射面と光射出面とが同一となる反射型の液晶パネルを用いてもよい。
加えて、前記実施形態では、スクリーンを観察する方向から投写を行なうフロントタイプのプロジェクタの例のみを挙げたが、本発明は、スクリーンを観察する方向とは反対側から投写を行なうリアタイプのプロジェクタにも適用可能である。
Claims (4)
- 光源から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成する光変調装置を照明するために、複数の光学部品と、これら複数の光学部品を収納し、それぞれの前記光学部品を所定の照明光軸上に配置する光学部品用筐体とを備えた光学装置であって、
前記光学部品用筐体には、前記光学部品を前記照明光軸方向に位置決めするための基準面が形成されるとともに、この基準面に対して前記光学部品を面外方向から押圧付勢する付勢部材が設けられ、
前記光学部品と前記基準面との間には、少なくとも1枚以上の板状の間隔調整部材が介装されていることを特徴とする光学装置。 - 請求項1に記載の光学装置において、
前記複数の光学部品は、前記照明光軸に直交する面内に複数のレンズ要素が配置され、
前記光源から射出された光束を複数の部分光束に分割する第1のレンズアレイと、この第1のレンズアレイに応じた複数のレンズ要素を備え、各部分光束を前記光変調装置の画像形成領域に重畳させる第2のレンズアレイとを含んで構成され、
前記間隔調整部材は、この第1のレンズアレイおよび/または第2のレンズアレイとそれぞれの基準面との間に介装されていることを特徴とする光学装置。 - 請求項1または請求項2に記載の光学装置において、
前記間隔調整部材は、前記光学部品に応じた外形形状を有する金属製の薄板から構成され、この薄板には、該光学部品に入射または射出される光束に応じた開口が形成されていることを特徴とする光学装置。 - 光源から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成し、前記光学像を拡大投写するプロジェクタであって、
請求項1〜請求項3のいずれかに記載の光学装置を備えていることを特徴とするプロジェクタ。
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