JP2005232405A - 培地用土用軽量土壌改良材 - Google Patents

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Abstract

【課題】 下水処理場およびポンプ場にて汚水の濾過に使用した改良材を、培地用の用土に混合または、単独に用いることで、培地の軽量化、栄養塩のリサイクルを図ることを目的とする。
【解決手段】 ポリオレフィン系重合体が繊維表面を形成してなる繊維からなる布帛が、折り重なった状態で、該ポリオレフィン系重合体の一部が溶融又は軟化することにより、形態保持している粒状繊維成型体からなり、該粒状繊維成型体が土壌活性化成分を含有していることを特徴とする培地用土用土壌改良材。
【選択図】 なし

Description

本発明は、培地用土に混合して又は単独で用いることで、培地の軽量化と養分供給が図れる培地用土用軽量土壌改良材及びその製造方法に関するものである。
従来、都市緑化などの植栽は、路側帯、公園など、面積当たりの荷重に大きな制限がなく、保水性、排水性などが確保できれば、単位面積当たりの重量は、重要ではなかった。
近年、二酸化炭素をはじめとして、ヒートアイランド化など、地球温暖化が問題とされ、緑化、特に都市緑化が求められるようになった。
そこで、都市部の緑化可能空間として、建物の屋上が注目されるようになった。例えば、東京23区の場合、平らな屋上面積は2900ヘクタールであり、名古屋では2600ヘクタール、大阪では1242ヘクタールで、主要都市の合計では17800ヘクタールと言われている。
夏場にコンクリートでできた屋上に陽が直接当たった場合、その表面温度は50℃から60℃になる。屋上緑化は、土などで20cm程度の植栽基盤を作り、そこに植物が植えられ、ここが温度を遮断するので、その下のコンクリートの温度は真夏でも一日中30℃程度でほとんど一定になる。更にその下の部屋の温度は、植栽基盤がない場合に比べて、夏場には2℃程度下がり、冬場には逆に2℃程度上がるというデータが得られている。
ところが、屋上の緑化を行うに際して許容荷重の問題がある。例えば、一般的な屋上広場では180kg/m2、学校、百貨店で300kg/m2(建築基準法より)、最も大きなもので、下水処理場の1500kg/m2である。このため、下水処理場の屋上空間は、積極的に緑地帯あるいは各種球技場などの建設が行われている。一般的な屋上広場の180kg/m2に見合う土量は、僅かに高さ20cmの土盛りとなり、植栽ができない状況である。一般工法での荷重は、植栽する植物によっても異なるが、200〜600kg/m2となり、通常の屋上での緑化は困難であることから、植栽基盤の軽量化が望まれていた。
さらに、植栽の根部は排水状態が良く、空気層を持つことが必要で、例えば常時水没状態であれば、根腐れの原因にもなる。したがって、軽量化が図ることは良好な排水状況を実現することにもつながる。
従来、一般的な排水材としては砂利、砕石などの鉱物があるが、これらは比重が高く、軽石などでも250g/L以上である。また、黒曜石などを焼成することで、多孔質の空気層を有する軽量な排水材が得られるが、これは吸水することによって、重量増加及び空気層の減少が生じる。
また、上記のような課題を解決できるものとして、本出願人はすでに繊維成型体からなる培地用軽量充填材を提案した(特許文献1参照)。これは、ポリオレフィン系重合体が繊維表面を形成してなる繊維からなる布帛が折り重なった状態で形態保持してなるものであり、嵩比重が低く、潅水後の保水による質量増加が少なく、排水性が良好で培地の軽量化を図ることができるものである。
特開2003−339225号公報
しかしながら、繊維からなる充填材を用いた場合、充填する割合に応じて相対的に土の量が減少し、土壌の活性化が満足されない傾向にあった。それを補うためには別途活力剤を添加してやるなどの手間が必要となっていた。
一方、下水処理場やポンプ場での排水処理の分野において、繊維濾材を用いた濾過による処理が行われている。ここで用いられる濾材はある時間間隔で逆洗を行い再生しながら使用するが、長期間に使用したもの中には、摩耗により濾過性能が低下する場合や、逆洗によっても汚濁物質が取り除かれずに濾過性能が低下する場合もある。こうしたとき、新品との交換が必要となる。交換されたものは通常焼却処理されており、環境問題や焼却処分費が問題視され、有効利用が望まれていた。
本発明は、かかる問題点を解決するものであり、かさ密度が小さく、灌水後の水分率による重量増加が少なく、培地の軽量化が図れ、かつ土壌の活性化に必要な成分を含む培地用土用軽量土壌改良材を提供することを目的とするものである。
本発明者らはこのような課題を解決するために、鋭意検討した結果、特定の繊維からなる布帛により形成された粒状繊維成型体を下水処理場などで濾材として使用し、濾材としての性能が低下し始めたときに、栄養分を含んだ培地用土用軽量土壌改良材として使用することにより上記課題を解決できることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、ポリオレフィン系重合体が繊維表面を形成してなる繊維からなる布帛が、折り重なった状態で、該ポリオレフィン系重合体の一部が溶融又は軟化することにより、形態保持している粒状繊維成型体からなり、該粒状繊維成型体が土壌活性化成分を含有していることを特徴とする培地用土用土壌改良材を要旨とするものであり、好ましくは前記布帛が、部分的に熱圧着してなるスパンボンド不織布であり、また好ましくは前記粒状繊維成型体のかさ密度が、20〜150g/Lであり、また好ましくは、前記粒状繊維成型体の保水性が、灌水後30分経過後の重量として灌水前の1.5倍以下であり、さらに好ましくは、前記粒状繊維成型体が、排水処理における濾過工程で濾材として使用され、該排水中の汚濁物質が付着した状態の濾材であるものである。
また、別の本発明は、ポリオレフィン系重合体が鞘部を形成し、該ポリオレフィン系重合体よりも高い融点を有する高融点重合体が芯部を形成してなる芯鞘型複合繊維からなる布帛を折り重なった状態とし、この状態に熱処理を施してポリオレフィン系重合体を溶融又は軟化させ、次いで、所定の大きさの口を通すことにより、成型・接着一体化し、その後、所定の長さに切断して粒状繊維成型体を作製し、該粒状繊維成型体を排水処理における濾過工程で濾材として使用して汚濁物質を付着させることを特徴とする前記の培地用土用軽量土壌改良材の製造方法を要旨とするものである。
また別の本発明は、前記の培地用土用軽量土壌改良材を充填していなることを特徴とする培地用土を要旨とするものである。
本発明によれば、本発明の改良材が充填された用土は軽量化され、折り畳み部分での毛管現象により水の排水を助長し、また折り畳み部分の空間が空気層を形成し、根腐れ状態が防げるとともに、吸水による重量増加も軽減させることができる。同時に下水処理場等で処理のために取り除いた汚濁物質を植物の成長のための栄養分として再利用することができ、リサイクル社会のニーズに当てはまるものとなる。
以下、本発明の第一の培地用土用軽量土壌改良材について説明する。
本発明の培地用土用軽量土壌改良材は、繊維布帛からなる粒状繊維成型体であって、土壌活性化成分を含有するものである。
まず、繊維布帛からなる粒状繊維成型体について説明する。
本発明で用いられる繊維は、ポリオレフィン系重合体が繊維表面を形成してなる繊維である。本発明においては、軽量土壌改良材は、水との親和性が小さいことを要するため、繊維表面は、水との親和性が小さいポリオレフィン系重合体により形成してなることを必須の要件とする。繊維表面がポリオレフィン系重合体により形成してなることにより、軽量土壌改良材は撥水性に優れ、潅水時の水切れが良く、灌水時の重量増加を少なくすることができる。
ポリオレフィン系重合体としては、公知のポリプロピレン、ポリエチレン、プロピレンとエチレンとの共重合体、これらのブレンド物等を用いることができる。
繊維表面がポリオレフィン系重合体により形成された繊維としては、例えば、一種のポリオレフィン系重合体からなる単相型の繊維、前記したポリオレフィン系重合体において、任意の2種のポリオレフィン系重合体がサイドバイサイド型、割繊型、多葉型等に複合された複合型の繊維、あるいは、ポリオレフィン系重合体が鞘部を形成し、他の重合体が芯部を形成してなる芯鞘型複合繊維等を用いることができる。
本発明においては、特にポリオレフィン系重合体が鞘部を形成し、該ポリオレフィン系重合体よりも高い融点を有する高融点重合体が芯部を形成してなる芯鞘型複合繊維を用いることが好ましい。このときポリオレフィン系重合体と高融点重合体との融点差は、20℃以上であることが好ましく、さらには、50℃以上であることが好ましい。このような芯鞘型複合繊維を用いることにより、鞘部のポリオレフィン系重合体が溶融または軟化する際に、芯部の高融点重合体は、熱の影響を受けずに繊維形態を維持するため、布帛を構成している繊維同士の空隙、重なり合う布帛同士の空隙を十分に保つことができるため、嵩高性、軽量性に優れる軽量土壌改良材を得ることができる。融点差が小さい、あるいは、単相型の繊維であると、熱処理条件によっては、繊維を構成している重合体のほとんどが溶融または軟化して、得られる軽量土壌改良材が樹脂の塊状となり、嵩高性および軽量性に劣る傾向となる。
鞘部に配するポリオレフィン系重合体と高融点重合体との具体的な組み合わせとしては、ポリオレフィン系重合体/ポリエステル系重合体、ポリオレフィン系重合体/ポリアミド系重合体、ポリエチレン/ポリプロピレン等が挙げられる。本発明においては、高融点重合体としては、機械的強度が優れ、生産性が高いことからポリエチレンテレフタレートを採用し、低融点重合体としては、高融点重合体との融点差を十分に保つことができ、熱接着・成型処理を容易に施すことができることからポリエチレンを採用することが好ましい。
布帛を構成する繊維の形態は、短繊維であっても長繊維であってもよいが、長繊維を好ましく用いることができる。短繊維は、繊維端を有するため、毛羽が発生しやすいが、長繊維は、ほぼエンドレスであり、繊維端を有しないため、毛羽の発生が少なく、取り扱い性が良好であるためである。
本発明において、上記のような繊維からなる布帛としては、織物、編物、不織布を用いることができる。特に、部分的に熱圧着してなるスパンボンド不織布を用いることが好ましい。部分的に熱圧着してなるスパンボンド不織布は、熱圧着部において、繊維が拘束されているため、形態保持性およびリントフリー性に優れるとともに、非熱圧着部においては、繊維は、熱による影響を受けていないため、繊維が有する柔軟性、嵩高性を保持している。また、スパンボンド不織布は、構成繊維がランダムに堆積した状態で形態を保持しているものであるため、織物や編物と比較して、繊維同士の間に多数の小さい空隙を保有する。この空隙により、軽量土壌改良材の嵩高性、軽量性をより優れたものとする。
本発明で用いられる粒状繊維成型体は、上記したような布帛が折り重なった状態で、該ポリオレフィン系重合体の一部が溶融又は軟化することにより形態保持しているものである。布帛が折り重なった状態とは、規則正しくプリーツ状に折り畳まれたものであってもよいが、得られる粒状繊維成型体に優れた嵩高性を付与するためには、ランダムに折り重なった状態とすることが好ましい。なお、布帛が折り重なった状態において、布帛同士が全くぴったりと重なりあっているのではなく、折り重なった布帛間に適度な空隙を有していることが好ましい。また、布帛が折り重なった状態としては、略渦巻き状であってもよい。
粒状繊維成型体の全体形状は、粒状である限り特に限定はされず、断面形状は、円、正方形、長方形等、いかなる形状でもよく、例えば花びら状なども土壌との混和に都合がよい。また、長さも下水処理場およびポンプ場の汚濁物除去濾材として用いる場合には、例えば5〜20mmの長さが適当であり、それ以下では濾過による圧力損失が大きくなり、実用的ではなく、それ以上では汚濁物除去性能が低かったり、逆洗時に洗浄できないなどの問題点がある。
本発明で用いられる粒状繊維成型体は、かさ密度が20〜150g/Lが好ましく、さらに好ましくは80〜110g/Lである。かさ密度は折り重なった布帛の改良材を所定容積に充填したときの充填された改良材の乾燥重量とその所定容積の比率によって表される。例えば、50Lの容器に一杯まで改良材を無加重下で充填したときの充填材の重量を4500gとすると、4500g/50L=90g/Lのかさ密度となる。
また、本発明で用いられる粒状繊維成型体は、保水性は乾燥状態での重量と、ふるいに均一に敷き詰めた成型体に水を吸水させ、室温で自然放置し、30分後の湿潤重量の比率で示される。1.1〜1.7倍程度が好ましく、さらには1.2〜1.4倍程度が望まれる。保水性が高いと、土と変わらなくなり、重たいものになってしまう。1.0に近づくと水分を全然吸水しないことになり、植物の育成から好ましくない。
本発明の培地用土用軽量土壌改良材は、上述した粒状繊維成型体に土壌活性化成分が含有しているものである。ここで土壌活性化成分とは、窒素、リン、カリウムなどの微生物の栄養素の他、微生物の餌になる有機質から成る。土中の微生物の活動を活発にすることにより、植物の育成に良好な環境を作る効果がある。量的には3〜4割程度、施用することが望まれる。
そのような土壌活性化分を含有させるための手段としては特に限定されないが、後述のように、排水処理の分野において上記した粒状繊維成型体を濾過工程での濾材として用いることにより、排水中の汚濁物質を付着させることによっても土壌活性化成分を含有させることができる。従来、濾過性能や形状の点から使用限界を超えた繊維濾材は、取り出した後焼却処分していたが、下水汚泥が付着し、栄養豊富で、かつ軽量であり、透水性の優れるという、培地用土用軽量土壌改良材として優れた面を有している。
次に、本発明の第二の培地用土用軽量土壌改良材の製造方法について説明する。まず、粒状繊維成型体の製造方法の一例を以下に示す。
まず、ポリオレフィン系重合体が鞘部を形成し、該ポリオレフィン系重合体よりも高い融点を有する高融点重合体が芯部を形成してなる芯鞘型複合繊維からなる布帛をロート状の管に通す。布帛をロート状の大円状の方から挿入し、小円状の方へ取り出す。このとき、大円状の口から小円状の口に移行することで、布帛は折り畳まれ、または渦巻き様にまとめられる。ここでロート状の管の途中で、熱風を吹き込むことで、まとめられた布帛は、ポリオレフィン系重合体の溶融又は軟化によって、順次重なり合った部分が接着される。ロート状の管を通過した布帛は、再外層から接着され、柱状を形成し、柱状内部の布帛が順次重なり合って接着された棒状のものとなる。
接着用の熱風温度は熱融着性繊維の融点により、20〜50℃高くすることにより、短期間で接着が完了する。最後に、棒状に整形された重なり合った布帛を、所定の長さに切断する。
粒状繊維成型体のかさ密度は、布帛の目付け、ロート状の管への布帛の供給量、処理速度、管の口径、形状により適宜決定することができる。
以上のようにして得られた粒状繊維成型体に土壌活性化成分を含有させるには、所望の土壌活性化成分を含ませた液に粒状繊維成型体を浸漬した後、乾燥する方法があるが、好ましくは以下のようにすればよい。
排水処理分野において通常に用いられる濾過装置に粒状繊維成型体を投入し、濾過塔の下部と上部に濾材流出防止板あるいは防止スクリーンを設置する。濾過方法は、汚濁水から汚濁物を取り除く濾過工程と、濾過終了後に濾材に付着した汚濁物を洗い出す逆洗工程に分けられる。濾過工程においては、汚濁水を上昇流で送入して浮上濾過層を形成して、濾過層を汚濁水が通過することによって、濾過水が得られる機構である。逆洗工程では濾過工程と同様に原水を下部から通水しながら底部より空気を散気することによって浮上濾過層を流動化して連続的に付着汚濁物を洗い出す。
浮上濾過層を形成する位置は本体の適当な個所とすることが可能であるが、後記の理由により、特に、本体内の上部濾材流出防止板の直下が効果的である。浮上濾過層を形成するには、本体の上部に濾材流出防止板を設けて、濁水を上昇流で送入する圧力と濾材に働く浮力によって、常に、浮上濾過層が濾材流出防止板に接触する状態に保持することが好ましい。
このような方法により、濾過工程、逆洗工程を繰り返すと、汚泥の付着、濾材の耐久性などから、汚濁水からの汚濁物の除去率が低下し始めるため、そのようになった時点で濾材を取り出し、乾燥することによって本発明の培地用土用軽量土壌改良材を得ることができる。
本発明の第三の培地用土は、上記した本発明の第一の培地用土用軽量土壌改良材を充填したものである。その充填量としては、質量として2〜5割が好ましく、さらに好ましくは、質量として3〜4割である。
充填の方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、土と当該軽量土壌改良材を混ぜ合わせて用いることができる。別の方法としては、底部に引き詰めることで、排水材の意味合いを大きくすることができる。
以下、実施例により具体的に説明する。
実施例1
芯部にポリプロピレン(融点160℃)、鞘部にポリエチレン(融点130℃)が配合され、芯部と鞘部との質量比が60対40である芯鞘型複合繊維からなる目付18g/m2の部分的に熱圧着処理が施されたスパンボンド不織布を、40cm幅のリボン状不織布の形態で、出口径が10mmで、入り口径が出口径に対し3倍のロート状の型をした熱処理部に通した。不織布は、ロート状の管に挿入されることにより折り畳みまたは、渦巻き状にまとめられ、管の中央から150℃の熱風を吹き付けることにより、不織布が接触する部分を熱融着温度に上昇させ、引き続き直径8mmのガイドに通し、圧密させて接着させて、棒状の成形体を得た。この棒状のものを2.5m/分の速度で引き取り、長さ8mmに切断した。得られた粒状繊維成型体の直径は8.0mmでかさ密度は108g/Lであった。
次に、得られた粒状繊維成型体を下水処理場の流入下水(3種類)の汚濁物除去に濾材として使用した。この下水の性状は、有機分主体の生活排水であり、SSの80%以上が有機物であった。
濾過塔の下部に3mmのウェッジワイヤースクリーン、上部に2mmのパンチングスクリーンを持つ250mm径の濾過塔に、粒状繊維成型体を長さ50cm充填し、下部から上部へLV1000m/日の濾過速度で通水した。濾材は浮上し、上部スクリーンに接触して、50cmの濾過層を形成し、良好に処理を行うことができた。処理状況を汚濁水のSS除去率で示したものが表1である。
濾過工程4時間、逆洗工程20分の工程を50回繰り返し、汚濁物が濾材重量に対し7パーセント付着させて、本発明の培地用土用軽量土壌改良材Aを作製した。
実施例2
芯部にポリエステル(融点256℃)、鞘部にポリエチレン(融点130℃)が配され、芯部と鞘部との質量比が45対55の割合である、目付23g/m2の部分的に熱圧着処理が施されたスパンボンド不織布を、32cm幅のリボン状不織布の形態で、出口径が10mmで、入り口径が出口径に対し3倍のロート状の型をした管に通した。不織布は、ロート状の管に挿入されることにより折り畳みまたは、渦巻き状にまとめられ、管の中央から150℃の熱風を吹き付けることにより、不織布が接触する部分を熱融着温度に上昇させ、引き続き直径8mmのガイドに通し、圧密させて接着させて、棒状の成形体を得た。この棒状のものを3.0m/分の速度で引き取り、長さ8mmに切断した。得られた粒状繊維成型体の直径は8.0mmでかさ密度は98g/Lであった。
次に実施例1で行ったのと同じく、得られた粒状繊維成型体を下水処理場の流入下水(3種類)の汚濁物除去に濾材として使用した。処理状況を汚濁水のSS除去率で示したものが表1でる。
濾過工程5時間、逆洗工程20分の工程を50回繰り返し、汚濁物が濾材重量に対し11パーセント付着させて、本発明の培地用土用軽量土壌改良材Bを作製した。
Figure 2005232405
実施例3〔成分分析〕
実施例1の改良材Aと実施例2の改良材Bについて、その付着したSSの成分を調べた結果を表2に示した。濾材に付着したSSを超音波により剥離させた。その一部のサンプルから窒素とりん、重金属を測定した。また、残りのサンプルはSS量を測定し、測定後600℃で乾燥させ、有機分の含量を調べた。下水汚泥のコンポストと比べ、有機物の割合に対する窒素、りんの割合が小さい結果であったが、重金属は基準値以下であり、植害を及ぼすことはなく、土壌活性化材として作用することがわかった。
Figure 2005232405
実施例4〔保水性の測定〕
改良材A及びBについて保水性を測定した。測定は一般的に用いられる改良材および培地である軽石、ロックウールとの比較で行った。
測定方法は目開き1.7mmで直径20cm、深さ5cmのTOKYOSCREEN製の標準ふるいに各改良材とロックウールをそれぞれ平らに均して入れ、改良材とロックウールの重量を量る。これに5Lの水を散水して、水を吸わせ、流下または蒸散し、経時変化する重量を測定し、保水量として評価した。
なお、このとき使用した軽石の重量は456g/Lであり、ロックウールは172g/Lであった。
この結果を表3に各素材の1L当たりの重量、表4に素材100g当たりの水量の変化、表5に素材1L当たりの水量変化を示す。
Figure 2005232405
Figure 2005232405
Figure 2005232405
このように、改良材A、Bともに容積当たりの重量が軽く、また、保水量も容積当たりであっても、重量当たりであっても非常に小さく、コンポストとしての栄養分も含んでいるので、耐荷重の小さい屋上などの人工培地用土として用いれば、自在な設計が可能である。

Claims (7)

  1. ポリオレフィン系重合体が繊維表面を形成してなる繊維からなる布帛が、折り重なった状態で、該ポリオレフィン系重合体の一部が溶融又は軟化することにより、形態保持している粒状繊維成型体からなり、該粒状繊維成型体が土壌活性化成分を含有していることを特徴とする培地用土用軽量土壌改良材。
  2. 布帛が、部分的に熱圧着してなるスパンボンド不織布である請求項1記載の培地用土用軽量土壌改良材。
  3. 粒状繊維成型体のかさ密度が、20〜150g/Lである請求項1又は2記載の培地用土用軽量土壌改良材。
  4. 粒状繊維成型体の保水性が、灌水後30分経過後の重量として灌水前の1.5倍以下である請求項1〜3いずれかに記載の培地用土用軽量土壌改良材。
  5. 粒状繊維成型体が、排水処理における濾過工程で濾材として使用され、該排水中の汚濁物質が付着した状態の濾材である請求項1〜4のいずれかに記載の培地用土用軽量土壌改良材。
  6. ポリオレフィン系重合体が鞘部を形成し、該ポリオレフィン系重合体よりも高い融点を有する高融点重合体が芯部を形成してなる芯鞘型複合繊維からなる布帛を折り重なった状態とし、この状態に熱処理を施してポリオレフィン系重合体を溶融又は軟化させ、次いで、所定の大きさの口を通すことにより、成型・接着一体化し、その後、所定の長さに切断して粒状繊維成型体を作製し、該粒状繊維成型体を排水処理における濾過工程で濾材として使用して汚濁物質を付着させることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の培地用土用軽量土壌改良材の製造方法。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載の培地用土用軽量土壌改良材を充填していなることを特徴とする培地用土。
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