JP2002369620A - 軽量発泡土壌及びその製造方法 - Google Patents

軽量発泡土壌及びその製造方法

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JP2002369620A
JP2002369620A JP2001182451A JP2001182451A JP2002369620A JP 2002369620 A JP2002369620 A JP 2002369620A JP 2001182451 A JP2001182451 A JP 2001182451A JP 2001182451 A JP2001182451 A JP 2001182451A JP 2002369620 A JP2002369620 A JP 2002369620A
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lightweight foamed
foam
lightweight
porous
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Munehiro Noda
宗弘 野田
Kazuo Ishigami
和男 石上
Naoya Hiruma
直也 比留間
Takahiro Imada
隆弘 今田
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Mayekawa Manufacturing Co
Original Assignee
Mayekawa Manufacturing Co
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    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
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  • Cultivation Receptacles Or Flower-Pots, Or Pots For Seedlings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 建築物の屋上や壁面に設置可能な人工土壌で
あって、軽量で、風雨による飛散、流出の惧れがなく、
かつ簡便に成型、施工可能な軽量発泡土壌及びその製造
方法を提供する。 【解決手段】 多孔質ガラス発泡体若しくは軽石等の多
孔質発泡体10と、動植物系有機質土壌、親水性無機質
土壌改良材、若しくは天然土壌のうち少なくとも一を含
む改質材12と、水溶性媒体とが、発泡体樹脂からなる
接着成型材11により成型固化されてなる軽量発泡土壌
16であって、前記多孔質発泡体10が前記土壌全成分
の略20〜60体積%、前記改質材が土壌全成分の略5
〜40体積%含まれることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種植物の栽培に
使用できる軽量土壌及びその製造方法に関するものであ
って、特に、建築物の屋上や壁面等にて生育させる植栽
物に適した軽量発泡土壌及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、植物栽培用土壌として自然土
壌に代わって、設置環境、植物の特性、植栽場所の地形
等の条件に適した人工土壌の開発が盛んに行われてい
る。特に近年、温暖化等の環境問題の解決策として環境
緑化システムが広く展開されている中で、ビルや家屋等
の建築物の屋上やベランダ、壁面等に植物を植栽する緑
化システムが導入されつつある。これは、耐乾性、耐寒
性に優れ、手間のかからない草木性多肉植物等を屋上や
壁面に植栽することで、建築物への断熱効果や省エネル
ギに貢献し、かつ酸性雨や紫外線による建築物躯耐の劣
化を軽減する効果を有する。
【0003】しかし、かかる緑化システムでは、通常の
植物栽培より制約条件が多く、例えば、屋上に設置され
る為に重量制限が課せられる、狭い場所への設置である
為に施工が困難である、土壌が風雨により流出、飛散す
る等の問題から、軽量で容易に成型可能である、風雨に
より流出、飛散しない、根の伸張抵抗が小さい、保水
性、透水性、通気性が高い、等の種々の条件を満足させ
る人工土壌の開発が求められている。
【0004】このような要求に応じて、様々な提案がな
されている。例えば、軽量化を目的としてパーライト、
ベントナイト等の鉱物を主成分とした軽量人工土壌を利
用する方法、ポーラス構造を有するコンクリートを使用
する方法、軽量人工土壌の飛散を防ぐ為に該人工土壌に
不織布を混入させる方法、連続空隙を有するガラスに保
水材を充填させる方法等が提案されている。しかしなが
ら、軽量人工土壌を使用するのみでは上記したように風
雨にさらされることにより飛散、流出する惧れがあり、
不織布に混入しただけでは、傾斜面に設置した際に崩れ
落ちる可能性がある。また、ポーラスコンクリートを使
用する方法は、製造後に簡単に加工できないという問題
があり、また、ガラスに保水材を充填させる方法は、ガ
ラス粒子を溶融成型若しくは表面融着させて生成する
が、ガラス粒子を溶融点まで加熱しなければならないた
め屋上等の施工場所における成型、加工が困難であると
いう問題を有する。
【0005】そこで、特開5−244820号では次の
ような発明が提案されている。かかる発明は、合成樹脂
製の発泡体粒子の表面上に抗菌剤を担持させた親水性の
無機質粒子である抗菌性粒子をウレタンポリマーによっ
て固定した土壌代替物であって、主成分の合成樹脂発泡
体にはポリエチレン、ポリスチレン等が使用されてい
る。これによれば、合成樹脂製の発泡体粒子に親水性の
無機質粒子、無機質発泡体粒子および動植物系の有機質
土壌改良剤からなる群より選択された少なくとも一つの
改質材と抗菌剤とが接着剤によって固定されているた
め、土壌の飛散や流出が防止でき、かつかび等の発生を
抑制できるという効果を有する。
【0006】しかし、上記発明では、主成分として合成
樹脂発泡体を多く使用しているため、空気中の水分や酸
素、熱、紫外線等により劣化する可能性があり永続性に
欠け、製造工程が煩雑である。また、廃棄する際に有害
物質を排出する惧れがあるため廃棄処理に問題が残り、
さらに該合成樹脂発泡体を利用することにより燃えやす
くなるという難点を有しており、建築物の屋上、壁面等
に設置する際に注意を払う必要がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来技術
では、軽量で飛散、流出を防止することは可能であって
も、耐久性の問題や、廃棄の問題、さらに建築物の屋上
若しくは壁面に施工する際には安全面などの問題が残存
しており、未だ最適な人工土壌は開発されていない。そ
こで、本発明はかかる従来技術の問題に鑑み、建築物の
屋上や壁面に設置可能な人工土壌であって、軽量である
一方風雨による飛散、流出の惧れがなく、また簡便に成
型、施工可能で設置後の加工も容易であり、かつ永続性
のある軽量発泡土壌及びその製造方法を提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明はかかる
課題を解決するために、多孔質発泡体と、動植物系有機
質土壌、親水性無機質土壌改良材、若しくは天然土壌の
うち少なくとも一を含む改質材と、水溶性媒体とが、発
泡体樹脂からなる接着成型材により成型固化されてなる
軽量発泡土壌であって、前記多孔質発泡体が前記軽量発
泡土壌全成分の略20〜60体積%、前記改質材が前記
軽量発泡土壌全成分の略5〜40体積%含まれることを
特徴とする。
【0009】かかる発明によれば、大幅な軽量化が実現
できるとともに、容易に成型、加工が出来る為に、従来
技術では困難とされていた場所にも設置できる。さら
に、前記多孔質発泡体に、請求項4記載のごとく空きビ
ン等の廃ガラスを粉砕し、添加剤を加えて混合焼成して
発泡させた多孔質ガラス発泡体、若しくは軽石等の天然
多孔質発泡体を用いることで、有害物質の溶出の惧れが
なく、燃えないために安全性が高い。さらに、多孔質構
造を有する発泡体を利用することで透水性、保水性が高
く、植栽物に適した土壌を提供することが出来る。さら
に、前記多孔質ガラス発泡体は、天然土壌に類似した性
質を有するために土壌の代替として非常に適していると
いえる。また、請求項5記載のごとく、前記動植物系有
機質土壌が、土壌小動物の排泄物からなる耐水性団粒を
含有するように構成することで、該動植物系耐水性団粒
の中に含有する微細な気泡により、通気性、耐水性、保
水性が向上してより一層植栽物に適した土壌となる。
【0010】尚、これらの最も好ましい成分比は図3に
示す測定結果から求められる。図3(a)は多孔質ガラ
ス体の混合率、(b)は改質材の混合率、(c)は接着
成型材の混合率に応じた特性の変化を示す。かかる表に
は、夫々の成分が顕著に有する特性のみを示してあり、
他成分に関しては最も好適な結果を示す成分比とした。
多孔質ガラス体においては、混合率が略20体積%以下
になると透水性、保水性が低下し、略60%以上である
と接着成型材との配合割合から強度が低下する。また、
改質材は、一例として動植物系有機質土壌を使用したと
き、略5体積%以下では養分供給が足りない為に植栽物
の生育に支障をきたし、略40体積%以上では重量が大
となってしまう惧れがある。さらに、接着成型材として
ウレタンフォームを使用した場合には、略5体積%以下
のときは接着性が低く、強度が不充分で、略10体積%
以上では、加工性に問題が残る。
【0011】これらの結果から、請求項1に記載したよ
うな成分比が最も好ましいことがわかる。尚、夫々使用
する材料によって多少の誤差、特質の差異はあるが、性
質としては殆ど類似しているためかかる結果に基づき配
合比を決定した後に調整するとよい。
【0012】請求項2記載の発明は、前記軽量発泡土壌
は、設置場所に適した形状に成型固化してユニット化さ
れ、該土壌ユニットが、多肉植物等の植物を植栽されて
建築物の屋上若しくは壁面、橋桁、道路脇の法面若しく
は斜面のうち何れか一に配置されることを特徴とする。
かかる発明は、近年推奨されている環境緑化対策への解
決策の一つで、簡単に設置場所に適した形状に製造、加
工できるため、建築物の屋上若しくは壁面、ベランダ、
橋桁、道路脇の法面若しくは斜面等の形状が特異な場所
に設置可能で、また、軽量であるため重量制限のある場
所にも設置できる。また、土壌が固定されているため風
雨にも飛散、流出せず、傾斜面にも配設できる。さら
に、セダム類のような多肉植物を植生させることによ
り、手のからない緑化システムが可能となる。このよう
に、従来技術では緑化困難であった場所に植栽物を植生
させることで、建築物の断熱効果による省エネルギ及び
建造物躯体の劣化軽減に貢献し、さらには温暖化抑制効
果、及び二酸化炭素や窒素酸化物の吸収による大気の浄
化等の環境問題への効果的な解決策となり得る。
【0013】また、請求項3記載の発明は、前記土壌ユ
ニットが、基盤シート上に前記軽量発泡土壌が積層され
たシート状、若しくは所定形状を有する容器に充填され
た箱体状であることを特徴とする。前記基盤シートに最
も適した材料の一つとして、耐熱性、耐侯性、耐久性に
優れたポリエステル等の樹脂を用いたスパイラル構造を
有するシートが挙げられ、該基盤シートを用いることに
より加工土壌の薄型化が可能となるとともに、現場施工
の際に設置場所に応じて容易に切断加工でき、また凹凸
を有する場所や広範囲な設置にも適した加工土壌の提供
が可能となる。また、設置場所に応じて所定形状を有す
る容器を用い、該容器に土壌を充填させてユニット化さ
せて配置することにより、該ユニット毎の交換、持ち運
びが容易となり、手軽に取り扱うことが出来る。この他
にも、前記箱体状に成型した土壌を容器から取り外し、
固形土壌として加工したもの、金型等へ軽量発泡土壌を
充填して成型固化したもの、設置場所へ直接積層させた
もの等、種々用途に応じて使い分けることが出来る。
【0014】さらに、これらの好適な製造方法として請
求項6記載の発明は、多孔質発泡体と、動植物系有機質
土壌、親水性無機質土壌改良材、若しくは天然土壌のう
ち少なくとも一を含む改質材と、水溶性媒体とを混合さ
せた後、発泡体樹脂からなる接着成型材を添加して混合
し、成型固化させることを特徴とする。
【0015】また、請求項7若しくは8記載の発明によ
れば、請求項6記載の軽量発泡土壌全成分に対して、前
記多孔質ガラス発泡体の混合量を略20〜60体積%、
前記改質材の混合量を略5〜40体積%、さらに、前記
改質材に対して前記水溶性媒体の混合量を20〜50体
積%とすることで、上述した図3に示すように、飛散、
流出が殆どなく、植物の生育に適した最も好適な土壌が
製造可能となる。
【0016】さらにまた、請求項9記載の発明は、前記
多孔質発泡体が、空きビン等の廃ガラスを粉砕し、添加
剤を加えて混合焼成して発泡させた多孔質ガラス発泡体
であることを特徴とし、かかる発明によれば、請求項4
記載の発明と同様に、軽量発泡土壌の主成分として空ビ
ンをリサイクルしたものを使用しているため低コストで
以って製造可能で、また、多孔質ガラス発泡体と改質
材、及び水を混合させて接着成型材を添加して混合させ
るだけであるため、屋上やベランダ等の狭い場所でも容
易に製造でき、さらに簡単に加工できるという長所を有
する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例
に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相
対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明
の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に
過ぎない。図1は本発明の実施形態にかかる軽量発泡土
壌の断面図で、図2は本実施形態にかかる軽量発泡土壌
の製造方法を示すブロック図で、図4は本発明における
植栽土壌ユニットの第1実施例を示す斜視図で、図5は
本発明における植栽土壌ユニットの第2実施例を示す分
解斜視図を示す。
【0018】本発明にかかる軽量発泡土壌は、図1に示
すように、多孔質ガラス発泡体10と、改質材12とが
空隙13を有するように接着成型材11によって固定さ
れている。前記多孔質ガラス発泡体10は、廃ガラスを
粉砕して生成したもので、空きビン等の廃ガラスを粉砕
して微粒子とし、添加剤を加えて混合した後、焼成炉で
ガラスの軟化点以上に加熱、冷却することにより微細な
気泡を有する多孔質構造を持たせたもので、略2〜70
mmの大きさの不定形塊状物質とする。かかる土壌には
多孔質ガラス発泡体10と改質材12と接着成型材11
との間に空隙13を有するとともに、前記多孔質ガラス
発泡体10には図1の拡大図に示されるように多数の孔
15が存在するため、軽量であり、また透水性、保水
性、通気性が良好で、さらにはガラスが主成分であるた
め有害物質の溶出がないという長所を有する。本実施形
態では多孔質発泡体に廃ガラスを加工した多孔質ガラス
発泡体を使用したが、軽石等の多孔質発泡体を利用する
ことも可能であり、特に限定されない。
【0019】尚、本実施形態において、動植物系有機質
土壌には、ピートモス、ココピート、植物及び藻類の発
酵肥料、微生物肥料、腐植酸肥料、おが屑堆肥、バーク
堆肥、コーヒー豆粕、家畜糞尿堆肥等が使用でき、特
に、カブトムシやミミズ等の土壌小動物の排泄物からな
る耐水性団粒はその中に微細な気泡を含有しているた
め、通気性、耐水性、保水性が良好で非常に適してい
る。これらの動植物系有機質土壌は、植物の新陳代謝を
促進したり、養分の吸収率を向上させたりする効果を有
する。また、親水性無機質土壌改良剤としては、カリウ
ム、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、ケイ素、
リン、ホウ素、硫黄、マンガン、鉄、亜鉛、ゲルマニウ
ム等を複合した化学肥料、若しくは、ゼオライト、モン
モリナイト、リン酸カルシウム、パーライト、バーミキ
ュライト等が用いられる。また、前記天然土壌は、例え
ば、肥沃土、黒土、赤土、珪藻土、客土類等の天然土か
ら選択する。
【0020】これらの改質材は、保水性、透水性、通気
性及び含有養分等が植栽する植物に適したものを、一又
は複数の組み合わせで選択することが好ましい。特に多
肉植物等を植栽する場合においては、耐乾性に優れ、養
分を殆ど必要としないことから、透水性の高い親水性無
機質土壌改良材を利用することで、雑草等を排除するこ
とが出来る。そして、前記接着成型材としては、ポリウ
レタン発泡体(ウレタンフォーム)が最も適しており、
これは、ポリオール成分に触媒、発泡剤を加えたものと
イソシアネート成分とを混合し、撹拌することにより発
泡、硬化させてポリウレタンフォームを得る。しかし、
かかる接着成型材はポリウレタンフォームに限定され
ず、接着作用を有する水溶性の合成樹脂であれば何れで
も良い。また、その他に、抗菌剤や栄養促進剤、高分子
系土壌改良材等を付加してもよいが、本発明における軽
量発泡土壌の特性を阻害しない程度に混入することとす
る。
【0021】次に、図2に示される本実施形態における
軽量発泡土壌の製造工程を説明する。まず、多孔質ガラ
ス発泡体10と改質材12を混合し、次いで該混合物の
略20〜50体積%相当の水14を加えてさらに撹拌
し、一次混合する(S1)。次に接着成型材11を前記
混合物に加えて撹拌し、二次混合する(S2)。この
時、接着成型材の発泡倍率は、略2倍〜6倍程度が最も
好ましい。その後、前記混合物が固化する前に所定容器
に充填して成型し(S3)、乾燥固化させ(S4)、
土壌ユニットを生成する。尚、成型工程の別の実施例と
して、前記混合物が固化する前に基盤シートに積層させ
(S3)、シート状土壌ユニットとしても良いし、設
置場所に直接充填させて(S3)、乾燥固化させても
良い。そして、前記乾燥固化させた土壌ユニットに、セ
ダム類等の植栽物を植栽する(S5)。
【0022】尚、前記多孔質ガラス発泡体10の配合割
合は、軽量発泡土壌全成分の略20〜60体積%が好ま
しい。混合率が20体積%以下では保水性、透水性及び
通気性が低く、60%以上だと前記接着成型材との配合
比により強度が低下する為である。また、前記改質材1
2の配合率は軽量発泡土壌全成分の略5〜40体積%、
前記接着成型材11は軽量発泡土壌全成分の略5〜10
体積%とするのが好ましい。これは、適度な養分を与え
つつ重量を軽減し、かつ強度を一定以上に保つ為であ
る。尚、これらの配合割合は、該軽量発泡土壌の使用条
件により変化させることが可能で、例えば傾斜面に設置
する場合には前記接着成型材11の割合を前記範囲内で
大として固化後の強度を高くするとよい。
【0023】このように生成された軽量発泡土壌は、図
4、図5に示すような構造で以って屋上、ベランダ等に
設置することができる。図4に示される植栽土壌ユニッ
トの第1実施例では、方形の容器17に軽量発泡土壌1
6を充填、乾燥させた後に植栽物18を植栽してユニッ
ト化し、該植栽土壌ユニット20を一又は複数組み合わ
せて設置場所に適した配置としている。かかる植栽土壌
ユニット20は、前記軽量発泡土壌16が接着成型材に
より容器17に接着されている為、固化した土壌が容器
からこぼれ落ちることがなく傾斜面にも設置可能であ
る。尚、該容器17の寸法は、設置場所に適した大きさ
を適宜選択し、また容器17を直列状若しくは並列状に
複数設置することにより前記植栽土壌ユニット20を大
きくすることなく広範囲に設置可能でかつ持ち運びが容
易になるとともに、破損した際にも入れ替えが簡単であ
る。また、前記軽量発泡土壌16を容器17にて成型固
化させた後に該容器17から取り出して固形土壌ユニッ
トとして利用することも出来る。この時、容器17を用
いずに金型等を用いて成型しても良く、ガーデニング等
に適した土壌が提供できる。
【0024】図5に示される本発明の第2実施例は積層
シート状構造を有する植栽土壌ユニット20で、樹脂製
不織布よりなるスパイラル構造体25と該スパイラル構
造体25に充填した軽量発泡土壌16とからなる土壌ユ
ニットと、該ユニットに植生する植栽物18とから構成
される。前記樹脂製不織布よりなるスパイラル構造体2
5は、略0.8mm前後の多数の剛性のあるスパイラル
状樹脂23を絡ませて略20〜30mmの厚さの粗構造
体を形成するとともに、その下部に密構造の樹脂製薄肉
不織布24を形成させ、透水可能な一体構造に構成して
ある。必要に応じてさらにその下部に排水シート26及
び遮水シート27を敷設し、保水性、透水性等を維持し
つつ施工性を向上させると良い。このような構造を有す
るシート状植栽土壌ユニット20は、薄型化が可能であ
るとともに加工性が高く取り扱いが容易で、さらに設置
場所の凹凸に対応可能である。
【0025】前記植栽土壌ユニット20に植生させる植
栽物18には、多年草で耐乾性及び耐寒性が大であるセ
ダム類を主としてハーブ類を組み合わせることにより、
さらなる低重量化が図れるとともに、該植栽物の背丈が
低いために搬送が容易となる。さらに、かかる実施形態
における軽量発泡土壌の持つ保水性、透水性、通気性と
前記植栽物の性質とにより、敷設時のみ適当な栄養管理
を行えばよく、また、加工が容易であるために設置場所
を変更したり、形状を変化させたりすることが自由に行
うことができる。
【0026】上記したような植栽土壌ユニット20は、
図6に示される植栽例のように様々な場所に配置するこ
とができる。高層ビル等の屋上への配置(a)、一戸建
て家屋等の傾斜屋根や壁面への配置(b)、道路脇の法
面への配置(c)、河川の堤防等の法面への配置
(d)、道路、建築物等の凹凸面への配置(e)、ま
た、立方体や柱状等の立体形状に成型してオブジェとし
ての庭園等への配置(f)等が挙げられる。このように
従来では緑化困難であった様々な場所に設置することが
可能である為、建築物の断熱効果による省エネルギ及び
建造物躯体の劣化軽減に貢献し、さらには温暖化抑制効
果、及び二酸化炭素や窒素酸化物の吸収による大気の浄
化等の環境問題への効果的な解決策となり得る。
【0027】
【発明の効果】以上記載のごとく、本発明によれば、土
壌重量を略9.5kg/mまで軽量化することが出
来、従来技術の加工土壌重量が平均して略30〜45k
g/mであったのに比して大幅な重量低減が可能とな
った。さらに、かかる軽量化にも関わらず成型固化して
ある為建築物の屋上や壁面等に設置可能で、風雨による
飛散、流出の惧れがなく、かつ容易に成型、加工が可能
である土壌を提供できる。また、発泡性土壌であるた
め、通水性、保水性及び通気性がよく、あらゆる植物に
適しており、上記配合割合で生成することにより、強度
的且つ重量的に好適な土壌を提供することができる。さ
らに、建築物の屋上や壁面に設置可能な人工土壌である
ため、環境緑化に大きく貢献するとともに、主成分とし
て廃ガラス若しくは軽石を使用することにより、有害物
質の漏出の惧れがなく、かつ低コストで以って製造可能
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態にかかる軽量発泡土壌の断
面図を示す。
【図2】 本実施形態にかかる軽量発泡土壌の製造方法
を示すブロック図である。
【図3】 本発明の軽量発泡土壌における各成分の混合
率に応じた特性の変化を示す表である。
【図4】 本発明における植栽土壌ユニットの第1実施
例を示す斜視図である。
【図5】 本発明における植栽土壌ユニットの第2実施
例を示す分解斜視図である。
【図6】 本発明における軽量発泡土壌を用いた植栽例
を示す。
【符号の説明】 10 多孔質ガラス発泡体 11 接着成型材 12 改質材 13 空隙 14 水 16 軽量発泡土壌 17 容器 18 植栽物 20 植栽土壌ユニット 25 スパイラル構造体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 比留間 直也 東京都江東区牡丹2丁目13番1号 株式会 社前川製作所内 (72)発明者 今田 隆弘 東京都江東区牡丹2丁目13番1号 株式会 社前川製作所内 Fターム(参考) 2B022 AB04 BA01 BA02 BA03 BA04 BA11 BA15 BA16 BA21 BB02 DA19 2B027 NC05 NC12 NC13 NC14 NC25 NC26 NC27 NC42 NC56 NE10

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔質発泡体と、動植物系有機質土壌、
    親水性無機質土壌改良材、若しくは天然土壌のうち少な
    くとも一を含む改質材と、水溶性媒体とが、発泡体樹脂
    からなる接着成型材により成型固化されてなる軽量発泡
    土壌であって、前記多孔質発泡体が前記軽量発泡土壌全
    成分の略20〜60体積%、前記改質材が前記軽量発泡
    土壌全成分の略5〜40体積%含まれることを特徴とす
    る軽量発泡土壌。
  2. 【請求項2】 前記軽量発泡土壌は、設置場所に適した
    形状に成型固化してユニット化され、該土壌ユニット
    が、多肉植物等の植物を植栽されて建築物の屋上若しく
    は壁面、橋桁、道路脇の法面若しくは斜面のうち何れか
    一に配置されることを特徴とする請求項1記載の軽量発
    泡土壌。
  3. 【請求項3】 前記土壌ユニットが、基盤シート上に前
    記軽量発泡土壌が積層されたシート状、若しくは所定形
    状を有する容器に充填された箱体状であることを特徴と
    する請求項2記載の軽量発泡土壌。
  4. 【請求項4】 前記多孔質発泡体が、空きビン等の廃ガ
    ラスを粉砕し、添加剤を加えて混合焼成して発泡させた
    多孔質ガラス発泡体であることを特徴とする請求項1記
    載の軽量発泡土壌。
  5. 【請求項5】 前記動植物系有機質土壌が、土壌小動物
    の排泄物からなる耐水性団粒を含有することを特徴とす
    る請求項1記載の軽量発泡土壌。
  6. 【請求項6】 前記多孔質発泡体と、動植物系有機質土
    壌、親水性無機質土壌改良材、若しくは天然土壌のうち
    少なくとも一を含む改質材と、水溶性媒体とを混合させ
    た後、発泡体樹脂からなる接着成型材を添加して混合
    し、成型固化させることを特徴とする軽量発泡土壌の製
    造方法。
  7. 【請求項7】 前記多孔質発泡体の混合量が、前記軽量
    発泡土壌全成分の略20〜60体積%で、前記改質材の
    混合量が、前記軽量発泡土壌全成分の略5〜40体積%
    であることを特徴とする請求項6記載の軽量発泡土壌の
    製造方法。
  8. 【請求項8】 前記水溶性媒体の混合量が、前記改質材
    の略20〜50体積%であることを特徴とする請求項6
    記載の軽量発泡土壌の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記多孔質発泡体が、空きビン等の廃ガ
    ラスを粉砕し、添加剤を加えて混合焼成して発泡させた
    多孔質ガラス発泡体であることを特徴とする請求項6記
    載の軽量発泡土壌の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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