JP2005232079A - 抗がん剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】高い抗がん活性を有し、副作用が少ない抗がん剤を提供すること。
【解決手段】上記課題は、一般式(I):
【化1】
(式中、Aは酸素原子または硫黄原子を; R1、R2、およびR3はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン基によって置換されてもよい、低級アルキル基、低級アルケニル基もしくは低級アルキニル基を; R4は水素原子、アミノ基又はモノ−又はジ−低級アルキルアミノ基を; そしてR5は水素原子、水酸基又は低級アルコキシ基を表す。ただし、R1、R2、R3およびR4が水素原子である場合は、R5は水酸基でない。)で示される化合物又はその薬学的に許容され得る塩を有効成分として含有する抗がん剤等によって解決される。
【選択図】なし
【解決手段】上記課題は、一般式(I):
【化1】
(式中、Aは酸素原子または硫黄原子を; R1、R2、およびR3はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン基によって置換されてもよい、低級アルキル基、低級アルケニル基もしくは低級アルキニル基を; R4は水素原子、アミノ基又はモノ−又はジ−低級アルキルアミノ基を; そしてR5は水素原子、水酸基又は低級アルコキシ基を表す。ただし、R1、R2、R3およびR4が水素原子である場合は、R5は水酸基でない。)で示される化合物又はその薬学的に許容され得る塩を有効成分として含有する抗がん剤等によって解決される。
【選択図】なし
Description
本発明は、特定の(6−ヘテロアリールプリン)ヌクレオシド化合物を有効成分として含有する抗がん剤及び抗がん剤組成物に関する。
ヌクレオシド誘導体には抗がん作用を持つものが多数知られており、そのうち幾つかは有用な医薬品として臨床に供されている。例えばエノシタビン、塩酸ゲムシタビン、カペシタビン、クラドリビン、シタラビン、シタラビンオクホスファート、ドキシフルリジン、ペントスタチン、リン酸フルダラビンなどが知られている。しかしながらこれらの抗がん剤は適用範囲、副作用などに多くの問題を残している。
一方、特定の(6−ヘテロアリールプリン)ヌクレオシド化合物が2−オキソ(1H)ピリジン−3−イルヌクレオシドと相補的塩基対を形成するとの報告はあるが(非特許文献1:T.Fujiwara et al., Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters, 11, 2221-2223 (2001) )、それらの化合物が抗がん作用を有しているとする報告は殆どない。唯一、M.Hocek et al., Collect. Czech. Chem. Commun., 66, 483-499 (2001)(非特許文献2)に後述の式(I)の化合物であって、R1、R2、R3およびR4が水素原子で;そしてR5が水酸基である化合物が細胞増殖抑制活性を有することが示されているに過ぎない。
T.Fujiwara et al., Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters, 11, 2221-2223 (2001) M.Hocek et al., Collect. Czech. Chem. Commun., 66, 483-499 (2001)
T.Fujiwara et al., Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters, 11, 2221-2223 (2001) M.Hocek et al., Collect. Czech. Chem. Commun., 66, 483-499 (2001)
上記のように現在多くの抗がん剤が上市されているが、副作用が少なく適用範囲の広い抗がん剤は未だ知られておらず、そのような優れた抗がん剤の開発が望まれている。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、ある特定の化合物ががん細胞増殖抑制活性を有し、しかもこの作用が正常細胞に対する増殖抑制活性と乖離していることを見出し本発明を完成させた。
本発明は、一般式(I):
(式中、Aは酸素原子または硫黄原子を; R1、R2、およびR3はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン基によって置換されてもよい、低級アルキル基、低級アルケニル基もしくは低級アルキニル基を; R4は水素原子、アミノ基又はモノ−又はジ−低級アルキルアミノ基を; そしてR5は水素原子、水酸基又は低級アルコキシ基を表す。ただし、R1、R2、R3およびR4が水素原子である場合は、R5は水酸基でない。)で示される化合物又はその薬学的に許容され得る塩を有効成分として含有する抗がん剤を提供する。
本発明において好ましい化合物は、一般式(I)において、Aが酸素原子または硫黄原子; R1、R2、およびR3がそれぞれ独立して水素原子又はC1〜C4アルキル基; そしてR4が水素原子又はアミノ基である化合物である。
本発明においてさらに好ましい一般式(I)の化合物は、具体的には次のものが挙げられる。
(1)2−アミノ−6−(2−チエニル)−9−(2−デオキシ−β−D−リボフラノシル)プリン(以下化合物1という);
(2)2−アミノ−6−(2−チエニル)−9−(β−D−リボフラノシル)プリン(以下化合物2という);
(3)6−(2−チエニル)−9−(2−デオキシ−β−D−リボフラノシル)プリン(以下化合物3という);
(4)2−アミノ−6−(2−フリル)−9−(2−デオキシ−β−D−リボフラノシル)プリン(以下化合物4という)、
(5)2−アミノ−6−(2−フリル)−9−(β−D−リボフラノシル)プリン(以下化合物5という);及び
(6)6−(2−フリル)−9−(2−デオキシ−β−D−リボフラノシル)プリン(以下化合物6という)
(1)2−アミノ−6−(2−チエニル)−9−(2−デオキシ−β−D−リボフラノシル)プリン(以下化合物1という);
(2)2−アミノ−6−(2−チエニル)−9−(β−D−リボフラノシル)プリン(以下化合物2という);
(3)6−(2−チエニル)−9−(2−デオキシ−β−D−リボフラノシル)プリン(以下化合物3という);
(4)2−アミノ−6−(2−フリル)−9−(2−デオキシ−β−D−リボフラノシル)プリン(以下化合物4という)、
(5)2−アミノ−6−(2−フリル)−9−(β−D−リボフラノシル)プリン(以下化合物5という);及び
(6)6−(2−フリル)−9−(2−デオキシ−β−D−リボフラノシル)プリン(以下化合物6という)
また、本発明は、一般式(I)の化合物又はその薬学的に許容され得る塩、及び薬学的に許容し得る担体を含有する抗がん剤組成物にも関する。
さらに、本発明は、一般式(I)の化合物又はその薬学的に許容され得る塩、及び薬学的に許容し得る担体に加えて、他の抗がん剤を含有する抗がん剤組成物にも関する。そのような他の抗がん剤としては、例えば、ゲフィチニブ、塩酸イリノテカン、塩酸トポテカン、ドセタキソール、パクリタキセル、硫酸ビンブラスチン、硫酸ビンクリスチン、硫酸ビンデシン、エトポシド、テニポシド、酒石酸ビノレルビン、ブスルファン、カルボコン、チオテパ、シクロホスファミド、メルファラン、リン酸エストラムスチンナトリウム、塩酸メクロレタミンオキシド、イホスファミド、ラニムスチン、塩酸ニムスチン、塩酸ブレオマイシン、硫酸ペプロマイシン、ジノスタチンスチマラート、アクチノマイシンD、塩酸アクラルビシン、塩酸ドキソルビシン、塩酸イダルビシン、塩酸アムルビシン、塩酸ダウノルビシン、ピラルビシン、塩酸エピルビシン、マイトマイシン、バルルビシン、メトトレキサート、メルカプトプリン、リン酸フルダラビン、クラドリビン、フルオロウラシル、テガフール、シタラビン、塩酸ゲムシタビン、シタラビンオクホスファート、カペシタビン、ドキシフルリジン、カルモフール、エノシタビン、ネダプラチン、カルボプラチン、シスプラチン、塩酸ファドロゾール、アナストロゾール、エキセメスタン、ビカルタミド、フルタミド、クエン酸タモキシフェン、クエン酸トレミフェン、トレチノイン、ペントスタチン、L−アスパラギナーゼ、ダカルバジン、塩酸プロカルバジン、塩酸ミトキサントロン、ソブゾキサン、トラスツズマブ、リツキシマブ、メシル酸イマチニブ、5−フルオロ−2’−デオキシウリジン、アスクレ、カルボクリン、キノレスパン、クレスチン及びピシバニールから選択される一種以上の化合物である。
なお、本発明においては、前記他の抗がん剤として5−フルオロ−2’−デオキシウリジンを配合することが好ましい。
本明細書中、「ハロゲン」とは、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素由来の基を意味するものである。また、「低級」とは炭素数1〜6個を有することをいう。
本明細書中、「アルキル」は、一価の直鎖状炭化水素、または分枝鎖状炭化水素の基を意味するもので、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本明細書中、「アルケニル」は、二重結合を持つ一価の直鎖状炭化水素及び分枝鎖状炭化水素の基を表す用語として用いられており、エテニル、1−及び2−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−及び2−ブテニル等を包含するが、これらに限定されるものではない。「アルキニル」は、三重結合を持つ一価の直鎖状炭化水素及び分枝鎖状炭化水素の基を表す用語として用いられており、エチニル、プロピニル、ブチニル等を包含するが、これらに限定されるものではない。
本明細書中、「アルコキシ」は−O−アルキルを表す用語として用いられており、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、s−ブトキシ、t−ブトキシ等を包含するが、これらに限定されるものではない。
本明細書中、「抗がん剤」とは、殺がん、ガン細胞増殖抑制、がん転移防止、がん再発防止または発がん予防等の目的で使用されるものをいう。
本明細書中、「ヌクレオシド」とはプリン塩基またはピリミジン塩基のような窒素を含む有機塩基と糖の還元基とがグリコシド結合によって結合した配糖体化合物をいう。
なお、本発明の医薬組成物の有効成分である化合物は全て少なくとも1個の不斉中心を持っているため、種々の光学異性体または配置のものが存在し得る。したがって、本発明の化合物は、(+)および(−)の別々の光学活性体として、およびラセミ体または(±)混合物として存在し得る。また、不斉中心を2個以上持つ化合物の場合には、さらにそれぞれの光学異性によるジアステレオマーも存在し得る。本発明はこれらすべての型をその範囲に包含するものである。たとえば、ジアステレオマーは当業者によく知られた方法、たとえば分別結晶法等によって分離することができ、また、光学活性体はこの目的のためによく知られた有機化学的手法によって得ることができる。
本発明の抗がん剤及び抗がん剤組成物は、副作用が少なく、有効な抗がん活性を有するので新規抗がん剤として好適に用いられる。本発明の抗がん剤及び抗がん剤組成物は、例えば、悪性黒色腫、悪性リンパ腫、咽頭がん、喉頭がん、胃癌、カポジ肉腫、肝臓がん、筋肉腫、結腸がん、血管腫、骨髄腫、甲状腺がん、睾丸腫瘍、膵臓がん、消化器がん、食道がん、大腸がん、上顎がん、舌癌、口唇がん、口腔がん、胆嚢がん、胆管がん、胆道がん、直腸がん、乳癌、尿管腫瘍、肉腫、骨肉腫、脳腫瘍、白血病、肺癌、神経芽腫、真性多血症、膀胱腫、卵巣がん、子宮がん、前立腺がん、筋肉腫、皮膚がん、基底細胞がん、皮膚付属器がん、皮膚転移がんおよび皮膚黒色腫などの各種良性および悪性腫瘍の治療に用いることができる。
本発明の化合物は、物質としては公知であるか公知の出発物質から種々の公知の反応を利用して合成することができる。例えば、本発明の化合物は下記スキームIの方法で合成することができる。
スキームI
(式中、A、R1、R2、R3、R4及びR5は上記の通りであり、R6はR4と同じか脱保護によりR4となる基、R7はR5と同じか脱保護によりR5となる基、R8およびR9は水酸基の保護基であり、Xはハロゲン基等の脱離基、そしてYはトリブチルスタニル等の金属含有基である。)
スキームIに示す方法においては、まず、ヌクレオシド化合物(II)とチオフェン又はフラン化合物(III)とを、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)等の触媒の存在下、アルゴン等の不活性気体雰囲気下、ジメチルホルムアミド等の溶媒中で、0℃から120℃の範囲の温度で、10分から96時間反応させる。かくして得られたヌクレオシド化合物(IV)の保護基を脱離することにより(I)が得られる。ここで、水酸基の保護基としては、例えば、アセチル基、ベンゾイル基、ベンジルオキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、ベンジル基、テトラヒドロピラニル基、t-ブチル基等が用いられる。アミノ基の保護基としては、例えば、Boc、Fmoc、4−メトキシベンジルオキシカルボニル基、トリフルオロアセチル基、フタロイル基などが用いられる。脱保護反応条件は保護基により異なるが、例えばアセチル基を保護基とした場合は水酸化ナトリウム溶液と0℃で15分間処理することで十分である。具体的な合成例を参考例として後述する。
また、本発明の化合物は他の合成法によっても合成可能であり、例えば、一般式(I)でR5が水素原子である化合物は、Fujiwara等による報告の方法により合成することが可能である(T.Fujiwara et al., Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters, 11, 2221-2223 (2001) )。
上記化合物(II)及び(III)は公知であるか、あるいは公知の化合物から容易に合成することができる。また、上記合成法によって得られる最終生成物は、既知の方法、例えば、再結晶、クロマトグラフィーなどによって単離、精製することができる。
また、本発明の有効成分である化合物(I)は必要に応じて、「薬学上許容され得る塩」にすることができる。「薬学上許容され得る塩」は、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、リン酸塩、硫酸塩、硝酸塩のような鉱酸塩;メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩のようなスルホン酸塩;シュウ酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、酢酸塩、安息香酸塩、マンデル酸塩、アスコルビン酸塩、乳酸塩、グルコン酸塩、リンゴ酸塩のような有機酸塩等の酸付加塩、好適には塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、硫酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、シュウ酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、乳酸塩である。
また、本発明の有効成分である化合物(1)は、水溶液から凍結乾燥したり、又は、再結晶をすることにより、水分を吸収し、あるいは吸着水がついて水和物となる場合があり、そのような塩も本発明の有効成分に包含される。
本発明の抗がん剤には例示した化合物に加えて他の抗癌剤、例えばゲフィチニブ、塩酸イリノテカン、塩酸トポテカン等のカンプトテシン誘導体、ドセタキソール、パクリタキセル等のタキサン誘導体、硫酸ビンブラスチン、硫酸ビンクリスチン、硫酸ビンデシン、エトポシド、テニポシド、酒石酸ビノレルビン等のアルカロイドおよび誘導体、ブスルファン、カルボコン、チオテパ、シクロホスファミド、メルファラン、リン酸エストラムスチンナトリウム、塩酸メクロレタミンオキシド、イホスファミド、ラニムスチン、塩酸ニムスチン等のアルキル化剤、塩酸ブレオマイシン、硫酸ペプロマイシン、ジノスタチンスチマラート、アクチノマイシンD、塩酸アクラルビシン、塩酸ドキソルビシン、塩酸イダルビシン、塩酸アムルビシン、塩酸ダウノルビシン、ピラルビシン、塩酸エピルビシン、マイトマイシン、バルルビシン等の抗腫瘍性抗生物質および誘導体、メトトレキサート等の葉酸誘導体、メルカプトプリン、リン酸フルダラビン、クラドリビン等のプリン誘導体、フルオロウラシル、テガフール、シタラビン、塩酸ゲムシタビン、シタラビンオクホスファート、カペシタビン、ドキシフルリジン、カルモフール、エノシタビン等のピリミジン誘導体、ネダプラチン、カルボプラチン、シスプラチン等の白金誘導体、塩酸ファドロゾール、アナストロゾール、エキセメスタン等のアロマターゼインヒビター、ビカルタミド、フルタミド等の抗アンドロゲン剤、クエン酸タモキシフェン、クエン酸トレミフェン等の抗エストロゲン剤、トレチノイン、ペントスタチン、L−アスパラギナーゼ、ダカルバジン、塩酸プロカルバジン、塩酸ミトキサントロン、ソブゾキサン、トラスツズマブ、リツキシマブ、メシル酸イマチニブ、5−フルオロ−2’−デオキシウリジン、アスクレ、カルボクリン、キノレスパン、クレスチン、ピシバニール等を配合することが可能であり、さらにこれら抗がん剤との併用療法も可能である。
本発明抗がん剤の投与形態は特に制限は無く、経口的あるいは非経口的に投与することが出来る。本抗がん剤の有効成分である式(I)の(6−ヘテロアリールプリン)ヌクレオシド化合物は単独で配合されても良いが、これに製薬学的に許容しうる担体あるいは製剤用添加物を配合して製剤の形態で提供することもできる。この場合、本発明の有効成分である式(I)の化合物は、例えば、製剤中、0.1〜99.9重量%含有することができる。本発明においては、このような製剤にさらに、上記他の抗がん剤を配合することもできる。この場合、式(I)の化合物と他の抗がん剤との配合比は、がんの種類、患者の年齢や症状、投与経路、治療の目的などによって適宜選択されるが、例えば、1:99〜99:1の範囲で選択することができる。
製薬学的に許容しうる担体あるいは添加剤としては、例えば賦形剤、崩壊剤、崩壊補助剤、結合剤、滑沢剤、コーティング剤、色素、希釈剤、溶解剤、溶解補助剤、等張化剤、pH調整剤、安定化剤等を用いることが出来る。
経口投与に適する製剤の例としては、例えば散剤、錠剤、カプセル剤、細粒剤、顆粒剤、液剤またはシロップ剤等を挙げることが出来る。経口投与の場合、微晶質セルロース、クエン酸ナトリウム、炭酸カルシウム、リン酸ジカリウム、グリシンのような種々の賦形剤を、澱粉、好適にはとうもろこし、じゃがいもまたはタピオカの澱粉、およびアルギン酸やある種のケイ酸複塩のような種々の崩壊剤、およびポリビニルピロリドン、蔗糖、ゼラチン、アラビアゴムのような顆粒形成結合剤と共に使用することができる。また、ステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、タルク等の滑沢剤も錠剤形成に非常に有効であることが多い。同種の固体組成物をゼラチンカプセルに充填して使用することもできる。これに関連して好適な物質としてラクトースまたは乳糖の他、高分子量のポリエチレングリコールを挙げることができる。経口投与用として水性懸濁液および/またはエリキシルにしたい場合、活性成分を各種の甘味料または香味料、着色料または染料と併用する他、必要であれば乳化剤および/または懸濁化剤も併用し、水、エタノール、プロピレングリコール、グリセリン等、およびそれらを組み合わせた希釈剤と共に使用することができる。
非経口投与に適する製剤としては、例えば注射剤、坐剤等を挙げることが出来る。非経口投与の場合、本発明の有効成分をゴマ油または落花生油のいずれかに溶解するか、あるいはプロピレングリコール水溶液に溶解した溶液を使用することができる。水溶液は必要に応じて適宜に緩衝し(好適にはpH8以上)、液体希釈剤をまず等張にする必要がある。このような水溶液は静脈内注射に適し、油性溶液は関節内注射、筋肉注射および皮下注射に適する。これらすべての溶液を無菌状態で製造するには、当業者に周知の標準的な製薬技術で容易に達成することができる。さらに、本発明の有効成分は皮膚など局所的に投与することも可能である。この場合は標準的な医薬慣行によりクリーム、ゼリー、ペースト、軟膏の形で局所投与するのが望ましい。
本発明抗がん剤の投与量は特に限定されず、がんの種類、患者の年齢や症状、投与経路、治療の目的、併用薬剤の有無等の種々の条件に応じて適切な投与量を選択することが可能である。例えば、経口投与の場合には成人(例えば、体重60kg)1日当たり100から5000mg程度、好ましくは150から1000mgである。これらの1日投与量は2から4回に分けて投与されても良い。
実施例及び参考例
以下、本発明を実施例と参考例に基づいてより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
以下、本発明を実施例と参考例に基づいてより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
参考例1
2−アミノ−6−(2−チエニル)−9−(β−D−リボフラノシル)プリン(化合物2)の合成
2−アミノ−6−クロロ−9−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシル)プリンはCanadian Journal of Chemistry, 59, 2601-2607 (1981)記載の方法で合成した。2−アミノ−6−クロロ−9−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシル)プリン2.14 gおよびジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)175 mgをジメチルホルムアミド30 mlに溶解し、アルゴン雰囲気下2−(トリブチルスタニル)チオフェン1.91 mlを滴下する。100 ℃で4時間加温後水100 mlにあけジクロロメタンで抽出する。抽出液を硫酸ナトリウムで乾燥後溶媒を留去する。残留物をシリカゲルのフラッシュクロマトに付し、ジクロロメタン:酢酸エチル(5:1)で溶出し2−アミノ−6−(2−チエニル)−9−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシル)プリン1.96 gを得る(収率88%)。Rf:0.58(ジクロロメタン:酢酸エチル=1:1)。1H NMR(CDCl3) δ:8.61(1H, d, J=3.5Hz), 7.93(1H, d, J=4.6Hz), 7.87(1H, s), 7.25(1H, dd, J=3.5 and 4,6Hz), 6.05(1H, d, J=4.9Hz), 5.98(1H, dd, J=5.3 and 4.9Hz), 5.80(1H, m), 5.14(2H, bs), 4.42(3H, m), 2.13(3H, s), 2.08(3H, s), 2.07(3H, s).
2−アミノ−6−(2−チエニル)−9−(β−D−リボフラノシル)プリン(化合物2)の合成
2−アミノ−6−クロロ−9−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシル)プリンはCanadian Journal of Chemistry, 59, 2601-2607 (1981)記載の方法で合成した。2−アミノ−6−クロロ−9−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシル)プリン2.14 gおよびジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)175 mgをジメチルホルムアミド30 mlに溶解し、アルゴン雰囲気下2−(トリブチルスタニル)チオフェン1.91 mlを滴下する。100 ℃で4時間加温後水100 mlにあけジクロロメタンで抽出する。抽出液を硫酸ナトリウムで乾燥後溶媒を留去する。残留物をシリカゲルのフラッシュクロマトに付し、ジクロロメタン:酢酸エチル(5:1)で溶出し2−アミノ−6−(2−チエニル)−9−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシル)プリン1.96 gを得る(収率88%)。Rf:0.58(ジクロロメタン:酢酸エチル=1:1)。1H NMR(CDCl3) δ:8.61(1H, d, J=3.5Hz), 7.93(1H, d, J=4.6Hz), 7.87(1H, s), 7.25(1H, dd, J=3.5 and 4,6Hz), 6.05(1H, d, J=4.9Hz), 5.98(1H, dd, J=5.3 and 4.9Hz), 5.80(1H, m), 5.14(2H, bs), 4.42(3H, m), 2.13(3H, s), 2.08(3H, s), 2.07(3H, s).
2−アミノ−6−(2−チエニル)−9−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシル)プリン2.08 gに1M 水酸化ナトリウム(ピリジン:メタノール:水=13:6:1 v/v)47 mlを加え0 ℃で15分間攪拌する。5%塩化アンモニウム56 mlを加え溶媒を留去する。残留物をシリカゲルのフラッシュクロマトに付しジクロロメタン:エタノール(97:3〜90:10)で溶出し2−アミノ−6−(2−チエニル)−9−(β−D−リボフラノシル)プリン1.50 gを得る(収率91%)。Rf:0.25(ジクロロメタン:エタノール=9:1)。1H NMR(DMSO-d6) δ:8.53(1H, dd, J=3.2 and 0.9Hz), 8.38(1H, s), 7.81(1H, dd, J=4.9 and 0.9Hz), 7.27(1H, J=4.9 and 3.2Hz), 5.85(1H, d, J=5.4Hz), 5.46(1H, bd, J=5.9Hz), 5.16(1H, bd, J=4.6Hz), 5.16(1H, bt, J=5.3Hz), 4.54(2H, bs), 4.51(1H, m), 4.13(1H, m), 3.91(1H, m), 3.59(2H, m).
細胞増殖抑制活性試験(1)
本発明化合物の培養ヒト線維肉腫細胞(fibrosarcoma)HT-1080およびヒト胎児肺線維芽細胞(normal diploid fibroblast)WI-38の増殖に対する抑制効果を、MTTアッセイ(今堀和友および山川民夫監修生化学辞典第3版220頁、株式会社東京化学同人、2000年発行)により、調べた。なお、本発明化合物として上記化合物番号1〜4及び6の化合物を用いたが、これらの化合物は上記参考例と同様にして合成した。細胞を1 x 104 cell/mlに調製し、96穴マイクロプレート(IWAKI)に90 μl/wellずつ播種した。37 ℃で3-4時間培養したのち、PBS-5%DMSOに溶解し目的の濃度に調製した被験化合物溶液を10 μl添加し37℃で72時間培養した。MTTのPBS溶液(5 mg/ml)を各ウェルに25 μlずつ添加し、さらに37 ℃で2時間培養した。50%DMF-20%-SDS溶液を各ウェルに100 μlずつ加えた。引き続き37 ℃で16時間培養後マイクロプレートリーダーを用い570 nm の吸光度を測定した。
下式より%阻害活性を計算した。
本発明化合物の培養ヒト線維肉腫細胞(fibrosarcoma)HT-1080およびヒト胎児肺線維芽細胞(normal diploid fibroblast)WI-38の増殖に対する抑制効果を、MTTアッセイ(今堀和友および山川民夫監修生化学辞典第3版220頁、株式会社東京化学同人、2000年発行)により、調べた。なお、本発明化合物として上記化合物番号1〜4及び6の化合物を用いたが、これらの化合物は上記参考例と同様にして合成した。細胞を1 x 104 cell/mlに調製し、96穴マイクロプレート(IWAKI)に90 μl/wellずつ播種した。37 ℃で3-4時間培養したのち、PBS-5%DMSOに溶解し目的の濃度に調製した被験化合物溶液を10 μl添加し37℃で72時間培養した。MTTのPBS溶液(5 mg/ml)を各ウェルに25 μlずつ添加し、さらに37 ℃で2時間培養した。50%DMF-20%-SDS溶液を各ウェルに100 μlずつ加えた。引き続き37 ℃で16時間培養後マイクロプレートリーダーを用い570 nm の吸光度を測定した。
下式より%阻害活性を計算した。
% Inhibition = 100 x [1−(Abssample-Absbackground) / (Absnegative control-Absbackground)]
Abssample:被験化合物を添加した時の吸光度
Absbackground:細胞および被験化合物を含まぬ時の吸光度
Absnegative control:被験化合物を含まぬ時の吸光度
Abssample:被験化合物を添加した時の吸光度
Absbackground:細胞および被験化合物を含まぬ時の吸光度
Absnegative control:被験化合物を含まぬ時の吸光度
細胞増殖を50%阻害する各被験化合物の濃度(IC50 = μM)を濃度−阻害曲線から算出し、標準偏差と共に表1に示す。
表1に示すように本坂発明化合物はヒト胎児肺線維芽細胞(normal diploid fibroblast)WI-38に対してより低濃度で培養ヒト線維肉腫細胞(fibrosarcoma)HT-1080に対し増殖抑制活性を有していた。
細胞増殖抑制活性試験(2)
化合物1と5−フルオロ−2’−デオキシウリジン(FUDR)の併用による培養ヒト線維肉腫細胞(fibrosarcoma)HT-1080およびヒト胎児肺線維芽細胞(normal diploid fibroblast)WI-38 に対する増殖抑制活性を、実施例1と同様、MTTアッセイにより調べた。細胞を1 x 104 cell/mlに調製し、96穴マイクロプレート(IWAKI)に90 μl/wellずつ播種した。37 ℃で3-4時間培養したのち、PBS-5%DMSOに溶解し目的の濃度となるように調製した被験化合物溶液を10 μl添加し37℃で72時間培養した。MTTのPBS溶液(5 mg/ml)を各ウェルに25 μlずつ添加し、さらに37 ℃で2時間培養した。そして、50%DMF-20%-SDS溶液を各ウェルに100 μlずつ加えた後、引き続き37 ℃で16時間培養し、マイクロプレートリーダーを用い570 nm の吸光度を測定した。下式より、それぞれの被験化合物の濃度での生細胞数(%)を計算した。尚、被験化合物を含まぬ時の生細胞数を100%とした。
化合物1と5−フルオロ−2’−デオキシウリジン(FUDR)の併用による培養ヒト線維肉腫細胞(fibrosarcoma)HT-1080およびヒト胎児肺線維芽細胞(normal diploid fibroblast)WI-38 に対する増殖抑制活性を、実施例1と同様、MTTアッセイにより調べた。細胞を1 x 104 cell/mlに調製し、96穴マイクロプレート(IWAKI)に90 μl/wellずつ播種した。37 ℃で3-4時間培養したのち、PBS-5%DMSOに溶解し目的の濃度となるように調製した被験化合物溶液を10 μl添加し37℃で72時間培養した。MTTのPBS溶液(5 mg/ml)を各ウェルに25 μlずつ添加し、さらに37 ℃で2時間培養した。そして、50%DMF-20%-SDS溶液を各ウェルに100 μlずつ加えた後、引き続き37 ℃で16時間培養し、マイクロプレートリーダーを用い570 nm の吸光度を測定した。下式より、それぞれの被験化合物の濃度での生細胞数(%)を計算した。尚、被験化合物を含まぬ時の生細胞数を100%とした。
生細胞数(%) = 100 x [(Abssample-Absbackground) / (Absnegative control-Absbackground)]
Abssample:被験化合物を添加した時の吸光度
Absbackground:細胞および被験化合物を含まぬ時の吸光度
Absnegative control:被験化合物を含まぬ時の吸光度
HT-1080に対する試験については、独立に2回行った。その結果を表2に示す。
Abssample:被験化合物を添加した時の吸光度
Absbackground:細胞および被験化合物を含まぬ時の吸光度
Absnegative control:被験化合物を含まぬ時の吸光度
HT-1080に対する試験については、独立に2回行った。その結果を表2に示す。
表2に示すようにHT-1080の増殖を、本発明化合物は既知の抗がん剤であるFUDRと相乗的に抑制した。
本発明の抗がん剤及び抗がん剤組成物は、副作用が少なく、有効な抗がん活性を有するので新規抗がん剤として好適に用いられる。本発明の抗がん剤及び抗がん剤組成物は、例えば、悪性黒色腫、悪性リンパ腫、咽頭がん、喉頭がん、胃癌、カポジ肉腫、肝臓がん、筋肉腫、結腸がん、血管腫、骨髄腫、甲状腺がん、睾丸腫瘍、膵臓がん、消化器がん、食道がん、大腸がん、上顎がん、舌癌、口唇がん、口腔がん、胆嚢がん、胆管がん、胆道がん、直腸がん、乳癌、尿管腫瘍、肉腫、骨肉腫、脳腫瘍、白血病、肺癌、神経芽腫、真性多血症、膀胱腫、卵巣がん、子宮がん、前立腺がん、筋肉腫、皮膚がん、基底細胞がん、皮膚付属器がん、皮膚転移がんおよび皮膚黒色腫などの各種良性および悪性腫瘍の治療に用いることができる。
Claims (12)
- Aは酸素原子または硫黄原子を; R1、R2、およびR3はそれぞれ独立して水素原子又はC1〜C4アルキル基を; そしてR4は水素原子又はアミノ基である前記請求項1記載の抗がん剤。
- 一般式(I)で示される化合物が2−アミノ−6−(2−チエニル)−9−(2−デオキシ−β−D−リボフラノシル)プリンである請求項1に記載の抗がん剤。
- 一般式(I)で示される化合物が2−アミノ−6−(2−チエニル)−9−(β−D−リボフラノシル)プリンである請求項1に記載の抗がん剤。
- 一般式(I)で示される化合物が6−(2−チエニル)−9−(2−デオキシ−β−D−リボフラノシル)プリンである請求項1に記載の抗がん剤。
- 一般式(I)で示される化合物が2−アミノ−6−(2−フリル)−9−(2−デオキシ−β−D−リボフラノシル)プリンである請求項1に記載の抗がん剤。
- 一般式(I)で示される化合物が2−アミノ−6−(2−フリル)−9−(β−D−リボフラノシル)プリンである請求項1に記載の抗がん剤。
- 一般式(I)で示される化合物が6−(2−フリル)−9−(2−デオキシ−β−D−リボフラノシル)プリンである請求項1に記載の抗がん剤。
- 請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容され得る塩、及び薬学的に許容し得る担体を含有する抗がん剤組成物。
- さらに他の抗がん剤を含有する前記請求項9記載の抗がん剤組成物。
- 前記他の抗がん剤が、ゲフィチニブ、塩酸イリノテカン、塩酸トポテカン、ドセタキソール、パクリタキセル、硫酸ビンブラスチン、硫酸ビンクリスチン、硫酸ビンデシン、エトポシド、テニポシド、酒石酸ビノレルビン、ブスルファン、カルボコン、チオテパ、シクロホスファミド、メルファラン、リン酸エストラムスチンナトリウム、塩酸メクロレタミンオキシド、イホスファミド、ラニムスチン、塩酸ニムスチン、塩酸ブレオマイシン、硫酸ペプロマイシン、ジノスタチンスチマラート、アクチノマイシンD、塩酸アクラルビシン、塩酸ドキソルビシン、塩酸イダルビシン、塩酸アムルビシン、塩酸ダウノルビシン、ピラルビシン、塩酸エピルビシン、マイトマイシン、バルルビシン、メトトレキサート、メルカプトプリン、リン酸フルダラビン、クラドリビン、フルオロウラシル、テガフール、シタラビン、塩酸ゲムシタビン、シタラビンオクホスファート、カペシタビン、ドキシフルリジン、カルモフール、エノシタビン、ネダプラチン、カルボプラチン、シスプラチン、塩酸ファドロゾール、アナストロゾール、エキセメスタン、ビカルタミド、フルタミド、クエン酸タモキシフェン、クエン酸トレミフェン、トレチノイン、ペントスタチン、L−アスパラギナーゼ、ダカルバジン、塩酸プロカルバジン、塩酸ミトキサントロン、ソブゾキサン、トラスツズマブ、リツキシマブ、メシル酸イマチニブ、5−フルオロ−2’−デオキシウリジン、アスクレ、カルボクリン、キノレスパン、クレスチン及びピシバニールから選択される一種以上の化合物である前記請求項10記載の抗がん剤組成物。
- 前記他の抗がん剤が5−フルオロ−2’−デオキシウリジンである前記請求項11記載の抗がん剤組成物。
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JP2004043377A JP2005232079A (ja) | 2004-02-19 | 2004-02-19 | 抗がん剤 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2006077816A1 (ja) * | 2005-01-20 | 2006-07-27 | Riken | イミダゾピリジン誘導体 |
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2004
- 2004-02-19 JP JP2004043377A patent/JP2005232079A/ja active Pending
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WO2006077816A1 (ja) * | 2005-01-20 | 2006-07-27 | Riken | イミダゾピリジン誘導体 |
US7615628B2 (en) | 2005-01-20 | 2009-11-10 | Riken | Imidazopyridine derivatives |
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