JP2005230767A - 自動ローラ塗装システム - Google Patents

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益二 津田
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繁行 安部
Toshihiro Tsushi
年宏 津志
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Abstract

【課題】全自動化され複数の車種に対応が可能で、粘性の高い水性塗料の膜厚、仕上がり外観の双方を満足できる塗装が可能な自動ローラ塗装システムを提供する。
【解決手段】 自動ローラ塗装システムを、複層構造のローラ刷毛を有する塗布用ローラ171a、172aを備えた曲面対応ローラ式塗布装置と、塗装ロボット171、172と、塗料流量制御装置140と、被塗装体の車種を判別する車種識別装置97a、97bとで構成するようにした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、本出願人の先行発明に係る自動化に最適な構造の片圧送又は両圧送ローラを使用して、車種別を問わず塗装ロボットによる塗装の全自動化を図るシステムに関するものである。
ローラ式塗布はこれまでもいろいろの分野で用いられてきており、その1つに、例えば、自動車製造工場において、完成した自動車を出荷する場合に、自動車の塗膜を雨水,鉄粉,花粉,鳥糞等の汚染から保護し、品質の低下を防ぐ目的で塗膜表面上に保護膜を形成するのにも使用されている。
自動車の塗膜対象としては、フード、ルーフ、トランクに限らず、垂直面のバンパー、フェンダー、ドア等が挙げられる。
保護膜の形成には水溶性アクリルタイプの水性材料や油脂系合成ワックスタイプ等のワックスあるいは炭酸カルシューム系パウダを塗膜表面に塗布する方法や塩化ビニール系樹脂製のフィルムを塗布膜表面に貼設する方法が広く行われていた。
先ず、ワックス塗布により形成される保護膜は、鉄粉や花粉に対する保護効果に劣り、且つ、自動車の塗膜上に塗布後約3〜4ケ月と保護効果の持続期間が短く、また出荷先においてワックス除去作業の負荷が大きく、アンモニア系薬剤あるいはケロシン等の溶液を使用して除去することから環境安全性に劣り、更に廃水処理のための設備を要する等の不具合がある。
また、パウダー塗布による保護膜は、鉄粉、花粉、雨水等の降り掛かるものに対しては保護効果が期待できるものの、接触などにより発生する傷に対する保護効果に劣り、且つ、風雨により塗布したパウダーが消失することから保護効果の持続期間も約1〜3ケ月と短く、更に、保護膜を除去する際には、車体の隙間、例えば、フロントフェンダとフロントフード等の間に付着した保護膜の除去作業に困難を招き、且つ、砂塵過設備等の大掛かりな後処理設備を要するなどの不具合がある。
これらワックスやパウダの塗布による保護層の形成は、一般に塗装ブース内でのスプレーによる吹き付けによって行われることから、塗着効率が約10〜30%であって、残りのワックスやパウダ等は塗装ブース下に落下して循環水によってブース外に排出されて廃棄処分されることから歩留まりが悪く、またワックスやパウダなどがスプレー噴霧されることから塗装ブース内がミストで汚れ、且つ循環水の循環及び吸排気装置の作動に伴う騒音発生等による作業環境の悪化を招く等の不具合がある。
一方、フィルムの貼着による方法は、複雑な自動車の形状に沿ってフィルムを貼設する作業には負荷が大きく、万一貼設したフィルムと塗膜との間に隙間が生じると、この隙間に雨水等が侵入して塗膜の膨潤が発生する恐れがある。そしてフィルムを塗膜表面から単に剥がすことにより保護膜の除去が行え、保護膜の除去作業性に優れるものの、除去後のフィルムを処理するための償却設備等を要する。
この対策として、例えば、特許文献1に開示の「ストリッパブルペイントの塗布方法」のように、洗浄水切りされた自動車の塗膜表面に剥離可能な水性塗料をローラ式塗布装置により塗布し、その後乾燥させて剥離可能な保護膜を形成する方法があった。
このような水性塗料を自動車の表面に塗布する際には、一般にドラム缶等の塗料供給源によって搬入された塗料を一旦塗料タンクに貯蔵し、ポンブ等によってローラ式塗布装置に圧送して自動車の塗膜表面上に塗布するというのが、一般的な形式である。
しかし、このローラ式塗布装置によると、作業者の被塗布面へのローラ刷毛の押し付け力のみによってローラ刷毛を回転させることから、高粘度の塗料を塗布する場合、高粘度の塗料がローラ支持体と内側エンドキャップとの摺動部に侵入して円滑なローラ刷毛の回転を阻害し均一な厚さの保護膜を得るのを困難にし、且つこの摺動部からローラの中空部内に圧送した塗料が流出して歩留まりが低下し、更に作業性及び作業環境を悪化させる恐れがある。
特開平07−80399号公報
最終的には塗料を均一に厚く、且つ作業者による個人差の無い均一な仕上げ品質を望むには塗装ロボットを用いて自動化する必要があるが、このローラ式塗布装置も含めて従来公知のローラ式塗布装置(片、両圧送ローラ)は自動化に適した形態では無く、特にローラ刷毛を曲面の塗布面に均一に当接させることが難しいため自動化は困難であった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、塗料の無駄を無くし、かつローラ刷毛に塗料を均一に分配することのできる本出願人の先行発明に係る片圧送ローラあるいは両圧送ローラ(以降、「片・両圧送ローラ」と言う。)を使用し、かつドラム缶に入っている状態の塗料を塗料タンクに送り、撹拌し、ゴミ等を除去した後、最適な液量を塗装ブース内の前記片・両圧送ローラに送り、同じく本発明に係るロボット装置を用いて、膜厚の厚膜化と泡が発生しない仕上がり外観を両立させる複層ローラを使用し全自動化することにより曲面のある塗布面でも均一に仕上がり良く、車種別に関わりなく複数の車種に自動塗装を行うことが可能な自動ローラ塗装システムを提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1記載の自動ローラ塗装システムの発明は、塗料缶から塗料を補給される塗料タンクと、被塗装物に塗料を塗る塗装装置と、前記塗料タンクから前記塗装装置へ通じる配管と、該配管内に設けられ前記塗装装置へ塗料を給送するポンプと、を有する自動ローラ塗装システムであって、前記塗装装置が、軸中心を貫通する軸中心孔と該軸中心孔の複数箇所から半径方向に放射状に延びる放射孔とを残して中実をなす中実円筒体と、該中実円筒体の外周に取り付けられる塗布用ローラと、該塗布用ローラの前記中実円筒体の前記軸中心孔両端に接続される塗料圧送管と、前記塗布用ローラを前記塗布用ローラの片側又は両端で回転可能に支持するアーム部と、該アーム部を前記塗布用ローラの軸を含む垂直面と平行な面で旋回可能に支持する旋回可能支持機構と、該アーム部を上下方向に移動可能に支持する上下可能支持機構と、を備えて成る曲面対応ローラ式塗布装置と、該曲面対応ローラ塗布装置を取りつけた3次元方向に移動可能な3次元移動ロボットと、塗装する車種に応じて前記3次元移動ロボットを制御するロボット制御装置と、塗装する車種に応じて前記曲面対応ローラ塗布装置へ圧送する塗料流量を制御する塗料流量制御装置と、塗装ブースへ搬送される車種を識別する車種識別装置と、を備え、前記車種識別装置の出力を前記ロボット制御装置と前記塗料流量制御装置に入力することを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の自動ローラ塗装システムにおいて、前記車種識別装置が車に向けて発射する発光器と該発光器から発射された光を受光する受光器を備え、該受光器の受光状態から車高又は車幅を測定して車種を識別することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の自動ローラ塗装システムにおいて、前記3次元移動ロボットが、前記識別された車種毎に動作軌跡を切換えて実施されるティーチング・プレイバック方式により駆動されることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項記載の自動ローラ塗装システムにおいて、塗料に混入した異物を除去する溶液用フィルタを前記塗料タンクから前記塗装装置へ通じる配管内に設けたことを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項記載の自動ローラ塗装システムにおいて、前記配管内の塗料流量の変動を無くして前記塗装装置の塗布量を一定に保つための流量計を用いた流量制御を行う液量安定化装置を前記塗料タンクから前記塗装装置へ通じる配管内に設けたことを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項記載の自動ローラ塗装システムにおいて、前記塗装装置内の塗料を最適温度に調節して供給するために熱交換器を前記塗料タンクから前記塗装装置へ通じる配管内に設けたことを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項1〜6のいずれか1項記載の自動ローラ塗装システムにおいて、前記塗料タンクから前記塗装装置へ給送された塗料のうち使用されなかった剰余塗料を前記塗料タンクまで戻す戻し配管を設けたことを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項1〜7のいずれか1項記載の自動ローラ塗装システムにおいて、前記戻し配管の先端部が前記塗料タンク内の液面内に突出しかつタンク側壁に沿って周方向に折曲していることを特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項1〜8のいずれか1項記載の自動ローラ塗装システムにおいて、前記塗料タンクから前記塗装装置へ通じる配管内に設けられた塗色切替弁と、洗浄剤タンクからの洗浄剤を前記塗色切替弁に導く配管と、該配管内に設けられ前記塗色切替弁へ洗浄剤を給送するポンプと、を備えたことを特徴とする。
請求項10記載の発明は、請求項1〜9のいずれか1項記載の自動ローラ塗装システムにおいて、前記塗布用ローラが前記中実円筒体の外周に取り付けられる繊維ローラとセルの集合体による複層構造のローラ刷毛とから構成されることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、従来より、塗膜保護用水性塗料といった粘性の高い塗料をスプレー式で噴射することは難しく、自動化は不可能であった。そこで塗装はもっぱらローラを用いて手動で行われていた。またローラによる塗装の自動化も曲面対応が難しく、これも自動化は不可能とされていた。ところが、本発明の構成によれば、この両圧送ローラを備えたローラ塗装機は曲面対応ができることで従来不可能であった塗装ローラによる塗装の全自動化が可能となり、しかも、塗装ブースへ搬送される車種を識別する車種識別装置を備えることで車種識別装置の出力を前記ロボット制御装置と前記塗料流量制御装置に入力することによって車種に関係なく複数の車種に同じように効率的な自動化塗装を行うことができるようになる。
また、請求項2に記載の発明によれば、簡単な光学式識別装置で普通車、軽自動車等のサイズを測定することで車種を確実に識別できるので、塗装の全自動化に寄与することとなる。
また、請求項3に記載の発明によれば、車種を識別された被塗装車は車種に応じた塗装パターンによるテイーチング・プレイバック方式により、塗装ロボットのアームが駆動されて正確な塗装を行うことができる。
また、請求項4に記載の発明によれば、溶液用フィルタで異物を除去するために、綺麗な塗装を行えると共に、異物による装置内の故障を防止できる。
また、請求項5に記載の発明によれば、液量安定化装置で塗装装置の塗布量を一定に保つため、濃淡のない綺麗な塗装を行うことができる。
また、請求項6に記載の発明は、塗装装置内の塗料を最適温度に調節できるので、四季を通じて塗料の粘度を一定に保つことができる。
また、請求項7に記載の発明は、剰余塗料を塗料タンクへ戻すようにすることで塗料の使用の有無に関係無く塗料を循環させればよく、必要な時に必要な量の塗料を使用できるので、吐出量制御が簡単になる。
また、請求項8に記載の発明は、簡単な構成で塗料タンク内の塗料の撹拌ができるようになる。
また、請求項9に記載の発明は、塗装装置の洗浄を簡単な構成で効率良く実施できる。
また、請求項10に記載の発明によれば、膜厚の厚膜化と塗料のボタ落ち、塗面泡等の発生しない良好な仕上がり外観が得られる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
自動車に塗膜保護の保護膜を形成する工程の前段は、次のようにしている。
(1)まず、車をきれいに洗浄し、(2)水切し、(3)保護膜を形成するところ以外をマスキングし、(4)この保護膜を塗布し、(5)必要に応じて補正仕上塗布した後、(6)乾燥させて終了する。
すなわち、(1)保護膜を形成すべき自動車Wは、洗浄工程に搬入され、車体全体を回転ブラシを使用するシャワー式洗車装置により洗浄して塗膜表面に付着した雨水や塵埃等を除去する。寒冷期には塗膜表面に付着した水滴の凍結により塗膜表面に傷を付けるおそれがあることから例えば30〜50℃の温水を用いる。
(2)洗浄工程で洗浄された自動車Wの塗膜を、続く水切工程において約30〜70℃の温風によるエアブローにより塗膜表面に残存する洗浄水を除去して乾燥させる。洗浄工程に使用される温水と水切工程で使用される温風によるエアブローにより後工程である塗布工程における水性塗料の塗布を良好にするため自動車の表面温度を適切に保持できる。表面温度は塗料の成膜性からすると15℃以上、望ましくは20〜30℃である。
(3)水切工程において洗浄水切り乾燥された自動車Wは次のマスキング工程で水性塗料を塗布する塗布範囲と非塗布範囲とを仕切るためのマスキングテープを貼着し、かつエンジンフードに開口するインテークダクトやその他塗布範囲内にある樹脂部品等の非塗布部品をカバー等の載置により被覆する。
(4)続く塗布工程において、予めマスキング工程で区画された塗布範囲を本出願人の先行発明に係るローラ刷毛を用いた塗装ロボット塗布装置によりアクリルエマルジョンを主成分とした水性塗料(例えば関西ペイント社製ラップガードL)を塗布する。
(5)必要に応じて行うことができる次の仕上塗布工程では、前記マスキング工程で貼着したマスキングテープの剥離除去及びカバー等を除去し、かつ塗布範囲の細部の未塗布部分を小型ローラ刷毛又はスプレーを備えた塗装ロボットで水性塗料を塗布仕上げする。 なお、マスキング工程、塗布工程及び仕上塗布工程の各工程は塗装ブース内で行われる。
(6)続く乾燥工程において赤外線乾燥炉を用いて約30〜90秒間赤外線照射により塗布された水性塗料の内部からの乾燥を促進させ、続いて熱風乾燥炉を用いて被塗装物全体を均一に加熱して水性塗料を乾燥又は熱風乾燥炉だけを用いて乾燥させて保護膜を形成する。熱風乾燥炉としては水性塗料の成膜性、自動車の各種電装品等の付属部品保護の観点から乾燥温度が50〜100℃で風速が毎秒0.5〜8mの条件下で約2〜10分間乾燥せしめることが好ましい。
また、上記工程に代えて、インライン方式を採ることも可能である。その場合は、自動車の塗装(中塗り、上塗り)が終わってさらに検査終了後に、保護用塗料が塗布され、乾燥され、その後、計器等の部品が取り付けられて完成車となる。
ここで言う塗料は、前述のように、塗膜保護用の塗膜形成用のものであり、通常のカラー塗料と比べて粘度が高いので、従来のスプレー式の自動塗装装置では実現が困難であった。したがって、従来は塗装ローラを用いた手作業による塗装で行っていた。
ところが、今回、本出願人の発明に係る自動塗装ローラの出現により、粘度の高い保護膜の形成を塗装ローラで全自動化することが可能となった。
図1は本発明に係る自動ローラ塗装システムの構成図である。
図1に示したのは、上記(1)〜(6)の工程のうちの(4)の塗布工程の全自動化である。図1において、100は塗料調合室であり、この塗料調合室100内には、塗装ローラに塗料を供給する塗料供給系110〜と塗装ローラを洗浄するために塗装ローラに洗浄剤を供給する洗浄剤供給系160〜とが設けられている。
まず、塗料供給系110について説明する。以下、ここで言う塗料とは上述のように塗膜保護用の粘度の高い塗料を指している。111は塗料缶、112はポンプ、112Aはポンプ駆動用モータ、113はレギュレータ、113Aは目盛ゲージ、114は塗料内に混入する異物を除去する溶液用フィルタ、115は塗料タンク、116はポンプ、116Aはポンプ駆動用モータである。塗料缶111内の成膜用の水性塗料はポンプ112で吸引されて塗料缶111から出て、レギュレータ113で液圧を制御され、溶液用フィルタ114で不純物を濾過されて塗料タンク115に入る。塗料調合室100の外には、レギュレータ120、目盛ゲージ120A、塗料内に混入する異物を除去する溶液用フィルタ121、移送される塗料の温度を調節する熱交換器130、液量安定化装置140がある。液量安定化装置140を出た塗料は塗装ブース内の2台の自動塗装装置に供給するため2つの配管151と152にそれぞれ分岐する。2台の自動塗装装置に供給した後の剰余塗料は戻り配管155を通って塗料タンク115に戻る。
次に、洗浄剤供給系160について説明する。
161は洗浄剤ドラム 、162はポンプ、162Aはポンプ駆動用モータ、163は洗浄剤用フィルタである。洗浄剤用フィルタ163を出た洗浄剤は2つの配管153と154にそれぞれ分岐して、塗装ブース内の2台の自動塗装装置にそれぞれ供給される。170は塗装ブースである。塗装ブース170内には、2台の塗装ロボット171と172が設けられており、171a、172aはその塗装ロボット171と172の各アーム先端に装着された本発明に係る曲面塗布対応型の両圧送ローラである。各両圧送ローラ171a、172aはブースの入口に設けられたCCV(color change valve:切替バルブ)173、174の出口側とそれぞれ配管175、176で繋がれている。CCV173、174は1種類の塗料をオン・オフさせてニードルバルブと異なり、複数塗液をエアの切替で複数塗液の1つを吐出させることのできるバルブである。ここでは、CCV173の入口側に塗料配管151と洗浄剤配管153が繋がれていて、CCV173はエアの切替でその都度一方の配管から他方の配管へ切り替えることができるようになっている。各CCV174についても同様に入口側には塗料配管152と洗浄剤配管154が繋がれていて、CCV174はエアの切替でその都度一方の配管から他方の配管へ切り替えることができるようになっている。
なお、CCV173、174は図1では塗装ブース170の入り口に設けているが、塗装ロボット171と172のアーム近傍に設けておくと、洗浄剤の消費が少なくて同じく塗装ローラ171a、172aの洗浄が行える。
図1において、Wは検査工程ラインやマスキング工程(3)を経て塗装ブース170内に搬入された自動車等の被塗装媒体であり、車体Wは普通車、軽自動車等の車種を車種識別装置の投光器97a、受光器97bにより識別され、識別信号は計測部(図示していない)よりシステム制御装置へ通知され、複数の車種の塗装が同一塗装ブースで処理できるように構成されている。識別された車体Wは塗装ブース170で保護膜を塗布され、必要に応じて補正仕上げ塗布される。
200は均し塗装を行って後補正する均し装置である。
均し塗装200は塗装ロボット171と172で塗装できなかった曲率の大きな面や凹凸部分に対する補正である。この場合、全長の短い塗装ローラか塗装スプレーを別の塗装ロボットに持たせ、全長の短い塗装ローラの場合少しずつ曲面を塗装しながら移動してゆき、塗装スプレーの場合はミストが出ないように塗装対象に接近状態で使用することで曲率の大きな面や凹凸部分に対する塗装補正がおこなわれる。そして仕上げ塗布された自動車Wは塗装ブース170から出て、次の乾燥工程(6)へ進む。
以下、上述の各構成要素について詳しく説明する。
図2は、本発明で採用する塗料タンクの1例を示す図で、(a)は縦断面図、(b)は横断面図である。塗料タンク115は塗布液表面に皮張りができるおそれのない高品質の塗料貯蔵が確保でき、かつタンクの小型化及び構成の簡素化となるタンクで、塗料タンク115は、水性塗料を貯蔵するタンク本体115aと、タンク本体を密閉的に閉鎖する蓋115bと、タンク本体内115aに貯蔵される水性塗料P内に水性塗料Pを流入する補給配管115c、給送配管115h、戻り配管155とを備えている。タンク本体115aは上方が開放した有底円筒状のタンクで、テフロン等の液切れの良い材質で内部コーティングしてある。タンク本体115aの底部115eの近傍に張設されたスクリーンメッシュ115fと、タンク本体115aの側壁115gの上端に固設されて、タンク本体115aを密閉する蓋115bを載置している。
補給配管115cおよび戻り配管155は、タンク本体115aの側壁115gの中間高さに位置し互に異なる高さで側壁115gを貫通して設けられており、かつ各先端部はタンク本体115a内において図2(b)に示すように側壁115gに沿って周方向に折曲し、各補給配管115c、戻り配管155の先端から水性塗料内流入する水性塗料Pが渦を形成するようにして、タンク本体内115aに貯蔵されている水性塗料Pを、空気を巻き込まないで静かに撹拌するようにしている。塗料タンク本体115aの底部115eに排出管115hが接続され、ポンプ116によって塗装ブース170内の塗装装置へ塗料が供給され、本発明に係るロボットおよびローラによって自動車の塗膜上に塗布される。
塗装ブース170側で余剰となった塗料は戻り配管155を経由して塗料タンク115内に戻される。塗料の使用により塗料タンク115の塗料Pの液面Lが予め設定された下限値まで降下すると補給ポンプ112の作動により塗料缶111から補給配管115cを介して塗料Pが塗料タンク115内に補給され、液面Lが予め設定された上限値に達すると補給が終る。
このように塗料タンク115内の塗料Pの液面Lは、設定された上限値と下限値との間を間欠的に変動せしめられる。しかし、タンク本体115aの上端は蓋115bにより密閉的に閉鎖されることから塗料タンク115内の塗料Pの上方に位置する空間内は過度に乾燥することなく、塗料Pに含有する水分の蒸発等により湿度略100%の加湿状態に保持され、液面Lより上方の側壁115gの内面に付着残存する塗料及び液面Lにおける塗料の乾燥が回避されて側壁115gの内面及び液面Lでの塗料Pの半固形化、即ち皮張りの発生が回避される。
一方、塗布作業中における塗料タンク115内の塗料Pは、戻り配管155の先端から側壁115gに沿って流入する塗料によって常時緩やかに撹拌され、塗料中に含有する顔料の沈降による凝結、いわゆるケーキングの発生が防止できる。
また、補給配管115c及び戻り配管155の各先端部はタンク本体115a内の塗料Pの内部に突出しているので、空中の泡を巻き込むことがない。
また、従来装置のように、撹拌ポンプを別途用いる必要がないので、コスト安となる他、空中の泡を巻き込む虞もない。
このように、塗料タンク115によると、水性塗料Pを貯蔵するタンク本体115aの上部を蓋115bにより密閉することから、タンク本体115a内の上方の空間が、水性塗料Pに含有する水分の蒸発によって加湿状態に保持され、塗料液面Lより上方の側面115g内面に付着する塗料及び液面における塗料の乾燥が回避されて皮張りの発生が防止され、かつ供給配管115c及び戻り配管155からタンク1内に流入する塗料によりタンク1内の塗料Pが撹拌されて顔料の沈降に伴うケーキングの発生が防止され、皮張りやケーキングの混入がない均一な塗料の貯蔵が可能になり、かつオーバーフロー槽や撹拌ポンプが不要になることから構成の簡素化及び小型化が図られる。
次に、本発明で使用するポンプ112の1例を示しておく。
ポンプ112としては、ここでは加圧タイプのダイヤフラムポンプが用いられ、これによって塗料の移送量を大きく増量できるという特長がある。
図3は本発明で使用するポンプ112の縦断面図である。
図において、112はポンプであって、上方の鍔部112Hから下方に向けてポンプ室凹部112Bが形成され、ポンプ室凹部112Bの底部には係止段部112Cが形成されている。又、ポンプ112の下方の鍔部112Dに向けて流入路凹部112Eと吐出路凹部112Fとが仕切壁112Gをもって区分して凹設されている。又、流入路凹部112Eより係止段部112Cに向けて吸入弁座1122が形成され、この吸入弁座1122の上流は流入路凹部112Eに開口し、下流は係止段部112Cに開口する。
1123は、ポンプ112の係止段部112C上に固定配置される弁座体であり、この下面には、吸入弁座1122に臨む吸入側逆止弁収納凹部1125と吐出弁座1124とが仕切壁112Wを介して区分形成されている。前記吐出弁座112の上流はポンプ室凹部112Bに開口し、下流は係止段部112Cに向けて開口する。
弁座体1123とポンプ112の係止段部112Cとの間には、吐出側逆止弁112Uと吸入側逆止弁112Vとが挟持されて固定されている。また、吸入側逆止弁112Vはその右端が挟持されて吸入弁座1122に臨んで配置され、吐出側逆止弁112Uはその左端が挟持されて吐出弁座1124に臨んで配置されている。
又、ポンプ112の鍔部112H上にはポンプカバー1127が配置され、鍔部112Hとポンプカバー1127との間には、ポンプダイヤフラム1128が挟持されている。 以上のように、ポンプダイヤフラム1128の下面とポンプ室凹部112Bとによってポンプ室112Pが形成され、ポンプダイヤフラム1128の上面とポンプカバー1127とによって脈動圧室112Qが形成され、この脈動圧室112Qには脈動圧導入路1129が開口している。
ポンプ112の下方の鍔部112D上にサージタンクカバー112Mが配置されている。そのサージタンクカバー112Mは、流入路凹部112Eに臨む第1凹部112Jと吐出路凹部112Fに臨む第2凹部112Kとが仕切壁112Lによって区分形成されている。
そして、鍔部112Dとサージタンクカバー112Mとの間にはサージダイヤフラム112Nが挟持され、そのうち流入路凹部112Eと第1凹部112Jとの間に吸入側サージダイヤフラム112N1が配置され、吐出路凹部112Fと第2凹部112Kとの間には吐出側サージダイヤフラム112N2が配置されている。以上により、吸入側サージダイヤフラム112N1と第1凹部112Jとによって吸入側サージタンクが形成され、吐出側サージダイヤフラム112N2と第2凹部112Kにより吐出側サージタンクが仕切壁112Lにて区分形成されている。仕切壁112Lには吸入側サージタンク112Jと吐出側サージタンク112Kとを連通する連通路112Rを設け、両サージタンク間を連通させている。
又、ポンプ112の吐出路凹部112Fが吐出側サージダイヤフラム112N2にて閉塞されたことによって吐出路112Sが形成され、流入路凹部112Eが吸入側サージダイヤフラム112N1にて閉塞されたことによって吸入路112Tが形成され、前記吐出路112Sは塗料タンク115(図1)側に接続され、吸入路112Tは塗料缶111(図1)側に接続されている。
次に、このポンプ112の作用について説明する。
駆動モータ112A(図1)等により脈動圧導入路1129を介して負圧が脈動圧室112Q内へ導入されると、ポンプダイヤフラム1128は脈動圧室Q側へ移動してポンプ室112P内の室容積を増加してポンプ室P内の圧力を低下させる。これによると吐出側逆止弁112Uは吐出弁座1124を閉塞し、一方吸入側逆止弁112Vは吸入弁座1122を開放する。従って、塗料缶111(図1)内の塗料は、吸入路112T、吸入弁座1122を介してポンプ室112P内へ吸入される。
次いで、脈動圧導入路1129を介して正圧が脈動圧室112Q内へ導入されるとポンプダイヤフラム1128はポンプ室112P側へ移動してポンプ室112P内の室容積を減少してポンプ室112P内の圧力を高める。これによると、吐出側逆止弁112Uは吐出弁座1124を開放し、一方吸入側逆止弁112Vは吸入弁座1122を閉塞する。
従って、ポンプ室112P内に貯溜された塗料は、吐出弁座1124、吐出路112Sを介して吐出される。
そして、脈動圧導入路1129より継続的に脈動圧力が脈動圧室112Q内へ導入されると、ポンプダイヤフラム1128は継続的に往復動をなすもので、これによって昇圧された塗料が連続的に供給される。
ポンプ112の吐出工程時において、吐出路112S内には昇圧された塗料がポンプ室112Pから供給されるもので、これによると吐出路112Sに臨んで配置された吐出側サージダイヤフラム112N2は圧力を受けて吐出側サージタンク112K内に向けて変位し、吐出側サージタンク112K内の圧力を上昇させる。そして、この上昇した圧力は仕切壁112Lに設けた連通路112Rを介して吸入側サージタンク112J内へ導入され、吸入側サージダイヤフラム112N1に押圧力を付勢し、吸入側サージダイヤフラム112N1に吸入路112T側に向かう押圧力を蓄圧する。これは前記サージタンク112J、112K内には圧縮性を有する空気が封入されることによる。
次いで、ポンプの吸入工程に入ると、吸入弁座1122は吸入側逆止弁112Vによって開放され、ポンプ室112P内の負圧によって吸入路112T内の塗料がポンプ室112P内へ吸入されるが、このとき、前記吐出工程において吸入路112T側に向かう押圧力を蓄圧された吸入側サージダイヤフラム112N1は、一気に吸入路112T側へ変位し、吸入路112T内の塗料をポンプ室112P内に向けて圧送する作用をなす。
このように本発明が用いたポンプ112によると、ポンプ室112P内には、ポンプダイヤフラム1128の移動によるポンプ室112Pの負圧吸引作用による塗料流入に加え、吸入側サージダイヤフラム112N1の変位による塗料の圧送作用に流入が付加されるもので、これによってポンプ室112P内には従来に比較して多量の塗料を吸入できる。
次いで、ポンプ室112Pの吐出工程に入ると、ポンプ室112P内に貯溜される塗料が吐出弁座1124を介して吐出路112S内へ吐出されるもので、上記によって塗料吐出量を大きく増量できる。
なお、上記では移送量の多いダイアフラムポンプを用いた例を示したが、本発明ではもちろんこれに限定されるものではなく、他に、移送量の上限を大きくできて高速塗装が可能となるプランジャーポンプ(特開2001−079812号、特開2001−193592号、特開2001−090676号参照)や、高精度に定量の塗料移送を行うことができ、故障やメンテナンスの際にその交換作業が極めて簡単で短時間で行うことができるギアポンプ(特開2002−005041号、特開平11−244767号、特開平11−000589号参照)や、塗料漏洩の虞のない長寿命で操作性のよいロータリーポンプ(特開平07−324684号)や、レイアウト上の制限を小さくでき、また長い経路でも安定した移送が可能となるモーノポンプ(例えば、特開平10−070972号、特開2002−273556号、特開2001−149838号参照)等が用いられることも可能である。
以上、塗料缶111に設けるポンプ112について説明したが、塗料タンク115に設けるポンプ116、洗浄剤ドラム161に設けるポンプ162についても同一のものを用いてもよいし、それぞれの特徴を生かして上記ポンプのうち別のものを用いてもよい。また、それらを組み合わせて用いてもよい。
なお、上記では塗料タンク115や塗料缶111内の塗料の移送はポンプで移送しているが、重力による自重、タンクを上部から加圧することによる加圧によって移送することも、省エネ対策として採用可能である。
また、塗料缶111用のポンプ112は無くして塗料タンク115用のポンプ116の1個にして塗料缶111内の塗料の塗料タンク115への移送を兼用することも可能である。
図4はこのように1個のポンプで2個のポンプを兼用できる省エネの塗料循環装置の1例を示している。この省エネの塗料循環装置は、ブース周辺に設置された塗料タンク115'、循環ポンプ116、レギュレータ120、塗料内に混入する異物を除去する溶液用フィルタ121、移送される塗料の温度を調節する熱交換器130等と、ブース170内の塗装装置への配管151、152と、戻り配管155とを備え、戻り配管155は塗料タンク115'の近くで配管155aと155bとに分岐し、配管155aは直接配管115cへ、配管155bはエジェクタポンプ400を経て配管115cへ繋がっている。また、配管155aと155bとの分岐点には、切替弁470が設けられている。切替弁470は弁471と支軸472とで構成され、弁471は支軸472を中心に配管155a側と配管155b側との間で切り替わり、弁471を配管155a側に倒すことで配管155bを開放し、配管155b側に倒すことで配管155aを開放する。
配管115cの先端は塗料タンク115'内の塗料Pの内部に突出すると共に、図2(b)の115cで示したように、塗料タンク115'内において側壁に沿って周方向に折曲し、戻り配管155の先端から水性塗料内流入する塗料Pが渦を形成するようにして、タンク本体内に貯蔵されている塗料Pを空気を巻き込まないように静かに撹拌するようにしている。したがって、ここでの塗料の撹拌はもっぱら配管115cからの移送塗料の運動エネルギーによっている。
塗料タンク115'の底部から出る配管115hはポンプ116等を経て塗装ブース170内に入り、ブース内の塗装装置171a、172aと接続する配管151、152に分岐され、さらに剰余塗料用の配管155が配管155aと配管155bとに分岐し、配管155bはエジェクタポンプ400を介して塗料タンク115'に再び戻る配管となっている。
エジェクタポンプ400は、戻り配管155の一方の配管155b中に組み入れて成るとともに、その吸込み口410を塗料缶111と接続して成る。そして、配管155b中を流れる塗料が流入するための入口420と、同塗料が流出するための出口440と、吸込み口410のうち、吸込み口410および出口440はポンプ内室450と連通して成るとともに、入口420からの流入管430の先端を、ポンプ内室450の壁に形成した漏斗状内面460に臨ませている。
従って、配管155b中の塗料が入口420より流入管430を経て出口440より流出するという流れが形成されると、漏斗状内面460付近に負圧が生じ、これにより接続管路111a中の塗料、したがってまた塗料缶111内の塗料が吸込み口410よりポンプ内室450に吸い込まれ、そしてその後これら両塗料は混合しながら一緒に出口440より配管115cへ流出し、最終的に塗料タンク115'に送られるようになる。
通常の運転時は切替弁470の弁471を支軸472を中心に配管155a側から配管155b側に倒されており、したがってこの場合は、ポンプ116の作動によって塗料が塗装ブース170へ送られ消費されると共に、剰余塗料は戻り管路155から管路155aを経て管路115cから塗料タンク115'へ回収される。
運転を続けるうちに塗料タンク115'中の塗料が減少し、液面センサ(図示なし)が一定液位以下の残量となったのを検知したとき、切替弁470の弁471を支軸472を中心に配管155b側から配管155a側に倒すことで管路155aを閉鎖し、配管155bを開放するので戻り配管155内の塗料をエジェクタポンプ400内に流入させる。
エジェクタポンプ400内では、エジェクタポンプ400の作用により、塗料缶111中の塗料が配管111aを経てエジェクタポンプ400内に吸い込まれ、その後両者は一緒になって塗料タンク115'ヘ導入されることにより、別途のポンプを用いないでも塗料缶111から塗料タンク115'への塗料移送を容易に行なうことができる。
また、エジェクタポンプ400の利用により、塗料移送のためのスペースが大幅に削減できる。
さらにそれ以上に、エジェクタポンプ400の作動に電気エネルギー等がほとんど要らないため、省エネに貢献し、運転費用を格段に減少することができる。
次に、ここで用いるフィルタについて1例を示す。
図5は塗料内の沈降性物質が底部に沈殿しにくい塗料フィルタを示している。 この塗料フィルタ500は、図5に示すとおり、塗料供給路に接続されるジョイント501、502を両側に備えたヘッド511の下方に、底板カバー512を備えたシェル513をロッド514を介して固定してなるフィルタハウジング515中に、中空のフィルタカートリッジ503が配されたもので、入口側のジョイント501と連通するヘッド511の入口ノズル511aから進入した塗料は、フィルタカートリッジ503の周囲からフィルタカートリッジ503の中心側へ向かって通過してろ過され、その後に、フィルタカートリッジ503の中空部を上方へ移動して出口側のジョイント502から塗料供給路へと圧送される。 504は、フィルタカートリッジ503をシェル513内で所定位置に配するためのガイドスプリングであり、505は各種計測用ゲージのための接続部である。このような塗料フィルタ500において、フィルタカートリッジ503を交換する際には、ロッド514の先端に設けられたナット516を弛めてシェル513をヘッド511から取外して、内部のフィルタカートリッジ503を交換する。このように、溶液の供給時にフィルタ本体が溶液供給側の上方に位置するようになっているので、フィルタ本体内を通過する塗料内の比重の大きな沈降性物質がフィルタ本体内に沈殿・蓄積することがなくなる。
次に、塗料の温度調節を行う熱交換器130について説明する。
塗料調合室100から塗装ブース170までは距離があり、冬場などでは配管が冷たくなっており、塗装ブース170へ到達するころには塗料も低温となり、粘度が高くなってしまう。逆に、夏の炎天下のもとで温度が高すぎると、塗料の乾燥が速くなり過ぎてこれもまた好ましくない。
そこで、塗料の液温を適温に維持するため、熱交換器130を途中に設けることにより、四季を通して作業が安定して行われることができる。
熱交換器130の一例としては、特許3120995号明細書記載の熱交換器を、塗装ローラ用塗装装置に援用することができる。
図6はその熱交換器の一例を示すものである。
図6において、フィルタ121(図1)を出た塗液は熱交換部136の一次側コイル136aを通って液量安定化装置140へ行く。一方、熱交換部136の二次側コイル136bには温水および冷水が混ぜて通される。
冷水タンク131aと冷水ポンプ132aとにより冷水が吸い上げられ、配管133a、133c、133eを通って元に戻る冷水供給手段が構成されている。
一方、温水は温水タンク131bと温水ポンプ132bとにより吸い上げられ、配管133b、133d、133fを通って元に戻る温水供給手段が構成されている。熱交換部136の放熱部136bの入力側は供給管136cを介して三方弁134aに接続され、放熱部136bの排出側は、排出管136dを介して三方弁134bに接続されている。更に、熱交換部136と塗装ブース170(図1)との間の配管151(図1)には管内の流体の温度を測定する図示のない計測器と温度調節器が設けられ、温度調節器の出力で三方弁134aの開度を制御する。また、三方弁134bの開度制御は三方弁134b近傍の排出管136d内の流体の温度を測定する図示のない計測器と温度調節器が設けられ、この温度調節器の出力で制御される。
次に、このように構成された熱交換器の動作について説明する。
塗料が配管151を通過すると、計測器が塗料温度を検出し、計測結果液温が低いとこれに基づいて三方弁134aの開度を制御し、熱交換部136に対する温水の供給量を増加するとともに冷水の供給量を減少させる。また、計測器の計測結果で塗料温度が上昇し過ぎると、三方弁134aを制御し、熱交換部136に対する冷水の供給量を増加させるとともに温水の供給量を減少させる。このように三方弁134aの調節によって熱交換部136に送る冷熱媒の量を調節することで塗料温度を調節することができる。
ところで、前記のように塗料温度を調節していた場合であっても、何等かの原因によって急激に塗料温度が低下する場合がある。この場合は、熱交換部136に冷媒が送られないように三方弁134aの開度を調節するとともに、熱交換部136に熱媒が連続して最高量送られるように三方弁134aの開度を調節する。
以上のように冷熱媒の供給を調節することで塗料温度を調節することができる。
この熱交換器130によれば、最低限の塗料のみを温度調節すれば良いので省エネルギーの熱交換器となる。
また、図6のような本格的な熱交換器を必要としない塗料の場合には、塗料調合室100の室温管理としてエアコン(空気調和装置)を用いるようにするだけでもよい。
または、タンク本体115aを二重構造にして、内部に塗料を通し、二重構造側を蒸気や温水で加温制御するようにしてもよい。
さらに、粘度が液温に左右され難い材質の塗液を用いれば熱交換器等の設備はもちろん不要となる。
上記では、2台の自動塗装装置に供給した後の剰余塗料は戻り配管155を通って塗料タンク115に戻していた(サーキュレーション法)が、使用する量の塗料だけ2台の自動塗装装置に給送して、末端の自動塗装装置で使い切るデッドエンド法を採用すれば、サーキュレーション途中で泡を巻き込む怖れが無くなるので好ましい。
配管151と152、戻り配管155、洗浄剤用153と154、両圧送ローラ用配管175と176の材質は、ポンプ、レギュレータ、CCV、ホースの塗料接液部は高圧がかかるのでステンレス(SUS)仕様が好ましいが、高圧のかからない部分ではテフロン、ナイロン製配管でも使用可能である。
この自動ローラ塗装システムは他の塗装装置と同じく、塗料の粘度変化や通路部への塗料の付着等の要因で塗料流量が変動することがある。この種の塗料流量安定化制御は、基本的には、水性塗料の特性や吐出量等によって決定される流量の目標値と流量計によって測定される実際の流量値との誤差を最小にするフィードバック制御が一般的であり、その制御装置にはPID調節計を使用するもの、あるいは特開昭63−54969号公報に記載されたようにマイクロコンピュータを使用するものなどが採用されることができる。
しかしながら、かかる従来の流量安定化装置にあっては、流量計の応答性が劣るために、あるいは流量自体が安定しないために、特に塗装ローラなど液体吐出手段の作動のオン/オフに伴って液体の流れが断続される際の流量変動時における高速かつ安定した制御が困難になるという問題点があった。
このため、応答性の高い非接触型流量計を使用することも考えられるが、そのような流量計は一般に高価であり、また寸法や重量が大きく、振動等によって誤動作も生じ易いので、この種の自動塗装装置などには問題がある。
そこで、ここでは、スプレーガン対象の特開平7−232112号公報記載の制御方法を塗装ローラ用に改良して適用することとした。これにより、流量計の応答性能によらず安定した流量制御が可能な流量安定化が行えることとなった。
以下、図面を参照して安定なこの流量制御方法について説明する。
図7は本発明が用いている液量安定化装置の1構成例を示す。
図において、140は液量安定化装置、141はエアオペレート式コントロールバルブ、142は流量計、143はカウンタ、144はバリアアンプ、145はアナログメモリユニット、146は調節計、147は変換器である。
タンク115(図1)からの塗料は、熱交換器130(図1)を経て液量安定化装置140に至り、ここではエアオペレート式コントロールバルブ141および流量計142を介して図1のCCV140を経て最終的に自動塗装ローラ171a、172aから被塗装物に向けて吐出される。
塗装ローラ171a、172aは、塗装ロボット171、172からの制御信号によってモータ、電磁弁等の駆動に連動して進退駆動され、これに応じて塗料吐出のオン/オフ制御が行われる。また、電磁弁の駆動に連動して塗装ローラ171a、172aのローラ吐出用エアのオン/オフも行われる。
さらに、塗装ロボット171、172からの電磁弁の駆動制御信号(オン/オフ信号)はカウンタ143に送出される。
流量計142は、塗料流量に応じた周波数のパルス信号を発生し、このパルス信号はカウンタ143およびバリアアンプ144を介して、D/A変換手段および記憶手段を有するアナログメモリユニット145に供給される。
カウンタ143は、流量計142のパルス信号および塗装ロボット171、172のオン/オフ信号を受信してアナログメモリユニット145の制御信号を生成する。すなわち、カウンタ143は、塗装ロボット171、172からの信号の立ち上がり(オフからオン)に応じて流量計142のパルス信号の計数動作を開始し、パルス数が設定値に達したときに、フィードバックに配設されたアナログメモリユニット145に供給する制御信号をオンとする。
カウンタ143は、塗装ロボット171、172からの信号の立ち下がり(オンからオフ)に応じて計数値がリセットされ、立ち上がり(オフからオン)に応じて計数動作を開始するものでも、塗装ロボット171、172からの信号の立ち上がりに応じて計数値のリセットおよび計数動作の再開を行うものでもよい。
アナログメモリユニット145は、カウンタ143からの制御信号がオンのときには入力した信号に対応した値の電流を出力し、オフになるとその時点での入力信号に対応した電流値をホールドして出力するように構成されている。
アナログメモリユニット145の出力信号は、流量の測定値として調節計146に供給される。
調節計146は、コントロールバルブ141の開度すなわち流量のPID制御を行うPID調節計の形態を有し、さらに流量設定値(目標値)とアナログメモリユニット145からの入力値(フィードバック値)とを表示するための表示器を内部に有している。調節計146は設定値と入力値とを比較し、誤差に対応した制御信号を出力し、その出力信号は変換器147に供給される。変換器147は減圧弁を介して供給される圧縮空気圧を調節計146の出力信号レベルに応じて調節し、エア制御型のコントロールバルブ141に制御空気として供給する。
コントロールバルブ141は、供給される制御空気圧に応じてバルブ開度を調整し、これによって、塗料流路への塗料の付着等の環境要因によらず、設定値からの偏差が最小となるように塗料流量が制御される。
次に、このように構成された液量安定化装置の動作を説明する。
図8は水性塗料の流量の時間的変化と各部の動作を示す図である。塗装ローラ171a、172a(図1)は、塗装ロボット171、172(図1)からの制御信号に従ってt3の期間オンとなり、t4の期間オフとなるものとする。
アナログメモリユニット145は、塗装ローラ171a、172aがオフの期間は内部に記憶された測定値を出力されたホールド状態となっているが、時刻tAで塗装ローラ171a、172aはオン状態となり、さらにカウンタ143が設定数分のパルス信号を計数する期間t1が経過した時点tBで入力した流量測定値に対応した電流を出力するスルー状態となる。
また、アナログメモリユニット145は、時刻tCで塗装ローラ171a、172aがオフになると、これと同時にホールド状態となって前回のフィードバック量を保持する。
時刻tBからtCまでの期間t2は調節計146を介したフィードバック制御が行われるが、それ以外の期間ではアナログメモリユニット145のホールド値に基づくオープンループ制御が行われる。
調節計146に対してはその動作を規定するべく例えば2種類の値(比例感度P、積分時間Iおよび微分時間Dによって定まる値)を設定し、塗装ローラ171a、172aがオフ状態のときには第1の設定値を、オン状態のときには第2の設定値に切り替えるようにすることができる。
ここで、目標流量とアナログメモリユニット145に記憶した流量には多少ずれがあることがあり、第2の設定値のままでは調節計146はずれを修正しようとして制御空気圧を変化させる一方、調節計146への入力はアナログメモリユニット145に記憶した固定値であるためにずれが修正されることはなく、制御空気圧は継続して変化してしまう。そこでこれを解消して制御系の安定化を図るべく、第1の設定値については応答をにぶらせた適切な値に設定しておく。
一方、第2の設定値は、目標流量に対する測定流量の偏差をスムーズに修正するための設定値であり、応答性が高すぎれば安定性が損なわれてチャタリングが発生し得、逆に応答性が低いと修正動作が鈍くなるので、システムに要求される制御特性に応じて最適な値を選択しておく。
次に、塗装ローラ171a、172aの吐出流量にあまり変化がない場合の動作について用いて説明する。
いま、塗装ローラ171a、172aがオン(作動)状態で、フィードバック制御により吐出流量が仮に設定値200cc/分を維持しているときの流量計142の出力パルス数が222パルス/分、アナログメモリユニット145がスルーしている出力レベルが7.2mA、調節計146の出力レベルが11.2mA、変換器147からの制御空気圧が0.45kgf/cm2(ゲージ圧。以下同じ)であったとすると、塗装ローラ171a、172aがオフになった場合でもアナログメモリユニット145には7.2mAが保持され、これが調節計146に出力されるので、コントロールバルブ141への制御空気圧は0.45kgf/cm2に保たれる。
図8に示すように、時刻tAで塗装ローラ171a、172aがオンになると、流量計142には応答遅れがあるため、アナログメモリユニット145の出力は本来、図中一点鎖線で示すように、t'だけ遅れて立ち上がることになる。
しかし、アナログメモリユニット145は、カウンタ143からの制御信号がオフである限り前回塗装ローラ171a、172aがオフになった時点での測定値(7.2mA)を保持しこれを調節計146に出力しているため、制御空気圧は0.45kgf/cm2に保たれ、したがって塗装ローラ171a、172aの吐出流量は速やかに200cc/分に立ち上がる。このとき、調節計146のPID値が第2の設定値(図のNo.2)に切り替わることは応答性を向上する上で有効である。流量計142の出力が十分に安定するまでの期間、すなわちカウンタ143の計数値によって規定される期間t1(>t')が経過して流量計142の動作が安定して時点で、その出力をフィードバック量としたクローズドループ制御が行われる。
時刻tCで塗装ローラ171a、172aがオフになると、流量計142の出力は立ち下がるが、このときもその応答遅れt"によってアナログメモリユニット145への入力レベルは直ちに立ち下がらない。従って、塗装ローラ171a、172aがオフになった直後にアナログメモリユニット145をホールド状態として、7.2mAの出力を保持するようにする。もちろん、不都合が生じない範囲で、そのホールドタイミングを塗装ローラ171a、172aの立ち下がりタイミングに先行させようにしてもよい。塗装ローラ171a、172aがオフの期間では、調節計146のPID値が第1の設定値(図のNo.1)に切り替わるので、外乱等の影響を受けずにコントロールバルブ141に対し一定の制御空気圧を安定に供給し、次のオン時点における過渡動作を安定化することができる。以下同様の動作が繰り返される。
次に、水性塗料通路部への塗料の固着等によって塗装ローラ171a、172aの吐出流量が変化した場合の動作を図9を参照して説明する。
図9に示すように、塗装ローラ171a、172aがオンするまでに塗料流量が本来要求される200cc/分から180cc/分に低下していたとする。塗装ローラ171a、172aがオンしてからカウンタ143の計数値によって規定される期間t1'(>t')は、前回のオン時における操作量がコントロールバルブ141に加えられるオープンループ制御が行われるため、塗料流量は180cc/分である。しかしこの期間が経過すると、流量計142の測定値(流量180cc/分に対応する例えば200パルス/分)に対応した出力(例えば7.2mA)がアナログメモリユニット145から調節計146に供給される。
これにより、調節計146の出力は11.2mAから12mAに増加し、変換器147の制御空気圧を0.45kgf/cm2から0.5kgf/cmに増加させ、コントロールバルブ開度を調節して所望の流量(200cc/分)が得られるようにする。そして、塗装ローラ171a、172aの吐出量ないしは流量が当該所望値となれば、流量計はその値に対応した数のパルスを発生し、従ってアナログメモリユニット145は対応値(7.2mA)を出力する。この状態で目標値との差がなくなるので、PID調節計146はそのときの出力(12mA)を保持する。アナログメモリユニット145は、塗装ローラ171a、172aがオフになっても出力を保持し、従って、以後はオン当初から所望流量が得られるように制御が実行される。
以上のようにこの液量安定化装置によれば、塗装ローラ171a、172aのオン/オフで塗料の流れが断続されても、オン時の立ち上がり時に塗料の吐出が円滑に行われるとともに、安定した制御が可能となる。
また、流量に対応して流量計が発生するパルスを計数し、その計数値に応じてフィードバック制御に移行するようにしたので、流量計のタイプによって定まるパルス数の計数値を電子カウンタに初期設定しておけば足り、吐出量の変更に応じてタイマの設定時間を変更する必要がなくなるので、システムに対して操作者が設定すべき項目数が減り、かつ煩雑な操作が回避できる。
また、塗装条件によっては、塗装ローラへの塗料吐出のオン・オフを頻繁に繰り返す場合が生じるが、そのような場合は、特開平5−50013号公報記載のように、塗料通路に介設した流量計により計測される吐出量の実際の計測値を制御装置にフイードバツクしつつ、その制御装置により、その計測値と、塗料や被塗物の種類等に基づく各種塗装条件に応じて予め定められた吐出量の設定値を比較し、その比較結果に基づいて塗料通路に介設した塗料レギユレータを調節して吐出量を設定値に制御するのを、塗装条件が変わつた際の塗料の供給し始めの一定時間について行い、それ以降の同一塗装条件下での塗装中は、塗料レギユレータを制御時間の終わりの状態に保持する構成とするのがよい。
このようにすることにより、新たな塗装条件による塗装の準備が整つたら、一定時間制御装置を作動させてローラから塗料を吐出し続け、その間に流量計により実際の吐出量が計測されて制御装置にフイードバツクされつつその塗装条件に対応した設定値と比較され、比較結果に基づいて塗料レギユレータが調節されて吐出量が設定値に制御され、一定時間が経過すると、制御装置の塗料レギユレータを随時調節する機能が停止すると同時に塗料レギユレータが制御時間の最後の調節状態に保持され、それ以降同一塗装条件下で塗装が行われる間は、最終的に制御された吐出量に維持されるので、ローラへの吐出オン・オフ動作を頻繁に繰り返す場合であつても、常に、設定した吐出量で塗装することができるようになる。
上記の塗装条件には、本発明で採用した塗料と洗浄剤とのCCVによる切替の場合にも適用できることとなる。
次に、塗装ローラの運行制御について説明する。
本出願人の先行発明に係る片圧送・両圧送ローラ塗装装置を駆動装置にセットして塗装する場合は、後述するように片圧送・両圧送ローラ塗装装置自体が曲面追従性があるので、逆に駆動装置としては高価な高精度のものは必要でなく、汎用のロボット装置で実現することができる。例えば、被塗物とローラ押し付け圧力が制御できる程度の運行制御であればよい。6軸等の多関節ロボットから単軸ロボットまで用途に応じて適宜選択することができる。
例えば、片圧送・両圧送ローラ塗装装置を用いたレシプロ塗装の場合には、特許第2514856号記載の発明を援用することができる。
次に、塗装ブース170で使用される、塗装ローラによる塗装の全自動化を可能ならしめた本発明に係る塗装ローラについて説明する。
図10は両圧送ローラの斜視図である。
図10において、40は両圧送ローラの刷毛部分である2層構造(詳細は後述する)のローラ刷毛組立体で、41はそのローラ刷毛を回転自在に支持するアーム、42はアームに差し渡された下部フレーム、44は塗料圧送管である。
50は旋回可能支持機構であり、51は延設板で下部フレーム42の上面に延設される。53は旋回機構の中間フレーム、53aはその基台であり、52は板51と中間フレーム53を回動自在に連結するピンである。
60は上下動支持機構であり、64は上下動支持機構の上部フレーム、61はそれを支えるアーム、62はアーム61を基台53aに揺動可能に、係止するピンである。
図11において、図はローラ刷毛組立体40の側面断面図であり、71は中実円柱体で、72は中実円柱体71の外周に嵌着されるローラ刷毛、73は軸中心孔、74は90度差で半径方向へ配設される放射孔、75は放射孔74からの塗料を拡散させる溝で、78はドラム、79は溝75に合致する孔である。
図12において、図はローラ刷毛組立体40の正面断面図で、82は円板、81はそれを係合させるガスケット、83はボルトである。ローラ刷毛72はコア側をウーローラ84で、外層側を砂骨材ローラ85で構成する2層構造とすると、泡のない仕上がりの美しいしかも膜厚の塗装が簡単に短時間で行えるようになる。
つぎに動作について説明する。
先ず、図10〜図12を参照して両圧送ローラの構造について説明する。
この両圧送ローラは図に示す様に、中実円筒体71の両端部には塗料圧送管44が接続され、その塗料圧送管44は移送ポンプに接続されて、ローラ刷毛組立体40は軸中心孔73の両端から塗料が供給される。軸中心孔73から塗料は各放射孔74を経て環状の溝78に送られ、溝78を介してローラ刷毛72に分配される。これによって塗料が塗布用ローラの両端から供給され、且つ、両端が支持されているために、軸中心を貫通する軸中心孔73全体に亙って液圧が均一になり、塗布用ローラに加わる押圧力が均一となるので、ローラ全体に塗料を均一に分配できる。
また、両圧送ローラは図10に示すように、矢印A方向への旋回機構50と、矢印B方向への上下動支持機構60を有している。図13の動作説明図に示す様に、旋回機構50の動作は、図13(a)が平らな面を転動する状態で、図13(b)が右上がりの曲面を転動する状態を、図13(c)は左上がりの曲面を転動する状態を夫々示している。図13(a)では平らな面を2層ローラ刷毛を有するローラ刷毛組立体40が転動するので、中間フレーム53はピン52を中心に水平状態になっている。
図13(b)では、ローラ刷毛組立体40が右上がりの曲面にさしかかると、中間フレーム53はピン52を中心に回転するので、中間フレーム53は水平を保ちながらも、下方のローラ刷毛組立体40は右上がりの曲面に沿って転動することができる。また、図13(c)では、ローラ刷毛組立体40が左上がりの曲面にさしかかると、中間フレーム53はピン52を中心に逆の方向へ回転するので、中間フレーム53は水平のままローラ刷毛組立体40は、右上がりの曲面に沿って転動することができる。
一方、上下動支持機構60の動作については、図14の説明図に示すように、図14(a)では低い面をローラ刷毛組立体が転動するので、上下動機構60はそのアーム61、61の開き角度が大きい状態になって、ローラ刷毛組立体40は下方へ達することができる。図14(b)では、高い面をローラ刷毛組立体40が転動するので、上下動機構60はそのアーム61、61の開き角度が狭い状態になり、ローラ刷毛組立体40は高い面に退却できる。
このように上下動機構60と、旋回機構50によって、上下且つ左右に傾斜のある曲面でも均一な塗布が可能になる。
次に、ローラ刷毛組立体40に使用される2層構造のローラ刷毛について説明する。図15は本発明に係る塗装用ローラを説明する図で、(a)はその正面図、(b)は図(a)のA−A断面図である。
図15において、40は本発明に係る塗装用ローラ、85は塗装用ローラ40の2層目(表面側)のセルの集合体による砂骨材ローラで、84は1層目(コア側)の繊維材質によるウーローラである。76はローラコアで塗料圧送式の場合はここから塗料が刷毛部に供給される。
図16は本発明に係る塗装用ローラの使用状態の断面拡大図である。
図16において、84はウーローラ、85は砂骨材ローラ、76はローラコア、86は保護塗膜塗料である。圧送式の場合はローラコア76から供給された塗料86が、ウーローラ84と砂骨材ローラ85の2層ローラ40により、まず1層目のウーローラ84で塗料の含みを確保して塗装後のボタ落ちを抑制され、2層目の砂骨材ローラ85により膜厚の制御(膜厚調整)と安定した転がりを確保することによって、自動車ボデイ等の塗布面88に十分な厚膜で、かつ泡の発生も見られない仕上がり外観の良い塗布を行うことができる。
図17は従来のローラと本発明のハイブリッドローラを用いた塗布状況を示す説明図である。
図において、従来のローラはウーローラと砂骨材ローラをそれぞれ使用した。ウーローラは繊維の毛丈が14mm、砂骨材ローラはセル膜厚が14mmで、セル数が単位長さ当たり多いもの(したがって、セルの孔径は小さい)、中位のもの、少な目のもの(したがって、セルの孔径は大きい)の3種類を用いた。一方、本発明のハイブリッドローラは1層目(コア側)を繊維材質(ウーローラ)、2層目(表面側)をセル材質(砂骨材ローラ)のものとし、繊維の毛丈は14mm、セル膜厚は14mmで、セル数が中位のものを使用した。
評価結果としては、(a)厚膜化、(b)塗料のボタ落ち、(c)塗面の泡の発生具合について調べ、良好を丸、不良をバツ(×が多いほどダメ)、許容できるを三角(△)で示している。
従来のローラであるウーローラの評価結果は、塗料を一度に厚く付けられないので厚膜化には不向きであるが、塗料のボタ落ち(塗料タレ)は含みを確保できるので少なく、また、塗面泡の発生も抑制できた。
砂骨材ローラは、セル数が多い場合は、厚膜化には不向きであるが、塗料のボタ落ち(塗料タレ)は少なく、また、塗面泡の発生も抑制でき、ウーローラに近い評価結果となった。逆に、セル数が少なくなると、評価結果は厚膜化には適しているが、セル集合体の塗料吐出量が大きいので塗料のボタ落ちが発生しやく、セル集合体は空間容積が大きいために、転写界面で泡の巻き込みが発生するので塗面泡の発生が多くなった。
これに対して本発明に係るハイブリッド型のローラで、セルの膜厚を14mmとしたものの評価結果は、厚膜化に適し、塗料のボタ落ちが発生しにくく、転写界面で泡の巻き込みが行われ易いため塗面泡の発生が若干生じたが、許容範囲であった。一方、ハイブリッド型のローラで、セルの膜厚を5mmと薄くしたものの評価結果は、厚膜化に適し、塗料のボタ落ちが発生しにくく、塗面泡の発生もなかった。膜厚と仕上がり外観が両立できた。
以上、本出願人の先行発明に係るローラとして、1層目(コア側)をウーローラ、2層目(表面側)を砂骨材ローラにしたローラ構造のものを説明したが、本発明はこれに限定するものではなく、1層目と2層目を逆にして、1層目(コア側)をローラ、2層目(表面側)をウーローラとしても同じような評価結果が得られた。
また、これまでは、1層目(コア側)と2層目(表面側)の2層構造について説明したが、コア側層と表面側層の間に第3の層を備えた3層構造にしたり、それ以上の多層構造にすることも可能である。その場合の各層のローラ材質については、ウーローラと砂骨材ローラを交互に配置してもよいし、セル膜厚の違う砂骨材ローラやセル数の異なる砂骨材ローラを交互に配置してもよい。ただし、表面側の層だけは、ウーローラか、セル膜厚の薄い砂骨材ローラか、セル数の多い砂骨材ローラとするのが泡の発生しない外観の仕上がりからも好ましい。
ここで1例として3層構造のハイブリッドローラを示す。
図18は3層構造のハイブリッドローラのローラ材質と評価結果を示す表である。
図18において、1層目(コア側)を毛丈14mmのウーローラとし、2層目(中間層)を膜厚14mmの砂骨材ローラとして、3層目(表面側)を膜厚5mmの砂骨材ローラの構造にしている。
この場合の塗布状態の評価結果は、厚膜化については2層目、3層目に砂骨材ローラを使用し、特に2層目に塗料収容能力の大きい厚い膜厚の砂骨材ローラを使用しているので厚膜化が容易であり、塗料のボタ落ちについては1層目(コア側)のウーローラの作用により防止でき、塗面泡については、3層目(表面側)の膜厚の薄い砂骨材ローラの作用により抑制された。
このように厚膜化が可能で泡の発生しない外観の仕上がりが良い塗装用ローラが得られた。
以上の階層構造においては、1つの層においては全面を同一材質で構成してきたが、本発明によれば、さらに部分的に階層構造とすることも可能である。
図19は部分的階層構造の例で、(a)は横ゼブラ模様、(b)は縦ゼブラ模様、(c)は両端2層構造を示している。
図において、例えば190はウーローラ、191は砂骨材ローラ、192はローラコアである。(a)はウーローラ190をベースとし、その上に軸方向に延びる長尺の砂骨材ローラ191を積層したゼブラ部2層構造を示している。
(b)はウーローラ190をベースとし、その上に円周方向に延びる環状の砂骨材ローラ191を複数個平行に配設したゼブラ部2層構造を示している。
(c)はウーローラ190をベースとし、その上の両端に、円周方向に延びる環状の砂骨材ローラ191を配設した両端2層構造を示している。
こうした部分的階層構造としても、従来ローラと比べると、塗料の吐出量を多くできるので厚膜化が容易で、毛丈(層厚)を短くすることにより塗面泡の発生を抑制できる材料節約型のハイブリッド型2層ローラを構成できる。
次に、図1に示した塗装ブース170内の塗装装置、すなわち両圧送ローラを装着した塗装ロボットを駆動する制御部の動作について説明する。
図20は塗装ロボットの制御装置の概念図であり、図21は中央制御装置のブロック図である。
塗装ロボット27は、実際の形状はトップレシプロ(一方向)塗装装置のように、被塗装媒体の自動車が水平に搬送される搬送ライン上に、複数の塗装ロボット(2機、3機等、図1は2機の例)を昇降架台より吊設して、各塗装装置が水平、且つ、垂直に往復運動を繰返しながら通過する自動車ボディにムラなく塗料塗布を行うものが一般的である。
ロボット自体については基本的には、例えば、図20に示すように、多関節型ロボット本体94のアーム741の先端に両圧送ローラ29(171a)が装着されて、中央制御装置95の指令によりロボット制御装置742によって制御される構成等による。
また、制御方式の1例として、ティーチング・プレイバック方式の場合、例えば、図22に示す塗装軌跡の教示パターンのような実際に塗装される自動車ボディの塗装面に設定される教示点P1〜P16を各塗装ロボット27(171)、28(172)に教示させる。図22において、教示点P1〜P16が塗装ロボット27側の教示点であり、P1´〜P16´が塗装ロボット28側の教示点である。塗装ロボット27側の教示点を例にとると、ローラ刷毛171aがなぞる軌跡(蛇腹軌跡)はP1〜P2は直線運動を行い、P2〜P3が円運動による反転(図示していない)動作となり、P3〜P4が再び直線運動となり、直線運動の部分が塗装範囲で、ON信号が先述の液量安定化装置140へ送られ、コントロール・バルブ141が開となって塗料が圧送される。P2〜P3等の反転動作部分はオフされる区間であってコントロールバルブが絞られる。d1(及び、d2)は垂直方向の塗装距離であり、同時に車体の移動に従って進行方向へ移動する。一方、P1´〜P16´は塗装ロボット28の軌跡で、塗装ロボット27と同期して駆動される。
図23は教示回路の概略ブロック図であり、741は塗装ロボット171のアームで、180はアームを駆動するモータであり、185はエンコーダ等のモータ180の回転角度を検出してパルスを出力する回転センサである。182はアーム741の位置をモータ回転角に変換演算する逆運動学演算部、183はモータ回転角度をアーム位置に変換演算する順運動学演算部で、181は各種演算処理結果を格納するメモリである。なお、図示はしていないが、同時に力センサ等を用いてローラ刷毛の押圧力を検出してアーム変位演算を行い演算値を格納値に加算すれば、ローラの押圧力の教示設定も同時に行われる。
次に、ロボット制御装置742による教示動作について説明する。
図24はサブルーチンとしての教示プログラムの一般的な教示手順を示すフローチャートである。
先ず、普通車か軽自動車か等の車種毎に異なる、該当車種の教示点をメモリより読み出す(S101)。読み出した軌跡パターンは図22に示すP1〜P16のような教示点だとする。
図23のモータ180の動力を切ってアームを動かして各教示点P1〜P16を教示する(S102)。
次に、に塗装開始点、送り方向、塗装距離、ピッチ、回数等を入力する(S103)。この場合の塗装開始点はP1となり、塗装ピッチが1往復期間P1〜P4を表し、回数は1スキャン周期の間の往復回数であって図22では4回を図示している。
教示点のモータ回転角度より順運動学演算部183によりアーム位置データを演算してメモリ181に記憶する(S104)。この場合の教示手順はアーム741を動かした時の回転角度検出計185の出力パルスより順運動学演算部183においてアーム位置情報を演算してメモリ181に格納するものである。これと同時に、図示していないが、ローラ刷毛の押圧力を計算してアーム変位量を演算してメモリ値に加算する。
図25はプレイバックプログラムの処理手順を示すサブルーチンのフローチャートである。
先ず、普通車か、軽自動車か等の車種に従い教示点、液量安定化装置140の設定流量値を読み出す(S200)。この教示点は図22に示すP1〜P16である。
読み出した教示点のアーム位置より図23の回路に示すような逆運動学演算部182によりモータ角度指令に変換演算する(S201)。
演算結果に基づき、アームを塗装開始点P1へ移動する(S202)。
塗装開始点P1においてオン信号を液量安定化装置140へ送出して、所定のローラ押圧力によりP2に向け塗装を開始する(S203)。
教示点P2に到達したらオフ信号を液量安定化装置140へ送出して、塗装動作をオフし反転する(S204)。
反転してP3にセットされたら、又オン信号を送出して教示点P4に向けアームを移動させる(S205)。
P1〜P16までの1スキャン周期の塗装が終了したか?を判断して、YESならば、再度、S203の処理に戻り塗装ループを繰り返す(S206)。
若しもS206の判断がNOならば、更にP4からP16迄のアームの移動による塗装を続行する(S207)。
自動車車体の塗装が終了したか?を判断して、NOならばS203からやり直す。若し、YESならばサブルーチンの処理を終了する(S208)。
以上、プレイバック動作について塗装ロボット27を例に説明したが、もう1台の塗装ロボット28も同様にP1´〜P16´迄の移動を1周期として、塗装ロボット27と同期制御される。このようなプレイバック動作では、図23に示すように、逆運動学演算部182で変換されたモータ回転角度に基づいて、サーボコントローラ184のサーボ制御によりモータ180を制御してアーム741を駆動するが、この場合のサーボコントローラ184によるサーボ制御は、逆運動学演算部182の演算結果より作成されるモータ角度指令と、モータ回転計185からの回転角度検出パルスの偏差を計算して、算出した偏差に制御係数を乗算して、位置、速度、トルクのフィードバック制御が行われて、サーボコントローラ184によるアーム741の駆動制御が行われる。なお、サーボコントローラの制御方式については、制御遅れ、外乱による影響等を考慮する場合は、例えば、ブロック先読みによるフィードフオワード制御により、スキャン・タイムn−1、n−3…時等の処理結果の平均により、スキャン・タイムn+1、n+2…、へのフィードフォワード制御を行うようにしてもよい。
図21は中央制御装置の一般的なブロック図であり、センサ入力として温度/湿度センサ96と、負荷(塗装装置)の位置データ等を検知して監視制御を行うための位置センサーとして、リミットスイッチの検知地点よりパルスカウントにより移動距離と方向を算出するパルス・カウンター方式の位置センサー、あるいは光学的位置検出センサー97等を備えている。
中央制御装置95は、受信した温度/湿度、位置データの処理、RAM751内の軌跡データの解析、ポンブ制御装置731(図20に示すポンプ2は図1の主ポンプに相当)や、ロボット制御装置742による制御等、塗料供給システムと塗装駆動装置の双方を制御する自動塗装装置全体のシステムを制御するCPU750と、塗装軌跡、環境の温度、湿度、塗料の種類や粘度、塗料圧送ポンプ圧、塗料圧、供給塗料の温度等についてのデータを記憶するRAM751と、CPU750の演算処理手順を記憶するROM752等を備えている。そして、RAM751に収集された各種状況データにより、動作指令に対する各種補正が行われる。
つぎに図21のブロック図の動作を説明する。
今、塗装(塗布)しようとする対象に、どの塗料を用いて如何なる膜厚の塗装をするかの塗装条件(例えば、自動車ボディに保護膜を塗布する工程で、水溶性塗料のラップガード(商品名)を用いる等)をキーボード754から入力する。
一方、温度/湿度センサー96からは環境の検出信号が中央制御装置95へ送られる。中央制御装置95では塗装条件、温度/湿度の検出信号等に基づいて、塗装条件を満たすための最適塗料吐出量等を演算して塗料流量制御装置731へ指令し、塗料流量制御装置731は指令に従って、塗料流量を制御する。
また、中央制御装置95は、記憶する塗装軌跡を基に動作指令を作成してロボット制御装置742に指令を与えて動作させ、塗装ロボット27、28のアームの移動位置、速度、ローラの押圧力などを、実際のアームのセンサー等の検出値と指令値の偏差を解消するように駆動制御される。
図26は中央制御装置95による自動ローラ塗装システムの全体のメインプログラムを示すフローチャートである。図26を参照して自動ローラ塗装システムの全体の処理手順を説明する。
塗装工程の場合は(S300)、塗料種類、塗装条件等をキーボードより入力する(S301)。なお、ここでは事前に車種が分かっている場合の処理を示している。もしも車種が不明の場合は、S304の処理をS301の前に移して実行する。
温度・湿度センサ96からの環境データに基づいて、車種の塗装条件を満たす最適塗料吐出量を計算して流量制御装置731へ指令して、熱交換機の調節(S302)、塗料タンクのレベルチェックによるポンプ制御等の流量制御を行う(S303)。
本発明は、普通車、軽自動車など車種やカラー塗装、保護膜塗装等の種類に関わらず、マルチ・ユースとして動作するもので、光学式の車種識別装置97a、97b等により車種の識別を行う(S304)。
車種の識別(判別)では、レーザ光線による反射型等の光学式や、撮像画像を微分処理して車体の輪郭を抽出して比較する画像処理方式等が使用できるが、塗装ブース170内の電界の存在を考慮すると、光学式反射型やCCDの撮像画像による画像処理型等の複雑な処理を要する装置ではマルチユースの場合に誤作動の危険が考えられ好ましくないので、例えば、投光器と受光器のシンプルな組合わせにより、車幅を検出して1,48m以下なら軽自動車等として判別、識別する等の方法が考えられるが、ブース外への設置を考慮すれば画像処理方式でも構わない。
次に、識別した車種(普通車/軽自動車)の塗装軌跡のパターンをメモリから読み出してセットする(S305)。この塗装軌跡は図22に示したようなものであり、サブルーチンAにジャンプして、図24に示したような教示プログラムによる教示点P1〜P16の教示を行う。塗装ロボット27の教示が終了したら、同時に塗装ロボット28の教示点P1´〜P16´の教示も、塗装ロボットの軌跡が二重に重なったり、ずれて隙間が生じたりしないように同期・連結して実施される(S306)。教示が終了したら図25に示したようなサブルーチンBに飛んで、プレイバックプログラムのサブルーチンを実行して、塗装を行う。
塗装ロボット27、28による保護膜塗装が開始されたら、Cに戻り液量安定化装置140による安定化制御が行われる(塗装中はB−C間の往復制御)。塗装ロボット27、28からのオン信号が入力されたら(S307)、液量安定化装置140はカウンタ143によりカウントを開始して(S308)、流量計142により循環路の塗料流量を計測してパルスを出力する。カウンタ143はオン信号が入力中は続けて流量計142の計測値をカウントして取り込み(S309)、アナログメモリ145を介してPID調節計146へ計測値を出力して、調節計146で目標流量値と比較してフィードバック制御を行い、制御遅れを補正して、エアー式コントロールバルブ141の開度を調節して流量制御を行う(S310)。一方、塗装ロボットからオフ信号が入力したら、流量計142のカウントを停止してアナログメモリ145にホールドしている計測値を調節計146へ出力して(S311)、コントロールバルブ141の制御を行う(S312)。
以上の流量制御の間、流量計制御期間とホールド制御期間では乗算する制御係数NO1、NO2を切換える。なお、流量計制御でも定常状態に移行したらオープンループ制御とする。
塗装ロボットによる保護膜塗装が終了したら、オフ信号に基づき洗浄工程に移行する(S300)。先ず、CCVの塗料バルブを減圧弁を作動させて塗料バルブから洗浄剤バルブに切換えて洗浄剤を塗装ロボット27、28へ供給して洗浄工程を行い、洗浄剤ポンプの駆動により流量制御を行う(S314)。なお、車体のカラー塗装等の場合は、更に、頻繁に塗装→洗浄工程の切換えが行われる。 最後に、塗装ロボットによる塗装が終了したら、赤外線・熱風などによる乾燥工程を実施して終了する(S313)。
このような、本実施の形態によれば、塗装ロボット27、28のアームに曲面対応の両圧送ローラ29、30を装着して自動塗装を行うようにしたので、塗布面に凹凸があっても塗布面の凹凸に追随して塗布が可能ので、従来の自動スプレー方式に比較しても、膜厚のより均一な保護膜の塗布が可能になる。
また、ローラの通過箇所しか塗布しないので、従来のスプレー方式のようなダストが全く生じないので、塗料を無駄にしない正確な塗布が可能である。
また、ロボット制御装置側は、塗布面の凹凸状況をいちいち認識して、塗装ロボットのアームを塗装面に合わせて上下させると言った複雑な軌跡制御を行う必要も無く、蛇腹状軌跡に沿って平面的な軌道制御を行えばよいので、制御が著しく簡単化され、スピードアップが可能になる。
また、同じことは進行方向つまり塗布面が左右方向へ勾配を持つ曲面に対しても言えることで、水平駆動制御だけで済むので、制御が簡単化されスピードアップが可能になる。
図27は本発明の他の実施の形態に係る片圧送ローラ塗装駆動装置の片圧送ローラの斜視図である。
図28は片圧送ローラの分解斜視図である。
図27、図28において、900は片圧送ローラであり前述の両圧送ローラとの相違は塗料圧送管が片側だけの点が異なっていて、大きく別けてウーローラ84と砂骨材ローラ85の2層構造になるローラ刷毛901と、ローラ支持体903と、ハンドル904で構成される。
2層構造のローラ刷毛901は塗布面となる自動車のボディーを転動して塗料を塗布するもので、前述した両圧送ローラと同材質のものであり、このローラ刷毛901を回転自在に支持するローラ支持体903を有し、ハンドル904はこれを支えてローラ刷毛901に塗料を供給する。ハンドル904の先端にはローラ支持体903が片持ち支持されている。ハンドル904は剛性を有する金属製で、例えば、ステンレス鋼製の塗料導管となっている。ハンドル904の後端には塗料供給管が接続され、操作レバーにより塗料供給管から圧送される塗料をハンドル904側へ流入・遮断が可能になっている。
ローラ支持体903には、回転可能にディフューザ902を取付け、図28に示すように、複数なディフューザ単体831〜836を有している。各ディフューザ単体は多角形で、その各頂部方向に中央部から放射状に伸びる略星形の中空部を有する柱状形で、各ディフューザ単体831〜836の凹部とローラ901の内周面とによって各塗料貯溜室が形成される。このディフューザ902を覆うのが2層構造のローラ刷毛901である。
また、2層構造のローラ刷毛901は、筒状のローラ901aとローラの外周に装着される円筒状の刷毛素体901bから構成され、ローラ901aは全周に亙り内外を連通する複数の噴出孔が設けられている。
この状態で圧送される塗料は、フレーム本体904、ローラ支持体903、更にローラシャフト906の塗料供給孔906aを経て、ディフューザ902内の塗料溜まり内に圧送され、各塗料貯溜室に分散導入される。そこから噴出孔を通ってローラ901aの外周へ噴出し、刷毛素体に浸透する。
この片圧送ローラを前述の両圧送ローラに代えて、図1に示す塗装ロボット171、172のローラ171a、172aとして装着して塗料塗布を行う例であって、図1に示す、塗料供給システムの制御動作、塗装ロボットを駆動する塗装駆動装置の制御動作は同じなので、制御動作の重複する説明は省略する。
本発明に係る自動ローラ塗装システムの構成図である。 本発明で採用する塗料タンクを説明する図で、(a)は縦断面図(b)は横断面図である。 本発明で使用するポンプの縦断面図である。 自動車の塗装ブースに設備される省エネの塗料循環装置に関するものである。 本発明で使用するフィルタの縦断面図である。 本発明で使用する熱交換器の1例である。 本発明の一実施例に係る液量安定化装置を用いた自動塗装装置の構成例を示す。 図7の液量安定化装置の水性塗料の流量の時間的変化と各部の動作を示す図である。 図7の液量安定化装置において吐出流量が変化した場合の動作を示す図である。 本発明に係る両圧送ローラの斜視図である。 図10に示す両圧送ローラの横断面図である。 図10に示す両圧送ローラの正面断面図である。 図10に示す旋回可能支持機構の動作説明図である。 図10に示す上下動支持機構の動作説明図である。 本発明の塗装ローラ刷毛を示す図である。 図15に示す塗装ローラ刷毛の断面図である。 図15に示す塗装ローラ刷毛の材質を示す図である。 図17に示す塗装ローラ刷毛の厚膜特性を示す図である。 図15に示す塗装ローラ刷毛の評価を示す図である。 図1に示す塗装ロボットの制御装置の概念図である。 図20に示す中央制御装置のブロック図である。 図20に示す塗装ロボットの教示軌跡を示す図である。 図20に示す制御装置の教示ブロックを示す図である。 図20に示す塗装ロボットの教示処理のフローチャートである。 図24の教示軌跡のプレイバック処理のフローチャートである。 図21に示す中央制御装置の全体処理のフローチャートである。 本発明の他の実施の形態に係る片圧送ローラの塗料供給システムと塗装駆動装置の片圧送ローラの斜視図である。 図27に示す片圧送ローラの分解斜視図である。
符号の説明
40 ローラ刷毛組立体
41 アーム
42 下部フレーム
44 塗料圧送管
50 旋回可能支持機構
51 延設板
53 旋回機構の中間フレーム
53a 基台
52 連結ピン
60 上下動支持機構
61 アーム
62 係止ピン
64 上部フレーム
71 中実円柱体
72 ローラ刷毛
73 軸中心孔
74 放射孔
75 拡散溝
78 ドラム
79 孔
81 ガスケット
82 円板
83 ボルト
84 ウーローラ
85 砂骨材ローラ
94 多関節型ロボット本体
95 中央制御装置
96 温度/湿度センサ
97 位置検出センサー
97a、b 光学式車種識別装置
100 塗料調合室
110 塗料供給系
111 塗料缶
112 ポンプ
112A ポンプ駆動用モータ
112B ポンプ室凹部
112C 係止段部
112D 下方の鍔部
112E 流入路凹部
112F 吐出路凹部
112G 仕切壁
112H 上方の鍔部
112J 第1凹部
112K 第2凹部
112L 仕切壁
112M サージタンクカバー
112N サージダイヤフラム
112N1 吸入側サージダイヤフラム
112N2 吐出側サージダイヤフラム
112P ポンプ室
112Q 脈動圧室
112S 吐出路
112T 吸入路
112U 吐出側逆止弁
112V 吸入側逆止弁
112W 仕切壁
1122 吸入弁座
1123 弁座体
1124 吐出弁座
1125 吸入側逆止弁収納凹部
1127 ポンプカバー
1128 ポンプダイヤフラム
1129 脈動圧導入路
113 レギュレータ
113A 目盛ゲージ
114 溶液用フィルタ
115 塗料タンク
115a タンク本体
115b 蓋
115c 補給配管
115h 給送配管
115e 底部
115f スクリーンメッシュ
115g 側壁
116 ポンプ
116A ポンプ駆動用モータ
120 レギュレータ
120A 目盛ゲージ
121 溶液用フィルタ
130 熱交換器
131a 冷水タンク
131b 温水タンク
132a 冷水ポンプ
132b 温水ポンプ
133a〜133f 配管
134a 三方弁
136 供給管
136 熱交換部
136a 一次側コイル(放熱部)
136b 二次側コイル
136c 供給管
136d 排出管
140 液量安定化装置
141 エアオペレート式コントロールバルブ
142 流量計
143 カウンタ
144 バリアアンプ
145 アナログメモリユニット
146 調節計
147 変換器
151〜154 配管
155 戻り配管
160 洗浄剤供給系
161 洗浄剤ドラム
162 ポンプ
162A ポンプ駆動用モータ
163 洗浄剤用フィルタ
170 塗装ブース
171、172 27、28 塗装ロボット
171a、172a、29 両圧送ローラ
173、174 CCV
175、176 配管
180 モータ
181 教示メモリ
182 逆運動学演算部
183 順運動学演算部
184 サーボコントローラ
185 回転角度計
400 エジェクタポンプ
410 吸込み口
420 入口
430 流入管
440 出口
450 ポンプ内室
460 漏斗状内面
500 塗料フィルタ
501、502 ジョイント
503 フィルタカートリッジ
504 ガイドスプリング
505 各種計測用ゲージ接続部
511 ヘッド
511a 入口ノズル
512 底板カバー
513 シェル
514 ロッド
515 フィルタハウジング
731 塗料流量制御装置
741 アーム
742 ロボット制御装置
750 CPU
751 RAM
752 ROM
753 表示装置
754 キーボード
755 インタフェース
831〜836 ディフューザ単体
900 片圧送ローラ
901 ローラ刷毛
901a 筒状ローラ
901b 刷毛素体
902 ディフューザ
903 ローラ支持体
904 ハンドル
906 ローラシャフト
906a 塗料供給孔

Claims (10)

  1. 塗料缶から塗料を補給される塗料タンクと、被塗装物に塗料を塗る塗装装置と、前記塗料タンクから前記塗装装置へ通じる配管と、該配管内に設けられ前記塗装装置へ塗料を給送するポンプと、を有する自動ローラ塗装システムであって、前記塗装装置が、軸中心を貫通する軸中心孔と該軸中心孔の複数箇所から半径方向に放射状に延びる放射孔とを残して中実をなす中実円筒体と、該中実円筒体の外周に取り付けられる塗布用ローラと、該塗布用ローラの前記中実円筒体の前記軸中心孔両端に接続される塗料圧送管と、前記塗布用ローラを前記塗布用ローラの片側又は両端で回転可能に支持するアーム部と、該アーム部を前記塗布用ローラの軸を含む垂直面と平行な面で旋回可能に支持する旋回可能支持機構と、該アーム部を上下方向に移動可能に支持する上下可能支持機構と、を備えて成る曲面対応ローラ式塗布装置と、
    該曲面対応ローラ塗布装置を取りつけた3次元方向に移動可能な3次元移動ロボットと、
    塗装する車種に応じて前記3次元移動ロボットを制御するロボット制御装置と、
    塗装する車種に応じて前記曲面対応ローラ塗布装置へ圧送する塗料流量を制御する塗料流量制御装置と、
    塗装ブースへ搬送される車種を識別する車種識別装置と、を備え、
    前記車種識別装置の出力を前記ロボット制御装置と前記塗料流量制御装置に入力することを特徴とする自動ローラ塗装システム。
  2. 前記車種識別装置は車に向けて発射する発光器と該発光器から発射された光を受光する受光器を備え、該受光器の受光状態から車高又は車幅を測定して車種を識別することを特徴とする請求項1記載の自動ローラ塗装システム。
  3. 前記3次元移動ロボットは、前記識別された車種毎に動作軌跡を切換えて実施されるティーチング・プレイバック方式により駆動されることを特徴とする請求項2記載の自動ローラ塗装システム。
  4. 塗料に混入した異物を除去する溶液用フィルタを前記塗料タンクから前記塗装装置へ通じる配管内に設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の自動ローラ塗装システム。
  5. 前記配管内の塗料流量の変動を無くして前記塗装装置の塗布量を一定に保つための流量計を用いた流量制御を行う液量安定化装置を前記塗料タンクから前記塗装装置へ通じる配管内に設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の自動ローラ塗装システム。
  6. 前記塗装装置内の塗料を最適温度に調節して供給するために熱交換器を前記塗料タンクから前記塗装装置へ通じる配管内に設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の自動ローラ塗装システム。
  7. 前記塗料タンクから前記塗装装置へ給送された塗料のうち使用されなかった剰余塗料を前記塗料タンクまで戻す戻し配管を設けたことを特徴とする1〜6のいずれか1項記載の自動ローラ塗装システム。
  8. 前記戻し配管の先端部が前記塗料タンク内の液面内に突出しかつタンク側壁に沿って周方向に折曲していることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の自動ローラ塗装システム。
  9. 前記塗料タンクから前記塗装装置へ通じる配管内に設けられた塗色切替弁と、洗浄剤タンクからの洗浄剤を前記塗色切替弁に導く配管と、該配管内に設けられ前記塗色切替弁へ洗浄剤を給送するポンプと、を備えたことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項記載の自動ローラ塗装システム。
  10. 前記塗布用ローラは前記中実円筒体の外周に取り付けられる繊維ローラとセルの集合体による複層構造のローラ刷毛とから構成されることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項記載の自動ローラ塗装システム。
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