JP2005230682A - 遠心式オイルフィルタ - Google Patents
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Abstract
【課題】分散性の高い潤滑油中からでもスラッジを効率良く遠心分離し得るようにした遠心式オイルフィルタを提供する。
【解決手段】潤滑油中のスラッジを遠心分離するようした遠心式オイルフィルタに関し、潤滑油6に含まれる添加剤の分散機能の低下によりスラッジの凝集が促進される温度帯まで潤滑油の温度を上昇し得る加熱手段として、ロータ3を収容しているケーシング1の内側面に電気ヒータ11を付設する。
【選択図】図1
【解決手段】潤滑油中のスラッジを遠心分離するようした遠心式オイルフィルタに関し、潤滑油6に含まれる添加剤の分散機能の低下によりスラッジの凝集が促進される温度帯まで潤滑油の温度を上昇し得る加熱手段として、ロータ3を収容しているケーシング1の内側面に電気ヒータ11を付設する。
【選択図】図1
Description
本発明は、遠心式オイルフィルタに関するものである。
一般的に、自動車等のエンジンに用いられる潤滑油は、そのエンジン内を循環させて繰り返し何度も使用されることになるが、エンジン内を通る際に、金属同士の摺動部分で生じた金属粉や、シリンダ内での燃焼により生じた煤等のスラッジが混じってしまうので、このようなスラッジをオイルフィルタを通して捕捉することにより潤滑系統から除去する必要があり、この種のオイルフィルタとしては、ペーパーフィルタ等を利用した濾過式オイルフィルタや、潤滑油中からスラッジを遠心分離するようにした遠心式オイルフィルタ等といった各種の方式のものが知られている。
図3は従来における遠心式オイルフィルタの一例を示すもので、ケーシング1内の中央に直立するスピンドル2に対しロータ3が回転自在に装着されており、該ロータ3は上部開放のロータボディ4と、これを上方から被包するロータカバー5とにより構成されて一体的に回転するようになっている。
そして、ここに図示している例では、系内の油圧が高まった時に潤滑油6の一部を導いてスラッジを除去するバイパスオイルフィルタとして適用した場合を例示しており、潤滑油6が下方の油通路7からローカットバルブ8をスプリング9の反発力に抗して押し開くことでスピンドル2の軸心部に導かれ、該スピンドル2の軸心部からロータ3内に導入されるようにしてある。
ここで、前記ロータボディの底部には、ロータ3の反回転方向に向けて噴出口10が開口(図4参照)されており、ここから噴出される潤滑油6の反動によりロータ3が高速回転し、この際の遠心力により潤滑油6中のスラッジが遠心分離されてロータボディ4の内側壁に付着堆積するようになっている。
尚、この種の遠心式オイルフィルタに関連する先行技術文献情報としては下記の特許文献1や特許文献2等がある。
実開平6−31844号公報
実開平6−31847号公報
しかしながら、近年における潤滑油6が、以前に比べて分散性の高いものとなってきている一方、エンジンでの燃焼性の向上によりスラッジを成す煤の粒子径等は小さくなってきているので、遠心式オイルフィルタでスラッジを効率良く遠心分離することが難しくなってきているのが実情である。
本発明は上述の実情に鑑みてなしたもので、分散性の高い潤滑油中からでもスラッジを効率良く遠心分離し得るようにした遠心式オイルフィルタを提供することを目的としている。
本発明は、潤滑油中のスラッジを遠心分離するようした遠心式オイルフィルタであって、潤滑油に含まれる添加剤の分散機能の低下によりスラッジの凝集が促進される温度帯まで潤滑油の温度を上昇し得るよう加熱手段を備えたことを特徴とするものである。
而して、加熱手段により潤滑油の温度を約120〜130℃程度の温度帯まで上昇させると、潤滑油に含まれる添加剤の分散機能が低下してスラッジの凝集が促進されるので、該スラッジの粒子径が大きくなって遠心力が作用し易くなり、該スラッジの遠心力による分離効率が大幅に向上されることになる。
また、本発明においては、フィルタ内の潤滑油の温度を検出する温度センサと、該温度センサからの検出信号に基づき前記潤滑油の温度が所要の温度帯に保持されるように加熱手段の作動を制御する制御装置とを備えることが好ましい。
即ち、高速走行時等における潤滑油の温度が十分に高い場合には、特に加熱手段により潤滑油を暖める必要がなく、また、加熱手段を作動させた場合であっても、潤滑油の温度を約130℃を超えて必要以上に上昇させてしまうことは、いたずらに潤滑油の劣化を促進してしまうことになるからである。
尚、本発明における加熱手段には、例えば、ケーシングの内側面に付設された電気ヒータを採用することが可能であり、このようにすれば、電気ヒータに通電して発熱させることにより潤滑油を必要温度まで上昇させることが可能である。
上記した本発明の遠心式オイルフィルタによれば、下記の如き種々の優れた効果を奏し得る。
(I)本発明の請求項1、2、3に記載の発明によれば、潤滑油の温度を約120〜130℃程度の温度帯まで上昇させてスラッジの凝集を促進させ、該スラッジの粒子径を物理的に大きくすることで遠心力によるスラッジの分離効率を大幅に向上することができるので、近年における分散性の高い潤滑油中からでもスラッジを効率良く遠心分離することができる。
(II)特に本発明の請求項2に記載の発明によれば、加熱手段による不必要な加熱が極力回避されることになり、前記加熱手段を作動させるための投入エネルギーを必要最小限に抑制することができるので、ランニングコストの大幅な低減化を図ることができる。
以下本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1及び図2は本発明を実施する形態の一例を示すもので、図3及び図4と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。
図1は前述の図3及び図4における遠心式オイルフィルタと略同様に構成した本形態例の遠心式オイルフィルタを示し、この遠心式オイルフィルタでは、ロータ3を収容しているケーシング1の内側面に電気ヒータ11(加熱手段)を付設し、潤滑油6に含まれる添加剤(琥珀酸イミド)の分散機能の低下によりスラッジの凝集が促進される約120〜130℃程度の温度帯まで潤滑油6の温度を上昇し得るようにしてある。
ここで、この電気ヒータ11には、バッテリ12からの電流が給電装置13を介して供給されるようになっており、該給電装置13は、制御装置14からの制御信号14aに従い前記電気ヒータ11への通電と非通電を適宜に切り換えるようになっている。
一方、前記制御装置14には、遠心式オイルフィルタのケーシング1における適宜位置に装着したサーミスタ15(温度センサ)からの検出信号15aが入力されており、該検出信号15aに基づきフィルタ内の潤滑油6の温度が所要の温度帯に保持されるように前記給電装置13に向け制御信号14aが出力されるようになっている。
このようなサーミスタ15と制御装置14とを備えれば、高速走行時等における潤滑油6の温度が十分に高い場合での電気ヒータ11による不必要な加熱が回避されることになり、また、潤滑油6の温度を必要以上に上昇させてしまうことも未然に回避されることになる。尚、潤滑油6の温度を約130℃を超えて必要以上に上昇させてしまうことは、いたずらに潤滑油6の劣化を促進してしまうことになるので極力避けるべきである。
而して、以上のように遠心式オイルフィルタを構成すれば、電気ヒータ11により潤滑油6の温度を約120〜130℃程度の温度帯まで上昇させた場合に、潤滑油6に含まれる添加剤(琥珀酸イミド等)の分散機能が低下してスラッジの凝集が促進されるので、該スラッジの粒子径が大きくなって遠心力が作用し易くなり、該スラッジの遠心力による分離効率が大幅に向上されることになる。
事実、図2にグラフで示す通り、潤滑油6の温度が約120℃近辺まで上昇すると、これ以降の温度上昇で急激にスラッジの粒径が大きくなる現象が起こり、スラッジが遠心分離し易くなることが確認されている。尚、このようなスラッジの凝集現象は、潤滑油6の品質が低いものほど顕著に現れることも判っている。
従って、上記形態例によれば、潤滑油6の温度を約120〜130℃程度の温度帯まで上昇させてスラッジの凝集を促進させ、該スラッジの粒子径を物理的に大きくすることで遠心力によるスラッジの分離効率を大幅に向上することができるので、近年における分散性の高い潤滑油6中からでもスラッジを効率良く遠心分離することができる。
また、特に本形態例においては、サーミスタ15と制御装置14とを備えた構成を採用しているので、電気ヒータ11による不必要な加熱が極力回避されることになり、前記電気ヒータ11を作動させるための投入エネルギーを必要最小限に抑制することができるので、ランニングコストの大幅な低減化を図ることができる。
更に付言しておくと、一般的なオイルフィルタでは、オイルクーラを経た潤滑油6が導かれるのが通常であるが、本発明のように構成した遠心式オイルフィルタの場合には、オイルクーラを迂回させて潤滑油6を導くようにしても良く、このようにした方が比較的暖かい潤滑油6を遠心式オイルフィルタに導くことができて、加熱手段を作動させるための投入エネルギーをより一層抑制することができる。
尚、本発明の遠心式オイルフィルタは、上述の形態例にのみ限定されるものではなく、加熱手段は図示例の電気ヒータに限定されないこと、また、温度センサはサーミスタに限定されないこと、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
1 ケーシング
3 ロータ
6 潤滑油
11 電気ヒータ(加熱手段)
14 制御装置
14a 制御信号
15 サーミスタ(温度センサ)
15a 検出信号
3 ロータ
6 潤滑油
11 電気ヒータ(加熱手段)
14 制御装置
14a 制御信号
15 サーミスタ(温度センサ)
15a 検出信号
Claims (3)
- 潤滑油中のスラッジを遠心分離するようした遠心式オイルフィルタであって、潤滑油に含まれる添加剤の分散機能の低下によりスラッジの凝集が促進される温度帯まで潤滑油の温度を上昇し得るよう加熱手段を備えたことを特徴とする遠心式オイルフィルタ。
- フィルタ内の潤滑油の温度を検出する温度センサと、該温度センサからの検出信号に基づき前記潤滑油の温度が所要の温度帯に保持されるように加熱手段の作動を制御する制御装置とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の遠心式オイルフィルタ。
- 加熱手段がケーシングの内側面に付設された電気ヒータであることを特徴とする請求項1又は2に記載の遠心式オイルフィルタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004042675A JP2005230682A (ja) | 2004-02-19 | 2004-02-19 | 遠心式オイルフィルタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004042675A JP2005230682A (ja) | 2004-02-19 | 2004-02-19 | 遠心式オイルフィルタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005230682A true JP2005230682A (ja) | 2005-09-02 |
Family
ID=35014182
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004042675A Pending JP2005230682A (ja) | 2004-02-19 | 2004-02-19 | 遠心式オイルフィルタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005230682A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20140378289A1 (en) * | 2012-03-12 | 2014-12-25 | Marco Schweikart | Oil Cleaning Device of an Engine Oil Circuit |
KR101679496B1 (ko) | 2012-05-18 | 2016-11-24 | 알파 라발 코포레이트 에이비 | 원심 분리기 |
KR101900036B1 (ko) * | 2016-10-07 | 2018-09-19 | 주식회사 명진기공 | 나선형집유부와 오일멜팅부를 구비한 집진기 |
-
2004
- 2004-02-19 JP JP2004042675A patent/JP2005230682A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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