JP2005230051A - 電位治療器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 人体負荷の形態や、治療人数が変化する場合にも、出力波形の陰電位(最大値)と陽電位(最大値)の比率を一定の比率、例えば3:1に維持する。
【解決手段】 高圧昇圧トランス(T)と、高圧昇圧トランスTの一方のタップ(t1)にアノードが接続されたダイオード(D1)と、ダイオード(D1)のカソードに一方の端子が接続された保護用インピーダンス素子(R1)と、高圧昇圧トランス(T)の他方のタップ(t2)にカソードが接続されたダイオード(D2)と、ダイオード(D2)のアノードと保護用インピーダンス素子(R1)の他方の端子との接続点に一方の端子が接続された保護用インピーダンス素子(R2)と、接続点にアノードが接続され保護用インピーダンス素子(R2)と並列接続されたダイオード(D3)と、保護用インピーダンス素子(R2)の他方の端子とダイオード(D3)のカソードとの接続点とする出力端子(EO)とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】 高圧昇圧トランス(T)と、高圧昇圧トランスTの一方のタップ(t1)にアノードが接続されたダイオード(D1)と、ダイオード(D1)のカソードに一方の端子が接続された保護用インピーダンス素子(R1)と、高圧昇圧トランス(T)の他方のタップ(t2)にカソードが接続されたダイオード(D2)と、ダイオード(D2)のアノードと保護用インピーダンス素子(R1)の他方の端子との接続点に一方の端子が接続された保護用インピーダンス素子(R2)と、接続点にアノードが接続され保護用インピーダンス素子(R2)と並列接続されたダイオード(D3)と、保護用インピーダンス素子(R2)の他方の端子とダイオード(D3)のカソードとの接続点とする出力端子(EO)とを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は電位治療器に係り、特に、出力側の電極に300V〜10000V程度の高電圧電界を発生させて、その電界内に置かれた人体の部位に対して血液中のナトリウムやカルシウムのイオン化量を正常な値に誘引することにより、肩こりや頭痛・慢性便秘、不眠症などの不快な症状を治療する電位治療器に関する。
従来の電位治療器には、AC電源に半波整流器を接続して陰電位を得るものがあるが、このような回路では半波整流電圧により陰電位検出用のネオン管を点灯させているので、ネオン管の片側電極だけが点灯し、これだけでは光量が少なくて陰電位の発生を視認し難いという問題点があった。そこで、この問題点を解消するために、例えば、図8に示すような回路構成の電位治療器が提案されている(特許文献1参照)。
[従来例]
[従来例]
図8に示す従来の電位治療器の回路は、主な回路要素としてAC100V電源に接続された高圧昇圧トランス(Tx1)と、高圧昇圧トランス(Tx1)出力に接続された整流回路1、及びネオン点灯回路2とを備えている。前記整流回路1とネオン点灯回路2は直列接続されて高圧昇圧トランス(Tx1)出力の所定の電位と接地との間に接続されており、また、前記整流回路1はコンデンサとダイオードとが並列接続されている。
前記図8に示す回路では、ネオン点灯電圧補正コンデンサ(C1)の作用により、ネオン点灯回路2に印加される電位には、陰電位のみではなく、僅かに陽電位領域が発生し、これにより、ネオン管2の両電極が点灯するので、陰電位の発生を視認し易くなる。
また、出力口に接続された電極(電床)に標準的な人体が乗ると、出力波形において、陰電位対陽電位が丁度3:1の比率になるように回路定数を設定することができるので、非常に有効な回路である。
図10に示すグラフは、図8に示す従来の電位治療器の出力電位を、標準体型のユーザを負荷として測定した測定結果を示している。また、図11に示すグラフは、図8に示す従来の電位治療器の出力電位を、低負荷人体のユーザを負荷として測定した測定結果を示している。更に、図12に示すグラフは、図8に示す従来の電位治療器の出力電位を、高負荷人体のユーザを負荷として測定した測定結果を示している。
[他の従来例]
[他の従来例]
従来の電位治療器の他の回路例として、図9に示すように、1次コイル(L1)に商用電源ACを接続した交流昇圧トランス(Tx)の20〜30KV程度の高圧2次コイルLの両端に、並列の、所謂ハイメグ抵抗(R1x)(50〜60MΩ)と、ダイオード(D1x)と、この並列回路と直列にハイメグ抵抗(R2x)(30〜40MΩ)と、逆流防止ダイオード(D2x)とを備えた回路がある(特許文献2参照)。
前記図9に示す回路では、高圧昇圧トランス(Tx)の出力両端に接続されたダイオード(D1x)と抵抗(R1x)の並列回路に、更に抵抗(R2x)とダイオード(D2x)とを直列に接続した正電圧ブリーダ回路により、マイナス側電位とプラス側電位の比率が3:1になるようにしている。このような構成により、健康な人体内における正負イオンの理想的存在比率に等しい割合で生体に交流電位を印加できるので、治療効果に有効性と速効性を持たせ、且つ拒否反応の発生を防止することができるとしている。
しかしながら、前記背景技術で述べた従来の電位治療器にあっては、例えば、特許文献1に開示された回路の場合、人間の体重や身長・容姿などは千差万別であるので、人体が乗った時に必ずしも一定の負荷条件になることはないし、電床を2枚接続して2人用で使う場合など、負荷のインピーダンスが変わることによって陰電位の最大値と陽電位の最大値の比率がずれてしまうという問題点があった。
また、特許文献2に開示された回路の場合は、出力に接続された負荷インピーダンスが前記ブリーダ回路の一部と並列に接続されているので、回路内のインピーダンスを、負荷に影響されないように小さなインピーダンスにする必要がある。しかし、実際にこのように構成すると、前記ブリーダ回路内を通る電流が多大となるために、交流昇圧トランス(Tx)に大きな負荷をかけてしまう結果となり、実際には、ブリーダ回路のインピーダンスを、負荷側のインピーダンスと同等程度に設定せざるを得なくなり、結果的に、陰電位(最大値)と陽電位(最大値)の比率が、負荷側の状況に影響されるため、この比率を3:1に固定させることはできないという問題点があった。
更に、特許文献2に開示された電位治療器は、無負荷時(即ち、負荷が接続されていない場合、若しくは人体が電床に乗っていない場合)に、出力波形の陰電位(最大値)と陽電位(最大値)の比率が3:1となるように設計されているため、無負荷時の出力電圧実効値は、トランスの出力電圧実効値と同等とはならず、無負荷時のトランス出力実効値の測定が困難であった。そのため、本発明においては、無負荷時でもトランス出力実効値を容易に測定できるようにするために、無負荷時では、昇圧トランスの出力電位の実効値と略等しい電位が、電位治療器の出力電位となるように構成することも1つの課題であった。
本来、電位治療器は、人体負荷時に出力波形を観測し、マイナス側とプラス側の理想的な正負イオン存在比率で、人体に負荷されているかどうかを視認することが望まれる。しかしながら、従来の電位治療器では、出力コードを加工するなどして分岐させ、外部に用意した測定機器に接続するなどして、オシロスコープ等で波形を観測しなければならず、一般ユーザーが容易に危険もなく行えるものではなかった。また、使用する測定器類も高価であり、一般に容易に入手できるものでもないという課題があった。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、人体負荷の形態や、治療人数が変化する場合にも、出力波形の陰電位(最大値)と陽電位(最大値)の比率を一定の比率、例えば3:1に維持することができる電位治療器を提供することを目的としている。
本発明の他の目的は、交流昇圧トランスの出力の実効値を回路の出力に反映させることにより、負荷が接続されていない場合に、交流昇圧トランスの出力電圧を容易に測定することができる電位治療器を提供することにある。
本発明の更に他の目的は、人体負荷時に、マイナス側とプラス側の理想的な正負イオン存在比率で人体に負荷されているかどうかの測定を行う測定手段と、前記測定された電圧値を基に出力波形を表示する表示手段を設けることにより、前記出力波形を視認できるようにした電位治療器を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る請求項1の電位治療器は、人体に高電圧の電位を印加して、肩こりや頭痛・不眠症・慢性便秘などの治療を行う電位治療器であって、1次側に交流電源が接続され、2次側に第1のタップと、前記第1のタップとは出力電圧の瞬時値が異なる第2のタップとを有する高圧昇圧トランスと、前記第1のタップのプラス側電位のみを出力端子に導く第1の出力回路と、前記第2のタップのマイナス側電位のみを出力端子に導く第2の出力回路とを備えたことを要旨とする。
前記構成とすることにより、出力波形のプラス電位側の半波とマイナス電位側の半波をそれぞれ別々のタップの電圧から導き出すことを可能にすると共に、プラス電位とマイナス電位の絶対値の最大値に大小差を付けることを可能にしている。
また、本発明に係る請求項2の電位治療器は、人体に高電圧の電位を印加して、肩こりや頭痛・不眠症・慢性便秘などの治療を行う電位治療器であって、1次側に交流電源が接続され、2次側に第1のタップと、前記第1のタップとは出力電圧の瞬時値が異なる第2のタップとを有する高圧昇圧トランスと、前記第1のタップのプラス側電位のみを出力端子に導く第1の出力回路と、前記第2のタップのマイナス側電位のみを出力端子に導く第2の出力回路と、無負荷時に、前記第2のタップのプラス側電位のみを出力端子に導く第3の出力回路とを備えたことを要旨とする。
前記構成とすることにより、出力波形のプラス電位側の半波とマイナス電位側の半波をそれぞれ別々のタップの電圧から導き出すことを可能にすると共に、プラス電位とマイナス電位の絶対値の最大値に大小差を付けることを可能にし、然も、無負荷時に、前記第2のタップのプラス側電位のみを出力端子に導くことにより、負荷が接続されていない場合に、高圧昇圧トランスの出力電圧の実効値を容易に測定することが出来るようにしている。なお、前記高圧昇圧トランスの出力電圧の実効値の測定には、出力端子に接続した高入力インピーダンスの分圧器や高電圧デジタル電圧計等を用いることができる。
また、本発明に係る請求項1または請求項2記載の電位治療器において、前記第1の出力回路は、第1の整流素子、第2の整流素子、及び第1の電流制限インピーダンスとから成り、前記第2の出力回路は、第3の整流素子と、第2の電流制限インピーダンスとから成ることを要旨とする。そして、前記構成とすることにより、前記効果に加えて回路構成の簡単な電位治療器を実現している。
更に、本発明に係る請求項3記載の電位治療器において、前記第1の電流制限インピーダンスのインピーダンス値と、前記第2電流制限インピーダンスのインピーダンス値とが等しいことを要旨とする。
前記構成とすることにより、出力のマイナス側電位の絶対値の最大値と、プラス側電位の絶対値の最大値の比率を、負荷環境(負荷の大小や変動)に関わらず、常に3:1に固定することができるようにしている。なお、前記負荷環境は、例えば人体の体重・身長・性別などの違い、家屋の種類や床材料の違い、電床のサイズや治療人数の違い等によって変化する。
また更に、本発明に係る請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電位治療器において、前記第2のタップの電位の絶対値の最大値は、前記第1のタップの電位の絶対値の最大値よりも大であることを要旨とする。
前記構成とすることにより、出力のマイナス側電位の絶対値の最大値を、プラス側電位の絶対値の最大値よりも大きくすることを可能にしている(なお、これは、電位治療器であるための必要条件である)。
そして更に、本発明に係る請求項2記載の電位治療器において、前記第3の出力回路は、第4の整流素子及び第3の電流制限インピーダンスから成ることを要旨とする。
前記構成とすることにより、負荷が接続されていない場合に、高圧昇圧トランスの出力電圧の実効値を容易に測定することができる回路構成の簡単な電位治療器を実現している。
本発明に係る請求項1または請求項2記載の電位治療器において、出力口に供給される電位出力の電圧を一定間隔で測定を行う測定手段と、測定した電圧値を基に出力波形を表示する表示手段とを備えたことを要旨とする。
前記構成とすることにより、一般ユーザーが容易に、且つ安全に、然も安価に電位圧力の出力波形を視認することができ、理想的な一定の比率、例えば3:1の出力比率になっているかを確認することができる。
本発明に係る電位治療器によれば、人体負荷の形態や、治療人数等が変化する場合にも、出力波形の陰電位(最大値)と陽電位(最大値)の比率を治療にとって理想的な一定の比率、例えば3:1に維持することができる。
また、本発明に係る電位治療器によれば、無負荷時に、交流昇圧トランスの出力の実効値を回路の出力に導くことにより、負荷が接続されていない場合に、交流昇圧トランスの出力電圧を容易に測定できる。
また更に、本発明に係る電位治療器によれば、従来知られていた血圧を正常に調整する作用、血清のCaおよびCa2+を増加させ血液のpHをアルカリ性に傾かせる作用の他、コラーゲンの合成促進を図ることができる。
そして更に、本発明に係る電位治療器によれば、一般ユーザーが電位出力の出力波形を視認することができ、これによって理想的な出力比率になっているかを確認できる。
以下、本発明の電位治療器の最良の実施形態について、〔第1の実施形態〕、〔第2の実施形態〕の順に、図面を参照して詳細に説明する。
〔第1の実施形態〕
〔第1の実施形態〕
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電位治療器の回路構成を示す回路図である。図1において、本実施形態の電位治療器は、AC100〔V〕を電源として昇圧する高圧昇圧トランス(T)と、高圧昇圧トランスTの一方のタップ(t1)にアノードが接続されたダイオード(D1)と、ダイオード(D1)のカソードに一方の端子が接続された保護用インピーダンス素子(R1)と、前記高圧昇圧トランスTの他方のタップ(t2)にカソードが接続されたダイオード(D2)と、ダイオード(D2)のアノードと保護用インピーダンス素子(R1)の他方の端子との接続点に一方の端子が接続された保護用インピーダンス素子(R2)と、前記接続点にアノードが接続され保護用インピーダンス素子(R2)と並列接続されたダイオード(D3)と、保護用インピーダンス素子(R2)の他方の端子とダイオード(D3)のカソードとの接続点として成る出力端子(EO)とを備える。
本実施形態では、電源を、AC100〔V〕としたが、一般に、本発明では、電源として任意の交流電源を使用して構成することができる。また、本実施形態では、高圧昇圧トランス(T)のタップ(t1)からは3000〔V〕の電位が取り出され、タップ(t2)からは9000〔V〕の電位が取り出されるものとしているが、一般に、本発明では、タップ(t2)の電位(瞬時値の絶対値)がタップ(t1)の電位(瞬時値の絶対値)に比べて常に高いものでありさえすればよく、この条件で、タップ(t1),(t2)の電位は、それぞれ任意の電位とすることが可能である。
なお、ダイオード(D1)、保護用インピーダンス素子(R1)、及びダイオード(D3)を結んで成るラインの回路は、請求項1または請求項2記載の第1の出力回路に相当し、ダイオード(D2)と、保護用インピーダンス素子(R2)を結んで成るラインの回路は、請求項1または請求項2記載の第2の出力回路に相当する。
また、ダイオード(D1)は、請求項3記載の第1の整流素子、ダイオード(D2)は、請求項3記載の第3の整流素子、ダイオード(D3)は、請求項3記載の第2の整流素子にそれぞれ相当する。
更に、保護用インピーダンス素子(R1)は、請求項3記載の第1の電流制限インピーダンス、保護用インピーダンス素子(R2)は、請求項3記載の第2の電流制限インピーダンスにそれぞれ相当する。
以下、本実施形態の電位治療器の動作について説明する。高圧昇圧トランス(T)の出力側のタップ(tl)は、AC・3000〔V〕を出力するが、該タップ(tl)にはプラス側の電流のみを通すように、ダイオード(D1)のアノード側が接続されており、更に、該ダイオード(D1)と直列に、出力の電流を制限するための数MΩの保護用インピーダンス素子(R1)が接続されている。前記保護用インピーダンス素子(R1)とダイオード(D1)との直列接続回路から出力されるプラス側の半波(電流成分)は、更に、ダイオード(D3)を介して出力端子(EO)に導かれる。
また、高圧昇圧トランス(T)の出力側のタップ(t2)は、AC・9000〔V〕を出力するが、該タップ(t2)にはマイナス側の電流のみを流すように、ダイオード(D2)のカソード側が接続されており、且つダイオード(D2)のアノード側は、ダイオード(D1)と保護用インピーダンス素子(R1)とから成る前記直列接続回路の出力側と接続されている。この接続点のマイナス電位は、更に出力電流を制限するための数MΩの保護用インピーダンス素子(R2)を介して出力端子(EO)に導かれる。
ここで、保護用インピーダンス素子(R1)のインピーダンスと、保護用インピーダンス素子(R2)のインピーダンスとを同じ値にすれば、負荷環境、例えば人体の体重・身長・性別などの違い、家屋の種類や床材料の違い、電床のサイズや治療人数の違いなどにより負荷がどのように変動しても、マイナス側の波形(電流成分)の減衰率と、プラス側の波形(電流成分)の減衰率とを等しくすることができる。
従って、前記のように構成することにより、負荷の変動がある場合にも、負荷には関わらず、マイナス側の波形(電流成分)の最大値と、プラス側の波形(電流成分)の最大値との比率を、出力側のタップ(tl)の電圧(瞬時値)と、出力側のタップ(t2)の電圧(瞬時値)との電圧比と同様に、常に一定値に維持することができる。
図2は、本発明の第1の実施形態に係る電位治療器の出力電位を示すグラフである。図2に示すグラフは、本発明の第1の実施形態に係る電位治療器の標準体型のユーザを負荷とした場合の出力電位の測定結果を、縦軸に出力電位、横軸に経過時間をとって示している。
図3は、本発明の第1の実施形態に係る電位治療器の出力電位を示す他のグラフである。図3に示すグラフは、本発明の第1の実施形態に係る電位治療器の低負荷体型のユーザを負荷とした場合の出力電位の測定結果を、縦軸に出力電位、横軸に経過時間をとって示しており、マイナス側電位の最大値を、図2に示すグラフのマイナス側電位の最大値に合わせるように、縦軸の感度調整を行って表示している。図3に示すグラフは、図2に示すグラフと比べて、出力電位(縦軸)の比率が、経過時間(横軸)の全ての値域で、殆ど一致する(グラフがほぼぴったりと重なる)ことが視認できる。
図4は、本発明の第1の実施形態に係る電位治療器の出力電位を示す他のグラフである。図4に示すグラフは、本発明の第1の実施形態に係る電位治療器の高負荷体型のユーザを負荷とした場合の出力電位の測定結果を、縦軸に出力電位、横軸に経過時間をとって示しており、マイナス側電位の最大値を、図2に示すグラフのマイナス側電位の最大値に合わせるように、縦軸の感度調整を行って表示している。図4に示すグラフは、図2,3に示すグラフと比べて、出力電位(縦軸)の比率が、経過時間(横軸)の全ての値域で、殆ど一致する(グラフがぴったりと重なる)ことが視認できる。
前記実施形態によれば、出力波形のプラス電位側に係る半波と、マイナス電位側に係る半波とを、それぞれ異なる電圧値のタップ(t1,t2)から導き出せるように構成したので、如何なる負荷変動に対しても、常にマイナス側電位とプラス側電位の波形の最大値の比率を3:1に固定することができる効果がある。
〔第2の実施形態〕
〔第2の実施形態〕
図5は、本発明の第2の実施形態に係る電位治療器の回路構成を示す回路図である。図5に示す本発明の第2の実施形態に係る電位治療器の回路構成は、本発明の第1の実施形態に係る電位治療器の回路構成(図1)にダイオード(D4)とインピーダンス(R3)の直列接続(バイパス回路)が追加されただけであり、このバイパス回路を除く他の構成要素については第1の実施形態に係る電位治療器の回路構成と同じ動作であるので、以下では、ダイオード(D4)とインピーダンス(R3)の動作のみを説明する。なお、ダイオード(D4)とインピーダンス(R3)を結んで成るラインの回路は、請求項2記載の第3の出力回路に相当する。また、ダイオード(D4)は、請求項6記載の第4の整流素子に相当し、インピーダンス(R3)は、請求項6記載の第3の電流制限インピーダンスに相当する。
第2の実施形態に係る電位治療器は、第1の実施形態に係る電位治療器の回路(図1)の高圧昇圧トランス(T)の出力側のタップ(t2)とダイオード(D2)のカソードとの接続点と、出力端子(EO2)との間に、ダイオード(D4)と電流制限インピーダンス(R3)との直列接続から成るバイパス回路を接続している。ダイオード(D4)のカソードは、電流制限インピーダンス(R3)の一方の端子に接続され、該電流制限インピーダンス(R3)の他方の端子は出力端子(EO2)と接続されている。なお、前記バイパス回路は直列回路であるため、図5に示すダイオード(D4)と電流制限インピーダンス(R3)の接続順序を逆にしてもよい。
より具体的には、高圧昇圧トランス(T)の9000〔V〕の電位を出力するタップ(t2)とダイオード(D2)のカソードとの接続点に、プラス側電位のみを取り出すためのダイオード(D4)のアノードを接続し、更に、ダイオード(D4)のカソードに、20MΩ〜150MΩ程度の高抵抗値を有する電流制限インピーダンス(R3)の一方の端子を接続し、且つ該電流制限インピーダンス(R3)の他方の端子を出力端子(EO2)に接続するバイパス回路を設けている。このように構成することにより、負荷電流が流れない無負荷の状態では、このバイパス回路より供給されるプラス側電位(9000〔V〕と略同電位)が、出力端子(EO2)に導かれるので、無負荷の状態において、負荷位置に測定器を配置することにより、出力端子(EO2)を介して、高圧昇圧トランスTの出力実効値を容易に測定することができる。
図6は、本発明の第2の実施形態に係る電位治療器の出力電位を示すグラフである。図6に示すグラフは、本発明の第2の実施形態に係る電位治療器の無負荷時の出力電位の測定結果を、縦軸に出力電位、横軸に経過時間をとって示している。図6に示すグラフからは、無負荷時はマイナス側とプラス側が波形比率1:1となり、マイナス側の電位(絶対値)に比べて、何ら遜色のないプラス側の電位(絶対値)が確保されて出力されていることが視認できる。
前記実施形態によれば、無負荷時に、高圧昇圧トランス(T)のタップ(t2)の出力電位と略同電位のプラス側電位が出力端子(EO2)に導かれるようなバイパス回路を設けたので、無負荷時に、高圧昇圧トランスTの出力実効値を容易に測定できる効果がある。
図7は、本発明電位治療器本体Mの出力口での出力電圧を一定間隔で測定し、測定した電圧値を基に出力波形を表示することのできる表示手段Sを、電位治療器本体Mの前面パネルPに配置した正面図である。一般ユーザーは前記表示手段Sにより、高価な測定機器を入手し測定しなくとも、これまでと同様の簡単な操作をすることによって、容易に前面パネルPに配置した表示手段Sで出力波形の確認を行うことができる。
[実験例]
[実験例]
前記第1・第2実施例と同等の出力波形を有する電位治療器を用いて、擬似老化モデルラットのコラーゲン合成に及ぼす影響についてテストした。擬似老化モデルラットは6%タンパク食で3週間飼育し作成した。前記電位治療器を1,4および6週間連続負荷し、実験終了の1週間前にFEP肉芽形成実験を行った。6週間の連続使用により肉芽重量は87%,肉芽中のhydoxyproline量は71%それぞれ有意に(p<0.05)増加し、擬似老化により低下したコラーゲン合成能を賦活させた。肉芽の組織学的所見は、毛細血管が著しく発達し、血管内皮細胞は肥厚し、リンパ球、線維芽細胞が多数観察され、形成されたコラーゲン線維は太く良く発達していた。肉芽形成は創傷治癒の初期段階に位置し、電位負荷による線維芽細胞の発達は肉芽の成熟を促進し、創傷治癒過程を促進するものと考える。
前記実験の結果、本発明の第1・第2実施例に係る電位治療器も、本実験例と同等の出力波形を有するものであるため、本発明の第1・第2実施例に係る電位治療器においても、本実験に基づくと同一の結果を生ずるものであると当然類推できるものである。
そして、前記擬似老化モデルラットへのテスト結果から、当然人体においてもコラーゲンの合成・促進を図ることができるものであると推察される。
T 高圧昇圧トランス
EO 出力端子
D1,D2,D3,D4 ダイオード
R1,R2 保護用インピーダンス素子
R3 インピーダンス
t1,t2 タップ
EO 出力端子
D1,D2,D3,D4 ダイオード
R1,R2 保護用インピーダンス素子
R3 インピーダンス
t1,t2 タップ
Claims (7)
- 人体に高電圧の電位を印加して治療を行う電位治療器であって、
1次側に交流電源が接続され、2次側に第1のタップと、前記第1のタップとは出力電圧の瞬時値が異なる第2のタップとを有する高圧昇圧トランスと、
前記第1のタップのプラス側電位のみを出力端子に導く第1の出力回路と、
前記第2のタップのマイナス側電位のみを出力端子に導く第2の出力回路と、
を備えたことを特徴とする電位治療器。 - 人体に高電圧の電位を印加して治療を行う電位治療器であって、
1次側に交流電源が接続され、2次側に第1のタップと、前記第1のタップとは出力電圧の瞬時値が異なる第2のタップとを有する高圧昇圧トランスと、
前記第1のタップのプラス側電位のみを出力端子に導く第1の出力回路と、
前記第2のタップのマイナス側電位のみを出力端子に導く第2の出力回路と、
無負荷時に、前記第2のタップのプラス側電位のみを出力端子に導く第3の出力回路と、
を備えたことを特徴とする電位治療器。 - 前記第1の出力回路は、第1の整流素子、第2の整流素子、及び第1の電流制限インピーダンスとから成り、前記第2の出力回路は、第3の整流素子と、第2の電流制限インピーダンスとから成ることを特徴とする請求項1または請求項2記載の電位治療器。
- 前記第1の電流制限インピーダンスのインピーダンス値と、前記第2電流制限インピーダンスのインピーダンス値とが等しいことを特徴とする請求項3記載の電位治療器。
- 前記第2のタップの電位の絶対値の最大値は、前記第1のタップの電位の絶対値の最大値よりも大であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電位治療器。
- 前記第3の出力回路は、第4の整流素子及び第3の電流制限インピーダンスから成ることを特徴とする請求項2記載の電位治療器。
- 請求項1または請求項2記載の電位治療器において、出力口に供給される電位出力の電圧を、一定間隔で測定を行う測定手段と、測定した電圧値を基に出力波形を表示する表示手段とを備えたことを特徴とする電位治療器。
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US10183921B2 (en) | 2013-04-18 | 2019-01-22 | Qbiotics Limited | Methods and compositions for wound healing |
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