JP2005228895A - トランジスタアレイ及びその製造方法並びに画像処理装置 - Google Patents

トランジスタアレイ及びその製造方法並びに画像処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ポリシリコン薄膜トランジスタとアモルファスシリコン薄膜トランジスタとを備えて構成されるトランジスタアレイ、並びに、該トランジスタアレイを適用した画像処理装置において、小型薄型化を図りつつ、低コストで動作特性に優れた素子構造及びその製造方法を提供する。
【解決手段】トランジスタアレイの素子構造は、単一の基板SUB上に、低温ポリシリコン半導体層を用いた薄膜トランジスタ構造を有するpチャネル型及びnチャネル型の電界効果型トランジスタFETp、FETnと、アモルファスシリコン半導体層を用いた薄膜トランジスタ構造を有する電界効果型トランジスタFETxと、が混在して形成され、かつ、少なくとも、低温ポリシリコン半導体層21p、21nが、アモルファスシリコン半導体層11に対して、下層側(基板SUB側)に設けられた構成を有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、トランジスタアレイ及びその製造方法並びに画像処理装置に関し、特に、アモルファスシリコン薄膜トランジスタとアモルファスシリコン薄膜トランジスタとを備えて構成されるトランジスタアレイの素子構造及びその製造方法、並びに、該トランジスタアレイを適用した画像処理装置に関する。
近年、個人認証を必須とする電子決済やクレジット等のサービスの提供や、セキュリティ意識の高まり等により、指紋をはじめとする人間固有の生体データを用いて、個人を特定する個人認証技術(バイオメトリックテクノロジー)を適用するための研究開発が盛んに行われている。
一方、近年、パーソナルコンピュータやテレビジョン等の映像機器のモニタ、ディスプレイとして、液晶表示装置(LCD)やプラズマ表示装置等が多用され、さらには、次世代の表示デバイスである有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、「有機EL素子」と略記する)や発光ダイオード等の自己発光素子を適用したディスプレイの、本格的な実用化、普及に向けた研究開発が盛んに行われている。
上述したような個人認証技術(指紋認証技術)に適用される画像読取装置や、液晶表示装置や有機ELディスプレイ等の画像表示装置は、例えば、ガラス基板等の絶縁性の基板上に形成され、二次元配列された表示画素やフォトセンサ等の読取画素からなる画素アレイと、該画素アレイを駆動させるための駆動回路を備えた構成を有している。
ここで、例えば画像表示装置においては、さらに低コスト化や小型化等を図るために、表示画素が形成された基板上に駆動回路を一体的に形成する、駆動回路一体型の画像表示装置の開発が盛んに行われ、実用化されてきている。このような駆動回路一体型の液晶表示装置においては、駆動回路をポリシリコン薄膜トランジスタを用いて形成するとともに、表示画素における駆動素子をアモルファスシリコン薄膜トランジスタにより形成する構成が知られている。この場合、駆動回路にポリシリコン薄膜トランジスタを用いることによって比較的良好な動作特性を得るとともに、表示画素の駆動素子にアモルファスシリコン薄膜トランジスタを用いることによって動作特性の安定した駆動素子を得ることができる。このような構成は、例えば特許文献1等に記載されている。
特公平5−9794号公報 (第2、3頁、図3)
しかしながら、上述したような画像読取装置や画像表示装置においては、以下に示すような課題を有していた。
すなわち、上述したような、駆動回路をポリシリコン薄膜トランジスタを用いて形成し、表示画素等の画素アレイの駆動素子をアモルファスシリコン薄膜トランジスタにより形成する構成においては、ポリシリコン薄膜トランジスタ及びアモルファスシリコン薄膜トランジスタは、共に共通の基板上に形成される。この場合、ポリシリコン薄膜トランジスタは、基板上に形成されたアモルファスシリコン膜を、例えばレーザー照射により結晶化を行うことによりポリシリコン層を形成し、このポリシリコン層を用いて形成されるため、基板上にアモルファスシリコン薄膜トランジスタとポリシリコン薄膜トランジスタとを形成する場合には、基板上にアモルファスシリコン膜を形成した後、ポリシリコン薄膜トランジスタを形成する駆動回路形成領域のみを選択的に結晶化して、ポリシリコン層を部分的に形成する工程が必要となる。
このため、アモルファスシリコン膜の結晶化を、例えばレーザー照射により行う場合においては、レーザー照射位置を高精度に制御するとともに、細いレーザービームをスキャンさせてアモルファスシリコン膜を選択的に結晶化することが必要となる。そのため、製造装置の高精度化が必要であるとともに、結晶化工程に比較的長い時間を要して、製造コストの上昇を招くという問題を有していた。
また、アモルファスシリコン膜の結晶化は、アモルファスシリコン膜を約600℃程度に加熱処理することによって行われるものであるため、結晶化する領域と結晶化しない領域を明確に分離することが難しく、そのためにアモルファスシリコン薄膜トランジスタからなる画素アレイとポリシリコン薄膜トランジスタからなる駆動回路とを、基板上に十分接近させて配置することが難しいという問題も有していた。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、アモルファスシリコン薄膜トランジスタとアモルファスシリコン薄膜トランジスタとを備えて構成されるトランジスタアレイ、並びに、該トランジスタアレイを適用した画像処理装置において、小型薄型化を図りつつ、低コストで動作特性に優れた素子構造及びその製造方法を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、単一の絶縁性の基板上に複数のトランジスタが設けられたトランジスタアレイにおいて、少なくとも、前記基板上に、ポリシリコンからなる第1の半導体層を用いたポリシリコン薄膜トランジスタと、アモルファスシリコンからなる第2の半導体層を用いたアモルファスシリコン薄膜トランジスタ構造を有する機能素子と、が一体的に形成され、かつ、前記第2の半導体層が、前記基板を基準にして前記第1の半導体層よりも上層側に設けられていることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載のトランジスタアレイにおいて、前記ポリシリコン薄膜トランジスタ、及び、前記機能素子は、各々複数の導電層を有し、前記機能素子の少なくとも何れか1つの前記導電層が、前記ポリシリコン薄膜トランジスタの何れか1つの前記導電層と共通の電極形成層に設けられていることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載のトランジスタアレイにおいて、前記トランジスタアレイは、前記基板上に、少なくとも、前記ポリシリコン薄膜トランジスタ相互、及び、前記ポリシリコン薄膜トランジスタと前記機能素子を接続するための複数の接続配線を有し、該複数の接続配線のうち、特定の接続配線を共用した構成を有していることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載のトランジスタアレイにおいて、前記機能素子は、前記第2の半導体層を用いたアモルファスシリコン薄膜トランジスタであることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載のトランジスタアレイにおいて、前記機能素子は、前記第2の半導体層により構成されるチャネル領域を挟んで設けられたソース電極及びドレイン電極と、前記第2の半導体層の上方及び下方に各々絶縁膜を介して設けられた第1のゲート電極及び第2のゲート電極と、を備えたダブルゲート型の薄膜トランジスタ構造を有するフォトセンサであることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載のトランジスタアレイにおいて、前記トランジスタアレイは、前記基板上の所定の領域に、前記機能素子を2次元配列した画素アレイと、前記画素アレイに隣接する周辺領域に、少なくとも、前記ポリシリコン薄膜トランジスタ相互を所定の回路形態で接続したドライバ回路と、を有していることを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項6記載のトランジスタアレイにおいて、前記ドライバ回路は、前記ポリシリコン薄膜トランジスタ及び前記アモルファスシリコン薄膜トランジスタとを含んで構成されていることを特徴とする。
請求項8記載の発明は、単一の絶縁性の基板上に複数のトランジスタが設けられたトランジスタアレイの製造方法において、少なくとも、前記基板上に、ポリシリコンからなる第1の半導体層を形成する工程と、前記第1の半導体層を用いて、ポリシリコン薄膜トランジスタを形成する工程と、前記第1の半導体層よりも上層側に、アモルファスシリコンからなる第2の半導体層を形成する工程と、前記第2の半導体層を用いて、アモルファスシリコン薄膜トランジスタ構造を有する機能素子を形成する工程と、を含むことを特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項8記載のトランジスタアレイの製造方法において、前記第1の半導体層を形成する工程は、第1の温度条件の下で施され、前記第2の半導体層を形成する工程は、最高温度が前記第1の温度条件よりも低い第2の温度条件の下で施されることを特徴とする。
請求項10記載の発明は、請求項8又は9記載のトランジスタアレイの製造方法において、前記ポリシリコン薄膜トランジスタを形成する工程、及び、前記機能素子を形成する工程は、各々、複数の導電層を形成する工程を含み、前記複数の導電層を形成する工程は、前記機能素子の少なくとも何れか1つの導電層と、前記ポリシリコン薄膜トランジスタの少なくとも何れか1つの導電層を共通の電極形成層として同時に形成する工程を含むことを特徴とする。
請求項11記載の発明は、請求項10記載のトランジスタアレイの製造方法において、前記機能素子は、前記第2の半導体層を用いたアモルファスシリコン薄膜トランジスタであり、前記導電層を共通の電極形成層として同時に形成する工程は、前記アモルファスシリコン薄膜トランジスタのゲート電極を、前記ポリシリコン薄膜トランジスタのゲート電極と、共通の電極形成層に同時に形成することを特徴とする。
請求項12記載の発明は、請求項10又は11記載のトランジスタアレイの製造方法において、前記機能素子は、前記第2の半導体層により構成されるチャネル領域を挟んで形成されたソース電極及びドレイン電極と、前記第2の半導体層の上方及び下方に各々絶縁膜を介して形成された第1のゲート電極及び第2のゲート電極と、を備えたダブルゲート型の薄膜トランジスタ構造を有し、前記導電層を共通の電極形成層として同時に形成する工程は、前記第2のゲート電極を、前記ポリシリコン薄膜トランジスタのゲート電極と、共通の電極形成層に同時に形成することを特徴とする。
請求項13記載の発明は、複数の読取画素が2次元配列された画素アレイを走査して、該画素アレイ上に載置された被写体の画像を読み取る画像処理装置において、少なくとも、前記画素アレイに配列された任意の行の前記読取画素を選択状態に設定するための走査信号を出力する走査駆動手段と、前記走査駆動手段により選択状態に設定された前記読取画素の各々から、前記被写体の画像に係る電気信号を読み出す信号駆動手段と、を備え、前記走査駆動手段及び前記信号駆動手段は、少なくともポリシリコンからなる第1の半導体層を用いたポリシリコン薄膜トランジスタを含んで構成され、前記読取画素の各々は、アモルファスシリコンからなる第2の半導体層を用いたアモルファスシリコン薄膜トランジスタ構造を有して構成され、少なくとも前記画素アレイ及び前記走査駆動手段、前記信号駆動手段は、単一の絶縁性の基板上に一体的に形成され、かつ、前記第2の半導体層が、前記基板を基準にして前記第1の半導体層よりも上層側に設けられていることを特徴とする。
請求項14記載の発明は、複数の表示画素が2次元配列された画素アレイを備え、該画素アレイに所望の画像情報を表示する画像処理装置において、少なくとも、前記画素アレイに配列された任意の行の前記表示画素を選択状態に設定するための走査信号を出力する走査駆動手段と、前記走査駆動手段により選択状態に設定された前記表示画素の各々に、前記画像情報に係る階調信号を供給する信号駆動手段と、を備え、前記走査駆動手段及び前記信号駆動手段は、少なくともポリシリコンからなる第1の半導体層を用いたポリシリコン薄膜トランジスタを含んで構成され、前記表示画素の各々は、アモルファスシリコンからなる第2の半導体層を用いたアモルファスシリコン薄膜トランジスタを含んで構成され、少なくとも前記画素アレイ及び前記走査駆動手段、前記信号駆動手段は、単一の絶縁性の基板上に一体的に形成され、かつ、前記第2の半導体層が、前記基板を基準にして前記第1の半導体層よりも上層側に設けられていることを特徴とする。
請求項15記載の発明は、請求項13又は14記載の画像処理装置において、前記ポリシリコン薄膜トランジスタ、及び、前記読取画素又は前記表示画素は、各々複数の導電層を有し、前記読取画素又は前記表示画素の少なくとも何れか1つの前記導電層が、前記ポリシリコン薄膜トランジスタの何れか1つの前記導電層と共通の電極形成層に設けられていることを特徴とする。
請求項16記載の発明は、請求項13乃至15のいずれかに記載の画像処理装置において、前記画像処理装置は、前記画素アレイと、前記走査駆動手段又は前記信号駆動手段と、の間の前記基板上に配線接続領域を有し、該配線接続領域において、少なくとも、前記画素アレイと、前記走査駆動手段又は前記信号駆動手段と、を接続するための複数の接続配線のうち、特定の接続配線を共用した構成を有していることを特徴とする。
請求項17記載の発明は、請求項13乃至16のいずれかに記載の画像処理装置において、前記走査駆動手段は、少なくとも、各行ごとの前記読取画素又は前記表示画素を選択状態に設定するためのタイミング信号を生成して順次出力するシフトレジスタ回路部と、前記タイミング信号を所定の信号レベルに増幅して前記走査信号として出力する出力回路部と、を備え、前記シフトレジスタ回路部及び前記出力回路部は、前記ポリシリコン薄膜トランジスタを含んで構成されていることを特徴とする。
請求項18記載の発明は、請求項13乃至16のいずれかに記載の画像処理装置において、前記走査駆動手段は、少なくとも、前記アモルファスシリコン薄膜トランジスタを含んで構成され、前記走査信号を前記各行ごとの前記読取画素又は前記表示画素に印加するレベルシフト回路部を備えていることを特徴とする。
請求項19記載の発明は、請求項18記載の画像処理装置において、前記走査駆動手段は、少なくとも、各行ごとの前記読取画素又は前記表示画素を選択状態に設定するためのタイミング信号を生成して順次出力するシフトレジスタ回路部と、前記タイミング信号を所定の信号レベルに増幅して前記走査信号として出力する出力回路部と、を備え、前記出力回路部は、少なくとも前記レベルシフト回路部を有して構成されていることを特徴とする。
請求項20記載の発明は、請求項13、及び、請求項15乃至19のいずれかに記載の画像処理装置において、前記信号駆動手段は、少なくとも、各列ごとの前記読取画素から前記電気信号を読み出すためのタイミング信号を生成して順次出力するシフトレジスタ回路部と、前記被写体の画像に対応して前記読取画素の各々に蓄積された電荷を、電圧成分として保持する電圧保持部と、各列ごとに並列的に保持された前記電圧成分を、時系列的に配列して読取データ信号として出力する信号変換部と、を備え、前記シフトレジスタ回路部及び前記電圧保持部、前記信号変換部は、前記ポリシリコン薄膜トランジスタを含んで構成されていることを特徴とする。
請求項21記載の発明は、請求項13、及び、請求項15乃至20のいずれかに記載の画像処理装置において、前記読取画素は、前記アモルファスシリコン半導体層により構成されるチャネル領域を挟んで形成されたソース電極及びドレイン電極と、前記チャネル領域の上方及び下方に各々絶縁膜を介して形成された第1のゲート電極及び第2のゲート電極と、前記第1のゲート電極の上方に形成され、前記被写体が載置される検知面と、を有し、前記第1のゲート電極にリセットパルスを印加して前記読取画素を初期化し、前記ソース電極にプリチャージパルスを印加した後、前記第2のゲート電極に読み出しパルスを印加することにより、前記初期化終了から前記読み出しパルスの印加までの電荷蓄積期間に、前記チャネル領域に入射した光の量に応じて蓄積された電荷の量に対応する電圧信号を出力することを特徴とする。
請求項22記載の発明は、請求項21記載の画像処理装置において、前記走査駆動手段は、前記読取画素の前記第1のゲート電極に、前記走査信号として前記リセットパルスを出力する第1の走査駆動手段と、前記読取画素の前記第2のゲート電極に、前記走査信号として前記読み出しパルスを出力する第2の走査駆動手段と、を備え、前記信号駆動手段は、前記読取画素の前記ソース電極に、前記プリチャージパルスを出力するプリチャージ制御部を備えていることを特徴とする。
請求項23記載の発明は、請求項22記載の画像処理装置において、前記第1の走査駆動手段は、少なくとも、前記アモルファスシリコン薄膜トランジスタを含んで構成され、前記リセットパルスを前記各行ごとの前記読取画素の前記第1のゲート電極に印加するレベルシフト回路部を備えていることを特徴とする。
請求項24記載の発明は、請求項23記載の画像処理装置において、前記第1の走査駆動手段は、少なくとも、各行ごとの前記読取画素の前記第1のゲート電極に前記リセットパルスを出力するためのタイミング信号を生成して順次出力するシフトレジスタ回路部と、前記タイミング信号を所定の信号レベルに増幅して前記リセットパルスとして出力する出力回路部と、を備え、前記第2の走査駆動手段は、少なくとも、各行ごとの前記読取画素の前記第2のゲート電極に前記読み出しパルスを出力するためのタイミング信号を生成して順次出力するシフトレジスタ回路部と、前記タイミング信号を所定の信号レベルに増幅して前記読み出しパルスとして出力する出力回路部と、を備え、前記第1の走査駆動手段における前記出力回路部は、少なくとも前記レベルシフト回路部を有して構成されていることを特徴とする。
請求項25記載の発明は、請求項23又は24記載の画像処理装置において、前記第1の走査駆動手段の前記レベルシフト回路部は、少なくとも、前記タイミング信号の反転信号であって、第1の電圧振幅を有する第1の入力信号、及び、前記第1の入力信号の反転信号となる第2の入力信号が個別に入力され、前記第1の入力信号の反転信号となる第3の入力信号を生成する入力段のインバータ回路と、前記第1の入力信号に基づく信号電圧、及び、前記第3の入力信号が個別に入力され、前記第1の電圧振幅よりも大きい第2の電圧振幅を有する出力信号を生成する出力段のインバータ回路と、前記第1の入力信号及び前記出力信号の電位差を電圧成分として保持し、前記出力段のインバータ回路に入力される前記信号電圧を昇圧するブートストラップ回路部と、を有し、前記入力段及び前記出力段のインバータ回路、並びに、前記ブートストラップ回路部は、少なくとも、単一のチャネル極性を有する前記アモルファスシリコン薄膜トランジスタを含んで構成されていることを特徴とする。
すなわち、本発明に係るトランジスタアレイ及びその製造方法は、ガラス基板等の絶縁性の基板の一面側に、薄膜構造を有する複数のトランジスタが設けられたトランジスタアレイにおいて、少なくとも、該単一の基板上にポリシリコン薄膜トランジスタとアモルファスシリコン薄膜トランジスタ構造を有する機能素子(具体的には、アモルファスシリコン薄膜トランジスタ、又は、アモルファスシリコン薄膜トランジスタ構造を有するフォトセンサ等)とが、混在して一体的に形成され、かつ、アモルファスシリコン薄膜トランジスタ構造を有する機能素子に用いられる第2の半導体層(アモルファスシリコン半導体層)が、上記基板を基準にして、ポリシリコン薄膜トランジスタに用いられる第1の半導体層(ポリシリコン半導体層)よりも上層側に設けられた素子構造を有している。
ここで、上記トランジスタアレイにおいては、ポリシリコン薄膜トランジスタ、及び、機能素子(アモルファスシリコン薄膜トランジスタ)が、各々複数の導電層を有し、これらの導電層のうち、少なくとも何れか1つの導電層(例えば、ゲート電極)が、ポリシリコン薄膜トランジスタと機能素子の双方において、共通の電極形成層に設けられた素子構造を適用できる。また、上記基板上の所定の領域に、接続配線領域を設けて、少なくとも、ポリシリコン薄膜トランジスタ相互、及び、ポリシリコン薄膜トランジスタと機能素子を接続するための複数の接続配線(層間配線)のうち、特定の接続配線を共用した構成を適用することができる。
このような構成によれば、少なくとも、ポリシリコン薄膜トランジスタに用いられる第1の半導体層(ポリシリコン半導体層)を、アモルファスシリコン薄膜トランジスタ構造を有する機能素子に用いられる第2の半導体層(アモルファスシリコン半導体層)よりも下層側(基板側)に配置しているので、比較的高温の成膜条件(第1の温度条件)を必要とするポリシリコン半導体層を形成する工程の後に、比較的低温の成膜条件(第2の温度条件)を必要とするアモルファスシリコン半導体層を形成する工程を施すように、製造プロセスを設定することができる。
したがって、アモルファスシリコン半導体層の成膜後に、比較的高い温度環境に晒されることにより、アモルファスシリコン半導体層が脱水素化する現象を防止して、十分な素子特性(電子移動度)を良好に維持することができるので、下層側に形成されるポリシリコン薄膜トランジスタ、及び、上層側に形成される機能素子(アモルファスシリコン薄膜トランジスタ構造)の双方の素子特性を良好に保持することができる。
また、ポリシリコン半導体層の形成工程後に、その上層にアモルファスシリコン半導体層を形成するため、基板上に形成されたアモルファスシリコン膜の全面を結晶化させて、ポリシリコン半導体層を形成するようにしてよく、従来技術にあるように、特定の領域を選択的に結晶化するような工程が不要となり、製造工程を簡易化して、製造コストを低減させることができる。
さらに、ポリシリコン半導体層の上層側にアモルファスシリコン半導体層が設けられ、ポリシリコン薄膜トランジスタとアモルファスシリコン薄膜トランジスタとが、異なる層に分離して形成されるため、ポリシリコン薄膜トランジスタとアモルファスシリコン薄膜トランジスタとを十分接近させて配置することができ、画素アレイに近接してドライバ回路を配置することができるので、トランジスタアレイの面積を小さくすることができて、装置規模を小型化することができる。
また、少なくとも、ポリシリコン薄膜トランジスタと機能素子の一部の導電層(例えば、ポリシリコン薄膜トランジスタのゲート電極と、アモルファスシリコン薄膜トランジスタのゲート電極又はフォトセンサのボトムゲート電極)を、同一の電極形成層(共有するレイヤ)とする構成を適用することができるので、これらの導電層を同一の工程で同時に形成することができ、製造プロセスの短縮及び製造コストの削減を図ることもできる。
なお、本発明に係るトランジスタアレイに設けられる、アモルファスシリコン薄膜トランジスタ構造を有する機能素子としては、例えば、アモルファスシリコン薄膜トランジスタであってもよいし、アモルファスシリコン半導体層(チャネル領域)の上方及び下方に第1のゲート電極(トップゲート電極)及び第2のゲート電極(ボトムゲート電極)を備えたダブルゲート型の薄膜トランジスタ構造を有するフォトセンサ(ダブルゲート型フォトセンサ)であってもよい。
ここで、前者においては、ポリシリコン薄膜トランジスタとアモルファスシリコン薄膜トランジスタとが混在する機能回路(例えば、ドライバ回路)を構成することができるので、例えば、内部回路にポリシリコン薄膜トランジスタを適用し、出力部にアモルファスシリコン薄膜トランジスタを適用することにより、内部回路における信号処理を比較的迅速に実行することができるとともに、出力部における耐圧特性を比較的高くした回路を実現することができる。
また、後者においては、該フォトセンサを2次元配列した画素アレイと、該画素アレイに隣接する周辺領域に、ポリシリコン薄膜トランジスタのみ、もしくは、ポリシリコン薄膜トランジスタ及びアモルファスシリコン薄膜トランジスタからなるドライバ回路と、を単一の基板上に一体的に形成することができるので、装置(トランジスタアレイ)を薄型化することができるとともに、画素アレイに近接してドライバ回路を配置することができるので、装置規模を小型化することができる。
そして、本発明に係る画像処理装置においては、上述したような素子構造を有するトランジスタアレイ及びその製造方法を、画素アレイを備えた画像読取装置又は画像表示装置等に適用することにより、画素アレイ及び周辺回路(各ドライバ回路)を単一の基板上に一体的に形成することができるとともに、画素アレイに近接して周辺回路を配置することができるので、装置規模を小型薄型化することができ、例えば、指紋読取装置のように、フォトセンサアレイ(画素アレイ)上の検知面に直接被写体が載置される場合に、被写体を検知面に密着させることを容易として、当該画像を良好に読み取ることができる。
ここで、画像処理装置として画像読取装置に着目した場合、画素アレイを構成する読取画素として、いわゆる、ダブルゲート型の薄膜トランジスタ構造を有するフォトセンサ(ダブルゲート型フォトセンサ)のように、アモルファスシリコン薄膜トランジスタ構造を有するフォトセンサを適用することができ、また、該画素アレイ(フォトセンサアレイ)の周辺回路として、少なくともポリシリコン薄膜トランジスタを含んで構成されるドライバ回路(走査駆動手段、信号駆動手段)を適用することができる。そして、これらのフォトセンサ及びドライバ回路に用いられるアモルファスシリコン薄膜トランジスタ及びポリシリコン薄膜トランジスタは、上述したトランジスタアレイと同様に、ガラス基板等の単一の基板上に一体的に形成され、かつ、アモルファスシリコン半導体層(第2の半導体層)が、ポリシリコン半導体層(第1の半導体層)よりも上層側に設けられた構成を有している。
特に、フォトセンサとして、上述したダブルゲート型フォトセンサを適用した場合においては、ドライバ回路として、チャネル領域を形成するアモルファスシリコン半導体層の上方に設けられた第1のゲート電極(トップゲート電極)に走査信号(リセットパルス)を印加するための第1の走査駆動手段(トップゲートドライバ)と、上記アモルファスシリコン半導体層の下方に設けられた第2のゲート電極(ボトムゲート電極)に走査信号(少なくとも、読み出しパルス)を印加するための第2の走査駆動手段(ボトムゲートドライバ)と、を個別に備えた構成を有し、さらに、各走査駆動手段は、各々シフトレジスタ回路部と出力回路部とを備えて、これらがいずれも、ポリシリコン薄膜トランジスタを含む構成、あるいは、上記シフトレジスタ回路部と出力回路部に加えて、第1の走査駆動手段が、少なくとも、走査信号(リセットパルス)を第1のゲート電極(トップゲート電極)に印加するアモルファスシリコン薄膜トランジスタを含んで構成されるレベルシフト回路部を備えた構成を適用することができる。
ここで、第1の走査駆動手段がアモルファスシリコン薄膜トランジスタを含んで構成されたレベルシフト回路部を備えた構成を有する場合においては、アモルファスシリコン薄膜トランジスタが比較的高い耐圧特性を有していることにより、ポリシリコン薄膜トランジスタを用いたシフトレジスタ回路部及び出力回路部(出力バッファ部)において、信号生成動作を比較的迅速に実行することができるとともに、比較的大きな電圧振幅を有する走査信号を、上記レベルシフト回路部により素子の耐圧破壊等を生じることなく良好に生成することができ、フォトセンサ(読取画素)を良好に駆動させることができる。
以下、本発明に係るトランジスタアレイ及びその製造方法並びに画像処理装置について、実施の形態を示して詳しく説明する。
<第1の実施形態>
まず、本発明に係るトランジスタアレイ及びその製造方法について説明する。
(素子構造)
図1は、本発明に係るトランジスタアレイの素子構造の第1の実施形態を示す概略断面図である。ここで、図1では、説明の簡略化のため、ポリシリコン半導体層及びアモルファスシリコン半導体層を用いた電界効果型トランジスタ(薄膜トランジスタ)を各々1乃至数個のみ図示し、また、これら相互を接続する配線層や、装置外部と接続するための引き出し配線等については図示を省略した。
本実施形態に係るトランジスタアレイの素子構造は、図1に示すように、例えば、単一の絶縁性の基板SUBの一面側の所定の領域に、アモルファスシリコンからなる半導体層(アモルファスシリコン半導体層;第2の半導体層)を用いたnチャネル型の電界効果型トランジスタ(アモルファスシリコン薄膜トランジスタ;機能素子)FETxと、低温ポリシリコンからなる半導体層(ポリシリコン半導体層;第1の半導体層)を用いたpチャネル型及びnチャネル型の電界効果型トランジスタ(低温ポリシリコン薄膜トランジスタ)FETp及びFETnと、を混在させて一体的に形成した構成を有している。
具体的には、pチャネル型の電界効果型トランジスタFETpは、図1に示すように、例えば、基板SUBの一面側の表面に形成された窒化シリコン膜(SiN)等の絶縁膜31及び酸化シリコン膜(SiO)等の絶縁膜32上に、低温ポリシリコンからなり、チャネル領域を形成するp型の半導体層21pと、該半導体層21pの両端に形成されたpシリコンからなる不純物層(オーミックコンタクト層)22pと、半導体層21pの上方(図面上方)に絶縁膜(ゲート絶縁膜)33を介して形成され、例えば、クロム、クロム合金、アルミ、アルミ合金等から選択された導電性材料からなるゲート電極Gpと、該ゲート電極Gp上に積層された絶縁層34及び上記絶縁膜33に形成されたコンタクトホールを介して、各不純物層22pに接続され、例えば、クロム、クロム合金、アルミ、アルミ合金等から選択された導電性材料からなる電極層(ソース電極及びドレイン電極)24pと、を有して構成されている。
また、nチャネル型の電界効果型トランジスタFETnは、図1に示すように、例えば、基板SUBの一面側の表面に形成された上記絶縁膜31及び32上に、低温ポリシリコンからなり、n型のチャネル領域を形成する半導体層21nと、該半導体層21nの両端に形成されたnシリコンからなる不純物層23n、さらにその両端(外側)に形成されたnシリコンからなる不純物層(オーミックコンタクト層)22nと、半導体層21nの上方に上記と同一の絶縁膜(ゲート絶縁膜)33を介して形成され、例えば、クロム、クロム合金、アルミ、アルミ合金等から選択された導電性材料からなるゲート電極Gnと、該ゲート電極Gn上に積層された上記と同一の絶縁層34及び絶縁膜33に形成されたコンタクトホールを介して、各不純物層22nに接続され、例えば、クロム、クロム合金、アルミ、アルミ合金等から選択された導電性材料からなる電極層(ソース電極及びドレイン電極)24nと、を有して構成されている。
一方、電界効果型トランジスタFETxは、図1に示すように、例えば、上記基板SUBの一面側に積層形成された上記電界効果型トランジスタFETp及びFETnに設けられた電極層(ソース電極、ドレイン電極)24p、24nを被覆するように形成された絶縁膜(窒化シリコン膜)35上に形成され、例えば、クロム、クロム合金、アルミ、アルミ合金等から選択された導電性材料からなるゲート電極Gxと、該ゲート電極Gxの上方に絶縁膜36を介して形成され、アモルファスシリコンからなり、チャネル領域を形成する半導体層(アモルファスシリコン半導体層)11と、該半導体層11の上方に、例えば、窒化シリコン膜により形成されたブロック絶縁膜(ストッパ膜)14と、半導体層11上のブロック絶縁膜14の両端に形成されたnシリコンからなる不純物層(オーミックコンタクト層)17、18と、該不純物層17、18上に形成され、例えば、クロム、クロム合金、アルミ、アルミ合金等から選択された導電性材料からなるソース電極12及びドレイン電極13と、該半導体層11及びブロック絶縁膜14、ソース電極12、ドレイン電極13を含む絶縁膜36上に積層された絶縁層(保護絶縁層)37と、を有して構成されている。
すなわち、本素子構造においては、図1に示すように、電界効果型トランジスタFETxは、電界効果型トランジスタFETp、FETnに対して、相互に電極形成層(レイヤ)を共有することなく、各々独立して形成され、かつ、電界効果型トランジスタFETxが、基板SUBを基準にして、電界効果型トランジスタFETp、FETnよりも上層側に形成された構成を有している。これは、換言すると、少なくとも、pチャネル型及びnチャネル型の電界効果型トランジスタFETp、FETnに適用される、低温ポリシリコンからなる半導体層(チャネル領域)21p、21nが、電界効果型トランジスタFETxに適用される、アモルファスシリコンからなる半導体層(チャネル領域)11に対して、下層側(基板SUB側)に設けられた構成を有していることを意味している。
(製造方法)
次いで、上述したような素子構造を有するトランジスタアレイの製造方法について、図面を参照して説明する。
図2、図3、図4は、本実施形態に係る素子構造を有するトランジスタアレイの製造方法を示すプロセス断面図である。なお、以下の説明において、「第1の工程」乃至「第11の工程」の表記は、説明の都合上、便宜的に用いたものであって、その間に任意の付加工程があってもよく、また、置換可能な他の工程に変更してもよいものであって、実際の製造プロセスに直接関連付けられたものではない。
まず、第1の工程においては、図2(a)に示すように、ガラス基板等の透明な絶縁性の基板SUBの一面側全域に、例えば、プラズマCVD法等の成膜法を用いて、窒化シリコンからなる絶縁膜(窒化シリコン膜)31、酸化シリコンからなる絶縁膜(酸化シリコン膜)32、アモルファスシリコン膜21aを順次積層形成する。ここで、アモルファスシリコン膜21a(第2の半導体層)を形成する工程は、概ね300℃程度を最高温度とする温度条件(第2の温度条件)で実行される。
次いで、第2の工程においては、図2(b)に示すように、アモルファスシリコン膜21aに対してアニール処理を施して脱水素化処理を行い、その後、エキシマレーザー等を用いた結晶化処理により、脱水素化アモルファスシリコン膜をポリシリコン化(多結晶化)してポリシリコン膜(第1の半導体層)21bを形成する。ここで、アモルファスシリコンをポリシリコン化してポリシリコン膜を形成する工程は、概ね600℃程度を最高温度とする温度条件(第1の温度条件)で実行される。
次いで、第3の工程においては、図2(c)に示すように、図示を省略したフォトリソマスク(フォトリソグラフィ技術を用いて、所定のパターンに対応してエッチング形成されたレジストマスク)を介して、例えば、ホウ素(B)イオン等のp型不純物イオンをポリシリコン膜21bにドーピングし、電界効果型トランジスタFETpのチャネル領域となる半導体層(ポリシリコン膜21b)の両端に隣接する領域にpシリコン層22paを形成する。
同様に、図示を省略したフォトリソマスクを介して、例えば、リン(P)イオン等のn型不純物イオンをポリシリコン膜21bにドーピングし、電界効果型トランジスタFETnのチャネル領域となる半導体層(ポリシリコン膜21b)の両端に隣接する領域にnシリコン層23naを、また、該nシリコン層23naの両端に隣接する領域にnシリコン層22naを形成する。
ここで、この第3の工程において形成されるpシリコン層22pa、nシリコン層23na及びnシリコン層22naの形成順序は特に制約されるものではなく、任意の順序を設定して形成するものであってもよい。
次いで、第4の工程においては、図2(d)に示すように、図示を省略したフォトリソマスクを用いて、電界効果型トランジスタFETpの形成領域、すなわち、上記第3の工程において形成された半導体層21p及びpシリコン層22pa(pシリコンからなる不純物層22p;オーミックコンタクト層)、並びに、電界効果型トランジスタFETnの形成領域、すなわち、半導体層21n及びnシリコン層23na(nシリコンからなる不純物層23n)、nシリコン層22na(nシリコンからなる不純物層22n;オーミックコンタクト層)のみを残すようにポリシリコン膜21bをパターニング(エッチング)する。
次いで、第5の工程においては、図3(a)に示すように、少なくとも上記半導体層21p及び不純物層22p、並びに、半導体層21n及び不純物層23n、不純物層22nを含む領域上に、例えば、プラズマCVD法等を用いて、酸化シリコンからなる絶縁膜(ゲート絶縁膜)33を形成した後、さらに、スパッタリング法や蒸着法等の成膜法を用いて、例えば、アルミニウム合金やクロム合金等の金属膜を積層形成し、その後、図示を省略したフォトリソマスクを用いて、該金属膜を所定の電極形状にパターニングすることにより、電界効果型トランジスタFETp、FETnのゲート電極Gp、Gnを同一工程で同時に形成する。
次いで、第6の工程においては、図3(b)に示すように、少なくとも上記ゲート電極Gp、Gnを含む領域上に、例えば、プラズマCVD法等を用いて、窒化シリコンからなる絶縁膜34を形成した後、図示を省略したフォトリソマスクを用いて、少なくとも、該絶縁膜34の上面から絶縁層34、33を貫通して、電界効果型トランジスタFETpのpシリコンからなる不純物層22p及び電界効果型トランジスタFETnのnシリコンからなる不純物層22nに至るコンタクトホール(ソースコンタクトホール及びドレインコンタクトホール)CHLp、CHLnを形成する。
次いで、第7の工程においては、図3(c)に示すように、例えば、スパッタリング法等を用いて、アルミニウム合金やクロム合金等の金属膜を、上記コンタクトホールCHLp、CHLnの内部に埋め込むとともに、絶縁膜34上に積層形成した後、図示を省略したフォトリソマスクを用いて、該金属膜を所定の電極形状にパターニングすることにより、電界効果型トランジスタFETp、FETnのソース電極及びドレイン電極となる電極配線24p、24nを形成する。
これにより、少なくとも図面左方の領域に、複数の電界効果型トランジスタ(低温ポリシリコン薄膜トランジスタ)FETp、FETnからなる機能回路が形成される。
次いで、第8の工程においては、図3(d)に示すように、例えば、プラズマCVD法等を用いて、基板SUBの一面側全域に上記電極配線24p、24nを被覆するように、窒化シリコンからなる絶縁膜35を形成した後、さらに、スパッタリング法又は蒸着法等を用いて、例えば、アルミニウム合金やクロム合金等の金属膜を積層形成し、その後、図示を省略したフォトリソマスクを用いて、該金属膜を所定の電極形状にパターニングすることにより、電界効果型トランジスタFETxの形成領域にゲート電極Gxを形成する。
次いで、第9の工程においては、図4(a)に示すように、例えば、プラズマCVD法等を用いて、少なくとも上記ゲート電極Gxを含む領域上に、窒化シリコンからなる絶縁膜(ゲート絶縁膜)36を形成した後、さらに、アモルファスシリコン膜(第2の半導体層)11a、窒化シリコンからなる絶縁膜を順次積層形成し、その後、図示を省略したフォトリソマスクを用いて、該窒化シリコンからなる絶縁膜をパターニングして、ボトムゲート電極BGx及びゲート電極Gxの形成領域に対応するアモルファスシリコン膜11a上にブロック絶縁膜(ストッパ膜)14を形成する。なお、アモルファスシリコン膜11aは、上述した第1の工程と同様に、概ね300℃程度の温度条件(第2の温度条件)で形成される。
ここで、ブロック絶縁膜14は、アモルファスシリコン膜11aからなるチャネル領域(後述する半導体層11)を後工程におけるダメージから保護するためのものであり、このブロック絶縁膜14とアモルファスシリコン膜11a(半導体層11)との界面状態が、電界効果型トランジスタFETxの素子特性に大きな影響を与えるため、アモルファスシリコン膜11aとブロック層14は、真空中で連続的に成膜することにより、界面が汚染されないようにすることが望ましい。
次いで、第10の工程においては、図4(b)に示すように、アモルファスシリコン膜11a及びブロック絶縁膜14を含む領域上に、例えば、プラズマCVD法等を用いて、アモルファスシリコン膜を形成し、例えば、リンイオン(P)等のn型不純物イオンを該アモルファスシリコン膜にドーピングして、nシリコンからなる不純物層を形成した後、電界効果型トランジスタFETxの形成領域(概ね、上述したゲート電極Gxの形成領域)に対応するように、図示を省略したフォトリソマスクを用いて、不純物層及びアモルファスシリコン膜11aをパターニングして、電界効果型トランジスタFETxの形成領域に半導体層11、及び、該半導体層11上のブロック絶縁膜14の両端に、オーミックコンタクト層としてのnシリコンからなる不純物層17、18を形成する。
この不純物層17、18は、各々、後述するソース電極12及びドレイン電極13と、半導体層11との電気的接続(オーミック接続)を良好にし、逆電界におけるリーク電流を防止する目的で形成される。なお、不純物層17、18を形成するためのアモルファスシリコン膜も、上述した第1の工程と同様に、概ね300℃程度の温度条件で形成される。
次いで、第11の工程においては、図4(c)に示すように、スパッタリング法又は蒸着法等を用いて、少なくとも上記不純物層17、18を含む領域上に、例えば、アルミニウム合金やクロム合金等の金属膜を積層形成し、その後、図示を省略したフォトリソマスクを用いて、該金属膜を所定の電極形状にパターニングすることにより、少なくとも上記不純物層17、18上に積層して延在するソース電極12及びドレイン電極13を形成する。
これにより、少なくとも図面右方の領域に、電界効果型トランジスタ(アモルファスシリコン薄膜トランジスタ)FETxからなる機能回路が形成される。
その後、基板SUBの一面側全域に、少なくとも、プラズマCVD法等を用いて、窒化シリコンからなる絶縁膜37を積層形成することにより、図1に示したような素子構造を有するトランジスタアレイが完成する。
このような素子構造及び製造方法を有するトランジスタアレイによれば、単一の絶縁性基板SUB上に、低温ポリシリコン半導体層を用いた電界効果型トランジスタFETp、FETnと、アモルファスシリコン半導体層を用いた電界効果型トランジスタFETxを混在させて、薄膜構造で一体的に形成することができるので、小型で薄型化が可能なトランジスタアレイを実現することができる。
また、本実施形態に係るトランジスタアレイの素子構造及び製造方法によれば、少なくとも、電界効果型トランジスタFETp、FETnに用いられる低温ポリシリコン半導体層(半導体層21p及びpシリコンからなる不純物層22p、並びに、半導体層21n及びnシリコンからなる不純物層23n、nシリコンからなる不純物層22n)を、電界効果型トランジスタFETxを構成するアモルファスシリコン半導体層(半導体層11)よりも下層に配置し、上述した一連の製造プロセスにおいて、低温ポリシリコン半導体層を形成する工程(上記第2及び第3の工程)の後に、アモルファスシリコン半導体層を形成する工程(上記第9及び第10の工程)を適用しているので、電界効果型トランジスタFETp、FETn及び電界効果型トランジスタFETxの各素子特性を良好に維持することができる。
すなわち、例えば、第9及び第10の工程に示したような成膜時の温度条件が比較的低い(概ね300℃程度)アモルファスシリコン半導体層を形成する工程の後に、第2及び第3の工程に示したような成膜時の温度条件が比較的高い(概ね600℃程度)低温ポリシリコン半導体層を形成する工程を実行した場合には、既に形成されたアモルファスシリコン半導体層において脱水素化が進行するため、電界効果型トランジスタFETxにおいて充分な電子移動度を実現することができなくなり、素子特性が劣化する現象が生じる可能性がある。
そこで、本実施形態においては、比較的高温の温度条件を必要とする低温ポリシリコン半導体層を先の工程で形成した後に、比較的低温で成膜が可能なアモルファスシリコン半導体層を後の工程で形成することにより、低温ポリシリコン半導体層を用いた電界効果型トランジスタの素子特性を良好に保持しつつ、アモルファスシリコン半導体層を用いた電界効果型トランジスタの素子特性も良好に保持することができるので、動作特性に優れたトランジスタアレイを実現することができる。
また、本実施形態における製造方法においては、第2の工程におけるポリシリコン半導体層の形成工程において、基板上に形成されたアモルファスシリコン膜の全面を結晶化させて、ポリシリコン半導体層を形成するようにしてよく、従来技術にあるような特定の領域のみを選択的に結晶化するような工程が不要であるため、製造工程を簡易化することができ、製造装置を簡易化することができて、製造コストを低減させることができる。
また、ポリシリコン半導体層の上層側にアモルファスシリコン半導体層が形成され、ポリシリコン薄膜トランジスタとアモルファスシリコン薄膜トランジスタとが異なる層に分離して形成されるため、ポリシリコン薄膜トランジスタとアモルファスシリコン薄膜トランジスタとを十分接近させて配置することができ、それ故、画素アレイに近接してドライバ回路を配置することができるため、トランジスタアレイの面積を小さくすることができて、装置規模を小型化することができる。
さらに、本実施形態に係るトランジスタアレイを、後述するようにドライバ回路に適用して、該ドライバ回路の出力回路部(レベルシフト回路部)をアモルファスシリコン半導体層を用いた電界効果型トランジスタ(電界効果型トランジスタFETx)により構成し、また、該ドライバ回路の他の内部回路部をポリシリコン半導体層を用いた電界効果型トランジスタ(電界効果型トランジスタFETp、FETn)により構成することにより、内部回路部においては、電界効果型トランジスタ(ポリシリコン薄膜トランジスタ)のオン電流が比較的大きく、電子移動度が比較的大きいので、信号生成等の回路動作を比較的迅速に実行することができ、一方、出力回路部においては、比較的高い耐圧特性を有するアモルファスシリコン薄膜トランジスタを有して構成されているので、比較的大きな電圧振幅を有する信号を良好に生成することができる。
<第2の実施形態>
次いで、本発明に係るトランジスタアレイの素子構造及びその製造方法の第2の実施形態について、図面を参照して説明する。
(素子構造)
図5は、本発明に係るトランジスタアレイの素子構造の第2の実施形態を示す概略断面図である。ここで、上述した第1の実施形態(図1参照)と同等の構成については、同一又は同等の符号を付してその説明を簡略化又は省略する。なお、図5においても、説明の簡略化のため、ポリシリコン半導体層及びアモルファスシリコン半導体層を用いた電界効果型トランジスタを各々1乃至数個のみ図示し、また、これら相互を接続する配線層や、装置外部と接続するための引き出し配線等については図示を省略した。
上述した第1の実施形態に係る素子構造及びその製造方法においては、電界効果型トランジスタFETp、FETnと電界効果型トランジスタFETxが、電極形成層(レイヤ)を共有することなく、下層側(基板側)に電界効果型トランジスタFETp、FETnが、その上層側に電界効果型トランジスタFETxが、各々独立して形成された構成について説明したが、本実施形態においては、電界効果型トランジスタFETp、FETn及び電界効果型トランジスタFETxの一部の導電層(ゲート電極)を同一の電極形成層(共有するレイヤ)に設けた構成を有している。
具体的には、電界効果型トランジスタFETp、FETnは、図5に示すように、各々、基板SUBの一面側の表面に形成された窒化シリコン膜41及び酸化シリコン膜42(各々、上述した絶縁膜31及び32に相当する)上に、低温ポリシリコンからなる半導体層(チャネル領域)21p、21nと、該半導体層21pの両端に形成されたpシリコンからなる不純物層22pと、半導体層21nの両端に形成されたnシリコンからなる不純物層23n、nシリコンからなる不純物層22nと、各半導体層21p、21nの上方に絶縁膜43(ゲート絶縁膜;上述した絶縁膜33に相当する)を介して形成されたゲート電極Gp、Gnと、該ゲート電極Gp、Gn上に積層された絶縁層44、45及び上記絶縁膜43を貫通して形成されたコンタクトホールを介して、各不純物層22p、22nに接続された電極層(ソース電極及びドレイン電極)24p、24nと、該電極層24p、24n上に積層された絶縁層(保護絶縁膜)46と、を有して構成されている。
また、電界効果型トランジスタFETxは、図5に示すように、基板SUBの一面側の表面に積層形成された上記窒化シリコン膜41及び酸化シリコン膜42、絶縁膜43上に形成されたゲート電極Gxと、該ゲート電極Gxの上方に上記と同一の絶縁膜(ゲート絶縁膜)44を介して形成され、アモルファスシリコンからなる半導体層(チャネル領域)11と、該半導体層11上に形成されたブロック絶縁膜(ストッパ膜)14と、半導体層11上のブロック絶縁膜14の両端に形成された不純物層17、18と、該不純物層17、18上に形成されたソース電極12及びドレイン電極13と、半導体層11及びブロック絶縁膜14、ソース電極12、ドレイン電極13の上方に積層された上記と同一の絶縁層45、46と、を有して構成されている。
すなわち、本素子構造においては、図5に示すように、上述した第1の実施形態と同様に、少なくとも、電界効果型トランジスタFETxに適用される、アモルファスシリコンからなる半導体層(チャネル領域)11が、pチャネル型及びnチャネル型の電界効果型トランジスタFETp、FETnに適用される、低温ポリシリコンからなる半導体層(チャネル領域)21p、21nよりも上層側に形成された構成を有し、かつ、電界効果型トランジスタFETxを構成するゲート電極Gxが、電界効果型トランジスタFETp、FETnを構成するゲート電極Gp、Gnと電極形成層(レイヤ)を共有して形成された構成を有している。
(製造方法)
次いで、上述したような素子構造を有するトランジスタアレイの製造方法について、図面を参照して説明する。
図6、図7は、本実施形態に係る素子構造を有するトランジスタアレイの製造方法を示すプロセス断面図である。なお、上述した第1の製造方法と同等の工程については、その説明を簡略化又は省略する。また、以下の説明において、「第1の工程」乃至「第10の工程」の表記は、説明の都合上、便宜的に用いたものであって、その間に任意の付加工程があってもよく、また、置換可能な他の工程と変更してもよいものであって、実際の製造プロセスに関連付けられたものではない。
まず、上述した第1の実施形態において、第1乃至第4の工程(図2(a)〜(d))に示したように、透明な絶縁性の基板SUBの一面側全域に、絶縁膜(窒化シリコン膜)41、絶縁膜(酸化シリコン膜)42、アモルファスシリコン膜21aを順次積層形成し、その後、アモルファスシリコン膜21aをポリシリコン化したポリシリコン膜21bの所定の領域に不純物イオンをドーピングして、電界効果型トランジスタFETp及びFETnを構成する半導体層21p、21nの各両端領域にpシリコン層22pa、nシリコン層23na及びnシリコン層22naを形成する。
そして、電界効果型トランジスタFETp、FETnの各々の形成領域に対応する半導体層21p及びpシリコンからなる不純物層22p、並びに、半導体層21n及びnシリコンからなる不純物層23n、nシリコンからなる不純物層22nのみを残すようにパターニング(エッチング)する。
次いで、第5の工程においては、図6(a)に示すように、少なくとも上記半導体層21p及び不純物層22p、並びに、半導体層21n及び不純物層23n、22nを含む領域上に、例えば、プラズマCVD法等を用いて、酸化シリコンからなる絶縁膜(ゲート絶縁膜)43を形成した後、さらに、スパッタリング法又は蒸着法等を用いて、例えば、アルミニウム合金やクロム合金等の金属膜を積層形成し、その後、図示を省略したフォトリソマスクを用いて、該金属膜を所定の電極形状にパターニングすることにより、電界効果型トランジスタFETp、FETnのゲート電極Gp、Gn、及び、電界効果型トランジスタFETxのゲート電極Gxを同一工程で同時に形成する。
次いで、第6の工程においては、図6(b)に示すように、少なくとも上記ゲート電極Gp、Gn、Gxを含む領域上に、例えば、プラズマCVD法等を用いて、窒化シリコンからなる絶縁膜(ゲート絶縁膜)44、アモルファスシリコン膜11aを順次積層形成した後、ゲート電極Gxの形成領域に対応するアモルファスシリコン膜11a上にブロック絶縁膜(ストッパ膜)14を形成する。
次いで、第7の工程においては、図6(c)に示すように、少なくともアモルファスシリコン膜11a及びブロック絶縁膜14を含む領域上に、例えば、プラズマCVD法等を用いて、アモルファスシリコン膜を形成し、該アモルファスシリコン膜にn型不純物イオンをドーピングして、nシリコンからなる不純物層を形成した後、電界効果型トランジスタFETxの形成領域(概ね、上述したゲート電極Gxの形成領域)に対応するように、不純物層及びアモルファスシリコン膜11aをパターニングして、半導体層11及びnシリコンからなる不純物層17、18を形成する。
次いで、第8の工程においては、図6(d)に示すように、少なくとも不純物層17、18上に金属膜を積層形成した後、該金属膜を所定の電極形状にパターニングして、電界効果型トランジスタFETxのソース電極52及びドレイン電極53を形成し、基板SUBの一面側全域に絶縁膜45を積層形成する。
これにより、少なくとも図面右方の領域に、電界効果型トランジスタ(アモルファスシリコン薄膜トランジスタ)FETxからなる機能回路が形成される。
次いで、第9の工程においては、図7(a)に示すように、少なくとも、該絶縁膜45の上面から各絶縁層45、44、43を貫通して、電界効果型トランジスタFETp及びFETnの不純物層22p及び22nに至るコンタクトホール(ソースコンタクトホール及びドレインコンタクトホール)CHLp、CHLnを形成する。
次いで、第10の工程においては、図7(b)に示すように、スパッタリング法等を用いて、例えば、アルミニウム合金やクロム合金等の金属膜をコンタクトホールCHLp、CHLnの内部に埋め込むとともに、絶縁膜45上に積層形成した後、該金属膜を所定の電極形状にパターニングすることにより、電界効果型トランジスタFETp、FETnのソース電極及びドレイン電極となる電極配線24p、24nを形成する。
これにより、少なくとも図面左方の領域に、複数の電界効果型トランジスタ(低温ポリシリコン薄膜トランジスタ)FETp、FETnからなる機能回路が形成される。
その後、基板SUBの一面側全域に、少なくとも絶縁膜(保護絶縁膜)46を積層形成することにより、図5に示したような素子構造を有するトランジスタアレイが完成する。
したがって、このような素子構造及び製造方法を有する画像読取装置によれば、上述した第1の実施形態と同様に、単一の絶縁性基板SUB上に、低温ポリシリコン半導体層を用いた電界効果型トランジスタFETp、FETnと、アモルファスシリコン半導体層を用いた電界効果型トランジスタFETxを混在させて、薄膜構造で一体的に形成することができるので、小型で薄型化が可能なトランジスタアレイを実現することができる。
また、電界効果型トランジスタFETp、FETnに用いられる低温ポリシリコン半導体層を、電界効果型トランジスタFETxを構成するアモルファスシリコン半導体層よりも下層に配置し、上述した一連の製造プロセスにおいて、低温ポリシリコン半導体層を形成した後に、アモルファスシリコン半導体層を形成する工程を適用しているので、電界効果型トランジスタFETp、FETn及び電界効果型トランジスタFETxの各素子特性を良好に維持することができる。
さらに、本実施形態特有の効果として、少なくとも、電界効果型トランジスタFETp、FETnと、電界効果型トランジスタFETxの一部の導電層(ゲート電極Gp、Gnとゲート電極Gx)を、同一の電極形成層(共有するレイヤ)に設けた構成を適用しているので、これらの導電層を同一の工程で(工程を共有して)同時に形成することができ、製造プロセスの短縮と製造コストの削減を図ることもできる。
<第3の実施形態>
次いで、本発明に係るトランジスタアレイの素子構造及びその製造方法の第3の実施形態について、図面を参照して簡単に説明する。
(素子構造)
図8は、本発明に係るトランジスタアレイの素子構造の第3の実施形態を示す概略断面図である。ここで、上述した第1の実施形態(図1参照)と同等の構成については、同一又は同等の符号を付してその説明を簡略化又は省略する。なお、図8においても、説明の簡略化のため、ポリシリコン半導体層を用いた電界効果型トランジスタ及びフォトセンサを各々1乃至数個のみ図示し、また、これら相互を接続する配線層や、装置外部と接続するための引き出し配線等については図示を省略した。
上述した第1の実施形態に係る素子構造及びその製造方法においては、電界効果型トランジスタFETp、FETnと電界効果型トランジスタFETxが、電極形成層(レイヤ)を共有することなく、単一の基板SUB上に混在して形成された構成について説明したが、本実施形態においては、上記電界効果型トランジスタFETxに替えて、アモルファスシリコン半導体層を用いた複数のフォトセンサ(機能素子、読取画素)が、電界効果型トランジスタFETp、FETnと電極形成層(レイヤ)を共有することなく、単一の基板SUB上に一体的に形成された構成を有している。
ここで、本実施形態に適用可能な界効果型トランジスタFETp、FETnは、図8に示すように、上述した第1の実施形態に示したトランジスタアレイ(図1参照)と同等の素子構造を有しているので、具体的な説明を省略する。
本実施形態に係るトランジスタアレイに適用可能なフォトセンサPSは、図8に示すように、例えば、基板SUBの一面側の表面に積層形成された、上記pチャネル型電界効果型トランジスタFETp及びnチャネル型電界効果型トランジスタFETnに設けられた電極層24p、24nを被覆するように形成された窒化シリコン膜35上に形成され、例えば、クロム、クロム合金、アルミ、アルミ合金等から選択された導電性材料からなり、可視光に対して不透明なボトムゲート電極(第2のゲート電極)BGxと、該ボトムゲート電極BGxの上方に上記と同一の絶縁膜(下部ゲート絶縁膜)36を介して形成され、アモルファスシリコンからなり、チャネル領域を形成する半導体層51と、該半導体層51の上方(図面上方)に、例えば、窒化シリコン膜により形成されたブロック絶縁膜(ストッパ膜)54と、半導体層51上のブロック絶縁膜14の両端に形成されたnシリコンからなる不純物層(オーミックコンタクト層)57、58と、該不純物層57、58上に形成され、例えば、クロム、クロム合金、アルミ、アルミ合金等から選択された導電性材料からなり、可視光に対して不透明なソース電極52及びドレイン電極53と、半導体層51及びブロック絶縁膜54の上方に上記と同一の絶縁膜(上部ゲート絶縁膜)37を介して形成され、例えば、酸化スズ膜やITO膜(インジウム−スズ酸化膜)等の透明電極層からなり、可視光に対して透過性を示すトップゲート電極(第1のゲート電極)TGxと、該トップゲート電極TGxを含む絶縁膜37上に積層された絶縁層(絶縁保護膜)38と、を有して構成されている。
ここで、本実施形態においては、上述した絶縁膜(絶縁層)31〜38が、各々窒化シリコン膜や酸化シリコン膜等の透光性を有する透明な絶縁膜により形成されている。
このように、本実施形態に係るフォトセンサPSは、概略、上述した第1の実施形態に示した、アモルファスシリコン半導体層を用いた電界効果型トランジスタFETxの素子構造に対して、アモルファスシリコン半導体層の上方に、絶縁膜(トップゲート絶縁膜)を介してトップゲート電極TGxを付加した構成を有している。すなわち、本実施形態に係るフォトセンサPSは、励起光(ここでは、可視光)の入射により電子−正孔対が生成される、共通のアモルファスシリコンからなる半導体層(チャネル領域)51に対して、上方及び下方に、個別のゲート電極(トップゲート電極TGx、ボトムゲート電極BGx)が設けられた、いわゆる、ダブルゲート型の薄膜トランジスタ構造を有している。
ここで、フォトセンサPSは、上述した第1の実施形態と同様に、少なくとも、フォトセンサPSに適用される、アモルファスシリコンからなる半導体層51が、pチャネル型及びnチャネル型の電界効果型トランジスタFETp、FETnに適用される、低温ポリシリコンからなる半導体層21p、21nよりも上層側に形成された構成を有し、かつ、フォトセンサPSと、電界効果型トランジスタFETp、FETnが、相互に電極形成層(レイヤ)を共有することなく、各々独立して形成された構成を有している。
(製造方法)
次いで、上述したような素子構造を有するトランジスタアレイの製造方法について、図面を参照して説明する。
図9は、本実施形態に係る素子構造を有するトランジスタアレイの製造方法を示すプロセス断面図である。なお、上述したように、本素子構造に係るフォトセンサPSは、上述した第1の実施形態に示した電界効果型トランジスタFETxの素子構造と略同等であるので、該電界効果型トランジスタFETxにおけるゲート電極Gxからソース電極12及びドライバ電極13の形成までの各工程と同等の工程を適用した製造方法を示し、その説明を簡略化又は省略する。また、以下の説明においても、「第1の工程」乃至「第10の工程」の表記は、説明の都合上、便宜的に用いたものであって、実際の製造プロセスに関連付けられたものではない。
まず、上述した第1の実施形態において、第1乃至第7の工程(図2(a)〜(d)及び図3(a)〜(c))に示した製造方法と同様に、基板SUBの一面側全域に積層形成された絶縁膜31、32上であって、図面左方の領域に、ポリシリコン半導体層を用いた複数の電界効果型トランジスタ(低温ポリシリコン薄膜トランジスタ)FETp、FETnを形成する。
次いで、第8の工程においては、図9(a)に示すように、基板SUBの一面側全域に電極配線24p、24nを被覆するように絶縁膜35を形成した後、アルミニウム合金やクロム合金等の、遮光性を有する金属膜を積層形成し、該金属膜を所定の電極形状にパターニングすることにより、各フォトセンサPSの形成領域にボトムゲート電極BGxを形成する。
次いで、第9の工程においては、図9(b)に示すように、上述した第1の実施形態に示した第9乃至第10の工程と同様に、ボトムゲート電極BGx上に、絶縁膜(下部ゲート絶縁膜)36を介して半導体層51(上述した半導体層11に相当する)及びブロック絶縁膜54(上述したブロック絶縁膜14に相当する)、オーミックコンタクト層としての不純物層57、58(上述した不純物層17、18に相当する)を所定の形状で形成し、さらに、該不純物層57、58上に延在するようにソース電極52及びドレイン電極53(上述したソース電極12及びドレイン電極13に相当する)を積層形成する。ここで、半導体層51を形成するためのアモルファスシリコン膜51aの成膜工程は、上述した第1の製造方法と同様に、概ね300℃程度の温度条件で形成される。
次いで、第10の工程においては、図9(c)に示すように、基板SUBの一面側全域に、絶縁膜(上部ゲート絶縁膜)37を積層形成し、さらに、蒸着法等を用いて、酸化スズ膜やITO膜等の透明電極層を形成した後、図示を省略したフォトリソマスクを用いて、上記半導体層(チャネル領域)51に対応するようにパターニングして、トップゲート電極TGxを形成する。
これにより、少なくとも図面右方の領域に、いわゆる、ダブルゲート型の薄膜トランジスタ(アモルファスシリコン薄膜トランジスタ)構造を有する複数のフォトセンサPSが形成される。
その後、基板SUBの一面側全域に、プラズマCVD法等を用いて、窒化シリコンからなる絶縁膜(保護絶縁膜)38を積層形成することにより、図8に示したような素子構造を有するトランジスタアレイが完成する。
したがって、このような素子構造及び製造方法を有するトランジスタアレイによれば、上述した第1の実施形態と同様に、単一の絶縁性基板SUB上に、低温ポリシリコン半導体層を用いた電界効果型トランジスタFETp、FETnと、アモルファスシリコン半導体層を用いたフォトセンサPSを混在させて、薄膜構造で一体的に形成することができるので、小型で薄型化が可能なトランジスタアレイを実現することができる。
また、電界効果型トランジスタFETp、FETnに用いられる低温ポリシリコン半導体層を、フォトセンサPSを構成するアモルファスシリコン半導体層よりも下層に配置し、上述した一連の製造プロセスにおいて、低温ポリシリコン半導体層を形成した後に、アモルファスシリコン半導体層を形成する工程を適用しているので、電界効果型トランジスタFETp、FETn及び電界効果型トランジスタFETxの各素子特性を良好に維持することができる。
さらに、本実施形態特有の効果として、フォトセンサPSがダブルゲート型の薄膜トランジスタ構造を有しているので、後述するように、各フォトセンサPSによりフォトセンス機能と選択トランジスタ機能の双方を実現することができる。したがって、該フォトセンサを2次元配列してフォトセンサアレイを構成した場合、各読取画素を構成するトランジスタ数を少なくして、フォトセンサアレイの一層の小型化又は画素数の増加を図りつつ、薄型化を実現することができる。
<第4の実施形態>
次いで、本発明に係るトランジスタアレイの素子構造及びその製造方法の第4の実施形態について、図面を参照して説明する。
(素子構造)
図10は、本発明に係るトランジスタアレイの素子構造の第4の実施形態を示す概略断面図である。ここで、上述した第2の実施形態(図5参照)と同等の構成については、同一又は同等の符号を付してその説明を簡略化又は省略する。なお、図10においても、説明の簡略化のため、ポリシリコン半導体層を用いた電界効果型トランジスタ及びフォトセンサを各々1乃至数個のみ図示し、また、これら相互を接続する配線層や、装置外部と接続するための引き出し配線等については図示を省略した。
上述した第2の実施形態に係る素子構造及びその製造方法においては、電界効果型トランジスタFETp、FETnと電界効果型トランジスタFETxの各ゲート電極Gp、Gn、Gxが、電極形成層(レイヤ)を共有して、単一の基板SUB上に混在して形成された構成について説明したが、本実施形態においては、上記電界効果型トランジスタFETxに替えて、第3の実施形態に示した素子構造を有するフォトセンサのボトムゲートBGxが、電界効果型トランジスタFETp、FETnの各ゲート電極Gp、Gnと電極形成層(レイヤ)を共有して、単一の基板SUB上に一体的に形成された構成を有している。
ここで、本実施形態に適用可能な電界効果型トランジスタFETp、FETnは、図10に示すように、上述した第2の実施形態に示したトランジスタアレイ(図5参照)と同等の素子構造を有しているので、具体的な説明を省略する。また、フォトセンサPSについても、上述した第3の実施形態に示したトランジスタアレイ(図8参照)と略同等の素子構造を有しているので、説明を簡略化する。
本実施形態に係るトランジスタアレイに適用可能なフォトセンサPSは、図10に示すように、基板SUBの一面側の表面に積層形成された、上記pチャネル型電界効果型トランジスタFETp及びnチャネル型電界効果型トランジスタFETnに設けられたゲート電極Gp、Gnと同一の電極形成層(レイヤ)に形成されたボトムゲート電極(第2のゲート電極)BGxと、該ボトムゲート電極BGxの上方に上記と同一の絶縁膜(下部ゲート絶縁膜)44を介して形成された、アモルファスシリコンからなる半導体層(チャネル領域)51と、該半導体層51の上に形成されたブロック絶縁膜(ストッパ膜)54、該ブロック絶縁膜14の両端に形成されたnシリコンからなる不純物層(オーミックコンタクト層)57、58、該不純物層57、58上に形成されたソース電極52及びドレイン電極53と、半導体層51及びブロック絶縁膜54、ソース電極52、ドレイン電極53の上方に上記と同一の絶縁膜(上部ゲート絶縁膜)45を介して形成されたトップゲート電極(第1のゲート電極)TGxと、該トップゲート電極TGx上に積層された絶縁層46と、を有して構成されている。
なお、本実施形態においては、電界効果型トランジスタFETp、FETnに設けられる電極層24p、24nは、例えば、上記フォトセンサPSのトップゲートTGx上に積層された絶縁層46の上面から絶縁層43〜45を貫通して形成されたコンタクトホールを介して、各不純物層22p、22nに接続される。ここで、該電極層24p、24nを含む絶縁膜46上には、絶縁層(絶縁保護膜)47が積層形成された構成を有している。
(製造方法)
次いで、上述したような素子構造を有するトランジスタアレイの製造方法について、図面を参照して簡単に説明する。
図11は、本実施形態に係る素子構造を有するトランジスタアレイの製造方法を示すプロセス断面図である。なお、上述した電界効果型トランジスタFETp、FETn及びフォトセンサPSと同等の工程については、その説明を簡略化又は省略する。また、以下の説明においても、「第1の工程」乃至「第8の工程」の表記は、説明の都合上、便宜的に用いたものであって、実際の製造プロセスに関連付けられたものではない。
まず、上述した第1の実施形態において、第1乃至第4の工程(図2(a)〜(d))に示した製造方法と同様に、基板SUBの一面側全域に積層形成された絶縁膜41、42上であって、図面左方の電界効果型トランジスタFETp、FETnの各々の形成領域に、アモルファスシリコンからなる半導体層21p及びpシリコンからなる不純物層22p、並びに、アモルファスシリコンからなる半導体層21n及びnシリコンからなる不純物層23n、nシリコンからなる不純物層22nを形成する。
次いで、第5の工程においては、図11(a)に示すように、基板SUBの一面側全域に絶縁膜43を形成した後、アルミニウム合金やクロム合金等の遮光性を有する金属膜により、電界効果型トランジスタFETp、FETnの形成領域(概ね、上述した半導体層21p、21n上)にゲート電極Gp、Gnを、また、各フォトセンサPSの形成領域にボトムゲート電極BGxを同一工程により同時に形成する。
次いで、第6の工程においては、図11(b)に示すように、上述した第2の実施形態に示した第6乃至第8の工程と同様に、ゲート電極Gp、Gn及びボトムゲート電極BGx上に、絶縁膜(下部ゲート絶縁膜)44を介して半導体層51及びブロック絶縁膜54、オーミックコンタクト層としての不純物層57、58を所定の形状で形成し、さらに、該不純物層57、58上に延在するようにソース電極52及びドレイン電極53(上述したソース電極12及びドレイン電極13に相当する)を積層形成する。
次いで、第7の工程においては、図11(c)に示すように、基板SUBの一面側全域に、絶縁膜(上部ゲート絶縁膜)45を積層形成し、さらに、上記半導体層(チャネル領域)51に対応するように、透明電極層からなるトップゲート電極TGxを形成する。
次いで、第8の工程においては、図11(d)に示すように、少なくとも、トップゲート電極TGxを含む基板SUBの一面側に絶縁膜46を積層形成した後、該絶縁膜46の上面から各絶縁層43〜45を貫通して電界効果型トランジスタFETp及びFETnの各不純物層22p及び22nに至る電極配線24p、24n(ソース電極及びドレイン電極)を形成する。
これにより、少なくとも図面左方の領域に、複数の電界効果型トランジスタ(低温ポリシリコン薄膜トランジスタ)FETp、FETnからなる機能回路が形成され、図面右方の領域に、いわゆる、ダブルゲート型の薄膜トランジスタ(アモルファスシリコン薄膜トランジスタ)構造を有する複数のフォトセンサPSが形成される。
その後、基板SUBの一面側全域に、絶縁膜(保護絶縁膜)47を積層形成することにより、図10に示したような素子構造を有するトランジスタアレイが完成する。
したがって、このような素子構造及び製造方法を有するトランジスタアレイによれば、上述した第2の実施形態と同様に、少なくとも、電界効果型トランジスタFETp、FETnと、フォトセンサPSの一部の導電層(ゲート電極Gp、Gnとボトムゲート電極BGx)を、同一の電極形成層(共有するレイヤ)に設けた構成を適用しているので、これらの導電層を同一の工程で(工程を共有して)同時に形成することができ、製造プロセスの短縮と製造コストの削減を図ることができる、という特有の効果を有している。
なお、上述した第1乃至第4の実施形態に係るトランジスタアレイの素子構造においては、単一の基板上に、ポリシリコン半導体層を用いた電界効果型トランジスタと、アモルファスシリコン半導体層を用いた電界効果型トランジスタ又はフォトセンサのいずれか一方のみが、一体的に形成された例について示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、以下に示すように、単一の基板上に、ポリシリコン半導体層を用いた電界効果型トランジスタとともに、アモルファスシリコン半導体層を用いた電界効果型トランジスタ及びフォトセンサの双方が、混在して形成された構成を有しているものであってもよい。
<第5の実施形態>
次いで、本発明に係るトランジスタアレイの素子構造及びその製造方法の第5の実施形態について、図面を参照して説明する。
図12は、本発明に係るトランジスタアレイの素子構造の第5の実施形態を示す概略断面図である。ここで、上述した第1乃至第4の実施形態と同等の構成については、その説明を簡略化又は省略する。
本発明に係るトランジスタアレイの第5の実施形態は、例えば、図12(a)、(b)に示すように、単一の基板SUB上に、ポリシリコン半導体層21p、21nを用いた電界効果型トランジスタFETp、FETnとともに、アモルファスシリコン半導体層11を用いた電界効果型トランジスタFETx及びアモルファスシリコン半導体層51を用いたフォトセンサPSの双方が、一体的に形成された構成を有している。
ここで、図12(a)に示した素子構造においては、上述した第1及び第3の実施形態と同様に、電界効果型トランジスタFETp及びFETnと、電界効果型トランジスタFETx及びフォトセンサPSが、相互に電極形成層(レイヤ)を共有することなく、単一の基板SUB上に混在して形成された構成を有し、一方、図12(b)に示した素子構造においては、上述した第2及び第4の実施形態と同様に、電界効果型トランジスタFETp及びFETnと、電界効果型トランジスタFETx及びフォトセンサPSが、一部の導電層(ゲート電極及びボトムゲート電極)を電極形成層(レイヤ)を相互に共有して、単一の基板SUB上に混在して形成された構成を有している。
このような構成を有するトランジスタアレイによれば、後述する適用例に示すような画素アレイ(フォトセンサアレイ等)と、その周辺回路であるドライバ回路(トップゲートドライバ、ボトムゲートドライバ、ソースドライバ等)と、を構成する各トランジスタ及びトランジスタ構造を有する画素の素子特性を良好に維持しながら、単一の基板上に一体的に形成することができるので、画素アレイを備えた画像処理装置等の製造プロセスの簡略化や部品点数の削減による製品歩留まりの向上、コストの削減を図りつつ、装置の小型薄型化を実現することができる。
また、図示を省略したが、上述した第1乃至第4の実施形態、並びに、上記他の実施形態に係るトランジスタアレイの素子構造において、基板SUB上に一体的に形成される電界効果型トランジスタFETp、FETnと、電界効果型トランジスタFETx及びフォトセンサPSの少なくともいずれか一方とは、例えば、以下に示すように、層間配線層により相互に接続された構成を有しているものであってもよい。
図13は、本発明に係るトランジスタアレイの各実施形態に適用可能な電界効果型トランジスタ及びフォトセンサ相互を接続する配線層の一例を示す概略断面図である。
各実施形態に係るトランジスタアレイに適用可能な配線層は、例えば、図13に示すように、基板SUB上の電界効果型トランジスタFETp、FETn及びFETxにより機能回路が形成される領域と、複数のフォトセンサPSが形成されるアレイ領域(フォトセンサアレイ)との間に、任意の層間を相互に接続するためのコンタクト領域(配線接続領域)CNTを設け、上記電界効果型トランジスタからなる機能回路とフォトセンサアレイとを接続するコンタクト配線(接続配線)LCaや、機能回路内部の電界効果型トランジスタFETp、FETn及びFETx相互を接続する配線(内部配線)LCbとして形成される。
この場合、コンタクト配線LCa相互や内部配線LCb相互、もしくは、コンタクト配線LCaと内部配線LCb相互を共有化して、層間配線数を削減するようにした構成を有するものであってもよい。また、コンタクト配線LCaや内部配線LCbを、例えば、電界効果型トランジスタFETp、FETnに設けられる電極層(ソース電極及びドレイン電極)24p、24nと同一の工程により同時に形成するようにしてもよい。
なお、図13においては、図12(b)に示したトランジスタアレイの素子構造に、コンタクト領域CNTを設定して、層間配線層(コンタクト配線LCaや内部配線LCb)を設けた例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図12(a)や図1、図5、図8、又は、図10に示したトランジスタアレイの素子構造の任意の領域にコンタクト領域CNTを設定して層間配線層を設けるものであってもよいことはいうまでもない。
<第1の適用例>
次に、上述した本発明に係るトランジスタアレイの適用例について、図面を参照して具体的に説明する。ここでは、上述した実施形態に係るトランジスタアレイを、画像読取装置に適用した場合について説明する。
まず、本発明に係るトランジスタアレイを適用可能な画像読取装置の全体構成について説明する。
図14は、本発明に係るトランジスタアレイを画像読取装置に適用した場合の第1の例を示す概略全体構成図である。
図14に示すように、本適用例に係る画像読取装置100Aは、概略、多数のフォトセンサPS(読取画素:上述した第3及び第4の実施形態に示したフォトセンサPSと同等)を、例えば、二次元配列(例えば、n行×m列のマトリクス状に配列)したフォトセンサアレイ(画素アレイ)110と、各フォトセンサPSのトップゲート端子TG(上述したトップゲート電極TGxと同等)を行方向に接続して伸延するトップゲートライン111に接続され、各トップゲートライン(走査ライン)111に順次走査信号φTi(後述するリセットパルス:iは、任意の自然数;i=1、2、・・・n)を印加するトップゲートドライバ(ドライバ回路、第1の走査駆動装置)120Aと、各フォトセンサPSのボトムゲート端子BG(上述したボトムゲート電極BGxと同等)を行方向に接続して伸延するボトムゲートライン112に接続され、各ボトムゲートライン112に順次走査信号φBi(後述する読み出しパルス)を印加するボトムゲートドライバ(ドライバ回路、第2の走査駆動装置)130と、各フォトセンサPSのソース端子S(上述したソース電極52と同等)を列方向に接続して伸延するソースライン(データライン)113に接続され、各ソースライン113を介して各フォトセンサPSにプリチャージ電圧Vpgを印加するとともに、各フォトセンサPSに蓄積されたキャリヤに応じたソースライン電圧VDj(=データ電圧Vrd:jは、任意の自然数;j=1、2、・・・m)を読み出すソースドライバ(ドライバ回路、信号駆動装置)140と、少なくとも、フォトセンサアレイ110による被写体画像の読み取り動作を制御するための各種制御信号φtg、φbg、φpgを、各々上記トップゲートドライバ120A、ボトムゲートドライバ130、ソースドライバ140に供給するとともに、ソースドライバ140を介して取得した画像データ(読取データ信号Vdata)を、図示を省略した記憶部や、画像データの加工や照合等の所定の処理を実行する外部機能部との間でやり取りする機能を備えたシステムコントローラ150と、を有して構成されている。
なお、フォトセンサアレイ110において、114は、各フォトセンサPSのドレイン端子D(上述したドレイン電極53と同等)を所定の低電位電圧(例えば、接地電位)Vssに共通に接続するドレインライン(コモンライン)である。
以下、各構成について具体的に説明する。
(フォトセンサ)
フォトセンサアレイ110に配列されたフォトセンサPSは、具体的には、上述した第3又は第4の各実施形態(図8、図10参照)に示した素子構造と同様に、アモルファスシリコン半導体層を用いたダブルゲート型の薄膜トランジスタ構造を有している。ここで、図8、図10に示した素子構造において、最上層に積層形成される絶縁膜38、47は、フォトセンサPSを保護するための保護膜であり、その上面は被写体が直接載置される検知面となる。
次いで、上述したフォトセンサアレイの駆動制御方法について、図面を参照して簡単に説明する。
図15は、上述したフォトセンサアレイにおける基本的な駆動制御方法を示すタイミングチャートである。ここでは、フォトセンサアレイの駆動制御方法として、指紋を読み取る場合について説明する。また、図16は、本適用例に係る画像読取装置を指紋読取装置に適用した場合の要部断面図である。ここで、図16においては、図示の都合上、フォトセンサアレイの断面部分を表すハッチングの一部を省略する。
上述したフォトセンサアレイの基本的な駆動制御方法は、図15に示すように、所定の処理動作期間(処理サイクル)に、リセット期間Trst、電荷蓄積期間Ta、プリチャージ期間Tprch及び読み出し期間Treadを設定することにより実現される。
図15に示すように、まず、リセット期間Trstにおいては、トップゲートドライバ120Aによりトップゲートライン111を介して、i行目のフォトセンサPSのトップゲート端子TGにリセットパルス(例えば、トップゲート電圧(=リセットパルス電圧)Vtg=+15Vのハイレベル)φTiを印加して、半導体層51に蓄積されているキャリヤ(ここでは、正孔)を放出するリセット動作(初期化動作)を実行する。
次いで、電荷蓄積期間Taにおいては、トップゲートドライバ120Aによりトップゲート端子TGにローレベル(例えば、トップゲート電圧Vtg=−15V)のバイアス電圧φTiを印加することにより、上記リセット動作を終了し、電荷蓄積動作(キャリヤ蓄積動作)をスタートする。
ここで、電荷蓄積期間Taにおいては、図16に示すように、フォトセンサPSが形成された透明な基板SUBの下方に設けられたバックライト(光源)BLから、検知面(フォトセンサアレイ110の上面)DTCに密着して載置された被写体(例えば、指)FGに対して照射光Laが照射され、その反射光Lbが透明電極層からなるトップゲート電極TGxを通過して半導体層51に入射する。これにより、電荷蓄積期間Ta中に半導体層51に入射した光量に応じて、半導体層51の入射有効領域(キャリヤ発生領域)で電子−正孔対が生成され、半導体層51とブロック絶縁膜54との界面近傍(チャネル領域周辺)に正孔が蓄積される。
そして、プリチャージ期間Tprchにおいては、上記電荷蓄積期間Taに並行して、ソースドライバ140によりプリチャージ信号φpgに基づいてソースライン113を介して、ソース端子Sにプリチャージパルス(例えば、プリチャージ電圧Vpg=+5V)を印加し、ソース電極12に電荷を保持させるプリチャージ動作を実行する。
次いで、読み出し期間Treadにおいては、上記プリチャージ期間Tprchを経過した後、ボトムゲートドライバ130によりボトムゲートライン112を介して、ボトムゲート端子BGに読み出しパルス(例えば、ボトムゲート電圧(=読み出しパルス電圧)Vbg=+10Vのハイレベル)φBiを印加することにより、電荷蓄積期間Taにチャネル領域に蓄積されたキャリヤ(正孔)に応じたソースライン電圧VD(データ電圧Vrd;電圧信号)をソースドライバ140により読み出す読み出し動作が実行される。
ここで、読み出しパルスφBiの印加期間(読み出し期間)におけるソースライン電圧VD(データ電圧Vrd)の変化傾向は、電荷蓄積期間Taに蓄積されたキャリヤが多い場合(明状態)には、データ電圧Vrdが急峻に低下する傾向を示し、一方、蓄積されたキャリヤが少ない場合(暗状態)には緩やかに低下する傾向を示すので、例えば、読み出し期間Treadの開始から所定の時間経過後のデータ電圧Vrdを検出することにより、フォトセンサPSに入射した光の量、すなわち、被写体の明暗パターンに対応した明度データ(明暗情報)を検出することができる。
そして、このような特定の行(i行目)に対する一連の明度データ検出動作を1サイクルとして、上述したフォトセンサアレイ110の各行(i、i+1、・・・)に対して、同等の動作処理を繰り返すことにより、フォトセンサPSを用いたフォトセンサシステムを、被写体の2次元画像(例えば、指紋パターン)を明度データとして読み取るモノクローム型の画像読取装置として動作させることができる。
なお、本適用例においては、フォトセンサアレイとして、ダブルゲート型の薄膜トランジスタ構造を有するフォトセンサを備えた構成を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、周知のフォトトランジスタやフォトダイオード等を2次元配列したフォトセンサアレイを適用するものであってもよい。
(トップゲートドライバ/ボトムゲートドライバ)
図17は、本適用例に係る画像読取装置に適用可能なトップゲートドライバ又はボトムゲートドライバの一構成例を示す概略ブロック図であり、図18は、本構成例に係るトップゲートドライバ又はボトムゲートドライバに適用可能なシフトレジスタ回路部の一例を示す回路構成図であり、図19は、本構成例に係るシフトレジスタ回路部及び出力バッファ部に適用される論理素子の回路構成を示す図である。
図17に示すように、トップゲートドライバ120A及びボトムゲートドライバ130は、少なくとも、上述したシステムコントローラ150から供給される制御信号φtg又はφbgからなるスタート信号STtb、及び、2相の基準クロック信号CK、CKb、出力イネーブル信号OEtb等に基づいて、スタート信号を順次シフトしつつ、各トップゲートライン111又はボトムゲートライン112に対応するシフト信号(論理信号;タイミング信号)Sout1、Sout2、・・・Soutn、Soutdを出力するシフトレジスタ回路部121と、該シフトレジスタ回路部121から順次出力されるシフト信号Sout1、Sout2、・・・Soutn、Soutdを、所定の信号レベルに増幅して走査信号(上述したリセットパルスφTi又は読出パルスφBi)として、各トップゲートライン111又はボトムゲートライン112に印加する出力バッファ部(出力回路部)122と、を有して構成されている。
シフトレジスタ回路部121は、例えば、図18に示すように、トップゲートライン111又はボトムゲートライン112の本数に対応(該ライン本数+1)して設けられ、基準クロックCK、CKbに基づく所定のタイミングで入力されたスタート信号STtbを順次、次段にシフトする複数段のラッチ回路群(ラッチ回路LC1、LC2、・・・LCd、LCr)と、システムコントローラ150から供給されるシフト方向設定信号SC、SCbに基づいて、ラッチ回路群へのスタート信号STtbの入力とシフト方向を切り換えるアナログスイッチ群(アナログスイッチSW11、SW12、・・・SW1d、SW1r、SW1s、及び、SW21、SW22、・・・SW2d、SW2r、SW2s)と、出力イネーブル信号OEtbに基づいて各ラッチ回路LC1、LC2、・・・LCdからのシフト信号の取り出し、出力バッファ部122への出力を制御する出力論理回路群(3入力NAND回路NAND1、NAND2、・・・NANDn、NANDd)とを備えた構成を有している。
ここで、システムコントローラ150からシフトレジスタ回路部121に供給される基準クロックCK、CKbは、相互に逆相となるクロック信号であり、また、シフト方向設定信号SC、SCbも、相互に逆相となる制御信号である。
また、図18に示したシフトレジスタ回路部121に適用されるラッチ回路LC(LC1〜LCr)は、例えば、図19(a)に示すような、周知のインバータINV及びクロックドインバータCIV1、CIV2を用いた論理回路を適用することができ、アナログスイッチSW(SW11〜SW1s、SW21〜SW2s)は、例えば、図19(b)に示すように、上述した各実施形態に示した電界効果型トランジスタFETp及びFETnを並列に接続した回路構成を適用することができる。
なお、図19(a)に示したインバータINV及びクロックドインバータCIV(CIV1、CIV2)についても、各々、図19(c)、(d)に示すように、上述した電界効果型トランジスタFETp及びFETnを直列に接続した回路構成を適用することができる。さらに、出力論理回路群を構成する各3入力NAND回路NAND(NAND1、NAND2、・・・NANDn、NANDd)についても、上述した電界効果型トランジスタFETp及びFETnを周知の回路形態で接続した構成を適用することができる。
また、図示を省略するが、シフトレジスタ回路部121の出力側に設けられる出力バッファ部122は、例えば、図19(c)に示したようなインバータINVを奇数段、直列に接続した回路構成を適用することができ、後述するようにシフトレジスタ回路部121から個別に出力される論理信号を、反転処理するとともに、所定の信号レベルを有するように増幅処理して、各トップゲートライン111又はボトムゲートライン112に印加する。
このような構成を有するトップゲートドライバ120A又はボトムゲートドライバ130においては、まず、システムコントローラ150からハイレベルのシフト方向設定信号SC及びローレベルのシフト方向設定信号SCbがシフトレジスタ回路部121に供給されると、アナログスイッチ群のうち、アナログスイッチSW11、SW22、SW13・・・SW1d、SW2r、SW1sがオン動作することにより、各ラッチ回路LC1、LC2、・・・LCd、LCrが順方向に接続される。すなわち、ラッチ回路LC1の入力接点inにスタート信号STtbが入力されるとともに、i段目のラッチ回路LCi(LC1、LC2、・・・LCd)の出力接点outが次段のラッチ回路LC(i+1)(LC2、LC3、・・・LCd、LCr)の入力接点inに接続されるように、各ラッチ回路LC1、LC2、・・・LCd、LCrが順次直列に接続された状態に設定される。
これにより、システムコントローラ150から制御信号φtg又はφbgとして供給されたスタート信号STtbは、基準クロックCK、CKbに基づく所定のタイミングで、各ラッチ回路LC1、LC2、・・・LCd、LCrの順に、順次シフトされるとともに、i段目のラッチ回路LCi(LC1、LC2、・・・LCn、LCd)から出力されるシフト信号Soutiが、i段目の3入力NAND回路NANDi(NAND1、NAND2、・・・NANDn、NANDd:NANDdはダミー)の第1の入力接点に入力される。また、(i+1)段目のラッチ回路LC(i+1)(LC2、LC3、・・・LCd、LCr)から出力されるシフト信号Sout(i+1)が、i段目の3入力NAND回路NANDi(NAND1、NAND2、・・・NANDn、NANDd)の第3の入力接点に入力される。
ここで、i段目及び(i+1)段目のラッチ回路LCi、LC(i+1)から出力される各シフト信号Souti、Sout(i+1)がハイレベルであって、かつ、システムコントローラ150からハイレベルの出力イネーブル信号OEtbが供給され、i段目の3入力NAND回路NANDi(NAND1、NAND2、・・・NANDn、NANDd)の第2の入力接点に入力されると、当該3入力NAND回路NANDiからローレベルの論理信号Souti(Sout1、Sout2、・・・Soutn、Soutd)が出力バッファ部122に出力され、該出力バッファを介して、i行目のトップゲートライン111又はボトムゲートライン112に所定の信号レベルを有するハイレベルの走査信号(上述したリセットパルスφTi又は読出パルスφBi)が出力される。これにより、トップゲートライン111又はボトムゲートライン112の1行目から最終行まで、順方向に順次走査信号が印加されることになる。
一方、システムコントローラ150からローレベルのシフト方向設定信号SC及びハイレベルのシフト方向設定信号SCbがシフトレジスタ回路部121に供給されると、アナログスイッチ群のうち、アナログスイッチSW21、SW12、SW23・・・SW2d、SW1r、SW2sがオン動作することにより、各ラッチ回路LC1、LC2、・・・LCd、LCrが逆方向に接続される。すなわち、ラッチ回路LCrの入力接点inにスタート信号STtbが入力されるとともに、(i+1)段目のラッチ回路LC(i+1)(LC2、LC3、・・・LCd、LCr)の出力接点outが次段のラッチ回路LCi(LC1、LC2、・・・LCn、LCd)の入力接点inに接続されるように、各ラッチ回路LCr、LCd、・・・LC2、LC1が順次直列に接続された状態に設定される。
これにより、システムコントローラ150から供給されたスタート信号STtbは、基準クロックCK、CKbに基づく所定のタイミングで、各ラッチ回路LCr、LCd、・・・LC2、LC1の順に、順次シフトされるとともに、(i+1)段目のラッチ回路LC(i+1)(LCr、LCd、・・・LC3、LC2)から出力されるシフト信号Sout(i+1)が、i段目の3入力NAND回路NANDi(NANDd、NANDn、・・・NAND2、NAND1)の第3の入力接点に入力される。また、i段目のラッチ回路LCi(LCd、・・・LC2、LC1)から出力されるシフト信号Soutiが、i段目の3入力NAND回路NANDi(NANDd、NANDn、・・・NAND2、NAND1)の第1の入力接点に入力される。
ここで、(i+1)段目及びi段目のラッチ回路LC(i+1)、LCiから出力される各シフト信号Souti、Sout(i+1)がハイレベルであって、かつ、ハイレベルの出力イネーブル信号OEtbがi段目の3入力NAND回路NANDi(NAND1、NAND2、・・・NANDn、NANDd)の第2の入力接点に入力されると、当該3入力NAND回路NANDiからローレベルの論理信号Souti(Sout1、Sout2、・・・Soutn、Soutd)が出力バッファ部122に出力され、i行目のトップゲートライン111又はボトムゲートライン112に所定の信号レベルを有するハイレベルの走査信号(リセットパルスφTi又は読出パルスφBi)が出力される。これにより、トップゲートライン111又はボトムゲートライン112の最終行から1行目まで、逆方向に順次走査信号が印加されることになる。
したがって、図18に示したようなシフトレジスタ回路部121を備えたトップゲートドライバ120A及びボトムゲートドライバ130を適用した画像読取装置100Aによれば、システムコントローラ150から出力するシフト方向設定信号SCの信号レベルを切り換える簡易な制御方法により、フォトセンサアレイ110(検知面DTC)上に載置された被写体の画像読取方向(画像読取動作を行う行の走査方向)を任意に反転設定することができるので、使い勝手や設計自由度の高いシステムを提供することができる。
なお、本実施形態に示したシフトレジスタ回路部121においては、システムコントローラ150から出力するシフト方向設定信号に基づいて、ラッチ回路群におけるシフト方向を切り換え可能(反転可能)なように制御することができる回路構成を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、周知の一方向にのみシフト動作を行うシフトレジスタ回路(例えば、後述するソースドライバに適用されるシフトレジスタ回路部141;図21参照)を適用するものであってもよいことは言うまでもない。
(ソースドライバ)
図20は、本適用例に係る画像読取装置に適用可能なソースドライバの一構成例を示す概略ブロック図であり、図21は、本構成例に係るソースドライバに適用可能なシフトレジスタ回路部の一例を示す回路構成図であり、図22は、本構成例に係るソースドライバに適用可能なプリチャージ回路部、サンプリング回路部、ソースフォロワ回路部及びパラレル−シリアル変換回路部の一例を示す回路構成図である。
図20に示すように、ソースドライバ140は、少なくとも、システムコントローラ150から供給される制御信号(後述するスタート信号STs及び2相の基準クロック信号ACK、ACKb、出力イネーブル信号OEs等)に基づいて、スタート信号を順次シフトしつつ、各ソースライン113に対応するシフト信号(論理信号;タイミング信号)ASout1、ASout2、・・・ASoutmを出力するシフトレジスタ回路部141と、上述したプリチャージ期間に、プリチャージ信号φpgに基づくタイミングで、各ソースライン113に所定のプリチャージパルス(プリチャージ電圧Vpg)を一斉に印加するスイッチ群を備えたプリチャージ回路部(プリチャージ制御部)145と、上述した読み出し期間に、サンプリング信号φsrに基づくタイミングで、各ソースライン113を介して各フォトセンサ(読取画素)PSに蓄積されたキャリヤに対応するソースライン電圧VD(データ電圧Vrd)を並列的に読み出すスイッチ群、及び、該ソースライン電圧VDを保持する容量素子群を備えたサンプリング回路部(電圧保持部)144と、上記容量素子群に保持されたソースライン電圧VDを所定の信号レベルに増幅するアンプ群を備えたソースフォロワ回路部143と、上記シフトレジスタ回路部141から順次出力されるシフト信号ASout1、ASout2、・・・ASoutmに基づくタイミングで、ソースフォロワ回路部143から出力されるデータ電圧を時系列的に取り出してシリアル信号に変換して読取データ信号Vdataとして出力するスイッチ群を備えたパラレル−シリアル変換回路部(信号変換部)142と、を有して構成されている。
シフトレジスタ回路部141は、例えば、図21に示すように、ソースライン113の本数に対応(該ライン本数+2)して設けられ、基準クロックACK、ACKbに基づく所定のタイミングで入力されたスタート信号STsを順次、次段にシフトする複数段のラッチ回路群(ラッチ回路LCA1、LCA2、・・・LCAa、LCAb)と、出力イネーブル信号OEsに基づいて各ラッチ回路LCA1、LCA2、・・・LCAa、LCAbからのシフト信号の取り出し、パラレル−シリアル変換回路部142への出力を制御する出力論理回路群(3入力NAND回路NANDA1、NANDA2、・・・NANDAm)と、を備えた構成を有している。
ここで、ラッチ回路群及び出力論理回路群は、各々、上述したトップゲートドライバ120A又はボトムゲートドライバ130に適用可能なシフトレジスタ回路部121を構成するラッチ回路群及び出力論理回路群と同等の構成(図18、図19参照)を有しているので、具体的な回路構成についての説明を省略する。
このような構成を有するシフトレジスタ回路部141においては、システムコントローラ150からラッチ回路LCA1の入力接点inにスタート信号STsが入力されると、基準クロックACK、ACKbに基づく所定のタイミングで、スタート信号STsがラッチ回路LCA1、LCA2、・・・LCAa、LCAbの順にシフトされるとともに、j段目のラッチ回路LCAj(LCA1、LCA2、・・・LCAm)から出力されるシフト信号が、j段目の3入力NAND回路NANDAi(NANDA1、NANDA2、・・・NANDAm)の第1の入力接点に入力される。また、(j+1)段目のラッチ回路LCA(j+1)(LCA2、LCA3、・・・LCAa)から出力されるシフト信号が、j段目の3入力NAND回路NANDAj(NANDA1、NANDA2、・・・NANDAm)の第3の入力接点に入力される。
ここで、j段目及び(j+1)段目のラッチ回路LCAj、LCA(j+1)から出力される各シフト信号がハイレベルであって、かつ、システムコントローラ150からハイレベルの出力イネーブル信号OEsが供給され、j段目の3入力NAND回路NANDAj(NANDA1、NANDA2、・・・NANDAm)の第2の入力接点に入力されると、当該3入力NAND回路NANDAjからローレベルの論理信号ASoutj(ASout1、ASout2、・・・ASoutm)がパラレル−シリアル変換回路部142に出力される。これにより、ソースライン113の1列目から最終列まで順次ソースライン電圧VD(データ電圧Vrd)が時分割的に取り出されてシリアル信号に変換され、読取データ信号Vdataとして出力されることになる。
また、プリチャージ回路部145、サンプリング回路部144、ソースフォロワ回路部143及びパラレル−シリアル変換回路部142は、例えば、各ソースライン113に対応して、図22に示すような回路構成を有している。
すなわち、j列目のソースライン113に設けられるプリチャージ回路部145(145j)は、システムコントローラ150から供給されるプリチャージ信号φpg(非反転信号PCG及び反転信号PCGb)に基づいて、オン、オフ動作するアナログスイッチSW5jを備え、ハイレベルのプリチャージ信号φpgが供給されるタイミングで、ソースライン113に対してプリチャージ電圧Vpgをプリチャージパルスとして出力する。
また、サンプリング回路部144(144j)は、図22に示すように、システムコントローラ150から供給されるサンプリング信号φsr(非反転信号SR及び反転信号SRb)に基づいて、オン、オフ動作するアナログスイッチSW4jと、一端がアナログスイッチSW4jの出力接点に、他端が接地電位に接続されたコンデンサ(容量素子)Csrと、を備え、ハイレベルのサンプリング信号φsrが供給されるタイミングで、ソースライン113を介して、フォトセンサPSに蓄積されたキャリヤに対応するソースライン電圧VDを取り込んで、コンデンサCsrに電圧成分として保持する。
また、ソースフォロワ回路部143(143j)は、図22に示すように、高電位電圧Vapdと低電位電圧Vaps間に電界効果型トランジスタFETa及びFETbを直列接続した回路構成を有し、上記サンプリング回路部144jに設けられたコンデンサCsrに保持された電圧成分(ソースライン電圧VD)に応じて、所定の増幅率で増幅された信号レベルが生成される。
パラレル−シリアル変換回路部142(142j)は、図22に示すように、上述したシフトレジスタ回路部141から出力される論理信号(シフト信号)ASoutjを反転処理するインバータ群INV1〜INV3と、該論理信号ASoutjを非反転処理するインバータ群INV1、INV4〜INV6と、論理信号ASoutj(非反転信号及び反転信号)に基づいて、オン、オフ動作するアナログスイッチSW2jと、を備え、ローレベルの論理信号ASoutjが供給されるタイミングで、上記ソースフォロワ回路部143jから出力されるデータ電圧が読取データ信号Vdataとして出力される。
このような構成を有するソースドライバ140によれば、システムコントローラ150から供給されるサンプリング信号φsrに基づいて、1列目から最終列までの各ソースライン113を介して、ソースライン電圧VDが一括して取り出されて一旦保持され、シフトレジスタ回路部141から順次出力される論理信号ASoutjに基づいて、シリアル信号に変換されて読取データ信号Vdataとして出力される。
次いで、本適用例に係る画像読取装置の素子構造について、上述した各実施形態に示したトランジスタアレイを参照しながら説明する。
上述したような本適用例に係る画像読取装置を構成するフォトセンサアレイ110及び各ドライバ回路(トップゲートドライバ120A、ボトムゲートドライバ130、ソースドライバ140)については、例えば、上述した第3又は第4の実施形態(図8、図10参照)に示したような素子構造及び製造方法を良好に適用することができる。
すなわち、単一の絶縁性の基板SUBの一面側であって、該基板SUBの略中央領域に、アモルファスシリコン半導体層を用いたダブルゲート型の薄膜トランジスタ構造を有するフォトセンサPSを、図14に示したようにマトリクス状に複数配列することによりフォトセンサアレイ110が構成され、該フォトセンサアレイ110(フォトセンサPS)の形成領域に隣接する周辺領域に、低温ポリシリコン半導体層を用いた薄膜トランジスタ(上述した電界効果型トランジスタFETp及びFETn)を、図17乃至図22に示したように所定の回路形態を有するように接続することによりトップゲートドライバ120A、ボトムゲートドライバ130、又は、ソースドライバ140が、上記フォトセンサアレイ110とともに一体的に構成される。
また、このようなフォトセンサPS及びドライバ回路においては、少なくとも、上記ドライバ回路を構成する電界効果型トランジスタFETp及びFETnに用いられるポリシリコン半導体層が、フォトセンサPSに用いられるアモルファスシリコン半導体層に対して、下層側(基板SUB側)に設けられた構成を有している。
ここで、フォトセンサ(ダブルゲート型フォトセンサ)PSと、各ドライバ回路を構成する薄膜トランジスタは、上述した第3の実施形態(図8参照)に示したように、相互に電極形成層を共有することなく、独立した製造プロセスにより形成するものであってもよいし、第4の実施形態(図10参照)に示したように、少なくとも一部の導電層(例えば、ボトムゲート電極とゲート電極)を同一の電極形成層に設けて、同一の製造プロセスで同時に形成するものであってもよい。
このように、本適用例に係る画像読取装置に、上述したような本発明に係るトランジスタアレイの素子構造及び製造方法を適用することにより、単一の絶縁性基板SUB上に、フォトセンサアレイ110を構成するフォトセンサ(ダブルゲート型フォトセンサ)PSと各ドライバ回路を構成する電界効果型トランジスタを、単一の基板SUB上に一体的に形成することができる。
したがって、本適用例に係る画像読取装置を、フォトセンサアレイ上の検知面に直接被写体が載置される指紋読取装置等に適用した場合であっても、フォトセンサアレイ及びその周辺のドライバ回路の最上面は略平坦に形成されていることにより、被写体を検知面に密着させて当該画像を良好に読み取り、認識することができるとともに、フォトセンサアレイに近接して周辺回路を一体的に配置することができる。これにより、装置規模を小型化しつつ、被写体画像を良好に読み取ることができる画像読取装置を実現することができる。
さらに、本実施形態に係る素子構造及び製造方法によれば、少なくとも、各ドライバ回路を構成する電界効果型トランジスタFETp、FETnに用いられる低温ポリシリコン半導体層を、フォトセンサPSを構成するアモルファスシリコン半導体層よりも下層に配置し、上述した各実施形態に示した一連の製造プロセスにおいて、低温ポリシリコン半導体層を形成する工程の後に、アモルファスシリコン半導体層を形成する工程を適用しているので、電界効果型トランジスタFETp、FETn及びフォトセンサ(ダブルゲート型フォトセンサ)PSの各素子特性を良好に維持することができ、動作特性に優れた画像読取装置を実現することができる。
加えて、第4の実施形態に示した素子構造を適用した場合にあっては、少なくとも、各ドライバ回路を構成する電界効果型トランジスタFETp、FETnとフォトセンサPSの一部の導電層(ゲート電極とボトムゲート電極)を、同一の電極形成層(共有するレイヤ)に設けた構成を適用しているので、これらの導電層を同一の工程で同時に形成することができ、製造プロセスの短縮と製造コストの削減を図ることもできる。
なお、本適用例に係る画像読取装置においては、ドライバ回路が低温ポリシリコン半導体層を用いた電界効果型トランジスタにより構成され、また、フォトセンサアレイ(フォトセンサ)がアモルファスシリコン半導体層を用いたダブルゲート型の薄膜トランジスタ構造を有しているので、各ドライバ回路を構成する電界効果型トランジスタにおいて、動作速度は比較的高速であるものの絶縁耐圧が低いという低温ポリシリコン半導体層特有の性質を有しているので、上述したフォトセンサアレイの駆動制御方法(図3参照)をそのまま適用すると、特にリセットパルスの電圧振幅が30Vと比較的大きいため、耐圧破壊に至る可能性がある。
そこで、図15に示した画像読取装置(フォトセンサアレイ)の駆動制御方法において、例えば、リセット期間にトップゲートドライバ120AからリセットパルスφTiを印加するタイミングに同期して、ボトムゲートドライバ130から読み出しパルスφBiとは別個の、所定の電圧パルス(正のバイアス電圧;例えば、10V)を印加することにより、上記リセットパルスの電圧値を、例えば、0Vに設定した場合(すなわち、リセットパルスの電圧振幅を、−15〜0Vの15Vに設定した場合)であっても、図15に示した場合と同等の良好な画像読取動作を実現することができる。
これは、リセット期間Trstに、トップゲート電極TGx及びボトムゲート電極BGxに対して、各々リセットパルス及び電圧パルスを同期して印加することにより、フォトセンサPSの半導体層(チャネル領域)に電位差が誘起され、これによって、通常のキャリヤの掃き出し動作(すなわち、図15に示したリセット動作)と同等の作用が働いて、リセット動作が実現されることに基づくものである。
したがって、このような駆動制御方法によれば、トップゲート端子TGに印加するリセットパルスの信号レベルを低減(例えば、+15V→0V)して電圧振幅を、上述した基本的な駆動制御方法(図15参照)に比較して縮小(例えば、30V→15V)しつつ、良好なリセット動作を実現することができるので、フォトセンサアレイ110の周辺回路(特に、トップゲートドライバ120A)を、上述したような絶縁耐圧が比較的低い低温ポリシリコン半導体層を用いた電界効果型トランジスタ(ポリシリコン薄膜トランジスタ)を適用して構成した場合であっても、素子の耐圧破壊等を生じることなく、比較的良好な動作速度で画像読取動作を実行することができる。また、ドライバ回路の駆動電源(電源電圧)を低電圧化することもできる。さらに、高電圧パルスがフォトセンサに直接印加されることがなくなるので、フォトセンサの素子特性の劣化や配線間での絶縁不良の発生等を抑制することができ、より信頼性の高い画像読取装置を提供することができる。
<第2の適用例>
次に、本発明に係るトランジスタアレイの第2の適用例について、図面を参照して具体的に説明する。
図23は、本発明に係るトランジスタアレイを画像読取装置に適用した場合の第2の例を示す概略全体構成図である。ここで、上述した第1の適用例と同等の構成については、同一又は同等の符号を付してその説明を簡略化又は省略する。
上述した第1の適用例においては、ダブルゲート型の薄膜トランジスタ構造を有するフォトセンサを2次元配列したフォトセンサアレイの周辺領域に形成されるドライバ回路(トップゲートドライバ、ボトムゲートドライバ、ソースドライバ)が、低温ポリシリコン薄膜トランジスタにより構成され、かつ、該構成を有する画像読取装置に適用可能な特有の駆動制御方法を用いる場合について説明したが、第2の適用例においては、フォトセンサアレイの周辺領域に形成されるトップゲートドライバが、少なくとも、アモルファスシリコンからなる半導体層を用いた電界効果型トランジスタ(アモルファスシリコン薄膜トランジスタ)を適用して構成された出力部(後述するレベルシフト回路部)を備えていることを特徴とする。これにより、本適用例に係る画像読取装置においては、上述した基本的な駆動制御方法(図15参照)をそのまま用いて画像読取動作を実行させることができる。
すなわち、図23に示すように、本適用例に係る画像読取装置100Bは、上述した第1の適用例と同様の構成(図1参照)を有するフォトセンサアレイ110と、ボトムゲートドライバ(第2の走査駆動手段)130と、ソースドライバ(信号駆動手段)140と、システムコントローラ150に加え、トップゲートライン111に直接接続され、アモルファスシリコン薄膜トランジスタにより構成されたレベルシフト回路部123を備えたトップゲートドライバ(第1の走査駆動手段)120Bを有して構成されている。
そして、本適用例においても、第1の適用例と同様に、単一のガラス基板等の絶縁性の基板SUBの一面側に、上記フォトセンサアレイ110及びトップゲートドライバ120B、ボトムゲートドライバ130、ソースドライバ140が、上述したような実施形態に示した素子構造を有して、一体的に形成されている。すなわち、フォトセンサアレイ110に配列されたフォトセンサPSは、アモルファスシリコン半導体層を用いた、ダブルゲート型の薄膜トランジスタ構造を有し、一方、ボトムゲートドライバ130、ソースドライバ140の各ドライバ回路は、低温ポリシリコン薄膜トランジスタにより構成され、さらに、トップゲートドライバ120Bは、少なくともアモルファスシリコン薄膜トランジスタにより構成されたレベルシフト回路部123を備えた構造を有している。なお、トップゲートドライバ120Bのレベルシフト回路部123以外の回路部は、低温ポリシリコン薄膜トランジスタによって構成されるものであってもよいし、また、低温ポリシリコン薄膜トランジスタとアモルファスシリコン薄膜トランジスタとを含んで構成されるものであってもよい。
以下、本適用例特有の構成であるトップゲートドライバについて具体的に説明する。
図24は、本適用例に係る画像読取装置に適用可能なトップゲートドライバの一構成例を示す概略ブロック図であり、図25は、本構成例に係るトップゲートドライバに適用可能な出力バッファ部及びレベルシフト回路部の一例を示す回路構成図である。ここで、上述した第1の適用例と同等の構成については、同一又は同等の符号を付してその説明を簡略化又は省略する。
図24に示すように、トップゲートドライバ120Bは、上述した第1の適用例と同等の回路構成(図18参照)を有するシフトレジスタ回路部121と、該シフトレジスタ回路部121から順次出力されるシフト信号(論理信号;タイミング信号)を、所定の信号レベルに増幅する前段の増幅手段としての出力バッファ部(出力回路部)122と、該出力バッファ部122から出力される増幅信号を、所定の電圧振幅を有する信号に変換(信号増幅、レベルシフト)して、各トップゲートライン111に走査信号(リセットパルス)φT1、φT2、・・・φTnとして印加する、後段の増幅手段としてのレベルシフト回路部(出力回路部)123と、を有して構成されている。
ここで、シフトレジスタ回路部121は、第1の適用例に示した回路構成と同等であるので、その説明を省略する。また、出力バッファ部122(122i)は、図25に示すように、各行のトップゲートライン111に対応して、上記シフトレジスタ回路部121から出力される論理信号(シフト信号)Soutiを非反転処理するインバータ群INV21、INV22と、該論理信号Soutiを反転処理するインバータ群INV21〜INV23と、を備え、ローレベルの論理信号Soutiが供給されるタイミングで、該論理信号Soutiの非反転信号となる増幅信号AMSと論理信号Soutiの反転信号となる増幅信号AMSbを生成してレベルシフト回路部123に出力する。
また、レベルシフト回路部123(123i)は、例えば、図25に示すように、各行のトップゲートライン(走査ライン)111に対応して、高電位電圧(第1の電源電圧)Vapdと接点N31との間に電流路(ソース−ドレイン端子)が接続され、制御端子(ゲート端子)に論理信号Soutiの非反転信号となる増幅信号AMS(第2の入力信号)が印加されるnチャネル型の電界効果型トランジスタ(薄膜トランジスタ)Tr31と、接点N31と低電位電圧(第2の電源電圧)Vapsとの間に電流路が接続され、制御端子に論理信号Soutiの反転信号となる増幅信号AMSb(第1の入力信号)が印加されるnチャネル型の電界効果型トランジスタTr32と、増幅信号AMSbが印加される接点(電界効果型トランジスタTr32の制御端子)と接点N32との間に電流路が接続され、制御端子に高電位電圧Vapdが印加されたnチャネル型の電界効果型トランジスタTr35と、高電位電圧Vapdと接点N33(出力接点)との間に電流路が接続され、制御端子が接点N32に接続されたnチャネル型の電界効果型トランジスタTr33と、接点N33と低電位電圧Vapsとの間に電流路が接続され、制御端子が接点N31に接続されたnチャネル型の電界効果型トランジスタTr34と、を備えた構成を有している。ここで、接点N32と接点N33との間には、電界効果型トランジスタTr33のゲート−ソース間に、図示を省略した寄生容量(容量素子)が形成されている。
すなわち、本実施形態に係るレベルシフト回路部123iにおいて、電界効果型トランジスタTr31及びTr32は、高電位電圧Vapdと低電位電圧Vapsとの間に直列に接続され、かつ、電界効果型トランジスタTr31に出力バッファ部122iから増幅信号AMSが、また、電界効果型トランジスタTr32に増幅信号AMSの反転信号となる増幅信号AMSbが同時に印加されるように構成された、入力段のインバータ回路を構成し、電界効果型トランジスタTr33及びTr34は、高電位電圧Vapdと低電位電圧Vapsとの間に直列に接続され、かつ、電界効果型トランジスタTr33に接点N32の電位が、また、電界効果型トランジスタTr34に接点31の電位(入力段のインバータ回路の出力電位であって増幅信号AMSbの反転信号となる第3の入力信号;後述するように、接点N32の電位の略逆相となる)が同時に印加されるように構成された、出力段のインバータ回路を構成している。
ここで、各電界効果型トランジスタTr31〜Tr35は、いずれもアモルファスシリコン薄膜トランジスタである。
次いで、上述した回路構成を有するトップゲートドライバのレベルシフト回路部の動作について説明する。
図26は、本構成例に係るレベルシフト回路部の各端子及び接点における信号電圧の変化を示すシミュレーション結果である。ここでは、上述したトップゲートドライバ120Bにおいて、少なくとも、レベルシフト回路部123に供給される電源電圧として、高電位電圧Vapdが+15V、低電位電圧Vapsが−18Vに設定され、出力バッファ部122(122i)から入力される0〜15Vの電圧振幅(第1の電圧振幅)を有する増幅信号AMS、AMSbを、上記レベルシフト回路部123(123i)により、−15〜+15Vの電圧振幅(第2の電圧振幅)を有する信号に変換して走査信号(リセットパルス)φTiとしてi行目のトップゲートライン111に印加する場合について説明する。
まず、図24、図25に示したトップゲートドライバ120Bにおいて、シフトレジスタ回路部121から出力バッファ部122iに、シフト信号としてローレベルの論理信号Soutiが供給されると、レベルシフト回路部123iの入力段のインバータ回路に、ローレベル(=0V)の増幅信号AMS及びハイレベル(=+15V)の増幅信号AMSbが入力されて、電界効果型トランジスタTr32がオン動作するとともに、電界効果型トランジスタTr31がオフ動作する。これにより、図26に示すように、接点N31の電位Vn31は、電界効果型トランジスタTr32の導通抵抗(オン抵抗)分だけ、低電位電圧Vaps(=−18V)よりも高い電圧になるものの、充分低い信号電圧(概ね−13V)を有するローレベルに設定される。
一方、シフトレジスタ回路部121から、シフト信号としてハイレベルの論理信号Soutiが供給されると、レベルシフト回路部123iの入力段のインバータ回路に、ハイレベル(=+15V)の増幅信号AMS及びローレベル(=0V)の増幅信号AMSbが入力されて、電界効果型トランジスタTr31がオン動作するとともに、電界効果型トランジスタTr32がオフ動作する。これにより、接点N31の電位Vn31は、電界効果型トランジスタTr31の導通抵抗分だけ、高電位電圧Vapd(=+15V)よりも低い電圧を有するハイレベルに設定される。ここで、電界効果型トランジスタに適用されるアモルファスシリコン薄膜トランジスタの回路特性上、高電位電圧Vapd側に接続された電界効果型トランジスタTr31の導通抵抗は比較的大きく、小さく設定することが困難であるため、接点N31電位Vn31は、ハイレベルでありながら、図26に示すように、概ね+3〜+4V程度の極めて低い電圧しか得られない。
次いで、出力段のインバータ回路において、上記入力段のインバータ回路の出力電圧(接点N31の電位Vn31)がハイレベル(概ね+3〜+4V)のときには、電界効果型トランジスタTr34がオン動作して、接点N33(トップゲートライン111)の電位は、電界効果型トランジスタTr34の導通抵抗分だけ、低電位電圧Vaps(=−18V)よりも高い電圧である、所望の信号レベル(所望の電圧振幅−15〜+15Vの、下限側の電圧である−15V;ローレベル)に設定される。
ここで、出力段のインバータ回路において、電界効果型トランジスタTr33のゲート端子(接点N32)には、高電位電圧Vapd(=+15V)により常時オン状態にある電界効果型トランジスタTr35を介して、増幅信号AMSbが印加されるので、接点N31の電位Vn31がハイレベルとなるタイミング(増幅信号AMSbがローレベルベルとなるタイミング)で、図26に示すように、接点N32の電位Vn32は、概ね0Vのローレベルに設定される。これにより、接点N32とN33間に生じた電位差が、電界効果型トランジスタTr33のゲート−ソース間の寄生容量に電圧成分として保持される。なお、寄生容量に保持された電荷は、電界効果型トランジスタTr35の導通抵抗により移動が妨げられるため、上記電位差に応じた電圧成分が寄生容量に良好に保持される。
一方、上記入力段のインバータ回路の出力電圧(接点N31の電位Vn31)がローレベル(概ね−13V)のときには、電界効果型トランジスタTr34がオフ動作するとともに、電界効果型トランジスタTr33のゲート端子(接点N32)に、ハイレベル(+15V)の増幅信号AMSbが印加されることにより、電界効果型トランジスタTr33がオン動作して、接点N33(トップゲートライン111)の電位は、電界効果型トランジスタTr33の導通抵抗分だけ、高電位電圧Vapd(=+15V)よりも低い電圧が印加される。
ここで、電界効果型トランジスタTr33のゲート端子(接点N32)には、接点N33の電位の上昇に伴って、図26に示すように、該接点N33の電位に上記寄生容量に保持された電圧成分に相当する電位差が上乗せされた電圧(概ね25〜27V)が生じて(ブートストラップ現象)、電界効果型トランジスタTr33が略飽和状態でオン動作するので、接点N33(トップゲートライン111)の電位は、高電位電圧Vapd(=+15V)に略近似する充分に高い信号レベル(すなわち、所望の電圧振幅−15〜+15Vの、上限側の電圧に近似する+13〜+14V;ハイレベル)が得られる。
このように、本構成例に係るトップゲートドライバ120Bに適用されるレベルシフト回路部123においては、2段のインバータ回路を構成し、出力段のインバータ回路に印加される一方の信号レベル(ハイレベル)をブートストラップ回路部(電界効果型トランジスタTr35、電界効果型トランジスタTr33のゲート−ソース間に形成される寄生容量)を用いて昇圧することにより、入力段のインバータ回路から出力されるハイレベル側の信号レベルが低い場合であっても、出力段のインバータ回路から出力されるハイレベル側の信号レベルを十分高くすることができる。
なお、本構成例においては、トップゲートドライバ120Bに設けられるレベルシフト回路部123のブートストラップ回路部の構成として、電界効果型トランジスタTr33のゲート−ソース間に形成される寄生容量を適用する場合(図25参照)について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、上記ゲート−ソース間(接点N32と接点N33との間)に、上記寄生容量に加えて、さらに任意の容量素子(コンデンサ)を接続した構成を適用するものであってもよい。また、レベルシフト回路部123として、nチャネル型の電界効果型トランジスタを適用した場合についてのみ説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、pチャネル型の電界効果型トランジスタを適用して構成するものであってもよい。
次いで、本適用例に係る画像読取装置の素子構造について、上述した各実施形態に示したトランジスタアレイを参照しながら説明する。
上述したような本適用例に係る画像読取装置を構成するフォトセンサアレイ110及び各ドライバ回路(トップゲートドライバ120B、ボトムゲートドライバ130、ソースドライバ140)については、例えば、上述した第5の実施形態(図12参照)に示したような素子構造及び製造方法を良好に適用することができる。
すなわち、上述した第1の適用例と同様に、単一の絶縁性の基板SUBの一面側であって、該基板SUBの略中央領域に、アモルファスシリコン半導体層を用いたダブルゲート型の薄膜トランジスタ構造を有するフォトセンサPSを、マトリクス状に複数配列することによりフォトセンサアレイ110が構成され、該フォトセンサアレイ110(フォトセンサPS)に隣接する周辺領域に、低温ポリシリコン半導体層を用いた薄膜トランジスタ(上述した電界効果型トランジスタFETp及びFETn)を、図17乃至図22に示したように所定の回路形態を有するように接続することによりボトムゲートドライバ130、又は、ソースドライバ140が構成される。
また、本適用例においては、特に、上記フォトセンサアレイ110に隣接する周辺領域に、アモルファスシリコン半導体層を用いた薄膜トランジスタ(上述した電界効果型トランジスタFETx)を、図24乃至図25に示したように所定の回路形態を有するように接続することによりトップゲートドライバ120Bのレベルシフト回路部123が構成され、さらに、該レベルシフト回路部123に隣接する領域に、低温ポリシリコン半導体層を用いた薄膜トランジスタ(上述した電界効果型トランジスタFETp及びFETn)を、図18、図24乃至図25に示したように所定の回路形態を有するように接続することによりトップゲートドライバ120Bのシフトレジスタ回路部121及び出力バッファ部122が構成される。そして、これらのフォトセンサアレイ110及び各ドライバ回路が上記基板SUB上に一体的に形成されている。
また、このようなフォトセンサPS及びドライバ回路においては、少なくとも、上記ドライバ回路(トップゲートドライバ120Bのレベルシフト回路部123を除く)を構成する電界効果型トランジスタFETp及びFETnに用いられるポリシリコン半導体層が、フォトセンサPS及びトップゲートドライバ120Bのレベルシフト回路部123に用いられるアモルファスシリコン半導体層に対して、下層側(基板SUB側)に設けられた構成を有している。
ここで、フォトセンサPS及びトップゲートドライバ120Bのレベルシフト回路部123と、各ドライバ回路(トップゲートドライバ120Bのレベルシフト回路部123を除く)を構成する薄膜トランジスタは、上述した第5の実施形態(図12(a)参照)に示したように、相互に電極形成層を共有することなく、独立した製造プロセスにより形成するものであってもよいし、第5の実施形態(図12(b)参照)に示したように、少なくとも一部の導電層(フォトセンサPSのボトムゲート電極BGx及びレベルシフト回路部123に適用される電界効果型トランジスタFETxのゲート電極Gxと、レベルシフト回路部123を除く各ドライバ回路に適用される電界効果型トランジスタFETp、FETnのゲート電極Gp、Gn)を同一の電極形成層に設けて、同一の製造プロセスで同時に形成するものであってもよい。
このように、本適用例に係る画像読取装置に、上述したような本発明に係るトランジスタアレイの素子構造及び製造方法を適用することにより、第1の適用例と同様に、フォトセンサアレイ及びドライバ回路の動作特性を良好に維持して、被写体画像を良好に読み取ることができるとともに、装置規模の小型化、部品点数や製造プロセスの削減を図ることができる画像読取装置を実現することができる。
また、トップゲートドライバ120Bの出力部が、少なくとも、アモルファスシリコン半導体層を用いた電界効果型トランジスタ(アモルファスシリコン薄膜トランジスタ)を適用して構成されたレベルシフト回路部123を有していることにより、ポリシリコン半導体層を用いた電界効果型トランジスタ(ポリシリコン薄膜トランジスタ)を適用して構成されたシフトレジスタ回路部121や出力バッファ部122において、ポリシリコン薄膜トランジスタのオン電流が比較的大きく、電子移動度が比較的大きいことにより、信号生成動作を比較的迅速に実行することができ、一方、出力部のレベルシフト回路部123において、比較的高い耐圧特性を有するアモルファスシリコン薄膜トランジスタを適用しているので、比較的大きな電圧振幅を有する走査信号(上述したような数十Vの電圧振幅を有するリセットパルスφTi)を良好に生成することができる。これにより、トップゲートドライバ120B全体として適度な動作速度を実現しつつ、適切な電圧範囲を有する走査信号を、素子破壊を生じることなく良好に生成して、トップゲートライン111に印加することができるので、上述した基本的な駆動制御方法(図15参照)をそのまま適用して、動作特性が良好で信頼性の高い画像読取装置を提供することができる。
以上のように、上述した各適用例においては、アモルファスシリコン半導体層を用いたダブルゲート型フォトセンサを二次元配列したフォトセンサアレイと、低温ポリシリコン半導体層を用いた電界効果型トランジスタのみからなるドライバ回路、もしくは、出力部のみをアモルファスシリコン半導体層を用いた電界効果型トランジスタを適用したドライバ回路と、を備え、これらが単一の基板上に一体的に形成された画像読取装置について説明したが、本発明に係るトランジスタアレイは、このような画像読取装置への適用に限定されるものではない。
要するに、上述した各実施形態に示したようなアモルファスシリコン半導体層と低温ポリシリコン半導体層が混在した素子構造を有し、アモルファスシリコン半導体層を用いた画素が配列された画素アレイ(特定の負荷であってもよい)と、該画素アレイに対して、所定の駆動信号を生成、出力(印加)するドライバ回路と、が単一の基板上に一体的に形成されているものであれば、本発明を良好に適用することができ、例えば、液晶容量や有機EL素子等の発光素子を含む周知の表示画素(具体的には、液晶容量と画素トランジスタからなる液晶画素や、有機EL素子と画素駆動回路からなる表示画素等)を2次元配列した画素アレイ、及び、該画素アレイの各表示画素を選択状態に設定して、該表示画素に対して所定の階調信号を供給して所望の画像情報を表示するように制御するドライバ回路(走査ドライバやデータドライバ、電源ドライバ等)を備えた周知の画像表示装置(画像処理装置)に、本発明に係るトランジスタアレイを適用するものであってもよい。
本発明に係るトランジスタアレイの素子構造の第1の実施形態を示す概略断面図である。 第1の実施形態に係る素子構造を有するトランジスタアレイの製造方法(その1)を示すプロセス断面図である。 第1の実施形態に係る素子構造を有するトランジスタアレイの製造方法(その2)を示すプロセス断面図である。 第1の実施形態に係る素子構造を有するトランジスタアレイの製造方法(その4)を示すプロセス断面図である。 本発明に係るトランジスタアレイの素子構造の第2の実施形態を示す概略断面図である。 第2の実施形態に係る素子構造を有するトランジスタアレイの製造方法(その1)を示すプロセス断面図である。 第2の実施形態に係る素子構造を有するトランジスタアレイの製造方法(その2)を示すプロセス断面図である。 本発明に係るトランジスタアレイの素子構造の第3の実施形態を示す概略断面図である。 第3の実施形態に係る素子構造を有するトランジスタアレイの製造方法を示すプロセス断面図である。 本発明に係るトランジスタアレイの素子構造の第4の実施形態を示す概略断面図である。 第4の実施形態に係る素子構造を有するトランジスタアレイの製造方法を示すプロセス断面図である。 本発明に係るトランジスタアレイの素子構造の第5の実施形態を示す概略断面図である。 本発明に係るトランジスタアレイの各実施形態に適用可能な電界効果型トランジスタ及びフォトセンサ相互を接続する配線層の一例を示す概略断面図である。 本発明に係るトランジスタアレイを画像読取装置に適用した場合の第1の例を示す概略全体構成図である。 第1の適用例に係るフォトセンサアレイにおける基本的な駆動制御方法を示すタイミングチャートである。 第1の適用例に係る画像読取装置を指紋読取装置に適用した場合の要部断面図である。 第1の適用例に係る画像読取装置に適用可能なトップゲートドライバ又はボトムゲートドライバの一構成例を示す概略ブロック図である。 本構成例に係るトップゲートドライバ又はボトムゲートドライバに適用可能なシフトレジスタ回路部の一例を示す回路構成図である。 本構成例に係るシフトレジスタ回路部及び出力バッファ部に適用される論理素子の回路構成を示す図である。 第1の適用例に係る画像読取装置に適用可能なソースドライバの一構成例を示す概略ブロック図である。 本構成例に係るソースドライバに適用可能なシフトレジスタ回路部の一例を示す回路構成図である。 本構成例に係るソースドライバに適用可能なプリチャージ回路部、サンプリング回路部、ソースフォロワ回路部及びパラレル−シリアル変換回路部の一例を示す回路構成図である。 本発明に係るトランジスタアレイを画像読取装置に適用した場合の第2の例を示す概略全体構成図である。 第2の適用例に係る画像読取装置に適用可能なトップゲートドライバの一構成例を示す概略ブロック図である。 本構成例に係るトップゲートドライバに適用可能な出力バッファ部及びレベルシフト回路部の一例を示す回路構成図である。 本構成例に係るレベルシフト回路部の各端子及び接点における信号電圧の変化を示すシミュレーション結果である。
符号の説明
PS フォトセンサ
FETp、FETn、FETx 電界効果型トランジスタ
Gp、Gn、Gx ゲート電極
BGx ボトムゲート電極
TGx トップゲート電極
SUB 基板
11、51 半導体層(アモルファスシリコン半導体層)
21p、21n 半導体層(ポリシリコン半導体層)
100A、100B 画像読取装置
110 フォトセンサアレイ
120A、120B トップゲートドライバ
123 レベルシフト回路部

Claims (25)

  1. 単一の絶縁性の基板上に複数のトランジスタが設けられたトランジスタアレイにおいて、
    少なくとも、
    前記基板上に、ポリシリコンからなる第1の半導体層を用いたポリシリコン薄膜トランジスタと、アモルファスシリコンからなる第2の半導体層を用いたアモルファスシリコン薄膜トランジスタ構造を有する機能素子と、が一体的に形成され、かつ、前記第2の半導体層が、前記基板を基準にして前記第1の半導体層よりも上層側に設けられていることを特徴とするトランジスタアレイ。
  2. 前記ポリシリコン薄膜トランジスタ、及び、前記機能素子は、各々複数の導電層を有し、
    前記機能素子の少なくとも何れか1つの前記導電層が、前記ポリシリコン薄膜トランジスタの何れか1つの前記導電層と共通の電極形成層に設けられていることを特徴とする請求項1記載のトランジスタアレイ。
  3. 前記トランジスタアレイは、前記基板上に、少なくとも、前記ポリシリコン薄膜トランジスタ相互、及び、前記ポリシリコン薄膜トランジスタと前記機能素子を接続するための複数の接続配線を有し、
    該複数の接続配線のうち、特定の接続配線を共用した構成を有していることを特徴とする請求項1又は2記載のトランジスタアレイ。
  4. 前記機能素子は、前記第2の半導体層を用いたアモルファスシリコン薄膜トランジスタであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のトランジスタアレイ。
  5. 前記機能素子は、前記第2の半導体層により構成されるチャネル領域を挟んで設けられたソース電極及びドレイン電極と、前記第2の半導体層の上方及び下方に各々絶縁膜を介して設けられた第1のゲート電極及び第2のゲート電極と、を備えたダブルゲート型の薄膜トランジスタ構造を有するフォトセンサであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のトランジスタアレイ。
  6. 前記トランジスタアレイは、
    前記基板上の所定の領域に、前記機能素子を2次元配列した画素アレイと、
    前記画素アレイに隣接する周辺領域に、少なくとも、前記ポリシリコン薄膜トランジスタ相互を所定の回路形態で接続したドライバ回路と、
    を有していることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のトランジスタアレイ。
  7. 前記ドライバ回路は、前記ポリシリコン薄膜トランジスタ及び前記アモルファスシリコン薄膜トランジスタとを含んで構成されていることを特徴とする請求項6記載のトランジスタアレイ。
  8. 単一の絶縁性の基板上に複数のトランジスタが設けられたトランジスタアレイの製造方法において、
    少なくとも、前記基板上に、
    ポリシリコンからなる第1の半導体層を形成する工程と、
    前記第1の半導体層を用いて、ポリシリコン薄膜トランジスタを形成する工程と、
    前記第1の半導体層よりも上層側に、アモルファスシリコンからなる第2の半導体層を形成する工程と、
    前記第2の半導体層を用いて、アモルファスシリコン薄膜トランジスタ構造を有する機能素子を形成する工程と、
    を含むことを特徴とするトランジスタアレイの製造方法。
  9. 前記第1の半導体層を形成する工程は、第1の温度条件の下で施され、
    前記第2の半導体層を形成する工程は、最高温度が前記第1の温度条件よりも低い第2の温度条件の下で施されることを特徴とする請求項8記載のトランジスタアレイの製造方法。
  10. 前記ポリシリコン薄膜トランジスタを形成する工程、及び、前記機能素子を形成する工程は、各々、複数の導電層を形成する工程を含み、
    前記複数の導電層を形成する工程は、前記機能素子の少なくとも何れか1つの導電層と、前記ポリシリコン薄膜トランジスタの少なくとも何れか1つの導電層を共通の電極形成層として同時に形成する工程を含むことを特徴とする請求項8又は9記載のトランジスタアレイの製造方法。
  11. 前記機能素子は、前記第2の半導体層を用いたアモルファスシリコン薄膜トランジスタであり、
    前記導電層を共通の電極形成層として同時に形成する工程は、前記アモルファスシリコン薄膜トランジスタのゲート電極を、前記ポリシリコン薄膜トランジスタのゲート電極と、共通の電極形成層に同時に形成することを特徴とする請求項10記載のトランジスタアレイの製造方法。
  12. 前記機能素子は、前記第2の半導体層により構成されるチャネル領域を挟んで形成されたソース電極及びドレイン電極と、前記第2の半導体層の上方及び下方に各々絶縁膜を介して形成された第1のゲート電極及び第2のゲート電極と、を備えたダブルゲート型の薄膜トランジスタ構造を有し、
    前記導電層を共通の電極形成層として同時に形成する工程は、前記第2のゲート電極を、前記ポリシリコン薄膜トランジスタのゲート電極と、共通の電極形成層に同時に形成することを特徴とする請求項10又は11記載のトランジスタアレイの製造方法。
  13. 複数の読取画素が2次元配列された画素アレイを走査して、該画素アレイ上に載置された被写体の画像を読み取る画像処理装置において、
    少なくとも、
    前記画素アレイに配列された任意の行の前記読取画素を選択状態に設定するための走査信号を出力する走査駆動手段と、
    前記走査駆動手段により選択状態に設定された前記読取画素の各々から、前記被写体の画像に係る電気信号を読み出す信号駆動手段と、
    を備え、
    前記走査駆動手段及び前記信号駆動手段は、少なくともポリシリコンからなる第1の半導体層を用いたポリシリコン薄膜トランジスタを含んで構成され、
    前記読取画素の各々は、アモルファスシリコンからなる第2の半導体層を用いたアモルファスシリコン薄膜トランジスタ構造を有して構成され、
    少なくとも前記画素アレイ及び前記走査駆動手段、前記信号駆動手段は、単一の絶縁性の基板上に一体的に形成され、かつ、前記第2の半導体層が、前記基板を基準にして前記第1の半導体層よりも上層側に設けられていることを特徴とする画像処理装置。
  14. 複数の表示画素が2次元配列された画素アレイを備え、該画素アレイに所望の画像情報を表示する画像処理装置において、
    少なくとも、
    前記画素アレイに配列された任意の行の前記表示画素を選択状態に設定するための走査信号を出力する走査駆動手段と、
    前記走査駆動手段により選択状態に設定された前記表示画素の各々に、前記画像情報に係る階調信号を供給する信号駆動手段と、
    を備え、
    前記走査駆動手段及び前記信号駆動手段は、少なくともポリシリコンからなる第1の半導体層を用いたポリシリコン薄膜トランジスタを含んで構成され、
    前記表示画素の各々は、アモルファスシリコンからなる第2の半導体層を用いたアモルファスシリコン薄膜トランジスタを含んで構成され、
    少なくとも前記画素アレイ及び前記走査駆動手段、前記信号駆動手段は、単一の絶縁性の基板上に一体的に形成され、かつ、前記第2の半導体層が、前記基板を基準にして前記第1の半導体層よりも上層側に設けられていることを特徴とする画像処理装置。
  15. 前記ポリシリコン薄膜トランジスタ、及び、前記読取画素又は前記表示画素は、各々複数の導電層を有し、
    前記読取画素又は前記表示画素の少なくとも何れか1つの前記導電層が、前記ポリシリコン薄膜トランジスタの何れか1つの前記導電層と共通の電極形成層に設けられていることを特徴とする請求項13又は14記載の画像処理装置。
  16. 前記画像処理装置は、前記画素アレイと、前記走査駆動手段又は前記信号駆動手段と、の間の前記基板上に配線接続領域を有し、
    該配線接続領域において、少なくとも、前記画素アレイと、前記走査駆動手段又は前記信号駆動手段と、を接続するための複数の接続配線のうち、特定の接続配線を共用した構成を有していることを特徴とする請求項13乃至15のいずれかに記載の画像処理装置。
  17. 前記走査駆動手段は、少なくとも、
    各行ごとの前記読取画素又は前記表示画素を選択状態に設定するためのタイミング信号を生成して順次出力するシフトレジスタ回路部と、
    前記タイミング信号を所定の信号レベルに増幅して前記走査信号として出力する出力回路部と、
    を備え、
    前記シフトレジスタ回路部及び前記出力回路部は、前記ポリシリコン薄膜トランジスタを含んで構成されていることを特徴とする請求項13乃至16のいずれかに記載の画像処理装置。
  18. 前記走査駆動手段は、少なくとも、前記アモルファスシリコン薄膜トランジスタを含んで構成され、前記走査信号を前記各行ごとの前記読取画素又は前記表示画素に印加するレベルシフト回路部を備えていることを特徴とする請求項13乃至16のいずれかに記載の画像処理装置。
  19. 前記走査駆動手段は、少なくとも、
    各行ごとの前記読取画素又は前記表示画素を選択状態に設定するためのタイミング信号を生成して順次出力するシフトレジスタ回路部と、
    前記タイミング信号を所定の信号レベルに増幅して前記走査信号として出力する出力回路部と、
    を備え、
    前記出力回路部は、少なくとも前記レベルシフト回路部を有して構成されていることを特徴とする請求項18記載の画像処理装置。
  20. 前記信号駆動手段は、少なくとも、
    各列ごとの前記読取画素から前記電気信号を読み出すためのタイミング信号を生成して順次出力するシフトレジスタ回路部と、
    前記被写体の画像に対応して前記読取画素の各々に蓄積された電荷を、電圧成分として保持する電圧保持部と、
    各列ごとに並列的に保持された前記電圧成分を、時系列的に配列して読取データ信号として出力する信号変換部と、
    を備え、
    前記シフトレジスタ回路部及び前記電圧保持部、前記信号変換部は、前記ポリシリコン薄膜トランジスタを含んで構成されていることを特徴とする請求項13、及び、請求項15乃至19のいずれかに記載の画像処理装置。
  21. 前記読取画素は、前記アモルファスシリコン半導体層により構成されるチャネル領域を挟んで形成されたソース電極及びドレイン電極と、前記チャネル領域の上方及び下方に各々絶縁膜を介して形成された第1のゲート電極及び第2のゲート電極と、前記第1のゲート電極の上方に形成され、前記被写体が載置される検知面と、を有し、
    前記第1のゲート電極にリセットパルスを印加して前記読取画素を初期化し、前記ソース電極にプリチャージパルスを印加した後、前記第2のゲート電極に読み出しパルスを印加することにより、前記初期化終了から前記読み出しパルスの印加までの電荷蓄積期間に、前記チャネル領域に入射した光の量に応じて蓄積された電荷の量に対応する電圧信号を出力することを特徴とする請求項13、及び、請求項15乃至20のいずれかに記載の画像処理装置。
  22. 前記走査駆動手段は、前記読取画素の前記第1のゲート電極に、前記走査信号として前記リセットパルスを出力する第1の走査駆動手段と、前記読取画素の前記第2のゲート電極に、前記走査信号として前記読み出しパルスを出力する第2の走査駆動手段と、を備え、
    前記信号駆動手段は、前記読取画素の前記ソース電極に、前記プリチャージパルスを出力するプリチャージ制御部を備えていることを特徴とする請求項21記載の画像処理装置。
  23. 前記第1の走査駆動手段は、少なくとも、前記アモルファスシリコン薄膜トランジスタを含んで構成され、前記リセットパルスを前記各行ごとの前記読取画素の前記第1のゲート電極に印加するレベルシフト回路部を備えていることを特徴とする請求項22記載の画像処理装置。
  24. 前記第1の走査駆動手段は、少なくとも、各行ごとの前記読取画素の前記第1のゲート電極に前記リセットパルスを出力するためのタイミング信号を生成して順次出力するシフトレジスタ回路部と、前記タイミング信号を所定の信号レベルに増幅して前記リセットパルスとして出力する出力回路部と、を備え、
    前記第2の走査駆動手段は、少なくとも、各行ごとの前記読取画素の前記第2のゲート電極に前記読み出しパルスを出力するためのタイミング信号を生成して順次出力するシフトレジスタ回路部と、前記タイミング信号を所定の信号レベルに増幅して前記読み出しパルスとして出力する出力回路部と、を備え、
    前記第1の走査駆動手段における前記出力回路部は、少なくとも前記レベルシフト回路部を有して構成されていることを特徴とする請求項23記載の画像処理装置。
  25. 前記第1の走査駆動手段の前記レベルシフト回路部は、少なくとも、
    前記タイミング信号の反転信号であって、第1の電圧振幅を有する第1の入力信号、及び、前記第1の入力信号の反転信号となる第2の入力信号が個別に入力され、前記第1の入力信号の反転信号となる第3の入力信号を生成する入力段のインバータ回路と、
    前記第1の入力信号に基づく信号電圧、及び、前記第3の入力信号が個別に入力され、前記第1の電圧振幅よりも大きい第2の電圧振幅を有する出力信号を生成する出力段のインバータ回路と、
    前記第1の入力信号及び前記出力信号の電位差を電圧成分として保持し、前記出力段のインバータ回路に入力される前記信号電圧を昇圧するブートストラップ回路部と、
    を有し、
    前記入力段及び前記出力段のインバータ回路、並びに、前記ブートストラップ回路部は、少なくとも、単一のチャネル極性を有する前記アモルファスシリコン薄膜トランジスタを含んで構成されていることを特徴とする請求項23又は24記載の画像処理装置。
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