JP2005228678A - プラズマディスプレイパネル用ガラス基板の製造方法および製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】プラズマディスプレイパネル用ガラス基板の製造装置を停止させることなく、また誘電体シートの走行方向と平行な方向の切り込みの間の誘電体の吸引除去も可能で生産効率の高いプラズマディスプレイパネル用ガラス基板の製造方法および製造装置を提供する。
【解決手段】ベースフィルム72を走行方向84に巻き出し、不要誘電体82は不要誘電体82に対向する回転体である吸引除去部86を回転させながら、吸引孔88で吸引される。ここで吸引除去部86は不要誘電体82を吸引除去するとともに、吸引除去された不要誘電体82は排気孔92からの加圧気体で除去され、回収ボックス90に回収される。
【選択図】図2
【解決手段】ベースフィルム72を走行方向84に巻き出し、不要誘電体82は不要誘電体82に対向する回転体である吸引除去部86を回転させながら、吸引孔88で吸引される。ここで吸引除去部86は不要誘電体82を吸引除去するとともに、吸引除去された不要誘電体82は排気孔92からの加圧気体で除去され、回収ボックス90に回収される。
【選択図】図2
Description
本発明は、プラズマディスプレイパネル用ガラス基板の製造方法および製造装置に関し、特に誘電体層の膜厚を高精度に形成するラミネート法での誘電体シートの多面取り方法とその装置に関する。
誘電体層を形成するプラズマディスプレイパネル用ガラス基板の製造方法としては、誘電体ペーストをスクリーン印刷法やコーティング法でガラス基板に直接、塗布する方法がある。またベースフィルムに、誘電体ペーストを塗布、乾燥させシート状にした誘電体を積層した誘電体シートを、ガラス基板に貼り付けて形成するラミネート法による方法がある。
ここでラミネート法における誘電体シートは、大きな寸法で誘電体の膜厚を精度良く作製することが可能なため、一枚の誘電体シートから複数枚の誘電体シートを取り出す多面取りが行われる。この多面取り方法は、誘電体シートに誘電体シートの走行方向に平行な方向と、その垂直な方向に切り込みを設け、その切り込みの間の誘電体を除去して必要な箇所の誘電体をガラス基板に貼り付ける。
従来のラミネート法での多面取りにおける、切り込みの間の誘電体を除去する方法は、特許文献1に開示されている。すなわち、特許文献1では切り込みの間の誘電体を、粘着性のある剥離テープに貼り付けて剥離除去する方法が示されている。
なお、誘電体層の形成とは通常、誘電体層中の有機バインダを除去し、誘電体をガラスの膜にする焼成工程まで含めるが、本発明の特許請求の範囲および明細書では、誘電体ペーストを塗布した状態、あるいは誘電体を貼り付けた状態を誘電体層の形成と記載している。
特開2002−104719号公報
しかしながら、このような切り込みの間の誘電体を剥離テープに貼り付け、剥離除去する方法は、ベースフィルムを停止させた状態で行わなければならない。また、剥離テープは巻き取って回収するため、回収量が一定量に達すると必ずプラズマディスプレイパネル用ガラス基板の製造装置を停止させる必要があり、生産効率を低下させていた。
また、剥離テープで剥離除去する方法は、連続的に剥離テープを回収できないため、誘電体シートの走行方向と平行な方向の切り込みの間の誘電体の剥離除去への対応が難しかった。
そこで、本発明はこのような従来の課題を解決するためになされたものであり、プラズマディスプレイパネル用ガラス基板の製造装置を停止させることなく、ベースフィルムを走行させながら、切り込みの間の誘電体の剥離除去することも可能で、生産効率の高いプラズマディスプレイパネル用ガラス基板の製造方法および製造装置を提供するものである。
本発明は、電極が形成されたガラス基板上に誘電体層を形成するプラズマディスプレイパネル用ガラス基板の製造方法において、ベースフィルム上に形成された誘電体に一対の切り込みを複数入れ、ベースフィルムを走行させるとともに吸引しながら一対の切り込みの間の誘電体を除去して切り込み部を形成し、切り込み部が形成された誘電体を電極上およびガラス基板上に貼り付けることにより誘電体層を形成する方法とする。
このような方法により、ベースフィルムを走行させながら、必要な誘電体間を区分する一対の切り込みの間の誘電体は、吸引除去される。そのため、切り込みの間の誘電体を吸引除去する際も、ベースフィルムの走行を停止させることもなくなる。また剥離テープも不要となるため、その回収のための製造装置の停止もなく、生産効率も格段に高くなる。さらに、切り込みの間の誘電体の吸引は連続的に行えるので、ベースフィルムの切り込みの間の誘電体も吸引除去できる。
また本発明のプラズマディスプレイパネルの製造方法では、誘電体の除去は吸引孔を有する回転体を回転させることにより行う方法としても良い。このような方法により、回転しながら吸引するため、常に吸引孔を除去する誘電体に対向でき、連続的な吸引除去に適したものとなる。
また本発明のプラズマディスプレイパネルの製造方法では、誘電体はベースフィルムの走行方向に平行な方向と垂直な方向との二つの方向を除去する方法としても良い。このような方法により、誘電体の形状を矩形形状のガラス基板に対応させることができる。
また本発明は、電極が形成されたガラス基板上に誘電体層を形成するプラズマディスプレイパネル用ガラス基板の製造装置において、誘電体が形成されたベースフィルムを巻き出す巻き出し部と、誘電体に一対の切り込みを入れる切り込み手段と、一対の切り込みの間の誘電体を吸引により除去して切り込み部を形成する吸引除去部と、吸引除去部を移動させる移動部と、電極が形成されたガラス基板を搬送する搬送部と、切り込み部が形成された誘電体を電極上およびガラス基板上に貼り付ける圧着部と、誘電体をガラス基板に貼り付けたベースフィルムを切断する切断部とを備えた構成とする。
このような構成により、切り込み手段が形成した一対の切り込みの間の誘電体を、移動部で吸引除去部を移動させながら吸引除去する。従って、切り込みの間の誘電体の除去時、誘電体が形成されたベースフィルムの走行を停止する必要がない。
また、本発明のプラズマディスプレイパネル用ガラス基板の製造装置は、吸引除去部が吸引孔を有する回転体である構成としても良い。このような構成により回転しながら吸引できるため、常に吸引孔を除去する誘電体に対向でき、連続的な吸引除去に適した構成となる。
また、本発明のプラズマディスプレイパネル用ガラス基板の製造装置は、回転体の内部を陰圧領域と陽圧領域とに分割する分離壁を備える構成としても良い。このような構成により一つの回転体で、その陰圧領域では切り込みの間の誘電体を吸引し、陽圧領域では吸引した誘電体を加圧して除去できる。このように一つの回転体で、連続的に吸引除去できるため、より生産効率の高い製造装置とすることができる。
また、本発明のプラズマディスプレイパネル用ガラス基板の製造装置は、回転体の吸引孔が形成されている面の幅は、切り込み部の幅より小さい構成としても良い。このような構成により、量産性を上げるために切り込み部の幅を小さくしても、回転体の外形の大きさを変える必要がなく、誘電体に接する部分の大きさのみを変えれば良い構成とすることができる。従って、切り込み部の幅が小さくなっても容易に対応でき、量産性に優れた製造装置とすることができる。また、吸引孔が切り込み部上を移動するのに、高い精度が必要なくなり、装置設計の自由度が大きくなる。すなわち、吸引孔は切り込み部の幅より大きいと、吸引力が小さくなるため、同じか小さい方が良い。また同じ大きさであると、精度良く吸引孔を移動させないと、すぐに位置ズレが起こり、吸引しにくくなる。
本発明のプラズマディスプレイパネル用ガラス基板の製造方法および製造装置によれば、切り込みの間の誘電体を吸引除去するため、ベースフィルムを走行させながら、ベースフィルムの切り込みの間の誘電体を除去でき、生産効率を著しく向上させることが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(発明の実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態のプラズマディスプレイパネル用ガラス基板の製造方法および製造装置を説明するための、プラズマディスプレイパネルの主要構成を示す斜視図である。前面板10と、背面板40とは、それぞれ前面側対向面12、背面側対向面42で対向し、透明で絶縁性を有する前面ガラス基板14と、背面ガラス基板44とを基材としている。前面板10の前面側対向面12には、平行配置された走査電極24と維持電極26とからなる表示電極28が、ストライプ状に配列して形成されている。また、表示電極28間にはコントラスト向上のために、クロム(Cr)等の黒色顔料にガラスフリットを混ぜてペースト状にし、パターニング後、焼成して遮光層30を形成している。そして、これらを覆うように第一の誘電体層32を形成するとともに、さらにこの第一の誘電体層32上に保護層34を形成し、前面板10を製造する工程が完了する。
図1は、本発明の実施の形態のプラズマディスプレイパネル用ガラス基板の製造方法および製造装置を説明するための、プラズマディスプレイパネルの主要構成を示す斜視図である。前面板10と、背面板40とは、それぞれ前面側対向面12、背面側対向面42で対向し、透明で絶縁性を有する前面ガラス基板14と、背面ガラス基板44とを基材としている。前面板10の前面側対向面12には、平行配置された走査電極24と維持電極26とからなる表示電極28が、ストライプ状に配列して形成されている。また、表示電極28間にはコントラスト向上のために、クロム(Cr)等の黒色顔料にガラスフリットを混ぜてペースト状にし、パターニング後、焼成して遮光層30を形成している。そして、これらを覆うように第一の誘電体層32を形成するとともに、さらにこの第一の誘電体層32上に保護層34を形成し、前面板10を製造する工程が完了する。
ここで表示電極28は前面側対向面12上に一定のピッチを有し、所定の本数形成されている。走査電極24、維持電極26とも透明電極24a、26aと、銀電極等よりなり透明電極24a、26aより幅の狭いバス電極24b、26bとで構成されている。また第一の誘電体層32は表示電極28の形成後で、しかも、この表示電極28を確実に覆うように形成することが必要とされる。ここで、第一の誘電体層32は、誘電体ペーストをフィルム状あるいはシート状にし、貼り付けて形成している。誘電体ペースト材料としては、例えば酸化鉛(PbO)、酸化ケイ素(SiO2)、酸化ホウ素(B2O3)、酸化亜鉛(ZnO)、および酸化バリウム(BaO)等を含む、いわゆる(PbO−SiO2−B2O3−ZnO−BaO)系ガラス組成を有する低融点ガラスペーストを用いることができる。また、酸化鉛(PbO)、酸化ビスマス(Bi2O3)および酸化リン(PO4)のうちの少なくとも一つを主成分とするガラスペーストを用いることもできる。
また、保護層34は、プラズマ放電により第一の誘電体層32がスパッタリングされないようにするために設けるもので、耐スパッタリング性に優れた材料であることが要求される。このために、酸化マグネシウム(MgO)が多く用いられている。
一方、背面板40の背面側対向面42には、画像データを書き込むための平行配置されたデータ電極54が、前面板10の表示電極28に対して直交する方向に配置、形成されている。そして、このデータ電極54を覆うように背面側対向面42上に第二の誘電体層56を第一の誘電体層32と同一の材料と成膜方式とで形成した後、データ電極54間のほぼ中央部に、このデータ電極54と平行に複数の隔壁58を形成する。そして、この隔壁58の側面部まで含めて隔壁58間に赤色、緑色および青色に発光する蛍光体層60を形成し、背面板40を製造する工程が完了する。
その後、前面板10と背面板40とを重ね合わせて接合すると、隔壁58、保護層34、および蛍光体層60で囲まれた放電空間が生じる。そして、この放電空間内のガスを排気するとともに、ネオン(Ne)とキセノン(Xe)の混合ガスを約66.5kPaの圧力で封入して、組立工程が完了し、カラー画像を表示するプラズマディスプレイパネルとなる。
次に、図1の第一の誘電体層32と第二の誘電体層56とを、ラミネート法により形成する方法を説明する。図2は、本発明の実施の形態のプラズマディスプレイパネル用ガラス基板の製造装置の概略を示す正面図である。誘電体シート70は、ポリエチレンテレフタレート(PET)等よりなる連続したベースフィルム72に、上述のフィルム状あるいはシート状の誘電体74を積層したものである。なお、誘電体シート70としては、通常ベースフィルム72に誘電体74を積層し、さらにカバーフィルムで誘電体74を保護しているが、図2ではカバーフィルムをすでに剥離した状態を示している。
誘電体シート70は、誘電体74が形成されたベースフィルム72を巻き出す巻き出し部であるガイドローラ76等で順次、巻き出し送られる。そして、誘電体74に一対の切り込みを入れる切り込み手段であるディスクカッター78で、誘電体74に一対の切り込み80を入れる。なお、このときの切り込み80は誘電体74の下部まで完全に達し、ベースフィルム72を切断しない程度に入れる。
一対の切り込み80の間の不要誘電体82は、それに対向し吸引孔88を有する回転体である吸引除去部86を回転させながら吸引される。ここで吸引除去部86は不要誘電体82を吸引除去するとともに、吸引除去された不要誘電体82は排気孔92からの加圧気体で吸引除去部86から剥離され、回収ボックス90に回収される。
なお、誘電体シート70から誘電体74を、矩形形状で多面取りするには、ベースフィルム72の走行方向84に平行な方向と垂直な方向とに切り込み80を形成する。図2の切り込み80は、ベースフィルム72の走行方向84に垂直な方向に形成された切り込みを示している。また、吸引除去部86は不要誘電体82上を移動部93で移動させる。
その後、不要誘電体82が除去され、切り込み部83が形成された誘電体74を、ガラス基板94に圧着部である上圧着ローラ96と下圧着ローラ98とで圧着して貼り付ける。このとき、表示電極またはデータ電極が形成されたガラス基板94は、搬送部である搬送ローラ100で送られる。その後、ベースフィルム72は切断部である切離しカッター102で切断されるとともに誘電体74から剥離され、ガラス基板94上への誘電体層の形成が完了する。
次に、吸引除去部により不要誘電体を吸引除去する方法を、さらに詳細に説明する。図3は、本発明の実施の形態の切り込みが形成された誘電体シートを回転体で除去するときの平面図である。
図3に示すように、切り込み80はベースフィルムの走行方向84に平行な方向、および垂直な方向の二方向に形成され、誘電体74は電極が形成されたガラス基板に貼り付けられる部分である。そして、回転体である吸引除去部86a、86bが、走行方向84に平行な方向および垂直な方向それぞれに、一対の切り込み80の間の誘電体である不要誘電体82を除去する。また吸引除去部86a、86bは、吸気管106と給気管108とを有している。
ここで、ベースフィルムの走行方向84に垂直な方向の不要誘電体82を除去する際の吸引除去部86bの動きを説明する。ベースフィルムの走行方向速度をvとすると、吸引除去部86bも走行方向84に速度vで移動させる。さらに吸引除去部86bは、その回転周速度をuとすると、ベースフィルムの走行方向84に垂直な方向に、速度uと等しい速度で移動させる。この結果、吸引除去部86bはベースフィルムを走行させながらも、常に走行方向84に垂直な方向の不要誘電体82上にある。また回転体である吸引除去部86bを、回転周速度uと等しい速度で走行方向84と垂直な方向に移動させることで、回転体である吸引除去部86bと不要誘電体82との位置関係が変わることがないため、不要誘電体82を順次、吸引除去できる。
なお、吸引除去部86bは移動部93により不要誘電体82上を移動する。その移動部93の構造は、例えばローラが回転しながらラックとかみ合うラックピニオン構造であり、走行方向84に平行な方向と、垂直な方向とに一定速度で移動できる。
また、走行方向84に平行な方向の吸引除去部86aは、ベースフィルムが速度vで走行しているため、移動させる必要はない。ただし、その回転周速度は速度vと等しい速度にして、回転体である吸引除去部86aと不要誘電体82との位置関係が変わることがないようにして、不要誘電体82を順次、吸引除去するようにする。このようにして、ベースフィルムを走行させながら、ベースフィルムの走行方向84に平行な方向と垂直な方向との二方向を同時に、それぞれの吸引除去部86a、86bで不要誘電体82を吸引除去することができる。
図4〜図6は、図3のX−X方向断面図で、これらの図を用いて回転体である吸引除去部86aの構造、ならびにベースフィルムの走行方向に平行な方向の不要誘電体82を吸引除去する方法を説明する。図4は、吸引除去部86aが不要誘電体82を吸引し、回収ボックス90にその一部を入れた状態である。
吸引除去部86aは、不要誘電体82に対向し、その内部は分離壁110で、陰圧領域112と陽圧領域114との領域に分離されている。そして吸引除去部86aの外周部116には、陰圧領域112と導通する吸引孔88、および陽圧領域114と導通する排気孔92が設けられている。陰圧領域112には陰圧にするための吸気管106が、陽圧領域114には陽圧にするための給気管108が接続されている。また、吸引除去部86aの外周面はフッ素樹脂をコーティングした離型処理をしている。このような離型処理をすることで、吸引した不要誘電体82は容易に吸引除去部86aの外周面から取り除かれる。
図5は、図4の状態から分離壁110の位置は変わらないようにし、吸引除去部86aの外周部116のみ回転方向118に回転した状態である。分離壁110の位置が変わらないため、陰圧領域112は常に不要誘電体82に対向している。さらにベースフィルムの走行方向速度vと、吸引除去部86aの回転周速度が等しいので、吸引除去部86aと不要誘電体82の位置関係は変わらず、不要誘電体82は連続的に吸引される。
図6は、さらに吸引除去部86aの外周部116が回転した状態である。吸引除去された不要誘電体82は、陽圧領域114に導通した排気孔92の所まで来ると、加圧気体が排気孔92より吐出し、不要誘電体82は破断し、回収ボックス90に回収される。
このように、ベースフィルムを走行させながら、切り込みの間の不要誘電体を回転体で吸引除去できるので、誘電体層を形成するプラズマディスプレイパネル用ガラス基板の生産効率が著しく向上する。さらに、不要誘電体を連続的に吸引除去できるので、ベースフィルムの走行方向と平行な方向の不要誘電体の除去にも容易に対応できる。
なお、図2に示すように吸引除去部86の吸引孔88の幅は、切り込み部83の幅より小さくしている。これは、量産性を上げるために切り込み部83の幅を小さくしても、吸引除去部86の外形の大きさを変える必要がなく、吸引孔88の幅のみを変えれば良いためである。従って、切り込み部83の幅が小さくなっても容易に対応でき、量産性に優れた製造装置とすることができる。また吸引除去部86は、不要誘電体82を除去するとき、不要誘電体82の上を移動する。その際、吸引孔88の幅は、不要誘電体82の幅より大きいと、除去すべき部分以外も吸引するため、吸引力が小さくなる。そのため、吸引孔88の幅は、不要誘電体82である切り込み部83の幅と同じか、小さい方が望ましい。このとき、吸引孔88の幅と切り込み部83の幅が同じであると、精度良く吸引除去部86を移動させないと位置ズレが生じ、切り込み部83を外れた所を吸引することになる。その結果、不要誘電体82を吸引しにくくなる。しかし、吸引孔88の幅を切り込み部83の幅より小さくしておくと、吸引除去部86の移動を、高精度に要求する必要がなくなる。
また、図7に示すようにベースフィルム72側の吸引除去部86に対応する位置に、吸着ローラ104を回転させながらベースフィルム72側を吸着すると、不要誘電体82をより吸引除去しやすくなる。吸引除去部86で不要誘電体82を吸引すると、その吸引強さによりベースフィルム72側も吸引される場合があり、その場合は不要誘電体82を除去しにくくなる。このときに、ベースフィルム72側から吸着ローラ104で、吸引除去部86が吸引する部分に対応する部分のみ吸着しつつ、吸着ローラ104でベースフィルム72をその走行方向84に摺動させる。このようにすることで、ベースフィルム72を吸着しつつ、走行させることができる。
さらに、ベースフィルム72の走行方向84に垂直な方向の不要誘電体82の除去の際には、図8に示すような引張ローラ120を用いても良い。不要誘電体82の前後を引張ローラ120で引張することで、その部分の誘電体シート70に張力をかけ、吸引除去部86で不要誘電体82を吸引しても、ベースフィルム72側を吸引しにくくなる。その結果、不要誘電体82はベースフィルム72から吸引除去されやすくなる。
また、回転体の形状は本発明の実施の形態に限定されず、球形でも良く、回転により誘電体と常に接触する形状であれば良い。
さらに本発明の実施の形態では、切り込み手段および切断部としてカッターを示したが、レーザ等の熱をかけて切断する方式でも良い。
さらに、巻き出し部および搬送部および圧着部として、断面形状が円形のローラを示したが、楕円形や方形であっても良い。
本発明のプラズマディスプレイパネル用ガラス基板の製造方法および製造装置によれば、切り込みの間の誘電体を吸引除去するため、ベースフィルムを走行させながら、ベースフィルムの切り込みの間の誘電体を除去でき、生産効率を著しく向上させることが可能となり、誘電体層の膜厚を高精度に形成するラミネート法での誘電体シートの多面取り方法等として有用である。
10 前面板
12 前面側対向面
14 前面ガラス基板
24 走査電極
24a,26a 透明電極
24b,26b バス電極
26 維持電極
28 表示電極
30 遮光層
32 第一の誘電体層
34 保護層
40 背面板
42 背面側対向面
44 背面ガラス基板
54 データ電極
56 第二の誘電体層
58 隔壁
60 蛍光体層
70 誘電体シート
72 ベースフィルム
74 誘電体
76 ガイドローラ
78 ディスクカッター
80 切り込み
82 不要誘電体
83 切り込み部
84 走行方向
86,86a,86b 吸引除去部
88 吸引孔
90 回収ボックス
92 排気孔
93 移動部
94 ガラス基板
96 上圧着ローラ
98 下圧着ローラ
100 搬送ローラ
102 切離しカッター
104 吸着ローラ
106 吸気管
108 給気管
110 分離壁
112 陰圧領域
114 陽圧領域
116 吸引除去部の外周部
118 回転方向
120 引張ローラ
12 前面側対向面
14 前面ガラス基板
24 走査電極
24a,26a 透明電極
24b,26b バス電極
26 維持電極
28 表示電極
30 遮光層
32 第一の誘電体層
34 保護層
40 背面板
42 背面側対向面
44 背面ガラス基板
54 データ電極
56 第二の誘電体層
58 隔壁
60 蛍光体層
70 誘電体シート
72 ベースフィルム
74 誘電体
76 ガイドローラ
78 ディスクカッター
80 切り込み
82 不要誘電体
83 切り込み部
84 走行方向
86,86a,86b 吸引除去部
88 吸引孔
90 回収ボックス
92 排気孔
93 移動部
94 ガラス基板
96 上圧着ローラ
98 下圧着ローラ
100 搬送ローラ
102 切離しカッター
104 吸着ローラ
106 吸気管
108 給気管
110 分離壁
112 陰圧領域
114 陽圧領域
116 吸引除去部の外周部
118 回転方向
120 引張ローラ
Claims (7)
- 電極が形成されたガラス基板上に誘電体層を形成するプラズマディスプレイパネル用ガラス基板の製造方法において、
ベースフィルム上に形成された誘電体に一対の切り込みを複数入れ、前記ベースフィルムを走行させるとともに吸引しながら前記一対の切り込みの間の誘電体を除去して切り込み部を形成し、前記切り込み部が形成された誘電体を前記電極上および前記ガラス基板上に貼り付けることにより前記誘電体層を形成することを特徴とするプラズマディスプレイパネル用ガラス基板の製造方法。 - 誘電体の除去は、吸引孔を有する回転体を回転させることにより行うことを特徴とする請求項1記載のプラズマディスプレイパネル用ガラス基板の製造方法。
- 誘電体は、ベースフィルムの走行方向に平行な方向と垂直な方向との二つの方向を除去することを特徴とする請求項1または2記載のプラズマディスプレイパネル用ガラス基板の製造方法。
- 電極が形成されたガラス基板上に誘電体層を形成するプラズマディスプレイパネル用ガラス基板の製造装置において、
誘電体が形成されたベースフィルムを巻き出す巻き出し部と、前記誘電体に一対の切り込みを入れる切り込み手段と、前記一対の切り込みの間の誘電体を吸引により除去して切り込み部を形成する吸引除去部と、前記吸引除去部を移動させる移動部と、前記電極が形成されたガラス基板を搬送する搬送部と、前記切り込み部が形成された誘電体を前記電極上および前記ガラス基板上に貼り付ける圧着部と、前記誘電体を前記ガラス基板に貼り付けた前記ベースフィルムを切断する切断部とを備えたことを特徴とするプラズマディスプレイパネル用ガラス基板の製造装置。 - 吸引除去部は、吸引孔を有する回転体であることを特徴とする請求項4記載のプラズマディスプレイパネル用ガラス基板の製造装置。
- 回転体は、内部を陰圧領域と陽圧領域とに分割する分離壁を備えていることを特徴とする請求項5記載のプラズマディスプレイパネル用ガラス基板の製造装置。
- 回転体の吸引孔が形成されている面の幅は、切り込み部の幅より小さいことを特徴とする請求項5または6記載のプラズマディスプレイパネル用ガラス基板の製造装置。
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2004
- 2004-02-16 JP JP2004038237A patent/JP2005228678A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR100696674B1 (ko) | 2005-11-29 | 2007-03-19 | 삼성에스디아이 주식회사 | 플라즈마 디스플레이 패널 및 그 제조 방법 |
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