JP2005228665A - 箔シールランプ - Google Patents

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Abstract

【課題】 シール部の温度が高温になっても、シール部に埋設されるモリブデン製の金属箔とモリブデン製の外部リードの酸化を確実に防止でき、長い使用寿命が得られる箔シールランプを提供することにある。
【解決手段】 本発明の箔シールランプは、ガラス製の封体10の端部にシール部3を有し、このシール部3に埋設されたモリブデン製の金属箔2と、一端がこの金属箔2に接続され、他端が封体10の外部に伸びるモリブデン製の外部リード4とを備えてなる箔シールランプにおいて、シール部3に埋設される、金属箔2と外部リード4の両方の表面もしくは外部リード4の表面だけに、結晶性モリブデン酸塩よりなる第1の保護膜を形成し、シール部3に埋設された外部リード4の第1の保護膜上に、アルカリ珪酸塩よりなる第2の保護膜が形成されている。
【選択図】 図4

Description

本発明は、シール部にモリブデン製の金属箔とモリブデン製の外部リードが埋設された箔シールランプに関するものである。
従来から知られている箔シールランプについて説明する。図1は、両端にシール部を有する白熱ランプ型の箔シールランプであり、図2は、図1に示す箔シールランプのシール部の拡大図である。
白熱ランプ10は、ガラス製の封体1の両端に形成されたシール部3にモリブデン製の金属箔2が埋設され、この金属箔2の一端に溶接により接続されたモリブデン製の外部リード4がシール部3の外端面3Aから外方に突出するように設けられている。一方、封体1の内部にはフィラメント5が配設されてその両端が内部リード6を介して、両端にある金属箔2に溶接されている。
そして、このような白熱ランプ10のシール部3においては、図2に拡大して示すように、外部リード4の周囲には、シール部3の外端面3Aから金属箔2に至る微小な空隙Gが存在する。
この空隙Gができる理由を説明すると、ピンチシールによってシール部を形成するとき、金属箔は十分に薄いためガラスに大きな引張り応力が発生せず金属箔とガラスは密着するが、比較的大きい形状の外部リードに対しては、ガラスの粘度が高いため外部リードの形状に沿ってガラスが十分に流れないことと、外部リードとガラスの熱膨張率差が大きいことによって、外部リードとガラスは完全には密着せず空隙Gができるものである。従って実際上空隙Gを完全になくすことは不可能である。また逆に、空隙が全くないと、外部リードはシール工程が終わって冷却される時、またはランプ点灯で温度が上がる時に、接触した石英ガラスにマイクロクラックが入り、大きなクラックの起点となる。それ故に空隙をつくるようにシールするのが普通である。
このような箔シールランプでは、点灯中、シール部の温度が上がり、金属箔や外部リードが350℃以上の温度になると、空隙G内に入り込んでいる空気によって金属箔と外部リードは急速に酸化が進行し、その表面にMoOが形成され、シール部内に埋設されている金属箔と外部リードの体積が膨張することになりシール部にクラックが入り、最終的にはランプが破壊することがあった。
なお、上記はピンチシール構造のランプについて説明したが、真空シュリンクシール構造の放電ランプでも、同じようにシール部に埋設されたモリブデン製の金属箔とモリブデン製の外部リードとガラスとの間で空隙ができ、上述した問題が発生していた。
このようなシール部内でのモリブデン製の金属箔とモリブデン製の外部リードの酸化を抑制するため、さまざまな技術が開発されてきた。
古くは、米国特許3420944号にはモリブデン製の金属箔のシール端部側半分を薄いクロムで被覆することが開示されている。酸化の問題はある程度解消されたが、ガラスとの密着強度の低下という問題があった。
米国特許3793615号では新たな試みがなされ,クロムメッキ層が、くさび形またはテーパ状をなしていて、外部リードの溶接点に近い外端ではクロム層は比較的厚く、気密シール部をなす金属箔においては薄くなっているためガラスとの密着性も改善された。このような構造により、モリブデン製の金属箔の酸化をかなり抑制するものであった。
米国特許5021711号にはイオンインプランテーションによる方法で、CrのほかAl、Cr−Al、SiC、Siを金属箔にコートする方法や、ドイツ特許3006846号にはスパッタリング、CVD、イオン注入などによる方法でCrのほかTa、Nb、La、Sc、Hfなどを金属箔にコートする方法が開示されている。これらの方法は、シール前に、コーティングを予め行う方法であるので製造コストがかかるという問題があった。
このように、金属箔や外部リードにクロムをコーティングする方法では、金属箔や外部リードにクロムをコーティングした後にシールをするものであり、製造工程が複雑になり、製造費が高くなるという問題があった。
さらには、最近、環境問題が深刻になるとともに、環境負荷の高い物質は規制を受ける傾向にあり、クロムも例外ではなくなっている。
金属クロムはそれ自身、6価クロムに変化する可能性は低いが、メッキ工程の電解漕から発生する6価クロムを含むミストは肺がんを起こすとされている。すなわち、製造工程の環境影響も問題になる。さらに、米国特許3420944号にあるような、亜クロム酸や塩化クロムを分解させるクロメ−ト被膜は6価クロムの生成のためそれ自身環境への影響が問題となる。
特開平9−12335号には55〜85%Sb、5〜30%Bのほか1〜18%Tlを含む溶融封着ガラスでシール部にできた空隙を塞ぐ方法が開示されている。しかし、Tlを使用するため環境への影響が問題になる。
シール後に水溶液の形で空隙から封着物質を添加する方法として、米国特許4918353号ではアルカリ金属酸塩を空隙内に添加する方法が開示されている。
特公平6−54657号においても、シール後に鉛または酸化鉛を主成分とする封着物質を空隙内に生成させる方法が開示されている。
しかし、酸化鉛を使用するため環境への影響が問題になってきた。
これらの方法はシール後に封着物質を形成する方法であるので、米国特許3420944号、米国特許3793615号、米国特許5021711号、およびドイツ特許3006846号に比べて比較的製造コストが安いという利点がある。
このような試みがなされたとは言え、シール部の温度が約400℃を越える環境下では、シール部の空隙中に暴露されるモリブデン製の金属箔とモリブデン製の外部リードの酸化を確実に防止することはできなかった。また、酸化防止のためには環境に悪影響をおよぼす物質を使用せざるを得ない弱点もあった。
米国特許3420944号 米国特許3793615号 米国特許5021711号 特開平9−12335号 米国特許4918353号 特公平6−54657号 ドイツ特許3006846号
本発明は、以上のような事情に鑑みてなされたもので、第1の目的は、シール部の温度が高温になっても、シール部に埋設されるモリブデン製の金属箔とモリブデン製の外部リードの酸化を確実に防止でき、長い使用寿命が得られる箔シールランプを提供することにある。第2の目的は、環境への影響が極めて低い物質を用いてシール部に埋設されるモリブデン製の金属箔とモリブデン製の外部リードの酸化を確実に防止できる箔シールランプを提供することにある。
請求項1に記載の箔シールランプは、ガラス製の封体の端部にシール部を有し、このシール部に埋設されたモリブデン製の金属箔と、一端がこの金属箔に接続され、他端が封体の外部に伸びるモリブデン製の外部リードとを備えてなる箔シールランプにおいて、前記シール部に埋設される、金属箔と外部リードの両方の表面もしくは外部リードの表面だけに、結晶性モリブデン酸塩よりなる第1の保護膜を形成し、前記シール部に埋設された外部リードの第1の保護膜上に、アルカリ珪酸塩よりなる第2の保護膜が形成されていることを特徴とする箔シールランプ。
請求項2に記載の箔シールランプは、請求項1に記載の箔シールランプであって、特に、前記第1の保護膜は、前記シール部から突出した部分の外部リードの表面に形成され、前記第2の保護膜は、前記シール部から突出した外部リードの第1の保護膜上に形成されていることを特徴とする。
本発明の箔シールランプによれば、シール部のモリブデン製の金属箔とモリブデン製の外部リードの表面に結晶性モリブデン酸塩よりなる第1の保護膜が形成され、第1の保護膜上にはアルカリ珪酸塩からなる第2の保護膜が形成され、複合ニ重コーティングの構造をしているので、モリブデン製の金属箔や外部リードが酸化されMoO3が露出するとすぐに、第1の保護膜が反応し、MoO3が安定なアルカリモリブデン酸塩にあり、結果的に、第1の保護膜のコーティングが修復される。
よって、シール部の温度が高くなっても金属箔及び外部リードが酸化することを確実に防止でき、シール部にクラックが発生せず、長寿命の箔シールランプとなる。
さらに、第1の保護膜とそれを修復する第2の保護膜は、外部リードのシール部より突出した部分にも形成されているので、点灯時、外部リードは、500℃以上と高温となり外気に曝されている状態であっても、シール部より突出した外部リードは突出した部分が酸化されず、ましてや、やせ細りが起こらない。そうしてシール部より突出した部分の外部リードの温度が上がらず、シール部内に埋設されている外部リードや金属箔の温度が上がらず、酸化することが防止され、確実にシール部の破損を防止でき、寿命の長い箔シールランプとなる。
本発明は、シール部のガラスとモリブデン製の金属箔とモリブデン製の外部リードとの間に形成される空隙に保護膜となる保護膜構成用封着剤を充填し、この保護膜構成用封着剤と金属箔及び外部リードを構成するモリブデンとを反応させることによって、金属箔及び外部リードを構成するモリブデンの表面もしくはモリブデン製の外部リードの表面だけに結晶性モリブデン酸塩よりなる第1の保護膜を形成するものである。その第1の保護膜によって500℃を越える高温度におけるシール部寿命を確保できる。さらに、第1の保護膜上にアルカリ珪酸塩からなる第2の保護膜を第1の保護膜に重ねて形成することによって、シール部が破壊する寿命を格段に伸ばすことができる。
第1の保護膜の一例として、結晶性モリブデン酸塩として、MgMoOを形成するのが有効である。しかし、MgMoOは500℃を50℃越えただけで、加速度的に酸化が進行する。ペスティングと呼ばれるカタストロフィー的な酸化がそれである。酸化の起点はポアやクラックや粒界である。即ち、ペスティングの起こる原因は、MgMoOはもともとは酸素の固溶率は極めて低いし、酸素透過率も低いが、ポアやクラックでの酸素の吸着は表面エネルギーを下げ、ペスト的な酸化によってクラック成長を加速することである。
MgMoOよりなる第1の保護膜のポアやクラックの個所で、酸素の浸透のため下地であるモリブデン製の金属箔や外部リードのMoの酸化によってくさび型にMoOが生成すると、MgMoOを基準とし250%もの体積膨張が生ずる。そして、MoOはポアやクラックや粒界のような欠陥個所で局所的なくさびとなる応力を作る。さらにMoOの揮発が欠陥でのクラック成長の付加的な成長を促進する。即ち、MoOの生じた個所のウエイトゲインはオリジナルのわずかな部分に過ぎないが、破壊は次々に周囲の保護膜に伝播し、終には保護膜の完全なる崩壊に導く。
MgMoOのペスト的加速度的酸化はMoOのカタストロフィー的な生成が根本的な原因であるから、この生成が起きたらすぐさま安定なモリブデン酸塩膜に変えるようにして、MgMoO被膜の崩壊を自己修復するようにしたらよい。即ち、本発明は、アルカリオキソ酸塩(アルカリ硝酸塩、アルカリハライド塩、アルカリ珪酸塩、アルカリ硼酸塩かアルカリりん酸塩)より第2の保護膜をMgMoOコーティングの上から2重膜として形成しておけば、MgMoOが500℃を越えると被膜が格子欠陥を起点にして加速度的に破壊し出す時、下地であるモリブデン製の金属箔や外部リードのMoから生ずるMoOの生成を第2の保護膜が反応することによって新しいモリブデン酸塩被膜を生成して、ペスト的な酸化を防止することを発見した。生成されたMoOは2重膜として塗布された、例えば、アルカリ硝酸塩からNaOの供給を受け、NaMoOを作ることによってMgMoOコーティングの破壊を修復し、ペスト的酸化を防護する。
因みに、第2の保護膜は酸素を防止する被膜になっているかというと、そうではなく、アルカリ硝酸塩やアルカリ珪酸塩は均一な被膜となりえないため酸素に対するガードにはならない。従って、酸素は第2の保護膜を通過して第1の保護膜に達する。第1の保護膜に破れた個所が生じていれば酸素は外部リードのMoに達してMoO3を生ずる。しかし、第2の保護膜はNa2Oの供給源としての働きがある。即ち、第2の保護膜から供給されたNa2OはMoO3と即座に反応し、Na2Mo4O13のようなアルカリモリブデン酸塩を作る反応により、MgMoO4コーティングの破れた個所を修復する。即ち、第2の保護膜は第1の保護膜に対して自己修復的な作用をする。
しかし、これらの2重コーティングも蒸着など複雑な工程によるコーティング法を使えばコストの高い工程になり、到底ランプシール部のコーティングには使えない。コスト的に安い方法で、550℃以上で十分長い時間劣化に耐えられるコーティングが可能でなければならない。
ここでいう第1の保護膜構成用封着剤とは、代表的には硝酸塩などにおける、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、マンガン、コバルト、ニッケル、チタン、スカンジウム、イットリウム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ディスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウムの内のひとつまたは複数の元素の陽イオンを含む水溶液状の封着剤のことである。この硝酸塩の陽イオンを含む水溶液状の封着剤を塗布し、乾燥後の硝酸塩を金属箔及び外部リードを構成するモリブデンの表面の一部と反応させ、結晶性モリブデン酸塩より第1の保護膜を形成し、この第1の保護膜がモリブデン製の金属箔やモリブデン製の外部リードと強固に密着した被膜を形成すれば、シール部が約550℃と高温となる酸化環境に、金属箔及び外部リードを構成するモリブデンが暴露されてもモリブデンの耐酸化性が向上した被膜となる。さらに、第1の保護膜である結晶性モリブデン酸塩の熱膨張係数を金属箔及び外部リードを構成するモリブデンの熱膨張係数に近くし、酸素透過率の低い結晶性モリブデン酸塩を選ぶと、金属箔及び外部リードを構成するモリブデンは一層良好な密着性を有し、高温での耐酸化性を有するものになる。
この結果、シール部の温度が約550℃と高温になっても、シール部のモリブデン製の金属箔とモリブデン製の外部リードが酸化せず、良好な気密封止が得られるので、かかる高温かつ酸化環境下で動作しても、シール部が破損せず寿命の長い箔シールランプとなる。
そして、第2の保護膜は、第1の保護膜構成用封着剤を塗布し乾燥後、代表的には500℃の電気炉において空気中で5分焼結してモリブデン酸塩に反応させたあと、その上から重ねてアルカリ硝酸塩、アルカリ珪酸塩、アルカリ硼酸塩、弗化アルカリ塩の水溶液を塗布後、代表的には180℃の電気炉内空気中で15分乾燥させて同塩の結晶をコーティングするものである。
ランプ点灯中、ランプシール部が特に500℃を越えて点灯されるような時モリブデン酸塩がペスティングを起こしてMoOが急激に生成されると、2重にコーティングされた第2の保護膜であるアルカリ珪酸塩や、アルカリ硝酸塩または、アルカリ硼酸塩、弗化アルカリ塩からはNaOまたはKOが生成され、直ちにアルカリモリブデン酸塩となる反応が起こり、下地にコーティングされている第1の保護膜であるMgMoOのほころびを修復するものである。
<第1の保護膜>
第1の保護膜であるモリブデン酸塩は、通常、AO、AOまたはA(A=1価、2価または3価金属)とMoOの粉末圧縮に続く高温下の焼成によって生成させるが、発明者らは熱力学的考察から、Aイオンを含む水溶液またはそれを乾燥後の硝酸塩を高温下で直接モリブデン金属と反応させても、例えばAイオンが2価の場合、Mo→MoO→MoO、MoO+A(+)+2NO (−)→AMoO+2NO(↑)となる反応が起きることを確認し、Mo金属を高温下でAイオンを含む水溶液塗布後に、乾燥させた硝酸塩とを反応させると、比較的低温処理でもイオン結晶性の結晶性モリブデン酸塩の第1の保護膜が形成されることを見出した。
すなわち、この原理を展開するとこの方法によって箔シールランプのシール部に埋設されたモリブデン製の金属箔とモリブデン製の外部リードの表面にAMoOよりなる結晶性モリブデン酸塩を保護膜として被覆できるのではないかと考えた。実際、Mo箔に直接Ni(NOを塗布し乾燥後、550℃で3分熱処理すると、Mo箔の表面に鉄マンガン重石構造のα−NiMoOの結晶構造をもつ結晶性モリブデン酸塩を確認した。つまり、Mo箔上に結晶性モリブデン酸塩が、Niを含む水溶液から乾燥後に熱処理するという簡単な低温合成から生成できた。
実際に箔シールランプにこの方法を適用して、シール部内のモリブデン製の金属箔とモリブデン製の外部リードによってできるガラスとの間の空隙内の金属箔と外部リードに作用させて、あるいは、シール部から突出する外部リードに作用させて、電気炉内で寿命試験を行うと、未処理のランプに比べ、シール部のクラックが生ずる寿命時間が格段に長い寿命時間を得ることができた。
さらに、第1の保護膜である結晶性モリブデン酸塩は金属箔や外部リードを構成するモリブデンと同じくらいの熱膨張係数を持つ結晶性モリブデン酸塩が望ましい。何故なら、ランプは使用条件によっては割と短い時間に点滅をくり返す使い方をするものがある。従って、結晶性モリブデン酸塩の熱処理温度に近い点灯温度では、結晶性モリブデン酸塩には金属箔や外部リードを構成するモリブデンに対して応力がかからないが、消灯すると、結晶性モリブデン酸塩の熱膨張係数が金属箔や外部リードを構成するモリブデンの熱膨張係数である5.2×10−6(250℃)より大きければ、金属箔や外部リードに対して引っ張り応力がかかるし、5.2×10−6(250℃)より小さければ圧縮応力がかかる。点灯する時は、逆センスの応力がかかるので、短い時間に点滅をくり返すランプでは、保護膜である結晶性モリブデン酸塩がクラックし、金属箔や外部リードを構成するモリブデンの酸化が進み、ひいてはシール部のガラスに応力が発生し、シール部のガラス破壊につながる頻度が高くなる。結局、第1の保護膜である結晶性モリブデン酸塩の熱膨張係数はできるだけ5.2×10−6(250℃)に近いものがよい。
このような考えから、第1の保護膜である結晶性モリブデン酸塩を探索し候補を探した結果、鉄マンガン重石型構造とシーライト型構造を成すモリブデン酸塩で、熱膨張係数が金属箔や外部リードを構成するMoの熱膨張係数に近い値を持つ物質群を得た。ここでAは2価イオンと限らず、Aとして1価と3価を1:1にするような複塩であってもよいし、Moの代わりに4価のTiと6価のMoで1:1に置き換え、かつAを3価の希土類金属とする複塩であってもよい。
そうして、発明者らは実際にそれらの結晶性モリブデン酸塩の熱膨張率を測定するため、燒結法によってこれらの結晶性モリブデン酸塩結晶の大きな結晶を得た。それらを細長い直方体に成形し熱膨張係数の測定に供し測定した結果、250℃で比較するとCoMoO、MnMoO、NiMoOは、それぞれ熱膨張係数が、4.8×10−6、4.3×10−6、及び、6.0×10−6となった。これらは、同じく250℃でのMoの熱膨張係数が5.2×10−6であるので、いずれの結晶性モリブデン酸塩とも金属箔や外部リードを構成するモリブデンの熱膨張係数に極めて近い値になり、有望な物質であるという考えを持った。
さらに、結晶性モリブデン酸塩の反応生成速度と結晶変態および酸素透過率を種々検討すると、さらに良好な物質を見出した。
結晶性モリブデン酸塩にはシール部の使用温度以下で結晶変態が存在しないことが必要である。何故なら、結晶変態が存在する場合にはその変態点の上下で体積が大きく変化し、結晶性モリブデン酸塩には大きな応力が掛かることによって、シール部のガラス破壊につながるからである。このようなことを考え、実験的および理論的にモリブデン酸塩を調べた。
詳細に説明すると、25℃で溶解度61.1のMn(No・6HOを純水に溶解し水溶液を作り、それにモリブデン箔を浸漬し引き上げた後、乾燥炉で乾燥させると塗膜が出来る。それを空気中450℃で5分間熱処理する。そのような試料を薄膜X線回折によってX線分析を行い、処理表面上にどんな化合物が存在するかを調べた。
モリブデン箔に上記の処理を行なった試料のX線回折パターンから、鉄マンガン重石型構造(Wolframite Structure 単斜晶 空間群C2/m)をもつ、MnMoOが主生成物であることが分かった。他の少量の化合物もJCPDS(Joint Commitee on the Powder Diffraction Standard)カードで同定すると、MoOとMnに合致した。それぞれの化合物の最も強いピーク強度の比をとると、MnMoO:Mn:MoO=80:10:10であった。MoOは反応生成物と金属箔のMoが空気中の酸素と熱処理中酸化したものであるので、耐酸化性の被膜の観点からは好ましいものではない。450℃,5分間熱処理したものと550℃,5分間熱処理したものを比べると、金属箔のMoピークに対するMoOのピークの比において、後者は前者に比べて約15倍大きくなり、モリブデン金属箔の酸化作用がMnMoOの生成より進むことも分かった。また、Mnも酸素を透過することが予想されたので、主生成物のMnMoOが耐酸化性にとって好ましい被膜ではないかと予想した。こうした結果を元にさらに研究を進め、MnMoOの生成率は熱処理条件によって異なることを突き止め、結晶性モリブデン酸塩が最も高い生成率を示す熱処理条件を確定した。
空気中電気炉の中で寿命テストを行った結果、MnMoOの生成率の大きい条件で熱処理した条件でランプに適応したシール部は、シール部寿命テストにおいて、干渉性ニュートンリングによる虹が出るまでの時間が最も長寿命であることが分かった。また、MnMoOの生成率がX線強度において50%より小さい条件で作成したランプシール部では寿命延長が期待できないことが分かった。従って、MnMoOが耐酸化性を保持している化合物であることが証明された。
25℃の溶解度が50.7と42.1をそれぞれ持つ、Co(NO)/6HOおよびMg(NO)/6HOを溶解した水溶液を使用して、モリブデン箔表面に結晶性モリブデン酸塩を生成すると、同じく鉄マンガン重石型構造(Wolframite structure 単斜晶 空間群C2/m)の、それぞれCoMoOとMgMoOが主物質として生成していることを確認した。また、溶解度44.1を持つSr(NO)を含有する水溶液では、シーライト型構造(Scheelite Structure 正方晶 空間群I41/a)のSrMoOが生成していた。図3に示すものは、MgMoOの場合のX線回折パターンの説明図である。主成分のMgMoO4の他に少量のMoOとMgOが生成しているのが見られる。
このように、ほとんどの硝酸塩は高い溶解度を持ち、その水溶液からモリブデン表面に強固な第1の保護膜である密着性をもつ結晶性モリブデン酸塩被膜を簡単に生成させることが出来る。
更に、ランプに適用してから、シール部を破壊してモリブデン製の金属箔およびモリブデン製の外部リードを取り出し、回転対陰極型超強力X線源を用いてX線分析を行った分析でも、1mm以下の小さな試料であっても、前述のモリブデン酸塩が最大ピーク強度比で70%以上生成していることを容易に確認できた。
なお、JCPDSカードには、例えばMgMoO系ではMgMoO/nHO(n=0.55〜12)のようにMgMoO構造が水和している構造も報告されているが、封着剤を熱処理してモリブデンと反応させる方法では、水和した構造は検出されない。Co、Mn、Ni系結晶性モリブデン酸塩でも水和した構造はいずれにおいても検出されないので、湿度に影響されない安定した結晶構造が得られることが特徴である。
モリブデン表面に強固な密着性を持つ、結晶性モリブデン酸塩を容易に生成させることはできるが、結晶性モリブデン酸塩はシール部の金属箔と外部リードを構成するモリブデンと同じくらいの熱膨張係数5.2×10−6に近いものがよい。
さらに、また結晶性モリブデン酸塩にはシール部の使用温度以下で結晶変態が存在しないことが必要である。何故なら、結晶変態が存在する場合にはその変態点の上下で体積が大きく変化し、結晶性モリブデン酸塩には大きな応力が掛かることによって、シール部のガラス破壊につながるからである。このようなことを考え、実験的および理論的にモリブデン酸塩を調べた。
シーライト型AMoOにおいて、A=Sr、Ca、Baでは熱膨張係数は10×10−6を越えるものが多い。これに対して、鉄マンガン重石型構造(Wolframite structure単斜晶 空間群C2/m)を持つAMoOにおいて、A=Mg、Mn、Co、Niは4〜6.2×10―6を持つことを、文献と実際に酸化物原料を使用し燒結法によって得たバーの熱膨張率測定を実行することにより確かめた。すなわち、金属箔や外部リードを構成するモリブデンの熱膨張率に実際的に近い結晶性モリブデン酸塩を得ることが出来た。
これら熱膨張係数の値は、同じAMoOを持つシーライト型構造のA=Sr、Ca、Baのモリブデン酸塩よりも小さいことが指摘される。格子定数の大きさと熱膨張係数の大きさとの間には正の相関があることが予想されるからである。
しかるに、AMoO、A=Co、Niの結晶性モリブデン酸塩には結晶変態が存在することが熱分析から確認された。CoMoOには400℃に、NiMoOには680℃に存在する。この時、変態点の上下で体積変化が起きるので、CoMoOは本発明の保護膜には使えない。しかし、(Co0.4Ni0.6)MoOのような擬二元系とし、変態温度を上昇させれば550℃の温度以下では使えることが指摘される。
これに対して、AMoO、A=Mn、Mgであれば、熱膨張係数が金属箔と外部リードを構成するモリブデンに実際的に近いうえに、結晶変態がないので最適な結晶性モリブデン酸塩の保護膜になる。
更に、A(Mo1−xTi)Oにおいて、A=Sc、Y、La、Ce、Pr、Sm、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luのうちのひとつから構成されるシーライ型結晶構造を持つ結晶性モリブデン酸塩は、格子定数が同じようにシーライト型構造のA=Sr、Ca、Baよりも小さいので、熱膨張係数はAMoO、A=Mg、Mn、Co、Niと同程度に小さいことが予想される。
後述するように、MgMoO系が特に優れた高温耐酸化性を示す理由は、熱膨張係数が金属箔や外部リードを構成するモリブデンに近いことと、結晶構造が温度や湿度などに影響されず安定した被膜が形成されることの他に、次に<酸素透過率>の項で示すように、MgMoOが酸素を透過しにくいことと、X線回折結果からもMoOが生成する生成率が小さいことが理由として挙げられる。
金属箔や外部リードを構成するモリブデンの表面には、強固に密着した繰り返し熱応力が掛かってもはがれにくい結晶性モリブデン酸塩による保護膜である被膜ができるため、それがランプシール部の高温酸素環境下において耐酸化作用をさせ、シール部破壊からランプを守っている。
しかし、この被膜の下には金属箔や外部リードを構成するモリブデンがあるので、被膜が酸素を透過する率が大きければ、被膜の下にあるモリブデンは割合早く酸化されMoOやMoOが形成され、被膜は割合早く破壊するに違いない。
従って、被膜の酸素透過率が低い結晶性モリブデン酸塩が好ましい。
Mn、Co、Niは遷移金属であり、電子構造は結晶構造や原子配位によって変わり得るので、2価になったり3価になったりする。このような金属を相手元素に選ぶと、結晶性モリブデン酸塩の酸素透過率は大きい傾向となる。すなわち、酸素が透過するとき、それらの陽イオンが周囲の陰イオンである酸素の多い少ないに従ってその価数を変えうるからである。逆にアルカリ土類金属およびZn、Cdと希土類金属を選択すると、それぞれ陽イオンは2価または3価以外はとり得ないから、陽イオン周囲の酸素イオンの多寡によって電子状態を変え得ないので、陽イオンの周りの配置は自由にはなり得ない。従って、酸素の拡散速度が遅い。あるいは、周囲の酸素の多寡に従って柔軟に価数を変えられないほど、結晶性モリブデン酸塩の構造が安定していると云ってもよい。
図3に示すようなX線回折パターンにおいて、2θ=58.60°、73.68°はいずれもMoのピークであるが、被膜の下のモリブデン箔からの回折線である。このピークの強さは上に密着している被膜である結晶性モリブデン酸塩の厚さに依存する他に、モリブデンの酸化の度合いに強く影響される。結晶性モリブデン酸塩の厚さが一定であっても、モリブデン酸化が進むとこのピーク強度が低下することが酸化の程度と相関がある良い目安になることが分かっている。実際、遷移金属のMn、Co、Ni系の結晶性モリブデン酸塩の場合は、被膜を形成した基板を高温下に置くとかなり早くMoの回折ピークが低下するのに対して、MgMoO被膜の場合は高温下で格段に長い時間ピーク強度が低下しないことが分かった。
すなわち、Mn、Co、Ni系は多価金属であることがそれを含む結晶性モリブデン酸塩の酸素の拡散速度が高い原因であり、酸素透過率が高い原因と考えられる。その結果、アルカリ土類金属、Zn、Cdを含む結晶性モリブデン酸塩の被膜や希土類金属を含む結晶性モリブデン酸塩の被膜は、高温下の耐酸化作用において優れていることが予想される。
後述するように、MgMoO系が特に優れた高温耐酸化性を示す理由は、熱膨張係数が金属箔や外部リードを構成するモリブデンに近いことと、結晶構造が温度や湿度などに影響されず安定した被膜が形成されることの他に、上記のようにMgMoOが酸素を透過しにくいことと、X線回折からもMoO3の生成する生成率が小さいことが理由として挙げられる。
<第2の保護膜>
しかし、このようにして形成された第1の保護膜であるモリブデン酸塩の保護膜でも、500℃を超える高温では、急激に保護膜は格子欠陥を起点にして加速度的に破壊しだし、モリブデン製の金属箔やモリブデン製の外部リードのMoから生ずるMoOの生成が急激になる。即ちペスティングが起こるので、それを抑えるため第2の保護膜が形成される。
次に、第2の保護膜であるアルカリオキソ酸塩の実施の形態について述べる。上記のようにモリブデン酸塩なる第2の保護膜を形成した後、その上からアルカリ硝酸塩、アルカリ珪酸塩、アルカリ硼酸塩またはアルカリりん酸塩からなる、第2の保護膜の候補となる膜を形成する。その際も原料物質はそれらを含む水溶液である。特にシール部から突き出た外部リードに第ニの保護膜を被覆する場合が効果的であるが、シール部の空隙に注入する場合と異なり被膜の厚さに制限がないので、できるだけ濃度の高い方が良い。第一の保護膜を形成した後の外部リードをアルカリ塩水溶液の中に浸漬して引き上げ自然乾燥させる。代表的には電気炉中180℃で15分間乾燥し、アルカリオキソ酸塩を被覆する。
図4に第2の保護膜の作用を示す原理を示した。
図4(a)のようにモリブデン製の金属箔又は外部リードの表面に第1の保護膜であるMgMoOを形成し、その上に重ねて第2の保護膜であるNaSiOが形成されている様子を示す。図4(b)には500℃以上の高温で第1の保護膜であるMgMoOの被膜が格子欠陥を起点にして破れたため、酸素が金属箔や外部リードのMoまで侵入してMoOが急激に形成されることを示す。同時に第2の保護膜にはNaOとSiOも形成されることを示している。図4(c)ではMoOがNaOと反応して安定なアルカリモリブデン酸塩となり、第1の保護膜を修復することを示している。
次に、前述の第2の保護膜としてコーティングされた被膜がどのようにペスティングを抑える作用をするか、実験に則して述べる。X線回折によってそれを調べるため、Mo箔を基板にして実験を行った。まず第1の保護膜として硝酸マグネシウムMg(NO3)2水溶液を塗布後、乾燥させた後400℃において5分間空気中電気炉でMo基板と反応させて、MgMoOをコーティングした。それに重ねて硝酸ナトリウムNaNO水溶液を塗布後、180℃において30分間乾燥させた被膜を第2の保護膜とした。こうして出来た試料を超強力X線発生装置に搭載された薄膜X線回折計で測定し、MoおよびMgMoOのピークの他にはNaNO以外のピークは現れないことを確かめた。即ち、MoやMgMoOと反応することはなかった。
この試料を550℃において30分間、空気中電気炉内に放置した試料の反応生成物を調べるためX線回折を行い、JCPDSの粉末X線回折データと比較した結果、MoとMgMoOのピークの他に、主ピークとしてMoO、従物質としてNa2Mo4O13とNa3MoO4が生成していることが分かった。おおよその反応生成物の生成比率を求めるため、JCPDSにおいてそれぞれの反応生成物の最大強度となるべき回折線の強度を求め、それぞれ全物質の強度和で除して比率を求める事を行なった。その結果、MoO:Na2Mo4O13:Na3MoO4:MoO=38:31:31:0.1であった。ただし、Na2Mo4O13とNa3MoO4は重なっているため分けることは困難であったので同率で存在しているとした。NaNOのピークはすでに確認出来ないほど消失していた。代わりに2種類のナトリウムモリブデン酸塩が生成し、残りはMoOとMoOとして残存していた。
この結果を第2の保護膜を重ねて塗布しない、第1の保護膜MgMoOをコーティングしただけの試料のX線回折結果と比べると、同じ放置条件でMgMoO:MoO:MoO=65:35:0になった。第2の保護膜の塗布しない試料に比べるとMoOはMoOに全てが酸化され、MoOの生成率が大きいことが分かる。
さらに、MgMoOをコーティングしないで、硝酸ナトリウムNaNOを前記と同じ条件で直接Mo箔に塗布した試料に対するX線回折も行なっている。前記と同じく550℃、空気中30分放置した試料に対する反応生成物の生成比率は、
MoO:Na2Mo4O13:Na3MoO4:MoO=85:4.6:4.6:5.8であった。直接Mo基板に塗布するとMoOとMoOが早く生成され、Moに対する耐酸化作用は低いと考えられる。この結果はランプシール部に適用し、寿命テストを行なった結果のシール部寿命が短いことの裏づけとなった。なお、予めコーティングしてあるMgMoOのピークが存在している上に、これらの生成物のピークが存在することを申し添えておく。
前項までの3項の結果から、第1の保護膜のMgMoOがMoを酸化から守っている主物質であり、Mo基板がそれでも酸化されるとMoOが生成されるが、さらに酸化されてMoOになると、ナトリウムモリブデン酸塩に変化しMoOの発生量を低く抑えられ、待ち伏せ型の第2の保護膜の作用を実証した。
第2の保護膜として硝酸ポタシウムKNO3を選び、X線的な分析をした結果も、前記NaNOのそれとほぼ同じ結論を得た。即ち、その場合はK2Mo3O10がMoOの生成とともにMoの酸化個所で待ち伏せしてコーティングを修復する物質であった。
なぜ、これらのアルカリモリブデン酸塩がそれぞれの系に応じて安定になるかは、状態図を見れば理解できる。Na2MoOとMoOでできる系を見るとNa2Mo4O13が最もMoOリッチ側の化合物である(P. Caillet, Bull. Soc. Chim. Fr., 1967, No.12, P. 4751)。
K2MoOとMoOでできる系を見るとK2Mo3O10が最もMoOリッチの化合物となっている(P. Caillet, Bull. Soc. Chim. Fr., 1967, No. 12, P. 4753)。即ち、MoOが多いところでは他のどの化合物よりもそれらが安定だから、それぞれの系で当該化合物が安定に存在するであろうことが理解できる。Na系においてNa3MoO4が共存することについては良く分からないが、この化合物はNaOリッチの化合物であることを考えると、MoOプアな条件下で安定になる。従って、Mo基板のMoの酸化条件が弱い所ではこの化合物が安定になったと考えられる。そう考えるとNaNO3を第二の保護膜に選択すると早期にNaOが不足になるだろう。シール部の寿命テストの結果は確かにKNO3を選択した場合に比べてシール部がクラックするまでの時間が半分以下になった。
しかし、シール部の寿命テストの結果は第2の保護膜としてアルカリ硝酸塩を選択すると、200時間くらいでバルブ部が失透するという不具合が生じた。特にKNO3の場合に早い失透が起きた。蒸気圧が高く蒸発しやすいからと考えられた。
そこで、蒸気圧の低い系を探した結果アルカリ珪酸塩に注目した。第1の保護膜として前述のようにMgMoOをコーティングしたあと、それに重ねてナトリウム珪酸塩水溶液Na2SiO3を塗布後、180℃において15分間乾燥させた被膜を第2の保護膜とした。こうして出来た試料を薄膜X線回折計で測定した。得られた回折パターンを図5に示す。Mo基板のピーク以外は弱いピークは存在するが、メインはハローパターンとなっており、主物質はガラス状になっていることが分かる。
この試料を550℃において1時間、空気中電気炉内に放置した試料の反応生成物を調べるためX線回折を行った。基本的には依然として第2の保護膜はメインはガラス状を保っていたが、それぞれNa2Mo4O13とMoOおよびMoOと一致するピークが現れていた。
さらに同温度において40時間、空気中電気炉内に放置した試料の反応生成物を調べたX線回折パターンを図6に示す。JCPDSの粉末X線回折データと比較したところ、MoOとNa2Mo4O13およびMoOのピークが定量できる程度まで出現した。ただし、Na2Mo4O13とNa3MoO4は重なったピークが多いため、それぞれの比率を確定するには精度がなかったので、Naモリブデン酸塩は一括してNa2Mo4O13として生成比率を計算した。反応生成物の生成比率はMoO:MoO:Na2Mo4O13=47:37:16であった。なお、予めコーティングしてあるMgMoOのピークは存在している上に、これらの生成物のピークが存在する。ナトリウム硝酸塩を第ニの保護膜として選択した場合に比べると、MoOとMoOの生成が圧倒的に低く抑えられていることが明らかである。
以上に反して、MgMoOをコーティングしないで、Na2SiO3を前記と同じ条件で直接Mo箔に塗布した試料に対するX線回折も行なっている。
前記と同じく550℃空気中1時間放置した試料に対するX線回折パターンには、既にハローパターンは消失しており、結晶性反応物となっていた。反応生成物の生成比率は、MoO:Na2Mo4O13:MoO=81:17:2であった。第2の保護膜のNa2SiO3だけをMo基板に直接塗布した場合には、MoOとMoOが多量に生成され、Moに対する耐酸化作用は圧倒的に低いと考えられる。この結果は第ニの保護膜に硝酸塩を選択した場合もそうであったように、ランプシール部に適用し、寿命テストを行なった結果は、MgMoOが存在する複合ニ重コーティングの場合に比べて、シール部寿命が短いことの裏づけとなった。
第2の保護膜としてポタシウム珪酸塩K2SiO3を選び、X線的な分析をした結果も前記Na2SiO3の塗布した結果とほぼ同じ結論を得た。即ち、その場合はK2Mo3O10がMoOの生成と同時にMoの酸化個所で待ち伏せしてコーティングを修復する物質であった。
以上に述べた前項までの4項の結果から、アルカリ珪酸塩を第2の保護膜に選択した場合にも硝酸塩を選択した場合と同じように、第1の保護膜のMgMoOがMoを酸化から守っている主物質であり、基板がそれでも酸化されるとMoOが生成されるが、さらに酸化されてMoOになると、ナトリウムモリブデン酸塩に変化しMoOの発生量を低く抑えられ、待ち伏せ型の第2の保護膜の作用が実証された。しかも、このアルカリ珪酸塩を選択すると硝酸塩のようなバルブ失透が発生せず、最適の第2の保護膜形成用物質となった。
本発明の実施例を図面を用いて説明する。
本発明の箔シールランプの外観形状は、従来技術で説明した図1に示す白熱ランプと同様であり、発明の特徴を図7を用いて説明する。
図7に示すように、外部リード4の周囲には、シール部3の外端面3Aからモリブデン製の金属箔2に至る微小な空隙Gが存在し、外部リード4はさらにシール部3から外部に突き出した構造になっている。
マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、マンガン、コバルト、ニッケル、チタン、スカンジウム、イットリウム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ディスプロジウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウムの内のひとつまたは複数の元素を構成元素とする硝酸塩の水溶液からなる封着剤L(第1の保護膜となる保護膜構成用封着剤Lとも呼ぶ)を適宜の注入器により、シール部3の外端面3Aにおける外部リード4の外周に適量滴下すると、保護膜構成用封着剤Lは開口から空隙G内に進入する。
外部リード4には予め表面粗さが0.20〜0.51μmの範囲になるように電解研磨されている部材を用いているので、空隙Gの中の注入器を用いて封着剤Lを滴下するが、シール部の外に露出している外部リードの表面に注入器での封着剤Lを滴下しても良いし、封着剤Lの液の中に直接シール部を浸漬してから引き上げても良い。
作業性から言えば、第2の保護膜を塗布する場合は、外部リードに電解研磨されてない場合でも、例え薄くても第一の保護膜がコーティンされてさえあれば、寿命延長の効果は格段に大きいので、後者の浸漬の方法が推奨される。突出した外部リードを逆さにしてビーカー内の水溶液に浸漬してから引き上げ、真空チャンバー中に置き真空排気する方法で、水溶液はシール部空隙内に毛細管現象で浸透するし、突出した部分にも同時にぬれるからである。
シール部を浸漬する場合、シール部の外に露出している外部リード棒に担持する封着剤の濃度は、空隙の中に滴下する濃度よりも出来るだけ濃い濃度、最適には溶解度まで溶解した濃度を担持させた方が高温・耐酸化の成績がよい。即ち、空隙に滴下する濃度はランプの空隙の大きさによって、耐酸化性に適切な濃度が存在するが、外部に露出している部分にはコーティング膜厚の制限がないからである。
このようにしてシール部3の空隙G内に注入された保護膜構成用封着剤Lを乾燥させ、その後、シール部を空気中例えば500℃に加熱することによって、保護膜構成用封着剤Lを熱分解させ、同時にモリブデン製の金属箔と外部リードと反応させ、その表面に結晶性モリブデン酸塩よりなる第1の保護膜を形成する。
このような保護膜構成用封着剤Lとしては、その濃度は0.4mol/L以上から飽和水溶液までの溶液を使用するのが好ましい。0.4mol/L以下では保護膜の厚みが薄くなり目的を果たせないことが多い。
また、MgMoOの生成率がX線強度において、50%より小さい条件で作成したランプでは寿命延長が期待できない恐れがある。
次に、上記のようにモリブデン酸塩なる第1の保護膜を形成した後、その上からアルカリ硝酸塩またはアルカリ珪酸塩、アルカリ硼酸塩、アルカリりん酸塩からなる、第2の保護膜となる候補の膜を形成する。その際も原料物質はそれらの水溶液であり、実際にはナトリウム珪酸塩Na2SiO3、カリウム珪酸塩K2SiO3、ナトリウムりん酸塩NaH2PO4、カリウムりん酸塩KH2PO4が好都合である。
以上、両端にシール部を有する白熱ランプを例として本発明を説明したが、本発明はシール部にモリブデン製の金属箔とモリブデン製の外部リードがシールされた箔シールランプであれば、いずれの箔シールランプにも適用できる。例えば図8に示すように、封体1の一端部にシール部3が形成され、このシール部3に2枚のモリブデン製の金属箔2が埋設され、この金属箔2にモリブデン製の外部リード4が溶接されたシングルエンドランプ20でも、また図9に示すように、モリブデン製の金属箔2に放電電極25、26が接続されて球状のバルブ1が配置されてなり、金属箔2にはモリブデン製の外部リード4が接続されてシール部3を有する放電灯30においても、全く同様に本発明をシール部に適用し、ランプの寿命を延ばすことができる。
<実験例1>
本発明の実施例を説明する。
請求項1に対応する図7に示すような例において、シール部の外端面に開口している空隙に、第1の保護膜となる保護膜構成用封着剤であるMg(NO)水溶液を滴下させると、保護膜構成用封着剤は石英ガラスとモリブデン製の外部リードの間の空隙内に浸透し、そしてモリブデン製の金属箔の外端部にまで達した。
このようなランプを、乾燥炉の中に入れ乾燥させ、乾燥後のランプは電気炉内で、モリブデン製の金属箔とモリブデン製の外部リードの表面に結晶性モリブデン酸塩MgMoOよりなる第1の保護膜を形成するため熱処理した。この第1の保護膜を有するランプを比較例とした。
次に、浸漬法によって封止部に埋設された部分および突出した部分の外部リードに第1の保護膜を形成した後に、第2の保護膜用塗布液を重ねて塗布してから、自然乾燥後のランプを電気炉内でさらに180℃、15分熱処理して第2の保護膜を形成した。第2の保護膜として、まず、硝酸カリウムKNO3、硝酸ナトリウムNaNO3、珪酸カリウムK2SiO3および珪酸ナトリウムNa2SiO3を選択した。
これらのランプの寿命試験はランプを点灯させて行う方法は採用せず、ランプを電気炉中に置いて、シール部にクラックが入るまでの経過時間を観測した。このようなランプを点灯させない寿命試験は、保護膜の条件をいろいろに変えて行う時、どの条件において寿命が長いかを判定するには簡便で確実な判定となり、実際に点灯させる寿命試験とも、どの条件において寿命が長いか短いかの判定とよく対応している。ランプを点灯させる実装試験は<実験例2>としてあとから挙げる。
シール部温度が550℃となる条件で、シール部石英ガラスにクラックが入るまでの寿命時間を調べる実験を行った。結果を図10に示す。
第1の保護膜であるMgMoOだけのランプ(図10中、ランプX)は寿命時間が200時間であった。
第2の保護膜として硝酸カリウムKNO3を形成したランプ(図10中、ランプa1、a2の2つのランプ)は500時間以上クラックを起こさなかったが、失透が激しくなりバルブまで曇ったので中断した。硝酸ナトリウムNaNO3を被膜としたランプ(図10中、ランプb1、b2の2つのランプ)はそれより短時間でシール部石英ガラスにクラックが入った。
第2保護膜として珪酸カリウムK2SiO3を選択したランプ(図10中、ランプc1、c2の2つのランプ)、および珪酸ナトリウムNa2SiO3を選択したランプ(図10中、ランプd1、d2の2つのランプ)はそれぞれ、520時間および950時間まで寿命時間が伸びた。この実験から、KOまたはNaOが第2の保護膜から供給されるとMgMoOに生じたMoOによる被膜破れが自己修復されることが明らかになった。
従って、アルカリ塩は第2の保護膜として被覆するとどれも寿命延長に効果があると推察される。
アルカリ珪酸塩以外のアルカリオキソ酸塩も実験した。
第2の保護膜として、LiボレートLiBOを選択したランプ(図10中、ランプe1、e2の2つのランプ)、および、NaボレートNaBOを選択したランプ(図10中、ランプf1、f2の2つのランプ)を電気炉中550℃テストを行ったところ、両者とも第一の保護膜であるMgMoOだけのランプと変わらない200時間程度で外部リードがやせ細りのため折れた。溶解度が低いので薄い膜厚のために効果がないものと思われる。
さらに、アルカリりん酸塩も試した。
第2の保護膜として、りん酸二水素ナトリウムNaH2PO4を選択したランプ(図10中、ランプg1、g2の2つのランプ)と、りん酸二水素ポタシウムKH2PO4を選択したランプ(図10中、ランプh1、h2の2つのランプ)の溶解度は、それぞれ46および18程度と大きかったが、やはり200時間程度で外部リードがやせ細りで折れた。
<実験例2>
本発明の別な実施例において、第2の保護膜として電気炉テストで最も寿命時間が長かった珪酸ナトリウムNa2SiO3を選択して実装試験を3つ行った。結果を表1に示す。
最初の例は一端のみにシール部を有するシングルエンド型のハロゲンランプで、JCV型のランプ(表1中、ランプA)で、定格115V-575Wの箔シールランプを灯具内、垂直点灯条件で点灯させた時、シール部クラックが発生するまでの時間を調べたものである。シール部温度はおよそ500℃になっていた。表1に示すように、MgMoOからな結晶性モリブデン酸塩の第1の保護膜だけを空隙部および空隙から突出した外部リードにコーティングした場合は550時間でクラックが発生したのに対して、外部リードの第1の保護膜上に第2の保護膜としてナトリウム珪酸塩をコーティングした場合は、750時間まで寿命が延びた。
次に同じくシングルエンド型JCD型のランプ(表1中、ランプB)で、定格100V-500Wの箔シールランプを灯具内、垂直点灯条件で点灯させた時、シール部クラックが発生するまでの時間を調べた。このときの灯具内のシール部温度はおよそ570℃にもなっていた。表1に示すように、MgMoOからな結晶性モリブデン酸塩の第1の保護膜だけを空隙部および空隙から突出した外部リードにコーティングした場合はわずか40時間でクラックが発生したのに対して、外部リードの第1の保護膜上に第2の保護膜としてナトリウム珪酸塩をコーティングした場合は、120時間まで寿命が延びた。
シール部温度が低いランプについても実験した。
JC型ランプ(表1中、ランプC)で、定格JC22V-260Wのランプでは、実装シール部温度は、460℃である。このランプの場合、MgMoOからな結晶性モリブデン酸塩の第1の保護膜だけを空隙部および空隙から突出した外部リードにコーティングした場合は、寿命時間が1200時間であったが、外部リードの第1の保護膜上に第2の保護膜としてナトリウム珪酸塩をコーティングした場合は、寿命時間が2倍以上の3000時間以上まで延ばすことができた。
Figure 2005228665
この三つの実装テストにおいても、第1の保護膜に重ねてコーティングされた第2の保護膜の寿命延長効果が実証された。しかし電気炉内のテスト結果に比べると、いずれも寿命時間は低い結果になったのは、実装では外部リードピンに電流が流れるので自己発熱が加わるため、シール部に加わる温度負荷は厳しくなるためと推定される。
両端封止白熱ランプ型の箔シールランプの説明図である。 図1の箔シールランプのシール部の空隙を示す拡大図である。 モリブデン箔表面に形成された第1の保護膜である結晶性モリブデン酸塩(MgMoO)の構造を示す説明用X線回折パターン図である。 本発明のモリブデン製部材の上に複合二重コーティングされた第1の保護膜と第2の保護膜の耐酸化作用の原理を示す説明図である。 モリブデン箔表面に第1の保護膜MgMoOを形成し、その上に第2の保護膜としてNa珪酸塩水溶液を塗布乾燥させた構造のX線回折パターン図である モリブデン箔表面に形成された第1の保護膜と第2の保護膜を形成した構のX線回折パターン図である。 本発明の箔シールランプであって、シール部の空隙に結晶性モリブデン酸塩よりなる第1の保護膜を構成するための保護膜構成用封着剤が充填された説明図である。 本発明が適用される一端封止白熱ランプ型の箔シールランプの説明図である。 本発明が適用される両端封止放電ランプ型の箔シールランプの説明図である。 本発明のランプと比較ランプの寿命テスト実験データ図である。
符号の説明
1 バルブ
2 金属箔
3 シール部
4 外部リード
L 保護膜構成用封着剤

Claims (2)

  1. ガラス製の封体の端部にシール部を有し、このシール部に埋設されたモリブデン製の金属箔と、一端がこの金属箔に接続され、他端が封体の外部に伸びるモリブデン製の外部リードとを備えてなる箔シールランプにおいて、
    前記シール部に埋設される、金属箔と外部リードの両方の表面もしくは外部リードの表面だけに、結晶性モリブデン酸塩よりなる第1の保護膜を形成し、
    前記シール部に埋設された外部リードの第1の保護膜上に、アルカリ珪酸塩よりなる第2の保護膜が形成されていることを特徴とする箔シールランプ。
  2. 前記第1の保護膜は、前記シール部から突出した部分の外部リードの表面に形成され、
    前記第2の保護膜は、前記シール部から突出した外部リードの第1の保護膜上に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の箔シールランプ。
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