JP2005228095A - 非接触通信機器の取付器具および離隔検査システム - Google Patents

非接触通信機器の取付器具および離隔検査システム Download PDF

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茂之 中前
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Naohiro Ishibashi
直大 石橋
Yukio Shimo
霜  幸雄
Masakazu Fujii
雅和 藤井
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Abstract

【課題】 非接触通信機器が取り付けられる検査主体又は検査客体が揺れ動く場合であっても、その検査主体又は検査客体の揺れ動きとは無関係に、非接触通信機器による通信電波の放射方向を略一定に維持させることができる非接触通信機器の取付器具、及び、その取付器具を用いた離隔検査システムを提供すること。
【解決手段】 機器取付具1によれば、船体が水上の波で揺れ動いて傾くと、支持ブラケット4の姿勢は船体と共に傾けられる。支持ブラケット4が傾くと、ホルダ部材6の重みを受けて、連結具5におけるボールスタッド8の軸部8aがその中心軸Lを鉛直方向に一致させるように傾動され、このとき、ボールスタッド8の球頭部8bはベアリングシート9内で球面摺動される。このボールスタッド8の動作によって、ホルダ部材6は、その重心位置が鉛直線上に位置するように姿勢が保たれる。
【選択図】 図3



Description

本発明は、検査主体又は検査客体が揺れ動く場合でも、その検査主体又は検査客体の揺れ動きとは無関係に、非接触通信機器による通信電波の放射方向を略一定に維持させることができる非接触通信機器の取付器具、及び、その取付器具を用いた離隔検査システムに関するものである。
従来、船舶の許可証(以下、「船舶許可証」という。)の検査では、検査員が、海上や港に停泊中の船舶に乗り込んで検査対象物である船舶許可証を相手方の船舶内で直接に検査したり、或いは、網が竿の先端に取り付けられた器具を用いて船舶許可証を巡視船艇上や陸上で受け取って検査したの後に返却するという方法が採用されている。
特開2001−291073号公報
ところが、上記の方法によれば、巡視船艇に乗船している検査員が船舶許可証を検査する場合には、検査員が海上で相手方の船舶に乗り込んだり、或いは、上記した器具を介して船舶許可証の受け取りや返却をする必要があり、巡視船艇を相手方の船舶に接近させなければならない。しかしながら、海上の波が大きく相手方の船舶や巡視船艇が大きく揺れる状況下では船舶同士を接近させると、船舶同士の衝突を誘発するなどの危険を伴うという問題点がある。
また、このような衝突などの危険がなくとも、船舶間を乗り移る際の転落事故や、船舶許可証を遣り取りする際の落下事故を未然に防止するために細心の注意を払う必要があり、船舶許可証の検査に極めて時間を要してしまうという問題点もある。さらに、上記した方法では相手方船舶を停船させる必要があるため、巡視船艇からの呼び掛けに応じずに停船しない船舶に対しては船舶許可証の検査自体をなし得ないという問題点がある。
そこで、本願出願人は、船舶許可証に関する情報を記憶タグに記憶させて船舶に装備させ、その記憶タグと巡視船艇に装備されるリーダ装置との間で、非接触方式によるデータ通信をリーダ装置に接続されるアンテナ機器を介して行うことで、船舶から離れた巡視船艇にて船舶許可証に関する情報を検査する離隔検査方法を提案した。
この離隔検査方法を実用化するにあたっては、検査時における巡視船艇と船舶との接近に伴う衝突を防止することも踏まえた上で、通信電波の電波強度を強め、記憶タグとアンテナ機器との通信距離を大きく確保する必要がある。通信電波の電波強度を高める方策としては、例えば、電波を特定方向に放射させる指向性を有したアンテナ機器を使用することが考えられるが、かかるアンテナ機器は通信電波の放射範囲が狭くなってしまう。
このように通信電波の放射範囲が狭くなると、記憶タグやアンテナ機器を船舶や巡視船艇に単に固定しただけでは、船舶や巡視船艇が海上の波で揺れた場合に記憶タグやアンテナ機器による通信電波の放射方向も揺れ動いて定まり難く、結果、非接触方式によるデータ通信に障害を来し易いという問題点がある。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、非接触通信機器が取り付けられる検査主体又は検査客体が揺れ動く場合であっても、その検査主体又は検査客体の揺れ動きとは無関係に、非接触通信機器による通信電波の放射方向を略一定に維持させることができる非接触通信機器の取付器具、及び、その取付器具を用いた離隔検査システムを提供することを目的としている。
この目的を達成するために請求項1記載の非接触通信機器の取付器具は、通信電波による非接触方式のデータ通信を行う非接触通信機器を検査主体又は検査客体に取り付けるためのものであり、通信電波を略一定方向へ放射する非接触通信機器を取り付け可能なホルダ部材と、そのホルダ部材を支持するため検査主体又は検査客体に固定可能に形成される支持部材と、その支持部材に連結される固定部と、その固定部に対して全周囲方向へ傾動可能に形成されると共に前記ホルダ部材を鉛直下方へと懸吊させる傾動部とを有する連結部材とを備えている。
請求項2記載の非接触通信機器の取付器具は、請求項1記載の非接触通信機器の取付器具において、前記連結部材はボールジョイントで形成されている。
これら請求項1又は2に記載の非接触通信機器の取付器具によれば、検査主体又は検査客体には支持部材が固定される。この支持部材の固定によって、ホルダ部材は、連結部材を介して支持部材から鉛直下方へと懸吊された状態で、検査主体又は検査客体に取り付けられる。このホルダ部材には非接触通信機器が取り付けられ、この非接触通信機器の通信電波の放射方向は、ホルダ部材に対して略一定方向へ向けられ状態とされる。
このような状況下で、検査主体又は検査客体が上下又は左右に揺れ動くと、支持部材は、検査主体又は検査客体に固定されるので、検査主体又は検査客体と共に揺れ動かされる。この揺れに伴って、支持部材の姿勢が傾くと、連結部材の傾動部は固定部に対して傾動される。この傾動部の傾動によって、ホルダ部材は、支持部材の姿勢の傾きとは無関係に、支持部材から鉛直下方に懸吊されたままの姿勢に維持される。この結果、非接触通信機器の通信電波の放射方向も、検査主体又は検査客体の揺れ動きと無関係に、略一定方向へ向いたまま維持される。
請求項3記載の離隔検査システムは、検査客体に関する識別情報を検査客体から離隔した検査主体にて検査するためのものであり、請求項1又は2に記載の取付器具であって検査客体に取り付けられる検査客体用取付器具と、その検査客体用取付器具が備える前記ホルダ部材に取り付けられ、検査客体に関する識別情報の記憶、及び非接触方式でのデータ通信が可能な記憶タグと、その記憶タグから識別情報を読み取ることが可能に形成され検査主体に設けられるリーダ装置と、そのリーダ装置と電気的に接続され前記記憶タグとの間で非接触方式により通信可能であって検査主体に設けられるアンテナ素子と、そのアンテナ素子と共に検査主体に設けられる請求項1又は2に記載の取付器具であってその取付器具が備える前記ホルダ部材に前記アンテナ素子が取り付けられる検査主体用取付器具とを備えている。
この請求項3記載の離隔検査システムによれば、検査主体又は検査客体が揺れ動いても、検査主体用取付器具と検査客体用取付器具とは請求項1又は2に記載の非接触通信機器の取付器具と同様に作用し、記憶タグ及びアンテナ素子の通信電波の放射方向は略一定方向へ向けられたまま維持される。このため、記憶タグとアンテナ素子との通信可能範囲まで検査主体又は検査客体の一方が他方へ接近しさえすれば、検査主体又は検査客体の揺れ動きとは無関係に、リーダ装置は、アンテナ素子を介して記憶タグとの間で非接触方式によるデータ通信が可能となる。
本発明の非接触通信機器の取付器具によれば、非接触通信機器が取り付けられたホルダ部材は、非接触通信機器の通信電波の放射方向を、検査主体又は検査客体の揺れ動きとは無関係に、略一定方向へ向け続けることができるという効果がある。よって、例えば、検査主体又は検査客体が揺れ動くものであっても、これらに取り付けられる非接触通信機器の通信電波の放射方向は略一定に維持されるので、通信電波の送受信方向のズレに伴うデータ通信障害を防止できるという効果がある。
また、本発明の離隔検査システムによれば、検査主体のアンテナ素子は検査主体用取付器具によって、また検査客体の記憶タグは検査客体用取付器具によって、それぞれ通信電波の放射方向が略一定方向に維持される。よって、検査主体又は検査客体が揺れ動く環境下にあっても、検査主体及び検査客体が相互に記憶タグ及びアンテナ素子の通信可能範囲に存在すれば、何の支障もなく、アンテナ素子を介して検査客体の識別情報を記憶タグからリーダ装置により読み取り、検査主体にて検査できるという効果がある。
例えば、検査主体が巡視船艇であって検査客体が他の船舶である場合には、巡視船艇と他の船舶とが記憶タグとアンテナ素子との通信可能範囲まで接近していれば、通信電波の放射方向は略一定しているので、水面の揺れ動きとは無関係にアンテナ素子と記憶タグとの間でデータ通信を行わせことができる。よって、記憶タグを装備した船舶が水上で揺れ動き、更に巡視船艇から離れていても、その船舶に関する識別情報をリーダ装置により読み取って、その識別情報を巡視船艇に居ながらにして検査できるという効果がある。
以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施例である離隔検査システム40の概略図である。図1に示した離隔検査システム40は、船舶60の船舶許可証を、その船舶60から離隔した場所にある巡視船艇50にて検査するためのものであり、主に、船舶60などの検査対象に関する各種情報が記憶される記憶タグ10と、アンテナ素子20と、リーダーライター(以下、「R/W」という。)ユニット30とを備えている。
図2(a)は、記憶タグ10が取着される被検査プレート2の前面図である。図2に示すように、被検査プレート2は、船舶60に装備され記憶タグ10が取着される略矩形状の板状体であり、後述する機器取付具1を介して船舶60に取り付けられる。記憶タグ10は、船舶60に関する船舶許可証の内容やその船舶60に関する他の情報(以下、「識別情報」という。)が電子情報として記憶されるものである。
記憶タグ10は、例えば、マイクロ波方式など非接触通信方式のR/Wユニット30によってデータ(情報)の読み出し及び書き込みが可能なIC(集積回路)タグであり、一般にはRF−ID(Radio Frequency-IDentification)と称されている。記憶タグ10は、アンテナ素子20との通信距離が例えば最大略20m程度まで確保されており、通信電波を被検査プレート2の前面2aから前方(図2の紙面に対する垂直方向)へ向けて放射させる。
図2(b)は、アンテナ素子20が設けられるアンテナプレート3の前面図である。図2(b)に示すように、アンテナプレート3は、例えば、電気的絶縁材料で形成された板状体であり、記憶タグ10に記憶される識別情報の読み取り装置であるR/Wユニット30と接続されて巡視船艇50に装備される。アンテナプレート3の内部には、上記した記憶タグ10との間で通信電波を用いた非接触方式によるデータ通信を行うアンテナ素子20が設けられている。
アンテナ素子20は、いわゆるパッチアンテナの一種であって、記憶タグ10との通信距離が例えば最大略20m程度まで確保されるものであり、通信電波をアンテナプレート3の前面3aから前方(図2の紙面に対する垂直方向)へ向けて放射させる。また、アンテナ素子20からは図示しない通信線がアンテナプレート3の外部へと導出されており、アンテナ素子20は、この通信線を通じてR/Wユニット30と電気的に接続可能とされている。
図3(a)は、本発明の一実施例である機器取付具1の前面図であり、図3(b)は、機器取付具1の側面図であって図3(a)のB−B線で部分的に断面視したものであり、図3(c)は、機器取付具1の上面図である。なお、図1中の2点鎖線は、機器取付具1が巡視船艇50を除く船舶60に取り付けられる場合、被検査プレート2を示している。また、機器取付具1が巡視船艇50に取り付けられる場合、図1中の2点鎖線はアンテナプレート3を示している。
図3(a)に示すように、機器取付具1は、主に、支持ブラケット4と、連結具5と、ホルダ部材6とを備えており、被検査プレート2を船舶60に、又はアンテナプレート3を巡視船艇50に、それぞれ取り付けるためのものである。支持ブラケット4は、機器取付具1を船舶60又は巡視船艇50の壁面に固定させるための前面視略矩形状の固定板4aを備えており、この固定板4aの四隅には前面視円形状の通孔4bが1つずつ合計4つの貫通形成されている。よって、この4つの通孔4bにボルト又はビスを挿通させて船体の壁面へねじ込めば、固定板4aが壁面に止着されて支持ブラケット4が船体の壁面に固定される。
図3(b)に示すように、支持ブラケット4は、固定板4aの一面側(図3(b)左側)から略水平へ延設される支持アーム4cを備えており、この支持アーム4cの基端部(図3(b)右側)は固定板4aに連設されている。支持アーム4cは、上記した固定板4aが止着される壁面から離間させた位置でホルダ部材6を懸吊させつつ支持するものであり、この支持アーム4cの先端部(図3(b)左側)には連結具5のハウジング7が固着され連結されている。連結具5は、支持ブラケット4の支持アーム4cとホルダ部材6とを連結するものであって、ボールジョイント(「球面継手」ともいう。)で形成されている。
連結具5は、主に、ハウジング7と、ボールスタッド8と、ベアリングシート9とを備えている。ハウジング7には、その内部に略球形状の空間である内室7aが設けられており、この内室7aの内面は略球面状に形成されている。この内室7aの底部は開放されており、ハウジング7の下端部に開口形成される開口部7bと連通されている。一方、ハウジング7の上端部であって内室7aの天井部は閉塞されている。
ボールスタッド8は、ハウジング7の開口部7bに挿通可能な略細長棒状の軸部8aを備えており、この軸部8aの軸方向上端部には、ハウジング7の開口部7bに挿通可能な略球状でハウジング7の内室7a内に配設される球頭部8bが設けられている。また、ハウジング7内には、剛性および弾性を有した合成樹脂製のベアリングシート9が収容されており、このベアリングシート9はハウジング7とボールスタッド8の球頭部8bとの間に介装されている。
ベアリングシート9は、ボールスタッド8の軸部8aを挿通する挿通孔9aを下端部にに有した略筒状に形成されている。ベアリングシート9にはその挿通孔9aからボールスタッド8の球頭部8bが挿入されており、このベアリングシート9を介して、ボールスタッド8の球頭部8bがハウジング7内で摺動可能に保持されている。この結果、ボールスタッド8の軸部8aがハウジング7の鉛直下方に延出され、且つ、その軸部8aがハウジング7に対して全周囲方向に傾動可能な状態で、連結具5のボールスタッド8はハウジング7に連結されている。
ホルダ部材6は、鉛直線方向に長尺の略四角柱状に形成されており、その4つの側面に被検査プレート2又はアンテナプレート3が取り付け可能とされている。このホルダ部材6は、その上端面略中央にボールスタッド8の軸部8aの下端部が連結されており、連結具5を介して支持アーム4aの先端部から鉛直下方に懸吊されている。この連結具5を介した懸吊によって、ホルダ部材6は、ボールスタッド8の球頭部8bを支点に、支持ブラケット4に対して全周囲方向へ傾動可能に支持されている。つまり、ホルダ部材6は、360°の全周囲方向へ振り子運動可能な状態で、支持ブラケット4から吊り下げられている。
また、ホルダ部材6、ハウジング7及びボールスタッド8の中心軸Lは同一鉛直線上に存在しており、被検査プレート2又はアンテナプレート3をホルダ部材6に取り付けた場合、そのホルダ部材6の重心位置はホルダ部材6の中心軸L上に位置するように形成されている。このため、ホルダ部材6が支持ブラケット4から鉛直下方に懸吊される静止状態で、ホルダ部材6の各側面は、いずれも鉛直線方向に対する直交方向へ向けてほぼ正対した状態とされる。よって、被検査プレート2又はアンテナプレート3がホルダ部材6の側面に取り付けられる場合、記憶タグ10又はアンテナ素子20から放射される通信電波は、ホルダ部材6の中心軸Lに対する略直交方向へ放射される。
更に、ホルダ部材6は、球頭部8bがベアリングシート7内で球面摺動可能な限度において、より重量が大きくなるように形成されている。このようにホルダ部材6の重量を大きくすることによって、機器取付具1が屋外に設置される場合にホルダ部材6が風で揺れ動くことを抑制することもできる。
図4は、記憶タグ10の電気的構成を示したブロック図である。図4に示すように、記憶タグ10には、主に、制御回路11と、メモリ12と、アンテナ回路13と、電源回路14と、復調回路15と、変調回路16とが設けられている。制御回路11は、R/Wユニット30からの指令を受けて記憶タグ10の動作を制御する制御装置であり、メモリ12と、復調回路15と、変調回路16とそれぞれ接続されている。
メモリ12は、制御回路11により各種データが読み出され又は書き込まれる不揮発性の書換可能な記憶装置であり、その一部に船舶60に関する識別情報が記憶されている。アンテナ回路13は、非接触通信に用いられるアンテナであり、アンテナ素子20からの通信電波を受信すると共に、制御回路11により読み出された識別情報をアンテナ素子20へと送信するものである。
また、電源回路14は、アンテナ回路13により受信される通信電波を受けて、記憶タグ10の各部へ電力供給するものである。更に、復調回路15は、アンテナ回路13により受信したアナログ信号をデジタル信号に復調して制御回路11へ出力するものであり、変調回路16は、制御回路11から出力されるデジタル信号をアナログ信号に変調してアンテナ回路13へ出力するものである。
図1に戻って説明する。R/Wユニット30は、アンテナプレート3と共に巡視船艇50に装備されるものであり、アンテナプレート3のアンテナ素子20を介して、記憶タグ10に記憶される識別情報を読み取ると共に必要に応じて記憶タグ10に各種情報を書き込むための機器である。このR/Wユニット30は、図示しない通信線を介してアンテナ素子20と電気的に接続される。
図5は、R/Wユニット30の電気的構成を示したブロック図である。図5に示すように、R/Wユニット30には、CPU31、ROM32、RAM33、入出力回路34、電源回路35と、復調回路36と、変調回路37と、表示器38とが設けられている。ここで、CPU31、ROM32及びRAM33はバスラインを介して相互に接続されている。このバスラインは、更に、入出力回路34に接続されており、この入出力回路34には通信線を介してアンテナ素子20が接続される。
CPU31は、R/Wユニット30の各部を制御する演算装置であり、ROM32は、このR/Wユニット30で実行される制御プログラムや各種の固定値データを格納した書換え不能な不揮発性メモリである。RAM32は、R/Wユニット30の各動作の実行時に各種のデータを一時的に記憶するための書換可能な揮発性メモリであり、記憶タグ10から読み取った識別情報を記憶することができる。なお、R/Wユニット30には常時給電を受ける電源回路35が設けられており、この電源回路35によって各部に常時必要な電力が供給されている。
復調回路36は、アンテナ素子20により受信した通信電波信号(アナログ信号)を識別情報等の元データ(デジタル信号)に復調するものであり、変調回路37は、記憶タグ10へ送信される各種指令などの各データ(デジタル信号)を通信電波信号(アナログ信号)に変調してアンテナ素子20へ出力するものである。表示器38は、記憶タグ10から読み取った識別情報を、文字情報や画像情報に変換して表示させる表示装置である。この表示器38に記憶タグ10から読み取った識別情報を表示させることによって、検査員は船舶60の船舶許可証に記録される内容を検査できる。
次に、図1から図7を参照して、上記のよう構成された離隔検査システム40による船舶許可証の内容の検査方法について説明する。ここに図6は、水上にある巡視船艇50及び船舶60の正面図であり、機器取付具1の使用状態を図示したものであり、図7は、水上の波で左側に傾いた状態における船舶60の正面図である。図6に示すように、記憶タグ10が設けられた被検査プレート2は機器取付具1のホルダ部材6の側面に取り付けられる一方、アンテナ素子20が設けられたアンテナプレート3は別の機器取付具1のホルダ部材6の側面に取り付けられる。
機器取付具1のうちアンテナプレート3が取り付けられたものは巡視船艇50の船体に支持ブラケット4を介して固定され、もう一方の機器取付具1であって被検査対象プレート2が取り付けられたものは巡視船艇50とは別の船舶(以下、「被検査船舶」という。)60の船体に支持ブラケット4を介して固定される。この結果、ホルダ部材6,6に取り付けられた被検査プレート2及びアンテナプレート3が支持部材4の先端から鉛直下方に懸吊される。また、R/Wユニット30は巡視船艇50に装備される。
巡視船艇50上の検査員が被検査船舶60の船舶許可証の内容を検査する場合、まず、巡視船艇50と被検査船舶60との間の距離が記憶タグ10とアンテナ素子20との通信範囲内となるまで、巡視船艇50を被検査船舶60に接近させる。例えば、記憶タグ10とアンテナ素子20との通信距離が最大略20m程度ならば、巡視船艇50と被検査船舶60とを略20m未満の距離まで接近させる。このとき、巡視船艇50の機器取付具1と被検査船舶60の機器取付具1とが対向するように、巡視船艇50を被検査船舶60に接近させる。
この巡視船艇50が被検査船舶60に接近する際、又は、接近し終えた際に、R/Wユニット30が稼動されると、R/Wユニット30は、通信線を介してアンテナ素子20から通信電波を送信させる。すると、アンテナ素子20から送信された通信電波は、被検査プレート2に取り付けられる記憶タグ10のアンテナ回路13によって受信される。
この受信によって、記憶タグ10は起動されR/Wユニット30との通信を開始する。記憶タグ10とR/Wユニット30との通信では、まず、R/Wユニット30のCPU31がROM32に記憶される制御プログラムに従って処理を実行し、記憶タグ10の識別情報を要求するコマンドがデジタル信号として出力される。この識別情報を要求するコマンドは、変調回路37によりアナログ信号に変調され、入出力回路34を経てアンテナ素子20から記憶タグ10へ通信電波として送信される。
この通信電波は、記憶タグ10のアンテナ回路13により受信され、復調回路15により制御回路11のクロック周波数に同期させながらデジタル信号のコマンドに復調される。記憶タグ10では、R/Wユニット30からのコマンドを受けて、制御回路11によって識別情報がメモリ12から読み出され、その識別情報が変調回路16によりデジタル信号からアナログ信号に変調されて、アンテナ回路13により通信電波として送信される。
記憶タグ10が送信した通信電波は、アンテナ素子20により受信され、R/Wユニット30の復調回路36によりCPU31のクロック周波数に同期させながらデジタル信号の識別情報に復調されて、RAM33に一時的に記憶される。RAM33に記憶された識別情報は、R/Wユニット30の表示器38に表示され、この表示によって、検査員による被検査船舶60の船舶許可証の内容の検査がなされる。従って、巡視船艇50を被検査船舶60に近づけずに、安全且つ確実に船舶許可証の内容を確認できるのである。
次に、機器取付具1の使用方法について説明する。まず、機器取付具1は、支持ブラケット4の固定板4aが巡視船艇50や被検査船舶60の船体の側部壁面に当接され、その固定板4aの四隅の通孔4bにそれぞれボルト又はビスが挿通され、そのボルトが船体の側部壁面にねじ込まれると、支持ブラケット4が船体に固定される。一方、ホルダ部材6の側面には、被検査プレート2又はアンテナプレート3が接着剤やねじ止めなどによって取着される。
このとき、機器取付具1であって巡視船艇50に取り付けられるものは、そのホルダ部材6の4側面のうち、巡視船艇50の船体側に向いた1面(図6の左側面)を除く他の3面にアンテナプレート3がそれぞれ取り付けられる。このようにすることで、アンテナ素子20による通信電波の放射範囲を拡大させることができる。これに対して、機器取付具1であって被検査船舶60に取り付けられるものは、そのホルダ部材6の4側面のうち、少なくとも被検査船舶60の船体とは反対側(図6の左側)の1面に被検査プレート2が取り付けられていればよい。
図7に示すように、機器取付具1によれば、被検査船舶60の船体が水上の波で揺れ動いて傾くと、支持ブラケット4の姿勢は船体と共に傾けられる。支持ブラケット4が傾くと、ホルダ部材6の重みを受けて、連結具5におけるボールスタッド8の軸部8aがその中心軸Lを鉛直方向に一致させるように傾動され、このとき、ボールスタッド8の球頭部8bはベアリングシート9内で球面摺動される。このボールスタッド8の動作によって、ホルダ部材6は、その重心位置が鉛直線上に位置するように姿勢が保たれる。
この結果、被検査船舶60の船体の揺れ動きと関係なく、ホルダ部材6は、その重心位置が鉛直線上に合致するように、支持ブラケット4から鉛直下方に懸吊された状態を維持することができ、ホルダ部材6の側面に取り付けられる被検査プレート2の前面2aを略一定の水平方向へ向けたままの状態を維持できる。よって、被検査船舶60の船体の揺れ動きとは関係なく、記憶タグ10による通信電波の放射方向を略一定の水平方向に保つことができるのである。
また、機器取付具1であって巡視船艇50に取り付けられるものにあっても、上記した被検査船舶60に取り付けられるものと同様に、巡視船艇50の船体の揺れ動きと関係なく、ホルダ部材6は、その重心位置が鉛直線上に合致するように、支持ブラケット4から鉛直下方に懸吊されたまま維持される。よって、ホルダ部材6の側面に取り付けられるアンテナプレート3は、その前面3aが略一定の水平方向へ向けられたままの状態で維持され、巡視船艇50の船体の揺れ動きと関係なく、アンテナ素子20による通信電波の放射方向を略一定の水平方向に保つことができるのである。
以上、実施例に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、本実施例では、本発明の連結部材としてボールジョイントを、連結部材の固定部としてハウジング7を、及び、連結部材の傾動部としてボールスタッド8を例に説明したが、これらの関係は必ずしもこれに限定されるものではなく、ボールスタッドの軸部を支持ブラケットの先端部に連結し、ホルダ部材をハウジングに連結して鉛直下方に懸吊させるようにしても良い。
また、本実施例では、連結部材の実施例である連結具5としてボールジョイントを例に説明したが、かかる連結具は必ずしもボールジョイントである必要はなく、支持ブラケットとの連結部と、ホルダ部材6との連結部とを有し、その両連結部の一方が他方に対して全周囲方向へ傾動可能に連結されるものであれば良い。例えば、ホルダ部材の重量が充分に大きく、船体の揺れの影響を受け難いものである場合に、連結部材には、支持ブラケットの支持アームの先端からホルダ部材を吊り下げるワイヤ線材を使用することができる。
また、本実施例では、機器取付具1の取付位置を船体の側部として説明したが、かかる機器取付具1の取付位置は、必ずしも船体の側部に限定されるものではなく、記憶タグ10とアンテナ素子20との間で通信電波の送受信が可能な位置であれば、例えば、船体正面など他の位置であっても良い。また、本実施例は、本発明の適用範囲を巡視船艇50による船舶60の船舶許可証の検査に限定するものではなく、検査主体や検査客体が揺れ動くもの、例えば、走行する自動車や鉄道車両などである場合にも適用することができる。
本発明の一実施例である離隔検査システムの概略図である。 (a)は、記憶タグが取着される被検査プレートの前面図であり、(b)は、アンテナ素子が設けられるアンテナプレートの前面図である。 (a)は、本発明の一実施例である機器取付具の前面図であり、(b)は、機器取付具の側面図であって(a)のB−B線について部分的に断面視したものであり、(c)は、機器取付具の上面図である。 記憶タグの電気的構成を示したブロック図である。 R/Wユニットの電気的構成を示したブロック図である。 巡視船艇及び船舶の正面図であり、機器取付具の使用状態を図示したものである。 左側に傾いた状態における船舶の正面図である。
符号の説明
1 機器取付具(非接触通信機器の取付器具、検査主体用取付器具、検査客体用取付器具)
2 被検査プレート(ホルダ部材の一部)
3 アンテナプレート(ホルダ部材の一部)
4 支持ブラケット(支持部材)
5 連結具(連結部材)
6 ホルダ部材(ホルダ部材の一部)
7 ハウジング(連結部材の固定部)
8a 軸部(連結部材の傾動部)
10 記憶タグ(記憶タグ、非接触通信機器)
20 アンテナ素子(アンテナ素子、非接触通信機器)
30 R/Wユニット(リーダ装置)
40 離隔検査システム
50 巡視船艇(検査主体)
60 船舶(検査客体)

Claims (3)

  1. 通信電波による非接触方式のデータ通信を行う非接触通信機器を検査主体又は検査客体に取り付けるための非接触通信機器の取付器具において、
    通信電波を略一定方向へ放射する非接触通信機器を取り付け可能なホルダ部材と、
    そのホルダ部材を支持するため検査主体又は検査客体に固定可能に形成される支持部材と、
    その支持部材に連結される固定部と、その固定部に対して全周囲方向へ傾動可能に形成されると共に前記ホルダ部材を鉛直下方へと懸吊させる傾動部とを有する連結部材とを備えている。
  2. 前記連結部材はボールジョイントで形成されていることを特徴とする請求項1記載の非接触通信機器の取付器具。
  3. 検査客体に関する識別情報を検査客体から離隔した検査主体にて検査するための離隔検査システムにおいて、
    請求項1又は2に記載の取付器具であって検査客体に取り付けられる検査客体用取付器具と、
    その検査客体用取付器具が備える前記ホルダ部材に取り付けられ、検査客体に関する識別情報の記憶、及び非接触方式でのデータ通信が可能な記憶タグと、
    その記憶タグから識別情報を読み取ることが可能に形成され検査主体に設けられるリーダ装置と、
    そのリーダ装置と電気的に接続され前記記憶タグとの間で非接触方式により通信可能であって検査主体に設けられるアンテナ素子と、
    そのアンテナ素子と共に検査主体に設けられる請求項1又は2に記載の取付器具であってその取付器具が備える前記ホルダ部材に前記アンテナ素子が取り付けられる検査主体用取付器具とを備えている離隔検査システム。
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EP2120285A1 (en) * 2008-05-16 2009-11-18 Hsin-Chi Su Antenna stabilizing apparatus

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