JP2005227714A - 信号処理装置及び信号処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 少ない回路規模、ソフトウェアのステップ数で出力レベルを制限することができる信号処理装置を提供する。
【解決手段】 デジタルフィルタ(H(Z))4は、加算器3の出力から複数m(整数)の出力候補を生成する。エラー演算部5は、デジタルフィルタ4が生成した複数mの出力候補をエラー演算により評価する。パスメモリ制御部6は、デジタルフィルタ4が生成した複数mの出力候補からエラー演算部5による演算に基づいて複数の(m≧n)の出力候補を選択する。パスメモリ10は、パスメモリ制御部6によって選択された複数nの出力候補を記憶する。レベル検出部15は、パスメモリ10に記憶された複数nの出力候補のレベルを検出する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数ビットのデジタル入力信号又は1ビットデジタル入力信号にデルタシグマ(ΔΣ)変調処理を施して1ビットデジタル信号を生成する信号処理装置及び信号処理方法に関する。
サンプリング周波数fsを約44.1kHzとし、PCM方式により1サンプルを各チャンネル16ビットのデジタルオーティオとして記録しているコンパクトディスク(CD)に対して、DSD(Direct Stream Digital)方式により生成された、サンプリング周波数が非常に高い周波数(例えば通常のCDのサンプリング周波数fsの64倍の周波数)で1ビット方式のオーディオストリームデータを記録しているスーパーオーディオコンパクトディスク(Super Audio CD:SA−CD)が知られるようになった。
入力信号に対して64fsのオーバーサンプリング・ΔΣ変調を施すと1ビットオーディオデジタル信号が得られる。CD方式のシステムでは、その直後に1ビットの信号からマルチビットのPCM符号へのデシメーションが行われるが、DSD方式を採用した前記SA−CDでは1ビットオーディオ信号を直接記録している。
SA−CDに記録される1ビットオーディオ信号の周波数帯域はおよそ100kHzであり、CDで採用されているPCM方式における信号の周波数帯域と比べて非常に広い。
1ビットデジタルオーディオ信号を記録した音楽ディスクのフォーマットであるSA−CDの規格では、特開2003−16767に記載のようにピークレベルが+3.10db SACDを超えてはいけないという規定がある。これは連続する28サンプル中に1が4以上24以下含まれていなければならないという規定である。音楽信号を編集する際にこの規定を破らないように自動的に信号レベルを制限するリミッタと呼ばれる機能が求められる。
図14には、従来から用いられている一般的なΔΣ変調器30の構成を示す。入力端子31からのアナログ入力信号、又はマルチビット入力信号と1ビットの出力信号との差分を加算器32によって求め、積分器として動作するデジタルフィルタ(H(Z))33にて積分値を求め、その積分出力を1ビット量子化器に相当するコンパレータ34にて量子化して、1ビット出力を出力端子35から出す。コンパレータ34の出力は、加算器32に戻され、入力信号から減算されて誤差とされる。
また、上記従来型のΔΣ変調器を改良したノイズシェイピング変調器として、特開2003−124812には、トレリス型ノイズシェイピング変調器が開示されている。トレリス型ノイズシェイピング変調器は、ルックアヘッド(前方参照)型変調器に分類されるものである。上記従来型のΔΣ変調器の量子化器と異なり、ある時点の量子化器の入力に対して0か1の出力を決めるのではなく、一定の時間分のとりうる可能性のある出力候補を挙げてこの中からある決まったエラー関数が小さくなる最適な経路の候補を選び出して出力としている。
図15には、ルックアヘッド型ΔΣ変調器40の構成を示す。通常のΔΣ変調器30のようにデジタルフィルタH(z)33の出力をコンパレータ34で2値化するのではなく、0,1それぞれの値を出力とした場合のデジタルフィルタ43の出力と差の自乗などをエラー演算部44で算出し、積算するなどの評価関数を用い、パスメモリ制御部45にてそれに対応する出力ビット列の優劣を判定し、最適な値をある時点での出力とする。このためそれぞれのビット列そのものあるいはビット列のテーブルへの参照値などを記録したパスメモリ50、そのビット列に対応した評価関数の値を記録したメモリ(エラー値メモリ)49およびデジタルフィルタの状態を記録したメモリ(フィルタ状態メモリ)48を持っている。
特開2003−16767 特開2003−124812
上記従来のΔΣ変調器の前でリミッターを掛けても上記特許文献1に記載した規定を満たすようにするためには基準レベルより十分低いレベルで制限しないとΔΣ変調器を用いて1ビット信号に最量子化する際に規定を満たさない信号を出力してしまう可能性がある。また、単純に連続する28サンプル中に25個の1が含まれているのを検出して25個目の1を0に置き換えたのでは滑らかに出力を変化させることができず、場合によっては大きな雑音を発生してしまうことになる。このため、より確実に出力レベルを制限する機能が求められていた。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、少ない回路規模、ソフトウェアのステップ数で出力レベルを制限することのできる信号処理装置及び信号処理方法の提供を目的とする。
本発明に係る信号処理装置は、上記課題を解決するために、マルチビットデータにΔΣ変調処理を施したときに、一定時間分の取りうる可能性のあるビット列の複数mの出力候補から所定の演算に基づいて複数n(m≧n)の出力候補を選択する出力候補制御手段と、上記出力候補制御手段によって選択された複数nの出力候補を記憶する出力候補記憶手段と、上記出力候補記憶手段に記憶された複数nの出力候補のレベルを検出するレベル検出手段とを備え、上記レベル検出手段による検出結果を上記出力候補記憶手段に記憶されている複数nの出力候補に対する選択処理に反映させることにより上記課題を解決する。
出力候補制御手段は、マルチビットデータにΔΣ変調処理を施したときに、一定時間分の取りうる可能性のあるビット列の複数mの出力候補から所定の演算に基づいて複数n(m≧n)の出力候補を選択する。出力候補記憶手段は、出力候補制御手段によって選択された複数nの出力候補を記憶する。レベル検出手段は、出力候補記憶手段に記憶された複数nの出力候補のレベルを検出する。そして、レベル検出手段による検出結果を出力候補記憶手段に記憶されている複数nの出力候補に対する選択処理に用いる。
本発明に係る信号処理方法は、上記課題を解決するために、マルチビットデータにΔΣ変調処理を施したときに、一定時間分の取りうる可能性のあるビット列の複数mの出力候補から所定の演算に基づいて複数n(m≧n)の出力候補を選択する出力候補制御工程と、上記出力候補制御工程によって選択された複数nの出力候補を出力候補記憶手段に記憶する出力候補記憶工程と、上記出力候補記憶工程によって出力候補記憶手段に記憶された複数nの出力候補のレベルを検出するレベル検出工程とを備え、上記レベル検出工程による検出結果を上記出力候補記憶手段に記憶されている複数nの出力候補に対する選択処理に反映させる。
出力候補制御工程は、マルチビットデータにΔΣ変調処理を施したときに、一定時間分の取りうる可能性のあるビット列の複数mの出力候補から所定の演算に基づいて複数n(m≧n)の出力候補を選択する。出力候補記憶工程は、出力候補制御手段によって選択された複数nの出力候補を記憶手段に記憶する。レベル検出工程は、出力候補記憶手段に記憶された複数nの出力候補のレベルを検出する。そして、レベル検出工程による検出結果を出力候補記憶手段に記憶されている複数nの出力候補に対する選択処理に用いる。
本発明の信号処理装置によれば、出力候補制御手段がマルチビットデータにΔΣ変調処理を施したときに、一定時間分の取りうる可能性のあるビット列の複数mの出力候補から所定の演算に基づいて複数n(m≧n)の出力候補を選択し、出力候補記憶手段が出力候補制御手段によって選択された複数nの出力候補を記憶し、レベル検出手段が出力候補記憶手段に記憶された複数nの出力候補のレベルを検出する。そして、レベル検出手段による検出結果を出力候補記憶手段に記憶されている複数nの出力候補に対する選択処理に用いるので、少ない回路規模、ソフトウェアのステップ数で出力レベルを制限することができる。
また、ΔΣモジュレータの出力制限を決められた値に基づいて確実に行うことができる。また、急激な制限の仕方でノイズを発生するようなことなく、自然な効果が得られる。また、出力レベル制限にかからない信号に対しては、この機能がない場合に比べて音質が劣化するようなことがない。
本発明の信号処理方法によれば、出力候補制御工程がマルチビットデータにΔΣ変調処理を施したときに、一定時間分の取りうる可能性のあるビット列の複数mの出力候補から所定の演算に基づいて複数n(m≧n)の出力候補を選択し、出力候補記憶工程が出力候補制御手段によって選択された複数nの出力候補を記憶手段に記憶し、レベル検出工程が出力候補記憶手段に記憶された複数nの出力候補のレベルを検出する。そして、レベル検出工程による検出結果を出力候補記憶手段に記憶されている複数nの出力候補に対する選択処理に用いるので、少ない回路規模、ソフトウェアのステップ数で出力レベルを制限することができる。
また、ΔΣモジュレータの出力制限を決められた値に基づいて確実に行うことができる。また、急激な制限の仕方でノイズを発生するようなことなく、自然な効果が得られる。また、出力レベル制限にかからない信号に対しては、この機能がない場合に比べて音質が劣化するようなことがない。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。この実施の形態は、図1に示すような音声信号処理装置1である。この音声信号処理装置1は、入力信号である、例えばマルチビット信号と、後述するパスメモリ10から出力される出力ビット列との差分を求める加算器3と、加算器3の出力から複数m(整数)の出力候補を生成する出力候補生成手段であるデジタルフィルタ(H(Z))4と、デジタルフィルタ4が生成した複数mの出力候補をエラー演算により評価する評価手段であるエラー演算部5と、デジタルフィルタ4が生成した複数mの出力候補からエラー演算部5による演算に基づいて複数の(m>n)の出力候補を選択する出力候補制御手段であるパスメモリ制御部6と、パスメモリ制御部6によって選択された複数nの出力候補を記憶する出力記憶手段であるパスメモリ10と、パスメモリ10に記憶された複数nの出力候補のレベルを検出するレベル検出部15とを備えている。
また、音声信号処理装置1は、デジタルフィルタ4のフィルタ状態を記憶するフィルタ8と、エラー演算部5で演算されたエラー値を記憶しているエラー値メモリ9とを備えている。フィルタ状態メモリ8とエラー値メモリ9とパスメモリ10は、例えばRAM7からなる。
また、音声信号処理装置1は、端子13から入力される閾値を記憶する閾値メモリ14と、レベル検出部15により検出されたレベルに基づいてパスメモリ19から出力ビット列として最も可能性の高い出力候補を選択して出力端子から導出する選択部11とを備えている。
エラー演算部5は、入力となるマルチビットデータのサンプルと出力ビットとの誤差をサンプル時間毎に算出する。具体的には、0,1それぞれの値を出力とした場合のデジタルフィルタ出力と差の二乗などを積算するなどの評価関数によりエラーを算出している。この評価関数により算出された値を誤差としてサンプル時間毎に算出する。この誤差値は、正規化され、エラー値メモリ9に記憶される。
この音声信号処理装置1の動作について図2を参照して説明する。デジタルフィルタ(H(Z))4は、マルチビットデータにΔΣ変調処理を施したときに、一定時間分の取りうる可能性のあるビット列の出力候補を生成する。図2では、先ず、ステップS1にて“0”、“1”を採り、ステップS2にてそれぞれに“0”、“1”を付け加えて[00]、[01]、[10]、[11]を採り、ステップS3にて上記4つのデータ列にさらにそれぞれ“0”、“1”を付け加える。これにより、ステップS3では、{000,001,010,011,100,101,110,111}という8つの第1候補がデジタルフィルタ4によって生成される。末尾の3つを記すと、[000]、[001]、[010]、[011]、[100]、[101]、[110]、[111]となる。これらの8つの第1候補は、末尾の2つの並び方でまとめると、[000]又は[100]、[001]又は[101]、[010]又は[110]、[011]又は[111]という4つのペアになる。
ステップS4では、上記8つの第1候補の4つのペアのそれぞれから、パスメモリ制御部6がエラー演算部5による所定の演算に基づいていずれかを選択する。つまり、第1候補の8つの出力から第2候補として4つの出力候補を選択する。この所定の演算は、エラー演算部5により行われる。エラー演算部5は、上述したように入力となるマルチビットデータのサンプルと出力ビットとの誤差をサンプル時間毎に算出する。具体的には、上記入出力差の二乗を誤差としてサンプル時間毎に算出する。この誤差値は、エラー値メモリ9に記憶される。このエラー値メモリ9の上記誤差値に基づいてパスメモリ制御部6は、上記[000]又は[100]、[001]又は[101]、[010]又は[110]、[011]又は[111]という4つのペアの計8つの第1候補から、4つの出力候補を第2候補として選択する。図2の例では、誤差値の小さいもの、つまり入力元信号に近いものを選択している。この例では、(000)、(101)、(010)、(111)が選択された。
次に、ステップS5では、再度、デジタルフィルタ4が上記選択されたそれぞれの候補に“0”、“1”を付け加える。これにより、{0000,0001,1010,1011,0100,0101,1110,1111)という8つの第3候補がデジタルフィルタ4によって生成される。これら8つの第3候補は、末尾の2つの並び方でまとめると、[0000]又は[0100]、[0001]又は[0101]、[1010]又は[1110]、[1011]又は[1111]という4つのペアになる。
ステップS6では、上記8つの第3候補の4つのペアのそれぞれから、エラー演算部5による所定の演算に基づいてパスメモリ制御部6がいずれかを選択する。つまり、第3候補の8つの出力から第4候補として4つの出力候補を選択する。この所定の演算は、上述したようにエラー演算部5により行われる。エラー値メモリ9に記憶されている誤差値に基づいてパスメモリ制御部6は、上記[0000]又は[0100]、[0001]又は[0101]、[1010]又は[1110]、[1011]又は[1111]という4つのペアの計8つの第3候補から、4つの出力候補を第4候補として選択する。図2の例では、誤差値の小さいもの、つまり入力元信号に近いものを選択している。この例では、(0100)、(0101)、(1110)、(1111)が選択された。
次に、ステップS7では、再度、デジタルフィルタ4が上記選択されたそれぞれの候補に“0”、“1”を付け加える。これにより、{01000,01001,01010,01011,11100,11101,11110,11111}という8つの第5候補がデジタルフィルタ4によって生成される。これら8つの第5候補は、末尾の2つの並び方でまとめると、[01000]又は[11100]、[01001]又は[11101]、[01010]又は[11110]、[01011]又は[11111]という4つのペアになる。
ステップS8では、上記8つの第5候補の4つのペアのそれぞれから、エラー演算部5による所定の演算に基づいていずれかを選択する。つまり、第5候補の8つの出力から第6候補として4つの出力候補を選択する。この所定の演算は、上述したようにエラー演算部5により行われる。エラー値メモリ9に記憶されている誤差値に基づいてパスメモリ制御部6は、上記[01000]又は[11100]、[01001]又は[11101]、[01010]又は[11110]、[01011]又は[11111]という4つのペアの計8つの第5候補から、4つの出力候補を第6候補として選択する。図2の例では、誤差値の小さいもの、つまり入力元信号に近いものを選択している。この例では、(01000)、(01001)、(11110)、(11111)が選択された。
次に、ステップS9では、再度、デジタルフィルタ4が上記選択されたそれぞれの候補に“0”、“1”を付け加える。これにより、{010000,010001,010010,010011,111100,111101,111110,111111}という8つの第7候補がデジタルフィルタ4によって生成される。これら8つの第7候補は、末尾の2つの並び方でまとめると、[010000]又は[111100]、[010001]又は[111101]、[010010]又は[111110]、[010011]又は[111111]という4つのペアになる。
ステップS10では、上記8つの第7候補の4つのペアのそれぞれから、エラー演算部5による所定の演算に基づいていずれかを選択する。つまり、第7候補の8つの出力から第8候補として4つの出力候補を選択する。この所定の演算は、上述したようにエラー演算部5により行われる。エラー値メモリ9に記憶されている誤差値に基づいてパスメモリ制御部6は、[010000]又は[111100]、[010001]又は[111101]、[010010]又は[111110]、[010011]又は[111111]という4つのペアの計8つの第7候補から、4つの出力候補を第8候補として選択する。図2の例では、誤差値の小さいもの、つまり入力元信号に近いものを選択している。この例では、(111100)、(111101)、(111110)、(010011)が選択された。
ステップS10で求められた第8候補の最初の3つの出力だけを見ると、ステップS4で求められた第2候補に比べると、2つが候補から減っていることが分かる。パスメモリ10には、これらの出力候補を得るまでの経路が記憶される。例えば、ステップS4における第2候補を形成する経路(パス)、ステップS6における第4候補を形成する経路、ステップS8における第6候補を形成する経路、ステップS10における第8候補を形成する経路がサンプル時間毎に記憶されている。例えば、第8候補である(111100)は、ステップS2では(111)、ステップS6では(1111)、ステップS8では(11110)というようにビット列が経路を辿りながら形成されることにより得られる。このようにデジタルフィルタ4によって生成した8つの候補の4つのペアのそれぞれからエラー演算部5による所定の演算に基づいてパスメモリ制御部6がパスメモリ10を参照しながら何れかを選択するという処理を一定時間分だけ繰り返すことによって出力候補は絞られてくる。
パスメモリ10には、一定時間の採りうる可能性のある出力候補の中から、パスメモリ制御部6によって上記エラー値に基づいて選択された出力候補が記憶されている。
この音声信号処理装置1は、ステップS2、S4、S6、S8の各段階にて、パスメモリ10に記憶された複数の出力候補のレベルをレベル検出部15によって閾値メモリ14に記憶されている閾値と比較することにより、オーバーレベルを検出する。オーバーレベル検出信号は、パスメモリ制御部6に送られ、その検出信号に対応する出力候補に関する情報が選択部11に送られる。選択部11は、オーバーレベルに対応する出力候補をパスメモリ10から除外し、最終的な出力候補を決定して出力端子12から導出する。これにより出力レベルが設定値以下に制限された出力候補が決定される。
レベル検出部15は、本願出願人による特開2002−16767号公報(上記特許文献1)に開示されている信号レベル検出方法によって以下のようにレベルを検出し、オーバーレベルの検出をしている。
具体的には、連続する1ビットの信号列に含まれる0または1の占有率からレベルを検出している。例えば、スーパーオーディオCDの規格では、28サンプル中に1が4個以上24個以下という条件でレベルとして+3.10dB SACDに制限している。レベル検出部15は、パスメモリ制御部6からレベルを検出すべき出力候補の参照信号を受け、その参照信号に対応するパスメモリ10上の出力候補(ビット列)のうち、図3に示すように、最新のビットから必要なビット数のうち1(または0)の数を数える。例えば、上記特許文献1では28ビット分のサンプル中の1(または0)の数を数える。レベル検出部15は、この値とあらかじめ閾値メモリ14に設定されたレベルに対応する閾値と比較することによりオーバーレベルの検出をする。
図4には、レベル検出部15の具体例を示す。新たに入力されるサンプルSAM_NEWが1の場合は+1を、0が入力される場合は−1をレベルメモリ15aに記憶されているこれまでの加算値に加算器15bにより加え、新たに1又は−1を加えることにより、計算する範囲から除外されるサンプルSAM_DELが1ならば−1を、0ならば+1をこれまでの加算値に加算器15bにて加えることにより1の個数を算出するのと同等の計算をレベル判定器15cは行っている。0と1の数が同数であれば0となる。この加算値をcとすると連続する28サンプル中に含まれる1の数(m)とレベルの対応は図5に示すようになる。
次に、音声信号処理装置1の効果を、上記図14に示した一般的なΔΣ変調器(比較例1)、一般的なΔΣ変調器でリミッタがある場合(比較例2)と比較して説明する。
振幅が0.42の1kHzの正弦波を入力した場合について説明する。振幅が0.42の1kHzの正弦波を入力すると、−1.34dB(振幅が0.4285)を超えた出力となることがある。図5の表からいうと、連続する28サンプル中の1の数が8以上20以下という制限が満たせなくなった場合である。例えば、「0101101110111011010111111111」という出力のときである。この出力は、28サンプル中に0が7個、1が21個あるため上記の制限範囲を超えている。リミッタが無い従来型のΔΣ変調器(比較例1)の周波数振幅特性は図6に示すようになる。
次に、従来型のΔΣ変調器でリミッタがある場合(比較例2)の出力波形を図7に、周波数振幅特性を図8に示す。図7では、上記正弦波を-1.34dB(0.4285)で制限出来ていることが示される。
本願の音声信号処理装置1であるルックアヘッド型のΔΣ変調器の出力波形を図9に、周波数振幅特性を図10に示す。これらの特性の測定条件は、音声信号処理装置1への入力信号として周波数1kHz、振幅±0.42の正弦波を用いた場合であり、経路(パス)の数を8とし、パスの長さを512とした。音声信号処理装置1のパスメモリ制御部6の制御の基に選択部11がパスメモリ10から長さが512のパスを8つ選択したときの上記入力信号に対するΔΣ変調信号の信号列の特性を表す。もちろん、パスメモリ制御部6は、レベル検出部15で検出されたオーバーレベル検出信号に応じて選択部11の選択を制御している。
比較例2と本願の音声信号処理装置1による周波数振幅特性(図8と図10)を比較すると、本願の音声信号処理装置1による特性の10kHz以下の帯域ではリミッタの影響がほとんど出ない程、比較例2の周波数振幅特性に比べS/Nが良くなっている。上記図6に示した比較例1、つまりリミッタが無いときの周波数振幅特性と同じ位のS/Nとなっている。また、本願のルックアヘッド型ΔΣ変調器にリミッタ機能をつけたものでは、10kHzから100kHzの帯域でも比較例2に比べるとS/Nが良くなっている。SA−CDの規格では、高域のノイズレベルの規定もあるので、高域のノイズ特性を悪化させずに音声帯域のレベル制限ができるという効果を奏するのが明らかである。また、図9における出力波形によれば、出力信号列65536個の中に-1.34dB(0.4285)を超えてしまうようなサンプルが無いことが確認できる。
なお、音声信号処理装置1は、図11に示すように、サンプル周期毎にデジタルフィルタ4によって生成されるすべての出力候補のエラー値にしたがって、パスメモリ制御部6によってその中から二つだけを尤もらしい出力候補として選択するようにしてもよい。
また、音声信号処理装置1は、図12に示すように、レベル検出部15からのオーバーレベル検出信号をオーバーレベル表示器16に送ることによりLEDなどを点灯させるようにしてもよい。
また、音声信号処理装置1にあっては、入力信号が小さい場合は、レベル検出部15からなる制限部がない場合とまったく同じ動作になるため、音質の劣化が起こらない。
また、音声信号処理装置1は、図13に示すミキシング装置20に適用される。例えば、上記図14に示したような従来のΔΣ変調器によって出力された1ビットオーディオ信号に乗算器22にてレベルコントローラ23からのレベル制御係数が乗算される。乗算器22の出力であるレベル制御出力はマルチビットデータとなる。このマルチビットを再度、ΔΣ変調するときに、音声信号処理装置1が適用され、出力端子24から上述したように選択部11にて選択されたビット列が出力される。
音声信号処理装置のブロック図である。 音声信号処理装置の動作を説明するための図である。 レベル検出器によるレベル検出の概要を説明するための図である。 レベル検出器によるレベル検出の詳細を説明するための図である。。 連続する28サンプル中に含まれる1の数(m)とレベルの対応を示す図である。 比較例1の周波数振幅特性図である。 比較例2の出力波形図である。 比較例2の周波数振幅特性図である。 本実施の形態の出力波形図である。 本実施の形態の周波数振幅特性図である。 ビット列を評価関数により選別する他の具体例である。 音声信号処理装置の変形例のブロック図である。 音声信号処理装置を適用したミキシング装置のブロック図である。 一般的なΔΣ変調器のブロック図である。 ルックアヘッド型ΔΣ変調器のブロック図である。
符号の説明
1 音声信号処理装置、3 加算器、4 デジタルフィルタ、5 エラー演算器、6 パスメモリ制御部、8 フィルタ状態メモリ、9 エラー値メモリ、10 パスメモリ、11 選択部、15 レベル検出部

Claims (5)

  1. マルチビットデータにΔΣ変調処理を施したときに、一定時間分の取りうる可能性のあるビット列の複数mの出力候補から所定の演算に基づいて複数n(m≧n)の出力候補を選択する出力候補制御手段と、
    上記出力候補制御手段によって選択された複数nの出力候補を記憶する出力候補記憶手段と、
    上記出力候補記憶手段に記憶された複数nの出力候補のレベルを検出するレベル検出手段とを備え、
    上記レベル検出手段による検出結果を上記出力候補記憶手段に記憶されている複数nの出力候補に対する選択処理に反映させることを特徴とする信号処理装置。
  2. マルチビットデータにΔΣ変調処理を施したときに、一定時間分の取りうる可能性のあるビット列の出力候補を複数m生成する出力候補生成手段を備えることを特徴とする請求項1記載の信号処理装置。
  3. 上記出力候補生成手段にてサンプル時間毎に複数mの出力候補を生成するときのマルチビットデータのサンプルと出力ビットとの誤差を演算する誤差演算手段をさらに備えることを特徴とする請求項2記載の信号処理装置。
  4. 上記誤差演算手段によって演算された誤差を記憶する誤差記憶手段をさらに備えることを特徴とする請求項3記載の信号処理装置。
  5. マルチビットデータにΔΣ変調処理を施したときに、一定時間分の取りうる可能性のあるビット列の複数mの出力候補から所定の演算に基づいて複数n(m≧n)の出力候補を選択する出力候補制御工程と、
    上記出力候補制御工程によって選択された複数nの出力候補を出力候補記憶手段に記憶する出力候補記憶工程と、
    上記出力候補記憶工程によって出力候補記憶手段に記憶された複数nの出力候補のレベルを検出するレベル検出工程とを備え、
    上記レベル検出工程による検出結果を上記出力候補記憶手段に記憶されている複数nの出力候補に対する選択処理に反映させることを特徴とする信号処理方法。
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