しかしながら、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色の現像器(トナーカートリッジ)が装着され、順次一つの感光体の現像を行う回転式現像装置を備える、所謂4サイクル方式のカラー画像形成装置では、各トナーカートリッジが回転式現像装置の円周方向に沿って、各トナーカートリッジが間隔をもって離れて装着される。よって、各色のトナーカートリッジそれぞれに無線通信タグを取り付け、また、それぞれの無線通信タグに対応したアンテナを配置する必要がある。このため、コスト、レイアウトの自由度、スペース等が問題となっていた。
また、無線方式は、無線通信タグとアンテナとの間を無線で通信するため、結線する必要がないが、ノイズに弱く、無線通信タグ及びアンテナの近傍で高圧電源が作動していると、ノイズのため通信がうまく行えない場合があった。
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、回転式現像装置を備える画像形成装置において、低コストで無線通信タグとアンテナとの通信を行うことを目的とする。
請求項1に記載の画像形成装置は、感光体に形成された潜像を現像する複数の現像部と、現像剤が収容され該各現像部に現像剤を供給する現像剤カートリッジが着脱可能に複数装着される回転可能な回転体と、を有し、前記回転体を回転させ、該回転体に設けられた前記各現像部を前記感光体の現像位置に移動する回転式現像装置を備え、前記各現像剤カートリッジに設けられ、記憶媒体を備えた無線通信タグと、前記無線通信タグと対向し、所定の通信範囲で該無線通信タグと通信するアンテナと、を有し、前記無線通信タグの所定の通信範囲には、前記アンテナが一つとなるように配置され、該アンテナの数は該無線通信タグの数より少ないことを特徴としている。
請求項1に記載の画像形成装置は、回転体に感光体に形成された潜像を現像する複数の現像部に各現像部に現像剤を供給する現像剤カートリッジが着脱可能に複数装着されている。回転体を回転させ、回転体に設けられた各現像部を感光体の現像位置に移動し、感光体に形成された潜像を現像する。
そして、現像剤がなくなると、現像剤カートリッジを交換し、現像剤を補給する。
さて、各現像剤カートリッジに備えられた無線通信タグと対向するアンテナとで通信し、例えば、無線通信タグの記憶媒体に書き込まれた情報をアンテナに送信する。あるいは、アンテナから受信した情報に無線通信タグの記憶媒体の情報を更新する。
無線通信タグの所定の通信範囲には、アンテナが一つとなるように配置され、アンテナの数は無線通信タグの数より少ない。このため、同時にすべての現像剤カートリッジの無線通信タグに対して通信することはできない。しかし、回転体を回転させて現像剤カートリッジを移動し、現像剤カートリッジに備えられた無線通信タグをアンテナの通信範囲の対向する位置に移動することで通信可能となる。
したがって、無線通信タグの数(現像剤カートリッジの数)より少ないアンテナの数で現像剤カートリッジの無線通信タグと通信できる。つまり、低コストで無線通信タグとアンテナとの通信が行える。
なお、無線通信タグは、回転式現像装置の回転体に装着された現像剤カートリッジに設けられているので、回転体の回転に伴い、無線通信タグは所定の回転軌道を移動する。よって、この回転軌道上を移動する無線通信タグとアンテナとの距離は一定であるので、安定した通信が行われる。
請求項2に記載の画像形成装置は、請求項1に記載の構成において、前記現像剤カートリッジと現像部とが一体となって構成された現像器が前記回転体に設けられ、前記現像剤カートリッジは前記現像器に着脱可能に装着されていることを特徴としている。
請求項2に記載の画像形成装置は、現像剤カートリッジと現像部とが一体となって構成された現像器が、回転体に設けられている。したがって、現像剤カートリッジと現像部とが離れていないので、回転体が省スペース化される。
請求項3に記載の画像形成装置は、請求項1又は請求項2に記載の構成において、前記現像剤カートリッジを装着するための取出口付近に前記アンテナを配置したことを特徴としている。
請求項3に記載の画像形成装置は、現像剤カートリッジを装着するための取出口付近にアンテナを配置している。
このため、現像剤カートリッジを装着直後に現像剤カートリッジの無線通信タグとアンテナとで通信できる。よって、例えば、無線通信タグの記憶媒体に書き込まれた情報を現像剤カートリッジを装着直後にアンテナに送信できる。
このため、例えば、現像剤カートリッジが回転体の所定の位置に装着される必要がある場合、間違って他の位置に装着されたとしても、アンテナが受信した無線通信タグの記憶媒体に書き込まれた情報をもとに、ユーザーにその旨を伝える警告を、現像剤カートリッジを装着直後に行える。
あるいは、例えば、現像剤カートリッジの装着が不完全で無線通信タグとアンテナとの通信が行えなかった場合、通信不良である情報をもとに、ユーザーに現像剤カートリッジの装着が不完全である旨を伝える警告を行える。
請求項4に記載の画像形成装置は、感光体に形成された潜像を現像する現像部と、現像剤が収容され前記現像部に現像剤を供給する現像剤カートリッジと、が一体となって構成された現像器と、複数の前記現像器が着脱可能に複数装着され、回転可能な回転体と、を有し、前記回転体を回転させ、前記各現像器の現像部を前記感光体の現像位置に移動する回転式現像装置を備え、前記各現像剤カートリッジに設けられ、記憶媒体を備えた無線通信タグと、前記無線通信タグと対向し、所定の通信範囲で該無線通信タグと通信するアンテナと、を有し、前記無線通信タグの所定の通信範囲には、前記アンテナが一つとなるように配置され、該アンテナの数は該無線通信タグの数より少ないことを特徴としている。
請求項4に記載の画像形成装置は、現像剤カートリッジと現像部とが一体となって構成された現像器が、回転体から着脱可能となっている。したがって、現像器全体を交換することができる。また、例えば、現像部に不具合が発生し修理を行う際に、現像器全体が回転体から外れるので修理を行い易い。
請求項5に記載の画像形成装置は、前記現像器を装着するための取出口付近に前記アンテナを配置したことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
請求項5に記載の画像形成装置は、現像器を装着するための取出口付近にアンテナを配置している。
このため、現像器を装着直後に、現像器の現像剤カートリッジの無線通信タグとアンテナとで通信できる。よって、例えば、無線通信タグの記憶媒体に書き込まれた情報を現像器を装着直後にアンテナに送信できる。
このため、例えば、現像器が回転体の所定の位置に装着される必要がある場合、間違って他の位置に装着されたとしても、アンテナが受信した無線通信タグの記憶媒体に書き込まれた情報をもとに、ユーザーにその旨を伝える警告を、現像器を装着直後に行える。
あるいは、例えば、現像器の装着が不完全で無線通信タグとアンテナとの通信が行えなかった場合、通信不良である情報をもとに、ユーザーに現像器の装着が不完全である旨を伝える警告を行える。
請求項6に記載の画像形成装置は、請求項1から請求項5の何れか1項に記載の構成において、前記感光体の現像を行っていないときに、前記無線通信タグと前記アンテナとの通信を行うことを特徴としている。
請求項6に記載の画像形成装置は、感光体の現像を行っているときは、例えば、現像バイアスなどの高圧がかかっているため、ノイズが多い。したがって、ノイズの影響がないように、現像部が感光体の現像を行っていないときに、無線通信タグとアンテナとの通信を行うことで、安定して通信が行われる。
請求項7に記載の画像形成装置は、請求項2から請求項6の何れか1項に記載の構成において、前記回転体を回転させ、前記現像器が前記感光体の現像位置となると、前記アンテナと前記現像剤カートリッジの前記無線通信タグとが通信可能な位置となることを特徴としている。
請求項7に記載の画像形成装置は、回転体を回転させ、現像器が感光体の現像位置となると、無線通信タグとアンテナとが通信可能な位置となり、無線通信タグとアンテナとで通信を行う。
感光体の現像を行うために、現像器は、現像位置に高精度に位置決めされて止まり固定される。よって、現像器が感光体の現像位置となると、回転式現像装置の回転体に装着された各現像器(現像位置の現像器とその他すべての現像器)は、所定位置に高精度に位置決めされる。
よって、現像器の現像剤カートリッジに設けた無線通信タグはアンテナと対向する位置に高精度に位置決めされて固定される。したがって、無線通信タグとアンテナとの通信が安定して行われる。
請求項8に記載の画像形成装置は、請求項7に記載の構成において、前記アンテナは、前記感光体の現像位置以外の現像器の前記現像剤カートリッジの前記無線通信タグと通信可能な位置に配置されていることを特徴としている。
請求項8に記載の画像形成装置は、感光体の現像位置以外の現像器の現像剤カートリッジの無線通信タグと通信可能な位置にアンテナが配置され、この感光体の現像位置以外の現像器の現像剤カートリッジの無線通信タグとアンテナとで通信する。
感光体の現像の際は、例えば、現像の現像バイアスなどに高圧がかかっているため、感光体の現像位置の現像器の近傍にはノイズが多い。しかし、感光体の現像位置以外の現像器の現像剤カートリッジは、現像位置の現像器から離れているのでノイズの影響が少ない。
したがって、感光体の現像位置以外の現像器の現像剤カートリッジの無線通信タグとアンテナとの通信は現像中であっても安定して行われるので好適である。
請求項9に記載の画像形成装置は、請求項8に記載の構成において、前記アンテナは、現像位置から最も遠い位置の現像器の前記現像剤カートリッジの前記無線通信タグと通信可能な位置に配置されていることを特徴としている。
請求項9に記載の画像形成装置は、現像位置から最も遠い位置の現像器の現像剤カートリッジの無線通信タグと通信可能な位置にアンテナが配置され、この現像位置から最も遠い位置の現像器の現像剤カートリッジの無線通信タグとアンテナとで通信する。
現像位置から最も遠い位置の現像器の現像剤カートリッジは、ノイズの影響が最も少ない。したがって、より安定した通信が現像中であっても行われる。
請求項10に記載の画像形成装置は、請求項8に記載の構成において、前記アンテナは、現像位置から移動した直後の位置の現像器の前記現像剤カートリッジの前記無線通信タグと通信可能な位置に配置されていることを特徴としている。
請求項10に記載の画像形成装置は、現像位置から移動した直後の位置の現像器の現像剤カートリッジの無線通信タグと通信可能な位置にアンテナが配置され、この現像位置から移動した直後の位置の現像器の現像剤カートリッジの無線通信タグとアンテナとで通信を行う。
現像位置にある現像器による感光体の現像が終了すると、次の現像器で現像を行うため回転体が回転する。いままで現像位置にあった現像器は、現像位置から移動する。つまり、現像位置から移動した直後の位置となる。そして、この現像位置から移動してきた現像器の現像剤カートリッジの無線通信タグとアンテナとで通信を行う。
最後に現像を行った現像器は、現像が終了した時点では現像位置にある。また、次の現像器で現像を行うために、回転体を回転させ現像器を移動させる必要はない。しかし、この現像位置の現像器の現像剤カートリッジには通信可能なアンテナは配置されていない。よって、現像終了後に、回転体を回転させて現像器を、現像剤カートリッジの無線通信タグとアンテナとが通信可能な位置、すなわち、現像位置から移動した直後の位置に移動する。そして、最後に現像を行った現像器の現像剤カートリッジの無線通信タグとアンテナとで通信を行う。
このように、最後に現像を行った現像器の現像剤カートリッジの無線通信タグとアンテナとの通信は、現像位置から移動した直後の位置への最小限の移動ですむ。
また、現像位置から移動した直後の位置の現像器の現像剤カートリッジは、現像位置から離れているので、ノイズの影響が少ない。よって、現像中であっても安定して通信が行われる。
請求項11に記載の画像形成装置は、請求項7に記載の構成において、前記アンテナは、前記感光体の現像位置の現像器の前記現像剤カートリッジの前記無線通信タグと通信可能な位置に配置されていることを特徴としている。
請求項11に記載の画像形成装置は、感光体の現像位置の現像器の現像剤カートリッジの無線通信タグと通信可能な位置にアンテナが配置され、この感光体の現像位置の現像器の現像剤カートリッジの無線通信タグとアンテナとで通信する。
最後に現像を行った現像器は、現像が終了した時点では現像位置にある。そして、この現像位置の現像器の現像剤カートリッジの無線通信タグと通信可能な位置にアンテナは配置されている。したがって、現像終了後に、通信可能な位置に回転体を回転させ現像器を移動する必要がない。
更に、現像を行っている間に通信することで、リアルタイムで無線通信タグの記憶媒体の情報(例えば、現像剤の残量変化等)を更新できる。
以上説明したように本発明によれば、回転式現像装置を備える画像形成装置において、無線通信タグの数より少ないアンテナの数で、無線通信タグと通信できる。つまり、低コストで無線通信タグとアンテナとの通信を行えるという効果がある。
以下、本発明にかかる画像形成装置を適用した一例として、公知の電子写真プロセスを適用したカラーレーザープリンタについて図面を参照して説明する。なお、公知の電子写真プロセスとは、電子写真感光体に対する帯電、レーザ露光による静電潜像の形成、トナーによる静電潜像の現像を経て電子者写真感光体上に形成されたトナー像を記録紙などに転写し、これを加熱定着することで記録紙などに画像を記録する一連のプロセスを言う。
また、本発明が適用される画像形成装置は、以下で説明するカラーレーザープリンタに限らず、複写機、ファクシミリ、あるいは、複合機等の公知の電子写真プロセスを適用した画像形成装置であればよい。
図1には、本発明にかかる第1実施形態のカラーレーザープリンタ11の概略構成を示している。このカラーレーザープリンタ11は、公知の電子写真プロセスにより、外部装置から入力した画像情報に基づいて画像(トナー像)を形成し、この画像を記録紙Pに記録するものである。
なお、以下の説明において、本発明の本質とは直接関係しないものについては、詳細な説明を省略する。また、カラーレーザープリンタ11は、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、シアン(C)及びブラック(K)の各色トナーを用いて記録紙Pにカラー画像の形成が可能とされたものである。
各部品を各色ごとに区別する必要がある場合には、符号の末尾にY、M、C、Kのいずれかを付して区別する。(例えば、現像器54Yなど)。
まず、カラーレーザープリンタ11の構成の概要と記録紙Pにカラー画像の形成を行うプロセスの概要とを説明する。
図1に示すように、カラーレーザープリンタ11の内部の中央より、やや右上部に、感光体ドラム20が回転可能に配設されている。感光体ドラム20は駆動手段(図示省略)により、矢印K方向に回転する。
感光体ドラム20の表面は、感光体ドラム20の下側に配置された帯電ロール22によって、所定の電位に帯電された後、感光体ドラム20の下方に配置された光走査装置24から出射されたレーザビームLBによって露光が行われ、画像情報に応じてた潜像が形成される。
感光体ドラム20の表面に形成された潜像は、回転式現像装置50の周方向に沿って配置され、断面が十字形状の回転体52に装着された、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、シアン(C)及びブラック(K)の各色の現像器54Y、54M、54C、54Kによって現像され、所定の色のトナー像となる。
感光体ドラム20の表面に形成されたトナー像は、第1転写位置T1で、複数の1次転写ロール26で張架された中間転写ベルト28に1次転写される。なお、1次転写されずに感光体ドラム20の表面に残ったトナーは、感光体ドラムクリーニング装置30で除去される。
そして、帯電・露光・現像・1次転写・感光体ドラムクリーニングの各工程が、形成する画像の色に応じて、所定の回数だけ繰り返される。
なお、回転式現像装置50は、回転体52が駆動手段(図示せず)によって矢印G方向に回転し、形成する画像の色に対応する色の現像器54Y、54M、54C、54Kを、順次、現像位置G1(図3参照)に移動し、各色の現像を行う。
このようにして、中間転写ベルト28には各色のトナー像が多重に転写される。
一方、カラーレーザープリンタ11の下部には、記録紙Pが収容された給紙カセット32が配置されている。
記録紙Pは、ローラ34によって送り出され、レジストローラ36によって所定のタイミングで2次転写位置T2に送られ、中間転写ベルト28の各色のトナー像が、2次転写ロール38によって、一括して記録紙Pに2次転写される。なお、2次転写されずに残った中間転写ベルト28のトナーは、転写ベルトクリーニング装置40で除去される。
トナー像が転写した記録紙Pは定着器42に送られる。定着器42は熱と圧力とで記録紙Pにトナー像を定着する。トナー像が定着した記録紙Pは、排紙ローラ44によってカラーレーザープリンタ11の上部の排紙トレイ46に排紙される。
つぎに、回転式現像装置50について説明する。図2は、回転式現像装置50と感光体ドラム20とを示している。また、図3は、現像器54の位置を模式的に示す図であり、詳細は後述するが、現像位置G1は感光体ドラム20の現像を行う現像器54の位置、位置G2は現像位置G1から移動した直後の現像器54の位置、位置G3は現像位置G1から最も離れた現像器54の位置、位置G4はトナーカートリッジ56の回転式現像装置50から着脱可能な現像器54の位置(図4参照)、となっている。
図2に示すように、回転式現像装置50は、前述したように断面が十字形状の回転体52を備えている。この回転体52には、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、シアン(C)及びブラック(K)の各色からなる4つの現像器54Y、54M、54C、54Kが装着され、回転体52は、駆動手段(図示せず)で矢印G方向に回転する。
各現像器54は、トナーが充填されたトナーカートリッジ56と現像器本体58とが一体となって構成している。なお、トナーカートリッジ56は、現像器54から着脱可能となっている。
現像器本体58は、現像ローラ60を備えている。現像ローラ60は表面にトナーカートリッジ56から送られるトナーとキャリアとを混合した現像剤を保持する。そして、現像ローラ60と対向する感光体ドラム20の潜像をトナーで現像する。なお、感光体ドラム20の現像においては、現像ローラ60に現像バイアスとして直流バイアス電圧の上に交流バイアス電圧を重ねた高圧の電圧を印加している。
前述したように、回転体52は回転し、各現像器54を現像位置G1(図3参照)、すなわち、現像ローラ60が感光体ドラム20と対向する位置へと順次移動し、各色の現像器54Y、54M、54C、54Kで現像する。
図5に示すように、トナーカートリッジ56は、トナーが充填された円筒状の筒体62と、筒体62の端部に取り付けられたスライドカバー64とから構成されている。
図4に示すように、回転式現像装置50の側板80には、トナーカートリッジ56が引き出せる大きさの取出口82が形成されている。この取出口82は、開閉カバー90側に形成されており、開閉カバー90を開放して、トナーカートリッジ56を着脱できるようになっている。
更に、回転体52の回転軸につながる回転ノブ84が側板80に突設されており、この回転ノブ84を把持して、回転体52を手動で回転させ、現像器54を取出口82まで移動させることができる。なお、本実施形態では、図3に示す位置G4に対応する位置に取出口82が形成されている。
さて、図7に示すように、カラーレーザープリンタ11には、通信システム100が備えられている。この通信システム100は、カラーレーザープリンタ11に設けている通信装置102と、各トナーカートリッジ56のスライドカバー64(図5参照)の内面に取り付けられている無線通信タグ104と、によって構成されている。
図6(A)に示すように、無線通信タグ104は、絶縁性の基板部材106に、銅線等の導電性線材又は導電性材料をコイル状に巻いて形成したタグ側アンテナ108が設けられている。また、基板部材106には、メモリを内蔵したCPUを形成している半導体チップ110が設けられており、この半導体チップ110にタグ側アンテナ108が接続している。
図7に示すように、無線通信タグ104には、半導体チップ110内に、CPU112、ROM114と共に、送受信回路116、電源回路118が形成されている。CPU112は、送受信回路116を介してタグ側アンテナ108に接続しており、ROM114に記録されているプログラムに基づいて通信が可能となっている。
また、無線通信タグ104には、各種のデータを記憶して保持可能であると共に、データの書換えが可能な不揮発性メモリであるEPROM120が形成されている。このEPROM120には、無線通信タグ104が設けられるトナーカートリッジ56を特定可能な情報などが予め記憶されており、また、トナーカートリッジ56の使用状況や寿命等を判定可能とする各種の情報などが記録されるようになっている。
一方、カラーレーザープリンタ11に設けている通信装置102は、本体基板122に、CPU124、ROM126及びRAM128と共に、送受信回路130、電源回路132及びインターフェイス回路134が設けられている。
また、送受信回路130には、通信装置側アンテナ136が接続しており、CPU124は、ROM126に記録されているプログラムに基づいた通信が可能となっている。
図6(B)に示すように、通信装置側アンテナ136には、絶縁性材料によって形成したアンテナ基板138に、導電性線材又は導電性材料をコイル状に巻いて形成されている。また、アンテナ基板138には、コネクタ140が設けられており、通信装置側アンテナ136を形成しているコイルの両端が、コネクタ140に接続されている。
通信装置側アンテナ136は、このコネクタ140を介して、図7に示す、本体基板122に設けている送受信回路130に接続している。
図7に示すように、通信システム100では、通信装置102の通信装置側アンテナ136と無線通信タグ104に設けているタグ側アンテナ108とが対向することにより、通信装置102と無線通信タグ104との間で通信が可能となる。
なお、無線通信タグ104における電源回路118は、通信装置102との送受信時に、タグ側アンテナ108に電磁誘導により生じた所定周波数の交流電流を情報信号から分離し、この交流電流を直流電流に変換した後、CPU112及び送受信回路116に供給する。これにより、CPU112及び送受信回路116には、通信装置102との送受信時に必要な電力が供給される。したがって、無線通信タグ104には電池、バッテリ等の電源が不要とされている。
通信装置102は、トナーカートリッジ56の無線通信タグ104と通信可能となると、無線通信タグ104のEPROM120に記録されているデータを読み込み、トナー色の確認、あるいは、トナーカートリッジ56の使用状態を判断するなどのトナーカートリッジ56の管理を行う。
また、通信装置102のCPU124は、EPROM120に書き込まれているデータに変更があると、EPROM120に記録するデータを出力する。無線通信タグ104のCPU112は、受信したデータをEPROM120に書き込むことにより、通信装置102から送信されたデータに基づいてEPROM120に記録しているデータの更新を行う。
一方、通信装置102に設けているインターフェイス回路134には、カラーレーザープリンタ11の作動の制御及び作動状況を管理する図示しないコントローラに接続している。なお、このコントローラとしては、カラーレーザープリンタ11の制御及び作動状況に応じた各種のパラメータのカウントを行うことによりカラーレーザープリンタ11の作動状況を管理する従来公知の一般的構成を適用でき、本実施の形態では、詳細な説明を省略する。
通信装置102のCPU124には、インターフェイス回路134を介して、カラーレーザープリンタ11のコントローラから、各トナーカートリッジ56の使用状況が入力されるようになっており、通信装置102のCPU124は、この入力データに基づいて、各トナーカートリッジ56の無線通信タグ104に設けているEPROM120に、使用状況に関するデータを書き込むようにし、無線通信タグ104に書き込まれている情報からトナーカートリッジ56の寿命等の判定が可能となるようにしている。
カラーレーザープリンタ11では、画像データに基づいた画像を記録紙P(図1参照)に形成するプリント処理を行うごとに、トナーカートリッジ56(図5参照)のそれぞれに対して、総プリント枚数、高解像度プリント枚数、標準サイズプリント枚数、大サイズプリント枚数、両面プリント枚数等をカウントし、このカウント値を通信装置102へ出力する。
通信装置102は、これらのカウント値をRAM128に格納し、無線通信タグ104との間で、通信を行うことにより、これらの情報を無線通信タグ104へ出力する。
無線通信タグ104に設けているCPU112は、これらの情報をカートリッジの使用情報としてEPROM120に書き込むようにしている。
図8(A)には、無線通信タグ104に設けているEPROM120上のメモリマップの一例を示しており、EPROM120には、カラーレーザープリンタ11のコントローラが使用するコントローラフリーエリア、プリント枚数の総合計が記録される総プリント枚数カウンタ、高解像度でプリントされた枚数が記録される高解像度プリント枚数カウンタ、例えば、A4サイズ等の標準サイズでのプリント枚数が記録される標準サイズプリント枚数カウンタ、標準サイズより大きいサイズでプリントした枚数が記録される大サイズプリント枚数カウンタ、両面プリントした枚数が記録される両面プリント枚数カウンタとなるエリアが順に設けられている。
また、EPROM120には、各カウンタエリアに連続して、トナーカートリッジ56の寿命を判定するためのカウント値である寿命閾値、トナーカートリッジ56が装着されたカラーレーザープリンタ11に設定されている識別コードであるプリンタコード、トナーカートリッジ56の総合的な寿命情報であるカートリッジ状態情報コードが記録されるエリアが設けられ、トナーの残り量のカウント値を記録するトナー量カウンタとなるエリアが設けられている。
更に、EPROM120には、トナーカートリッジ56に充填されているトナーの色情報である色情報コード、トナーカートリッジ56のシリアル番号であるシリアルナンバー、トナーの種類等を表すカートリッジの種類コード、生産工場の管理用コードである生産工場管理コードを記録するエリアが設けられ、このあとに、そのトナーカートリッジ56で発生したエラー履歴を記録するエラー履歴記録エリアが設けられている.
通信装置102に設けているCPU124は、無線通信タグ104と通信を行うことにより、トナーカートリッジ56やトナーカートリッジ56内に充填しているトナー等を識別する情報と共に、トナーカートリッジ56の使用状況に関する情報、状態情報等を読み込むことにより、トナーが不足していないかなどのトナー残量の確認、トナーカートリッジ56が寿命に達していないか等の寿命確認等を行い、適正なプリント処理が可能な状態であるかを、カラーレーザープリンタ11のコントローラへ出力するようにしている。
一方、通信装置102に設けているCPU124には、通信タグ104のそれぞれと通信を行って、EPROM120に書き込む情報を送信するときに、予め設定している優先順位に基づいて送信するようになっている。
図8(B)には、優先順位の一例を示しており、この優先順位は、例えば、通信装置102のROM126に記録されている。通信装置102のCPU124は、RAM128に格納した複数のデータを送信するときに、この優先順位に基づいて、優先順位の高いデータから送信するようにしている。
すなわち、カラーレーザープリンタ11に設けている通信システム100では、通信装置102から無線通信タグ104に、EPROM120に書き込む情報を送信するときに、トナーカートリッジ56の状態情報を最優先として、トナーカートリッジ10の状態情報を送信した後に、カラーレーザープリンタ11のコントローラで使用する情報、トナーカートリッジ56の使用状況を示す各カウント値を送信し、これらの情報の送信後に、トナーカートリッジ56で発生したエラー履歴、トナーカートリッジ56やトナーカートリッジ56を使用したカラーレーザープリンタ等に関する情報を送信するようにしている。
無線通信タグ104に設けているCPU112は、通信装置102から送信された情報を受信するごとに、受信した情報を予め設定しているEPROM120上のエリアに書き込むようにしている。
さて、図2に示すように、カラーレーザープリンタ11に設けている通信装置102の通信装置側アンテナ136は、現像位置G1(図3参照)から移動した直後の位置G2(図3参照)の現像器54のトナーカートリッジ56の無線通信タグ104(のタグ側アンテナ108)と対向するようにカラーレーザープリンタ11の筐体(図示省略)などに取り付けられており、この位置G2の現像器54のトナーカートリッジ56の無線通信タグ104と通信可能である。
なお、前述したように、無線通信タグ104への電力供給は電磁誘導により行い、かつ電磁誘導により無線通信タグ104に供給される微弱電力を用いて電波通信を確実に行うためには、通信装置102の通信装置側アンテナ136と無線通信タグ104のタグ側アンテナ108との間隔を十分に小さくする必要がある。
したがって、無線通信タグ104と通信装置側アンテナ136との通信可能な範囲は非常に狭く、この位置G2の現像器54のトナーカートリッジ56の無線通信タグ104以外の位置(現像位置G1、位置G3、位置G4)の各現像器54のトナーカートリッジ56の無線通信タグ104と通信装置側アンテナ136とは通信可能な範囲外となり、通信はできない。また、混信することもない。
つぎに、第1実施形態のカラーレーザープリンタ11の作用について説明する。
図2に示すように、4つの現像器54Y、54M、54C、54Kが装着された回転体52を回転させ、各現像器54を順次、感光体ドラム20の現像位置G1(図3参照)に移動し、感光体ドラム20に形成された潜像を現像する。
そして、現像位置G1の現像器54が現像中に、現像位置G1から移動した直後の位置G2の現像器54のトナーカートリッジ56の無線通信タグ104と通信装置側アンテナ136とで通信を行う。
現像位置G1にある現像器54による感光体の現像が終了すると、次の現像器54で感光体ドラム20の現像を行うため、回転体52が回転する。いままで現像位置G1にあった現像器54は、現像位置G1から位置G2に移動する。そして、この現像位置G1から位置G2に移動してきた現像器54のトナーカートリッジ56の無線通信タグ104と通信装置側アンテナ136とで通信を行う。
このように、順次、トナーカートリッジ56の無線通信タグ104と通信装置側アンテナ136との通信を行っていく。(図7の矢印F参考)。
したがって、無線通信タグ104の数(本実施形態では4つ)より少ない通信装置側アンテナ136の数(本実施形態では1つ)で通信できる。つまり、低コストで無線通信タグ104と通信装置側アンテナ136との通信が行える。
なお、前述したように、通信装置102の通信装置側アンテナ136と無線通信タグ104のタグ側アンテナ108とは、互いに略平行な状態、あるいは、僅かに傾いた状態で対向させると共に、通信装置側アンテナ136とタグ側アンテナ108との間隔を十分に小さくする必要ある。
本実施形態のカラーレーザープリンタ11では、無線通信タグ104は、回転式現像装置50の現像器54のトナーカートリッジ56に取り付けられている。よって、無線通信タグ104は所定の回転軌道を移動する。つまり、この回転軌道上を移動する無線通信タグ104と通信装置側アンテナ136とは、常に互いに略平行な状態、あるいは、僅かに傾いた状態で対向し、その間隔は十分に小さく一定となる。
また、感光体ドラム20の現像を行うため、現像器54の現像ローラ60は、感光体ドラム20と対向する位置に高精度に位置決めされて止まり固定される。このため、回転式現像装置50の回転体52に装着された各現像器54(現像位置G1の現像器54とその他の位置G2、G3、G4のすべての現像器54(図3参照))は、所定の位置に高精度に位置決めされて止まり固定される。
つまり、トナーカートリッジ56の無線通信タグ104は所定の位置に高精度に位置決めされるので、無線通信タグ104(のタグ側アンテナ108)は通信装置側アンテナ136と対向する位置に高精度に位置決めされて止まる。
このように、上述した通信装置側アンテナ136とタグ側アンテナ108との位置関係が確保され、無線通信タグ104と通信装置側アンテナ136との通信が安定して行える。
また、前述したように、感光体ドラム20の現像の際には、現像ローラ60に現像バイアスとして直流バイアス電圧の上に交流バイアス電圧を重ねた高圧の電圧を印加する。よって、現像位置G1近傍にはノイズが多い。しかし、本実施形態では、感光体ドラムの現像位置G1以外にある、現像位置G1から移動した直後の位置G2の現像器54のトナーカートリッジ56の無線通信タグ104と通信している。よって、ノイズ発生源である現像位置G1にある現像器54から離れているのでノイズの影響は少ない。したがって、安定して通信が行われる。
なお、更にノイズの影響を少なくするためには、現像が行われていないときに通信を行うようにすれば良い。
さて、最後に現像を行った現像器54は、現像が終了した時点では現像位置G1にあるが、次の現像器54で現像を行うために、回転体52を回転させ現像器54を移動させる必要はない。しかし、この現像位置G1には通信可能な通信装置側アンテナ136は配置されていない。よって、現像終了後に、無線通信タグ104と通信装置側アンテナ136とが通信可能な位置に移動、すなわち回転体52を回転させて現像位置G1から位置G2に移動する。そして、最後に現像を行った現像器54のトナーカートリッジ56の無線通信タグ104と通信装置側アンテナ136とで通信を行う。
したがって、最後に現像を行った現像器54のトナーカートリッジ56の無線通信タグ104と通信装置側アンテナ136との通信は、現像位置G1から位置G2への最小限の移動(回転体52を1/4回転させるだけ)ですむ。
なお、上記説明では、現像した後に通信をおこなっているが、これに限定されない。例えば、カラーレーザープリンタ11の電源スイッチ(図示省略)がオンされたとき、トナーカートリッジ56を交換したとき、所定の時間間隔などの予め設定したタイミングなどで、通信を行うこともある。
つぎに、本発明に係る第2実施形態のカラーレーザープリンタについて説明する。なお、第1実施形態で説明した部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
第1実施形態のカラーレーザープリンタ11の通信装置側アンテナ136は、現像位置G1から移動した直後の位置G2の現像器54のトナーカートリッジ56の無線通信タグ104と通信可能な位置に配置されていた(図2、図3参照参照)。これに対し、図9に示すように第2実施形態のカラーレーザープリンタ12の通信装置側アンテナ136は、現像位置G1から最も離れた位置G3(図3参照)の現像器54のトナーカートリッジ56の無線通信タグ104と通信可能な位置に配置されている。
つぎに、第2実施形態のカラーレーザープリンタ12の作用について説明する。
ノイズ発生源である現像位置G1の現像器54から最も遠い位置G3の現像器54は、ノイズの影響が最も少ない。したがって、より安定した通信が行われる。
つぎに、本発明に係る第3実施形態のカラーレーザープリンタについて説明する。なお、第1実施形態で説明した部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図10に示すように第3実施形態のカラーレーザープリンタ13の通信装置側アンテナ136は、現像位置G1の現像器54のトナーカートリッジ56の無線通信タグ104と通信可能な位置に配置されている。
つぎに、第3実施形態のカラーレーザープリンタ13の作用について説明する。
最後に現像を行った現像器54は、現像が終了した時点では現像位置G1にある。そして、この現像位置G1の現像器54のトナーカートリッジ56の無線通信タグ104と通信可能な位置に通信装置側アンテナ136が配置されている。したがって、現像終了後に、通信可能な位置に回転体52を回転させ現像器54を移動する必要がない。
更に、現像を行っている間に通信することで、リアルタイムで無線通信タグ104のEPROM120の情報を更新できる。
なお、前述したように現像位置G1にある現像器54は現像の際、ノイズを発生し、このノイズで通信不良となる懸念がある。しかし、現像を行っていないときに通信を行うことで、通信不良を解消できる。
また、現像中であっても、ノイズに対して強い通信システム、例えば、ノイズをシールドする機構を備えることで、通信不良を解消できる。
あるいは、上述したような、現像ローラ60に現像バイアスとして直流バイアス電圧の上に交流バイアス電圧を重ねた高圧の電圧を印加する現像方式と異なる現像方式、例えば、現像バイアスとして直流バイアス電圧のみを印加する現像方式であれば、現像の際にノイズがあまり発生しないので、現像中であっても通信不良は発生しない。
つぎに、本発明に係る第4実施形態のカラーレーザープリンタについて説明する。なお、第1実施形態で説明した部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する
図11に示すように、第4実施形態のカラーレーザープリンタ14の通信装置側アンテナ136は、回転体52の側板80の取出口82の近傍(図4参照)、すなわち、トナーカートリッジ56を交換する位置G4の現像器54のトナーカートリッジ56の無線通信タグ104と通信可能な位置に配置されている。
つぎに、第4実施形態のカラーレーザープリンタ14の作用について説明する。
トナーカートリッジ56を装着直後にトナーカートリッジ56内に充填しているトナー等を識別する情報と共に、トナーカートリッジ56の使用状況に関する情報、状態情報等を読み込める。
したがって、トナーカートリッジ56のトナー色の確認(間違ったトナー色のトナーカートリッジ56が装着されていないかの確認)、トナーが不足していないか等のトナー残量の確認等をトナーカートリッジ56を装着直後に行える。よって、適正なトナーカートリッジ56でない場合、トナーカートリッジ56を装着直後に、ユーザーにその旨を伝える警告を行える。
あるいは、トナーカートリッジ56の装着が不完全で無線通信タグ104と通信装置側アンテナ136との通信が行えなかった場合、通信不良である情報をもとに、ユーザーに装着が不完全である旨を伝える警告を行える。
なお、本実施形態も、通信装置側アンテナ136は、ノイズ発生源である現像位置G1にある現像器54から離れているのノイズの影響は少ない。したがって、安定して通信が行われる。
つぎに、本発明に係る第5実施形態のカラーレーザープリンタについて説明する。なお、第1実施形態で説明した部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図12に示すように、第5実施形態のカラーレーザープリンタ15の通信装置側アンテナ136は、第1実施形態で説明した位置G2の現像器54のトナーカートリッジ56の無線通信タグ104と、第4実施形態で説明した位置G4の現像器54のトナーカートリッジ56の無線通信タグ104と、通信可能な位置にそれぞれ通信装置側アンテナ136が配置されている。(合計二つの通信装置側アンテナ136が配置されている)。
つぎに、第5実施形態のカラーレーザープリンタ15の作用について説明する。
第1実施形態及び第4実施形態で説明した二つの作用を奏すが、更に、下記の作用も奏す。
現像後以外に通信を行う場合、例えば、電源をオンしたときに全てのトナーカートリッジ56の無線通信タグ104と通信装置側アンテナ136との通信を行う場合、通信装置側アンテナ136が一つである場合、回転体52を1回転させる必要があるが、本実施形態のように通信装置側アンテナ136を2つ配置すると、1/2回転で良い。
尚、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではない。
例えば、回転式現像装置50は現像器54を4つ備えていたが、これに限定されない。現像器54を5つ以上備えていてもよいし、3つ、又は2つであっても良い。また、通信装置側アンテナ136も3つ以上(ただし、無線通信タグ104の数以下)備えていても良い。
また、例えば、第1から第5実施形態のいずれも、回転体52を回転させ、現像器54が感光体ドラム20の現像位置G1となると、無線通信タグ104と通信装置側アンテナ136とが通信可能な位置となったが、これに限定されない。
通信装置側アンテナ136の配置位置は任意で良い。そして、この任意の位置で無線通信タグ104が通信装置側アンテナ136の通信範囲の対向する位置に止まるように、回転式現像装置50に位置決め機構を設ければ良い。
あるいは、情報の送受信が非常に短時間で行える通信システムである場合、無線通信タグ104が通信装置側アンテナ136に対向する位置に止まって固定されなくても、無線通信タグを通信装置側アンテナ上を通過させるだけで送受信できる。よって、このような場合は、位置決め機構は不要となる。
要は、回転体52を回転させて現像器54を移動し、無線通信タグ104を通信装置側アンテナ136の通信範囲の対向する位置とすることで通信可能とし、無線通信タグ104の数(トナーカートリッジ56の数)より少ない通信装置側アンテナ136の数で無線通信タグ104と通信する構成とすれば良い。
また、無線通信タグ104には、記憶媒体としてEPROM120を備えていたが、これに限定されない。その他の書換え可能な不揮発性メモリーであっても良い。あるいは、不揮発性メモリー以外のその他の記憶媒体であっても良い。
また、例えば、トナーカートリッジ56のみ交換する構成であったが、これに限定されない。トナーカートリッジ56を含む現像器54全体が交換可能な構成となっていても良い。
また、例えば、トナーカートリッジ56と現像器本体58とが一体となって現像器54が構成されていたが、これに限定されない。例えば、現像器本体58とトナーカートリッジ54とが、別体となって回転体に設けられ、トナーカートリッジ54は回転体に対し着脱可能であってもよい。また、例えば、現像器本体58とトナーカートリッジ54とは離れていても良い。なお、現像器本体58とトナーカートリッジ56とが離れている場合は、現像器本体58とトナーカートリッジ56との間を、内部にトナーを搬送するオーガなどを備えたパイプで繋ぐなどして、トナーカートリッジ56から現像器本体58にトナーを供給すれば良い。