JP2005227554A - 感光性平版印刷版 - Google Patents

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Abstract

【課題】 レーザ光による描画に適し、スクリーン線数200線以上の高精細AMスクリーン印刷やFMスクリーン印刷、特にFMスクリーンを使用した中間調の平網ムラの均一性が良好な感光性平版印刷版を提供すること。
【解決手段】 支持体上に、重合性感光層を少なくとも1層有し、レーザで露光するネガ型の感光性平版印刷版において、水性アルカリ現像液を使用する自動現像機の現像浴に現像ブラシを設置し、前記現像ブラシを前記感光性平版印刷版の表面と接触させて現像した場合のレーザ主走査方向の細線の線幅Wμmと、前記現像ブラシを外して現像した場合の主走査方向の細線の線幅Wμmの差W−Wが、5μm以下であることを特徴とする感光性平版印刷版。
【選択図】 なし

Description

本発明は感光性平版印刷版に関し、特にレーザ光による描画に適し、スクリーン線数200線以上の高精細AMスクリーン印刷やFMスクリーン印刷に適した感光性平版印刷版に関する。
従来、平版印刷版としては、親水性表面を有する支持体上に感光性樹脂層を設けた構成を有し、その製版方法として、通常は、リスフィルムを介して面露光(マスク露光)した後、非画像部を現像液により除去することにより所望の印刷版を得ていた。しかし近年のデジタル化技術により、レーザ光のような指向性の高い光をデジタル化された画像情報にしたがって版面に走査することで、リスフィルムを介することなく直接版面に露光処理を行うコンピュータートゥプレート(CTP)技術が開発され、またこれに適応した感光性平版印刷版が開発されている。
このようなレーザ光による露光に適した感光性平版印刷版として、重合性感光層を用いた感光性平版印刷版を挙げることができる。重合性感光層は重合開始剤または重合開始系(以下、単に開始剤または開始系ともいう)を選択することで、他の従来の感光層に比べ高感度化が容易であるためである。
しかしながら、上記のような感光性平版印刷版はレーザ光で描画するため、画像の端部がレーザ光のエネルギー分布の形状に依存し、露光量不足にともなう重合不十分な領域が形成されてしまう。そのため、画像端部のシャープネスが損なわれ、解像度の低下を招いていた。また、このような重合不十分な画像端部は、現像処理工程における現像液のアルカリ濃度や現像ブラシの状態により除去不良が生じ、製版された印刷版の網点面積の面内ばらつきが大きくなっていた。
さらに、このような印刷版は支持体として、親水性を確保するために、電解処理やブラシ処理などにより表面に凹凸を形成した支持体を使用するため、レーザ露光時の反射光の散乱によりさらに画像品質、シャープネスが損なわれ、シャドウ部の再現性が大きく低下する。
一方で、近年、上記CTP技術に於いて高精細AMスクリーン印刷やFMスクリーン印刷の要求が高まってきており、平版印刷原版の解像度が重要な性能となってきた。
FM(Frequency Modulation)スクリーンとは、20ミクロン程度の微小な網点を、スクリーン角度や線数に関係なく、ランダムに配置し、単位面積あたりの網点密度で濃度諧調を表現するものである。このFMスクリーン印刷物の特徴としては、干渉モアレやロゼッタパターンが発生しない、50%近傍の中間調部でのトーンジャンプが発生しない、網点が小さい為、網点同士の重なりが少なくなり、再現される色が鮮やかに見えるなどがある。
FMスクリーンに対して、ある角度をなして規則的に網点を配列し、単位面積辺りの網点の大きさで濃度諧調を表現するものをAM(Amplitude Modulation)スクリーンという。日本におけるAMスクリーンの線数は1インチあたり175線である。これに対して、一般的に200線以上のスクリーン線数を使用するものが高精細といわれている。
高精細印刷物の特徴としては、モアレやロゼッタパターンの減少、画像の質感の向上、実存感および細部の再現性向上等がある。
しかしながら、先の重合性感光層を用いた平版印刷版原版のようなシャドウ部の再現性が低下するような感光性材料は、FMスクリーンや高精細AMスクリーン印刷に適した印刷版を提供する為には、極めて微小な網点の再現が出来ず、使用することが難しかった。
また、特許文献1(特開2003−43703号公報)には、支持体上に、側鎖にスルホン酸基を持つ構成単位を有する高分子化合物を含有する中間層を設け、その上に重合性感光層を設けた感光性平版印刷版が開示されているが、高精細AMスクリーン印刷やFMスクリーン印刷に適した版材としてはまだ十分なものではなく、特にFMスクリーンでの平網のムラが激しく、FMスクリーンを使用することが困難であった。
特開2003−43703号公報
本発明の目的は、レーザ光による描画に適し、スクリーン線数200線以上の高精細AMスクリーン印刷やFMスクリーン印刷、特にFMスクリーンを使用した中間調の平網ムラの均一性が良好な感光性平版印刷版を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討した結果、下記構成により前記目的を達成することを見出した。
即ち、本発明は以下の通りである。
(1)支持体上に、重合性感光層を少なくとも1層有し、レーザで露光する感光性平版印刷版において、水性アルカリ現像液を使用する自動現像機の現像浴に現像ブラシを設置し、前記現像ブラシを前記感光性平版印刷版の表面と接触させて現像した場合のレーザ主走査方向の細線の線幅Wμmと、前記現像ブラシを外して現像した場合の主走査方向の細線の線幅Wμmの差W−Wが、5μm以下であることを特徴とする、感光性平版印刷版。
また、本発明の好ましい態様を以下に示す。
(2)前記感光層が、下記成分(A)、(B)および(C)を含有してなるものであることを特徴とする前記(1)記載の感光性平版印刷版。
(A)360nmから450nmの波長域に吸収極大を持つ増感色素、
(B)重合開始剤、および
(C)エチレン性不飽和二重結合を有する付加重合性化合物。
(3)前記感光層が、下記成分(A)、(B)、(C)および(D)を含有してなるものであり、さらに成分(C)と成分(D)との質量比が、(C)/(D)として、1.5以下であることを特徴とする前記(1)記載の感光性平版印刷版。
(A)360nmから450nmの波長域に吸収極大を持つ増感色素、
(B)重合開始剤、
(C)エチレン性不飽和二重結合を有する付加重合性化合物、および
(D)バインダーポリマー。
本発明によれば、レーザ光による描画に適し、スクリーン線数200線以上の高精細AMスクリーン印刷やFMスクリーン印刷、特にFMスクリーンを使用した中間調の平網ムラの均一性が良好な感光性平版印刷版が提供される。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
[線幅]
本発明では、前記のように、現像ブラシ有り無しで現像した時の細線の線幅の差W−Wが5μm以下であることを特徴としている
はじめに、感光性平版印刷版の線幅の計測方法について説明する。ここでいう線幅(WまたはW)は、露光するプレートセッターのビーム径や解像度、出力など、プレートセッターの設定条件により決定されるものである。
本発明における、線幅の計測においては、現在プレートセッターの解像度として一般的である、2000dpiから3000dpiに相当する約10μm前後の半値幅を有するレーザビーム光を走査し、1本(以下1ピクセル線という)ないし2本のビームを解像度に相当するピッチで並べて露光した線(以下2ピクセル線という)を使用することが望ましい。
また、レーザの出力は、使用する版剤・光源により異なるが、感光性平版印刷版が現像ブラシをつけた状態の現像機で現像した場合に、ベタ部の画像濃度が90%以上確実にのこる露光エネルギー、更に望ましくは95%以上残る露光エネルギー以上のエネルギーで露光する。
こうして露光した製版印刷版原版を、所定の自動現像機を使用し、現像浴にブラシを取り付けた状態と外した状態で、現像して得られた、平版印刷版の1ピクセル線または2ピクセル線を、光学顕微鏡、マイクロスコープ、あるいは、電子顕微鏡などを使用し拡大写真を撮影し、その再現された線幅を計測する。
本発明において、線幅の差W−Wは5μm以下であるが、4.5μm以下が好ましい。
なお、本発明において使用する現像ブラシ部材としえは、公知のPS版自動現像機で使用されているブラシであれば、どのような材質、形状のものでも使用できる。より好ましくは、特開2001−5194号公報または、特開2001−133990号公報に記載されている形状あるいは製造方法により作成されたブラシを使用することが望ましい。
[感光性平版印刷版]
本発明で使用する、360nmから450nmの波長域に分光感度を有する感光性平版印刷版(平版印刷版原版)について、その構成を順次説明する。
〔支持体〕
最初に、本発明で使用する感光性平版印刷版の支持体について説明する。
本発明で使用され得る支持体は、表面が親水性であれば如何なるものでも使用され得るが、寸度的に安定な板状物が好ましく、例えば、紙、プラスチック(例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等)がラミネートされた紙、また、例えばアルミニウム(アルミニウム合金も含む。)、亜鉛、銅等のような金属またはその合金(例えばケイ素、銅、マンガン、マグネシウム、クロム、亜鉛、鉛、ビスマス、ニッケルとの合金)の板、更に、例えば二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、酪酸酢酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール等のようなプラスチックのフィルム、上記の如き金属または合金がラミネートもしくは蒸着された紙もしくはプラスチックフィルム等が挙げられる。これらの支持体のうち、アルミニウム板は寸度的に著しく安定であり、しかも安価であるので特に好ましい。更に、特公昭48−18327号公報に記載されているようなポリエチレンテレフタレートフィルム上にアルミニウムシートが結合された複合体シートも好ましい。通常その厚さは0.05mm〜1mm程度である。
また金属、特にアルミニウムの表面を有する支持体の場合には、後述する砂目立て処理、珪酸ソーダ、弗化ジルコニウム酸カリウム、燐酸塩等の水溶液への浸漬処理、あるいは陽極酸化処理等の表面処理がなされていることが好ましい。
[砂目立て処理]
砂目立て処理方法は、特開昭56−28893号公報に開示されているような機械的砂目立て、化学的エッチング、電解グレイン等がある。更に塩酸または硝酸電解液中で電気化学的に砂目立てする電気化学的砂目立て方法、およびアルミニウム表面を金属ワイヤーでひっかくワイヤーブラシグレイン法、研磨球と研磨剤でアルミニウム表面を砂目立てするボールグレイン法、ナイロンブラシと研磨剤で表面を砂目立てするブラシグレイン法のような機械的砂目立て法を用いることができ、上記砂目立て方法を単独あるいは組み合わせて用いることもできる。
その中でも本発明において有用に使用される表面粗さを作る方法は、塩酸または硝酸電解液中で化学的に砂目たてする電気化学的方法であり、適する電流密度は100C/dm2〜400C/dm2の範囲である。さらに具体的には、0.1〜50%の塩酸または硝酸を含む電解液中、温度20〜100℃、時間1秒〜30分、電流密度100C/dm2〜400C/dm2の条件で電解を行うことが好ましい。
このように砂目立て処理されたアルミニウム支持体は、酸またはアルカリにより化学的にエッチングされる。酸をエッチング剤として用いる場合は、微細構造を破壊するのに時間がかかり、工業的に本発明を適用するに際しては不利であるが、アルカリをエッチング剤として用いることにより改善できる。
本発明において好適に用いられるアルカリ剤は、苛性ソーダ、炭酸ソーダ、アルミン酸ソーダ、メタケイ酸ソーダ、リン酸ソーダ、水酸化カリウム、水酸化リチウム等が挙げられ、濃度と温度の好ましい範囲はそれぞれ1〜50%、20〜100℃であり、アルミニウムの溶解量が5〜20g/m3となるような条件が好ましい。
エッチングの後、表面に残留する汚れ(スマット)を除去するために酸洗いが行われる。用いられる酸としては、硝酸、硫酸、リン酸、クロム酸、フッ酸、ホウフッ化水素酸等が挙げられる。特に電気化学的粗面化処理後のスマット除去処理方法としては、好ましくは特開昭53−12739号公報に記載されているような50〜90℃の温度の15〜65質量%の硫酸と接触させる方法、および、特公昭48−28123号公報に記載されているアルカリエッチングする方法が挙げられる。
尚、本発明において好ましいアルミニウム支持体の表面粗さ(Ra)は、0.3〜0.7μmである。
[陽極酸化処理]
以上のようにして処理されたアルミニウム支持体は、さらに陽極酸化処理が施される。
陽極酸化処理は、当該技術分野において従来より行われている方法で行うことができる。
具体的には、硫酸、リン酸、クロム酸、シュウ酸、スルファミン酸、ベンゼンスルフォン酸等あるいはこれらの二種以上を組み合わせて、水溶液または非水溶液中でアルミニウムに直流または交流を流すと、アルミニウム支持体表面に陽極酸化皮膜を形成することができる。
陽極酸化処理の条件は、使用される電解液によって種々変化するので一概に決定され得ないが、一般的には電解液の濃度が1〜80%、液温5〜70℃、電流密度0.5〜60アンペア/dm2、電圧1〜100V、電解時間10〜100秒の範囲が適当である。
これらの陽極酸化処理のうちでも英国特許第1,412,768号明細書に記載されている硫酸中で高電流密度で陽極酸化する方法、および、米国特許第3,511,661号明細書に記載されているリン酸を電解浴として陽極酸化する方法が特に好ましい。
本発明においては、陽極酸化皮膜は1〜10g/m2であることが好ましい。より好ましくは、1.5〜7g/m2であり、更に好ましくは、2〜5g/m2である。
更に、本発明においては、支持体は、砂目立て処理および陽極酸化後に、封孔処理を施されてもよい。かかる封孔処理は、熱水および無機塩または有機塩を含む熱水溶液への基
板の浸漬並びに水蒸気浴などによって行われる。また本発明で使用される支持体には、アルカリ金属珪酸塩によるシリケート処理以外の処理、たとえば弗化ジルコニウム酸カリウム、燐酸塩等の水溶液への浸漬処理などの表面処理が施されてもよい。
本発明においては、支持体(アルミニウムの場合には、上記の如く適宜表面処理を施されたアルミニウムが好ましい)上に、例えば感光性組成物からなる重合性感光層を塗工し、次いで保護層を塗工することで、感光性平版印刷版が形成されるが、重合性感光層を塗工する前に必要に応じて有機または無機の下塗層を設けてもよいし、特開平7−159983号公報に開示されているようなラジカルによって付加反応を起こし得る官能基を共有結合させたゾル−ゲル処理を施してもよい。
有機下塗層を形成する物質としては、水溶性の樹脂、例えばポリビニルホスホン酸、スルホン酸基を側鎖に有する重合体および共重合体、ポリアクリル酸、水溶性金属塩(例えば硼酸亜鉛)もしくは、黄色染料、アミン塩等が挙げられる。
更に具体的には、有機下塗層に用いられる有機化合物としては例えば、カルボキシメチルセルロース、デキストリン、アラビアガム、2−アミノエチルホスホン酸等のアミノ基を有するホスホン酸類、置換基を有してもよいフェニルホスホン酸、ナフチルホスホン酸、アルキルホスホン酸、グリセロホスホン酸、メチレンジホスホン酸およびエチレンジホスホン酸等の有機ホスホン酸、置換基を有してもよいフェニルリン酸、ナフチルリン酸、アルキルリン酸およびグリセロリン酸等の有機リン酸、置換基を有してもよいフェニルホスフィン酸、ナフチルホスフィン酸、アルキルホスフィン酸およびグリセロホスフィン酸等の有機ホスフィン酸、グリシンやβ−アラニン等のアミノ酸類、およびトリエタノールアミンの塩酸塩等のヒドロキシル基を有するアミンの塩酸塩等から選ばれるが、二種以上混合して用いてもよい。
この有機下塗層は次のような方法で設けることが出来る。即ち、水またはメタノール、エタノール、メチルエチルケトン等の有機溶剤もしくはそれらの混合溶剤に上記の有機化合物を溶解させた溶液を支持体上に塗布、乾燥して設ける方法と、水またはメタノール、エタノール、メチルエチルケトン等の有機溶剤もしくはそれらの混合溶剤に上記の有機化合物を溶解させた溶液に、支持体を浸漬して上記有機化合物を吸着させ、しかる後、水等によって洗浄、乾燥して有機下塗層を設ける方法である。前者の方法では、上記の有機化合物の0.005〜10質量%の濃度の溶液を種々の方法で塗布できる。例えば、バーコーター塗布、回転塗布、スプレー塗布、カーテン塗布等いずれの方法を用いてもよい。また、後者の方法では、溶液の濃度は0.01〜20質量%、好ましくは0.05〜5質量%であり、浸漬温度は20〜90℃、好ましくは25〜50℃であり、浸漬時間は0.1秒〜20分、好ましくは2秒〜1分である。
これに用いる溶液は、アンモニア、トリエチルアミン、水酸化カリウム等の塩基性物質や、塩酸、リン酸等の酸性物質によりpHを調節し、pH1〜12の範囲で使用することもできる。また、感光性平版印刷版の調子再現性改良のために、黄色染料を添加することもできる。
有機下塗層の乾燥後の被覆量は、2〜200mg/m2が適当であり、好ましくは5〜100mg/m2である。上記範囲内において十分な耐刷性が得られる。
また、無機下塗層に用いられる物質としては、酢酸コバルト、酢酸ニッケル、フッ化チタン酸カリウム等の無機塩等が挙げられ、この無機下塗り層の設け方は、上記した有機下塗層と同様である。
〔感光層〕
本発明で使用される感光性平版印刷版の感光層は、少なくとも360nmから450nmの波長域に分光感度を有する。好ましくは下記成分(A)〜(C)を含有して構成され
る感光性平版印刷版である。
(A)360nmから450nmの波長域に吸収極大を持つ増感色素、
(B)重合開始剤、好ましくはチタノセン化合物、および
(C)エチレン性不飽和二重結合を有する付加重合性化合物。
これらにつき、順次説明する。
〔(A)増感色素〕
本発明で使用される感光性平版印刷版に用いられる増感色素は360nmから450nmの波長域に吸収極大を持つ増感色素である。この様な増感色素としては、例えば、下記一般式(2)に示されるメロシアニン色素類、下記一般式(3)で示されるベンゾピラン類、クマリン類、下記一般式(4)で表される芳香族ケトン類、下記一般式(5)で表されるアントラセン類、等を挙げることができる。
Figure 2005227554
(式中、AはS原子もしくは、NR6を表し、R6は一価の非金属原子団を表し、Yは隣接するAおよび、隣接炭素原子と共同して色素の塩基性核を形成する非金属原子団を表し、X1、X2はそれぞれ独立に、一価の非金属原子団を表し、X1、X2は互いに結合して色素の酸性核を形成してもよい。)
Figure 2005227554
(式中、=Zは、カルボニル基、チオカルボニル基、イミノ基または上記部分構造式(1')で表されるアルキリデン基を表し、X1、X2は一般式(2)と同義であり、R7〜R12はそれぞれ独立に一価の非金属原子団を表す。)
Figure 2005227554
(式中Ar3は、置換基を有していてもよい芳香族基またはヘテロ芳香族基を表し、R13は一価の非金属原子団を表す。より好ましいR13は、芳香族基またはヘテロ芳香族基であって、Ar3とR13が互いに結合して環を形成してもよい。)
Figure 2005227554
(式中、X3、X4、R14〜R21はそれぞれ独立に、1価の非金属原子団を表し、より好ましいX3、X4はハメットの置換基定数が負の電子供与性基である。)
一般式(2)から(5)における、X1からX4、R6からR21で表される一価の非金属原子団の好ましい例としては、水素原子、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、エイコシル基、イソプロピル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、1−メチルブチル基、イソヘキシル基、2−エチルヘキシル基、2−メチルヘキシル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、2−ノルボルニル基、クロロメチル基、ブロモメチル基、2−クロロエチル基、トリフルオロメチル基、メトキシメチル基、メトキシエトキシエチル基、アリルオキシメチル基、フェノキシメチル基、メチルチオメチル基、トリルチオメチル基、エチルアミノエチル基、ジエチルアミノプロピル基、モルホリノプロピル基、アセチルオキシメチル基、ベンゾイルオキシメチル基、N−シクロヘキシルカルバモイルオキシエチル基、N−フェニルカルバモイルオキシエチル基、アセチルアミノエチル基、N−メチルベンゾイルアミノプロピル基、2−オキソエチル基、2−オキソプロピル基、カルボキシプロピル基、メトキシカルボニルエチル基、アリルオキシカルボニルブチル基、クロロフェノキシカルボニルメチル基、カルバモイルメチル基、N−メチルカルバモイルエチル基、N,N−ジプロピルカルバモイルメチル基、N−(メトキシフェニル)カルバモイルエチル基、N−メチル−N−(スルホフェニル)カルバモイルメチル基、スルホブチル基、スルホナトブチル基、スルファモイルブチル基、N−エチルスルファモイルメチル基、N,N−ジプロピルスルファモイルプロピル基、N−トリルスルファモイルプロピル基、N−メチル−N−(ホスフォノフェニル)スルファモイルオクチル基、ホスフォノブチル基、ホスフォナトヘキシル基、ジエチルホスフ
ォノブチル基、ジフェニルホスフォノプロピル基、メチルホスフォノブチル基、メチルホスフォナトブチル基、トリルホスフォノヘキシル基、トリルホスフォナトヘキシル基、ホスフォノオキシプロピル基、ホスフォナトオキシブチル基、ベンジル基、フェネチル基、α−メチルベンジル基、1−メチル−1−フェニルエチル基、p−メチルベンジル基、シンナミル基、アリル基、1−プロペニルメチル基、2−ブテニル基、2−メチルアリル基、2−メチルプロペニルメチル基、2−プロピニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基等)、アリール基(例えば、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、クメニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、クロロメチルフェニル基、ヒドロキシフェニル基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、フェノキシフェニル基、アセトキシフェニル基、ベンゾイロキシフェニル基、メチルチオフェニル基、フェニルチオフェニル基、メチルアミノフェニル基、ジメチルアミノフェニル基、アセチルアミノフェニル基、カルボキシフェニル基、メトキシカルボニルフェニル基、エトキシフェニルカルボニル基、フェノキシカルボニルフェニル基、N−フェニルカルバモイルフェニル基、フェニル基、シアノフェニル基、スルホフェニル基、スルホナトフェニル基、ホスフォノフェニル基、ホスフォナトフェニル基等)、ヘテロアリール基(例えば、チオフェン、チアスレン、フラン、ピラン、イソベンゾフラン、クロメン、キサンテン、フェノキサジン、ピロール、ピラゾール、イソチアゾール、イソオキサゾール、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、インドリジン、イソインドリジン、インドイール、インダゾール、プリン、キノリジン、イソキノリン、フタラジン、ナフチリジン、キナゾリン、シノリン、プテリジン、カルバゾール、カルボリン、フェナンスリン、アクリジン、ペリミジン、フェナンスロリン、フタラジン、フェナルザジン、フェノキサジン、フラザン、フェノキサジン等)、アルケニル基(例えばビニル基、1−プロペニル基、1−ブテニル基、シンナミル基、2−クロロ−1−エテニル基、等)、アルキニル基(例えば、エチニル基、1−プロピニル基、1−ブチニル基、トリメチルシリルエチニル基等)、ハロゲン原子(−F、−Br、−Cl、−I)、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルジチオ基、アリールジチオ基、アミノ基、N−アルキルアミノ基、N,N−ジアルキルアミノ基、N−アリールアミノ基、N,N−ジアリールアミノ基、N−アルキル−N−アリールアミノ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、N−アルキルカルバモイルオキシ基、N−アリールカルバモイルオキシ基、N,N−ジアルキルカルバモイルオキシ基、N,N−ジアリールカルバモイルオキシ基、N−アルキル−N−アリールカルバモイルオキシ基、アルキルスルホキシ基、アリールスルホキシ基、アシルチオ基、アシルアミノ基、N−アルキルアシルアミノ基、N−アリールアシルアミノ基、ウレイド基、N′−アルキルウレイド基、N′,N′−ジアルキルウレイド基、N′−アリールウレイド基、N′,N′−ジアリールウレイド基、N′−アルキル−N′−アリールウレイド基、N−アルキルウレイド基、N−アリールウレイド基、N′−アルキル−N−アルキルウレイド基、N′−アルキル−N−アリールウレイド基、N′,N′−ジアルキル−N−アルキルウレイド基、N′,N′−ジアルキル−N−アリールウレイド基、N′−アリール−N−アルキルウレイド基、N′−アリール−N−アリールウレイド基、N′,N′−ジアリール−N−アルキルウレイド基、N′,N′−ジアリール−N−アリールウレイド基、N′−アルキル−N′−アリール−N−アルキルウレイド基、N′−アルキル−N′−アリール−N−アリールウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリーロキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−アルコキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−アリーロキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アルコキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アリーロキシカルボニルアミノ基、ホルミル基、アシル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、カルバモイル基、N−アルキルカルバモイル基、N,N−ジアルキルカルバモイル基、N−アリールカルバモイル基、N,N−ジアリールカルバモイル基、N−アルキル−N−アリールカルバモイル基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルホ基(−SO3H)およびその共役塩基基(以下、スルホナト基と称す)、アルコキシスルホニル基、アリー
ロキシスルホニル基、スルフィナモイル基、N−アルキルスルフィナモイル基、N,N−ジアルキルスルフィナモイル基、N−アリールスルフィナモイル基、N,N−ジアリールスルフィナモイル基、N−アルキル−N−アリールスルフィナモイル基、スルファモイル基、N−アルキルスルファモイル基、N,N−ジアルキルスルファモイル基、N−アリールスルファモイル基、N,N−ジアリールスルファモイル基、N−アルキル−N−アリールスルファモイル基、ホスフォノ基(−PO32)およびその共役塩基基(以下、ホスフォナト基と称す)、ジアルキルホスフォノ基(−PO3(alkyl) 2)、ジアリールホスフォノ基(−PO3 (aryl) 2)、アルキルアリールホスフォノ基(−PO3 (alkyl)(aryl))、モノアルキルホスフォノ基(−PO3H(alkyl))およびその共役塩基基(以後、アルキルホスフォナト基と称す)、モノアリールホスフォノ基(−PO3H(aryl))およびその共役塩基基(以後、アリールホスフォナト基と称す)、ホスフォノオキシ基(−OPO32)およびその共役塩基基(以後、ホスフォナトオキシ基と称す)、ジアルキルホスフォノオキシ基(−OPO3 (alkyl) 2)、ジアリールホスフォノオキシ基(−OPO3 (aryl) 2)、アルキルアリールホスフォノオキシ基(−OPO3 (alkyl)(aryl))、モノアルキルホスフォノオキシ基(−OPO3H(alkyl))およびその共役塩基基(以後、アルキルホスフォナトオキシ基と称す)、モノアリールホスフォノオキシ基(−OPO3H(aryl))およびその共役塩基基(以後、アリールフォスホナトオキシ基と称す)、シアノ基、ニトロ基、等が挙げられ、以上の置換基のうち、水素原子、アルキル基、アリール基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシル基が特に好ましい。
一般式(2)に於けるYが隣接するAおよび、隣接炭素原子と共同して形成する色素の塩基性核としては、5、6、7員の含窒素、あるいは含硫黄複素環が挙げられ、好ましくは5、6員の複素環がよい。
含窒素複素環の例としては例えば、L.G.Brooker et al., J. Am. Chem. Soc., 73, 5326-5358(1951).および参考文献に記載されるメロシアニン色素類における塩基性核を構成するものとして知られるものをいずれも好適に用いることができる。具体例としては、チアゾール類(例えば、チアゾール、4−メチルチアゾール、4ーフェニルチアゾール、5−メチルチアゾール、5−フェニルチアゾール、4,5−ジメチルチアゾール、4,5−ジフェニルチアゾール、4,5−ジ(p−メトキシフェニルチアゾール)、4−(2−チエニル)チアゾール、等)、ベンゾチアゾール類(例えば、ベンゾチアゾール、4−クロロベンゾチアゾール、5−クロロベンゾチアゾール、6−クロロベンゾチアゾール、7−クロロベンゾチアゾール、4−メチルベンゾチアゾール、5−メチルベンゾチアゾール、6−メチルベンゾチアゾール、5−ブロモベンゾチアゾール、4−フェニルベンゾチアゾール、5−フェニルベンゾチアゾール、4−メトキシベンゾチアゾール、5−メトキシベンゾチアゾール、6−メトキシベンゾチアゾール、5−ヨードベンゾチアゾール、6−ヨードベンゾチアゾール、4−エトキシベンゾチアゾール、5−エトキシベンゾチアゾール、テトラヒドロベンゾチアゾール、5,6−ジメトキシベンゾチアゾール、5,6−ジオキシメチレンベンゾチアゾール、5−ヒドロキシベンゾチアゾール、6−ヒドロキシベンゾチアゾール、6ージメチルアミノベンゾチアゾール、5−エトキシカルボニルベンゾチアゾール等)、ナフトチアゾール類(例えば、ナフト[1,2]チアゾール、ナフト[2,1]チアゾール、5−メトキシナフト[2,1]チアゾール、5−エトキシナフト[2,1]チアゾール、8−メトキシナフト[1,2]チアゾール、7−メトキシナフト[1,2]チアゾール等)、チアナフテノ−7’,6’,4,5−チアゾール類(例えば、4’−メトキシチアナフテノ−7’,6’,4,5−チアゾール等)、オキサゾール類(例えば、4−メチルオキサゾール、5−メチルオキサゾール、4−フェニルオキサゾール、4,5−ジフェニルオキサゾール、4−エチルオキサゾール、4,5−ジメチルオキサゾール、5−フェニルオキサゾール等)、ベンゾオキサゾール類(ベンゾオキサゾール、5−クロロベンゾオキサゾール、5−メチルベンゾオキサゾール、5−フェニルベンゾオキサゾール、6−メチルベンゾオキサゾール、5,6−ジメチルベンゾオキサゾール、4,
6−ジメチルベンゾオキサゾール、6−メトキシベンゾオキサゾール、5−メトキシベンゾオキサゾール、4−エトキシベンゾオキサゾール、5−クロロベンゾオキサゾール、6−メトキシベンゾオキサゾール、5−ヒドロキシベンゾオキサゾール、6−ヒドロキシベンゾオキサゾール等)、ナフトオキサゾール類(例えば、ナフト[1,2]オキサゾール、ナフト[2,1]オキサゾール等)、セレナゾール類(例えば、4−メチルセレナゾール、4−フェニルセレナゾール等)、ベンゾセレナゾール類(例えば、ベンゾセレナゾール、5−クロロベンゾセレナゾール、5−メトキシベンゾセレナゾール、5−ヒドロキシベンゾセレナゾール、テトラヒドロベンゾセレナゾール等)、ナフトセレナゾール類(例えば、ナフト[1,2]セレナゾール、ナフト[2,1]セレナゾール等)、チアゾリン類(例えば、チアゾリン、4−メチルチアゾリン等)、2−キノリン類(例えば、キノリン、3−メチルキノリン、5−メチルキノリン、7−メチルキノリン、8−メチルキノリン、6−クロロキノリン、8−クロロキノリン、6−メトキシキノリン、6−エトキシキノリン、6−ヒドロキシキノリン、8−ヒドロキシキノリン等)、4−キノリン類(例えば、キノリン、6−メトキシキノリン、7−メチルキノリン、8−メチルキノリン等)、1−イソキノリン類(例えば、イソキノリン、3,4−ジヒドロイソキノリン、等)、3−イソキノリン類(例えば、イソキノリン等)、ベンズイミダゾール類(例えば、1,3−ジエチルベンズイミダゾール、1−エチル−3−フェニルベンズイミダゾール等)、3,3−ジアルキルインドレニン類(例えば、3,3−ジメチルインドレニン、3,3,5,−トリメチルインドレニン、3,3,7,−トリメチルインドレニン等)、2−ピリジン類(例えば、ピリジン、5−メチルピリジン等)、4−ピリジン(例えば、ピリジン等)等を挙げることができる。
また、含硫黄複素環の例としては、例えば、特開平3−296759号公報記載の色素類におけるジチオール部分構造をあげることができる。
具体例としては、ベンゾジチオール類(例えば、ベンゾジチオール、5−t−ブチルベンゾジチオール、5−メチルベンゾジチオール等)、ナフトジチオール類(例えば、ナフト[1,2]ジチオール、ナフト[2,1]ジチオール等)、ジチオール類(例えば、4,5−ジメチルジチオール類、4−フェニルジチオール類、4−メトキシカルボニルジチオール類、4,5−ジメトキシカルボニルベンゾジチオール類、4,5−ジトリフルオロメチルジチオール、4,5−ジシアノジチオール、4−メトキシカルボニルメチルジチオール、4−カルボキシメチルジチオール等を挙げることができる。
以上、述べた複素環に関する説明に用いた記述は、便宜上、慣例上、複素環母骨格の名称を用いたが、増感色素の塩基性骨格部分構造をなす場合は例えばベンゾチアゾール骨格の場合は3-置換-2(3H)-benzothiazolylidene基のように、不飽和度を一つ下げたアルキリデン型の置換基形で導入される。
360nmから450nmの波長域に吸収極大を持つ増感色素のうち、高感度の観点からより好ましい色素は下記一般式(1)で表される色素である。
Figure 2005227554
(一般式(1)中、Aは置換基を有してもよい芳香族環またはヘテロ環を表し、Xは酸素原子、硫黄原子またはN−(R3)をあらわす。R1、R2およびR3は、それぞれ独立に、水素原子または一価の非金属原子団を表し、AとR1およびR2とR3はそれぞれ互いに、脂肪族性または芳香族性の環を形成するため結合してもよい。)
一般式(1)について更に詳しく説明する。R1、R2およびR3は、それぞれ独立に、水素原子または、一価の非金属原子団であり、好ましくは、置換もしくは非置換のアルキル基、置換もしくは非置換のヘテロアリール基、置換もしくは非置換のアルケニル基、置換もしくは非置換のアリール基、置換もしくは非置換の芳香族複素環残基、置換もしくは非置換のアルコキシ基、置換もしくは非置換のアルキルチオ基、ヒドロキシル基、ハロゲン原子を表す。
1、R2およびR3の好ましい例について具体的に述べる。好ましいアルキル基の例としては、炭素原子数が1から20までの直鎖状、分岐状、および環状のアルキル基を挙げることができ、その具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、エイコシル基、イソプロピル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、1−メチルブチル基、イソヘキシル基、2−エチルヘキシル基、2−メチルヘキシル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、2−ノルボルニル基を挙げることができる。これらの中では、炭素原子数1から12までの直鎖状、炭素原子数3から12までの分岐状、ならびに炭素原子数5から10までの環状のアルキル基がより好ましい。
置換アルキル基の置換基としては、水素を除く一価の非金属原子団が用いられ、好ましい例としては、ハロゲン原子(−F、−Br、−Cl、−I)、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルジチオ基、アリールジチオ基、アミノ基、N−アルキルアミノ基、N,N−ジアルキルアミノ基、N−アリールアミノ基、N,N−ジアリールアミノ基、N−アルキル−N−アリールアミノ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、N−アルキルカルバモイルオキシ基、N−アリールカルバモイルオキシ基、N,N−ジアルキルカルバモイルオキシ基、N,N−ジアリールカルバモイルオキシ基、N−アルキル−N−アリールカルバモイルオキシ基、アルキルスルホキシ基、アリールスルホキシ基、アシルチオ基、アシルアミノ基、N−アルキルアシルアミノ基、N−アリールアシルアミノ基、ウレイド基、N′−アルキルウレイド基、N′,N′−ジアルキルウレイド基、N′−アリールウレイド基、N′,N′−ジアリールウレイド基、N′−アルキル−N′−アリールウレイド基、N−アルキルウレイド基、N−アリールウレイド基、N′−アルキル−N−アルキルウレイド基、N′−アルキル−N−アリールウレイド基、N′,N′−ジアルキル−N−アルキルウレイド基、N′,N′−ジアルキル−N−アリールウレイド基、N′−アリール−N−アルキ
ルウレイド基、N′−アリール−N−アリールウレイド基、N′,N′−ジアリール−N−アルキルウレイド基、N′,N′−ジアリール−N−アリールウレイド基、N′−アルキル−N′−アリール−N−アルキルウレイド基、N′−アルキル−N′−アリール−N−アリールウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリーロキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−アルコキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−アリーロキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アルコキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アリーロキシカルボニルアミノ基、ホルミル基、アシル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、カルバモイル基、N−アルキルカルバモイル基、N,N−ジアルキルカルバモイル基、N−アリールカルバモイル基、N,N−ジアリールカルバモイル基、N−アルキル−N−アリールカルバモイル基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルホ基(−SO3H)およびその共役塩基基(以下、スルホナト基と称す)、アルコキシスルホニル基、アリーロキシスルホニル基、スルフィナモイル基、N−アルキルスルフィナモイル基、N,N−ジアルキルスルフィナモイル基、N−アリールスルフィナモイル基、N,N−ジアリールスルフィナモイル基、N−アルキル−N−アリールスルフィナモイル基、スルファモイル基、N−アルキルスルファモイル基、N,N−ジアルキルスルファモイル基、N−アリールスルファモイル基、N,N−ジアリールスルファモイル基、N−アルキル−N−アリールスルファモイル基、ホスフォノ基(−PO32)およびその共役塩基基(以下、ホスフォナト基と称す)、ジアルキルホスフォノ基(−PO3(alkyl)
2)、ジアリールホスフォノ基(−PO3 (aryl)2)、アルキルアリールホスフォノ基(−PO3 (alkyl)(aryl))、モノアルキルホスフォノ基(−PO3H(alkyl))およびその共役塩基基(以後、アルキルホスフォナト基と称す)、モノアリールホスフォノ基(−PO3H(aryl))およびその共役塩基基(以後、アリールホスフォナト基と称す)、ホスフォノオキシ基(−OPO32)およびその共役塩基基(以後、ホスフォナトオキシ基と称す)、ジアルキルホスフォノオキシ基(−OPO3 (alkyl) 2)、ジアリールホスフォノオキシ基(−OPO3 (aryl) 2)、アルキルアリールホスフォノオキシ基(−OPO3(alkyl)(aryl))、モノアルキルホスフォノオキシ基(−OPO3H(alkyl))およびその共役塩基基(以後、アルキルホスフォナトオキシ基と称す)、モノアリールホスフォノオキシ基(−OPO3H(aryl))およびその共役塩基基(以後、アリールフォスホナトオキシ基と称す)、シアノ基、ニトロ基、アリール基、ヘテロアリール基、アルケニル基、アルキニル基が挙げられる。
これらの置換基における、アルキル基の具体例としては、前述のアルキル基が挙げられ、アリール基の具体例としては、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、クメニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、クロロメチルフェニル基、ヒドロキシフェニル基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、フェノキシフェニル基、アセトキシフェニル基、ベンゾイロキシフェニル基、メチルチオフェニル基、フェニルチオフェニル基、メチルアミノフェニル基、ジメチルアミノフェニル基、アセチルアミノフェニル基、カルボキシフェニル基、メトキシカルボニルフェニル基、エトキシフェニルカルボニル基、フェノキシカルボニルフェニル基、N−フェニルカルバモイルフェニル基、フェニル基、シアノフェニル基、スルホフェニル基、スルホナトフェニル基、ホスフォノフェニル基、ホスフォナトフェニル基等を挙げることができる。
1、R2およびR3として好ましいヘテロアリール基としては、窒素、酸素、硫黄原子の少なくとも一つを含有する単環、もしくは多環芳香族環が用いられ、特に好ましいヘテロアリール基の例としては、例えば、チオフェン、チアスレン、フラン、ピラン、イソベンゾフラン、クロメン、キサンテン、フェノキサジン、ピロール、ピラゾール、イソチアゾール、イソオキサゾール、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、インドリジン、イソインドリジン、インドイール、インダゾール、プリン、キノリジン、イソキノリン、フタラジン、ナフチリジン、キナゾリン、シノリン、プテリジン、カルバゾール、カルボリン、
フェナンスリン、アクリジン、ペリミジン、フェナンスロリン、フタラジン、フェナルザジン、フェノキサジン、フラザン、フェノキサジンや等があげられ、これらは、さらにベンゾ縮環してもよく、また置換基を有していてもよい。
また、R1、R2およびR3として好ましいアルケニル基の例としては、ビニル基、1−プロペニル基、1−ブテニル基、シンナミル基、2−クロロ−1−エテニル基、等が挙げられ、アルキニル基の例としては、エチニル基、1−プロピニル基、1−ブチニル基、トリメチルシリルエチニル基等が挙げられる。アシル基(G1CO−)におけるG1としては、水素、ならびに上記のアルキル基、アリール基を挙げることができる。これら置換基の内、更により好ましいものとしてはハロゲン原子(−F、−Br、−Cl、−I)、アルコキシ基、アリーロキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、N−アルキルアミノ基、N,N−ジアルキルアミノ基、アシルオキシ基、N−アルキルカルバモイルオキシ基、N−アリールカルバモイルオキシ基、アシルアミノ基、ホルミル基、アシル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、カルバモイル基、N−アルキルカルバモイル基、N,N−ジアルキルカルバモイル基、N−アリールカルバモイル基、N−アルキル−N−アリールカルバモイル基、スルホ基、スルホナト基、スルファモイル基、N−アルキルスルファモイル基、N,N−ジアルキルスルファモイル基、N−アリールスルファモイル基、N−アルキル−N−アリールスルファモイル基、ホスフォノ基、ホスフォナト基、ジアルキルホスフォノ基、ジアリールホスフォノ基、モノアルキルホスフォノ基、アルキルホスフォナト基、モノアリールホスフォノ基、アリールホスフォナト基、ホスフォノオキシ基、ホスフォナトオキシ基、アリール基、アルケニル基が挙げられる。
一方、置換アルキル基におけるアルキレン基としては前述の炭素数1から20までのアルキル基上の水素原子のいずれか1つを除し、2価の有機残基としたものを挙げることができ、好ましくは炭素原子数1から12までの直鎖状、炭素原子数3から12までの分岐状ならびに炭素原子数5から10までの環状のアルキレン基を挙げることができる。
該置換基とアルキレン基を組み合わせることにより得られるR1、R2およびR3として好ましい置換アルキル基の、具体例としては、クロロメチル基、ブロモメチル基、2−クロロエチル基、トリフルオロメチル基、メトキシメチル基、メトキシエトキシエチル基、アリルオキシメチル基、フェノキシメチル基、メチルチオメチル基、トリルチオメチル基、エチルアミノエチル基、ジエチルアミノプロピル基、モルホリノプロピル基、アセチルオキシメチル基、ベンゾイルオキシメチル基、N−シクロヘキシルカルバモイルオキシエチル基、N−フェニルカルバモイルオキシエチル基、アセチルアミノエチル基、N−メチルベンゾイルアミノプロピル基、2−オキソエチル基、2−オキソプロピル基、カルボキシプロピル基、メトキシカルボニルエチル基、アリルオキシカルボニルブチル基、クロロフェノキシカルボニルメチル基、カルバモイルメチル基、N−メチルカルバモイルエチル基、N,N−ジプロピルカルバモイルメチル基、N−(メトキシフェニル)カルバモイルエチル基、N−メチル−N−(スルホフェニル)カルバモイルメチル基、スルホブチル基、スルホナトブチル基、スルファモイルブチル基、N−エチルスルファモイルメチル基、N,N−ジプロピルスルファモイルプロピル基、N−トリルスルファモイルプロピル基、N−メチル−N−(ホスフォノフェニル)スルファモイルオクチル基、ホスフォノブチル基、ホスフォナトヘキシル基、ジエチルホスフォノブチル基、ジフェニルホスフォノプロピル基、メチルホスフォノブチル基、メチルホスフォナトブチル基、トリルホスフォノヘキシル基、トリルホスフォナトヘキシル基、ホスフォノオキシプロピル基、ホスフォナトオキシブチル基、ベンジル基、フェネチル基、α−メチルベンジル基、1−メチル−1−フェニルエチル基、p−メチルベンジル基、シンナミル基、アリル基、1−プロペニルメチル基、2−ブテニル基、2−メチルアリル基、2−メチルプロペニルメチル基、2−プロピニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、等を挙げることができる。
1、R2およびR3として好ましいアリール基の具体例としては、1個から3個のベンゼン環が縮合環を形成したもの、ベンゼン環と5員不飽和環が縮合環を形成したものを挙げることができ、具体例としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、インデニル基、アセナフテニル基、フルオレニル基、を挙げることができ、これらのなかでは、フェニル基、ナフチル基がより好ましい。
1、R2およびR3として好ましい置換アリール基の具体例としては、前述のアリール基の環形成炭素原子上に置換基として、水素を除く一価の非金属原子団を有するものが用いられる。好ましい置換基の例としては前述のアルキル基、置換アルキル基、ならびに、先に置換アルキル基における置換基として示したものを挙げることができる。この様な、置換アリール基の好ましい具体例としては、ビフェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、クメニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、フルオロフェニル基、クロロメチルフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、ヒドロキシフェニル基、メトキシフェニル基、メトキシエトキシフェニル基、アリルオキシフェニル基、フェノキシフェニル基、メチルチオフェニル基、トリルチオフェニル基、エチルアミノフェニル基、ジエチルアミノフェニル基、モルホリノフェニル基、アセチルオキシフェニル基、ベンゾイルオキシフェニル基、N−シクロヘキシルカルバモイルオキシフェニル基、N−フェニルカルバモイルオキシフェニル基、アセチルアミノフェニル基、N−メチルベンゾイルアミノフェニル基、カルボキシフェニル基、メトキシカルボニルフェニル基、アリルオキシカルボニルフェニル基、クロロフェノキシカルボニルフェニル基、カルバモイルフェニル基、N−メチルカルバモイルフェニル基、N,N−ジプロピルカルバモイルフェニル基、N−(メトキシフェニル)カルバモイルフェニル基、N−メチル−N−(スルホフェニル)カルバモイルフェニル基、スルホフェニル基、スルホナトフェニル基、スルファモイルフェニル基、N−エチルスルファモイルフェニル基、N,N−ジプロピルスルファモイルフェニル基、N−トリルスルファモイルフェニル基、N−メチル−N−(ホスフォノフェニル)スルファモイルフェニル基、ホスフォノフェニル基、ホスフォナトフェニル基、ジエチルホスフォノフェニル基、ジフェニルホスフォノフェニル基、メチルホスフォノフェニル基、メチルホスフォナトフェニル基、トリルホスフォノフェニル基、トリルホスフォナトフェニル基、アリル基、1−プロペニルメチル基、2−ブテニル基、2−メチルアリルフェニル基、2−メチルプロペニルフェニル基、2−プロピニルフェニル基、2−ブチニルフェニル基、3−ブチニルフェニル基、等を挙げることができる。
次に、一般式(1)におけるAについて説明する。Aは置換基を有してもよい芳香族環またはヘテロ環を表し、置換基を有してもよい芳香族環またはヘテロ環の具体例としては、一般式(1)中のR1、R2およびR3で記載したものと同様のものが挙げられる。
本発明の一般式(1)で表される増感色素は、上に示したような酸性核や、活性メチレン基を有する酸性核と、置換、もしくは非置換の、芳香族環またはヘテロ環との縮合反応によって得られるが、これらは特公昭59−28329号公報を参照して合成することができる。
以下に一般式(1)で表される化合物の好ましい具体例(D1)〜(D38)を示す。なお、酸性核と塩基性核を結ぶ2重結合による異性体については、どちらかの異性体に限定されるものではない。
Figure 2005227554
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これら増感色素は、感光層の全成分の1.0〜10.0質量%の範囲で使用されるのが好ましい。より好ましくは1.0〜5.0質量%の範囲である。
〔(B)重合開始剤〕
次いで、本発明で使用する感光層中に含有される重合開始剤について説明する。本発明で使用する感光層中に含有される重合開始剤としては、特許、文献等で公知である種々の重合開始剤、あるいは2種以上の重合開始剤の併用系(光重合開始系)を適宜選択して使用することができる。なお、本発明においては単独で用いる重合開始剤、2種以上の重合開始剤を併用した系を総括して単に重合開始剤という。
例えば400nm付近の光を光源として用いる場合、ベンジル、ベンゾイルエーテル、ミヒラーズケトン、アントラキノン、チオキサントン、アクリジン、フェナジン、ベンゾフェノン等が広く使用されている。
また、400nm以上の可視光線を光源とする場合にも、種々の重合開始剤が提案されており、例えば、米国特許第2,850,445号明細書に記載の、ある種の光還元性染料、例えばローズベンガル、エオシン、エリスロシン等、あるいは、染料と光重合開始剤との組み合わせによる系、例えば、染料とアミンの複合開始系(特公昭44−20189号公報)、ヘキサアリールビイミダゾールとラジカル発生剤と染料との併用系(特公昭45−37377号公報)、ヘキサアリールビイミダゾールとp−ジアルキルアミノベンジリデンケトンの系(特公昭47−2528号、特開昭54−155292号各公報)、環状シス−α−ジカルボニル化合物と染料の系(特開昭48−84183号公報)、環状トリアジンとメロシアニン色素の系(特開昭54−151024号公報)、3−ケトクマリンと活性剤の系(特開昭52−112681号、特開昭58−15503号各公報)、ビイミダゾール、スチレン誘導体、チオールの系(特開昭59−140203号公報)、有機過酸化物と色素の系(特開昭59−1504号、特開昭59−140203号、特開昭59−189340号、特開昭62−174203号、特公昭62−1641号各公報、米国特許第4,766,055号明細書)、染料と活性ハロゲン化合物の系(特開昭63−178105号、特開昭63−258903号、特開平2−63054号等各公報)、染料とボレート化合物の系(特開昭62−143044号、特開昭62−150242号、特開昭64−13140号、特開昭64−13141号、特開昭64−13142号、特開昭64−13143号、特開昭64−13144号、特開昭64−17048号、特開平1−229003号、特開平1−298348号、特開平1−138204号等各公報)、ローダニン環を有する色素とラジカル発生剤の系(特開平2−179643号、特開平2−244050号各公報)等を挙げることができる。
更に、好ましい重合開始剤としては、チタノセン化合物が挙げられる。チタノセン化合物としては、例えば、特開昭59−152396号、特開昭61−151197号各公報に記載されている公知の化合物を適宜に選択して用いることができる。
具体的には、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ジ−クロライド、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−フェニル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4,6−トリフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,6−ジフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4−ジフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4−ジフルオロフェニ−1−イル、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(ピリ−1−イル)フェニル)チタニウム等を挙げることができる。
なお、これら重合開始剤は、感光層の全成分の0.5〜10.0質量%の範囲で使用されるのが好ましい。より好ましくは1.0〜5.0質量%の範囲である。
〔(C)エチレン性不飽和二重結合を有する付加重合性化合物〕
本発明に使用される感光層に含有されるエチレン性不飽和二重結合を有する付加重合性化合物は、エチレン性不飽和二重結合基を少なくとも1個、好ましくは2個以上有する化合物の中から任意に選択することができる。
例えばモノマー、プレポリマー、すなわち2量体、3量体およびオリゴマー、またはこれらの混合物ならびにこれらの共重合体等の化学的形態をもつものである。
モノマーおよびその共重合体の例としては、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸等)と脂肪族多価
アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド等が挙げられる。
脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カルボン酸とのエステルのモノマーの具体例としては、アクリル酸エステルとして、エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、テトラメチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリメチロールエタントリアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールジアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ソルビトールトリアクリレート、ソルビトールテトラアクリレート、ソルビトールペンタアクリレート、ソルビトールヘキサアクリレート、トリ(アクロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ポリエステルアクリレートオリゴマー等を挙げることができる。
メタクリル酸エステルとしては、テトラメチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールジメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、ソルビトールトリメタクリレート、ソルビトールテトラメタクリレート、ビス〔p−(3−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕ジメチルメタン、ビス−〔p−(メタクリルオキシエトキシ)フェニル〕ジメチルメタン等を挙げることができる。
イタコン酸エステルとしては、エチレングリコールジイタコネート、プロピレングリコールジイタコネート、1,3−ブタンジオールジイタコネート、1,4−ブタンジオールジイタコネート、テトラメチレングリコールジイタコネート、ペンタエリスリトールジイタコネート、ソルビトールテトライタコネート等を挙げることができる。
クロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジクロトネート、テトラメチレングリコールジクロトネート、ペンタエリスリトールジクロトネート、ソルビトールテトラジクロトネート等を挙げることができる。
イソクロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジイソクロトネート、ペンタエリスリトールジイソクロトネート、ソルビトールテトライソクロトネート等を挙げることができる。
マレイン酸エステルとしては、エチレングリコールジマレート、トリエチレングリコールジマレート、ペンタエリスリトールジマレート、ソルビトールテトラマレート等を挙げることができる。
更に、前述のエステルモノマーの混合物も挙げることができる。
また、脂肪族多価アミン化合物と不飽和カルボン酸とのアミドのモノマーの具体例としては、メチレンビス−アクリルアミド、メチレンビス−メタクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビス−アクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビス−メタクリルアミド、ジ
エチレントリアミントリスアクリルアミド、キシリレンビスアクリルアミド、キシリレンビスメタクリルアミド等が挙げられる。
また、特開昭51−37193号公報に記載されているようなウレタンアクリレート類、特開昭48−64183号、特公昭49−43191号、特公昭52−30490号の各公報に記載されているようなポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸を反応させたエポキシアクリレート類等の多官能のアクリレートやメタクリレートを挙げることができる。更に日本接着協会誌Vol.20、No.7、300〜308頁(1984年)に光硬化性モノマーおよびオリゴマーとして紹介されているものも、使用することができる。
具体的には、NKオリゴ U−4HA、U−4H、U−6HA、U−108A、U−1084A、U−200AX、U−122A、U−340A、U−324A、UA−100(以上、新中村化学工業製)、UA−306H、AI−600、UA−101T、UA−101I、UA−306T、UA−306I(以上、共栄社油脂製)、アートレジン UN−9200A、UN−3320HA、UN−3320HB、UN−3320HC、SH−380G、SH−500、SH−9832(以上、根上工業製)等を挙げることができる。
なお、これらエチレン性不飽和二重結合を有する付加重合性化合物の使用量は、感光層の全成分の5〜90質量%の範囲が好ましく、より好ましくは10〜80質量%の範囲である。
〔(D)高分子バインダー〕
本発明では、感光層中に上記(A)〜(C)成分の他に、(D)高分子バインダー(バインダーポリマー)を含有させることができる。
高分子バインダーとしては、感光層の皮膜形成剤としてだけでなく、アルカリ現像液に溶解する必要があるため、アルカリ水に可溶性または膨潤性である有機高分子重合体が使用される。
有機高分子重合体としては、種々のものが挙げられるが、水現像を望む場合には、例えば水可溶性有機高分子重合体を用いる。この様な有機高分子重合体としては、側鎖にカルボン酸基を有する付加重合体、例えば特開昭59−44615号、特公昭54−34327号、特公昭58−12577号、特公昭54−25957号、特開昭54−92723号、特開昭59−53836号、特開昭59−71048号の各公報に記載されているもの、即ちメタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等や、側鎖にカルボン酸基を有する酸性セルロース誘導体、水酸基を有する付加重合体に環状酸無水物を付加させたもの、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド、並びに、硬化皮膜の強度を上げ得るアルコール可溶性ポリアミドや2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパンとエピクロロヒドリンのポリエーテル等が挙げられる。
これらの中で、〔ベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/必要に応じてその他の付加重合性ビニルモノマー〕共重合体および〔アリル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/必要に応じてその他の付加重合性ビニルモノマー〕共重合体が、特に好ましい。
更には、特公平7−120040号、特公平7−120041号、特公平7−120042号、特公平8−12424号、特開昭63−287944号、特開昭63−287947号、特開平1−271741号、特開平11−352691号の各公報に記載のポリウレタン樹脂も本発明の用途に使用できる。
これら高分子重合体は、側鎖にラジカル反応性基を導入することにより硬化皮膜の強度
を向上させることができる。付加重合反応し得る官能基としては、エチレン性不飽和結合基、アミノ基、エポキシ基等が挙げられ、また光照射によりラジカルになり得る官能基としては、メルカプト基、チオール基、ハロゲン原子、トリアジン構造、オニウム塩構造等が、また極性基としてカルボキシル基、イミド基等が挙げられる。上記付加重合友応し得る官能基としては、アクリル基、メタクリル基、アリル基、スチリル基等のエチレン性不飽和結合基が特に好ましいが、アミノ基、ヒドロキシ基、ホスホン酸基、燐酸基、カルバモイル基、イソシアネート基、ウレイド基、ウレイレン基、スルフォン酸基、アンモニオ基から選ばれる官能基も使用し得る。
付加重合反応し得る官能基を重合体側鎖に導入する方法としては、例えば、カルボキシル基を有するモノマー単位を有する共重合体中のカルボキシル基と、アリルグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレート、α−エチルグリシジル(メタ)アクリレート、グリシジルクロトネート、グリシジルイソクロトネート、クロトニルグリシジルエーテル、イタコン酸モノアルキルモノグリシジルエステル、フマール酸モノアルキルモノグリシジルエステル、マレイン酸モノアルキルモノグリシジルエステル等の脂肪族エポキシ基含有不飽和化合物、又は、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート等の脂環式エポキシ基含有不飽和化合物とを反応させることにより得られる。
重合性感光層の現像性を維持するためには、使用される高分子バインダーは適当な分子量、酸価を有することが好ましく、重量平均分子量で5000〜30万、酸価20〜200の高分子重合体が特に好ましい。
これらの高分子バインダーは、感光層中に任意な量で含有させることができるが、画像強度等の点で好ましくは10〜90質量%、より好ましくは30〜80質量%である。
また前記(C)エチレン性不飽和二重結合を有する付加重合性化合物と(D)高分子バインダーの使用割合は、質量比((C)/(D))で1.5以下、好ましくは0.1〜1.5、より好ましくは0.1〜1.0であり、最も好ましくは0.1〜0.8である。
また、本発明で使用される感光層においては、以上の基本成分の他に、感光層を形成するための組成物(感光性組成物)の製造中あるいは保存中においてエチレン性不飽和二重結合を有する付加重合性化合物の不要な熱重合を阻止するために、少量の熱重合禁止剤を添加することが望ましい。熱重合禁止剤としては、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4′−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン第一セリウム塩、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミンアルミニウム塩等が挙げられる。熱重合禁止剤の添加量は、前記組成物の全成分の約0.01質量%〜約5質量%が好ましい。また必要に応じて、酸素による重合阻害を防止するために、ベヘン酸やベヘン酸アミドのような高級脂肪酸誘導体等を添加して、塗布後の乾燥の過程で重合性感光層の表面に偏在させてもよい。高級脂肪酸誘導体の添加量は、感光性組成物の全成分の約0.5質量%〜約10質量%が好ましい。
更に感光層の着色を目的として、着色剤を添加してもよい。着色剤としては、例えば、フタロシアニン系顔料(C.I.Pigment Blue 15:3、15:4、15:6等)、アゾ系顔料、カーボンブラック、酸化チタン等の顔料、エチルバイオレット、クリスタルバイオレット、アゾ染料、アントラキノン系染料、シアニン系染料がある。着色剤の添加量は、感光性組成物の全成分の約0.5質量%〜約5質量%が好ましい。
加えて、硬化皮膜の物性を改良するために、無機充填剤やジオクチルフタレート、ジメチルフタレート、トリクレジルホスフェート等の可塑剤等の添加剤を加えてもよい。これらの添加剤は、感光性組成物の全成分の10質量%以下が好ましい。
また、感光層を形成するための組成物には、塗布面質を向上するために界面活性剤を添加することができる。好適な界面活性剤としては、たとえばフッ素系ノニオン界面活性剤
を挙げることができる。
本発明において、感光性組成物は、所望により各種表面処理を施された支持体上に、塗工されてもよい。感光性組成物を支持体上に塗工する際には種々の有機溶剤に溶かして使用に供される。ここで使用し得る溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサン、酢酸エチル、エチレンジクロライド、テトラヒドロフラン、トルエン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、アセチルアセトン、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコール、エチレングリコールモノメーチルエーテルアセテート、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、3−メトキシプロパノール、メトキシメトキシエタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、3−メトキシプロピルアセテート、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、乳酸メチル、乳酸エチル等がある。これらの溶媒は、単独あるいは混合して使用することができる。尚、塗布溶液中の固形分濃度は、1〜50質量%が好適である。
本発明で使用される感光層の被覆量は、塗布乾燥後の質量で約0.1g/m2〜約10g/m2の範囲が好適であり、より好ましくは0.3〜5g/m2であり、更に好ましくは0.5〜3g/m2である。
また、通常、前記感光層の上には、酸素の重合禁止作用を防止するために酸素遮断性の保護層(オーバーコート層)が設けられる。
本発明においてこの保護層の塗布質量は0.7〜3.0g/m2の範囲が好ましい。
酸素遮断性保護層に含まれる水溶性ビニル重合体としては、ポリビニルアルコール、およびその部分エステル、エーテル、およびアセタール、またはそれらに必要な水溶性を有せしめるような実質的量の未置換ビニルアルコール単位を含有するその共重合体が挙げられる。ポリビニルアルコールとしては、71〜100%加水分解され、重合度が300〜2400の範囲のものが挙げられる。具体的には株式会社クラレ製PVA-105, PVA-110, PVA-117, PVA-117H, PVA-120, PVA-124, PVA-124H, PVA-CS, PVA-CST, PVA-HC, PVA-203, PVA-204, PVA-205, PVA-210, PVA-217, PVA-220, PVA-224, PVA-217EE, PVA-217E, PVA-220E, PVA-224E, PVA-405, PVA-420, PVA-613, L-8等が挙げられる。上記の共重合体としては、88〜100%加水分解されたポリビニルアセテートクロロアセテートまたはプロピオネート、ポリビニルホルマールおよびポリビニルアセタールおよびそれらの共重合体が挙げられる。その他有用な重合体としてはポリビニルピロリドン、ゼラチンおよびアラビアゴム等が挙げられ、これらは単独または併用して用いてもよい。
本発明における酸素遮断性保護層を塗布する際に用いる溶媒としては、純水が好ましいが、メタノール、エタノールなどのアルコール類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類を純水と混合してもよい。そして塗布溶液中の固形分の濃度は1〜20質量%が適当である。本発明における上記酸素遮断性保護層には、さらに塗布性を向上させるための界面活性剤、皮膜の物性を改良するための水溶性の可塑剤等の公知の添加剤を加えてもよい。水溶性の可塑剤としては、たとえばプロピオンアミド、シクロヘキサンジオール、グリセリン、ソルビトール等がある。また、水溶性の(メタ)アクリル系ポリマーなどを添加してもよい。その被覆量は乾燥後の質量で約0.1g/m2〜約15g/m2の範囲が好ましい。より好ましくは1.0g/m2〜約5.0g/m2である。
[製版プロセス]
次に本発明の感光性平版印刷版の製版方法について詳細に説明する。上述した感光性平版印刷版の露光方法は、光源としてAlGaInN半導体レーザー(市販InGaN系半導体レーザー5〜30mW)が波長特性、コストの面で好適である。
また、露光機構は内面ドラム方式、外面ドラム方式、フラットベッド方式等のいずれでもよい。また本発明の感光性平版印刷版の感光層成分は高い水溶性のものを使用することで、中性の水や弱アルカリ水に可溶とすることもできるが、このような構成の感光性平版印刷版は印刷機上に装填後、機上で露光−現像といった方式を行うこともできる。画像露光した後、必要に応じ、露光から現像までの間に、全面を加熱してもよい。このような加熱により、感光層中の画像形成反応が促進され、感度や耐刷性の向上や、感度の安定化といった利点が生じ得る。さらに、画像強度・耐刷性の向上を目的として、現像後の画像に対し、全面後加熱もしくは、全面露光を行うことも有効である。通常現像前の加熱は150℃以下の穏和な条件で行うことが好ましい。現像後の加熱には非常に強い条件を利用する。通常は200〜500℃の範囲である。
(現像液)
上記の平版印刷版の製版方法に使用される現像液は、特に限定されないが、例えば、無機アルカリ塩とノニオン系界面活性剤とを含有し、pHが11.0〜12.5であるものが好適に使用される。
無機アルカリ塩としては適宜使用可能であるが、例えば、水酸化ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、同リチウム、珪酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、同リチウム、第3リン酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、炭酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、硼酸ナトリウム、同カリウム、および同アンモニウム等の無機アルカリ剤が挙げられる。これらは単独でも、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
珪酸塩を使用する場合には、珪酸塩の成分である酸化珪素SiOとアルカリ酸化物MO(Mはアルカリ金属またはアンモニウム基を表す。)との混合比率および濃度の調製により、現像性を容易に調節することが出来る。前記アルカリ水溶液の中でも前記酸化珪素SiOとアルカリ酸化物MOとの混合比率(SiO/MO:モル比)が0.5〜3.0のものが好ましく、1.0〜2.0のものが好ましい。前記SiO/MOの添加量は、アルカリ水溶液の質量に対して1〜10質量%が好ましく、3〜8質量%がより好ましく、4〜7質量%が最も好ましい。この濃度が1質量%以上であると現像性、処理能力が低下せず、10質量%以下であると沈殿や結晶を生成し難くなり、さらに廃液時の中和の際にゲル化し難くなり、廃液処理に支障をきたさない。
また、アルカリ濃度の微少な調整、感光層の溶解性の補助の目的で、補足的に有機アルカリ剤を併用してもよい。有機アルカリ剤としては、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、n−ブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、エチレンイミン、エチレンジアミン、ピリジン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド等を挙げることができる。これらのアルカリ剤は、単独もしくは2種以上を組み合わせて用いられる。
界面活性剤としては適宜使用可能であるが、例えば、ポリオキシアルキレンエーテル基を有するノニオン界面活性剤、ポリオキシエチレンステアレート等のポリオキシエチレンアルキルエステル類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンジステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート等のソルビタンアルキルエステル類、グリセロールモノステアレート
、グリセロールモノオレート等のモノグリセリドアルキルエステル類等のノニオン界面活性剤;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩類、ブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ペンチルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ヘキシルナフタレンスルホン酸ナトリウム、オクチルナフタレンスルホン酸ナトリウム等のアルキルナフタレンスルホン酸塩類、ラウリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩類、ドデシルスルホン酸ソーダ等のアルキルスルホン酸塩類、ジラウリルスルホコハク酸ナトリウム等のスルホコハク酸エステル塩類等のアニオン界面活性剤;ラウリルベタイン、ステアリルベタイン等のアルキルベタイン類、アミノ酸類等の両性界面活性剤等を挙げることができるが、特に好ましいのはポリオキシアルキレンエーテル基を有するノニオン界面活性剤である。
ポリオキシアルキレンエーテル基を含有する界面活性剤としては、下記一般式(I)の構造を有するものが好適に使用される。
R40−O−(R41-O)pH (I)
式中、R40は、置換基を有してもよい炭素数3〜15のアルキル基、置換基を有してもよい炭素数6〜15の芳香族炭化水素基、または置換基を有してもよい炭素数4〜15の複素芳香族環基(尚、置換基としては炭素数1〜20のアルキル基、Br、Cl、I等のハロゲン原子、炭素数6〜15の芳香族炭化水素基、炭素数7〜17のアラルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基、炭素数2〜15のアシル基が挙げられる。)を示し、R41は、置換基を有してもよい炭素数1〜100のアルキレン基(尚、置換基としては、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜15の芳香族炭化水素基が挙げられる。)を示し、pは1〜100の整数を表す。
上記式(I)の定義において、「芳香族炭化水素基」の具体例としては、フェニル基、トリル基、ナフチル基、アンスリル基、ビフェニル基、フェナンスリル基等が挙げられ、また「複素芳香族環基」の具体例としては、フリル基、チオニル基、オキサゾリル基、イミダゾリル基、ピラニル基、ピリジニル基、アクリジニル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオニル基、ベンゾピラニル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾイミダゾリル基等が挙げられる。
また式(I)の(R41−O)pの部分は、上記範囲であれば、2種または3種の基であってもよい。具体的にはエチレンオキシ基とプロピレンオキシ基、エチレンオキシ基とイソプロピルオキシ基、エチレンオキシ基とブチレンオキシ基、エチレンオキシ基とイソブチレン基等の組み合わせのランダムまたはブロック状に連なったもの等が挙げられる。本発明において、ポリオキシアルキレンエーテル基を有する界面活性剤は単独または複合系で使用され、現像液中1〜30質量%、好ましくは2〜20質量%添加することが現像性および印刷版の耐刷性の面で効果的である。
また上記式(I)で表されるポリオキシアルキレンエーテル基を有するノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンフェニルエーテル、ポリオキシエチレンナフチルエーテル等のポリオキシエチレンアリールエーテル類、ポリオキシエチレンメチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル類が挙げられる。
これら界面活性剤は単独、もしくは組み合わせて使用することができる。また、これら界面活性剤の現像液中における含有量は有効成分換算で0.1〜20質量%の範囲が好適に使用される。
本発明の感光性平版印刷版の製版に使用される現像液のpHは、特に限定されないが、好ましくは11.0〜12.7、更に好ましくは11.5〜12.5である。
また、該現像液の導電率は、3〜30 mS/cmである事が好ましい。3mS/cm以上であると、アルミニウム支持体表面の重合性感光層の溶出が確実に可能となり、印刷で汚れがなく、30 mS/cm以下であると、塩濃度が高くなり過ぎないため、重合性感光層の溶出速度が極端に遅くなることがなく、未露光部に残膜も生じない。特に好ましい導電率は、5〜20 mS/cmの範囲である。
本発明における感光性平版印刷版の現像は、常法に従って、0〜60℃、好ましくは15〜40℃程度の温度で、例えば、露光処理した感光性平版印刷版を現像液に浸漬してブラシで擦る等により行う。
さらに自動現像機を用いて現像処理を行う場合、処理量に応じて現像液が疲労してくるので、補充液または新鮮な現像液を用いて処理能力を回復させてもよい。
このようにして現像処理された感光性平版印刷版は特開昭54-8002号、同55-115045号、同59-58431号等の各公報に記載されているように、水洗水、界面活性剤等を含有するリンス液、アラビアガムやデンプン誘導体等を含む不感脂化液で後処理される。本発明において感光性平版印刷版の後処理にはこれらの処理を種々組み合わせて用いることができる。
上記のような処理により得られた印刷版は特開2000-89478号公報に記載の方法による後露光処理やバーニングなどの加熱処理により、耐刷性を向上させることができる。
このような処理によって得られた平版印刷版はオフセット印刷機に掛けられ、多数枚の印刷に用いられる。
以下、実施例により、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
[支持体例 1]
(支持体1:陽極酸化アルミニウム支持体)
厚さ0.30mmの材質1Sのアルミニウム板を8号ナイロンブラシと800メッシュのパミストンの水懸濁液を用い、その表面を砂目立てした後、よく水で洗浄した。10%水酸化ナトリウムに70℃で60秒間浸漬してエッチングした後、流水で、水洗後、20%HNO3で中和洗浄、水洗した。これをVA=12.7Vの条件下で正弦波の交番波形電流を用いて1%硝酸水溶液中で300クーロン/dm2の陽極時電気量で電解粗面化処理を行った。その表面粗さを測定したところ0.45μm(Ra表示)であった。ひきつづいて30%のH2SO4水溶液中に浸漬し、55℃で2分間デスマットした後、33℃、20%H2SO4水溶液中で、砂目立てした面に陰極を配置して、電流密度5A/dm2において50秒間陽極酸化したところ、厚さが2.6g/m2であった。これを支持体1とした。
(支持体2)
上記支持体(1)に下記のポリマー(P1)の溶液を、バーコーターを用いて乾燥塗布量2mg/m2となるよう、塗布し、80℃で20秒間乾燥した。
〔下塗り液〕
ポリマー(P1) 0.3g
純水 60.0g
メタノール 939.7g
ポリマー(P1)の構造式
Figure 2005227554
この支持体(2)の上にバーコーターを用いて下記組成の感光性組成物(P−1)を塗布した後、100℃で1分間乾燥した。乾燥後の感光性組成物の質量は1.1g/m2であった。
〔感光性組成物P−1〕
エチレン性不飽和結合含有化合物(A1) 1.0 質量部
高分子バインダー(B1) 2.0 質量部
増感色素(D29) 0.15質量部
重合開始剤(C1) 0.12質量部
ε−フタロシアニン(F1)分散物 0.02質量部
増感助剤(G1) 0.5 質量部
フッ素系ノニオン界面活性剤メガファックF−780F
(大日本インキ化学工業(株)製) 0.02質量部
メチルエチルケトン 26.0 質量部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 26.3 質量部
なお、この感光性組成物P−1で使用した、エチレン性不飽和結合含有化合物(A1)、高分子バインダー(B1)、重合開始剤(C1)、および、ε−フタロシアニン(F1)、増感助剤(G1)は、下記化学式の化合物であった。増感色素は具体例に示した(D29)を用いた。
Figure 2005227554
この感光層上に、
ポリビニルアルコール(ケン化度98モル%、重合度500) 5.0 質量部
EMALEX710(日本乳化剤(株)製ノニオン界面活性剤) 0.09質量部
純 水 94.91質量部
からなる保護層用水溶液を乾燥塗布質量が2.5g/m2となるようにバーコーターで塗布し、120℃で1分間乾燥させ、感光性平版印刷版を得た。
(露光、製版1)
上述の感光性平版印刷原版をFUJIFILM Electronic Imaging Ltd 製Violet半導体レーザセッターVx9600(InGaN系半導体レーザ405nm±10nm発光/出力30mW)に装填し、90μJ/cm2の露光量で、解像度2438dpiで、2ピクセル線を描画した。露光後の版は自動的に、接続されている自動現像機LP1250PLX(ブラシ付)に送られ、100℃−10秒間加熱後、PVA保護層を水洗除去し、引き続いて28℃−20秒間、現像処理される。現像液は富士写真フィルム(株)製現像液DV−2を水で5倍に希釈したものを仕込んだ。現像後の版はリンス浴で水洗後、ガム引き浴へ送られ、富士写真フィルム(株)製ガム液FP−2Wを水で2倍に希釈したものを用いた。ガム引き後の版は、熱風乾燥後排出され、ブラシ付現像機で2ピクセル線を描画した平版印刷版P−1Aを得た。
(露光、製版2)
前記LP1250PLXの現像浴ブラシを取り外した以外は、露光、製版1同様に露光描画、現像しブラシなしの現像機で2ピクセル線を描画した平版印刷版P−1Bを得た。
(線幅の測定)
前記で得られたP−1AおよびP−1Bの2ピクセル線を、KEYENCE社製のズームレンズVH−Z450を装着したマイクロスコープVH−8000を使用し、倍率20
00倍で拡大撮影し、その線幅WaおよびWbを計測し、Wb−Waを求めた。その結果を表1に示す。
(平網ムラの評価)
上述の感光性平版印刷原版をFUJIFILM Electronic Imaging Ltd 製Violet半導体レーザセッターVx9600(InGaN系半導体レーザ405nm±10nm発光/出力30mW)に装填し、90μJ/cm2の露光量で、解像度2438dpiで、21μmドットのFMスクリーンで35%の平網を描画した。露光後の版は自動的に、接続されている自動現像機LP1250PLX(ブラシ付)に送られ、100℃−10秒間加熱後、PVA保護層を水洗除去し、引き続いて28℃−20秒間、現像処理される。現像液は富士写真フィルム(株)製現像液DV−2を水で5倍に希釈したものを仕込んだ。現像後の版はリンス浴で水洗後、ガム引き浴へ送られ、富士写真フィルム(株)製ガム液FP−2Wを水で2倍に希釈したものを用いた。ガム引き後の版は、熱風乾燥後排出され、平網を描画した平版印刷版を得た。得られた、平版印刷版の平網の面積率をCC−dotを使用し計測し、最大と最小の面積差(δdot)を計測した。その結果を表1に示す。
実施例2〜3
実施例1に用いた感光性平版印刷版の光重合型感光性組成物P−1中の増感色素を表1に示す様に変更し、感光性組成物P−2〜3を得、これを感光層として設けた感光性平版印刷版を用い、実施例1と同様に、線幅、およびδdotを測定した結果を表1に示した。
比較例1
実施例1のエチレン性不飽和結合含有化合物(A1)を2.0 質量部に、高分子バインダー(B1)を1.0質量部に変更した以外は、実施例1同様に感光性組成物P−4を作成し、これを感光層として設けた感光性平版印刷版を用い、実施例1同様に、線幅、およびδdotを測定した。その結果を表1に示す。
実施例4
感光性組成物として下記P−5を用いた以外は実施例1と同様にして感光性平版印刷版を得た。
この支持体(2)の上にバーコーターを用いて下記組成の感光性組成物(P−5)を塗布した後、100℃で1分間乾燥した。乾燥後の感光性組成物の質量は1.8g/m2であった。この感光性平版印刷版を用い、実施例1と同様にして線幅およびδdotを測定した。結果を表1に示す。
〔感光性組成物P−5〕
エチレン性不飽和結合含有化合物(X1) 0.5 質量部
高分子バインダー(X2) 1.0 質量部
増感色素(D29) 0.1 質量部
重合開始剤(X3) 0.1 質量部
ε−フタロシアニン(F1)分散物 0.02 質量部
増感助剤(X4) 0.0005質量部
フッ素系ノニオン界面活性剤メガファックF−780F
(大日本インキ化学工業(株)製) 0.02 質量部
メチルエチルケトン 26.0 質量部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 26.3 質量部
比較例2
実施例4のエチレン性不飽和結合含有化合物(X1)を1.0質量部に、高分子バインダー(X2)をを0.5質量部に変更した以外は、実施例4同様に感光性組成物P−6を
作成し、感光性平版印刷版を得た。この感光性平版印刷版を用い、実施例1と同様にして線幅およびδdotを測定した。結果を表1に示す。
なお、感光性組成物P−5で使用した、エチレン性不飽和結合含有化合物(X1)、高分子バインダー(X2)、重合開始剤(X3)、および増感助剤(X4)の構造を下記に示す。
Figure 2005227554
Figure 2005227554
上記表から明らかなように、現像ブラシありの時の線幅Wと現像ブラシなしの時の線幅Wの差が5μm以下である、感光性平版印刷版を使用することで、FMスクリーンの平網ムラが良好な平版印刷版を得ることが出来た。

Claims (1)

  1. 支持体上に、重合性感光層を少なくとも1層有し、レーザで露光する感光性平版印刷版において、水性アルカリ現像液を使用する自動現像機の現像浴に現像ブラシを設置し、前記現像ブラシを前記感光性平版印刷版の表面と接触させて現像した場合のレーザ主走査方向の細線の線幅Wμmと、前記現像ブラシを外して現像した場合の主走査方向の細線の線幅Wμmの差W−Wが、5μm以下であることを特徴とする、感光性平版印刷版。
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