JP2005227172A - 回転機械の診断ユニットおよび診断システム - Google Patents

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淳太郎 佐原
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Abstract

【課題】 単一で多種類の転がり軸受の異常有無を診断できる診断ユニットを提供すること。
【解決手段】 転がり軸受の型番と内部諸元とを対応づけて記憶したテーブルをMPU11のROM112に記憶させておくと共に、筐体に設けたロータリスイッチ12で診断対象の転がり軸受型番を設定する。軸受ユニットに設けたセンサおよび回転パルス発生器から、それぞれ音響/振動信号および回転速度信号を入力する。CPU111は、音響/振動信号を処理して得た周波数スペクトラムのピークとなる周波数と、ロータリスイッチ12で設定した軸受型番に対応してROM112から読み出した転がり軸受の内部諸元および回転速度信号から算出した異常特徴周波数との一致を判定することにより、回転機械の異常を診断して出力する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、転がり軸受、ボールねじ、リニアガイド、等といった転動装置が組み込まれた回転機械の異常の有無を診断する診断ユニットおよび診断システムに関する。
鉄道車両の車軸を支承する転がり軸受の摩耗や損傷等の異常診断は、整備工場における定期点検保守によって行なわれる分解目視検査や超音波検査等の非破壊検査によって行なわれている。車軸用の転がり軸受は、出荷時の検査が厳格で十分な信頼性を有しているので、従来はこれらの方法でも十分であったが、鉄道車両の超高速化に伴う安全性の確認や、列車の効率的な運行を考慮した保守のあり方を追求すると、オンラインモニタリングが望ましい。また、風力発電機等の回転機械では、主軸や増速機に使用される転がり軸受について、運転を停止して診断を行なうことは多大な手間と費用がかかる。このため、遠隔監視により常時異常を診断することが必須となる。
このようなオンラインモニタリングを実現する手段として、軸受ユニットに装着又は内蔵したセンサによって転がり軸受から発生する音響又は振動、温度等を検出し、信号処理と診断アルゴリズムを実行するマイクロコンピュータ等の電子回路を用いて転がり軸受の異常を診断する診断ユニットが検討されている。転がり軸受におけるきずの有無は、加速度センサにより検出した転がり軸受の音響又は振動信号からエンベロープ波形を抽出してその周波数スペクトルを求め、ピークとなる周波数と、転がり軸受の回転速度と転がり軸受の内部諸元から算出されるきず等の異常特徴周波数との一致を判定することにより異常の有無を診断するものが知られている。
異常特徴周波数の算出に用いる転がり軸受の内部諸元は、転動体の直径、転動体の転動体のピッチ円直径、接触角、転動体の数、等であり、これらを診断対象の回転機械で使用する軸受の型番に対応させて記憶した記憶装置と、診断対象の回転機械の機械番号を入力する入力装置を備え、機械番号を入力することにより当該機械で使用している転がり軸受の内部諸元を自動的に読み込んで異常を診断する診断ユニットが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開昭63−303215号公報
しかしながら、上記の診断ユニットにあっては、回転機械において内部諸元が異なる転がり軸受に交換した場合、型番と対応する内部諸元データを書き換える必要があり、多大な手間と時間を要するという事情があった。
また、異常特徴周波数の算出に用いる転がり軸受の回転速度を検出するための回転速度検出手段を軸受毎に装着する必要があり、構成が複雑であるという問題があった。
本発明は、上記従来の事情に鑑みてなされたものであって、転がり軸受を使用する回転機械において、単一の診断ユニットで多種類の転がり軸受の異常を診断することが可能であり、かつ転がり軸受の交換に際しても診断ユニット内部の変更を不要にして、手間と時間を節約することのできる診断ユニットおよび診断システムを提供することを目的とする。
また、転がり軸受の回転速度を検出する回転速度検出手段を転がり軸受毎に設けることを不要にし、構成を簡単化することが可能な診断システムを提供することを目的とする。
本発明の回転機械の診断ユニットは、転がり軸受の振動周波数スペクトラムのピークとなる周波数と、前記転がり軸受の回転速度および前記転がり軸受の内部諸元から算出される異常特徴周波数との一致を判定することにより、回転機械の異常を診断する診断ユニットであって、前記転がり軸受の複数について、それらの内部諸元を英数字からなる軸受型番に対応させて記憶させたROMと、前記軸受型番を外部から設定可能に設けた軸受型番設定手段とを備え、該軸受型番設定手段で設定した軸受型番に対応する前記転がり軸受の内部諸元を前記ROMから読み出して前記転がり軸受の異常特徴周波数を算出するものである。
この構成により、単一の診断ユニットで多種類の転がり軸受の異常を診断することが可能となり、かつ転がり軸受の交換に際しても診断ユニット内部の変更を不要にして、手間と時間を節約することができる。
また、本発明の一態様として、上記の診断ユニットであって、前記軸受型番設定手段はロータリスイッチであるものも含まれる。
この構成により、診断対象の転がり軸受の型番を容易に設定でき、単一の診断ユニットで多種類の転がり軸受の異常を診断することが可能となる。
さらに、本発明の回転機械の診断ユニットは、転がり軸受の振動周波数スペクトラムのピークとなる周波数と、前記転がり軸受の回転速度および前記転がり軸受の内部諸元から算出される異常特徴周波数との一致を判定することにより、回転機械の異常を診断する診断ユニットであって、前記転がり軸受又は軸受ユニットに装着し、前記転がり軸受の内部諸元を英数字からなる軸受型番に対応させて記憶させてあり、これを外部から無線で読みとり可能に構成してなる半導体手段と、該半導体手段との間で前記軸受型番および前記転がり軸受の内部諸元を送受信する無線通信手段とを備え、該無線送受信手段で送信した軸受型番に対応して、前記半導体手段から前記転がり軸受の内部諸元を受信し、前記転がり軸受の異常特徴周波数を算出するものである。
この構成により、単一の診断ユニットで多種類の転がり軸受の異常を診断することが可能となり、かつ転がり軸受の交換に際しても診断ユニット内部の変更を不要にして、手間と時間を節約することができる。
また、本発明の一態様として、上記の診断ユニットであって、前記半導体手段はICタグ又はRFIDタグであるものも含まれる。
この構成により、単一の診断ユニットで多種類の転がり軸受の異常を診断することが可能となる。
また、本発明の一態様として、上記の診断ユニットであって、前記転がり軸受の内部諸元は、転動体の直径、転動体のピッチ円直径、接触角、転動体の数を含むものも含まれる。
この構成により、単一の診断ユニットで多種類の転がり軸受の異常を診断することが可能となる。
また、本発明の一態様として、上記の診断ユニットであって、前記転がり軸受の内部諸元は、さらに、回転速度に比例する異常周波数の比例係数であるものも含まれる。
この構成により、単一の診断ユニットで多種類の転がり軸受の異常を診断することが可能となる。
また、本発明の一態様として、上記の診断ユニットであって、さらに、前記転がり軸受から発生する音響又は振動を検出する第1のセンサ手段と、前記転がり軸受の回転速度を検出する第2のセンサ手段と、前記転がり軸受の温度を検出する第3のセンサ手段とを備えるものも含まれる。
この構成により、単一の診断ユニットで多種類の転がり軸受の異常を診断することが可能となり、かつ転がり軸受の交換に際しても診断ユニット内部の変更を不要にして、手間と時間を節約することができる。
また、本発明の一態様として、上記の診断ユニットであって、さらに、診断に必要となる前記転がり軸受の回転速度を車両運行制御システムから取得するものも含まれる。
この構成により、転がり軸受の回転速度を検出する回転速度検出手段を転がり軸受毎に設けることを不要にし、構成を簡単化することが可能となる。
また、本発明の回転機械の診断システムは、車両運行制御システムにおける診断システムであって、車両の車軸を支承する転がり軸受の異常を診断する上記のいずれかに記載の本発明の診断ユニットと、該診断ユニットによる診断結果により前記車両の車軸を支承する転がり軸受に異常が認められた場合に、前記車両の運転台パネル又は前記車両運行制御システムの運行システム指令所の制御板に警報表示するための警報信号を生成して送信する警報送信手段と、を備えるものである。
この構成により、単一の診断ユニットで多種類の転がり軸受の異常を診断することが可能となり、かつ転がり軸受の交換に際しても診断ユニット内部の変更を不要にして、手間と時間を節約することができる。
また、転がり軸受の回転速度を検出する回転速度検出手段を転がり軸受毎に設けることを不要にし、構成を簡単化することが可能となる。
本発明によれば、転がり軸受を使用する回転機械において、単一の診断ユニットで多種類の転がり軸受の異常を診断することが可能であり、かつ転がり軸受の交換に際しても診断ユニット内部の変更を不要にして、手間と時間を節約することのできる診断ユニットおよび診断システムを提供できる。
また、本発明によれば、転がり軸受の回転速度を検出する回転速度検出手段を転がり軸受毎に設けることを不要にし、構成を簡単化することが可能な診断システムを提供できる。
本実施形態では、回転機械に組み込まれた転がり軸受について、その異常の有無を診断する診断ユニットおよび診断システムを例示する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態における診断ユニットの概略構成を示す図である。本実施形態の診断ユニット10は、マイクロプロセッサユニット(MPU)11を内蔵した電子回路で構成され、信号処理と診断アルゴリズムを実行するCPU111、軸受型番と転がり軸受の内部諸元とを対応づけたテーブルおよびCPU111の実行プログラムを記憶したROM112、筐体に取り付けられ診断対象の転がり軸受の型番を設定するロータリスイッチ12、図示しない増幅器やフィルタ、A/D変換器等のアナログ回路を有する構成である。ロータリスイッチ12としては、例えば、複数の桁数分のロータリコードスイッチを用いることができる。
なお、軸受型番とはメーカに特有のものであり、例えば英数字で表される。また、転がり軸受の内部諸元とは、きず等の異常特徴周波数を算出するために必要となる数値で、転動体の直径、転動体のピッチ円直径、接触角、転動体の数が含まれる。
ROM112に記憶される転がり軸受の内部諸元は、1つの型番について32ビットで表現できるが、ここでは64ビットを割り当てる。例えば、円錐ころ軸受の場合、ころ数、ころの直径、ころのピッチ円直径、接触角のそれぞれに8〜16ビットを割り当てる。接触角やころの直径を規格系列化すると共に、さらに鉄道車両用等として用途を限定すれば寸法範囲が限られるので、マイクロコンピュータの演算が固定小数点で行なわれることを考慮し、異常周波数を決めるための定数を整数化して記憶することにより、ROM112の記憶容量を減らすことができる。
転がり軸受に剥離等のスポットきずがある場合において、きずに起因する異常特徴周波数を決める定数である転動体公転周波数fc、転動体自転周波数fbおよび転動体と内輪の相対公転周波数fiは、次の算式によって求められる。
Figure 2005227172
Figure 2005227172
Figure 2005227172
ここで、f0は軸回転周波数、dは転動体直径、Dは転動体のピッチ円直径、αは接触角である。定数が求められると、転がり軸受を構成する各部材におけるきずに起因する異常特徴基本周波数は、Zを転動体の数としたとき、外輪がZfc、転動体が2fb、内輪がZfiとしてそれぞれ算出することができる。
このようにして求めた、fc、fbおよびfiから、fc/f0、fb/f0およびfi/f0をそれぞれ整数化し、例えば1つの型番を表すのにそれぞれ16ビットずつ割り当て、別に転動体の数とその他に16ビットをとり、合計で64ビットのデータとすれば、1000種類の転がり軸受について定数を記憶するのに必要な記憶容量は8kBである。
図2は、きず等の異常の有無を診断する転がり軸受の検出部の概略構成を示す図である。転がり軸受13から発生する音響又は振動を検出するために、ハウジング14に取り付けられた圧電センサ15と、転がり軸受13によって支承される軸16に近接してその回転速度を検出する回転パルス発生器17とを有する構成である。
次に、診断ユニット10における転がり軸受13の診断動作について説明する。まず、ロータリスイッチ12を操作して転がり軸受13の型番を設定する。
圧電センサ15によって検出される音響/振動信号は診断ユニット10に入力され、アナログ回路で増幅およびフィルタリングされた後、包絡線検波が行なわれる。包絡線信号波形はA/D変換器によりディジタル信号に変換された後、MPU11において周波数分析され、ピークとなる周波数が抽出される。
抽出されたピークの周波数は、外輪、内輪および転動体の各きずに起因する異常特徴周波数と比較され、いずれかの周波数が一致した場合に、転がり軸受13の当該部材にきずがあると判定して、その結果を診断結果として出力する。
このような本発明の第1の実施形態の診断ユニットによれば、MPU11を内蔵した電子回路において、軸受型番と転がり軸受の内部諸元とを対応づけたテーブルを記憶したROM112と、転がり軸受の英数字からなる型番を設定するロータリスイッチ12を筐体に設けることにより、単一の診断ユニットで多種類の転がり軸受の異常を診断することができる。
なお、ロータリスイッチ12として、ロータリコードスイッチ等を用いれば、直接、英数字を設定できるので便利だが、その他、軸受型番の入力手段としてはタッチパネル等が挙げられ、該タッチパネル等を表示手段である液晶表示器(LCD)とともに利用するとよい。コスト的な面からは診断結果や他の条件設定の表示にも当該液晶表示器を兼用することが望ましい。他に比較的安価な入力手段としては複数の押しボタンスイッチが挙げられ、該ボタンスイッチを表示手段である複数の7セグメントLEDとともに利用するとよい。この場合、更に該ボタンスイッチの誤動作を避けるためのロックのスイッチを設けてもよい。
図3は、本発明の第1の実施形態の変形例として、軸受型番の入力手段としてキーボード12cと液晶表示器12bを用いた診断ユニット10aの概略構成を示す図である。図3に示される診断ユニット10aは、マルチセンサ15aからの信号をそれぞれ受けるフィルタA/D部11b、タイマカウンタ部11cおよび増幅+A/D部11dと、これらからの信号をデジタル演算処理するCPU等のデジタル演算処理部11aと、このデジタル演算処理部11aとネットワーク回線19とをインタフェースする(つまり結ぶ)通信インタフェース11eと、デジタル演算処理部11aと接続し、液晶表示器(LCD)12bおよびキーボード(KBD)12cを有する英数字入力部12aと、を備えている。尚、この変形例では、図2におけるセンサ15の代わりに、振動、温度、回転速度および回転方向を検出するマルチセンサ15aに対応した診断ユニットとしている。
(第2の実施形態)
図4は、本発明の第2の実施形態における診断システムの概略構成を示す図である。本実施形態の診断システムは、無線通信機能を備えた診断ユニット20と、軸受ユニット24に装着され、診断対象の転がり軸受23の内部諸元を記録したICタグ25とを有する構成である。図1と同じ構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
診断ユニット20は、軸受ユニット24の近傍に配設されたアンテナ26と、ICタグリーダ27を有する構成である。アンテナ26はICタグ25に無線で電力を供給すると共に、ICタグ25との間でデータの送受信を行なう。ICタグリーダ27は、アンテナ26を介してICタグ25のROMに記録された転がり軸受の内部諸元を受信し、MPU11のCPU111に与える。
転がり軸受23を保持する軸受ユニット24には、電波誘導を利用して非接触無線通信が可能なICタグ25が装着されている。この種のICタグはRFID(Radio Frequency Identification:無線周波数識別)ICとして知られ、記憶容量が96〜128ビットのROMを内蔵し、物品にIDを付して偽造品と区別するために使用されるものである。本実施形態のICタグ25は、内蔵するROMに転がり軸受23の内部諸元、又は第1実施形態で説明したような整数化したきず等の異常特徴周波数を算出するための定数を予め記憶させてある。
次に、本実施形態の診断システムの動作を説明する。まず、診断ユニット2はアンテナ26を介して軸受ユニット24に装着されたICタグ25に電力を供給し、これを動作状態にする。
ICタグ25はROMに記録された当該転がり軸受の内部諸元データを内蔵するアンテナを介して送信する。診断ユニット20のICタグリーダ27はアンテナ26を介してこれを受信し、CPU111において第1の実施形態と同様の処理手順により、きず等の異常特徴周波数を算出する。
また、診断ユニット20には、図1に示したと同様の圧電センサと回転パルス発生器によって検出された音響/振動信号および回転速度信号が入力され、第1の実施形態において説明したと同様の処理手順によって転がり軸受23におけるきず等の異常の有無を診断する。
図5は、複数の転がり軸受を使用する回転機械において、1台の診断ユニットにより各転がり軸受の異常診断を行なう場合のシステム構成を示すものである。転がり軸受を保持する軸受ユニット24a〜24dには、自身の内部諸元を記録したICタグと、圧電センサおよび回転パルス発生器が装着されている。
診断ユニット20は、軸受ユニット24a〜24dのそれぞれから上記したと同様にして、転がり軸受の内部諸元、音響/振動信号および回転速度信号を取得して処理することにより、各転がり軸受の異常の有無を診断する。これにより、転がり軸受毎に診断ユニットを用意する必要がないので、診断システムの構成が簡単になる。
このような本発明の第2の実施形態の診断システムによれば、診断ユニット20にアンテナ26とICタグリーダ27を備えると共に、診断対象の転がり軸受23を保持する軸受ユニット24に転がり軸受23の内部諸元を記録したICタグ25を装着することにより、単一の診断ユニット20多種類の転がり軸受の異常を診断することができる。また、診断した転がり軸受に異常があって内部諸元が異なる他の転がり軸受に交換した場合でも、診断ユニット20内部に変更を加える必要がなく、手間と時間を節約することが可能となる。
(第3の実施形態)
図6は、本発明の第3の実施形態における診断システムの概略構成を示す図である。本実施形態は、第1の実施形態における診断ユニット又は第2の実施形態における診断システムを電車の車軸用軸受の診断システムに適用した例であり、車軸軸受診断システム30、列車制御システム40、保守整備ホストコンピュータ50を有する構成である。
車軸軸受診断システム30は、車軸を支承する転がり軸受の軸受ユニット34と、軸受ユニットに装着されて転がり軸受から発生する音響又は振動を検出するセンサ35と、検出した音響/振動信号の処理と診断アルゴリズムを実行するマイクロコンピュータ等からなる診断用電子回路ユニット31とを有する構成である。
列車制御システム40は、電車の動力を発生する電動機41と、電動機41の回転を減速して車輪に伝える減速機42と、電車を停止させるためのブレーキ43と、電車の走行速度を検出するセンサ44と、電車の運行を制御する運転台/運行制御指令室45とを有する構成である。電車の走行速度を検出するセンサ44として、走行速度と走行方向を検出するセンサを用いることができる。
また、保守整備ホストコンピュータ50は、車軸軸受診断システム30から診断出力情報を取得して、軸受その他に関する保守データを蓄積するものである。
上記の本実施形態の診断システムにおいて、車軸軸受診断システム30は、電車の運転制御に不可欠の車速、電動機回転速度、減速比等の速度情報を列車制御システム40からアナログ信号又はディジタル信号で取得し、取得したこれらのデータと車軸径データから車軸の回転速度を求めると共に、車軸軸受の内部諸元と併せて第1の実施形態において説明したと同様の処理手順により、きず等の異常特徴周波数を算出する。
また、センサ35によって検出された音響/振動信号を基にして、第1の実施形態と同様の処理手順により車軸軸受におけるきず等の異常の有無を診断する。診断出力は、アナログ信号又はディジタル信号により列車制御システム40の運転台/運行制御指令室45に伝送され、異常の有無が表示される。
図7は,複数の診断ユニットを列車制御システムとバス接続して構成した診断システムを示すものであり、列車制御システム40と、車軸軸受から発生する音響又は振動を検出するセンサ35をそれぞれ備えた診断ユニット30a〜30dとを、診断用信号ライン36および制御系統37によって接続する構成である。
診断ユニット30a〜30dは列車制御システム40から速度情報を取得して異常特徴周波数を算出すると共に、センサ35によって検出した音響/振動信号から車軸軸受におけるきず等の異常の有無を診断する。
なお、この例では診断用信号ライン36と制御系統37を別にし、診断用信号ライン36を用いて運転台/運行制御指令室45に診断出力を伝送する構成にしているが、制御系統のラインを用いて診断出力を伝送するようにしてもよい。
また、このように列車制御システムと診断ユニットとの間で相互に情報を送受信したり、多種のデータを送受信する場合は、ディジタルラインを使用して、データの有無を問い合わせた上でデータの送受信を行なうような応答形式のシステムにすることが望ましい。さらに、複数の診断ユニットを接続可能なバスライン方式を採用することにより、配線が簡単化できる。
このような本発明の第3の実施形態によれば、電車の車軸軸受の異常を診断する診断システムにおいて、列車制御システムから速度情報を得て軸受の回転速度に換算することにより、軸受ユニットに回転速度センサ又は回転パルス発生器を設ける必要がなくなり、構成を簡単化することができる。
以上説明したように、このような本発明の実施形態によれば、転がり軸受の型番と内部諸元とを対応づけたテーブルをMPU11のROM112に記憶させると共に、筐体に設けたロータリスイッチ12で診断対象の転がり軸受の型番を設定することにより、ROM112に記憶された転がり軸受の対応する内部諸元を読み出し可能にする。これによって、単一の診断ユニットで多種類の転がり軸受の異常を診断することができる。
また、診断対象の転がり軸受23を保持する軸受ユニット24に内部諸元を記録したICタグ25を装着し、これをICタグリーダ27により無線で読み出してCPU111で診断処理を実行することにより、内部諸元が異なる別の転がり軸受に交換した場合でも、診断ユニット2内部の変更が不要となり、手間と時間を節約することが可能となる。
さらに、電車の車軸軸受の異常を診断する診断システムにおいて、列車制御システムから速度情報を取得し、きず等の異常の診断に必要である軸受の回転速度に換算することにより、軸受ユニットに回転速度センサ又は回転パルス発生器を設ける必要をなくし、構成を簡単化することができる。
本発明の第1の実施形態における診断ユニットの概略構成を示す図である。 本発明の第1の実施形態における転がり軸受の検出部の概略構成を示す図である。 本発明の第1の実施形態の変形例として、軸受型番の入力手段であるキーボードと液晶表示器を用いた診断ユニットの概略構成を示す図である。 本発明の第2の実施形態における診断ユニットおよび転がり軸受の検出部の概略構成を示す図である。 本発明の第2の実施形態における診断システムの概略構成を示す図である。 本発明の第3の実施形態における診断システムの概略構成を示す図である。 本発明の第3の実施形態における診断システムと列車制御システムの接続を示す図である。
符号の説明
10、20、31 診断ユニット
11 MPU
111 CPU
112 ROM
12 ロータリスイッチ
13、23 転がり軸受
14、24 軸受ユニット
15、35 センサ
17 回転パルス発生器
25 ICタグ
27 ICタグリーダ
30 車軸軸受診断システム
40 列車制御システム

Claims (9)

  1. 転がり軸受の振動周波数スペクトラムのピークとなる周波数と、前記転がり軸受の回転速度および前記転がり軸受の内部諸元から算出される異常特徴周波数との一致を判定することにより、回転機械の異常を診断する診断ユニットであって、
    前記転がり軸受の複数について、それらの内部諸元を英数字からなる軸受型番に対応させて記憶させたROMと、
    前記軸受型番を外部から設定可能に設けた軸受型番設定手段とを備え、
    該軸受型番設定手段で設定した軸受型番に対応する前記転がり軸受の内部諸元を前記ROMから読み出して前記転がり軸受の異常特徴周波数を算出する診断ユニット。
  2. 請求項1記載の診断ユニットであって、
    前記軸受型番設定手段はロータリスイッチである診断ユニット。
  3. 転がり軸受の振動周波数スペクトラムのピークとなる周波数と、前記転がり軸受の回転速度および前記転がり軸受の内部諸元から算出される異常特徴周波数との一致を判定することにより、回転機械の異常を診断する診断ユニットであって、
    前記転がり軸受又は軸受ユニットに装着し、前記転がり軸受の内部諸元を英数字からなる軸受型番に対応させて記憶させてあり、これを外部から無線で読みとり可能に構成してなる半導体手段と、
    該半導体手段との間で前記軸受型番および前記転がり軸受の内部諸元を送受信する無線通信手段とを備え、
    該無線送受信手段で送信した軸受型番に対応して、前記半導体手段から前記転がり軸受の内部諸元を受信し、前記転がり軸受の異常特徴周波数を算出する診断ユニット。
  4. 請求項3記載の診断ユニットであって、
    前記半導体手段はICタグ又はRFIDタグである診断ユニット。
  5. 請求項1〜4のいずれか一つに記載の診断ユニットであって、
    前記転がり軸受の内部諸元は、転動体の直径、転動体のピッチ円直径、接触角、転動体の数を含む診断ユニット。
  6. 請求項5記載の診断ユニットであって、
    前記転がり軸受の内部諸元は、さらに、転がり軸受の回転速度に比例する異常周波数の比例係数である診断ユニット。
  7. 請求項1〜6のいずれか一つに記載の診断ユニットであって、さらに、
    前記転がり軸受から発生する音響又は振動を検出する第1のセンサ手段と、
    前記転がり軸受の回転速度を検出する第2のセンサ手段と、
    前記転がり軸受の温度を検出する第3のセンサ手段とを備える診断ユニット。
  8. 請求項1〜7のいずれか一つに記載の診断ユニットであって、さらに、
    診断に必要となる前記転がり軸受の回転速度を車両運行制御システムから取得する診断ユニット。
  9. 車両運行制御システムにおける診断システムであって、
    車両の車軸を支承する転がり軸受の異常を診断する請求項1〜8のいずれか一つに記載の診断ユニットと、
    該診断ユニットによる診断結果により前記車両の車軸を支承する転がり軸受に異常が認められた場合に、前記車両の運転台パネル又は前記車両運行制御システムの運行システム指令所の制御板に警報表示するための警報信号を生成して送信する警報送信手段と、を備える診断システム。
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