JP2005226975A - サーキュレータ - Google Patents

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Abstract

【課題】 ファンが起動したときの冷風または温風による不快感(ドラフト感)を解消することが可能なサーキュレータを提供する。
【解決手段】サーキュレータ10は、対象空間の温度ムラを減少させるためのサーキュレータであって、対象空間の空気流れを起こす空気清浄機11のファン11aと、ファン11aの作動による風速を制御するコントローラ12とを備えている。コントローラ12は、ファン11aの起動時またはファン11aの運転中において、第1相関値と第2相関値とを比較して、ファン11aを制御する。第1相関値は、対象空間の上部と下部との温度差である上下温度差に相関する。第2相関値は、ファン11aの作動に相関する。それにより、ファン起動時またはファンの運転中において、徐々に風速を増加することができ、ドラフトに起因する不快感を抑えつつ温度ムラを解消していくことができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、対象空間の温度ムラを減少させるためのサーキュレータに関する。
従来、オフィスなどの対象空間で空気調和機を運転したときに、対象空間の上下方向または水平方向において温度ムラが生じることがある。温度ムラは、対象空間に居る者へ不快感を与える原因になる。このような対象空間の温度ムラを減少させるために、対象空間の空気を強制的に攪拌または循環させるサーキュレータが従来より用いられている。
サーキュレータの始動および停止、ならびに風量の制御は、通常、手動操作によって行われているが、温度ムラの客観的な情報に基づいて合理的な運転を行うことができないという問題がある。たとえば、風速または風量が少ない状態で運転を行うと、温度ムラがなかなか解消されない。また、局所的に不快なところが残るので、設定温度の緩和を行うことができず、省エネルギー運転につながらないという問題がある。一方、風速または風量が多過ぎると、上述の問題は解消できるが、ファン風速または風量の増加により「ゴー」という騒音がファンから発生する。この騒音は、耳障りというだけでなく、ストレスの一つになるので、長時間、聞いていると疲労の蓄積を進行させるという問題がある。
そこで、これらの問題を解消するために、温度ムラが発生しているときに風速または風量を増やすことにより、快適性および省エネルギーの推進を図り、一方、温度ムラが解消されれば風速または風量を減らすことにより、騒音を低減し、さらに無駄なファンの運転を防止することによる省エネルギーの推進を図ることができるサーキュレータおよびその運転制御方法が従来に提案されている(特許文献1〜3参照)。
たとえば、特許文献1に記載されたサーキュレータでは、赤外線センサなどの温度センサを用いて室内の天井付近および床付近の温度をそれぞれ測定し、上下2点の温度またはその温度差に基づいて風速または風量を制御している。
特許文献2に記載されたサーキュレータでは、暖房装置と連動して、サーキュレータから発生する風による不快感(いわゆる冷風感)を感じない所定温度以上において、室内の上下温度差に基づいてサーキュレータの運転および停止の制御を行っている。
特許文献3に記載されたサーキュレータは、居室者に対して風が直接当たらないように風を上から吹き出すものであり、床側温度と天井側温度との温度差により送風機の駆動を制御している。さらに、体感風を低減するために、風速または風量をサインカーブなどの周期的に変化させたりすることによって強弱の変化を与えている。
特開平8−270992号公報(平成8年10月18日公開) 特開2001−254981号公報(平成13年9月21日公開) 特開平11−83103号公報(平成11年3月26日公開)
しかしながら、上記従来のサーキュレータでは、ファン起動時における居室者の体感を考慮してファン風速または風量を制御していないという問題がある。すなわち、上下温度差などによる温度ムラを解消するためにサーキュレータのファンが自動的に起動する際、風が急に吹き出すことによって風が人体に当たることによって感じる冷風または温風による不快感(いわゆるドラフト感)を生じさせるという問題がある。
本発明の課題は、ファンが起動したときの冷風または温風による不快感(ドラフト感)を解消することが可能なサーキュレータを提供することにある。
請求項1に記載のサーキュレータは、対象空間の温度ムラを減少させるためのサーキュレータであって、対象空間の空気流れを起こすファンと、制御部とを備えている。制御部は、第1相関値と第2相関値とを比較して、ファンの作動による風速を制御する。第1相関値は、対象空間の上部と下部との温度差である上下温度差に相関する。第2相関値は、前記ファンの作動に相関する。
このサーキュレータでは、制御部が、対象空間の上部と下部との温度差である上下温度差に相関する第1相関値とファンの作動に相関する第2相関値とを比較し、この2つの相関値の比較に基づいて、ファンの作動による風速を制御する。それにより、ファンの起動時または運転中における冷風または温風による不快感(ドラフト感)を解消することができる。
従来のサーキュレータでは、ファン起動時またはファンの運転中において、風速が強のレベルに急に上がると比較的大きな上下温度差に加えて強いドラフト(気流による身体の局所冷却)が加わり居室者に強い不快感を与える恐れがあった。このサーキュレータでは、たとえば、ファンの起動時またはファンの運転中において、対象空間の上部と下部との温度差である上下温度差に相関する第1相関値と、ファンの作動に相関する第2相関値、たとえばファンの作動で起こる空気流れにより生じる不快感(いわゆるドラフトに起因する不快感)に相関する第2相関値とを比較して、ファンを制御する。それにより、ファン起動時またはファンの運転中において、徐々に風速を増加したり、またはファンを始動または停止することができ、ドラフトに起因する不快感を抑えつつ温度ムラを解消していくことができる。
請求項2に記載のサーキュレータは、請求項1に記載のサーキュレータであって、制御部は、第2相関値が第1相関値を超えないようにファンを制御する。
このサーキュレータでは、ファンの起動時または運転中において、第2相関値が第1相関値を超えないようにファンを制御するため、ドラフトに起因する不快感を、上下温度差により生じる不快感よりも低く抑えつつ温度ムラを解消していくことができる。
請求項3に記載のサーキュレータは、請求項2に記載のサーキュレータであって、制御部は、上下温度差あるいは第1相関値が所定値を超える場合には、第2相関値が第1相関値を超えないという条件よりも第1相関値を減少させるという条件を優先させて、ファンを制御する。
このサーキュレータでは、ファンの起動時またはファンの運転中において、上下温度差あるいは第1相関値が所定値を超える場合には、上下温度差により生じる不快感を抑えることを優先させてファンを制御する。それにより、ファンによる風速が上がらずにいつまでたっても上下温度差が解消しない、という不具合を解消することができる。
請求項4に記載のサーキュレータでは、制御部は、ファンの回転数を変えることで風速を制御する。このサーキュレータでは、制御部が制御対象であるファンの回転数を変えることにより、風速を制御することができる。
請求項5に記載のサーキュレータでは、上下温度差は、対象空間の上部および下部に設置された温度センサによる測定値から演算される、あるいは外部からの情報に基づき推定される、あるいは外部から入力される。
このサーキュレータでは、上下それぞれに温度センサがあり差分を演算するか、外部からの気象情報に基づき温度センサなしで推定するか、または外部から上下温度差情報を取得するかのいずれかの方法により、上下温度差を推定することができる。
請求項6に記載のサーキュレータは、請求項1から5のいずれか1項に記載のサーキュレータであって、ファンにより対象空間から空気を吸い込んで清浄度を高めて対象空間へと吹き出す空気清浄機である。
サーキュレータとして、ファンにより対象空間から空気を吸い込んで清浄度を高めて対象空間へと吹き出す空気清浄機を用いることにより、空気の攪拌および循環だけでなく、空気清浄も行うことができる。
請求項1に記載のサーキュレータでは、制御部が、対象空間の上部と下部との温度差である上下温度差に相関する第1相関値とファンの作動に相関する第2相関値とを比較し、この2つの相関値の比較に基づいて、ファンの作動による風速を制御することにより、ファンの起動時または運転中における冷風または温風による不快感(ドラフト感)を解消することができる。
請求項2に記載のサーキュレータでは、ファンの起動時または運転中において、第2相関値が第1相関値を超えないようにファンを制御するため、ドラフトに起因する不快感を、上下温度差により生じる不快感よりも低く抑えつつ温度ムラを解消していくことができる。
請求項3に記載のサーキュレータでは、ファンの起動時またはファンの運転中において、上下温度差あるいは第1相関値が所定値を超える場合には、上下温度差により生じる不快感を抑えることを優先させてファンを制御することにより、ファンによる風速が上がらずにいつまでたっても上下温度差が解消しない、という不具合を解消することができる。
請求項4に記載のサーキュレータでは、制御部が制御対象であるファンの回転数を変えることにより、風速を制御することができる。
請求項5に記載のサーキュレータでは、上下それぞれに温度センサがあり差分を演算するか、外部からの気象情報に基づき温度センサなしで推定するか、または外部から上下温度差情報を取得するかのいずれかの方法により、上下温度差を推定することができる。
請求項6に記載のサーキュレータは、サーキュレータとして、ファンにより対象空間から空気を吸い込んで清浄度を高めて対象空間へと吹き出す空気清浄機を用いることにより、空気の攪拌および循環だけでなく、空気清浄も行うことができる。
<第1実施形態>
[サーキュレータの構成]
本発明の一実施形態に係るサーキュレータを備えた対象空間の概略図を図1に示す。図1に示される例では、サーキュレータおよび空気調和機の室内機がそれぞれ複数台配置された広い対象空間であるオフィス20が示されている。
図1に示されるサーキュレータ10は、オフィス20の温度ムラを減少させるためのものであり、オフィス20の空気流れを起こす空気清浄機11のファン11aと、ファン11aの作動で起こる空気流れの速度である風速を制御する制御部であるコントローラ12とを備えている。オフィス20内部には、複数台のファン11aを搭載した空気清浄機11が配置され、各空気清浄機11は、共通のコントローラ12に接続されている。コントローラ12は、空気清浄機11のファン11aの起動時または運転中において、風速が徐々に増加するように制御を行う。
[ファン11aの構成]
ファン11aは、オフィス20の空気を強制的に攪拌または循環させるものであれば種々の態様が採用され、たとえば空気中の臭いや埃を素早く脱臭・捕獲するために空気清浄機に搭載されたファン11aを用いることができる。その場合、ファン11aにより空気の攪拌または循環を行うだけでなく、空気清浄機11本来の機能である空気清浄を行うことができる。また、空気清浄機11は、オフィス20下部のたとえば床付近の温度を測定するための温度センサ13を備えている。
[コントローラ12の構成]
コントローラ12は、ファン11aの回転数を変えることで風速を制御することができるものであれば種々の態様を採用することができる。たとえば、図1に示されるコントローラ12のように、空気清浄機11のファン11aおよび空気調和機30の両方を集中制御する制御部として、たとえば、中央監視盤、空調コントローラ、パソコンなどを採用することができる。さらに制御部の他の例として、空気清浄機11を遠隔操作するためのリモコンなども採用することができる。
[空気調和機30の構成]
空気調和機30は、従来公知のものであり、オフィス20内部の天井に複数台配置された室内機31と、オフィス20外部に配置された室外機32とからなる。室外機32は、複数台の室内機31にそれぞれ接続されている。室内機31は、室内の温度を測定するための温度センサ33を備えている。また、室外機32は、室外の温度を測定するための温度センサ34を備えている。室内用および室外用の温度センサ33、34は、空気調和機30の運転制御にも利用されている。
[サーキュレータの動作説明]
つぎに、図1のサーキュレータの運転制御について、図2のフローチャートを参照しながら説明する。
最初に、オフィス20内部の温度ムラがあるか否かを判定する(ステップS1)。具体的には、空気清浄機11の温度センサ13によってオフィス20の床付近の温度(下部温度)を測定し、空気調和機30の室内機31の温度センサ33によってオフィス20の天井付近の温度(上部温度)を測定する。コントローラ12では、測定された上部温度および下部温度の温度差を求め、温度差が所定値(例えば、3℃)を超えていれば、温度ムラがあると判定し、つぎのステップS2に進み、温度ムラなしと判定したときには、所定の時間間隔でステップS1を繰り返して温度ムラを監視する。
つぎに、温度ムラがあると判定されたときは、ファン11aを起動させ、急激な体感温度の変化が生じないように、ファンによる風速を徐々に上げる(ステップS2)。
最後に、ファンによる風速が目標の風速に達したときにファンによる風速の上昇が止まるように、ファンの回転数が所定の回転数に達したときにファンの回転数の上昇を止めてファンの回転数を所定の回転数に保つ。(ステップS3)。
空気清浄機11の運転を続けて温度ムラが所定値以下(例えば、上下温度差が1℃以下)になって実質的に温度ムラが解消した場合には、自動または手動でファン11aの回転を停止またはファンによる風速(または風量)を減少してもよい。
室内の空気が汚れているときには、自動または手動でファン11aの回転を優先的に行ってもよい。また、コントローラ12によって、空気清浄機11の運転を空気清浄の優先度と温度ムラを解消するためのサーキュレーションの優先度とを比較して、最適な風速または風量に制御するようにしてもよい。
[ステップS2の詳細説明]
前述のステップS2(ファン11aの起動時において徐々に風速を増加するステップ)は、具体的には、以下の手順で行われる。ファン11aの起動時または運転中において、オフィス20の上部と下部との温度差である上下温度差に相関する第1相関値と、空気清浄機11の作動に相関する第2相関値とを比較して、空気清浄機11を制御するようにしてもよい。それにより、徐々に風速を増加したり、またはファンを始動または停止することができ、ドラフトに起因する不快感を抑えつつ温度ムラを解消していくことができる。
ここで、上下温度差に相関する第1相関値は、たとえば、以下の第1式によって示される上下温度差に起因する不満足者率PPD1によって求められる。この上下温度差に起因する不満足者率PPD1は、サーマルマネキンなどを用いて実験的に求められた気流と上下温度分布を複合的に評価するパラメータである。

第1式:PPD1=−2.1712+4.9283Δt−2.6880Δt2+0.8269Δt3−0.05273Δt4
(ここで、Δt:床面より1.1mの空気温度−0.1mの空気温度(℃))

また、空気清浄機11の作動に相関する第2相関値は、たとえば、以下の第2式によって示されるドラフトに起因する不満足者率PPD2によって求められる。このドラフトに起因する不満足者率PPD2は、米国加熱冷凍エアコンディショニング工学会(ASHRAE)の改訂基準55−92より求められる。

第2式:PPD2=(34−ta)×(V−0.05)0.62×(0.37×V×Tu+3 .14)
(ここで、ta:空気清浄機11周辺の空気温度(℃)、V:平均風速(m/s)、Tu:乱れ率)

これらの不満足者率PPD1およびPPD2を推定し、この推定結果をもとにファンによる風速を上げていくことにより、冷風または温風による不快感(ドラフト感)を抑えながら温度ムラを解消することができる。
具体的には、図3に示されるフローチャートの手順でファンによる風速が制御される。
まず、最初に温度センサ13、33(図1参照)によって測定された上下温度差に基づいて、上下温度差に起因する第1の不満足者率PPD1を前述の第1式を用いて推定する(ステップS11)。
ここで、第1式における上下温度差Δtを求める場合、たとえば、(1.1mの空気温度)≒(室内機31の温度センサ33が監視している温度)とし、かつ、(0.1mの空気温度)≒(空気清浄機11の温度センサ13の周辺温度)としてもよい。あるいは、1.1mの温度をオフィス20のほぼ中間の高さの温度と近似して、(1.1mの空気温度)≒[(室内機31の温度センサ33が監視している温度)+(空気清浄機11の温度センサ13の周辺温度)]÷2とし、かつ、(0.1mの空気温度)≒(空気清浄機11の温度センサ13の周辺温度)としてもよい。
ついで、乱れ率の強さTuとして一般値である30%を採用し、温度センサ13によって測定された空気清浄機11周辺の空気温度(℃)および平均風速Vを用いて、ドラフトに起因する第2の不満足者率PPD2を推定する(ステップS12)。ここで、平均風速Vは未確定の変数として、つぎのステップS13に進む。
ついで、ステップS11およびS12で求められた第1の不満足者率PPD1および第2の不満足者率PPD2を比較し、PPD2がPPD1を超えない平均風速Vを算出する(ステップS13)。これにより、ドラフトに起因する不快感を、上下温度差により生じる不快感よりも低く抑えつつ温度ムラを解消していくことができる。
そして、ステップS13で算出された平均風速Vをファン風速または風量として選び、この風速または風量で運転する(ステップS14)。なお、選択できる風速または風量が離散である場合は、平均風速Vを超えない最大の風速を選べばよい。
以上のようにしてファンによる風速を制御することにより、ドラフトに起因する不快感を、上下温度差により生じる不快感よりも低く抑えつつ温度ムラを解消していくことができる。
なお、ステップS14で求められたファン風速が0に近くなる場合があるが、この場合には、サーキュレータの機能を奏することができなくなる。このような問題を解消するために、ファンの起動時または運転中において、上下温度差あるいは第1の不満足者率PPD1が所定値を超える場合(例えば、上下温度差が大きく、上下温度差に起因する不快感が大きい場合)には、前述のステップS13における第2の不満足者率PPD2が第1の不満足者率PPD1を超えないという条件よりも、第1の不満足者率PPD1を減少させるという条件を優先させて、ファンを制御するようにしてもよい。その場合、たとえば、ファン風速の下限値をあらかじめ設定しておき、下限値以上でファン11aを常時運転するように制御するのが好ましい。
[サーキュレータの特徴]
一般的に、上下の温度差がある場合、足元の温度が低くなることが多く、この状態で、ファンによる風速または風量を「強」にして起動させると、足元温度が低いのに加えて、その気流により、体感温度がかなり低くなる心配がある。また、人間は、急激な温度変化に敏感であるので、実際の室温に比べ、大きな冷風感(冷風を感じる不快感(ドラフト感))が生じる心配があり、寒いという苦情が出やすい。
そこで、本実施形態のサーキュレータでは、ファンの起動時またはファンの運転中において、対象空間の上部と下部との温度差である上下温度差に相関する第1の不満足者率PPD1と、ファンの作動で起こる空気流れにより生じる不快感(いわゆるドラフトに起因する不快感)に相関する第2の不満足者率PPD2とを比較して、ファンを制御する。それにより、ファンによる風速または風量を、ファン起動時の最初は「静か(微弱)」として、急激な体感温度の変化が生じないように、徐々に上げていくことにより、これらの冷風または温風による不快感(ドラフト感)を解消または緩和することができる。または、ファンの運転中においても、ファンによる風速または風量を、急激な体感温度の変化が生じないように、初期の風速または風量から徐々に上げていくことにより、これらの冷風または温風による不快感(ドラフト感)を解消または緩和することができる。
[第1実施形態の変形例]
(1)前記第1実施形態では、ファン11aとして空気清浄機11のファン11aを例にあげて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ファンの他の例として、通常の空気を攪拌または循環を専用に行うファンや扇風機も用いることができる。
(2)前記第1実施形態では、コントローラ12は、ファン11aの回転数を変えることで風速を制御しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ファン制御以外の方法でも風速制御を行うことができる。たとえば、ファン回転数が一定でも、コントローラによって、空気清浄機の吹出口に設けられたフラップの向きを制御したり、または吹出口に設けられたシャッタを開閉制御することによって風速を制御することができる。
(3)図1に示されるように、複数の空気清浄機11がそれぞれ温度センサ13を備えていることにより、オフィス20内部の水平方向の温度ムラの発生も判断することができる。したがって、コントローラ12が、温度センサ13によって測定された温度から水平方向の温度ムラを求め、水平方向の温度ムラに基づいて空気清浄機11のファン11aの運転を個別に制御することにより、水平方向の温度ムラも緩和または解消することができる。
<第2実施形態>
図1に示される第1実施形態では、サーキュレータ10のファン11aとコントローラ12とが別体であったが、本実施の形態では、図4に示されるように、ファン40aとコントローラ40bとが一体になったサーキュレータ(空気清浄機)40が示されている。空気清浄機40は、オフィス20内部に複数台配置され、互いに情報伝達可能に接続されているので、温度センサ41によって測定された温度情報を空気清浄機40間でやり取りすることができる。それにより、空気清浄機40内部で温度ムラの発生の判断を行って、自律的に運転することができる。たとえば、第1実施形態のように、第1の不満足者率PPD1と第2の不満足者率PPD2とを比較してファン40aの起動時またはファン40aの運転中におけるファン40aによる風速を徐々に増加する制御も、空気清浄機40が自律的に可能になる。
さらに、図4に示されるように、複数の空気清浄機40がそれぞれ温度センサ41を備えていることにより、オフィス20内部の水平方向の温度ムラの発生も判断することができる。したがって、コントローラ40bが、温度センサ41によって測定された温度から水平方向の温度ムラを求め、水平方向の温度ムラに基づいて空気清浄機40のファン40aの運転を個別に制御することにより、水平方向の温度ムラも緩和または解消することができる。
<第3実施形態>
前記第1実施形態および第2実施形態では、対象空間として空気清浄機を複数台設置するオフィス20を例にあげて説明しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の大きさや用途の対象空間にも適用可能である。たとえば、図5に示されるように、狭い対象空間である一般家屋のルーム50において、ファン60aとコントローラ60bとが一体になった自律型のサーキュレータ(空気清浄機)60を1台配置し、空気調和機30と情報伝達可能に接続してもよい。それにより、空気清浄機60内部で温度ムラの発生の判断を行って、自律的に運転することができる。たとえば、第1実施形態のように、第1の不満足者率PPD1と第2の不満足者率PPD2とを比較してファン60aの起動時のファン60aによる風速を徐々に増加する制御も、空気清浄機60が自律的に可能になる。
本実施の形態におけるコントローラ60bは、空気清浄機60に内蔵されたマイコンの他に、空気清浄機60のファン60aおよび空気調和機30の両方を集中制御する制御部として、たとえば、ホームコントローラまたはパソコンなどを採用することができる。さらに制御部の他の例として、空気清浄機60を遠隔操作するためのリモコンなども採用することができる。
<第3実施形態の変形例>
一般家屋のルーム50において、ファン60aとコントローラ60bとが一体になった自律型のサーキュレータ(空気清浄機)60を1台配置する場合、空気調和機30の室内機31の温度センサ33によって測定された温度情報を、図6に示されるように、従来公知の無線または赤外線通信などの方法によって、空気清浄機60に伝達してもよい。それにより、空気清浄機60内部で温度ムラの発生の判断を行って、自律的に運転することができ、たとえば、第1実施形態のようにファン起動時のファン風速を徐々に増加する制御も、空気清浄機60が自律的に可能になる。
<第4実施形態>
図1に示される第1実施形態では、コントローラ12が、オフィス20の上下それぞれに配置された温度センサ13、33で測定された温度から上下温度差を演算していたが、本発明はこれに限定されるものではなく、その他の方法でも対象空間の上下温度差を求めることができる。たとえば、図7に示されるように、コントローラ12は、インターネット70を介して気象会社80のサーバ81に接続され、サーバ81に格納された気象情報に基づいて上下温度差を推定するようにしてもよい。その他の構成は図1に示される構成と共通している。
気象情報に基づいて上下温度差を推定する方法は、たとえば、オフィス20内部で冷房する場合、外気温度が所定温度より高いときには建物が暖められるため、空気調和機30の室内機31周辺では設定温度まで冷えるが、室内機31から離れた場所では冷えにくいので、温度差が大きくなると考えられる。したがって、外気温度が所定温度より高いときには、上下温度差が生じると考えられる。一方、オフィス20内部で暖房する場合、外気温度が所定温度より低いときには建物が冷やされるため、空気調和機30の室内機31周辺では設定温度まで暖められるが、室内機31から離れた場所では暖まりにくいので、温度差が大きくなると考えられる。したがって、外気温度が所定温度より低いときには、上下温度差が生じると考えられる。本実施の形態では、気象情報に基づいて上下温度差をコントローラ12で推定することにより、第1実施形態のように、第1の不満足者率PPD1と第2の不満足者率PPD2とを比較してファン11aの起動時またはファン11aの運転中におけるファン11aによる風速を徐々に増加する制御を行うことができる。しかも、空気清浄機11には、温度差センサが不要になる。
<第4実施形態の変形例>
図7に示されるように気象情報などの外部からの情報に基づきコントローラが上下温度差を推定する代わりに、上下温度差の情報を外部からコントローラに直接入力してもよい。この場合も、第1実施形態のように、第1の不満足者率PPD1と第2の不満足者率PPD2とを比較してファン11aの起動時またはファン11aの運転中におけるファン11aによる風速を徐々に増加する制御を行うことができる。しかも、空気清浄機11には、温度差センサが不要になる。
<第5実施形態>
以上の第1〜第4実施形態におけるサーキュレータは、ファン起動時または運転中における冷風または温風による不快感(ドラフト感)を抑えつつ温度ムラを解消するために、ファン起動時または運転中のファン風速を徐々に増加する制御を行っているが、対象空間の静粛性が要求されるスケジュールの時間帯については考慮されていない。そこで、本実施形態では、かかる時間帯を考慮してスケジュール管理を可能にした、前記サーキュレータを用いた温度ムラ減少システムを提案する。
すなわち、本実施形態の温度ムラ減少システムは、図8に示されるように、サーキュレータ10と、ファン11aの作動をスケジュール管理する管理装置12aとを備えている。その他の構成は、図1に示される構成と同一であり、図8において図1における符号と同一の符号が付された構成要素は図1に示される構成要素と同一のものである。
サーキュレータ10は、前述と同様に、対象空間の温度ムラを減少させるためのサーキュレータであって、対象空間の空気流れを起こす空気清浄機11のファン11aと、ファン11aの作動で起こる空気流れの速度である風速を制御するコントローラ12とを備え、コントローラ12はファン11aの起動時においてファン11aによる風速が徐々に増加するように制御を行うものである。
管理装置12aは、対象空間の静粛性が要求されるスケジュールの時間帯において、ファン11aの回転数の増加を禁止する制御又はファン11aの回転数が所定値以下になるような制御を行う。管理装置12aは、図8に示されるようにサーキュレータ10のコントローラ12に内蔵されてコントローラ12と一体化されてもよいが、別体として設けてもよく、本発明ではとくに限定されるものではない。
本実施形態のサーキュレータ10では、風速または風量を多段階に制御できる場合において、管理装置12aによってファン11aの作動をスケジュール管理することにより、たとえば会議中などの対象空間の静粛性が要求されるスケジュールの時間帯において、ファン11aの回転数の増加を禁止する制御又はファン11aの回転数が所定値以下になるような制御を行うことができる。
<第5実施形態の変形例>
第5実施形態の管理装置12aは、対象空間の静粛性が要求されないスケジュールの時間帯において、それ以外の時間帯よりもファン11aの回転数を増加させる制御を行うようにしてもよい。このサーキュレータ10では、管理装置12aによってファン11aの作動をスケジュール管理することにより、たとえば、出勤前、昼休みまたは夜間などの対象空間の静粛性が要求されないスケジュールの時間帯において、それ以外の時間帯よりもファン11aの回転数を増加させる制御を行うことができる。
本発明の第1実施形態に係るサーキュレータを備えた対象空間の概略図。 本発明の第1実施形態に係るサーキュレータの運転制御を示すフローチャート。 本発明の第1実施形態に係るサーキュレータの運転制御のさらに他の例を示す上下温度差に起因する第1の不満足者率およびドラフトに起因する第2の不満足者率を用いてファン風速を制御のためのフローチャート。 本発明の第2実施形態に係る自律型のサーキュレータを備えた対象空間の概略図。 本発明の第3実施形態に係る自律型のサーキュレータを備えた対象空間の概略図。 本発明の第3実施形態の変形例に係る自律型のサーキュレータを備えた対象空間の概略図。 本発明の第4実施形態に係るサーキュレータを備えた対象空間の概略図。 本発明の第5実施形態に係る温度ムラ減少システムを備えた対象空間の概略図。
符号の説明
10 サーキュレータ
11 空気清浄機
11a ファン
12 コントローラ(制御部)
12a 管理装置
13 温度センサ
20 オフィス
30 空気調和機
31 室内機
32 室外機
33 温度センサ
34 温度センサ
40 サーキュレータ(空気清浄機)
40a ファン
40b コントローラ
41 温度センサ
50 ルーム
60 サーキュレータ(空気清浄機)
60a ファン
60b コントローラ
61 温度センサ
70 インターネット
80 気象会社
81 サーバ

Claims (6)

  1. 対象空間の温度ムラを減少させるためのサーキュレータ(10,40,60)であって、
    対象空間に空気流れを起こすファン(11a)と、
    対象空間の上部と下部との温度差である上下温度差に相関する第1相関値と、前記ファン(11a)の作動に相関する第2相関値とを比較して、前記ファン(11a)の作動による風速を制御する、制御部(12)と、
    を備えたサーキュレータ(10,40,60)。
  2. 前記制御部(12)は、前記第2相関値が前記第1相関値を超えないように、前記風速を制御する、
    請求項1に記載のサーキュレータ(10,40,60)。
  3. 前記制御部(12)は、前記上下温度差あるいは前記第1相関値が所定値を超える場合には、前記第2相関値が前記第1相関値を超えないという条件よりも前記第1相関値を減少させるという条件を優先させて、前記ファン(11a)により対象空間に空気流れを起こさせる、
    請求項2に記載のサーキュレータ(10,40,60)。
  4. 前記制御部(12)は、前記ファン(11a)の回転数を変えることで前記風速を制御する、
    請求項1から3のいずれかに記載のサーキュレータ(10,40,60)。
  5. 前記上下温度差は、対象空間の上部および下部に設置された温度センサによる測定値から演算される、あるいは外部からの情報に基づき推定される、あるいは外部から入力される、
    請求項1から4のいずれかに記載のサーキュレータ(10,40,60)。
  6. 前記ファン(11a)により対象空間から空気を吸い込んで清浄度を高めて対象空間へと吹き出す空気清浄機(11)である、
    請求項1から5のいずれかに記載のサーキュレータ(10,40,60)。
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