JP2005226134A - 金属帯の間接通電式連続電解エッチング方法および間接通電式連続電解エッチング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 長時間処理で濁度の増した電解液条件でも安定処理が可能な、金属帯の間接通電式連続電解エッチング方法および間接通電式連続電解エッチング装置を提供する。
【解決手段】 金属帯のエッチングパターンが形成されたエッチング面と相対向して、複数個の電極を、前記金属帯の進行方向に、順次、A系、B系、A系、B系、・・・、最後に、A′、B′を配設し、前記金属帯と前記電極群の間に電解液を充填して、A系とB系の電極の間で、(I)時間M=3〜10msecの間にA系電極が陰極となる電圧印加と、(II)時間N=4M〜20Mmsecの間にA系電極が陽極となる電圧印加とを交互に繰り返し、(I)から(II)への電圧印加の移行の際にαmsec(α>0)時間、(II)から(I)への電圧印加の移行の際にβmsec(β>0)時間、A系とB系の電極間に電圧を印加しない時間を挿むとともに、A′、B′の電極の間にA′電極が陽極となる電圧印加を行うことを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 金属帯のエッチングパターンが形成されたエッチング面と相対向して、複数個の電極を、前記金属帯の進行方向に、順次、A系、B系、A系、B系、・・・、最後に、A′、B′を配設し、前記金属帯と前記電極群の間に電解液を充填して、A系とB系の電極の間で、(I)時間M=3〜10msecの間にA系電極が陰極となる電圧印加と、(II)時間N=4M〜20Mmsecの間にA系電極が陽極となる電圧印加とを交互に繰り返し、(I)から(II)への電圧印加の移行の際にαmsec(α>0)時間、(II)から(I)への電圧印加の移行の際にβmsec(β>0)時間、A系とB系の電極間に電圧を印加しない時間を挿むとともに、A′、B′の電極の間にA′電極が陽極となる電圧印加を行うことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、金属帯の間接通電式連続電解エッチング方法および間接通電式連続電解エッチング装置に関し、特に、金属帯を長時間連続して電解エッチングして、電解液中の金属の溶解量が増大しても安定した電解エッチングを行うことのできる、金属帯の間接通電式連続電解エッチング方法および間接通電式連続電解エッチング装置に関するものである。
鋼帯などの金属帯に、電気絶縁性のエッチングマスク(エッチングレジスト)を選択的に(エッチングパターンを付与して)形成し、電解エッチングにより連続して溝加工することにより、金属帯の材料特性を改善する従来技術の例としては、特許文献1や特許文献2等で開示されている、変圧器その他の電気機器の鉄心としての用途に好適な低鉄損方向性電磁鋼板の製造方法の発明の例がある。
連続式の電解エッチングには、間接通電方式か、または直接通電方式が検討されてきたが、例えば、特許文献3で開示されている直接通電式電解エッチング装置の発明で認識された課題のように、間接通電方式では、短絡電流が流れ、正確なエッチング量の制御を行うことが困難であることから、従来、工業的には、連続式の電解エッチッグに間接通電方式が採用されることはなかった。
連続式の電解エッチングには、間接通電方式か、または直接通電方式が検討されてきたが、例えば、特許文献3で開示されている直接通電式電解エッチング装置の発明で認識された課題のように、間接通電方式では、短絡電流が流れ、正確なエッチング量の制御を行うことが困難であることから、従来、工業的には、連続式の電解エッチッグに間接通電方式が採用されることはなかった。
従来の金属帯の直接通電式連続電解エッチング装置の概略を、特許文献3で開示されている発明を例にして、以下に説明する。すなわち、当該装置は、図8に示すように、片面に電気絶縁性のエッチングレジストが施された金属帯の電解エッチング装置であって、電解エッチング槽2と、陽極であるコンダクターロール16と、当該コンダクターロール16と金属帯1を介在して相接するように配設されたバックアップロール17と、電解エッチング槽2の電解液3に浸漬された陰極15と、金属帯1を電解液3に浸漬するための浸漬用ロール13、14とを有し、金属帯1のエッチングレジスト面が下向きに通板され、当該金属帯1のエッチングレジスト面側と相対向して陰極15が上向きに、かつ当該エッチングレジスト面と陰極間距離が所定間隔となるように配設され、コンダクターロール16が金属帯1のエッチングレジストが施されていない面に、バックアップロール17が金属帯1のエッチングレジスト面にそれぞれ当接されるように配設されている。陽極と陰極は直流電源装置34に接続され、金属帯1への直接通電により、電解エッチングが施される。また、コンダクターロール16は、電解エッチング槽2の電解液3の外側に配設され、短絡電流の発生が防止されている。
ところで、電解エッチングとは異なるものの隣接技術分野である電解酸洗の技術分野では、間接通電式での金属帯の連続処理方法が工業的に実用化されている。その中で、特に特許文献4には、図9に示すように、電解槽2内における陽極18と陰極15の間に非導電性材料6を配設することで漏れ電流を有利に低減できる効果を奏する鉄鋼材料の電解酸洗装置の発明が開示されている。
特開昭63−042332号公報
特公平08−006140号公報
特開平10−204699号公報
特開平06−220699号公報
上記従来技術の直接通電式の連続電解エッチングでは、コンダクターロールから金属帯へ直接通電する方法であるため、金属帯のコンダクターロールが当接する側の片面は、当然のことながら電気伝導性(導電性)を維持しておく必要がある。このような従来技術では、エッチングパターンを形成した電気絶縁性のエッチングレジストを施して電解エッチッグを行うことができるのは、一度の処理では、金属帯のコンダクターロールが当接しない側の片面だけとならざるを得ない。そのため、金属帯の両面に電解エッチングを施す必要がある場合には、片面ずつ計2回の処理工程を経る必要があることになり、製造コストが増大するだけでなく生産性が悪いという問題があった。
また、金属帯の片面だけの電解エッチングの場合でも、処理前の金属帯の両面が何らかの前処理で既に電気絶縁性の皮膜に覆われていて、その皮膜は製品上除去できないか除去することが経済的に大きな負担となる場合には、上記従来技術そのものが電解エッチングに適用できないという問題があった。
また、金属帯の片面だけの電解エッチングの場合でも、処理前の金属帯の両面が何らかの前処理で既に電気絶縁性の皮膜に覆われていて、その皮膜は製品上除去できないか除去することが経済的に大きな負担となる場合には、上記従来技術そのものが電解エッチングに適用できないという問題があった。
以上のような問題は、電解エッチングを直接通電式から間接通電式に変更することにより解決できる可能性があるが、間接通電式の電解エッチングは、工業的に前例がない技術であるだけに、電解エッチング条件や電解エッチング後の品質(溝形状等)の安定性等、不明な事項が多く、技術的には未完成なものと言わざるを得ない。
そこで、本発明者らは、上記の従来技術の問題点を有利に解決するために、従来、工業的に実用化されていなかった間接通電式の連続電解エッチング技術を採用することを検討した。この間接通電式の検討で、新たにエッチング部の溝形状の安定性が問題となったが、この問題はエッチング部での陽極反応による電解液の淀み(電解沈殿物)が原因であることを突き止めた。さらに検討を重ねた結果、この電解液の淀みは極短期間の陰極反応によるH2ガスを周期的に発生させれば解消することができ、ひいてはエッチング部の溝の幅、溝の深さをより均一とすることができることを知見して、金属帯の間接通電式連続電解エッチング方法および間接通電式連続電解エッチング装置に関する発明を完成させるとともに、その発明につき先に特願2003−207618号にて特許出願した。
そこで、本発明者らは、上記の従来技術の問題点を有利に解決するために、従来、工業的に実用化されていなかった間接通電式の連続電解エッチング技術を採用することを検討した。この間接通電式の検討で、新たにエッチング部の溝形状の安定性が問題となったが、この問題はエッチング部での陽極反応による電解液の淀み(電解沈殿物)が原因であることを突き止めた。さらに検討を重ねた結果、この電解液の淀みは極短期間の陰極反応によるH2ガスを周期的に発生させれば解消することができ、ひいてはエッチング部の溝の幅、溝の深さをより均一とすることができることを知見して、金属帯の間接通電式連続電解エッチング方法および間接通電式連続電解エッチング装置に関する発明を完成させるとともに、その発明につき先に特願2003−207618号にて特許出願した。
しかしながら、上記の特願2003−207618号で開示された発明は、電解液中の金属の溶解量が比較的少ないときでの電解エッチングを前提とするものであって、電解エッチングを長時間継続して、電解液中の金属の溶解量が増加した状態での電解エッチングの課題やその解決手段までは開示されていなかった。
本発明は、上記の問題を有利に解決して、金属帯を長時間連続して電解エッチングする状態をも含めて安定して電解エッチングを行うことのできる、金属帯の間接通電式連続電解エッチング方法および間接通電式連続電解エッチング装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、上記の問題を有利に解決して、金属帯を長時間連続して電解エッチングする状態をも含めて安定して電解エッチングを行うことのできる、金属帯の間接通電式連続電解エッチング方法および間接通電式連続電解エッチング装置を提供することを目的とするものである。
まず、本発明に至るまでの予備的な検討について説明する。
すなわち、金属帯の間接通電式連続電解エッチングについて基礎的なデータを収集するために、上記特許文献4に記載の「電解酸洗」に関する発明に類似の、片側の表面にエッチングマスクが選択的に(エッチングパターンを付与して)形成され、残る片側の表面にエッチングマスクが全面的に形成された金属帯に、「電解エッチング」により連続して溝加工する予備実験を行った。
すなわち、金属帯の間接通電式連続電解エッチングについて基礎的なデータを収集するために、上記特許文献4に記載の「電解酸洗」に関する発明に類似の、片側の表面にエッチングマスクが選択的に(エッチングパターンを付与して)形成され、残る片側の表面にエッチングマスクが全面的に形成された金属帯に、「電解エッチング」により連続して溝加工する予備実験を行った。
図6は、実験装置の概略を長手方向垂直断面図で示すものである。主たる構成は、連続して通板される片側の表面にエッチングマスクが選択的に(エッチングパターンを付与して)形成された金属帯1のエッチング面と相対向して金属帯1の進行方向に、電極a4″、電極b5″を順次設置し、金属帯1と電極a4″、電極b5″の間に電解液3を充填し、電極a4″と電極b5″の間に、直流電源装置36を配置している。直流電源装置36と電極a4″の間には、開閉器46が、直流電源装置36と電極b5″の間には抵抗26が設置されている。この開閉器46を閉にすることにより、電極a4″と電極b5″の間で、電極a4″が陽極となる電圧印加を行う。また、開閉器46を開とすることにより、電圧印加を中断する。また、上記抵抗26を増加・減少させることにより、電極a4″と電極b5″の間で電極a4″に印加する正の電圧を増加・減少させる。なお、金属帯1の搬送ロールとして、電解槽2の入出側には、リンガーロール11、12が設置され、電解液3の槽外への流出を抑制している。槽内には、シンクロール13、14が設置され、電極a4″、電極b5″と金属帯1の距離を一定に保持している。
図7に、従来の金属帯の電解酸洗の場合の電圧印加の例に倣った、図6の実験装置における電極a4″と電極b5″の間の電極a4″に対する電圧印加の例を示す。この電圧印加により、電解電流が、電極a4″より、同電極に相対する電解液3、金属帯1のエッチングパターン部を通って金属帯1へ流れ、さらには電極b5″に相対する金属帯1のエッチングパターン部、電解液3を経て電極b5″へと流れる。
なお、電極a4″と電極b5″の間の電解槽2内には、電極a4″から電極b5″へ、電解液3を介して、直接、電流が流れることを抑制する目的で、非電導性材料からなる遮蔽板6が設置されている。また、電極a4″は、いわゆるアノード(陽極)であり電極自身がエッチングされることのないようにPt系の不溶性電極を採用し、一方、電極b5″は、いわゆるカソード(陰極)でありSUS316からなる電極を採用した。
以上のような図6の実験装置を用いて、本発明者らは、金属帯1を一定の進行速度で通板し、電極a4″電極b5″間で電極aに、図7に示した電圧印加を行い、エッチングマスクが選択的に(エッチングパターンを付与して)形成された金属帯1の電解エッチングによる溝加工を行って、その溝の形状(幾何学形状、溝の幅、溝の深さ)を観察した。
なお、実験に用いた金属帯1は、仕上焼鈍された方向性珪素鋼板であり、その両側の表面には仕上焼鈍中に生成したフォルステライト(Mg2SiO4)皮膜と、さらにその皮膜上に張力付与型皮膜(燐酸系の絶縁皮膜)が塗布後、焼き付けられて形成されている。そして、その片側の表面には、レーザ光線によりフォルステライト皮膜と張力付与型皮膜を選択的に除去して地鉄を露出させたエッチングパターンが形成されている。なお、この張力付与型皮膜は、電気絶縁性皮膜であるため、エッチングマスクとして利用することができる。また、電解液3は、NaClの水溶液を用いた。
なお、実験に用いた金属帯1は、仕上焼鈍された方向性珪素鋼板であり、その両側の表面には仕上焼鈍中に生成したフォルステライト(Mg2SiO4)皮膜と、さらにその皮膜上に張力付与型皮膜(燐酸系の絶縁皮膜)が塗布後、焼き付けられて形成されている。そして、その片側の表面には、レーザ光線によりフォルステライト皮膜と張力付与型皮膜を選択的に除去して地鉄を露出させたエッチングパターンが形成されている。なお、この張力付与型皮膜は、電気絶縁性皮膜であるため、エッチングマスクとして利用することができる。また、電解液3は、NaClの水溶液を用いた。
図5に、本発明の目標とする電解エッチングで形成される溝形状(イ)と、本実験の電解エッチングで形成された溝形状の観察結果例(ロ)〜(ニ)を示す。ここで観察された電解エッチングの溝形状は、(ロ)傾斜型、(ハ)幅拡がり型、(ニ)局部エッチング型と分類できるように、幾何学形状が非常に不安定であり、溝の幅、溝の深さも大きく変動しやすいことが判明した。
このような問題に対し、本発明者らは、金属帯の鋼種を変更し、あるいは、電解条件(NaCl濃度、電解液温度、溝部の実効電流密度)を変更して、諸々の条件における溝の形状を調査したが、溝の形状を安定させ、溝の深さ、溝の幅のばらつきを大幅に減少させることはできなかった。本発明者らは、さらに検討を重ねるうちに、エッチング溝形状の不安定さは、エッチング部での陽極反応による電解液の淀み(電解沈殿物)が主原因であることを突き止めた。そこで、この電解液の淀みの解消についてさらに検討した結果、極短期間の陰極反応によるH2ガスを周期的に発生させればエッチング部の電解液の淀みを解消することができ、ひいてはエッチング部の溝の幅、溝の深さをより均一とすることができることを知見した。
ただし以上の知見は、電解液中の金属の溶解量が比較的少ない場合での電解エッチングを前提とするものであって、実際の電解エッチング処理ラインによる溝加工では、むしろ長時間連続して電解エッチングを行うのが通例であるため、電解液中の金属の溶解量の増加は避けられない。このような場合、電解液中の金属の金属帯への付着(金属帯の汚れ)という新たな問題も顕在化してくることが想定された。
ただし以上の知見は、電解液中の金属の溶解量が比較的少ない場合での電解エッチングを前提とするものであって、実際の電解エッチング処理ラインによる溝加工では、むしろ長時間連続して電解エッチングを行うのが通例であるため、電解液中の金属の溶解量の増加は避けられない。このような場合、電解液中の金属の金属帯への付着(金属帯の汚れ)という新たな問題も顕在化してくることが想定された。
そこで、本発明者らは、金属帯を長時間連続して電解エッチングして、電解液中の金属の溶解量が増大した場合でも、電解エッチングにより形成される溝の形状の安定化と、金属帯の表面の美麗化(汚れがないこと)とを両立させることのできる電解エッチングについて、さらに鋭意研究した。その結果、電解槽の最後の電極をアノード(陰極)として固定することで、電解液中の金属が金属帯表面に付着することもなく、電解エッチングの溝形状のバラツキの発生をも有利に回避できることを見出した。
本発明は、以上の新知見に基づきさらに検討を進めてはじめて完成されたものであり、その要旨とするところは、以下のとおりである。
(1) 金属帯の片面または両面をエッチング面とし、少なくとも該エッチング面にエッチングパターンを付与したエッチングマスクが形成された金属帯に、間接通電式電解エッチングにより連続的に溝加工する、金属帯の間接通電式連続電解エッチング方法であって、
前記金属帯のエッチング面と相対向して、複数個の電極を、前記金属帯の進行方向に、順次、A系、B系、A系、B系、・・・、A系、B系と配設するとともに、その最後に続けて、A′電極、B′電極と配設し、
前記金属帯と前記電極群の間に電解液を充填して、
前記A系とB系の電極の間で、(I)時間M=3〜10msecの間にA系電極が陰極となる電圧印加と、(II)時間N=4M〜20Mmsecの間にA系電極が陽極となる電圧印加とを交互に繰り返し、前記(I)の電圧印加から前記(II)の電圧印加への移行の際に時間αmsec(α>0)間、および、前記(II)の電圧印加から前記(I)の電圧印加への移行の際に時間βmsec(β>0)間、前記A系電極とB系電極の間に電圧を印加しない時間の区間を挿むとともに、
前記A′電極と前記B′電極の間でA′電極が陽極となる電圧印加を行うことを特徴とする、金属帯の間接通電式連続電解エッチング方法。
(2) 金属帯の片面または両面をエッチング面とし、少なくとも該エッチング面にエッチングパターンを付与したエッチングマスクが形成された金属帯に、間接通電式電解エッチングにより連続的に溝加工する、金属帯の間接通電式連続電解エッチング装置であって、
(a)電解エッチング槽と、
(b)前記金属帯の、少なくともエッチング面と相対向する側に、前記金属帯の進行方向に、順次、A系、B系、A系、B系、・・・、A系、B系と複数個の電極が配設されるとともに、その最後に続けて、A′電極、B′電極の順に2個の電極が配設され、かつ、前記電解エッチング槽の電解液に浸漬されるこれらの電極群と、
(c)前記金属帯の同一面に相対向し、かつ、互いに隣接するA系、B系、A′、B′のそれぞれの電極の間に配設される非導電性材料の遮蔽板と、
(d)A系とB系の電極の間で、(I)所定のM時間、A系電極が陰極となる電圧制御と、(II)所定のN(N>M)時間、A系電極が陽極となる電圧制御と、(III)前記(I)の電圧印加から前記(II)の電圧印加への移行の間の時間αmsec(α>0)間に前記A系電極とB系電極の間に電圧を印加しないことと、(IV)前記(II)の電圧印加から前記(I)の電圧印加への移行の間の時間βmsec(β>0)間に前記A系電極とB系電極の間に電圧を印加しないこととを任意に組み合わせた電圧制御を行う電源装置と、
(e)A′とB′の電極の間で、A′電極が陽極となる電圧制御を行う電源装置と
を有することを特徴とする、金属帯の間接通電式連続電解エッチング装置。
(1) 金属帯の片面または両面をエッチング面とし、少なくとも該エッチング面にエッチングパターンを付与したエッチングマスクが形成された金属帯に、間接通電式電解エッチングにより連続的に溝加工する、金属帯の間接通電式連続電解エッチング方法であって、
前記金属帯のエッチング面と相対向して、複数個の電極を、前記金属帯の進行方向に、順次、A系、B系、A系、B系、・・・、A系、B系と配設するとともに、その最後に続けて、A′電極、B′電極と配設し、
前記金属帯と前記電極群の間に電解液を充填して、
前記A系とB系の電極の間で、(I)時間M=3〜10msecの間にA系電極が陰極となる電圧印加と、(II)時間N=4M〜20Mmsecの間にA系電極が陽極となる電圧印加とを交互に繰り返し、前記(I)の電圧印加から前記(II)の電圧印加への移行の際に時間αmsec(α>0)間、および、前記(II)の電圧印加から前記(I)の電圧印加への移行の際に時間βmsec(β>0)間、前記A系電極とB系電極の間に電圧を印加しない時間の区間を挿むとともに、
前記A′電極と前記B′電極の間でA′電極が陽極となる電圧印加を行うことを特徴とする、金属帯の間接通電式連続電解エッチング方法。
(2) 金属帯の片面または両面をエッチング面とし、少なくとも該エッチング面にエッチングパターンを付与したエッチングマスクが形成された金属帯に、間接通電式電解エッチングにより連続的に溝加工する、金属帯の間接通電式連続電解エッチング装置であって、
(a)電解エッチング槽と、
(b)前記金属帯の、少なくともエッチング面と相対向する側に、前記金属帯の進行方向に、順次、A系、B系、A系、B系、・・・、A系、B系と複数個の電極が配設されるとともに、その最後に続けて、A′電極、B′電極の順に2個の電極が配設され、かつ、前記電解エッチング槽の電解液に浸漬されるこれらの電極群と、
(c)前記金属帯の同一面に相対向し、かつ、互いに隣接するA系、B系、A′、B′のそれぞれの電極の間に配設される非導電性材料の遮蔽板と、
(d)A系とB系の電極の間で、(I)所定のM時間、A系電極が陰極となる電圧制御と、(II)所定のN(N>M)時間、A系電極が陽極となる電圧制御と、(III)前記(I)の電圧印加から前記(II)の電圧印加への移行の間の時間αmsec(α>0)間に前記A系電極とB系電極の間に電圧を印加しないことと、(IV)前記(II)の電圧印加から前記(I)の電圧印加への移行の間の時間βmsec(β>0)間に前記A系電極とB系電極の間に電圧を印加しないこととを任意に組み合わせた電圧制御を行う電源装置と、
(e)A′とB′の電極の間で、A′電極が陽極となる電圧制御を行う電源装置と
を有することを特徴とする、金属帯の間接通電式連続電解エッチング装置。
本発明によれば、片面ずつの処理とならざるを得ない直接通電式電解エッチングで金属帯の両面を電解エッチングする場合の非効率の問題や、金属帯の両面にエッチングマスクを有する金属帯の電解エッチングは直接通電式電解エッチングでは処理できないという従来の問題点を間接通電式連続電解エッチングの採用により有利に解決できる。しかも、本発明によれば、採用した間接通電式連続電解エッチングで新たに顕在化した電解エッチングの溝形状の問題を、電解液中の金属の溶解量が比較的少ない電解エッチングの初期から、電解エッチングを長時間継続して電解液中の金属の溶解量が増加した状態まで含めて、有利に解決することができるため、電解エッチングにより形成される溝の形状を安定させ、溝の幅、溝の深さをより均一とするとともに、表面も美麗(汚れのない)な金属帯を得ることができる。特に、電源トランスの鉄心等に利用される歪取り焼鈍後に鉄損が劣化し難い低鉄損一方向性珪素鋼板の製造に好適な、金属帯の間接通電式連続電解エッチング方法および間接通電式連続電解エッチング装置を提供することができるため、その効果は絶大である。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1に、本発明に係る、金属帯の片面または両面をエッチング面とし、少なくとも該エッチング面にエッチングパターンを付与したエッチングマスクが形成された金属帯に、間接通電式連続電解エッチングにより溝加工する設備の構成図を、長手方向垂直断面図で模式的に示す。
主たる構成は、連続して通板される片側の表面にエッチングマスクが選択的に形成された金属帯1のエッチング面と相対向して、金属帯1の進行方向に、電極A4、電極B5、電極A′4′、電極B′5′、を順次設置し、金属帯1と各電極A4、B5、A′4′、B′5′の間に電解液3を充填している。電極A4と電極B5の間に、直流電源装置31、32を、電極A′4′と電極B′5′の間に、直流電源装置33を配置している。直流電源装置31、32と電極A4の間には、それぞれ、開閉器41、42を設置し、また、直流電源装置31、32と電極B5の間には、それぞれ、開閉器41′、42′、抵抗21、22を設置している。開閉器41、41′を閉にし、開閉器42、42′を開にすることにより、電極A4と電極B5の間で電極A4に正の電圧を印加し、また、開閉器41、41′を開にし、開閉器42、42′を閉とすることにより、電極A4と電極B5の間で電極A4に負の電圧を印加する。なお、開閉器41、41′、42、42′をすべて、開とすることにより、電圧印加を中断する。また、上記抵抗21、22を増加・減少させることにより、電極A4と電極B5の間で電極A4に印加する正、負の電圧を増加・減少させることができる。ここでは、電解エッチングの電気回路の電気抵抗が変化しない場合は、単位時間あたりの通電量の制御は電圧制御で代替できることを前提としている。
図1に、本発明に係る、金属帯の片面または両面をエッチング面とし、少なくとも該エッチング面にエッチングパターンを付与したエッチングマスクが形成された金属帯に、間接通電式連続電解エッチングにより溝加工する設備の構成図を、長手方向垂直断面図で模式的に示す。
主たる構成は、連続して通板される片側の表面にエッチングマスクが選択的に形成された金属帯1のエッチング面と相対向して、金属帯1の進行方向に、電極A4、電極B5、電極A′4′、電極B′5′、を順次設置し、金属帯1と各電極A4、B5、A′4′、B′5′の間に電解液3を充填している。電極A4と電極B5の間に、直流電源装置31、32を、電極A′4′と電極B′5′の間に、直流電源装置33を配置している。直流電源装置31、32と電極A4の間には、それぞれ、開閉器41、42を設置し、また、直流電源装置31、32と電極B5の間には、それぞれ、開閉器41′、42′、抵抗21、22を設置している。開閉器41、41′を閉にし、開閉器42、42′を開にすることにより、電極A4と電極B5の間で電極A4に正の電圧を印加し、また、開閉器41、41′を開にし、開閉器42、42′を閉とすることにより、電極A4と電極B5の間で電極A4に負の電圧を印加する。なお、開閉器41、41′、42、42′をすべて、開とすることにより、電圧印加を中断する。また、上記抵抗21、22を増加・減少させることにより、電極A4と電極B5の間で電極A4に印加する正、負の電圧を増加・減少させることができる。ここでは、電解エッチングの電気回路の電気抵抗が変化しない場合は、単位時間あたりの通電量の制御は電圧制御で代替できることを前提としている。
また、直流電源装置33と電極A′4′の間には、開閉器43を設置し、直流電源装置33と電極B′5′の間には、抵抗23を設置している。この開閉器43を閉にすることにより、電極A′4′と電極B′5′の間で電極A′4′に正の電圧を印加する。なお、開閉器43を開とすることにより、電圧印加を中断する。また、上記抵抗23を増加・減少させることにより、電極A′4′と電極B′5′の間で電極A4に印加する正の電圧を増加・減少させることができる。ここでも、電解エッチングの電気回路の電気抵抗が変化しない場合は、単位時間あたりの通電量の制御は電圧制御で代替できることを前提としている。
なお、電解槽2の入出側には、金属帯1の搬送ロールとして、リンガーロール11、12が設置され、電解液3の槽外への流出を抑制している。槽内には、シンクロール13、14が設置され、電極A4、B5、A′4′、B′5′と金属帯1の距離を一定に保持している。また、電極A4から電極B5へ、電極B5から電極A4ないし電極A′4′へ、電極A′4′から電極B5ないし電極B′5′へ、あるいは、電極B′5′から電極A′4′へ、電解液3を介して直接電流が流れる漏れ電流を抑制する目的で、電極A4、電極B5、電極A′4′、および、電極B′5′のそれぞれの間の電解槽2内に非導電性材料からなる遮蔽板6が設置されている。
図2(a)に、本発明による電極Aと電極Bの間の電極Aへの電圧印加例、および、同図(b)に、電極A′と電極B′の間の電極A′への電圧印加例を示す。
まず、図2(a)に示すように、本発明では、電解槽の前半部分に設置した電極A4と電極B5との間では、電極A4に正の電圧印加(E(II))または負の電圧印加(E(I))をそれぞれ行うことにより、所定の電解電流が流れるよう調整されている。例えば、電極A4への電圧印加が正の電圧印加(電極Aが陽極となる)の場合は、所定の電解電流が、電極A4より、同電極に相対する電解液3、金属帯1のエッチングパターン部(陰極となる)を通って金属帯1へ流れ、さらには電極B5に相対する金属帯1のエッチングパターン部(陽極となる)、電解液3を経て電極B5(陰極となる)へと流れる。この電解電流により、電極B5に相対する側の金属帯1のエッチングパターン部では、陽極反応
Me→Me++e−(金属帯が鋼帯の場合、Fe→Fe2++2e−)
により電解エッチングが進行することになる。逆に、電極A4への電圧印加が負の電圧印加(電極Aが陰極となる)の場合は、上記の場合と逆向きに所定の電流が流れることになるが、上記の電極B5(陽極となる)に相対する側の金属帯1のエッチングパターン部(陰極となる)では、陰極反応(電子受容反応)
2H++2e−→H2↑
により発生したH2ガスにより、電解エッチング中に発生したエッチングパターン部近傍の電解液の淀み(溶解沈殿物)を減少させることができる。
まず、図2(a)に示すように、本発明では、電解槽の前半部分に設置した電極A4と電極B5との間では、電極A4に正の電圧印加(E(II))または負の電圧印加(E(I))をそれぞれ行うことにより、所定の電解電流が流れるよう調整されている。例えば、電極A4への電圧印加が正の電圧印加(電極Aが陽極となる)の場合は、所定の電解電流が、電極A4より、同電極に相対する電解液3、金属帯1のエッチングパターン部(陰極となる)を通って金属帯1へ流れ、さらには電極B5に相対する金属帯1のエッチングパターン部(陽極となる)、電解液3を経て電極B5(陰極となる)へと流れる。この電解電流により、電極B5に相対する側の金属帯1のエッチングパターン部では、陽極反応
Me→Me++e−(金属帯が鋼帯の場合、Fe→Fe2++2e−)
により電解エッチングが進行することになる。逆に、電極A4への電圧印加が負の電圧印加(電極Aが陰極となる)の場合は、上記の場合と逆向きに所定の電流が流れることになるが、上記の電極B5(陽極となる)に相対する側の金属帯1のエッチングパターン部(陰極となる)では、陰極反応(電子受容反応)
2H++2e−→H2↑
により発生したH2ガスにより、電解エッチング中に発生したエッチングパターン部近傍の電解液の淀み(溶解沈殿物)を減少させることができる。
なお、本発明では、電極A4も電極B5も、ともに陽極になる場合と陰極になる場合があることから、陽極の場合に電極自身が電解エッチングされることのないように例えばPt系等の不溶性材料から製作するのがよい。
また、金属帯を高速で電解エッチング処理する手段として、電解槽のなかの電極配置を電極A、電極B、電極A、電極B・・・・・・、電極A、電極Bと複数設置することが有効である。さらに、電解槽を複数設置することも有効である。なお、本明細書では、複数の電極Aまたは電極Bを総称してA系電極またはB系電極といい、単に電極Aまたは電極Bということもある。
また、金属帯を高速で電解エッチング処理する手段として、電解槽のなかの電極配置を電極A、電極B、電極A、電極B・・・・・・、電極A、電極Bと複数設置することが有効である。さらに、電解槽を複数設置することも有効である。なお、本明細書では、複数の電極Aまたは電極Bを総称してA系電極またはB系電極といい、単に電極Aまたは電極Bということもある。
さらに、本発明では、A系とB系の電極の間で、(I)時間M=3〜10msecの間にA系電極が陰極となる電圧印加と、(II)時間N=4M〜20Mmsecの間にA系電極が陽極となる電圧印加とを、交互に繰り返すことが必要である。
上記(I)のA系電極を陰極、B系電極を陽極とする場合、Mを電圧印加時間(msec)とするとき、Mが3msec未満の時間の電圧印加では、エッチングで形成された溝部の表面でのH2ガスの発生が溝の中の電解液(沈殿物)の淀みを除去するのに充分でなく、一方、Mが10msec超の時間の電圧印加では、電解エッチングの電流効率の低下を招くことから、時間M=3〜10msecと規定した。
また、上記(II)のA系電極を陽極、B系電極を陰極とする場合、Nを電圧印加時間(msec)とするとき、Nが4Mmsec未満の電圧印加では、電解エッチングの電流効率の低下を招き、一方、Nが20Mmsec超の電圧印加では、電解エッチングで形成された溝の中の淀み(沈殿物)が大きくなりすぎ、溝のなかの電解液(沈殿物)の淀みを除去するのが困難になることから、時間N=4M〜20Mmsecと規定した。
上記(I)のA系電極を陰極、B系電極を陽極とする場合、Mを電圧印加時間(msec)とするとき、Mが3msec未満の時間の電圧印加では、エッチングで形成された溝部の表面でのH2ガスの発生が溝の中の電解液(沈殿物)の淀みを除去するのに充分でなく、一方、Mが10msec超の時間の電圧印加では、電解エッチングの電流効率の低下を招くことから、時間M=3〜10msecと規定した。
また、上記(II)のA系電極を陽極、B系電極を陰極とする場合、Nを電圧印加時間(msec)とするとき、Nが4Mmsec未満の電圧印加では、電解エッチングの電流効率の低下を招き、一方、Nが20Mmsec超の電圧印加では、電解エッチングで形成された溝の中の淀み(沈殿物)が大きくなりすぎ、溝のなかの電解液(沈殿物)の淀みを除去するのが困難になることから、時間N=4M〜20Mmsecと規定した。
また、前記(I)の電圧印加から前記(II)の電圧印加への移行の際に時間αmsec(α>0)間、および、前記(II)の電圧印加から前記(I)の電圧印加への移行の際に時間βmsec(β>0)間、前記A系電極とB系電極の間に電圧を印加しない時間の区間を挿むことも電解エッチングを安定して行うことに有効である。実際の電解エッチング設備では、電解電源装置と電極A、電極Bとの間、あるいは、電極A、電極Bと金属帯との間にそれぞれ電気的な、いわゆるLC回路が形成され、印加電圧の陽極、陰極の切替のときに生じる時間遅れが問題となる場合があるからである。このLC回路による時間遅れの問題は、設備規模が大きくなるほど顕在化することになる。
ただし、αまたはβが10msec超となる長い電圧印加しない時間を採用すると、電解エッチング速度の低下、あるいは、電解エッチング設備(電解槽)の長大化を招くので好ましくなく、また、αまたはβが1msec未満では、上記のLC回路による時間遅れの問題の有効な解決手段とはなりえないため、αまたはβは1〜10msecの範囲にするのが望ましい。
ただし、αまたはβが10msec超となる長い電圧印加しない時間を採用すると、電解エッチング速度の低下、あるいは、電解エッチング設備(電解槽)の長大化を招くので好ましくなく、また、αまたはβが1msec未満では、上記のLC回路による時間遅れの問題の有効な解決手段とはなりえないため、αまたはβは1〜10msecの範囲にするのが望ましい。
また、前記(I)の電圧印加のときの単位時間あたりの通電量(電流密度)を、前記(II)の電圧印加のときの単位時間あたりの通電量以下とすることも、電解エッチングを効率的に行うことに有効であり望ましい実施の形態である。前記(I)の電圧印加のときの単位時間あたりの通電量が前記(II)の電圧印加のときの単位時間あたりの通電量を超えると、電解エッチング速度の低下、あるいは、電解エッチング設備(電解槽)の長大化を招くので好ましくないからである。
一方、前記(I)の電圧印加のときの単位時間あたりの通電量を、10A/dm2以上とすることも、電解エッチングを安定して行うことに有効である。10A/dm2未満では、発生H2ガスの噴出力が小さく、電解エッチングで形成された溝の中の淀みを除去する効率が悪くなり好ましくないからである。
一方、前記(I)の電圧印加のときの単位時間あたりの通電量を、10A/dm2以上とすることも、電解エッチングを安定して行うことに有効である。10A/dm2未満では、発生H2ガスの噴出力が小さく、電解エッチングで形成された溝の中の淀みを除去する効率が悪くなり好ましくないからである。
次に、図2(b)に示すように、本発明では、電解槽の後半部分に設置した電極A′4′と電極B′5′との間では、電極A′4′に正の電圧印加を行うことにより、所定の電解電流が、電極A′4′(陽極となる)より、同電極に相対する電解液3、金属帯1のエッチングパターン部(陰極となる)を通って金属帯1へ流れ、さらには電極B′5′に相対する金属帯1のエッチングパターン部(陽極となる)、電解液3を経て電極B′5′(陰極となる)へと流れる。この電解電流により、電極B′5′に相対する側の金属帯1のエッチングパターン部では、陽極反応
Me→Me++e−(金属帯が鋼帯の場合、Fe→Fe2++2e−)
により電解エッチングが進行することになる。そのため、この電解槽の後半部分の電極の電圧印加により、電極群の最後の電極(B′5′)に相対する側の金属帯表面では、陰極反応
Me++e−→Me
を生じることはないので、この陰極反応に起因した電解液中の金属の金属帯表面への付着(汚れ)を防止し、表面外観美麗な金属帯を得ることを可能とする。
Me→Me++e−(金属帯が鋼帯の場合、Fe→Fe2++2e−)
により電解エッチングが進行することになる。そのため、この電解槽の後半部分の電極の電圧印加により、電極群の最後の電極(B′5′)に相対する側の金属帯表面では、陰極反応
Me++e−→Me
を生じることはないので、この陰極反応に起因した電解液中の金属の金属帯表面への付着(汚れ)を防止し、表面外観美麗な金属帯を得ることを可能とする。
なお、ここでの電極A′4′と電極B′5′との間での電極A′4′への正の電圧印加量は、電解槽の前半部分の電極Aへの正の電圧印加量E(II)と同等またはそれ以下、かつ電流密度10A/dm2となる電圧印加量以上とするのが好ましい。電解槽の前半部分での電極Aへの正の電圧印加量E(II)は、通常、電解槽の長さを最短とすべく、エッチング幅が広がる等の障害がでない許容最大電圧の印加量とすることとなるが、電解槽の後半部分においてもこの印加量を越すことはできないからである。一方、ここでの電圧印加量の下限は、金属帯表面への汚れの付着が防止できる最低限度の電圧印加であればよいが、電流密度10A/dm2となる電圧印加量未満ではその効果が得られないからである。
また、電極A′4′は、いわゆるアノード(陽極)であり電極自身がエッチングされることのないようにPt系等の不溶性電極を採用する必要がある。一方、電極B′5′は、いわゆるカソード(陰極)であり、必ずしも不溶性電極を採用する必要はなく、例えばSUS316からなる電極等を採用してもよい。
また、電極A′4′は、いわゆるアノード(陽極)であり電極自身がエッチングされることのないようにPt系等の不溶性電極を採用する必要がある。一方、電極B′5′は、いわゆるカソード(陰極)であり、必ずしも不溶性電極を採用する必要はなく、例えばSUS316からなる電極等を採用してもよい。
この後半部分の電極配置は、通常、複数極配置は必要ではない。また、A系電極、B系電極とA′電極、B′電極は、同一電解槽内に配置されることに限定されるものではなく、別の電解槽に配置されてもよい。
また、本発明では、後半部分の電極配置は、図3に示すように、A′電極、B′電極に特定されることはなく、A系電極、B系電極とした電極配置を採用してもかまわない。この場合は、後半部分のA系電極、B系電極の電圧印加を、例えば図2(b)に示すようなA′電極、B′電極におけるA′電極への電圧印加とすれば、本発明を実施することができる。このような設備構成とすることにより、本発明の実施に限らず汎用性を持たせた設備とすることができる。
また、本発明では、後半部分の電極配置は、図3に示すように、A′電極、B′電極に特定されることはなく、A系電極、B系電極とした電極配置を採用してもかまわない。この場合は、後半部分のA系電極、B系電極の電圧印加を、例えば図2(b)に示すようなA′電極、B′電極におけるA′電極への電圧印加とすれば、本発明を実施することができる。このような設備構成とすることにより、本発明の実施に限らず汎用性を持たせた設備とすることができる。
本発明に使用する電解電源装置は、上記の直流電源装置と開閉器による切替システムに限定されるものではなく、上記の電圧印加サイクルをとれるものであれば、方式を問わない。いわゆる、6相半波整流波形の、トランジスター方式でも、インバータ方式でも有効である。また、抵抗も必ずしも単独に設置する必要はなく、上記の電圧印加のときの通電量を制御できるものであれば、方式は問わず、勿論、直流電源方式と組み合わせたものでかまわない。
本発明によれば、エッチングパターンを付与したエッチングマスクが形成された金属帯に対し、図1に示した設備のA系電極とB系電極の間でA系電極に、および、A′電極とB′電極の間でA′電極に、それぞれ図2(a)、(b)で示した電圧印加を行う間接通電式連続電解エッチングによる溝加工を長時間連続して行った場合でも、電解エッチングで形成された溝の形状(幾何学形状、溝の幅、溝の深さ)は非常に安定化し、全て、図5の(イ)のような凹型の形状となり、溝の幅、溝の深さも、より均一となり、バラツキは大幅に改善される。また、金属帯にも汚れはなく、表面外観も美麗である。
本発明は、金属帯の片面または両面をエッチング面とし、少なくとも該エッチング面にエッチングパターンを付与したエッチングマスクが形成された金属帯に、連続して、間接通電式の電解エッチングにより安定して溝加工する場合のすべてに対して有効である。金属帯の片面のみをエッチング面とする場合の残る片側の面は、エッチングマスクを全面的に形成してもよいし、形成しなくてもよい。
なお、本明細書では、金属帯の片側の表面を電解エッチングする装置は図1で例示したとおりであるが、金属帯の両側の表面を電解エッチングする装置は、図1で例示した装置において、電極部と電源装置部を図4の装置のように金属帯の上面側と下面側の両側に配設するだけであるため、本発明例としての説明を省略している。
なお、本明細書では、金属帯の片側の表面を電解エッチングする装置は図1で例示したとおりであるが、金属帯の両側の表面を電解エッチングする装置は、図1で例示した装置において、電極部と電源装置部を図4の装置のように金属帯の上面側と下面側の両側に配設するだけであるため、本発明例としての説明を省略している。
本発明による効果は、特に、表面にエッチングマスクが形成された仕上焼鈍された珪素鋼板に電解エッチングを施した「歪取り焼鈍による鉄損劣化がない耐歪取り焼鈍低鉄損一方向性珪素鋼板」について顕著である。これは、このような珪素鋼板では、電解エッチングで形成される溝形状のバラツキがそのまま磁性のバラツキとなって問題が顕在化するからである。
もちろん、張力付与型皮膜(燐酸系の絶縁皮膜)が塗膜され、その片側の表面にエッチングマスクが選択的に形成された、フォルステライト(Mg2SiO4)を有しない方向性珪素鋼板でもその効果は有効である。
もちろん、張力付与型皮膜(燐酸系の絶縁皮膜)が塗膜され、その片側の表面にエッチングマスクが選択的に形成された、フォルステライト(Mg2SiO4)を有しない方向性珪素鋼板でもその効果は有効である。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。
電解エッチング前の金属帯は、下記条件下で、最終板厚まで冷間圧延され、脱炭焼鈍された後、MgOからなる焼鈍分離材を両側の表面に塗布・乾燥処理され、さらに、仕上焼鈍され、仕上焼鈍中に両表面に生成したフォルステライト(Mg2SiO4)皮膜の上に張力付与型皮膜(燐酸系の絶縁皮膜)が塗布されて焼き付けられた方向性珪素鋼板であり、その片側の表面には、さらに、レーザ光線によりフォルステライト皮膜と張力付与型皮膜を選択的に除去されて地鉄を露出したエッチングパターンが形成されている方向性珪素鋼板である。なお、この張力付与型皮膜は、電気絶縁性皮膜であるため、エッチングマスクとして利用することとした。
電解エッチング前の金属帯は、下記条件下で、最終板厚まで冷間圧延され、脱炭焼鈍された後、MgOからなる焼鈍分離材を両側の表面に塗布・乾燥処理され、さらに、仕上焼鈍され、仕上焼鈍中に両表面に生成したフォルステライト(Mg2SiO4)皮膜の上に張力付与型皮膜(燐酸系の絶縁皮膜)が塗布されて焼き付けられた方向性珪素鋼板であり、その片側の表面には、さらに、レーザ光線によりフォルステライト皮膜と張力付与型皮膜を選択的に除去されて地鉄を露出したエッチングパターンが形成されている方向性珪素鋼板である。なお、この張力付与型皮膜は、電気絶縁性皮膜であるため、エッチングマスクとして利用することとした。
上記のような前処理が施された方向性珪素鋼板に、図1または図6に示す間接通電式連続電解エッチング装置を用いて、電解エッチング処理を施した。
[方向性珪素鋼板] 板厚 0.22mm、板幅 1000mm
[エッチングマスク] 鋼帯長手方向に直角な方向(鋼帯幅方向)に、
3mmピッチ、幅0.2mmのエッチングパターンを有する。
[電解液] 組成500g−NaCl/l、液温 60℃
[目標溝深さ] 0.02mm
[電解電流] 総計 350C/dm2
[電解開始時の電解液の鉄分濃度] 0g/l、0.5g/l
電解エッチング後、各速度のサンプルを採取し、鋼帯の幅方向における電解エッチングで形成された溝の形状パターン、溝の深さのばらつき、鋼板の表面の汚れを評価した。
表1に、図1または図6に示す装置に、図2、図7のいずれかの電圧印加をしたときの試験条件と結果を示す。
[方向性珪素鋼板] 板厚 0.22mm、板幅 1000mm
[エッチングマスク] 鋼帯長手方向に直角な方向(鋼帯幅方向)に、
3mmピッチ、幅0.2mmのエッチングパターンを有する。
[電解液] 組成500g−NaCl/l、液温 60℃
[目標溝深さ] 0.02mm
[電解電流] 総計 350C/dm2
[電解開始時の電解液の鉄分濃度] 0g/l、0.5g/l
電解エッチング後、各速度のサンプルを採取し、鋼帯の幅方向における電解エッチングで形成された溝の形状パターン、溝の深さのばらつき、鋼板の表面の汚れを評価した。
表1に、図1または図6に示す装置に、図2、図7のいずれかの電圧印加をしたときの試験条件と結果を示す。
No.1〜5に示される本発明例では、溝の形状は、全て凹型(イ)であり安定しており、その結果、溝の深さのバラツキ(%)((溝の深さの標準偏差)/(溝の深さの平均値)×100)は、極めて小さく、さらに、鋼帯の表面の汚れもなく、美麗なことがわかる。
一方、電極Aへの負の電圧印加時間が短い比較例のNo.1、および、正の電圧印加時間/負の電圧印加時間の比率が20を超える比較例のNo.2、3では、鋼板の表面の汚れは認められなかったものの、溝の形状は、凹型(イ)が一部認められるだけで、依然として、溝の形状が、傾斜型(ロ)、幅拡がり型(ハ)、局部エッチング型(ニ)が混在しており、その結果、溝の深さのバラツキは大きいため、満足できる品質ではなかった。
一方、電極Aへの負の電圧印加時間が短い比較例のNo.1、および、正の電圧印加時間/負の電圧印加時間の比率が20を超える比較例のNo.2、3では、鋼板の表面の汚れは認められなかったものの、溝の形状は、凹型(イ)が一部認められるだけで、依然として、溝の形状が、傾斜型(ロ)、幅拡がり型(ハ)、局部エッチング型(ニ)が混在しており、その結果、溝の深さのバラツキは大きいため、満足できる品質ではなかった。
また、従来の金属帯に対する類似の比較例の電圧印加方法(図7)のNo.4は、鋼帯の表面の汚れは認められなかったものの、溝の形状は、凹型(イ)は殆ど認められず、傾斜型(ロ)、幅拡がり型(ハ)、局部エッチング型(ニ)が大半であり、その結果、溝の深さのばらつきは大きいものであった。
さらに、A′電極とB′電極との間に電極A′への正の電圧印加をしていない比較例のNo.5〜9では、溝の形状は、全て凹型(イ)であり安定しており、その結果、溝の深さのバラツキ(%)は、極めて小さいが、鋼板の表面に汚れが少量認められた。
さらに、A′電極とB′電極との間に電極A′への正の電圧印加をしていない比較例のNo.5〜9では、溝の形状は、全て凹型(イ)であり安定しており、その結果、溝の深さのバラツキ(%)は、極めて小さいが、鋼板の表面に汚れが少量認められた。
なお、新しい電解液での比較例のNo.10では、その他の条件は比較例のNo.6と同じであったが、鋼板の表面の汚れは認められなかった。
1 金属帯
2 電解槽(電解エッチング槽)
3 電解液
4 電極A
4′電極A′
4″電極a
5 電極B
5′電極B′
5″電極b
6 遮蔽板(非導電性材料)
11、12 リンガーロール
13、14 シンクロール(浸漬用ロール)
15 陰極
16 コンダクターロール
17 バックアップロール
18 陽極
21、22、23、24、25、26 抵抗
31、32、33、34、35、36 直流電源装置
41、41′、42、42′、46 開閉器
43、44、44′、45、45′ 開閉器
2 電解槽(電解エッチング槽)
3 電解液
4 電極A
4′電極A′
4″電極a
5 電極B
5′電極B′
5″電極b
6 遮蔽板(非導電性材料)
11、12 リンガーロール
13、14 シンクロール(浸漬用ロール)
15 陰極
16 コンダクターロール
17 バックアップロール
18 陽極
21、22、23、24、25、26 抵抗
31、32、33、34、35、36 直流電源装置
41、41′、42、42′、46 開閉器
43、44、44′、45、45′ 開閉器
Claims (2)
- 金属帯の片面または両面をエッチング面とし、少なくとも該エッチング面にエッチングパターンを付与したエッチングマスクが形成された金属帯に、間接通電式電解エッチングにより連続的に溝加工する、金属帯の間接通電式連続電解エッチング方法であって、
前記金属帯のエッチング面と相対向して、複数個の電極を、前記金属帯の進行方向に、順次、A系、B系、A系、B系、・・・、A系、B系と配設するとともに、その最後に続けて、A′電極、B′電極と配設し、
前記金属帯と前記電極群の間に電解液を充填して、
前記A系とB系の電極の間で、(I)時間M=3〜10msecの間にA系電極が陰極となる電圧印加と、(II)時間N=4M〜20Mmsecの間にA系電極が陽極となる電圧印加とを交互に繰り返し、前記(I)の電圧印加から前記(II)の電圧印加への移行の際に時間αmsec(α>0)間、および、前記(II)の電圧印加から前記(I)の電圧印加への移行の際に時間βmsec(β>0)間、前記A系電極とB系電極の間に電圧を印加しない時間の区間を挿むとともに、
前記A′電極と前記B′電極の間でA′電極が陽極となる電圧印加を行うことを特徴とする、金属帯の間接通電式連続電解エッチング方法。 - 金属帯の片面または両面をエッチング面とし、少なくとも該エッチング面にエッチングパターンを付与したエッチングマスクが形成された金属帯に、間接通電式電解エッチングにより連続的に溝加工する、金属帯の間接通電式連続電解エッチング装置であって、
(a)電解エッチング槽と、
(b)前記金属帯の、少なくともエッチング面と相対向する側に、前記金属帯の進行方向に、順次、A系、B系、A系、B系、・・・、A系、B系と複数個の電極が配設されるとともに、その最後に続けて、A′電極、B′電極の順に2個の電極が配設され、かつ、前記電解エッチング槽の電解液に浸漬されるこれらの電極群と、
(c)前記金属帯の同一面に相対向し、かつ、互いに隣接するA系、B系、A′、B′のそれぞれの電極の間に配設される非導電性材料の遮蔽板と、
(d)A系とB系の電極の間で、(I)所定のM時間、A系電極が陰極となる電圧制御と、(II)所定のN(N>M)時間、A系電極が陽極となる電圧制御と、(III)前記(I)の電圧印加から前記(II)の電圧印加への移行の間の時間αmsec(α>0)間に前記A系電極とB系電極の間に電圧を印加しないことと、(IV)前記(II)の電圧印加から前記(I)の電圧印加への移行の間の時間βmsec(β>0)間に前記A系電極とB系電極の間に電圧を印加しないこととを任意に組み合わせた電圧制御を行う電源装置と、
(e)A′とB′の電極の間で、A′電極が陽極となる電圧制御を行う電源装置と
を有することを特徴とする、金属帯の間接通電式連続電解エッチング装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004036930A JP2005226134A (ja) | 2004-02-13 | 2004-02-13 | 金属帯の間接通電式連続電解エッチング方法および間接通電式連続電解エッチング装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP (1) | JP2005226134A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009046746A (ja) * | 2007-08-22 | 2009-03-05 | Nippon Steel Corp | 方向性珪素鋼板の製造方法および製造装置 |
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2004
- 2004-02-13 JP JP2004036930A patent/JP2005226134A/ja not_active Withdrawn
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