JP2005226115A - 水素吸蔵合金粉末 - Google Patents

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【課題】 初期活性化性能が良好で、速やかに水素と反応するとともに、水素吸蔵性能に優れる水素吸蔵合金粉末を提供すること。
【解決手段】 Ti(チタン)及びFe(鉄)を主成分とする金属原料粉末をボールミリングすることにより得られる水素吸蔵合金粉末であって、表面部2がナノ構造化されていることを特徴とする水素吸蔵合金粉末1であり、合金粉末1の表面部2がナノ構造化されているため、表面部2が反応活性な状態となり、初期活性化性能が良好であるとともに、合金粉末1の内部3は結晶構造を維持しているので、水素吸蔵量も大きい水素吸蔵合金粉末1となる。ナノ構造化された厚さは、合金粉末1の表面からの厚さ0.005μm以上がナノ構造化されていることが好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、表面がナノ構造化され、初期活性化性能及び水素吸蔵性能に優れる水素吸蔵合金粉末に関する。
常温付近で水素ガスを可逆的に吸蔵ないし放出することができる水素吸蔵合金は、代替エネルギーである水素ガスを軽量で安全にかつ多量に貯蔵ないし輸送することを可能とする。また、この水素吸蔵合金は、この可逆反応を用いて、エネルギー媒体である水素ガスを、必要なときに熱、化学、機械および電気エネルギーに変換できるという幅広い機能をも有している。
この水素吸蔵合金を製造する方法については、従来から種々の方法が検討されており、代表的な製造方法としては、溶解炉に原料の金属を投入して溶解させ、鋳型に鋳込んで凝固させて合金インゴットとし、かかる合金インゴットをクラッシャー等で機械的に粉砕して水素吸蔵合金の粉体を製造する鋳造法や、2種類以上の金属粉体をボールミル等の高エネルギーの混合攪拌装置等を用いて、金属粉体の混合粉砕を繰り返すことにより固相反応させ、固体状態のまま均一な合金粒子を製造する、メカニカルアロイング法が広く知られている。特に、製造法としてのメカニカルアロイング法は、機械的エネルギーを利用することにより2種類以上の金属粉体をその融点より低い温度で合金・粉末化することができるため、前記した鋳造法のように粉体を製造するための粉砕工程を設けたりする必要もないものである。
ところで、水素吸蔵合金の水素吸蔵反応は、水素分子を水素吸蔵合金の表面で物理的に吸着させた後、合金の表面で水素分子を水素原子に解離して化学的に吸着させ、当該水素原子を合金内部に溶解・拡散させる過程を経て、水素が合金内に吸蔵される。従って、水素吸蔵合金としては、合金の表面において水素分子の水素原子への解離及び化学的に吸着させるとともに、結晶構造の合金内部に効率的に溶解・拡散させることが必要とされている。
このように、水素吸蔵合金は、内部構造を結晶構造として、当該結晶構造の隙間に水素を吸蔵するようにしているものであるが、このような結晶構造においては、合金の表面において、水素分子の水素原子への解離、及び当該水素原子の吸着を行うのが困難であった。また、このような水素分子の解離や、水素の吸蔵・放出を促進するために、水素吸蔵合金は、前処理である初期活性化処理が必須とされているものであった。
かかる初期活性化処理は、一般に、水素を高圧下において導入・排気する操作を数回繰り返し行うものであるが、これらの操作は複雑な工程及び操作や多大な時間を必要とするため、初期活性化処理による負荷をできるだけ軽減できる、初期活性化性能が向上された水素吸蔵合金が求められていた。そして、ボールミル等でメカニカルアロイング法を用いて得られた水素吸蔵合金は、水素との初期の反応性はよくなる傾向にあるが、その一方で、水素吸蔵合金の最大水素吸蔵量は、鋳造法を用いて製造されたものと比較すると若干劣るものとなってしまっていた。
一方、初期活性化性能と最大水素吸蔵量を向上させるためには、水素吸蔵合金の表面に対して第3成分の層を形成したり、水素吸蔵合金を処理液や緩衝液で表面処理する等により、水素吸蔵合金の表面を改質する手段が用いられている。
前者としては、例えば、母合金粒子の表面の少なくとも一部分に、水素吸蔵性能を有する合金の水素化物の層を形成した水素吸蔵合金や(例えば、特許文献1)。また、Mg(マグネシウム)、Ti(チタン)またはV(バナジウム)を含有した水素吸蔵合金を活性化するに際し、これらの金属と六方晶系窒化ホウ素とを機械的に混合して当該六方晶系窒化ホウ素を微細化して、表面状態を改質した水素吸蔵材料が提案されていた(例えば、特許文献2)。また、後者としては、例えば、水素吸蔵合金アルカリ溶液に浸漬攪拌した後、酸性水溶液または酸性緩衝液中に浸漬攪拌し、次いで水洗して得られる水素吸蔵合金が提供されていた(例えば、特許文献3)。
特開平9−143503号公報(請求項1) 特開2003−321703号公報(請求項1,図1) 特開10−158767号公報(請求項2,図1)
しかしながら、水素吸蔵合金における初期活性化性能と最大水素吸蔵量の向上の両立は困難であり、水素吸蔵合金の表面に対して第3成分の層を形成する場合にあっては、表面の反応性は向上し、初期活性化性能に対して効果は見られたものの、水素吸蔵量の改善を図ることはできなかった。また、水素吸蔵合金を酸やアルカリの処理液や緩衝液で表面処理を施そうとする場合にあっては、前記の問題のほか、合金の構成成分が溶出してしまうといった問題も発生していた。
従って、本発明は、前記の課題に鑑みてなされたものであり、初期活性化性能が良好で、速やかに水素と反応するとともに、水素吸蔵性能に優れる水素吸蔵合金粉末を提供することにある。
前記の課題を解決するために、本発明の水素吸蔵合金粉末は、Ti(チタン)及びFe(鉄)を主成分とする金属原料粉末をボールミリングすることにより得られる水素吸蔵合金粉末であって、表面がナノ構造化されていることを特徴とするものである。
ここで、「ナノ構造」とは、結晶領域と非結晶領域(非晶質相、短距離秩序を持つ準安定相)とからなり、これらが、数〜数10ナノメートル(ナノメートル(nm):10の−9乗メートル)スケールの超微細な領域で構成されている構造をいう。
この本発明の水素吸蔵合金粉末は、合金表面がナノ構造化されているため、合金表面が反応活性な状態となり、合金粉末と水素との反応性が飛躍的に促進される。すなわち、水素分子が水素吸蔵合金の表面で物理的に吸着させるとともに、合金表面で当該水素分子を水素原子に解離され、化学的に吸着させることを容易に行うことができ、初期活性化における負荷が軽減され、初期活性化性能に優れた水素吸蔵合金粉末となる。
また、本発明の水素吸蔵合金粉末は、合金粉末内部は結晶構造を維持しているので、水素原子を水素吸蔵合金粉末内部に好適に溶解・拡散させ、多くの水素原子を合金内に吸蔵させることができるので、水素吸蔵量も大きい水素吸蔵合金粉末となる。
本発明の水素吸蔵合金粉末は、表面から厚さが0.005μm(5nm)以上がナノ構造化されていれることが好ましく、0.005〜0.01μm(5〜10nm)までがナノ構造化されていることが特に好ましい。
この本発明によれば、ナノ構造化された部分が表面から特定の厚さの範囲に限定されているため、前記した効果を好適に享受し、初期活性化性能と水素吸蔵性能をバランスよく兼ね備えた水素吸蔵合金粉末となるため好ましい。
本発明の水素吸蔵合金粉末は、前記した金属原料粉末がTi(チタン)−Fe(鉄)系合金であることが好ましい。
この本発明によれば、金属原料粉末としてTi(チタン)−Fe(鉄)系合金を採用しているので、金属原料粉末に対する合金化の負担を低減ないしは省略することができ、メカニカルアロイング工程を簡略化し、製造コストを低減することができる。
本発明の水素吸蔵合金粉末は、水素吸蔵量が1.2質量%以上であることが好ましい。
この本発明によれば、水素吸蔵量が1.2質量%以上であるため、水素吸蔵量が優れたものとなり、大量に水素を貯蔵する定置式水素貯蔵利用設備等の、Ti−Fe系(チタン−鉄系)の水素吸蔵合金粉末について大きな水素吸蔵量を必要とする用途に対して適用することができる。
本発明の水素吸蔵合金粉末は、チタン(Ti)と鉄(Fe)から構成され、その表面がナノ構造化されているものであるが、水素吸蔵合金粉末の原料として用いられるTi(チタン)及びFe(鉄)を主成分とする金属原料粉末としては、例えば、Ti(チタン)粉末とFe(鉄)粉末の混合粉末を使用することができる。これらの金属原料粉末の平均粒径は、1〜500μm程度であればよく、10〜100μm程度が好ましい。
また、金属原料粉末としては、チタン(Ti)と鉄(Fe)とを合金化したTi−Fe系(チタン−鉄系)合金を使用してもよく、金属原料粉末をかかる合金とすることにより、メカニカルアロイングにおいて金属原料粉末の合金化の負担を低減ないしは省略することができるため、後工程のボールミリング工程を簡略化し、製造コストを低減することができる。
ここで、Ti−Fe系合金としては、真空溶解炉により溶解されたチタン(Ti)及び鉄(Fe)原料を、鋳型に鋳込んで凝固させてTi−Fe系合金インゴットを機械的に粉砕したものや、チタン(Ti)と鉄(Fe)をアトマイズ処理して合金化したTiとFeのアトマイズ粉末を使用することができる。
アトマイズ処理としては、例えば、溶融金属に高圧ガスを吹き付けることにより合金・微粉化する高圧ガスアトマイズ処理や、数千〜数万回転/分の高速回転の円盤に、溶融金属等を落下させ、 吹き飛ばす方式で合金・微粉化するする回転ディスク式アトマイズ処理等、公知の手段を用いることができる。金属原料粉末としてかかるアトマイズ粉末を使用した場合の平均粒径は、1〜500μm程度であればよく、10〜250μm程度が好ましい。
また、金属原料粉末における両者の配合比は、Ti:Fe=40:60〜60:40とすればよく、45:55〜55:45とすることが好ましい。上記の配合比よりTiの比率が高くなると、水素を吸収しても、放出しにくくなる場合があり、逆にTiの比率が低くなると、水素を吸収しにくくなる場合があるため、ともに好ましくない。
なお、本発明の製造方法で得られる水素吸蔵合金の金属原料粉末には、上記したTi及びFeのほか、本発明の目的や効果に影響を与えない範囲において、Pd、Mn、Al、Co、V、Cr、Mo、Ni、Zr、Nb及びBeよりなる群の中から選ばれる1種または2種以上の金属粉末を添加することができる。
また、本発明の製造方法では、本発明の目的や効果に影響を与えない範囲において、前記の金属原料粉末に対して、熱処理、表面処理、酸洗処理等の前処理を施してもよい。
そして、本発明の水素吸蔵合金粉末は、前記したTiとFeを含む金属原料粉末を、ボールミリングを行って処理して、表面がナノ構造化されたものとする。
ここで、本発明の水素吸蔵合金粉末におけるナノ構造化された部分は、合金粉末の表面から0.005μm(5nm)以上がナノ構造化されることが好ましく、例えば、0.005〜0.01μm(5〜10nm)がナノ構造化されることが特に好ましい。ナノ構造化された部分がこのような範囲にあることにより、初期活性化性能と水素吸蔵性能をバランスよく兼ね備えた水素吸蔵合金粉末となるため好ましい。
なお、本発明の水素吸蔵合金粉末にあっては、合金粉末の表面全体がナノ構造化されていることが好ましいが、表面の一部がナノ構造化されたものであってもよい。
ボールミリングとは、一般に、ボールミル機等によりにより金属原料粉末の混合粉砕を行う手法のことをいい、2種類以上の金属元素を含む金属原料粉末をボールミリングすることを、特に、メカニカルアロイング(MA)やメカニカルグライディング(MG)と呼ぶこともある。
このメカニカルアロイング法(以下、「MA法」と略することもある)とは、2種類以上の金属元素を含む金属原料粉末を、高エネルギーの混合攪拌装置等を用いて、当該金属原料粉末の混合粉砕を繰り返してボールミリングすることにより固相反応させ、固体状態のまま均一な合金粒子を粉末状で製造する方法である。
なお、本発明において、「メカニカルアロイング法」とは、もっぱら成分の混合粉砕と微粉化を目的とする「メカニカルグライディング(MG)法」の意味も含む。
なお、本発明の水素吸蔵合金を製造するに際し、金属原料粉末としてTi粉末とFe粉末の混合粉末を使用する場合にあっては、ボールミリングとしてのMA法による処理は、主として水素吸蔵合金粉末の表面のナノ構造化、合金化処理及び粉砕・微粉化処理の役割を果たす。一方、金属原料粉末として、Ti−Fe系合金粉末を使用する場合にあっては、MA法による処理は主として、水素吸蔵合金粉末の表面のナノ構造化、及び粉砕・微粉化処理の役割を果たす。
ボールミリングの手法(ボールミル法)の種類としては、回転ボールミル法、振動ボールミル法、遊星ボールミル法及び攪拌ボールミル法(アトライターとも呼ばれる)等があるが、本発明の製造方法では、回転ボールミル法、振動ボールミル法、遊星ボールミル法を用いることが好ましく、特に、回転ボールミル法、振動ボールミル法を用いることが好ましい。
回転ボールミル法は、金属原料粉末と混合粉砕用ボール(以下、単に「ボール」とすることもある)が入った容器を回転させて、当該原料粉末と容器およびボールとの衝突により、容器内の金属原料粉末を機械的に高エネルギーな状態で混合粉砕して合金化、または微粉化させる方法である。
また、振動ボールミル法とは、金属原料粉末と混合粉砕用ボールが入った筒状の容器を高速円振動により、当該原料粉末と容器内壁、及び当該原料粉末同士の激しい衝撃、摩擦の同時作用により短時間で微粉砕し、容器内の金属原料粉末を機械的に高エネルギーな状態で混合粉砕して合金化、または微粉化させる方法である。本発明の製造方法において、振動ボールミル法は、乾式、湿式のいずれにも使用可能である。
そして、遊星ボールミル法は、金属原料粉末と混合粉砕用ボールが入った容器を架台の上に載せて、当該容器を回転させる(自転させる)とともに、当該容器を載せた架台を回転させる(公転させる)という2つの回転運動を行い、当該原料粉末と容器および混合粉砕用ボールとの衝突により、容器内の金属原料粉末を機械的に高エネルギーな状態で混合粉砕して合金化、または微粉化させる方法である。
ボールミル法を用いる場合には、使用原料である金属原料粉末を混合粉砕用ボールとともに、容器(ポット)の中に入れて、容器を回転運動させる等の手段を用いて、金属原料粉末を混合粉砕する手段により水素吸蔵合金粉末を調製する。
本発明の水素吸蔵合金粉末を製造する場合にあって、使用される容器の形状は、円筒型、角筒型など種々の形状のものを使用できるが、円筒型のものを使用することが好ましい。
また、容器の容量は、使用される金属原料粉末の量、混合粉砕用ボールのサイズや個数等によって適宜決定されるが、一般に、80〜500ml容程度であればよい。
更に、容器の材質は、ステンレス、クロム、タングステン、アルミナ、ジルコニア等とすることができ、特にステンレスとすることが好ましい。
同様に、ボールミル法を実施するために使用される混合粉砕用ボールの材質は、ステンレス、クロム、タングステン、アルミナ、ジルコニア等とすることができ、特にステンレス等とすることが好ましい。
混合粉砕用ボールの大きさとしては、前記した使用される容器の容量等によって適宜決定されるが、表面がナノ構造化された水素吸蔵合金粉末を製造するにあっては、一般に、直径がφ10mm〜φ30mm程度のものを使用することが好ましい。
なお、MA法では複数個の混合粉砕用ボールが使用されることが通常であるが、本発明の水素吸蔵合金粉末を製造する場合にあっては、当該ボールの大きさはすべて同じものを使用してもよく、また、異なる大きさのものを使用してもよい。
また、混合粉砕用ボールの数量も、表面がナノ構造化された水素吸蔵合金粉末を製造するにあっては、1〜5個とすることが好ましい。容器の容量と、混合粉砕用ボールの大きさ及び数量の関係をかかる関係とすることにより、表面がナノ構造化された水素吸蔵合金粉末を好適に製造することができる。
なお、本発明の水素吸蔵合金粉末を製造するにあたり、容器の容積と混合粉砕用ボールの大きさとの関係や、使用する金属原料粉末と、混合粉砕用ボールの合計重量との重量比については、製造する水素吸蔵合金粉末の量や、必要とされる合金粉末表面のナノ構造化された部分の程度等に応じて適宜決定すればよい。
本発明の水素吸蔵合金粉末を製造するに際して、ボールミリングを行う場合における、容器の(遊星ボールミル法にあっては、加えて当該容器を載せる架台の)回転数は、ボールミル法として遊星ボールミル法を用いる場合には、容器の回転数(自転回転数)を200〜1050rpmとすることが好ましい。また、架台の回転数(公転回転数)を200〜700rpmとすることが好ましい(そして、容器の回転数:架台の回転数=1.5:1〜1:1となる)。回転数がこれらの範囲内である場合には、水素吸蔵合金粉末における合金化ないしは粉砕・微粉化及び表面のナノ構造化が効率よく進行し、初期活性化性能及び水素吸蔵性能を兼ね備えた水素吸蔵合金粉末を好適に得ることができるため好ましい。
更には、遊星ボールミル法を用いる場合における公転半径は、30〜300cm程度と
すればよく、50〜100cm程度とすることが好ましい。
一方、本発明の水素吸蔵合金粉末を製造するにあたり、ボールミル法として回転ボール
ミル法を用いる場合にあっては、容器の回転数を200〜1050rpmとすることが好
ましい。回転数がこれらの範囲内である場合には、前記した遊星ボールミル法と同様に、
水素吸蔵合金粉末における合金化ないしは粉砕・微粉化及び表面のナノ構造化が効率よく
進行し、初期活性化性能及び水素吸蔵性能を兼ね備えた水素吸蔵合金粉末を好適に得るこ
とができるため好ましい。
本発明の水素吸蔵合金粉末を製造する場合におけるミリング時間は、使用されるボールミル法の種類、金属原料粉末の量、混合粉砕用ボールのサイズや個数、容器の容量等によって適宜決定されるが、金属原料粉末として、Ti粉末とFe粉末の混合粉末を使用する場合にあっては、20〜100時間程度とすればよい。また、金属原料粉末として、Ti−Fe系合金粉末を使用する場合にあっては、1.5〜3時間程度とすればよい。
ミリング時間をこの範囲にしてボールミリングを行えば、水素吸蔵合金粉末における合金化ないしは粉砕・微粉化及び表面のナノ構造化が効率よく進行し、初期活性化性能及び水素吸蔵性能を兼ね備えた水素吸蔵合金粉末を好適に得ることができるため好ましい。
これに対して、ミリング時間が前記した範囲より短いと、合金粉末の表面のナノ構造化が進まず、初期活性化性能が良好でない水素吸蔵合金粉末となってしまう場合があり、一方、ミリング時間が前記した範囲を越えると、ナノ構造化が表面から内部にわたって過度に進行してしまい、合金粉末の水素吸蔵性能に悪影響を与える場合がある。
本発明の水素吸蔵合金粉末を製造するにあたっては、前記した容器内の雰囲気を、アルゴン、窒素、ヘリウム等の不活性ガス雰囲気または水素ガス雰囲気とすることが好ましく、特にアルゴンガス雰囲気の状態とすることが好ましい。容器内の雰囲気をかかる状態にすることにより、金属原料粉末の酸化を防止することができる。
本発明の水素吸蔵合金粉末の平均粒径は、1〜500μm程度となる。ここで、水素吸蔵合金粉末の平均粒径は、当該合金の水素吸蔵性能及び製造コストに大きく関係する。すなわち、水素ガスの吸蔵ないし放出反応は水素吸蔵合金粉末の表面で起こることから、水素吸蔵合金の平均粒径を小さくすることにより、単位重量当たりの表面積を大きくさせて当該反応を起こり易くすることができ、反応速度を速くすることを可能とする。しかも、平均粒径が小さいため微粉化しづらくなるため、繰り返し使用にも効果的となるという利点もある。その一方、平均粒径を小さくするためには、製造時に非常に大きな機械的エネルギーを必要とするので製造コストが大きくなり、しかも平均粒径が小さいと粒径分布が大きくなってしまうため、分級工程を必要としてしまう場合もあり、これも製造コストを大きくする原因となってしまう。
一方、本発明の水素吸蔵合金粉末は、平均粒径が前記したような1〜500μm程度であるため、水素吸蔵性能及び製造コストをバランスよく兼ね備えた水素吸蔵合金粉末となる。
前記のようにして得られた本発明の水素吸蔵合金粉末は、合金表面がナノ構造化されているため、合金表面が反応活性な状態となり、合金粉末と水素との反応性が飛躍的に促進される。すなわち、水素分子が水素吸蔵合金粉末の表面で物理的に吸着させるとともに、合金表面で当該水素分子を水素原子に解離され、化学的に吸着させることを容易に行うことができる。従って、初期活性化における負荷が軽減され、初期活性化性能に優れた水素吸蔵合金粉末となる。
また、この水素吸蔵合金粉末は、合金粉末内部は結晶構造を維持しているので、水素原子を水素吸蔵合金粉末内部に好適に溶解・拡散させ、多くの水素原子を合金内に吸蔵させることができるので、水素吸蔵量も大きい水素吸蔵合金粉末となる。
ここで、水素吸蔵合金粉末に対する初期活性化処理とは、一般に、高温度や高真空に一定時間保持したり、水素を吸収しやすい温度で長時間高圧力の水素雰囲気下で保持するような処理が施されるが、本発明の水素吸蔵合金粉末にあっては、例えば、300℃程度の熱処理を2時間程度の処理を施せばよい。
また、本発明の水素吸蔵合金粉末に対して水素を吸着させるには、例えば、水素雰囲気に満たした密閉容器内で水素吸蔵合金粉末を保持するようにすればよい。
また、前記のようにして得られた本発明の水素吸蔵合金粉末を、図1及び図2を用いて更に説明する。
図1は、本発明の水素吸蔵合金粉末の構造を示した模式図であり、また、図2は、図1の水素吸蔵合金粉末表面における水素分子の解離状態を示した模式図である。
ここで、図1及び図2中、1は水素吸蔵合金粉末、2は表面部、3は内部、4は水素原子、5は水素分子である。
本発明の水素吸蔵合金粉末は、その表面部2がナノ構造、内部3が結晶構造となって形成されている。また、ナノ構造となる表面部2は、例えば、厚さが0.005〜0.01μm(5〜10nm)程度である。
このように、表面部2をナノ構造、内部3を結晶構造とした本発明の水素吸蔵合金粉末1は、図2に示すように、水素分子5が物理的に吸着した場合にあっては、当該水素分子5が水素原子4に解離しやすく、また、解離した水素原子4による化学的吸着も容易に起こることになる。
これは、表面部2がナノ構造、つまり、結晶領域と非結晶領域とからなり、これらが、数〜数10ナノメートルスケールの超微細な領域で構成されている構造であるため、反応活性に富んだ状態となっているためであり、詳しくは、合金粉末1の表面部2の結晶をナノ構造化することで、合金粉末1の表面部2および結晶粒界の比表面積を増やすことができ、また、それらの界面は化学的に非常に活性な状態となっているため、水素分子5が水素原子4に解離して、金属内部に侵入しやすくなるためである。
一方、合金粉末1の表面で化学的に吸着された水素原子4は、合金粉末1の内部3に導入されていくことになるが、内部3は結晶構造であるため、水素原子4の溶解ないし拡散が好適に行われることになる。本発明の水素吸蔵合金粉末1はこのような特定の構造をとるため、水素分子5の解離や、水素原子4の吸蔵・放出が簡便に行われ、初期活性化性能及び水素吸蔵性能が向上された水素吸蔵合金粉末1を提供することができる。
そして、本発明の水素吸蔵合金粉末は、前記のような構成であるため、1.2〜1.6量%、あるいはそれ以上の水素吸蔵量とすることができる。従って、このような水素吸蔵量の大きい水素吸蔵合金粉末は、大量に水素を貯蔵する定置式水素貯蔵利用設備等の、Ti−Fe系の水素吸蔵合金粉末について大きな水素吸蔵量を必要とする用途に対しても、好適に使用することができる。
次に、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら制約されるものではない。
[実施例1:水素吸蔵合金粉末の製造]
(1)金属原料粉末の調製
真空溶解炉に原料の金属を投入して溶解させて、鋳型に鋳込んで凝固させてTi−Fe合金インゴット(TiとFeの配合比/1:1)とした後、当該合金インゴットを市販のハンマーで粉砕して、粒径が5mm以下の金属原料粉末(総量70g)を得た。
(2)ボールミリング工程:
この金属原料粉末を、試験装置として独フリッチェ製遊星型ボールミル(品番:P−5)を用い、容量が250mlの容器(内径:φ75mm、外部高さ102mm(内部高さ70mm))に、φ25mmの混合粉砕用ステンレス製ボールを4個入れて、容器内を不活性ガスとしてアルゴンガスを充填して、容器内をアルゴンガス雰囲気とした後、蓋をして密閉状態とした。
そして、この容器を遊星ボールミル試験装置の架台に載せ、容器の回転数(自転回転数)を430rpm(回転方向:右方向)、架台の回転数(公転回転数)を200rpm(回転方向:左方向)、公転半径を30cmとして、ミリング時間を2時間としてボールミリングを行い、平均粒径が10μmのTi−Fe系水素吸蔵合金粉末を製造した。
[試験例1:合金粉末表面におけるナノ構造形成の確認]
前記した実施例1で得られた水素吸蔵合金粉末を観察して、表面のナノ構造の形成状態を確認した。水素吸蔵合金粉末の表面からのナノ構造の厚さを確認したところ、0.005〜0.01μmの厚さであった。
[試験例2:水素吸蔵性能の評価]
実施例1で得られた水素吸蔵合金粉末を、下記の条件で活性化処理した後、温度を20℃、圧力を3.2MPaとして水素加圧を行って、水素と反応させることにより合金粉末に対して水素を吸蔵させ、加圧時間と水素吸蔵量との関係、及び最大水素吸蔵量を比較・評価した。また、前記した実施例1で使用した金属原料粉末をそのまま使用したもの((2)ボールミリングを行わないもの)に対して水素加圧を行ったものを参考例、及び参考例の金属原料粉末を下記の条件で活性化処理を行った後水素加圧を行ったものを比較例1として、同様に評価した。水素加圧時間と水素吸蔵量との関係を示したグラフを図1に、また、それぞれの最大水素吸蔵量を表1に示す。
( 活性化処理条件 )
対象となる水素吸蔵合金粉末を常温で真空引きした後、温度を300℃、圧力を0.5MPaとして水素ガスを導入して2時間加圧した。2時間後、加圧を止め、常温になるまで空冷した後、開放状態とした。
( 最大水素吸蔵量 )
Figure 2005226115
図3に示すように、実施例1の水素吸蔵合金粉末は、水素による加圧直後から大きな水素吸蔵量を示し、また、水素吸蔵量も大きかった。
なお、金属原料粉末に対してボールミリングを行わなかった合金粉末は、活性化処理を実施して水素加圧を行ってもほとんど水素を吸蔵せず(比較例1)、また、金属原料粉末に対してボールミリングを行なわず、また、活性化処理もしない鋳塊のままの合金粉末も、水素加圧を行っても同様に水素を吸蔵しなかった(参考例)。
そして、水素吸蔵量を比べると、表1に示すように、実施例1の水素吸蔵合金粉末は、1.2質量%を超える優れたものであり、大量に水素を貯蔵する定置式水素貯蔵利用設備等の、Ti−Fe系の水素吸蔵合金粉末について大きな水素吸蔵量を必要とする用途に対して適用が期待できる。
本発明の水素吸蔵合金粉末は、例えば、大量に水素を貯蔵する定置式水素貯蔵利用設備
等に用いられる水素吸蔵合金粉末として有効である。
本発明の水素吸蔵合金粉末の構造を示した模式図である。 本発明の水素吸蔵合金粉末の表面における水素分子の解離状態を示した模式図である。 水素加圧時間と水素吸蔵量との関係を示したグラフである。
符号の説明
1 … 水素吸蔵合金粉末
2 … 表面部
3 … 内部
4 … 水素原子
5 … 水素分子

Claims (4)

  1. Ti(チタン)及びFe(鉄)を主成分とする金属原料粉末をボールミリングすることにより得られる水素吸蔵合金粉末であって、
    表面がナノ構造化されていることを特徴とする水素吸蔵合金粉末。
  2. 請求項1に記載の水素吸蔵合金粉末において、
    表面からの厚さ0.005μm以上がナノ構造化されていることを特徴する水素吸蔵合金粉末。
  3. 請求項1または請求項2に記載の水素吸蔵合金粉末において、
    前記金属原料粉末がTi(チタン)−Fe(鉄)系合金であることを特徴とする水素吸蔵合金粉末。
  4. 請求項1ないし請求項3の何れかに記載の水素吸蔵合金粉末において、
    水素吸蔵量が1.2質量%以上であることを特徴とする水素吸蔵合金粉末。
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