JP2005225913A - 難燃性樹脂組成物とそれを用いた樹脂部品および複合部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物において、ハロゲン系難燃剤やアンチモン化合物等を用いることなく良好な難燃性を付与した上で、優れた誘電特性や耐熱性等を維持することを可能にする。
【解決手段】(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂と、(B)架橋剤と、(C)難燃剤として機能するリン化合物と、(D)シリコーン化合物とを必須成分として含有し、かつ本質的にハロゲン元素を含有しない難燃性樹脂組成物である。(C)成分のリン化合物は(A)成分と(B)成分との合計量100質量部に対して1〜40質量部の範囲で含有する。(D)成分のシリコーン化合物は(A)成分と(B)成分との合計量100質量部に対して1〜80質量部の範囲で含有する。
【選択図】なし

Description

本発明はポリフェニレンエーテル樹脂系の難燃性樹脂組成物とそれを用いた樹脂部品および複合部品に関する。
近年、通信用、産業用、民生用等の電子機器の分野では小型・高密度実装化が進められており、それに伴って実装基板として用いられているプリント配線板には電気特性、耐熱性、耐湿性等の特性の向上が求められている。例えば、衛星通信等に用いられるXバンド(8〜12GHz)領域のような超高周波領域で使用されるプリント配線板には、優れた誘電特性を持つ材料が要求されている。プリント配線板の絶縁材料には、従来からエポキシ樹脂やフェノール樹脂が一般的に用いられてきたが、誘電特性等の向上を図る上でポリフェニレンエーテル系樹脂が使用されるようになってきている。ポリフェニレンエーテル系樹脂はプリント配線板に限らず、例えば液晶ポリマーフィルムの絶縁膜を始めとする絶縁フィルムとしても利用されている。
ポリフェニレンエーテル系樹脂をプリント配線板の絶縁材料や絶縁フィルム等に適用するにあたっては、安全性を確保する上で難燃性を付与することが求められている。ポリフェニレンエーテル系樹脂の難燃化手法としては、1,2-ビス-(ペンタブロモフェニル)-エタン等の臭素系難燃剤を単独で用いたり、もしくは臭素系難燃剤と酸化アンチモン等の難燃助剤とを併用した手法が適用されている。臭素系難燃剤による難燃化機構は、ポリマーの熱分解により気相に拡散するラジカル化合物をトラップして燃焼サイクルを断ち切るものである。このため、臭素化水素等の有毒ガスを発生する可能性が高い。また、ダイオキシンやフラン類等の発生も懸念される。さらに、酸化アンチモンは劇物に指定されており、また発ガン性も懸念されている。
このようなことから、臭素系等のハロゲン系難燃剤や酸化アンチモン等の難燃助剤を用いることなくポリフェニレンエーテル系樹脂を難燃化する手法として、リン酸メラミン、ピロリン酸メラミン、ポリリン酸メラミン、リン酸エステル等のハロゲンフリーのリン化合物を難燃剤として使用することが提案されている(例えば特許文献1,2等参照)。ただし、リン化合物を単独で使用した場合、ポリフェニレンエーテル系樹脂に十分な難燃性を付与するためには比較的多量のリン化合物を添加する必要がある。このため、ポリフェニレンエーテル系樹脂の誘電特性や耐熱性等の特性が損なわれるという問題がある。
特開2000-336261号公報 特開2003-128909号公報
上述したように、ハロゲン系難燃剤やアンチモン化合物等を用いることなくポリフェニレンエーテル系樹脂に難燃性を付与する技術として、ハロゲンフリーのリン化合物を難燃剤として用いる難燃化手法が開発されている。しかしながら、ポリフェニレンエーテル系樹脂に十分な難燃性を付与するためには、比較的多量のリン化合物を添加する必要があることから、ポリフェニレンエーテル系樹脂本来の誘電特性や耐熱性等が損なわれてしまうという問題が生じている。
本発明はこのような課題に対処するためになされたもので、ハロゲン系難燃剤やアンチモン化合物等を用いることなく難燃性を付与した上で、優れた誘電特性や耐熱性等を維持することを可能にした難燃性樹脂組成物、さらにはそのような難燃性樹脂組成物を用いた樹脂部品および複合部品を提供することを目的としている。
本発明の難燃性樹脂組成物は、(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂と、(B)架橋剤と、(C)難燃剤として機能するリン化合物と、(D)シリコーン化合物とを必須成分として含有し、かつ本質的にハロゲン元素を含有しない難燃性樹脂組成物であって、前記(A)成分と(B)成分との合計量100質量部に対し、前記(C)成分のリン化合物を1〜40質量部、前記(D)成分のシリコーン化合物を1〜80質量部の範囲で含有することを特徴としている。
本発明の難燃性樹脂組成物においては、難燃剤として機能するリン化合物と共にシリコーン化合物を併用している。シリコーン化合物はリン化合物による難燃性の付与効果を増大させることから、リン化合物の配合量を減少させた上でポリフェニレンエーテル系樹脂に良好な難燃性を付与することができる。その上で、シリコーン化合物自体は耐熱性等に優れることから、ポリフェニレンエーテル系樹脂が本来有する誘電特性や耐熱性等を維持することが可能となる。
本発明の樹脂部品は、上述した本発明の難燃性樹脂組成物の硬化物からなる樹脂フィルムを具備することを特徴としている。また、本発明の複合部品は、基材と、前記基材表面に形成された樹脂被膜とを具備する複合部品であって、前記被膜は上述した本発明の難燃性樹脂組成物またはその硬化物からなることを特徴としている。
本発明の難燃性樹脂組成物によれば、ポリフェニレンエーテル系樹脂が本来有する誘電特性や耐熱性等を維持した上で、良好な難燃性を付与することが可能となる。このような難燃性樹脂組成物を用いた本発明の樹脂部品および複合部品によれば、各種特性や信頼性等の向上を図ることができる。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。本発明の一実施形態による難燃性樹脂組成物は、(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂と、(B)架橋剤と、(C)リン化合物と、(D)シリコーン化合物とを必須成分として含有し、かつ本質的にハロゲン元素を含有しないものである。
ここで、本質的にハロゲン元素を含有しない樹脂組成物とは、ハロゲン元素を構成元素として含む化合物を組成物成分として含まないことを意味する。従って、上記した(A)〜(D)の必須成分およびこれら以外の任意成分は、いずれも本質的にハロゲン元素を含有しない化合物、すなわちハロゲン元素を構成元素として含まない化合物であり、反応残渣や反応副成物としてハロゲン元素を含む化合物を生成する場合であっても、その含有量は各成分化合物の0.1質量%以下とする。
上述した必須成分のうち、(A)成分のポリフェニレンエーテル系樹脂は難燃性樹脂組成物のベース樹脂成分となるものである。このような(A)成分としては、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンエーテルと不飽和カルボン酸および/または酸無水物との反応生成物のような変性物、アリル化ポリフェニレンエーテル等、各種のポリフェニレンエーテル系樹脂を使用することができる。特に、誘電特性に加えて耐熱性の向上等を図ることが可能な無水マレイン酸変性ポリフェニレンエーテルやアリル化ポリフェニレンエーテルを使用することが好ましい。
ポリフェニレンエーテルの具体例としては、2,6-ジメチルフェノールの単独重合で得られるポリ(2,6-ジメチル-1,4-フェニレンエーテル)、ポリ(2,6-ジメチル-1,4-フェニレンエーテル)のスチレングラフト共重合体、2,6-ジメチルフェノールと2-メチル-6-フェニルフェニレンエーテルとの共重合体、2,6-ジメチルフェノールと2,3,6-トリメチルフェノールとの共重合体、2,6-ジメチルフェノールと多官能フェノールの存在下で重合して得られる多官能ポリフェニレンエーテル、2,6-ジメチルフェノールを置換アニリンや脂肪族第2アミンの存在下で重合して得られる含窒素ポリフェニレンエーテル等が挙げられる。
また、ポリフェニレンエーテルと不飽和カルボン酸および/または酸無水物との反応生成物としては、上記したようなポリフェニレンエーテルと各種の不飽和カルボン酸もしくは酸無水物とを反応させて得られるポリフェニレンエーテルの変性物を使用することができる。不飽和カルボン酸は分子構造内に二重結合と少なくとも1個のカルボン酸基もしくはジカルボン酸無水物基とを含むものであり、例えば無水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の1種または2種以上の混合物を使用することができる。
アリル化ポリフェニレンエーテルとしては、例えば2,6-ジメチルフェノールと2-アリル-6-メチルフェノールとの共重合体、n-ブチルリチウムと臭化アリルを用いた方法により合成したアリル化ポリフェニレンエーテル(特公平5-8951号公報参照)等が挙げられる。このようなアリル化ポリフェニレンエーテルは、ポリフェニレンエーテルやその変性物の1種または2種以上と混合して使用してもよい。
(B)成分の架橋剤としては、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、多官能性イソシアヌレート、多官能性マレイミド、不飽和ポリエステル、ジアリルフタレート、ジビニルベンゼン等を用いることができるが、特に誘電特性、耐燃性、耐熱性、密着性、耐湿性、耐薬品性等を高めることが可能なトリアリルイソシアヌレートやトリアリルシアヌレートを使用することが好ましい。このような架橋剤は1種または2種以上の混合物として用いることができる。(B)成分の架橋剤の配合量は(A)成分100質量部に対して20〜150質量部の範囲とすることが好ましい。
また、ポリフェニレンエーテルやその変性物、アリル化ポリフェニレンエーテル等をトリアリルイソシアヌレートやトリアリルシアヌレート等で架橋するにあたって、ラジカル開始剤のような反応促進剤を使用してもよい。このような反応促進剤としては一般的な過酸化物等を適用することができ、その具体例としては日本油脂株式会社製のパーブチルP、ペロキシモンF−40(商品名)等が挙げられる。
(C)成分のリン化合物は樹脂組成物に耐燃性(難燃性)を付与する成分(難燃剤)である。このようなリン化合物としては、例えばリン酸メラミン、ピロリン酸メラミン、ポリリン酸メラミン、ポリリン酸メラム、ポリリン酸アンモニウム、赤燐、芳香族リン酸エステル、ホスホン酸エステル、ホスフィン酸エステル、ホスフィンオキサイド、ホスファゼン等の1種または2種以上の混合物を使用することができる。これらリン化合物のうちでも、特に耐燃性に加えて誘電特性、耐熱性、密着性、耐湿性等の観点からホスフィン酸エステルを用いることが好ましい。
ホスフィン酸エステルは、
Figure 2005225913
で表されるものであり、特に9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-ホスファフェナントレン-10-オキシドまたはその誘導体が好ましく用いられる。このようなホスフィン酸エステルの具体例としては、三光株式会社製のHCA、SANCO−ACA(商品名)、メチル化HCA誘導体等が挙げられる。
(D)成分のシリコーン化合物は(C)成分のリン化合物と併用することによって、樹脂組成物の誘電特性や耐熱性等を低下させることなく、耐燃性(難燃性)を十分に高めることを可能にする成分である。すなわち、(A)成分のポリフェニレンエーテル系樹脂をベース樹脂成分として含み、かつ(C)成分のリン化合物と(D)成分のシリコーン化合物とを共に含有する樹脂組成物は、(A)成分に基づく誘電特性や耐熱性等を維持した上で、(C)成分と(D)成分に基づいて良好な耐燃性(難燃性)を有するものである。さらに、(D)成分のシリコーン化合物は樹脂組成物の硬化物の耐衝撃性や密着性等をより一層向上させる成分としても機能する。
このようなシリコーン化合物には、
Figure 2005225913
で表されるシロキサン骨格を有する低分子シリコーン(低分子シロキサン化合物)、シリコーンオリゴマー、シリコーンポリマー等を適用することができるが、特に耐燃性に加えて誘電特性、耐熱性、密着性、耐湿性等の観点から、以下に示すシロキサン骨格を有するシリコーン化合物(低分子シリコーン、シリコーンオリゴマー、シリコーンポリマー等)を適用することが好ましい。
すなわち、(D)成分のシリコーン化合物としては、
Figure 2005225913
で表されるシロキサン骨格を有するシリコーン化合物、特にシリコーンオリゴマーおよびシリコーンポリマーから選ばれる少なくとも1種を使用することが好ましい。このようなシリコーン化合物の具体例としては、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製のHU−119(商品名)、GE東芝シリコーン株式会社製のXC99−B5664(商品名)、信越化学工業株式会社製のX−40−9243、X−40−9244、X−40−9805、X−21−3043、X−21−5813、KF−102、FRX−01、FRX−02(商品名)等が挙げられる。
上述した(C)成分のリン化合物と(D)成分のシリコーン化合物の配合量は、(A)成分と(B)成分との合計量100質量部に対して、(C)成分のリン化合物を1〜40質量部、(D)成分のシリコーン化合物を1〜80質量部の範囲とすることが好ましい。(C)成分の配合量が1質量部未満であると、(D)成分と併用しても樹脂組成物の硬化物に十分な耐燃性(難燃性)を付与することができない。一方、(C)成分の配合量が40質量部を超えると樹脂組成物の硬化物の誘電特性や耐熱性等が低下する。(C)成分の配合量は(A)成分と(B)成分との合計量100質量部に対して3〜28質量部の範囲とすることがより好ましい。
また、(D)成分の配合量が(A)成分と(B)成分との合計量100質量部に対して1質量部未満であると、樹脂組成物の硬化物の耐燃性(難燃性)を十分に高めることができない。一方、(D)成分の配合量が80質量部を超えると、相対的に(A)成分のポリフェニレンエーテル系樹脂の量が減少することに伴って、(A)成分に基づく樹脂組成物本来の誘電特性や耐熱性等が低下する。(D)成分の配合量は(A)成分と(B)成分との合計量100質量部に対して3〜65質量部の範囲とすることがより好ましい。
この実施形態の難燃性樹脂組成物には、上述した(A)〜(D)の必須成分以外に、本発明の効果を阻害しない範囲で、必要に応じて他の樹脂成分を添加することができる。このような樹脂成分としては、汎用ポリスチレン(GPPS)、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、ポリブタジエン、スチレンブタジエンブロックコポリマー等の熱可塑性樹脂や、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂が例示される。これら他の樹脂成分は1種または2種以上の混合物として難燃性樹脂組成物に配合することができる。
さらに、この実施形態の難燃性樹脂組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲で、無機質充填剤や他の添加剤を配合することができる。無機質充填剤としてはこの種の樹脂組成物に一般的に配合される、溶融シリカ、結晶シリカ、合金シリカ、タルク、アルミナ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、ホウ酸亜鉛、酸化亜鉛、酸化チタン、ベンガラ、炭化珪素、低融点ガラス等を使用することができる。これらは1種または2種以上を混合して使用することができるが、その配合量は難燃性樹脂組成物に対して50質量%以下とすることが好ましい。無機質充填剤の配合量が50質量%を超えると組成物の流動性や金属箔との密着性等が低下する。また、他の添加剤としては酸化防止剤、熱安定化剤、帯電防止剤、可塑剤、顔料、着色剤、表面処理剤等が挙げられる。
上述した難燃性樹脂組成物を製造する一般的な方法としては、上記した(A)〜(D)の必須成分および必要に応じて他の添加成分を、例えば有機溶剤中に溶解もしくは分散させて均一に混合する方法、あるいは各成分をミキサー等で十分に混合した後に、熱ロール、ニーダ、押出し機等で溶融混練する方法等が挙げられる。各成分を有機溶媒中に分散させた樹脂組成物はワニスとして使用することができる。この際に用いられる有機溶剤は特に限定されるものではなく、例えばメチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチル、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート等のエステル類、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素、石油エーテル、石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤等を用いることができる。
この実施形態の難燃性樹脂組成物は、例えばプリント配線板の絶縁材料や絶縁フィルムの形成材料等として有用である。すなわち、(D)成分のシリコーン化合物を(C)成分のリン化合物と併用しているため、難燃性樹脂組成物へのリン化合物の配合量を減少させた上で、(A)成分のポリフェニレンエーテル系樹脂をベース樹脂成分とする樹脂組成物に良好な難燃性を付与することができる。(D)成分のシリコーン化合物はそれ自体が耐熱性等に優れることから、(A)成分のポリフェニレンエーテル系樹脂が本来有する誘電特性や耐熱性等を十分に発揮させることが可能となる。
上述したように、(A)〜(D)成分を必須成分として含有する難燃性樹脂組成物は、ハロゲン系難燃剤やアンチモン化合物等を用いることなく良好な難燃性(耐燃性)を付与した上で、優れた誘電特性や耐熱性等を得ることができるため、例えば高周波領域で使用されるプリント配線板の絶縁材料や絶縁フィルム等として好適に用いられるものである。前述したように、ハロゲン系難燃剤やアンチモン化合物等は環境や人体等への影響が問題視されはじめていることから、そのような難燃剤や難燃助剤等を使用することなく、樹脂組成物に良好な難燃性を付与することの意義は大きい。これはプリント配線板の絶縁材料や絶縁フィルム等の信頼性の向上に寄与するものである。
本発明の一実施形態による樹脂部品は、上述した難燃性樹脂組成物の硬化物からなる樹脂フィルム(絶縁フィルム)を具備し、樹脂フィルム単独もしくは各種基材や機能材の片面もしくは両面に積層形成された樹脂フィルム等として使用されるものである。このような樹脂フィルム(絶縁フィルム)を用いた部品の具体例としては、金属箔の少なくとも片面に難燃性樹脂組成物の硬化物からなる樹脂フィルムを形成した樹脂付き金属箔、イミドフィルムの少なくとも片面に難燃性樹脂組成物の硬化物からなる樹脂フィルムを形成した樹脂付きイミドフィルム、液晶ポリマーフィルムの少なくとも片面に難燃性樹脂組成物の硬化物からなる樹脂フィルムを形成した樹脂付き液晶ポリマーフィルム等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、本発明の一実施形態による複合部品は、各種基材の表面に形成された難燃性樹脂組成物またはその硬化物からなる樹脂被膜を具備する。このような複合部品は、例えばプリント配線板の製造に用いられるプリプレグ、積層板、銅張積層板、さらにはプリント配線板自体を構成するものである。以下に、本発明の難燃性樹脂組成物および複合部品を適用したプリプレグ、積層板、銅張積層板、プリント配線板の製造例について述べる。
すなわち、まず難燃性樹脂組成物を有機溶剤で希釈してワニスを作製する。このワニスをガラス不織布、ガラス織布等の多孔質ガラス基材、有機不織布、有機織布等の多孔質有機基材等に塗付、含浸し、これを加熱してプリプレグを作製する。このようなプリプレグを複数枚重ね合わせて加熱・加圧することで積層板が得られる。また、プリプレグを複数枚重ね合わせ、その積層構造の片面もしくは両面に銅箔を重ね合わせた後、これを通常の条件下で加熱・加圧することによって、ポリフェニレンエーテル系銅張積層板が得られる。そして、このような銅張積層板の銅箔にエッチング等を施して導体回路を形成することによって、プリント配線板を得ることができる。
また、多層プリント配線板は例えば以下のようにして得ることができる。すなわち、上記した銅張積層板に回路を形成したもの等を内層板とし、その片面もしくは両面にプリプレグと銅箔、もしくは銅箔の片面に半硬化状態の樹脂フィルムを形成した樹脂付き銅箔を積層し、これらの積層体を通常の条件下で加熱・加圧(例えば170℃、4MPaの条件下で100分間加熱・加圧)する。このような多層板にスルーホールの形成、メッキ等によるスルーホール内への導体形成、エッチングによる銅箔への導体回路の形成等、通常の形成工程を実施することによって、多層プリント配線板を作製することができる。
次に、本発明の具体的な実施例およびその評価結果について述べる。ただし、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
まず、(A)成分としてアリル化ポリフェニレンエーテル60質量部と、(B)成分としてトリアリルイソシアヌレート46質量部と、(C)成分のリン化合物のうちホスフィン酸エステルとしてHCA(商品名、三光株式会社製)25質量部と、(D)成分のシリコーン化合物としてHU−119(商品名、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)15質量部と、反応促進剤としてパーブチルP(商品名、日本油脂株式会社製)4質量部とを、トルエンに溶解もしくは分散させて、ワニス状の難燃性樹脂組成物を作製した。この樹脂ワニスを後述する特性評価に供した。
実施例2
(A)成分としてアリル化ポリフェニレンエーテル60質量部と、(B)成分としてトリアリルイソシアヌレート46質量部と、(C)成分のリン化合物のうちホスフィン酸エステルとしてSANCO−ACA(商品名、三光株式会社製)25質量部と、(D)成分のシリコーン化合物としてHU−119(商品名、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)15質量部と、反応促進剤としてパーブチルP(商品名、日本油脂株式会社製)4質量部とを、トルエンに溶解もしくは分散させて、ワニス状の難燃性樹脂組成物を作製した。この樹脂ワニスを後述する特性評価に供した。
実施例3
(A)成分としてアリル化ポリフェニレンエーテル60質量部と、(B)成分としてトリアリルイソシアヌレート46質量部と、(C)成分のリン化合物のうちホスフィン酸エステルとしてM−Ester(商品名、三光株式会社製)25質量部と、(D)成分のシリコーン化合物としてHU−119(商品名、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)15質量部と、反応促進剤としてパーブチルP(商品名、日本油脂株式会社製)4質量部とを、トルエンに溶解もしくは分散させて、ワニス状の難燃性樹脂組成物を作製した。この樹脂ワニスを後述する特性評価に供した。
実施例4
(A)成分としてアリル化ポリフェニレンエーテル60質量部と、(B)成分としてトリアリルイソシアヌレート46質量部と、(C)成分のリン化合物のうちホスフィン酸エステルとしてHCA−BAC(商品名、三光株式会社製)25質量部と、(D)成分のシリコーン化合物としてHU−119(商品名、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)15質量部と、反応促進剤としてパーブチルP(商品名、日本油脂株式会社製)4質量部とを、トルエンに溶解もしくは分散させて、ワニス状の難燃性樹脂組成物を作製した。この樹脂ワニスを後述する特性評価に供した。
実施例5
(A)成分としてアリル化ポリフェニレンエーテル60質量部と、(B)成分としてトリアリルイソシアヌレート46質量部と、(C)成分のリン化合物のうちホスフィン酸エステルとしてM−Acid−AH(商品名、三光株式会社製)25質量部と、(D)成分のシリコーン化合物としてHU−119(商品名、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)15質量部と、反応促進剤としてパーブチルP(商品名、日本油脂株式会社製)4質量部とを、トルエンに溶解もしくは分散させて、ワニス状の難燃性樹脂組成物を作製した。この樹脂ワニスを後述する特性評価に供した。
実施例6
(A)成分としてアリル化ポリフェニレンエーテル60質量部と、(B)成分としてトリアリルイソシアヌレート46質量部と、(C)成分のリン化合物のうちホスフィン酸エステルとしてHCA(商品名)のメチル化誘導体(三光株式会社製)25質量部と、(D)成分のシリコーン化合物としてHU−119(商品名、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)15質量部と、反応促進剤としてパーブチルP(商品名、日本油脂株式会社製)4質量部とを、トルエンに溶解もしくは分散させて、ワニス状の難燃性樹脂組成物を作製した。この樹脂ワニスを後述する特性評価に供した。
実施例7
(A)成分としてアリル化ポリフェニレンエーテル60質量部と、(B)成分としてトリアリルイソシアヌレート46質量部と、(C)成分のリン化合物のうちホスフィン酸エステルとしてHCA(商品名)のメチル化誘導体(三光株式会社製)18質量部と、(D)成分のシリコーン化合物としてHU−119(商品名、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)15質量部と、無機質充填剤として水酸化アルミニウム・H42I(商品名、昭和電工株式会社製)35質量部と、反応促進剤としてパーブチルP(商品名、日本油脂株式会社製)4質量部とを、トルエンに溶解もしくは分散させて、ワニス状の難燃性樹脂組成物を作製した。この樹脂ワニスを後述する特性評価に供した。
実施例8
(A)成分としてアリル化ポリフェニレンエーテル60質量部と、(B)成分としてトリアリルイソシアヌレート46質量部と、(C)成分のリン化合物のうちホスフィン酸エステルとしてHCA(商品名)のメチル化誘導体(三光株式会社製)18質量部と、(D)成分のシリコーン化合物としてHU−119(商品名、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)10質量部と、無機質充填剤として水酸化マグネシウム・SN−E(商品名、ティーエムジー株式会社製)35質量部と、反応促進剤としてパーブチルP(商品名、日本油脂株式会社製)4質量部とを、トルエンに溶解もしくは分散させて、ワニス状の難燃性樹脂組成物を作製した。この樹脂ワニスを後述する特性評価に供した。
実施例9
(A)成分としてアリル化ポリフェニレンエーテル60質量部と、(B)成分としてトリアリルイソシアヌレート46質量部と、(C)成分のリン化合物のうちホスフィン酸エステルとしてHCA(商品名)のメチル化誘導体(三光株式会社製)18質量部と、(D)成分のシリコーン化合物としてHU−119(商品名、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)10質量部と、無機質充填剤としてホウ酸亜鉛・ZB−XF(商品名、BORAX社製)35質量部と、反応促進剤としてパーブチルP(商品名、日本油脂株式会社製)4質量部とを、トルエンに溶解もしくは分散させて、ワニス状の難燃性樹脂組成物を作製した。この樹脂ワニスを後述する特性評価に供した。
実施例10
(A)成分としてアリル化ポリフェニレンエーテル60質量部と、(B)成分としてトリアリルイソシアヌレート46質量部と、(C)成分のリン化合物のうちホスフィン酸エステルとしてHCA(商品名)のメチル化誘導体(三光株式会社製)20質量部と、(D)成分のシリコーン化合物としてHU−119(商品名、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)10質量部と、無機質充填剤としてシリカ・SFP−130MC(溶融)(商品名、電気化学工業株式会社製)35質量部と、反応促進剤としてパーブチルP(商品名、日本油脂株式会社製)4質量部とを、トルエンに溶解もしくは分散させて、ワニス状の難燃性樹脂組成物を作製した。この樹脂ワニスを後述する特性評価に供した。
実施例11
(A)成分としてアリル化ポリフェニレンエーテル60質量部と、他の樹脂成分としてGPPS(汎用ポリスチレン、質量平均分子量:27万、旭化成工業株式会社製)3質量部と、(B)成分としてトリアリルイソシアヌレート46質量部と、(C)成分のリン化合物のうちホスフィン酸エステルとしてHCA(商品名)のメチル化誘導体(三光株式会社製)15質量部およびポリリン酸アンモニウムとしてExolit AP 422(商品名、Clariant社製)8質量部と、(D)成分のシリコーン化合物としてHU−119(商品名、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)10質量部と、無機質充填剤として水酸化マグネシウム・SN−E(商品名、ティーエムジー株式会社製)13質量部と、無機質充填剤としてシリカ・SFP−130MC(商品名、電気化学工業株式会社製)15質量部と、反応促進剤としてパーブチルP(商品名、日本油脂株式会社製)4質量部とを、トルエンに溶解もしくは分散させて、ワニス状の難燃性樹脂組成物を作製した。この樹脂ワニスを後述する特性評価に供した。
実施例12
(A)成分としてアリル化ポリフェニレンエーテル60質量部と、他の樹脂成分としてGPPS(汎用ポリスチレン、質量平均分子量:27万、旭化成工業株式会社製)3質量部と、(B)成分としてトリアリルイソシアヌレート46質量部と、(C)成分のリン化合物のうちホスフィン酸エステルとしてHCA(商品名)のメチル化誘導体(三光株式会社製)15質量部およびポリリン酸メラミンとしてMPP−A(商品名、三和ケミカル株式会社製)8質量部と、(D)成分のシリコーン化合物としてHU−119(商品名、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)10質量部と、無機質充填剤として水酸化マグネシウム・SN−E(商品名、ティーエムジー株式会社製)13質量部と、無機質充填剤としてシリカ・SFP−130MC(商品名、電気化学工業株式会社製)15質量部と、反応促進剤としてパーブチルP(商品名、日本油脂株式会社製)4質量部とを、トルエンに溶解もしくは分散させて、ワニス状の難燃性樹脂組成物を作製した。この樹脂ワニスを後述する特性評価に供した。
比較例1
無水マレイン酸変成ポリフェニレンエーテル(旭化成工業株式会社製)50質量部と、トリアリルイソシアヌレート46質量部と、ポリリン酸メラミンとしてMPP−A(商品名、三和ケミカル株式会社製)50質量部と、反応促進剤としてパーブチルP(商品名、日本油脂株式会社製)4質量部とを、トルエンに溶解もしくは分散させて、ワニス状の難燃性樹脂組成物を作製した。この樹脂ワニスを後述する特性評価に供した。
比較例2
無水マレイン酸変成ポリフェニレンエーテル(旭化成工業株式会社製)50質量部と、トリアリルイソシアヌレート46質量部と、ホスフィンオキサイド50質量部と、反応促進剤としてパーブチルP(商品名、日本油脂株式会社製)4質量部とを、トルエンに溶解もしくは分散させて、ワニス状の難燃性樹脂組成物を作製した。この樹脂ワニスを後述する特性評価に供した。
比較例3
無水マレイン酸変成ポリフェニレンエーテル(旭化成工業株式会社製)50質量部と、トリアリルイソシアヌレート46質量部と、芳香族縮合リン酸エステルとしてPX−200(商品名、大八化学工業株式会社製)50質量部と、反応促進剤としてパーブチルP(商品名、日本油脂株式会社製)4質量部とを、トルエンに溶解もしくは分散させて、ワニス状の難燃性樹脂組成物を作製した。この樹脂ワニスを後述する特性評価に供した。
比較例4
無水マレイン酸変成ポリフェニレンエーテル(旭化成工業株式会社製)50質量部と、トリアリルイソシアヌレート46質量部と、ホスファゼンとしてSPB−100(商品名、大塚化学株式会社製)50質量部と、反応促進剤としてパーブチルP(商品名、日本油脂株式会社製)4質量部とを、トルエンに溶解もしくは分散させて、ワニス状の難燃性樹脂組成物を作製した。この樹脂ワニスを後述する特性評価に供した。
比較例5
無水マレイン酸変成ポリフェニレンエーテル(旭化成工業株式会社製)50質量部と、トリアリルイソシアヌレート46質量部と、ポリリン酸メラミンとしてMPP−A(商品名、三和ケミカル株式会社製)35質量部と、無機質充填剤として水酸化マグネシウム・SN−E(商品名、ティーエムジー株式会社製)35質量部と、反応促進剤としてパーブチルP(商品名、日本油脂株式会社製)4質量部とを、トルエンに溶解もしくは分散させて、ワニス状の難燃性樹脂組成物を作製した。このワニスを後述する特性評価に供した。
比較例6
無水マレイン酸変成ポリフェニレンエーテル(旭化成工業株式会社製)50質量部と、GPPS(汎用ポリスチレン、質量平均分子量:27万、旭化成工業株式会社製)4質量部と、トリアリルイソシアヌレート40質量部と、無機質充填剤としてシリカ・FUSELEX E−2(商品名、株式会社龍森製、平均粒径:7μm)15質量部と、反応促進剤としてパーヘキサ25B(商品名、日本油脂株式会社製)6質量部と、三酸化アンチモン4質量部と、臭素化合物としてSAYTEX8010(商品名、アルベサール浅野株式会社製)20質量部とを、トルエンに溶解もしくは分散させて、ワニス状の難燃性樹脂組成物を作製した。この樹脂ワニスを後述する特性評価に供した。
上述した実施例1〜12および比較例1〜6で作製したポリフェニレンエーテル系樹脂ワニスを、それぞれ厚さ100μmのガラス織布に含浸して乾燥させることによって、樹脂含有量が50質量%のプリプレグをそれぞれ作製した。これら各プリプレグを、それぞれ8枚重ね合わせたものを用意し、これら積層体の両面に厚さ35μmの銅箔を重ね合わせた後、それぞれ170℃の温度下にて4MPaの圧力で100分間加熱・加圧した。このようにして、各例の銅張積層板(厚さ1mm)を作製した。このようにして得た各銅張積層板の特性を以下のようにして測定した。それらの測定結果を表1に示す。
耐燃性はUL−94難燃性試験に準じて測定した。誘電率、誘電正接およびピール強度は常法にしたがって測定した。耐熱性は288℃の半田に5分間浸漬した後の膨れの有無により評価した。耐ミーズリング性は、PCTで121℃、2atm、5hrの条件で処理し、さらに260℃の半田に30秒間浸漬した後のミーズリングの発生の有無により評価した。ハロゲン含有量はハロゲンフリー規格のJPCA−ES−01に準じて測定、評価した。
Figure 2005225913
表1から明らかなように、各実施例によるポリフェニレンエーテル系樹脂組成物(難燃性樹脂組成物)はいずれも誘電特性、耐熱性、密着性等に優れると共に、良好な耐燃性(難燃性)を有していることが分かる。従って、このような難燃性樹脂組成物を用いることによって、特性並びに信頼性に優れる銅張積層板、さらにはプリント配線板を提供することが可能となる。また、難燃性樹脂組成物を用いて作製した樹脂フィルムに関しても、その特性や信頼性の向上を図ることができる。

Claims (8)

  1. (A)ポリフェニレンエーテル系樹脂と、(B)架橋剤と、(C)難燃剤として機能するリン化合物と、(D)シリコーン化合物とを必須成分として含有し、かつ本質的にハロゲン元素を含有しない難燃性樹脂組成物であって、
    前記(A)成分と(B)成分との合計量100質量部に対して、前記(C)成分のリン化合物を1〜40質量部、前記(D)成分のシリコーン化合物を1〜80質量部の範囲で含有することを特徴とする難燃性樹脂組成物。
  2. 前記(C)成分のリン化合物は、リン酸メラミン、ピロリン酸メラミン、ポリリン酸メラミン、ポリリン酸メラム、ポリリン酸アンモニウム、赤燐、芳香族リン酸エステル、ホスホン酸エステル、ホスフィン酸エステル、ホスフィンオキサイド、およびホスファゼンから選ばれる少なくとも1種からなることを特徴とする請求項1記載の難燃性樹脂組成物。
  3. 前記(C)成分のリン化合物は、
    Figure 2005225913
    で表されるホスフィン酸エステルを含むことを特徴とする請求項2記載の難燃性樹脂組成物。
  4. 前記(D)成分のシリコーン化合物は、
    Figure 2005225913
    で表されるシロキサン骨格を有する低分子シリコーン、シリコーンオリゴマーおよびシリコーンポリマーから選ばれる少なくとも1種からなることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項記載の難燃性樹脂組成物。
  5. 前記(D)成分のシリコーン化合物は、
    Figure 2005225913
    で表されるシロキサン骨格を有することを特徴とする請求項4記載の難燃性樹脂組成物。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項記載の難燃性樹脂組成物の硬化物からなる樹脂フィルムを具備することを特徴とする樹脂部品。
  7. 基材と、前記基材表面に形成された樹脂被膜とを具備する複合部品であって、
    前記被膜は請求項1ないし請求項5のいずれか1項記載の難燃性樹脂組成物またはその硬化物からなることを特徴とする複合部品。
  8. 前記難燃性樹脂組成物の硬化物からなる樹脂被膜を有する前記基材と、前記基材と前記樹脂被膜を介して積層された金属箔からなる導体層とを有するプリント配線板を具備することを特徴とする請求項7記載の複合部品。
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