JP2005224859A - 管体の製造方法および接合管体 - Google Patents

管体の製造方法および接合管体 Download PDF

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Abstract

【課題】気密性の高い接合管体を製造すること。
【解決手段】挿通孔21が形成されている管部材20と、円柱状の管部材30とを接合する管体の製造方法において、管部材20に、その他端側の外壁面の全周に亘って、該外壁面から外方に向かって突出している突出部27と、その外径を突出部27の外径に比べより小径とされ、かつ、その内径が突出部27の内径に比べより小さくされると共に突出部27に対し、軸方向の奥に所定の間隙を持って配置される受け部24とを設け、管部材30に、その一端側の全周に亘って、外方に向かって突出している突出部35と、その突出部35の他端側に、突出部35の外径に比べより小径となる外径を有する小径部38とを設け、管部材30の一端側を、管部材20の他端側の内部であって受け部24の側面24aに、管部材30の突出部35が突き当たる位置まで挿入し、突出部27を径方向の中心方向に押し付け、小径部の側に出っ張らせ、管部材20と管部材30が全周に亘って隙間なく密着して接合させている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、管体の製造方法および接合管体に関する。
シリンダ内を移動するピストン等から構成されるショックアブソーバは、シリンダが、2つのシリンダ部材から構成されている場合、または、シリンダが開口端を有するシリンダ本体とシリンダ本体の開口部を密閉するためのキャップから構成されている場合がある。いずれの場合も、シリンダ内部を気密な状態を保つように、それぞれの部材を接合することが望まれている。従来、ショックアブソーバを形成するシリンダ等の管体の接合方法には、一般的に溶接が用いられている。また、螺着及び、Oリングを用いたネジ止め等が用いられている場合もある。シリンダの接合方法に螺着を採用しているショックアブソーバが特許文献1に示されている。
この特許文献1記載のショックアブソーバは、シリンダ本体とシリンダ部材とを有し、これらシリンダ本体とシリンダ部材を螺着することによってシリンダが形成されている。シリンダの内部にはピストンが装着されており、ピストンの膨出部がシリンダ内部を摺動する。また、該膨出部がシリンダ内部に2つの油圧室を形成し、両油圧室には油が注入されている。
特開平9−158529号公報(図1〜図4および図6参照)
ところで、管部材を溶接によって接合する場合、溶接時の熱により管部材の材料の性状に変化が生じることがある。また、管部材の材質によっては、溶接硬化が起こり、もろい構造となり割れの現象を引き起こす場合がある。さらには、管部材の接合部を全周に亘って、均一に溶接することは難しい。特に、挿通孔の孔径が小さい場合には、溶接作業は困難なものとなる。また、溶接作業は、大量生産には向いていない。そのため、溶接により接合管体の内部を高気密な状態に保持することは、困難なものとなっている。
一般的に、ショックアブソーバは、シリンダ内部にガスや油が密閉されており、外部からピストンに荷重がかかると、シリンダの内部には高い圧力がかかることとなる。よって、シリンダには高い圧力に耐えることができるための強度と気密性が要求される。しかし、シリンダが溶接、螺着及びネジ止めにより接合されている場合、高気密性が確保できない。
上述の特許文献1記載のショックアブソーバでは、シリンダがシリンダ本体とシリンダ部材を螺着することによって形成されているため、シリンダ内部に高気密性が確保できず、ショックアブソーバを長期間使用していると、内部の封入液体が徐々に漏れてしまうという問題を有している。
本発明は、上記の事情にもとづきなされたもので、その目的とするところは、気密性の高い接合管体および管体の製造方法を提供しよう、とするものである。
本発明の管体の製造方法は、挿通孔が形成されている第1の管部材と、柱状または筒状の第2の管部材とを接合する管体の製造方法において、第1の管部材に、その他端側の外壁面の全周に亘って、該外壁面から外方に向かって突出している第1の突出部と、その外径を第1の突出部の外径に比べより小径とされ、かつ、その内径が第1の突出部の内径に比べより小さくされると共に第1の突出部に対し、軸方向の奥に所定の間隙を持って配置される受け部とを設け、第2の管部材に、その一端側の全周に亘って、外方に向かって突出している第2の突出部と、その第2の突出部の他端側に、第2の突出部の外径に比べより小径となる外径を有する小径部とを設け、第2の管部材の一端側を、第1の管部材の他端側の内部であって受け部の側面に、第2の管部材の第2の突出部が突き当たる位置まで挿入し、第1の突出部を径方向の中心方向に押し付け、小径部の側に出っ張らせ、第1の管部材と第2の管部材を、少なくとも第2の突出部の外周の全周に亘って隙間なく密着して接合させている。
この製造方法を採用した場合には、第2の突出部が、受け部と第1の突出部の小径部側への出っ張りとの間に挟まれた状態で、全周に亘って隙間なく密着して接合されることとなる。このため、第1の管部材と第2の管部材とを、高気密性を確保した状態で接合することが可能となる。また、この製造方法を採用すると、接合管体の引張り強さも大きくなり、この接合管体を引張った場合、接合部以外の箇所で破壊される程、強力に接合されることとなる。そのため、上述の製造方法により接合された接合管体の内部に、高圧のガスや液体を封入することも可能となる。
また、他の発明は、上述の発明に加えて更に、第1の突出部を径方向の中心方向に押しつける工程は、第1の管部材の外周に円筒状のダイスを配置し、そのダイスを受け部のさらに一端側から徐々に第1の突出部側に軸方向に沿って移動させることでダイスの内周面が第1の突出部を径方向の中心方向に押しつけることとしたものである。
この製造方法を採用すると、移動するダイスの形状が円筒状に形成されているため、外方に向かって突出している第1の突出部が、外側から全周に亘って、径方向の中心に押し付けられることとなる。そして、第1の突出部は塑性変形されて、内側に向かって突出することとなる。それによって、第1の管部材と第2の管部材は、第2の突出部付近で全周に亘って隙間なく密着した状態となり、接合部分からの漏れ量がきわめて少ない、すなわち高気密性を確保した状態で接合されることとなる。
また、他の発明は、挿通孔が形成されている第1の管部材と、柱状または筒状の第2の管部材とを接合する管体の製造方法において、第1の管部材の挿通孔の他端側内部に、第2の管部材の一端側を挿入し、第1の管部材の他端側の内方の径を小径にすることにより形成されている受け部に第2の管部材の一端部を当接させ、その状態で、第1の管部材の一端側から他端側に向かって、ダイスを第1の管部材の外周を軸方向に沿って通過させることによって、第1の管部材の外壁面の全周に亘って、該外壁面から外方に向かって突出するように形成されている第1の突出部がダイスによって径方向の中心側に押され、第2の管部材の一端側の全周に亘って、外方に向かって突出している第2の突出部が、受け部とダイスによって押された部分との間で挟み込まれ、第1の管部材の内周面に食い込んだ状態としている。
このようにすると、ダイスの通過により、外方に向かって突出している第1の突出部が塑性変形され、全周に亘って、内側に向かって突出することとなり、該突出部と受け部との間の部分に第2の突出部が食い込むこととなる。この、第2の突出部の食い込みによって、該第2の突出部が、第1の突出部と受け部との間の部分に全周に亘って隙間なく密着した状態となる。このため、第1の管部材と第2の管部材とは、高気密性を確保した状態で接合されることとなる。
また、他の発明は、少なくとも一方の端部が開口されている第1の管部材と、柱状または筒状の第2の管部材とを接合する管体の製造方法において、第1の管部材の開口側であって他端側内部に、第2の管部材の一端側を、挿入する挿入工程と、第1の管部材の他端側の内方の径を小径にすることにより形成される受け部に第2の管部材の一端部を突き当てることで、第2の管部材が第1の管部材に係止される状態とする係止工程と、その後、または係止工程と同時に、第1の管部材の一端側から第2の管部材の他端側に向かって、ダイスを少なくとも第1の管部材の外周に沿って通過させることで、第1の管部材の外壁面の全周に亘って、該外壁面から外方に向かって突出形成されている第1の突出部を径方向の中心側に押し、内方に突出した内方突出部を形成し、その後またはそれと同時に、第2の管部材の一端側の全周に亘って、外方に向かって突出形成されている第2の突出部を、受け部と内方突出部との間で挟み込むかしめ工程と、を有するものである。
このようにすると、第1の管部材の他端側内部に第2の管部材の一端側を挿入したとき、受け部が第2の管部材の第2の突出部を係止するので、位置決めが容易になされる。また、ダイスを通過させることにより、外方に向かって突出している第1の突出部が塑性変形され、全周に亘って、内側に向かって突出する内方突出部が形成されることとなり、該内方突出部と受け部との間の部分に第2の突出部が、かしめ込まれることとなる。このように、第2の突出部が、かしめ込まれることによって、該第2の突出部が、内方突出部と受け部との間の部分に全周に亘って隙間なく密着した状態となる。このため、第1の管部材と第2の管部材とは、接合部分からの漏れ量がきわめて少ない状態で接合されることとなる。
また、他の発明は、上述の発明に加えて更に、第1の突出部と受け部との間に、内径が受け部の内径より大きくされ、外径が第1の突出部の外径より小さくされた食い込み部を設け、第2の突出部の他端側の隣接位置に第2の突出部の外径に比べより小径となる外径を有する小径部を設け、その食い込み部に第2の突出部を食い込み状態で当接させたものである。
このようにすると、食い込み部に第2の突出部が食い込み状態で当接するため、第2の突出部と食い込み部が、全周に亘って隙間なく密着した状態となる。よって、第1の管部材と第2の管部材とは、高気密性を確保した状態で接合されることとなる。そのため、この製造方法により接合された接合管体は、その内部に高圧のガスや液体を封入した場合、その圧力に耐えることが可能となる。
また、他の発明は、上述の発明に加えて更に、食い込み部の外径と第1の突出部の外径との差をxmmとし、食い込み部の内径と小径部の外径との差をymmとしたとき、x<y<3xとしたものである。
このようにした場合、内方突出部が食い込み部の内周面から内向きに突出している部分は、小径部の外周にほど良く納まり易くなると共に、小径部の外周面と内方突出部の内周面との間に大きな隙間は生じにくくなる。なお、小径部の外周面と内方突出部の内周面とは、きつく当接する状態となるのが好ましい。
また、他の発明は、少なくとも一方の端部が開口されている第1の管部材と、柱状または筒状の第2の管部材とを具備する接合管体において、第1の管部材は、その開口側であって他端側の内壁面の全周に亘って、該内壁面から内方に向かって突出している内方突出部と、この内方突出部に隣接しその内径が内方突出部の内径より大きくされた食い込み部と、その内径が食い込み部の内径に比べより小さくされると共に食い込み部に対し、軸方向の奥に隣接して配置される受け部とを有し、第2の管部材は、一端側の全周に亘って、外方に向かって突出している第2の突出部と、その第2の突出部の他端側に、第2の突出部の外径に比べより小径となる外径を有する小径部とを有し、第2の管部材の一端側は、第1の管部材の他端側の内部であって受け部の側面に、第2の管部材の第2の突出部が突き当たり、第2の突出部の外周が食い込み部に食い込んだ状態で当接し、かつ受け部と内方突出部とで第2の突出部が挟み込まれた状態とされることで、第1の管部材と第2の管部材が少なくとも第2の突出部の外周の全周に亘って隙間なく密着して接合しているものである。
本発明の接合管体は、第2の突出部が受け部と内方突出部との間に挟まれた状態で、全周に亘って隙間なく密着して接合されている。このため、第1の管部材と第2の管部材とが、高気密性を確保できる状態となる。また、接合管体の引張り強さも大きくなる。そのため、接合管体の内部に、高圧のガスや液体を封入することも可能となる。
本発明によると、接合部分の気密性が高い管体を製造することができる。また、接合部分の気密性が高い接合管体を得ることができる。
以下、本発明の第1の実施の形態に係る接合管体とその製造方法について、図1から図4に基づいて説明する。図1は、接合管体10を示す側断面図である。図1に示す接合管体10は、第1の管部材となる管部材20と第2の管部材となる管部材30とが接合することから構成されるものである。
図2は、管部材20、30を示す図であり、(a)は管部材20の側断面図であり、(b)は管部材30の側断面図である。図3は、接合管体10の接合に用いられるダイス40を示す図であり、(a)はその斜視図であり、(b)はその断面図である。
図4は、接合管体10の製造方法の各工程を示す図であり、(a)は管部材20を管部材30に挿入する挿入工程を示す左半断面図であり、(b)は挿入工程が終了したときの状態を示す左半断面図であり、(c)はかしめ工程が終了したときの状態を示す左半断面図である。なお、以下の説明においては、図1から図4において一端側とは上側を指し、他端側とは下側を指す。
まず、第1の管部材となる管部材20について説明する。管部材20は図1および図2(a)に示すように筒状の管部材であり、挿通孔21が形成されている。そして、該挿通孔21は、一端側の小径の挿通孔22と他端側の大径の挿通孔23により形成されている。大径の挿通孔23は、小径の挿通孔22に比べ、やや大径となっている。また、小径の挿通孔22を囲む部分が受け部24とされ、大径の挿通孔23の境界部には、受け部24の側面24aが形成されている。
管部材20の外壁面25の他端側付近には、受け部24の外径に比べて全周に亘り、やや拡径となっている食い込み部26が全周に亘って形成されている。そして、食い込み部26の一端側には、外周にいく程他端側にたれ下がるテ−パ面26aが形成されている。食い込み部26の他端側には、第1の突出部となる突出部27が全周に亘り、外方に向かって突出している。該突出部27の一端側にはテーパ面26aと同様なテーパ面27aが形成され、他端側には逆方向のテーパとなるテーパ面27bが形成されている。なお、突出部27は、その外径が食い込み部26の外径より大きくされている。
次に、第2の管部材となる管部材30について説明する。管部材30は、図1および図2(b)に示すように円柱状の管部材であり、管部材30の一端側には、全周に亘って外方に向かって突出している第2の突出部となる突出部35が形成されている。また、管部材30の他端側の外壁面36は突出部35に比べて、全周に亘り大径となっており、外壁面36の一端面には押し当て部37が形成されている。突出部35と押し当て部37との間には、突出部35及び外壁面36の外径に比べ、小径となる外径を有する小径部38が全周に亘って形成されている。
次に、接合管体10の機能について図1および図2を参照しながら説明する。接合管体10は、管部材20の中心軸線Lが管部材30の中心軸線Mと一致するように、管部材30の一端側から押し当て部37までの部分(突出部35及び、小径部38)が管部材20の挿通孔23の内部に位置するように配置されている。ここで、管部材30の突出部35の一端部35aが管部材20の受け部24の側面24aに当接していると共に、管部材20の他端面28が管部材30の押し当て部37に当接している。
また、接合管体10では、外方に向かって突出形成されていた突出部27が、外部からの力により径方向の中心方向に押し付けられることで、塑性変形して、内方に突出した内方突出部27cが形成されている。そして、該内方突出部27cと受け部24との間で突出部35を挟み込み、突出部35が食い込み部26に食い込んだ状態となっている。突出部35が食い込み部26に食い込むことによって、突出部35の外周面と食い込み部26の内周面が全周に亘って隙間なく密着して接合している。また、内方突出部27cも小径部38に食い込み、全周に亘って隙間なく密着している。よって、接合管体10は、管部材20と管部材30が接合部分での高気密性を保持した状態となる。
ここで、接合作業に使用するダイス40について図3を参照しながら説明する。ダイス40は、その内部を通過した部材を縮径させるための工具であり、図3(a)に示すように円筒状の形状をしている。また、図3(b)に示すように、ダイス40の内周面は、一端側から他端側近傍までは同径となっており、他端側付近において、一端側から他端側に向かって内径が徐々に大きくなるような、滑らかな曲面部41となっている。そして、他端には平坦部となる頂部42が形成されている。
次に、接合管体10の接合工程について図4を参照しながら説明する。まず、管部材20と管部材30の挿入工程について説明する。まず、管部材30の他端側を下方に向けて、外壁面36の外側から、チャック等の取り付け工具(図示省略)によって管部材30を保持する。このとき、管部材30の一端側は上方に位置する。そして、図4(a)に示すように、管部材30の一端側の上方から、管部材20を、他端側が下方を向いた状態で、管部材30の一端側に向かって下方に、管部材30が管部材20の挿通孔23に挿入するように移動させる。
管部材30が管部材20の挿通孔23の内部に挿入されると、管部材30の突出部35の一端部35aに管部材20の受け部24の側面24aが突き当たると共に、管部材20の他端面28も管部材30の押し当て部37に突き当たる。そうすることで、管部材20と管部材30が係止する(図4(b)参照)。また、突出部35の外径の大きさは、管部材20の大径の挿通孔23の径の大きさとほぼ同じとなっているので、管部材30が管部材20の挿通孔23に挿入される際、突出部35の外周面と食い込み部26の内周面29との間には、隙間が形成されないかほんのわずか形成されることとなる。よって、管部材30が管部材20の挿通孔21に挿入される際、管部材20の中心軸線Lと管部材30の中心軸線Mがほぼ一致するように位置決めがなされる。
管部材30が管部材20の挿通孔21に挿入され、管部材20と管部材30が係止した状態となると、次に、ダイス40を、管部材20と管部材30の外周に沿って軸方向に、管部材20の一端側から管部材30の他端側まで通過させる。このダイス40の通過により、図4(c)に示すように、外方に向かって突出していた突出部27が内側にかしめられることとなる。
ダイス40の内径は、管部材20の外壁面25の外径より大きく、管部材20の突出部27の外径より小さくなっている。ダイス40の内径は、この実施の形態では食い込み部26の外径より、ほんのわずか小径とされている。よって、ダイス40を、管部材20の一端側から管部材30の他端側まで通過させる際、ダイス40は食い込み部26のテーパ面26aと当接し、テーパ面26aで案内され管部材20と同軸(同芯)とされると共に食い込み部26を小径にするかしめを行う。
このかしめ工程では、ダイス40の曲面部41が、食い込み部26のテーパ面26aに当接すると、曲面部41が食い込み部26を、全周に亘って径方向の中心方向に向かって押し始める。そして、ダイス40が食い込み部26を通過すると、食い込み部26に突出部35が食い込んだ状態となる。
そして、ダイス40による食い込み部26でのかしめが終わると、さらに、ダイス40の曲面41が、突出部27のテーパ面27aに当接する。そして、突出部27のテ−パ面27aを、全周に亘って内側に押圧することで、突出部27がかしめられ始める。ダイス40が突出部27を通過すると、外方に向かって突出している突出部27が径方向中心に向かって、塑性変形され、内方に向かって突出する内方突出部27cが形成される。そして、内方突出部27cと受け部24との間で突出部35を挟み込み、突出部35が食い込み部26に食い込んだ状態となる。また、内方突出部27cも小径部38に食い込んだ状態となり、かしめ工程が終了することとなる。
ここで、ダイス40の曲面部41は滑らかな曲面になっており、また、テーパ面26a、27aは共に、外側に向かって傾斜しているので、かしめる際、スムーズにダイス40が食い込み部26の外周と突出部27の外周を通過することができることとなる。また、テーパ面27bの存在により、他端側に押し付けられてきた部分が押し当て部37に食い込みすぎるのを防止できる。
また、第1の実施の形態において、食い込み部26の外径と突出部27の外径との差をxmmとし、食い込み部26の内径と小径部38の外径との差をymmとしたとき、x<y<3xとして接合管体10を製造するのが好ましい。
図5は、x<y<3xとした場合の接合部を示す図であり、(a)はかしめ工程前の左半断面図であり、(b)はかしめ工程後の左半断面図である。このようにした場合、x/2が突出部27が食い込み部26の外周に対して外側に突出している部分の大きさであり、y/2は食い込み部26の内周と小径部38の外周との間の大きさである。よって、突出部27が、内側へ押されることで塑性変形して、内方突出部27cを形成した場合、内方突出部27cが食い込み部26の内周面から内向きに突出している部分の大きさx’/2は、x/2より大きくなる。一方、y<3xであるため、x’/2は食い込み部26の内周と小径部38の外周との間の大きさy/2より余程のことが無い限り小さくなる。よって、このような場合、内方突出部27cの先端が小径部38の外周面に当接せず隙間zを形成したり、隙間が零となる。しかしながら、隙間zが生じたとしても、内方突出部27cと受け部24との間の部分に突出部35が、食い込んでいることとなるため、気密性は確保できる。
また、y≧3xとすると、すなわち食い込み部26の内周と小径部38の外周との間の大きさy/2が、内方突出部27cが食い込み部26の内周面から内向きに突出している部分の大きさx’/2に比べて、大きすぎると、内方突出部27cの先端と小径部38の外径との隙間zが大きくなり、気密性の面で問題が生じがちとなる。また、突出部35がかしめ時に欠けたり折れたりする危険性が高くなる。このように、食い込み部26の内周と小径部38の外周との間の大きさy/2と、内方突出部27cが食い込み部26の内周面から内向きに突出している部分の大きさx’/2に制限を持たせることも必要であり、上限をy<3xとした。
なお、食い込み部26の外径の半分をR1とし、食い込み部26の内径の半分をR2とした場合、y/2をx/2×(R1÷R2)、すなわちyをx×(R1÷R2)とすると内方突出部27cの内向きに突出した部分が、ほぼ小径部38の外周部分に納まり好ましいものとなる。公差等を考慮すると、yをx×(R1÷R2)×90%≦y≦x×(R1÷R2)×150%とすると最も好ましいものとなる。
以上のような製造方法により接合された接合管体10は、管部材20と管部材30の接合部が、全周に亘って隙間なく密着しているので、接合部分の高気密性を確保した状態で接合されていることとなる。このような接合管体10に対して、ヘリウムによるリーク試験を行ったところ、接合部からのリーク量は1.6×10−9Pa・m/sであることが確認された。よって、接合管体10は高気密な状態で接合されており、内部に高圧なガスや液体を封入しても、接合部からの気体や液体の漏出量はきわめて小さくなる。
また、第1の実施の形態に係る製造方法により接合された接合管体10の両端を保持して引っ張ったところ、接合管体10自体が接合部以外の箇所で破壊されるほど、引張り強さが大きいことが確認された。よって、第1の実施の形態に係る製造方法により接合された接合管体10は、母材の破壊強度並みの接合強度を有していることとなる。
第1の実施の形態に係る製造方法は、かしめ加工を使用した接合方法である。このように、管部材の外部からかしめ加工を施して、管部材を接合する場合は、溶接による接合の場合のような、熱による材料の性状の変化、溶接作業の困難性、溶接硬化による割れなどの不具合を回避でき、さらには、接合管体内部の高気密性を確保することができる。
また、ネジ止めによる接合においては、Oリングをそれぞれの管部材の間に狭持させることで、接合管体の密閉度を確保している。さらに、溶接やネジ止めによる接合においては、管部材の接合部を全周に亘って、均一な密閉度を確保することは難しい。しかし、第1の実施の形態に係る製造方法では接合部の外側から全周に亘って均一にかしめるので、接合部を全周に亘って均一な密閉度を確保することができる。また、上述の製造方法においては、高気密性が保持できるので、Oリングを必要とすることがなく、作業も溶接に比べて容易なものとなり、コストの削減にもつながる。
また、第1の実施の形態では、管部材30の突出部35の外径の大きさは、管部材20の大径の挿通孔23の径の大きさとほぼ同じとなっているので、管部材20を管部材30に挿入した際、突出部35の外周面と食い込み部26の内周面29との間には隙間がほぼ形成されないこととなる。よって、管部材20の挿通孔23に管部材30を挿入した際、管部材20の中心軸線Lと管部材30の中心軸線Mがほぼ一致するように位置決めがされる。また、管部材20の挿通孔23に管部材30を挿入すると、管部材30の突出部35の一端部35aが管部材20の受け部24の側面24aに当接すると共に管部材20の他端面28が管部材30の押し当て部37に当接することで、管部材20と管部材30が係止する。よって、管部材20を管部材30に挿入すると、自然と位置決めがされることとなり、位置決めが容易なものとなっている。
また、第1の実施の形態に係る製造方法では、ダイス40の曲面部41が突出部27を内側に押圧することで、突出部27がかしめられることとなるが、曲面部41は滑らかな曲面になっており、また、突出部27の一端側には、テーパ面27aが形成されており、該テーパ面27aも外側に向かって傾斜しているので、かしめ作業が容易となる。
また、第1の実施の形態に係る接合管体10では、突出部35が、受け部24と内方突出部27cとの間で挟み込まれ、食い込み部26に食い込んだ状態となっている。よって、突出部35と食い込み部26が全周に亘って隙間なく密着して接合している。よって、接合管体10では、管部材20と管部材30が高気密性を保持した状態で接続されていることとなる。したがって、高圧な気体や液体を封入するための管体として用いることに適している。
次に第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態では、第1の実施の形態に係る製造方法を、接合管体としてのショックアブソーバのシリンダの接合に用いたものである。図6にショックアブソーバ60の側断面図を示す。なお、以下の説明においては、図6において一端側とは上側を指し、他端側とは下側を指す。また、第1の実施の形態と同一の部材、同一の部分には同一の符号を付すと共にその説明を省略または簡略化する。
ショックアブソーバ60は、接合管体としてのシリンダ61を有し、該シリンダ61は、シリンダ本体62と第1シリンダ部材63および第2シリンダ部材64から形成されている。シリンダ本体62は、両端が開口した円筒状に形成され、その一端側と他端側の両方には、第1の実施の形態で用いた管部材20の他端側に形成されていた食い込み部26および内方突出部27cが形成されている。第1シリンダ部材63は断面が円形の蓋状の部材であり、その他端側には第1シリンダ部材63の外径に比べ小径に形成された円柱状の突出部63aが他端側に向かって突出形成されている。また、第1シリンダ部材63の中央には、入口孔63bが形成されており、その内周面には、2つのOリング67a、67bが取り付けられている。また、第1シリンダ部材63の他端側の外周には、第1の実施の形態で用いた管部材30の一端側に形成されていた突出部35および小径部38が形成されている。
第2シリンダ部材64も第1シリンダ部材63と同様、断面が円形の蓋状の部材であり、その一端側の外周には、第1の実施の形態で用いた管部材30の一端側に形成されていた突出部35および小径部38が形成されている。また、第2シリンダ部材64の他端側にはショックアブソーバを自動車等へ取り付けるための環状のブラケット70が設けられている。そして、シリンダ本体62は、その一端側では、第1シリンダ部材63と、またその他端側では第2シリンダ部材64と、第1の実施の形態に係る製造方法により接合されている。よって、シリンダ本体62はその両端で第1シリンダ部材63および第2シリンダ部材64と全周に亘って密着した状態で接合されている。したがって、シリンダ61の内部は高気密な状態を保っている。また、シリンダ61の内部はガス室65となっている。
シリンダ61の内部にはピストン66が装着されている。ピストン66の円柱状部分の外周面66bは、第1シリンダ部材63の入口孔63bに取り付けられたOリング67a、67bにより、入口孔63bを気密に摺動するようになっている。ピストン66の一端、すなわち図6におけるピストン66の上端は、シリンダ61の一端よりも外方に突出している。ピストン66の他端部には円板状の膨出部66aが形成されており、その外周にはOリング67cが取り付けられている。よって、ピストン66の膨出部66aもOリング67cにより、シリンダ61のガス室65の内面を気密に摺動するようになっている。この膨出部66aによってガス室65はガス分室65aとガス分室65bとに区画されている。また、両ガス分室65a、65bには窒素ガスが封入されている。
ショックアブソーバ60は、以上のように構成されており、第2シリンダ部材64とピストン66の膨出部66aとが相互に接近する方向の荷重が作用すると、ガス分室65bに封入されている窒素ガスの内部圧力により、ガス分室65bが狭くならないようにする抵抗力が働く。逆に第2シリンダ部材64とピストン66の膨出部66aとが相互に隔離する方向に荷重が作用すると、ガス分室65aに封入されている窒素ガスの内部圧力により、ガス分室65aが狭くならないようにする抵抗力が働く。このようにして、ショックアブソーバ60は外部から加えられた荷重を吸収することができる。
ここで、ショックアブソーバ60のシリンダ61の内部には高圧ガスである窒素ガスが封入されており、さらに、ピストン66に外部から荷重がかかると、シリンダ61の内部の圧力はさらに増加する。よって、シリンダ61は窒素ガス及び荷重の圧力に耐えれるだけの気密性や強度が要求される。しかるに、シリンダ61においては、シリンダ本体62と第1シリンダ部材63および第2シリンダ部材64は、第1の実施の形態に係る製造方法で接合されているので、シリンダ本体62と第1シリンダ部材63および第2シリンダ部材64の接合部68が全周に亘って密着した状態となっている。よって、シリンダ61は高気密性が保持され、ショックアブソーバ60を長期間使用しても、内部の封入気体が大幅に漏出してしまうということはない。
一般に、ショックアブソーバのシリンダの接合においては、溶接が多用されているが、シリンダを溶接によって接合する場合、溶接時の熱により管部材の材料の性状に変化が生じることがある。また、管部材の材質によっては、溶接硬化が起こり、もろい構造となり割れの現象を引き起こす場合がある。そのため、溶接により接合管体の内部を高気密な状態に保持することは、困難なものとなっている。一方、ショックアブソーバ60におけるシリンダ61は、第1の実施の形態に係る製造方法で接合されているので、シリンダ本体62の食い込み部26の内周と第1シリンダ部材63および第2シリンダ部材64の突出部35の外周とが接触している接合部68が、全周に亘って隙間なく密着している。よって、ショックアブソーバ60では、シリンダ61が高気密性を保持した状態となっている。したがって、第1の実施の形態に係る製造方法で接合されたシリンダ61を有するショックアブソーバ60は、高圧な気体や液体を封入するために適したものとなる。
次に、第3の実施の形態に係る接合管体を用いたショックアブソーバ80について説明する。図7にショックアブソーバ80の側断面図を示す。第3の実施の形態では、第1の実施の形態に係る製造方法をショックアブソーバ80のシリンダ81の接合に用いたものである。なお、以下の説明においては、図7において一端側とは上側を指し、他端側とは下側を指す。また、第1の実施の形態と同一の部材、同一の部分には、同一の符号を付すと共にその説明を省略または簡略化する。
ショックアブソーバ80は、接合管体としてのシリンダ81を有し、該シリンダ81はシリンダ本体82とキャップ83から形成されている。図7において、キャップ83がシリンダ本体82の上方に、第1の実施の形態に係る製造方法により取り付けられている。シリンダ本体82は、有底円筒状に形成され、底部82aが図7において下方に形成されている。また、キャップ83の中央には、入口孔83aが形成されている。シリンダ81の内部はガス室84となっており、窒素ガスが封入されている。ガス室84の内径は、入口孔83aの内径よりも大きくなっている。
シリンダ81の内部にはピストン85が装着されている。ピストン85の円柱状部分の外周面85bは、キャップ83に形成されている入口孔83aと気密に摺動するように形成されており、ピストン85の一端、すなわち図7におけるピストン85の上端はキャップ83よりも上方に突出している。ピストン85の他端部には円板状の膨出部85aが形成されており、その外周面にはOリング89が取り付けられている。よって、ピストン85の膨出部85aはOリング89によりシリンダ81のガス室84の内面を気密に摺動することとなる。この膨出部85aによってガス室84はガス分室84aとガス分室84bとに区画されている。両ガス分室84a、84bには窒素ガスが封入されている。
このショックアブソーバ80は以上のように構成されており、シリンダ本体82の底部82aとピストン85の膨出部85aとが相互に接近する方向の荷重が作用すると、ガス分室84bに封入されている窒素ガスの内部圧力により、底部82aとピストン85の膨出部85aとを近づけないようにする力が働く。逆に、底部82aとピストン85の膨出部85aとが相互に隔離する方向に荷重が作用すると、ガス分室84aに封入されている窒素ガスの内部圧力により、キャップ83とピストン85の膨出部85aとを近づけないようにする力が働く。このようにして、ショックアブソーバ80は外部から加えられた荷重を吸収することができる。
ショックアブソーバ80は、第2の実施の形態に係る接合管体を使用しているショックアブソーバ60と同様に、シリンダ81の内部には高圧ガスである窒素ガスが封入されている。さらに、ピストン85に外部から荷重がかかると、シリンダ81の内部の圧力はさらに増加する。よって、シリンダ81は窒素ガス及び荷重の圧力に耐えれるだけの気密性や強度が要求される。
しかるに、シリンダ81においては、シリンダ本体82とキャップ83は、第1の実施の形態に係る製造方法で接合されているので、シリンダ本体82とキャップ83の接合部87が全周に亘って密着した状態となっている。なお、この第3の実施の形態では、内方突出部27cを突出部35に隙間なく密着させるために、シリンダ本体82の外周を囲む治具を突出部35と軸方向に隙間を設けて設置した後、かしめ加工を施している。以上のように構成されるシリンダ81は、高気密性が保持され、ショックアブソーバ80を長期間使用しても、内部の封入気体が大幅に漏出してしまうということはない。したがって、第1の実施の形態に係る製造方法で接合された、シリンダ81を有するショックアブソーバ80は、高圧な気体や液体を封入するために適したものとなる。
以上、本発明の各実施の形態について説明したが、本発明はこれ以外にも種々変形可能となっている。以下、それについて述べる。第1の実施の形態では、管部材30は挿通孔を有さない蓋状で円柱状の管部材となっているが、管部材30は蓋状の管部材に限られるものではなく、挿通孔を有したり、一方が塞がれていたりする筒状の管部材としてもよい。
また、第1の実施の形態では、管部材20と管部材30の2つの管部材を使用した接合管体10について説明している。しかしながら、2つの管部材の接合に限られるものではなく、第1の実施の形態に係る製造方法により、3つ以上の管部材を接合した接合管体を形成することも可能である。
また、第1の実施の形態では、管部材30の中心軸線Mが垂直となるように管部材30を配置し、その上方から、管部材20を管部材30に挿入し、さらに、ダイス40を垂直方向に通過させている。しかしながら、接合は垂直方向に向かって行うことに限らず、水平方向に向けて行っても良い。また、垂直方向で行うときも管部材20を配置し、その下方から管部材30を挿入する方法を採用することもできる。
また、第1の実施の形態では、突出部27と小径部38の断面形状は共に、角形となっているが、このような角形の断面形状に限らず、曲面状としても良い。突出部27の断面形状を半球状とした場合、かしめ工程において、ダイス40と突出部27とが接触する場合、ダイス40の接触面も曲面状となっているので、曲面同士の接触となり、かしめ作業がよりスムーズとなる。
また、第1の実施の形態では、管部材20は両端が開口しており、管部材30は挿通孔を有していないが、これらの管部材に限らず、少なくとも一方の端部が開口されている管部材にも、第1の実施の形態に係る製造方法を適用することができる。
また、第1の実施の形態では、管部材20と管部材30は共に、断面が円形形状をした部材となっていて、管部材20に形成されている挿通孔21も、その断面形状が円形となっている。しかしながら、管部材20、30は断面が円形形状をした部材には限られず、挿通孔21も円孔には限られるものではない。例えば、管部材を断面が多角形となる角状の筒状部材とし、挿通孔の断面も多角形となるようにしてもよい。
また、第2及び第3の実施の形態で説明したショックアブソーバ60、80では、シリンダ61、81の内部に高圧ガスとして窒素ガスを封入したが、窒素ガスに限られるものではなく、他の気体を封入しても良い。また、衝撃を緩衝するものとして、気体の代わりに油などの液体を、シリンダ61、81の内部に封入しても良い。
また、第2や第3の実施の形態では、接合管体を使用した一例としてショックアブソーバ60、80を説明した。したがって、管部材が接合されることによって、形成される接合管体を有するものであれば、ショックアブソーバ60、80と構成が異なるショックアブソーバやショックアブソーバ以外の機器に、第1の実施の形態に係る製造方法を適用することが可能である。
さらに、第3の実施の形態では、シリンダ81の上部にキャップ83を、第1の実施の形態に係る製造方法を用いて取り付けているが、シリンダ81の底部にキャップが設けられているショックアブソーバにも第1の実施の形態に係る製造方法を用いることができる。また、キャップを取り付けてシリンダ81を密閉する構成を採用しているショックアブソーバであれば、ショックアブソーバ80と構成が異なるものであっても、第1の実施の形態に係る製造方法を適用することが可能である。
本発明の各実施の形態では、ダイス40によって食い込み部26をかしめることによって食い込み部26の外径も小さくしているが、ダイス40の内径を食い込み部26の外径と同一とし、食い込み部26はかしめないようにしても良い。また、ダイス40の内径を、食い込み部26の外径と、第1の突出部となる突出部27の外径との間の大きさとし、突出部27をかしめたときに、内方突出部27cの外周面が、食い込み部26の外周面よりわずかに外方に突出している形状となるようにしても良い。
また、ダイスとしては、ダイス40のように1つの円筒状物とするのではなく、複数の部材からなるダイスとしても良い。たとえば、円筒物を4分割した部材からダイスを構成し、かしめ工程でそれらの部材を管体の径方向外方から管体の外周に円筒を形成するように集合させ、その後、それらを軸方向に移動させるようにすることでかしめを行わせるようにしても良い。
さらに、ダイスによるかしめ工程は、管体の全周を隙間なく囲むダイス(たとえばダイス40)によって、軸方向へ1回移動させることで行うのが好ましいが、管体の全周を隙間なく囲むダイスではなく、隙間を一部に有しているダイスを使用しても良い。また、そのような一部に隙間があるダイスを使用した場合、そのダイスを径方向に回転させて、複数回かしめを行うようにしても良い。また、内部の径が異なる複数のダイス40を使用しても良い。たとえば、最初は内部の径が大きいものでかしめを行い、次に内部の径が小さいもので2回目のかしめを行うようにしても良い。
なお、第1の実施の形態に係る製造方法は、種々の装置、構成に用いることができ、例えばショックアブソーバ以外には、コピー機やプリンタの回転体部分(トナードラム)に用いることができる。この場合、円筒状の本体の両端に精密な(高価な)筒部材を用い、中間部に安価な筒部材を用い、3部品の接合における2箇所の接合部分に、第1の実施の形態に係る製造方法を適用する。そうすることにより、安価で強度の強い部品が製造できる。すなわち、強度が高く高価な一体物を使用している棒体(又は管体)の中間に強度が低く安価なものを代替として用い、高価なものと安価なものの接合に、第1の実施の形態に係る製造方法を適用すると、強くて安価な棒体(又は管体)が得られる。
本発明の管体の製造方法および接合管体は、ショックアブソーバおよびコピー機やプリンタの回転体部分等、高気密性が要求される接合管体を有する機器一般において利用することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る接合管体を示す側断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る接合管体の構成部分である2つの管部材を示す図であり、(a)は第1の管部材を示す側断面図であり、(b)は第2の管部材を示す側断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る接合管体の接合に用いられるダイスを示す図であり、(a)はその斜視図であり、(b)はその断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る接合管体の接合工程を説明するための図であり、(a)は第1の管部材を第2の管部材に挿入する工程を示す左半断面図であり、(b)は挿入工程が終了したときの状態を示す左半断面図であり、(c)はかしめ工程が終了したときの状態を示す左半断面図である。 本発明の第1の実施の形態において、食い込み部の外径と第1の突出部の外径との差と、食い込み部の内径と小径部の外径との差との関係を説明するための図で、(a)はかしめ工程前の左半断面図であり、(b)はかしめ工程後の左半断面図である 本発明の第2の実施形態に係る接合管体を使用したショックアブソーバの側断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る接合管体を使用したショックアブソーバの側断面図である。
符号の説明
10…接合管体
20…管部材(第1の管部材)
21…挿通孔
24…受け部
24a…側面
25…外壁面
26…食い込み部
27…突出部(第1の突出部)
27c…内方突出部
30…管部材(第2の管部材)
35…突出部(第2の突出部)
37…押し当て部
38…小径部
40…ダイス
60…ショックアブソーバ
61…シリンダ(接合管体)
80…ショックアブソーバ
81…シリンダ(接合管体)

Claims (7)

  1. 挿通孔が形成されている第1の管部材と、柱状または筒状の第2の管部材とを接合する管体の製造方法において、
    上記第1の管部材に、その他端側の外壁面の全周に亘って、該外壁面から外方に向かって突出している第1の突出部と、その外径を上記第1の突出部の外径に比べより小径とされ、かつ、その内径が上記第1の突出部の内径に比べより小さくされると共に上記第1の突出部に対し、軸方向の奥に所定の間隙を持って配置される受け部とを設け、
    上記第2の管部材に、その一端側の全周に亘って、外方に向かって突出している第2の突出部と、その第2の突出部の他端側に、上記第2の突出部の外径に比べより小径となる外径を有する小径部とを設け、
    上記第2の管部材の一端側を、上記第1の管部材の他端側の内部であって上記受け部の側面に、上記第2の管部材の上記第2の突出部が突き当たる位置まで挿入し、上記第1の突出部を径方向の中心方向に押し付け、上記小径部の側に出っ張らせ、上記第1の管部材と上記第2の管部材を、少なくとも上記第2の突出物の外周の全周に亘って隙間なく密着して接合させてなることを特徴とする管体の製造方法。
  2. 前記第1の突出部を径方向の中心方向に押しつける工程は、前記第1の管部材の外周に円筒状のダイスを配置し、そのダイスを前記受け部のさらに一端側から徐々に前記第1の突出部側に軸方向に沿って移動させることで上記ダイスの内周面が前記第1の突出部を径方向の中心方向に押しつけることとしたことを特徴とする請求項1記載の管体の製造方法。
  3. 挿通孔が形成されている第1の管部材と、柱状または筒状の第2の管部材とを接合する管体の接合方法において、
    上記第1の管部材の挿通孔の他端側内部に、上記第2の管部材の一端側を挿入し、上記第1の管部材の他端側の内方の径を小径にすることにより形成されている受け部に上記第2の管部材の一端部を当接させ、その当接状態で、
    上記第1の管部材の一端側から他端側に向かって、ダイスを上記第1の管部材の外周を軸方向に沿って通過させることによって、上記第1の管部材の外壁面の全周に亘って、該外壁面から外方に向かって突出するように形成されている第1の突出部が上記ダイスによって径方向の中心側に押され、
    上記第2の管部材の一端側の全周に亘って、外方に向かって突出している第2の突出部が、上記受け部と上記ダイスによって押された部分との間で挟み込まれ、上記第1の管部材の内周面に食い込んだ状態としたことを特徴とする管体の製造方法。
  4. 少なくとも一方の端部が開口されている第1の管部材と、柱状または筒状の第2の管部材とを接合する管体の製造方法において、
    上記第1の管部材の開口側であって他端側内部に、上記第2の管部材の一端側を、挿入する挿入工程と、
    上記第1の管部材の他端側の内方の径を小径にすることにより形成される受け部に上記第2の管部材の一端部を突き当てることで、上記第2の管部材が上記第1の管部材に係止される状態とする係止工程と、
    その後、または上記係止工程と同時に、上記第1の管部材の一端側から上記第2の管部材の他端側に向かって、ダイスを少なくとも上記第1の管部材の外周に沿って通過させることで、上記第1の管部材の外壁面の全周に亘って、該外壁面から外方に向かって突出形成されている第1の突出部を径方向の中心側に押し、内方に突出した内方突出部を形成し、その後またはそれと同時に、上記第2の管部材の一端側の全周に亘って、外方に向かって突出形成されている第2の突出部を、上記受け部と上記内方突出部との間で挟み込むかしめ工程と、
    を有することを特徴とする管体の製造方法。
  5. 前記第1の突出部と前記受け部との間に、内径が前記受け部の内径より大きくされ、外径が前記第1の突出部の外径より小さくされた食い込み部を設け、前記第2の突出部の他端側の隣接位置に前記第2の突出部の外径に比べより小径となる外径を有する小径部を設け、上記食い込み部に前記第2の突出部を食い込み状態で当接させたことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の管体の製造方法。
  6. 前記食い込み部の外径と前記第1の突出部の外径との差をxmmとし、前記食い込み部の内径と前記小径部の外径との差をymmとしたとき、x<y<3xとしたことを特徴とする請求項5記載の管体の製造方法。
  7. 少なくとも一方の端部が開口されている第1の管部材と、柱状または筒状の第2の管部材とを具備する接合管体において、
    上記第1の管部材は、その開口側であって他端側の内壁面の全周に亘って、該内壁面から内方に向かって突出している内方突出部と、この内方突出部に隣接しその内径が上記内方突出部の内径より大きくされた食い込み部と、その内径が上記食い込み部の内径に比べより小さくされると共に上記食い込み部に対し、軸方向の奥に隣接して配置される受け部とを有し、
    上記第2の管部材は、一端側の全周に亘って、外方に向かって突出している第2の突出部と、その第2の突出部の他端側に、上記第2の突出部の外径に比べより小径となる外径を有する小径部とを有し、
    上記第2の管部材の一端側は、上記第1の管部材の他端側の内部であって上記受け部の側面に、上記第2の管部材の上記第2の突出部が突き当たり、上記第2の突出部の外周が上記食い込み部に食い込んだ状態で当接し、かつ上記受け部と上記内方突出部とで上記第2の突出部が挟み込まれた状態とされることで、上記第1の管部材と上記第2の管部材が少なくとも上記第2の突出部の外周の全周に亘って隙間なく密着して接合していることを特徴とする接合管体。
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