JP2005223821A - マルチストリーム再生システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 ネットワーク経由で送信されてくる複数のストリームを同期させて表示させる。
【解決手段】送信装置1は、複数のストリームSTa,STbそれぞれに時刻データを付加する時刻データ付加手段11a,11bと、時刻データの付加されたそれぞれのストリームSTa,STbを送信する送信部12a,12bとを有する。また、受信側としてのマルチストリーム同期化装置3は、前記複数のストリームSTa,STbに付加されている時刻データを比較し、その比較結果から最も遅延しているとされたストリーム以外のストリームをバッファに記憶し、前記最も遅延しているとされたストリームと同期が取れるタイミングで該記憶されたストリームを読み出して出力させる同期化手段32を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数のストリームをネットワーク経由で伝送し、受信側でそれぞれのストリームを同期させて表示するマルチストリーム再生システム、このマルチストリーム再生システムに用いられるマルチストリーム同期化装置およびマルチストリーム再生方法、ならびに、マルチストリーム再生システムに用いられる表示装置に関する。
たとえば、複数のビデオカメラなどから出力された映像情報や音情報(これらをストリームと呼ぶ)をネットワーク経由で伝送し、受信側(再生側)でそれぞれのストリームを同期化して再生するマルチストリーム再生システムがある。
このようなマルチストリーム再生システムでは、複数のストリームを伝送する場合、ネットワークの帯域幅や輻輳の状況などによって、受信側までの伝送時間が一定せず、受信側でそれぞれのストリームを正確に同期して再生することが難しいという問題がある。
そこで、送信側では複数のストリームを多重化して1つのストリームとしてネットワークを介して送信し、再生側で多重化されたストリームを分離して再生することが従来より行われている。
しかし、複数のストリームを多重化して送信する方法では、ネットワークの帯域の制限により、たとえば、映像の場合、解像度など画質を低下させて伝送させる必要があり、また、送信側では多重化装置、受信側では多重化されたマルチストリームを1つ1つのストリームに分離する分離装置といった特殊な装置が必要となるという問題がある。
このような問題を解決するためには、複数のストリームを多重化せずに、複数のストリームを個々に伝送して、受信側で個々のストリームを受け取って、再生すればよいが、そうすると、前述したように、ネットワークの帯域幅や輻輳の状況などによって、受信側でそれぞれのストリームを正確に同期して再生することができなくなるという問題が出てくる。
そこで、これらの問題を解決するものとして、特許文献1に記載の技術がある。この特許文献1の技術は、簡単に言えば、送信側でストリームに時刻コードを添付して送信し、受信側では、自身が生成した時刻コードと、受信したストリームに添付されている時刻コードとの差を用いて、ストリームの遅延制御を行うことにより複数のストリームの同期を取るというものである。
特開2002−369163号公報
上述した特許文献1の技術は、受信側においても時刻コードを発生する時刻コード発生装置を設ける必要があり、また、ストリームの数と同じだけの遅延制御装置を受信側に設ける必要があることなどシステムが大掛かりになるといった問題がある。また、この特許文献1では、その遅延制御装置の行う遅延制御演算が複雑であるという問題もある。
本発明は、複数のストリームを多重化せずに複数のストリームを個々に伝送することで、ネットワークの帯域の制限の影響を受けにくく高品質のストリームの伝送を可能とし、また、受信側の構成および演算処理を複雑化することなく、確実な同期再生を可能とするマルチストリーム再生システム、このマルチストリーム再生システムに用いられるマルチストリーム同期化装置およびマルチストリーム再生方法、ならびにマルチストリーム再生システムに用いられる表示装置を提供することを目的としている。
(1)本発明のマルチストリーム再生システムは、複数のストリームを送信する送信装置と、この送信装置からネットワークを介して配信される複数のストリームを受信して、前記複数のストリームを同期化して出力するマルチストリーム同期化装置とを有するマルチストリーム再生システムであって、前記送信装置は、前記複数のストリームそれぞれに時刻データを付加する時刻データ付加手段と、時刻データの付加されたそれぞれのストリームを送信する送信部とを有し、前記マルチストリーム同期化装置は、前記複数のストリームに付加されている時刻データを比較し、その比較結果から最も遅延しているとされたストリーム以外のストリームをバッファに記憶し、前記最も遅延しているとされたストリームと同期が取れるタイミングで前記バッファに記憶されたストリームを読み出して出力する同期化手段を有することを特徴としている。
これによって、マルチストリーム同期化装置側で複数のストリームを確実に同期した状態で出力させることができ、たとえば、複数のプロジェクタなどの表示装置を用いたタイリング投影を行うような場合、それぞれの表示装置での再生映像を確実に同期させることができる。
また、本発明は、複数のストリームを多重化せずに伝送することで、ネットワークの帯域の制限の影響を受けにくくすることができ、それにより、高品質のストリームの伝送が可能となる。さらに、本発明が用いる同期化制御は、複雑な演算処理を行うことなく、時刻データの比較とその比較結果に基づいたバッファの入出力制御によって可能となるので、演算装置などやメモリなどのコストを低く抑えることができ、マルチストリーム再生システムを安価に構築できる。
(2)前記(1)に記載のマルチストリーム再生システムにおいて、前記同期化手段は、前記複数のストリームから時刻データを分離する時刻データ分離部と、前記バッファへの前記ストリームの記憶・読み出し制御を行うバッファ制御部と、前記時刻データ分離部で分離された時刻データに基づいて最も遅延しているストリームを判定し、その判定結果から最も遅延しているとされたストリーム以外のストリームをバッファに記憶させるための指示および前記最も遅延しているとされたストリームと同期が取れるタイミングで前記バッファに記憶されたストリームを読み出すための指示を前記バッファ制御部に対して出力可能な同期制御部とを有することが好ましい。
これにより、前記(1)に記載のマルチストリーム再生システムを容易に構成することができる。
(3)前記(1)または(2)に記載のマルチストリーム再生システムにおいて、前記時刻データは、前記複数のストリームを構成する所定のデータ単位ごとに付加され、前記同期化手段は、前記分離された時刻データをあるタイミングにおいて前記各ストリーム間で比較し、その比較結果から最も遅延しているとされたストリーム以外のストリームの前記所定のデータ単位を前記バッファに記憶させ、前記バッファに記憶された所定のデータ単位のうち、前記最も遅延しているとされたストリームの所定のデータ単位と同じ時刻データを有する所定のデータ単位を前記バッファから読み出して出力させる同期制御を行うことが好ましい。
これによって、それぞれのストリームの所定のデータ単位(この所定のデータ単位は、本発明の実施形態ではフレームとしている)ごとに同期化されたストリームを出力することができ、それを複数のプロジェクタなどの表示装置を用いて前述したようなタイリング投影を行うような場合、それぞれの表示装置での再生映像を確実に同期させることができる。
(4)本発明のマルチストリーム同期化装置は、前記(1)に記載のマルチストリーム再生システムに用いられるマルチストリーム同期化装置であって、前記マルチストリーム同期化装置は、前記複数のストリームに付加されている時刻データを比較し、その比較結果から最も遅延しているとされたストリーム以外のストリームをバッファに記憶し、前記最も遅延しているとされたストリームと同期が取れるタイミングで前記バッファに記憶されたストリームを読み出して出力する同期化手段を有することを特徴としている。
このようなマルチストリーム同期化装置を用いることによって、前記(1)に記載のマルチストリーム再生システムを容易に構成することができ、それによって、(1)に記載のマルチストリーム再生システムと同様の効果を得ることができる。また、この(4)に記載のマルチストリーム同期化装置においても、前記(2)および(3)のマルチストリーム再生システムと同様の特徴を有することが好ましい。
(5)本発明のマルチストリーム再生方法は、前記(1)に記載のルチストリーム再生システムに用いられるマルチストリーム再生方法であって、前記マルチストリーム同期化装置は、前記複数のストリームに付加されている時刻データを比較するステップと、その比較結果から最も遅延しているとされたストリーム以外のストリームをバッファに記憶させるステップと、前記最も遅延しているとされたストリームと同期が取れるタイミングで前記バッファに記憶されたストリームを読み出して出力するステップとを有することを特徴としている。
このマルチストリーム再生方法においても、前記(1)に記載のマルチストリーム再生システムと同様の効果を得ることができる。また、このマルチストリーム同期化方法においても、前記(2)および(3)のマルチストリーム再生システムと同様の特徴を有することが好ましい
(6)本発明の表示装置は、マルチストリーム再生システムに用いられる表示装置であって、前記(4)記載のマルチストリーム同期化装置を備えたことを特徴としている。
この(6)に記載の表示装置を用いることによって、前記(1)に記載のマルチストリーム再生システムを容易に構築することができ、(1)と同様の効果が得られる。
本発明は、たとえば、パノラマ撮影可能に設定されたn台(nは2以上の整数)のカメラ映像をn本のストリームとして伝送し、受信側でn本のストリームの同期をとった上で、タイリング投影可能に設定されたn台のプロジェクタなどの表示装置で投影することにより、パノラマ映像の再生を行う場合や、左目用および右目用のカメラ映像を2本のストリームとして伝送し、受信側で2本のストリームの同期をとった上で、立体(3D)合成して表示する場合(多眼用のn本のストリームも同様)、さらに、大容量の映像をn分割し、n本の映像ストリームとして伝送し、受信側でn本のストリームの同期をとった上で、複数台の表示装置(プロジェクタなど)で各々ストリームを投影することにより全体の映像を投影する場合などに適用することを想定している。以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は本発明の実施形態に係るマルチストリーム再生システムの構成を説明する図である。なお、この実施形態では、説明を簡単にするため、特別な場合を除いてはストリームの数は2本とする。
本発明の実施形態に係るマルチストリーム再生システムは、その構成を大きく分けると、マルチストリームとしてこの場合、ストリームSTa,STbを送信する送信装置1、ローカルエリアネットワーク(LAN)やインターネットなどのネットワーク2、送信されてきたマルチストリーム(ストリームSTa,STb)を同期化した上で再生する受信装置としてのマルチストリーム同期化装置3、このマルチストリーム同期化装置3で同期化されたマルチストリーム(ストリームSTa,STb)を表示する表示装置4a,4bを有した構成となっている。
なお、表示装置4a,4bとしては、たとえば、プロジェクタなどが用いられる。この場合、マルチストリームはストリームSTa,STbの2本としているので、ストリームSTa,STbはそれぞれ対応する表示装置4a,4bによって表示される。すなわち、ストリームSTaは表示装置4aによって表示され、ストリームSTbは表示装置4bによって表示される。
送信装置1は、ストリームSTaを構成する所定のデータ単位(たとえば、映像データなどの場合、1つのフレームであるとする)ごとに時刻データTDを付加する時刻データ付加手段11a、ストリームSTbを構成する所定のデータ単位(同じく、映像データなどの場合、1つのフレームであるとする)ごとに時刻データTDを付加する時刻データ付加手段11b、時刻データTDの付加されたストリームSTaを送信する送信部12a、時刻データTDの付加されたストリームSTbを送信する送信部12bを有した構成となっている。なお、上述した所定のデータ単位を以下ではフレームという。
一方、マルチストリーム同期化装置3は、時刻データTDの付加されたストリームSTaを受信する受信部31a、時刻データTDの付加されたストリームSTbを受信する受信部31b、これらストリームSTaとSTbとを同期化して、同期化されたそれぞれのストリームSTa,STbを、それぞれ対応する表示装置4a,4bに出力する同期化手段32を有している。
なお、マルチストリーム同期化装置3は表示装置4a,4bに組み込まれていてもよい。その場合、たとえば、ある1つの表示装置(この場合、表示装置4a,4bのいずれか)がマルチストリーム同期化装置3を有し、このマルチストリーム同期化装置3を持っている表示装置が同期化処理を行って、同期化されたストリームをそれぞれ対応する表示装置にそれぞれ出力するような形態であってもよく、また、すべての表示装置がマルチストリーム同期化装置3を有していて、いずれかの表示装置が同期化処理を行って、同期化されたストリームをそれぞれ対応する表示装置に出力するような形態であってもよい。
図2は送信装置1の構成をより具体的に示すものであり、送信装置1が有している時刻データ付加機能について主に説明するものである。時刻データ付加手段11a,11bは、それぞれが時刻データ付加部14a、14bを有し、基準時刻受信部13からの絶対時刻に基づいて、これら時刻データ付加部14a,14bが時刻データTDを生成して、生成された時刻データTDをストリームSTa、STbの各フレームに付加する。
基準時刻受信部13は、たとえば、GPS、電波時計、インターネットのタイムサーバなど利用して絶対時刻を取得可能なものである。なお、付加する時刻データTDとしては、絶対時刻そのものであっても勿論よいが、絶対時刻そのものではなく絶対時刻から生成した相対時刻であってもよい。さらに、各ストリーム(この例では、ストリームSTa,STb)のフレームレートが同一である場合には、指定した開始時刻からのフレーム番号を時刻データとして利用することもできる。
この時刻データ付加部14a,14bで付加される時刻データは、受信側、すなわち、マルチストリーム同期化装置3側で映像などのデータ部から時刻データを分離可能であれば、どのような方法で付加されていてもかまわない。
図3はマルチストリーム同期化装置3の構成をより具体的に示すものであり、主に同期化手段32の構成について説明する図である。この同期化手段32は、時刻データ分離部33a,33b、同期制御部34、バッファ制御部35、ストリーム出力切り替え手段36a,36bを有した構成となっている。
時刻データ分離部33aは、ストリームSTaの各フレームに付加されている時刻データTDを分離する機能を有し、同様に、時刻データ分離部33bは、ストリームSTbの各フレームに付加されている時刻データTDを分離する機能を有している。
同期制御部34は、時刻データ分離部33a,33bで分離されたストリームSTa,STbのあるフレームの時刻データTDを、あるタイミングにおいて比較し、その比較結果に基づいて、該フレームを表示装置4a,4bへ出力させるか、または、バッファ制御部35の制御によってバッファ(図示せず)に記憶させるかの指示をストリーム出力切り替え手段36a,36bに与える機能を有している。また、この同期制御部34は時刻データTDの比較結果に基づいて、バッファへのフレームの記憶とバッファからのフレームの読み出しを制御するための指示をバッファ制御部35に対して行う機能をも有している。
図4は本発明のマルチストリーム同期化装置3の動作を説明するフローチャートであり、この図4のフローチャートは、一般的な例として、ストリームは2つ以上の任意の数であるとして説明されている。したがって、この図4の説明に限っては、受信部31a,31bは受信部31a,31b,・・・、時刻データ分離部33a,33bは時刻データ分離部33a,33b,・・・、ストリーム出力切り替え手段36a,36bは、ストリーム出力切り替え手段36a,36b,・・・、また、ストリームSTa,STbはストリームSTa,STb,・・・として説明する。
図4において、まず、受信部31a,31b,・・・で受信された複数のストリームSTa,STb,・・・のあるフレームに対し、時刻データ分離部33a,33b,・・・がそれぞれのフレームにおける映像などのデータ部から時刻データTDを分離する(ステップS1)。
そして、このステップS1によって得られた時刻データTDは、同期制御部34に与えられ、この同期制御部34では、分離されたそれぞれの時刻データを比較する(ステップS2)。
この時刻データを比較した結果、最も早い時刻データを持ったフレームをxiとし、それ以外のフレームをajとする。なお、もっとも早い時刻データを持ったフレームというのは、一番遅延しているフレームである。すなわち、マルチストリーム同期化装置3側で、あるタイミングにおいて、複数のストリームSTa,STbのそれぞれのフレームの時刻データを複数のストリーム間で比較した結果、もっとも早い時刻データを持っているということは、そのフレームが最も遅れてマルチストリーム同期化装置3に到着したということである。
このように、時刻データの比較がなされると、同期制御部34はその比較結果に基づいて、最も早い時刻データを有するフレームxi(最も遅延しているフレームxi)に、それ以外のフレームajを合わせるための同期制御を行う。
すなわち、同期制御部34はフレームajをバッファに記憶させるために、ストリーム出力切り替え手段36a,36b,・・・とバッファ制御部35に対してフレームajをバッファに記憶させるための指示を出し、これによって、フレームajはバッファに一時的に記憶される(ステップS3)。それと同時に、すでにバッファに記憶されているフレームのうち、該バッファの先頭に記憶されているフレーム(これをフレームakとする)を該バッファから読み出して、読み出したフレームを対応する表示装置に出力するとともに、最も遅延しているフレームxiを、対応する表示装置に出力する(ステップS4)。この動作を繰り返し行う。これにより、一番遅延しているストリームに他のストリームを合わせることができる。なお、バッファに記憶されたフレームは、読み出された後には該バッファ上では消去される。
図5は上述した動作を具体的に説明するタイムチャートであり、この図5では、マルチストリームは、ストリームSTaストリームSTbの2本であるとし、この2本のストリームSTaストリームSTbをマルチストリーム同期化装置3側で受信した場合を例にとって説明する。
この図5において、a1,a2,a3,・・・はストリームSTaの各フレームを表し、b1,b2,b3,・・・は、ストリームSTbの各フレームを表している。なお、フレームa1,a2,a3,・・・およびフレームb1,b2,b3,・・・の各数字1,2,3,・・・が同じフレームは同一の時刻データTDを持っていることを示し、また、数値が大きいほど時刻が進んだフレーム(後から到着するフレーム)であることを示しているものとする。
図5(A),(B)は同期化手段32への各ストリームSTa,STbの入力タイミングを示すもので、ストリームSTaに対してストリームSTbは(t2−t1)時間の伝送遅延量を有しているものとする。
この図5(A),(B)に示すように、あるタイミング(時刻t1)においては、ストリームSTaの最初のフレームa1のみが同期化手段32に入力され、その時点では、ストリームSTbはまだ入力されていない。このように、他のストリームが受信されない場合にも、その時点で受信されたストリームのフレーム(この例ではフレームa1)は、同期制御部34の指示によってバッファに一時記憶される。同様にして、ストリームSTaの次のフレームa2もバッファに記憶される。
なお、これら各フレームa1,a2のバッファへの記憶は、図3において、同期制御部34がストリーム切り替え手段36aに対し、フレームをバッファ制御部35側に出力させる指示を出すことによって行われる。これにより、各フレームa1,a2はバッファ制御部35の制御によりバッファに記憶される。
次に、ストリームSTaのフレームa3も同期化手段32に入力され、このフレームa3もバッファに記憶されるが、時刻t2でストリームSTbのフレームb1が同期化手段32に入力されるので、ストリームSTbのフレームb1とストリームSTaのフレームa3の時刻データが比較される。
この時刻データの比較の結果、フレームb1はフレームa3よりも早い時刻データを持つ(フレームb1はフレームa3よりも遅延している)と判定されるので、そのフレームb1は、同期制御部34の指示によって、そのまま表示装置4bに出力される。これは、図3において、同期制御部34がストリーム切り替え手段36bに対し、フレームb1をそのまま表示装置4bに出力させる指示を出すことにより可能となる。
このようにして、フレームb1が表示装置4bに出力されるが、それと同時に、ストリームSTa側に対しては、その時点でバッファの先頭に記憶されているフレームa1が表示装置4aに出力される。
これにより、時刻t2において、ストリームSTaとストリームSTbの伝送遅延時間(t2−t1)を解消することができ、図5(C),(D)に示すように、2つのストリームSTa,STbを同期させた状態でそれぞれ対応する表示装置4a,4bに出力させることができる。
以後、同期制御部34はストリームSTa、STbの各フレームの時刻データを比較しながら同期制御を行う。
すなわち、時刻t3でストリームSTbのフレームb2が同期化手段32に入力されるので、ストリームSTbのフレームb2とすでに入力されたストリームSTaのフレームa4の時刻データが比較される。
この時刻データの比較の結果、フレームb2はフレームa4よりも早い時刻データを持つ(フレームb2はフレームa4よりも遅延している)と判定されるので、そのフレームb2は、同期制御部34の指示によって、そのまま表示装置4bに出力され、また、ストリームSTaのフレームa4はバッファに記憶される。それと、同時に、その時点でバッファの先頭に記憶されているフレームa2が表示装置4aに出力され、これによって、ストリームSTaのフレームa2とストリームSTbのフレームb2とを同期させた状態でそれぞれ対応する表示装置4a,4bに出力させることができる。
以上の動作が繰り返されることによって、この場合、遅延しているストリームSTbにストリームSTaを合わせることができ、ストリームSTaとストリームSTbとが同期した状態でそれぞれ対応する表示装置4a,4bに出力されるようになる。
なお、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能となるものである。たとえば、前述の実施形態では、2つのストリームが送信されてくる場合について説明したが、2つに限られるものではなく、3つ以上であっても同様に実施できる。また、ストリームが何であるかについては前述の実施形態では特に説明はされていないが、映像であっても音声であってもよい。また、前述の実施形態では、LANやインターネットなどによってストリームが受信側としてのマルチストリーム同期化装置3側に配信される場合を主に想定したが、ディジタル放送網などによって複数のストリームが配信されてくる場合にも適用することができる。
本発明の実施形態に係るマルチストリーム再生システムの全体的な構成図である。 図1で示した送信装置側の構成をより具体的に示す図である。 図1で示したマルチストリーム同期化装置の構成をより具体的に示す図である。 本発明の実施形態に係るマルチストリーム再生方法の処理手順を説明するフローチャートである。 本発明の実施形態に係るマルチストリーム再生方法の処理手順を説明するタイムチャートである。
符号の説明
1 送信装置、2 ネットワーク、3 マルチストリーム同期化装置、11a,11b 時刻データ付加手段、12a,12b 送信部、13 基準時刻受信部、4a,4b 表示装置、31a,31b 受信部、32 同期化手段、33a,33b 時刻データ分離部、34 同期制御部、35 バッファ制御部、36a,36b マルチストリーム出力切り替え手段、STa,STb ストリーム

Claims (6)

  1. 複数のストリームを送信する送信装置と、この送信装置からネットワークを介して配信される複数のストリームを受信して、前記複数のストリームを同期化して出力するマルチストリーム同期化装置とを有するマルチストリーム再生システムであって、
    前記送信装置は、前記複数のストリームそれぞれに時刻データを付加する時刻データ付加手段と、時刻データの付加されたそれぞれのストリームを送信する送信部とを有し、
    前記マルチストリーム同期化装置は、前記複数のストリームに付加されている時刻データを比較し、その比較結果から最も遅延しているとされたストリーム以外のストリームをバッファに記憶し、前記最も遅延しているとされたストリームと同期が取れるタイミングで前記バッファに記憶されたストリームを読み出して出力する同期化手段を有することを特徴とするマルチストリーム再生システム。
  2. 請求項1記載のマルチストリーム再生システムにおいて、前記同期化手段は、前記複数のストリームから時刻データを分離する時刻データ分離部と、前記バッファへの前記ストリームの記憶・読み出し制御を行うバッファ制御部と、前記時刻データ分離部で分離された時刻データに基づいて最も遅延しているストリームを判定し、その判定結果から最も遅延しているとされたストリーム以外のストリームをバッファに記憶させるための指示および前記最も遅延しているとされたストリームと同期が取れるタイミングで前記バッファに記憶されたストリームを読み出すための指示を前記バッファ制御部に対して出力可能な同期制御部とを有することを特徴とするマルチストリーム再生システム。
  3. 請求項1または2記載のマルチストリーム再生システムにおいて、前記時刻データは、前記複数のストリームを構成する所定のデータ単位ごとに付加され、前記同期化手段は、前記分離された時刻データをあるタイミングにおいて前記各ストリーム間で比較し、その比較結果から最も遅延しているとされたストリーム以外のストリームの前記所定のデータ単位を前記バッファに記憶させ、前記バッファに記憶された所定のデータ単位のうち、前記最も遅延しているとされたストリームの所定のデータ単位と同じ時刻データを有する所定のデータ単位を前記バッファから読み出して出力させる同期制御を行うことを特徴とするマルチストリーム再生システム。
  4. 請求項1に記載のマルチストリーム再生システムに用いられるマルチストリーム同期化装置であって、
    前記マルチストリーム同期化装置は、前記複数のストリームに付加されている時刻データを比較し、その比較結果から最も遅延しているとされたストリーム以外のストリームをバッファに記憶し、前記最も遅延しているとされたストリームと同期が取れるタイミングで前記バッファに記憶されたストリームを読み出して出力する同期化手段を有することを特徴とするマルチストリーム同期化装置。
  5. 請求項1に記載のルチストリーム再生システムに用いられるマルチストリーム再生方法であって、
    前記マルチストリーム同期化装置は、前記複数のストリームに付加されている時刻データを比較するステップと、その比較結果から最も遅延しているとされたストリーム以外のストリームをバッファに記憶させるステップと、前記最も遅延しているとされたストリームと同期が取れるタイミングで前記バッファに記憶されたストリームを読み出して出力するステップとを有することを特徴とするマルチストリーム再生方法。
  6. マルチストリーム再生システムに用いられる表示装置であって、請求項4記載のマルチストリーム同期化装置を備えたことを特徴とする表示装置。
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