JP2005223572A - 薄膜圧電共振器を用いたフィルタ及び送受切換器 - Google Patents

薄膜圧電共振器を用いたフィルタ及び送受切換器 Download PDF

Info

Publication number
JP2005223572A
JP2005223572A JP2004028946A JP2004028946A JP2005223572A JP 2005223572 A JP2005223572 A JP 2005223572A JP 2004028946 A JP2004028946 A JP 2004028946A JP 2004028946 A JP2004028946 A JP 2004028946A JP 2005223572 A JP2005223572 A JP 2005223572A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conductor
ground conductor
substrate
transmission
reception
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004028946A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuki Iwashita
和樹 岩下
Kosuke Nishimura
浩介 西村
Takuya Maruyama
卓也 丸山
Kensuke Tanaka
謙介 田中
Hirobumi Kimura
博文 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ube Industries Ltd filed Critical Ube Industries Ltd
Priority to JP2004028946A priority Critical patent/JP2005223572A/ja
Publication of JP2005223572A publication Critical patent/JP2005223572A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】 本発明は、薄膜圧電共振器を用いた送信帯域通過フィルタおよび受信帯域通過フィルタのストップバンドの減衰量を劣化させることなく、位相整合回路及び外部受動素子を内蔵した多層セラミック基板を用いた、小型で、耐電力が良好で、製造が容易でコスト低減が可能な送受切換器を提供する。
【解決手段】 本発明の送受切換器は、多層セラミック基板に、薄膜圧電共振器で構成される送信帯域通過フィルタ素子と受信帯域通過フィルタ素子が設けられており、前記多層セラミック基板は、前記基板上面に形成された上面接地導体と、基板下面に形成された下面接地導体と、前記誘電体層を貫通して前記上面接地導体に接続している貫通導体とを有し、前記上面接地導体の面積に対する、前記貫通導体の前記基板上面に平行な面の断面積の総和の割合が3%以上79%以下である。
【選択図】 図6

Description

本発明は、通信機器の技術分野に属するものであり、特に薄膜圧電共振器を用いた送受切換器に関するものである。
セルラ電話機のRF回路部には常に小型化が求められる。最近では、セルラ電話機に多様な機能を付与することが要望されており、その実現のためにはできるだけ多くのコンポーネントを組み込むことが好ましく、一方でセルラ電話機の大きさには制約があるので、結局、機器における専有面積(実装面積)及び高さの低減の要求が厳しく、従ってRF回路部を構成するコンポーネントについても専有面積及び高さの低いものが求められている。また、低コストに製造できるように、各コンポーネントを出来るだけ単一の部品で構成することが要求されている。特に、RF回路部を構成するコンポーネントの一つである送受切換器に関しては、耐電力が求められ、電力供給に対して破壊や特性劣化を起こさないことが必要である。
現在、この送受切換器は、セラミックフィルタやSAW(弾性表面波)フィルタを利用している。セラミックフィルタは、モノリシック化が可能で安価であるが、共振器の損失が大きく、それをカバーするために約23mm×7×5mmの寸法が必要であり、実装面積や高さの低減の要求を十分に満たすことが出来ない。一方、SAWフィルタは、小型であるが、高周波での耐電力に問題があり、送信の出力電力にサージが生じると故障する可能性がある。また、特性改善のために、電子スイッチを併用した回路を構成することもできるが、その場合には回路構成が複雑になり、高価になる。
このような事情に鑑みて、特許文献1には、送信帯域と受信帯域との分離が少なく、さらに高い電力レベルが要求されるCDMA-PCS装置等の用途における利用を可能にする送受切換器が提案されている。この送受切換器は、送信用帯域フィルタと受信用帯域フィルタと90度位相器との3つの部品から構成されている。各フィルタを構成している薄膜圧電共振器は非常に小型で高性能である。
また、送受切換器を上述した用途に用いる場合、各フィルタにおいて中心周波数の4%までのパスバンド幅が要求される。しかし、この用途に使用される薄膜圧電共振器の圧電材料は主としてAlNやZnOからなっており、その場合には上記所要のパスバンド幅を容易には達成できない。これは、パスバンド幅が材料パラメータの電気機械結合係数(kt)により制限されるためである。このような問題を解決する一つの手法として、特許文献2には、薄膜圧電共振器に直列あるいは並列に外部インダクタ素子を接続することで、材料の有効ktが増大したかのようにして、広いパスバンド幅を得ることが提案されている。
特開2001−24476号公報 特開2001−244704号公報
しかし、特許文献1に記載されている送受切換器では、90度位相器はそれぞれのフィルタを形成している薄膜圧電共振器とは別個のものであり、インダクタ及びキャパシタの受動部品からなるものである。このため、複数のフィルタ及び90度位相器を1枚の基板に搭載する必要があり、モノリシック化が難しく、十分な低コスト化は困難である。また、この送受切換器の90度位相器を伝送線路により形成することも可能であるが、その場合には少なくとも十数mmの長さが必要であり、小型化には不向きである。即ち、小型化に適しているという薄膜圧電共振器の特徴を十分に生かすことが出来ない。
また、特許文献2に記載の薄膜圧電共振器に直列あるいは並列に外部インダクタ素子を接続する方法では、インダクタ素子を外付けにすることでフィルタ全体の形状全体が大きくなるという欠点がある。
上記のような問題点を改善する方法として、薄膜圧電共振器を用いた送信帯域通過フィルタ素子と薄膜圧電共振器を用いた受信帯域通過フィルタ素子とを結びつける位相整合回路や各フィルタの有用なパスバンド幅を得るためのインダクタ等の受動素子を送信帯域通過フィルタ素子及び受信帯域通過フィルタ素子を搭載した同一基板内部に形成する方法が用いられる。前記送受切換器においては、送信帯域通過フィルタ素子および受信帯域通過フィルタ素子を搭載する基板には、通常フィルタ素子搭載部に接地導体が設けられ、貫通導体もしくはキャスタレーション等の側面導体を介して基板下面もしくは基板内部に設けられた接地導体と接続されている。この接地導体間に設けられた貫通導体もしくは側面導体によるインダクタンス成分や、入出力ポート間の電磁的結合等により、送信帯域通過フィルタおよび受信帯域通過フィルタのストップバンドにおける減衰量が劣化するという問題点がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、薄膜圧電共振器を用いた送信帯域通過フィルタおよび受信帯域通過フィルタのストップバンドの減衰量を劣化させることなく、位相整合回路及び外部受動素子を内蔵した多層セラミック基板を用いた小型で、耐電力が良好で、製造が容易でコスト低減が可能な送受切換器を提供することを目的とするものである。
また、本発明の他の目的は、以上の様な送受切換器に使用される帯域通過フィルタを提供することにある。
本発明は、送信ポート、受信ポート及び送受共用ポートを有する多層セラミック基板に、前記送信ポートに接続され薄膜圧電共振器で構成される送信帯域通過フィルタ素子と、前記受信ポートに接続され薄膜圧電共振器で構成される受信帯域通過フィルタ素子と、前記送受共用ポートと前記送信帯域通過フィルタ素子と前記受信帯域通過フィルタ素子とに接続されている位相整合回路が設けられている送受切換器であって、前記多層セラミック基板は、複数の誘電体層と、少なくとも該誘電体層間に形成された回路用導体と、前記基板上面に形成された上面接地導体と、基板下面に形成された下面接地導体と、前記誘電体層を貫通して前記上面接地導体と前記下面接地導体とを接続している貫通導体とを有し、
前記位相整合回路は、前記回路用導体により前記多層セラミック基板内部に形成され、前記上面接地導体の面積に対する、前記貫通導体の前記基板上面に平行な面の断面積の総和の割合が3%以上79%以下であることを特徴とする送受切換器に関する。
また、本発明は、送信ポート、受信ポート及び送受共用ポートを有する多層セラミック基板に、前記送信ポートに接続され薄膜圧電共振器で構成される送信帯域通過フィルタ素子と、前記受信ポートに接続され薄膜圧電共振器で構成される受信帯域通過フィルタ素子と、前記送受共用ポートと前記送信帯域通過フィルタ素子と前記受信帯域通過フィルタ素子とに接続されている位相整合回路が設けられている送受切換器であって、前記多層セラミック基板は、複数の誘電体層と、少なくとも該誘電体層間に形成された回路用導体と、前記基板上面に形成された上面接地導体と、基板下面に形成された下面接地導体と、前記誘電体層を貫通して前記上面接地導体と前記下面接地導体とを接続している貫通導体とを有し、前記位相整合回路は、前記回路用導体により前記多層セラミック基板内部に形成され、前記貫通導体の長さと前記貫通導体の前記基板上面に平行な断面積の平方根との比の平均が0.03以上3.00以下であることを特徴とする送受切換器に関する。
また、前記送受切換器において、前記上面接地導体と前記下面接地導体の間の基板内部に前記貫通導体が通過するように形成された内部接地導体を有し、前記上面接地導体と前記内部接地導体との距離として表される貫通導体の長さと前記貫通導体の前記基板上面に平行な断面積の平方根との比の平均が0.03以上3.00以下であることを特徴とする送受切換器に関する。
また、本発明は、第1のポートと第2のポートを有する多層セラミック基板に、前記第1のポートと第2のポートに接続され薄膜圧電共振器で構成される帯域通過フィルタ素子が設けられている帯域通過フィルタであって、前記多層セラミック基板は、複数の誘電体層と、少なくとも前記基板上面に形成された上面接地導体と、基板下面に形成された下面接地導体と、前記誘電体層を貫通して前記上面接地導体と前記下面接地導体とを接続している貫通導体とを有し、前記上面接地導体の面積に対する、前記貫通導体の前記基板上面に平行な面の断面積の総和の割合が3%以上79%以下であることを特徴とする帯域通過フィルタに関する。
また本発明は、第1のポートと第2のポートを有する多層セラミック基板に、前記第1のポートと第2のポートに接続され薄膜圧電共振器で構成される帯域通過フィルタ素子が設けられている帯域通過フィルタであって、前記多層セラミック基板は、複数の誘電体層と、前記基板上面に形成された上面接地導体と、基板下面に形成された下面接地導体と、前記誘電体層を貫通して前記上面接地導体と前記下面接地導体とを接続している貫通導体とを有し、前記貫通導体の長さと前記貫通導体の前記基板上面に平行な断面積の平方根との比の平均が0.03以上3.00以下であることを特徴とする帯域通過フィルタに関する。
さらに、前記帯域通過フィルタにおいて、前記上面接地導体と前記下面接地導体の間の基板内部に前記貫通導体が通過するように形成された内部接地導体を有し、前記上面接地導体と前記内部接地導体との距離として表される貫通導体の長さと前記貫通導体の前記基板上面に平行な断面積の平方根との比の平均が0.03以上3.00以下であることを特徴とする帯域通過フィルタに関する。
前記多層セラミック基板は、好ましくは、800〜950℃で焼成可能なセラミックスとガラスとの混合物からなる誘電体層と、銀または銅の導体からなるLTCC(Low Temperature Co−fired Ceramic)基板である。
なお、貫通導体の長さと前記貫通導体の前記基板上面に平行な断面積の平方根との比の平均とは、複数の貫通導体が存在する場合のそれぞれの貫通導体に関して貫通導体の長さと前記貫通導体の前記基板上面に平行な断面積の平方根との比を求め、それらを相加平均したものである。貫通導体が1つの場合は、その貫通導体の値となる。
本発明の送受切換器によれば、送信ポート、受信ポート、送受共用ポートを有する多層セラミック基板に薄膜圧電共振器からなる送信帯域通過フィルタ素子及び薄膜圧電共振器からなる受信帯域通過フィルタ素子を搭載し、この多層セラミック基板は回路用導体を有しており、該多層セラミック基板において回路用導体を用いて位相整合回路および外部受動素子を形成しているので、小型化、耐電力の向上、製造の容易化及びコスト低減が可能である。また、本発明においては、前記送信帯域通過フィルタ素子及び受信帯域通過フィルタ素子を搭載する多層セラミック基板上面に設けた上面接地導体の面積と、該上面接地導体に接続する貫通導体の断面積との比を特定の値の範囲にすることによって、貫通導体のインダクタンス成分や電磁的結合を抑制でき、送信帯域通過フィルタ及び受信帯域通過フィルタの特性が良好な送受切換器が可能である。また、前記貫通導体の長さと断面積の平方根との比を特定の範囲とすることにより、貫通導体のインダクタンス成分や電磁的結合を抑制でき、送信帯域通過フィルタ及び受信帯域通過フィルタの特性が良好な送受切換器が可能である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態の送受切換器100の回路構成図である。本発明の送受切換器は、多層セラミック基板に送信ポート102、受信ポート104及び送受共用ポート106を有し、送信帯域通過フィルタ素子110と、受信帯域通過フィルタ素子130と、位相整合回路150とが設けられている。送信帯域通過フィルタ素子110は、薄膜圧電共振器(FBAR)を含んで構成されており、前記送信ポート102と位相整合回路150に接続されている。受信帯域通過フィルタ素子130は、薄膜圧電共振器(FBAR)を含んで構成されており、前記送信ポート104と位相整合回路150に接続されている。位相整合回路150は、多層セラミック基板内部に形成され、送信帯域通過フィルタ素子110と受信帯域通過フィルタ素子130とを結びつけるように配置され、送受共用ポート106に接続されている。
ここで、薄膜圧電共振器について簡潔に説明する。
図2は、薄膜圧電共振器の模式的平面図であり、図3はそのX−X断面図である。薄膜圧電共振器10は、エアーギャップ14を有する基板16と、該基板16の上面上の端縁に周縁部が支持されて吊られた形態の圧電スタック22とを有する。該圧電スタック22は、圧電層12とその上下面に接合された電極層18、20とからなる。電極層18、20にはそれぞれ端子26、28が付されており、該端子26、28には電源が接続される。圧電共振器スタック22において、電極端子26、28の間に印加される電圧に応答して圧電層12は矢印24で示される方向に伸張および収縮する。
圧電層12は、例えば、酸化亜鉛(ZnO)や窒化アルミニウム(AlN)のような薄膜として製造できる圧電材料を有する。電極層18、20は、例えば、金(Au)、モリブデン(Mo)、あるいはアルミニウム(Al)からなるものでよい。
圧電層12と電極層18、20との積層体から構成される圧電共振器スタック22は、その周縁部で吊られており、その主表面が両方とも空気その他の周囲ガス叉は真空と接している。この場合、圧電共振器スタック22はQの高い音波共振器を形成する。端子26、28を介して電極層18,20に加えられる交流信号は、圧電共振器スタック22における音速を該スタック22の重み付き厚さの2倍で割った値に等しい周波数を持つものである。即ち、f=v/2t(ここで、fは共振周波数であり、vはスタック22内の音速であり、tはスタック22の重み付き厚さである)の場合、その交流信号によって、圧電共振器スタック22が共振する。スタック22を構成する層内における音速が各層を構成する材料ごとに異なるため、圧電共振器スタック22の共振周波数は、物理的厚さではなく、圧電層12や電極層18,20内の音速とそれらの物理的厚みを考慮した重み付き厚さにより決まる。
図4は、図2及び図3のものとは異なる薄膜圧電共振器の模擬的断面図である。この例は、エアーギャップ14の代わりに、音響インピーダンス変換器30を用いていること以外は、図3及び図4のものと同様である。なお、本発明に使用される薄膜圧電共振器は、図2〜4に記載された薄膜圧電共振器に限定されるものではなく、本発明は、他の形態の薄膜圧電共振器にも適用できる。
再び図1を参照して、送信帯域フィルタ素子110及び受信帯域フィルタ素子130について更に詳細に説明する。
送信帯域通過フィルタ素子110は、薄膜圧電共振器からなる直列素子としての直列共振素子111、113、115と薄膜圧電共振器からなる分路素子としての分路共振素子112、114とにより梯子型回路を形成するように接続された(2+1/2)段の帯域通過フィルタ素子である。梯子型回路は、圧電共振器を用いて帯域通過フィルタを形成する一般的な手法である。直列共振素子111、113、115は、送信ポート102と位相整合回路150との間を接続している。分路素子112は、グランドと直列共振素子111、113間のノード117との間を接続している。分路共振素子114は、グランドと直列共振素子113、115間のノード118との間を接続している。尚、図示されている様に、分路共振素子114とグランドとの間には、送信帯域通過フィルタ素子および受信帯域通過フィルタ素子が搭載されている同一基板に回路用導体により形成されたインダクタ119が介在している。該インダクタ119は、フィルタ特性を所望のものに近づける(即ちフィルタ特性を向上させる)ための受動素子として機能する。このインダクタ119のインダクタンスを適宜設定することにより、送信帯域通過フィルタ素子110のパスバンドを所望のものに近づけることができる。
受信帯域通過フィルタ素子130は、薄膜圧電共振器からなる直列素子としての直列共振素子131、133、135と薄膜圧電共振器からなる分路素子としての分路共振素子132、134、136により梯子型回路を形成するように接続された3段の帯域通過フィルタ素子である。直列共振素子131、133、135は、受信ポート104と位相整合回路150との間を接続している。分路共振素子132は、グランドと位相整合回路150との間を接続している。分路共振素子134は、グランドと直列共振素子131、133間のノード137との間を接続している。分路共振素子136は、グランドと直列共振素子133、135間のノード138との間を接続している。尚、図示されている様に、分路共振素子136とグランドとの間には、送信帯域通過フィルタ素子および受信帯域通過フィルタ素子が搭載されている同一基板に回路用導体により形成されたインダクタ139が介在している。該インダクタ139は、フィルタ特性を所望のものに近づける(即ちフィルタ特性を向上させる)ための受動素子として機能する。このインダクタ139のインダクタンスを適宜設定することにより、受信帯域通過フィルタ素子130のパスバンドを送信帯域通過フィルタ素子110のパスバンドとは異なる所望のものに近づけることができる。
位相整合回路150は送受共用ポート(アンテナポート)106、送信帯域通過フィルタ素子110の直列共振素子111、及び受信帯域フィルタ素子130の直列共振素子131と、それぞれ接続されている。尚、図1では位相整合回路150はグランドに接続されているが、位相整合回路150はグランドに接続されていなくてもよい。
図5は、位相整合回路の例を示す回路図である。図5(a)では、位相整合回路は、アンテナポート106と送信帯域通過フィルタ素子110との間に配置されたインダクタL1及びキャパシタC1を含む送信側部分、及び、アンテナポート106と受信帯域通過フィルタ素子130との間に配置されたインダクタL2及びキャパシタC2を含む受信側部分を用いて形成されている。図5(b)では、位相整合回路部は、アンテナポート106と受信帯域通過フィルタ130との間に配置されたインダクタL1、L2及びキャパシタCを含む受信側部分のみを用いて形成されている。送信側部分のみを用いて位相整合回路を形成することも可能である。図5(c)では、位相整合回路は、アンテナポート106との接続端から送信帯域通過フィルタ素子110との接続端までのラインパターン状導体S1、及び、アンテナポート106との接続端から受信帯域フィルタ素子130との接続端までのラインパターン状導体S2を用いて形成されており、ここで、送信帯域フィルタ素子110の中心周波数をfとし、受信帯域フィルタ素子130の中心周波数をfとし、光速をcとして、導体S1、S2の形成されている基板16の実効比誘電率をεとして、導体S1の長さがλ/4=c/(4ε 1/2)となり、且つ導体S2の長さがλ/4=c/(4ε 1/2)となるように、設定されている。λ、λはそれぞれ周波数f、fに対応する波長である。また、受信側部分にのみ長さλ/4の導体S2を用いて位相整合回路を形成してもよい。
適切に設定された位相整合回路150が存在することで、送信ポート102に印加される送信信号は送信ポート102からアンテナポート106に流れ、受信ポート104や受信帯域フィルタ素子130にはほとんど影響を与えない。また、位相整合回路150が存在することで、アンテナポート106から入ってくる受信信号は送信帯域通過フィルタ素子110や送信ポート102からの影響を受けずに、受信帯域通過フィルタ素子130を通り、受信ポート104に達する。このため、送受切換器として安定に作用する。
図6は本発明の送受切換器の一実施形態の部分断面図である。基板は多層セラミック基板である。多層セラミック基板40は、複数の誘電体層40a−1、40a−2、40a−3と、少なくとも該誘電体層間に形成された回路用導体と、前記基板上面に形成された上面接地導体50と、基板下面に形成された下面接地導体51と、前記誘電体層を貫通して上面接地導体50と下面接地導体51とを接続している貫通導体60tとを有する。多層セラミック基板40には、他に回路用導体を接続するビアホール導体60bなどが形成されており、これらと前記回路用導体により位相整合回路が前記多層セラミック基板内部に形成されている。なお、貫通導体は、基板上面と下面とをグランドをとる為に貫いている導体であり、配線用にいくつかのシート面を接続するビアホール導体とは異なる。誘電体層は、セラミックとガラスとの混合物からなるセラミックシートで形成される。このようなセラミックシートと回路用導体との積層体は、複数のセラミックグリーンシートに銀ペーストまたは銅ペーストを所望パターンにて付与し、800〜950℃の比較的低い温度で焼成することにより容易に得ることができる。多層セラミック基板40の上面には上面接地導体50が設けられており、この上面接地導体上に導電性ペースト等の導電性接合部材を介して薄膜圧電共振器からなる送信帯域通過フィルタ素子110または受信帯域通過フィルタ素子130が搭載される。更に、前記送信帯域通過フィルタ素子及び受信帯域通過フィルタ素子に形成されたGNDポートと外部受動素子たるインダクタ119および139、または前記上面接地導体50とはボンディングワイヤ等(図示せず)の導電性接続部材を介して接続されている。上面接地導体50は貫通導体60tを介して多層セラミック基板40の下面に設けられた下面接地導体51と接続されている。本発明の送受共用器では、上面接地導体50の面積(S50)に対する、前記貫通導体60tの前記基板上面に平行な面の断面積の総和(ST)の割合(ST/S50)が3%以上79%以下となっている。上面接地導体50の面積(S50)に対する、貫通導体60tの前記基板上面に平行な面の断面積の総和(ST)の割合を3%以上79%以下とすることにより、送信帯域通過フィルタおよび受信帯域通過フィルタのストップバンドにおける減衰特性が良好な(即ちフィルタ特性が良好な)送受切換器を形成することができる。上記面積の割合(ST/S50)が3%より小さいと、送信帯域通過フィルタおよび受信帯域通過フィルタのストップバンドにおける減衰特性が劣化し、上記面積の割合(ST/S50)が79%を超えると、多層セラミック基板を作製する通常の作製方法では、貫通導体を形成することが困難となる。
また、本発明の送受切換器では、前記基板上面の上面接地導体50から基板下面の下面接地導体51までの貫通導体の距離(即ち、貫通導体の長さ)(H)と断面積(S)の平方根との比であるアスペクト比(H/S1/2)の複数の貫通孔の平均が0.03以上3.00以下、好ましくは0.03以上2.26以下となっている。貫通導体の長さ(H)と断面積(S)の平方根との比であるアスペクト比(H/S1/2)の平均を0.03以上3.00以下、好ましくは0.03以上2.26以下とすることにより、送信帯域通過フィルタおよび受信帯域通過フィルタのストップバンドにおける減衰特性が良好な(即ちフィルタ特性が良好な)送受切換器を形成することができる。上記アスペクト比(H/S1/2)の平均が0.03より小さいと、多層セラミック基板を作製する通常の作製方法では、貫通導体を形成することが困難となり、上記アスペクト比(H/S1/2)の平均が3.00を超えると、送信帯域通過フィルタおよび受信帯域通過フィルタのストップバンドにおける減衰特性が劣化する。
本発明の多層セラミック基板は、800〜950℃で焼成可能なセラミックとガラスとの混合物からなる誘電体層と、銀または銅の導体からなるLTCC(low temperature cofired ceramics)基板が好ましい。800〜950℃で焼成可能なセラミックとガラスとの混合物としては、アルミナとホウケイ酸系ガラスとの混合物、フォルステライトとホウケイ酸系ガラスとの混合物などが挙げられる。
このような材料の誘電体層と導体とのLTCC基板で本発明の多層セラミック基板を構成することにより、送受切換器の小型化が可能となり、更に基板内に形成した配線に起因する損失が小さい(即ちフィルタ特性が良好な)送受切換器が可能となる。
図7は本発明の送受切換器の他の実施形態の部分断面図である。基板は多層セラミック基板である。多層セラミック基板40は、複数の誘電体層40a−1、40a−2、40a−3と、少なくとも該誘電体層間に形成された回路用導体と、前記基板上面に形成された上面接地導体50と、基板下面に形成された下面接地導体51と、前記誘電体層を貫通して上面接地導体50と下面接地導体51とを接続している貫通導体60tと、さらに、上面接地導体50と下面接地導体51の間の基板内部に前記貫通導体が通過するように形成された内部接地導体52を有する。多層セラミック基板40には、他に回路用導体を接続するビアホール導体60bなどが形成されており、これらと前記回路用導体により位相整合回路が前記多層セラミック基板内部に形成されている。多層セラミック基板40の上面には上面接地導体50が設けられており、この上面接地導体上に導電性ペースト等の導電性接合部材を介して薄膜圧電共振器からなる送信帯域通過フィルタ素子110または受信帯域通過フィルタ素子130が搭載される。更に、前記送信帯域通過フィルタ素子及び受信帯域通過フィルタ素子に形成されたGNDポートと外部受動素子たるインダクタ119および139、または前記上面接地導体50とはボンディングワイヤ等(図示せず)の導電性接続部材を介して接続されている。上面接地導体50は貫通導体60tを介して多層セラミック基板40の内部に設けられた内部接地導体52と接続されている。さらに、内部接地導体52は貫通導体60tを介して多層セラミック基板40の下面に設けられた下面接地導体51と接続されている。
本発明の送受切換器では、上面接地導体50の面積(S50)に対する、貫通導体60tの前記基板上面に平行な面の断面積の総和(ST)の割合(ST/S50)が、3%以上79%以下である。上面接地導体50の面積(S50)に対する、貫通導体60tの前記基板上面に平行な面の断面積の総和(ST)の割合を3%以上79%以下とすることにより、送信帯域通過フィルタおよび受信帯域通過フィルタのストップバンドにおける減衰特性が良好な(即ちフィルタ特性が良好な)送受切換器を形成することができる。上記面積の割合(ST/S50)が3%より小さいと、送信帯域通過フィルタおよび受信帯域通過フィルタのストップバンドにおける減衰特性が劣化し、上記面積の割合(ST/S50)が79%を超えると、多層セラミック基板を作製する通常の作製方法では、貫通導体を形成することが困難となる。
また、本発明の送受切換器は、本実施形態のように内部接地導体52を有する場合には、貫通導体の長さを、前記基板上面の上面接地導体50から内部接地導体52までの貫通導体の距離(H)として定義し、その際の、貫通導体の長さ(H)と断面積(S)の平方根との比であるアスペクト比(H/S1/2)の複数の貫通孔の平均が、0.03以上3.00以下、好ましくは0.03以上2.26以下である。貫通導体の長さ(H)と断面積(S)の平方根との比であるアスペクト比(H/S1/2)の平均を0.03以上3.00以下、好ましくは0.03以上2.26以下とすることにより、送信帯域通過フィルタおよび受信帯域通過フィルタのストップバンドにおける減衰特性が良好な(即ちフィルタ特性が良好な)送受切換器を形成することができる。上記アスペクト比(H/S1/2)の平均が0.03より小さいと、多層セラミック基板を作製する通常の作製方法では、貫通導体を形成することが困難となり、上記アスペクト比(H/S1/2)の平均が3.00を超えると、送信帯域通過フィルタおよび受信帯域通過フィルタのストップバンドにおける減衰特性が劣化する。
図8は本発明の送受切換器の他の一実施形態の部分断面図である。本実施形態では、上面接地導体および貫通導体の構成が図6の実施形態とは異なる。該多層セラミック基板40は、図8に示されているように、複数の誘電体層40a−1、40a−2、40a−3、接地導体パターン50、51、貫通導体60t及び隣接セラミックシートに位置する回路用導体を接続するビアホール導体60bを含む積層体からなる。誘電体層は、セラミックとガラスとの混合物からなるセラミックシートである。このようなセラミックシートと回路用導体との積層体は、複数のセラミックグリーンシートに銀ペーストまたは銅ペーストを所望パターンにて付与し、800〜950℃の比較的低い温度で焼成することにより容易に得ることができる。多層セラミック基板40の上面には上面接地導体50が設けられており、この接地導体上に半田バンプ等の導電性接合部材を介して薄膜圧電共振器からなる送信帯域通過フィルタ素子110または受信帯域通過フィルタ素子130が搭載される。更に、前記送信帯域通過フィルタ素子及び受信帯域通過フィルタ素子に形成されたGNDポートと外部受動素子たるインダクタ119および139、または前記上面接地導体50とは半田バンプ等の導電性接続部材を介して接続されている。上面接地導体50は貫通導体60tを介して基板40の下面に設けられた下面接地導体51と接続されている。上面接地導体50の面積(S50)に対する、貫通導体60tの前記基板上面に平行な面の断面積の総和(ST)の割合を3%以上79%以下とすることによって、送信帯域通過フィルタおよび受信帯域通過フィルタのストップバンドにおける減衰特性が良好な(即ちフィルタ特性が良好な)送受切換器を形成することができる。上記面積の割合(ST/S50)が3%より小さいと、送信帯域通過フィルタおよび受信帯域通過フィルタのストップバンドにおける減衰特性が劣化し、上記面積の割合(ST/S50)が79%を超えると、多層セラミック基板を作製する通常の作製方法では、貫通導体を形成することが困難となる。
また、前記基板上面の上面接地導体50から基板下面の下面接地導体51までの貫通導体の距離(即ち、貫通導体の長さ)(H)と断面積(S)の平方根の比であるアスペクト比(H/S1/2)の複数の貫通孔の平均を0.03以上3.00以下、好ましくは0.03以上2.26以下とすることにより、送信帯域通過フィルタおよび受信帯域通過フィルタのストップバンドにおける減衰特性が良好な(即ちフィルタ特性が良好な)送受切換器を形成することができる。上記アスペクト比(H/S1/2)の平均が0.03より小さいと、多層セラミック基板を作製する通常の作製方法では、貫通導体を形成することが困難となり、上記アスペクト比(H/S1/2)の平均が3.00を超えると、送信帯域通過フィルタおよび受信帯域通過フィルタのストップバンドにおける減衰特性が劣化する。
図9は本発明の送受切換器のさらに他の一実施形態の部分断面図である。本実施形態では、上面接地導体、内部接地導体および貫通導体の構成が図7の実施形態とは異なる。該多層セラミック基板40は、図9に示されているように、複数の誘電体層40a−1、40a−2、40a−3、上面接地導体50、下面接地導体51、内部接地導体52、貫通導体60t及び隣接誘電体層に位置する回路用導体を接続するビアホール導体60bを含む積層体からなる。誘電体層は、セラミックとガラスとの混合物からなるセラミックシートである。このようなセラミックシートと回路用導体との積層体は、複数のセラミックグリーンシートに銀ペーストまたは銅ペーストを所望パターンにて付与し、800〜950℃の比較的低い温度で焼成することにより容易に得ることができる。多層セラミック基板40の上面には上面接地導体50が設けられており、この接地導体上に半田バンプ等の導電性接合部材を介して薄膜圧電共振器からなる送信帯域通過フィルタ素子110及び受信帯域通過フィルタ素子130が搭載される。更に、前記送信帯域通過フィルタ素子及び受信帯域通過フィルタ素子に形成されたGNDポートと外部受動素子たるインダクタ119および139、または前記上面接地導体50とは半田バンプ等の導電性接続部材を介して接続されている。
前記上面接地導体50の面積(S50)に対する、前記貫通導体60tの前記基板上面に平行な面の断面積の総和(ST)の割合(ST/S50)を3%以上79%以下とすることによって、送信帯域通過フィルタおよび受信帯域通過フィルタのストップバンドにおける減衰特性が良好な(即ちフィルタ特性が良好な)送受切換器を形成することができる。上記面積の割合(ST/S50)が3%より小さいと、送信帯域通過フィルタおよび受信帯域通過フィルタのストップバンドにおける減衰特性が劣化し、上記面積の割合(ST/S50)が79%を超えると、多層セラミック基板を作製する通常の作製方法では、貫通導体を形成することが困難となる。
また、本実施形態のように、内部接地導体52を有する場合には、貫通導体の長さを、前記基板上面の上面接地導体50から内部接地導体52までの貫通導体の距離(H)として定義し、その際の、貫通導体の長さ(H)と断面積(S)の平方根の比であるアスペクト比(H/S1/2)の複数の貫通孔の平均を0.03以上3.00以下、好ましくは0.03以上2.26以下とすることにより、送信帯域通過フィルタおよび受信帯域通過フィルタのストップバンドにおける減衰特性が良好な(即ちフィルタ特性が良好な)送受切換器を形成することができる。上記アスペクト比(H/S1/2)の平均が0.03より小さいと、多層セラミック基板を作製する通常の作製方法では、貫通導体を形成することが困難となり、上記アスペクト比(H/S1/2)の平均が3.00を超えると、送信帯域通過フィルタおよび受信帯域通過フィルタのストップバンドにおける減衰特性が劣化する。
図6から図9を用いて説明した前記貫通導体60tの本数は適宜決めればよいが、貫通導体の間隔は搭載する送信帯域通過フィルタ、または受信帯域通過フィルタの中心周波数における波長(λtまたはλr)の2分の1以下が好ましく、より好ましくは4分の1以下としておくと良い。例えば、前記基板上面に形成した上面接地導体50が1mm×1mmの形状で、9個の円形貫通導体を形成した場合、貫通導体の最大半径は0.17mm、貫通導体中央の間隔は0.33mmとなる。本発明の送受切換器および帯域通過フィルタが用いられる10GHz以下の帯域においては、前記した貫通導体間隔は波長の4分の1以下となる。上記のように上部接地導体に占める貫通導体の割合を大きくした条件で、前記貫通導体60tの前記基板上面に平行な面の断面積の総和の、前記上面接地導体50の面積に対する割合の計算値は79%であり、多層セラミック基板を作製する通常の方法では、前記割合を79%より大きくすることは困難で実用的でない。更に、図7、図9に示したように、前記内部接地導体52を有する場合には、前記基板上面の上面接地導体50から内部接地導体52までの貫通導体の距離(H)は、使用されるセラミックシートの厚さにより決まり、通常用いられるセラミックシートは0.01mm以上であることから、貫通導体の長さ(H)の最小値は0.01mmとなる。また、このように、貫通導体の長さを実用上最小となるような貫通導体を形成したときの貫通導体の長さ(H)と断面積(S)の平方根との比であるアスペクト比(H/S1/2)の計算値は0.03であり、多層セラミック基板を作製する通常の方法では、前記アスペクト比(H/S1/2)を0.03より小さくすることは困難であり実用的でない。
多層セラミックス基板40の厚さは例えば0.1〜1.5mmであり、セラミックシート(誘電体層)40a−1、40a−2、40a−3の厚さは例えば、0.01〜0.5mmである。尚、セラミックシートは、回路用導体により所望の回路素子を形成するのに必要な数だけ用いれば良い。
多層セラミック基板40において、隣接するセラミックシート(誘電体層)同士の材質は異なっても良いし同一でも良い。隣接するセラミックシート(誘電体層)同士の材質が同一の場合には、これら個々のシートの峻別ができない場合もあるが、そのようなものも本発明でいう多層セラミック基板に包含されるものである。
図6において、多層セラミック基板40内には、図5(a)の位相整合回路が形成されており、更に、インダクタ119、139が形成されている。基板40の上面には、送信帯域通過フィルタ素子110と受信帯域通過フィルタ素子130が搭載されている。これらの送信帯域通過フィルタ素子及び受信帯域通過フィルタ素子を覆うように、カバー部材100aが接合されている。基板40の下面には、ほぼ全体的に下面接地導体51が設けられている。
以上のように、送信ポート102、受信ポート104、アンテナポート106を有する多層セラミック基板40上に送信帯域通過フィルタ素子110及び受信帯域通過フィルタ素子130を搭載し、この多層セラミック基板40を複数の誘電体層、回路用導体、貫通導体60t、隣接する誘電体層の回路用導体を接続するビアホール導体60bを含む積層体からなるものとすることで、位相整合回路150更にはフィルタ特性向上のための外部受動素子たるインダクタ119、139を多層セラミック基板40に作り込むことができる。従って、薄膜圧電共振器からなる帯域通過フィルタの小型であることの特徴を活かして、送受切換器の小型化が可能となる。また、回路用導体として導電性の高いAg、Cuからなるものを用いることができ、Q値の高いキャパシタやインダクタを構成できるので、フィルタ特性を殆ど劣化させない小型の送受切換器を構成することができる。更に、送信帯域通過フィルタ素子110及び受信帯域通過フィルタ素子130を搭載する基板上面に設けられた上面接地導体50と基板下面に設けられた下面接地導体51とを接続する貫通導体60tの基板上面に平行な面の断面積の総和(ST)を接地導体50の面積(S50)に対して3%以上79%以下とすることによって、フィルタ特性が良好な送受切換器を構成することができる。
また、基板上面の上面接地導体50から基板下面の下面接地導体51または基板内部の内部接地導体52のうち、基板上面の上面接地導体50に近接した接地導体までの貫通導体の長さ(H)と基板上面に平行な断面積(S)の平方根との比であるアスペクト比(H/S1/2)の平均を0.03以上3.00以下、好ましくは0.03以上2.26以下とすることによっても、フィルタ特性が良好な送受切換器を構成することができる。即ち、本発明では、前記内部接地導体52が存在しない場合は、貫通導体の長さ(H)を前記上面接地導体50と前記下面接地導体51との距離で表し、前記内部接地導体52が存在するときは、貫通導体の長さ(H)を前記上面接地導体50と内部接地導体52との距離で示し、貫通導体の長さと貫通導体の断面積との比を特定の範囲とすることで、フィルタ特性の良好な送受切換器を提供することができる。
上記の説明は、フィルタを含めた構成の送受切換器に関するものであるが、送受切換器を構成する各フィルタを上記のように多層セラミック基板に形成する場合においても、同様な効果を得ることができる。即ち、本発明の帯域通過フィルタは、第1のポートと第2のポートを有する多層セラミック基板に、前記第1のポートと第2のポートに接続され薄膜圧電共振器で構成される帯域通過フィルタ素子が設けられている帯域通過フィルタであって、前記多層セラミック基板は、複数の誘電体層と、少なくとも前記基板上面に形成された上面接地導体と、基板下面に形成された下面接地導体と、前記誘電体層を貫通して前記上面接地導体と前記下面接地導体とを接続している貫通導体とを有し、前記上面接地導体の面積に対する、前記貫通導体の前記基板上面に平行な面の断面積の総和の割合が3%以上79%以下であることを特徴とする。本発明の帯域通過フィルタの一実施形態は、図6から図9において説明した送受切換器の一部として構成されている通りである。第1のポートと第2のポートは、特に多層セラミック基板の表面に形成されている必要は無く、他の回路への接続されている点として存在すればよい。
図6の一部として形成されている帯域通過フィルタを例に説明する。多層セラミック基板40は、複数の誘電体層40a−1、40a−2、40a−3と、前記基板上面に形成された上面接地導体50と、基板下面に形成された下面接地導体51と、前記誘電体層を貫通して前記上面接地導体50と前記下面接地導体51とを接続している貫通導体60tとを有する。多層セラミック基板40には、他に回路用導体を接続するビアホール導体60bなどが形成されている。本発明の帯域通過フィルタでは、前記上面接地導体50の面積(S50)に対する、前記貫通導体60tの前記基板上面に平行な面の断面積の総和(ST)の割合が3%以上79%以下となっている。上面接地導体50の面積(S50)に対する、前記貫通導体60tの前記基板上面に平行な面の断面積の総和(ST)の割合を3%以上79%以下とすることにより、帯域通過フィルタのストップバンドにおける減衰特性が良好な(即ちフィルタ特性が良好な)帯域通過フィルタを形成することができる。上記面積の割合(ST/S50)が3%より小さいと、帯域通過フィルタのストップバンドにおける減衰特性が劣化し、上記面積の割合(ST/S50)が79%を超えると、多層セラミック基板を作製する通常の作製方法では、貫通導体を形成することが困難となる。
また、本発明の帯域通過フィルタでは、前記基板上面の上面接地導体50から基板下面の下面接地導体51までの貫通導体の距離(即ち、貫通導体の長さ)(H)と断面積(S)の平方根との比であるアスペクト比(H/S1/2)の平均が0.03以上3.00以下、好ましくは0.03以上2.26以下となっている。貫通導体の長さ(H)と断面積(S)の平方根との比であるアスペクト比(H/S1/2)の平均を0.03以上3.00以下、好ましくは0.03以上2.26以下とすることにより、帯域通過フィルタのストップバンドにおける減衰特性が良好な(即ちフィルタ特性が良好な)帯域通過フィルタを形成することができる。上記アスペクト比(H/S1/2)の平均が0.03より小さいと、多層セラミック基板を作製する通常の作製方法では、貫通導体を形成することが困難となり、上記アスペクト比(H/S1/2)の平均が3.00を超えると、帯域通過フィルタのストップバンドにおける減衰特性が劣化する。
また、本実施形態の帯域通過フィルタは、内部接地導体52を有する場合には、貫通導体の長さを、前記基板上面の上面接地導体50から内部接地導体52までの貫通導体の距離(H)として定義される貫通導体の長さ(H)と断面積(S)の平方根との比であるアスペクト比(H/S1/2)の複数の貫通孔の平均が、0.03以上3.00以下、好ましくは0.03以上2.26以下である。貫通導体の長さ(H)と断面積(S)の平方根との比であるアスペクト比(H/S1/2)の平均を0.03以上3.00以下、好ましくは0.03以上2.26以下とすることにより、帯域通過フィルタのストップバンドにおける減衰特性が良好な(即ちフィルタ特性が良好な)帯域通過フィルタを形成することができる。上記アスペクト比(H/S1/2)の平均が0.03より小さいと、多層セラミック基板を作製する通常の作製方法では、貫通導体を形成することが困難となり、上記アスペクト比(H/S1/2)の平均が3.00を超えると、帯域通過フィルタのストップバンドにおける減衰特性が劣化する。
(実施例1)
図6に示す実施形態において基板上面の上面接地導体50から基板下面の下面接地導体51までの貫通導体60tの高さ(H)を0.25mmとし、基板上面に設けられた上面接地導体50の面積(S50)を1mmとし、貫通導体60tを直径(D)0.2mmで9個形成した場合、貫通導体60tの上面に平行な断面積の総和(ST)の、上面接地導体50の面積(S50)に対する割合は28.3%となった。また、基板上面の上面接地導体50から基板下面の下面接地導体51までの貫通導体の距離(H)と貫通孔の断面積(S)の平方根との比であるアスペクト比(H/S1/2)の平均は1.41であった。この場合の送受切換器の周波数特性を図10に示す。送信帯域通過フィルタの受信帯域おける減衰量は40dB以上であり、且つ受信帯域通過フィルタの送信帯域における減衰量は50dB以上である。このようにストップバンドにおけるフィルタ特性は良好である。
(実施例2)
図6に示す実施形態において基板上面の上面接地導体50から基板下面の下面接地導体51までの貫通導体60tの高さ(H)を0.25mmとし、基板上面に設けられた上面接地導体50の面積(S50)を1mmとし、貫通導体60tを直径(D)0.1mmで9個形成した場合、貫通導体60tの上面に平行な断面積の総和(ST)の、上面接地導体50の面積(S50)に対する割合は7.1%となった。また、基板上面の上面接地導体50から基板下面の下面接地導体51までの貫通導体の距離(H)と貫通孔の断面積(S)の平方根との比であるアスペクト比(H/S1/2)の平均は2.82であった。この場合の送受切換器の周波数特性を図11に示す。送信帯域通過フィルタの受信帯域おける減衰量は37dB以上であり、且つ受信帯域通過フィルタの送信帯域における減衰量は47dB以上である。このようにストップバンドにおけるフィルタ特性は良好である。
(比較例1)
図6に示す実施形態において基板上面の上面接地導体50から基板下面の下面接地導体51までの貫通導体60tの高さ(H)を0.25mmとし、基板上面に設けられた接地導体50の面積(S50)を1mmとし、貫通導体60tを直径(D)0.06mmで9個形成した場合、貫通導体60tの上面に平行な断面積の総和(ST)の、上面接地導体50の面積(S50)に対する割合は2.6%となった。また、基板上面の上面接地導体50から基板下面の下面接地導体51までの貫通導体の距離(H)と断面積(S)の平方根との比であるアスペクト比(H/S1/2)の平均が4.70となる。この場合の送受切換器の特性を図12に示す。送信帯域通過フィルタの受信帯域おける減衰量は35dB以上であり、且つ受信帯域通過フィルタの送信帯域における減衰量は41dB以上である。このようにストップバンドにおけるフィルタ特性は前記の実施例に比べ劣化している。
(実施例3)
図7に示す実施形態において基板上面の上面接地導体50から基板内部の内部接地導体52までの貫通導体60tの高さ(H)を0.2mmとし、基板上面に設けられた上面接地導体50の面積(S50)を1mmとし、貫通導体60tを直径(D)0.2mmで9個形成した場合、貫通導体60tの上面に平行な断面積の総和(ST)の、上面接地導体50の面積(S50)に対する割合は28.3%となった。また、基板上面の上面接地導体50から基板内部の内部接地導体52までの貫通導体の距離(H)と貫通孔の断面積(S)の平方根との比であるアスペクト比(H/S1/2)の平均は1.13であった。この場合の送受切換器の周波数特性を図13に示す。送信帯域通過フィルタの受信帯域おける減衰量は40dB以上であり、且つ受信帯域通過フィルタの送信帯域における減衰量は50dB以上である。このようにストップバンドにおけるフィルタ特性は良好である。
(実施例4)
図7に示す実施形態において基板上面の上面接地導体50から基板内部の内部接地導体52までの貫通導体60tの高さ(H)を0.2mmとし、基板上面に設けられた上面接地導体50の面積(S50)を1mmとし、貫通導体60tを直径(D)0.1mmで9個形成した場合、貫通導体60tの上面に平行な断面積の総和(ST)の、上面接地導体50の面積(S50)に対する割合は7.1%となった。また、基板上面の上面接地導体50から基板内部の内部接地導体52までの貫通導体の距離(H)と貫通孔の断面積(S)の平方根との比であるアスペクト比(H/S1/2)の平均は2.26であった。この場合の送受切換器の周波数特性を図14に示す。送信帯域通過フィルタの受信帯域おける減衰量は38dB以上であり、且つ受信帯域通過フィルタの送信帯域における減衰量は49dB以上である。このようにストップバンドにおけるフィルタ特性は良好である。
(比較例2)
図7に示す実施形態において基板上面の上面接地導体50から基板内部の接地導体52までの貫通導体60tの高さ(H)を0.2mmとし、基板上面に設けられた接地導体50の面積(S50)を1mmとし、貫通導体60tを直径(D)0.06mmで9個形成した場合、貫通導体60tの上面に平行な断面積の総和(ST)の、上面接地導体50の面積(S50)に対する割合は2.6%となった。また、基板上面の上面接地導体50から基板内部の内部接地導体52までの貫通導体の距離(H)と断面積(S)の平方根との比であるアスペクト比(H/S1/2)の平均が3.76となる。この場合の送受切換器の特性を図15に示す。送信帯域通過フィルタの受信帯域おける減衰量は34dB以上であり、且つ受信帯域通過フィルタの送信帯域における減衰量は41dB以上である。このようにストップバンドにおけるフィルタ特性は前記の実施例に比べ劣化している。
本発明の送受切換器の回路構成図である。 薄膜圧電共振器の模式的平面図である。 図2のX−X断面図である。 薄膜圧電共振器の模式的断面図である。 位相整合回路の例を示す回路図である。 送受切換器の部分断面図である。 本発明の送受切換器の他の実施形態の部分断面図である。 本発明の送受切換器の他の実施形態の部分断面図である。 本発明の送受切換器の他の実施形態の部分断面図である。 実施例1の送受切換器のフィルタ特性を示す図である。 実施例2の送受切換器のフィルタ特性を示す図である。 比較例1の送受切換器のフィルタ特性を示す図である。 実施例3の送受切換器のフィルタ特性を示す図である。 実施例4の送受切換器のフィルタ特性を示す図である。 比較例2の送受切換器におけるフィルタ特性を示す図である。
符号の説明
10 薄膜圧電共振器
12 圧電層
14 エアーギャップ
16 基板
18、20 薄膜電極層
22 圧電共振器スタック
26、28 電極端子
30 音響インピーダンス変換器
40 多層セラミック基板
40a−1、40a−2、40a−3 誘電体層(セラミックシート)
50 上面接地導体
51 下面接地導体
52 内部接地導体
60t 貫通導体
60b ビアホール導体
100 送受切換器
100a カバー部材
102 送信ポート
104 受信ポート
106 アンテナポート
110 送信帯域通過フィルタ素子
111、113、115 送信帯域通過フィルタの直列共振素子
112、114 送信帯域通過フィルタの分路共振素子
117、118 ノード
119 インダクタ
120 キャパシタ
130 受信帯域通過フィルタ素子
131、133、135 受信帯域通過フィルタの直列共振素子
132、134、136 受信帯域通過フィルタの分路共振素子
137、138 ノード
139 インダクタ
140 キャパシタ
150 位相整合回路

Claims (8)

  1. 送信ポート、受信ポート及び送受共用ポートを有する多層セラミック基板に、前記送信ポートに接続され薄膜圧電共振器で構成される送信帯域通過フィルタ素子と、前記受信ポートに接続され薄膜圧電共振器で構成される受信帯域通過フィルタ素子と、前記送受共用ポートと前記送信帯域通過フィルタ素子と前記受信帯域通過フィルタ素子とに接続されている位相整合回路が設けられている送受切換器であって、
    前記多層セラミック基板は、複数の誘電体層と、少なくとも該誘電体層間に形成された回路用導体と、前記基板上面に形成された上面接地導体と、基板下面に形成された下面接地導体と、前記誘電体層を貫通して前記上面接地導体と前記下面接地導体とを接続している貫通導体とを有し、
    前記位相整合回路は、前記回路用導体により前記多層セラミック基板内部に形成され、前記上面接地導体の面積に対する、前記貫通導体の前記基板上面に平行な面の断面積の総和の割合が3%以上79%以下であることを特徴とする送受切換器。
  2. 送信ポート、受信ポート及び送受共用ポートを有する多層セラミック基板に、前記送信ポートに接続され薄膜圧電共振器で構成される送信帯域通過フィルタ素子と、前記受信ポートに接続され薄膜圧電共振器で構成される受信帯域通過フィルタ素子と、前記送受共用ポートと前記送信帯域通過フィルタ素子と前記受信帯域通過フィルタ素子とに接続されている位相整合回路が設けられている送受切換器であって、
    前記多層セラミック基板は、複数の誘電体層と、少なくとも該誘電体層間に形成された回路用導体と、前記基板上面に形成された上面接地導体と、基板下面に形成された下面接地導体と、前記誘電体層を貫通して前記上面接地導体と前記下面接地導体とを接続している貫通導体とを有し、
    前記位相整合回路は、前記回路用導体により前記多層セラミック基板内部に形成され、
    前記貫通導体の長さと前記貫通導体の前記基板上面に平行な断面積の平方根との比の平均が0.03以上3.00以下であることを特徴とする送受切換器。
  3. 前記上面接地導体と前記下面接地導体の間の基板内部に前記貫通導体が通過するように形成された内部接地導体を有し、前記上面接地導体と前記内部接地導体との距離として表される貫通導体の長さと前記貫通導体の前記基板上面に平行な断面積の平方根との比の平均が0.03以上3.00以下であることを特徴とする請求項2記載の送受切換器。
  4. 前記多層セラミック基板は、800〜950℃で焼成可能なセラミックとガラスとの混合物からなる誘電体層と、銀または銅の導体からなるLTCC基板であることを特徴とする請求項1または2記載の送受切換器。
  5. 第1のポートと第2のポートを有する多層セラミック基板に、前記第1のポートと第2のポートに接続され薄膜圧電共振器で構成される帯域通過フィルタ素子が設けられている帯域通過フィルタであって、
    前記多層セラミック基板は、複数の誘電体層と、少なくとも前記基板上面に形成された上面接地導体と、基板下面に形成された下面接地導体と、前記誘電体層を貫通して前記上面接地導体と前記下面接地導体とを接続している貫通導体とを有し、
    前記上面接地導体の面積に対する、前記貫通導体の前記基板上面に平行な面の断面積の総和の割合が3%以上79%以下であることを特徴とする帯域通過フィルタ。
  6. 第1のポートと第2のポートを有する多層セラミック基板に、前記第1のポートと第2のポートに接続され薄膜圧電共振器で構成される帯域通過フィルタ素子が設けられている帯域通過フィルタであって、
    前記多層セラミック基板は、複数の誘電体層と、前記基板上面に形成された上面接地導体と、基板下面に形成された下面接地導体と、前記誘電体層を貫通して前記上面接地導体と前記下面接地導体とを接続している貫通導体とを有し、
    前記貫通導体の長さと前記貫通導体の前記基板上面に平行な断面積の平方根との比の平均が0.03以上3.00以下であることを特徴とする帯域通過フィルタ。
  7. 前記上面接地導体と前記下面接地導体の間の基板内部に前記貫通導体が通過するように形成された内部接地導体を有し、前記上面接地導体と前記内部接地導体との距離として表される貫通導体の長さと前記貫通導体の前記基板上面に平行な断面積の平方根との比の平均が0.03以上3.00以下であることを特徴とする請求項5記載の帯域通過フィルタ。
  8. 前記多層セラミック基板は、800〜950℃で焼成可能なセラミックとガラスとの混合物からなる誘電体層と、銀または銅の導体からなるLTCC基板であることを特徴とする請求項5または6記載の帯域通過フィルタ。
JP2004028946A 2004-02-05 2004-02-05 薄膜圧電共振器を用いたフィルタ及び送受切換器 Pending JP2005223572A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004028946A JP2005223572A (ja) 2004-02-05 2004-02-05 薄膜圧電共振器を用いたフィルタ及び送受切換器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004028946A JP2005223572A (ja) 2004-02-05 2004-02-05 薄膜圧電共振器を用いたフィルタ及び送受切換器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005223572A true JP2005223572A (ja) 2005-08-18

Family

ID=34998878

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004028946A Pending JP2005223572A (ja) 2004-02-05 2004-02-05 薄膜圧電共振器を用いたフィルタ及び送受切換器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005223572A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007142560A (ja) * 2005-11-15 2007-06-07 Fujitsu Media Device Kk 分波器

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007142560A (ja) * 2005-11-15 2007-06-07 Fujitsu Media Device Kk 分波器
JP4585431B2 (ja) * 2005-11-15 2010-11-24 富士通メディアデバイス株式会社 分波器
US7941103B2 (en) 2005-11-15 2011-05-10 Taiyo Yuden Co., Ltd. Duplexer

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6885260B2 (en) Filter using film bulk acoustic resonator and transmission/reception switch
US6927649B2 (en) Component working with acoustic waves and having a matching network
US7498899B2 (en) Duplexer with filters including film bulk acoustic resonators
JP4778228B2 (ja) 多層基板を備えた電子部品
US6404302B1 (en) Surface acoustic wave filter utilizing a transmission line with phase characteristics that increase filter out of band attenuation
JP4316557B2 (ja) モノリシックデュプレクサ、及びその製造方法
JP4400853B2 (ja) ローパスフィルタ内蔵配線基板
US9614494B2 (en) Reactance filter comprising acoustic waves resonators
JP2003198325A (ja) 分波器、通信装置
JPH0818393A (ja) 分波器パッケージ
JP2005333644A (ja) インダクタが内蔵されたフィルタ、デュプレクサおよびその製造方法
JP4000072B2 (ja) ローパスフィルタ内蔵配線基板
JP2006129445A (ja) 分波器
JP3937302B2 (ja) 薄膜圧電共振器を用いたフィルタ及び送受切換器
JP2003124769A (ja) Lcフィルタ回路、積層型lcフィルタ、マルチプレクサおよび無線通信装置
KR100649497B1 (ko) 불평형-평형 입출력 구조의 fbar필터
JP5041285B2 (ja) 高周波部品
JP5630697B2 (ja) 電子部品
KR20050035904A (ko) 공통접지 인덕터를 구비한 래더형 벌크탄성파 필터
JP2002344349A (ja) 薄膜圧電共振器を用いた送受切換器
US9876479B2 (en) Filter
KR101393771B1 (ko) 프론트 앤드 모듈 및 그 제조 방법
JP2005223572A (ja) 薄膜圧電共振器を用いたフィルタ及び送受切換器
JP4000081B2 (ja) ダイプレクサ内蔵配線基板
JP4114106B2 (ja) 複合スイッチ回路及び複合スイッチ回路部品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060130

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081211

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090106

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090302

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090707

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090902

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20091124