JP2005221654A - 色要素付き基板、色要素付き基板の製造方法および電子機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の色要素付き基板1Aは、支持基板12上にフィルタ層111Fが形成された基板である。この色要素付き基板1Aにおいて、フィルタ層111Fは、支持基板12上に設けられたバンク16で画成された画素領域18内に複数の液滴111Rとして付与された色要素形成用の液状材料111を固化または硬化させてなるものであり、バンク16は、画素領域18に臨む部分の少なくとも一部が平面視で波形をなしている。
【選択図】図3
Description
また、光を照射した際、前記不足箇所が白く見えてしまい、カラーフィルタ基板の品質が下がる。
本発明の色要素付き基板は、基板上に色要素が形成された色要素付き基板であって、
前記色要素は、基板上に設けられたバンクで画成された画素領域内に複数の液滴として付与された色要素形成用の液状材料を固化または硬化させてなるものであり、
前記バンクは、前記画素領域に臨む部分の少なくとも一部が平面視で波形をなしていることを特徴とする。
これにより、画素領域内に付与された液状材料は、その縁部が波形をなしつつ、画素領域内を広がってバンクに向うため、バンクに確実に到達することができ、すなわち、画素領域内の全域に余すところなく(確実に)広がることができ、よって、色要素が画素領域内の全域に渡り形成される。
前記バンクは、前記画素領域を囲む四辺のうちの少なくとも1組の対向する辺同士における前記画素領域に臨む部分が平面視で波形をなしていることが好ましい。
これにより、上記効果がより顕著に発揮される。
本発明の色要素付き基板では、前記バンクの前記画素領域に臨む部分の形状は、前記液滴が付与された各位置に前記液滴が着弾してなるドットの外径とほぼ同じかまたは一回り小さい外径の円を置いたと仮定した場合にこれらの複数の円が合わさってなる図形の外周部分の形状に近似していることが好ましい。
これにより、液状材料が画素領域内の全域により確実に広がることができる。
これにより、液状材料が画素領域内の全域により確実に広がることができる。
前記基板上に前記バンクを形成するバンク形成工程と、
前記画素領域に向けて前記液状材料の複数の液滴を吐出し、着弾させる液滴着弾工程と、
前記液滴着弾工程で付与した液状材料を固化または硬化させて色要素を形成する色要素形成工程とを備えることを特徴とする。
これにより、高品質な色要素付き基板を効率よく製造することができる。
これにより、液状材料が画素領域内の全域により確実に広がることができる。
本発明の色要素付き基板の製造方法では、前記液滴着弾工程では、前記着弾した少なくとも隣り合う液滴同士がつながるように広がり、前記広がった液滴が前記バンクに沿うように複数の前記液滴を着弾させることが好ましい。
これにより、液状材料が画素領域内の全域により確実に広がることができる。
本発明の電子機器は、本発明の色要素付き基板を備えることを特徴とする。
これにより、電子機器の製造を効率良く迅速に行うことができ、低コストかつ高品質な電子機器を提供することができる。
図1は、液滴吐出装置の斜視図、図2は、図1に示す液滴吐出装置における液滴吐出手段をステージ側から観察した図、図3は、図1に示す液滴吐出装置における液滴吐出ヘッドと色要素付き基板(第1実施形態)との位置関係を説明する図である。
上述のように、液滴吐出手段103は、第1位置制御装置104によってX軸方向に移動させられる。一方、ステージ106は、第2位置制御装置108によってY軸方向に移動させられる。つまり、第1位置制御装置104および第2位置制御装置108によって、ステージ106に対する液滴吐出ヘッド114の相対位置が変わる。
制御手段112は、液状材料111を後述するノズル118から液滴111Rとして吐出すべき相対位置を表す吐出データを外部情報処理装置から受け取るように構成されている。
本実施形態では、液滴吐出ヘッド114における複数のノズル118は、ともにX軸方向に延びるノズル列116Aと、ノズル列116Bとをなす。ノズル列116Aと、ノズル列116Bとは、間隔を空けて並行に配置されている。そして、ノズル列116Aおよびノズル列116Bのそれぞれにおいて、ノズルピッチLNPが一定(例えば、ノズルピッチHXPが70μmのとき、140μm)となるように複数のノズル118がX軸方向に一列に並んでいる。
次に、本発明の色要素付き基板、色要素付き基板の製造方法および電子機器を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
本発明の色要素付き基板1Aは、光透過性を有する支持基板(基板)12上に複数配置されたフィルタ層111F(色要素)が形成された色要素付き基板である(図2参照)。
各フィルタ層111Fは、支持基板12上に設けられたバンク16で画成された画素領域18内に複数の液滴111Rとして付与された液状材料111を固化または硬化させてなるものである。なお、液状材料111を固化または硬化させる方法については、後述する色要素付き基板の製造方法で述べる。
この画素領域18を画成するバンク16において、画素領域18を囲む4つの辺161、162、163、164のうちの1組の対向する辺161、163同士は、それぞれ、画素領域18に臨む部分(図3中、[A]で指示する部分)が平面視で波形をなしている。
このような構成により、画素領域18に、前述したように付与された7つの液滴111R(液状材料111)は、バンク16に確実に到達することができる、すなわち、画素領域18内の全域に確実に広がることができる。
このような色要素付き基板1Aは、本発明の色要素付き基板の製造方法によって製造される。
次に、本発明の色要素付き基板の製造方法について説明する。なお、ここでの方法は、色要素付き基板1Aとしてカラーフィルタ基板を得る方法とする。
図5は、図1に示す液滴吐出装置における液滴吐出ヘッドから吐出した液滴が基板上に着弾したときを示す側面図、図6および図7は、それぞれ、色要素付き基板を製造する工程を順を追って説明するための図である。
バンク16の画素領域18に臨む部分の形状(画素領域18の形状(平面視))は、前述したような形状をなしている。この形状は、例えば、以下のように求める(決定する)ことができる。
まず、図5に示すように、液滴吐出装置100を用いて、支持基板12上にの体積V(例えば、10[pL])の1つの液滴111Rを付与する(着弾させる)。
また、辺161(辺163)は、その湾曲した箇所の曲率が円90(直径がD)の曲率とほぼ同等であり、波のピッチ(波長)WXPがノズルピッチHXPとほぼ同等であるような形状となる。また、このときの波のピッチWXPの個数は、付与する液滴111Rの個数が前述したように7つであるため、6つである(図3参照)。
以上のような方法により、バンク16(画素領域18)の形状を決定する。
まず、スパッタ法または蒸着法によって、支持基板12上に金属薄膜を形成する。その後、フォトリソグラフィー工程によってこの金属薄膜から格子状のブラックマトリクス14を形成する。ブラックマトリクス14の材料の例は、金属クロムや酸化クロムである。なお、支持基板12は、可視光に対して光透過性を有する基板、例えばガラス基板である。続いて、支持基板12およびブラックマトリクス14を覆うように、ネガ型の感光性樹脂組成物からなるレジスト層を塗布する。そして、そのレジスト層の上にマトリクスパターン形状に形成されたマスクフィルムを密着させながら、このレジスト層を露光する。ここで、マスクフィルムにおける画素領域18に対応する箇所(レジスト層の未露光部分)には、前述した波形等が形成されている。その後、レジスト層の未露光部分をシャワー等による洗浄処理で取り除くことで、バンク16が得られる。すなわち、前述した形状(波形)の画素領域18を得ることができる。
次に、大気圧下の酸素プラズマ処理によってバンク16が形成された支持基板12を新液化する。
次に、図6(b)に示すように、液滴吐出装置100を用いて、液滴吐出ヘッド114(ノズル118)から画素領域18に向けて7つ(図3参照)の液滴111R(液状材料111)を吐出し、画素領域18内に着弾させる(付与する)。なお、このときの液滴111Rは、例えば、赤色のフィルタ層111FRを形成するものとする。
また、液滴吐出装置100は、着弾した各液滴111Rの中心がそれぞれの円90の中心とほぼ一致するように液滴111Rを吐出する。
また、液滴吐出装置100は、画素領域18内に着弾した少なくとも隣り合う液滴111R同士がつながるように広がり、その広がった液滴111Rがバンク16に沿うように7つの液滴111Rを着弾させる。
これにより、前述の効果を得ることができる。
前記液滴着弾工程で付与した液状材料111が画素領域18内の全域に渡って広がった後、乾燥装置(図示せず)の作動により、画素領域18内の液状材料111を乾燥させる。この乾燥により、液状材料111を固化(硬化)させて、フィルタ層111FRを形成する(図6(c)参照)。
次に、前記液滴着弾工程と前記フィルタ層形成工程とをほぼ同様に繰り返して、緑色のフィルタ層111FG、青色のフィルタ層111FBを形成する(図7(d)参照)。次いで、フィルタ層111FR,111FG、111FBが形成された基板をオーブン(図示せず)内で加熱し、その後、前記オーブン内から取り出す。
次に、液滴吐出装置100は、フィルタ層111FR、111FG、111FB、およびバンク16を覆って保護膜20が形成されるように、液状の保護膜材料を吐出する。フィルタ層111FR、111FG、111FB、およびバンク16を覆う保護膜20が形成された後に、再度前記オーブン内で保護膜20を完全に乾燥させる。
次に、硬化装置(図示せず)が保護膜20を加熱して完全に硬化する(図7(e)参照)。
次に、図7(f)に示すように、保護膜20上にITO回路19を装着(設置)して、色要素付き基板(カラーフィルタ基板)1Aが形成(製造)される。
なお、波形を形成する目的は、液滴111Rの着弾位置を決めるのに限定されず、例えば、バンク16における画素領域18に臨む面がフィルタ層111F(液状材料111)に接触する面積を大きくする等であってもよい。
図4は、本発明の色要素付き基板の第2実施形態を示す図である。
以下、これらの図を参照して本発明の色要素付き基板の第2実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、画素領域の形状が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図4に示す波形は、以下に説明する図形の外周部分の形状に近似している。
この図形とは、X軸方向に16個(隣り合う液滴111Rの間隔は、ノズルピッチHXPと同等)、Y軸方向に4個(隣り合う液滴111Rの間隔は、液滴吐出装置100における液滴111Rの吐出間隔(描画間隔)と同等)のマトリクス状に配置された液滴111Rが付与された各位置に、液滴111Rが着弾してなるドット111Sの外径より一回り小さい外径の円90Aを置いたと仮定した場合に、これらの複数の円90Aが合わさってなる図形である(図4参照)。
このような構成により、前述と同様の効果を得ることができる。
なお、円90Aの外径は、ドット111Sの外径よりも5〜30%小さいのが好ましく、10〜20%小さいのがより好ましい。
これにより、液状材料111が画素領域18A内の全域により確実に広がることができる。
図8は、本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。
この図において、パーソナルコンピュータ1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。
図9は、本発明の電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。
この図において、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206とともに、画像表示装置1000を表示部に備えている。
ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、ディジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
ケースの内部には、回路基板1308が設置されている。この回路基板1308は、撮像信号を格納(記憶)し得るメモリが設置されている。
撮影者が表示部に表示された被写体像を確認し、シャッタボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、回路基板1308のメモリに転送・格納される。
また、バンクにおける画素領域に臨む部分の形状は、各実施形態で述べた形状であるのに限定されず、例えば、サインカーブ、突起、微細なアール等の波形であってもよい。
Claims (8)
- 基板上に色要素が形成された色要素付き基板であって、
前記色要素は、基板上に設けられたバンクで画成された画素領域内に複数の液滴として付与された色要素形成用の液状材料を固化または硬化させてなるものであり、
前記バンクは、前記画素領域に臨む部分の少なくとも一部が平面視で波形をなしていることを特徴とする色要素付き基板。 - 前記画素領域は、平面視でほぼ四角形をなし、
前記バンクは、前記画素領域を囲む四辺のうちの少なくとも1組の対向する辺同士における前記画素領域に臨む部分が平面視で波形をなしている請求項1に記載の色要素付き基板。 - 前記バンクの前記画素領域に臨む部分の形状は、前記液滴が付与された各位置に前記液滴が着弾してなるドットの外径とほぼ同じかまたは一回り小さい外径の円を置いたと仮定した場合にこれらの複数の円が合わさってなる図形の外周部分の形状に近似している請求項1または2に記載の色要素付き基板。
- 前記バンクの前記画素領域に臨む部分の形状は、前記液滴が付与された各位置に前記液滴が着弾してなるドットの外径より5〜30%小さい外径の円を置いたと仮定した場合にこれらの複数の円が合わさってなる図形の外周部分の形状に近似している請求項1または2に記載の色要素付き基板。
- 請求項1ないし4のいずれかに記載の色要素付き基板を製造する方法であって、
前記基板上に前記バンクを形成するバンク形成工程と、
前記画素領域に向けて前記液状材料の複数の液滴を吐出し、着弾させる液滴着弾工程と、
前記液滴着弾工程で付与した液状材料を固化または硬化させて色要素を形成する色要素形成工程とを備えることを特徴とする色要素付き基板の製造方法。 - 前記液滴着弾工程では、前記着弾した隣り合う液滴の間隔が前記波形における波の間隔とほぼ等しくなるように前記液滴を吐出する請求項5に記載の色要素付き基板の製造方法。
- 前記液滴着弾工程では、前記着弾した少なくとも隣り合う液滴同士がつながるように広がり、前記広がった液滴が前記バンクに沿うように複数の前記液滴を着弾させる請求項5または6に記載の色要素付き基板の製造方法。
- 請求項1ないし4のいずれかに記載の色要素付き基板を備えることを特徴とする電子機器。
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