JP2005221485A - 試料収納具 - Google Patents

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Satoshi Tominaga
聡 富永
Akihiro Nomata
明弘 野俣
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

【課題】 本発明は、血液、尿、便、水質などの検査において少量の試料を円滑に収納す
ることができる試料収納具を提供する。
【解決手段】 本発明の試料収納具Aは、試料を収納可能な有底筒状の収納容器1と、こ
の収納容器1の開口部内に着脱自在に挿入、固定される漏斗体2と、この漏斗体2の開口
部に着脱自在に装着される蓋体3とからなるので、漏斗体2内に残留した試料を遠心分離
操作による遠心力によって強制的に収納容器1内に落下、収納することができ、漏斗体2
内に試料を残留させることなく試料の殆どを収納容器1内に確実に収納することができる

【選択図】 図1

Description

本発明は、血液、尿、便、水質などの検査において採取される少量の試料を収納するた
めの試料収納具に関する。
従来から血液の検査において少量の血液を採取して検査を行なうような場合には、指先
、腕或いは耳たぶをランセット(穿刺針)で突き刺し、少量の血液を採取して試料収納容
器内に収容している。このような試料収納容器としては、特許文献1に示したように、上
端開口部が徐々に拡径した状態に形成された有底筒状の試料収納容器が提案されている。
そして、上記試料収納容器は、その内底面から上端開口部に達する一本の血液の案内棒
を立設し、この案内棒に血液を伝わせて試料収納容器内に血液を円滑に収納させるように
構成している。
しかしながら、上記試料収納容器は、比較的小径に形成されていることから、少量の血
液を案内棒に正確に伝わせることが非常に難しく、血液が試料収納容器の上端開口部や内
壁面に付着してしまうことが多い。
そして、血液は乾燥性を有することから、試料収納容器の上端開口部や内壁面に付着し
た血液は、その後の遠心分離作業によっても試料収納容器の底部側に落下することはなく
、試料収納容器の上端開口部や内壁面に付着した状態を維持し、検査対象となる血液量が
少なくなってしまうという問題点の他に、試料収納容器の内壁面に付着したままの血液は
、その成分中の血球が乾燥によって破壊されて検査結果に影響を及ぼすことがあるといっ
た問題点があった。
又、試料収納容器の上端開口部や内壁面に付着した血液を不織布を用いて拭き取ること
も考えられるが、不織布の構成繊維が試料収納容器内に混入し検査結果に影響を与える可
能性があることからできるだけ回避することが望まれる。
実用新案登録第3073294号公報
本発明は、血液、尿、便、水質などの検査において少量の試料、詳細には、1〜500
マイクロリットル程度の量の試料を円滑に収納することができる試料収納具を提供する。
請求項1に記載の試料収納具は、試料を収納可能な有底筒状の収納容器と、この収納容
器の開口部内に着脱自在に挿入、固定される漏斗体と、この漏斗体の開口部に着脱自在に
装着される蓋体とからなることを特徴とする。
そして、請求項2に記載の試料収納具は、請求項1に記載の試料収納具において、漏斗
体の外周面と収納容器の内周面との対向面間に形成された通気用隙間を通じて収納容器内
を外部に連通させていることを特徴とする。
更に、請求項3に記載の試料収納具は、請求項2に記載の試料収納具において、漏斗体
の外周面に切削部を形成し、この切削部と収納容器の内周面との対向面間に通気用隙間を
形成していることを特徴とする。
又、請求項4に記載の試料収納具は、請求項1に記載の試料収納具において、漏斗体の
外周面に突条片をその長さ方向が漏斗体の軸芯方向に向けられた状態で複数個、周方向に
所定間隔毎に突設してあり、これらの突条片の外端面と収納容器の内周面との摩擦力によ
って漏斗体と収納容器とを着脱自在に挿入、固定させていることを特徴とする。
そして、請求項5に記載の試料収納具は、請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の
試料収納具において、収納容器内に収納される試料の粘度が4Pa・s以上であると共に
、収納容器の内周面を撥水性被膜で被覆していることを特徴とする。
最後に、請求項6に記載の試料収納具は、請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の
試料収納具において、収納容器内に収納される試料の粘度が4Pa・s以上であると共に
、収納容器をプロピレン単独重合体又はプロピレンと他のオレフィンとのランダム共重合
体から形成していることを特徴とする。
本発明の試料収納具は、試料を収納可能な有底筒状の収納容器と、この収納容器の開口
部内に着脱自在に挿入、固定される漏斗体と、この漏斗体の開口部に着脱自在に装着され
る蓋体とからなることを特徴とするので、漏斗体を通じて収納容器内に試料を収納した上
で漏斗体の開口部を蓋体によって閉止して収納容器内に不純物が混入しないようにした後
、収納容器に漏斗体を装着した状態のままで遠心分離操作を行なうことができ、漏斗体内
に残留した試料を遠心分離操作による遠心力によって強制的に収納容器内に落下、収納す
ることができ、よって、漏斗体内に試料を残留させることなく試料の殆どを収納容器内に
確実に収納することができる。
更に、本発明の試料収納具は、漏斗体の開口部に着脱自在に装着させる蓋体を有するの
で、試料収納具を遠心分離機を用いて遠心分離操作を行なう際にも、漏斗体の開口部を蓋
体によって開閉自在に閉止することができ、漏斗体内に残留した試料が外部に飛び出て遠
心分離機を汚染するといったことはない。
そして、漏斗体の外周面と収納容器の内周面との対向面間に形成された通気用隙間を通
じて収納容器内を外部に連通させている場合には、試料が粘性の高い血液のような場合で
あっても、収納容器内の空気を通気用隙間を通じて押出しながら、漏斗体を通じて試料を
収納容器内に円滑に収納することができる。
更に、漏斗体の外周面に切削部を形成し、この切削部と収納容器の内周面との対向面間
に通気用隙間を形成している場合には、収納容器内を通気用隙間を通じて確実に連通させ
ることができ、漏斗体を通じて試料を収納容器内に更に円滑に収納することができる。
又、漏斗体の外周面に突条片をその長さ方向が漏斗体の軸芯方向に向けられた状態で複
数個、周方向に所定間隔毎に突設してあり、これらの突条片の外端面と収納容器の内周面
との摩擦力によって漏斗体と収納容器とを着脱自在に挿入、固定させている場合には、漏
斗体を収納容器内の略中心部に配設し、漏斗体を通じて試料を収納容器内にその内周面に
付着させることなく確実に収納することができる。
そして、収納容器の内周面を撥水性被膜で被覆している場合や、収納容器をプロピレン
単独重合体又はプロピレンと他のオレフィンとのランダム共重合体から形成している場合
には、試料が4Pa・s以上という比較的高い粘度を有するものであって、試料を収納容
器内に収納する途上において、収納容器の内周面に試料が不測に付着したような時にあっ
ても、収納容器の内周面に付着した試料は下方に向かって円滑に流動し或いはその後に行
なわれる遠心分離操作によって円滑に下方に向かって流動して、試料を収納容器内の底部
に円滑に且つ確実に収納することができる。
本発明の試料収納具の一例を図面を参照しつつ説明する。試料収納具Aの収納容器1は
、図1及び図2に示したように、平面円形状の底面部11とこの底面部11の外周縁から上方
に向かって延設され且つ上下方向の全長に亘って略同一の内径を有する円筒状の周壁部12
とからなり、この周壁部12の上端は、その内径が僅かに拡径した状態に形成されている。
そして、収納容器1の上端縁には外方に向かって一定幅でもって鍔部12a が水平方向に突
設されている。なお、上記収納容器1の上端開口部14の直径は、5.3〜6.0mmに形
成されることが好ましい。
又、試料収納具Aの漏斗体2は、図1及び図2に示したように、試料を供給するための
断面円環状の供給部21と、この供給部21の下端から下方に向かって連設され且つ収納容器
1内に挿脱自在に挿入される略逆截頭円柱状の挿入部22とからなり、上記供給部21の上端
開口部には、この開口部を水密的に開閉自在に閉止する蓋体3が着脱自在に装着されてい
る。この蓋体3は、上記供給部21の上端開口部内に嵌脱自在に嵌合される有底短筒状の嵌
合部31と、この嵌合部31の上端開口短縁から外方に向かって水平に突設され且つ上記供給
部21の上端開口端面に受止される鍔部32とからなる。
上記漏斗体2の供給部21の下端部は、下方に向かって徐々に縮径する縮径部21a とこの
縮径部21a の下端から下方に向かって連続する小径部21b とに形成されており、この小径
部21b の下端水平面を収納容器1の鍔部12a の上面に受止させるように構成している。
そして、上記挿入部22は、その上半部をその外径が収納容器1の内径に略合致し且つ収
納容器1内に挿入する際に収納容器1の周壁部12内面に全面的或いは部分的に摺接する円
柱状のガイド部22a に形成していると共に、その下半部を上端から下端に向かって徐々に
縮径させて下端開口部から試料を注出させる注出部22b に形成している。なお、上記ガイ
ド部22a の上端部と上記収納容器1の上端開口部の内周面との間の圧接摩擦力によって、
上記漏斗体2をその挿入部22が上記収納容器1内に挿入した状態で固定させるように構成
している。
更に、図1乃至図3に示したように、上記漏斗体2における挿入部22のガイド部22a の
外周面及び供給部21の小径部21b の外周面には、上記ガイド部22a の下端から小径部21b
にかけて上下方向に延びる所定幅を有する一対の切欠き部22c 、22c が、ガイド部22a の
径方向の相対する部分に形成されている。なお、切欠き部は、二つ以上であってもよい。
そして、上記漏斗体2の挿入部22を上記収納容器1内に挿脱自在に挿入した状態におい
て、上記漏斗体2の挿入部22の切欠き部22c 、22c とこれに対向する収納容器1の周壁部
12内面との間に形成された通気用隙間4、4を通じて収納容器1内を外部に連通(通気)
させるように構成している。
次に、上記試料収納具Aの使用要領について説明する。なお、以下においては、試料と
して血液を収納する際の要領について説明する。先ず、上記収納容器1内にその上端開口
部を通じて上記漏斗体2の挿入部22を挿入し、この挿入部22のガイド部22a の上端部を収
納容器1の上端開口部内に挿脱自在に弾性的に嵌め込み、挿入部22のガイド部22a と収納
容器1の上端開口部との間の圧接摩擦力によって、漏斗体2をその挿入部22が収納容器1
内に挿脱自在に挿入された状態に固定した上で、収納容器1を垂直に起立した状態とする
。この状態においては、漏斗体2の挿入部22の下端開口部は、収納容器1内の底部に臨ん
だ状態となっている。なお、漏斗体2の供給部21の上端開口部は、蓋体3を装着すること
なく開放した状態としておく。
続いて、指、腕或いは耳たぶをランセット(穿刺針)で突き刺し、皮膚上に出てきた血
液を漏斗体2の供給部21内にその上端開口部を通じて滴下する。すると、漏斗体2内に滴
下された血液は、漏斗体2の供給部21から挿入部22内に流入し、挿入部22の注出部22b の
下端開口部から収納容器1内に滴下、収納される。
ここで、漏斗体2に滴下された液体が粘性の低いものである場合には、液体は挿入部22
の注出部22b の下端開口部内に滞留することなく、収納容器1内の空気を注出部22b の下
端開口部を通じて外部に押出しながら収納容器1内に滴下、収納される。
一方、血液は、個人差はあるものの比較的粘性が高く、しかも、漏斗体2の挿入部22に
おける注出部22b の下端開口径が小さいことも相まって、血液がその表面張力によって漏
斗体2の注出部22b の下端開口部内に滞留して該下端開口部内を全面的に閉止してしまう
ことがある。このような場合にあっても、収納容器1内は、上記漏斗体2の挿入部22の切
欠き部22c とこれに対向する収納容器1の周壁部12内面との間に形成された通気用隙間4
を通じて外部と連通し、通気した状態とされていることから、血液は、収納容器1内の空
気を通気用隙間4を通じて円滑に押出しながら収納容器1の周壁部12の内周面に付着する
ことなく収納容器1内の底部に滴下し、収納容器1内に収納される。
更に、漏斗体2の挿入部22が収納容器1内に挿入された状態においては、漏斗体2の注
出部22b は、漏斗体2の挿入部22のガイド部22a がその全周に亘って収納容器1の周壁部
12内面に当接することによって、収納容器1内において偏芯することなく、収納容器1に
おける径方向の略中心部に配設されると共に、漏斗体2の注出部22b の外周面は平滑面と
されて、注出部22b の外周面とこれに対向する収納容器1の周壁部12の内面との間には充
分な隙間が形成されており、漏斗体2の注出部22b の下端開口部から注出された血液は収
納容器1の周壁部12の内周面に付着することは殆どない。
特に、収納容器1内に血液を収納する場合には、通常、収納容器1の周壁部12の内周面
には血液の凝固促進剤が塗布されており、この凝固促進剤に血液が接触したまま時間が経
過すると、血液は更に粘性の高い液状に変化し、後述する遠心分離操作を行なっても収納
容器1の周壁部12の内周面に付着した血液は下方に移動することなくそのままの状態を維
持し乾燥する。
このように血液が収納容器1の周壁部12の内周面に付着した状態のまま乾燥すると、そ
の成分中の血球が破壊し、その後の検査に悪影響を及ぼす虞れがある。従って、本発明の
試料収納具Aのように、血液を収納容器1内にその周壁部12の内周面に付着させることな
く収納容器1内の底部に収納できることは極めて有用である。
万一、漏斗体2の注出口部22の下端開口部から注出された血液が収納容器1の周壁部12
の内周面に誤って付着した場合を想定して、収納容器1の周壁部12の内周面を撥水性被膜
で被覆したり、或いは、収納容器1自体を親水性の低い合成樹脂で形成しておくとよい。
上記撥水性被膜を構成する樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、フッ
素樹脂、シリコーン樹脂などが挙げられる。又、親水性の低い合成樹脂としては、例えば
、プロピレン単独重合体、プロピレンと他のオレフィンとのランダム共重合体などが挙げ
られる。なお、プロピレンと共重合されるオレフィンとしては、例えば、エチレン、1−
ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−
ノネン、1−デセン等のα−オレフィン等が挙げられる。
そして、漏斗体2を通じて収納容器1内に血液を収納し終わった後は、漏斗体2を収納
容器1に装着した状態のまま、漏斗体2の供給部21の上端開口部を蓋体3で気密的に開閉
自在に閉止する。しかる後、試料収納具Aを遠心分離機に配設して遠心分離操作を行い、
収納容器1内の底部に収納された分離剤によって血液を血清と血球とに分離した上で、漏
斗体2を収納容器1から取り外して収納容器1の上端開口部を別途用意した蓋体(図示せ
ず)によって開閉自在に閉止して保管或いは所定場所まで輸送する。
このように、漏斗体2を収納容器1に装着した状態で遠心分離機によって遠心分離操作
を行なうことから、たとえ漏斗体2内部に血液が残留していたとしても、遠心分離操作に
よって、漏斗体2内に残留した血液を収納容器1内に略完全に落下、収納させることがで
きる。
従って、漏斗体2には殆ど血液が存在しておらず、しかも、漏斗体2を収納容器1内か
ら引き抜くに際しても、漏斗体2の挿入部22のガイド部22a がその一部或いは全周を収納
容器1の周壁部12内面に摺接させられた状態となり、漏斗体2の挿入部22は、収納容器1
内において該収納容器1の径方向に妄動することなく収納容器1内から収納容器1の長さ
方向に引き抜かれ、よって、漏斗体2に残留した血液が収納容器1の周壁部12内面に付着
するといったことはない。
なお、遠心分離機による遠心分離操作によって、 漏斗体2から落下した血液が収納容
器1の周壁部12の内面に付着することがあるが、このような場合にあっても、遠心分離操
作中は、血液に収納容器1の底部方向に遠心力が加わっていることから、収納容器1の周
壁部12に付着した血液は、周壁部12を伝って収納容器1の底部方向に直ちに変位して収納
容器1の底部内に収納され、血液が収納容器1の周壁部12の内面に付着した状態のまま残
存するようなことはない。
このように、上記試料収納具Aによれば、血液を漏斗体2を通じて収納容器1内にその
周壁部12の内周面に付着させることなく確実に収納することができ、検査に必要な血液量
を確保することができると共に、血液が収納容器1の周壁部12内面に付着、乾燥すること
によって発生する破壊された血球の影響を排除して正確な検査を行なうことができる。
上述では、試料収納具A内に血液を収納する要領を説明したが、試料としては、血液の
他に、薬剤で希釈した血液、尿、便を溶解させた検査溶液、水質検査のための水などであ
ってもよい。試料とする液体が、血液のように比較的粘性が高いような場合、具体的には
、試料とする液体の粘度が4Pa・s以上であるような場合には、上述したように、収納
容器1の周壁部12の内周面を撥水性被膜で被覆したり或いは収納容器1自体を親水性の低
い合成樹脂で形成しておくことが好ましい。
一方、試料とする液体が比較的粘性の低いものである場合、具体的には、試料とする液
体の粘度が4Pa・s未満であるような場合には、逆に、収納容器1の周壁部12の内周面
を親水性を有する被膜で被覆することが好ましい。このような親水性を有する被膜として
は、例えば、ブチラール樹脂からなる被膜や、酸化チタンを分散させた合成樹脂被膜など
が挙げられる。なお、試料の粘度は、JIS K7113に準拠してB型粘度計及びロー
タNo.2を用いて温度(30±0.5)℃、60rpmの条件下にて測定したものをい
う。
なお、上記試料収納具Aでは、漏斗体2の挿入部22にガイド部22a を形成し、このガイ
ド部22a の外周面に切欠き部22c を形成した場合を説明したが、図4乃至図6に示した試
料収納具A'のように、漏斗体2の挿入部22にガイド部22a 及び切欠き部22c を設けなくて
もよい。
即ち、漏斗体2の供給部21の下端に挿入部22' を下方に向かって徐々に縮径させた逆截
頭円錐状に連設し、この挿入部22' の上半部外周面に突条片23、23・・・をその長さ方向
が挿入部22の軸芯方向に向けられた状態で漏斗体2の周方向に等間隔毎に突設している一
方、漏斗体2の挿入部22' の下半部外周面には上記突条片23が全く形成されていない状態
とされている。
そして、漏斗体2の挿入部22' を収納容器1内に挿嵌した状態において、漏斗体2の全
ての突条片23は、その外端面が全長に亘って収納容器1の周壁部12内面に圧接した状態と
なるように形成されており、収納容器1の内周面に対する漏斗体2の突条片23の圧接摩擦
力によって、漏斗体2をその挿入部22' が収納容器1内に挿入された状態に収納容器1に
着脱自在に安定的に固定できるように構成されている。
又、上記漏斗体2の供給部21の上端外周縁には、漏斗体2の供給部21の上端開口部を水
密的に開閉自在に閉止する蓋体24がヒンジ部25を介して一体的に設けられている。この蓋
体24は、上記供給部21の上端開口部内に嵌脱自在に嵌合される有底短筒状の嵌合部24a と
、この嵌合部24a の上端開口短縁から外方に向かって水平方向に突設され且つ上記供給部
21の上端開口端面に受止される鍔部24b とからなる。なお、図1に示した試料収納具と同
様の構成部分については同一符号を付してその説明を省略する。
次に、上記試料収納具Aの使用要領について説明する。なお、以下においては、上述と
同様に、試料として血液を収納する際の要領を例にとって説明する。先ず、上記収納容器
1内にその上端開口部を通じて上記漏斗体2の挿入部22' を挿入し、この挿入部22' の突
条片23と収納容器1の周壁部12内周面との間の圧接摩擦力によって、漏斗体2をその挿入
部22' が収納容器1内に挿脱自在に挿入された状態に収納容器1に装着、固定する。この
状態においては、漏斗体2の挿入部22' の下端開口部は、収納容器1内の底部に臨んだ状
態となっている。なお、漏斗体2の供給部21の上端開口部は、蓋体24を装着することなく
開放した状態としておく。
続いて、上述と同様にして血液を漏斗体2内にその供給部21の上端開口部を通じて滴下
して収納容器1内に滴下、収納する。この時、漏斗体2の挿入部22' は、その突条片23が
外端面の全長に亘って収納容器1の周壁部12内面に圧接することによって、収納容器1内
において偏芯することなく、収納容器1における径方向の略中心部に配設されると共に、
漏斗体2の挿入部22' の下半部には突条片23が突設されていないことから、漏斗体2の挿
入部22' 下半部外周面と収納容器1の周壁部12の内周面との間には充分な隙間が形成され
ており、漏斗体2の挿入部22' の下端開口部から注出された血液は収納容器1の周壁部12
の内周面に付着することは殆どない。
そして、漏斗体2を通じて収納容器1内に血液を収納し終わった後は、漏斗体2を収納
容器1に装着した状態のまま、漏斗体2の供給部21の上端開口部を蓋体24で開閉自在に水
密的に閉止する。しかる後、試料収納具A'を遠心分離機に配設して遠心分離操作を行い、
収納容器1内の底部に収納された分離剤によって血液を血清と血球とに分離した上で、漏
斗体2を収納容器1から取り外して収納容器1の上端開口部を別途用意した蓋体(図示せ
ず)によって開閉自在に閉止して保管或いは所定場所まで輸送する。
このように、漏斗体2を収納容器1に装着した状態で遠心分離機によって遠心分離操作
を行なうことから、たとえ漏斗体2内部に血液が残留していたとしても、遠心分離操作に
よる遠心力によって、漏斗体2内に残留した血液を収納容器1内に強制的に略完全に落下
、収納させることができる。
従って、漏斗体2には殆ど血液が存在しておらず、しかも、漏斗体2を収納容器1内か
ら引き抜くに際しても、漏斗体2の挿入部22’の突条部23が収納容器1の周壁部12内面に
概ね摺接した状態となっており、漏斗体2の挿入部22' は、収納容器1内において該収納
容器1の径方向に妄動することなく収納容器1内から引き抜かれ、万一、漏斗体2内に血
液が残留していたとしても、血液が収納容器1の周壁部12内面に付着するといったことは
ない。
又、上記試料収納具A'では、図1の試料収納具Aのように通気用隙間4は形成されてお
らず、血液のように粘度の高い試料である場合には、漏斗体2の挿入部22' の下端開口部
内に滞留する虞れがあるが、上述のように、漏斗体2を収納容器1に装着した状態のまま
遠心分離操作を行なっており、漏斗体2の挿入部22' の下端開口部内に滞留した試料は、
遠心分離操作による遠心力によって収納容器1内の空気と置換しつつ強制的に収納容器1
内に落下、収納され、漏斗体2に試料が残留することは殆どない。
本発明の試料収納具を示した斜視図である。 図1の試料収納具を示した縦断面図である。 漏斗体を示した横断面図である。 本発明の試料収納具の他の一例を示した斜視図である。 図4の試料収納具を示した縦断面図である。 漏斗体を示した横断面図である。
符号の説明
1 収納容器
11 底面部
12 周壁部
2 漏斗体
21 供給部
21a 縮径部
21b 小径部
22、22' 挿入部
22a ガイド部
22b 注出部
22c 切欠き部
23 突条片
24 蓋体
3 蓋体
4 通気用隙間
A、A' 試料収納具

Claims (6)

  1. 試料を収納可能な有底筒状の収納容器と、この収納容器の開口部内に着脱自在に挿入、固
    定される漏斗体と、この漏斗体の開口部に着脱自在に装着される蓋体とからなることを特
    徴とする試料収納具。
  2. 漏斗体の外周面と収納容器の内周面との対向面間に形成された通気用隙間を通じて収納容
    器内を外部に連通させていることを特徴とする請求項1に記載の試料収納具。
  3. 漏斗体の外周面に切削部を形成し、この切削部と収納容器の内周面との対向面間に通気用
    隙間を形成していることを特徴とする請求項2に記載の試料収納具。
  4. 漏斗体の外周面に突条片をその長さ方向が漏斗体の軸芯方向に向けられた状態で複数個、
    周方向に所定間隔毎に突設してあり、これらの突条片の外端面と収納容器の内周面との摩
    擦力によって漏斗体と収納容器とを着脱自在に挿入、固定させていることを特徴とする請
    求項1に記載の試料収納具。
  5. 収納容器内に収納される試料の粘度が4Pa・s以上であると共に、収納容器の内周面を
    撥水性被膜で被覆していることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の
    試料収納具。
  6. 収納容器内に収納される試料の粘度が4Pa・s以上であると共に、収納容器をプロピレ
    ン単独重合体又はプロピレンと他のオレフィンとのランダム共重合体から形成しているこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の試料収納具。
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