JP2005220224A - 重合体、及び該重合体からなる酸化防止剤 - Google Patents

重合体、及び該重合体からなる酸化防止剤 Download PDF

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Abstract

【課題】 酸化防止効果を有する重合体、及び該重合体からなる酸化防止剤を提供する。
【解決手段】 ジエン系重合体に、イオン性基を有するメルカプト化合物と非イオン性のメルカプト化合物とを付加させることにより得られる重合体、及び該重合体からなる酸化防止剤。
【選択図】 なし

Description

本発明は、酸化防止効果を有する重合体、及び該重合体からなる酸化防止剤に関する。
チオエーテル系酸化防止剤は古くから知られている(例えば、非特許文献1参照。)。
しかし、非特許文献1に記載のチオエーテル系酸化防止剤はマイグレーションやブルーミングにより、十分な酸化防止効果が得られない場合がある。
また、フェノール系やヒンダードアミン系酸化防止剤においては、マイグレーションやブルーミングを改良する目的で高分子化が試みられている。しかしながら、高分子化されたチオエーテル系酸化防止剤に関しては知られていない。
更に、公知のチオエーテル系酸化防止剤は低極性化合物が多く、高極性媒体(特に画像記録媒体)、さらには染料(特に水溶性染料)において良好な効果が得られにくいという問題を有していた。
一方、チオエーテル結合を有する高分子の合成法は幾つか知られており、例えばポリブタジエンの有機チオール変性体が知られている。該ポリブタジエンの有機チオール変性体の合成方法については、以下に記載の種々の方法が提案されている。
例えば、ポリブタジエン系重合体に4−(メルカプトアセトアミド)−ジフェニルアミンを付加させる方法が提案されている(例えば、非特許文献2参照。)。
また、ポリブタジエン系重合体に3−メルカプト−1,2−プロパンジオールを付加させる方法が提案されている(例えば、非特許文献3参照。)。
更に、ポリブタジエン系重合体に2−メルカプトエタノールを付加させる方法が提案されている(例えば、非特許文献4照。)。
更にまた、ポリブタジエン系重合体に3−メルカプトプロピルトリエトキシシランを付加させる方法が提案されている(例えば、非特許文献5参照。)。
また、前記非特許文献3〜5には、変性後のポリブタジエンを酸化防止剤として用いる記載はなく、何れの非特許文献に記載の変性後のポリブタジエンは水溶性及び自己乳化性を有する化合物ではない。
「酸化防止剤ハンドブック」大成社、1976年 J.Macromol.Sci.Chem.A,22,525(1985) Macromolecules 27,7254(1994) J.Appl.Polym.Sci,75,1655,(2000) Polymer 39,4955,(1998)
本発明は、酸化防止効果を有する重合体、及び該重合体からなる酸化防止剤を提供することを目的とする。
前記課題は、下記の本発明により解決した。すなわち、本発明は、
<1> ジエン系重合体に、イオン性基を有するメルカプト化合物とイオン性基を含まないメルカプト化合物とを付加させることにより得られる重合体である。
<2> 前記イオン性基を有するメルカプト化合物が、有機概念図で表される無機性/有機性比(I/O値)が3以上であることを特徴とする<1>に記載の重合体である。
<3> 前記イオン性基を含まないメルカプト化合物が、有機概念図で表される無機性/有機性比(I/O値)が0.5以上3以下であることを特徴とする<1>又は<2>に記載の重合体である。
<4> 前記ジエン系重合体が、ブタジエン系重合体であることを特徴とする<1>〜<3>の何れか1つに記載の重合体である。
<5> 前記重合体が、下記一般式(1)で表される部分構造を有することを特徴とする<1>〜<4>の何れか1つに記載の重合体である。
Figure 2005220224
(一般式(1)中、R1はイオン性基で置換されたアルキル基を表す。R2はアルキル基又はアリール基を表す。Aは1,4−ブタジエン単位及び/又は1,2−ブタジエン単位を表す。a、b及びcは重合体における繰り返し単位のモル%を表す。)
<6> 前記重合体が水溶性又は自己乳化特性を有する重合体であることを特徴とする<1>〜<5>の何れか1つに記載の重合体である。
<7> <1>〜<6>の何れか1つに記載の重合体からなることを特徴とする酸化防止剤である。
本発明により、酸化防止効果を有する重合体、及び該重合体からなる酸化防止剤を提供することことができる。
本発明の重合体は、ジエン系重合体に、イオン性基を有するメルカプト化合物とイオン性基を含まないメルカプト化合物とを付加させることにより得られる重合体である。
上述のようにして得られた本発明の重合体は、脂肪族系炭素−炭素二重結合とチオエーテルという2種の作用機構の異なる酸化防止基を有するため、酸化防止剤として有用である。
先ず、本発明に使用されるジエン系重合体について説明する。
本発明に使用されるジエン系重合体としては、ブタジエン系重合体が好ましい。また、1,3−ブタジエンから与えられる重合体には、1,4−ブダジエン単位と、1,2−ブダジエン単位が存在するが、本発明においては、特に前記ブタジエン系重合体が1,2−ブダジエン単位を有する重合体であることが好ましい。又、本発明に使用されるジエン系重合体は、さらに、共重合可能な単量体との共重合体であってもよい。
前記共重合可能な単量体の具体例としては、以下のものが挙げられる。
例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル[例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、等の(メタ)アクリル酸の炭素数1〜18のアルキルエステル等];(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル[例えば、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルエステル等];(メタ)アクリル酸アリールエステル[例えば、(メタ)アクリル酸フェニル等];(メタ)アクリル酸アラルキルエステル[例えば、(メタ)アクリル酸ベンジル等];置換(メタ)アクリル酸アルキルエステル[例えば、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル等];(メタ)アクリルアミド類[例えば、(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド等];芳香族ビニル類[例えば、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等];ビニルエステル類[例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニル等];アリルエステル類[例えば、酢酸アリル等];ハロゲン含有単量体[例えば、塩化ビニリデン、塩化ビニル等];シアン化ビニル[例えば、(メタ)アクリロニトリル等];オレフィン類[例えば、エチレン、プロピレン等];等が挙げられる。本発明に使用されるジエン系重合体においては、前記共重合可能な単量体は1種が含まれていてもよく、2種以上が含まれていてもよい。
尚、本明細書において、「(メタ)アクリル」は、『「アクリル」又は「メタクリル」』を意味するものとする。
本発明に使用されるジエン系重合体が前記共重合可能な単量体との共重合体である場合の具体例としては、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体が挙げられる。
前記イオン性基を有するメルカプト化合物について説明する。
前記イオン性基としては、カチオン性基、アニオン性基の何れでもよい。
前記カチオン性基を有するメルカプト化合物としては、アミノエタンチオール及びその塩(無機酸塩、カルボン酸塩、スルホン酸塩等)、N,N−ジメチルアミノエタンチオール及びその塩(無機酸塩、カルボン酸塩、スルホン酸塩等)、N,N−ジエチルアミノエタンチオール及びその塩(無機酸塩、カルボン酸塩、スルホン酸塩等)、2−(ブチルアミノ)エタンチオール及びその塩(無機酸塩、カルボン酸塩、スルホン酸塩等)、2−メルカプトエチル−トリメチルアンモニウムクロリド、2−メルカプトエチル−トリメチルアンモニウムブロミド、2−メルカプトエチル−トリエチルアンモニウムクロリド、2−メルカプトイミダゾール及びその塩(無機酸塩、カルボン酸塩、スルホン酸塩等)、2−メルカプト−1−メチルイミダゾール及びその塩(無機酸塩、カルボン酸塩、スルホン酸塩等)、4−アミノチオフェノール、2−アミノチオフェノール、2−メルカプトピリミジン、4−メルカプトピリミジン、2−アミノ−6−プリンチオール等が挙げられ、これらの中でもアミノエタンチオール及びその塩(無機酸塩、カルボン酸塩、スルホン酸塩等)、N,N−ジメチルアミノエタンチオール及びその塩(無機酸塩、カルボン酸塩、スルホン酸塩等)、2−メルカプトエチル−トリエチルアンモニウムクロリドが好ましい。
前記アニオン性基を有するメルカプト化合物としては、3−メルカプトプロパンスルホン酸及びその塩(ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩等)、2−メルカプトグリコール酸及びその塩(ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩等)、3−メルカプトプロピオン酸及びその塩(ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩等)、メルカプトコハク酸及びその塩(ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩等)、チオサリチル酸及びその塩(ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩等)等が挙げられ、これらの中でも3−メルカプトプロパンスルホン酸塩(ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩等)、2−メルカプトグリコール酸塩(ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩等)、3−メルカプトプロピオン酸塩(ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩等)が好ましい。
更に、カチオン性基及びアニオン性基を共に有するメルカプト化合物としては、システイン、ペニシルアミン、ホモシステイン、N−(2−メルカプトプロピオニル)グリシン、さらにはこれらの塩(無機酸塩、カルボン酸塩、スルホン酸塩等)等が挙げられ、これらの中でもシステイン及びその塩が好ましい。
本発明においては、得られる重合体の酸化防止効果がより向上する点で、前記イオン性基を有するメルカプト化合物のI/O値が、3以上であることが好ましく、3.5以上であることがより好ましい。
ここで、有機概念図で表される無機性/有機性比(I/O値)とは、化合物あるいは置換基の親水性/親油性の尺度を表すパラメーターであり、「有機概念図」(甲田善生著・三共出版 1984年)にその詳細な解説がある。Iは無機性をOは有機性を表し、I/O値が大きいほど無機性が大きい(極性高く親水性が大きい)ことを示す。
I/O値は官能基ごとにパラメータを設定する官能基寄与法の1つであり、各官能基ごとに無機性値、有機性値が示されている。
また、本発明においては、本発明に使用されるブタジエン系重合体とイオン性基を有するメルカプト化合物の比率(本発明に使用されるジエン系重合体:イオン性基を有するメルカプト化合物)は質量比で、99:1〜50:50が好ましく、95:5〜60:40がより好ましい。
本発明の重合体は、本発明に使用されるジエン系重合体に、イオン性基を有するメルカプト化合物と共に、更に、イオン性基を含まないメルカプト化合物を付加させることにより得られる。上述のように、イオン性基を含まないメルカプト化合物を本発明に使用されるジエン系重合体に付加させることにより、本発明に使用されるジエン系重合体の極性が向上するため、イオン性基を有するメルカプト化合物の本発明に使用されるジエン系重合体への付加が容易となる。
上述のイオン性基を含まないメルカプト化合物の本発明に使用されるジエン系重合体への付加は、(1)イオン性基を有するメルカプト化合物の本発明に使用されるジエン系重合体への付加と同時、又は(2)イオン性基を有するメルカプト化合物の本発明に使用されるジエン系重合体への付加より前のいずれかのときに、行なわれることが好ましい。
イオン性基を含まないメルカプト化合物の本発明に使用されるジエン系重合体への付加が、前記(1)又は(2)のいずれかのときに行なわれることにより、イオン性基を有するメルカプト化合物の本発明に使用されるジエン系重合体への付加がより容易となる。
前記イオン性基を含まないメルカプト化合物としては、エタンチオール、1−プロパンチオール、2−メルカプトエタノール、1−メルカプト−2−プロパノール、3−メルカプト−2−ブタノール、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール、3−メルカプトプロピオン酸エステル(3−メルカプトプロピオン酸メチル、3−メルカプトプロピオン酸エチル、3−メルカプトプロピオン酸プロピル等)、2−メルカプトグリコール酸エステル(2−メルカプトグリコール酸メチル、2−メルカプトグリコール酸エチル、2−メルカプトグリコール酸ブチル等)、1−ブタンチオール、1−ヘキサンチオール、2−メチル−1−プロパンチオール、2−メチル−2−プロパンチオール、シクロペンチルメルカプタン、シクロヘキシルメルカプタン、2,2,2−トリフルオロエタンチオール、チオフェノール、ベンジルメルカプタン、フェネチルメルカプタン、チオクレゾール、4−メトキシベンゼンチオール、4−ヒドロキシチオフェノール、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、アリルメルカプタン、ブテニルメルカプタン、1−オクタンチオール、1−デカンチオール、1−ドデカンチオール、2−(メチルチオ)−1−エタンチオール、4−(メチルチオ)−1−ブタンチオール、チオサリチル酸メチル等が挙げられ、この中でも、2−メルカプトエタノール、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール、2−メルカプトグリコール酸メチルが好ましい。
本発明においては、イオン性基を有するメルカプト化合物の本発明に使用されるジエン系重合体への付加がより容易となる点で、前記イオン性基を含まないメルカプト化合物のI/O値が、0.5以上3以下であることが好ましく、0.7以上3以下であることがより好ましい。
また、本発明においては、本発明に使用されるジエン系重合体とイオン性基を含まないメルカプト化合物の比率(本発明に使用されるジエン系重合体:イオン性基を含まないメルカプト化合物)は質量比で、99:1〜50:50が好ましく、95:5〜60:40がより好ましい。
本発明の重合体の好ましい合成方法としては、下記(1)〜(3)の方法が挙げられる。
(1)イオン性基を含まないメルカプト化合物とイオン性基を有するメルカプト化合物とを、本発明に使用されるジエン系重合体に一括で仕込み、更にラジカル開始剤を添加し、攪拌混合することにより、イオン性基を含まないメルカプト化合物及びイオン性基を有するメルカプト化合物を本発明に使用されるジエン系重合体に付加する方法。
上述の(1)の方法に用いるラジカル開始剤としては、アゾ系開始剤(アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等)、過酸化物(過酸化ベンゾイル、クメンヒドロパーオキサイド、過硫酸カリウム等)、レドックス開始剤(Fenton試薬、過酸化ベンゾイル/ジメチルアニリン等)が挙げられる。
また、前記攪拌混合は、温度:25〜150℃(より好ましくは50〜100℃)の条件下で、1〜10時間(より好ましくは2〜8時間)行なうことが好ましい。
(2)イオン性基を含まないメルカプト化合物を、本発明に使用されるジエン系重合体に仕込み、更にラジカル開始剤を添加し、攪拌混合(第1の攪拌混合)することにより、先ずイオン性基を含まないメルカプト化合物を本発明に使用されるジエン系重合体に付加する。その後、イオン性基を含まないメルカプト化合物が付加している本発明に使用されるジエン系重合体に、イオン性基を有するメルカプト化合物を仕込み、更にラジカル開始剤を添加し、攪拌混合(第2の攪拌混合)することにより、イオン性基を含まないメルカプト化合物及びイオン性基を有するメルカプト化合物を本発明に使用されるジエン系重合体に付加する方法。
上述の(2)の方法に用いるこの場合のラジカル開始剤としては、上述の(1)と同様のラジカル開始剤が挙げられる。
また、前記第1の攪拌混合及び第2の攪拌混合における好ましい温度条件及び攪拌混合時間は、前記(1)における攪拌混合と同様である。
(3)イオン性基を含まないメルカプト化合物とイオン性基を有するメルカプト化合物とを適当な溶媒(例えば、エタノール、酢酸エチル、イソプロパノールが挙げられ、更に2種以上の溶媒を混合して用いてもよい。)に溶解させ、これを本発明に使用されるジエン系重合体に仕込み、以降は上述の(1)の方法と同様にして、更にラジカル開始剤を添加し、攪拌混合することにより、イオン性基を含まないメルカプト化合物及びイオン性基を有するメルカプト化合物を本発明に使用されるジエン系重合体に付加する方法。
本発明の重合体は、水溶性であるか、もしくは自己乳化性を有するものが好ましい。本発明において、前記水溶性とは室温25℃で水に対して0.1質量%以上の溶解性を有する高分子物質を表し、該溶解性は0.5質量%以上が好ましく、特に1質量%以上がより好ましい。
また、自己乳化性を有するものとは、室温25℃で水系分散媒体に対して0.5質量%以上の濃度で安定して乳化分散性を有する高分子物質を表し、該濃度は1質量%以上が好ましく、特に3質量%以上がより好ましい。
本発明の重合体の重量平均分子量は、1000〜1000000が好ましく、1000〜100000がより好ましい。
前記重量平均分子量が1000〜1000000であると、本発明の重合体を酸化防止剤として、後述のインクジェット記録媒体に用いた場合、耐水性や経時ニジミの改良効果がより向上すると共に、ハンドリング適性もより向上する。
本発明の重合体は、前記I/O値が0.5以上2.5以下であることが好ましく、0.7以上2以下であることがより好ましく、0.8以上1.8以下であることが更に好ましい。本発明の重合体のI/O値が0.5以上2.5以下であると、本発明の重合体を酸化防止剤として、後述のインクジェット記録媒体に用いた場合、耐水性をより向上させ、経時ニジミもより改良する。
本発明の重合体は、硫黄当量が3meq/g以上であることが好ましく、4meq/g以上であることがより好ましく、5meq/g以上であることが更に好ましい。本発明の重合体の硫黄当量が3meq/g以上であると、本発明の重合体を酸化防止剤として、後述のインクジェット記録媒体に用いた場合、耐オゾン性がより向上する。
本発明の重合体は、下記一般式(1)で表される部分構造を有することが好ましい。
Figure 2005220224
一般式(1)中、R1はイオン性基で置換されたアルキル基を表す。R2はアルキル基又はアリール基を表す。Aは1,4−ブタジエン単位及び/又は1,2−ブタジエン単位を表す。a、b及びcは重合体における繰り返し単位のモル%を表す。
前記R1で表されるイオン性基で置換されたアルキル基としては、イオン性基(例えば、アンモニオ基、スルホ基、カルボキシ基等)で置換された炭素数1〜6のアルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基)が好ましい。
前記R2で表されるアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基が好ましい。又、前記R2で表されるアリール基としては、フェニル基、ナフチル基が好ましい。更に、前記R2で表されるアルキル基又はアリール基は、イオン性基を含まない置換基を有していてもよく、該イオン性基を含まない置換基を有しているアルキル基としては、2−ヒドロキシエチル基、2,3−ヒドロキシプロピル基が好ましく挙げられる。
前記a、b及びcで表される重合体における繰り返し単位のモル%としては、5≦a≦50、5≦b≦90、5≦c≦50が好ましい。
以下、本発明の重合体の具体例(例示化合物P−1〜P−9)を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2005220224
Figure 2005220224
本発明の重合体は、既述のように酸化防止効果を有するため、酸化防止剤として好ましく用いられる。また、本発明の重合体は、酸化防止剤としてインクジェット記録媒体に好ましく用いられる。
以下、酸化防止剤として本発明の重合体を含有するインクジェット記録媒体について説明する。
前記本発明の重合体を含有するインクジェット記録媒体において、本発明の重合体の使用形態は、支持体への塗布を考えると、水溶性、あるいは水との混和性のある有機溶媒に可溶である方が好ましいが、水分散性ラテックスの形態でも使用することが出来るため特に限定されない。
また、本発明の重合体はインク受容層に含有されることが好ましく、この場合における本発明の重合体のインク受容層における含有量は、0.01〜10g/m2がより好ましく、0.05〜5g/m2が特に好ましい。
前記本発明の重合体を含有するインクジェット記録媒体のインク受容層は、微粒子を含有することが好ましい。
インクジェット記録媒体のインク受容層は、微粒子を含有することにより多孔質構造が得られ、これによりインクの吸収性能が向上する。特に、該微粒子のインク受容層における固形分含有量が50質量%以上、より好ましくは60質量%を超えていると、更に良好な多孔質構造を形成することが可能となり、十分なインク吸収性を備えたインクジェット記録媒体が得られるので好ましい。ここで、微粒子のインク受容層における固形分含有量とは、インク受容層を構成する組成物中の水以外の成分に基づき算出される含有量である。
前記微粒子は無機微粒子が好ましいが、有機微粒子も使用することができる。
前記有機微粒子として好ましいものとしては例えば、乳化重合、マイクロエマルジョン系重合、ソープフリー重合、シード重合、分散重合、懸濁重合などにより得られるポリマー微粒子が挙げられ、具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアクリレート、ポリアミド、シリコン樹脂、フェノール樹脂、天然高分子等の粉末、ラテックス又はエマルジョン状のポリマー微粒子等が挙げられる。
前記無機微粒子としては、例えば、シリカ微粒子、コロイダルシリカ、二酸化チタン、硫酸バリウム、珪酸カルシウム、ゼオライト、カオリナイト、ハロイサイト、雲母、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、擬ベーマイト、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、アルミナ、珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、酸化ジルコニウム、水酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化ランタン、酸化イットリウム等が挙げられる。これらの中でも良好な多孔質構造を形成する観点より、シリカ微粒子、コロイダルシリカ、アルミナ微粒子又は擬ベーマイトが好ましい。微粒子は1次粒子のまま用いても、又は2次粒子を形成した状態で使用してもよい。これら微粒子の平均一次粒径は2μm以下が好ましく、200nm以下がより好ましい。
更に、平均一次粒径が20nm以下のシリカ微粒子、平均一次粒径が30nm以下のコロイダルシリカ、平均一次粒径が20nm以下のアルミナ微粒子、又は平均細孔半径が2〜15nmの擬ベーマイトがより好ましく、特にシリカ微粒子、アルミナ微粒子、擬ベーマイトが好ましい。
シリカ微粒子は、通常その製造法により湿式法粒子と乾式法(気相法)粒子とに大別される。前記湿式法では、ケイ酸塩の酸分解により活性シリカを生成し、これを適度に重合させ凝集沈降させて含水シリカを得る方法が主流である。一方、気相法は、ハロゲン化珪素の高温気相加水分解による方法(火炎加水分解法)、ケイ砂とコークスとを電気炉中でアークによって加熱還元気化し、これを空気で酸化する方法(アーク法)によって無水シリカを得る方法が主流であり、「気相法シリカ」とは該気相法によって得られた無水シリカ微粒子を意味する。本発明に用いるシリカ微粒子としては、特に気相法シリカ微粒子が好ましい。
前記気相法シリカは、含水シリカと表面のシラノール基の密度、空孔の有無等に相違があり、異なった性質を示すが、空隙率が高い三次元構造を形成するのに適している。この理由は明らかではないが、含水シリカの場合には、微粒子表面におけるシラノール基の密度が5〜8個/nm2で多く、シリカ微粒子が密に凝集(アグリゲート)し易く、一方、気相法シリカの場合には、微粒子表面におけるシラノール基の密度が2〜3個/nm2であり少ないことから疎な軟凝集(フロキュレート)となり、その結果、空隙率が高い構造になるものと推定される。
前記気相法シリカは、比表面積が特に大きいので、インクの吸収性、保持の効率が高く、また、屈折率が低いので、適切な粒子径まで分散をおこなえば受容層に透明性を付与でき、高い色濃度と良好な発色性が得られるという特徴がある。受容層が透明であることは、OHP等透明性が必要とされる用途のみならず、フォト光沢紙等の記録用シートに適用する場合でも、高い色濃度と良好な発色性光沢を得る観点で重要である。
前記気相法シリカの平均一次粒子径としては30nm以下が好ましく、20nm以下が更に好ましく、10nm以下が特に好ましく、3〜10nmが最も好ましい。前記気相法シリカは、シラノール基による水素結合によって粒子同士が付着しやすいため、平均一次粒子径が30nm以下の場合に空隙率の大きい構造を形成することができ、インク吸収特性を効果的に向上させることができる。
また、シリカ微粒子は、前述の他の微粒子と併用してもよい。該他の微粒子と前記気相法シリカとを併用する場合、全微粒子中の気相法シリカの含有量は、30質量%以上が好ましく、50質量%以上が更に好ましい。
本発明に用いる無機微粒子としては、アルミナ微粒子、アルミナ水和物、これらの混合物又は複合物も好ましい。この内、アルミナ水和物は、インクを良く吸収し定着することなどから好ましく、特に、擬ベーマイト(Al23・nH2O)が好ましい。アルミナ水和物は、種々の形態のものを用いることができるが、容易に平滑な層が得られることからゾル状のベーマイトを原料として用いることが好ましい。
擬ベーマイトの細孔構造については、その平均細孔半径は1〜30nmが好ましく、2〜15nmがより好ましい。また、その細孔容積は0.3〜2.0cc/gが好ましく、0.5〜1.5cc/gがより好ましい。ここで、前記細孔半径及び細孔容積の測定は、窒素吸脱着法により測定されるもので、例えば、ガス吸脱着アナライザー(例えば、コールター社製の商品名「オムニソープ369」)により測定できる。
また、アルミナ微粒子の中では気相法アルミナ微粒子が比表面積が大きく好ましい。該気相法アルミナの平均一次粒子径としては30nm以下が好ましく、20nm以下が更に好ましい。
上述の微粒子をインクジェット記録媒体に用いる場合は、例えば、特開平10−81064号、同10−119423号、同10−157277号、同10−217601号、同11−348409号、特開2001−138621号、同2000−43401号、同2000−211235号、同2000−309157号、同2001−96897号、同2001−138627号、特開平11−91242号、同8−2087号、同8−2090号、同8−2091号、同8−2093号、同8−174992号、同11−192777号、特開2001−301314号等公報に開示された態様でも、好ましく用いることができる。
本発明の重合体を含有するインクジェット記録媒体では、さらにインク受容層中に水溶性樹脂を含有することが好ましい。
この水溶性樹脂としては、例えば、親水性構造単位としてヒドロキシ基を有する樹脂であるポリビニルアルコール系樹脂〔ポリビニルアルコール(PVA)、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール、カチオン変性ポリビニルアルコール、アニオン変性ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール等〕、セルロース系樹脂〔メチルセルロース(MC)、エチルセルロース(EC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等〕、キチン類、キトサン類、デンプン、エーテル結合を有する樹脂〔ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリプロピレンオキサイド(PPO)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリビニルエーテル(PVE)等〕、カルバモイル基を有する樹脂〔ポリアクリルアミド(PAAM)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリアクリル酸ヒドラジド等〕等が挙げられる。
また、解離性基としてカルボキシル基を有するポリアクリル酸塩、マレイン酸樹脂、アルギン酸塩、ゼラチン類等も挙げることができる。
以上の中でも、特にポリビニルアルコール系樹脂が好ましい。該ポリビニルアルコールの例としては、特公平4−52786号、特公平5−67432号、特公平7−29479号、特許第2537827号、特公平7−57553号、特許第2502998号、特許第3053231号、特開昭63−176173号、特許第2604367号、特開平7−276787号、特開平9−207425号、特開平11−58941号、特開2000−135858号、特開2001−205924号、特開2001−287444号、特開昭62−278080号、特開平9−39373号、特許第2750433号、特開2000−158801号、特開2001−213045号、特開2001−328345号、特開平8−324105号、特開平11−348417号等に記載されたものなどがあげられる。
また、ポリビニルアルコール系樹脂以外の水溶性樹脂の例としては、特開平11−165461号公報の「0011」〜「0014」に記載の化合物なども挙げられる。
これら水溶性樹脂はそれぞれ単独で用いても良く、2種以上を併用して用いてもよい。
本発明の重合体を含有するインクジェット記録媒体における水溶性樹脂の含有量としては、インク受容層の全固形分質量に対して、9〜40質量%が好ましく、12〜33質量%がより好ましい。
前記インク受容層を主として構成する、前述の水溶性樹脂と前記微粒子とは、それぞれ単一素材であってもよいし、複数の素材の混合系を使用してもよい。
尚、透明性を保持する観点からは、微粒子特にシリカ微粒子に組み合わされる水溶性樹脂の種類が重要となる。前記気相法シリカを用いる場合には、該水溶性樹脂としては、ポリビニルアルコール系樹脂が好ましく、その中でも、鹸化度70〜100%のポリビニルアルコール系樹脂がより好ましく、鹸化度80〜99.5%のポリビニルアルコール系樹脂が特に好ましい。
前記ポリビニルアルコール系樹脂は、その構造単位に水酸基を有するが、この水酸基と前記シリカ微粒子の表面シラノール基とが水素結合を形成するため、シリカ微粒子の二次粒子を網目鎖単位とした三次元網目構造を形成し易くなる。この三次元網目構造の形成によって、空隙率が高く十分な強度のある多孔質構造のインク受容層を形成されると考えられる。
インクジェット記録において、上述のようにして得られた多孔質のインク受容層は、毛細管現象によって急速にインクを吸収し、インク滲みの発生しない真円性の良好なドットを形成することができる。
また、ポリビニルアルコール系樹脂は、前記その他の水溶性樹脂を併用してもよい。該他の水溶性樹脂と前記ポリビニルアルコール系樹脂とを併用する場合、全水溶性樹脂中、ポリビニルアルコール系樹脂の含有量は、50質量%以上が好ましく、70質量%以上が更に好ましい。
微粒子(x)と水溶性樹脂(y)との質量含有比〔PB比(x/y)〕は、インク受容層の膜構造及び膜強度にも大きな影響を与える。即ち、質量含有比〔PB比〕が大きくなると、空隙率、細孔容積、表面積(単位質量当り)が大きくなるが、密度や強度は低下する傾向にある。
前記インク受容層は、前記質量含有比〔PB比(x/y)〕としては、該PB比が大き過ぎることに起因する、膜強度の低下や乾燥時のひび割れを防止し、且つ該PB比が小さ過ぎることによって、該空隙が樹脂によって塞がれ易くなり、空隙率が減少することでインク吸収性が低下するのを防止する観点から、1.5〜10が好ましい。
インクジェットプリンターの搬送系を通過する場合、記録用シートに応力が加わることがあるので、インク受容層は十分な膜強度を有していることが必要である。またシート状に裁断加工する場合、インク受容層の割れや剥がれ等を防止する上でも、インク受容層には十分な膜強度を有していることが必要である。これらの場合を考慮すると、前記質量比(x/y)としては5以下がより好ましく、一方インクジェットプリンターで、高速インク吸収性を確保する観点からは、2以上であることがより好ましい。
例えば、平均一次粒子径が20nm以下の気相法シリカ微粒子と水溶性樹脂とを、質量比(x/y)2〜5で水溶液中に完全に分散した塗布液を支持体上に塗布し、該塗布層を乾燥した場合、シリカ微粒子の二次粒子を網目鎖とする三次元網目構造が形成され、その平均細孔径が30nm以下、空隙率が50〜80%、細孔比容積が0.5ml/g以上、比表面積が100m2/g以上の、透光性の多孔質膜を容易に形成することができる。
本発明の重合体を含有するインクジェット記録媒体のインク受容層は、微粒子および水溶性樹脂を含む塗布層が、更に該水溶性樹脂を架橋し得る架橋剤を含み、該架橋剤と水溶性樹脂との架橋反応によって硬化された多孔質層である態様が好ましい。
前記の水溶性樹脂、特にポリビニルアルコール系樹脂の架橋には、ホウ素化合物が好ましい。該ホウ素化合物としては、例えば、硼砂、硼酸、硼酸塩(例えば、オルト硼酸塩、InBO3、ScBO3、YBO3、LaBO3、Mg3(BO32、Co3(BO32、二硼酸塩(例えば、Mg225、Co225)、メタ硼酸塩(例えば、LiBO2、Ca(BO22、NaBO2、KBO2)、四硼酸塩(例えば、Na247・10H2O)、五硼酸塩(例えば、KB58・4H2O、Ca2611・7H2O、CsB55)等を挙げることができる。中でも、速やかに架橋反応を起こすことができる点で、硼砂、硼酸、硼酸塩が好ましく、特に硼酸が好ましい。
前記水溶性樹脂の架橋剤として、ホウ素化合物以外の下記化合物を使用することもできる。
例えば、ホルムアルデヒド、グリオキザール、グルタールアルデヒド等のアルデヒド系化合物;ジアセチル、シクロペンタンジオン等のケトン系化合物;ビス(2−クロロエチル尿素)−2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジクロロ−6−S−トリアジン・ナトリウム塩等の活性ハロゲン化合物;ジビニルスルホン酸、1,3−ビニルスルホニル−2−プロパノール、N,N’−エチレンビス(ビニルスルホニルアセタミド)、1,3,5−トリアクリロイル−ヘキサヒドロ−S−トリアジン等の活性ビニル化合物;ジメチロ−ル尿素、メチロールジメチルヒダントイン等のN−メチロール化合物;メラミン樹脂(例えば、メチロールメラミン、アルキル化メチロールメラミン);エポキシ樹脂;
1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等のイソシアネート系化合物;米国特許明細書第3017280号、同第2983611号に記載のアジリジン系化合物;米国特許明細書第3100704号に記載のカルボキシイミド系化合物;グリセロールトリグリシジルエーテル等のエポキシ系化合物;1,6−ヘキサメチレン−N,N’−ビスエチレン尿素等のエチレンイミノ系化合物;ムコクロル酸、ムコフェノキシクロル酸等のハロゲン化カルボキシアルデヒド系化合物;2,3−ジヒドロキシジオキサン等のジオキサン系化合物;乳酸チタン、硫酸アルミ、クロム明ばん、カリ明ばん、酢酸ジルコニル、酢酸クロム等の金属含有化合物、テトラエチレンペンタミン等のポリアミン化合物、アジピン酸ジヒドラジド等のヒドラジド化合物、オキサゾリン基を2個以上含有する低分子又はポリマー等である。
前記の架橋剤は、一種単独でも、2種以上を組合わせて用いてもよい。
架橋硬化は、微粒子、水溶性樹脂等を含有する塗布液(以下、「塗布液A」ということがある)および/または下記塩基性溶液に架橋剤を添加し、かつ、(1)前記塗布液を塗布して塗布層を形成すると同時、(2)前記塗布液を塗布して形成される塗布層の乾燥途中であって該塗布層が減率乾燥を示す前のいずれかのときに、pH7を超える塩基性溶液(以下、「塗布液B」ということがある)を前記塗布層に付与することにより行うことが好ましい。前記架橋剤の付与は、ホウ素化合物を例にすると下記のように行われることが好ましい。すなわち、インク受容層が、微粒子、ポリビニルアルコールを含む水溶性樹脂を含有する塗布液(塗布液A)を塗布した塗布層を架橋硬化させた層である場合、架橋硬化は、(1)前記塗布液を塗布すると同時、(2)前記塗布液を塗布して形成される塗布層の乾燥塗中であって該塗布層が減率乾燥を示す前のいずれかのときに、pH7を超える塩基性溶液(塗布液B)を前記塗布層に付与することにより行われる。架橋剤たるホウ素化合物は、塗布液A、または塗布液Bのいずれかに含有すれば良く、塗布液A及び塗布液Bの両方に含有させておいてもよい。
架橋剤の使用量は、水溶性樹脂に対して、1〜50質量%が好ましく、5〜40質量%がより好ましい。
本発明の重合体を含有するインクジェット記録媒体においては、更に形成画像の耐水性及び耐経時ニジミの向上を図るために、インク受容層に媒染剤を含有せしめることが好ましい。
このような媒染剤としては有機媒染剤としてカチオン性ポリマー(カチオン性媒染剤)、又は無機媒染剤が好ましく、該媒染剤をインク受容層中に存在させることにより、アニオン性染料を色材として有する液状インクとの間で相互作用し色材を安定化し、耐水性や耐経時ニジミを向上させることができる。有機媒染剤および無機媒染剤はそれぞれ単独種で使用してもよいし、有機媒染剤および無機媒染剤を併用してもよい。
前記カチオン性媒染剤としては、カチオン性基として、第1級〜第3級アミノ基、又は第4級アンモニウム塩基を有するポリマー媒染剤が一般的に用いられる。一方、本発明では、カチオン性の非ポリマー媒染剤も使用することができる。
前記ポリマー媒染剤としては、第1級〜第3級アミノ基およびその塩、又は第4級アンモニウム塩基を有する単量体(媒染モノマー)の単独重合体や、該媒染モノマーと他のモノマー(以下、「非媒染モノマー」という。)との共重合体又は縮重合体として得られるものが挙げられる。また、これらのポリマー媒染剤は、水溶性ポリマー又は水分散性ラテックス粒子のいずれの形態でも使用できる。
前記単量体(媒染モノマー)としては、例えば、トリメチル−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、トリメチル−m−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、トリエチル−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、トリエチル−m−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−エチル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジエチル−N−メチル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−n−プロピル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−n−オクチル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−ベンジル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジエチル−N−ベンジル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−(4−メチル)ベンジル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−フェニル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド;
トリメチル−p−ビニルベンジルアンモニウムブロマイド、トリメチル−m−ビニルベンジルアンモニウムブロマイド、トリメチル−p−ビニルベンジルアンモニウムスルホネート、トリメチル−m−ビニルベンジルアンモニウムスルホネート、トリメチル−p−ビニルベンジルアンモニウムアセテート、トリメチル−m−ビニルベンジルアンモニウムアセテート、N,N,N−トリエチル−N−2−(4−ビニルフェニル)エチルアンモニウムクロライド、N,N,N−トリエチル−N−2−(3−ビニルフェニル)エチルアンモニウムクロライド、N,N−ジエチル−N−メチル−N−2−(4−ビニルフェニル)エチルアンモニウムクロライド、N,N−ジエチル−N−メチル−N−2−(4−ビニルフェニル)エチルアンモニウムアセテート;
N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、およびこれらの塩(例えば塩酸塩、硝酸塩、酢酸塩、乳酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩など);
トリメチル−2−(メタクリロイルオキシ)エチルアンモニウムクロライド、トリエチル−2−(メタクリロイルオキシ)エチルアンモニウムクロライド、トリメチル−2−(アクリロイルオキシ)エチルアンモニウムクロライド、トリエチル−2−(アクリロイルオキシ)エチルアンモニウムクロライド、トリメチル−3−(メタクリロイルオキシ)プロピルアンモニウムクロライド、トリエチル−3−(メタクリロイルオキシ)プロピルアンモニウムクロライド、トリメチル−2−(メタクリロイルアミノ)エチルアンモニウムクロライド、トリエチル−2−(メタクリロイルアミノ)エチルアンモニウムクロライド、トリメチル−2−(アクリロイルアミノ)エチルアンモニウムクロライド、トリエチル−2−(アクリロイルアミノ)エチルアンモニウムクロライド、トリメチル−3−(メタクリロイルアミノ)プロピルアンモニウムクロライド、トリエチル−3−(メタクリロイルアミノ)プロピルアンモニウムクロライド、トリメチル−3−(アクリロイルアミノ)プロピルアンモニウムクロライド、トリエチル−3−(アクリロイルアミノ)プロピルアンモニウムクロライド;
N,N−ジメチル−N−エチル−2−(メタクリロイルオキシ)エチルアンモニウムクロライド、N,N−ジエチル−N−メチル−2−(メタクリロイルオキシ)エチルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−エチル−3−(アクリロイルアミノ)プロピルアンモニウムクロライド、トリメチル−2−(メタクリロイルオキシ)エチルアンモニウムブロマイド、トリメチル−3−(アクリロイルアミノ)プロピルアンモニウムブロマイド、トリメチル−2−(メタクリロイルオキシ)エチルアンモニウムスルホネート、トリメチル−3−(アクリロイルアミノ)プロピルアンモニウムアセテート等を挙げることができる。
その他、媒染モノマーとして、N−ビニルイミダゾール、N−ビニル−2−メチルイミダゾール、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、4−ビニル−N−メチル−ピリジニウムクロリド、4−ビニル−N−エチル−ピリジニウムブロミド、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド、モノメチルジアリルアンモニウムクロリド、等も挙げられる。
これらの媒染モノマーは、1種単独でまたは共重合可能な2種以上を組み合わせて使用できる。
前記非媒染モノマーとは、第1級〜第3級アミノ基およびその塩、又は第4級アンモニウム塩基等の塩基性あるいはカチオン性部分を含まず、インクジェットインク中の染料と相互作用を示さない、あるいは相互作用が実質的に小さいモノマーをいう。
前記非媒染モノマーとして例えば(メタ)アクリル酸アルキルエステル[例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸へキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルへキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、などの(メタ)アクリル酸C1−18アルキルエステルなど]、(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル[(メタ)アクリル酸シクロへキシルなど]、(メタ)アクリル酸アリールエステル[(メタ)アクリル酸フェニルなど]、アラルキルエステル[(メタ)アクリル酸ベンジルなど]、置換(メタ)アクリル酸アルキルエステル[例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸メトキシメチル、(メタ)アクリル酸アリル、など]、(メタ)アクリルアミド類[例えば、(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミドなど]、芳香族ビニル類[スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレンなど]、ビニルエステル類[酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニルなど]、アリルエステル類[酢酸アリルなど]、ハロゲン含有単量体[塩化ビニリデン、塩化ビニルなど]、シアン化ビニル[(メタ)アクリロニトリルなど]、オレフィン類[エチレン、プロピレンなど]などが挙げられる。
これらの非媒染モノマーも、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
さらに、前記ポリマー媒染剤として、ポリエチレンイミン(およびその誘導体)、ポリビニルアミン(およびその誘導体)、ポリアリルアミン(およびその誘導体)、ポリアミジン、カチオン性多糖類(カチオン化デンプン、キトサン)、ジシアン系カチオン樹脂(例えばジシアンジアミド−ホルマリン重縮合物)、ポリアミン系カチオン樹脂(ジシアンジアミド−ジエチレントリアミン重縮合物)、エピクロルヒドリン−ジメチルアミン付加重合物、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド−二酸化硫黄共重合物、等もあげることができる。
前記有機媒染剤としては、第4級アンモニウム塩基を有する重合体が好ましく、重量平均分子量が1000〜100000である第4級アンモニウム塩基を有する(メタ)アクリレート系ポリマー、ビニルベンジルアンモニウム系ポリマー、あるいはジアリルアンモニウム系ポリマーが特に好ましい。
前記媒染剤としては無機媒染剤を用いることも可能で、無機媒染剤としては多価の水溶性金属塩や疎水性金属塩化合物が挙げられる。
無機媒染剤の具体例としては、例えば、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、スカンジウム、チタン、バナジウム、マンガン、鉄、ニッケル、銅、亜鉛、ガリウム、ゲルマニウム、ストロンチウム、イットリウム、ジルコニウム、モリブデン、インジウム、バリウム、ランタン、セリウム、プラセオジミウム、ネオジミウム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、ジスロプロシウム、エルビウム、イッテルビウム、ハフニウム、タングステン、ビスマスから選択される金属の塩又は錯体が挙げられる。
具体的には例えば、酢酸カルシウム、塩化カルシウム、ギ酸カルシウム、硫酸カルシウム、酢酸バリウム、硫酸バリウム、リン酸バリウム、塩化マンガン、酢酸マンガン、ギ酸マンガンニ水和物、硫酸マンガンアンモニウム六水和物、塩化第二銅、塩化アンモニウム銅(II)二水和物、硫酸銅、塩化コバルト、チオシアン酸コバルト、硫酸コバルト、硫酸ニッケル六水和物、塩化ニッケル六水和物、酢酸ニッケル四水和物、硫酸ニッケルアンモニウム六水和物、アミド硫酸ニッケル四水和物、硫酸アルミニウム、アルミニウムミョウバン、塩基性ポリ水酸化アルミニウム、亜硫酸アルミニウム、チオ硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム九水和物、塩化アルミニウム六水和物、臭化第一鉄、塩化第一鉄、塩化第二鉄、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、フェノールスルホン酸亜鉛、臭化亜鉛、塩化亜鉛、硝酸亜鉛六水和物、硫酸亜鉛、四塩化チタン、テトライソプロピルチタネート、チタンアセチルアセトネート、乳酸チタン、ジルコニウムアセチルアセトネート、酢酸ジルコニル、硫酸ジルコニル、炭酸ジルコニウムアンモニウム、ステアリン酸ジルコニル、オクチル酸ジルコニル、硝酸ジルコニル、オキシ塩化ジルコニウム、ヒドロキシ塩化ジルコニウム、酢酸クロム、硫酸クロム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム六水和物、クエン酸マグネシウム九水和物、りんタングステン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムタングステン、12タングストリん酸n水和物、12タングストけい酸26水和物、塩化モリブデン、12モリブドリん酸n水和物、硝酸ガリウム、硝酸ゲルマニウム、硝酸ストロンチウム、酢酸イットリウム、塩化イットリウム、硝酸イットリウム、硝酸インジウム、硝酸ランタン、塩化ランタン、酢酸ランタン、安息香酸ランタン、塩化セリウム、硫酸セリウム、オクチル酸セリウム、硝酸プラセオジミウム、硝酸ネオジミウム、硝酸サマリウム、硝酸ユーロピウム、硝酸ガドリニウム、硝酸ジスプロシウム、硝酸エルビウム、硝酸イッテルビウム、塩化ハフニウム、硝酸ビスマス等が挙げられる。
前記無機媒染剤としては、水溶性の多価金属塩であることが好ましく、アルミニウム含有化含物、チタン含有化合物、ジルコニウム含有化含物がより好ましく、さらに塩基性ポリ水酸化アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、酢酸アルミニウム、乳酸アルミニウム、乳酸チタン、酢酸ジルコニル、炭酸ジルコニウムアンモニウム、オキシ塩化ジルコニウムが特に好ましい。
本発明の重合体を含有するインクジェット記録媒体において、インク受容層に含まれる前記媒染剤量は、0.01g/m2〜10g/m2が好ましく、0.1g/m2〜5g/m2がより好ましい。
本発明の重合体を含有するインクジェット記録媒体において、インク受容層用塗布液(塗布液A)は界面活性剤を含有しているのが好ましい。該界面活性剤としてはカチオン系、アニオン系、ノニオン系、両性、フッ素系、シリコン系界面活性剤のいずれも使用可能である。
前記ノニオン系界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルおよびポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル類(例えば、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリーコールジエチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等)、オキシエチレン・オキシプロピレンブロックコポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノオレート、ソルビタントリオレート等)、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレート等)、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル類(例えば、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット等)、グリセリン脂肪酸エステル類(例えば、グリセロールモノオレート等)、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル類(モノステアリン酸ポリオキシエチレングリセリン、モノオレイン酸ポリオキシエチレングリセリン等)、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノオレート等)、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アセチレングリコール類(例えば、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、及び該ジオールのエチレンオキサイド付加物、プロピレンオキサイド付加物等)等が挙げられ、就中、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類が好ましい。該ノニオン系界面活性剤は、塗布液Aおよび塗布液Bにおいて使用することができる。また、前記ノニオン系界面活性剤は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記両性界面活性剤としては、アミノ酸型、カルボキシアンモニウムベタイン型、スルホンアンモニウムベタイン型、アンモニウム硫酸エステルベタイン型、イミダゾリウムベタイン型等が挙げられ、例えば、米国特許第3,843,368号明細書、特開昭59−49535号公報、同63−236546号公報、特開平5−303205号公報、同8−262742号公報、同10−282619号公報等に記載されているものを好適に使用できる。該両性界面活性剤としては、アミノ酸型両性界面活性剤が好ましく、該アミノ酸型両性界面活性剤としては、特開平5−303205号公報に記載されているように、例えば、アミノ酸(グリシン、グルタミン酸、ヒスチジン酸等)から誘導体化されたもので挙げられ、具体的には、長鎖のアシル基を導入したN−アミノアシル酸およびその塩が挙げられる。前記両性界面活性剤は1種で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記アニオン系界面活性剤としては、脂肪酸塩(例えばステアリン酸ソーダ、オレイン酸カリ)、アルキル硫酸エステル塩(例えばラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン)、スルホン酸塩(例えばドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム)、アルキルスルホコハク酸塩(例えばジオクチルスルホコハク酸ナトリウム)、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、アルキルリン酸塩等が挙げられる。
前記カチオン系界面活性剤としては、アルキルアミン塩、第4級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、イミダゾリウム塩などが挙げられる。
前記フッ素系界面活性剤としては、電解フッ素化、テロメリゼーション、オリゴメリゼーションなどの方法を用いてパーフルオロアルキル基を持つ中間体をへて誘導される化合物が挙げられる。
例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、パーフルオロアルキルトリアルキルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル基含有オリゴマー、パーフルオロアルキルリン酸エステルなどがあげられる。
前記シリコン系界面活性剤としては、有機基で変性したシリコンオイルが好ましく、これは、シロキサン構造の側鎖を有機基で変性した構造、両末端を変性した構造、片末端を変性した構造をとり得る。有機基変性としてアミノ変性、ポリエーテル変性、エポキシ変性、カルボキシル変性、カルビノール変性、アルキル変性、アラルキル変性、フェノール変性、フッ素変性等が挙げられる。
前記界面活性剤の含有量としては、インク受容層用塗布液(塗布液A)に対して0.001〜2.0%が好ましく、0.01〜1.0%がより好ましい。また、インク受容層用塗布液として2液以上を用いて塗布を行なう場合には、それぞれの塗布液に界面活性剤を添加するのが好ましい。
本発明の重合体を含有するインクジェット記録媒体において、インク受容層はカール防止用に高沸点有機溶剤を含有するのが好ましい。前記高沸点有機溶剤は常圧で沸点が150℃以上の有機化合物で、水溶性又は疎水性の化合物である。これらは、室温で液体でも固体でもよく、低分子でも高分子でもよい。
具体的には、芳香族カルボン酸エステル類(例えばフタル酸ジブチル、フタル酸ジフェニル、安息香酸フェニルなど)、脂肪族カルボン酸エステル類(例えばアジピン酸ジオクチル、セバシン酸ジブチル、ステアリン酸メチル、マレイン酸ジブチル、フマル酸ジブチル、アセチルクエン酸トリエチルなど)、リン酸エステル類(例えばリン酸トリオクチル、リン酸トリクレジルなど)、エポキシ類(例えばエポキシ化大豆油、エポキシ化脂肪酸メチルなど)、アルコール類(例えば、ステアリルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(DEGMBE)、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、グリセリンモノメチルエーテル、1,2,3−ブタントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,4−ペンタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、トリエタノールアミン、ポリエチレングリコールなど)、植物油(例えば大豆油、ヒマワリ油など)高級脂肪族カルボン酸(例えばリノール酸、オレイン酸など)等が挙げられる。
本発明の重合体を含有するインクジェット記録媒体に用いる支持体としては、プラスチック等の透明材料よりなる透明支持体、紙等の不透明材料からなる不透明支持体のいずれをも使用できる。インク受容層の透明性を生かす上では、透明支持体又は高光沢性の不透明支持体を用いることが好ましい。またCD−ROM、DVD−ROM等の読み出し専用光ディスク、CD−R、DVD−R等の追記型光ディスク、更には書き換え型光ディスクを支持体として用い、レーベル面側にインク受容層を付与することもできる。
前記透明支持体に使用可能な材料としては、透明性で、OHPやバックライトディスプレイで使用される時の輻射熱に耐え得る性質を有する材料が好ましい。該材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル類;ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリアミド等を挙げることができる。中でも、ポリエステル類が好ましく、特にポリエチレンテレフタレートが好ましい。
前記透明支持体の厚みとしては、特に制限はないが、取り扱い易い点で、50〜200μmが好ましい。
高光沢性の不透明支持体としては、インク受容層の設けられる側の表面が40%以上の光沢度を有するものが好ましい。前記光沢度は、JIS P−8142(紙及び板紙の75度鏡面光沢度試験方法)に記載の方法に従って求められる値である。具体的には、下記支持体が挙げられる。
例えば、アート紙、コート紙、キャストコート紙、銀塩写真用支持体等に使用されるバライタ紙等の高光沢性の紙支持体;ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル類、ニトロセルロース,セルロースアセテート,セルロースアセテートブチレート等のセルロースエステル類、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリアミド等のプラスチックフィルムに白色顔料等を含有させて不透明にした(表面カレンダー処理が施されていてもよい。)高光沢性のフィルム;或いは、前記各種紙支持体、前記透明支持体若しくは白色顔料等を含有する高光沢性のフィルムの表面に、白色顔料を含有若しくは含有しないポリオレフィンの被覆層が設けられた支持体等が挙げられる。
白色顔料含有発泡ポリエステルフィルム(例えば、ポリオレフィン微粒子を含有させ、延伸により空隙を形成した発泡PET)も好適に挙げることができる。更に銀塩写真用印画紙に用いられるレジンコート紙も好適である。
前記不透明支持体の厚みについても特に制限はないが、取り扱い性の点で、50〜300μmが好ましい。
また、前記支持体の表面には、濡れ特性及び接着性を改善するために、コロナ放電処理、グロー放電処理、火炎処理、紫外線照射処理等を施したものを使用してもよい。
次に、前記レジンコート紙に用いられる原紙について説明する。
前記原紙としては、木材パルプを主原料とし、必要に応じて木材パルプに加えてポリプロピレンなどの合成パルプ、あるいはナイロンやポリエステルなどの合成繊維を用いて抄紙される。前記木材パルプとしては、LBKP、LBSP、NBKP、NBSP、LDP、NDP、LUKP、NUKPのいずれも用いることができるが、短繊維分の多いLBKP、NBSP、LBSP、NDP、LDPをより多く用いることが好ましい。
但し、LBSP及び/又はLDPの比率としては、10質量%以上、70質量%以下が好ましい。
前記パルプは、不純物の少ない化学パルプ(硫酸塩パルプや亜硫酸パルプ)が好ましく用いられ、漂白処理をおこなって白色度を向上させたパルプも有用である。
原紙中には、高級脂肪酸、アルキルケテンダイマー等のサイズ剤、炭酸カルシウム、タルク、酸化チタンなどの白色顔料、スターチ、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール等の紙力増強剤、蛍光増白剤、ポリエチレングリコール類等の水分保持剤、分散剤、4級アンモニウム等の柔軟化剤などを適宜添加することができる。
抄紙に使用するパルプの濾水度としては、CSFの規定で200〜500mlが好ましく、また、叩解後の繊維長が、JIS P−8207に規定される24メッシュ残分質量%と42メッシュ残分の質量%との和が30〜70%が好ましい。尚、4メッシュ残分の質量%は20質量%以下であることが好ましい。
原紙の坪量としては、30〜250gが好ましく、特に50〜200gが好ましい。原紙の厚さとしては、40〜250μmが好ましい。原紙は、抄紙段階または抄紙後にカレンダー処理して高平滑性を与えることもできる。原紙密度は0.7〜1.2g/m2(JIS P−8118)が一般的である。
更に、原紙剛度としては、JIS P−8143に規定される条件で20〜200gが好ましい。
原紙表面には表面サイズ剤を塗布してもよく、表面サイズ剤としては、前記原紙中添加できるサイズと同様のサイズ剤を使用できる。
原紙のpHは、JIS P−8113で規定された熱水抽出法により測定された場合、5〜9であることが好ましい。
原紙表面および裏面を被覆するポリエチレンは、主として低密度のポリエチレン(LDPE)および/または高密度のポリエチレン(HDPE)であるが、他のLLDPEやポリプロピレン等も一部使用することができる。
特に、インク受容層を形成する側のポリエチレン層は、写真用印画紙で広くおこなわれているように、ルチルまたはアナターゼ型の酸化チタン、蛍光増白剤、群青をポリエチレン中に添加し、不透明度、白色度および色相を改良したものが好ましい。ここで、酸化チタン含有量としては、ポリエチレンに対して、概ね3〜20質量%が好ましく、4〜13質量%がより好ましい。ポリエチレン層の厚みは特に限定はないが、表裏面層とも10〜50μmが好適である。さらにポリエチレン層上にインク受容層との密着性を付与するために下塗り層を設けることもできる。該下塗り層としては、水性ポリエステル、ゼラチン、PVAが好ましい。また、該下塗り層の厚みとしては、0.01〜5μmが好ましい。
ポリエチレン被覆紙は、光沢紙として用いることも、また、ポリエチレンを原紙表面上に溶融押し出してコーティングする際に、いわゆる型付け処理をおこなって通常の写真印画紙で得られるようなマット面や絹目面を形成したものも使用できる。
支持体にはバックコート層を設けることもでき、このバックコート層に添加可能な成分としては、白色顔料や水性バインダー、その他の成分が挙げられる。
バックコート層に含有される白色顔料としては、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、珪藻土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、加水ハロイサイト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム等の白色無機顔料、スチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂等の有機顔料等が挙げられる。
バックコート層に用いられる水性バインダーとしては、例えば、スチレン/マレイン酸塩共重合体、スチレン/アクリル酸塩共重合体、ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、澱粉、カチオン化澱粉、カゼイン、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン等の水溶性高分子、スチレンブタジエンラテックス、アクリルエマルジョン等の水分散性高分子等が挙げられる。
バックコート層に含有されるその他の成分としては、消泡剤、抑泡剤、染料、蛍光増白剤、防腐剤、耐水化剤等が挙げられる。
本発明の重合体を含有するインクジェット記録媒体のインク受容層は、例えば、支持体表面に少なくとも微粒子と水溶性樹脂を含む塗布液Aを塗布し、(1)該塗布と同時、(2)該塗布によって形成される塗布層の乾燥途中であって該塗布層が減率乾燥速度を示す前のいずれかにpHが7を超える塗布液Bを付与した後、該塗布液Bを付与した塗布層を架橋硬化させる方法により形成されるのが好ましい。ここで、本発明に係る重合体は、前記塗布液Aあるいは塗布液Bの少なくとも一方に含有せしめれば良いが、インク吸収性の面から塗布液Aに含有せしめることが好ましい。
また、前記水溶性樹脂を架橋し得る架橋剤も、前記塗布液A又は塗布液Bのいずれかに含有せしめればよい。
この様にして架橋硬化させたインク受容層を設けることは、インク吸収性や膜のヒビ割れ防止などの観点から好ましい。
前記の様にすると、媒染剤がインク受容層の所定の部分に多く存在するので、インクジェットの色材が十分に媒染され、色濃度、経時ニジミ、印画部光沢、印字後の文字や画像の耐水性、耐オゾン性が向上するので好ましい。媒染剤の一部は最初に支持体に設ける層に含有させてもよく、その場合は、後から付与する媒染剤は同じものでも異なっていてもよい。
本発明の重合体を含有するインクジェット記録媒体において、少なくとも微粒子(例えば、気相法シリカ)と水溶性樹脂(例えば、ポリビニルアルコール)とを含有するインク受容層用塗布液(塗布液A)は、例えば、以下のようにして調製することができる。即ち、
気相法シリカ等の微粒子と分散剤を水中に添加して(例えば、水中のシリカ微粒子は10〜20質量%)、高速回転湿式コロイドミル(例えば、エム・テクニック(株)製の「クレアミックス」)を用いて、例えば10000rpm(好ましくは5000〜20000rpm)の高速回転の条件で例えば20分間(好ましくは10〜30分間)かけて分散させた後、ポリビニルアルコール(PVA)水溶液(例えば、前記気相法シリカの1/3程度の質量のPVAとなるように)を加え、前記と同じ回転条件で分散を行なうことにより調製することができる。塗布液に安定性を付与するためにアンモニア水等でpH=9.2程度に調節する事、又は分散剤を用いることが好ましい。得られた塗布液は均一なゾル状態であり、これを下記塗布方法で支持体上に塗布し乾燥させることにより、三次元網目構造を有する多孔質性のインク受容層を形成することができる。
また、前記気相法シリカと分散剤とからなる水分散物の調製は、気相法シリカ水分散液をあらかじめ調製し、該水分散液を分散剤水溶液に添加してもよいし、分散剤水溶液を気相法シリカ水分散液に添加してよいし、同時に混合してもよい。また、気相法シリカ水分散液ではなく、粉体の気相法シリカを用いて前記のように分散剤水溶液に添加してもよい。
前記の気相法シリカと分散剤とを混合した後、該混合液を分散機を用いて細粒化することで、平均粒子径50〜300nmの水分散液を得ることができる。該水分散液を得るために用いる分散機としては、高速回転分散機、媒体撹拌型分散機(ボールミル、サンドミルなど)、超音波分散機、コロイドミル分散機、高圧分散機等従来公知の各種の分散機を使用することができるが、形成されるダマ状微粒子の分散を効率的におこなうという点から、媒体撹拌型分散機、コロイドミル分散機または高圧分散機が好ましい。
また、各工程における溶媒として水、有機溶媒、又はこれらの混合溶媒を用いることができる。この塗布に用いることができる有機溶媒としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、メトキシプロパノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、酢酸エチル、トルエン等が挙げられる。
また、前記塗布液の分散性を向上させるために分散剤を添加してもよい。分散剤としては前記のカオチン性樹脂が好ましく用いられる。
前記分散剤の微粒子に対する添加量は、0.1%〜30%が好ましく、1%〜10%が更に好ましい。
該インク受容層用塗布液の塗布は、例えば、エクストルージョンダイコーター、エアードクターコーター、ブレッドコーター、ロッドコーター、ナイフコーター、スクイズコーター、リバースロールコーター、バーコーター等の公知の塗布方法によって行うことができる。
インク受容層用塗布液(塗布液A)の塗布と同時又は塗布した後に、該塗布層に塗布液Bが付与されるが、該塗布液Bは、塗布後の塗布層が減率乾燥速度を示すようになる前に付与してもよい。即ち、インク受容層用塗布液(塗布液A)の塗布後、この塗布層が恒率乾燥速度を示す間に塗布液Bを導入することで好適に製造される。この塗布液Bには、媒染剤を含有せしめてもよい。
ここで、前記「塗布層が減率乾燥速度を示すようになる前」とは、通常、インク受容層用塗布液の塗布直後から数分間の過程を指し、この間においては、塗布された塗布層中の溶剤(分散媒体)の含有量が時間に比例して減少する「恒率乾燥速度」の現象を示す。この「恒率乾燥速度」を示す時間については、例えば、化学工学便覧(頁707〜712、丸善(株)発行、昭和55年10月25日)に記載されている。
前記の通り、塗布液Aの塗布後、該塗布層が減率乾燥速度を示すようになるまで乾燥されるが、この乾燥は一般に40〜180℃で0.5〜10分間(好ましくは、0.5〜5分間)行われる。この乾燥時間としては、当然塗布量により異なるが、通常は前記範囲が適当である。
前記第一の塗布層が減率乾燥速度を示すようになる前に付与する方法としては、(1)塗布液Bを塗布層上に更に塗布する方法、(2)スプレー等の方法により噴霧する方法、(3)塗布液B中に、該塗布層が形成された支持体を浸漬する方法、等が挙げられる。
前記方法(1)において、塗布液Bを塗布する塗布方法としては、例えば、カーテンフローコーター、エクストルージョンダイコーター、エアードクターコーター、ブレッドコーター、ロッドコーター、ナイフコーター、スクイズコーター、リバースロールコーター、バーコーター等の公知の塗布方法を利用することができる。しかし、エクストリュージョンダイコーター、カーテンフローコーター、バーコーター等のように、既に形成されている第一塗布層にコーターが直接接触しない方法を利用することが好ましい。
塗布液Bの付与後は、一般に40〜180℃で0.5〜30分間加熱され、乾燥および硬化がおこなわれる。中でも、40〜150℃で1〜20分間加熱することが好ましい。
また、前記塗布液Bを、インク受容層塗布液(塗布液A)を塗布すると同時に付与する場合、塗布液Aおよび塗布液Bを、塗布液Aが支持体と接触するようにして支持体上に同時塗布(重層塗布)し、その後乾燥硬化させることによりインク受容層を形成することができる。
前記同時塗布(重層塗布)は、例えば、エクストルージョンダイコーター、カーテンフローコーターを用いた塗布方法により行なうことができる。同時塗布の後、形成された塗布層は乾燥されるが、この場合の乾燥は、一般に塗布層を40〜150℃で0.5〜10分間加熱することにより行なわれ、好ましくは、40〜100℃で0.5〜5分間加熱することにより行なわれる。
前記同時塗布(重層塗布)を、例えば、エクストルージョンダイコーターによりおこなった場合、同時に吐出される二種の塗布液は、エクストルージョンダイコーターの吐出口附近で、即ち、支持体上に移る前に重層形成され、その状態で支持体上に重層塗布される。塗布前に重層された二層の塗布液は、支持体に移る際、既に二液の界面で架橋反応を生じ易いことから、エクストルージョンダイコーターの吐出口付近では、吐出される二液が混合して増粘し易くなり、塗布操作に支障を来す場合がある。従って、前記のように同時塗布する際は、塗布液Aおよび塗布液Bの塗布と共に、バリアー層液(中間層液)を前記二液間に介在させて同時三重層塗布することが好ましい。
前記バリアー層液は、特に制限なく選択できる。例えば、水溶性樹脂を微量含む水溶液や、水等を挙げることができる。前記水溶性樹脂は、増粘剤等の目的で、塗布性を考慮して使用されるもので、例えば、セルロース系樹脂(たとえば、ヒドロキシプロピルメチルセルロ−ス、メチルセルロ−ス、ヒドロキシエチルメチルセルロ−ス等)、ポリビニルピロリドン、ゼラチン等のポリマーが挙げられる。尚、バリアー層液には、前記媒染剤を含有させることもできる。
支持体上にインク受容層を形成した後、例えば、スーパーカレンダ、グロスカレンダ等を用い、加熱加圧下にロールニップ間を通してカレンダー処理を施すことにより、表面平滑性、光沢度、透明性および塗膜強度を向上させることが可能である。しかしながら、該カレンダー処理は、空隙率を低下させる要因となることがあるため(即ち、インク吸収性が低下することがあるため)、空隙率の低下が少ない条件を設定しておこなう必要がある。
カレンダー処理をおこなう場合のロール温度としては、30〜150℃が好ましく、40〜100℃がより好ましい。
また、カレンダー処理時のロール間の線圧としては、50〜400kg/cmが好ましく、100〜200kg/cmがより好ましい。
前記インク受容層の層厚としては、インクジェット記録の場合では、液滴を全て吸収するだけの吸収容量をもつ必要があるため、層中の空隙率との関連で決定する必要がある。例えば、インク量が8nL/mm2で、空隙率が60%の場合であれば、層厚が約15μm以上の膜が必要となる。
この点を考慮すると、インクジェット記録の場合には、インク受容層の層厚としては、10〜50μmが好ましい。
また、インク受容層の細孔径は、メジアン径で0.005〜0.030μmが好ましく、0.01〜0.025μmがより好ましい。
前記空隙率および細孔メジアン径は、水銀ポロシメーター((株)島津製作所製の商品名「ボアサイザー9320−PC2」)を用いて測定することができる。
また、インク受容層は、透明性に優れていることが好ましいが、その目安としては、インク受容層を透明フイルム支持体上に形成したときのヘイズ値が、30%以下であることが好ましく、20%以下であることがより好ましい。
前記ヘイズ値は、ヘイズメーター(HGM−2DP:スガ試験機(株))を用いて測定することができる。
本発明の重合体を含有するインクジェット記録媒体の構成層(例えば、インク受容層あるいはバック層など)には、ポリマー微粒子分散物を添加してもよい。このポリマー微粒子分散物は、寸度安定化、カール防止、接着防止、膜のひび割れ防止等のような膜物性改良の目的で使用される。ポリマー微粒子分散物については、特開昭62−245258号、同62−1316648号、同62−110066号の各公報に記載がある。尚、ガラス転移温度が低い(40℃以下の)ポリマー微粒子分散物を、前記媒染剤を含む層に添加すると、層のひび割れやカールを防止することができる。また、ガラス転移温度が高いポリマー微粒子分散物をバック層に添加しても、カールを防止することができる。
また、本発明の重合体を含有するインクジェット記録媒体は、特開平10−81064号、同10−119423号、同10−157277号、同10−217601号、同11−348409号、特開2001−138621号、同2000−43401号、同2000−211235号、同2000−309157号、同2001−96897号、同2001−138627号、特開平11−91242号、同8−2087号、同8−2090号、同8−2091号、同8−2093号の各公報に記載の方法でも作製可能である。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、実施例中の「部」及び「%」は、特に断らない限り「質量部」及び「質量%」を表し、「平均分子量」及び「重合度」は、「重量平均分子量」及び「重量平均重合度」を示す。
実施例1
ポリブタジエン(NISSO−PB G1000:日本曹達(株)製)13.5部、2−メルカプトエタノール15.6部、及びアミノエタンチオール塩酸塩2.84部を酢酸エチル/イソプロパノール=1/1wt混合液13.5部に溶解した。これを窒素気流下で70℃に加熱し、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)[商品名:V−65、和光純薬(株)製]を0.062部添加し、70℃で加熱撹拌した。2時間後、さらにV−65を0.062部添加し、70℃で4時間加熱撹拌した。
この反応液を酢酸エチル1000部に攪拌しながら注ぎ、生じた粘質物加熱乾燥することで重合体1(例示化合物:P−1)を得た。
実施例2
実施例1において、2−メルカプトエタノール15.6部をα−チオグリセロール21.6部に変更した以外はすべて実施例1と同様にして重合体2(例示化合物:P−2)を得た。
実施例3
実施例1において、アミノエタンチオール塩酸塩2.84部を、N,N−ジメチルエタンチオール塩酸塩3.54部に変更した以外はすべて実施例1と同様にして、重合体3(例示化合物:P−5)を得た。
実施例4
実施例3において、2−メルカプトエタノールの使用量を15.6部から7.81部に、N,N−ジメチルエタンチオール塩酸塩の使用量を3.54部から17.7部に変更した以外はすべて実施例3と同様にして、重合体4(例示化合物:P−4)を得た。
比較例1
実施例1において、アミノエタンチオール塩酸塩を添加しないこと以外はすべて実施例1と同様にして、比較の重合体5を得た。
以下に、本発明の重合体の応用例として、本発明の重合体を酸化防止剤として含有するインクジェット記録媒体を示す。
(支持体の作製)
LBKP100部からなる木材パルプをダブルディスクリファイナーによりカナディアンフリーネス300mlまで叩解し、エポキシ化ベヘン酸アミド0.5部、アニオンポリアクリルアミド1.0部、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン0.1部、カチオンポリアクリルアミド0.5部を、いずれもパルプに対する絶乾質量比で添加し、長網抄紙機により秤量し170g/m2の原紙を抄造した。
前記原紙の表面サイズを調整するため、ポリビニルアルコール4%水溶液に蛍光増白剤(住友化学工業(株)製の「Whitex BB」)を0.04%添加し、これを絶乾質量換算で0.5g/m2となるように前記原紙に含浸させ、乾燥した後、更にキャレンダー処理を施して密度1.05g/mlに調整された基紙を得た。
得られた基紙のワイヤー面(裏面)側にコロナ放電処理を行なった後、溶融押出機を用いて高密度ポリエチレンを厚さ19μmとなるようにコーティングし、マット面からなる樹脂層を形成した(以下、樹脂層面を「裏面」と称する。)。この裏面側の樹脂層に更にコロナ放電処理を施し、その後、帯電防止剤として、酸化アルミニウム(日産化学工業(株)製の「アルミナゾル100」)と二酸化ケイ素(日産化学工業(株)製の「スノーテックスO」)とを1:2の質量比で水に分散した分散液を、乾燥質量が0.2g/m2となるように塗布した。
更に、樹脂層の設けられていない側のフェルト面(表面)側にコロナ放電処理を施した後、アナターゼ型二酸化チタン10%、微量の群青、及び蛍光増白剤0.01%(対ポリエチレン)を含有し、MFR(メルトフローレート)3.8の低密度ポリエチレンを、溶融押出機を用いて、厚み29μmとなるように押し出し、高光沢な熱可塑性樹脂層を基紙の表面側に形成し(以下、この高光沢面を「オモテ面」と称する。)、支持体とした。
応用例1
(インク受容層用塗布液Aの調製)
下記組成中の(1)気相法シリカ微粒子と(2)イオン交換水と(3)「シャロールDC−902P」を混合し、KD−P((株)シンマルエンタープライゼス製)を用いて、分散させた後、下記(4)ポリ塩化アルミニウム、(5)酢酸ジルコニル、(6)ホウ酸水、(7)ポリビニルアルコール、(8)界面活性剤、(9)重合体1、(10)イオン交換水を含む溶液を加え、インク受容層用塗布液Aを調製した。
シリカ微粒子と水溶性樹脂との質量比(PB比=(1):(7))は、4.5:1であり、インク受容層用塗布液AのpHは、3.5で酸性を示した。
<インク受容層塗布液Aの組成>
(1)気相法シリカ微粒子(無機微粒子) 10.0部
((株)トクヤマ製の「レオロシールQS−30」、平均一次粒子径7nm)
(2)イオン交換水 51.6部
(3)「シャロールDC−902P」(51%水溶液) 1.0部
(分散剤、第一工業製薬(株)製)
(4)ポリ塩化アルミニウム(40%水溶液、基本構造式:Al2(OH)5Cl)
0.6部
(5)酢酸ジルコニル(25%水溶液) 0.3部
(6)ホウ酸水(5%水溶液、架橋剤) 8.0部
(7)ポリビニルアルコール(8%水溶液、水溶性樹脂) 27.8部
((株)クラレ製の「PVA235」、鹸化度88%、重合度3500)
(8)界面活性剤(オルフインPD−101、日信化学工業(株)製) 0.1部
(9)重合体1(25%イソプロパノール溶液) 3.5部
(10)イオン交換水 21.5部
(インクジェット記録媒体(シート)の作製)
前記支持体のオモテ面にコロナ放電処理を行なった後、前記から得たインク受容層用塗布液Aを、支持体のオモテ面にエクストルージョンダイコーターを用いて200ml/m2の塗布量で塗布し(塗布工程)、熱風乾燥機にて80℃(風速3〜8m/秒)で塗布層の固形分濃度が20%になるまで乾燥させた。この塗布層は、この期間は恒率乾燥速度を示した。その直後、下記組成の塗布液B(pH9.3)に30秒間浸漬して該塗布層上にその20g/m2を付着させ(媒染剤溶液を付与する工程)、更に80℃下で10分間乾燥させた(乾燥工程)。これにより、乾燥膜厚32μmのインク受容層が設けられた応用例1のインクジェット記録用シート(1)を作製した。
<塗布液Bの組成>
(1)硼酸(架橋剤) 0.65部
(2)炭酸ジルコニウムアンモニウム 6.5部
(第一稀元素化学工業(株)製の「ジルコゾールAC−7」、28%水溶液)
(3)炭酸アンモニウム 6.0部
(4)イオン交換水 83.8部
(5)界面活性剤(メガファックF−1405、大日本インキ化学(株)製) 0.2部
応用例2〜4
応用例1のインク受容層塗布液Aにおいて、重合体1をそれぞれ重合体2〜4に変更した以外はすべて応用例1と同様にして、応用例2〜4のインクジェット記録用シート(2)〜(4)を作製した。
応用例5
応用例1において、塗布液Bに重合体1(25%イソプロパノール溶液)を3.5部添加したこと以外はすべて応用例1と同様にして、応用例5のインクジェット記録用シート(5)を作製した。
比較応用例1及び2
応用例1において、インク受容層用塗布液Aに用いられている重合体1をそれぞれ下記化合物A及びBに変更した以外はすべて応用例1と同様にして比較応用例1及び2のインクジェット記録用シート(6)及び(7)を作製した。
Figure 2005220224
比較応用例3
応用例1において、インク受容層用塗布液Aに用いられている重合体1を重合体5に変更した以外はすべて応用例1と同様にして、比較応用例3のインクジェット記録用シート(8)を得た。
(評価試験)
前記より得られたインクジェット記録用シート(1)〜(8)の各々について、以下の評価試験を行なった。試験の結果は下記の表1に示す。
〈経時ニジミ〉
インクジェットプリンター(セイコーエプソン(株)製の「PM−950C」)を用いて、各インクジェット記録用シート上にマゼンタインクとブラックインクとを隣あわせにした格子状の線状パターン(線幅0.28nm)を印画し、Xライト310TR(Xライト社製)によってビジュアル濃度(ODfresh)を測定した。測定後、印画した各インクジェット記録用シートをクリアファイルに入れ、35℃、相対湿度80%の恒温恒湿槽に3日間保管した後、再度ビジュアル濃度(ODthermo)を測定し、その濃度変化率((ODthermo−ODfresh)/ODfresh×100)を算出した。濃度変化率が20%未満をA、20%以上40%未満をB、40%以上をCとして評価した。濃度変化率が小さいほど経時ニジミが少ない(良好)ことを示す。
〈耐光性〉
インクジェットプリンター(セイコーエプソン(株)製の「PM−950C」)を用いて、各インクジェット記録用シート上にマゼンタとシアンのベタ画像を印画した後、365nm以下の波長領域の紫外線をカットするフィルターを通して、Xenon Weather−ometer Ci65A(ATLAS社製)を用いて、温度25℃相対湿度32%の環境条件下で3.8時間ランプを点灯し、その後ランプを消した状態で、温度20℃相対湿度91%の環境条件下に1時間放置するサイクルを336時間かけて行なった。この試験の前後の各色画像濃度を、反射濃度測定計(Xrite社製の「Xrite938」)にて測定し、各色濃度の残存率を算出した。
マゼンタ濃度の残存率が、90%以上の場合をA、80%以上90%未満の場合をB、70%以上80%未満の場合をC、70%未満の場合をDとして、評価した。
〈耐オゾン性〉
インクジェットプリンター(セイコーエプソン(株)製の「PM−950C」)を用いて、各インクジェット記録用シート上にシアンのベタ画像をそれぞれ印画し、オゾン濃度3ppmの環境下で24時間保管した。保管前と保管後のマゼンタおよびシアン濃度を、反射濃度測定計(Xrite社製の「Xrite938」)にて測定し、マゼンタおよびシアン濃度の残存率を算出した。
残存率が、85%以上の場合をA、75%以上85%未満の場合をB、65%以上7585%未満の場合をC、65%未満の場合をDとして、評価した。
Figure 2005220224
表1の結果から、本発明の重合体を酸化防止剤として含有する応用例1〜5のインクジェット記録用シートは、経時でのニジミが抑制され、さらに高濃度のオゾン環境下で長時間保管した後も、形成された画像の濃度残存率は高く、耐オゾン性に優れた記録用シートであることが判明した。また、キセノン照射及び高湿放置のサイクル試験後も、形成された画像の濃度残存率は高く、耐光性特にマゼンタ発色の耐光性に優れた記録用シートであることが判明した。
一方、本発明の重合体を含有しない比較応用例1〜3のインクジェット記録用シートは、耐オゾン性及び耐光性と経時でのニジミの双方を満足させることが出来なかった。

Claims (7)

  1. ジエン系重合体に、イオン性基を有するメルカプト化合物とイオン性基を含まないメルカプト化合物とを付加させることにより得られる重合体。
  2. 前記イオン性基を有するメルカプト化合物が、有機概念図で表される無機性/有機性比(I/O値)が3以上であることを特徴とする請求項1に記載の重合体。
  3. 前記イオン性基を含まないメルカプト化合物が、有機概念図で表される無機性/有機性比(I/O値)が0.5以上3以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の重合体。
  4. 前記ジエン系重合体が、ブタジエン系重合体であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の重合体。
  5. 前記重合体が、下記一般式(1)で表される部分構造を有することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の重合体。
    Figure 2005220224
    (一般式(1)中、R1はイオン性基で置換されたアルキル基を表す。R2はアルキル基又はアリール基を表す。Aは1,4−ブタジエン単位及び/又は1,2−ブタジエン単位を表す。a、b及びcは重合体における繰り返し単位のモル%を表す。)
  6. 前記重合体が水溶性又は自己乳化特性を有する重合体であることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の重合体。
  7. 請求項1〜6の何れか1項に記載の重合体からなることを特徴とする酸化防止剤。
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