JP2005220218A - インクジェットインク及びインクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェットインク及びインクジェット記録方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005220218A
JP2005220218A JP2004029014A JP2004029014A JP2005220218A JP 2005220218 A JP2005220218 A JP 2005220218A JP 2004029014 A JP2004029014 A JP 2004029014A JP 2004029014 A JP2004029014 A JP 2004029014A JP 2005220218 A JP2005220218 A JP 2005220218A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
paper
less
inkjet
mass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004029014A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4608896B2 (ja
Inventor
Kenichi Okubo
賢一 大久保
Hirotaka Iijima
裕隆 飯島
Teruyuki Fukuda
輝幸 福田
Yasuhiko Kawashima
保彦 川島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2004029014A priority Critical patent/JP4608896B2/ja
Publication of JP2005220218A publication Critical patent/JP2005220218A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4608896B2 publication Critical patent/JP4608896B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Abstract

【課題】 コピー紙等の普通紙記録において画像の輪郭の不規則なにじみ(フェザリング)、インクの紙裏側までへの深い染み込み(裏抜け)を起こしにくく、さらに、カールが抑制されたインクジェットインク及びインクジェット記録方法を提供する。
【解決手段】 液体中に、色材を含有し、界面活性剤の含有量が0〜1質量%未満、水の含有量が0〜45質量%未満のインクジェットインクであって、普通紙についてブリストー測定を実施し、縦軸を液体転移量L(ml/m2)、横軸を(γ・t/η)1/2として測定点をプロットした時に、グラフの傾きの値がペンタデカンを測定液としたときの傾きの値に対して0〜0.9倍未満であることを特徴とするインクジェットインク。
【選択図】 なし

Description

本発明は、インクジェット及びインクジェット記録方法に関する。
色材を含んだインク液滴を吐出オリフィスから飛翔させて記録を行うインクジェット記録方法が実用化されている。インクジェット記録に使用されるインクについては、普通紙(例えば、電子写真用紙等のPPC用紙、コンピューター等の連続用紙等の一般事務用に汎用される記録紙等)や、インクジェット専用の記録媒体(インクジェット専用紙)に対して良好に印字できることが求められる。
しかしながら、普通紙においては画像の輪郭の不規則なにじみ(フェザリング)が起こりやすく、印字品質を落としている。フェザリングを抑えるために、多価アルコール類(例えば、1,2−ヘキサンジオール等)、アルキルエーテル類(例えば、トリエチレングリコールモノブチルエーテル等)等の溶剤を添加し、インクの表面張力を低下させることが知られているが、多価アルコール類、アルキルエーテル類の添加による改良では、細線が太る(にじみ)という問題や、インクが普通紙の裏側にまで深く染み込み(裏抜け)、十分な画像濃度が得られないという問題が起こる。さらに、裏抜けが激しいと、普通紙の両面にインクジェットで記録をすることができないという問題が起こる。
これらの普通紙における画質の問題の改善のため、インク中に多糖類や、特殊な界面活性剤を添加する方法(例えば、特許文献1、2参照。)が報告されている。また、カチオン性物質を含む液体とアニオン性物質を含むインクを記録媒体上で反応させる方法(例えば、特許文献3参照。)や、ヒータを用いてインクの浸透を制御する方法(例えば、特許文献4参照。)、転写体に画像を形成して、その画像を記録媒体へと転写する方法(例えば、特許文献5参照。)が報告されている。しかしこれらは、保存耐久性に問題がある、装置が大掛かりになる等の問題がある。
また、インクジェット専用の記録媒体を用いる場合には、カールを抑制するため反対側にインク吸収層と同様の吸湿特性を持つバインダー層を設ける等の方法を採ることができるが、普通紙を記録媒体に用いる場合にはこのような方法を採ることができず、水の含量が多いインクでは、インク液滴の全てを普通紙で保持しなければならずカールが発生しやすい。
以上のごとく従来の技術では個々の性能を単独で満足させる手段は見出せても、これらの性能を同時に満足させ、一連の問題を解決するインクは得られていないのが現状である。
特開平6−228477号公報 特開平8−337749号公報 特開平8−216498号公報 特開平11−129460号公報 特開平5−255623号公報
本発明の目的は、コピー紙等の普通紙記録において画像の輪郭の不規則なにじみ(フェザリング)、インクの紙裏側までへの深い染み込み(裏抜け)を起こしにくく、さらに、カールが抑制されたインクジェットインク及びインクジェット記録方法を提供することである。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成することができる。
(請求項1)
液体中に、色材を含有し、界面活性剤の含有量が0〜1質量%未満、水の含有量が0〜45質量%未満のインクジェットインクであって、普通紙についてブリストー測定を実施し、縦軸を液体転移量L(ml/m2)、横軸を(γ・t/η)1/2として測定点をプロットした時に、グラフの傾きの値がペンタデカンを測定液としたときの傾きの値に対して0〜0.9倍未満であることを特徴とするインクジェットインク。
ただし、γはインクジェットインクの表面張力(mN/m)、tは接触時間(msec)、ηは粘度(mPa・sec)を表す。
(請求項2)
前記グラフの傾きの値が、ペンタデカンを測定液としたときの傾きの値に対して0〜0.85倍未満であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットインク。
(請求項3)
前記グラフの傾きの値が、ペンタデカンを測定液としたときの傾きの値に対して0〜0.6倍以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェットインク。
(請求項4)
界面活性剤の含有量が0〜0.1質量%未満であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェットインク。
(請求項5)
下記式(1)により定義されるSの値が25以上55未満である溶媒の含有量の合計が10質量%未満であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェットインク。
式(1) S=H/M×1000
ただし、Hは溶媒一分子当たりの水酸基とアミノ基の総数、Mは溶媒の分子量を表す。
(請求項6)
前記溶媒の含有量の合計が0〜5質量%未満であることを特徴とする請求項5に記載のインクジェットインク。
(請求項7)
表面張力が25〜35mN/mであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のインクジェットインク。
(請求項8)
前記色材が顔料であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のインクジェットインク。
(請求項9)
請求項1〜8のいずれか1項に記載のインクジェットインクをインクジェットヘッドより吐出し、普通紙に印字することを特徴とするインクジェット記録方法。
(請求項10)
請求項1〜8のいずれか1項に記載のインクジェットインクをインクジェットヘッドより吐出し、副走査方向に5m/分以上の記録速度で印字することを特徴とするインクジェット記録方法。
(請求項11)
請求項1〜8のいずれか1項に記載のインクジェットインクをインクジェットヘッドより吐出し、記録媒体の両面に印字することを特徴とするインクジェット記録方法。
本発明により、コピー紙等の普通紙記録において画像の輪郭の不規則なにじみ(フェザリング)、インクの紙裏側までへの深い染み込み(裏抜け)を起こしにくく、さらに、カールが抑制されたインクジェットインク及びインクジェット記録方法を提供することができる。
本発明者は鋭意研究の結果、色材を含有し、界面活性剤の含有量が1質量%未満で、水の含有量が45質量%未満のインクジェットインクであって、普通紙についてブリストー測定を実施し、縦軸を液体転移量L(ml/m2)、横軸を(γ・t/η)1/2として測定点をプロットした時に、グラフの傾きの値がペンタデカンを測定液としたときの傾きの値に対して0.9倍未満であることを特徴とするインクジェットインクにより、コピー紙等の普通紙において画像の輪郭の不規則なにじみ(フェザリング)、インクの紙裏側までへの深い染み込み(裏抜け)を起しにくく、さらに、カールが抑制されたインクジェットインク及びインクジェット記録方法が得られることを見出した。
ブリストーとは「Japan TAPPI No.51−87」(紙パルプ技術協会、紙パルプ試験方法No.51−87、ブリストー法)に示される測定法である。測定に使用する普通紙として、本発明においてはコニカファーストクラス(コニカミノルタビジネステクノロジーズ(株)社製)を採用した。
以下本発明を詳細に説明する。
普通紙記録においてフェザリング、裏抜けとカールはトレードオフの関係にあり、これまでこれらの特性を同時に満足するインクジェットインク(以下、インクともいう)はなかった。水の含有量が多い水系インクはフェザリング、裏抜け抑制は良好であるが、カールが生じやすい。水を含有しない油系インクではカールは生じないが、フェザリング、裏抜けが生じやすい。
フェザリング、裏抜けはインクの浸透性と密接に関連していると考えられる。一般に、紙への液体の浸透挙動は下記Lucas−Washburn式に従うことが知られている。
L={(r・γ・cosθ)/(2η)・t}1/2
ただし、Lは浸透距離、tは時間、rは普通紙の毛細管径、γは液体の表面張力、θは接触角、ηは粘度を表す。
Lucas−Washburn式によれば、浸透速度は表面張力の平方根に比例し、粘度の平方根に反比例する。しかし、これらの物性によって浸透挙動を調節した場合、インクジェットヘッドによる吐出が不安定になったり、吐出そのものが困難になることがあった。発明者らは、Lucas−Washburn式のcosθに着目し、cosθに比例した値となる、前記ペンタデカンの傾きを基準としたインクの傾き(相対値)が0.9未満、より好ましくは0.85未満であるインクは、粘度、表面張力の調整に頼ることなく、良好なフェザリング、裏抜け抑制性を示すことを見出した。
直線の傾きを0.9未満にするには、表面エネルギーの水素結合成分γhの大きい溶媒の添加が有効である。γhは拡張Fowkes式により表面張力を分散成分、極性成分、水素結合成分の三つに分解したうちの一成分であるが、γhが大きい溶媒を含有することによって紙との相互作用が強くなり、濡れ性が抑えられるものと推定している。γhが大きい溶媒としては、水が挙げられる。また、界面活性剤の量も直線の傾きに関係し、過剰な使用は紙への濡れを促進することになり好ましくない。
さらに、普通紙記録においてはカールが生じないことも、もう一つの重要な要素である。発明者らは、インクにおける水、界面活性剤の含有量と印字後のカールに相関があることを見出し、界面活性剤の含有量を0〜1質量%未満、水の含有量を0〜45質量%未満とすることによって、カールを防止するに至った。界面活性剤の含有量は0〜0.1質量%未満であることがより好ましい。
また、下記の式(1)により定義されるSの値が25以上55未満である溶媒量もカールと相関があり、その含有量の合計が0〜10質量%未満であることが好ましく、さらに0〜5質量%未満であることがより好ましい。
式(1) S=H/M×1000
ただし、Hは溶媒一分子当たりの水酸基とアミノ基の総数、Mは溶媒の分子量を表す。
また、本発明のインクは浸透性、乾燥性が共に優れていることも特徴の一つである。近年、記録媒体と同じ幅を持つ所謂ラインヘッドが開発されており、従来のシャトル型ヘッドに比較して高速に印字することが可能となった。このような記録装置では、排紙した印刷物を重ねたときに前の印字部分が裏面に転写してしまう(裏移り)ことが問題となりやすく、インクにも早い浸透性、速乾性が求められる。本発明のインクは、記録媒体上にインクが残る時間が短く、前述のような記録速度が高速な印刷方法において特に高い適性を示す。
また、記録媒体の両面に印刷を行う場合にも、本発明のインクは有効である。両面印刷では、片面に印字した後に記録媒体を裏返し、印字面を下にして搬送することが多いが、本発明のインクは前記特性を有しているため、搬送不良が生じたり搬送ベルトがインクで汚染されることがない。浸透性、乾燥性が要求されるこれらの印刷方法においては、前述のブリストー法により求められる傾きがペンタデカンの傾きの0.6倍以上であるインクを使うことがより好ましい。
インクの溶剤に求められる機能としては、色材の安定性を高めること(染料溶解性、顔料分散性)、インクジェットで吐出するための粘度調整、吐出時の安定性を確保するための吸・保湿性等、さまざまな項目が挙げられる。そのため、インクには、数種の、さまざまな特性を持つ溶媒を組み合わせて使うのが一般的である。また、インクには溶媒だけではなく、界面活性剤、防腐剤、pH調整剤等を添加するのが一般的である。
これらさまざまな溶媒や添加剤、また、色材は、それぞれの添加量に応じ、インク全体のcosθを変化させる。従って、インク組成全体を加味した上で、蒸発速度が速い溶媒を、適量含有させ、cosθの平方根が希望の値となるように調整しなければならない。
γ(mN/m)の測定方法としては、例えば、自動表面張力計(協和界面科学社製CVBP−Zモデル)を用い白金板を用いて測定することができる。
本発明において水溶性有機溶剤としては、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール等)、多価アルコール類(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ペンタンジオール、グリセリン、ヘキサントリオール、チオジグリコール等)、多価アルコールエーテル類(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル等)、アミン類(例えば、エタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、モルホリン、N−エチルモルホリン、エチレンジアミン、ジエチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ポリエチレンイミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、テトラメチルプロピレンアジアミン等)、アミド類(例えば、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等)、複素環類(例えば、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−シクロへキシル−2−ピロリドン、2−オキサゾリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジン等)、スルホキシド類(例えば、ジメチルスルホキシド等)、スルホン類(例えば、スルホラン等)が挙げられる。
本発明における色材の例としては、水溶性染料、顔料が挙げられる。水溶性染料の例としては、例えば、アゾ染料、アゾメチン染料、キサンテン染料、キノン染料等を挙げることができる。水溶性染料の具体的化合物としては、例えば、特開2002−338856号明細書段落番号0053に例示した化合物等を挙げることができる。これらは、「染色ノート第21版」(出版;色染社)等に記載されている。
また、本発明に使用できる顔料としては、従来公知の有機及び無機顔料が使用できる。例えばアゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料等のアゾ顔料や、フタロシアニン顔料、ペリレン及びペリレン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサンジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロニ顔料等の多環式顔料や、塩基性染料型レーキ、酸性染料型レーキ等の染料レーキや、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光顔料等の有機顔料、カーボンブラック等の無機顔料が挙げられる。
本発明のインクは、色材の含有量を0.1〜20質量%の範囲で選択することができ、インクジェット画像で写真画像を形成するには、色材の含有量を各々変化させた、いわゆる濃淡インクを調製して用いるのが好ましい。また、必要に応じて、赤、緑、青等の特色インクを用いることも色再現上好ましい。
粘度の測定方法としは、ビスコメイトVM−1G(山一電機(株)製)を用い、25℃における値を測定し、値を測定したインクの密度で割り、さらに25℃における水の粘度を0.89mPa・sとなるように補正した。
インクジェット記録方法としては、少なくともイエローのインク、マゼンタのインク、シアンのインク、ブラックのインクを有するインクセットを用い、いわゆるカラーのインクジェットプリントに用いることができる。
複数のインクを用いるインクジェット記録方法においては、テキスト等の微細な図形を描く機会が多い黒インクに本発明のインクを用いることが好ましい。
さらに、用いる複数のインク全てに本発明のインクを用いると、裏抜け、フェザリングのみではなく、隣接する異なる色間での混ざり(ブリーディング)も抑制できるため好ましい。
本発明に用いられる記録媒体としては、安価であることによりコピー紙等事務用紙に代表される普通紙が好ましい。また、高画質な画像を得るためには支持体の上に記録液受容層が塗布された記録媒体を用いてもよい。
普通紙とは、非塗工用紙、特殊印刷用紙及び情報用紙の一部に属す、80〜200μmの非コート紙が望ましい。本発明で用いられる普通紙としては、例えば、上級印刷紙、中級印刷紙、下級印刷紙、薄様印刷紙、微塗工印刷用紙、色上質紙等特殊印刷用紙、フォーム用紙、PPC用紙、その他情報用紙等があり、具体的には下記する用紙及びこれらを用いた各種の変性/加工用紙があるが、本発明は特にこれらに限定されるものではない。上質紙及び色上質紙、再生紙、複写用紙・色もの、OCR用紙、ノーカーボン紙・色もの、ユポ60、80、110ミクロン、ユポコート70、90ミクロン等の合成紙、その他片面アート紙68kg、コート紙90kg、フォームマット紙70、90、110kg、発泡PET38ミクロン、みつおりくん(以上、小林記録紙)、OK上質紙、ニューOK上質紙、サンフラワー、フェニックス、OKロイヤルホワイト、輸出上質紙(NPP、NCP、NWP、ロイヤルホワイト)OK書籍用紙、OKクリーム書籍用紙、クリーム上質紙、OK地図用紙、OKいしかり、きゅうれい、OKフォーム、OKH、NIP−N(以上、新王子製紙)、金王、東光、輸出上質紙、特需上質紙、書籍用紙、書籍用紙L、淡クリーム書籍用紙、小理教科書用紙、連続伝票用紙、上質NIP用紙、銀環、金陽、金陽(W)、ブリッジ、キャピタル、銀環書籍、ハープ、ハープクリーム、SKカラー、証券用紙、オペラクリーム、オペラ、KYPカルテ、シルビアHN、エクセレントフォーム、NPIフォームDX(以上、日本製紙)、パール、金菱、ウスクリーム上質紙、特製書籍用紙、スーパー書籍用紙、書籍用紙、ダイヤフォーム、インクジェットフォーム(以上、三菱製紙)、金毯V、金毯SW、白象、高級出版用紙、クリーム金毯、クリーム白象、証券・金券用紙、書籍用紙、地図用紙、複写用紙、HNF(以上、北越製紙)しおらい、電話帳表紙、書籍用紙、クリームしおらい、クリームしおらい中ラフ、クリームしおらい大ラフ、DSK(以上、大昭和製紙)、せんだいMP上質紙、錦江、雷鳥上質、掛紙、色紙原紙、辞典用紙、クリーム書籍、白色書籍、クリーム上質紙、地図用紙、連続伝票用紙(以上、中越パルプ)、OP金桜(チューエツ)、金砂、参考書用紙、交換証用紙(白)、フォーム印刷用紙、KRF、白フォーム、カラーフォーム、(K)NIP、ファインPPC、紀州インクジェット用紙(以上紀州製紙製)、たいおう、ブライトフォーム、カント、カントホワイト、ダンテ、CM用紙、ダンテコミック、ハイネ、文庫本用紙、ハイネS、ニューAD用紙、ユトリロエクセル、エクセルスーパーA、カントエクセル、エクセルスーパーB、ダンテエクセル、ハイネエクセル、エクセルスーパーC、エクセルスーパーD、ADエクセル、エクセルスーパーE、ニューブライトフォーム、ニューブライトNIP(以上大王製紙製)、日輪、月輪、雲嶺、銀河、白雲、ワイス、月輪エース、白雲エース、雲岑エース(以上日本紙業製)、たいおう、ブライトフォーム、ブライトニップ(以上名古屋パルプ)、牡丹A、金鳩、特牡丹、白牡丹A、白牡丹C、銀鳩、スーパー白牡丹A、淡クリーム白牡丹、特中質紙、白鳩、スーパー中質紙、青鳩、赤鳩、金鳩Mスノービジョン、スノービジョン、金鳩スノービジョン、白鳩M、スーパーDX、はまなすO、赤鳩M、HKスーパー印刷紙(以上本州製紙製)、スターリンデン(A・AW)、スターエルム、スターメイプル、スターローレル、スターポプラ、MOP、スターチェリーI、チェリーIスーパー、チェリーIIスーパー、スターチェリーIII、スターチェリーIV、チェリーIIIスーパー、チェリーIVスーパー(以上丸住製紙製)、SHF(以上東洋パルプ製)、TRP(以上東海パルプ製)。
記録媒体としては、例えば、上質紙及び色上質紙、インクジェット普通紙及び専用紙、再生紙及び伝票用紙等が挙げられる。通常、普通紙として広範に使用される膜厚80〜200μmの用紙が本発明の目的に特に好ましい。本発明の対象とする記録媒体としては、非コート紙が望ましく、例えば用紙の元素成分の比率で言えば、炭素元素100に対して、アルミニウム、けい素元素数が各々150、200以下であることが望ましい。
本発明に用いる普通紙としては、特にブリストー法における接触時間5msの液体転移量が9ml/m2未満であることがフェザリングの抑制において好ましい。接触時間が5msである場合、液体転移量は紙の表面粗さに依存する傾向があり、液体転移量が9ml/m2未満の普通紙は表面にセルロース繊維が完全に露出しているわけではなく、表面サイズ処理等、なんらかの表面平滑化処理が行われているため、繊維に沿ってインクが浸透するというフェザリングが目立ちにくいことによると思われる。
本発明のインクジェット記録方法としては、液滴体積が0.1〜10.0pl未満であることが好ましい。この範囲の液滴体積であると、インク液滴体積に対する表面積が大きく、インク中の水溶性有機溶媒の蒸発が促進されるため、裏抜けが起こりにくい。液滴体積が0.1pl以上である場合、飛翔時の安定性が向上し、10.0pl以下である場合、裏抜け防止の効果が向上するとともに、印字画質の粒状性が良好になる。
本発明のインクは特に両面印刷を行うインクジェット記録方法に好適に用いられる。特に、表面を全て印刷し終えてから裏面を印刷し始めるまでの間の時間が5秒以内であるインクジェット記録方法に使用することが好ましい。このように両面をすばやく印刷するインクジェット記録方法においては、裏面を印刷し始めるまでの間に表面が十分に乾燥している必要がある。表面が乾燥しきる前に裏面を印刷すると、紙の正確な搬送が難しいだけではなく、湿潤状態である紙が破れることもある。さらに、プリンタ内部が乾いていないインクにより汚れ、印刷画像に汚れが移ることがある。本発明のインクを用いると、乾燥が非常に速いため、これらの問題が生じない。
「表面を全て印刷し終えてから裏面を印刷し始めるまでの間の時間」とは、先に印刷される紙面上に最後に打たれるインク適が着弾してから、もう一方の紙面に最初に打たれるインク適が着弾するまでの時間をいう。
本発明のインクは浸透性、乾燥性を調整するため表面張力が25〜35mN/mであることが好ましい。表面張力をこの範囲にするには界面活性剤を添加することもできる。界面活性剤としては、例えば、アニオン系、カチオン系、両性、ノニオン系のものが使用され、代表的には、アニオン系の界面活性剤としては、脂肪酸塩、アルキル硫酸塩、アルキル硫酸エステル、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルリン酸エステル塩、アルキルナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩等、カチオン系の界面活性剤としては、アミン塩、テトラアルキル4級アンモニウム塩、トリアルキル4級アンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、アルキルキノリニウム塩等、ノニオン系の界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリプロピレングリコールのエチレンオキサイド付加物、アセチレングリコール、アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物等が挙げられる。
これら界面活性剤の添加量は染料の種類、インク中に含まれる水溶性有機溶剤、その他添加剤の種類、量により決まるが、インク全質量に対して1質量%未満とすることが必要である。
さらに、本発明のインクには、吐出安定性、プリントヘッドやインクカートリッジへの適合性、保存安定性、その他諸特性向上を目的として、それぞれの目的に適合する、分散剤、粘度調整剤、比抵抗調整剤、皮膜形成剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防かび剤、防錆剤、pH調整剤、染料溶解助剤、消泡剤、金属キレート剤等を添加することもできる。
分散剤としては、アクリル酸エステル共重合体、スチレン・アクリル酸エステル共重合体、ブチラール樹脂、酢酸ビニル共重合体、水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、長鎖ポリアミノアマイドと極性酸エステルの塩、高分子量不飽和酸エステル、高分子共重合物、変性ポリウレタン、変性ポリアクリレート、ポリエーテルエステル型アニオン系活性剤、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物塩、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ステアリルアミンアセテート、顔料誘導体等を挙げることができる。
分散剤の具体例としては、積水化学社製BL−1(ブチラール樹脂)、BL−2(ブチラール樹脂)、BL−S(ブチラール樹脂)、BM−1(ブチラール樹脂)、三洋化成社製PEG6000S(ポリエチレングリコール)、荒川化学工業社製ライムレジンNo.1(ロジン樹脂)、BYK Chemie社製「Anti−Terra−U(ポリアミノアマイド燐酸塩)」、「Anti−Terra−203/204(高分子量ポリカルボン酸塩)」、「Disperbyk−101(ポリアミノアマイド燐酸塩と酸エステル)、107(水酸基含有カルボン酸エステル)、110(酸基を含む共重合物)、130(ポリアマイド)、161、162、163、164、165、166、170(高分子共重合物)」、「400」、「Bykumen」(高分子量不飽和酸エステル)、「BYK−P104、P105(高分子量不飽和酸ポリカルボン酸)」、「P104S、240S(高分子量不飽和酸ポリカルボン酸とシリコン系)」、「Lactimon(長鎖アミンと不飽和酸ポリカルボン酸とシリコン)」が挙げられる。
また、Efka CHEMICALS社製「エフカ44、46、47、48、49、54、63、64、65、66、71、701、764、766」、「エフカポリマー100(変性ポリアクリレート)、150(脂肪族系変性ポリマー)、400、401、402、403、450、451、452、453(変性ポリアクリレート)、745(銅フタロシアニン系)」、共栄化学社製「フローレンTG−710(ウレタンオリゴマー)」、「フローノンSH−290、SP−1000」、「ポリフローNo.50E、No.300(アクリル系共重合物)」、楠本化成社製「ディスパロンKS−860、873SN、874(高分子分散剤)、#2150(脂肪族多価カルボン酸)、#7004(ポリエーテルエステル型)」が挙げられる。
更に、花王社製「デモールRN、N(ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩)、MS、C、SN−B(芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩)、EP」、「ホモゲノールL−18(ポリカルボン酸型高分子)」、「エマルゲン920、930、931、935、950、985(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)」、「アセタミン24(ココナッツアミンアセテート)、86(ステアリルアミンアセテート)」、ゼネカ社製「ソルスパーズ5000(フタロシアニンアンモニウム塩系)、13240、13940(ポリエステルアミン系)、17000(脂肪酸アミン系)、24000、32000」、日光ケミカル社製「ニッコールT106(ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート)、MYS−IEX(ポリオキシエチレンモノステアレート)、Hexagline4−0(ヘキサグリセリルテトラオレート)」等が挙げられる。顔料分散剤は、インク中に0.1〜10質量%の範囲で含有させることが好ましい。
防腐剤、防かび剤の好ましい具体例としては、例えば、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、1,2−ベンズイソチアゾリジン−3−オン(アビシア社のプロキセルCRL、プロキセルBD、プロキセルGXL、プロキセルTN、プロキセルXL−2等)、4−クロロ−3−メチルフェノール(バイエル社のプリベントールCMK等)が挙げられる。
pH調整剤の例としては、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、プロパノールアミン、モルホリン等のアミン類及びそれらの変性物、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム等の無機塩類、水酸化アンモニウム、4級アンモニウム水酸化物(テトラメチルアンモニウム等)、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウム等の炭酸塩類その他リン酸塩等が挙げられる。
染料溶解助剤の例としては、尿素、チオ尿素、テトラメチル尿素等の尿素類が挙げられる。
本発明のインクジェット記録は、電気−機械変換方式によりインクを吐出することで記録を行うオンデマンド方式のインクジェット記録方法をとることができる。電気−機械変換方式には、例えば圧電素子を用いた電気−機械変換方式が挙げられる。圧電素子としては例えば、ピエゾ素子が挙げられる。
また、本発明のインクジェット記録は、電気−熱変換方式によりインクを吐出することで記録を行うオンデマンド方式のインクジェット記録方法をとることもできる。電気−熱変換方式には、例えば、発熱素子を用いた電気−熱変換方式が挙げられる。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。なお、特に断りない限り、実施例中の「%」は「質量%」を表す。
〔インクの作製〕
(インク1の作製)
下記色材、分散剤、溶媒及び水を混合し、ペイントシェーカーを用いて2時間分散を行った。次に、濾過、中空糸膜を使用した膜脱気処理を行いインク1を作製した。
カーボンブラック 3.3%
分散剤(メタクリル酸・メチルメタクリル酸・メタクリル酸2−エチルヘキシル・アクリル酸ヒドロキシエチル重合体、分子量12000) 1.7%
TEGME 53%
イオン交換水 42%
(インク2〜18の作製)
表1に記載の組成を有するインク2〜18をインク1と同様にして作製した。ただし、インク3、4、16〜18については、色材、分散剤、溶媒及び水を混合し、ペイントシェーカーを用いて2時間分散を行った後、界面活性剤を添加してよく混合した。次に、濾過、中空糸膜を使用した膜脱気処理を行った。
用いた成分の略号は以下の通りである。
E1010:オルフィンE1010(日信化学社製、ノニオン界面活性剤)
EGBE :エチレングリコールモノブチルエーテル
DEGBE:ジエチレングリコールモノブチルエーテル
DPGME:ジプロピレングリコールモノメチルエーテル
DEGEE:ジエチレングリコールモノエチルエーテル
TEGME:トリエチレングリコールモノメチルエーテル
TPGME:トリプロピレングリコールモノメチルエーテル
EG :エチレングリコール
PG :プロピレングリコール
Gly :グリセリン
DPG :ジプロピレングリコール
TEG :トリエチレングリコール
MP :2−メチル−1−プロパノール
HD12 :1,2−ヘキサンジオール
MBD :3−メチル−1,3−ブタンジオール
MPD :2−メチル−2,4−ペンタンジオール
Py :2−ピロリドン
HD :ヘプタデカン
Figure 2005220218
〔インク物性の測定〕
得られたインク及びペンタデカンについて、下記方法で表面張力γ(mN/m)、粘度η(mPa・s)及び転移量(ml/m2)を測定した。
(表面張力γ)
自動表面張力計(協和界面科学社製CVBP−Zモデル)と白金板を用いて25℃における値を測定した。
(粘度η)
ビスコメイトVM−1G(山一電機(株)製)を用い、25℃における値を測定し、その値を測定したインクまたはペンタデカンの密度で割り、さらに25℃における水の粘度を0.89mPa・sとなるように補正した。
(転移量)
普通紙であるコニカファーストクラス(コニカミノルタオプト(株)社製)について、ブリストー法により接触時間t(msec)を変えながらインクの転移量(ml/m2)を求めた。
縦軸を転移量、横軸を(γ・t/η)1/2として測定点をプロットした。そのグラフの傾きをペンタデカンを測定液としたときの傾きの値に対する相対値に換算した。
測定したインクの傾き及び表面張力を、水の含有量(質量%)、界面活性剤の含有量(質量%)及び式(1)のSが25以上55未満の溶媒の量(質量%)と合わせて表2に示す。
〔インクの評価〕
得られたインクについて、下記方法で画像記録を行い、得られた画像記録試料について下記方法でフェザリング、裏抜け、カール、裏移り及び両面印字適性を評価した。評価の結果を表2に示す。
(画像記録試料の作製)
ノズル直径23μm、1色当りのノズル数128、同色ノズル密度90dpiのピエゾ型ヘッドを搭載し、記録密度1440dpi×1440dpi、1滴当たりの液滴体積が6plとなるように設定したオンデマンド型インクジェットプリンタ(電気−機械変換方式)に、インク及び記録媒体として普通紙であるコニカコピーペーパーNR−A100(コニカミノルタビジネステクノロジーズ(株)社製)をセットして、10cm×10cmのべた画像を印字した。印字速度は低速(3m/分)及び高速(5m/分)で行った。なおdpiとは2.54cm当たりのドット数を表す。
(フェザリング)
べた画像の印字部と非印字部の境界のひげ状の輪郭の乱れを、輪郭が激しく乱れているものをE、輪郭がシャープで乱れが全くないものをAとして目視により5段階で評価した。
(裏抜け)
得られた各画像記録試料の表側(インクを吐出した側)及び裏側を比べ、紙の裏側がインクを印刷していない部分と同じ場合をA、紙の裏側にインクが到達し印刷部の表裏の差がないものをEとして5段階評価を行った。
(カール)
各画像記録試料をA4サイズに断裁した後、23℃、20%RHの雰囲気下で1日保存し、4隅の持ち上がりの高さの平均値を求め、それをカールの尺度とした。カールの少ないものから大きい順にA〜Eの5段階評価を行った。
(裏移り)
上記ベタ印字画像を、連続的に200枚印字し、排紙トレー上に重ねて排出された印字後の試料について、重なった試料の白地の裏面に、ベタ印字部からのインクの転写があるか否かを目視観察して判定した。
A:重なった他の試料裏面へのインクの転写が全く認められなかった
B:ややインク転写が認められた
C:弱いインク転写が認められた
D:明らかにインク転写が認められた
E:かなり激しいインク転写が認められた
各画像記録試料を積層して40℃、80%RHの雰囲気下で2日間保存処理後に積層した画像記録試料を剥離した際に、印字面に背面のくっつき痕が全く認められない場合をA、ほぼ全面に渡りくっつき痕が発生し実用に耐えないものをEとして5段階評価を行った。
(両面印字適性)
ノズル直径23μm、1色当りのノズル数128、同色ノズル密度90dpiのピエゾ型ヘッドを搭載し、記録密度1440dpi×1440dpi、1滴当たりの液滴体積が6plとなるように設定したオンデマンド型インクジェットプリンタ(電気−機械変換方式)に、インク及び記録媒体として普通紙であるコニカコピーペーパーNR−A100(コニカミノルタビジネステクノロジーズ(株)社製)をセットして、10cm×10cmのべた画像を印字した。なおdpiとは2.54cm当たりのドット数を表す。
べた画像印字後、画像を印字した紙を素早く取り出し、画像を印字していない面が表側になるようにセットして両面印刷を行った。表面を全て印刷し終えてから裏面を印刷し始めるまでの間の時間は3〜4秒だった。
続いて、両面印刷を終えたプリンタをそのまま用い、インクは吐出せず、上記普通紙をプリンタ内に通過させ、普通紙に転写されるインクの量で、プリンタ内の汚れを評価した。全く転写せず、プリンタ内部は汚れていないものをA、インクが転写し、プリンタ内部が非常に汚れているものをEとして5段階評価を行った。
Figure 2005220218
表2から明らかなように、本発明のインクを用いたインクジェット記録方法は、高速印字、低速印字のいずれにおいても、フェザリング、裏抜け、カール、裏移りに優れ、印刷後の乾燥性が高いためプリンタ内部が汚れず、高速の両面印刷に適していることが分かる。

Claims (11)

  1. 液体中に、色材を含有し、界面活性剤の含有量が0〜1質量%未満、水の含有量が0〜45質量%未満のインクジェットインクであって、普通紙についてブリストー測定を実施し、縦軸を液体転移量L(ml/m2)、横軸を(γ・t/η)1/2として測定点をプロットした時に、グラフの傾きの値がペンタデカンを測定液としたときの傾きの値に対して0〜0.9倍未満であることを特徴とするインクジェットインク。
    ただし、γはインクジェットインクの表面張力(mN/m)、tは接触時間(msec)、ηは粘度(mPa・sec)を表す。
  2. 前記グラフの傾きの値が、ペンタデカンを測定液としたときの傾きの値に対して0〜0.85倍未満であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットインク。
  3. 前記グラフの傾きの値が、ペンタデカンを測定液としたときの傾きの値に対して0〜0.6倍以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェットインク。
  4. 界面活性剤の含有量が0〜0.1質量%未満であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェットインク。
  5. 下記式(1)により定義されるSの値が25以上55未満である溶媒の含有量の合計が10質量%未満であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェットインク。
    式(1) S=H/M×1000
    ただし、Hは溶媒一分子当たりの水酸基とアミノ基の総数、Mは溶媒の分子量を表す。
  6. 前記溶媒の含有量の合計が0〜5質量%未満であることを特徴とする請求項5に記載のインクジェットインク。
  7. 表面張力が25〜35mN/mであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のインクジェットインク。
  8. 前記色材が顔料であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のインクジェットインク。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のインクジェットインクをインクジェットヘッドより吐出し、普通紙に印字することを特徴とするインクジェット記録方法。
  10. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のインクジェットインクをインクジェットヘッドより吐出し、副走査方向に5m/分以上の記録速度で印字することを特徴とするインクジェット記録方法。
  11. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のインクジェットインクをインクジェットヘッドより吐出し、記録媒体の両面に印字することを特徴とするインクジェット記録方法。
JP2004029014A 2004-02-05 2004-02-05 インクジェットインク及びインクジェット記録方法 Expired - Fee Related JP4608896B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004029014A JP4608896B2 (ja) 2004-02-05 2004-02-05 インクジェットインク及びインクジェット記録方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004029014A JP4608896B2 (ja) 2004-02-05 2004-02-05 インクジェットインク及びインクジェット記録方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005220218A true JP2005220218A (ja) 2005-08-18
JP4608896B2 JP4608896B2 (ja) 2011-01-12

Family

ID=34996110

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004029014A Expired - Fee Related JP4608896B2 (ja) 2004-02-05 2004-02-05 インクジェットインク及びインクジェット記録方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4608896B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007177007A (ja) * 2005-12-27 2007-07-12 Konica Minolta Holdings Inc インクジェット用インクセット及びインクジェット記録方法
JP2007175922A (ja) * 2005-12-27 2007-07-12 Konica Minolta Holdings Inc 印刷方法
EP1990385A1 (en) 2007-05-07 2008-11-12 Konica Minolta Holdings, Inc. Ink for ink-jet recording
JP2008303380A (ja) * 2007-05-07 2008-12-18 Konica Minolta Holdings Inc インクジェット用インク
JP2011236423A (ja) * 2010-05-11 2011-11-24 Toshiba Corp 水性インクジェットインク
US8608304B2 (en) 2011-07-26 2013-12-17 Kyocera Document Solutions Inc. Process for forming image by ink jet recording apparatus
US9010917B2 (en) 2012-05-30 2015-04-21 Ricoh Company, Ltd. Inkjet recording method and inkjet printed matter
JP2017185824A (ja) * 2017-07-13 2017-10-12 株式会社リコー 画像形成装置および画像形成方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11129460A (ja) * 1997-08-08 1999-05-18 Canon Inc インクジェット記録方法
JP2003268268A (ja) * 2002-03-14 2003-09-25 Brother Ind Ltd インクジェット記録用水性インク
JP2004195706A (ja) * 2002-12-16 2004-07-15 Ricoh Co Ltd 記録液、これを用いた記録方法及び記録用機器
JP2005075849A (ja) * 2003-08-28 2005-03-24 Konica Minolta Holdings Inc インク、記録方法及びインクジェット記録方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11129460A (ja) * 1997-08-08 1999-05-18 Canon Inc インクジェット記録方法
JP2003268268A (ja) * 2002-03-14 2003-09-25 Brother Ind Ltd インクジェット記録用水性インク
JP2004195706A (ja) * 2002-12-16 2004-07-15 Ricoh Co Ltd 記録液、これを用いた記録方法及び記録用機器
JP2005075849A (ja) * 2003-08-28 2005-03-24 Konica Minolta Holdings Inc インク、記録方法及びインクジェット記録方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007177007A (ja) * 2005-12-27 2007-07-12 Konica Minolta Holdings Inc インクジェット用インクセット及びインクジェット記録方法
JP2007175922A (ja) * 2005-12-27 2007-07-12 Konica Minolta Holdings Inc 印刷方法
EP1990385A1 (en) 2007-05-07 2008-11-12 Konica Minolta Holdings, Inc. Ink for ink-jet recording
JP2008303380A (ja) * 2007-05-07 2008-12-18 Konica Minolta Holdings Inc インクジェット用インク
JP2011236423A (ja) * 2010-05-11 2011-11-24 Toshiba Corp 水性インクジェットインク
US8608304B2 (en) 2011-07-26 2013-12-17 Kyocera Document Solutions Inc. Process for forming image by ink jet recording apparatus
US9010917B2 (en) 2012-05-30 2015-04-21 Ricoh Company, Ltd. Inkjet recording method and inkjet printed matter
JP2017185824A (ja) * 2017-07-13 2017-10-12 株式会社リコー 画像形成装置および画像形成方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4608896B2 (ja) 2011-01-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7731789B2 (en) Ink composition and ink jet recording method using the same
US7604692B2 (en) Ink composition for ink jet recording, recording method, and recorded matter
US9217092B2 (en) Inkjet recording method, inkjet recording device, and ink recorded matter
EP2128207B1 (en) Water-based ink-jet recording ink
US7517399B2 (en) Ink composition for ink jet recording, recording method and recorded matter
US7297454B2 (en) Colorless inkjet ink compositions for improved image quality
JP4687110B2 (ja) インクジェットインク及びインクジェット記録方法
BR102013000712B1 (pt) método de formação de imagem
KR20150024406A (ko) 잉크 조성물
JP5779865B2 (ja) インクジェット記録方法
EP0736581B1 (en) Ink for ink jet recording and ink jet recording process
JP4608896B2 (ja) インクジェットインク及びインクジェット記録方法
US7169217B2 (en) Ink and ink-jet recording method using the same
JP5343366B2 (ja) 水性インクジェット記録インク
JP4056929B2 (ja) インクジェット記録方法および記録物ならびにインクジェット記録装置
JP4173593B2 (ja) インキ組成物
JP2005220298A (ja) インクジェットインクおよびインクジェット記録方法
JP2006045450A (ja) インクジェットインク及びインクジェット記録方法
JP2007145889A (ja) インクジェット用インクおよびインクジェット記録方法
JP2002294110A (ja) インクジェット記録用水性インク
JP5846491B2 (ja) インク組成物
JP5967496B2 (ja) インクジェット記録用インク組成物
JP2002363462A (ja) インクセット
JP7225861B2 (ja) インクセット、印刷装置、及び印刷方法
EP3909782A1 (en) Image forming device and image forming method

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070124

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100318

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100629

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100823

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100914

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100927

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131022

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4608896

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees