JP2005220044A - 抗ミティスモノクローナル抗体、それを産生する細胞株、抗ミティスモノクローナル抗体の作製方法、およびミティス検出キット - Google Patents
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Abstract
【課題】 ミティスの検出および定量を簡便且つ正確に行なう。
【解決手段】 本発明の抗ミティスモノクローナル抗体の作製方法は、ミティスで免疫した哺乳動物の脾臓細胞と、哺乳動物の骨髄腫由来の細胞とを細胞融合することによって、モノクローナル抗体を産生する少なくとも1つの細胞株を得る工程St1と、少なくとも1つの細胞株から産生されるモノクローナル抗体を、ミティスおよびミティス以外のストレプトッコカス属細菌に対する結合能を免疫測定法で検定することによって、ミティスに特異的に結合するモノクローナル抗体を産生する細胞株を選抜する工程St2とを含む。
【選択図】 図1
【解決手段】 本発明の抗ミティスモノクローナル抗体の作製方法は、ミティスで免疫した哺乳動物の脾臓細胞と、哺乳動物の骨髄腫由来の細胞とを細胞融合することによって、モノクローナル抗体を産生する少なくとも1つの細胞株を得る工程St1と、少なくとも1つの細胞株から産生されるモノクローナル抗体を、ミティスおよびミティス以外のストレプトッコカス属細菌に対する結合能を免疫測定法で検定することによって、ミティスに特異的に結合するモノクローナル抗体を産生する細胞株を選抜する工程St2とを含む。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ミティス菌(Streptococcus mitis、本明細書中ではミティスと略して称する)に特異的なモノクローナル抗体、およびこのモノクローナル抗体を産生する細胞株、およびこのモノクローナル抗体を含むキットに関する。
ミティスは、ミュータンス菌(Streptococcus mutans、以下単にミュータンスと記す)とともに、動物の口腔内に生息している細菌である。そのため、ミティスの検査は、口腔衛生の観点から非常に有用である。例えば、ミティスに対して特異的な抗体が得られれば、口腔衛生の判定等を行なうことが出来る。しかし、これまでにミティスに対して特異的な抗体は得られておらず、ミティスを免疫学的に検出する方法も開発されていない。このため、一般的には、培養法を利用して、他の細菌(Streptococcus mutans、Streptococcus cricetus、Streptococcus rattusなど)とともに生育させ、生育した細菌集団の中に存在するミティスを検出する方法が実施されている。
Medecine et Maladies Infectieuses, Volume 29, Issue 11, November 1999, Pages 721-722 、T. Staub-Schmidt, O. Dalledone, C. Herrmann and D. Christmann。
Medecine et Maladies Infectieuses, Volume 29, Issue 11, November 1999, Pages 721-722 、T. Staub-Schmidt, O. Dalledone, C. Herrmann and D. Christmann。
しかし、上述のような培養法を用いたミティスの検出方法では、ミティスを検出するために24時間以上の時間を必要とする。また、操作が煩雑で、ミティスの定量も容易ではない。このため、ミティスの検出および定量をより簡便且つ正確に行なうことが望まれている。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、ミティスの検出および定量を簡便且つ正確に行なうための抗ミティスモノクローナル抗体、これを産生する細胞株、抗ミティスモノクローナル抗体の作製方法、ミティス検出キットを提供することを目的とする。
本発明の抗ミティスモノクローナル抗体の作製方法は、ミティスで免疫した哺乳動物の脾臓細胞と、哺乳動物の骨髄腫由来の細胞とを細胞融合することによって、モノクローナル抗体を産生する少なくとも1つの細胞株を得る工程(a)と、上記少なくとも1つの細胞株から産生されるモノクローナル抗体を、ミティスおよびミティス以外のストレプトッコカス属細菌に対する結合能を免疫測定法で検定することによって、ミティスに特異的に結合するモノクローナル抗体を産生する細胞株を選抜する工程(b)とを含む。
本発明の抗ミティスモノクローナル抗体の作製方法では、融合細胞の各細胞株から産生されるモノクローナル抗体について、ミティスおよびミティス以外のストレプトッコカス属細菌に対する結合能を免疫測定法で検定することによって、ミティスに特異的に結合するモノクローナル抗体を産生する細胞株を選抜する。このため、ミティス以外のストレプトッコカス属細菌に対する交叉反応性が非常に低い抗ミティスモノクローナル抗体を産生する細胞株を選抜することができるため、ミティス以外のストレプトッコカス属細菌に対する交叉反応性が非常に低い抗ミティスモノクローナル抗体を大量に得ることが容易となる。従って、ミティスの検出および定量を、正確に、且つ簡便に行なうことが可能な抗ミティスモノクローナル抗体、およびミティス検出キットを提供することができる。
本発明の細胞株は、ミティスに対して結合能を有し、且つ上記ミティス以外のストレプトッコカス属細菌に対して結合能を有しないモノクローナル抗体を産生する。
上記細胞株は、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター受託番号FERM BP−08599号であってもよい。
本発明の抗ミティスモノクローナル抗体は、ミティスに対して結合能を有し、且つ上記ミティス以外のストレプトッコカス属細菌に対して結合能を有しない。
上記抗ミティスモノクローナル抗体は、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター受託番号FERM BP−08599号である細胞株から産生されるものであってもよい。
本発明のミティス検出キットは、第1の抗体および第2の抗体を含むミティス検出キットであって、上記第1の抗体が、抗ミティス抗体であり、上記第2の抗体が、標識された抗ミティス抗体であり、上記第1の抗体または上記第2の抗体の少なくとも一方が、上記ミティス以外のストレプトッコカス属細菌に対して結合能を有しない抗ミティスモノクローナル抗体である。
本発明のミティス検出キットによれば、第1の抗体と第2の抗体とがミティスを挟むように結合する。このため、ミティスをサンドイッチ方式のアッセイによって検出および定量することができる。例えば、第1の抗体または第2の抗体の少なくとも一方を固定しておけば、ミティスと第1の抗体と第2の抗体とが結合した複合体が固定され、第2の抗体の標識を測定することによって、ミティスを容易に検出することができる。
特に、本実施形態のミティス検出キットでは、第1の抗体または第2の抗体の少なくとも一方が、ミティス以外のストレプトッコカス属細菌に対する交叉反応性がほとんどない抗ミティスモノクローナル抗体であるため、ミティスの検出および定量を簡便且つ正確に行なうことができる。
上記第1の抗体が、固相に固定化されており、上記第2の抗体が、上記ミティス以外のストレプトッコカス属細菌に対して結合能を有しない抗ミティスモノクローナル抗体であり、且つ移動相に含まれている構成とすることが好ましい。
このことによって、一般的な光学機器(吸光光度計など)以外、特別な装置を必要とせず、非常に簡単にミティスの検出および定量を行なうことができる。
上記抗ミティスモノクローナル抗体は、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター受託番号FERM BP−08599号である細胞株から産生されたものであることが好ましい。
本発明によれば、ミティスの検出および定量を簡便且つ正確に行なうための抗ミティスモノクローナル抗体、これを産生する細胞株、抗ミティスモノクローナル抗体の作製方法、ミティス検出キットを提供することを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
簡便な方法で被測定物質の検出および定量を行なうため、モノクローナル抗体を用いたサンドイッチ方式の免疫クロマトグラフィーがよく利用される。
サンドイッチ方式の免疫クロマトグラフィーでは、2種類の抗体を用い、まず一方を固相に固定化しておく。次に標識されたもう一方の抗体と被測定物質とを反応させた後、これを移動相として固相部分に対して流す。その結果、2種類の抗体は被測定物質を介してサンドイッチ状に結合する。従って、被測定物質が存在する場合にのみ固相上に標識を確認することができる。
ミティスは、細菌であり、ミティスを介してサンドイッチ状に結合できるモノクローナル抗体のペアを得ることは比較的容易である。しかし、モノクローナル抗体を用いる場合、抗体が均一であるため、このモノクローナル抗体の交叉反応性が非常に重要である。ミティスに結合するモノクローナル抗体の中には、ミティスだけでなくミティス以外のストレプトッコカス属細菌に対しても高い結合能を有するモノクローナル抗体が存在し得る。このようなモノクローナル抗体をサンドイッチ法に用いると、ミティスの正確な定量に支障をきたす恐れがある。従って、ミティスの検出および定量を簡便且つ正確に行なうためには、ミティス以外のストレプトッコカス属細菌に対する交叉反応性が低い抗ミティスモノクローナル抗体を用いる必要がある。
そこで、本実施形態では、次に述べる方法で、ミティス以外のストレプトッコカス属細菌に対する交叉反応性が低い抗ミティスモノクローナル抗体およびそれを産生する細胞株を作製する。
―抗ミティスモノクローナル抗体およびそれを産生する細胞株の作製方法―
本実施形態の抗ミティスモノクローナル抗体およびそれを産生する細胞株の作製方法を、図1を参照しながら説明する。図1は、本実施形態の抗ミティスモノクローナル抗体およびそれを産生する細胞株の作製方法を表すフローチャートである。
本実施形態の抗ミティスモノクローナル抗体およびそれを産生する細胞株の作製方法を、図1を参照しながら説明する。図1は、本実施形態の抗ミティスモノクローナル抗体およびそれを産生する細胞株の作製方法を表すフローチャートである。
図1に示すように、本実施形態の抗ミティスモノクローナル抗体の作製方法は、ミティスで免疫した哺乳動物の脾臓細胞と、哺乳動物の骨髄腫由来の細胞とを細胞融合することによって、モノクローナル抗体を産生する少なくとも1つの細胞株を得る工程St1と、上記少なくとも1つの細胞株から産生されるモノクローナル抗体を、ミティスおよびミティス以外のストレプトッコカス属細菌に対する結合能を免疫測定法で検定することによって、ミティスに特異的に結合するモノクローナル抗体を産生する細胞株を選抜する工程St2とを含む。
本実施形態の方法によれば、融合細胞の各細胞株から産生されるモノクローナル抗体について、ミティスおよびミティス以外のストレプトッコカス属細菌に対する結合能を免疫測定法で検定することによって、ミティスに特異的に結合するモノクローナル抗体を産生する細胞株を選抜する。このため、ミティス以外のストレプトッコカス属細菌に対する交叉反応性が非常に低い抗ミティスモノクローナル抗体を産生する細胞株を選抜することができるため、ミティス以外のストレプトッコカス属細菌に対する交叉反応性が非常に低い抗ミティスモノクローナル抗体を大量に得ることが容易となる。従って、ミティスの検出および定量を、正確に、且つ簡便に行なうことが可能な抗ミティスモノクローナル抗体、およびミティス検出キットを提供することができる。
上記工程St2において、ミティスに対して結合能を有し、且つミティス以外のストレプトッコカス属細菌に結合しない、モノクローナル抗体を産生する細胞株を選抜することが好ましい。
次に、各工程の詳細を順に説明する。なお、本実施形態においては、特に指示のない限り、当該分野で公知である、タンパク質の分離および分析法、ならびに免疫学的手法が採用され得る。これらの手法は、市販の酵素、キット、抗体、標識物質などを使用して行なうことができる。また、以下の説明で記載されているミティス、ミティス以外のストレプトッコカス属細菌は、すべてヒトの口腔内から単離したものである。
なお、本実施形態で免疫に用いるミティスは、人の口腔内から単離したものであるが、市販のもの(例えば、アメリカンタイプカルチャーコレクション、アメリカ合衆国 PO. Box 1549 Manassas, VA 20108 から入手できる、mitis番号:15914)を用いてもよい。ヒトの口腔内からは、定法に従い、MS寒天培地上でムコイド型のコロニーとして単離され得る。
なお、本実施形態では、ヒトの口腔内に存在するミティス、およびそれに特異的に結合する抗ミティスモノクローナル抗体について説明するが、本発明は、ヒト以外の哺乳類(イヌ、ネコ、ウシ、ウマなど)のミティスに特異的に結合する抗ミティスモノクローナル抗体にも、全く同様に適用可能である。
まず、工程St1の詳細を説明する。
(免疫)
まず、哺乳動物をミティスで免疫することによって、動物体内で抗体産生細胞を調製する。
まず、哺乳動物をミティスで免疫することによって、動物体内で抗体産生細胞を調製する。
「哺乳動物」の例として、マウス、ラット、ウシ、ウサギ、ヤギ、ヒツジ、モルモットが挙げられる。哺乳動物は、好ましくはマウスおよびラットであり、より好ましくはマウスである。マウスの例として、A/J系統、BALB/C系統、DBA/2系統、C57BL/6系統、C3H/He系統、SJL系統、NZB系統、CBA/JNCrj系統のマウスが挙げられる。BALB/C系統のマウスは、免疫後に血清中に高い抗体力価を示すので、ミティスとの親和性が極めて高いモノクローナル抗体を得ることが可能である。血中抗体力価が、特異的なハイブリドーマの出来易さと関係していることは公知である。また、細胞株の確立後の腹水による抗体大量作製においては、BALB/C系統マウスが一般によく使用される。以上の理由により、BALB/C系統のマウスを用いることが、ミティスの免疫に好ましい。実験動物の齢は、特に限定されないが、代表的には約4週齢〜約12週齢であり、好ましくは約6〜約10週齢、より好ましくは約7週齢のマウスまたはラットを用いる。
免疫の前に、ミティスは、免疫応答を増強させるためにアジュバントと混合される。アジュバントの例としては、油中水型乳剤(例えば、不完全フロイントアジュバント)、水中油中水型乳剤、水中油型乳剤、リポソーム、水酸化アルミニウムゲル、シリカアジュバント、粉末ベントナイト、およびタピオカアジュバントの他に、BCG、Propionibacterium acnesなどの菌体、細胞壁およびトレハロースダイコレート(TDM)などの菌体成分;グラム陰性菌の内毒素であるリポ多糖体(LPS)およびリピドA画分;βグルカン(多糖体);ムラミルジペプチド(MDP);ベスタチン;レバミゾールなどの合成化合物;胸腺ホルモン、胸腺ホルモン液性因子およびタフトシンなどの生体成分由来のタンパク質またはペプチド性物質;ならびにそれらの混合物(例えば、完全フロイントアジュバント)などが挙げられる。
これらのアジュバントは、投与経路、投与量、投与時期などに依存して免疫応答の増強または抑制に効果を示す。さらにアジュバントの種類によって、抗原に対する血中抗体産生、細胞性免疫の誘導、免疫グロブリンのクラスなどに差が認められる。それゆえ、目的とする免疫応答に応じて、アジュバントを適切に選択することが好ましい。選択されたアジュバントの取扱い、例えばミティスとの混合方法などは当該分野で公知の方法で行なう。
哺乳動物の免疫は、当該分野で公知の方法に従って行われる。例えば、抗原であるミティスは、哺乳動物の皮下、皮内、静脈、または腹腔内に注射される。免疫応答は、免疫される哺乳動物の種類および系統によって異なるので、免疫スケジュールは、使用される動物に合わせて適切に変更してもよい。抗原投与は、最初の免疫の後に、何回か繰り返される。追加免疫は、例えば、最初の免疫から4週間後、6週間後、および半年後に行われる。
(抗体産生の確認)
免疫後、哺乳動物から採血し、得られた血液をミティス結合活性の有無についてアッセイすることにより、哺乳動物の体内でミティスに対する抗体が産生されていること、および免疫末期にはIgMからIgGへのクラススイッチが起こっていることを確認する(例えば、HarlowおよびLane、ANTIBODIES: A LABORATORY MANUAL、COLD SPRING HARBOR LABORATORY、New York (1988)を参照のこと)。適切なアッセイ方法の例として、酵素免疫測定法(ELISA法)、放射免疫アッセイ法(RIA)、蛍光抗体法が挙げられる。本実施形態では、ミティスに対して高親和性を有する抗ミティスモノクローナル抗体を得ることが望ましい。従って、高親和性のモノクローナル抗体産生細胞を得るためには、抗血清の時点で高い抗体価を示している必要がある。
免疫後、哺乳動物から採血し、得られた血液をミティス結合活性の有無についてアッセイすることにより、哺乳動物の体内でミティスに対する抗体が産生されていること、および免疫末期にはIgMからIgGへのクラススイッチが起こっていることを確認する(例えば、HarlowおよびLane、ANTIBODIES: A LABORATORY MANUAL、COLD SPRING HARBOR LABORATORY、New York (1988)を参照のこと)。適切なアッセイ方法の例として、酵素免疫測定法(ELISA法)、放射免疫アッセイ法(RIA)、蛍光抗体法が挙げられる。本実施形態では、ミティスに対して高親和性を有する抗ミティスモノクローナル抗体を得ることが望ましい。従って、高親和性のモノクローナル抗体産生細胞を得るためには、抗血清の時点で高い抗体価を示している必要がある。
(ブースト)
ミティスに対して高親和性を有する抗ミティスモノクローナル抗体の産生を確認した後、脾臓を肥大させるために、ブースト(免疫原の追加注射)を行なう。ブーストで投与されるミティスの量は、最初に免疫されるミティスの量の約4〜5倍の量が望ましいが、これに限定されない。
ミティスに対して高親和性を有する抗ミティスモノクローナル抗体の産生を確認した後、脾臓を肥大させるために、ブースト(免疫原の追加注射)を行なう。ブーストで投与されるミティスの量は、最初に免疫されるミティスの量の約4〜5倍の量が望ましいが、これに限定されない。
ブーストは、代表的には、ミティスと不完全フロイントアジュバントとのエマルジョンを用いて行われる。ただし、最終免疫(細胞融合数日前の免疫原の追加注射)では、アジュバントを加えず純粋品(ミティスの菌体のみの懸濁液)を用いることが好ましい。投与経路は、皮下、皮内、静脈、または腹腔内それぞれの投与によって、ミティスの異なった部位を認識する抗体が得られる可能性があることを考慮して、適宜決定される。
(細胞融合)
最終免疫後、免疫した哺乳動物から脾臓細胞を摘出し、骨髄腫由来の細胞株の細胞と細胞融合する。
最終免疫後、免疫した哺乳動物から脾臓細胞を摘出し、骨髄腫由来の細胞株の細胞と細胞融合する。
融合細胞の増殖能力は、細胞融合時に用いられる骨髄腫由来の細胞株の種類に依存するので、細胞融合には、増殖能力の優れた細胞株を用いることが好ましい。また、骨髄腫由来の細胞株は、融合する脾臓細胞の由来する哺乳動物と適合性があることが好ましい。骨髄腫由来の細胞株は、新たに調製してもよいし、市販品を使用してもよい。マウスの骨髄腫由来の細胞株としては、P3X63 Ag8.653、Sp2/O Ag14、FO・1、S194/5.XX0 BU.l、P3/NS1/1 Ag4 1などが挙げられる。P3X63 Ag8.653の使用が、抗体の断片を産生せず、かつ融合細胞の増殖能力が優れたものとなるため好ましい。ラット骨髄腫由来の細胞株としては、210、RCY3.Ag.1.2.3、YB2/0などが挙げられる。
細胞融合は、当該分野で公知の方法に従って行われる(KoehlerおよびMilstein、Nature 256:495[1975]、Kosborら、1983、Immunol. Today 4:72、Coteら、1983、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、80:2026、Coleら、MONOCLONAL ANTIBODIES AND CANCER THERAPY、Alan R Liss Inc.、New York、NY、77−96頁[1985]などを参照のこと)。細胞融合の方法の例として、例えば、ポリエチレングリコール法、センダイウイルスを用いた方法、電流を利用する方法などが挙げられる。細胞毒性も比較的少なく、融合操作も容易で再現性が高いため、ポリエチレングリコール法が好ましい。
得られた融合細胞は、当該分野で公知の条件に従って増殖させる。この後、産生される抗体の結合能に基づいて、所望の融合細胞を選択する。
以上の内容が、工程St1の詳細である。次に、工程St2の詳細を説明する。
(細胞選別およびクローニング)
融合細胞から産生される抗体の結合能は、当該分野で公知の方法に基づいてアッセイされる。本実施形態においては、ミティスに高い結合能を有し、ミティス以外のストレプトッコカス属細菌に対して結合能を有さない、もしくは低い結合能を有する抗体を産生する融合細胞を得るために、ミティス以外のストレプトッコカス属細菌に対する結合能に基づく選別を行なった後、それによって得られた細胞株をクローニングする。このため、本実施形態によって得られるミティスに対して特異的なモノクローナル抗体(抗ミティスモノクローナル抗体)は、交叉反応性がほとんどない。
融合細胞から産生される抗体の結合能は、当該分野で公知の方法に基づいてアッセイされる。本実施形態においては、ミティスに高い結合能を有し、ミティス以外のストレプトッコカス属細菌に対して結合能を有さない、もしくは低い結合能を有する抗体を産生する融合細胞を得るために、ミティス以外のストレプトッコカス属細菌に対する結合能に基づく選別を行なった後、それによって得られた細胞株をクローニングする。このため、本実施形態によって得られるミティスに対して特異的なモノクローナル抗体(抗ミティスモノクローナル抗体)は、交叉反応性がほとんどない。
なお、本明細書中で用語「ミティスに対して特異的なモノクローナル抗体(抗ミティスモノクローナル抗体)」とは、ミティスに高い結合能を有し、ミティス以外のストレプトッコカス属細菌に対して結合能を有さないか、もしくは低い結合能を有する抗体を意味する。
また、本明細書中で用語「高い結合能を有する」とは、後述する実施例に記載されたインヒビションELISA法と実質的に同一の条件での測定においてインヒビションがかかり、インヒビションの半値が約10-6M以下であることをいう。用語「低い結合能を有する」とは、同じ測定においてインヒビションがかかるが、インヒビションの半値が約10-5M以上(例えば、10-4M、10-3Mなど)であることをいう。用語「結合能を有さない」とは、同じ測定においてインヒビションがかからないことをいう。
さらに、用語「インヒビションがかかる」とは、固相に固定されたミティスに結合する抗体の量が、競合物質(インヒビター)の存在下で、インヒビターの不存在下と比較して減少することをいう。用語「インヒビションがかからない」とは、固相に固定されたミティスに結合する抗体の量が、インヒビターの存在下および不存在下で実質的に同等であることをいう。「インヒビションの半値」とは、インヒビターの不存在下での吸光度(抗体の結合量を反映する)の半分の吸光度が測定されるインヒビターの濃度をいう。
抗体の結合能は、抗体産生の確認に関して上述したのと同様に、ELISA法、RIA法、蛍光抗体法などの方法を用いてアッセイされる。簡便に感度よく抗体の結合能を測定することが可能なことから、ELISA法が好ましい。
融合細胞のクローニングには、当該分野で公知の方法が用いられる。クローニングの方法の例としては、限界希釈法、軟寒天法などが挙げられる。操作も容易で数多くの実績があり、再現性が高いため、限界希釈法が好ましい。
細胞融合により得られた多くの融合細胞の中から、効率よく有用な細胞を選択するために、細胞選別は、クローニングの初期の段階から行なうことが好ましい。
このようにして、望ましい結合能を有する抗体を産生する融合細胞の細胞株が最終的に選別される。
以上の内容が工程St2の詳細である。さらに、工程St2の後には以下に述べる工程が行なうことが好ましい。勿論、選別された細胞株を、液体窒素中で半永久的に保存することも可能である。
(抗体の精製)
上記のようにして選別されたモノクローナル抗体産生細胞株を大量培養することによって、ミティスに対して特異的なモノクローナル抗体を大量に産生させることができる。モノクローナル抗体産生細胞株の大量培養方法として、インビボおよびインビトロでの培養が挙げられる。インビボでの大量培養の例としては、哺乳動物の腹腔内に融合細胞を注射して増殖させ、腹水中に抗体を産生させる方法が挙げられる。インビトロでの培養では、融合細胞が培地中で培養され、抗体が培地中に産生される。
上記のようにして選別されたモノクローナル抗体産生細胞株を大量培養することによって、ミティスに対して特異的なモノクローナル抗体を大量に産生させることができる。モノクローナル抗体産生細胞株の大量培養方法として、インビボおよびインビトロでの培養が挙げられる。インビボでの大量培養の例としては、哺乳動物の腹腔内に融合細胞を注射して増殖させ、腹水中に抗体を産生させる方法が挙げられる。インビトロでの培養では、融合細胞が培地中で培養され、抗体が培地中に産生される。
大量培養により得られた腹水または培養上清から、当該分野で公知の方法を用いて、本実施形態のモノクローナル抗体を精製する。精製のためには、例えば、DEAE陰イオン交換クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、硫安分画法、PEG分画法、エタノール分画法などが適宜組み合わせて用いられる。本実施形態の抗体は、通常、約90%の純度、好ましくは約95%の純度、より好ましくは約98%の純度となるように精製される。
以上のようにして、本実施形態の細胞株および抗体は作製される。
―ミティス検出キット―
次に、本実施形態のミティス検出キットを説明する。
次に、本実施形態のミティス検出キットを説明する。
本実施形態のミティス検出するためのミティス検出キットは、第1の抗体および第2の抗体を含むミティス検出キットであって、第1の抗体が、抗ミティス抗体であり、第2の抗体が、標識された抗ミティス抗体であり、第1の抗体または第2の抗体の少なくとも一方が、上述の作製方法によって得られた抗ミティスモノクローナル抗体である。
本実施形態のミティス検出キットによれば、第1の抗体と第2の抗体とがミティスを挟むように結合する。このため、ミティスをサンドイッチ方式のアッセイによって検出および定量することができる。例えば、第1の抗体または第2の抗体の少なくとも一方を固定しておけば、ミティスと第1の抗体と第2の抗体とが結合した複合体が固定され、第2の抗体の標識を測定することによって、ミティスを容易に検出することができる。
特に、本実施形態のミティス検出キットでは、第1の抗体または第2の抗体の少なくとも一方が、上述の作製方法によって得られた抗ミティスモノクローナル抗体であるため、ミティス以外のストレプトッコカス属細菌に対する交叉反応性がほとんどない。従って、ミティスの検出および定量を簡便且つ正確に行なうことができる。
第2の抗体は、当該分野で公知の方法により任意の標識方法により標識される。標識方法の例としては、酵素標識、色素標識、磁性標識、放射性標識、色の付いた粒子(金コロイド、ラテックスなど)による標識などが挙げられる。
本実施形態のミティス検出キットは、当該分野で公知の方法により適切に作製され、2つの容器中に第1の抗体および第2の抗体の各溶液をそれぞれ封入した状態で提供される。また、ミティスのサンドイッチ方式のアッセイにおける第1および第2の抗体の使用を教示する説明教材を、本実施形態のミティス検出キットに同梱してもよい。さらに、標識の検出のための試薬、陽性コントロールおよび陰性コントロールを検出するための試薬、洗浄溶液、希釈緩衝液などを、本実施形態のミティス検出キットに同梱してもよい。
―ミティス検出キットを用いた免疫クロマトグラフィー―
特定の細菌に特異的に結合する任意の2種の抗体の組合せは、その細菌のサンドイッチ方式のアッセイのために有用である。しかしながら、細菌の菌体表面上には、同一種類のタンパク質が多く存在するため、1種類のモノクローナル抗体を使用してサンドイッチ方式のアッセイを行なうことも可能である。
特定の細菌に特異的に結合する任意の2種の抗体の組合せは、その細菌のサンドイッチ方式のアッセイのために有用である。しかしながら、細菌の菌体表面上には、同一種類のタンパク質が多く存在するため、1種類のモノクローナル抗体を使用してサンドイッチ方式のアッセイを行なうことも可能である。
特に、本実施形態のミティス検出キットを用いれば、例えば、抗原抗体反応に基づいて水性試料液中のミティスを検出するサンドイッチ方式のアッセイの1つである免疫クロマトグラフィーを簡単に実施することができる。
ミティスを検出するための免疫クロマトグラフィーは、本実施形態のミティス検出キットの第1の抗体を、固相(例えば、濾紙、ニトロセルロースメンブレン、酢酸セルロースメンブレン、ガラス繊維濾紙、不織布などの多孔質性材料から形成された基材シート)に固定化しておき、第2の抗体を、移動相(例えば、試料液など)に添加することによって、実施することができる。
第2の抗体を、移動相(例えば、試料液など)に添加すると、第2の抗体とミティスとが反応し、第2の抗体−ミティス複合体が形成される。この第2の抗体−ミティス複合体を含む試料液を固体化された第1の抗体と反応させると、第1の抗体および第2の抗体は、ミティスを介してサンドイッチ状に結合する。従って、ミティスが存在する場合にのみ、ミティスを介して固相上に標識が固定化され、固相上に標識を確認することができる。
固相に固定化される第1の抗体としては、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター受託番号FERM BP−08599号の細胞株により産生されるモノクローナル抗体を使用することが好ましい。これは、上述の作製方法で述べたように、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター受託番号FERM BP−08599号の細胞株により産生される抗ミティスモノクローナル抗体は、ミティスに高い結合能を有し、ミティス以外のストレプトッコカス属細菌には結合能を有しないからである。
第2の抗体としては、ミティスに高い結合能を有する限り任意の抗体を使用することができる。第2の抗体は、ポリクローナル抗体であってもよいし、モノクローナル抗体であってもよい。好ましくはモノクローナル抗体が用いられる。第2の抗体として独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター受託番号FERM BP−08599号の細胞株により産生されるモノクローナル抗体を使用することが好ましい。これは、上述の作製方法で述べたように、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター受託番号FERM BP−08599号の細胞株により産生される抗ミティスモノクローナル抗体は、ミティスに高い結合能を有し、ミティス以外のストレプトッコカス属細菌には結合能を有しないからである。
ここで、上述の本実施形態のミティス検出キットの改変例として、免疫クロマトグラフィー試験片を図2を参照しながら説明する。図2は、本実施形態の免疫クロマトグラフィー用試験片を表す図であり、図3(a)〜図3(c)は本実施形態の免疫クロマトグラフィー用試験片を用いたときの作用を模式的に表す図である。
図2に示すように、本実施形態の免疫クロマトグラフィー用試験片10は、試料導入部12と、標識部13と、固定化部14とを備える基材11から構成されている。
基材11は、ミティスを含む試料液の溶媒を含浸する材料から形成されており、例えば、ニトロセルロースメンブレン、酢酸セルロースメンブレン、ガラス繊維濾紙、不織布などの多孔質性材料から形成されている。特に、ニトロセルロースメンブレンが好ましい。これらの材料は、毛細管現象によって試料液を展開することができる。
試料導入部12には、ミティスを含む試料液が導入(例えば、滴下)される領域である。
標識部13には、標識物質などで標識された第2の抗体15が試料液中に溶出可能な状態で含まれている。
固定化部14には、第1の抗体16が固定化されている。
検出対象物質を測定する際には、本実施形態の免疫クロマトグラフィー試験片10では以下のような現象が起こる。
まず、図3(a)に示すように、免疫クロマトグラフィー試験片10を用意し、ミティス17を含む試料液を免疫クロマトグラフィー試験片10の一端にある試料導入部12に滴下する。次に、試料液を試料導入部12から固定化部16に向かって展開すると、図3(b)に示すように、標識部13に、毛細管現象によって試料液が到達し、抗原抗体反応によって第2の抗体15とミティス17との複合体18が形成される。形成された複合体18は、試料液の毛細管現象による流れに沿って、第1の抗体16が固定化された固定化部13に到達し、ここで抗原抗体反応によって第1の抗体16に捕らえられ、図3(c)に示すように、複合体19が形成される。このとき、複合体18以外のものは毛細管現象の流れに沿って、固定化部13を通過するので、固定化部13には複合体19だけが残存する。ここで、第2の抗体15の標識に由来する出力を測定(例えば反射吸光度などを測定)することによって、試料液中のミティス17の検出、試料液中のミティス17の濃度の測定が可能になる。つまり、一般的な光学機器(吸光光度計など)以外、特別な装置を必要とせず、非常に簡単にミティスの検出および定量を行なうことができる。
―その他―
本実施形態の「抗ミティスモノクローナル抗体」には、その結合特性を保持した機能性の断片もまた含まれる。これらの断片は、それらが由来するインタクトな抗体とミティスへの特異的結合について競合し得、少なくとも107、108、109M-1、または1010M-1の親和性で結合し得る。抗体の断片は、免疫グロブリンの重鎖、軽鎖、Fab、Fab’、(ab’)2、FabcおよびFvを含む。抗体の断片は、インタクトな免疫グロブリンの酵素的または化学的分離によって生じる。例えば、F(ab’)2断片は、HarlowおよびLane、ANTIBODIES:A LABORATORY MANUAL、COLD SPRING HARBOR LABORATORY、New York(1988)に記載されたような標準的な方法を用い、pH3.0〜3.5においてペプシンでタンパク質消化することによってIgG分子から得ることができる。Fab断片は、限定的還元によってF(ab’)2断片から、あるいは還元剤の存在下パパイン消化によって全抗体から得ることができる(Paul、W.編、FUNDAMENTAL IMMUNOLOGY第2版 Ravan Press、N.Y.、1989、第7章を参照のこと)。
本実施形態の「抗ミティスモノクローナル抗体」には、その結合特性を保持した機能性の断片もまた含まれる。これらの断片は、それらが由来するインタクトな抗体とミティスへの特異的結合について競合し得、少なくとも107、108、109M-1、または1010M-1の親和性で結合し得る。抗体の断片は、免疫グロブリンの重鎖、軽鎖、Fab、Fab’、(ab’)2、FabcおよびFvを含む。抗体の断片は、インタクトな免疫グロブリンの酵素的または化学的分離によって生じる。例えば、F(ab’)2断片は、HarlowおよびLane、ANTIBODIES:A LABORATORY MANUAL、COLD SPRING HARBOR LABORATORY、New York(1988)に記載されたような標準的な方法を用い、pH3.0〜3.5においてペプシンでタンパク質消化することによってIgG分子から得ることができる。Fab断片は、限定的還元によってF(ab’)2断片から、あるいは還元剤の存在下パパイン消化によって全抗体から得ることができる(Paul、W.編、FUNDAMENTAL IMMUNOLOGY第2版 Ravan Press、N.Y.、1989、第7章を参照のこと)。
以下、本発明のモノクローナル抗体産生細胞株の作製についてさらに具体的に説明する。本発明は以下の実施例によって限定されるものではない。なお、以下に説明する実施例において、得られた抗血清、培養上清およびモノクローナル抗体の評価は、ELISA法により行なった。その操作法を以下に記載する。
<酵素免疫測定法(ELISA法)>
(A)抗原(ミティス)のコーティング
ミティスを、108細胞/mLの濃度に調製した。マイクロプレート(ポリスチレン製高結合型平底#2580、コスター社製)に抗原溶液を100μl/ウェル注入し、室温で飽和水蒸気中に一晩保存した。実験直前に、アスピレータで抗原溶液を除去した。
(A)抗原(ミティス)のコーティング
ミティスを、108細胞/mLの濃度に調製した。マイクロプレート(ポリスチレン製高結合型平底#2580、コスター社製)に抗原溶液を100μl/ウェル注入し、室温で飽和水蒸気中に一晩保存した。実験直前に、アスピレータで抗原溶液を除去した。
(B)ブロッキング
1重量%BSA−PBS−Az(Az:アザイドナトリウム塩)を200μl/ウェル注入し、30分間室温で放置した。その後、アスピレータで1重量%BSA−PBS−Azを除去した。以降の実験を即日に行わないときは、この状態で、飽和水蒸気中に4℃で保存した。
1重量%BSA−PBS−Az(Az:アザイドナトリウム塩)を200μl/ウェル注入し、30分間室温で放置した。その後、アスピレータで1重量%BSA−PBS−Azを除去した。以降の実験を即日に行わないときは、この状態で、飽和水蒸気中に4℃で保存した。
(C)抗体の反応
1重量%BSA−PBS−Azで種々の濃度に希釈した抗体溶液(抗血清、培養上清、精製抗体等)を50μl/ウェル、および1重量%BSA−PBS−Azを50μl/ウェルで注入した。常温で1時間半放置した後、PBSで3回洗浄し、アスピレータで残存するPBSを除去した。
1重量%BSA−PBS−Azで種々の濃度に希釈した抗体溶液(抗血清、培養上清、精製抗体等)を50μl/ウェル、および1重量%BSA−PBS−Azを50μl/ウェルで注入した。常温で1時間半放置した後、PBSで3回洗浄し、アスピレータで残存するPBSを除去した。
(D)二次抗体の反応
0.2μg/mLのペルオキシダーゼ標識したヤギ由来の抗マウスIgG抗体(KPL社製)を1重量%BSAのPBS溶液に溶解したもの、または0.2μg/mLのペルオキシダーゼ標識したヤギ由来の抗マウスIgM抗体(KPL社製)を1重量%BSAのPBS溶液に溶解したものを50μl/ウェル注入し、常温で30分放置した。PBSで3回洗浄し、さらにアスピレータで残存するPBSを除去した。
0.2μg/mLのペルオキシダーゼ標識したヤギ由来の抗マウスIgG抗体(KPL社製)を1重量%BSAのPBS溶液に溶解したもの、または0.2μg/mLのペルオキシダーゼ標識したヤギ由来の抗マウスIgM抗体(KPL社製)を1重量%BSAのPBS溶液に溶解したものを50μl/ウェル注入し、常温で30分放置した。PBSで3回洗浄し、さらにアスピレータで残存するPBSを除去した。
(E)基質の反応と停止
O−フェニレンジアミン(生化学用)40mgを10mLのクエン酸−リン酸バッファー(pH5)に溶解し、使用直前に30重量%過酸化水素水4μLを加えた溶液(基質溶液)を100μl/ウェル注入し、室温放置した。約3分後、4N硫酸を25μl/ウェル注入して反応を停止した。
O−フェニレンジアミン(生化学用)40mgを10mLのクエン酸−リン酸バッファー(pH5)に溶解し、使用直前に30重量%過酸化水素水4μLを加えた溶液(基質溶液)を100μl/ウェル注入し、室温放置した。約3分後、4N硫酸を25μl/ウェル注入して反応を停止した。
(F)測定
マイクロプレートリーダ(東洋ソーダ社製)を用いて492nmの吸光度を測定した。
マイクロプレートリーダ(東洋ソーダ社製)を用いて492nmの吸光度を測定した。
なお、本実施例では得られた抗血清、培養上清およびモノクローナル抗体の評価法として酵素免疫測定法を用いたが、他にRIA法、蛍光抗体法等の他の免疫測定法を用いてもよい。
<実施例>
本実施例においては、本発明者らの研究所で実績があること、およびモノクローナル抗体産生細胞株確立後の腹水による抗体大量培養においてはBALB/C系統マウスが最もよく使用されることを考慮に入れ、BALB/C系統マウスを免疫に使用した。
本実施例においては、本発明者らの研究所で実績があること、およびモノクローナル抗体産生細胞株確立後の腹水による抗体大量培養においてはBALB/C系統マウスが最もよく使用されることを考慮に入れ、BALB/C系統マウスを免疫に使用した。
(免疫)
免疫原であるミティスを、生理食塩濃度リン酸緩衝液(PBS)を用いて108細胞/mLに調製した。このミティスのPBS溶液に、同体積のアジュバント(ヒト結核死菌含有完全フロイントアジュバント、和光純薬製、H37Rv)を添加し、ホモジナイザで回転数1000rpmで充分に乳化することにより、免疫原を含むアジュバントエマルジョンを得た。
免疫原であるミティスを、生理食塩濃度リン酸緩衝液(PBS)を用いて108細胞/mLに調製した。このミティスのPBS溶液に、同体積のアジュバント(ヒト結核死菌含有完全フロイントアジュバント、和光純薬製、H37Rv)を添加し、ホモジナイザで回転数1000rpmで充分に乳化することにより、免疫原を含むアジュバントエマルジョンを得た。
生後約7週間の雌のマウス(BALB/C)15匹に、免疫原を合むアジュバントエマルジョンを100μlずつ腹腔内、あるいは皮下に注射した。2週間後、PBSを用いて108細胞/mLに調製したミティス溶液およびこれと同体積の不完全フロイントアジュバントをホモジナイザで乳化し、このエマルジョンをBALB/Cマウスに前回と同じ部位に100μlずつ注射した。
その後、免疫開始より4週間後、6週間後、および半年後に、2週間後の免疫と同じ組成、濃度のミティスを含む不完全フロイントアジュバントエマルジョンを、マウスに100μlずつ前回と同じ部位に注射した。2回目の注射の1週間後と5回目の注射の1週間後にそれぞれ採血し、以下に示す抗体産生を確認した。
(抗体産生の確認)
採取した血液から血清を分離し、得られた血清を用いて、酵素免疫測定法(ELISA法)により抗体産生の確認をした。固相としてPBS−Azで調製した108細胞/mLのミティスを、100μl/ウェルずつ分注し、室温で一晩コートしたマイクロプレートを使用した。二次抗体としてペルオキシダーゼ標識抗マウスIgG抗体、またはペルオキシダーゼ標識抗マウスIgM抗体を使用した。ウェル中での発色により、抗体サンプル中にミティスに結合する抗体が存在することが確認される。
採取した血液から血清を分離し、得られた血清を用いて、酵素免疫測定法(ELISA法)により抗体産生の確認をした。固相としてPBS−Azで調製した108細胞/mLのミティスを、100μl/ウェルずつ分注し、室温で一晩コートしたマイクロプレートを使用した。二次抗体としてペルオキシダーゼ標識抗マウスIgG抗体、またはペルオキシダーゼ標識抗マウスIgM抗体を使用した。ウェル中での発色により、抗体サンプル中にミティスに結合する抗体が存在することが確認される。
その結果、15匹すべてのマウスにおいて抗ミティス抗体の産生が認められた。さらに、いずれのマウスにおいても、2回目の注射後に抗体産生がIgGからIgMへシフトしていることが確認され、5回目の注射後にはIgG/Ig比が300以上でありクラススイッチが充分起こっていることを確認した。
(細胞融合)
免疫したマウスの中で特に力価の高かった3匹の脾臓を肥大させるために、最終免疫を行なった。免疫開始から6ヶ月後、免疫原のミティスを、PBSを用いて108細胞/mLの濃度に調製し、アジュバントを加えずにマウスに100μlずつ注射した。
免疫したマウスの中で特に力価の高かった3匹の脾臓を肥大させるために、最終免疫を行なった。免疫開始から6ヶ月後、免疫原のミティスを、PBSを用いて108細胞/mLの濃度に調製し、アジュバントを加えずにマウスに100μlずつ注射した。
最終免疫後3日を経過したマウスのうち1匹の脾臓細胞を摘出した。平均分子量1,500のポリエチレングリコールを用いて、常法により、脾臓細胞とマウス骨髄腫由来細胞株(P3X63 Ag8.653)とを融合させ、融合細胞を得た。
融合細胞を、15重量%のウシ胎児血清(以下、FCS)を含むイシコフ培地で調製したヒポキサンチン/アミノプテリン/チミジン(HAT)培地に浮遊させた後、96ウェルプレート1枚にまいた(200μl/ウェル)。この際、フィーダー細胞(培養開始時に成長因子を供給する細胞)は同じマウス個体の脾臓細胞を用いた。CO2インキュベータ(CO2濃度:5体積%、温度:37℃、湿度:95%)内で培養を開始した。以下の培養では、他に示さない限り、これと同じ条件で培養を行なった。
(細胞選別およびクローニング)
1週間後、融合細胞の培養上清を100μl採取した後、融合細胞を含む残りの培養液を4枚の24ウェルプレートに継代し、各ウェルに1mlの15重量%のFCSを含むヒポキサンチン/チミジン(HT)培地を加えた。
1週間後、融合細胞の培養上清を100μl採取した後、融合細胞を含む残りの培養液を4枚の24ウェルプレートに継代し、各ウェルに1mlの15重量%のFCSを含むヒポキサンチン/チミジン(HT)培地を加えた。
融合細胞を24ウェルプレートに継代した4日後、細胞培養上清を150μl/ウェルずつ採取した。この培養上清と、培養開始後1週間目に採取した培養上清を用いて以下に示すELISA法により、ミティスに対する結合能を測定した。
固相として0.1mg/mL・BSA−PBS−Azで5μg/mLの濃度に調製したミティスを、100μl/ウェルずつ使用した。抗体液として、細胞培養上清を使用した。二次抗体としてペルオキシダーゼ標識抗マウスIgG抗体を使用した。
2回採取した培養上清のELISA法結果を合わせて、ミティスに対して高い結合能を有する、増殖状態の良い20ウェルを確認した。第1段階の選択として、これらのウェルの細胞を、すべて4枚の6ウェルプレートに継代し、各ウェルに4mlの15重量%のFCSを合むHT培地を加えた。
第1段階の細胞選別の2日後、培養上清を採取し、以下に示すELISA法によりミティスに対する結合能を測定した。
固相としてPBS−Azで108細胞/mLの濃度に調製したミティスを、100μl/ウェルずつ使用した。抗体液として細胞培養上清を使用した。二次抗体として、ペルオキシダーゼ標識抗マウスIgG抗体を使用した。
この結果、ミティスに対して高い結合能を有したウェルを、10ウェル選別した。これらのウェルの細胞を、それぞれ、中フラスコ(容量50ml)に継代した。培地は15重量%のFCSを含むHT培地を45mlずつ加えた。
第2段階の選択を受けた細胞の継代3日後、培養上清を採取し、以下に示すELISA法によりミティス、他のストレプトッコカス種(ストレプトコッカス・ミュータンス)に対する結合能を測定した。
固相として、PBS−Azで108細胞/mLの濃度に調製したミュータンスを、100μl/ウェルずつ使用した。抗体液として細胞培養上清を使用した。二次抗体として、ペルオキシダーゼ標識抗マウスIgG抗体を使用した。細胞培養上清中に、ミュータンスに結合する抗体が存在するとウェル上に発色する。
ミティスでのみ結合能を示し、ミティス以外のストレプトッコカス属細菌であるミュータンスに結合能を示さないウェルを、1ウェル選別した。
上記の選別した1ウェルの細胞について、15重量%のFCSを含むHT培地を用いて、1ウェルあたり2個の細胞が含まれる濃度に希釈(限界希釈)し、96ウェルのマイクロプレート2枚に分注した。フィーダーとして生後4週の雌のマウス(BALB/C)の胸腺細胞を用いて初期増殖を促した。プレートのサイズを上げながら培養を進め、適時細胞培養上清について上記のELISA法によるスクリーニングを繰り返した。ミティスに対して高い力価を示し、かつ良好な増殖を示している細胞株を最終的に選別し、200mLの培地中で5×105細胞/mLの濃度に至るまで培養を進めた。最終的に、ミティスに対して高い結合能を有し、かつミティス以外のストレプトッコカス属細菌に対して交叉反応を起こさない株を1株選定した。
ミティスに対して高い結合能を示した中の1株を細胞株名:SM−1と命名し、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに平成16年1月22日に国内寄託した(独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター受託番号FERM BP−08599号)。SM−1株の産生する抗体を、SM−1抗体と称する。
(細胞の保存)
最終的に選別された細胞株は、遠心分離して上清を取り除き、1×107細胞/mLの濃度でFCS:ジメチルスルフォキシド=9:1(体積比)の溶液1mLに浮遊させ、−80℃で予備凍結した後、液体窒素中に移して長期保存状態にした。
最終的に選別された細胞株は、遠心分離して上清を取り除き、1×107細胞/mLの濃度でFCS:ジメチルスルフォキシド=9:1(体積比)の溶液1mLに浮遊させ、−80℃で予備凍結した後、液体窒素中に移して長期保存状態にした。
(抗体の精製)
選択した細胞株を、15重量%FCSを含むイシコフ培地で大量培養し、その上清を遠心分離した。また、選択した細胞株を、雌のBALB/Cマウスの腹腔内に注射して増殖させ、腹水を蓄積させた。蓄積した腹水を採取した。選択した細胞株の培養上清あるいは腹水を、プロテインA結合ゲル(プロテインAセファロース4FF、ファルマシア製)を用いたアフィニティークロマトグラフィにかけ、以下の条件でモノクローナル抗体(SM−1抗体)を精製した。
選択した細胞株を、15重量%FCSを含むイシコフ培地で大量培養し、その上清を遠心分離した。また、選択した細胞株を、雌のBALB/Cマウスの腹腔内に注射して増殖させ、腹水を蓄積させた。蓄積した腹水を採取した。選択した細胞株の培養上清あるいは腹水を、プロテインA結合ゲル(プロテインAセファロース4FF、ファルマシア製)を用いたアフィニティークロマトグラフィにかけ、以下の条件でモノクローナル抗体(SM−1抗体)を精製した。
プロテインA結合ゲルを充填したカラムを、結合緩衝液(1.5M グリシン・3M NaCl、pH8.9)で平衡化した。培養上清あるいは腹水を、結合緩衝液で約3倍に希釈した後、平衡化したカラムにアプライした。カラムからの溶出液を280nmでモニターしながら、不純物の溶出が終了するまで、カラムを結合緩衝液で洗浄した。洗浄後、溶出緩衝液(100mMクエン酸、pH4)をカラムにアプライ(線流速:約20cm/時間)し、IgG含有溶出液を回収した。回収したIgG含有溶出液について、吸光光度計で280nmの吸光度を測定し、測定された吸光度を吸光係数で換算することにより、抗体の濃度を決定した。
SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動による標準タンパク質との比較から、これらのモノクローナル抗体(SM−1)の精製分画は、分子量約50,000のH鎖と約25,000のL鎖からなるIgGであることを確認した。なお、電気泳動上で、不純物の混入は検出限界以下であった。
(抗体の評価)
上記のアフィニティークロマトグラフィにより精製したモノクローナル抗体について、ミティスの希釈系列を用いて、上記第2段階の選択におけるインヒビションELISA法と同一条件で抗体評価を行った。図4は、SM−1抗体について、ミティスおよびミュータンスに対する結合能をELISA法により測定した結果を示すグラフである。
上記のアフィニティークロマトグラフィにより精製したモノクローナル抗体について、ミティスの希釈系列を用いて、上記第2段階の選択におけるインヒビションELISA法と同一条件で抗体評価を行った。図4は、SM−1抗体について、ミティスおよびミュータンスに対する結合能をELISA法により測定した結果を示すグラフである。
図4に示すように、SM−1抗体では、1倍および10倍希釈液でミティスに対する結合が観察されたのに対し、ミュータンスに対してはいずれの希釈液についても結合は観察されず、SM−1抗体によって特異的にミティスを検出することが可能であることが示された。
(サンドイッチ反応)
ELISA法においてSM−1抗体をプレートにコートし、ミティスを結合させ、酵素標識したポリクローナル抗体を反応させた後に余分な抗体を除去し、発色基質を添加してインキュベートしたところ、充分な発色が得られた。つまり、SM−1抗体と、ポリクローナル抗体との組合せは、免疫クロマトグラフィーなどのサンドイッチ反応を利用した検査方法に有用であることが確認できた。
ELISA法においてSM−1抗体をプレートにコートし、ミティスを結合させ、酵素標識したポリクローナル抗体を反応させた後に余分な抗体を除去し、発色基質を添加してインキュベートしたところ、充分な発色が得られた。つまり、SM−1抗体と、ポリクローナル抗体との組合せは、免疫クロマトグラフィーなどのサンドイッチ反応を利用した検査方法に有用であることが確認できた。
(免疫クロマトグラフィーにおける検出感度)
常法に従ってSM−1抗体を濾紙上に固定化し、免疫クロマトグラフィー用試験片を作製した。このとき、金コロイド標識したポリクローナル抗体を移動相に含ませて用いた。種々の濃度でミティスを含むサンプルをアプライしたところ、この免疫クロマトグラフィー用試験片の感度は、約106細胞/mlであった。
常法に従ってSM−1抗体を濾紙上に固定化し、免疫クロマトグラフィー用試験片を作製した。このとき、金コロイド標識したポリクローナル抗体を移動相に含ませて用いた。種々の濃度でミティスを含むサンプルをアプライしたところ、この免疫クロマトグラフィー用試験片の感度は、約106細胞/mlであった。
一般に、健常人の口腔内中のミティスレベルは、約104〜107細胞/mlであることが知られている。従って、本発明の抗ミティスモノクローナル抗体を用いて作製された免疫クロマトグラフィー用試験片は、口腔内中のミティスを検出することが可能である。
本発明の抗ミティスモノクローナル抗体、それを産生する細胞株、抗ミティスモノクローナル抗体の作製方法、およびミティス検出キットは、ミティスの検出および定量を簡便且つ正確に行なうことが必要な口腔衛生の判定等について有用である。
10 免疫クロマトグラフィー用試験片
11 基材
12 試料導入部
13 標識部
14 固定化部
15 第2の抗体
16 第1の抗体
17 ミティス
18 複合体
19 複合体
11 基材
12 試料導入部
13 標識部
14 固定化部
15 第2の抗体
16 第1の抗体
17 ミティス
18 複合体
19 複合体
Claims (8)
- ミティスで免疫した哺乳動物の脾臓細胞と、哺乳動物の骨髄腫由来の細胞とを細胞融合することによって、モノクローナル抗体を産生する少なくとも1つの細胞株を得る工程(a)と、
上記少なくとも1つの細胞株から産生されるモノクローナル抗体を、ミティスおよびミティス以外のストレプトッコカス属細菌に対する結合能を免疫測定法で検定することによって、ミティスに特異的に結合するモノクローナル抗体を産生する細胞株を選抜する工程(b)と、
を含む、抗ミティスモノクローナル抗体の作製方法。 - ミティスに対して結合能を有し、且つ上記ミティス以外のストレプトッコカス属細菌に対して結合能を有しないモノクローナル抗体を産生する、細胞株。
- 請求項2に記載の細胞株であって、
独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター受託番号FERM BP−08599号である、細胞株。 - ミティスに対して結合能を有し、且つ上記ミティス以外のストレプトッコカス属細菌に対して結合能を有しない、抗ミティスモノクローナル抗体。
- 請求項4に記載の抗ミティスモノクローナル抗体であって、
独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター受託番号FERM BP−08599号である細胞株から産生される、抗ミティスモノクローナル抗体。 - 第1の抗体および第2の抗体を含むミティス検出キットであって、
上記第1の抗体が、抗ミティス抗体であり、
上記第2の抗体が、標識された抗ミティス抗体であり、
上記第1の抗体または上記第2の抗体の少なくとも一方が、上記ミティス以外のストレプトッコカス属細菌に対して結合能を有しない抗ミティスモノクローナル抗体である、ミティス検出キット。 - 請求項6に記載のミティス検出キットであって、
上記第1の抗体が、固相に固定化されており、
上記第2の抗体が、上記ミティス以外のストレプトッコカス属細菌に対して結合能を有しない抗ミティスモノクローナル抗体であり、且つ移動相に含まれている、ミティス検出キット。 - 請求項6に記載のミティス検出キットであって、
上記抗ミティスモノクローナル抗体は、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター受託番号FERM BP−08599号である細胞株から産生される、ミティス検出キット。
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2004
- 2004-02-04 JP JP2004028019A patent/JP2005220044A/ja active Pending
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