JP2005219221A - 画像形成材料と画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本来の顔料色材のもつ鮮明な色相、つまり印刷物と同等の色相を提供でき、かつ画像形成後の曝光により色相が変化しない、画像形成材料及びそれを用いた画像形成方法の提供。
【解決手段】 受像層を有する受像材料と、支持体上に少なくとも光熱変換層と画像形成層とを有する熱転写材料とからなる画像形成材料において、光ラジカル発生剤が熱転写材料および受像材料の少なくとも何れかに含有すること。上記画像形成材料を用い、熱転写材料の画像形成層と受像材料の受像層とを対向して重ね合わせ、レーザー光を照射して、画像形成層のレーザー光照射領域を受像材料の受像層上へ転写して画像記録する工程を有し、好ましくは、該画像記録後、紫外線による後露光処理を行う画像形成方法。

【選択図】 なし

Description

本発明は、高解像度のフルカラー画像を形成する画像形成材料及び画像形成方法に関する。特に、本発明はデジタル画像信号からレーザー記録により、印刷分野におけるカラープルーフ(DDCP:ダイレクト・ディジタル・カラープルーフ)、あるいはマスク画像を作製するのに有用な画像形成材料及び画像形成方法に関する。
グラフィックアート分野では、一般に、本印刷(実際の印刷作業)の前に色分解工程での誤りや色補正の必要性等をチェックするために、色分解フィルムからカラープルーフを作製している。カラープルーフには、中間調画像の高再現性を可能とする高解像力の実現や、高い工程安定性等の性能が望まれている。また、実際の印刷物に近似したカラープルーフを得るために、カラープルーフに使用される材料としては、実際の印刷物に使用される基材や色材としての顔料を用いることが好ましい。また、カラープルーフの作製方法としては、現像液を用いない乾式の方法の要望が高い。
乾式のカラープルーフ作製法として、印刷前工程(プリプレス分野)における電子化システムの普及に伴い、デジタル信号から直接カラープルーフを作製する記録システムが開発されている。このような電子化システムは、特に高画質のカラープルーフを作製するのが目的であり、一般的には、150線/インチ以上の網点画像を再現する。デジタル信号から高画質のプルーフを記録するためには、デジタル信号により変調可能で、かつ記録光を細く絞り込むことが可能なレーザー光を記録ヘッドとして用いる。このため、レーザー光に対して高い記録感度を示し、かつ、高精細な網点を再現可能にする高解像力を示す記録材料の開発が必要となる。
レーザー光を利用した転写画像形成方法に用いられる記録材料としては、支持体上に、レーザー光を吸収して熱を発生する光熱変換層、及び顔料が熱溶融性のワックス、バインダー等の成分中に分散された画像形成層をこの順に有する熱溶融転写シート(特許文献1)や、支持体上に、光熱変換物質を含む光熱変換層、非常に薄層(0.03〜0.3μm)の熱剥離層、色材を含む画像形成層がこの順に設けられたアブレ−ション方式の熱転写シートが開示されている(特許文献2)。
これらの画像形成方法は、受像シート材料として受像層(接着層)を付設した被転写体を用いることができること、色の異なる画像を次々と受像シート上に転写することによって多色画像が容易に得られること等の利点を有し、さらにはA2、B2等の大サイズのカラープルーフ(DDCP:ダイレクト・ディジタル・カラープルーフ)を作製するのに有用である。
レーザー光で画像記録をする際に、光熱変換層に含まれる赤外吸収色素や赤外吸収色素の分解物が画像形成層に移行し、転写した画像形成層の色が元々の画像形成層の色と異なってしまう場合がある。特にパッケ−ジ分野で使用される白色画像形成層においてはその着色が目立ってしまい、商品価値を著しく損ねてしまう。また、画像形成後に室内や屋外で曝光された時に、画像形成層中の赤外吸収染料やその分解物がさらに変色し、安定な色相が得られなくなるという問題も発生する。
特開平5−58045号公報 特開平6−219052号公報
本発明の画像形成材料及び画像形成方法は、前記従来における問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、1)熱転写材料は本来の顔料色材のもつ鮮明な色相、つまり印刷物と同等の色相を提供すること、2)画像形成後の曝光により色相が変化しない、3)アート(コート)紙、マット紙、微塗工紙等の本紙またはパッケージに用いる透明プラスチックフィルム等への転写可能、微妙な質感描写や正確な白(ハイキー部)再現が出来ること、4)マルチビームであるレーザー光により、高エネルギーでレーザー記録した場合も、画質が良好であり、安定した転写濃度の画像を受像材料上に形成し得ること。
即ち、前記課題を解決するための手段は、以下の通りである。
1)受像層を有する受像材料と、支持体上に少なくとも光熱変換層と画像形成層とを有する熱転写材料とからなる画像形成材料において、光ラジカル発生剤を熱転写材料および受像材料の少なくとも何れかに含有することを特徴とする画像形成材料。
2)前記光ラジカル発生剤は300〜500nmに吸収ピ−クを有する上記1)に記載の画像形成材料。
3)前記光ラジカル発生剤がアシルフォスフィンオキサイド化合物である上記1)又は2)に記載の画像形成材料。
4)前記熱転写材料の画像形成層が二酸化チタンを顔料の主成分として含む上記1)〜3)のいずれかに記載の画像形成材料。
5)前記画像形成材料がレーザー熱転写型であることを特徴とする上記1)〜4)のいずれかに記載の画像形成材料。
6)前記画像形成材料が多色画像形成材料であることを特徴とする上記1)〜5)のいずれかに記載の画像形成材料。
7)上記5)または6)に記載の画像形成材料を用い、熱転写材料の画像形成層と受像材料の受像層とを対向して重ね合わせ、レーザー光を照射して、画像形成層のレーザー光照射領域を受像材料の受像層上へ転写して画像記録する工程を有することを特徴とする画像形成方法。
8)該画像記録後、紫外線による後露光処理を行う上記7)記載の画像形成方法。
本発明は、光ラジカル発生剤を画像形成材料、好ましくはレーザー熱転写型画像形成材料に用いることにより、色相に黄色味が少なく鮮明であり、また室内曝光による変色も少ない画像を形成することができる。
本発明の画像形成材料は、光ラジカル発生剤が熱転写材料および受像材料の少なくとも何れかに含有することを特徴とする。
光ラジカル発生剤は、熱転写材料および/または受像材料の構成層の1層以上に含有させることができるが、好ましくは熱転写材料では画像形成層、受像材料では受像層に含有させることが好ましい。また、光ラジカル発生剤が用いられる画像形成材料としては、好ましくはレーザー熱転写型画像形成材料である。
本発明の画像形成材料は、少なくとも互いに色の異なる画像形成層を有した2種の熱転写材料と受像材料から構成することが好ましい。互いに色の異なる画像形成層を有した熱転写材料は、好ましくは3種以上、更に好ましくは5種以上であり、3種の場合の画像形成層の色は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)であり、5種の場合の画像形成層の色は、例えば、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)及びホワイト(W)であることが好ましい。熱転写材料としては、他にプロセスカラーの組み合わせでは表現できない色、例えば、グリーン(G)、オレンジ(O)、レッド(R)、ブルー(B)、ゴールド(Go)、シルバー(S)、ピンク(P)等を含んでもよい。
そして、本発明はそれら色の少なくとも1色の熱転写材料の画像形成層中に光ラジカル発生剤を含有することが好ましく、かつ光熱変換層は光熱変換物質として赤外線吸収色素を含むことが好ましい。
ホワイトを呈する画像形成層は、少なくとも酸化チタンを含有し、その画像形成層の記録画像のベタ部をビジュアル(Visual)フィルターで測定した時の反射光学濃度(反射OD)が0.6以下であることが好ましく、0.4以下であることが更に好ましい。この反射ODは、透明被転写体に記録されたベタ画像をブラックバッキング上で測定したもので、例えば、X−rite938により測定される。尚、反射ODが小さい程、白色が濃い、即ち、被転写物上に形成した画像を通して不要な色が見え難く、熱転写による画像のみを鮮明に見ることができるという隠蔽性が高いことになる。
ホワイトを呈する画像形成層は、酸化チタンのみを含有してもよいし、その他の顔料を併用してもよい。併用される顔料としては、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム等が挙げられ、中でもルチル型又はアナターゼ型酸化チタンが好ましく、特にアナターゼ型が好ましい。
画像形成層に用いられるアナターゼ型酸化チタンの質量平均粒子径は、1〜100nmが好ましく、1〜10nmが更に好ましい。ルチル型酸化チタンの質量平均粒子径は、100〜500nmが好ましく、200〜300nmが更に好ましい。
本発明の画像形成材料に用いる少なくとも1色の熱転写材料の画像形成層、特にホワイト用画像形成層の層厚は、2.0μm以下であることが好ましく、1.5μm以下であることが更に好ましい。
本発明の画像形成方法は、上記本発明の画像形成材料を用い、熱転写材料の画像形成層と受像材料の受像層とを対向して重ね合わせ、レーザー光を照射して、画像形成層のレーザー光照射領域を受像材料の受像層上へ転写して画像記録する工程を有することを特徴とする。
該画像記録する工程では、熱転写材料の使用順序は、特に制限はないが、W用熱転写材料を用い、かつ透明被転写体に多色画像を形成する場合には、W用熱転写材料を最後に用いることにより、受像層上に順じW色以外の色画像を重ね最上層にW色ベタ画像を設けることにより、該最上層と透明被転写体とを重ね合わせて受像層と共に画像を透明被転写体へ再転写できるので鮮明な多色画像を見ることができるため好ましい。
該画像記録後、画像に含まれる光ラジカル発生剤は環境の光を受け、ラジカルを発生することが可能で上記効果を奏し得るが、強制的に紫外線領域に強度をもつ光による後露光処理を行うことが好ましい。
転写された画像形成層へ紫外線照射を施す工程は、少なくとも画像形成層を受像層上(転写された画像形成層上も含む)に転写した後に行われることが好ましく、全ての熱転写材料の画像転写が完了した後に行われることが更に好ましい。
転写された画像形成層へ紫外線照射を施す工程は、所望の被転写体に画像形成層を再転写する前であっても転写した後であっても両方でも行ってよい。
以上の本発明の画像形成方法により、受像材料上または透明プラスチックフィルムや印刷本紙等の被転写体上に作成した画像は、光ラジカル発生剤により画像形成層中の赤外吸収色素もしくはその分解物による着色を消色させることができる。後露光処理しておくことにより、その後の室内曝光により色相が変化することを防ぐことができる。
後露光処理の光源としては、光ラジカル発生剤が吸収する波長の物が好ましく、蛍光灯、ブラックライト、メタルハライドランプ等を用いることができる。
ところで、このようにして形成された熱転写画像は、ドット形状がシャープなので、微細文字の細線がきれよく再現できる。レーザー光により発生した熱が、面方向に拡散ぜずに転写界面まで伝えられ、加熱部/非加熱部の界面で画像形成層がシャープに破断する。このために、熱転写材料における光熱変換層の薄膜化と画像形成層の力学特性を制御する。
シミュレーションでは、光熱変換層は瞬間的に約700℃に達すると推定され、膜が薄いと変形や破壊がおこりやすい。変形・破壊が起こると光熱変換層が転写層とともに受像材料に転写したり、転写像が不均一になるという実害を生じる。一方、所定の温度を得るには膜中に光熱変換物質を高濃度に存在させねばならず、色素の析出や隣接層への移行といった問題も発生する。
このため、光熱変換特性の優れた赤外吸収色素及びポリイミド系などの耐熱性バインダーを選定することにより、光熱変換層を約0.5μm以下に薄膜化することが好ましい。
また、一般的には、光熱変換層の変形が起こったり、または画像形成層そのものが高熱により変形すると、受像層に転写した画像形成層はレーザー光の副走査パターンに対応した厚みムラを生じ、そのため画像が不均一になり見かけの転写濃度が低下する。この傾向は画像形成層の厚みが薄いほど顕著である。一方、画像形成層の厚みが厚いとドットのシャープさが損なわれかつ感度も低下する。
この相反する性能を両立させるために、ワックス等の低融点物質を画像形成層に添加することより転写ムラを改良することが好ましい。また、バインダーの代わりに無機微粒子を添加することにより層厚を適正に上げることで、加熱部/非加熱部の界面で画像形成層がシャープに破断するようにし、ドットのシャープさ・感度を保ちつつ転写ムラを改良することができる。
また、一般に、熱転写材料の塗布層が吸湿することで層の力学物性と熱物性が変化し、記録環境の湿度依存性が生じる。
この温湿度依存性を少なくするためは、光熱変換層の色素/バインダー系、および画像形成層のバインダー系を有機溶剤系にすることが好ましい。
そして、印画時の高熱により、赤外吸収色素が光熱変換層から画像形成層に移行すると、色相が変化してしまうのを防止するために、前述したように保持力の強い赤外吸収色素/バインダーの組み合わせで光熱変換層を設計することが好ましい。
受像材料と熱転写材料は、真空密着によりドラム上に保持されることが好ましい。この真空密着は両材料の接着力制御により画像を形成しているため受像材料の受像層面と転写材料の画像形成層面のクリアランスに画像転写挙動が非常に敏感なので重要である。ゴミ等異物のきっかけで材料間のクリアランスが広がってしまうと画像欠陥や画像転写ムラが生じてしまう。
このような画像欠陥や画像転写ムラを防止するには、熱転写材料または受像材料に均一な凹凸をつけることで、エアーのとおりをよくし均一なクリアランスを得ることが好ましい。
凹凸をつける方法としては、一般にエンボス処理等の後処理、塗布層へのマット剤添加があるが、製造工程簡略化、材料の経時安定化のためにマット剤添加が好ましい。
これまで述べたようなシャープなドットを確実に再現するため、記録装置側も高精度な設計が要求される。具体的には特開2002−337468号公報の段落(0027)に記載のものが用いられるが、これらに限定されるものではない。
次に、レーザーを用いた薄膜熱転写による画像形成の機構の概略を図1を用いて説明する。
熱転写材料10の画像形成層16の表面に、受像材料20を積層した画像形成用積層体30を用意する。熱転写材料10は、支持体12と、その上に、光熱変換層14、及び更にその上に、画像形成層16を有し、受像材料20は、支持体22と、その上に、受像層24を有し、熱転写材料10の画像形成層16の表面には、受像層24が接触するように積層される(図1(a))。その積層体30の熱転写材料10の支持体12側から、レーザー光を画像様に時系列的に照射すると、熱転写材料10の光熱変換層14のレーザー光被照射領域が発熱し、画像形成層16との密着力が低下する(図1(b))。その後、受像材料20と熱転写材料10とを剥離すると、画像形成層16のレーザー光被照射領域16’が、受像材料20の受像層24上に転写される(図1(c))。
光照射に用いられるレーザー光の種類、強度、ビ−ム径、パワ−、走査速度等は、具体的には特開2002−337468号公報の段落(0041)に記載のものが用いられるが、これらに限定されるものではない。
多色画像を形成する方法としては、前述したように複数の熱転写材料を用いて、同一の受像材料上に多数の画像層(画像が形成された画像形成層)を繰返し重ね合せて多色画像を形成してもよく、複数の受像材料の受像層上に一旦画像を形成した後、被転写体へ再転写することにより、多色画像を形成してもよい。
レーザー光照射を用いる熱転写記録は、レーザービームを熱に変換しその熱エネルギーを利用して顔料を含む画像形成層を受像材料に転写し、受像材料上に画像を形成し得るものであれば、転写時の顔料、色素乃至画像形成層の状態変化は、特に問わず、固体状態、軟化状態、液体状態、気体状態のいずれの状態をも包含するが、好ましくは固体乃至軟化状態である。レーザー光照射を用いる熱転写記録は、例えば、従来から知られる溶融型転写、アブレーションによる転写、昇華型転写等も包含される。
中でも前述の薄膜転写型、溶融・アブレーション型は印刷に類似した色相の画像を作成するという点で好ましい。
また、記録装置で画像を印刷された受像材料を、最終被転写体に転写する工程を行うため、通常、熱転写装置を使用する。受像材料と被転写体を重ねて熱と圧力をかけると両者が接着し、その後本紙から受像材料を引き剥がすと、画像を含んだ受像層だけが被転写体上に残る。
以上の装置を、製版システム上に接続することによって、カラープルーフとしての機能を発揮できるシステムが構築されることになる。システムとしては、ある製版データから出力される印刷物と限りなく近い画質のプリント物が、上記記録装置から出力される必要がある。そこで、色や網点を印刷物と近づけるためのソフトウェアが必要である。具体的なシステム接続としては例えば特開2002−337468号公報の段落(0049)に記載されるものが用いられるが、これらに限定されるものではない。
以下に、上記システムの記録装置に好適に用いられる熱転写材料及び受像材料について説明する。
[熱転写材料]
熱転写材料は、支持体上に、少なくとも光熱変換層及び画像形成層を有し、更に必要に応じて、その他の層を有してなる。
(支持体)
熱転写材料の支持体の材料には特に限定はなく、各種の支持体材料を目的に応じて用いることができる。具体的には特開2002−337468号公報の段落(0051)に記載にものが用いられるがこれらに限定されるものではない。
熱転写材料の支持体には、その上に設けられる光熱変換層との密着性を向上させるために、表面活性化処理及び/又は一層又は二層以上の下塗層の付設を行ってもよい。表面活性化処理の例としては、グロー放電処理、コロナ放電処理等を挙げることができる。下塗層の材料としては、支持体と光熱変換層の両表面に高い接着性を示し、かつ熱伝導性が小さく、また耐熱性に優れたものであることが好ましい。そのような下塗層の材料の例としては、スチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、ゼラチン等を挙げることができる。下塗層全体の厚さは通常0.01〜2μmである。また、熱転写材料の光熱変換層付設側とは反対側の表面には、必要に応じて、反射防止層や帯電防止層等の各種の機能層の付設、あるいは表面処理を行うこともできる。具体的には特開2002−337468号公報の段落(0053)に記載されているバック層を用いることができるが、これらに限定されるものではない。
(光熱変換層)
光熱変換層は、光熱変換物質、バインダー、及び必要に応じてマット剤を含有し、更に必要に応じて、その他の成分を含有する。
光熱変換物質は、照射される光エネルギーを熱エネルギーに変換する機能を有する物質である。一般的には、レーザー光を吸収することのできる色素(顔料を含む。以下、同様である。)である。赤外線レーザーにより画像記録を行う場合は、光熱変換物質としては、赤外線吸収色素を用いるのが好ましい。前記色素の例としては、カーボンブラック等の黒色顔料、フタロシアニン、ナフタロシアニン等の可視から近赤外域に吸収を有する大環状化合物の顔料、光ディスク等の高密度レーザー記録のレーザー吸収材料として使用される有機染料(インドレニン染料等のシアニン染料、アントラキノン系染料、アズレン系色素、フタロシアニン系染料)、及びジチオールニッケル錯体等の有機金属化合物色素を挙げることができる。中でも、シアニン系色素は、赤外線領域の光に対して、高い吸光係数を示すので、光熱変換物質として使用すると、光熱変換層を薄層化することができ、その結果、熱転写材料の記録感度をより向上させることができるので好ましい。
光熱変換物質としては、色素以外にも、黒化銀等の粒子状の金属材料等、無機材料を用いることもできる。
光熱変換層に含有されるバインダーとしては、たとえば特開2002−337468号公報の段落(0062)に記載されているものが好ましく、特にポリイミド樹脂やポリアミドイミド樹脂が好ましい。
光熱変換層に含有されるマット粒子としては、たとえば特開2002−337468号公報の段落(0074)に記載されているものが好ましく、特にシリカ、シリコーン樹脂粒子が好ましい。
マット剤の粒径は、通常、0.3〜30μmであり、好ましくは0.5〜20μmであり、添加量は0.1〜100mg/mが好ましい。
光熱変換層には、更に必要に応じて、界面活性剤、増粘剤、帯電防止剤等が添加されてもよい。
光熱変換層は、光熱変換物質とバインダーとを溶解し、これに必要に応じてマット剤及びその他の成分を添加した塗布液を調製し、これを支持体上に塗布し、乾燥することにより設けることができる。
光熱変換層は、0.03〜1.0μmであるのが好ましく、0.05〜0.5μmであるのがより好ましい。また、光熱変換層は、波長808nmの光に対して、0.80〜1.26の光学濃度を有していると、画像形成層の転写感度が向上するので好ましく、前記波長の光に対して0.92〜1.15の光学濃度を有しているとより好ましい。
(画像形成層)
画像形成層は、受像材料に転写されて画像を形成するための顔料およびバインダーを少なくとも含有し、光ラジカル発生剤及びその他の成分を含有することができる。
顔料は一般に有機顔料と無機顔料とに大別され、前者は特に塗膜の透明性に優れ、後者は一般に隠蔽性に優れる等の特性を有しているので、用途に応じて、適宜選択すればよい。前記熱転写材料を印刷色校正用に用いる場合には、印刷インキに一般に使用されるイエロー、マゼンタ、シアン、及びブラックと一致するか、あるいは色調が近い有機顔料が好適に使用される。具体的には特開2002−337468号公報の段落(0080)記載のものが用いられるがこれらに限定されるものではない。またパ−ケ−ジ分野では白色インキに対応する無機顔料も使用することができる。その他にも、メタリック色調のための金属粉、蛍光顔料等も用いる場合がある。
前記顔料の平均粒径としては、0.03〜1μmが好ましく、0.05〜0.5μmがより好ましい。
画像形成層のバインダーとしては、具体的には特開2002−337468号公報の段落(0085)記載のものが用いられるがこれらに限定されるものではない。
前記画像形成層は、以下の(1)〜(3)の成分を含有することができる。
(1)ワックス類
ワックス類としては、具体的には特開2002−337468号公報の段落(0087)に記載されているものを用いるが、これらに限定されるものではない。
(2)可塑剤
可塑剤としては、具体的には特開2002−337468号公報の段落(0090)に記載されているものを用いるが、これらに限定されるものではない。
(3)光ラジカル発生剤
光ラジカル発生剤としては、光重合開始等に用いられる公知のものを使用することができるが、300〜500nm、特に300〜450nm、さらには300〜400nmに吸収ピ−クを持つ有機化合物が、そのものの着色が少ないという点で好ましい。具体的には活性ハロゲン化合物、活性エステル化合物、有機過酸化物、ロフィンダイマ−、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ヨ−ドニウム塩、芳香族スルホニウム塩、アジニウム塩、ボレ−ト塩、ケタ−ル類、芳香族ケトン、ジケトン類、チオ−ル、アゾ化合物、アシルフォスフィンオキサイド化合物等があるが、アシルフォスフィンオキサイド化合物、例えばビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド等が好ましい。
光ラジカル発生剤の添加量は通常、0.01〜10mmol/m、好ましくは0.1〜1mmol/mである。
(4)その他
画像形成層は、更に、上記の成分の他に、界面活性剤、無機あるいは有機微粒子(金属粉、シリカゲル等)、オイル類(アマニ油、鉱油等)、増粘剤、帯電防止剤等を含有してもよい。
画像形成層は、顔料と前記バインダー等とを溶解又は分散した塗布液を調製し、これを光熱変換層上(光熱変換層上に下記感熱剥離層が設けられている場合は、該層上)に塗布し、乾燥することにより設けることができる。
前記熱転写材料の光熱変換層の上には、光熱変換層で発生した熱の作用により気体を発生するか、付着水等を放出し、これにより光熱変換層と画像形成層との間の接合強度を弱める感熱材料を含む感熱剥離層を設けることができる。そのような感熱材料としては、それ自身が熱により分解若しくは変質して気体を発生する化合物(ポリマー又は低分子化合物)、水分等の易気化性気体を相当量吸収若しくは吸着している化合物(ポリマー又は低分子化合物)等を用いることができる。これらは併用してもよい。
熱により分解若しくは変質して気体を発生するポリマーの例としては、具体的には特開2002−337468号公報の段落(0097)に記載されているものを用いるが、これらに限定されるものではない。
感熱剥離層の感熱材料として低分子化合物を用いる場合には、バインダーと組み合わせることが望ましい。バインダーとしては、上記のそれ自身が熱により分解若しくは変質して気体を発生するポリマーを用いることもできるが、そのような性質を持たない通常のバインダーを使用することもできる。感熱剥離層は、光熱変換層を、そのほぼ全面にわたって被覆していることが望ましく、その厚さは一般に0.03〜1μmであり、0.05〜0.5μmの範囲にあることが好ましい。
尚、前記熱転写材料には、独立した感熱剥離層を設ける代わりに、前記の感熱材料を光熱変換層塗布液に添加して光熱変換層を形成し、光熱変換層と感熱剥離層とを兼ねるような構成とすることもできる。
次に前記熱転写材料と組み合わされて使用され得る受像材料について説明する。
[受像材料]
(層構成)
受像材料は、通常、支持体と、その上に、1以上の受像層が設けられ、所望により、支持体と受像層との間にクッション層、剥離層、及び中間層のいずれか1層又は2層以上を設けた構成である。また、支持体の受像層とは反対側の面に、バック層を有すると、搬送性の点で好ましい。
(支持体)
支持体としては、特に制限はなく、プラスチック、金属、ガラス、樹脂コート紙、紙、及び各種複合体等のような通常のシート状の基材等が挙げられる。具体的には特開2002−337468号公報の段落(0102)に記載のものが用いられるが、これらに限定されるものではない。
受像材料の支持体の厚さは、通常10〜400μmであり、25〜200μmであるのが好ましい。また、支持体の表面は、受像層(あるいはクッション層)との密着性、又は熱転写材料の画像形成層との密着性を高めるために、コロナ放電処理、グロー放電処理等の表面処理が施されていてもよい。
(受像層)
受像材料の表面には、画像形成層を転写し、これを固定するために、支持体上に、受像層を1層以上設けることが好ましい。受像層は具体的には特開2002−337468号公報の段落(0106)に記載されているものを用いるが、これらに限定されるものではない。受像層には、上記画像形成層に用いられるものと同様の光ラジカル発生剤を用いることができる。
(その他の層)
支持体と受像層との間に、クッション層を設けてもよい。クッション層を設けると、レーザー熱転写時に画像形成層と、受像層の密着性を向上させ、画質を向上させることができる。また、記録時、熱転写材料と受像材料の間に異物が混入しても、クッション層の変形作用により、受像層と画像形成層の空隙が小さくなり、結果として白ヌケ等の画像欠陥サイズを小さくすることもできる。更に、画像を転写形成した後、これを別に用意した被転写体に転写する場合、紙凹凸表面に応じて受像表面が変形するため、受像層の転写性を向上することができ、また被転写物の光沢を低下させることによって、印刷物との近似性も向上させることができる。
クッション層は、具体的には特開2002−337468号公報の段落(0112)に記載されているものを用いるが、これらに限定されるものではない。
受像層とクッション層はレーザー記録の段階までは接着している必要があるが、画像を被転写体に転写するために、剥離可能に設けられていることが好ましい。剥離を容易にするためには、クッション層と受像層の間に剥離層を厚み0.1〜2μm程度で設けることも好ましい。層厚が大きすぎるとクッション層の性能が現われ難くなるため、剥離層の種類により調整することが必要である。
剥離層は具体的には特開2002−337468号公報の段落(0114)に記載されているものを用いるが、これらに限定されるものではない。
前記熱転写材料と組み合わされる受像材料は、受像層がクッション層を兼ねた構成であってもよく、その場合は、受像材料は、支持体/クッション性受像層、あるいは支持体/下塗り層/クッション性受像層の構成であってもよい。この場合も、被転写体への再転写が可能なようにクッション性受像層が剥離可能に設けられていることが好ましい。この場合、被転写体へ再転写後の画像は光沢に優れた画像となる。
尚、クッション性受像層の厚みは5〜100μm、好ましくは10〜40μmである。
また、受像材料には、支持体の受像層が設けられている面とは反対側の面に、バック層を設けると、受像材料の搬送性が良化するので好ましい。前記バック層には、界面活性剤や酸化錫微粒子等による帯電防止剤、酸化珪素、PMMA粒子等によるマット剤を添加すると、記録装置内での搬送性を良化させる点で好ましい。
前記添加剤はバック層のみならず、必要によって受像層その他の層に添加することもできる。添加剤の種類についてはその目的により一概には規定できないが、例えば、マット剤の場合、平均粒径0.5〜10μmの粒子を層中、0.5〜80%程度添加することができる。帯電防止剤としては、層の表面抵抗が23℃、50%RHの条件で1012Ω以下、より好ましくは10Ω以下となるように、各種界面活性剤、導電剤の中から適宜選択して用いることができる。
バック層には具体的には特開2002−337468号公報の段落(0119)に記載のものが用いられるがこれらに限定されるものではない。
前記熱転写材料と前記受像材料は、熱転写材料の画像形成層と受像材料の受像層とを重ね合わせた積層体として、画像形成に利用され得る。
熱転写材料と受像材料との積層体は、各種の方法によって形成することができる。例えば、熱転写材料の画像形成層と受像材料の受像層とを重ねて、加圧加熱ローラに通すことによって容易に得ることができる。この場合の加熱温度は160℃以下、もしくは130℃以下が好ましい。
積層体を得る別の方法として、前述した真空密着法も好適に用いられる。
以下に、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。尚、文中で特に断りのない限り「部」は「質量部」を意味する。
(実施例1)
−熱転写材料C(シアン)の作製−
[バック層の形成]
[バック第1層塗布液の調製]
アクリル樹脂の水分散液 2部
(ジュリマーET410、固形分20質量%、日本純薬(株)製)
帯電防止剤(酸化スズ−酸化アンチモンの水分散物) 7.0部
(平均粒径:0.1μm、17質量%)
ポリオキシエチレンフェニルエーテル 0.1部
メラミン化合物 0.3部
(スミチックスレジンM−3、住友化学工業(株)製)
蒸留水 合計が100部になるよう調製した
[バック第1層の形成]
厚さ75μmの2軸延伸したポリエチレンテレフタレート支持体(両面のRaは0.01μm)の一方の面(裏面)にコロナ処理を施し、バック第1層塗布液を乾燥層厚みが0.03μmになるよう塗布した後180℃で30秒間乾燥して、バック第1層を形成した。
[バック第2層塗布液の調製]
ポリオレフィン 3.0部
(ケミパールS−120、27質量%、三井石油化学(株)製)
帯電防止剤(酸化スズ−酸化アンチモンの水分散物) 2.0部
(平均粒径:0.1μm、17質量%)
コロイダルシリカ 2.0部
(スノーテックスC、20質量%、日産化学(株)製)
エポキシ化合物 0.3部
(ディナコールEX−614B、ナガセ化成(株)製)
蒸留水 合計が100部になるよう調製した
[バック第2層の形成]
バック第1層の上にバック第2層塗布液を乾燥層厚が0.03μmになるよう塗布した後170℃で30秒間乾燥して、バック第2層を形成した。
<光熱変換層の形成>
[光熱変換層用塗布液の調製]
下記の各成分をスターラーで攪拌しながら混合して、光熱変換層用塗布液を調製した。
[光熱変換層用塗布液組成]
・下記構造の赤外線吸収色素 0.5部
Figure 2005219221
・ポリアミドイミド樹脂(15%N−メチルピロリドン溶液) 9部
(「バイロマックスHR−11N」、東洋紡(株)製)
・1.5μシリコ−ン粒子 0.06部
(「トスパ−ル120」、東芝シリコ−ン(株)製
・N−メチルピロリドン(NMP) 51部
・メチルエチルケトン 34部
・メタノ−ル 5部
・界面活性剤 0.01部
(「メガファックF−780F」、大日本インキ化学工業社製、F系界面活性剤)
2)支持体表面への光熱変換層の形成
厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)の一方の表面上に、上記光熱変換層用塗布液をワイヤーバーを用いて塗布した後、塗布物を120℃のオーブン中で2分間乾燥して、該支持体上に光熱変換層を形成した。得られた光熱変換層の波長808nmにおける光学濃度を(株)島津製作所社製UV−分光光度計UV−240で測定したところ、OD=1.03であった。層厚は、走査型電子顕微鏡により光熱変換層の断面を観察したところ、平均で0.3μmであった。
4)光熱変換層表面へのシアン画像形成層の形成
前記光熱変換層の表面に、下記シアン画像形成層用塗布液をワイヤーバーを用いて1分間塗布した後、塗布物を100℃のオーブン中で2分間乾燥して、光熱変換層の上にシアン画像形成層を形成した。得られた熱転写材料Cの画像形成層の層厚は、0.45μmであった。
[シアン顔料分散母液組成]
シアン顔料組成1:
・ポリビニルブチラール 12.6部
(「エスレックB BL‐SH」、積水化学工業(株)製)
・Pigment Blue(ピグメントブルー) 15:4(C.I.No.74160) 15.0部
(「Cyanine Blue(シアニンブルー) 700−10FG」、東洋インキ製造(株)製)
・分散助剤 0.8部
(「PW−36」、楠本化成(株)製)
・n−プロピルアルコール 110部
[シアン顔料分散母液組成]
シアン顔料組成2:
・ポリビニルブチラール 12.6部
(「エスレックB BL‐SH」、積水化学工業(株)製)
・Pigment Blue(ピグメントブルー) 15(C.I.No.74160) 15.0部
(「Lionol Blue(リオノールブルー) 7027」、東洋インキ製造(株)製)
・分散助剤 0.8部
(「PW−36」、楠本化成(株)製)
・n−プロピルアルコール 110部
[シアン画像形成層用塗布液組成]
・上記シアン顔料分散母液 118部
シアン顔料組成1:シアン顔料組成2=90:10(部)
・ポリビニルブチラール 5.2部
(「エスレックB BL−SH」、積水化学工業(株)製)
・無機顔料「MEK−ST」 1.3部
・ワックス系化合物
(ステアリン酸アミド「ニュートロン2」、日本精化(株)製) 1.0部
(ベヘン酸アミド「ダイヤミッドBM」、日本化成(株)製) 1.0部
(ラウリン酸アミド「ダイヤミッドY」、日本化成(株)製) 1.0部
(パルミチン酸アミド「ダイヤミンドKP」、日本化成(株)製) 1.0部
(エルカ酸アミド「ダイヤミッドL−200」(日本化成(株)製) 1.0部
(オレイン酸アミド「ダイヤミッドO−200」、日本化成(株)製) 1.0部
・ロジン 2.8部
(「KE−311」、荒川化学(株)製)
(成分:樹脂酸80〜97%;樹脂酸成分:アビエチン酸30〜40%、ネオアビエチン酸10〜20%、ジヒドロアビエチン酸14%、テトラヒドロアビエチン酸14%)
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 1.7部
(「NKエステル A−TMMT」、新中村化学(株)製)
・光ラジカル発生剤 2.8部
(ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド「イルガキュア−819」、チバガイギ−社製)
・界面活性剤 1.7部
(「メガファックF−176PF」、固形分20%、大日本インキ化学工業社製)
・n−プロピルアルコール 890部
・メチルエチルケトン 247部
−受像材料の作製−
下記の組成のクッション層用塗布液及び受像層用塗布液を調製した。
1)クッション層用塗布液
・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 20部
(主バインダ−)
(「ソルバインCL2」、日信化学(株)製)
・可塑剤 10部
(「パラプレックスG−40」、CP.HALL.COMPANY社製)
・界面活性剤(フッ素系:塗布助剤) 0.5部
(「メガファックF−178K」、大日本インキ化学工業(株)製)
・メチルエチルケトン 60部
・トルエン 10部
・N,N−ジメチルホルムアミド 3部
2)受像層用塗布液
・ポリビニルブチラール 8部
(「エスレックB BL−SH」、積水化学工業(株)製)
・帯電防止剤 0.7部
(「サンスタット2012A」、三洋化成工業(株)製)
・界面活性剤 0.1部
(「メガファックF−476」、大日本インキ化学工業(株)製)
・n−プロピルアルコール 20部
・メタノール 20部
・1−メトキシ−2−プロパノール 50部
小幅塗布機を用いて、白色PET支持体(「ルミラー#130E58」、東レ(株)製、厚み130μm)上に、上記のクッション層形成用塗布液を塗布し、塗布層を乾燥し、次に受像層用塗布液を塗布し、乾燥した。乾燥後のクッション層の層厚が約20μm、受像層の層厚が約2μmとなるように塗布量を調節した。下記のレーザー光による画像記録に用いた。
−転写画像の形成−
富士写真フィルム社製レ−ザ−熱転写プリンタ−「Luxel FINALPROOF5600」を用いて前記受像材料と前記シアン熱転写材料を用い、受像材料上にシアンベタ画像を形成した。
さらに富士写真フイルム社製ラミネ−タCP−5600Tを用いて、前記ベタ画像と受像層を特菱ア−ト紙に再転写させた。
−後露光処理−
前記再転写画像を有する特菱ア−ト紙をピ−ク波長365nm/130Wの蛍光灯を2本内臓した、連続搬送式の紫外線照射機「富士写真フイルム社製コピア−ト1200P」にて12.5mm/秒の速度で通し露光処理した。
−色相の測定−
X−Rite(X−rite社製)を用いて、色相L,a,b値を測定した。
−室内曝光後色相測定
前記再転写画像を有する特菱ア−ト紙を白色蛍光灯による2000Luxの光を24時間照射した後、色相をふたたび測定した。
(実施例2)
実施例1において、画像形成液を下記に変更した以外は実施例1と同様にし、白色用熱転写材料を作製し、実施例1と同様に画像を形成し、後露光処理、室内曝光を行い色相を測定した。
[二酸化チタン分散母液組成]
・ポリビニルブチラール 6.3部
(「エスレックB BL‐SH」、積水化学工業(株)製)
・二酸化チタン粒子 28.0部
(「JR805」、テイカ(株)製)
・分散助剤 1.5部
(「ソルスパ−ス20000」、ICI(株)製)
・n−プロピルアルコール 65部
[白画像形成層用塗布液組成]
・上記二酸化チタン分散母液 26部
・ワックス系化合物
(ステアリン酸アミド「ニュートロン2」、日本精化(株)製) 0.1部
(ベヘン酸アミド「ダイヤミッドBM」、日本化成(株)製) 0.1部
(ラウリン酸アミド「ダイヤミッドY」、日本化成(株)製) 0.1部
(パルミチン酸アミド「ダイヤミンドKP」、日本化成(株)製) 0.1部
(エルカ酸アミド「ダイヤミッドL−200」(日本化成(株)製) 0.1部
(オレイン酸アミド「ダイヤミッドO−200」、日本化成(株)製) 0.1部
・ロジン 1.7部
(「KE−311」、荒川化学(株)製)
(成分:樹脂酸80〜97%;樹脂酸成分:アビエチン酸30〜40%、ネオアビエチン酸10〜20%、ジヒドロアビエチン酸14%、テトラヒドロアビエチン酸14%)
・光ラジカル発生剤 0.2部
(ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド「イルガキュア−819」、チバガイギ−社製)
・界面活性剤 0.3部
(「メガファックF−780F」、固形分30%、大日本インキ化学工業社製)
・蛍光増白剤 0.03部
(ベンゾオキサゾ−ル誘導体「Uvitex−OB」、チバガイギ−社製)
・n−プロピルアルコール 54部
・メチルエチルケトン 17部
実施例3
実施例2において画像形成層の「イルガキュア−819」の代わりに、下記を用いた以外は実施例2と同じ画像形成、評価を行った。
・2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド
(「ルシリンTPO」BASF社製)
比較例1
実施例1において画像形成層に「イルガキュア−819」を添加しなかった以外は実施例1と同じ画像形成、評価を行った。
比較例2
実施例2において画像形成層に「イルガキュア−819」を添加しなかった以外は実施例2と同じ画像形成、評価を行った。
実施例4
比較例2において受像材料の受像層を、下記に変更した以外は比較例2と同じ画像形成、評価を行った。
受像層用塗布液
・ポリビニルブチラール 8部
(「エスレックB BL−SH」、積水化学工業(株)製)
・帯電防止剤 0.7部
(「サンスタット2012A」、三洋化成工業(株)製)
・界面活性剤 0.1部
(「メガファックF−476」、大日本インキ化学工業(株)製)
・光ラジカル発生剤 0.2部
(ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド「イルガキュア−819」、チバガイギ−社製)
・n−プロピルアルコール 20部
・メタノール 20部
・1−メトキシ−2−プロパノール 50部
以上の評価の結果を下表に示した。
Figure 2005219221
上表より、実施例のものは、比較例に比べて室内曝光前のb値が小さく、また室内曝光によるΔE値が小さいことが分かる。
本発明により、色相に黄色味が少なく鮮明であり、また室内曝光による変色も少ない画像を形成することができる。
レーザーを用いた薄膜熱転写による画像形成の機構の概略を説明する図である。
符号の説明
10 熱転写材料
12 支持体
14 光熱変換層
16 画像形成層
16’ レーザー光被照射領域
20 受像材料
22 受像材料用支持体
24 受像層
30 積層体

Claims (8)

  1. 受像層を有する受像材料と、支持体上に少なくとも光熱変換層と画像形成層とを有する熱転写材料とからなる画像形成材料において、光ラジカル発生剤を熱転写材料および受像材料の少なくとも何れかに含有することを特徴とする画像形成材料。
  2. 前記光ラジカル発生剤は300〜500nmに吸収ピ−クを有する請求項1に記載の画像形成材料。
  3. 前記光ラジカル発生剤がアシルフォスフィンオキサイド化合物である請求項1又は2に記載の画像形成材料。
  4. 前記熱転写材料の画像形成層が二酸化チタンを顔料の主成分として含む請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成材料。
  5. 前記画像形成材料がレーザー熱転写型であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の画像形成材料。
  6. 前記画像形成材料が多色画像形成材料であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の画像形成材料。
  7. 請求項5または6に記載の画像形成材料を用い、熱転写材料の画像形成層と受像材料の受像層とを対向して重ね合わせ、レーザー光を照射して、画像形成層のレーザー光照射領域を受像材料の受像層上へ転写して画像記録する工程を有することを特徴とする画像形成方法。
  8. 該画像記録後、紫外線による後露光処理を行う請求項7記載の画像形成方法。
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JP2021516164A (ja) * 2017-12-28 2021-07-01 インスティテュート オブ コミュニケーション アンド コンピューター システムズ (アイ・シー・シー・エス) − ナショナル テクニカル ユニヴァーシティ オブ アセンズ (エヌ・ティー・ユー・エイ)Institute of Communication and Computer Systems (ICCS) − National Technical University of Athens (NTUA) デュアルビームレーザ転写

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