JP2005218457A - β−マルトース含水結晶含有粉末とその製造方法並びに用途 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 マルトース含有溶液をマスキットとし、これを噴霧方式で粉末化し、次いで、比較的低湿度で高温の雰囲気に保ち、更に、比較的高湿度で低温の雰囲気に保ち、マルトース異性体としてマルトース中のα−アノマーを7%以上14%未満にし、得られるβ−マルトース含水結晶含有粉末は、無水物換算で、マルトース86%以上93%未満及びグルコース2%以上を含有し、結晶化度が62%以上72%未満であって、水系媒体への溶解性に優れ、しかも流動性良好で、取扱い容易な粉末であり、更に、飲食物、化粧品、医薬品など各種組成物への用途を確立して課題を解決する。
【選択図】 なし
Description
噴霧方式による、各種β−マルトース結晶含有粉末の物性に及ぼす原料糖組成の影響を調べた。試験用粉末は、糖組成の異なる各種の原料マルトース含有溶液を調製し、これを噴霧方式でβ−マルトース含水結晶含有粉末としたものを用いた。マルトース含有溶液は、市販の精製マルトース((株)林原商事販売 登録商標「サンマルトS」)、又は、この精製マルトースにグルコース(和光純薬(株)販売 試薬特級)、マルトトリオース、マルトテトラオース及び/又はマルトペンタオース(いずれも(株)林原生物化学研究所製造 試薬)を加えて各種組成のマルトース含有溶液を調製した。
A.糖組成分析は、KS−801カラム(昭和電工製)またはCH04SSカラム(MCI製)を用いた液体クロマトグラフィーを行い、クロマトグラムの面積比より糖組成を求めた。
馬鈴薯澱粉1質量部と水4質量部との懸濁液に市販の細菌液化型α−アミラーゼ(スピターゼHS 長瀬産業(株)製)を加え90℃に昇温し、加熱糊化したのち、直ちに130℃に加熱して酵素反応を止め、DE1.8の液化液を得た。この澱粉液化液を55℃まで急冷し、澱粉枝切り酵素(シュードモナス菌を培養して調製したイソアミラーゼ)を澱粉1g当たり100単位および大豆由来のβアミラーゼ(商品名#1500 長瀬産業(株)製)を澱粉1g当たり50単位、更に、マルトゲナーゼ(ノボ ノルディスク(株)製)を糖質1g当たり10単位加え加えpH5.0に保って40時間糖化した。これを、常法に従って、活性炭処理による脱色、イオン交換樹脂処理による脱塩を行って精製し、減圧濃縮してマルトース含有溶液を得た。マルトース含有溶液の糖組成は、グルコース3.8%、マルトース92.5%、マルトトリオース1.1%、マルトテトラオース以上2.6%であった。
実施例1で得られたマルトース含有溶液を水分29%に濃縮したのち助晶缶に移し、種晶としてβ−マルトース含水結晶を1%加え、ゆっくり攪拌しながら、マスキットの温度を徐々に29℃まで低下させ、12時間かけてβ−マルトース含水結晶を部分的に晶出させた。マスキットの晶出率は37%となった。助晶終了後のマスキットを高圧ポンプで送液し、回転円盤を用いて噴霧乾燥機内に噴霧した。このときの乾燥用熱風の温度は70℃、熱風の送風は噴霧乾燥機内で垂直下降並流、送風空気量は噴霧乾燥機内から取出し時の乾燥粉末の水分が7.5%となるように調節した。
コーンスターチ1質量部と水3質量部との懸濁液に市販の細菌液化型α−アミラーゼ(スピターゼHS 長瀬産業(株)製)を加え90℃に昇温し、加熱糊化したのち直ちに130℃に加熱して酵素反応を止め、DE2.5の液化液を得た。この澱粉液化液を55℃まで急冷し、澱粉枝切り酵素(シュードモナス菌を培養して調製したイソアミラーゼ)を澱粉1g当たり50単位および大豆由来のβアミラーゼ(商品名#1500 長瀬産業(株)製)を同じく20単位加えpH5.0に保って40時間糖化し、マルトース含量が固形物当たり84.6%の高純度マルトース含有糖化液を得た。マルトース含有糖化液の糖組成は、グルコース3.5%、マルトース84.6%、マルトトリオース8.2%、マルトテトラオース以上3.7%であった。
実施例3で得られたマルトース含有溶液を水分26%に濃縮したのち助晶機に移し、種晶としてβ−マルトース含水結晶を1%加え、ゆっくり攪拌しながら、マスキットの温度を徐々に30℃まで低下させ、14時間かけてβ−マルトース含水結晶を部分的に晶出させた。マスキットの晶出率は41%であった。助晶終了後のマスキットを高圧ポンプで送液し、回転円盤を用いて噴霧乾燥機内に噴霧した。乾燥用の熱風の温度は75℃、熱風の送風は噴霧乾燥機内で垂直下降並流、送風空気量は噴霧乾燥機内から取出し時の乾燥粉末の水分が8.5%となるように調節した。
コーンスターチ3質量部と水7質量部との懸濁液に市販の細菌液化型α−アミラーゼ(スピターゼHS 長瀬産業(株)製)を加え90℃に昇温し、加熱糊化したのち直ちに130℃に加熱して酵素反応を止め、DE4.3の液化液を得た。この澱粉液化液を55℃まで急冷して澱粉枝切り酵素(シュードモナス菌を培養して調製したイソアミラーゼ)を澱粉1g当たり50単位、大豆由来のβアミラーゼ(商品名#1500 長瀬産業(株)製)を同じく20単位を加えpH5.0に保って40時間糖化し、マルトース含量が固形物当たり84.6%の糖化液を得た。これを、常法に従って、活性炭処理による脱色、イオン交換樹脂処理による脱塩を行って精製し、減圧濃縮して糖濃度45%のマルトース含有溶液を得て、分画原料とした。
実施例5で得られたマルトース含有溶液を水分24%に濃縮したのち助晶機に移し、種晶としてβ−マルトース含水結晶を1%加え、ゆっくり攪拌しながら、マスキットの温度を徐々に29℃まで低下させ、15時間かけてβ−マルトース含水結晶を部分的に晶出させた。晶出率は40%であった。助晶終了後のマスキットは粘度が高いため、高圧ポンプで送液時に加温し、晶出率を低減させることなく、約40,000cpに粘度を下げるとともに、加圧ノズルを用いて噴霧乾燥機内に噴霧した。このときの乾燥用熱風の温度は75℃とし、熱風の送風は噴霧乾燥機内で垂直下降並流とし、送風空気量は噴霧乾燥機内から取出し時の乾燥粉末の水分が9.0%となるように調節した。
コーンスターチ1質量部と水2質量部との懸濁液に市販の細菌液化型α−アミラーゼ(スピターゼHS 長瀬産業(株)製)を加え90℃に昇温し、加熱糊化したのち直ちに130℃に加熱して酵素反応を止め、DE4.3の液化液を得た。この澱粉液化液を55℃まで急冷して澱粉枝切り酵素(シュードモナス菌を培養して調製したイソアミラーゼ)を澱粉1g当たり50単位、大豆由来のβアミラーゼ(商品名#1500 長瀬産業(株)製)を同じく10単位加え、pH5.0に保って40時間糖化し、マルトース含量が固形物当たり74.1%の糖化液を得た。これを、常法に従って、活性炭処理による脱色、イオン交換樹脂処理による脱塩を行って精製し、減圧濃縮して糖濃度45%のマルトース含有溶液を得て、分画原料とした。
実施例7で得られたマルトース含有溶液を水分20%に濃縮したのち助晶機に移し、種晶としてβ−マルトース含水結晶を1%加え、ゆっくり攪拌しながら、マスキットの温度を徐々に32℃まで低下させ、16時間かけてβ−マルトース含水結晶を部分的に晶出させた。晶出率は39%となった。助晶終了後のマスキットは粘度が高いために、高圧ポンプで送液時に加温し、晶出率を低減させることなく、約45,000cp以下に粘度を下げるとともに、回転円盤を用いて噴霧乾燥機内に噴霧した。このときの乾燥用熱風の温度は90℃とし、熱風の送風は噴霧乾燥機内で垂直下降並流とし、送風空気量は噴霧乾燥機内から取出し時の乾燥粉末の水分が9.5%となるように調節した。
実施例2の方法で得たβ−マルトース含水結晶含有粉末0.5質量部、ソルビトール無水結晶0.5質量部、α−グリコシルステビオシド(東洋精糖(株)販売登録商標「αGスイート」)0.01質量部及びL−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチルエステル(味の素(株)社販売 登録商標「アスパルテーム」)0.01質量部を均一に混合し、顆粒成型機にかけて、顆粒状甘味料を得た。本品は、甘味の質が優れ、蔗糖の約2倍の甘味度を有し、実質的に低カロリーである。本甘味料は、それに配合した高甘味度甘味物の分解もなく、安定性に優れており、低カロリー甘味料として、カロリー摂取を制限している肥満者、糖尿病者などのための低カロリー飲食物などに対する甘味付けに好適である。また、本甘味料は、虫歯誘発菌による酸の生成が少なく、不溶性グルカンの生成も少ないことより、虫歯を抑制する飲食物などに対する甘味付けにも好適である。
蔗糖50質量部と実施例4の方法で得たβ−マルトース含水結晶含有粉末50質量部を水100質量部に溶解、加熱混合し、次いで減圧下で水分2%未満になるまで加熱濃縮し、これにクエン酸0.6質量部及び適量のレモン香料と着色料とを混和し、常法に従って成形し、製品を得た。本品は歯切れ、色調、呈味、風味とも良好で、蔗糖の晶出も起こさず、吸湿性少なく、ダレも起こさない安定で高品質のハードキャンディーである。
ガムベース3質量部を柔らかくなる程度に加熱溶融し、これに無水結晶マルチトール((株)林原商事販売 登録商標「マビット」)2質量部、キシリトール2質量部、実施例6の方法で得たβ−マルトース含水結晶含有粉末2質量部、及び含水結晶トレハロース((株)林原商事販売 登録商標「トレハ」)1質量部を加え、更に適量の香料と着色料とを混合し、常法に従って、ロールにより練り合わせ、成形、包装して製品を得た。本品は、テクスチャー、呈味、風味良好で、低う蝕性、低カロリーのチューインガムとして好適である。
原乳100質量部に実施例8の方法で得たβ−マルトース含水結晶含有粉末2質量部及び蔗糖2質量部を溶解し、プレートヒーターで加熱殺菌し、次いで濃度70%に濃縮し、無菌状態で缶詰して製品を得た。本品は、温和な甘味で風味も良く、フルーツ、コーヒー、ココア、紅茶などの調味用に有利に利用できる。
脱脂粉乳175質量部、実施例4の方法で得たβ−マルトース含水結晶含有粉末60質量部及びラクトスクロース高含有粉末(株式会社林原商事販売、登録商標『乳果オリゴ』)50質量部を水1,150質量部に溶解し、65℃で30分間殺菌し、40℃に冷却後、これに、常法に従って、乳酸菌のスターターを30質量部植菌し、37℃で8時間培養して乳酸菌飲料を得た。本品は、風味良好で、オリゴ糖を含有し、乳酸菌を安定に保つだけでなく、ビフィズス菌増殖促進作用、整腸作用を有する乳酸菌飲料として好適である。
噴霧乾燥により製造したオレンジ果汁粉末33質量部に対して、実施例8の方法で得たβ−マルトース含水結晶含有粉末50質量部、無水結晶マルチトール((株)林原商事販売 登録商標「マビット」)10質量部、無水クエン酸0.65質量部、リンゴ酸0.1質量部、アスコルビン酸2−グルコシド結晶粉末((株)林原商事販売)0.2質量部、クエン酸ソーダ0.1質量部、プルラン((株)林原商事販売 PF−20)0.5質量部及び粉末香料の適量をよく混合攪拌し、粉砕し微粉末にして、これを流動層造粒機に仕込み、排風温度40℃とし、これに実施例−4−bの方法で得たβ−マルトース含水結晶含有粉末を水に溶解した70%溶液をバインダーとして適量スプレーし、30分間造粒し、計量、包装して製品を得た。本品は、果汁含有率約30%の粉末ジュースである。又、本品は、異味、異臭がなく、高品質のジュースとして商品価値の高いものである。
焙煎したコーヒー豆100質量部を粉砕し、これに熱水1,000質量部を用いて抽出し、抽出液860質量部を得た。本液450質量部に実施例2の方法で得たβ−マルトース含水結晶含有粉末90質量部及び適量の重曹を含む水400質量部を加え、均一に混合して中性pHのコーヒー飲料を調製し、次いで、これを常法に従って、缶に充填し、120℃、30分間加熱殺菌して缶入りコーヒー飲料を製造した。本品は、香り、味ともに良好な高品質のコーヒー飲料である。また、本品を自動販売機に入れ、60℃で1ヶ月間保持した後も、その良好な風味をよく維持していた。また、本品は、夏場向けに冷却して保存しても、香り、味ともに良好な高品質のコーヒー飲料である。
コーンスターチ100質量部、実施例4の方法で得たβ−マルトース含水結晶含有粉末50質量部、含水結晶トレハロース((株)林原商事販売 登録商標「トレハ」)60質量部、砂糖40質量部、及び食塩1質量部を充分に混合し、鶏卵280質量部を加えて攪拌し、これに沸騰した牛乳1,000質量部を徐々に加え、更に火にかけて攪拌を続け、コーンスターチが完全に糊化して全体が半透明になった時に火を止め、これを冷却して適量のバニラ香料を加え、計量、充填、包装して製品を得た。本品は、なめらかな光沢を有し、風味良好で、澱粉の老化も抑制され、高品質のカスタードクリームである。
米粉90質量部に、コーンスターチ20質量部、無水結晶マルチトール((株)林原商事販売 登録商標「マビット」)70質量部、実施例2の方法で得たβ−マルトース含水結晶含有粉末50質量部、及びプルラン((株)林原商事販売 PF−20)4質量部を均一に混合してういろうの素を製造した。ういろうの素と適量の抹茶と水とを混練し、これを容器に入れて60分間蒸し上げて抹茶ういろうを製造した。本品は、照り、口当たりも良好で、風味も良い。又、澱粉の老化も抑制され、日持ちも良く、低カロリーのういろうとしても好適である。
餅粉4質量部を水6質量部で溶いて、木枠に濡れ布巾を敷いたものに流し込み、これを100℃で20分間蒸した後、これに実施例2の方法で得たβ−マルトース含水結晶含有粉末2質量部及び砂糖2質量部を加えて十分にこねた後に成形し、求肥を得た。本品は、風味良好であり、しかも糊化した餅米澱粉の老化が抑制され、その賞味期間を大幅に延長することができる。
原料あずき10質量部に、常法に従って、水を加えて煮沸し、渋切り、あく抜きし、水溶性夾雑物を除去して、あずきつぶあん約21質量部を得た。この生あんに砂糖14質量部、実施例6の方法で得たβ−マルトース含水結晶含有粉末3質量部及び水7質量部を加えて煮沸し、これに少量のサラダオイルを加えてつぶあんを壊さないように練り上げ、製品のあんを約35質量部得た。本品は、色焼け、離水もなく安定で、舌触り、風味良好で、あんパン、まんじゅう、団子、最中、氷菓などの製菓材料として好適である。
小麦粉100質量部、イースト2質量部、砂糖5質量部、実施例2の方法で得たβ−マルトース含水結晶含有粉末5質量部および無機フード0.1質量部を、常法に従って、水でこね、中種を26℃で2時間発酵させ、その後30分間熟成、焼き上げた。本品は、色相、すだちとも良好で、適度な弾力、温和な甘味を有する高品質のパンである。
実施例4の方法で得たβ−マルトース含水結晶含有粉末10質量部に乳化剤(シュガーエステル)1.2質量部を加熱混合し、次いで、含水結晶トレハロース((株)林原商事販売 登録商標「トレハ」)107質量部を混合し、更に45℃に保ちながら、油脂7.5質量部を混合してアイシングを製造した。本品は、トレハロース微結晶を含有し、成形性良好でべたつきもなく、経日変化の少ないアイシングである。
実施例6の方法で得たβ−マルトース含水結晶含有粉末3質量部、含水結晶トレハロース((株)林原商事販売 登録商標「トレハ」)300質量部及び水115質量部を混合し、加熱してBx70まで煮詰め、品温を80℃まで冷却し、ブランディー40質量部を混合した後、常法に従って成形してボンボンを得た。本品は、トレハロースの微結晶を含有し、ブランディー風味豊かで、径日変化の少ない高品質のボンボンである。
豚もも肉1,000質量部に食塩15質量部および硝酸カリウム3質量部を均一にすり込んで、冷室に1昼夜堆積する。これを水500質量部、食塩100質量部、硝酸カリウム3質量部、実施例8の方法で得たβ−マルトース含水結晶含有粉末40質量部および香辛料からなる塩漬液に冷室で7日間漬け込み、次いで、常法に従い、冷水で洗浄し、ひもで巻き締め、薫煙し、クッキングし、冷却、包装して製品を得た。本品は、色合いもよく、風味良好な高品質のハムである。
砂取り、酸処理して角切りした昆布250質量部に醤油212質量部、アミノ酸液318質量部及び実施例6の方法で得たβ−マルトース含水結晶含有粉末35質量部及び砂糖20質量部を加えて煮込みつつ、更にグルタミン酸ソーダ12質量部、カラメル8質量部を加えて炊きあげ、昆布の佃煮を得た。本品は低う蝕性の佃煮である。また、味、香りだけでなく、色、艶ともに食欲をそそるものである。
ユズの皮ジュース1質量部に対して、実施例2の方法で得たβ−マルトース含水結晶含有粉末10質量部の割合で混合し、ユズの皮エキス含有粉末を得た。本粉末5質量部に、焼塩90質量部、含水結晶トレハロース((株)林原商事販売 登録商標「トレハ」)2質量部、無水ケイ酸1質量部及びα−グルコシル ヘスペリジン((株)林原商事販売、商品名αGヘスペリジン)0.5質量部、アスコルビン酸2−グルコシド結晶粉末((株)林原商事販売)2質量部を混合して浴用剤を製造した。本品は、ユズの香りも豊かで、入浴用の湯に100乃至10,000倍に希釈して利用すればよく、入浴後は、肌がしっとりしなめらかで、湯冷めしない高品質の浴用剤である。
モノステアリン酸ポリオキシエチレングリコール2質量部、自己乳化型モノステアリン酸グリセリン5質量部、実施例2の方法で得たβ−マルトース含水結晶含有粉末5質量部、α−グルコシル ルチン(株式会社林原販売、登録商標「αGルチン」)1質量部、アスコルビン酸2−グルコシド結晶粉末((株)林原商事販売)1質量部流動パラフィン1質量部、トリオクタン酸グリセリン10質量部および防腐剤の適量を常法に従って加熱溶解し、これにL−乳酸2質量部、1,3−ブチレングリコール5質量部および精製水66質量部を加え、ホモゲナイザーにかけ乳化し、更に香料の適量を加えて撹拌混合し、化粧用クリームを製造した。本品は、抗酸化性を有し、安定性が高く、高品質の日焼け止め、美肌剤、色白剤などとして有利に利用できる。
第二リン酸カルシウム45質量部、ラウリル硫酸ナトリウム1.5質量部、グリセリン25質量部、ポオキシエチレンソルビタンラウレート0.5質量部、実施例4の方法で得たβ−マルトース含水結晶含有粉末10質量部、サッカリン0.02質量部および防腐剤0.05質量部を水13質量部と混合して練歯磨を得た。本品は、界面活性剤の洗浄力を落とすことなく、嫌味を改良し、使用後感も良好である。
実施例6の方法で得たβ−マルトース含水結晶含有粉末100質量部、トレハロース含水結晶200質量部、マルトテトラオース高含有粉末200質量部、粉末卵黄270質量部、脱脂粉乳209質量部、塩化ナトリウム4.4質量部、塩化カリウム1.8質量部、硫酸マグネシウム4質量部、チアミン0.01質量部、アスコルビン酸ナトリウム0.1質量部、ビタミンEアセテート0.6質量部及びニコチン酸アミド0.04質量部からなる配合物を調製し、この配合物25グラムずつ防湿性ラミネート小袋に充填し、ヒートシールして製品を得た。本品は、β−マルトース含水結晶含有粉末及びトレハロース含水結晶により適度の甘味が付加され、整腸作用に優れた流動食である。1袋分を約150乃至300mlの水に溶解して流動食とし、経口的、又は鼻腔、胃、腸などへ経管的使用方法により利用され、生体へのエネルギー補給用に有利に利用できる。
アスピリン50質量部に実施例8の方法で得たβ−マルトース含水結晶含有粉末14質量部、コーンスターチ4質量部を充分に混合した後、常法に従って打錠機により打錠して厚さ5.25mm、1錠680mgの錠剤を製造した。本品は、β−マルトース含水結晶含有粉末の賦形性を利用したもので、吸湿性がなく、物理的強度も充分にあり、しかも水中での崩壊はきわめて良好である。
重量150mgの素錠を芯剤とし、これに実施例8の方法で得たβ−マルトース含水結晶含有粉末40質量部、プルラン((株)林原商事販売 PF−20)2質量部、水30質量部、タルク25質量部および酸化チタン3質量部からなる下掛け液を用いて錠剤重量が約230mgになるまで糖衣し、次いで、同じβ−マルトース含水結晶含有粉末65質量部、プルラン((株)林原商事販売 PF−20)1質量部および水34質量部からなる上掛け液を用いて、糖衣し、更に、ロウ液で艶出しして光沢のある外観の優れた糖衣錠を得た。本品は、耐衝撃性にも優れており、高品質を長期間維持する。
Claims (3)
- 液化澱粉をα−アミラーゼ、β−アミラーゼおよび澱粉枝切り酵素により糖化し、無水物換算で、マルトース86質量%以上93質量%未満を含有するマルトース含有溶液とし、これを濃縮、助晶してマスキットとし、次いで、このマスキットを噴霧方式で粉末化して、無水物換算で、マルトース86質量%以上93質量%未満およびグルコース2質量%以上、マルトトリオース2質量%未満を含有し、マルトース異性体としてマルトース中のα−アノマー含量が7質量%以上14質量%未満で、結晶化度62%以上72%未満のβ−マルトース含水結晶含有粉末とすることを特徴とするβ−マルトース含水結晶含有粉末の製造方法。
- マスキットを、その粘度が50,000cp以下で噴霧方式で粉末化することを特徴とする請求項1記載のβ−マルトース含水結晶含有粉末の製造方法。
- 結晶化度が、粉末X線回折図形に基づいてルーランド法により求めたものである請求項1又は2記載のβ−マルトース含水結晶含有粉末の製造方法。
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