JP2005216977A - 変圧器巻線 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、衝撃電圧に対して絶縁耐力を向上させるようにした変圧器巻線の改良に関する。
【解決手段】 変圧器巻線の高圧巻線50を、コイル導体を連続して円板状に巻回した連続円板巻線51,52と、インターリーブ巻線からなるタップ線引出し部53の中央部円板巻線54とによって構成し、前記タップ線引出し部53の中央部円板巻線54をインターリーブ巻線で形成することにより、雷サージ等の衝撃電圧の高周波成分に対して、前記インターリーブ巻線が低インピーダンス回路として作用し、高圧巻線50の中性点電位上昇を良好に低減させるようにしたことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、非有効接地系の変圧器巻線に雷サージ等の衝撃電圧が侵入した場合、巻線の中性点およびタップブレーク部の電位上昇を良好に低減し、変圧器の高電圧円板巻線の絶縁耐力を良好に向上させた巻線として使用される信頼度の高い変圧器巻線に関する。
従来から電力用の変圧器に用いられている巻線構造には種々のものがあり、中でも円板巻線は機械的強度が強いとか、設計上の自由度が高い等の理由から、電力用変圧器の高圧巻線として広く使用されている。
一般に、変圧器の高圧巻線を構成する円板巻線に、例えば、所定の衝撃電圧が印加されたときの巻線内部に生ずる電位振動の大きさは、衝撃電圧が印加された直後の巻線内に発生する初期電位分布によってほぼ把握することができる。この初期電位分布は、巻線の対地静電容量としての並列の静電容量Cと、円板巻線内の静電容量としての直列の静電容量Kとの比率によって決まる分布をいう。
前記の分布は印加端が印加電圧に等しく巻線内部に侵入するほど減衰する分布であり、減衰の激しい分布の場合、ほぼ指数関数状の減衰関数となる。この関数を数学的に表現し変数を円板巻線の個数にすると、指数部の変数である円板巻線の個数にかかる係数は、一般にαで表現され、このαは、前記並列の静電容量Cの直列の静電容量Kに対する平方根で表される。
図6において、αが大きい初期電位分布は急激に減衰する分布となり、αが0の場合は平等な分布となる。そして、前記αが大きい場合、電圧印加端の巻線セクション間に過大な分担電圧が発生する。また、巻線の電位振動は、初期電位分布と定常の電位分布の間に差が生じることにより発生する。このため、αが大きい場合は、電位振動の結果によって決まる図6の最大電位包絡線が大きくなり、中性点の電位上昇が印加電圧値より過大となり、電位上昇が印加電圧値の2倍程度になる場合もある。従って、前記巻線の初期電位分布を良好にし、更に、電位振動を抑制するためには、前記αの値を小さくすることが最も基本的な対策であり、高直列静電容量円板巻線とは前記αを小さくするために、直列の静電容量Kが大きくなるような接続方式とした円板巻線の一種である。
前記巻線の直列の静電容量Kは、隣接する円板巻線間や導体間等の幾何学的配置によって定まる静電容量に蓄積される静電エネルギーの総和に一致する等価的な静電容量として定義される。
一方、前記静電容量に蓄積される静電エネルギーは、周知のように、静電容量と電圧の二乗の積の1/2となる。従って、幾何学的配置から定まる静電容量が同じであっても、接続方式を工夫してこの静電容量にかかる電圧を大きくすることにより、等価的な静電容量としての直列の静電容量Kを増大することができる。即ち、前記に基づき円板巻線の初期電位分布の改善や電位振動の抑制を図るようにしていた。
前記直列の静電容量Kを増大させる方法としては、一般にインターリーブ巻線が用いられている。そして、円板巻線全体をインターリーブ巻線とする場合も考えられるが、通常は、例えば、図7に示すように、衝撃電圧が印加されたとき、1番電位傾度の高くなる線路端子U側の巻線部分Iの巻線単位A1,A2…をインターリーブ巻線で構成し、中性点端子X側の巻線部分IIの巻線単位B1,B2…は巻線作業の楽な通常の円板巻線を用いて高直列静電容量変圧器巻線10を構成することにより、巻線単位A1,A2間の直列の静電容量Kを大きくして初期電位分布の平均化を図るようにしていた(例えば、特許文献1参照)。
特開昭55−11317号公報
然るに、前記インターリーブ巻線は、巻線自体の直列の静電容量Kを大きくすることができるという利点は備えているものの、巻線単位A1,A2間において必ず各巻線単位A1,A2の接続作業を必要とするので、製造工数が嵩み作業効率が低下するという問題があった。
一方、非有効接地系の変圧器においては、衝撃電圧の初期電位分布に対する巻線の絶縁評価は、雷インパルス耐電圧試験の電圧値が低いことから、初期電位分布を示すαが大きくなっていたとしても、絶縁耐力上あまり問題とならない。即ち、巻線の直列の静電容量Kを大きくするインターリーブ巻線を適用することなく、図3に示す直列の静電容量Kの小さい連続円板巻線を適用しても、初期電位分布に対する絶縁耐力には特に問題はなかった。
一方、直列の静電容量Kの小さい連続円板巻線を適用し、αを大きくした場合、非有効接地系の変圧器の絶縁設計で重要な電位振動(図6の最大電位包絡線)、即ち、中性点の電位上昇値が大きくなることがある。この場合、中性点やタップブレーク部の絶縁を強化することが必要になり、円板巻線の大形化やコストアップ等の問題があった。更に、タップリードとタンク間の絶縁寸法の増大に伴う機器の大形化およびコストアップ、負荷時タップ切換装置との絶縁の協調等において問題が生じる場合があった。
このように、非有効接地系の変圧器においては、初期電位分布の絶縁に対しては直列の静電容量Kの小さい、かつ、安価に製造できる連続円板巻線を適用しても特に問題ないが、中性点やタップブレーク部の電位上昇を抑える目的で、直列の静電容量Kの大きいインターリーブ巻線を円板巻線の全てに適用した場合、変圧器巻線の製造コストを急増させるという問題があった。
本発明は、前記の種々な問題点に鑑み、高圧巻線を連続円板巻線で形成し、タップ巻線はその一部をインターリーブ巻線で形成することによって、変圧器巻線やこの巻線を使用する機器を大形化することなく、低コストで変圧器巻線の中性点やタップブレーク部の電位の上昇を良好に抑制し、耐衝撃電圧特性および絶縁性能に優れた変圧器巻線を提供することにある。
請求項1記載の発明は、コイル導体を円板状に巻回した単位円板コイルを巻線の軸方向に所定段数積層配置して設けた変圧器巻線において、前記単位円板コイルを巻線の軸方向の両側に所定段数巻回して形成した上部及び下部の連続円板巻線と、前記巻線の軸方向の両側に巻回形成した上部及び下部の連続円板巻線の中間部に巻回して設けたインターリーブ巻線からなるタップ線引出し部用の中央部円板巻線とによって高圧巻線を構成したことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の変圧器巻線において、前記変圧器巻線における高圧巻線は、所定の段数巻回積層して配置した上部及び下部の直列の静電容量Kの小さい連続円板巻線と、前記上部及び下部の連続円板巻線と接続する直列の静電容量Kの大きいインターリーブ巻線からなる中央部円板巻線(タップ巻線)とによって構成し、衝撃電圧等の高い周波数の波形に対して、タップ巻線部分のインピーダンスを小さくし、タップ巻線部分の電位上昇、即ち、中性点電位上昇や、タップ巻線部分の分担電圧を小さくしたことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の変圧器巻線において、前記タップ線引出し部用に巻回した中央部円板巻線は、インターリーブ巻線からなる粗タップ部の円板巻線と、前記粗タップ部の円板巻線間に配置したインターリーブ巻線からなる密タップ部の円板巻線とからなり、前記密タップ部の円板巻線を構成する各単位円板コイルの所定のコイル導体間を接続する渡り線を介してタップ導線を引出すようにしたことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の変圧器巻線において、前記タップ導線の引出しは、密タップ部を構成する密タップコイル群の所定巻回数を示す位置のコイル導体間を、前記各密タップコイル群の内径,外径側において相互に第1,第2の渡り線群により接続し、かつ、前記第1,第2の渡り線群のうち第2の渡り線群からタップ導線を引出すように構成したことを特徴とする。
本発明は、変圧器巻線の高圧巻線を、コイル導体を連続して円板状に巻回した上部及び下部の連続円板巻線と、インターリーブ巻線からなるタップ線引出し部用の中央部円板巻線とによって構成したので、雷サージ等の衝撃電圧が高圧巻線に侵入した際、衝撃電圧の高周波成分に対して前記タップ線引出し部であるインターリーブ巻線のインピーダンスが小さくなることにより、前記衝撃電圧が侵入した際の電位振動を抑制して、前記高圧巻線の中性点電位の上昇を良好に抑制することができるため、これにより、円板巻線の単位円板コイルで発生する電圧を良好に抑制でき、絶縁信頼性に優れた変圧器巻線を得ることができる。
また、本発明においては、特に、タップ線引出し部用の中央部円板巻線をインターリーブ巻線によって形成し、しかも、タップ導線の引出しに際しては、タップ線引出し部を構成する各単位円板コイルの所要のコイル導体間を渡り線により接続し、この渡り線を利用してタップ導線を引出すようにしたので、この結果、静電エネルギーが増大してタップ線引出し部の単位円板コイル間における等価静電容量としての直列の静電容量を増大させるという利点も備えている。
しかも、タップ導線を単位円板コイルの所要のコイル導体間を接続する渡り線を利用して引出すことができるため、タップ線引出し部の円板巻線の巻回作業中にタップ導線をコイル導体と接続するという作業が省略できるとともに、各単位円板コイル間の絶縁設計も簡素化でき、これにより、前記接続作業の省略化と相まって、絶縁距離の短縮化を実現し、高圧巻線自体の信頼性向上と小形・軽量化を良好にはかることができ、利便である。
このように、本発明においては、円板巻線における絶縁の高信頼化に寄与できることはもとより、コイル導体の寸法を特別に変えることなく、通常のコイル導体を使用して円板巻線を巻回することができるので、巻線作業が容易となり、かつ、作業時間が短縮でき、耐衝撃電圧特性に優れた変圧器巻線を経済的に製造できるという効果も有している。
以下、本発明の実施例を図1ないし図2によって説明する。図1は本発明の変圧器巻線に用いる1相分の高圧巻線50を示すもので、この高圧巻線50は、鉄心30に低圧巻線20と同心状に巻回して構成されている。前記高圧巻線50は大別して1個のコイル導体を連続(1回路巻き)して円板状に巻回して高圧巻線50の軸方向の両側(図1の上下方向)に配置した上部及び下部の連続円板巻線51,52と、前記上部及び下部の連続円板巻線51,52間において、二個のコイル導体を一組として並列巻き(2回路巻き)してタップ線引出し部53を備えたインターリーブ巻線からなる中央部円板巻線54とによって概略構成されている。
前記高圧巻線50において、上部及び下部の連続円板巻線51,52は、図1に示すように、鉄心30の縦方向中心線の周りに前記鉄心30の軸方向に沿って所定の間隔を保って巻回配置されている。そして、円板巻線51,52は両端に巻始端子50aと巻終端子50bを有し、これら各端子50a,50bには、コイル導体を連続円板巻きして形成した単位円板コイル55〜58…Nが接続されており、前記上部及び下部の連続円板巻線51,52は、高圧巻線50の軸方向の両側に単位円板コイル57〜N及び58〜Nの間を2点鎖線で表している如く、所定段数の単位円板コイルを具備して構成されている。
次に、タップ線引出し部53を備えたインターリーブ巻線からなる中央部円板巻線(タップ巻線)54は、図1で示すように、インターリーブ巻線からなる粗タップ部60,61と、同じくインターリーブ巻線にて巻装した密タップ部62とによって構成されている。粗タップ部60は円板巻線51に対して、その巻始めのコイル導体1と円板巻線51の最終単位円板コイルNの巻終りコイル導体Xとが導線63により接続されており、もう一方の粗タップ部61も前記同様に、巻始めのコイル導体1と円板巻線52の最終単位円板コイルNの巻終りコイル導体Yとが導線63aにて接続されている。
また、前記粗タップ部60,61は、コイル導体を2個並列巻きして単位円板コイル60a,61aをそれぞれ巻回し、図1のように内渡り導線eにより次の単位円板コイル60b,61bに移り、これら単位円板コイル60b,61bを巻回した後、外渡り導線gにて接続し、再び内渡り導線fにより前記単位円板コイル60a,61aの接続を入り組ませることにより、一対のインターリーブ巻線(円板巻線)からなる粗タップコイル群601,602を形成する。この粗タップコイル群601,602は必要に応じて複数段配置される。前記粗タップ部60,61は、単位円板コイル60bと61bとを接続する接続リード64によって相互に導通できるように接続されている。
つづいて、密タップ部62について説明すると、この密タップ部62は、コイル導体を4個並列巻きして単位円板コイル62a〜62fを、それぞれ隣接する単位円板コイルとインターリーブ巻線が形成できるように巻装し、一対の単位円板コイルにてそれぞれ1組の密タップコイル群621,622,623を備えて構成されている。
そして、前記各密タップコイル群621,622,623は、図1,2に示すように、それぞれ単位円板コイル62a〜62fの所要コイル導体(タップ)巻回数の位置のコイル導体(単位円板コイルの内径側に巻回されるコイル導体)を、第1の渡り線群h,i,j,k(図2参照)により相互に接続し、また、単位円板コイルの外径側の所要コイル導体(タップ)巻回数の位置のコイル導体は、第2の渡り線群l,m,nにて相互に接続し、これら第2の渡り線群l,m,nの位置から所定本数のタップ導線t1〜tnを引出すことによって構成されている。
また、各密タップコイル群621,622,623は、それぞれ渡り接続線x,yにて相互に接続されている。更に、密タップコイル群623の単位円板コイル62fから引出された引出し線65aは、単位円板コイル60bと61bとを接続する接続リード64と接続されている。なお、図1に示す円板巻線51,52,54内の番号は、コイル導体の巻回数を示すものである。
そして、高圧巻線50において、例えば、雷サージ等の衝撃電圧が高圧巻線50の巻始端子50a及び巻終端子50bから巻線50内に侵入すると、初期電位分布を示すαが大きい場合、この衝撃電圧により高圧巻線50内部の図1に示す巻数が最大となるタップ端子65付近の単位円板コイルの電位が上昇し、巻線エッジ部等の電界が高くなることにより、高圧巻線50の破壊を誘発する場合がある。前記の問題は、高圧巻線50の前記タップ端子65近傍における電位が上昇することにより、高圧巻線50の絶縁に対する責務を低下させる大きな要因となっていた。
このため、高圧巻線50内の直列の静電容量Kを大きなものに工夫するという関係から、高圧巻線50にインターリーブ巻線を用いて、前記衝撃電圧に対して高圧巻線50内の上部および下部の連続円板巻線51,52と中央部円板巻線54を構成する単位円板コイルのコイル間の直列の静電容量Kを大きくすることによって、前記タップ端子65近傍に集中する電位の上昇を効果的に抑制するための改善を図っている。
本発明は、前記インターリーブ巻線が備えている特性(直列の静電容量Kを大きくすることができる点)を有効利用して、タップ線引出し部53をインターリーブ巻線からなる中央部円板巻線54によって構成することにより、衝撃電圧印加時の中性点電位が上昇するのを回避することを可能とした。
即ち、タップ線引出し部53を粗タップ部60,61と、この粗タップ部60,61間に介挿した密タップ部62とによって形成し、しかも、タップ導線t1〜tnの引出しに当っては、密タップ部62を構成する密タップコイル群621,622,623の所定巻回数を示す位置のコイル導体間を、前記各密タップコイル群621,622,623の内径,外径側において、相互に第1,第2の渡り線群h,i,j,k,l,m,nにて接続し、更に、第2の渡り線群l,m,nからタップ導線t1〜tnを引き出すように構成した。
この結果、図3に示すように、高圧巻線50の連続してコイル導体を巻回した上部及び下部の連続円板巻線51,52と、この上部及び下部の連続円板巻線51,52と接続するインターリーブ巻線からなるタップ線引出し部53の中央部円板巻線54が、衝撃電圧等の高い周波数の波形に対してインピーダンスが小さくなるように構成されているため、即ち、前記衝撃電圧侵入時の中性点電位の上昇を支配する高周波成分に対してタップ線引出し部53の中央部円板巻線54を形成するインターリーブ巻線が低インピーダンス回路として作用する結果、前記タップ線引出し部53の中央部円板巻線54を構成する単位円板コイル60a,60b,61a,61b,62a〜62f間の直列の静電容量Kを図4で示す如く、飛躍的に大きく(衝撃電圧特性を良く)することができ、これにより、タップ端子65近傍における電位の上昇が効果的に抑制でき、タップ線引出し部53の単位円板コイル間における衝撃電圧に対する絶縁及び対地電位が良好に軽減し、変圧器巻線の信頼性を著しく向上させることができる。
前記タップ端子65近傍における電位の上昇を低減するために、タップ線引出し部53の中央部円板巻線54をインターリーブ巻線により形成することはもとより、タップ導線t1 〜tnの引出しを、これまでの密タップコイル群621,622,623の各単位円板コイル62a〜62fのセクション間から引出すのではなく、各単位円板コイル62a〜62fの所定のコイル導体間を相互に接続する第2の渡り線群l,m,nから引出す方式を採用しているので、単位円板コイル62a〜62f間の直列の静電容量Kを確実に大きくすることができることに他ならず、この現象は、インターリーブ巻線を用いることにより、単位円板コイル62a〜62f間が高い周波数の波形に対してインピーダンスが小さくなるということによってはじめて可能となるものである。
更に、図5においては、高圧巻線50のタップ端子65付近における周波数特性を示すもので、本発明は前記のように、タップ線引出し部53における中央部円板巻線54の各単位円板コイル62a〜62fの所定の各コイル導体間を、中央部円板巻線54の内径側において第1の渡り線群h,i,j,kを用いて接続するとともに、外径側においては所定のコイル導体間を接続する第2の渡り線群l,m,nを介してタップ導線t1〜tnを引出すように構成したので、前記タップ線引出し部53の中央部円板巻線54間の直列の静電容量Kを大きくすることができる結果、タップ端子65の共振応答倍率Qは、図5に点線で示す従前の場合に比べて、前記直列の静電容量Kを大きくすることができることにより、図5に実線で示すように、良好に低減することができ、これにより、高圧巻線50の中性点電位の上昇を確実に低減することができる。本件発明者は、この点を中性点非接地試験によって中性点電位の上昇が、従前に比べて約50%低減させることができることを確認することができた。
本発明の変圧器巻線を示す部分側断面図である。 タップ線引出し部におけるタップ導線の引出し状態を示す結線図である。 変圧器巻線の円板巻線とインターリーブ巻線からなるタップ線引出し部の円板巻線との接続を説明する説明図である。 直列静電容量と中性点電位との関係を示す図である。 中性点電位の低減状態を示す周波数特性図である。 非有効接地系の変圧器巻線の初期電位分布と電位振動との関係を示すグラフである。 インターリーブ巻線からなる従来の円板巻線の要部を示す部分接続構成図である。
符号の説明
50 高圧巻線
51,52 連続円板巻線
53 タップ線引出し部
54 中央部円板巻線
55〜58,60a,60b,61a,61b,62a〜62f 単位円板コイル
60,61 粗タップ部
62 密タップ部
621,622,623 密タップコイル群
h〜n 渡り線群
1〜tn タップ導線

Claims (4)

  1. コイル導体を円板状に巻回した単位円板コイルを巻線の軸方向に所定段数積層配置して設けた変圧器巻線において、前記単位円板コイルを巻線の軸方向の両側に所定段数巻回して形成した上部及び下部の連続円板巻線と、前記巻線の軸方向の両側に巻回形成した上部及び下部の連続円板巻線の中間部に巻回して設けたインターリーブ巻線からなるタップ線引出し部用の中央部円板巻線とによって高圧巻線を構成したことを特徴とする変圧器巻線。
  2. 前記変圧器巻線における高圧巻線は、所定の段数巻回積層して配置した上部及び下部の直列の静電容量の小さい連続円板巻線と、前記上部及び下部の連続円板巻線と接続する直列の静電容量の大きいインターリーブ巻線からなる中央部円板巻線とによって構成したことを特徴とする請求項1記載の変圧器巻線。
  3. 前記タップ線引出し部用に巻回した中央部円板巻線は、インターリーブ巻線からなる粗タップ部の円板巻線と、前記粗タップ部の円板巻線間に配置したインターリーブ巻線からなる密タップ部の円板巻線とからなり、前記密タップ部の円板巻線を構成する各単位円板コイルの所定のコイル導体間を接続する渡り線を介してタップ導線を引出すようにしたことを特徴とする請求項1記載の変圧器巻線。
  4. 前記タップ導線の引出しは、密タップ部を構成する密タップコイル群の所定巻回数を示す位置のコイル導体間を、前記各密タップコイル群の内径,外径側において相互に第1,第2の渡り線群により接続し、かつ、前記第1,第2の渡り線群のうち第2の渡り線群からタップ導線を引出すように構成したことを特徴とする請求項3記載の変圧器巻線。
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