JP2005216443A - 記録ディスク駆動装置の書き込み動作制御方法および書き込み動作制御プログラム - Google Patents
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- G11B5/5547—"Seek" control and circuits therefor
Abstract
【課題】書き込み動作の時間を短縮することができる記録ディスク駆動装置の書き込み動作制御方法および書き込み動作制御プログラムを提供する。
【解決手段】ヘッドはヘッドアクチュエータのシーク動作に基づき指定の記録トラック上に位置決めされる(R4)。シーク動作の完了時には慣性力に基づきヘッドは横揺れに曝される。こういった横揺れ中にヘッドの書き込み動作が開始されると、隣接トラックに書き込みが実施されてしまう。シーク動作の終了後に所定の待ち時間にわたってヘッドの書き込み動作が留保されれば(R5)、横揺れの収束後にヘッドの書き込み動作は開始されることができる。隣接トラック上でデータの消失は確実に回避されることができる。個々のヘッドごとに待ち時間が設定されれば、個々のヘッドごとに比較的に正確に待ち時間は設定されることができる。個々のヘッドごとに待ち時間はできる限り短縮されることができる。
【選択図】図6
【解決手段】ヘッドはヘッドアクチュエータのシーク動作に基づき指定の記録トラック上に位置決めされる(R4)。シーク動作の完了時には慣性力に基づきヘッドは横揺れに曝される。こういった横揺れ中にヘッドの書き込み動作が開始されると、隣接トラックに書き込みが実施されてしまう。シーク動作の終了後に所定の待ち時間にわたってヘッドの書き込み動作が留保されれば(R5)、横揺れの収束後にヘッドの書き込み動作は開始されることができる。隣接トラック上でデータの消失は確実に回避されることができる。個々のヘッドごとに待ち時間が設定されれば、個々のヘッドごとに比較的に正確に待ち時間は設定されることができる。個々のヘッドごとに待ち時間はできる限り短縮されることができる。
【選択図】図6
Description
本発明は、ヘッドアクチュエータの揺動に基づき記録ディスク上の記録トラックにヘッドを位置決めする記録ディスク駆動装置に関する。
例えばハードディスク駆動装置(HDD)では、ヘッドスライダや磁気ディスクの振動に基づき記録トラックの中央線から半径方向に微妙に書き込みヘッドのずれが観察される。こういったずれが許容範囲を超えると、書き込みヘッドの書き込み磁界は記録トラックからはみ出る。その結果、隣接する記録トラック上の情報は失われてしまう。ずれの実測値が許容範囲を超えた時点で、該当する記録トラックの使用は中止される。ずれの許容範囲は個々の書き込みヘッドごとに相違することから、個々の書き込みヘッドごとに許容範囲が設定されれば、これまでに比べて記録トラックは使用の中止を免れることができる。
特開平11−45406号公報
情報の書き込みにあたっていわゆるシーク動作に基づき書き込みヘッドは記録トラックに位置決めされる。シーク動作ではヘッドアクチュエータは支軸回りで揺動する。ヘッドアクチュエータの制御がシーク動作からサーボ制御に移行すると、慣性力の働きでヘッドスライダは横揺れに曝される。
ヘッドスライダの横揺れ中に書き込みヘッドが書き込み動作を開始すると、書き込みヘッドの書き込み磁界は記録トラックからはみ出てしまう。隣接する記録トラック上の情報は失われる。こういった磁界のはみ出しの回避にあたって、ヘッドアクチュエータの停止から所定の待ち時間にわたって書き込みヘッドの書き込み動作は留保される。横揺れの収束後に書き込みヘッドの書き込み動作は開始される。待ち時間が短縮されれば、書き込み動作の時間はこれまで以上に短縮されることができる。
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、書き込み動作の時間を短縮することができる記録ディスク駆動装置の書き込み動作制御方法および書き込み動作制御プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、第1発明によれば、ヘッドアクチュエータのシーク動作に基づき指定の記録トラック上にヘッドを位置決めする工程と、シーク動作の終了から所定の待ち時間にわたってヘッドの書き込み動作を留保する工程と、書き込み動作の留保にあたってヘッドごとに待ち時間を取得する工程とを備えることを特徴とする記録ディスク駆動装置の書き込み動作制御方法が提供される。
一般に、シーク動作の完了時には慣性力に基づきヘッドは横揺れに曝される。こういった横揺れ中にヘッドの書き込み動作が開始されると、隣接トラックに書き込みが実施されてしまう。隣接トラック上の情報は失われてしまう。シーク動作の終了後に所定の待ち時間にわたってヘッドの書き込み動作が留保されれば、横揺れの収束後にヘッドの書き込み動作は開始されることができる。したがって、隣接トラック上でデータの消失は確実に回避されることができる。
しかも、この書き込み動作制御方法では個々のヘッドごとに個別に待ち時間は設定される。個々のヘッドごとに比較的に正確に待ち時間は設定されることができる。その結果、個々のヘッドごとに待ち時間はできる限り短縮されることができる。書き込み動作の時間はこれまで以上に短縮されることができる。全てのヘッドに共通に待ち時間が設定されると、ヘッドにしばしば過剰な待ち時間が設定されてしまう。必要以上に長時間にわたってヘッドの書き込み動作は禁止されてしまう。
第2発明によれば、ヘッドに対して、ヘッドアクチュエータのシーク動作の終了に続く書き込み動作の留保を設定する過程と、留保の設定にあたって、ヘッドごとに留保の持続時間を取得する過程とをプロセッサに実行させることを特徴とする記録ディスク駆動装置の書き込み動作制御プログラムが提供される。
こういった書き込み動作制御プログラムが実行されると、前述と同様に、シーク動作の終了後に所定の待ち時間にわたってヘッドの書き込み動作は留保されることができる。したがって、横揺れの収束後にヘッドの書き込み動作は開始されることができる。しかも、個々のヘッドごとに待ち時間はできる限り短縮されることができる。書き込み動作の時間はこれまで以上に短縮されることができる。
第3発明によれば、ヘッドごとに、記録ディスクの半径方向に記録トラックから外れるずれの許容量を測定する工程と、測定された許容量に基づき、ヘッドごとに、ヘッドアクチュエータのシーク動作の終了時からヘッドの書き込み動作の留保を維持する書き込み待ち時間を決定する工程とを備えることを特徴とする記録ディスク駆動装置の書き込み動作制御方法が提供される。
こういった書き込み動作制御方法によれば、ずれの許容量に基づき書き込み待ち時間は決定される。したがって、個々のヘッドごとに最適な書き込み待ち時間は設定されることができる。こういった書き込み待ち時間に基づき前述のようにヘッドの書き込み動作が留保されれば、書き込み動作の時間は確実に短縮されることができる。
第4発明によれば、ヘッドごとに、記録ディスクの半径方向に記録トラックから外れるずれの許容量を測定する過程と、測定された許容量に基づき、ヘッドごとに、ヘッドアクチュエータのシーク動作の終了時からヘッドの書き込み動作の留保を維持する書き込み待ち時間を決定する過程とをプロセッサに実行させることを特徴とする記録ディスク駆動装置の書き込み動作制御プログラムが提供される。
こういった書き込み動作制御プログラムが実行されると、前述と同様に、ずれの許容量に基づき書き込み待ち時間は決定される。したがって、個々のヘッドごとに最適な書き込み待ち時間は設定されることができる。こういった書き込み待ち時間に基づき前述のようにヘッドの書き込み動作が留保されれば、書き込み動作の時間は確実に短縮されることができる。
以上のように本発明によれば、書き込み動作の時間を短縮することができる記録ディスク駆動装置の書き込み動作制御方法および書き込み動作制御プログラムは提供されることができる。
以下、添付図面を参照しつつ本発明の一実施形態を説明する。
図1は本発明に係る記録ディスク駆動装置の一具体例すなわちハードディスク駆動装置(HDD)11の外観を概略的に示す。このHDD11は箱形の筐体すなわちエンクロージャ12を備える。エンクロージャ12は、例えば平たい直方体の内部空間すなわち収容空間を区画する箱形の筐体本体13を備える。筐体本体13は例えばアルミニウムといった金属材料から鋳造に基づき成形されればよい。筐体本体13には蓋体すなわちカバー14が結合される。カバー14と筐体本体13との間で収容空間は密閉される。カバー14は例えばプレス加工に基づき1枚の板材から成形されればよい。板材は例えば振動吸収性の積層材から構成されてもよい。
筐体本体13の外側にはプリント基板15が取り付けられる。プリント基板15には、マイクロプロセッサユニット(MPU)やハードディスクコントローラ(HDC)、リードライトチャネル回路、モータドライバ回路といったLSIチップ(図示されず)のほか、バッファメモリ(図示されず)やコネクタ16が実装される。個々のLSIチップやバッファメモリの詳細は後述される。MPUやHDCの働きでHDD11の動作は制御される。コネクタ16には、例えばホストコンピュータのメインボードから延びる制御信号用ケーブルや電源用ケーブル(ともに図示されず)が受け入れられる。MPUやHDCは電源用ケーブルから供給される電力に基づき動作する。
図2に示されるように、収容空間には記録媒体としての1枚以上の磁気ディスク17が収容される。磁気ディスク17はスピンドルモータ18の回転軸に装着される。スピンドルモータ18は例えば5400rpmや7200rpm、10000rpmといった高速度で磁気ディスク17を回転させることができる。
収容空間にはヘッドアクチュエータ19がさらに収容される。このヘッドアクチュエータ19は、垂直方向に延びる支軸21に回転自在に支持されるアクチュエータブロック22を備える。アクチュエータブロック22には、支軸21から水平方向に延びる剛体のアクチュエータアーム23が規定される。アクチュエータアーム23は磁気ディスク17の表面および裏面ごとに配置される。アクチュエータブロック22は例えば鋳造に基づきアルミニウムから成型されればよい。
アクチュエータアーム23の先端にはヘッドサスペンション25が取り付けられる。ヘッドサスペンション25は、アクチュエータアーム23の先端から前方に向かって延びる。周知の通り、ヘッドサスペンション25の前端には浮上ヘッドスライダ26が支持される。こうして浮上ヘッドスライダ26はアクチュエータブロック22に連結される。浮上ヘッドスライダ26は磁気ディスク17の表面に向き合わせられる。
浮上ヘッドスライダ26にはいわゆる磁気ヘッドすなわち電磁変換素子(図示されず)が搭載される。この電磁変換素子は、例えば、スピンバルブ膜やトンネル接合膜の抵抗変化を利用して磁気ディスク17から情報を読み出す巨大磁気抵抗効果(GMR)素子やトンネル接合磁気抵抗効果(TMR)素子といった読み出しヘッドと、薄膜コイルパターンで生成される磁界を利用して磁気ディスク17に情報を書き込む薄膜磁気ヘッドといった書き込みヘッドとで構成されればよい。
浮上ヘッドスライダ26には、磁気ディスク17の表面に向かってヘッドサスペンション25から押し付け力が作用する。磁気ディスク17の回転に基づき磁気ディスク17の表面で生成される気流の働きで浮上ヘッドスライダ26には浮力が作用する。ヘッドサスペンション25の押し付け力と浮力とのバランスで磁気ディスク17の回転中に比較的に高い剛性で浮上ヘッドスライダ26は浮上し続けることができる。
アクチュエータブロック22には動力源すなわちボイスコイルモータ(VCM)27が接続される。このボイスコイルモータ27の働きでアクチュエータブロック22は支軸21回りで回転することができる。こうしたアクチュエータブロック22の回転に基づきアクチュエータアーム23およびヘッドサスペンション25の揺動は実現される。浮上ヘッドスライダ26の浮上中に支軸21回りでアクチュエータアーム23が揺動すると、浮上ヘッドスライダ26は半径方向に磁気ディスク17の表面を横切ることができる。周知の通り、複数枚の磁気ディスク17が筐体本体13内に組み込まれる場合には、隣接する磁気ディスク17同士の間で2本のアクチュエータアーム23すなわち2つのヘッドサスペンション25が配置される。
収容空間にはさらにフレキシブルプリント基板(FPC)28が配置される。このフレキシブルプリント基板28は前述のプリント基板15に電気的に接続される。同時に、フレキシブルプリント基板28は一端でアクチュエータブロック22に受け止められる。フレキシブルプリント基板28は、個々のアクチュエータアーム23ごとに組み付けられる中継用フレキシブルプリント基板(図示されず)で対応のヘッドサスペンション25に電気的に接続される。
フレキシブルプリント基板28上にはヘッドIC(集積回路)29が実装される。ヘッドIC29は、フレキシブルプリント基板28上に張り巡らされる配線パターンに基づきプリント基板15上のリードライトチャネル回路に接続される。同時に、ヘッドIC29は、フレキシブルプリント基板28や中継用フレキシブルプリント基板、ヘッドサスペンション25の表面に張り巡らされる配線パターンに基づき各浮上ヘッドスライダ26上の読み出しヘッドや書き込みヘッドに個別に接続される。
図3に示されるように、磁気ディスク17の表裏面には、磁気ディスク17の半径方向に沿って湾曲しつつ延びる複数筋(例えば60本)のサーボセクタ領域31が規定される。サーボセクタ領域31にはサーボパターンが確立される。サーボパターンに書き込まれる磁気情報は浮上ヘッドスライダ26上の電磁変換素子で読み取られる。サーボパターンから読み出される情報に基づき浮上ヘッドスライダ26は磁気ディスク17の半径方向に位置決めされる。サーボセクタ領域31の湾曲は電磁変換素子の移動経路に基づき設定される。
隣接するサーボセクタ領域31の間にはデータ領域32が確保される。磁気ディスク17の回転中に磁気ディスク17の半径方向に浮上ヘッドスライダ26が位置決めされると、浮上ヘッドスライダ26上の電磁変換素子は所定の1記録トラック上を辿り続けることができる。電磁変換素子の書き込みヘッドは記録トラックに沿ってデータ領域32に情報を書き込む。同様に、電磁変換素子の読み出しヘッドは、データ領域32の記録トラックに書き込まれるビットデータ列を読み取る。
図4に示されるように、スピンドルモータ18およびボイスコイルモータ27にはモータドライバ回路34が接続される。モータドライバ回路34はスピンドルモータ18およびボイスコイルモータ27に個別に駆動電流を供給する。スピンドルモータ18は、供給される駆動電流に基づき指定の回転速度で回転し続けることができる。ボイスコイルモータ27は、供給される駆動電流に基づき指定の変位量で変位することができる。こうした変位量はアクチュエータブロック22の回転量(回転角)に基づき設定される。
ヘッドIC29にはリードライトチャネル回路35が接続される。リードライトチャネル回路35は決められた変復調方式に従って信号の変調や復調を実施する。変調後の信号すなわち書き込み信号はヘッドIC29に供給される。ヘッドIC29は書き込み信号を増幅する。増幅後の書き込み信号は書き込みヘッド36a、36bに供給される。読み出しヘッド37a、37bから出力される読み出し信号はヘッドIC29で増幅された後にリードライトチャネル回路35に供給される。リードライトチャネル回路35は読み出し信号を復調する。
モータドライバ回路34およびリードライトチャネル回路35にはHDC38が接続される。HDC38はモータドライバ回路34に制御信号を供給する。この制御信号に基づきモータドライバ回路34の出力すなわち駆動電流は制御される。HDC38は同様にリードライトチャネル回路35に変調前の書き込み信号を送り込むとともにリードライトチャネル回路35から復調後の読み出し信号を受け取る。変調前の書き込み信号は例えばホストコンピュータから送り込まれるデータに基づきHDC38で生成されればよい。そういったデータはコネクタ16からHDC38に受け渡されればよい。同様に、HDC38は復調後の読み出し信号に基づきデータを再現する。再現されたデータはホストコンピュータに向けてコネクタ16から出力されればよい。こうしたデータの送受信にあたってHDC38は例えばバッファメモリ39を利用することができる。バッファメモリ39は一時的にデータを保存する。バッファメモリ39には例えばSDRAM(シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ)が用いられればよい。
HDC38にはMPU41が接続される。MPU41は、例えばROM(リードオンリーメモリ)42に記憶されるプログラムに基づき動作するCPU(中央演算処理装置)43を備える。CPU43はその動作の実現にあたって例えばフラッシュROM44からデータを取得することができる。そういったプログラムやデータは一時的にRAM(ランダムアクセスメモリ)45に格納されることができる。ROM42やフラッシュROM44、RAM45はCPU43に直接に接続されればよい。
データの書き込みにあたって書き込みヘッド36aはいわゆるサーボ制御に基づき記録トラックを追従し続ける。このサーボ制御では、磁気ディスク17上のサーボパターンに基づき読み出しヘッド36bからポジション信号が読み出される。ポジション信号はヘッドIC29で増幅された後にリードライトチャネル回路35からHDC38に送り込まれる。HDC38はポジション信号に基づきボイスコイルモータ27の制御量を特定する。HDC38から供給される制御信号に基づきモータドライバ回路34からボイスコイルモータ27に駆動電流は供給される。こうしてポジション信号に基づき書き込みヘッド36aの半径方向ずれすなわちオフセットは解消される。
例えば図5に示されるように、サーボ制御中、浮上ヘッドスライダ26や磁気ディスク17の振動その他の要因に基づき記録トラックの中央線CTから半径方向に微妙に書き込みヘッド36aのずれが観察される。こういったずれが許容範囲を超えると、書き込みヘッド36aの書き込み磁界は目標の記録トラックからはみ出る。その結果、隣接する記録トラック上の情報は失われてしまう。このとき、CPU43はポジション信号に基づき書き込みヘッド36aの半径方向ずれ量すなわちオフセット量sを算出する。オフセット量sは、例えば図5から明らかなように、記録トラックの中央線CTと書き込みヘッド36aの中央線CHとの間で観察される乖離量として定義される。算出されたオフセット量sすなわち実測値は書き込みヘッド36aに固有の許容値pと比較される。オフセット量sの実測値が許容値pを上回ると、CPU43は書き込みヘッド36aの書き込み動作を禁止する。その結果、隣接トラック上でデータの消失は回避されることができる。その一方で、オフセット量sの実測値が許容値pを上回ったにも拘わらず書き込みヘッド36aが書き込み動作を継続すると、書き込みヘッド36aの書き込み磁界はしばしば十分な磁界強度で隣接トラックに作用する。その結果、隣接トラックは上書きされる。隣接トラックでは上書きに基づきデータは消失してしまう。
一般に、製造誤差その他の要因に起因して書き込みヘッド36a、36b…ごとにいわゆるコア幅は僅かながら相違する。個々の書き込みヘッド36a、36b…ごとに書き込み磁界の磁界強度分布も相違する。したがって、書き込みヘッド36a、36b…ごとにずれの許容範囲は相違する。以上のようなHDD11では、後述されるように個々の書き込みヘッド36a、36b…ごとに許容値pは設定されることから、個々の書き込みヘッド36a、36b…ごとに比較的に正確に許容値pは設定されることができる。その結果、これまでよりも書き込み動作の禁止は抑制されることができる。その一方で、これまでのように全ての書き込みヘッド36a、36b…に共通に1許容値pが設定されると、書き込みヘッド36a、36b…にしばしば過度の許容値pが設定されてしまう。必要以上に書き込みヘッド36a、36b…の書き込み動作は禁止されてしまう。
いま、磁気ディスク17にデータを書き込む場面を想定する。図6に示されるように、ステップR1でCPU43はいずれかの書き込みヘッド36aを選択する。書き込みヘッド36aの選択に応じて磁気ディスク17の1面が決定される。続いてCPU43はステップR2で磁気ディスク17上の記録トラックを選択する。続くステップR3で、CPU43は、選択された書き込みヘッド36aに固有の待ち時間すなわち留保の持続時間を取得する。ここでは、CPU43はフラッシュROM44から待ち時間データを取り込む。フラッシュROM44には個々の書き込みヘッド36a、36b…ごとに待ち時間データが格納される。待ち時間データでは、待ち時間を特定する時間値が特定されればよい。
続くステップR4でCPU43はシーク動作の指令信号を出力する。この指令信号には例えば記録トラックのトラック番号やセクタ番号が記述される。指令信号はHDC38に供給される。HDC38は、供給された指令信号に基づきモータドライバ回路34に制御信号を供給する。この制御信号にはヘッドアクチュエータ19の揺動量を特定する制御量が設定される。こうしてボイスコイルモータ27には所定の電流が供給される。指定された揺動量でヘッドアクチュエータ19は揺動する。
シーク動作にあたって、CPU43は書き込みヘッド36aのオフセット量sを観察し続ける。目標の記録トラックに対してオフセット量sが規定の許容値p内に収まると、CPU43はシーク動作の完了を確認する。この時点で書き込みヘッド36aの位置決めは完了する。こうして位置決めが完了すると、ステップR5で、CPU43は書き込みヘッド36aに対して書き込み動作の留保を設定する。すなわち、書き込みヘッド36aの書き込み動作は禁止される。データは例えばバッファメモリ39に蓄積されればよい。位置決めの完了すなわちシーク動作の終了から前述の待ち時間が経過すると、書き込み動作の留保は解除される。その後、ステップR6でCPU43は書き込み動作の指令信号を出力する。HDC38は、バッファメモリ39からリードライトチャネル回路35に順番にデータを送り込む。送り込まれたデータに基づき書き込みヘッド36aには書き込み電流が供給される。書き込み電流の供給に応じて書き込みヘッド36aには書き込み磁界が生成される。
シーク動作では比較的に広範囲でヘッドアクチュエータ19は揺動する。その一方で、シーク動作後のサーボ制御ではヘッドアクチュエータ19は微小範囲で揺動する。したがって、シーク動作の完了時にヘッドアクチュエータ19の動作は急激に抑制される。その結果、慣性力の働きで浮上ヘッドスライダ26は横揺れに曝される。前述のように、サーボセクタ領域31とデータ領域32とは交互に配置される。サーボセクタ領域31では比較的に正確に書き込みヘッド36aのオフセット量sが測定される。測定されたオフセット量sに基づき書き込みヘッド36aは高い精度で記録トラックを追従する。すなわち、横揺れの影響は十分に排除されることができる。その一方で、データ領域32の全域でHDC38はポジション信号を取得することができない。したがって、データ領域32では十分にサーボ制御が機能することができない。横揺れの影響が十分に排除されることができない。浮上ヘッドスライダ26の横揺れ中に書き込みヘッド36aが書き込み動作を開始すると、書き込みヘッド36aの書き込み磁界はデータ領域32で記録トラックからはみ出てしまう。隣接トラック上の情報は失われてしまう。前述のように待ち時間が設定されれば、横揺れの収束後に書き込みヘッド36aの書き込み動作は開始されることができる。したがって、隣接トラック上でデータの消失は回避されることができる。
しかも、以上のようなHDD11では、後述されるように、個々の書き込みヘッド36a、36b…ごとに待ち時間は設定される。個々の書き込みヘッド36a、36b…ごとに比較的に正確に待ち時間は設定されることができる。その結果、個々の書き込みヘッド36a、36b…ごとに待ち時間はできる限り短縮されることができる。書き込み動作の時間はこれまで以上に短縮されることができる。全ての書き込みヘッド36a、36b…に共通に待ち時間が設定されると、書き込みヘッド36a、36b…にしばしば過剰な待ち時間が設定されてしまう。必要以上に長時間にわたって書き込みヘッド36a、36b…の書き込み動作は禁止されてしまう。
ここで、許容値pの設定は例えばCPU43の動作に基づき実現されればよい。図7に示されるように、CPU43はステップS1で変数s、Nを初期化する。N=1の設定に応じてステップS2で1番目の書き込みヘッド36aが選択される。CPU43は、続くステップS3で磁気ディスク17上の1記録トラックを指定する。記録トラックはトラック番号tで特定されればよい。続くステップS4で、CPU43は書き込み動作の対象としてトラック番号tの記録トラックを選択する。
CPU43は、ステップS5で、データの書き込みを指示する指令信号を出力する。指令信号に応じてHDC38はモータドライバ回路34に制御信号を送り込む。制御信号の供給に応じてモータドライバ回路34はボイスコイルモータ27に駆動電流を供給する。ボイスコイルモータ27は支軸21回りでヘッドアクチュエータ19を駆動する。その結果、書き込みヘッド36aはトラック番号tの記録トラックに位置決めされる。その後、サーボ制御に基づき書き込みヘッド36aはその記録トラックを追従し続ける。
こうした追従中にCPU43は書き込みヘッド36aに向けて所定のデータ列を送り込む。データ列は例えばフラッシュROM44に予め格納されればよい。HDC38は所定のタイミングでリードライトチャネル回路35にデータ列を受け渡す。こうしてトラック番号tの記録トラックにはデータ列が書き込まれる。
CPU43は、ステップS6で、書き込み動作の対象の記録トラックを確認する。トラック番号tが確認されれば、CPU43の処理動作はステップS7に進む。ステップS7では、CPU43はトラック番号(t+1)の記録トラックを指定する。この記録トラックはトラック番号tの記録トラックの外側に隣接する。その後、CPU43の処理動作は再びステップS4に戻る。CPU43は、ステップS4で、書き込み動作の対象としてトラック番号(t+1)の記録トラックを選択する。続くステップS5で、CPU43は書き込みヘッド36aの書き込み動作を実施する。ここでは、トラック番号(t+1)の記録トラックに対してノイズが書き込まれる。
こうして書き込みが完了すると、CPU43は、ステップS7、S8で、書き込み動作の対象の記録トラックを確認する。トラック番号(t+1)が確認されると、CPU43の処理動作はステップS9に進む。ステップS9では、CPU43はトラック番号(t−1)の記録トラックを指定する。この記録トラックはトラック番号tの記録トラックの内側に隣接する。その後、CPU43の処理動作は再びステップS4に戻る。CPU43は、ステップS4で、書き込み動作の対象としてトラック番号(t−1)の記録トラックを選択する。続くステップS5で、CPU43は書き込みヘッド36aの書き込み動作を実施する。ここでは、トラック番号(t−1)の記録トラックに対してノイズが書き込まれる。
こうしてトラック番号t、(t+1)および(t−1)の記録トラックに対して書き込みが完了すると、CPU43の処理動作はステップS10に進む。ステップS10で、CPU43はトラック番号tの記録トラックからデータを読み出す。CPU43は、データの読み出しを指示する指令信号を出力する。指令信号の出力に応じて読み出しヘッド37aはトラック番号tの記録トラックに位置決めされる。読み出しヘッド37aはサーボ制御に基づきその記録トラックを追従する。CPU43は、続くステップS11で、トラック番号tの記録トラックから正確にデータが読み出された否かを判定する。例えば、読み出されたデータはフラッシュROM44内の元データに照らし合わせられればよい。
データが正確に読み出されていれば、CPU43の処理動作はステップS12に移行する。CPU43はこの時点のオフセット量s=0を記憶する。オフセット量s=0は例えばRAM45に一時的に格納されればよい。続くステップS13でCPU43はオフセット量sを設定し直す。ここでは、それまでのオフセット量sに所定の刻み値dが加算されればよい。こうして新たなオフセット量sは設定される。続くステップS14で、CPU43は再びトラック番号(t+1)の記録トラックを指定する。その後、ステップS4、S5でトラック番号(t+1)の記録トラックに対して前述と同様にノイズが書き込まれる。ただし、前述のようなオフセット量sの設定に応じて書き込みヘッド36aの移動軌跡は記録トラックの中央線に対してオフセット量sで内周側にずらされる。すなわち、書き込みヘッド36aの移動軌跡はトラック番号tの記録トラックに対してオフセット量sで近づく。ノイズのトラックはトラック番号tの記録トラックに対してオフセット量sで近づく。
その後、ステップS8、S9でCPU43は再びトラック番号(t−1)の記録トラックを指定する。前述と同様に、トラック番号(t−1)の記録トラックにはノイズが書き込まれる。ただし、前述のようなオフセット量sの設定に応じて書き込みヘッド36aの移動軌跡は記録トラックの中央線に対してオフセット量sで外周側にずらされる。すなわち、書き込みヘッド36aの移動軌跡はトラック番号tの記録トラックに対してオフセット量sで近づく。ノイズのトラックはトラック番号tの記録トラックに対してオフセット量sで近づく。
こうしてトラック番号(t+1)、(t−1)の記録トラックに対して書き込みが完了すると、CPU43の処理動作はステップS10に進む。ステップS10で、CPU43は再びトラック番号tの記録トラックからデータを読み出す。CPU43は、続くステップS11で、トラック番号tの記録トラックから正確にデータが読み出された否かを判定する。データが正確に読み出されていれば、CPU43の処理動作はステップS12に移行する。CPU43はこの時点のオフセット量sを記憶する。続くステップS13でCPU43はオフセット量sを設定し直す。
その一方で、読み出されたデータに欠陥が確認されると、CPU43の処理動作はステップS15に移行する。CPU43はそれまでのオフセット量sを登録する。オフセット量sは例えばフラッシュROM44に書き込まれればよい。こうして得られたオフセット量sは書き込みヘッド36aに固有の許容値pに相当する。ステップS16でCPU43は全ての書き込みヘッド36a、36b…に対してオフセット量sが実測されたか否かを判定する。書き込みヘッド36a、36b…のカウントに用いられる変数Nが書き込みヘッド36a、36b…の個数Mに一致すれば、CPU43の処理動作は終了する。変数NがMに達していなければ、CPU43の処理動作はステップS17に移行する。その後、CPU43の処理動作がステップS2に移行する結果、次の書き込みヘッド36bは選択される。こうして全ての書き込みヘッド36a、36b…は順番に選択されていく。その結果、個々の書き込みヘッド36a、36b…ごとに許容値pは設定される。
個々の書き込みヘッド36a、36b…ごとにオフセット量の許容値pが設定されると、CPU43はオフセット量の許容値pに基づき個々の書き込みヘッド36a、36b…ごとに前述の待ち時間を決定する。待ち時間は例えば前述の許容値pとの相関関係に基づき設定されればよい。こういった相関関係は例えば実測値から導き出されることができる。その他、浮上ヘッドスライダ26の移動速度や移動距離に応じて待ち時間は適宜に修正されてもよい。決定された待ち時間は例えばフラッシュROM44に書き込まれる。
許容値pの設定が完了すると、CPU43は個々の記録トラックごとにオフセット量sの実測値を算出する。算出された実測値は対応する書き込みヘッド36a、36b…の許容値pと比較される。オフセット量sの実測値が許容値pを上回ると、CPU43は例えばフラッシュROM44にその記録トラックのトラック番号を登録する。
こうした実測値および許容値pの比較は例えば製品の出荷に先立って工場内で実施されればよい。比較が完了すると、フラッシュROM44に格納されたトラック番号はHDD11から取り出される。この取り出しにあたってコネクタ16には例えば任意のホストコンピュータが接続されればよい。フラッシュROM44で記録トラックの登録が確認されなければ、そのHDD11は製品として出荷される。前述のようにオフセット量sの実測値が許容値pを上回る場合には、その記録トラックに対して書き込みヘッド36a、36b…の書き込み動作が実施されると、書き込みヘッド36a、36b…の書き込み磁界は十分な磁界強度で隣接トラックに作用してしまう。その結果、隣接トラックではデータは上書きされる。隣接トラックでは上書きに基づきデータは消失してしまう。したがって、こういった記録トラックの利用は回避されることが望まれる。
CPU43は他の処理動作に基づきオフセット量の許容値pを設定してもよい。例えば図8に示されるように、CPU43はステップT1で変数p、Nを初期化する。N=1の設定に応じてステップT2で1番目の書き込みヘッド36aが選択される。CPU43は、続くステップT3で磁気ディスク17上の1記録トラックを指定する。記録トラックはトラック番号tで特定されればよい。続くステップT4で、CPU43はトラック番号tの記録トラックにデータを書き込ませる。前述と同様に、CPU43はデータの書き込みを指示する指令信号を出力する。
続くステップT5でCPU43はトラック番号(t+1)の記録トラックを選択する。この記録トラックはトラック番号tの記録トラックの外側に隣接する。ステップT6でCPU43はオフセット量の許容値pを設定する。許容値pは任意に設定されればよい。ステップT7でCPU43はトラック番号(t+1)の記録トラックにデータを書き込ませる。前述と同様に、CPU43は、データの書き込みを指示する指令信号を出力すればよい。このとき、書き込みヘッド36aには強制的に横揺れが引き起こされる。横揺れすなわちオフセット量sの大きさは許容値pの範囲内に留められる。ただし、前述のように、オフセット量sの実測値が許容値pを上回ると、CPU43は書き込みヘッド36aの書き込み動作を禁止する。
続くステップT8で、CPU43はトラック番号tの記録トラックからデータを読み出す。CPU43は、続くステップT9で、トラック番号tの記録トラックから正確にデータが読み出された否かを判定する。データが正確に読み出されていれば、CPU43の処理動作はステップT10に移行する。CPU43はこの時点の許容値pを記憶する。続くステップT11でCPU43はそれまでの許容値pに所定の刻み値dを加算する。こうして新たな許容値pは設定される。その後、ステップT6、T7で、新たな許容値pに基づきトラック番号(t+1)の記録トラックに対して前述と同様にデータが書き込まれる。このとき、前述のような許容値pの設定に応じて書き込みヘッド36aには許容値pの範囲内で強制的に横揺れが引き起こされる。すなわち、オフセット量sは増大する。
その後、ステップT8、T9でCPU43はトラック番号tの記録トラックから正確にデータが読み出された否かを判定する。データが正確に読み出されていれば、前述と同様に、CPU43はこの時点の許容値pを記憶する。その一方で、読み出されたデータに欠陥が確認されると、CPU43の処理動作はステップT12に移行する。CPU43はそれまでの許容値pを登録する。許容値pは例えばフラッシュROM44に書き込まれればよい。ステップT13でCPU43は全ての書き込みヘッド36a、36b…に対して許容値pが設定されたか否かを判定する。ステップT13、T14に基づき全ての書き込みヘッド36a、36b…に対して順番に許容値pは設定されていく。
許容値pの設定にあたってCPU43は個々の書き込みヘッド36a、36b…のコア幅CWを測定してもよい。この場合、例えば図9に示されるように、CPU43はステップV1で変数s、Nを初期化する。N=1の設定に応じてステップV2で1番目の書き込みヘッド36aが選択される。CPU43は、続くステップV3で磁気ディスク17上の1記録トラックを指定する。記録トラックはトラック番号tで特定されればよい。続くステップV4で、CPU43はトラック番号tの記録トラックにデータを書き込ませる。前述と同様に、CPU43はデータの書き込みを指示する指令信号を出力する。
続くステップV5でCPU43はオフセット量(−s)を設定する。設定されたオフセット量(−s)に基づきCPU43はステップV6でトラック番号tの記録トラックからデータを読み出す。このとき、読み出しヘッド37aは、設定されたオフセット量(−s)に基づきトラック番号(t−1)の記録トラック側にずれる。すなわち、読み出しヘッド37aの移動軌跡はオフセット量(−s)で内周側にずれる。
ステップV7で、CPU43は読み出し信号の出力値と所定の閾値THとを比較する。読み出し信号の出力値が閾値THを上回れば、CPU43はステップV8でその時点のオフセット量(−s)を記憶する。続くステップV9でCPU43は新たにオフセット量(−s)を設定する。刻み値dの差し引きに基づきオフセット量(−s)の絶対値は増大する。その後、CPU43の処理動作はステップV5に戻る。こうしてステップV7で読み出し信号の出力値が閾値TH以下の値を示すまで、読み出しヘッド37aの移動軌跡はトラック番号(t−1)の記録トラックに向かって段階的にずらされていく。
ステップV7で読み出し信号の出力値が閾値TH以下の値を示すと、ステップV10でCPU43は再びオフセット量sを設定する。設定されたオフセット量sに基づきCPU43はステップV11でトラック番号tの記録トラックからデータを読み出す。このとき、読み出しヘッド37aは、設定されたオフセット量sに基づきトラック番号(t+1)の記録トラック側にずれる。すなわち、読み出しヘッド37aの移動軌跡はオフセット量sで外周側にずれる。ステップV12で、CPU43は読み出し信号の出力と所定の閾値THとを比較する。読み出し信号の出力値が閾値THを上回れば、CPU43はステップV13でその時点のオフセット量sを記憶する。続くステップV14でCPU43は新たにオフセット量sを設定する。オフセット量sに刻み値dが加算される。その後、CPU43の処理動作はステップV10に戻る。こうしてステップV12で読み出し信号の出力値が閾値TH以下の値を示すまで、読み出しヘッド37aの移動軌跡はトラック番号(t+1)の記録トラックに向かってずらされていく。
オフセット量s、(−s)が得られると、CPU43はステップV15で許容値pを算出する。ステップV16でCPU43は全ての書き込みヘッド36a、36b…に対して許容値pが算出されたか否かを判定する。こうしてステップV16、V17に基づき全ての書き込みヘッド36a、36b…に対して順番に許容値pは設定されていく。
図10から明らかなように、一般に、読み出し信号の出力値PWと書き込みヘッド36a、36b…のコア幅CWとの間には所定の相関関係が観察される。読み出しヘッド37a、37b…が記録トラックの中央線CTから遠ざかるにつれて読み出し信号の出力値PWは低下する。したがって、書き込みヘッド36a、36b…のコア幅CWは出力値PWの閾値THで比較的に簡単に特定されることができる。例えばデータの書き込みに寄与する磁界強度の大きさが読み出しヘッド37a、37b…の出力値PWに対応づけられれば、閾値THに基づきオフセット量の許容値pは直接に導き出されることができる。
11 記録ディスク駆動装置(ハードディスク駆動装置)、17 記録ディスク(磁気ディスク)、19 ヘッドアクチュエータ、36a(36b) ヘッド(書き込みヘッド)、43 プロセッサ(CPU)。
Claims (4)
- ヘッドアクチュエータのシーク動作に基づき指定の記録トラック上にヘッドを位置決めする工程と、シーク動作の終了から所定の待ち時間にわたってヘッドの書き込み動作を留保する工程と、書き込み動作の留保にあたってヘッドごとに待ち時間を取得する工程とを備えることを特徴とする記録ディスク駆動装置の書き込み動作制御方法。
- ヘッドに対して、ヘッドアクチュエータのシーク動作の終了に続く書き込み動作の留保を設定する過程と、留保の設定にあたって、ヘッドごとに留保の持続時間を取得する過程とをプロセッサに実行させることを特徴とする記録ディスク駆動装置の書き込み動作制御プログラム。
- ヘッドごとに、記録ディスクの半径方向に記録トラックから外れるずれの許容量を測定する工程と、測定された許容量に基づき、ヘッドごとに、ヘッドアクチュエータのシーク動作の終了時からヘッドの書き込み動作の留保を維持する書き込み待ち時間を決定する工程とを備えることを特徴とする記録ディスク駆動装置の書き込み動作制御方法。
- ヘッドごとに、記録ディスクの半径方向に記録トラックから外れるずれの許容量を測定する過程と、測定された許容量に基づき、ヘッドごとに、ヘッドアクチュエータのシーク動作の終了時からヘッドの書き込み動作の留保を維持する書き込み待ち時間を決定する過程とをプロセッサに実行させることを特徴とする記録ディスク駆動装置の書き込み動作制御プログラム。
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