JP2005214161A - ガスタービン用静翼の交換方法、静翼交換支援システム、コンピュータにこの静翼交換支援システムを実装するための静翼交換支援プログラム、および、この静翼交換支援プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体 - Google Patents

ガスタービン用静翼の交換方法、静翼交換支援システム、コンピュータにこの静翼交換支援システムを実装するための静翼交換支援プログラム、および、この静翼交換支援プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】 運用性・経済性が最も効率的になるガスタービン用静翼の交換方法、静翼交換支援システム、コンピュータにこの静翼交換支援システムを実装するための静翼交換支援プログラム、および、この静翼交換支援プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体を提供する。
【解決手段】 熱処理によって延長可能な寿命を持つ静翼を備えた複数基のガスタービンの為の静翼の交換方法において、新品の静翼の寿命が近づいた場合に、その静翼を取り外して前記熱処理を開始し、取り外した前記静翼の代わりに既に熱処理の完了した別の静翼を取り付け、前記熱処理が完了した静翼の延長された寿命が近づいた場合に、その静翼を取り外して、別の新品の静翼を取り付け、次の静翼の交換時期は、前記熱処理の完了時期の後に設定されている。
【選択図】 図2

Description

ガスタービンは、空気圧縮機、燃焼器、タービンからなる熱機関で、熱効率向上のためにタービンの入口ガス温度の上昇が図られている。その為、ガスタービンには、燃焼器やタービン羽根車の動翼、静翼など、燃焼ガスの流路に位置し高温に曝される部品が多数存在し、これらの部品は、運転の起動停止に伴って熱ひずみの繰返しを受け、定常運転中は高温環境下で変形を受ける。
この高温環境に対応するために、各部品の材質、構造は大きく改良されている。高温ガスに晒される燃焼器内筒、尾筒、タービン動翼及び静翼はガスタービン高温部品と呼ばれる。これらの高温部品は高級な耐熱超合金を使用し、冷却媒体供給構造の加工のため、非常に高価となっている。
特に、タービン静翼は枚数が非常に多い上、熱疲労による損傷を受け易く、早めに亀裂が発生して進展する事例が報告されている。従って、ガスタービンの運用に際しては、定期的な点検による適切な部品の補修や交換が不可欠で、このため、運用コストの低減は点検保守コストの抑制に依存するところが大きい。
従来、発電所において、実施されているタービン静翼保守管理方法では、静翼の運転時間を積算し、この積算運転時間が予め決められている寿命に到達する直前に交換するようにしている。
図3は、従来のタービン静翼保守管理方法を説明する図である。ここでは、4台のガスタービン(I)〜(VI)の管理サイクルが示されている。縦方向は時間を表し、図で斜線ハッチングの施された期間は、定期点検の期間である。夫々のガスタービンは、定期的に点検を行う必要がある。この点検の期間は、そのガスタービンは稼働ができない。また、定期点検の期間は、できるだけ3台が同時に稼働するように決められている。
具体的には、大規模定期点検が約10年毎に行われ、中規模定期点検が約2年毎に行われる。また、大規模定期点検及び中規模定期点検が行われない年には、適宜、小規模定期点検が行われる。所要期間は、大規模定期点検が約半年、中規模定期点検が約2カ月、小規模定期点検が約1カ月程度である。
また、タービン静翼は、熱処理を施すことにより寿命時間を延長できる。従って、寿命が近づいた時点で、適宜取り外して熱処理による修理を行う。新品への交換であっても、熱処理された静翼への交換であっても、交換は、大規模定期点検、中規模定期点検及び小規模定期点検のいずれかの際に行われる。また、熱処理には、それなりの期間が必要となる。尚、静翼を交換する場合、静翼1組を1度に全て交換する。
ここでは、各期間の具体例として、新品の静翼の寿命時間は、75000時間、熱処理は4カ月とする。図3の11aの時点で、ガスタービン(I)の静翼を全て取り外し、新品又は熱処理された静翼14に交換する。交換された静翼16aは、熱処理装置12によって、熱処理を行う。その間、次のガスタービン(II)の静翼の取り外し時期11bがやってくる。ここで、ガスタービン(I)〜(VI)は同一の構成であり、通常、同時に稼働を開始している為、ガスタービン(I)の取り外し時期11とガスタービン(II)の静翼の取り外し時期12とのずれが4カ月より短い。従って、取り外したガスタービン(I)の静翼を、熱処理後に、ガスタービン(II)の静翼として利用することはできない。その場合、新品の静翼を利用することになる。もし、ガスタービン(I)の取り外し時期11aとガスタービン(III)及び(VI)の静翼の取り外し時期11c及び11d、とのずれが4カ月より短い場合には、熱処理後のガスタービン(I)の静翼は、次回の取り外し時期に利用することになる。
従って、この場合、稼働中の4セットの静翼以外に、予備品として、2セット乃至4セットの新品又は熱処理済の予備の静翼を準備しておく必要がある。
これは、静翼が1セット購入するのに数千万円程度必要であることや、それを管理する費用を考えると、運用性・経済性という点で、非常に非効率と言わざるを得ない。
本発明は、以上の課題を解決するためになされたものであり、運用性・経済性が最も効率的になるガスタービン用静翼の交換方法、静翼交換支援システム、コンピュータにこの静翼交換支援システムを実装するための静翼交換支援プログラム、および、この静翼交換支援プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明によるガスタービン用静翼の交換方法は、熱処理によって延長可能な寿命を持つ静翼を備えた複数基のガスタービンの為の静翼の交換方法であって、新品の静翼の寿命が近づいた場合に、その静翼を取り外して前記熱処理を開始し、取り外した前記静翼の代わりに既に熱処理の完了した別の静翼を取り付け、前記熱処理が完了した静翼の延長された寿命が近づいた場合に、その静翼を取り外して、別の新品の静翼を取り付け、次の静翼の交換時期は、前記熱処理の完了時期の後に設定されていることを特徴とする。
好ましくは、前記静翼の交換時期は、新品の静翼の寿命と熱処理によって延長される期間との和を、ガスタービンの数で割った値をほぼ1周期とする。
また、別の様相によれば、本発明によるガスタービン用静翼の交換方法は、熱処理によって延長可能な寿命を持つ静翼を備えた複数基のガスタービンの為の静翼の交換方法であって、前記静翼の交換は、各ガスタービンの点検時期に合わせて行われ、前記静翼の交換を行う点検時期は、次の定期点検迄に、寿命時間LTに到達しない点検時期を含むことを特徴とする。
一方、本発明によるガスタービン用静翼交換支援システムは、熱処理によって延長可能な寿命を持つ静翼を備えた複数基のガスタービンの為の静翼の交換を支援する静翼交換支援システムであって、新品の静翼の寿命が近づいた場合に、その静翼を取り外して前記熱処理を開始し、取り外した前記静翼の代わりに既に熱処理の完了した別の静翼を取り付ける時期を提示し、前記熱処理が完了した静翼の延長された寿命が近づいた場合に、その静翼を取り外して、別の新品の静翼を取り付ける時期を提示し、次の静翼の交換時期として、前記熱処理の完了時期の後の交換時期を提示することを特徴とする。
更に、本発明によるガスタービン用静翼交換支援プログラムは、コンピュータを、熱処理によって延長可能な寿命を持つ静翼を備えた複数基のガスタービンの為の静翼の交換を支援するための静翼交換支援プログラムであって、コンピュータにより、新品の静翼の寿命が近づいた場合に、その静翼を取り外して前記熱処理を開始し、取り外した前記静翼の代わりに既に熱処理の完了した別の静翼を取り付ける時期を提示するステップと、前記熱処理が完了した静翼の延長された寿命が近づいた場合に、その静翼を取り外して、別の新品の静翼を取り付ける時期を提示するステップとを実行させ、次の静翼の交換時期として、前記熱処理の完了時期の後の交換時期を提示することを特徴とする。
また、別の様相によれば、本発明によるガスタービン用静翼交換支援プログラムは、コンピュータを、熱処理によって延長可能な寿命を持つ静翼を備えた複数基のガスタービンの為の静翼の交換を支援するための静翼交換支援プログラムであって、コンピュータにより、各ガスタービンの点検時期に合わせて静翼の交換時期を提示するステップを実行させ、前記静翼の交換時期として提示された点検時期は、次の定期点検迄に、寿命時間LTに到達しない点検時期を含むことを特徴とする。
更に、本発明によるコンピュータ読取可能な記録媒体は、上記ガスタービン用静翼交換支援プログラムを記録している。
以上のような構成により、本発明によるガスタービン用静翼の交換方法、静翼交換支援システム、コンピュータにこの静翼交換支援システムを実装するための静翼交換支援プログラム、および、この静翼交換支援プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体によれば、次のような効果が期待できる。
即ち、複数のガスタービンの運転時間と定検間隔の影響で同時期に静翼の交換が必要となる事態が避けられ、予備の静翼(新品静翼又は熱処理済静翼)のセットは1つで済む。従って、非常に、運用性・経済性に優れた管理を行うことが出来る。
以下、図面を参照して、本発明の実施例によるガスタービン用静翼の静翼交換支援システムを説明する。
図1は、本発明の一実施形態であるシステムの構成回である。図1に示す如く、本実施形態のシステムは、例えばパーソナルコンピュータであるコンピュータ1により構成される。コンピュータ1が備える記憶装置(例えばハードディスク装置)1aには、本発明にかかるガスタービン静翼の静翼交換支援システムをコンピュータに実行させるための静翼交換支援プログラムがインストールされている。本発明にかかるガスタービン静翼の静翼交換支援システムの開発は、CやBasic等の一般的な開発環境によって行われる。
なお、本発明にかかる静翼交換支援プログラムは、例えばフロッピーディスク、CD−R0M、DVD−R0M、メモリーカード等の可搬記憶媒体4から記憶装置1aヘインストールすることとしてもよいし、あるいは、コンピュータ1をインターネット等のネットワークに接続して、このネットワークからコンピュータ1ヘダウンロードしてインストールすることとしてもよい。また、静翼交換支援システムが処理した内容は、モニター2に表示される。
次に、実施例に則して本発明を説明する。ここで取り扱うタービン静翼は、ガスタービン発電プラントで用いられるものであり、一基のガスタービンに対して、多数の静翼が1組として取り付けられている。そして、そのようなガスタービンが複数基並んで設置されている。夫々のガスタービンは、定期的に点検を行う必要がある。この点検の期間は、そのガスタービンは稼働ができない。静翼を交換する場合には、静翼1組を1度に全て交換する。
図2は、本発明の実施例によるガスタービン用静翼の交換方法を説明するための図である。ここでは、4台のガスタービン(I)〜(VI)の管理サイクルが示されている。縦方向は時間を表し、図で斜線ハッチングの施された期間は、定期点検の期間である。夫々のガスタービンは、定期的に点検を行う必要がある。この点検の期間は、そのガスタービンは稼働ができない。また、定期点検の期間は、できるだけ3台が同時に稼働するように決められている。
ここで説明する方法に従って、タービン静翼の交換を行う時期を、コンピュータで計算することにより管理する。そのような静翼交換支援プログラムを実装したコンピュータ・システムが、本発明によるガスタービン用静翼の静翼交換支援システムである。この静翼交換支援システムが提示する交換時期に従って、作業を行えば、最も効果的なタービン静翼の交換を実現できる。
最初に、問題を明瞭にしておく。先ず、ガスタービンの個数をBNとする。また、タービン静翼の寿命時間をLT、タービン静翼に熱処理を施すことにより延長される寿命時間をET、タービン静翼の熱処理に必要な時間をTT、定期点検に必要な時間をPTとする。また、定期点検に連続番号を付け、n回目の定期点検を開始する時間をTnとする。
定期点検の具体例としては、大規模定期点検が約10年毎に行われ、中規模定期点検が約2年毎に行われる。また、大規模定期点検及び中規模定期点検が行われない年には、適宜、小規模定期点検が行われる。所要期間は、大規模定期点検が約半年、中規模定期点検が約2カ月、小規模定期点検が約1カ月程度である。
定期点検の際には、静翼の運転時間を積算し、次の定期点検迄に、この積算運転時間が寿命時間LTに到達する場合には、交換が必要である。しかし、本発明の実施例では、次の定期点検迄に、この積算運転時間が寿命時間LTに到達しない場合でも、交換を行うことがある。
静翼の交換を行う場合には、BN個のガスタービンに取り付けられているBNセットのタービン静翼の他に、交換の為の1セットの予備のタービン静翼(熱処理済の静翼又は新品の静翼)が必要である。2基のガスタービンの定期点検は重なり合わない為には、一般に
Tn+1>Tn+PT(Tn) ....(1)
が成り立つ必要がある。これは、小規模定期点検及び中規模定期点検では必ず満たされ、大規模定期点検では満たされない場合がある。特に、この1セットの予備のタービン静翼以外に、予備品が不要である為には、m回目の静翼の交換を行う定期点検の番号をn(m)とすると、次のような条件が必要である。
Tn(m+1)>Tn(m)+TT ....(2)
ここで、定期点検を開始した場合、先ず、ガスタービンを停止し、カバーを開き、静翼を取り外す。取り外した静翼は、点検をし、熱処理装置に搬送し、内部に設置し、熱処理を開始する。一方、熱処理装置で熱処理が終わった場合には、装置を停止し、内部から静翼を取り出し、そして搬送する。熱処理装置は、高価な上、稼働率が低いので複数利用することは現実的でない。従って、ガスタービン毎に静翼の交換を独立に考えると、これらの処理は互いにオーバーラップし、時間的な制限が加わることは容易に理解できる。そのような時間的な制限を含めて、上記条件式が正しく解釈できるように、定期点検開始時間Tnや、熱処理時間TTを決めるものとする。
以上のような条件式を満たすことを優先する。従って、定期点検の際には、次の定期点検迄に、積算運転時間が寿命時間LTに到達しない場合でも、必要であれば、早めに静翼の交換を行う。即ち、静翼の交換を次の定期点検まで延期すると、上記の条件式(2)が満たされなくなり、更に予備のタービン静翼が必要となるというような場合には、寿命時間という点では問題なくとも、次の定期点検迄待たずに直ちに交換を行う。
形式的には、次のように考えることが出来る。簡単にする為、BN個のガスタービンは全て同一であるとする。これは通常のシステムでは満たされる。すると、初期寿命時間LTと延長寿命時間ETの和をBNで割った時間毎に交換を行えば、熱処理時間TTの為の余裕が最大となる。即ち、以下の式が満たされていれば、交換の為に1セットの予備のタービン静翼のみを準備すれば、良いことになる。
(LT+ET)/BN>TT ....(3)
次に、具体的な数値を考慮して説明する。タービン静翼の寿命時間LTを75000時間(3125日、103カ月、8年半)、タービン静翼に熱処理を施すことにより延長される寿命時間ETを25000時間(1042日、34カ月、3年弱)、タービン静翼の熱処理に必要な時間TTを3000時間(約4カ月)とする。尚、熱処理されたタービン静翼の寿命時間は、延長寿命時間ETではなく、熱処理前の段階で残っていた寿命に延長寿命時間ETを加えたものである。
ガスタービン(I)〜(VI)は同一の構成なので、条件式(1)から、定期点検の時期はオーバーラップしないようにずれているものの、定期点検に必要な時間をPT(Tn)も対応が取れていると考えられる。従って、初期寿命時間LTと延長寿命時間ETの和である100000時間を単位に考えればよい。これを4で割った25000時間毎に、静翼の交換を行う。熱処理時間TTは3000時間なので、十分に余裕がある。実際には、25000時間毎に区切った時期より前に設定される定期点検の際に交換を行う。
先ず、ガスタービン(I)で、新品静翼のセットA1の初期寿命時間LTが近づいたら取り外して、熱処理aを行う。そして、既に熱処理の行われている熱処理済静翼のセットZ2に交換を行う。熱処理aが完了した後、隣接するガスタービン(II)で、新品静翼のセットB1の初期寿命時間LTが近づいたら取り外して、熱処理bを行う。もし、セットB1の初期寿命時間LTが、それ程迫っていなくとも熱処理aから25000時間近く経っていれば、取り外して、熱処理bを行う。即ち、その後の静翼交換のシミュレーションを行い、条件式(3)から必要であれば、取り外して、熱処理bを行う。そして、セットA1を熱処理した熱処理済静翼のセットA2に交換を行う。その後、予備の静翼として新品静翼を1セット購入しておく。
次に、隣接するガスタービン(III)で、新品静翼のセットC1の初期寿命時間LTが近づいたら、又は熱処理bから25000時間近く経っていれば、取り外して、熱処理cを行う。そして、セットB1を熱処理した熱処理済静翼のセットB2に交換を行う。その後、予備の静翼として新品静翼を1セット購入しておく。次に、隣接するガスタービン(VI)で、新品静翼のセットD1の初期寿命時間LTが近づいたら、又は熱処理cから25000時間近く経っていれば、取り外して、熱処理dを行う。そして、セットC1を熱処理した熱処理済静翼のセットC2に交換を行う。その後、予備の静翼として新品静翼を1セット購入しておく。
一方、ガスタービン(I)で、熱処理済静翼のセットZ2の延長された寿命が近づいたら、今度は新品静翼のセットE1への交換を行う。この新品静翼のセットE1の初期寿命時間LTが近づいたら取り外して、熱処理eを行う。そして、既に熱処理の行われている熱処理済静翼のセットD2に交換を行う。以下、同様の手続きをすれば、どの時点でも予備の静翼(新品静翼又は熱処理済静翼)のセットは1つで済む。
尚、各種条件(ガスタービンの個数BN、タービン静翼の寿命時間LT、熱処理により延長される寿命時間ET、タービン静翼の熱処理に必要な時間をTT)に任意に数値を当てはめていけば、予備の静翼を1つで済ませることが不可能となる場合にあり得る。しかし、条件式(3)は、上記の通り、十分余裕を持って満たされているので、実際には常に1つの予備の静翼があれば良いと考えて差し支えない。
図3に示したような従来の交換方法を行っていたシステムから、本発明による静翼の交換方法に切り換えるには、図2に示したように、上記条件式満たされるように、交換時期を調節する。即ち、定期点検の際には、次の定期点検迄に、寿命時間LTに到達しない場合であっても、図2に示したような関係が成り立つ為に必要であれば、敢えて、交換を行う。
このように寿命時間から決められる交換時期よりも前に交換を行うことが、本発明による静翼の交換方法と、これまでの交換方法との大きな違いの1つである。これは、従来の交換方法を行っていたシステムから、本発明による静翼の交換方法に切り換えるという場合のみではなく、定期点検の時期や長さによって、長い間には適宜行われることである。
以上、本発明を実施形態により説明したが、当業者にとっては、本発明が本願中に説明した実施形態に限定されるものではなく、多くの変形例および実装例が、発明の上記の実施形態に対してなし得ることは明らかである。
本発明の一実施形態によるガスタービン静翼の静翼交換支援システムの構成図を示す。 本発明の実施例によるガスタービン用静翼の交換方法を説明するための図である。 従来のガスタービン用静翼の交換方法を説明するための図である。
符号の説明
1 コンピュータ
1a 記憶装置
2 モニター
4 可搬記憶媒体

Claims (9)

  1. 熱処理によって延長可能な寿命を持つ静翼を備えた複数基のガスタービンの為の静翼の交換方法であって、
    新品の静翼の寿命が近づいた場合に、その静翼を取り外して前記熱処理を開始し、
    取り外した前記静翼の代わりに既に熱処理の完了した別の静翼を取り付け、
    前記熱処理が完了した静翼の延長された寿命が近づいた場合に、その静翼を取り外して、別の新品の静翼を取り付け、
    次の静翼の交換時期は、前記熱処理の完了時期の後に設定されていることを特徴とするガスタービン用静翼の交換方法。
  2. 前記静翼の交換時期は、新品の静翼の寿命と熱処理によって延長される期間との和を、ガスタービンの数で割った値をほぼ1周期とすることを特徴とする請求項1に記載のガスタービン用静翼の交換方法。
  3. 熱処理によって延長可能な寿命を持つ静翼を備えた複数基のガスタービンの為の静翼の交換方法であって、
    前記静翼の交換は、各ガスタービンの点検時期に合わせて行われ、
    前記静翼の交換を行う点検時期は、次の定期点検迄に、寿命時間LTに到達しない点検時期を含むことを特徴とするガスタービン用静翼の交換方法。
  4. 熱処理によって延長可能な寿命を持つ静翼を備えた複数基のガスタービンの為の静翼の交換を支援する静翼交換支援システムであって、
    新品の静翼の寿命が近づいた場合に、その静翼を取り外して前記熱処理を開始し、取り外した前記静翼の代わりに既に熱処理の完了した別の静翼を取り付ける時期を提示し、
    前記熱処理が完了した静翼の延長された寿命が近づいた場合に、その静翼を取り外して、別の新品の静翼を取り付ける時期を提示し、
    次の静翼の交換時期として、前記熱処理の完了時期の後の交換時期を提示することを特徴とするガスタービン用静翼交換支援システム。
  5. コンピュータを、熱処理によって延長可能な寿命を持つ静翼を備えた複数基のガスタービンの為の静翼の交換を支援するための静翼交換支援プログラムであって、コンピュータにより、
    新品の静翼の寿命が近づいた場合に、その静翼を取り外して前記熱処理を開始し、取り外した前記静翼の代わりに既に熱処理の完了した別の静翼を取り付ける時期を提示するステップと、
    前記熱処理が完了した静翼の延長された寿命が近づいた場合に、その静翼を取り外して、別の新品の静翼を取り付ける時期を提示するステップとを実行させ、
    次の静翼の交換時期として、前記熱処理の完了時期の後の交換時期を提示することを特徴とするガスタービン用静翼交換支援プログラム。
  6. 請求項5に記載の静翼交換支援プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
  7. 熱処理によって延長可能な寿命を持つ静翼を備えた複数基のガスタービンの為の静翼の交換を支援する静翼交換支援システムであって、
    各ガスタービンの点検時期に合わせて静翼の交換時期を提示し、
    前記静翼の交換時期として提示された点検時期は、次の定期点検迄に、寿命時間LTに到達しない点検時期を含むことを特徴とするガスタービン用静翼交換支援システム。
  8. コンピュータを、熱処理によって延長可能な寿命を持つ静翼を備えた複数基のガスタービンの為の静翼の交換を支援するための静翼交換支援プログラムであって、コンピュータにより、
    各ガスタービンの点検時期に合わせて静翼の交換時期を提示するステップを実行させ、
    前記静翼の交換時期として提示された点検時期は、次の定期点検迄に、寿命時間LTに到達しない点検時期を含むことを特徴とするガスタービン用静翼交換支援プログラム。
  9. 請求項8に記載のガスタービン用静翼交換支援プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
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