JP2005213470A - シール材 - Google Patents

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吉博 鈴木
Shuji Ichimura
周二 市村
Takashi Sugiki
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Abstract

【課題】 太陽電池、有機EL素子等の電極間を接合し、液体電解質、擬固体電解質、固体電解質、有機発光層等を封止し、かつ基材フィルムのフレキシブル性に追従することが可能なシール材を提供する。更に基材フィルムのフレキシブル性に追従することが可能なシール材、及び該シール材の電極への貼付方法を提供する。
【解決手段】 ポリエステル系樹脂を主体とし、加熱処理前及び120℃、1分間の加熱処理後の20〜60℃での貯蔵弾性率G′が1×10〜5×10Paであるシール材。また、太陽電池、有機EL素子等の電極間を接合するシール材において、仮接着後の加熱接着前の段階で高圧処理をする貼付方法。

Description

本発明は、太陽電池、有機EL素子等の電極間を接合し、液体電解質、擬固体電解質、固体電解質、有機発光層等を封止し、かつフィルムタイプの太陽電池、有機EL素子等にも対応可能なフレキシブル性をもつシール材に関するものである。
また本発明は、太陽電池、有機EL素子等の電極間を接合するシール材の貼付する方法であり、減圧雰囲気下での製造、使用を可能とすることが出来るシール材の貼付方法に関するものである。
近年、地球温暖化問題の解決に向け、二酸化炭素発生を伴わない太陽電池や風力発電のような再生可能エネルギーの研究開発が盛んに行われている。特に、無尽蔵に存在する太陽エネルギーを直接電気に変換でき、クリーンなエネルギーを入手できる太陽電池は、二酸化炭素削減のキーテクノロジーとして非常に期待されている。
太陽電池に関しては、まず最初にシリコン系pn接合太陽電池が開発され、それ以降種々の太陽電池が開発されてきた。用いられた半導体は、主としてシリコンやGaAs、CulnSe等の化合物半導体に代表される無機系材料である。現在、無機系半導体を用いた太陽電池の中で最も安価なものがアモルファスシリコン太陽電池であるが、それにおいても、一般の火力発電に対抗できる低コスト化は将来にわたって困難であると予想されている。太陽電池が他の発電技術に対抗でき、今後さらに普及するためには、低コスト化が最大の課題となっている。
このような状況下、新しい発電原理に基づく色素増感太陽電池は、安価な酸化チタンを用いるものであり、またプラスチック化が可能であり、Roll to Rollの生産方式を用いることができ、大幅に低コスト化が可能な次世代太陽電池として注目を集めるようになった。この太陽電池において、変換効率が最も高いのは、液体電解質を用いた場合である。しかし、液体電解質を用いた場合には、液漏れ等の問題が起こり得ること、また液体電解質を用いた場合より変換効率は劣るが液漏れ等の問題が起こらない固体電解質を用いた場合にはガスバリア性が求められること、また基材がフレキシブルなプラスチックのためシール材にもフレキシブル性が求められること等から、シール材が太陽光発電システムの性能向上の重要なポイントとなる。
さらに、次世代ディスプレイとして期待されている有機ELは、従来の液晶ディスプレイと異なり、バックライトが不要、低消費電力、視野角が広い、動画表示に優れている、小型薄膜化が可能等、多くの特徴を備えている。しかし、有機発光層等が酸素や水分にふれると発光特性が急激に劣化するという弱点があり、有機ELにおいてもシール材がディスプレイ寿命の延長の重要なポイントになっている。
従来、シール材としては、エポキシ系接着剤(特許文献1、2)、アイオノマー樹脂系接着フィルム等が用いられている。しかし、エポキシ系接着剤においては、加熱接着後、硬化してしまう為にフレキシブル性に乏しい。そして、特許文献1、2でのエポキシ系接着剤の使用は、ガラス基板においてである。また、アイオノマー樹脂系接着フィルムにおいては、電解質や有機発光層等の封止性が不十分で、短期間で電解質成分が抜けてしまうという問題を抱えている。
特開2000−150005 特開2000−294814
本発明の目的は、太陽電池、有機EL素子等の電極間を接合し、液体電解質、擬固体電解質、固体電解質、有機発光層等を封止し、かつフィルムタイプの太陽電池、有機EL素子等にも対応可能なフレキシブル性をもつシール材を提供するものである。
また、太陽電池、有機EL素子等の電極間を接合するシール材の貼付する方法で、減圧下における製造、使用を可能とするシール材の貼付方法を提供するものである。
(1)本発明は、ポリエステル系樹脂を主体とし、加熱処理前及び120℃、1分間の加熱処理後の20〜60℃での貯蔵弾性率G′が1×10〜5×10Paであることを特徴とするシール材に関する。ここで、ポリエステル系樹脂を「主体」とするとは、シール在中のポリエステル系樹脂が50wt%以上含有していることを意味する。
(2)さらに、ポリエステル系樹脂100重量部に対し、充填剤を30重量部以下の範囲で含むことを特徴とする(1)に記載のシール材に関する。
(3)充填剤が疎水化シリカ、又はチタニアであることを特徴とする(2)に記載のシール材に関する。
(4)さらに、ポリエステル系樹脂100重量部に対し、エポキシアクリレートを40重量部以下の範囲で含むことを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1つに記載のシール材に関する。
(5)さらに、ポリエステル系樹脂100重量部に対し、有機過酸化物を5重量部以下の範囲で含むことを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1つに記載のシール材に関する。
(6)太陽電池及び有機EL素子の電極間の接合又は電池の電解質及び有機発光層の封止に使用するための(1)〜(5)のいずれか1つに記載のシール材に関する。
(7)電極とシール材との仮接着と加熱接着の間の段階で高圧処理をすること特徴とするシール材の貼付方法に関する。
(8)シール材が請求項1〜6のいずれか1項に記載のシール材である(7)に記載の貼付方法に関する。
本発明により、加熱処理前及び120℃、1分間の加熱処理後の20〜60℃での貯蔵弾性率G′が1×10〜5×10Paであるポリエステル系樹脂を主体としたシール材を得ることができる。
また、本発明の貼付方法により、製造工程中に混入した気泡が減圧により膨張し、発泡する現象を防ぐことができ、さらに密着性をより一層向上させることができる。
本発明において貯蔵弾性率G′は、応力と歪の比である複素弾性率G*の実数部と定義され、G′=σ/γcosδ(σ:時刻t=0における一定の応力、γ:振幅、δ:位相差)により測定される。本発明のシール材の貯蔵弾性率G′は、加熱処理前及び120℃、1分間の加熱処理後の20〜60℃での貯蔵弾性率G′が1×10〜5×10Pa、好ましくは2×10〜4×10Paであり、特に好ましくは2×10〜3×10Paである。1×10Paを下回る場合には、シール材の形状維持が困難であり、液状の製品形態にする、或いはテープ、またはシート状の製品形態にする場合には、低温保存が必要となり、シール材製品としての保管方法が煩わしくなる。また、耐熱安定性が悪くなり、例えば、夏場の閉め切った車内、室内等の高温下で使用した場合に不具合が生じ易くなる。5×10Paを超える場合には、シール材の粘着性が不足し、仮接着し難くなる。また、シール材のフレキシブル性が損なわれ、太陽電池、有機EL素子等の電極フィルムを折り曲げた際に追従することが難しく、シール材が剥れたり、割れたりする場合がある。
本発明で使用されるポリエステル系樹脂としては、種々のものを使用でき、例えば、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリブチレンテレフタレート系樹脂、ハードセグメントがポリエステルからなるポリエステル系熱可塑性エラストマー等を挙げることができるが、シール材の形状安定性と粘着性のバランスの点からは、分子量が3,000〜40,000、特に10,000〜30,000のもの、ガラス転移温度が、−30℃〜80℃、特に−20℃〜70℃のものを用いるのがより好ましい。
本発明で使用される充填剤は、シール材の形状安定性のために用いられ、添加することにより、形状安定性をよりよくするもので、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、タルク、酸化チタン等の種々のものを1種以上使用することができるが、シリカ、又はチタニアを用いることが好ましい。シール材の表面平滑性の点からは、一次粒子の平均径が100nm以下のものを用いるのが好ましく、40nm以下のものを用いるのがより好ましい。また、防湿性の点からは、表面を疎水化処理したものを用いるのがより好ましい。添加量としては、ポリエステル系樹脂100重量部に対し30重量部以下であることが好ましい。25重量部以下であることが特に好ましい。30重量部を超える場合には、シール材の粘着性が不足し、仮接着し難くなる場合がある。
本発明で使用されるエポキシアクリレートは、電解質封止性向上のために用いられ、添加することにより、電解質封止性がよりよくなる。使用されるエポキシアクリレートとしては、特に限定されず、種々の材質、形態のものを使用することができ、例えば日本ユピカ株式会社製のネオポールシリーズ(例えば、8104、8355)、荒川化学工業株式会社ビームセットシリーズ(例えば、AQ−9、AQ−11)、昭和高分子製のエポキシアクリレートオリゴマーシリーズ(例えば、VR−77、VR−90)等を挙げることが出来る。添加量としては、ポリエステル系樹脂100重量部に対し40重量部以下であることが好ましく、35重量部以下であることが特に好ましい。40重量部を超える場合には、加熱接着後シール材のフレキシブル性が損なわれる場合がある。
本発明のシール材で用いる有機過酸化物は、エポキシアクリレートを架橋させる目的で添加され、添加することにより電解質封止性がよりよくなる。幅広い材質の電極フィルムの選択を可能とする為に加熱接着時の温度を低くできる点から、130℃以下、好ましくは120℃以下で反応開始するものが好ましく、使用される有機過酸化物としては、例えば日本油脂製のパーブチルB、パークミルD等が挙げられる。添加量としては、ポリエステル系樹脂100重量部に対し5重量部以下であることが好ましく、3.5重量部以下であることが特に好ましい。5重量部を超える場合には、加熱接着後シール材のフレキシブル性が損なわれる場合がある。
本発明のシール材には、本発明の目的を損なわない範囲で必要に応じて、各種添加剤を配合することができる。すなわち、ステアリン酸、ステアリン酸アミド、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸亜鉛等の滑剤、フェノール系、フォスファイト系、チオエーテル系等の酸化防止剤、ベンゾトリアゾール系、ヒンダードアミン系、ベンゾエート系等の紫外線吸収剤、または安定剤、ガラスバルーン、シリカバルーン等の無機系中空粒子、アクリル系、高分子量ポリオレフィン系パウダー等の高分子微小球、官能基にアミノ基、アクリロキシ基、メタクリロキシ基、エポキシ基、メルカプト基、ビニル基等をもつシランカップリング剤、カルボキシル系、アミノ系等のチタネート系カップリング剤、リン系、フッ素系、有機フッ素系等の界面活性剤、ロジン系、テルペン系、石油系、スチレン系、フェノール系等の水添樹脂等の粘着付与樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体のエポキシ化物、スチレン−イソプレン共重合体、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ウレタンアクリレート、シリコンアクリレート、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレンエチルアクリレート、ポリビニルアルコール、ポリアミド等のポリマーやオリゴマーを適宜添加することができる。
本発明のシール材の製造は、公知の各種方法によって製造することができるが、例えば押出し塗工法、溶展塗工法等が好ましい。押出し塗工法としては、ポリエステル系樹脂と必要に応じて充填剤、エポキシアクリレート並びに有機過酸化物を加熱混練し、押出すことによって製造することができる。溶展塗工法としては、ポリエステル系樹脂と必要に応じて充填剤、エポキシアクリレート並びに有機過酸化物を溶剤に分散させ、塗布、乾燥させることによって製造することができる。
本発明のシール材は電極に仮接着後、加熱接着することにより液体電解質、擬固体電解質、固体電解質、有機発光層等を封止することができる。ここで「仮接着」とは電極にシール材を加熱ローラーを使用して仮固定することを意味し、加熱条件としては、15〜80℃が好ましく、20〜70℃であることが特に好ましい。「加熱接着」とは仮固定されたシール材と電極を90〜130℃、0.5〜5分間、好ましくは100〜125℃、1〜3分間加熱により接着することを意味する。太陽電池、有機EL素子等は、製造工程、使用環境によっては減圧雰囲気下におかれることがあるが、減圧雰囲気下においては、仮接着時にシール材と電極の間に混入した気泡が減圧により膨張し、目視で確認できる程に顕在化して発泡が見られることがあり、外観他の点から好ましくない。そこで、本発明のシール材の貼付方法は、鋭意検討を行った結果、該現象を防ぐ方法を見出したものであり、具体的には、仮接着後で加熱接着前の段階で高圧処理を行うものである。該高圧処理の後、加熱接着することにより、封止が完了する。ここで高圧処理とは、シール材と電極との仮接着後で加熱接着前の段階で圧力を掛けることを意味する。高圧処理方法としては、熱プレス、カレンダープレス、高気圧下熟成等が挙げられるが、変形が少ない点、均一に圧力がかけられる点、電極他部材への影響が少ない点等から、高気圧下熟成を行うのがより好ましい。高気圧下熟成の条件としては、温度が15℃〜130℃、且つ気圧が0.12MPa〜2MPaの雰囲気下に30秒以上保持するのが好ましい。温度が15℃未満の場合には、シール材が硬い状態で変形しにくく、圧力下でも気泡が抜けにくくなる。また温度の上限は、幅広い材質の電極フィルムの選択を可能とする為、130℃以下とすることが好ましい。気圧については、0.12MPa未満の場合には、圧力が弱すぎて気泡が抜けにくくなる。2MPaを超える場合には、かなりの高圧の為に加圧装置自体を高耐圧設計とする必要があり、設備に多額の費用がかかることからあまり現実的ではない。保持時間については、30秒未満の場合、十分に気泡が抜けきらない可能性がある。熱プレスの条件は、温度が15℃以上、130℃以下、圧力が0.12MPa以上、2MPa以下であり、特に好ましくは、温度が25℃以上、100℃以下、圧力が0.12MPa以上、2MPa以下である。また、カレンダープレスの条件は、温度が15℃以上、130℃以下、圧力が0.12MPa以上、2MPa以下であり、特に好ましく温度が25℃以上、100℃以下、圧力が0.12MPa以上、2MPa以下である。
本発明のシール材の提供形態としては、押出し塗工法、溶展塗工法等により製造したテープ、或いはシート状のような塗布、乾燥後の状態でもかまわないし、溶媒等に分散させた液状で提供することもできる。
以下、本発明の実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施1]
ポリエステル系樹脂(東洋紡(株)製バイロン500)/充填剤(日本アエロジル製アエロジルR976s)=100重量部/10重量部の組成物を混練、乾燥後の塗布厚が30μmになるよう溶展塗工してシール材を作成した。
[実施2]
ポリエステル系樹脂(東洋紡(株)製バイロン500)/シランカップリング剤(信越シリコーン製KBM−603)=100重量部/2重量部の組成物を混練、乾燥後の塗布厚が30μmになるよう溶展塗工してシール材を作成した。
[実施3]
ポリエステル系樹脂(東洋紡(株)製バイロン500)/充填剤(日本アエロジル製アエロジルR976s)/エポキシアクリレート(昭和高分子製VR−90)/有機過酸化物(日本油脂製パーロイルL)=100重量部/10重量部/25重量部/0.8重量部の組成物を混練、乾燥後の塗布厚が30μmになるよう溶展塗工してシール材を作成した。
[比較1]
ポリエステル系樹脂(東洋紡(株)製バイロン560)/充填剤(日本アエロジル製アエロジルR972)/エポキシアクリレート(昭和高分子製VR−77)/有機過酸化物(日本油脂製パーロイルL)=100重量部/10重量部/100重量部/3.2重量部の組成物を混練、乾燥後の塗布厚が30μmになるよう溶展塗工してシール材を作成した。
[比較2]
ポリエステル系樹脂(東洋紡(株)製バイロン560)/充填剤(日本アエロジル製アエロジルR972)/エポキシアクリレート(昭和高分子製VR−90)/有機過酸化物(日本油脂製パーロイルL)=100重量部/20重量部/200重量部/10重量部の組成物を混練、乾燥後の塗布厚が30μmになるよう溶展塗工してシール材を作成した。
[比較3]
アイオノマー樹脂(三井・デュポンポリケミカル(株)製ハイミラン1652)を厚さが30μmになるように加熱押出し成形してシール材を作成した。
<貯蔵弾性率G′の測定>
実施1〜3、比較1〜3のシール材について、直径8mm×高さ5mmの円柱形状に成形したサンプル、及びそれを120℃で1分間加熱処理したサンプルについて、粘弾性測定装置(レオメトリックス製レオバイブロンRDA−II)を用い、振動数6.28rad/sの条件で、20℃及び60℃の貯蔵弾性率G′を測定した。
<形状安定性の確認>
実施1〜3、比較1〜3のシール材について、40℃雰囲気下に30日保存し、変形の有無について目視確認した(変形なし○、変形あり×)。
[製法1]
実施1〜3のシール材について、外寸50mm×50mm、内寸43mm×43mmの□状に成形し、60mm×50mmのITO膜蒸着フィルム(京都中井商事製R−1T)に3辺の端に合わせて貼付し、70℃に保たれた金属板上に1分間置くことにより仮接着し、次に電解質0.05mL(1−エチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート/I=100/2)を中に入れた後にITO膜蒸着フィルムを貼付していない側のシール材面に別の60mm×50mmのITO膜蒸着フィルムを3辺の端に合わせて貼付し、70℃に保たれた金属板上に1分間置くことにより仮接着し、さらに温度30℃、気圧0.3MPaの雰囲気下に10分間保持して高圧処理(高気圧下熟成)し、次いで120℃に保たれた金属板上に1分間置くことにより接着させ、評価用サンプルを作成した。
[製法2]
実施1〜3、比較1〜3のシール材について、外寸50mm×50mm、内寸43mm×43mmの□状に成形し、60mm×50mmのITO膜蒸着フィルム(京都中井商事製R−1T)に3辺の端に合わせて貼付し、70℃に保たれた金属板上に1分間置くことにより仮接着し、次に電解質0.05mL(1−エチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート/I=100/2)を中に入れた後にITO膜蒸着フィルムを貼付していない側のシール材面に別の60mm×50mmのITO膜蒸着フィルムを3辺の端に合わせて貼付し、70℃に保たれた金属板上に1分間置くことにより仮接着し、さらに120℃に保たれた金属板上に1分間置くことにより接着させ、評価用サンプルを作成した。
<シール性能、及び外観評価>
実施1〜3のシール材を用い、製法1、及び製法2で作成した評価用サンプルについて、「接着性」、「電解質封止性」、「フレキシブル性」、「減圧処理適性」の評価を行った。また、比較例1〜3のシール材を用い、製法2で作成した評価用サンプルについて、「接着性」、「電解質封止性」、「フレキシブル性」の評価を行った。
「接着性」:インストロン型引張試験機(オリエンテック製RTM−100)を用い、両側のITO膜蒸着フィルムのシール材が接着していない部分各5mmをチャックで挟み(チャック間隔7mm)、300mm/minの速度でT型剥離して、剥離挙動を目視確認した(凝集破壊○、界面剥離×)。
「電解質封止性」:80℃、80%RH下に1週間保存し、電解質が液漏れしていないか目視確認した(電解質が液漏れしていない○、電解質が液漏れしている×)。
「フレキシブル性」:インストロン型引張試験機(オリエンテック製RTM−100)を用い、サンプルの60mmの方向の上下各5mmをチャックで挟み(チャック間隔:50mm)、1000mm/minの速度でチャック間隔30mmにし、直ぐに50mmにする操作を10回繰り返した後の不具合の有無を目視確認した(不具合なし○、不具合あり×)。
「減圧処理適性」:温度30℃、気圧1kPaの雰囲気下に30分間保管して減圧処理し、シール材部分の発泡の有無を目視確認した(発泡なし○、発泡あり×)。
Figure 2005213470
表1の結果から明らかなように、本発明の実施1〜3のシール材は、良好な形状安定性、及び接着性、電解質封止性、フレキシブル性を示した。他方、比較1は良好な接着性、電解質封止性、フレキシブル性を示したが、形状安定性が悪い。このように加熱処理前及び120℃、1分間の加熱処理後の20〜60℃での貯蔵弾性率G′が1×10Paを下回っている場合には、シール材の形状維持が困難であり、液状の製品形態にする、或いはテープ、またはシート状の製品形態にするならば、低温保存が必要となり、シール材製品としての保管方法が煩わしくなる。また、比較2は「接着性」の試験では界面剥離し、また、「フレキシブル性」の試験においてシール材と電極が剥れ、電解質の漏れが生じた。このように加熱処理前及び120℃、1分間の加熱処理後の20〜60℃での貯蔵弾性率G′が5×10Paを超えた場合には、シール材が硬くなり、接着性やフレキシブル性が悪くなる。また、比較3は「接着性」の試験では界面剥離し、また、「電解質封止性」の試験では電解質成分が抜けてしまい、I由来の褐色の電解質が脱色してしまった。このようにポリエステル系樹脂を主体とせず、アイオノマー樹脂を用いた場合には、接着性や電解質封止性が悪くなる。また、本発明の貼付方法である製法1を用いて作成したものは、太陽電池、有機EL素子等の製造工程、使用環境で曝される可能性がある減圧雰囲気下を想定した条件下においても、シール材部分の発泡は見られず、良好な減圧処理適性を示した。他方、仮接着後の加熱接着前の段階で高圧処理をしない製法2を用いて作成したものは、シール材部分で発泡が見られた。
本発明のシール材は、ポリエステル系樹脂を主体とし、加熱処理前及び120℃、1分間の加熱処理後の20〜60℃での貯蔵弾性率G′が1×10〜5×10Paとすることにより、太陽電池、有機EL素子等の電極間を接合することが可能であり、さらに、液体電解質、擬固体電解質、固体電解質、有機発光層等を封止し、かつ基材フィルムのフレキシブル性に追従することが可能なシール材を得ることができる。
また、シール材と電極との仮接着後で加熱接着前の段階で高圧処理をすることを含む貼付方法を用いることにより、シール材と電極間に混入した気泡を除去し、減圧過程を経ても良好な外観、及び接着性、電解質封止性、フレキシブル性を出すことが可能であり、減圧雰囲気下での製造、使用を可能とすることができる。

Claims (8)

  1. ポリエステル系樹脂を主体とし、加熱処理前及び120℃、1分間の加熱処理後の20〜60℃での貯蔵弾性率G′が1×10〜5×10Paであることを特徴とするシール材。
  2. さらに、ポリエステル系樹脂100重量部に対し、充填剤を30重量部以下の範囲で含むことを特徴とする請求項1に記載のシール材。
  3. 充填剤が疎水化シリカ、又はチタニアであることを特徴とする請求項2に記載のシール材。
  4. さらに、ポリエステル系樹脂100重量部に対し、エポキシアクリレートを40重量部以下の範囲で含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のシール材。
  5. さらに、ポリエステル系樹脂100重量部に対し、有機過酸化物を5重量部以下の範囲で含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のシール材。
  6. 太陽電池及び有機EL素子の電極間の接合又は電池の電解質及び有機発光層の封止に使用するための請求項1〜5のいずれか1項に記載のシール材。
  7. 電極とシール材との仮接着と加熱接着の間の段階で高圧処理をすること特徴とするシール材の貼付方法。
  8. シール材が請求項1〜6のいずれか1項に記載のシール材である請求項7に記載の貼付方法。
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