JP2005213165A - フルオロプロリン類の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 フルオロプロリン類の新規製造方法を提供する。
【解決手段】 一般式(1)
(R1、R2、R3、R4は炭素数1〜6のアルキル基またはアリール基を示し、同一でも異なっていてもよい。また、式中R1とR3は結合して5員環もしくは6員環を構成していてもよく、R1、R2またはR3、R4が結合して環を構成していてもよい。)で表される化合物と一般式(2)
(R5,R6は置換あるいは無置換の炭素数1〜6のアルキル基またはアリール基示し、更にR6はCO−R7、フルオレニルメトキシカルボニル基。R7は、炭素数1〜6のアルキル基、トリフルオロメチル基、アリール基、炭素数1〜6のアルコキシ基、置換あるいは無置換のベンジルオキシ基。)で表される化合物を反応させることを特徴とする、一般式(3)
(R5,R6,R7は前記に同じ。)で表される化合物の製造方法。
【選択図】なし
【解決手段】 一般式(1)
(R1、R2、R3、R4は炭素数1〜6のアルキル基またはアリール基を示し、同一でも異なっていてもよい。また、式中R1とR3は結合して5員環もしくは6員環を構成していてもよく、R1、R2またはR3、R4が結合して環を構成していてもよい。)で表される化合物と一般式(2)
(R5,R6は置換あるいは無置換の炭素数1〜6のアルキル基またはアリール基示し、更にR6はCO−R7、フルオレニルメトキシカルボニル基。R7は、炭素数1〜6のアルキル基、トリフルオロメチル基、アリール基、炭素数1〜6のアルコキシ基、置換あるいは無置換のベンジルオキシ基。)で表される化合物を反応させることを特徴とする、一般式(3)
(R5,R6,R7は前記に同じ。)で表される化合物の製造方法。
【選択図】なし
Description
本発明は、フルオロプロリン類の製造方法に関する。フルオロプロリン類は、医薬製造中間体として有用な化合物である。
フッ素化合物を利用した新製品の開発は、機能性材料や生理活性物質をはじめ様々な分野で行われており、これに合わせて近年各種のフッ素含有化合物及びフッ素化剤が開発されつつある。その中でも、4−フルオロプロリンから誘導化される医薬および医薬中間体が数多く見受けられる。例えば以下の例が挙げられる。
N−メルカプトアセチル−4−置換−(S)−プロリン類はACE阻害剤として効果的な化合物であると知られている。ACE阻害剤は、近年、高血圧症や鬱血心不全の重要な治療薬となってきている。N保護化−4−フルオロプロリン類は、N−メルカプトアセチル−4−置換−(S)−プロリン類の合成前駆体として使用されている(特許文献1、特許文献2、非特許文献1)。
N置換−2−シアノピロリジン類は、DPPIV阻害剤としての薬効が認められており、糖尿病、関節炎、骨粗しょう症等の治療薬として有用な化合物である。N置換−2−シアノピロリジン類のうち、4−フルオロ−2−シアノピロリジン類も例示されており、N保護化−4−フルオロプロリン類はその合成前駆体となり得る化合物である(特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6)。
また、N保護化−4−フルオロプロリンの製造に関する文献も近年多く見受けられる(非特許文献2、非特許文献3)。
ここで、フッ素化反応におけるフッ素化剤として主に使用されているものはサルファーフルオリド系の求核的フッ素化剤であり、その中でも特にジエチルアミノサルファートリフルオリド(以下、「DAST」と略記する。)やビス(2−メトキシエチル)アミノサルファートリフルオリド(以下、「Deoxo−fluor」と略記する。)の使用例が圧倒的に多い。
DASTは水酸基、カルボキシル基、カルボニル基等の酸素含有官能基のフッ素化剤として有用な化合物である(特許文献7)。しかし、DASTの製造方法は−78℃から−60℃という低温で、危険性の高い四フッ化硫黄(SF4,沸点−38℃,毒性気体)とジエチルアミノトリメチルシラン(Et2NSiMe3)を反応させて製造しており、特殊な製造設備が必要である。また、安全性においては、DASTの製造と使用において爆発があったという報告がある(非特許文献4)。DASTの発熱開始温度は85℃付近であると報告されている。このような理由から、DASTは工業的に容易に使用可能なフッ素化剤であるとは言い難い化合物である。
Deoxo−fluorはDASTと同等の反応性を有し尚かつDASTの熱安定性を改良した化合物として知られている。しかし、Deoxo−fluorの製造においても原料として危険性の高い四フッ化硫黄を使用しなければならず、また発熱開始温度も100℃付近であると報告されており、工業的使用における安全性は十分であるとは言えない(非特許文献5)。
上述のDASTやDeoxo−fluorは酸素含有官能基のフッ素化剤として、汎用性が高く使用例も多い。しかし、使用原料の強い腐食性、爆発性および毒性のため製造に特殊な設備と技術が必要である。また、フッ素化剤自身も、その毒性や低い熱安定性のため使用上の危険性が高い。したがって、これらのフッ素化剤を利用してフルオロプロリン類を工業的に安全かつ容易に製造することが現状では困難である。
米国特許第4241076号明細書
米国特許第4154935号明細書
WO03/057666号公報
WO03/057144号公報
WO03/002531号公報
WO03/002553号公報
米国特許第3976691号明細書
J.Med.Chem.,31,875(1988).
Tetrahedron Lett.,39,1169 (1998).
Tetrahedron Lett.,31,7403 (1990).
J.Fluorine Chem.,42,137(1989).
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本発明は、DASTおよびDeoxo−fluorに代表されるサルファーフルオリド系フッ素化剤に比べて取り扱いが容易なフッ素化剤を用いてフルオロプロリン類を製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、前記課題を解決するため鋭意検討を行った結果、一般式(1)
(式中、R1、R2、R3、R4は炭素数1〜6のアルキル基またはアリール基を表し、同一でも異なっていてもよい。また、式中R1とR3は結合して5員環もしくは6員環を構成していてもよく、R1、R2またはR3、R4が結合して環を構成していてもよい。)で表される化合物が、一般式(2)で表される化合物中の水酸基をフッ素原子に置換する反応に有効であることを見出し、本発明の完成に至った。
即ち、本発明は、一般式(1)で表される化合物と一般式(2)
(式中、R5は置換または無置換の炭素数1〜6のアルキル基またはアリール基を表す。R6は置換あるいは無置換の炭素数1〜6のアルキル基またはアリール基、CO−R7、フルオレニルメトキシカルボニル基を表す。R7は、炭素数1〜6のアルキル基、トリフルオロメチル基、アリール基、炭素数1〜6のアルコキシ基、置換あるいは無置換のベンジルオキシ基を表す。)で表される化合物を反応させることを特徴とする、一般式(3)
(式中、R5は置換または無置換の炭素数1〜6のアルキル基またはアリール基を表す。R6は置換あるいは無置換の炭素数1〜6のアルキル基またはアリール基、CO−R7、フルオレニルメトキシカルボニル基を表す。R7は、炭素数1〜6のアルキル基、トリフルオロメチル基、アリール基、炭素数1〜6のアルコキシ基、置換あるいは無置換のベンジルオキシ基を表す。)で表される化合物の製造方法であり、
2)一般式(1)で表される化合物が、式(4)
2)一般式(1)で表される化合物が、式(4)
で表される2,2−ジフルオロ−1,3−ジメチルイミダゾリジンである前記1)記載の製造方法である。
本発明によれば、特殊な設備も必要とせず、取り扱いが容易なフッ素化剤を使用してフルオロプロリン類を製造することができる。
以下に、本発明を詳細に説明する。
一般式(1)で表される化合物のR1〜R4はアルキル基またはアリール基であり、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基またはアリール基であり、アルキル基は直鎖状または分岐状であってもよい。例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、n−ヘキシル基、フェニル基等が挙げられ、同一でも異なっていてもよい。
また、R1とR3が結合して2個の窒素原子を含んだヘテロ5員環または6員環を構成していてもよい。このような環の例としては、イミダゾリジン環、3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン環等が挙げられる。
更には、R1とR2、R3とR4がそれぞれ結合して、窒素原子を含む炭素数3〜5のヘテロ環を構成していてもよい。このような環の例としては、ピロリジン環、ピペリジン環等が挙げられる。
一般式(1)で表される化合物の具体例としては、ビス−ジメチルアミノ−ジフルオロメタン、ビス−ジエチルアミノ−ジフルオロメタン、ビス−ジ(n−プロピル)アミノ−ジフルオロメタン、ビス−ジイソプロピルアミノ−ジフルオロメタン、ビス−ジ(n−ブチル)アミノ−ジフルオロメタン、ビス−ジ(n−ヘキシル)アミノ−ジフルオロメタン、2,2−ジフルオロ−1,3−ジメチルイミダゾリジン、2,2−ジフルオロ−1,3−ジエチルイミダゾリジン、2,2−ジフルオロ−1,3−ジ(n−プロピル)イミダゾリジン、2,2−ジフルオロ−1,3−ジイソプロピルイミダゾリジン、2,2−ジフルオロ−1,3−ジ(n−ブチル)イミダゾリジン、N,N−ジメチル−N’,N’−メチル,フェニル−1,1−ジフルオロメタンジアミン、ビス(1−ピペリジル)ジフルオロメタン、2,2−ジフルオロ−1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン等が挙げられる。2,2−ジフルオロ−1,3−ジメチルイミダゾリジン(以下、「DFI」と略記する。)は特に好ましい。
一般式(1)で表される化合物は、一般式(5)
(式中、R1、R2、R3、R4は炭素数1〜6のアルキル基またはアリール基を表し、同一でも異なっていてもよい。また、式中R1とR3は結合して5員環もしくは6員環を構成していてもよく、R1、R2またはR3、R4が結合して環を構成していてもよい。)で表されるテトラアルキルクロロホルムアミジニウムクロリドとフッ素のアルカリ金属塩を溶媒中でハロゲン交換反応させることにより、安全かつ容易に得ることができる。
ハロゲン交換反応に用いるフッ素のアルカリ金属塩としては、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化セシウム、フッ化ルビジウム等が使用可能である。好ましくは経済的、反応効率的にも有利なフッ素化反応用スプレードライフッ化カリウムがよい。
使用するフッ素のアルカリ金属塩の使用量は、反応基質により左右されるが、一般式(5)で表される化合物に対して、好ましくは2.5当量以上、更に好ましくは3〜4当量である。2.5当量未満では、ハロゲン交換反応の進行が不十分で、反応成績があまり大きく向上しない場合がある。
ハロゲン交換反応の反応温度は、反応基質により左右されるが、反応速度と生成物の安定性の面から、通常50〜100℃、好ましくは70〜90℃の範囲である。反応時間は通常5〜15時間、好ましくは6〜10時間である。
一般式(5)で表される化合物は、一般式(6)
(式中、R1、R2、R3、R4は炭素数1〜6のアルキル基またはアリール基を表し、同一でも異なっていてもよい。また、式中R1とR3は結合して5員環もしくは6員環を構成していてもよく、R1、R2またはR3、R4が結合して環を構成していてもよい。)で表される化合物に、ホスゲン、トリクロロメチルクロロホルメート、オキザリルクロリド、三塩化リン、五塩化リン、オキシ塩素化リン等の塩素化剤を反応させることにより容易に得ることができる。このうち、ホスゲンは多量に安価にウレタン業界で使用されており、経済的にも有利である。
例えば、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムクロリドの製造は、特開昭59−25375号公報に記載されている方法で容易に製造することができる。
次に、一般式(2)で表される化合物に一般式(1)で表される化合物を反応させて、一般式(3)で表される化合物を製造する方法について説明する。
本発明で使用される一般式(2)および(3)中のR5は、置換あるいは無置換のアルキル基(炭素数1〜6)またはアリール基を表す。例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、フェニル基、ベンジル基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
一般式(2)および(3)中のR6は、アミノ基の保護基を表す。具体的には置換あるいは無置換の炭素数1〜6のアルキル基またはアリール基、CO−R7、フルオレニルメトキシカルボニル基を表す。R7は、炭素数1〜6のアルキル基、トリフルオロメチル基、アリール基、炭素数1〜6のアルコキシ基、置換あるいは無置換のベンジルオキシ基を表す。
例えば、メチル基、t−ブチル基、ベンジル基、4−メトキシベンジル基、トリチル基、4−メトキシトリチル基、アセチル基、トリフルオロアセチル基、ベンゾイル基、t−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、2−ブロモベンジルオキシカルボニル基、2−クロロベンジルオキシカルボニル基、フルオレニルメトキシカルボニル基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
一般式(2)で表される化合物の立体配置に関しては、すべての立体異性体および立体異性体の混合物が含まれる。例えば、trans−4−ヒドロキシ−L−プロリン類、cis−4−ヒドロキシ−L−プロリン類、trans−4−ヒドロキシ−D−プロリン類、cis−4−ヒドロキシ−D−プロリン類等の立体異性体およびそれらの混合物が含まれる。
上述のサルファーフルオリド系求核的フッ素化剤による水酸基のフッ素化反応は、立体反転で進行することが知られている(Org.React.,35,513(1988).:J.Org.Chem.,44,3406(1979).)。同様に、一般式(1)で表される化合物による一般式(2)で表される化合物のフッ素化反応も、おもに立体反転で進行する。例えば、一般式(1)で表される化合物による(2S,4R)−N−ベンジルオキシカルボニル−4−ヒドロキシプロリンメチルエステルのフッ素化反応では、(2S,4S)−N−ベンジルオキシカルボニル−4−フルオロプロリンメチルエステルが主生成物として得られる。
一般式(1)で表される化合物の使用量は化学量論量以上、好ましくは1.0〜2.0倍であるが、更に好ましくは1.4〜1.6倍である。
一般式(2)で表される化合物に一般式(1)で表される化合物を反応させて、一般式(3)で表される化合物を製造する際の反応溶媒は、一般式(1)で表される化合物と反応しない溶媒であれば特に制限はない。例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、アセトニトリル、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等の溶媒が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
一般式(2)で表される化合物に一般式(1)で表される化合物を反応させて、一般式(3)で表される化合物を製造する際の反応温度は、反応基質、溶媒により左右されるが、反応速度、一般式(1)で表される化合物の安定性の面からして、一般には0〜90℃、好ましくは50〜80℃である。
フッ素化反応により生成した一般式(3)で表される化合物は、蒸留、抽出等の常法により反応混合物から容易に取り出すことができる。
反応終了後、一般式(1)で表される化合物は、一般式(6)で表される化合物として回収、再利用できるために経済的に有利である
以下に、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下に、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔製造例1〕
2,2−ジフルオロ−1,3−ジメチルイミダゾリジン(DFI)の製造
1Lガラス製フラスコに、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムクロリド(以下、「CDC」と略記する)(99.74g,0.590mol)、スプレードライフッ化カリウム(102.84g,1.770mol)、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(以下、「DMI」と略記する)(329.14g)を装入して窒素雰囲気下80℃で6時間反応を行った。反応後、反応混合物を室温まで冷却し、無機塩を濾別した後、無機塩をDMI約160gで洗浄した。得られた反応液中のDFI濃度は15.1%であった(DFI76.3g,収率95.0%/CDC)。反応液から減圧蒸留によりDFI72.5gを得た(純度99%,蒸留収率95%)。
2,2−ジフルオロ−1,3−ジメチルイミダゾリジン(DFI)の製造
1Lガラス製フラスコに、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムクロリド(以下、「CDC」と略記する)(99.74g,0.590mol)、スプレードライフッ化カリウム(102.84g,1.770mol)、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(以下、「DMI」と略記する)(329.14g)を装入して窒素雰囲気下80℃で6時間反応を行った。反応後、反応混合物を室温まで冷却し、無機塩を濾別した後、無機塩をDMI約160gで洗浄した。得られた反応液中のDFI濃度は15.1%であった(DFI76.3g,収率95.0%/CDC)。反応液から減圧蒸留によりDFI72.5gを得た(純度99%,蒸留収率95%)。
N−ベンジルオキシカルボニル−4−フルオロプロリンメチルエステル(以下、「Z−FPRM」と略記する。)の製造
N−ベンジルオキシカルボニル−4−ヒドロキシプロリンメチルエステル(以下、「Z−HPRM」と略記する。)(0.28g,1.00mmol)、トルエン(2.61g)をPFA製容器に装入し、これにDFI(0.19g,1.40mmol)を25℃で滴下した後、80℃で5時間反応させた。反応後、Z−HPRMの転化率は99.0%であり、Z−FPRMの反応収率は96.0%であった。
N−ベンジルオキシカルボニル−4−ヒドロキシプロリンメチルエステル(以下、「Z−HPRM」と略記する。)(0.28g,1.00mmol)、トルエン(2.61g)をPFA製容器に装入し、これにDFI(0.19g,1.40mmol)を25℃で滴下した後、80℃で5時間反応させた。反応後、Z−HPRMの転化率は99.0%であり、Z−FPRMの反応収率は96.0%であった。
引き続いて、反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(40ml)に加えて、有機層を分液後、水層をジクロロメタンで抽出した(15ml×3)。有機層を水(30ml)および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥したのち濃縮して粗Z−FPRMを得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)により精製を行い、Z−FPRM(0.15g,単離収率53.0%)を得た。Z−FPRMの非旋光度の測定値は、次のとおりであった。
比旋光度〔α〕25 D=−49.7(c=0.4,1,4−ジオキサン)
比旋光度〔α〕25 D=−49.7(c=0.4,1,4−ジオキサン)
[比較例1]
N−ベンジルオキシカルボニル−4−フルオロプロリンメチルエステル(Z−FPRM)の製造
N−ベンジルオキシカルボニル−4−ヒドロキシプロリンメチルエステル(Z−HPRM)(0.28g,1.00mmol)、ジクロロメタン(2.35g)をガラス製フラスコに装入し、これにジエチルアミノサルファートリフルオリド(DAST)(0.24g,1.49mmol)を0℃で滴下した後、25℃で5時間反応させた。反応後、Z−HPRMの転化率は84.5%であり、Z−FPRMの反応収率は82.0%であった。
N−ベンジルオキシカルボニル−4−フルオロプロリンメチルエステル(Z−FPRM)の製造
N−ベンジルオキシカルボニル−4−ヒドロキシプロリンメチルエステル(Z−HPRM)(0.28g,1.00mmol)、ジクロロメタン(2.35g)をガラス製フラスコに装入し、これにジエチルアミノサルファートリフルオリド(DAST)(0.24g,1.49mmol)を0℃で滴下した後、25℃で5時間反応させた。反応後、Z−HPRMの転化率は84.5%であり、Z−FPRMの反応収率は82.0%であった。
引き続いて、反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(40ml)に加えて、有機層を分液後、水層をジクロロメタンで抽出した(15ml×3)。有機層を水(30ml)および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥したのち濃縮して粗Z−FPRMを得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)により精製を行い、Z−FPRM(0.12g,単離収率43.0%)を得た。なお、DASTを用いて得られる、Z−FPRMの文献(J.Med.Chem.,31,875(1988)に記載の比旋光度の測定値は、次のとおりである。
比旋光度〔α〕26 D=−48.3(c=0.4,1,4−ジオキサン)
比旋光度〔α〕26 D=−48.3(c=0.4,1,4−ジオキサン)
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