JP2005212693A - 操船支援装置、操船支援方法、操船支援装置制御プログラム及び航走制御装置 - Google Patents

操船支援装置、操船支援方法、操船支援装置制御プログラム及び航走制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】操船者が船舶の着岸時の操船を簡易に行うのに好適な操船支援装置、操船支援方法、操船支援装置制御プログラム及び航走制御装置を提供する。
【解決手段】航走制御システム1を、左舷船外機2と、右舷船外機3と、推進力制御装置4と、を含んだ構成とし、推進力制御装置4を、電子スロットル弁制御部40と、電子シフト制御部41と、電子ステアリング制御部42と、船体パラメータ学習部43と、操船支援制御部44とを含んだ構成とし、操船支援制御部44を、船体の現在位置を検出するGPS44aと、操船支援に必要な情報を記憶する記憶媒体44bと、所定の入力情報に基づき目標推進力および目標平行移動角度を算出する目標制御値算出モジュール44dと、着岸可否を判断する着岸可否判断部44eと、着岸支援に係る情報を表示する情報表示部44fとを含んだ構成とした。
【選択図】 図2

Description

本発明は、船舶の操船動作時の制御に係り、特に、操船者が船舶の着岸時の操船を簡易に行うのに好適な操船支援装置、操船支援方法、操船支援装置制御プログラム及び航走制御装置に関する。
従来、船舶の操船を容易にするための方法として、船体の瞬間中心と複数の推進機の位置、及び、推進力の合成ベクトルの幾何学的関係を利用して、船首方位、又は、回頭速度を一定に保ったまま任意の方向に移動する方法が提案されている。この方法を用いると、例えば初心者には困難な操船が容易に行えるという効果がある。
提案された方法のほとんどは、船尾部に推進機を少なくとも1機備え、船首部や任意の位置にサイドスラスタと呼ばれる小型の推進機を複数取り付け、これらの幾何学的関係を利用して、推進力を適切に調整することによって、船首方位、又は、回頭速度を一定に保ったまま任意の方向に移動する方法である。
しかし、提案された手法を小型船舶に適用する場合は、サイドスラスタによるコストアップ、取り付け位置確保のための形状変更、航走時の抵抗増大による燃費悪化などのデメリットが大きい。
そこで、船尾部に左右2機の推進機を設け、それらの推進力を適切に調整することによって、船首方位、又は回頭速度を一定に保ったまま任意の方向に移動する方法が提案されている。これは船体の瞬間中心と左右の推進機の位置、および推進力の合成ベクトルの幾何学的関係を利用したものであり、上記したサイドスラスタによる方法のデメリットがなく、同様の効果を得ることが可能となる。
例えば、特許文献1では、左右2機の推進機が発生する推進力の合成ベクトルを適切に操作するための機構についての発明が開示されている。
特許2810087号公報
しかしながら、上記した方法を、例えば小型船舶に応用する場合などに外乱が問題となってくる。つまり、風や波といった動的な外乱により船体が流されるために、操船者は、例えばジョイスティックを用いて真横に移動しようとした場合でも、外乱を考慮に入れながら操船しなければならない。特に、船舶を着岸させる場合などには、動的な外乱を受けている船舶を目的の着岸位置に正確に移動させることは困難である。
そこで、本発明は、このような従来の技術の有する未解決の課題に着目してなされたものであって、操船者が船舶の着岸時の操船を簡易に行うのに好適な操船支援装置、操船支援方法、操船支援装置制御プログラム及び航走制御装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係る請求項1記載の操船支援装置は、船体の平行移動が可能な推進機を備えた船舶の着岸動作を支援する装置であって、
前記船舶の位置を検出する位置検出手段と、
前記船舶の着岸位置の情報を記憶する着岸位置情報記憶手段と、
前記検出された位置情報及び前記着岸情報記憶手段の記憶内容に基づき、前記船舶が、前記位置検出手段によって検出された位置から前記着岸位置に移動するための前記推進機の目標推進力及び前記船体の目標平行移動角度を算出する目標制御値算出手段と、
前記目標制御値算出手段の算出結果に基づき、前記推進機の動作を自動的に制御する推進機自動制御手段と、を備えることを特徴としている。
このような構成であれば、位置検出手段によって船舶の位置を検出することが可能であり、着岸位置記憶手段によって船舶の着岸位置の情報を記憶することが可能であり、目標制御値算出手段によって、前記検出された位置情報及び前記着岸情報記憶手段の記憶内容に基づき、前記船舶が、前記位置検出手段によって検出された位置から前記着岸位置に移動するための前記推進機の目標推進力及び前記船体の目標平行移動角度を算出することが可能であり、推進機自動制御手段によって前記目標制御値算出手段の算出結果に基づき、前記推進機の動作を自動的に制御することが可能である。
従って、例えば、外乱等によって意図しない方向に船体が流されるような状況下であっても、外乱による位置ずれを補正しながら船体が着岸位置に移動するように目標制御値が算出され推進機が自動制御されるので、操船者は着岸時の船舶の操船を簡易に行うことが可能となる。
ここで、着岸位置は、出港時と同じ着岸位置に着岸する場合は出港時にその着岸位置を記憶すれば良い。但し、目標着岸位置がいつも同じ位置の場合には、その位置を一回だけ記憶すれば良い。また、場所の決まっている複数の目標着岸位置のいずれかに着岸するような場合は、これら複数の着岸位置を事前に記憶しておく(この場合も一回だけ記憶すれば良い)。
また、請求項2に係る発明は、請求項1記載の操船支援装置において、前記船舶の着岸姿勢の情報を記憶する着岸姿勢情報記憶手段と、
前記船舶の船首方位を検出する船首方位検出手段と、を備え、
前記目標制御値算出手段は、前記位置情報検出手段によって検出された位置情報と、前記着岸情報記憶手段の記憶内容と、前記着岸姿勢情報記憶手段の記憶内容と、前記船首方位検出手段によって検出された船首方位とに基づき、前記船舶が、前記位置検出手段によって検出される位置から前記着岸位置に前記着岸姿勢の状態で移動するための前記推進機の目標推進力及び前記船体の目標平行移動角度を算出するようになっていることを特徴としている。
このような構成であれば、着岸姿勢情報記憶手段によって、前記船舶の着岸姿勢の情報を記憶することが可能であり、船首方位検出手段によって前記船舶の船首方位を検出することが可能であり、前記目標制御値算出手段は、前記位置検出手段によって検出された位置情報と、前記着岸情報記憶手段の記憶内容と、前記着岸姿勢情報記憶手段の記憶内容と、前記船首方位検出手段によって検出された船首方位とに基づき、前記船舶が、前記位置検出手段によって検出される位置から前記着岸位置に前記着岸姿勢の状態で移動するための前記推進機の目標推進力及び前記船体の目標平行移動角度を算出することが可能である。
従って、例えば、外乱等によって意図しない方向に船体が流されるような状況下であっても、外乱による位置ずれを補正しながら船体が目的の着岸位置に姿勢情報で定められた姿勢で着岸するように目標制御値が算出され推進機が自動制御されるので、操船者は着岸時の船舶の操船を簡易に行うことが可能となる。
ここで、上記目標平行移動角度は、本発明のように着岸姿勢を考慮した操船制御の場合に、船首方位検出手段によって検出される現在の船舶の船首方位と着岸姿勢とに基づき、船舶が着岸時に当該着岸姿勢の船首方位を向くように算出される。つまり、現在の船舶の船首方位が着岸時の船首方位と正反対の向きを向いている場合は、目標平行移動角度は時計回り又は反時計回りに180度となり、船舶は推進機の自動制御により旋回動作を行うことになる。
また、本発明に係る請求項3記載の操船支援装置は、請求項1又は請求項2記載の操船支援装置において、前記位置検出手段によって検出された前記船舶の位置情報と、前記着岸位置情報記憶手段の記憶内容とに基づき前記船舶が前記着岸位置に着岸可能か否かを判断する着岸可否判断手段と、
前記着岸可否判断手段の判断結果に基づく情報を表示する着岸可否情報表示手段と、を備えることを特徴としている。
このような構成であれば、着岸可否判断手段によって前記位置検出手段によって検出された前記船舶の位置情報と、前記着岸位置情報記憶手段の記憶内容とに基づき前記船舶が前記着岸位置に着岸可能か否かを判断することが可能であり、着岸可否情報表示手段によって前記着岸可否判断手段の判断結果に基づく情報を表示することが可能である。
従って、操船者は、表示された情報を見て、着岸が可能であるか否かを判断することができるので、可能であると判断したときに目標制御値算出手段及び推進機自動制御手段に自動制御を実行させることで、操船支援の安全性を高めると共に、より正確な自動操船を行わせることが可能となる。
また、請求項4に係る発明は、請求項3記載の操船支援装置において、前記着岸可否判断手段は、前記位置検出手段によって検出された前記船舶の位置情報と、前記着岸位置情報記憶手段の記憶内容とに基づき、前記船舶の現在位置と前記着岸位置との間の距離を算出し、当該算出した距離に基づき前記船舶が前記着岸位置に着岸可能か否かを判断するようになっていることを特徴としている。
このような構成であれば、前記着岸可否判断手段は、前記位置検出手段によって検出された前記船舶の位置情報と、前記着岸位置情報記憶手段の記憶内容とに基づき、前記船舶の現在位置と前記着岸位置との間の距離を算出し、当該算出した距離に基づき前記船舶が前記着岸位置に着岸可能か否かを判断することが可能である。
従って、操船支援可能な距離を、例えば、着岸位置と現在の船舶の位置との2点間の直線距離から判断することが可能であり、これにより、操船支援を正確に行える距離になってから着岸可能の判断をする等、着岸可否のより正確な判断処理を行うことが可能となる。
また、請求項5に係る発明は、請求項3又は請求項4記載の操船支援装置において、前記着岸位置周辺の地形情報を記憶する地形情報記憶手段を備え、
前記着岸可否判断手段は、前記地形情報記憶手段の記憶内容にも基づき前記船舶が前記着岸位置に着岸可能か否かを判断するようになっていることを特徴としている。
このような構成であれば、地形情報記憶手段によって前記着岸位置周辺の地形情報を記憶することが可能であり、前記着岸可否判断手段は、前記地形情報記憶手段の記憶内容にも基づき前記船舶が前記着岸位置に着岸可能か否かを判断することが可能である。
従って、着岸位置周辺の障害物等の情報に基づき着岸可否の判断が可能となるので、操船支援の安全性をより高め且つより正確な着岸可否の判断処理を行うことが可能となる。
また、請求項6に係る発明は、請求項3乃至請求項5のいずれか1項に記載の操船支援装置において、前記位置検出手段によって検出された前記船舶の位置情報と、前記着岸位置情報記憶手段の記憶内容とに基づき、前記船舶の現在位置と前記着岸位置との関係を示す情報を表示する位置関係情報表示手段を備えることを特徴としている。
このような構成であれば、位置関係情報表示手段によって前記位置検出手段によって検出された前記船舶の位置情報と、前記着岸位置情報記憶手段の記憶内容とに基づき、前記船舶の現在位置と前記着岸位置との関係を示す情報を表示することが可能である。
従って、操船者は、表示された位置関係情報を見て、着岸が可能であるか否かを判断することができるので、可能であると判断したときに目標制御値算出手段及び推進機自動制御手段に自動制御を実行させることで、操船支援の安全性を高めると共に、船舶のより正確な自動操船が可能となる。
また、請求項7に係る発明は、請求項3乃至請求項6のいずれか1項に記載の操船支援装置において、前記船舶の航走状態を検出する航走状態検出手段と、
前記航走状態検出手段の検出結果に基づく情報を表示する航走情報表示手段と、を備えることを特徴としている。
このような構成であれば、航走状態検出手段によって前記船舶の航走状態を検出することが可能であり、航走情報表示手段によって前記航走状態検出手段の検出結果に基づく情報を表示することが可能である。
従って、操船者は、現在の航走速度等の航走状態の検出結果に基づく情報を見て、船舶を操船支援を行うのに適切な状態にしてから目標制御値算出手段及び推進機自動制御手段に自動制御を実行させることで、操船支援の安全性をより高めると共に、船舶のより正確な自動操船が可能となる。
また、請求項8に係る発明は、請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の操船支援装置において、前記推進機自動制御手段は、所定の入力情報に基づき前記制御を停止し、前記推進機の制御を他の制御手段による制御に切り替えるようになっていることを特徴としている。
このような構成であれば、前記推進機自動制御手段は、所定の入力情報に基づき前記制御を停止し、前記推進機の制御を他の制御手段による制御に切り替えることが可能である。
従って、操船支援を行っている最中にその航路上に意図しない船舶や障害物があるなどといった危機的状況に陥ったときなどに、ジョイススティックの操作や専用ボタンの押下等により、前記推進機自動制御手段に所定の情報を入力することによって推進機の自動制御を停止させ、例えば、操船者による手動制御や障害物の自動回避制御等の他の制御手段に切り替えて、上記した危機的状況を回避することが可能となる。
また、請求項9に係る発明は、請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の操船支援装置において、前記船舶は、船体の後部左舷側及び後部右舷側に、それぞれ左右同数の推進機を備えており、
前記目標制御値算出手段は、前記目標推進力として、左右いずれか一方の側の前記推進機に対する第1の目標推進力を算出するようになっており、
前記推進機の操舵角を検出する操舵角検出手段と、
前記船体及び前記推進機の幾何学的情報を取得する幾何学情報取得手段と、
前記第1の目標推進力と、前記目標平行移動角度と、前記操舵角検出手段によって検出された前記操舵角と、前記幾何学情報取得手段によって取得された前記幾何学的情報と、に基づき、前記左右の前記推進機のうち他方の側の推進機に対する第2の目標推進力を算出する目標推進力算出手段と、を備え、
前記推進機制御手段は、前記目標平行移動角度、前記第1の目標推進力及び前記第2の目標推進力に基づき、前記推進機の制御を自動的に行うことを特徴としている。
このような構成であれあば、前記船舶は、船体の後部左舷側及び後部右舷側に、それぞれ左右同数の推進機を備えており、前記目標制御値算出手段は、前記目標推進力として、左右いずれか一方の側の前記推進機に対する第1の目標推進力を算出するようになっており、操舵角検出手段によって、前記推進機の操舵角を検出することが可能であり、幾何学情報取得手段によって、前記船体及び前記推進機の幾何学的情報を取得することが可能であり、目標推進力算出手段によって、前記第1の目標推進力と、前記目標平行移動角度と、前記操舵角検出手段によって検出された前記操舵角と、前記幾何学情報取得手段によって取得された前記幾何学的情報と、に基づき、前記左右の前記推進機のうち他方の側の推進機に対する第2の目標推進力を算出することが可能であり、前記推進機制御手段は、前記目標平行移動角度、前記第1の目標推進力及び前記第2の目標推進力に基づき、前記推進機の制御を行うことが可能である。
従って、船体後部の左右いずれか一方の側の各推進機の第1の目標推進力、目標平行移動角度、操舵角及び幾何学的情報から第2の目標推進力を算出し、前記第1及び第2の目標推進力及び前記目標平行移動角度に基づいて推進機の制御を行うようにしたので、船体後部の複数の推進機に対して適切な推進力制御を行うことが可能となる。
これにより、例えば、操船用のジョイスティックの角度とエンジン回転数とが比例関係となり、使用者は、ジョイスティックの角度を変化させることでエンジン回転数が上昇又は下降するといったフィーリングでジョイスティックの操作を行うことが可能となる。但し、この場合は、船体に働く推進力はジョイスティックの角度には比例しない。
ここで、第1の目標推進力の算出を左右どちらの側の推進力に対してするかは、例えば、船舶の進行方向が右半平面ならば右、左半平面ならば左といったように決定する。
また、請求項10に係る発明は、請求項9記載の操船支援装置において、前記幾何学的情報は、前記船舶後部から当該船舶の瞬間中心までの距離、前記中心線と左舷側及び右舷側にあるそれぞれの前記推進機との距離、及び、これら各距離に関係する数値のうち少なくとも1つを含むことを特徴としている。
つまり、前記船体及び前記推進機の幾何学的情報を考慮して第2の目標推進力を算出するようにしたので、より適切な第2の目標推進力を算出することが可能である。
また、上記目的を達成するために、本発明に係る請求項11記載の操船支援装置制御プログラムは、船体の平行移動が可能な推進機を備えた船舶の着岸動作を支援する操船支援装置を制御するプログラムであって、
前記船舶の位置を検出する位置検出手段、
前記船舶の着岸位置の情報を記憶する着岸位置情報記憶手段、
前記検出された位置情報及び前記着岸情報記憶手段の記憶内容に基づき、前記船舶が、前記位置検出手段によって検出される位置から前記着岸位置に移動するための前記推進機の目標推進力及び前記船体の目標平行移動角度を算出する目標制御値算出手段、
前記目標制御値算出手段の算出結果に基づき、前記推進機の動作を自動的に制御する推進機自動制御手段として実現される処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであることを特徴としている。
ここで、本発明は、請求項1記載の操船支援装置に適用可能なプログラムであり、その効果は重複するので記載を省略する。
また、上記目的を達成するために、本発明に係る請求項12記載の操船支援方法は、船体の平行移動が可能な推進機を備えた船舶の着岸動作を支援する方法であって、
前記船舶の位置を検出するステップと、
前記船舶の着岸位置の情報を記憶するステップと、
前記検出した位置情報及び前記記憶した着岸位置の情報に基づき、前記船舶が、前記検出された位置から前記着岸位置に移動するための前記推進機の目標推進力及び前記船体の目標平行移動角度を算出するステップと、
前記算出結果に基づき、前記推進機の動作を自動的に制御するステップと、を備えることを特徴としている。
ここで、本発明は、請求項1記載の操船支援装置によって実現されるものであり、その効果は重複するので記載を省略する。
また、上記目的を達成するために、本発明に係る請求項13記載の航走制御装置は、船舶の航走を制御する航走制御装置であって、
請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の操船支援装置を備えたことを特徴としている。
このような構成であれば、請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の操船支援装置を備えているので、上記した請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の操船支援装置の作用効果を有する航走制御装置の実現が可能である。
本発明に係る請求項1記載の操船支援装置によれば、例えば、外乱等によって意図しない方向に船体が流されるような状況下であっても、外乱による位置ずれを補正しながら船体が着岸位置に移動するように目標制御値が算出され推進機が自動制御されるので、操船者は着岸時の船舶の操船を簡易に行うことができるという効果が得られる。
また、請求項2記載の操船支援装置によれば、例えば、外乱等によって意図しない方向に船体が流されるような状況下であっても、外乱による位置ずれを補正しながら船体が目的の着岸位置に姿勢情報で定められた姿勢で着岸するように目標制御値が算出され推進機が自動制御されるので、操船者は着岸時の船舶の操船を簡易に行うことができるという効果が得られる。
また、請求項3記載の操船支援装置によれば、請求項1又は請求項2の前記効果に加え、操船者は、表示された情報を見て、着岸が可能であるか否かを判断することができるので、可能であると判断したときに目標制御値算出手段及び推進機自動制御手段に自動制御を実行させることで、操船支援の安全性を高めると共に、より正確な自動操船を行わせることができるという効果が得られる。
また、請求項4記載の操船支援装置によれば、請求項3の前記効果に加え、操船支援可能な距離を、例えば、着岸位置と現在の船舶の位置との2点間の直線距離から判断することが可能であり、これにより、操船支援を正確に行える距離になってから着岸可能の判断をする等、着岸可否のより正確な判断処理を行うができるという効果が得られる。
また、請求項5記載の操船支援装置によれば、請求項3又は請求項4の前記効果に加え、着岸位置周辺の障害物等の情報に基づき着岸可否の判断が可能となるので、操船支援の安全性をより高め且つより正確な着岸可否の判断処理を行うことができるという効果が得られる。
また、請求項6記載の操船支援装置によれば、請求項3乃至請求項5のいずれか1の前記効果に加え、操船者は、表示された位置関係情報を見て、着岸が可能であるか否かを判断することができるので、可能であると判断したときに目標制御値算出手段及び推進機自動制御手段に自動制御を実行させることで、操船支援の安全性を高めると共に、船舶のより正確な自動操船ができるという効果が得られる。
また、請求項7記載の操船支援装置によれば、請求項3乃至請求項6のいずれか1の前記効果に加え、操船者は、現在の航走速度等の航走状態の検出結果に基づく情報を見て、船舶を操船支援を行うのに適切な状態にしてから目標制御値算出手段及び推進機自動制御手段に自動制御を実行させることで、操船支援の安全性をより高めると共に、船舶のより正確な自動操船ができるという効果が得られる。
また、請求項8記載の操船支援装置によれば、請求項1乃至請求項7のいずれか1の前記効果に加え、操船支援を行っている最中にその航路上に意図しない船舶や障害物があるなどといった危機的状況に陥ったときなどに、ジョイススティックの操作や専用ボタンの押下等により、前記推進機自動制御手段に所定の情報を入力することによって推進機の自動制御を停止させ、例えば、操船者による手動制御や障害物の自動回避制御等の他の制御手段に切り替えて、上記した危機的状況を回避することができるという効果が得られる。
また、請求項9記載の操船支援装置によれば、請求項1乃至請求項8のいずれか1の前記効果に加え、船体後部の左右いずれか一方の側の各推進機の第1の目標推進力、目標平行移動角度、操舵角及び幾何学的情報から第2の目標推進力を算出し、前記第1及び第2の目標推進力及び前記目標平行移動角度に基づいて推進機の制御を行うようにしたので、船体後部の複数の推進機に対して適切な推進力制御を行うことができるという効果が得られる。
また、請求項10記載の操船支援装置によれば、請求項9の前記効果に加え、前記船体及び前記推進機の幾何学的情報を考慮して第2の目標推進力を算出するようにしたので、より適切な第2の目標推進力を算出することができるという効果が得られる。
ここで、請求項11記載の操船支援装置制御プログラムは、上記請求項1の操船支援装置を制御するためのプログラムであり、その効果は重複するので記載を省略する。
また、請求項12記載の操船支援方法は、上記請求項1の操船支援装置等により実現されるものであり、その効果は重複するので記載を省略する。
また、請求項13記載の航走制御装置は、上記請求項1乃至請求項10のいずれかの操船支援装置を備えたものであり、その効果は前記請求項1乃至請求項10のいずれかの効果と重複するので記載を省略する。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。図1〜図15は、本発明に係る操船支援装置を操船支援制御部として有した推進力制御装置を備える航走制御システムの実施の形態を示す図である。図1は、本発明に係る航走制御システム1の幾何学的関係を示す図である。まず、本発明に係る航走制御システム1の幾何学的関係を図1に基づき説明する。
図1に示すように、航走制御システム1は、左舷船外機2と、右舷船外機3と、推進力制御装置4と、を含んだ構成となっている。
船首及び船尾を通り且つ船体を縦方向に2分する中心線をx軸、x軸と直交する船体におけるトランサムの延長線をy軸とする。また、船体に設置したGPSの出力する位置を(x,y)とする。
船体の瞬間中心をGとして、y軸からGまでの距離をaとする。x軸から左舷船外機2及び右舷船外機3までのそれぞれの距離の絶対値をbとする。
左舷船外機2の推進力の大きさを表す始点(0,b)のベクトルをTl、右舷船外機3の推進力の大きさを表す始点(0,−b)のベクトルをTrとする。
Tl、Trとx軸のなす角をそれぞれφl、φrとする。このとき、Tl、Trの作用線の交点がGの場合は、φl=−φr=arctan(a/b)である。本実施の形態ではφ=φl=−φrとする。
Tl、Trが平行で無い場合に、それぞれの作用線の交点を作用点とするTl、Trの合成ベクトルをTgとする。
瞬間中心Gの運動方向とx軸のなす角をθ、瞬間中心の回頭速度をωとする。
以下、本システム1を電子スロットル弁装置、電子シフト装置、および電子ステアリング装置を有する船外機を備えた船舶に適用した場合の具体的な構成を図2〜図5に基づき説明する。図2は、本発明に係る航走制御システムの詳細構成を示すブロック図であり、図3は、電子スロットル制御部40及び電子シフト制御部41の詳細な構成を示すブロック図であり、図4は、電子ステアリング制御部42及び船体パラメータ学習部43の詳細な構成を示すブロック図であり、図5は、操船支援制御部44の詳細な構成を示すブロック図である。
図2に示すように、航走制御システム1は、左舷船外機2と、右舷船外機3と、推進力制御装置4と、を含んだ構成となっている。
左舷船外機2は、推進力調整装置として電子スロットル弁装置2aを備え、且つ、操舵角調整装置として電子ステアリング装置2cを備えている。
右舷船外機3は、推進力調整装置として電子スロットル弁装置3aを備え、且つ、操舵角調整装置として電子ステアリング装置3cを備えている。
推進力制御装置4は、電子スロットル弁制御部40と、電子シフト制御部41と、電子ステアリング制御部42と、船体パラメータ学習部43と、操船支援制御部44と、を含んだ構成となっている。
更に、図3に示すように、電子スロットル弁制御部40は、所定の入力情報に基づき目標エンジン回転数を算出する目標エンジン回転数算出モジュール40aと、当該算出された目標エンジン回転数に基づき電子スロットル弁開度を算出する電子スロットル弁開度算出モジュール40bと、を含んだ構成となっている。
目標エンジン回転数算出モジュール40aは、例えば、上記所定の入力情報として、φ、θt、|Tg_t|を入力として左舷船外機2の目標推進力Tl_t、右舷船外機3の目標推進力Tr_tを出力するマップと、当該出力された目標推進力Tl_t及びTr_tを入力として、左舷船外機2の目標エンジン回転数Nl_t及び右舷船外機3の目標エンジン回転数Nr_tを出力するテーブルと、から構成されている。
電子スロットル弁開度算出モジュール40bは、本実施の形態において、PI制御系として構成されており、エンジン回転数偏差(現在の左舷船外機2の、エンジン回転数Nlと目標エンジン回転数Nl_tとの差、及び、現在の右舷船外機3の、エンジン回転数Nrと目標エンジン回転数Nr_tとの差)と、エンジン回転数偏差の積分値と、を入力として電子スロットル弁開度を出力するものである。
電子シフト制御部41は、所定の入力情報に基づき電子シフト位置を算出する電子シフト位置算出モジュール41aを含んだ構成となっている。
電子シフト位置算出モジュール41aは、本実施の形態において、ルールテーブルとして構成されており、目標エンジン回転数Nl_t及びNr_tの符号や入力装置の入力情報などの条件に応じて電子シフト位置(前進、ニュートラル、後進)を出力するものである。
更に、図4に示すように、電子ステアリング制御部42は、所定の入力情報に基づき電子ステアリング角度を算出する電子ステアリング角度算出モジュール42aを含んだ構成となっている。
電子ステアリング角度算出モジュール42aは、本実施の形態において、PI制御系として構成されており、角速度偏差(現在の船体の、角速度ωと目標角速度ωtとの差)と、角速度偏差の積分値と、を入力として電子ステアリング角度偏差Δφを算出し、この算出結果に船体の幾何学的関係を表した数式より算出される電子ステアリング角度φgを加えて目標電子ステアリング角度φtとして出力するものである。
船体パラメータ学習部43は、所定の入力情報に基づき船体パラメータを推定する船体パラメータ推定モジュール43aと、事前に計測された船体パラメータ及び推定された船体パラメータを記憶する記憶媒体43bと、を含んだ構成となっている。
船体パラメータ推定モジュール43aは、本実施の形態において、船体の幾何学的関係を表した数式として構成されており、φを入力としてaを推定するものである。
記憶媒体43bは、事前に計測された上記y軸からGまでの距離aと、上記x軸から左舷船外機2及び右舷船外機3までのそれぞれの距離の絶対値bと、上記推定されたaとを記憶し、必要に応じてこれらを出力するものである。
更に、図5に示すように、操船支援制御部44は、GPS44aと、記憶媒体44bと、着岸検出装置44cと、目標制御値算出モジュール44dと、着岸可否判断部44eと、情報表示部44fと、を含んだ構成となっている。
GPS44aは、公知のGPSと同様にGPS衛星との通信によって船舶の位置情報を取得するものである。
記憶媒体44bは、着岸位置の情報、着岸時の船首方位情報、着岸位置周辺の地形情報、GPS44aによって取得された船舶の位置情報、着岸可否を判断するための距離情報等の着岸時の操船制御に必要な情報を記憶するものである。
着岸検出装置44cは、圧力センサによって船体の側面が岸に接したことを検出するものである。ここで、本実施の形態においては圧力センサを用いているが、光や超音波を利用した距離センサ等の他のセンサを用いても良いし、センサに限らず岸に接したことが解るものならどのような方法を用いても良い。
目標制御値算出モジュール44dは、目標着岸位置の位置情報及び船首方位情報と、現在の船舶の位置情報とに基づき、目標着岸位置に所望の着岸姿勢(所望の船首方位を向いた状態)で着岸できるように、左舷船外機2及び右舷船外機3に対する目標推進力|Tg_t|及び目標平行移動角度θtを算出するものである。
着岸可否判断部44eは、記憶媒体44bから、現在の船舶の位置情報、着岸可否を判断するための距離情報、着岸位置周辺の地形情報を読み出して、これらの情報に基づき船舶が現在着岸可能か否かを判断するものである。
情報表示部44fは、現在の船舶のいる位置と目標着岸位置との位置関係の解る地図情報を表示し、速度センサやヨーレートセンサ等の各種センサからの出力情報に基づき、船舶の航走速度、回頭速度等を表示し、更に、着岸可否判断部44eの判断結果の情報を表示する機能を有したものである。ここで、これらの表示内容は、船舶に予め備え付けの表示部に表示しても良いし、専用の表示部を取り付けてそこに表示しても良い。
次に、図6及び図7に基づき、操船支援制御部44の制御による本システム1の着岸時の具体的な操船支援動作を説明する。図6は、着岸可否の判断時の船舶と目標着岸位置とその周辺の地形との関係を示す図であり、図7(a)は、着岸不可能なときの表示部への情報表示の一例を示す図であり、(b)は、着岸可能なときの表示部への情報表示の一例を示す図である。
まず、使用者はaとbとを事前に計測し、記憶媒体43bに記憶する。これは、船体と上記左舷船外機2及び右舷船外機3のそれぞれの取り付け位置が決まった時点で1度実施すればよい。ここで、本実施の形態において、目標推進力|Tg_t|は、操船支援制御部44にて算出された値を使用するが、使用者が所望の目標推進力を要求する場合は、専用の入力装置、例えばジョイスティックやダイヤルなどを使用しても良いし、キーボードから数値を入力するようにして、その倍率を変更しても良い。また、本実施の形態において、船体が目的の船首方位を向いた後は、目標回頭速度ωtは、ωt=0で常に固定とする。
次に、目標着岸位置を記憶媒体44bに記憶する。ここで、目標着岸位置は、出港時と同じ着岸位置に着岸する場合は出港時にその着岸位置を記憶すれば良い。但し、目標着岸位置がいつも同じ位置の場合には、その位置を一回だけ記憶すれば良い。また、場所の決まっている複数の目標着岸位置のいずれかに着岸するような場合は、これら複数の目標着岸位置を事前に記憶する(この場合も一回だけ記憶すれば良い)。また、本実施の形態においては、上記着岸位置に加え、着岸時の船首方位の情報及び着岸位置周辺の地形情報も記憶する。
そして、船舶が出航し、その後目標着岸位置に向うときは、使用者は目標着岸位置のある岸に向かって通常の操船を行う。本実施の形態においては、船舶が目標着岸位置から距離rを半径とした円によって示される領域に近づくと、船体の現在位置と目標着岸位置との地図情報を表示する。地図情報としては、目標着岸位置とその周辺の地形情報を表示する。更に、この地図情報上には、GPS44aによって取得される現在の船舶の位置情報と、各種センサによって検出される速度情報(v[knot])及び角速度情報(ω[rad/s])と、目標着岸位置に着岸できるか否かを示す情報とが表示される。
つまり、着岸可否判断部44eでは、上記領域に近づいた段階で、GPS44aによって取得される船舶の現在位置と記憶媒体44bに記憶された目標着岸位置及び地形情報とから着岸可否の判断処理が行われる。この判断処理は、まず、現在位置p(x,y)と目標着岸位置p0(x0,y0)との直線距離d(p0,p)を下式(1)に従って算出することから始まる。ここで、p(x,y)、p0(x0,y0)は、GPS44aの座標系に基づくもので、船舶の現在位置及び目標着岸位置の高さを無視した2次元の座標情報である。
d(p0,p)={((x0−x)2+(y0−y)2)}1/2・・・(1)
更に、着岸可否判断部44eでは、上記式(1)により算出された直線距離d(p0,p)と上記rとを比較し、d(p0,p)がrよりも小さいか(d(p0,p)<r)否か(d(p0,p)≦r)を判定する。
つまり、着岸可否判断部44eは、図6に示すように、船舶の現在位置がp(x3,y3)であるときには、d(p0,p)<rとなるので着岸が不可能であると判断する。
一方、d(p0,p)≦rであったときは、更に、地形情報に基づき船舶の現在位置と目標着岸位置との直線上に障害物があるか否かを判定する。例えば、着岸可否判断部44eは、d(p0,p)≦r且つ障害物無しのとき(図6中のp(x1,y1)に着岸可能であると判断し、直線上に障害物があったとき(図6中のp(x2,y2))に着岸不可能と判断する。なお、単純に直線上の障害物の有無だけで着岸可否を判断するのは危険であるので、直線に幅を持たせる等の工夫が必要である。
更に、図7に基づき、情報表示部44fによる情報表示について説明する。
情報表示部44fは、着岸可否判断部44eによって、目標着岸位置への着岸が不可能であると判断された場合に、図7(a)に示すように、目標着岸位置と現在の船舶との位置関係と、目標着岸位置周辺の地形情報とを表示部に表示する。更に、画面内上部には、着岸が不可能であることを示すメッセージを表示し、画面内左上には現在の船舶の速度及び角速度を表示する。
一方、着岸可否判断部44eによって、目標着岸位置への着岸が可能であると判断された場合に、図7(b)に示すように、目標着岸位置と現在の船舶との位置関係と、目標着岸位置周辺の地形情報とを表示部に表示する。更に、画面内上部には、着岸が可能であることを示すメッセージを表示し、画面内左上には現在の船舶の速度及び角速度を表示する。この場合は、着岸が可能であるので、着岸支援を開始するための開始ボタンの押下を促すメッセージも表示する。ここで、開始ボタンとは、このボタンを押すことで操船支援制御部44が着岸支援を開始するものである。
更に、操船支援制御部44による着岸支援制御について説明する。ここで、図8は、船舶がx軸方向へ移動中に外乱が加わり、y軸方向に位置ずれが生じた一例を示す図である。
使用者により開始ボタンが押下され、着岸支援が開始されると、現在の位置情報(x,y)と目標着岸位置とに基づき自動操船制御が行われる。但し、説明の便宜上、自動操船制御により入力される移動方向としては前後および左右方向の4方向に限定する。ここで、船舶の移動状態は以下に示す3つの状態が存在する。
・移動方向の入力がない場合:位置(x、y)が変化しないように制御を行う。
・x軸方向の入力があった場合:位置(x、y)のxのみが変化し、yは変化しないように制御を行う。
・y軸方向の入力があった場合:位置(x、y)のyのみが変化し、xは変化しないように制御を行う。
目標制御値算出モジュール44dにおいては、まず、船舶の船首方位(図2に示すジャイロコンパスにより取得)と記憶媒体44bに記憶された目標着岸位置に対応する着岸時の船首方位の情報とに基づき、船舶の船首を着岸時の船首方位と一致させるための回頭動作を行う。
更に、上記回頭動作の後に目標着岸位置への平行移動を行うことになるが、例えば、図8に示すように、x軸方向へ移動中に外乱が加わり、船舶の位置がy軸方向に変化した場合は、目標制御値算出モジュール44dにおいて、この外乱による位置ずれをキャンセルするために目標推進力|Tg_t|及び目標平行移動角度θtが、以下に示す式(2)〜(5)に従って算出される。
ここで、本来進みたいx軸方向への推進力ベクトルをTg_xとし、y軸方向への推進力ベクトルをTg_yとする。
Tg_xの向きを十字ボタンによる入力の向き、y軸からの偏差をΔyとしてそのときのTg_yの向きをΔyの符号の逆向きとし、更にフィードバックゲインをkyとする。
|Tg_x|=const・・・(2)
|Tg_y|=kp・|Δy|・・・(3)
|Tg_t| =|Tg_x+Tg_y|・・・(4)
θt=arccos(<Tg_x、Tg_y>/(|Tg_x|・|Tg_y| ))・・・(5)
ここで、constは、予め定められた値であり、記号<>は、例えば<a、b>であれば、ベクトルa、bの内積をあらわす。
つまり、上記算出された目標推進力|Tg_t|及び目標平行移動角度θtに従い、電子スロットル制御部40、電子シフト制御部41及び電子ステアリング制御部42を制御することで位置ずれを補正しながら目標着岸位置へと船舶を移動させることが可能である。
更に、図9に基づき、操船支援制御部44の動作処理の流れを説明する。図9は、操船支援制御部44の動作処理を示すフローチャートである。
図9に示すように、まずステップS600に移行し、着信可否判断部44eにおいて、GPS44aからの船舶の現在位置の情報を取得したか否かを判定し、取得したと判定された場合(Yes)はステップS602に移行し、そうでない場合(No)は取得するまで待機する。
ステップS602に移行した場合は、着岸可否判断部44eにおいて、現在の船舶の位置p(x,y)及び記憶媒体44bに記憶された目標着岸位置p0(x0,y0)とから上記式(1)に従い直線距離d(p,p0)を算出してステップS604に移行する。
ステップS604では、着岸可否判断部44eにおいて、上記算出された直線距離d(p,p0)が予め設定されたr以下か否かを判定し、この判定結果と記憶媒体44bに記憶された地形情報とに基づき、目標着岸位置への着岸が可能か否かを判断してステップS606に移行する。
ステップS606では、着岸可否判断部44eにおいて、上記判断結果に基づき、着岸可能か否かを判定し、着岸可能であると判定された場合(Yes)はステップS608に移行し、そうでない場合(No)はステップS626に移行する。
ステップS608に移行した場合は、情報表示部44fにおいて、表示部に着信可能であることを示すメッセージ及び着岸支援の開始ボタンの押下を促すメッセージを表示してステップS610に移行する。
ステップS610では、目標制御値算出モジュール44dにおいて、着岸支援の開始ボタンが押下されたか否かを判定し、押下されたと判定された場合(Yes)はステップS612に移行し、そうでない場合(No)はステップS608に移行する。
ステップS612では、目標制御値算出モジュール44dにおいて、記憶媒体44bから目標着岸位置に対応した着岸時の船首方位情報を読み出し、この船首方位情報とジャイロコンパスによって測定される現在の船舶の船首方位とに基づき、目標角速度ωtを算出してステップS614に移行する。
ステップS614では、電子スロットル制御部40、電子シフト制御部41及び電子ステアリング制御部42において、上記算出された目標角速度に基づき船舶の回頭制御を行いステップS616に移行する。ここで、回頭制御が行われた後の目標角速度は、ωt=0とする。
ステップS616では、目標制御値算出モジュール44dにおいて、目標平行移動角度θtを算出してステップS618に移行する。
ステップS618では、電子スロットル制御部40、電子シフト制御部41及び電子ステアリング制御部42において、上記算出された目標平行移動角度に基づき船舶の平行移動制御を行いステップS620に移行する。
ステップS620では、操船支援制御部44において、使用者の手動操作による入力があるか否かを判定し、入力があると判定された場合(Yes)はステップS622に移行し、そうでない場合(No)はステップS624に移行する。
ステップS622に移行した場合は、操船支援制御部44において、当該操船支援制御部44における着岸支援制御を、使用者の手動操作に対する通常の操船制御に切り替えて処理を終了する。
一方、ステップS624に移行した場合は、操船支援制御部44において、船舶が目標着岸位置に到達したか否かを判定し、到達したと判定された場合(Yes)は処理を終了し、そうでない場合(No)はステップS616に移行する。
また、ステップS626に移行した場合は、情報表示部44fにおいて、表示部に目標着岸位置への着岸が不可能であることを示すメッセージを表示してステップS600に移行する。
更に、図10に基づき、操船支援制御部44による移動制御の具体的な動作処理の流れを説明する。図10は、操船支援制御部44の具体的な動作処理を示すフローチャートである。
図10に示すように、まずステップS100に移行し、使用者が開始ボタンを押したことを知ると、GPS44aの出力する船体の位置(x、y)を記憶装置44bに記憶してステップS102に移行する。
ステップS102では、移動方向状態を判定し、移動方向の入力のない場合(0)はステップS104に移行し、x軸方向の入力がある場合(x)はステップS108に移行し、y軸方向の入力がある場合(y)はステップS112に移行する。
ステップS104では、目標制御値算出モジュール44dにおいて、GPS44aから出力される現在の船体位置(x’、y’)と記憶媒体44bに記憶された(x、y)から位置偏差Δx、Δyを以下に示す式(6)及び(7)に従って算出してステップS106に移行する。
Δx=x’−x・・・(6)
Δy=y’−y・・・(7)
ステップS106では、目標制御値算出モジュール44dにおいて、x軸方向への推進力ベクトルをTg_x、y軸方向への推進力ベクトルをTg_yとして、そのときのベクトルの大きさを、以下に示す式(8)及び(9)に従って算出してステップS116に移行する。
|Tg_x|=kx・|Δx|・・・(8)
|Tg_y|=ky・|Δy|・・・(9)
ステップS108では、目標制御値算出モジュール44dにおいて、GPS44aから出力される船体位置(x’、y’)と記憶媒体44cに記憶された(x、y)から位置偏差Δxを、上記式(6)に従ってステップS110に移行する。
ステップS110では、目標制御値算出モジュール44dにおいて、x軸方向への推進力ベクトルをTg_x、y軸方向への推進力ベクトルをTg_yとして、そのときのベクトルの大きさを、上記式(8)及び以下に示す式(10)に従って算出してステップS116に移行する。
|Tg_y|=const・・・(10)
ステップS112では、目標制御値算出モジュール44dにおいて、GPS44aから出力される船体位置(x’、y’)と記憶媒体44cに記憶された(x、y)から位置偏差Δyを、上記式(7)に従って算出してステップS114に移行する。
ステップS114では、目標制御値算出モジュール44dにおいて、x軸方向への推進力ベクトルをTg_x、y軸方向への推進力ベクトルをTg_yとして、そのときのベクトルの大きさを、上記式(2)及び(3)に従って算出してステップS116に移行する。
ステップS116では、目標制御値算出モジュール44dにおいて、最終的に船体に加える目標推進力ベクトルをTg_tとして、そのときのベクトルの大きさと平行移動する角度を、上記式(4)及び(5)に従って算出してS118に移行する。
ステップS118では、使用者により着岸支援制御の終了を要求されたか否かを判定し、要求されていない場合(No)はステップS102に移行し、終了した場合(Yes)は左舷船外機2及び右舷船外機3を停止して処理を終了する。
上記の手順に従って、|Tg_t| 、θt、ωtが設定されるので、この各目標値に従い目標電子スロットル弁開度、目標電子シフト位置、および目標電子ステアリング角度が算出されることになる。
このようにして、目標電子スロットル弁開度、目標電子シフト位置及び目標電子ステアリング角度が算出されると、電子スロットル弁装置2a及び3aは、算出された目標電子スロットル弁開度に一致するように制御され、目標電子シフト装置2b及び3bは、算出された目標電子シフト位置に一致するように制御され、電子ステアリング装置2c及び3cは、算出された目標電子ステアリング角度に一致するように制御される。
また、本実施の形態において、推進力制御装置4は、船体と左舷船外機2との傾斜角度と船体と右舷船外機3との傾斜角度とを任意の角度に調整する機能を有しており、船舶の推進力制御を行う前に、船体と左舷船外機2との傾斜角度と船体と右舷船外機3との傾斜角度とが、同じ角度となるように調整する。
更に、本システム1における目標エンジン回転数設定の具体的なアルゴリズムについて述べる。
目標推進力|Tg_t|は、最終的に船体に加えたい推進力であり、この大きさは船舶全体の質量、および生じさせたい加速力により決定される。
右舷船外機3の推進力ベクトルTrの大きさが、左舷船外機2の推進力ベクトルの大きさ|Tl|の定数倍、すなわち、下記の式(11)で表せるとする。
|Tr|=k|Tl|・・・・・・(11)
上記式(11)の定数kを下式(12)及び(13)で定める。
k=(tanφ−tanθt)/(tanφ+tanθt)・・・・・・(12)
φ=arctan(b/a)・・・・・・(13)
また、Tl+Trのx方向成分及びy方向成分を、それぞれtx及びtyとおくと、tx及びtyは、下式(14)及び(15)で表せる。
tx=|Tl|cosφ+|Tr|cosφ・・・・・・(14)
ty=|Tl|sinφ−|Tr|sinφ・・・・・・(15)
一方で、tx、tyをTg_t、θtで表すと、下式(16)及び(17)で表せる。
tx=|Tg_t|cosθt・・・・・・(16)
ty=|Tg_t|sinθt・・・・・・(17)
更に、上記式(11)〜(17)より、|Tl|は下式(18)で表すことが出来る。
|Tl|=|Tg_t|(cosθt+sinθt)/{(1+k)cosφ+(1−k)sinφ}・・・・・・(18)
上記式(11)〜(13)及び上記式(18)より、船体パラメータa及びbを持つ船舶において、目標推進力|Tg_t| 、目標並行移動角度θtを実現するための、左舷船外機2及び右舷船外機3の目標推進力|Tl_t|及び|Tr_t|がそれぞれ算出される。
ただし、上記式(17)は、θt=−45°、135°のときに(0/0)となり計算できなくなるので、本実施の形態においては、0°から180°まで、10°刻みに算出したものをマップとして保持し、制御に用いる。
また、船外機の場合、推進力を直接制御することは困難であるので、本実施の形態においては、目標エンジン回転数算出モジュール40aにおいて、目標推進力を目標エンジン回転数に変換する。具体的には、推進力とエンジン回転数のテーブルを備え、目標推進力を入力としてこれに相当するエンジン回転数を目標エンジン回転数として出力する。
更に、図11に基づき、推進力制御装置4の推進力演算処理の流れを説明する。図11は、推進力制御装置4の推進力演算処理を示すフローチャートである。
図11に示すように、まずステップS200に移行し、推進力制御装置4は、目標推進力|Tg_t|及び目標並行移動角度θtを取得するとステップS202に移行する。
ステップS202では、電子スロットル制御部40において、目標エンジン回転数算出モジュール40aの目標制御値算出モジュールに上記|Tg_t|及びθtを入力し、左舷及び右舷船外機2及び3の目標推進力|Tl|及び|Tr|を出力してステップS204に移行する。
ステップS204では、電子スロットル制御部40において、目標エンジン回転数算出モジュール40aの推進力−回転数変換テーブルに上記|Tl|及び|Tr|を入力し、目標エンジン回転数算出モジュール40aにおいて、目標エンジン回転数Nl_t及びNr_tを出力してステップS206に移行する。
ステップS206では、電子スロットル制御部40において、上記Nl_t及びNr_tと現在のエンジン回転数Nl及びNrを、目標電子スロットル弁開度算出モジュール40bに入力し、目標電子スロットル弁開度算出モジュール40bにおいて、目標電子スロットル弁開度を算出してステップS208に移行する。
ステップS208では、電子スロットル弁装置2a及び3aは、上記算出された目標電子スロットル弁開度に一致するように各電子スロットル弁の開閉制御を行いステップS210に移行する。
ステップS210では、推進力制御装置4において、電子スロットル弁装置2a及び3aによる制御が終了したか否かを判定し、終了していないと判定された場合(No)はステップS200に移行し、そうでない場合(Yes)は処理を終了する。
更に、本実施の形態においては、上記アルゴリズムにより算出された目標エンジン回転数が、内燃機関で可能な下限回転数を下回る場合が発生する。すなわち、通常の船外機においては制御不能な回転数が目標エンジン回転数として出力された場合は、通常の電子スロットル弁制御では追従させることが不可能なために、所望の目標推進力Tg_t、目標並行移動角度θtを実現できない領域が存在することとなる。
そのため、本実施の形態における、左舷及び右舷船外機2及び3は、電子シフト装置2b及び3bを備えており、推進力制御装置4は、目標電子シフト位置算出モジュール41aを有する電子シフト制御部41を備えている。そして、所望の推進力を実現するために、これら、電子シフト装置2b、3b及び電子シフト制御部41による推進力の出力/停止の周期的な制御を行う。つまり、電子シフト装置2b、3b及び電子シフト制御部41によって、図示しないトランスミッションの変速シフト位置及びシフト位置の維持時間(後述するシフトイン時間及びニュートラル時間)を制御することで、制御可能なエンジン回転数により所望の推進力を得る。以下、これを実現するアルゴリズムをPWM制御と呼ぶ。
更に、PWM制御の具体的なアルゴリズムを以下に述べる。
まず、目標エンジン回転数算出モジュール40aが予め設定された下限値、例えば、具体的には目標エンジン回転数Nx[rpm]の絶対値|Nx|がアイドリング回転数700rpmを下回る値を出力した場合は、目標エンジン回転数算出モジュール40aは、予め設定された所定の目標エンジン回転数、例えば、具体的には700rpmを出力し、目標電子シフト位置算出モジュールは、PWM周期S、デューティ比(Nx/700)として、下式(18)により表されるシフトイン時間S_in及びニュートラル時間(S−S_in)となるように電子シフト位置を出力する。ここで、シフトイン時間S_inは、シフト・レバーをニュートラルでは無い状態となるシフト位置に切り替えるときにその位置を維持する時間である。また、ニュートラル時間とは、エンジンからトランスミッションへの動力伝達を遮断した状態となるシフト位置の維持時間のことである。
S_in=S*(x/700)・・・・・・(19)
このとき、Nxの符号が正ならばシフトイン位置は前進、負ならば後進である。
つまり、出力されたシフトイン時間だけシフト位置を前進又は後進位置にし、シフトイン時間経過後、ニュートラル時間だけシフト位置をニュートラル位置にする。これを周期的に行うことにより所望の推進力を得る。
更に、図12に基づき、推進力制御装置4のPWM制御処理の流れを説明する。図12は、推進力制御装置4のPWM制御処理を示すフローチャートである。
図12に示すように、まずステップS300に移行し、電子スロットル制御部40の目標エンジン回転数算出モジュール40aにおいて、目標エンジン回転数Nl_t及びNr_tを算出してステップS302に移行する。
ステップS302では、目標エンジン回転数算出モジュール40aにおいて、上記算出されたNl_t及びNr_tが、予め設定された下限回転数Nα未満か否かを判定し、Nl_t及びNr_tがNα以上であると判定されたの場合(No)はステップS310に移行し、Nl_t及びNr_tの少なくとも一方がNα未満であると判定された場合(Yes)はステップS304に移行する。
ステップS304に移行した場合は、目標エンジン回転数算出モジュール40aにおいて、上記判定後のNl_t及びNr_tのうちNα未満のものは、元の目標エンジン回転数の値をNxとして保存し、代わりに目標エンジン回転数Nαを出力してステップS306に移行する。
ステップS306では、目標エンジン回転数算出モジュール40aは、上記保存したNxを電子シフト制御部41に入力し、電子シフト制御部41において、目標エンジン回転数がNα未満であったものに対して、シフトイン時間Sin_i(i=r,l)をPWM周期S、Nx、Nαによって表される下式(20)に従って算出してステップS308に移行する。
Sin_i=S×(Nx/Nα)・・・・・・(20)
ステップS308では、電子シフト装置2b及び3bにおいて、Nxの符号が正なら前進、負なら後進として、PWM周期S、シフトイン時間Sin_i、ニュートラル時間(S−Sin_i)となるようにシフト位置の制御を行いステップS310に移行する。
ここで、図13(a)に示すように、左右の推進機が同時にPWM制御を実施する場合は、図13(b)に示すように、シフトインのタイミングを同期させることで、乗り心地を改善することが出来る。
一方、Ni_tがNα以上でありステップS310に移行した場合は、シフト位置の制御が終了したか否かを判定し、終了していない場合(No)はステップS300に移行し、終了した場合(Yes)は処理を終了する。
更に、本実施の形態においては、PWM制御を行っているときに、推進力制御装置4において、エンジンの停止状態及び運転状態を判定し、左舷船外機2及び右舷船外機3のいずれか一方でもエンジンが停止状態であると判定された場合は、左舷船外機2及び右舷船外機3のトランスミッションのシフト位置をニュートラル状態となる位置に切り替えて、PWM制御を中断する。
そして、停止しているエンジンの始動処理を行い、推進力制御装置4において、エンジンが運転状態となったと判定されたときに、中断されたPWM制御を再開するようになっている。
次に、船体パラメータ学習部43の動作について説明する。
本実施の形態において、電子ステアリング制御部42は、回頭角速度ω=0[rad/s]となるように電子ステアリングを制御するとき、船体の幾何学的関係を用いてaを学習する。つまり、定常状態で回頭角速度ω=0のとき、Tl、Trの作用線の交点は瞬間中心と一致し、φ=constとなると、aは、下式(21)のように表すことができるという基本原理を利用する。
a=b/tanφ・・・・・・(21)
事前に計測したaが外乱によって変化した場合においても、上記基本原理に従えば正確なaを得ることが可能となり、これを制御に用いることにより正確な制御を行うことが可能となる。更に、こうして得られたaが記憶媒体43bに記憶されることで、次回以降の制御を精度良く行うことが出来る。
ここで、aを推定し、制御に用いる場合には幾つかのパターンが考えられるが、ここでは、以下の1〜4に示す4つのパターンについて説明をする。
1.過渡状態時からφを用いてaを推定し、速やかに制御に用いる。
この場合、初期のφは不正確であるので、速やかに制御に用いると正確な出力が得られない恐れがある。例えば、φが過渡状態で振動的に変化した場合は、aも振動的となり、結果として推進力も振動的になって、過渡状態での制御性や乗り心地が悪化する可能性がある。しかし、その一方で、定常状態になると同時に正確なaが得られるので、もっとも速く正確なaを推定できるという利点もある。
2.過渡状態時からφを用いてaを推定し、緩やかに制御に用いる。
つまり、制御に用いるaが、推定されるaに次第に近づいていくようにする。この場合、初期のaは不正確であるが次第に正確なaに近づいていくので、例えばφが過渡状態で振動的に変化した場合でも推進力は振動的にならないので、過渡状態での制御性や乗り心地は悪化しないという利点がある。ただし、制御に用いるaが正確なaと一致するまでには上記1.よりも若干時間がかかる。
実現するための方法としては、フィルタや逐次修正などが挙げられる。
3.定常状態時でのφを用いてaを推定し、速やかに制御に用いる。
つまり、定常状態と判断された後にaを推定する。この場合、初期のaは不正確であるが、定常状態と判断された時点で正確なaが推定できるので、例えば、φが過渡状態で振動的に変化した場合でも推進力は振動的にならないので、過渡状態での制御性や乗り心地は悪化せず、また速く正確なaを推定できるという利点がある。
ただし、制御に用いるaが初期のaから急激に変化するので、この切り替わりの瞬間の制御性や乗り心地が悪化する可能性がある。
実現するための方法としては、例えばφの偏差の絶対値や変化率が閥値以下になったら定常状態と判断することなどが挙げられる。
4.定常状態時でのφを用いてaを推定し、緩やかに制御に用いる。
つまり、定常状態と判断された後にaを推定し、制御に用いるaが、推定されたaに次第に近づいていくようにする。この場合、初期のaは不正確であるが、定常状態と判断された時点で正確なaが推定できるので、例えばφが過渡状態で振動的に変化した場合でも推進力は振動的にならず、また制御に用いるaが初期のaから急激に変化しないので、過渡状態や切り替わりの瞬間での制御性や乗り心地は悪化しないという利点がある。
ただし、制御に用いるaが正確なaと一致するまでには時間がかかる。
実現するための方法としては、上記2.と上記3.とを組み合わせた方法などが挙げられる。
本実施の形態においては、速度と安定性の面から上記2.を用いることとして、その具体的な構成について以下に述べる。ここで、本実施の形態においては、電子ステアリング制御部42において、ヨーレートセンサによって検出される現在の回頭速度ω及び使用者により設定された目標回頭速度ωtから、上記φが定常状態か否かを判定する。
まず、記憶媒体43bには、事前に計測されたa及びbが使用者によって入力され、記憶される。そして、制御の初期状態において、実際に制御に用いるaとして出力される。
ここで、船体パラメータ推定モジュール43aは、実際に制御に用いるaと、下式(22)により推定されるaの差Δaを求める演算器と、その差を積分する積分器と、から構成される。
a’=b/tanφ・・・・・・(22)
更に、船体パラメータ推定モジュール43aにおける積分器の出力asは、記憶媒体43bに記憶されたaに加えられ、新たに、実際に制御に用いるaとして出力される。
最後に、制御がいったん終了すると、積分器は初期化され、記憶媒体43bには、既に記憶されているaに代えて、最終的に実際に制御に用いたaを新たなaとして記憶する。
更に、図14に基づき、船体パラメータ学習部43の動作処理の流れを説明する。図14は、船体パラメータ学習部43の動作処理を示すフローチャートである。
図14に示すように、まずステップS400に移行し、船体パラメータ学習部43において、使用者が事前に計測した船体パラメータa及びbを記憶媒体43bに記憶してステップS402に移行する。
ステップS402では、船体パラメータ学習部43において、船体パラメータ推定モジュール43aの積分器を、初期の積分器出力as=0となるように初期値を0に初期化してステップS404に移行する。
ステップS404では、船体パラメータ学習部43において、記憶媒体43bから出力されるaを船体パラメータ推定モジュール43aに入力し、船体パラメータ推定モジュール43aにおいて積分器の出力asを加えた(a+as)を算出し、電子スロットル制御部40、電子ステアリング制御部42、左舷及び右舷船外機2及び3は、この(a+as)を用いて平行移動制御、および回頭速度制御を実施してステップS406に移行する。
ステップS406では、電子ステアリングパラメータを船体パラメータ推定モジュール43aに入力し、船体パラメータ推定モジュール43aにおいて、上記式(13)に従い実際のaの推定値a’を算出してS408に移行する。
ステップS408では、船体パラメータ推定モジュール43aにおいて、現在制御に使用している(a+as)と推定値a’との差Δaを算出してステップS410に移行する。
ステップS410では、船体パラメータ推定モジュール43aにおいて、得られたΔaを積分器に入力してステップS412に移行する。
ステップS412では、船体パラメータ学習部43において、制御が終了したか否かを判定し、終了していないと判定された場合(No)はステップS404に移行し、終了したと判定された場合(Yes)はステップS414に移行する。
ステップS414では、船体パラメータ学習部43は、制御終了時の(a+as)を新たなaとして記憶媒体43bに記憶して処理を終了する。
以上、航走制御システム1は、推進力制御装置4の船体パラメータ学習部43において、トランサムの延長線であるy軸と瞬間中心Gまでの距離aを、上記基本原理に従って推定することが可能であり、当該推定されたaを用いて、左舷船外機2及び右舷船外機3の推進力制御を行うことが可能である。
また、船体パラメータ学習部43において、過去に推定されたaを用いて現在のaを推定することが可能である。
更に、着岸検出装置44cを用いた係留制御について説明する。
本実施の形態においては、船体の周囲に設置された着岸検出装置44cが着岸したことを検出すると、推進力制御装置4は着岸した方向に微小な推進力を発生し続けるように制御を行う。こうすることで、船体が着岸地点に押し付けられるので、使用者は容易に乗船、下船を行い、また、その間に係留ロープを結んだり解いたりすることが可能となる。
従って、例えば、使用者が一人で乗船している場合、従来では、着岸地点のそばで船を停船させて係留を行おうとするときに、風や波といった外乱のある状況では、ロープを持って下船しようとする間に着岸地点から次第に流されてしまうために、場合によっては長距離をジャンプするなど危険な行動を余儀なくされることがあるが、この機能を利用することにより一人でも係留を容易に行うことができる。
更に、図15に基づき、操船支援制御部44による係留制御の動作処理の流れを説明する。図15は、操船支援制御部44における係留制御の動作処理を示すフローチャートである。
図15に示すように、まずステップS500に移行し、離着岸支援制御中に着岸検出装置44cが着岸を検出すると、その設置位置から船体のどの位置で着岸したかを検出し、ステップS502に移行する。
ステップS502では、推進力制御装置4において、着岸位置の方向に船体を押し付けるに十分な推進力を算出してステップS504に移行する。
ステップS504では、操船支援制御部44において、離着岸支援制御の終了を要求されたか否かを判定し、要求されていない場合(No)はステップS502に移行し、要求された場合(Yes)は左舷船外機2及び右舷船外機3の動作を停止して処理を終了する。
ここで、上記着岸検出装置44cとしては、船体側面に備え付けられたスイッチや、圧力センサなどを用いたり、電波・超音波などによる測距センサを用いたりすることが可能である。
また、本実施の形態では、主に着岸についての説明を行ったが、離岸についても同様の処理によって行うことが可能である。
具体的には、例えば、係留状態で係留制御を実施し、係留ロープをはずしてから十字ボタンの操作によって離岸するなどが可能である。
ここで、図2に示す、操船支援制御部44は、請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の操船支援装置に対応し、操船支援制御部44の算出結果と、電子スロットル制御部40、電子シフト制御部41及び電子ステアリング制御部41とによる推進機の自動制御処理は、請求項1、8、9及び11のいずれか1項に記載の推進機自動制御手段に対応する。
図5に示す、GPS44aは、請求項1、2、3、4、6及び11のいずれか1項に記載の位置検出手段に対応し、記憶媒体44bは、請求項1、3、4、6及び11のいずれか1項に記載の着岸位置情報記憶手段、請求項2記載の着岸姿勢情報記憶手段及び請求項5記載の地形情報記憶手段に対応し、操船支援制御部44の目標制御値算出モジュール44dにおける上記式(2)〜(9)を用いた目標推進力の算出処理及び目標平行移動角度の算出処理は、請求項1、2、9及び11のいずれか1項に記載の目標制御値算出手段に対応し、着岸可否判断部44eは、請求項3〜5のいずれか1項に記載の着岸可否判断手段に対応し、情報表示部44fは、請求項3記載の着岸可否情報表示手段、請求項6記載の位置関係情報表示手段及び請求項7記載の航走情報表示手段に対応する。
なお、上記実施の形態においては、船体パラメータ学習部43において、船体パラメータとして、瞬間中心Gの位置に係る、上記したy軸とGまでの距離aを推定する例を説明したが、これに限らず、推進力制御に係るものであれば別のものを船体パラメータとして推定するようにしても良い。
また、上記実施の形態において、目標着岸位置と現在の船舶の位置との位置関係情報、着岸可否を示す情報及び速度情報等の船舶の航走状態を示す情報をひとつの表示部にまとめて表示する例を説明したが、これに限らず、いずれか1つを別の表示部に表示したり、3つとも別々の表示部に表示したりするなどどのような形態で表示しても良い。
本発明に係る航走制御システムの幾何学的関係を示す図である。 本発明に係る航走制御システムの詳細構成を示すブロック図である。 電子スロットル制御部40及び電子シフト制御部41の詳細な構成を示すブロック図である。 電子ステアリング制御部42及び船体パラメータ学習部43の詳細な構成を示すブロック図である。 操船支援制御部44の詳細な構成を示すブロック図である。 着岸可否の判断時の船舶と目標着岸位置とその周辺の地形との関係を示す図である。 (a)は、着岸不可能なときの表示部への情報表示の一例を示す図であり、(b)は、着岸可能なときの表示部への情報表示の一例を示す図である。 船舶がx軸方向へ移動中に外乱が加わり、y軸方向に位置ずれが生じた一例を示す図である。 操船支援制御部44の動作処理を示すフローチャートである。 操船支援制御部44の移動制御の具体的な動作処理を示すフローチャートである。 推進力制御装置4の推進力演算処理を示すフローチャートである。 推進力制御装置4のPWM制御処理を示すフローチャートである。 PWM制御における、シフトインのタイミングを示す図である。 船体パラメータ学習部43の動作処理を示すフローチャートである。 操船支援制御部44における係留制御の動作処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1 航走制御システム
2 左舷船外機
2a 電子スロットル弁装置
2b 電子シフト装置
2c 電子ステアリング装置
3 右舷船外機
3a 電子スロットル弁装置
3b 電子シフト装置
3c 電子ステアリング装置
4 推進力制御装置
40 電子スロットル制御部
40a 目標エンジン回転数算出モジュール
40b 目標電子スロットル弁開度算出モジュール
41 電子シフト制御部
41a 目標電子シフト位置算出モジュール
42 電子ステアリング制御部
42a 電子ステアリング角度算出モジュール
43 船体パラメータ学習部
43a 船体パラメータ推定モジュール
44 操船支援制御部
44a GPS
44b 記憶媒体
44c 着岸検出装置
44d 目標制御値算出モジュール
44e 着岸可否判断部
44f 情報表示部

Claims (13)

  1. 船体の平行移動が可能な推進機を備えた船舶の着岸動作を支援する装置であって、
    前記船舶の位置を検出する位置検出手段と、
    前記船舶の着岸位置の情報を記憶する着岸位置情報記憶手段と、
    前記検出された位置情報及び前記着岸情報記憶手段の記憶内容に基づき、前記船舶が、前記位置検出手段によって検出された位置から前記着岸位置に移動するための前記推進機の目標推進力及び前記船体の目標平行移動角度を算出する目標制御値算出手段と、
    前記目標制御値算出手段の算出結果に基づき、前記推進機の動作を自動的に制御する推進機自動制御手段と、を備えることを特徴とする操船支援装置。
  2. 前記船舶の着岸姿勢の情報を記憶する着岸姿勢情報記憶手段と、
    前記船舶の船首方位を検出する船首方位検出手段と、を備え、
    前記目標制御値算出手段は、前記位置情報検出手段によって検出された位置情報と、前記着岸情報記憶手段の記憶内容と、前記着岸姿勢情報記憶手段の記憶内容と、前記船首方位検出手段によって検出された船首方位とに基づき、前記船舶が、前記位置検出手段によって検出される位置から前記着岸位置に前記着岸姿勢の状態で移動するための前記推進機の目標推進力及び前記船体の目標平行移動角度を算出するようになっていることを特徴とする請求項1記載の操船支援装置。
  3. 前記位置検出手段によって検出された前記船舶の位置情報と、前記着岸位置情報記憶手段の記憶内容とに基づき前記船舶が前記着岸位置に着岸可能か否かを判断する着岸可否判断手段と、
    前記着岸可否判断手段の判断結果に基づく情報を表示する着岸可否情報表示手段と、を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の操船支援装置。
  4. 前記着岸可否判断手段は、前記位置検出手段によって検出された前記船舶の位置情報と、前記着岸位置情報記憶手段の記憶内容とに基づき、前記船舶の現在位置と前記着岸位置との間の距離を算出し、当該算出した距離に基づき前記船舶が前記着岸位置に着岸可能か否かを判断するようになっていることを特徴とする請求項3記載の操船支援装置。
  5. 前記着岸位置周辺の地形情報を記憶する地形情報記憶手段を備え、
    前記着岸可否判断手段は、前記地形情報記憶手段の記憶内容にも基づき前記船舶が前記着岸位置に着岸可能か否かを判断するようになっていることを特徴とする請求項3又は請求項4記載の操船支援装置。
  6. 前記位置検出手段によって検出された前記船舶の位置情報と、前記着岸位置情報記憶手段の記憶内容とに基づき、前記船舶の現在位置と前記着岸位置との位置関係を示す情報を表示する位置関係情報表示手段を備えることを特徴とする請求項3乃至請求項5のいずれか1項に記載の操船支援装置。
  7. 前記船舶の航走状態を検出する航走状態検出手段と、
    前記航走状態検出手段の検出結果に基づく情報を表示する航走情報表示手段と、を備えることを特徴とする請求項3乃至請求項6のいずれか1項に記載の操船支援装置。
  8. 前記推進機自動制御手段は、所定の入力情報に基づき前記制御を停止し、前記推進機の制御を他の制御手段による制御に切り替えるようになっていることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の操船支援装置。
  9. 前記船舶は、船体の後部左舷側及び後部右舷側に、それぞれ左右同数の推進機を備えており、
    前記目標制御値算出手段は、前記目標推進力として、左右いずれか一方の側の前記推進機に対する第1の目標推進力を算出するようになっており、
    前記推進機の操舵角を検出する操舵角検出手段と、
    前記船体及び前記推進機の幾何学的情報を取得する幾何学情報取得手段と、
    前記第1の目標推進力と、前記目標平行移動角度と、前記操舵角検出手段によって検出された前記操舵角と、前記幾何学情報取得手段によって取得された前記幾何学的情報と、に基づき、前記左右の前記推進機のうち他方の側の推進機に対する第2の目標推進力を算出する目標推進力算出手段と、を備え、
    前記推進機自動制御手段は、前記目標平行移動角度、前記第1の目標推進力及び前記第2の目標推進力に基づき、前記推進機の制御を自動的に行うことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の操船支援装置。
  10. 前記幾何学的情報は、前記船舶後部から当該船舶の瞬間中心までの距離、前記中心線と左舷側及び右舷側にあるそれぞれの前記推進機との距離、及び、これら各距離に関係する数値のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項9記載の操船支援装置。
  11. 船体の平行移動が可能な推進機を備えた船舶の着岸動作を支援する操船支援装置を制御するプログラムであって、
    前記船舶の位置を検出する位置検出手段、
    前記船舶の着岸位置の情報を記憶する着岸位置情報記憶手段、
    前記検出された位置情報及び前記着岸情報記憶手段の記憶内容に基づき、前記船舶が、前記位置検出手段によって検出された位置から前記着岸位置に移動するための前記推進機の目標推進力及び前記船体の目標平行移動角度を算出する目標制御値算出手段、
    前記目標制御値算出手段の算出結果に基づき、前記推進機の動作を自動的に制御する推進機自動制御手段として実現される処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであることを特徴とする操船支援装置制御プログラム。
  12. 船体の平行移動が可能な推進機を備えた船舶の着岸動作を支援する方法であって、
    前記船舶の位置を検出するステップと、
    前記船舶の着岸位置の情報を記憶するステップと、
    前記検出した位置情報及び前記記憶した着岸位置の情報に基づき、前記船舶が、前記検出された位置から前記着岸位置に移動するための前記推進機の目標推進力及び前記船体の目標平行移動角度を算出するステップと、
    前記算出結果に基づき、前記推進機の動作を自動的に制御するステップと、を備えることを特徴とする操船支援方法。
  13. 船舶の航走を制御する航走制御装置であって、
    請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の操船支援装置を備えたことを特徴とする航走制御装置。
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