JP2005212342A - 改質木質ボード及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】薬剤添加により高い難燃性能の付与が可能であり,かつ製造を容易にして生産性の向上を図ることができる改質木質ボード及びその製造方法を提供する。
【解決手段】スギの破砕チップを浸漬漕中で8時間以上浸漬した。浸漬漕には,リン酸化合物及びホウ酸化合物を重量比で20%の濃度に水で調整した難燃剤混合水溶液を満たした。処理チップを脱水後,所定の含水率まで乾燥し,接着剤を使用してボード化した。接着剤には,有機ポリイソシアネート及びワックスエマルジョンからなるものを用いた。
【選択図】なし
【解決手段】スギの破砕チップを浸漬漕中で8時間以上浸漬した。浸漬漕には,リン酸化合物及びホウ酸化合物を重量比で20%の濃度に水で調整した難燃剤混合水溶液を満たした。処理チップを脱水後,所定の含水率まで乾燥し,接着剤を使用してボード化した。接着剤には,有機ポリイソシアネート及びワックスエマルジョンからなるものを用いた。
【選択図】なし
Description
本発明は,改質木質ボード及びその製造方法に関する。
世界的に,良質の森林資源が減少しており,良質の木材が多く存在する森林の伐採は,環境保護の側面からも制限すべきものである。このため,今後の木材利用には,再生産が可能な人工林から供給された木質原料をより効率的に活用する方法が求められる。現在,住宅建築をはじめ様々な用途で使用されている木質材料を再利用するための技術として,木質ボードが注目されている。
しかしながら,主用途である建築物の都市部への集中・高層化が進行している状況のもと,耐火・防火という観点から木質ボードの使用範囲が縮小していることに加え,住宅建築自体が大幅に減少しており,高い難燃性能を効率的に付与する技術が求められている。
従来,木質ボードに対して難燃性能を付与するため,(1)木質繊維に複数の溶剤を順次含浸処理後,脱水処理を施し,ボードを成形するという製造法(例えば,特許文献1参照)や,(2)ボード成形のフォーミング段階で表層部を主体に難燃化する製造方法(例えば,特許文献2参照)が知られている。また,(3)ブローラインにおいて,難燃剤を含んだ接着剤を添加することにより難燃化する製法がある。
しかしながら,(1)特許文献1に示す技術は,薬剤同士の化学反応による難燃化を図るものであり,十分な難燃性能を確保できる製法ではあるが,難燃処理が数回にわたること,脱水処理という余分な工程が追加されること,更に排水の処理が必要になることなど製造方法が煩雑であるという課題があった。
(2)特許文献2に示す技術は,表層部のみの難燃処理のため,特許文献1に示す技術と比較して難燃性能が劣ること,材料表面に亀裂等が生じた場合,材料として十分な難燃性能が期待できないことなど,性能が不十分という課題があった。
(3)ブローラインにおいて難燃剤を含んだ接着剤を添加する従来技術は,ブローラインをファイバーが移動している時に,接着剤に難燃剤を混合した複合液を添加するものであり,簡便に難燃性能を付与できるものとされるが,建築基準法に規定の準不燃材レベルの高い難燃性能を得るために必要な薬剤添加が困難という課題があった。
(2)特許文献2に示す技術は,表層部のみの難燃処理のため,特許文献1に示す技術と比較して難燃性能が劣ること,材料表面に亀裂等が生じた場合,材料として十分な難燃性能が期待できないことなど,性能が不十分という課題があった。
(3)ブローラインにおいて難燃剤を含んだ接着剤を添加する従来技術は,ブローラインをファイバーが移動している時に,接着剤に難燃剤を混合した複合液を添加するものであり,簡便に難燃性能を付与できるものとされるが,建築基準法に規定の準不燃材レベルの高い難燃性能を得るために必要な薬剤添加が困難という課題があった。
本発明は,このような従来の課題に着目してなされたもので,薬剤添加により高い難燃性能の付与が可能であり,かつ製造を容易にして生産性の向上を図ることができる改質木質ボード及びその製造方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため,本発明者らは,各種の検討と実証を重ねた結果,改質木質ボードを製造する木質原料のチップ,ファイバー,ストランド等のエレメント段階で薬剤を添加すること,各ボードの製造ライン上で薬剤添加をすることの大まかに分けて2通りの製造方法を別々に,あるいは組み合わせることにより,高い難燃性能の改質木質ボードを通常の生産ラインとほぼ変わらずに製造できることを見出し,本発明に至った。
加えて,本発明者らは,現実の火災時に人的被害を生じる発煙を最も抑制する作用を持つ「シリカ」を,コロイド状の溶液ではなく,粉体(固体)として,製造ライン上で添加する方法を試みた。
難燃性能の高い部材が施工される公共建築物や高層建築物については,部材としての耐久性が求められる。本発明者らは,シリカと反応性の高い無機系の塗料や撥水剤をボードに塗布してボードの構成要素にシリカを取り込む事により,ボードの耐久性を向上できることも見出した。
難燃性能の高い部材が施工される公共建築物や高層建築物については,部材としての耐久性が求められる。本発明者らは,シリカと反応性の高い無機系の塗料や撥水剤をボードに塗布してボードの構成要素にシリカを取り込む事により,ボードの耐久性を向上できることも見出した。
第1の本発明に係る改質木質ボードの製造方法は,木質原料をリン酸化合物及びホウ酸化合物の混合水溶液に浸漬処理後,木質繊維板の乾式製造方法又は木質繊維板若しくはパーティクルボードの湿式製造方法によりボード化することを特徴とする。
第1の本発明に係る改質木質ボードの製造方法には,木質繊維板の乾式製造方法及びパーティクルボードの湿式製造方法のいずれが用いられてもよく,それらの方法によりボード化することができる。リン酸化合物及びホウ酸化合物の混合水溶液の濃度は,20重量%前後が好ましい。リン酸化合物及びホウ酸化合物の混合水溶液は,難燃性を付与するため,木質原料の全乾重量に対し,重量比で20%以上添加することが好ましいが,後述の実施例で表3に示すように,12.8%でも着火時間を延ばすことができ,22.8%以上では未着火であることから,12.8%以上であってもよく,より好ましくは22.8%以上である。リン酸化合物及びホウ酸化合物の配合割合は,適宜,設定可能であり,例えば,重量比で等量である。混合水溶液への浸漬時間は,リン酸化合物及びホウ酸化合物の混合水溶液を木質原料の全乾重量に対し,重量比20%以上添加するために必要な時間であることが好ましく,混合水溶液の濃度が20重量%の場合,8時間以上が好ましい。混合水溶液には,着色剤,防腐剤その他の添加剤を含んでいてもよい。
木質原料は,チップ,ファイバー,ストランド,ウエハーのいずれであってもよい。チップは,木質チップその他のリグノセルロース系チップから成る。木質原料となる草木の種類,単独種類,複数種類を問わないが,スギなどの間伐材を利用することが経済性及び環境保護の側面から好ましい。
リン酸化合物としては,例えば,トリフェニルホスフェート,トリクレジルホスフェート,クレジルフェニルホスフェート,トリス(ハロプロピル)ホスフェート,トリス(ハロエチル)ホスフェート,リン酸カルバメートなどのリン酸エステル系化合物や,リン酸二アンモニウム,リン酸一アンモニウム,リン酸三アンモニウムなどが挙げられるが,他のリン酸化合物であってもよい。ホウ酸化合物としては,例えば,メタホウ酸バリウム,ホウ酸亜鉛,四ホウ酸ナトリウム十水和物などが挙げられるが,他のホウ酸化合物であってもよい。
リン酸化合物及びホウ酸化合物は,木質原料に難燃性を付与する難燃剤として機能する。
リン酸化合物としては,例えば,トリフェニルホスフェート,トリクレジルホスフェート,クレジルフェニルホスフェート,トリス(ハロプロピル)ホスフェート,トリス(ハロエチル)ホスフェート,リン酸カルバメートなどのリン酸エステル系化合物や,リン酸二アンモニウム,リン酸一アンモニウム,リン酸三アンモニウムなどが挙げられるが,他のリン酸化合物であってもよい。ホウ酸化合物としては,例えば,メタホウ酸バリウム,ホウ酸亜鉛,四ホウ酸ナトリウム十水和物などが挙げられるが,他のホウ酸化合物であってもよい。
リン酸化合物及びホウ酸化合物は,木質原料に難燃性を付与する難燃剤として機能する。
第1の本発明に係る改質木質ボードの製造方法により,改質木質ボードに高い難燃性能の付与が可能であり,かつ製造を容易にして生産性の向上を図ることができる。
第2の本発明に係る改質木質ボードの製造方法は,木質原料をリン酸化合物及びホウ酸化合物の混合水溶液に浸漬してその含水率を調整し,解繊した後,木質繊維板の乾式製造方法によりボード化することを特徴とする。
第2の本発明に係る改質木質ボードの製造方法により,改質木質ボードに高い難燃性能の付与が可能であり,かつ製造を容易にして生産性の向上を図ることができる。
第2の本発明に係る改質木質ボードの製造方法により,改質木質ボードに高い難燃性能の付与が可能であり,かつ製造を容易にして生産性の向上を図ることができる。
第3の本発明に係る改質木質ボードの製造方法は,木質原料に対し解繊工程,ブローライン工程,ブレンダー工程及び熱圧工程を順に行う改質木質ボードの製造方法であって,木質原料に対しブローライン工程において接着剤ならびにリン酸化合物及びホウ酸化合物を添加することを特徴とする。
第3の本発明に係る改質木質ボードの製造方法では,接着剤とリン酸化合物及びホウ酸化合物とを同時に添加しても別々に添加してもよい。
第3の本発明に係る改質木質ボードの製造方法により,改質木質ボードに高い難燃性能の付与が可能であり,かつ製造を容易にして生産性の向上を図ることができる。
第3の本発明に係る改質木質ボードの製造方法では,接着剤とリン酸化合物及びホウ酸化合物とを同時に添加しても別々に添加してもよい。
第3の本発明に係る改質木質ボードの製造方法により,改質木質ボードに高い難燃性能の付与が可能であり,かつ製造を容易にして生産性の向上を図ることができる。
第4の本発明に係る改質木質ボードの製造方法は,第3の本発明に係る改質木質ボードの製造方法において,前記木質原料を解繊工程の前にリン酸化合物及びホウ酸化合物の混合水溶液に浸漬処理することを特徴とする。
第3又は4の本発明に係る改質木質ボードの製造方法では,前記木質原料を解繊工程の前にリン酸化合物及びホウ酸化合物の混合水溶液に浸漬してその含水率を調整することが好ましい。この場合,さらに難燃効果を高めることができる。
第5の本発明に係る改質木質ボードの製造方法は,木質原料に対しブローライン工程,ブレンダー工程及び熱圧工程を順に行う改質木質ボードの製造方法であって,木質原料に対しブレンダー工程において接着剤とリン酸化合物及びホウ酸化合物とを別々又は同時に添加することを特徴とする。
第5の本発明に係る改質木質ボードの製造方法は,木質繊維板又はパ−ティクルボードの湿式製造方法に適している。
第5の本発明に係る改質木質ボードの製造方法により,改質木質ボードに高い難燃性能の付与が可能であり,かつ製造を容易にして生産性の向上を図ることができる。
第5の本発明に係る改質木質ボードの製造方法は,木質繊維板又はパ−ティクルボードの湿式製造方法に適している。
第5の本発明に係る改質木質ボードの製造方法により,改質木質ボードに高い難燃性能の付与が可能であり,かつ製造を容易にして生産性の向上を図ることができる。
第6の本発明に係る改質木質ボードの製造方法は,第5の本発明に係る改質木質ボードの製造方法において,前記木質原料をブローライン工程の前にリン酸化合物及びホウ酸化合物の混合水溶液に浸漬処理することを特徴とする。
第3乃至6の本発明に係る改質木質ボードの製造方法は,前記ブレンダー工程において木質原料に対しシリカの粉体を添加することが好ましい。この場合,シリカは,リン酸化合物や木質繊維と親和性があることから,燃焼時の発煙抑制,寸法安定性向上を図ることができる。シリカの粉体は,10メッシュ以下であることが好ましい。シリカは,木質原料に対し重量比3〜5%程度となるように添加することが好ましい。
リン酸化合物及びホウ酸化合物とシリカの粉体とを合わせて添加することにより,発煙抑制及び寸法安定性等の向上を図ることができる。
リン酸化合物及びホウ酸化合物とシリカの粉体とを合わせて添加することにより,発煙抑制及び寸法安定性等の向上を図ることができる。
さらに,第3乃至6の本発明に係る改質木質ボードの製造方法は,前記ブレンダー工程の後の被処理物にシリカの粉体を添加してフォーミングし,前記熱圧工程を行なうことが好ましい。
被処理物にシリカの粉体を添加する際には,アルミナを添加することが好ましい。シリカ及びアルミナの添加により,火災時などで熱の供給が大きくなればなるほど,シリカとアルミナの反応が促進され,ムライトと呼ばれる耐火性能に優れたセラミックスを木材中に生成し,発煙の抑制と耐火性能がより高くなる。このように,「インテリジェンスな難燃性能」を付与し,耐火性を高めることができる。
シリカ及びアルミナは,木質原料に対し重量比で,シリカは3〜5%,アルミナは2〜5%添加することが好ましい。
シリカ及びアルミナは,木質原料に対し重量比で,シリカは3〜5%,アルミナは2〜5%添加することが好ましい。
前記熱圧工程後の被処理物には,シリカとの反応性の高い無機系塗料を塗布することが好ましい。ボードにそのような無機系塗料を塗布する場合,現場施工も可能であるが,塗装ラインにより自動塗布することが好ましく,さらに,自動塗布後,塗布量を検定した後に出荷する品質管理を行うシステムで改質木質ボードを製造することが望ましい。
第7の本発明に係る改質木質ボードの製造方法は,第5又は6の本発明に係る改質木質ボードの製造方法において,前記木質原料が解繊されていないリグノセルロース系チップから成ることを特徴とする。第7の本発明に係る改質木質ボードの製造方法は,難燃パーティクルボードの製造に適している。
第8の本発明に係る改質木質ボードの製造方法は,第3乃至6のいずれかの本発明に係る改質木質ボードの製造方法において,前記接着剤が,有機ポリイソシアネート(A)及びワックスエマルジョン(B)からなり,前記有機ポリイソシアネート(A)は,1分子中にベンゼン環を2個有するジフェニルメタンジイソシアネートが20〜70質量%,1分子中にベンゼン環3個以上有するジフェニルメタンジイソシアネート系多核縮合体が80〜30質量%からなる有機ポリイソシアネートであり,且つ,前記有機ポリイソシアネート(A)の25℃における粘度が500mPa・s以下であることを特徴とする。
第9の本発明に係る改質木質ボードの製造方法は,第3乃至6のいずれかの本発明に係る改質木質ボードの製造方法において,前記接着剤が,有機ポリイソシアネート(A)及びワックスエマルジョン(B)からなり,前記有機ポリイソシアネート(A)は,1分子中にベンゼン環を2個有するジフェニルメタンジイソシアネートが20〜70質量%,1分子中にベンゼン環3個以上有するジフェニルメタンジイソシアネート系多核縮合体が80〜30質量%からなる有機ポリイソシアネートと活性水素基含有化合物からなるイソシアネート基末端プレポリマーであり,且つ,前記プレポリマーの25℃における粘度が500mPa・s以下であることを特徴とする。
第8及び9の本発明に係る改質木質ボードの製造方法において,前記接着剤は,解繊されていないリグノセルロース系チップに対してブレンダーにおいて塗布される難燃パーティクルボード用接着剤として好適に用いられるものである。
第10の本発明に係る改質木質ボードの製造方法は,第8又は9の本発明に係る改質木質ボードの製造方法において,前記接着剤がさらにホルマリン縮合系樹脂(C)を含有することを特徴とする。
第11の本発明に係る改質木質ボードは,第1乃至10のいずれかの本発明に係る改質木質ボードの製造方法により製造されることを特徴とする。
本発明において,添加は,塗布,吹付け,混合,浸漬その他いかなる方法で行なってもよい。
本発明において,添加は,塗布,吹付け,混合,浸漬その他いかなる方法で行なってもよい。
本発明によれば,薬剤添加により高い難燃性能の付与が可能であり,かつ製造を容易にして生産性の向上を図ることができる改質木質ボード及びその製造方法を提供することができる。
以下,本発明の実施の形態について詳細に説明する。
改質木質ボードは,木質原料に対しブローライン工程,ブレンダー工程及び熱圧工程を順に行うことにより製造される。改質木質ボードは,中質繊維板(MDF)であっても,パーティクルボードであってもよい。中質繊維板(MDF)の場合,ブローライン工程の前に解繊工程を行う。
改質木質ボードは,木質原料に対しブローライン工程,ブレンダー工程及び熱圧工程を順に行うことにより製造される。改質木質ボードは,中質繊維板(MDF)であっても,パーティクルボードであってもよい。中質繊維板(MDF)の場合,ブローライン工程の前に解繊工程を行う。
木質ボードの木質原料となるチップ,ファイバー,ストランド,ウエハー等のエレメントは,無垢材,集成材,合板などの木質原料と比較して,微細であることに着目し,木材と親和性の高いリン酸化合物とホウ酸化合物からなる難燃剤(水溶液)を調整し,チップ等を一定時間浸漬させる。浸漬に要する時間は8時間程度が好ましいが,適宜,調整可能である。
この際,ほとんどのボード生産工場にあるストックヤードに浸漬するための槽と乾燥するスペースを整備するだけで,浸漬作業が可能となる。
この際,ほとんどのボード生産工場にあるストックヤードに浸漬するための槽と乾燥するスペースを整備するだけで,浸漬作業が可能となる。
浸漬後の木質原料(エレメント)は,脱液後,自然乾燥又は強制乾燥した後,それぞれのボードの製造ラインへ導入し,通常の製造工程によりボードを製造することにより難燃性の高いボードの製造が可能となる。(以下(1)「前処理法」という)
次に,製造ライン中の難燃化については,木質原料の形状や製造するボードの種類によりライン上での難燃処理方法が異なる。ボードの製造方法は,大別するとチップを木質原料とする代表的な木質ボードの中質繊維板(MDF)における「乾式製造ライン」とパーティクルボード(PB)における「湿式製造ライン」に大別される。
まず,「乾式製造ライン」における難燃処理方法は,前述した(1)「前処理法」のほか,チップを蒸煮解繊する前段階において,浸水処理という工程を「ウエッテイングスクリュウ」という装置を使用して実施する。浸水処理時間は,例えば5分程度である。この工程において難燃処理剤を含む水溶液を使用することで,容易にチップに難燃剤を添加することが可能となる。(以下(2)「ウエッティング処理法」という)
次いで,解繊後のファイバーにブローライン工程上で接着剤を添加する工程において,接着剤と別に難燃剤を添加する。この方法の場合,バイパスラインを介して難燃剤を添加すると効果的に難燃化処理が可能となる。(以下(3)ブローライン処理法という)
以上まで,(1),(2),(3)の各処理方法単独で難燃化処理する単独処理を明示してきた。本発明者らは更に検討を加えた結果,上記の(1)と(2),(1)と(3),(2)と(3),(1)〜(3)を組み合わせて難燃化処理する複合処理によって,より少ない薬剤で効果的に難燃化処理が可能となるという結果を得た。
一方,「湿式製造ライン」における難燃化処理は,(1)「前処理法」のほか,チップ等と接着剤を混合するブレンダー工程において,接着剤と同時に難燃剤を混合することで難燃化を図ることが可能となる。(以下(4)「ブレンダー添加法I」という。)
また,本発明者らは,ブレンダー工程を2回に分け,チップ等と接着剤と難燃剤を別々に混合することにより,エレメント(木質原料)に対して効果的に難燃剤を添加し,難燃化を図る処理法を見いだした。(以下(5)「ブレンダー添加法II」という。)
更に,「湿式製造ライン」においても「乾式製造ライン」と同様,(1)「前処理法」と(4)「ブレンダー添加法I」又は(5)「ブレンダー添加法II」との複合処理がより効果的であることを見いだした。
以上は,「乾式製造方法」・「湿式製造方法」それぞれにおける製造ライン上での新しい難燃化処理方法についての説明である。以下,実用製品として求められる諸性能の改善のための処理方法について説明する。処理後の「寸法安定性の向上」や「発煙の抑制」及び「耐火性能の向上」や「硬さの向上」などの諸性能は,難燃化処理における大きな問題点であり,難燃化処理法同様,製造ライン上で処理することにより付与可能となる。
シリカを木材に含浸後,十分に乾燥することにより「寸法安定化」や「発煙抑制」そして「材の硬化」を図る手法がある。しかしながら,シリカをゾル状態で含浸するため,高圧容器が必要なこと,乾燥に多大な時間を要するためラインによる連続生産が困難なことなどから必然的に高価な製品となり,一部の公共スペースに使用されるものの,一般には普及しているとは必ずしも言えない製品であった。
本発明者らは,鋭意検討した結果,製造ラインにおいて,通常とほぼ同じ時間で,シリカによる処理効果を得ることが可能な処理方法を見いだした。
本発明者らは,鋭意検討した結果,製造ラインにおいて,通常とほぼ同じ時間で,シリカによる処理効果を得ることが可能な処理方法を見いだした。
「湿式製造方法」における難燃剤と木質原料(エレメント)を混合する段階において,シリカの微粉末を同時に混合する方法(以下「シリカブレンダ添加法」という。)を見いだした。また,「湿式製造方法」・「乾式製造方法」両方法に共通するボードを製造する最終段階で,プレス工程に入る直前のチップやファイバー等をフォーミングする工程において,シリカ粉末を同時にフォーミングする方法(以下「シリカフォーミング添加法」という。)により容易にシリカを添加し,その効果を得る処理方法を見いだした。
ここでシリカの添加時に併せてアルミナを添加することで,現実の火災時での高熱により,難燃剤の未着火炭化層が形成されるほか,シリカとアルミナの熱反応生成物として,耐火性のセラミックである「ムライト」が形成され,難燃性能のほか,耐火性能の向上が可能となる。このように,極めてインテリジェンスな傾斜機能性を有するボードの製造が可能となる。用途に応じ,シリカやアルミナの添加率を変えることにより,防火ドア,防火サッシの枠,OAフロアなど多様な用途が可能で,更にシリカと反応する無機系塗料の塗布により耐水性能も向上可能である。
本発明によるボード製造ライン上での難燃化処理にともない,使用する「接着剤」には通常のボード製造時よりも厳しい接着条件での接着性能が要求される。更に,接着剤からの遊離ホルムアルデヒドによる室内環境の汚染を防ぐための措置が必須条件となっている。このような課題を解決するため,「接着剤」について,成分組成や混合条件等を検討し,難燃化処理ボードの製造に適正な接着剤を新たに開発した。具体的な内容を以下に示す。
接着剤は,有機ポリイソシアネート(A)及びワックスエマルジョン(B),更に必要に応じてホルマリン縮合系樹脂(C)等から成る接着剤組成物である。
接着剤は,有機ポリイソシアネート(A)及びワックスエマルジョン(B),更に必要に応じてホルマリン縮合系樹脂(C)等から成る接着剤組成物である。
これまで,例えばパーティクルボードを難燃化する手法として,あらかじめ難燃剤を混入させた木質チップを原料として用い,これに接着剤を加えて熱加圧するうえで,該難燃剤が表層部に偏在するように調整することにより,構造的な面から難燃効果を発揮する難燃性木質繊維板の製造方法が提示されている(例えば,前述の特許文献2の第2〜3頁参照)。しかし,この技術では,あらかじめ木質チップに難燃剤を混入する前処理工程が必要であるという煩雑さが伴うという問題があった。また,この先行技術によれば,製品厚みが増すに従い表面層における難燃剤含有率が自ずから低くなることから,所望される難燃性を有する製品厚みに限界がある。即ち,特許文献2に記載の技術は,いわゆる厚物の成形には適していなかった。
本実施の形態における接着剤は,例えば前記のような不具合点,即ち,前処理工程の煩雑さの解消,所望される難燃性を具備した厚物のパーティクルボードの成形に好適に用いることができる。
本実施の形態における接着剤について詳細に説明する。
本実施の形態の接着剤に用いられる有機ポリイソシアネート(A)としては,1分子中にベンゼン環を2個有するジフェニルメタンジイソシアネート(以下”MDI”と略記)が20〜70質量%,1分子中にベンゼン環3個以上有するジフェニルメタンジイソシアネート系多核縮合体(以下”p−MDI”と略記)が80〜30質量%からなる有機ポリイソシアネートが用いられる。MDIが20質量%未満(p−MDIが80質量%超)の場合には,有機ポリイソシアネートの粘度が上昇するため,後述するパーティクルボードの製造において,接着剤の塗布が不均一になりやすい。また,MDIが80質量%超(p−MDIが20質量%未満)の場合には,MDIの結晶が析出し易い状態になり,本実施の形態の接着剤が意図する用途に合わない液性になる。なお,該有機ポリイソシアネート(A)としては,MDIが20〜70質量%,p−MDIが80〜30質量%からなる有機ポリイソシアネートであることが好ましく,中でもMDIが30〜60質量%,p−MDIが70〜40質量%からなる有機ポリイソシアネートであることがさらに好ましい。
本実施の形態の接着剤に用いられる有機ポリイソシアネート(A)としては,1分子中にベンゼン環を2個有するジフェニルメタンジイソシアネート(以下”MDI”と略記)が20〜70質量%,1分子中にベンゼン環3個以上有するジフェニルメタンジイソシアネート系多核縮合体(以下”p−MDI”と略記)が80〜30質量%からなる有機ポリイソシアネートが用いられる。MDIが20質量%未満(p−MDIが80質量%超)の場合には,有機ポリイソシアネートの粘度が上昇するため,後述するパーティクルボードの製造において,接着剤の塗布が不均一になりやすい。また,MDIが80質量%超(p−MDIが20質量%未満)の場合には,MDIの結晶が析出し易い状態になり,本実施の形態の接着剤が意図する用途に合わない液性になる。なお,該有機ポリイソシアネート(A)としては,MDIが20〜70質量%,p−MDIが80〜30質量%からなる有機ポリイソシアネートであることが好ましく,中でもMDIが30〜60質量%,p−MDIが70〜40質量%からなる有機ポリイソシアネートであることがさらに好ましい。
有機ポリイソシアネート(A)は,接着剤を構成する他の成分との混合性や,木質原料への塗布という作業性等を考慮した場合,25℃における粘度が500mPa・s以下のものが好ましく,中でも10〜400mPa・sのものが特に好ましい。25℃における粘度が500mPa・sを越えると,これら混合性や塗布という作業性等に不具合が生じ,好ましくない。
有機ポリイソシアネート(A)はまた,イソシアネート基含有量が20〜35質量%であることが好ましく,中でも28〜32質量%であることが特に好ましい。イソシアネート基含有量が20質量%未満の場合,該有機ポリイソシアネート(A)の粘度が上昇し,混合性や塗布という作業性等に不具合が生じ,好ましくない。
有機ポリイソシアネート(A)におけるMDI及びp−MDIについては,所望される液性や接着剤を構成する他の成分との混合性を向上させる等の観点から,各々必要に応じて,イソシアネート基の一部をビウレット,アロファネート,カルボジイミド,ウレトンイミン,オキサゾリドン,アミド,イミド,イソシアヌレート,ウレトジオン等に変性してもよい。この場合,変性MDIをMDIの代わりとして単独で使用してもよく,また,MDIと混合して使用してもよい。p−MDIも同じように,変性p−MDIを単独で使用してもよく,また,p−MDIと混合して使用してもよい。なお,MDI及びp−MDIの変性の形態は各々1種類に限る必要はなく,2種類以上の変性の形態を有していてもよい。
また,有機ポリイソシアネート(A)には,所望される液性や接着剤を構成する他の成分との混合性を向上させる等の観点から,必要に応じて,MDI及びp−MDI以外のイソシアネート基を有する化合物,例えば,トリレンジイソシアネート,キシリレンジイソシアネート,テトラメチルキシリレンジイソシアネート,イソホロンジイソシアネート,ヘキサメチレンジイソシアネート,ナフタレンジイソシアネート,水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート,水素添加キシリレンジイソシアネート等,これらのMDI及びp−MDI以外のイソシアネート基を有する化合物のイソシアネート基の一部をビウレット,アロファネート,カルボジイミド,ウレトンイミン,オキサゾリドン,アミド,イミド,イソシアヌレート,ウレトジオン等に変性したものを1種以上併用することも可能である。
本実施の形態の接着剤においては,有機ポリイソシアネート(A)として,有機ポリイソシアネートと活性水素基含有化合物とを反応させて得られるイソシアネート基末端プレポリマーも,好適に使用することができる。イソシアネート基末端プレポリマーとすることにより,水との分散性において良好な性能を得ることが可能となる。また,イソシアネート基末端プレポリマーとすることにより,本実施の形態の接着剤において所望される性能を後退させることなく,後述するワックスエマルジョン(B)の使用量を減らすことができる。
前記活性水素基含有化合物の数平均分子量は32〜10,000が好ましく,中でも100〜5,000がさらに好ましい。数平均分子量が10,000を越えると,得られるイソシアネート基末端プレポリマーの粘度が上昇し,取り扱い上,好ましくない。
また,前記活性水素基含有化合物の平均官能基数は1以上が好ましく,特に1〜4が好ましい。平均官能基数が4を越える活性水素基含有化合物を用いた場合,得られるイソシアネート基末端プレポリマーの粘度が過大になるため,好ましくない。
前記活性水素基含有化合物としては,分子量500未満の低分子モノオール,低分子ポリオール,低分子モノアミン,低分子ポリアミン,低分子アミノアルコール,数平均分子量500以上の高分子モノオール,高分子ポリオール等が挙げられる。これらは,単独又は二種以上の混合物を使用することができる。
低分子モノオールとしては,例えば,メタノール,エタノール,プロパノール,ブタノール,オクタノール,ラウリルアルコール,エチレングリコールモノブチルエーテル,ジエチレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。
低分子ポリオールとしては,例えば,エチレングリコール,ジエチレングリコール,トリエチレングリコール,1,2−プロパンジオール,1,3−プロパンジオール,ジプロピレングリコール,1,2−ブタンジオール,1,3−ブタンジオール,1,4−ブタンジオール,1,6−ヘキサンジオール,シクロヘキサン−1,4−ジオール,シクロヘキサン−1,4−ジメタノール,水素添加ビスフェノールA,グリセリン,トリメチロールプロパン,ペンタエリスリトール,ソルビトール,蔗糖,ジグリセリン等が挙げられる。
低分子モノアミンとしては,例えば,エチルアミン,プロピルアミン,ブチルアミン,ジエチルアミン,ジブチルアミン,アニリン,N−メチルアニリン等が挙げられる。
低分子ポリアミンとしては,例えば,テトラメチレンジアミン,ヘキサメチレンジアミン,トリレンジアミン,4,4′−ジアミノジフェニルメタン,3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミノジシクロヘキシルメタン,ジエチルトリアミン,ジブチルトリアミン,ジプロピレントリアミン等が挙げられる。
低分子アミノアルコールとしては,例えば,モノエタノールアミン,ジエタノールアミン,トリエタノールアミン,N−メチルエタノールアミン,N−メチルジエタノールアミン,N−エチルエタノールアミン,N−n−ブチルエタノールアミン,N−n−ブチルジエタノールアミン,N−(β−アミノエチル)エタノールアミン,N−(β−アミノエチル)イソプロパノールアミン等が挙げられる。
高分子モノオールとしては,例えば,前述の低分子モノオール,低分子モノアミンのうち第2アミン,モノチオール,フェノール等の活性水素を1個有する化合物を開始剤として,エチレンオキサイド,プロピレンオキサイド,スチレンオキサイド,テトラヒドロフラン等の環状エーテルを重付加させたポリエーテルモノオール,1個有する化合物を開始剤として,ε−カプロラクタム,γ−バレロラクトン等の環状エステルモノマーを重付加させたポリエステルモノオール等が挙げられる。
高分子ポリオールとしては,例えば,ポリエーテルポリオール,水酸基含有アミン系ポリエーテル,ポリオキシエチレンモノアルキルエーテル,アジピン酸,無水フタル酸等の二塩基酸とエチレングリコール,ジエチレングリコール,トリメチロールプロパン等のグリコールやトリオールとの脱水縮合反応により得られる各種ポリエステルポリオール,ε−カプロラクタム等の環状エステルモノマーの開環重合により得られるラクトン系ポリオール,ポリカーボネートポリオール,アクリル系ポリオール,ポリブタジエン系ポリオール,ノボラック樹脂やレゾール樹脂等のフェノール系ポリオール,更にはポリオール中でアクリロニトリル,スチレン等のビニル系モノマーをラジカル重合させたいわゆるポリマーポリオール等が挙げられる。
本実施の形態の接着剤においては,上記に列挙した活性水素基含有化合物のいずれも使用することが可能であるが,水への分散性の観点から,ポリオキシエチレンポリオール及び/又はメトキシポリエチレングリコールを用いることが特に好ましい。
前記ポリオキシエチレンポリオールとしては,平均水酸基数が2以上のもの,例えば,PEG300(商品名,三洋化成工業(株)製:数平均分子量300,平均水酸基数2)等を挙げることができる。該ポリオキシエチレンポリオールの数平均分子量は100〜5,000のものが使用でき,数平均分子量が100〜3,000であるものが好ましく,中でも数平均分子量が100〜2,000であるものが特に好ましい。数平均分子量が100未満の場合,水への分散性が不足するため好ましくない。また,数平均分子量が5,000超の場合,粘度が過大になるため好ましくない。なお,平均水酸基数は1〜4であるものが好ましく,中でも1〜2であるものが特に好ましい。
前記メトキシポリエチレングリコールとしては,平均水酸基数が1のもの,例えば,PEM#700(商品名,ライオン(株)製:数平均分子量700,平均水酸基数1)等を挙げることができる。該メトキシポリエチレングリコールの数平均分子量は100〜5,000のものが使用でき,数平均分子量が100〜2,000であるものが好ましく,中でも数平均分子量が100〜1,000であるものがものが特に好ましい。数平均分子量が100未満の場合,水への分散性が不足するため好ましくない。また,数平均分子量が5,000超の場合,粘度が過大になるため好ましくない。
前記のイソシアネート基末端プレポリマーを得るに際しては,イソシアネート基と活性水素基との当量比(イソシアネート基/活性水素基)は1.5〜500の範囲であることが好ましく,中でも2〜400の範囲であることが特に好ましい。この当量比が1.5未満の場合は,有機ポリイソシアネート(A)の粘度が上昇し,混合性や塗布という作業性等に不具合が生じ,好ましくない。また,この当量比が500超の場合は,プレポリマーとしての効果が乏しくなるので好ましくない。
ワックスエマルジョン(B)としては特に限定されず,公知のものを使用することが可能である。本実施の形態の接着剤においてワックスエマルジョン(B)を接着剤中に導入する目的は,熱盤との接着性を回避させるための離型剤として効果や,目的物に対する耐水性の付与,さらには混合液の分散性の向上という点にある。
なお,前述の通り,ワックスエマルジョン(B)については,有機ポリイソシアネート(A)として,イソシアネート基末端プレポリマーを使用する場合には,該ワックスエマルジョンの使用量を減らしても,所望される性能を具備した目的物を得ることが可能である。
本実施の形態の接着剤においては,所望される性能を具備しつつ,前記のワックスエマルジョン(B)の使用量を減らすことができるとの観点から,ホルマリン縮合系樹脂(C)を用いることができる。
ホルマリン縮合系樹脂(C)としては特に限定されず,例えば,尿素樹脂,メラミン樹脂,尿素メラミン共縮合樹脂,フェノール樹脂,フェノールメラミン共縮合樹脂等が挙げられる。これらのホルマリン縮合系樹脂は,単独で使用しても良いし,2種以上を組み合わせて使用しても良い。
なお,本実施の形態の接着剤においては,環境面を考慮して,前記ホルマリン縮合系樹脂(C)として低ホルマリンタイプの樹脂(縮合時のモル比が,ホルマリン/他の原料化合物=1.0〜1.1であるもの)を使用することが好ましい。また,尿素やアンモニア等のようなホルマリンキャッチャー剤を併用することが好ましい。
有機ポリイソシアネート(A)に対するホルマリン縮合系樹脂(C)の配合比は,固形分換算の質量比で,(A)成分/(D)成分=5/95〜95/5であることが好ましく,中でも10/90〜90/10であることがさらに好ましい。
本実施の形態の接着剤においては,前記(A)〜(D)の成分の他に,さらに,得られる改質木質ボードの物性制御等を目的として,活性水素基含有化合物を併用することができる。この活性水素基含有化合物としては,前記のイソシアネート基末端プレポリマーを得るために用いられる一連の活性水素基含有化合物が挙げられる。これらの活性水素基含有化合物は,単独で使用しても良いし,2種以上を組み合わせて使用しても良い。
さらに,前記活性水素基含有化合物として,分子内にオキシアルキレン構造を有するポリオキシアルキレンポリアミン類を挙げることができ,例えば,ポリオキシプロピレンジアミンとして,ジェファーミンD−2000(ハンツマン・スペシャリティー・ケミカルズ社製,アミン当量約1000)やポリオキシプロピレントリアミンとして,テックスリムTR−5050(ハンツマン・スペシャリティー・ケミカルズ社製,アミン当量約1930),ジェファーミンT−403(ハンツマン・スペシャリティー・ケミカルズ社製,アミン当量約160)等が挙げられる。これらはいずれも,単独で使用しても良いし,2種以上を組み合わせて使用しても良く,また,前記のイソシアネート基末端プレポリマーを得るために用いられる一連の活性水素基含有化合物と併用してもよい。
本実施の形態の接着剤においては,改質木質ボードの硬化を促進するための触媒として,三級アミン系触媒,水酸基を有するアミン系触媒,及び金属系触媒等の公知のウレタン化触媒を用いることができる。これらのウレタン化触媒は,単独で使用しても良いし,2種以上を組み合わせて使用しても良い。
前記三級アミン系触媒としては,例えば,トリエチルアミン,トリエチレンジアミン,N−メチルモルホリン,N−メチルイミダゾール,1−メチルイミダゾール,1−エチルイミダゾール,1−プロピルイミダゾール,1−シアノイミダゾール,1−シアノメチルイミダゾール,1,2−ジメチルイミダゾール,1,4−ジメチルイミダゾール,1−メチル−2−エチルイミダゾール,1−メチル−4−エチルイミダゾール,1−エチル−2−メチルイミダゾール,1−エチル−4−メチルイミダゾール,ピリジン,α−ピコリン等が挙げられる。
水酸基を有するアミン系触媒としては,例えば,モノエタノールアミン,ジエタノールアミン,トリエタノールアミン,N,N,N′−トリメチルアミノエチルエタノールアミン,N,N,N′,N′−テトラメチルヒドロキシプロピレンジアミン等が挙げられる。
金属系触媒としては,例えば,ジブチルチンジラウレート,ジオクチルチンジラウレート,ナフテン酸カルシウム,オクチル酸カリ,オクチル酸スズ,オクチル酸亜鉛等が挙げられる。
前記ウレタン化触媒の有機ポリイソシアネート(A)に対する添加量は,0.1〜20質量%が好ましい。該ウレタン化触媒の添加量が0.1質量%未満の場合,所望される硬化反応が不充分となり,目的とする物性を有する改質木質ボードが得られにくくなるので,好ましくない。また,前記ウレタン化触媒の添加量が20質量%を越える場合,硬化反応が速すぎて,熱圧工程に至るまでの間に,木質原料が反応固化してしまい,本発明の所望する改質木質ボードが得られない等の,製造上の不具合が生じるので,好ましくない。
本実施の形態の接着剤には,さらに必要に応じて,セメント,高炉スラグ,石こう,炭酸カルシウム,粘土,水酸化アルミニウム,三酸化アンチモン,生石灰,消石灰,ベントナイト等の無機充填剤や,レベリング剤,老化防止剤,耐熱性付与剤,抗酸化剤等を適宜配合量を調整して配合することができる。
本実施の形態の接着剤は,有機ポリイソシアネート(A),ワックスエマルジョン(B)及び必要に応じてホルマリン縮合系樹脂(C)や触媒等を予め混合して,一液とした状態で,解繊されていないリグノセルロース系チップに対して直接スプレー塗布する方法が可能である。また,これらの成分を直前に混合せず,二液以上の状態で別々に,解繊されていないリグノセルロース系チップに対して直接スプレー塗布する方法も可能である。なお,各々の成分につき,必要に応じて水を加えた混合系として使用してもよい。
本実施の形態の接着剤は,改質木質ボードの製造過程において,木質原料に該接着剤を塗布することで,工程の煩雑さを解消することができる。塗布という工程により,木質原料に万遍なく該接着剤が行き渡り,例えば15mm厚のような厚物のパーティクルボードにおいても,要求される諸性能を得ることができる。
本実施の形態の接着剤は,パーティクルボードのように木質削片であるストランドチップ,ダストチップ,フレークチップ等のリグノセルロース系チップを使用した,熱圧成形により得られるボードに好適であるが,パーティクルボードと同じように熱圧成形されるボード,例えば,オリエンテッドストランドボード(OSB),ウェファーボード,ラミネーテッドベニアランバー(LVL),ラミネーテッドストランドランバー(LSL),パラレルストランドランバー(PSL)等にも応用して適用させてもよい。
前記リグノセルロース系チップとしては,例えば,コーリャン茎,バガス,籾殻,麻,わら,い草,あし,椰子の実や樹,ゴムの樹,とうもろこし,おがくず等が挙げられる。これらは単独で使用しても良いし,必要に応じてこれらを混合して使用しても良い。
本実施の形態の接着剤の使用においては,木質原料に対する接着剤の配合量(固形分換算の質量比)は,例えば,木質原料:有機ポリイソシアネート(A):ワックスエマルジョン(B):リン酸化合物及びホウ酸化合物の合計=100:5〜20:0.5〜10:5〜30の範囲になるように塗布することが好ましい。
以下,改質木質ボードの製造方法について,一例としてパーティクルボードの具体的な製造工程を挙げて詳述するが,本発明はその具体的な方法に限るものではない。
最初に,解繊されていないリグノセルロース系チップに前述の接着剤を塗布する。この塗布方法としては特に限定されず,パーティクルボードの製造設備に応じた方法により塗布することができる。
最初に,解繊されていないリグノセルロース系チップに前述の接着剤を塗布する。この塗布方法としては特に限定されず,パーティクルボードの製造設備に応じた方法により塗布することができる。
連続ラインで製造するときは,有機ポリイソシアネート(A)以外の成分をあらかじめ混合又は分散させておいた予備混合物を,スタティックミキサー,或いはダイナミックミキサーで有機ポリイソシアネート(A)と連続的に混合してから,解繊されていないリグノセルロース系チップに塗布する。その後,接着剤を塗布したら,熱盤上にフォーミングして,熱圧する。この熱圧条件は公知の成形条件であれば全て適用できる。熱圧条件としては,
温度:100〜250℃,
圧力:1〜10MPa,
時間(厚さ1mm当たり):6〜30秒
が好ましく,中でも,
温度:150〜230℃,
圧力:2〜5MPa,
時間(厚さ1mm当たり):6〜25秒
がさらに好ましい。
温度:100〜250℃,
圧力:1〜10MPa,
時間(厚さ1mm当たり):6〜30秒
が好ましく,中でも,
温度:150〜230℃,
圧力:2〜5MPa,
時間(厚さ1mm当たり):6〜25秒
がさらに好ましい。
これまでに述べた本実施の形態による改質木質ボードの製造方法により,所望される難燃性を有する改質木質ボードを得ることができる。また,難燃性以外の物性面においても,優れた改質木質ボードを得ることができる。
次に,実施例に基づいて更に詳細に説明する。なお,本発明は,かかる実施例のみに限定されるものではない。
合成例(有機ポリイソシアネートの合成)
攪拌機,温度計,冷却器及び窒素ガス導入管のついた,容量が2,000mlの反応器を用いて,表1に示す原料の種類・量を仕込んだ後,80℃まで昇温して3時間反応させて,有機ポリイソシアネートA1〜A3を合成した。合成結果を表1に示す。
攪拌機,温度計,冷却器及び窒素ガス導入管のついた,容量が2,000mlの反応器を用いて,表1に示す原料の種類・量を仕込んだ後,80℃まで昇温して3時間反応させて,有機ポリイソシアネートA1〜A3を合成した。合成結果を表1に示す。
PMDI :ポリメリックMDI
イソシアネート含量=31.1%
ポリメリックMDI中のMDI含有量=42%
MDI中の4,4′−MDI含有量=99%
PEG−2000:ポリオキシエチレンポリオール
数平均分子量=2,000
平均官能基数=2
MPEG−700:メトキシポリエチレングリコール
数平均分子量=700
平均官能基数=1
イソシアネート含量=31.1%
ポリメリックMDI中のMDI含有量=42%
MDI中の4,4′−MDI含有量=99%
PEG−2000:ポリオキシエチレンポリオール
数平均分子量=2,000
平均官能基数=2
MPEG−700:メトキシポリエチレングリコール
数平均分子量=700
平均官能基数=1
[実施例1〜7,比較例1・2]
表1により得られた有機ポリイソシアネートA1〜A3と,下記に示すワックスエマルジョン等を組み合わせて接着剤を調製した。該接着剤を以下に示すリン酸化合物及びホウ酸化合物と共に木質原料(カラマツチップ)に添加して,改質木質ボードとしてのパーティクルボードを得た。各成分の仕込み量と,得られたパーティクルボードの評価結果を表2に示す。
表1により得られた有機ポリイソシアネートA1〜A3と,下記に示すワックスエマルジョン等を組み合わせて接着剤を調製した。該接着剤を以下に示すリン酸化合物及びホウ酸化合物と共に木質原料(カラマツチップ)に添加して,改質木質ボードとしてのパーティクルボードを得た。各成分の仕込み量と,得られたパーティクルボードの評価結果を表2に示す。
[実施例8]
表1により得られた有機ポリイソシアネートA1と,下記に示すワックスエマルジョン等を組み合わせて接着剤を調製した。これとは別に,木質原料(カラマツチップ)を以下の無機質難燃剤水溶液に浸漬して,木材原料(カラマツチップ)10kgに対し,リン酸二アンモニウム1600g,ホウ酸240g,四ホウ酸ナトリウム十水和物160gが含まれる程度になるまで含浸させた。
無機質難燃剤水溶液:次の混合物の30%水溶液
リン酸二アンモニウム 80%
ホウ酸 12%
四ホウ酸ナトリウム十水和物 8%
その後,該接着剤と共に,表2に示す量のリン酸化合物及びホウ酸化合物になるように,不足分の難燃剤を前述の浸漬処理した木質原料(カラマツチップ:)に添加して,改質木質ボードとしてのパーティクルボードを得た。各成分の仕込み量と,得られたパーティクルボードの評価結果を表2に示す。
表1により得られた有機ポリイソシアネートA1と,下記に示すワックスエマルジョン等を組み合わせて接着剤を調製した。これとは別に,木質原料(カラマツチップ)を以下の無機質難燃剤水溶液に浸漬して,木材原料(カラマツチップ)10kgに対し,リン酸二アンモニウム1600g,ホウ酸240g,四ホウ酸ナトリウム十水和物160gが含まれる程度になるまで含浸させた。
無機質難燃剤水溶液:次の混合物の30%水溶液
リン酸二アンモニウム 80%
ホウ酸 12%
四ホウ酸ナトリウム十水和物 8%
その後,該接着剤と共に,表2に示す量のリン酸化合物及びホウ酸化合物になるように,不足分の難燃剤を前述の浸漬処理した木質原料(カラマツチップ:)に添加して,改質木質ボードとしてのパーティクルボードを得た。各成分の仕込み量と,得られたパーティクルボードの評価結果を表2に示す。
ワックスエマルジョン:
ワックス:ステアリン酸とステアリルアルコールとのエステル化合物
乳化剤:ステアリルアルコールのエチレンオキサイド重付加体
ワックス/乳化剤=100/25
固形分=30質量%
難燃剤:
P:リン酸二アンモニウム
Q:ホウ酸
R:四ホウ酸ナトリウム十水和物
ホルマリン系接着剤:
尿素メラミン共縮合樹脂(商品名「スイソボンド606」:日本化成(株)製)
ワックス:ステアリン酸とステアリルアルコールとのエステル化合物
乳化剤:ステアリルアルコールのエチレンオキサイド重付加体
ワックス/乳化剤=100/25
固形分=30質量%
難燃剤:
P:リン酸二アンモニウム
Q:ホウ酸
R:四ホウ酸ナトリウム十水和物
ホルマリン系接着剤:
尿素メラミン共縮合樹脂(商品名「スイソボンド606」:日本化成(株)製)
パーティクルボードの成形:
(1)成形条件
ボードサイズ:40cm×40cm
ボード厚み:15mm
設定密度:0.700g/cm3
木質チップの含水率:3%
製品含水率:8%
マット含水率:10%
熱盤(プレス)温度:180℃
熱盤(プレス)圧力:30kg/cm2(面圧)
熱盤(プレス)時間:150秒
(1)成形条件
ボードサイズ:40cm×40cm
ボード厚み:15mm
設定密度:0.700g/cm3
木質チップの含水率:3%
製品含水率:8%
マット含水率:10%
熱盤(プレス)温度:180℃
熱盤(プレス)圧力:30kg/cm2(面圧)
熱盤(プレス)時間:150秒
(2)成形方法
表2に記載の量の木質チップを撹拌羽根のついた容積約0.5m3のブレンダーに投入し,そこに表2に記載の量の有機ポリイソシアネート化合物,ワックスエマルジョン,リン酸化合物,ホウ酸化合物及びマット含水率用の水の混合物を,1分間,ラボミキサーで混合した後,スプレー塗布した。その後,その接着剤が塗布された木質チップを取り出して,成形後の熱圧成形体の密度が設定密度になるように計量し,下記の鉄板上に前記ボードサイズになるようにフォーミングし,更に同形状の鉄板を上に載せ,前記条件で熱圧成形した。
表2の実施例,比較例のパーティクルボードの難燃性評価については,ISO5660に準じて測定し,準不燃規格をクリアしたのものを”○”,準不燃規格をクリアできなかったものを”×”と評価した。
パーティクルボードの各種物性値については,JIS−A5908に準じて測定した。
表2に記載の量の木質チップを撹拌羽根のついた容積約0.5m3のブレンダーに投入し,そこに表2に記載の量の有機ポリイソシアネート化合物,ワックスエマルジョン,リン酸化合物,ホウ酸化合物及びマット含水率用の水の混合物を,1分間,ラボミキサーで混合した後,スプレー塗布した。その後,その接着剤が塗布された木質チップを取り出して,成形後の熱圧成形体の密度が設定密度になるように計量し,下記の鉄板上に前記ボードサイズになるようにフォーミングし,更に同形状の鉄板を上に載せ,前記条件で熱圧成形した。
表2の実施例,比較例のパーティクルボードの難燃性評価については,ISO5660に準じて測定し,準不燃規格をクリアしたのものを”○”,準不燃規格をクリアできなかったものを”×”と評価した。
パーティクルボードの各種物性値については,JIS−A5908に準じて測定した。
表2から示されるように,実施例1〜8のパーティクルボードは,良好な物性,難燃性を示した。しかし,比較例1,2においては,難燃性をまったく示さないものであった。
本実施例により,前処理といった煩雑な工程を要することなく,かつ,15mm厚という厚物においても,所望される難燃性を有するパーティクルボードを得ることができた。また,難燃性以外の物性面においても,優れたパーティクルボードを得ることができた。
本実施例により,前処理といった煩雑な工程を要することなく,かつ,15mm厚という厚物においても,所望される難燃性を有するパーティクルボードを得ることができた。また,難燃性以外の物性面においても,優れたパーティクルボードを得ることができた。
[実施例9]
スギの破砕ランダムチップ&ストランド(3〜15mm)を浸漬漕中で8時間以上浸漬した。浸漬漕には,リン酸化合物とホウ酸化合物を重量比(WPG)で20%の濃度に水(H2O)で調整した難燃剤(水溶液)を満たした。リン酸化合物にはリン酸二アンモニウムを用い,ホウ酸化合物にはホウ酸と四ホウ酸ナトリウム十水和物とを用いた。リン酸化合物とホウ酸化合物との配合割合は,9:1に設定した。浸漬時間は,チップの全乾重量に対し,重量比(WPG)20%以上添加するために必要な時間として8時間に設定した。
同様のスケジュールで,市販のポリリン酸カルバメート系難燃剤(丸菱油化工業(株)製,商品名「ノンネン」)20%溶液をチップに添加した。
スギの破砕ランダムチップ&ストランド(3〜15mm)を浸漬漕中で8時間以上浸漬した。浸漬漕には,リン酸化合物とホウ酸化合物を重量比(WPG)で20%の濃度に水(H2O)で調整した難燃剤(水溶液)を満たした。リン酸化合物にはリン酸二アンモニウムを用い,ホウ酸化合物にはホウ酸と四ホウ酸ナトリウム十水和物とを用いた。リン酸化合物とホウ酸化合物との配合割合は,9:1に設定した。浸漬時間は,チップの全乾重量に対し,重量比(WPG)20%以上添加するために必要な時間として8時間に設定した。
同様のスケジュールで,市販のポリリン酸カルバメート系難燃剤(丸菱油化工業(株)製,商品名「ノンネン」)20%溶液をチップに添加した。
これらの処理チップを,脱水後所定の含水率まで乾燥し,実施例6と同じ接着剤を使用し,同様の条件でボードを試作した。(A,B)
試作したボードは,ISO5657に準拠し,輻射熱50kw/m2,口火有りの条件でサンプルの着火性試験を実施して,難燃性能を評価した。輻射熱を50kw/m2に設定したのは,国土交通省において建築材料の難燃性能を評価する手法として採用されている発熱性試験時の輻射熱と同じ水準で,口火があるとういう条件を加えて難燃性能を評価するためである。
試験結果を表3に示す。
試作したボードは,ISO5657に準拠し,輻射熱50kw/m2,口火有りの条件でサンプルの着火性試験を実施して,難燃性能を評価した。輻射熱を50kw/m2に設定したのは,国土交通省において建築材料の難燃性能を評価する手法として採用されている発熱性試験時の輻射熱と同じ水準で,口火があるとういう条件を加えて難燃性能を評価するためである。
試験結果を表3に示す。
[実施例10]
実施例9と同様の条件でスギチップ(3〜5mm)に薬剤を添加した後,MDF製造テストプラントにおいて,MDIを使用し,ホットプレスによりMDFを試作した。(C)
試作したMDFは,実施例9と同様の難燃性の評価に加え,国土交通省が定めた発熱性試験,及びマウスを使った「ガス有害試験」を実施した。
試験結果を表3に示す。
実施例9と同様の条件でスギチップ(3〜5mm)に薬剤を添加した後,MDF製造テストプラントにおいて,MDIを使用し,ホットプレスによりMDFを試作した。(C)
試作したMDFは,実施例9と同様の難燃性の評価に加え,国土交通省が定めた発熱性試験,及びマウスを使った「ガス有害試験」を実施した。
試験結果を表3に示す。
[実施例11]
MDF(中質繊維板)製造ラインにおいて,チップをファイバーに解繊するため,チップを浸漬し,あらかじめ湿潤化する工程において,実施例9と同様の難燃剤(水溶液)により,難燃剤と水分を同時にチップに吸収させる。このあとの工程は,通常のMDFを製造する工程で,接着剤にMDIを使用し,ホットプレスによりMDFを試作した。(D1)
また,同様の工程で,難燃剤の濃度を重量比25%に調整した水溶液を使用しMDFを試作した。(D2)
試作したMDFは,実施例9と同様に難燃性能の評価を実施した。
試験結果を表3に示す。
MDF(中質繊維板)製造ラインにおいて,チップをファイバーに解繊するため,チップを浸漬し,あらかじめ湿潤化する工程において,実施例9と同様の難燃剤(水溶液)により,難燃剤と水分を同時にチップに吸収させる。このあとの工程は,通常のMDFを製造する工程で,接着剤にMDIを使用し,ホットプレスによりMDFを試作した。(D1)
また,同様の工程で,難燃剤の濃度を重量比25%に調整した水溶液を使用しMDFを試作した。(D2)
試作したMDFは,実施例9と同様に難燃性能の評価を実施した。
試験結果を表3に示す。
[実施例12]
MDF製造ラインにおいて,通常,解繊されたファイバーがブローラインを通過する際,接着剤が添加される。この工程において,接着剤と別に実施例11と同様に2つの異なる濃度の難燃剤(水溶液)をブローライン上で添加し,ホットプレスによりMDFを試作した。(E1,E2)
試作したMDFは,実施例9と同様に難燃性能の評価を実施した。
試験結果を表3に示す。
MDF製造ラインにおいて,通常,解繊されたファイバーがブローラインを通過する際,接着剤が添加される。この工程において,接着剤と別に実施例11と同様に2つの異なる濃度の難燃剤(水溶液)をブローライン上で添加し,ホットプレスによりMDFを試作した。(E1,E2)
試作したMDFは,実施例9と同様に難燃性能の評価を実施した。
試験結果を表3に示す。
[実施例13]
MDF製造ラインにおいて,実施例11と同様に解繊前のチップに実施例9の難燃剤を添加し,さらにファイバー化されたあと実施例12と同様にブローライン上において,難燃剤の濃度を重量比10%に調整した水溶液により難燃剤を添加し,ホットプレスによりMDFを試作した。(F)
試作したMDFは,実施例9と同様に難燃性能の評価を実施した。
試験結果を表3に示す。
MDF製造ラインにおいて,実施例11と同様に解繊前のチップに実施例9の難燃剤を添加し,さらにファイバー化されたあと実施例12と同様にブローライン上において,難燃剤の濃度を重量比10%に調整した水溶液により難燃剤を添加し,ホットプレスによりMDFを試作した。(F)
試作したMDFは,実施例9と同様に難燃性能の評価を実施した。
試験結果を表3に示す。
[実施例14]
木質原料のチップを,実施例9と同様に浸漬槽により難燃剤濃度を重量比10%に調整した水溶液に8時間以上浸漬した。浸漬後,乾燥し,MDFの製造ラインに投入後,解繊前のチップを同じ濃度の水溶液で湿潤し,ファイバー化した。ファイバー化後,ブローラインにおいて難燃剤濃度重量比10%に調整した水溶液を添加し,ホットプレスによりMDFを試作した。(G)
試作したMDFは,実施例9と同様に難燃性能の評価を実施した。
試験結果を表3に示す。
木質原料のチップを,実施例9と同様に浸漬槽により難燃剤濃度を重量比10%に調整した水溶液に8時間以上浸漬した。浸漬後,乾燥し,MDFの製造ラインに投入後,解繊前のチップを同じ濃度の水溶液で湿潤し,ファイバー化した。ファイバー化後,ブローラインにおいて難燃剤濃度重量比10%に調整した水溶液を添加し,ホットプレスによりMDFを試作した。(G)
試作したMDFは,実施例9と同様に難燃性能の評価を実施した。
試験結果を表3に示す。
[実施例15]
実施例14の薬剤添加に加え,フォーミング工程において,粉体10メッシュ以下のシリカを,試作するMDFの重量比3〜5%程度となるように添加し,ホットプレスによりMDFを試作した。(H1)
また,同様にシリカを3〜5%,アルミナを2〜5%添加し,MDFを試作した。(H2)
試作したMDFは,実施例9と同様に難燃性能の評価を実施した。
試験結果を表3に示す
実施例14の薬剤添加に加え,フォーミング工程において,粉体10メッシュ以下のシリカを,試作するMDFの重量比3〜5%程度となるように添加し,ホットプレスによりMDFを試作した。(H1)
また,同様にシリカを3〜5%,アルミナを2〜5%添加し,MDFを試作した。(H2)
試作したMDFは,実施例9と同様に難燃性能の評価を実施した。
試験結果を表3に示す
[実施例9〜15の試験結果]
表3に示すように,実施例9,10におけるISO5657(輻射熱50kw/m2+口火)においては,着火がみられず,10分以上の加熱においても着火はみられなかった。
表3に示すように,実施例9,10におけるISO5657(輻射熱50kw/m2+口火)においては,着火がみられず,10分以上の加熱においても着火はみられなかった。
実施例10における発熱性試験及びマウスによるガス試験において,準不燃材レベルの十分な難燃性能を有するという結果が得られた。一方,目視による発煙量が多く観察され,発煙量の抑制が必要となる。
実施例11,12においては,難燃剤濃度の低い試験体は着火し,濃度の高い試験体では着火がみられず,木材実質に対する薬剤濃度の相違により難燃性能が大きく左右される結果となった。また,薬剤添加がライン上の一工程で実施すると,木材実質に未添加の難燃剤がラインの目詰まり等を誘因する可能性が高く,添加方法の改善が必要となる。
前述の問題に対応すべく実施例13により段階的に難燃剤を添加する方法では,所定の薬剤の添加が可能となり,試作されたボードは未着火であった。しかしながら実施例11,13ともチップを解繊する前のチップ浸漬時間を大幅に延長する必要があるため,浸漬槽を大幅に改造する必要があり,かつ生産効率が低下する懸念がある。
この問題解決には,実施例14により,実施例9,10と同様の方法であらかじめチップを難燃剤に浸漬し,通常のライン生産工程及び生産時間により難燃剤を補助添加することで効率よく難燃化を図ることが可能となり,かつ十分な難燃性能を得ることができる。
また,実施例15では,発煙抑制及び表面硬化等の性能を付与するため,シリカの粉体を添加した。着火試験時における難燃性能は変わらず,目視による発煙量の低下とシリカによるパッキング効果で炭化速度が抑制された。シリカ及びアルミナの添加の場合にも同様の効果が認められ,炭化表面にはシリカとアルミナが反応して,微量ながらムライトが形成されていた。
以上により,木質ボード類の難燃化は,前処理,ライン上処理,両者の複合処理のいずれの方法でも可能であり,かつ複合処理が薬剤消費の面から最も効果的な手法であることが示された。
Claims (11)
- 木質原料をリン酸化合物及びホウ酸化合物の混合水溶液に浸漬処理後,木質繊維板の乾式製造方法又は木質繊維板若しくはパーティクルボードの湿式製造方法によりボード化することを特徴とする改質木質ボードの製造方法。
- 木質原料をリン酸化合物及びホウ酸化合物の混合水溶液に浸漬してその含水率を調整し,解繊した後,木質繊維板の乾式製造方法によりボード化することを特徴とする改質木質ボードの製造方法。
- 木質原料に対し解繊工程,ブローライン工程,ブレンダー工程及び熱圧工程を順に行う改質木質ボードの製造方法であって,木質原料に対しブローライン工程において接着剤ならびにリン酸化合物及びホウ酸化合物を添加することを特徴とする改質木質ボードの製造方法。
- 前記木質原料を解繊工程の前にリン酸化合物及びホウ酸化合物の混合水溶液に浸漬処理することを特徴とする請求項3記載の改質木質ボードの製造方法。
- 木質原料に対しブローライン工程,ブレンダー工程及び熱圧工程を順に行う改質木質ボードの製造方法であって,木質原料に対しブレンダー工程において接着剤とリン酸化合物及びホウ酸化合物とを別々又は同時に添加することを特徴とする改質木質ボードの製造方法。
- 前記木質原料をブローライン工程の前にリン酸化合物及びホウ酸化合物の混合水溶液に浸漬処理することを特徴とする請求項5記載の改質木質ボードの製造方法。
- 前記木質原料は解繊されていないリグノセルロース系チップから成ることを特徴とする請求項5又は6記載の改質木質ボードの製造方法。
- 前記接着剤は,有機ポリイソシアネート(A)及びワックスエマルジョン(B)からなり,前記有機ポリイソシアネート(A)は,1分子中にベンゼン環を2個有するジフェニルメタンジイソシアネートが20〜70質量%,1分子中にベンゼン環3個以上有するジフェニルメタンジイソシアネート系多核縮合体が80〜30質量%からなる有機ポリイソシアネートであり,且つ,前記有機ポリイソシアネート(A)の25℃における粘度が500mPa・s以下であることを特徴とする請求項3乃至7のいずれかに記載の改質木質ボードの製造方法。
- 前記接着剤は,有機ポリイソシアネート(A)及びワックスエマルジョン(B)からなり,前記有機ポリイソシアネート(A)は,1分子中にベンゼン環を2個有するジフェニルメタンジイソシアネートが20〜70質量%,1分子中にベンゼン環3個以上有するジフェニルメタンジイソシアネート系多核縮合体が80〜30質量%からなる有機ポリイソシアネートと活性水素基含有化合物からなるイソシアネート基末端プレポリマーであり,且つ,前記プレポリマーの25℃における粘度が500mPa・s以下であることを特徴とする請求項3乃至7のいずれかに記載の改質木質ボードの製造方法。
- 前記接着剤はさらにホルマリン縮合系樹脂(C)を含有することを特徴とする,請求項8又は9記載の改質木質ボードの製造方法。
- 請求項1乃至10のいずれかに記載の改質木質ボードの製造方法により製造されることを特徴とする改質木質ボード。
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-
2004
- 2004-01-30 JP JP2004023286A patent/JP2005212342A/ja active Pending
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