JP2005211609A - 臭気専用消臭器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 従来の消臭液はスプレーか、容器の口から発散しているが、大きな部屋での消臭及び効果の持続性及び消臭液特有の残り臭に問題があった。
【解決手段】 臭気専用消臭器として、フアンにより吸排気を行なう筐体の内部流路内に、消臭液を含んだ通気性のある消臭膜を設けると共に、同じ筐体の内部流路内に紫外線灯とその近辺に光触媒を設けた。これにより、消臭膜を通過して放出された消臭液による多量の消臭成分を伴った空気は、部屋全体に行きわたるべくフアンで放出され部屋中の消臭の即効効果をあげることが出来る。また光触媒は紫外線があたると、臭気成分を化学的に分解するので、消臭液のもつ副産物的な特有の臭気も含めて長期持続的に消臭出来る。
【選択図】図2
【解決手段】 臭気専用消臭器として、フアンにより吸排気を行なう筐体の内部流路内に、消臭液を含んだ通気性のある消臭膜を設けると共に、同じ筐体の内部流路内に紫外線灯とその近辺に光触媒を設けた。これにより、消臭膜を通過して放出された消臭液による多量の消臭成分を伴った空気は、部屋全体に行きわたるべくフアンで放出され部屋中の消臭の即効効果をあげることが出来る。また光触媒は紫外線があたると、臭気成分を化学的に分解するので、消臭液のもつ副産物的な特有の臭気も含めて長期持続的に消臭出来る。
【選択図】図2
Description
本発明は、一般、介護施設、病室など特有の臭気を無くす臭気専用消臭器に関する。
従来の消臭手段は、 消臭液として、酵素やバクテリアを活用したバイオ型、素材が消臭作用を持つ素材型、化学成分を活用した化学型などが容器に入れられて、スプレーで噴霧若しくは容器から気泡体を伝って汲み上げて、周囲に発散しているものがあった。
また殺菌脱臭装置として、フアンにより吸排気を行なう筐体の内部流路内に、紫外線灯とその近辺に光触媒を設けた空気清浄器が殺菌と脱臭を目的として使われている。(例えば、特許第2129939号参照)
以上述べた消臭手段は、スプレーで噴霧するものは、瞬時の即効性はあるが、持続性に欠けている。また臭気元について効果があるが、部屋全体には行き当たらない。次に消臭液容器から気泡体などを介して周囲に自然発散させるものは、気泡体の露出部が少なくて持続性はあるが即効性に欠ける。また臭気元周辺について効果があるが、部屋全体には行き当たらない。
フアンにより吸排気を行なう筐体の内部流路内に、紫外線灯とその近辺に光触媒を設けた空気清浄器が殺菌と脱臭を目的として使われており、脱臭効果としては部屋全体に、時間をかけて持続的に効果をあげているが、消臭作用としての即効性は無い。
消臭液として、酵素やバクテリアを活用したバイオ型、素材が消臭作用を持つ素材型、化学成分を活用した化学型などが容器に入れられて、スプレーで噴霧若しくは容器から気泡体を伝って汲み上げ周囲に発散しているが、いずれも周囲の臭気は減っても、部屋全体に行き当たるものではない。また、消臭液が持つ特有の匂いが副産物的に残っている。
本発明は、このような従来の手段、特性の欠点を解決しようとするものであり、消臭効果の即効性と持続性を部屋全体に活かすと共に、消臭液の持つ特有の匂いも消す臭気専用消臭器を実現することを目的とするものである。
そして、上記目的を達成するため、 本発明に係る第1の臭気専用消臭器は、フアンにより吸排気を行なう筐体の内部流路内に、消臭液を含んだ通気性のある消臭膜を設けると共に、同じ筐体の内部流路内に紫外線灯とその近辺に光触媒を設けたものである。
本発明に係る第2の臭気専用消臭器は、第1の臭気専用消臭器に使用する消臭膜として、消臭液を複数の線状としたもの、又は線状、格子状、孔状など通気性のある支持体に担持させたものである。
上記第1の課題解決手段による作用は次の通りである。すなわち、臭気専用消臭器として、フアンにより吸排気を行なう筐体の内部流路内に、消臭液を含んだ通気性のある消臭膜を設けることにより、筐体の内部流路内にフアンにより吸い込まれた空気は、消臭液を含んだ通気性のある消臭膜を通過する際、多量の消臭液を含んだ大きな消臭膜から発散している消臭成分を伴った空気となる。
次に多量の臭気成分を伴った空気は消臭の即効性があり、臭気専用消臭器周辺のみならず、部屋全体に行きわたるべくフアンで放出され消臭の即効効果をあげる。また部屋の大きさとか臭気の種類や強弱に応じて、消臭液の種類や、消臭膜の大きさ或いはフアンの大きさなどでの対応も可能である。尚、消臭膜への消臭液供給手段は問わない。
また、同じ筐体の内部流路内に紫外線灯とその近辺に光触媒を設けることによる作用は、光触媒は紫外線があたると、臭気成分を化学的に分解し炭酸ガスや水にして脱臭する能力を持っており、また消臭液のもつ副産物的な特有の臭気が残ったとしても、その臭気も化学的に分解して脱臭することができる。
また光触媒に紫外線が当たることにより、酸化力も有るので菌やウイルスを不活化する能力もある。つまり消臭液による即効性の高い消臭効果とは違う角度から、細菌等の分解、抗菌、不活化する作用効果が持続的に期待出来る。
また、第2の課題解決手段による作用は、臭気専用消臭器として、フアンにより吸排気を行なう筐体の内部流路内に、消臭液を含んだ通気性のある大きな消臭膜を設けると共に、同じ筐体の内部流路内に紫外線灯とその近辺に光触媒を設けた臭気専用消臭器とし、使用する消臭膜は、消臭液を複数の線状としたもの、又は線状、格子状、孔状など通気性のある支持体に担持させた場合。消臭液を複数の線状とした作用は、消臭液を上部から多量に線状でシャワーのように降下させるので、その間隙を空気が通過する際、多量の即効性のある消臭成分を伴った空気として放出されるため消臭効果が大きい。
また消臭液を線状、格子状、孔状など通気性のある大きい支持体に担持させたことによる作用は、消臭液を単に落下させるよりも前期通気性のある大きい支持体に担持させることで落下速度を遅くし、通過する空気が多くの消臭液に時間を長く接触することで、即効性のある消臭成分を多く含んだ空気を多量に放出するため消臭効果が大きい。また消臭液を通気性のある連泡スポンジなどの液保持材に含ませて、同じく通気性のある大きい支持体に担持させることで更に落下速度を遅くし、消臭液の落下音や飛沫の飛び散るのを防ぐことも出来る。
上述したように本発明の臭気専用消臭器で、消臭膜を通過して放出された消臭液による多量の消臭成分を伴った空気は消臭の即効性があり、臭気専用消臭器周辺のみならず、部屋全体に行きわたるべくフアンで放出され部屋中の消臭の即効効果をあげることが出来る。
しかも同じ流路内に設けられた光触媒に紫外線があたることによる作用効果は、臭気や細菌等を化学的に分解し、脱臭、抗菌、不活化の作用効果が持続的に期待出来る。また、消臭液のもつ副産物的な特有の臭気が残ったとしても、その臭気も分解、脱臭することができる。
また消臭膜は、消臭液を複数の線状としたもの、又は線状、格子状、孔状など通気性のある大きい支持体に担持させた作用効果は、空気が広い面積の消臭膜に接触するため、多量の即効性のある消臭成分を伴った空気として放出されるので消臭効果の即効性が大きい。
ここで前記消臭液による消臭の即効性について、図1に示す本発明の臭気専用消臭器による消臭テストで、猫の尿による消臭テストについて紹介する。図1のグラフは縦軸に香質を、横軸に経過時間を示している。室温17度、湿度62%、8畳の部屋で、最初の準備時間(ア)は、8畳の部屋に猫の尿を染み込ませたフエルトを容器に入れて蓋をしておき、臭気専用消臭器はOFFで動作無しの状態の場合、部屋の香質は約25%を示している。次の臭気オープン(イ)は、容器の蓋を開けて猫の尿の臭気をオープンにしたものであり。猫の尿の臭気は5分後に香質が約80%に上がり、部屋内は30分後には約90%の香質となった。最後の消臭器ON(ウ)は、OFFの儘だった臭気専用消臭器をONにして動作させたもので、高かった香質はONと同時に急速に下がり、5分後には約25%と元の状態に戻り、更に5分後には香質は約5%まで減少した。つまり、消臭効果は猫の尿を消臭するにとどまらず、部屋内の臭気をも迅速に消臭することに成功した。
尚、この時の実験は、消臭液として化学成分系のSD2000を使用した。また臭気専用消臭器としては、フアンにより吸排気を行なう筐体の内部流路内に、消臭液を含んだ通気性のある消臭膜を設けると共に、同じ筐体の内部流路内に紫外線灯とその近辺に光触媒を設けた臭気専用消臭器を使用し、使用する消臭膜は、消臭液を連泡スポンジなどの液保持材に含ませて、孔状の通気性のある大きな支持体に担持させたものである。この時の室温は17度、湿度は62%。測定はニオイ測定装置FPO2を使用して行なった。
次に行なった他の実験では消臭液の種類を増やして人間の臭覚で消臭効果を確認した。また、既製の空気殺菌脱臭器とも比較した。結果は、次の消臭液による消臭効果を示す表の通り、バイオ系、天然素材系、化学成分系のいずれも消臭効果について30分後に人間の臭覚で約45%に減少し、消臭効果の即効性が確認できた。また同じ条件で当社製品の空気殺菌脱臭器と比較したが、こちらは臭気については30分後に約70%で即効性に欠けることが判明し、明らかに消臭の即効性では臭気専用消臭器が勝っているという結果であった。
消臭液による消臭効果
消臭液による消臭効果
以下、本発明の実施の形態を図1〜図3に基ずいて説明する。図1は既に説明した。
図においては、筐体1の吸気口から排気口に、フアン2により空気を流す内部流通路3として、筐体1とベース4と側板5で囲われた空間を設ける。仕切板20は空気の流れを案内するため側板5に取り付けられている。
空気の内部流通路3における吸気口から順に排気口までの構成は、吸気口にメッシュ状のプレフイルター6が筐体1に取り付けられ、次に通気できるステンレス孔板製の支持体7に、同じく通気できる連泡スポンジ製の液保持材8を担持させた消臭膜9を、垂直より少し斜め位置で側板5に支持する。通気をよくするため液保持材8にも孔をあけるのも良い。
消臭膜9の上部には細い管で出口を塞がれ、複数の小孔の明いた液供給管10が側板5に支持されている。消臭膜9の下部には消臭液を入れる液槽11が、ベース4に着脱自在に配置されている。液槽11の上部は消臭膜9の下部に近接し、消臭膜9から落下する消臭液を回収するための複数の孔の明いた回収溝12がある。
13はポンプで吸込み側のチューブは液槽11に差し込まれており、排出側のチューブは液供給管10の入口に接続されている。仕切板20は空気の流れが偏るのを防ぐために側板5に設けている。ポンプ18は液供給量をタイマー等で調整できることが望ましい。尚、消臭液の供給はポンプでなくても消臭膜の下部を液槽内に浸積して吸い上げても良い。
次に反射板14に支持された紫外線灯15が側板5に取り付けられており、紫外線灯15はブラックライト若しくは光触媒16との反応で殺菌説臭効果をあげる波長185nmと254nmの紫外線ランプの使用が望ましい。
紫外線灯15の光を全面に受ける距離を取って光触媒16を側板5に支持する。
更に光触媒16の全面から吸気しやすい距離を取ってフアン2を側板5に取り付ける。フアン2は部屋中の空気を循環させるように、空気を排出する。また、フアン2は部屋の大きさ、昼夜間に応じ強弱切り替えできることが望ましい。
最後は排気口として充分通気出来る形状の出口ガイド17を設ける。18は操作部、19はゴム足である。
以下、上記構成の動作を説明する。使用目的に応じ選択された消臭液は、臭気の強弱により適度の濃度に調整されたものが液槽11に収容されており、そこからポンプ13を介して液供給管10に供給されて、複数の小孔から落下する。
小孔から落下した消臭液は、通気性のある大きな支持体7に担持された液保持材8の上部に落下し、液保持材8を伝って下部に移動して消臭膜9を形成する。フアン2で吸気された臭気を含んだ空気は、消臭膜9を通過する際、液保持材8の消臭液に広い面積で接触して臭気を急減させる。強い臭気が連続しても、消臭液も広い面積で連続して入れ代わるので、消臭効果は大きく、その即効性は維持できる。
消臭膜9の下部から落下した消臭液は、ベース4に配置された液槽11の上部の回収溝12に落下し、溝の孔から液槽11に回収される。
仕切板20は消臭膜9を通過する空気がフアン2に近いところに偏って通過しないように、空気の流れを調整するものである。
次に、消臭膜9で殆ど消臭の即効性は完了しているが、使用している消臭液で消し切れない臭気とか、消臭液を使用したことにより副作用的に発生する臭気を消すため、紫外線灯15と光触媒16を設けている。光触媒16は波長185nmの紫外線を照射するとオゾンを生成する。オゾンに波長254nmの紫外線を当てると水酸基ラジカルとスーパーオキサイドアニオンという酸化力と還元力に富んだ酸素ラジカルが生成される。この酸素ラジカルは有機物の炭素−水素炭素−酸素などの結合を切断・分解し、悪臭物質を無臭の二酸化炭素と水に分解し消臭する。しかもその消臭効果は化学的変化であり長期、持続的に効く。
また、光触媒16と紫外線灯15の効果は、消臭だけでなくウイルス・細菌・カビなどすべての微生物を殺菌することが出来るうえ、毒物の残骸が残らない、生体に対して安全な方式です。つまり光触媒と紫外線は化学的な分解・消臭を長期・持続的に行ない、消臭液の消臭即効性で消せない臭気とか副作用的な臭気を消臭し、なおかつ殺菌作用を合わせ持つ効果の大きいものである。
1 筐体
2 フアン
3 内部流通路
4 ベース
5 側板
6 プレフイルター
7 支持体
8 液保持材
9 消臭膜
10 液供給管
11 液槽
12 回収溝
13 ポンプ
14 反射板
15 紫外線灯
16 光触媒
17 出口ガイド
18 操作部
19 ゴム足
20 仕切板
2 フアン
3 内部流通路
4 ベース
5 側板
6 プレフイルター
7 支持体
8 液保持材
9 消臭膜
10 液供給管
11 液槽
12 回収溝
13 ポンプ
14 反射板
15 紫外線灯
16 光触媒
17 出口ガイド
18 操作部
19 ゴム足
20 仕切板
Claims (2)
- フアンにより吸排気を行なう筐体の内部流路内に、消臭液を含んだ通気性のある消臭膜を設けると共に、同じ流路内に紫外線灯とその近辺に光触媒を設けたたことを特長とする臭気専用消臭器。
- 消臭膜として消臭液を複数の線状としたもの、又は線状、格子状、孔状など通気性のある支持体に担時させた請求項1の臭気専用消臭器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004050435A JP2005211609A (ja) | 2004-01-27 | 2004-01-27 | 臭気専用消臭器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004050435A JP2005211609A (ja) | 2004-01-27 | 2004-01-27 | 臭気専用消臭器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005211609A true JP2005211609A (ja) | 2005-08-11 |
Family
ID=34908579
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004050435A Pending JP2005211609A (ja) | 2004-01-27 | 2004-01-27 | 臭気専用消臭器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005211609A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014511718A (ja) * | 2011-06-20 | 2014-05-19 | 福國 黄 | 空気浄化機 |
CN108240687A (zh) * | 2016-12-27 | 2018-07-03 | 奥奈特有限公司 | 除臭方法以及除臭装置 |
-
2004
- 2004-01-27 JP JP2004050435A patent/JP2005211609A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014511718A (ja) * | 2011-06-20 | 2014-05-19 | 福國 黄 | 空気浄化機 |
CN108240687A (zh) * | 2016-12-27 | 2018-07-03 | 奥奈特有限公司 | 除臭方法以及除臭装置 |
CN108240687B (zh) * | 2016-12-27 | 2022-01-11 | 奥奈特有限公司 | 除臭方法以及除臭装置 |
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